説明

平面ヒューズの製造方法及びその方法を用いて製造された平面ヒューズ

【課題】平面ヒューズの製造方法を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するために、ヒューズ金属層と銅層とが積層した状態の複合クラッド材のヒューズ金属層21の表面に、銅または銅合金からなる凸状の一面側第1端子構成部14及び一面側第2端子構成部15を設け、当該一面側端子構成部付複合クラッド材の銅層の表面にエッチングレジスト層を設けて銅エッチングを行ってヒューズ本体を形成し、エッチングレジスト層を除去して、ヒューズ金属層の他面側に他面側第1端子構成部16及び他面側第2端子構成部17を形成することで、第1端子部12と第2端子部13とを形成し、ヒューズ本体の両端部に第1端子部と第2端子部とを備える平面ヒューズ1とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件発明は、平面ヒューズの製造方法及びその方法を用いて製造された平面ヒューズに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒューズは、その機能によって電流ヒューズと温度ヒューズとに大別することが出来る。そして、電流ヒューズは、過電流が流れることによる機器の破損や火災の発生を未然に防ぐことを目的として電子、電気機器内に配置されている。この電流ヒューズの配置には、自動車がヒューズボックスを採用しているように、1つの機能部品を1つのユニットとして捉え、ユニット単位にヒューズを配置して保護するシステムが採用されている。そして、いずれかの機能部品に異常が発生し、過電流が流れると電流ヒューズが溶断する。一般的に、かかる場合には、異常となった機能部品とヒューズとを交換すれば、従前通りの使用が可能になる。
【0003】
ところが、近年の電子、電気機器の動作には電子制御を採用することが多く、ほとんどの電子、電気機器には、ICやLSIを搭載したプリント配線板が組み込まれている。このプリント配線板には、個別の機能を備える複数のプリント配線板を用いるよりも、複数の機能を集約したプリント配線板を用いることが好ましい。プリント配線板としての製造コストが少なく、廃棄物の発生も少なくて済むからである。
【0004】
しかし、このように複合化したプリント配線板では、1つの部品が機能しなくなれば全体の機能が停止するだけではなく、当該部品が機能しなくなる事態に伴って、連鎖的に他の部品も機能しなくなってしまう場合がある。例えば、電源回路などの共通化を行っていると、ある特定の部品に高電圧を発生させるような異常動作が生じると、共通の配線で繋がっている部品にも高電圧が負荷され、この部品にも異常が発生してしまう。従って、機能部品同士の動作が相互に干渉する可能性がある場合には、複数のプリント配線板を用い、ヒューズを介して接続するなどの設計がなされてきた。
【0005】
一方、電子、電気機器の軽薄短小化と多機能化は止まるところを知らず、また、原材料費の高騰などにより生産ラインでのコストダウンが強く求められる。その結果、少ない枚数のプリント配線板に多くの機能を集約しても、異常発生時のダメージを最小限にとどめることが可能な技術に対する要求が強くなっている。
【0006】
そこで、特許文献1には、安価で、且つ確実に回路を保護することが出来るプリント回路板の構造及び、ヒューズ付プリント回路板の形成方法を提供することを目的として、配線パターン上に被電流供給部品を実装してなるものであって、その配線パターン内に複数本に枝別れされたヒューズ用の細パターン部分を設ける技術が開示されている。そして、複数本に枝別れされて細分化されている配線パターン部分がヒューズとして作用し、パターンの許容値を越える過大電流が流れた場合に、細分化されている配線パターン部分が発熱して断線し、被電流供給部品に過大電流が流れるのを保護可能とし、ヒューズを単体で別途用意して組み込まなくても済み、従来のプリント回路板の構造に比べて製造及びメンテナンスのコストを下げることが可能になるとしている。
【0007】
また、特許文献2には、第1サブアセンブリが、溶融リンク、その支持基板及びターミナルパッドを含み、第2サブアセンブリが、溶融リンクに重なり、衝撃と酸化に対する保護を提供する保護層を含む、2つの材料サブアセンブリを有する薄膜表面実装ヒューズが開示されている。この時、保護層にはポリウレタンゲルなどの高分子材料を用い、支持基板には、FR−4エポキシまたはポリイミドを用いている。
【0008】
【特許文献1】特開平10−261850号公報
【特許文献2】特表平10−512094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、特許文献1に開示のヒューズ付プリント回路板の形成方法では、配線パターン内に、途中で複数本に枝分かれされて再び1つに集合される細パターン部分を設けておき、前記細パターン部分内の、枝分かれされている部分を順番に断線しながら評価し、ヒューズ用として最適な配線パターンを選定する。従って、ヒューズとして機能する細パターンの形成精度が良好でなければ、ヒューズとして用いることが出来る細パターンが得られず、作成したプリント配線板は、廃棄するか、または部品としてのヒューズを実装することになり、細パターンを形成した意味合いが没却する。そこで、ヒューズとして機能する細パターンを確実に形成するために良好な配線形成精度を要求すると、プリント回路板の製造工程や副資材の変更を伴うため、生産性が低下し、製造コストが上昇する。更に、プリント回路板の製造に用いる銅張積層板に備える銅箔の厚さやプロファイルのバラツキが細パターンのヒューズ機能に影響するため、特殊な仕様の銅張積層板を用いなければならない。
【0010】
一方、特許文献2に開示の実施例では、導電性ターミナルパッドのほぼ中央に溶融リンクを配置するために、先ず、FR−4銅張積層板に備える銅層を全てエッチングしてエポキシコアを得ている。その後このエポキシコアに外形加工を施し、片面に施した2,500オングストローム〜75,000オングストロームのめっき銅をエッチングして導電性ターミナルパッド形状とし、錫−鉛合金を溶融リンクの表面に形成している。
【0011】
ところが、上記めっき銅の断面厚さは、銅張積層板が備える銅箔を全面エッチング除去した後の表面凹凸の影響を受ける。そして、実施例で使用している汎用のFR−4銅張積層板を全面エッチング除去した後の表面凹凸は、銅張積層板の面内やロット間で大きくばらついているのが通常である。従って、この表面凹凸がばらついていると、めっき銅が薄ければ薄い程めっき銅の断面厚さのバラツキが大きくなる。その結果、溶融リンクの合金組成は設計値と異なることになり、ヒューズとしての特性がばらついてしまう。即ち、引用文献2に開示の技術も、得られる製品への特性の作り込みが困難な技術であり、引用文献1と同様、特殊な仕様の銅張積層板を用いなければならない。
【0012】
更に、引用文献1の製造方法を用いて得られるヒューズは、溶断後のリペアまでを考えると省スペースとは言えないものである。そして、引用文献2の製造方法を用いて得られるヒューズは、リジッド基板を出発材料として用いているため、多層プリント配線板や、FR−4基板などのリジッドプリント配線板への実装を前提としているヒューズである。即ち、どちらのヒューズも、特に省スペース対応を求められる、フレキシブルプリント配線板に適用したり実装したりすることが困難なヒューズである。
【0013】
上記課題に対し、本件発明は、ヒューズ特性のバラツキが小さく、ヒューズが溶断した際の確認が容易で、フレキシブルプリント配線板が備えるヒューズ端子への実装も可能な平面ヒューズの製造方法と、その製造方法を用いて得られるヒューズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
そこで鋭意研究の結果、本件発明者は、以下に示す平面ヒューズの製造方法及びその方法を用いて製造された平面ヒューズに想到し、本件発明を完成するに至ったのである。
【0015】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法: 本件発明に係る平面ヒューズの製造方法は、ヒューズ本体の両端部に第1端子部と第2端子部とを備える平面ヒューズの製造方法であって、以下の工程A〜工程Dを備えることを特徴としている。
【0016】
工程A: ヒューズ金属層と銅層とが積層した状態の箔状または板状の複合クラッド材を準備する。
工程B: 第1端子部及び第2端子部を構成するため、当該複合クラッド材のヒューズ金属層の表面に、銅または銅合金からなる凸状の一面側第1端子構成部及び一面側第2端子構成部を設け、一面側端子構成部付複合クラッド材とする。
工程C: 当該一面側端子構成部付複合クラッド材の銅層の表面にエッチングレジスト層を設ける。
工程D: 当該エッチングレジスト層に所定のエッチングパターンを露光し、現像することで、第1端子部及び第2端子部を構成する部位にのみエッチングレジスト層を残し、銅エッチングを行ってヒューズ本体を形成し、その後エッチングレジスト層を除去して、ヒューズ金属層の他面側に他面側第1端子構成部及び他面側第2端子構成部を形成することで、第1端子部と第2端子部とを形成し、ヒューズ本体の両端部に第1端子部と第2端子部とを備える平面ヒューズとする。
【0017】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記ヒューズ金属層を構成する金属にはスズ、鉛、亜鉛、鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン、タングステンまたはこれらを含む合金から選択される1種を用いることも好ましい。
【0018】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記ヒューズ金属層の厚さが0.5μm〜5.0μmの前記複合クラッド材を用いることも好ましい。
【0019】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記ヒューズ金属層の表面粗さ(Rzjis)が0.02μm〜2.0μmの前記複合クラッド材を用いることも好ましい。
【0020】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記工程Bの後に以下の工程B2を備えることも好ましい。
【0021】
工程B2: 前記一面側端子構成部付複合クラッド材の一面側第1端子構成部と一面側第2端子構成部との間に第1絶縁保護マスクを形成する。
【0022】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記工程Dの後に以下の工程D2を備えることも好ましい。
【0023】
工程D2: 前記平面ヒューズの他面側第1端子構成部と他面側第2端子構成部との間に第2絶縁保護マスクを形成する。
【0024】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記第1絶縁保護マスクと前記第2絶縁保護マスクのいずれか一方または両方の形成には透明な絶縁樹脂基材を用いることも好ましい。
【0025】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記第1絶縁保護マスク及び前記第2絶縁保護マスクの形成には可撓性を備える樹脂フィルムを用いることも好ましい。
【0026】
本件発明に係る平面ヒューズ: 本件発明に係る平面ヒューズは、前記平面ヒューズの製造方法を用いて得られることを特徴としている。
【0027】
本件発明に係る平面ヒューズは、可撓性を備えるものであることも好ましい。
【発明の効果】
【0028】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法を採用すれば、特別な製造装置を導入する必要が無く、肉薄で、且つ、軽量な平面ヒューズが効率よく得られる。また、この平面ヒューズは、プリント配線板へ実装する際の端子部分以外を絶縁樹脂で被覆すれば、絶縁保護マスクを備える平面ヒューズと出来る。そして、前記絶縁保護マスクに、可撓性を備える樹脂フィルムを用いれば、フレキシブルプリント配線板が備えるヒューズ端子に、配線をまたいで実装することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本件発明に係る平面ヒューズの製造形態: 本件発明に係る平面ヒューズの製造方法は、図1の断面模式図に示すように、ヒューズ本体の両端部に第1端子部12と第2端子部13とを備える平面ヒューズ1の製造方法であって、以下の工程A〜工程Dを備えることを特徴としている。以下、図3〜図9に示す断面模式図を参照しつつ、工程別に説明を加える。
【0030】
工程Aは、図3(a)に示す、ヒューズ金属層21と銅層22とが積層した状態の箔状または板状の複合クラッド材2を準備する工程である。ヒューズ金属層と銅層とが積層した複合クラッド材が出発材料であれば、取り扱いが容易であり、ヒューズ金属層の厚さを任意に設定出来る。ここで準備する複合クラッド材は、ヒューズ金属層と銅層との特性が、要求仕様に合致しているものであればよく、特に限定する必要は無い。しかし、多層プリント配線板に内蔵抵抗回路を形成する際に用いるクラッド箔は、ヒューズ金属層の厚さ精度も良好であり、市場での入手が容易であるため、好ましく用いることの出来る複合クラッド材である。更に、複合クラッド材の銅層には、表面実装用電子部品の端子として使用が可能な銅合金を用いることも出来る。
【0031】
複合クラッド材の前記ヒューズ金属層にはスズ、鉛、亜鉛、鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン、タングステンまたはこれらを含む合金から選択される1種を用いることが好ましい。そして、後述する絶縁保護マスクで被覆する場合には、ヒューズ金属層を構成する金属(合金)は、その融点が絶縁保護マスクの融点よりも高いものを選択する。従って、鉄、ニッケル、チタン、タングステンやその合金を用いれば、これらは融点の高い金属であり、溶断する際に、絶縁保護マスクが溶融したり、焦げ目がつきやすく、溶断しているかどうかを外側から視認しやすいため好ましい。これらの中でも、電気抵抗が比較的大きく、安定した製造実績を備える、ニッケルやニッケル−リン合金を用いることがより好ましい。
【0032】
前記複合クラッド材は、前記ヒューズ金属層の厚さが0.5μm〜5.0μmのものを用いる。ここでの厚さは、ヒューズ金属層の断面を観察して厚さを測定することが困難であるため、一定面積(例えば10cm×10cm)内に存在する当該ヒューズ金属層の質量を、当該ヒューズ金属の比重で割り戻して得られる値としている。そして、本件発明では、ヒューズ金属層の電気抵抗を、ヒューズ特性の指標として採用している。しかし、ヒューズ金属層の厚さが0.5μmを下まわると、銅層の表面状態やヒューズ金属層の材質と形成方法によっては、複合クラッド材がポーラスなヒューズ金属層を備える場合がある。ポーラスなヒューズ金属層では、ヒューズ金属層に含む空孔が、面内に大きくばらついて分布しており、設計通りの電気抵抗を備える平面ヒューズを得ることが困難になる。そこで、ヒューズ金属層の厚さは、面内の特性バラツキが小さなヒューズ金属層が得られる厚さである、0.5μm以上とする。また、ヒューズ金属層の厚さが5.0μmを超えると、ヒューズ金属層を構成する金属は、銅よりも電気抵抗が大きいとは言っても電気の良導体であるため、ヒューズ本体の幅を狭くして仕様に合わせる必要が生じる場合がある。また、ヒューズ金属層を厚くすると、複合クラッド材の製造コストも上昇するため好ましくない。一方、銅層の厚さには、特段の制約を必要としない。しかし、原材料コストと、他面側端子構成部をエッチング法で形成する場合やハンドリング性を考慮すると、18μm〜70μmの厚さとすることが好ましい。この範囲の厚さであれば、プリント配線板の製造で得た経験を生かし、エッチング法で所望の端子形状とすることが容易である。
【0033】
前記複合クラッド材は、より好ましくは前記ヒューズ金属層の表面粗さ(Rzjis)が0.02μm〜2.0μmのものを用いる。前述のように、ヒューズ金属層の表面粗さが大きな複合クラッド材を用いると、平面ヒューズの電気抵抗のバラツキが大きくなる。そこで、得られた平面ヒューズの電気抵抗にバラツキがあっても、後の工程で調整可能なバラツキレベルにしておくために、ヒューズ金属層の表面粗さ(Rzjis)は2.0μm以下とする。一方、表面粗さ(Rzjis)の下限値は0.02μmとしているが、この値は、一般的な触針式表面粗さ計を用いて測定した場合に信頼性をもって測定可能な下限値である。従って、0.02μmを下まわった場合に機能上の問題が発生することを意味しているものではないことを断っておく。
【0034】
そして、上記複合クラッド材の製造方法には特段の限定は無く、例えば、銅(合金)箔と、鉄箔、ニッケル箔やスズ箔とを減圧雰囲気で圧延して製造することが出来る。しかし、本件発明で用いる、ヒューズ金属層が薄い複合クラッド材を製造するのであれば、銅箔の表面に電気めっき、無電解めっき、スパッタリング蒸着などの手法を用いてヒューズ金属層を形成することが好ましい。これらの手法を用いれば、ヒューズ金属層の面内厚さが均一な複合クラッド材が得られる。特に、電気めっき法を用いてヒューズ金属層を形成すれば、比較的大きな面積の複合クラッド材を得ることが容易であり、その後の加工工程の作業性も良好になる。そして、上記の厚さ程度のヒューズ金属層を銅層の上に形成すると、ヒューズ金属層の表面粗さは、ヒューズ金属層が接している銅層の表面粗さとほぼ一致することが多い。従って、プリント配線板用電解銅箔の光沢面上や、圧延銅(合金)箔上にヒューズ金属層を形成したものは、ヒューズ金属層の表面粗さ(Rzjis)の上限である2.0μmを超えることも無く、厚さと表面粗さの安定したヒューズ金属層を備える複合クラッド材として好適に用いることが出来る。
【0035】
工程Bは、第1端子部及び第2端子部を構成するため、図3(a)に示す、当該複合クラッド材2のヒューズ金属層21表面の第1端子領域10及び第2端子領域11に、図3(b)に示すように銅または銅合金からなる凸状の一面側第1端子構成部14及び一面側第2端子構成部15を設け、一面側端子構成部付複合クラッド材3とする工程である。当該一面側端子構成部14、15は、複合クラッド材のヒューズ金属層表面に、エッチング法、溶接法、めっき法などの各種方法から、目的とする端子の特性を作り込むのに最適な方法を選択して形成することが出来る。
【0036】
エッチング法を用いて一面側端子構成部を形成する場合には、図4に示すように、第2銅層23/ヒューズ金属層21/銅層22の層構成を備える複合クラッド材4を用い、銅層22の全面と、第2銅層23の第1端子領域10と第2端子領域11とにエッチングレジスト層33を形成し、第2銅層23をエッチングしてヒューズ金属層21を露出させ、その後エッチングレジスト層33を剥離すれば、一面側端子構成部14、15を形成した一面側端子構成部付複合クラッド材3を得ることが出来る。この時、ヒューズ金属層に損傷を与えないためには銅を選択エッチングすることが好ましい。例えば、ヒューズ金属層が鉄やニッケルであれば、アルカリ性の銅エッチング液を用いて銅のみを溶解し、鉄やニッケルを浸食すること無く残留させる。そして、露出したヒューズ金属層は、必要に応じて希塩酸などで短時間洗浄して水洗すれば、清浄な表面を得ることが出来る。ヒューズ金属層がスズやはんだであっても、同様の対応が可能である。
【0037】
溶接法を用いて一面側端子構成部を付着形成する場合には、例えば、図5に示すように、複合クラッド材2に備えるヒューズ金属層21の、第1端子領域10のヒューズ金属層21に設けた開口部を通じて、はんだめっきした銅合金19を銅層22に溶接して一面側第1端子構成部14を付着形成し、第2端子領域11にも同様にして一面側第2端子構成部15を付着形成する。はんだめっきした銅合金を付着形成すれば、一面側端子構成部とプリント配線板が備えるヒューズ端子との接続信頼性が向上する。ここで用いるはんだめっき銅合金は、表面実装用チップ部品の端子形成用の材料として市場に流通しているものを用いることが可能であり、入手も容易である。
【0038】
めっき法を用いて一面側端子構成部を付着形成する場合には、ヒューズ金属層の表面にめっきレジスト層を形成し、電気銅めっき法や無電解銅めっき法を用いて、定法により所定の厚さまで銅をめっきアップする。しかし、めっきレジストとしてドライフィルムを選択すると、ポジ型のドライフィルムを用いた場合とネガ型のドライフィルムを用いた場合とでは、めっき後の端子形状が異なる。従って、めっきレジストの選択に際しては、他面側端子構成部を所望の形状に形成するのに適したものを用いることが好ましい。めっき法により一面側端子構成部を付着形成すれば、工程外に排出される銅分は少ない。
【0039】
工程Cは、図6(a)に示すように、一面側端子構成部付複合クラッド材3の銅層22及び一面側端子構成部14、15の表面に、エッチングレジスト層33を設ける工程である。図6には、一面側端子構成部付複合クラッド材の第1端子構成部14と第2端子構成部15との一部を含む一面側のヒューズ金属層21を、第1絶縁保護マスク31で被覆している例を示している。第1絶縁保護マスクを形成してあれば、ヒューズ金属層が薄いものであっても、銅層をエッチングする際に、シャワー圧力によってヒューズ金属層が破断などすることが無くなり、生産性と歩留まりが向上する。この工程で用いる、エッチングレジスト層を形成する材料は、後の工程で使用する銅エッチング液に適合していれば、ドライフィルム、液体レジスト、熱硬化性レジストなどから任意に選択することが出来る。
【0040】
工程Dは、工程Cで設けたエッチングレジスト層33に所定のエッチングパターンを露光し、現像することで、図6(b)に示すように、第1端子部及び第2端子部を構成する部位にのみエッチングレジスト層を残し、銅エッチングを行って、図6(c)に示すようなヒューズ本体を形成する。その後、エッチングレジスト層を除去して、図6(d)に示すヒューズ金属層21の他面側に他面側第1端子構成部16及び他面側第2端子構成部17を形成することで、第1端子部12と第2端子部13とを形成し、ヒューズ本体の両端部に第1端子部12と第2端子部13とを備える平面ヒューズ1とする。
【0041】
この工程Dでは、一面側の端子をプリント配線板が備えるヒューズ端子と接続しないのであれば、図7に示すように、後述する第1絶縁保護マスク31で一面側端子構成部の全面を被覆しておくことも出来る。一面側端子構成部の全面を第1絶縁保護マスクで被覆すれば、一面側端子構成部上にエッチングレジスト層を形成する工程を省略することが出来る。
【0042】
上述の平面ヒューズの製造方法によって、平面ヒューズを得ることが出来る。そして、両端部に端子を備える広い面積の平面ヒューズシートを製造し、その後裁断すれば、所定形状の平面ヒューズを低コストで複数得ることが出来るため好ましい。広い面積で製造する場合には、ヒューズ金属層の両面を絶縁保護マスクで被覆しておき、ハンドリングによる不良の発生を防止する。
【0043】
そして、得られる平面ヒューズの電気抵抗にバラツキが大きい場合には、ヒューズ本体を若干大きめに作成しておき、電気抵抗の測定結果に基づいてヒューズ本体の端面をトリミングし、電気抵抗を調整する。トリミングに用いる具体的な手法には特に限定は無く、裁断や研磨などの機械的な手法や、エッチングなどの化学的な手法を用いることが出来る。ヒューズ本体の端面にトリミングを施す場合には、ヒューズ金属層の片面または両面に絶縁保護マスクを備えた状態としておく。
【0044】
機械的な手法を用いるトリミングは、ヒューズ金属層の両面に絶縁保護マスクを備える平面ヒューズに施す。ところが、機械的な手法を用いてトリミングすると、ヒューズ金属層は切断面に露出している状態となり、ヒューズ金属層は酸化する。そして、ヒューズ金属層の酸化が、内部にまで進行すると、電気抵抗が変化する。従って、機械的な手法を用いるトリミングを施した後の端面は、密封処理することが好ましい。そこで、密封処理を前提とすれば、レーザー光等を用いてトリミングを施すことが好ましい。特に、炭酸ガスレーザー光を用いれば、トリミングと同時に第1絶縁保護マスクと第2絶縁保護マスクとが融着するため、ヒューズ金属層の全面を絶縁保護マスクで被覆出来る。また、端子の素材である銅にはほとんどダメージを与えない点でも好ましい。
【0045】
化学的な手法を用いるトリミングは、ヒューズ金属層の片面に絶縁保護マスクを備える平面ヒューズに施す。化学的な手法では、銅張積層板を用いて配線を形成する場合と同様にして、ヒューズ金属層を化学エッチングし、幅を調整する(以下、化学的な手法を用いて幅を調整したヒューズ金属層を、「ヒューズ配線」と称する。)ことが出来る。化学エッチングによりヒューズ配線を形成すれば、配線幅の精度をミクロンオーダーで調整出来るため、電気抵抗の作り込み精度は良好になる。ヒューズ配線を形成する工程では、図8(a)に示すように、平面ヒューズ1の一面側は第1絶縁保護マスク31で被覆しておく。そして、図8(b)に示すように、平面ヒューズ1の、ヒューズ金属層21の他面側露出表面に配線パターンを備えるエッチングレジスト層33を形成し、露出したヒューズ金属層21をエッチング除去し、その後エッチングレジスト層33を剥離すれば、図8(c)に示すヒューズ配線21が形成される。その後、平面ヒューズの他面側に露出したヒューズ配線21を第2絶縁保護マスク32で被覆すれば、図8(d)に示す、ヒューズ配線を備える平面ヒューズ1を得ることが出来る。図9は、図8(d)に示す平面ヒューズ1のA−A’におけるヒューズ配線部分の断面形状を示す模式図である。図9から理解出来るように、平面ヒューズ1が備えるヒューズ配線は、絶縁保護マスクで封止された状態にあり、保存性も良好である。
【0046】
上述の化学エッチング法を用いれば、機械的な手法を用いた場合と同様の直線的なトリミングを施した場合であっても、機械的な手法を用いた場合に比べ、得られるヒューズ配線の幅精度は良好であり、電気抵抗のバラツキの小さいものと出来る。しかし、ヒューズ配線を蛇行形状にするなど、ヒューズ配線長さも任意に設計出来るため、端子間隔に大きな制約を受けることが無く、仕様に適合する電気抵抗を備える平面ヒューズを得ることが容易になる。この時、ヒューズ配線の途中に幅の狭い部分を形成しておけば、溶断が特定箇所で発生することになるため、溶断の確認が容易になる。
【0047】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記工程Bの後に工程B2として、前記一面側端子構成部付複合クラッド材3の一面側第1端子構成部12と一面側第2端子構成部13との間に第1絶縁保護マスク31を形成する工程を備えることも好ましい。この工程では、図6(d)に示すように、一面側第1端子構成部14と一面側第2端子構成部15との間に露出するヒューズ金属層21の表面を第1絶縁保護マスク31で被覆する。図6(d)に示すように、ヒューズ金属層の表面を第1絶縁保護マスクで被覆しておけば、後工程の加工における一面側端子構成部付複合クラッド材3の取り扱いが容易になる。この絶縁保護マスクは、長期間の使用における保護機能ならびに、配線をまたいで装着する場合の当該配線と平面ヒューズとの絶縁機能を果たす。絶縁保護マスクは、半導体を樹脂封止する際に用いる封止樹脂、リジッドプリント配線板の被覆に用いる永久レジストや、フレキシブルプリント配線板の被覆に用いるカバーレイなどから、要求機能を満足する材料を選択して形成すればよい。具体的な材料選定にあたっては、絶縁保護マスクとする絶縁材料の融点と、そして、必要に応じて、後述する透明性と可撓性とを考慮する。
【0048】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記工程Dの後に工程D2として、図8(d)に示すように、前記平面ヒューズ1の他面側第1端子構成部16と他面側第2端子構成部17との間に第2絶縁保護マスク32を形成する工程を備えることも好ましい。本件発明に係る平面ヒューズは、一面側端子構成部と他面側端子構成部のいずれをプリント配線板が備えるヒューズ端子と接続しても構わない。従って、他面側に露出したヒューズ金属層は、一面側に露出したヒューズ金属層と同様、絶縁保護マスクで保護する。即ち、図2に示すように、第1端子部12及び第2端子部13の間に露出したヒューズ金属層21の両面を、絶縁保護マスクで被覆した平面ヒューズ1とすることが好ましい。
【0049】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記第1絶縁保護マスク31と前記第2絶縁保護マスク32のいずれか一方または両方の形成には透明な絶縁樹脂基材を用いることも好ましい。ヒューズが発熱して溶断する際には、絶縁保護マスクの温度も上昇しており、絶縁保護マスクは膨脹している。その結果、溶断状態が得られても、電流の遮断により温度が低下すると、絶縁保護マスクが収縮するため、ヒューズ金属層が再び接触することが多く、当該ヒューズを実装した電子、電気機器は、原因不明のハンチングを起こす場合がある。この現象を防止するためには、ヒューズが溶断しているかどうかを視認出来ることが好ましい。そこで、プリント配線板に実装した状態で上面側となる絶縁保護マスクには透明な絶縁樹脂基材を用いる。透明であれば、前述の樹脂の溶融や焦げなどにより、溶断したヒューズの判別が容易であり、異常が発生した機器の復旧を迅速に出来る。
【0050】
また、本件発明に係る平面ヒューズの製造方法においては、前記第1絶縁保護マスク31及び前記第2絶縁保護マスク32の形成には可撓性を備える樹脂フィルムを用いることも好ましい。前述のように、ヒューズ金属層は薄いものであるため、鉄やニッケルのように比較的硬質の金属であっても屈曲性が良好である。従って、ヒューズ金属層の両面に可撓性を備える樹脂フィルムを用いて絶縁保護マスクを形成すれば、第1端子部と第2端子部との間のヒューズ本体は可撓性を備えるものになる。ここで選択する樹脂フィルムに特段の制約は無いが、熱可塑性樹脂フィルムに接着剤層を設けてある市販品から、耐熱性や透明性などの要求特性に適合した製品を選択すればよい。これら市販品の中でも、接着剤付PETフィルムは、フレキシブルプリント配線板材料としての使用実績も多くて透明性も良好であり、品質安定性の観点からも好ましい。
【0051】
本件発明に係る平面ヒューズの形態: 本件発明に係る平面ヒューズは、上述の平面ヒューズの製造方法を用いて得られる平面ヒューズである。上記工程から得られる平面ヒューズは、肉薄で、且つ、軽量である。当該平面ヒューズの基本的な形態は、図1に示すように、ヒューズ金属層21の片端に一面側第1端子構成部と他面側第1端子構成部とがヒューズ金属層を挟持した第1端子部を備え、他端に一面側第2端子構成部と他面側第2端子構成部とがヒューズ金属層を挟持した第2端子部を備えるものである。そして、第1端子部と第2端子部との間に備えるヒューズ金属層の電気抵抗を指標としてヒューズ特性を調整出来るため、特性バラツキの小さい平面ヒューズである。また、図2に示すように、プリント配線板への実装端子部分である第1端子部及び第2端子部以外を絶縁保護マスクで被覆した平面ヒューズであれば、プリント配線板が備える配線をまたいで実装出来る。更に、絶縁保護マスクが透明な平面ヒューズは、溶断が発生しているかどうかの視認が容易な平面ヒューズである。
【0052】
本件発明に係る平面ヒューズにおいては、可撓性を備えるものであることも好ましい。前記絶縁保護マスクに可撓性を備える樹脂フィルムを用いた平面ヒューズは、可撓性を備えるため、フレキシブルプリント配線板が備えるヒューズ端子に対しても、配線をまたいで実装することが出来る平面ヒューズである。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本件発明に係る平面ヒューズの製造方法を採用すれば、特別な製造装置を導入する必要が無く、肉薄で、且つ、軽量な平面ヒューズを効率よく得ることが出来る。そして、ヒューズ金属層を用いたヒューズ配線とすることも出来る。ヒューズ配線を備える平面ヒューズであれば、配線形状を変えることにより外形寸法は同じでも、特性の異なる平面ヒューズを得ることが出来る。更に、1つの第1端子部と第2端子部を含む複数の端子部との間に複数のヒューズ配線を形成した平面ヒューズとすれば、プリント配線板上の複数のヒューズ端子を、1つの平面ヒューズで接続することが出来る。即ち、プリント配線板へのヒューズ実装のバリエーションが豊富な平面ヒューズを得ることが出来るため、プリント配線板の一層の集約化が可能になる。そして、実装可能なプリント配線板には、フレキシブルプリント配線板を含む。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本件発明に係る平面ヒューズの断面模式図である。
【図2】第1絶縁保護マスクと第2絶縁保護マスクとを備える平面ヒューズの断面模式図である。
【図3】本件発明に係る平面ヒューズの製造方法において、ヒューズ金属層/銅層の層構成を備える複合クラッド材を用いて一面側に第1端子部と第2端子部とを形成した一面側端子構成部付複合クラッド材とする流れを示す断面模式図である。
【図4】本件発明に係る平面ヒューズの製造方法において、第2銅層/ヒューズ金属層/銅層の層構成を備える複合クラッド材を用いて一面側に第1端子構成部と第2端子構成部とを形成する例を示す断面模式図である。
【図5】本件発明に係る平面ヒューズの製造方法において、ヒューズ金属層/銅層の層構成を備える複合クラッド材を用い、一面側に第1端子構成部と第2端子構成部とを付着形成する例を示す断面模式図である。
【図6】本件発明に係る平面ヒューズの製造方法において、端子構成部間に絶縁保護マスクを形成した一面側端子構成部付複合クラッド材を用いて他面側に第1端子構成部と第2端子構成部とを形成する例を示す断面模式図である。
【図7】本件発明に係る平面ヒューズの製造方法において、一面側端子構成部付複合クラッド材の端子構成部を絶縁保護マスクで被覆した例を示す断面模式図である。
【図8】本件発明に係る平面ヒューズの製造方法において、ヒューズ配線を備える平面ヒューズを形成する例を示す断面模式図である。
【図9】図8(d)に示すヒューズ配線を備える平面ヒューズのA−A’におけるヒューズ配線部分を示す断面模式図である。
【符号の説明】
【0055】
1 平面ヒューズ
2 複合クラッド材(ヒューズ金属層/銅層)
3 一面側端子構成部付複合クラッド材
4 複合クラッド材(第2銅層/ヒューズ金属層/銅層)
10 第1端子領域
11 第2端子領域
12 第1端子部
13 第2端子部
14 一面側第1端子構成部
15 一面側第2端子構成部
16 他面側第1端子構成部
17 他面側第2端子構成部
19 はんだめっき銅合金
21 ヒューズ金属層(ヒューズ配線)
22 銅層
23 第2銅層
31 第1絶縁保護マスク
32 第2絶縁保護マスク
33 エッチングレジスト層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒューズ本体の両端部に第1端子部と第2端子部とを備える平面ヒューズの製造方法であって、
以下の工程A〜工程Dを備えることを特徴とする平面ヒューズの製造方法。
工程A: ヒューズ金属層と銅層とが積層した状態の箔状または板状の複合クラッド材を準備する。
工程B: 第1端子部及び第2端子部を構成するため、当該複合クラッド材のヒューズ金属層の表面に、銅または銅合金からなる凸状の一面側第1端子構成部及び一面側第2端子構成部を設け、一面側端子構成部付複合クラッド材とする。
工程C: 当該一面側端子構成部付複合クラッド材の銅層の表面にエッチングレジスト層を設ける。
工程D: 当該エッチングレジスト層に所定のエッチングパターンを露光し、現像することで、第1端子部及び第2端子部を構成する部位にのみエッチングレジスト層を残し、銅エッチングを行ってヒューズ本体を形成し、その後エッチングレジスト層を除去して、ヒューズ金属層の他面側に他面側第1端子構成部及び他面側第2端子構成部を形成することで、第1端子部と第2端子部とを形成し、ヒューズ本体の両端部に第1端子部と第2端子部とを備える平面ヒューズとする。
【請求項2】
前記ヒューズ金属層を構成する金属にはスズ、鉛、亜鉛、鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン、タングステンまたはこれらを含む合金から選択される1種を用いる請求項1に記載の平面ヒューズの製造方法。
【請求項3】
前記ヒューズ金属層の厚さが0.5μm〜5.0μmの前記複合クラッド材を用いる請求項1または請求項2に記載の平面ヒューズの製造方法。
【請求項4】
前記ヒューズ金属層の表面粗さ(Rzjis)が0.02μm〜2.0μmの前記複合クラッド材を用いる請求項1〜請求項3のいずれかに記載の平面ヒューズの製造方法。
【請求項5】
前記工程Bの後に以下の工程B2を備える、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の平面ヒューズの製造方法。
工程B2: 前記一面側端子構成部付複合クラッド材の一面側第1端子構成部と一面側第2端子構成部との間に第1絶縁保護マスクを形成する。
【請求項6】
前記工程Dの後に以下の工程D2を備える、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の平面ヒューズの製造方法。
工程D2: 前記平面ヒューズの他面側第1端子構成部と他面側第2端子構成部との間に第2絶縁保護マスクを形成する。
【請求項7】
前記第1絶縁保護マスクと前記第2絶縁保護マスクのいずれか一方または両方の形成には透明な絶縁樹脂基材を用いる請求項1〜請求項6のいずれかに記載の平面ヒューズの製造方法。
【請求項8】
前記第1絶縁保護マスク及び前記第2絶縁保護マスクの形成には可撓性を備える樹脂フィルムを用いる請求項1〜請求項7のいずれかに記載の平面ヒューズの製造方法。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれかに記載の平面ヒューズの製造方法を用いて得られることを特徴とする平面ヒューズ。
【請求項10】
可撓性を備えるものである請求項9に記載の平面ヒューズ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−3528(P2010−3528A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−161096(P2008−161096)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(596091004)株式会社マルチ (18)
【Fターム(参考)】