説明

平面型画像表示装置及びその製造方法

【課題】平面型画像表示装置の蛍光面の輝度低下と色むらの発生を阻止し、高輝度で信頼性の高い長寿命の平面型画像表示装置を提供する。
【解決手段】複数の窓部161を有するBM膜16とこれら窓部161を塞いで配置された三色蛍光体層15を備えた前面基板2と、電子源10をマトリクス状に備えた背面基板1とを支持体3を介して対向配置し、両基板1,2と支持体3とを気密封着した平面型画像表示装置で、前記三色蛍光体層15に対応する窓部161相互の水平方向間隔を、前面基板2中央部2Cより周辺部2Sで大とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自発光型フラットパネル型画像表示装置に係り、特に薄膜型電子源をマトリクス状に配列した画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マトリクス状に配置した電子源を有する自発光型フラットパネルディスプレイ(FPD)の一つとして、微少で集積可能な冷陰極を利用する電界放出型画像表示装置(FED:Field Emission Display)や電子放出型画像表示装置が知られている。これらの冷陰極には、スピント型電子源、表面伝導型電子源、カーボンナノチューブ型電子源、金属―絶縁体―金属を積層したMIM(Metal−Insulator−Metal )型、金属―絶縁体―半導体を積層したMIS(Metal−Insulator−Semiconductor )型、あるいは金属―絶縁体―半導体−金属型等の薄膜型電子源などがある。
【0003】
一般的な自発光型FPDは、上記のような電子源をガラス板からなる背面基板上に備えた背面パネルと、蛍光体層及びこの蛍光体層に前記電子源から放出される電子を射突させるための電界を形成する陽極とをガラスを好適とする光透過性の材料からなる前面基板上に備えた前面パネルと、両パネルの対向する内部空間を所定の間隔に保持する枠体とを備え、前記両パネルと枠体で形成される表示空間を真空状態に保持する構成とし、この表示パネルに駆動回路を組み合わせて構成される。
【0004】
又、前記背面パネルの前記背面基板上には、一方向に延在し該一方向と直交する他方向に並設されて前記他方向に走査信号が順次印加される複数の走査信号配線と、この走査信号配線を覆って形成された絶縁膜と、この絶縁膜上で前記他方向に延在し前記走査信号配線に交差する如く前記一方向に並設された複数の画像信号配線を備えている。加えて前記走査信号配線と画像信号配線の各交差部付近に上記の電子源がそれぞれ設けられ、走査信号配線と電子源とは給電電極で接続され、走査信号配線から電子源に電流が供給される構成が一般的である。
【0005】
更に、前記個々の電子源は対応する蛍光体層と対になって単位画素を構成する。通常は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の単位画素で一つの画素(カラー画素、ピクセル)が構成される。なお、カラー画素の場合、単位画素は副画素(サブピクセル)とも呼ばれる。
【0006】
上述の構成に加え、前述したような画像表示装置では、背面パネルと前面パネル間の前記枠体で囲繞された表示領域内に複数の間隔保持部材(スペーサ)が配置固定され、前記両パネル間の間隔を前記枠体と協働して所定間隔に保持している。このスペーサは、一般にはガラスやセラミックスなどの絶縁材あるいは幾分かの導電性を有する部材で形成した板状体からなり、通常、複数の画素ごとに画素の動作を妨げない位置に設置される。
【0007】
又、封止枠となる枠体は背面基板と前面基板との内周縁にフリットガラスなどの封着部材で固着され、この固着部が気密封着され封止領域となっている。両基板と枠体とで形成される表示領域内部の真空度は、例えば10-5〜10-7Torr程度である。
【0008】
枠体と基板との封止領域には、背面基板に形成された走査信号配線につながる走査信号配線引出端子や画像信号配線につながる画像信号配線引出端子がそれぞれ貫通する。この封止領域を貫通した走査信号配線引出端子及び画像信号配線引出端子の少なくとも一方はその先端が背面基板の端面に略一致する位置まで延長して配置されている。
【0009】
上述したような冷陰極ディスプレイに関し、特許文献1ではヘッドマウント型ディスプレイ装置に用いるに適する冷陰極ディスプレイパネルとして表示部分の中心部から周辺部にかけて、画素の密度と大きさの少なくともどちらか一方が異なる構成が開示されている。
【特許文献1】特開平7−255022号公報
【特許文献2】特開2004−363075号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献2に開示されたような構成の電子源を用いた平面型画像表示装置では、前面基板の内表面に複数の窓部(開口)を有するブラックマトリクス(BM)膜を配置し、前記窓部に赤色、緑色及び青色発光の蛍光体層をそれぞれ個別に埋め込み、この蛍光体層に背面基板側に配置した電子源から発射された電子ビームを加速して射突させ、励起することで当該蛍光体層の発光特性に応じた色光で発色する構成となっている。この発光原理は、カラー陰極線管と略同様である。
【0011】
このような平面型画像表示装置では、前述のように前面基板側に赤(R)、緑(G)、青(B)に各々発光する蛍光体層を設けている。更に、このRGBを1セットとで1ピクセルとし、各ピクセルが解像度に対応できるよう配置されている。しかし、各色の蛍光体層が並んでいる方向(水平方向)は、その垂直方向に比較し、3色の蛍光体層が並ぶため間隔が小さく、他色蛍光体層との裕度が少ない。又、蛍光体層は、表示画面の中央で正規の位置になるように製作するので、画面の周辺に行くほどエミッタとの位置のずれが大きくなる。そのため、画面周辺では他色打ちによる色むら発生の間題がある。
【0012】
各RGBの蛍光体層を配置する際、各蛍光体層の中心を対応するBMの窓部の位置(設計中心)に一致させるように配置する。一方、蛍光体層の形成はこの種の平面型画像表示装置ではカラー陰極線管とは異なり一般に印刷方法が賞用される。ところが、印刷方法では使用する印刷版が伸縮するため、前述した設計中心の寸法に対し誤差が発生する。これは蛍光体層を配置する際に、表示画面の中央でBMの位置と蛍光体層の位置が一致するように印刷するので、印刷版の誤差が周辺に行くほど大きくなり、画面周辺では設計中心に蛍光体層が配置されず、カソードからの電子ビームが蛍光体層に照射されず、周辺で大幅な輝度劣化が生じる恐れがある。
【0013】
これを防ぐため、BM開口に対し、蛍光体層の寸法を大きく印刷すると、隣接するBM開口に蛍光体層がはみ出し、他色打ちによる色むらの発生の問題が生じ、その解決が求められている。
【0014】
本発明の目的は、蛍光面の輝度低下と色むらの発生を阻止し、高輝度で信頼性の高い長寿命の平面型画像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するため本発明では、対向する基板の一方に複数の窓部を備えたBM膜、蛍光体層及びメタルバックを配置し、他方の基板に少なくともマトリクス状に配置した電子源を備えた平面型画像表示装置で、前記基板の窓部の配列間隔を画面中央部に比べて画面周辺部で大きくした構成とした。又、蛍光体層被着面積を前記中央部の窓部に対する被着面積より周辺部で大きくした。これらの構成とした平面型画像表示装置に、画像信号駆動回路、走査信号駆動回路、その他の周辺回路を組み込んで自発光平面表示装置を構成する。
【発明の効果】
【0016】
RGBの各素子間隔を、画面中央から周辺にいくほど間隔が大きくなるようにすることで、画面周辺で輝度劣化を生じないため、BM開口部に対し、蛍光体印刷版の位置がずれても蛍光体層がBM開口部を埋められるように、画面周辺に行くほど蛍光体層を印刷する面積を大きくする。このときRGBの各素子間隔を画面中央から周辺にいくほど、間隔が大きくなるようにすることで、BM開口部の中心間隔を大きく取れ蛍光体層が隣接するBM開口部に印刷されることを防ぐことが出来る。よって、画面周辺で、輝度劣化、色むらを防ぐことが出来、高輝度、長寿命の平面型表示装置を得ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1乃至図5は本発明の平面型画像表示装置の一実施例を説明するための図で、図1(a)は前面基板側から見た平面図、図1(b)は図1(a)の側面図、図2は図1(b)のA−A線に沿った模式平面図、図3は図2のB−B線に沿った背面基板の模式断面図とその背面基板と対応する部分の前面基板の模式断面図、図4は図1の前面基板の基板面に直交する画面水平方向の一部を示す模式断面図、図5は図4の模式平面図で、一部を破断して示してある。
【0019】
これら図1乃至図5において、参照符号1は背面基板、2は前面基板、3は支持体、4は排気管、5は封着部材、6は表示領域を含む真空領域、7は貫通孔、8は映像信号配線、9は走査信号配線、10は電子源、11は配線、12はスペーサ、13は接着部材、15は蛍光体層、16は遮光用のBM(ブラックマトリクス)膜、17は金属薄膜からなるメタルバック(陽極電極)である。参照符号1で示す背面基板と前面基板2は厚さ数mm、例えば1〜10mm程度のガラス板から構成されている。これら両基板1、2は略矩形状を呈し、かつ前面基板2が背面基板1より小形の構成となっている。参照符号3は枠状を呈する支持体である。支持体3は例えばフリットガラスの燒結体或いはガラス板等から構成され、単体で若しくは複数部材の組み合わせで略矩形状とされ、前記両基板1、2間に介挿されている。そして、支持体3は、前記両基板1、2間の周縁部に介挿され、両端面を両基板1、2と気密接合されている。この支持体3の厚さTSKは数mm〜数十mm、その高さは両基板1、2間の前記間隔に略等しい寸法に設定されている。参照符号4は排気管で、この排気管4は前記背面基板1に固着されている。参照符号5は封着部材で、この封着部材5は例えばフリットガラスから構成され、前記支持体3と両基板1、2間を接合して気密封着している。
【0020】
前記支持体3と両基板1、2及び封着部材5で囲まれた表示領域を含む空間6は前記排気管4を介して排気され例えば10-5〜10-7Torrの真空度を保持している。又、前記排気管4は前述のように前記背面基板1の外表面に取り付けられてこの背面基板1を貫通して穿設された貫通孔7に連通しており、排気完了後前記排気管4は封止される。
【0021】
参照符号8は映像信号配線で、この映像信号配線8は前記背面基板1の内面に一方向(Y方向)に延在し他方向(X方向)に並設されている。この映像信号配線8は真空領域6から支持体3と背面基板1との接合領域を気密に貫通し、背面基板1の長辺側の端部まで延在し、その先端部を映像信号配線引出端子81としている。
【0022】
参照符号9は走査信号配線である。この走査信号配線9は前記映像信号配線8上でこれと交差する前記他方向(X方向)に延在し前記一方向(Y方向)に並設されている。走査信号配線9は真空領域6から支持体3と背面基板1との接合領域を気密に貫通し、背面基板1の短辺側の端部まで延在し、その先端部を走査信号配線引出端子91としている。
【0023】
参照符号10は電子源であり、この電子源10は例えば特許文献2に開示された電子源の一種のMIM型電子源で、この電子源10は前記走査信号配線9と映像信号配線8の各交差部近傍に設けられている。この電子源10は前記走査信号配線9と接続配線11で接続されている。又、前記映像信号配線8と、電子源10及び前記走査信号配線9間には層間絶縁膜INSが配置されている。
【0024】
ここで、前記映像信号配線8は例えばAl(アルミニウム)膜、走査信号配線9は例えばCr/Al/Cr膜、Cr/Cu/Cr膜等が用いられる。又、前記配線引出端子81、91は電極の両端に設けられているが、何れか一端のみに設けても良い。
【0025】
次に、参照符号12はスペーサで、このスペーサ12はセラミックス材等の絶縁材料からなり、抵抗値の偏在が少なく、かつ長方形の薄板形状に整形された絶縁性基体121と、この絶縁性基体121の表面を覆い、かつ抵抗値の偏在の少ない被膜層122から構成されている。このスペーサ12は108〜109Ω・cm程度の抵抗値を有し、全体として抵抗値の偏在の少ない構成となっている。スペーサ12は前記支持体3と略平行で走査信号配線9上に1本おきに直立配置され、接着部材13で両基板1、2と接着固定している。スペーサ12の基板との接着固定は一端側のみでも良く、更にその配置は通常、複数の画素毎に画素の動作を妨げない位置に設置される。
【0026】
前記スペーサ12の寸法は基板寸法、支持体3の高さ、基板素材、スペーサの配置間隔、スペーサ素材等により設定されるが、一般的には高さは前述した支持体3と略同一寸法、厚さは数十μm〜数mm以下、長さは20mm乃至1000mm程度、好ましくは80mm乃至120mm程度が実用的な値となる。
【0027】
また、スペーサ12の一端側が固定された前面基板2の内面には、赤色、緑色、青色用の蛍光体層15が遮光用のBM(ブラックマトリクス)膜16で区画されて配置され、これらを覆うように金属薄膜からなるメタルバック(陽極電極)17が例えば蒸着方法で設けられて蛍光面を形成している。
【0028】
前記蛍光体としては、例えば赤色用としてY23:Eu、Y22S:Euを、又、緑色用としてZnS:Cu,Al、Y2SiO5:Tb、更に、青色用としてZnS:Ag,Cl、ZnS:Ag,Al等を用いることができる。
【0029】
前記蛍光面構成を図4、5で更に詳細に説明する。前面基板2の内面にBM膜16が複数の窓部161を備えて被着形成されている。この窓部161は隣接する窓部との画面水平方向間隔が画面中央部2Cと周辺部2Sとで異なる配置となっている。すなわち、画面中央部2Cの中心を表す中心線CL近辺のRGBに対応する窓部161の水平方向間隔をLC、画面周辺部2SのRGBに対応する窓部161の水平方向間隔をLSとすれば、LC<LSの関係にあり、その中間は連続して変位している。このLC、LSの寸法差は画面の大きさ等により決定すれば良いが、例えば32型で数十μm、最大で20〜30μm程度となる。又、窓部161は、その水平方向の幅WWは画面全体で略一定の値で開口されている。
【0030】
このBM膜16の窓部161を塞いで蛍光体層15が画面水平方向にそれぞれ緑蛍光体層15G、青蛍光体層15B、赤蛍光体層15Rの繰り返しで配置されている。蛍光体層15の被着面積は、前記周辺部2Sに配置された窓部161に対する各色蛍光体層被着面積が前記中央部2Cの窓部161に対する各色蛍光体層被着面積よりそれぞれ広い構成となっている。すなわち、蛍光体層15の各色蛍光体層の画面水平方向の被着幅を画面中央部2CでPC、画面周辺部2Sのその寸法をPSとすれば、PC<PSとなり、その中間は連続して変位している。
【0031】
被着面積は、画面中央部2Cでは窓部161の開口寸法と略同一であるのに対し、画面周辺部2Sでは前記開口寸法より水平方向に張り出しBM膜16の裏面162上の一部まで延在し窓部161よりはみ出た構成としている。
【0032】
更に、この蛍光体層15の背面にはメタルバック17が膜状に被着形成されている。又、メタルバック17は前面基板2と反対側、つまり背面基板1側への発光を前面基板2側へ向け反射させ、発光の取り出し効率を上げる為の光反射膜であると共に蛍光体粒子151表面の帯電を防ぐ機能も合わせ持っている。又、このメタルバック17は面電極として示してあるが、走査信号配線9と交差して画素列ごとに分割されたストライプ状電極とすることもできる。
【実施例2】
【0033】
図6は、本発明の平面型画像表示装置の製造方法を説明する工程図で、前述の図と同じ部分には同一記号を付してある。図6において、前面基板2の基板ガラスに複数の窓部161を備えたブラックマトリクス(BM)膜16を形成する。このBM膜16の形成は、カラー陰極線管の蛍光面形成で用いられるフォトリソの手法を用いて行うことが好ましい。先ず、前面基板ガラス上にスパッタリングにより酸化クロムと金属クロムの2層膜を形成した。その後フォトリソによりこの2層膜のパターニングを行い、画面全面で略同一面積の窓部161を備えたBM膜16を形成した。
【0034】
次に、緑色蛍光体ZnS:Cu,Alをセルロース系樹脂と酢酸2―(2−nーブトキシエトキシ)エチルからなる分散媒にミル分散させて緑蛍光体ペ一ストを形成し、この緑蛍光体ペ一ストを用い、スクリーン印刷方法により緑蛍光体層15Gのパターン形成を行った。このスクリーン印刷により、前述した図4、図5に示すように、緑蛍光体層15Gは画面水平方向の被着幅を画面中央部2CではPC、画面周辺部2SでPSとした蛍光体層を形成した。同様に青色蛍光体ZnS:Ag,Clによる青色蛍光体層15Bと、赤色蛍光体Y22S:Euによる赤色蛍光体層15Rのパターンをそれぞれスクリーン印刷方法により形成し、蛍光体層15を形成した。
【0035】
その後、アクリル/セルロ一ス樹脂と高沸点溶媒からなるインクを蛍光体層15上のみにパターン印刷し、乾燥させ、有機平滑膜(フィルミング膜)を形成した。このフィルミング膜は後工程で焼失、除去する。
【0036】
次に、このフィルミング膜を覆うようにメタルバック層17を形成する。この形成には例えば従来公知のDCマグネトロンスパッタ方式を利用し、アルミニウムターゲットとアルゴン放電ガスの組み合わせで形成する。このメタルバック層17は電子線を透過し、光反射特性を備えている。次に、パネルベークを行い、前記フィルミング膜を焼失、除去して蛍光面を有する前面基板2を形成する。
【0037】
このような構成からなる蛍光面を備えた前面基板2と、MIM型電子源を備えた背面基板1と、支持体3及びスペーサ12等を組み合わせて平面型画像表示装置とした。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の平面型画像表示装置の一実施例を説明するための図で、図1(a)は前面基板側から見た平面図、図1(b)は図1(a)の側面図である。
【図2】図1(b)のA―A線に沿った模式平面図である。
【図3】図2のB−B線に沿った背面基板の模式断面図とその背面基板と対応する部分の前面基板の模式断面図である。
【図4】図1の前面基板の基板面に直交する方向の一部を示す模式断面図である。
【図5】図4の模式平面図である。
【図6】本発明の平面型画像表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【符号の説明】
【0039】
1・・・背面基板、2・・・前面基板、2C・・・前面基板中央部、2S・・・前面基板周辺部、3・・・支持体、4・・・排気管、5・・・封着部材、6・・・表示領域を含む空間、7・・・貫通孔、8・・・画像信号配線、81・・・画像信号配線引出端子、9・・・走査信号配線、91・・・走査信号配線引出端子、10・・・電子源、11・・・接続配線、12・・・スペーサ、13・・・接着部材、15・・・蛍光体層、15B・・・青色蛍光体層、15G・・・緑色蛍光体層、15R・・・赤色蛍光体層、16・・・BM膜、161・・・窓部、17・・・メタルバック(陽極電極)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に延在して該第1の方向と交差する第2の方向に並設された複数の第1配線と、前記第1配線を覆って形成された絶縁膜と、該絶縁膜上で前記第2の方向に延在して前記第1の方向に並設された複数の第2配線と、前記第1配線と前記第2配線との交叉部近傍に設けられた電子源とを有する背面基板と、
前記背面基板と所定の間隔を隔てて対向配置された前面基板と、該前面基板の前記背面基板と対向する内表面に複数の窓部を備えて配置されたブラックマトリクス膜と、該ブラックマトリクス膜の前記複数の窓部を覆って前記前面基板の前記内表面に配置され前記電子源から取り出される電子の励起で赤色、青色及び緑色にそれぞれ発光する三色の蛍光体層を並設して有する蛍光体層と、該蛍光体層を覆うメタルバック層と、
前記背面基板と前記前面基板との間で表示領域を囲繞して介挿され、前記所定の間隔を保持する支持体と、
前記支持体の端面と前記前面基板及び背面基板の少なくとも一方と気密封着する封着部材とを具備し、
前記複数の窓部相互の水平方向間隔が前記前面基板の中央部と周辺部とで異なることを特徴とする平面型画像表示装置。
【請求項2】
前記周辺部の窓部相互の水平方向間隔が前記中央部の窓部相互の水平方向間隔より大であることを特徴とする請求項1に記載の平面型画像表示装置。
【請求項3】
前記周辺部の窓部に対する蛍光体層被着面積と前記中央部の窓部に対する蛍光体層被着面積とが異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の平面型画像表示装置。
【請求項4】
前記周辺部の窓部に対する蛍光体層被着面積が前記中央部の窓部に対する蛍光体層被着面積より広いことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の平面型画像表示装置。
【請求項5】
前記周辺部の前記赤色、青色及び緑色蛍光体層が隣接して配置された窓部相互の水平方向間隔が、前記中央部の前記赤色、青色及び緑色蛍光体層が隣接して配置された窓部相互の水平方向間隔より大であることを特徴とする請求項1に記載の平面型画像表示装置。
【請求項6】
前記周辺部の前記赤色、青色及び緑色蛍光体層被着面積が前記中央部の前記赤色、青色及び緑色蛍光体層被着面積よりそれぞれ広いことを特徴とする請求項5に記載の平面型画像表示装置。
【請求項7】
前記複数の窓部面積が全面同一であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の平面型画像表示装置。
【請求項8】
前記電子源が、下部電極と上部電極及びこれら下部電極と上部電極との間に挟持される電子加速層を有し、前記下部電極と上部電極間に電圧を印加することで前記上部電極より電子を放出する薄膜型電子源アレイであることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の平面型画像表示装置。
【請求項9】
第1の方向に延在して該第1の方向と交差する第2の方向に並設された複数の第1配線と、前記第1配線を覆って形成された絶縁膜と、該絶縁膜上で前記第2の方向に延在して前記第1の方向に並設された複数の第2配線と、前記第1配線と前記第2配線との交叉部近傍に設けられた電子源とを有する背面基板と、
前記背面基板と所定の間隔を隔てて対向配置された前面基板と、該前面基板の前記背面基板と対向する内表面に複数の窓部を備えて配置されたブラックマトリクス膜と、該ブラックマトリクス膜の前記複数の窓部を覆って前記前面基板の前記内表面に配置され前記電子源から取り出される電子の励起で赤色、青色及び緑色にそれぞれ発光する三色の蛍光体層を並設して有する蛍光体層と、該蛍光体層を覆うメタルバック層と、
前記背面基板と前記前面基板との間で表示領域を囲繞して介挿され、前記所定の間隔を保持する支持体と、
前記支持体の端面と前記前面基板及び背面基板の少なくとも一方と気密封着する封着部材とを具備する平面型画像表示装置の製造方法であった、
前記蛍光体層を、蛍光体粒子を含む蛍光体ペーストを用いてスクリーン印刷により形成する工程を備えたことを特徴とする平面型画像表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−282759(P2008−282759A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−127897(P2007−127897)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】