説明

座標測定システムに実行可能プログラムを提供する方法、システム、および記憶媒体

【課題】3次元座標測定システムのコントローラで使用するプログラムを顧客にネットワークを介して配信する方法を提供する。
【解決手段】顧客から実行可能プログラムの作成要求を受信するステップと、顧客のプログラム実行に係わる経験レベル等の情報を入力するステップとを具備する。作成される実行可能プログラムは3次元座標測定システムで実行される多数の測定ステップをオペレータに示すものである。実行可能プログラムはネットワークを介して顧客に配達される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国特許仮出願第60/178,926号(2000年2月1日出願、その全内容を本願に引用して援用する)、かつ米国特許仮出願第60/229,423号(2000年9月5日出願、その全内容を本願に引用して援用する)の特典を主張する。
【0002】
本発明は、一般には座標測定器(CMM)に関し、より特定的には、座標測定システムで使用される実行可能プログラムをコントローラに提供する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
1980年代にキャド(CAD:コンピュータ支援による設計)およびキャム(CAM:製造自動化システム)の登場によって、製造/産業市場は新たな側面をもつようになった。CADは、エンジニアに設計工程のフロントエンドでの3−D画像製作を可能にし、これにより製造サイクルの短縮および生産性に大きく貢献した。一方、CAMソフトウェアおよび装置は、機械加工される単部品の効率および品質を向上させた。本質的に、これら新技術は、生産性の向上、品質改善、およびコスト削減によって、市場に革命を起こしたといえる。
【0004】
このような設計および製造における技術の進歩にもかかわらず、製造サイクルにはある重要なもの、すなわち製造ライン上かつ製造ライン外両方の製品や部品が確実に本来のCAD仕様書に合致できるようにする、高精度、高効率、かつ便利な測定方法が欠けていた。設計工程はCADの支援によって、また機械加工工程もCAMによって、技術革新が行われ洗練されてきた。だが、これらの部品からなる組立品をCADモデルに照合して測定する方法は、その大部分が非実際的で高価かつ実現不能なままとなっている。
【0005】
これまで製造工程における測定および品質検査機能は、時間を要し、多くの理由でサイズ、範囲、および効率の点に制限があった。カリパスやスケール等の手動測定ツールは、速度が遅く、不正確で、常に一次元的である。アナログ方式のテスト装置は費用が高く、柔軟性がない。標準的な持ち運びできないタイプの座標測定器(CMM)は、精度は高いが、通常は製造フロアから離れた品質管理ラボまたは検査部門に設置される。部品は、検査のために1度に1つずつ取り外してラボに移動しなければならない。このためかかるCMMは、小さくかつすぐに移動できるサブアセンブリや部品しか測定できず、このことは製造ラインの大幅な「時間遅延」につながることが多い。本質的に、計測学として知られる従来の測定技術は、製造工程の技術的進歩に大きく遅れをとっている。
【0006】
CAD/CAM市場および計測学市場によって、ならびに製造工程のあらゆる側面で品質を重視する世界的な動きによって、コンピュータ支援による製造測定と呼ばれるCAD/CAM技術を延長した技術に対する必要性が生じている。コンピュータ支援による製造測定は、CADベースの総合品質保証技術である。このCAD革命の最終局面は、困難な製造環境に適応可能な測定ハードウェアおよび使用可能なCADベースの測定ソフトウェアに対する重大な技術的要件のため、未完のままである。コンピュータ支援による製造測定は、従来の計測学を、品質管理ラボの中での単部品だけの高レベル精度の検査計測学から、工場のフロアのあらゆる場所における製造工程の全ステップの全製品の中等レベル精度の測定システムにする。部品の寸法および/または特性の測定を製造フロアで行い、仕様書への準拠度を判定し、品質を確保することができる。
【0007】
図1は、手動操作型多関節式アーム12および支持ベースまたはポスト14と、シリアルボックス16と、ホストコンピュータ18とからなる従来型の持ち運び式CMM10の概略図である。図からわかるように、アーム12はシリアルボックス16と電子的に連通し、一方、シリアルボックス16はホストコンピュータ18と電子的に連通する。従来の3次元測定システムの詳細については、本願に引用して援用する米国特許第5,402,582号を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,978,748号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図1の3次元座標測定システムを改良したものが、本願に引用して援用する米国特許第5,978,748号に記載されている。この特許は、コントローラがアームに取り付けられ、検査手順等の工程をユーザに指示する実行可能プログラムを行うシステムを開示している。このようなシステムでは、実行可能プログラムの作成にホストコンピュータが使用されうる。アームに取り付けられたコントローラは、実行可能プログラムの実行には使用されるが、実行可能プログラムの作成または修正には使用できない。ビデオゲームシステムにたとえると、ホストコンピュータはビデオゲームの書き込みおよび修正を行うプラットフォームであり、アームに取り付けられたコントローラはビデオゲームをプレイするプラットフォームとして機能する。コントローラ(例えばプレーヤ)は、実行可能プログラムの修正はできない。米国特許第5,978,748号に記載されているように、これにより各連接アームごとのホストコンピュータの必要性を解消し、低コストの3次元座標測定システムが得られる。ただし座標測定システムのユーザに実行可能プログラムを届ける方法およびシステムが必要である。かかる方法およびシステムは、座標測定システムの用途を広げ、コンピュータ支援による製造測定への適応を容易にすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態は、3次元座標測定システムのコントローラ中で使用する実行可能プログラムを、実行可能プログラムのプロバイダから顧客に提供する方法である。この方法は、顧客から実行可能プログラムの作成要求を受信するステップと、実行可能プログラムに関する情報を入手するステップとを含む。作成される実行可能プログラムは、3次元座標測定システムで実行される多数の測定ステップをオペレータに案内する。実行可能プログラムは顧客に配達される。
【0011】
本発明の上記およびその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面から当業者には理解されると考える。以下、図面を参照するが、同じ要素には同一番号を付す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来の座標測定システムの概略図である。
【図2】本発明の一実施形態の座標測定システムの概略図である。
【図3】図2の座標測定システムのブロック図である。
【図4】実行可能プログラムの作成および配達方法を示すフローチャートである。
【図5】実行可能プログラムの配達システムの概略図である。
【図6】実行可能プログラムのプロバイダウェブサイトの概略図である。
【図7】実行可能プログラムのプロバイダシステムと交信するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図8】実行可能プログラムのプロバイダシステムと交信するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図9】実行可能プログラムのプロバイダシステムと交信するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図10】実行可能プログラムのプロバイダシステムと交信するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図11】実行可能プログラムのプロバイダシステムと交信するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図12】実行可能プログラムのプロバイダシステムと交信するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図13】実行可能プログラムのプロバイダシステムと交信するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図14】実行可能プログラムのプロバイダシステムと交信するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図15】実行可能プログラムのプロバイダシステムと交信するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図16】部品の特徴を測定するユーザーインターフェース画面の一例である。
【図17】ネットワークに接続された多数の座標測定システムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図2は、本発明の一実施形態において一般的に10で示す座標測定システムの概略図である。座標測定システム10は制御ステーションとも呼ばれ、人間のオペレータによって操作されて部品を検査する。システム10は、ベースまたはポスト14に取り付けられた連接アーム12を含む。アーム12は複数の回転可能な転送ハウジングを含み、各ハウジングは連接アーム12に自由度を与えて、連接アーム12が3次元空間の各点の測定ができるようにする。シリアルボックス16は、その内容を本願に引用して援用する米国特許第5,926,782号に記載されているように、アーム12に直接設置された様子を示す。シリアルボックス16は、転送ハウジングからの信号を調整して、コントローラで処理できるようにする。シリアルボックス16は、アーム12に着脱可能に取り付けてもよいし、アームから完全に離して設置してもよい。ユーザーインターフェース20は、機械的リンケージ22によってアームのベース14に接続される。ユーザーインターフェース20は、図3を参照して詳細に説明するように、ユーザに指示を与え、かつユーザからの入力を受信する。コントローラ40(図3)は、ユーザーインターフェースのハウジング内に収納してもよいし、ユーザーインターフェース20と別個の独立型装置でもよい。ユーザーインターフェース20は、ベース14を含むアーム12に(永久的または着脱可能に)取り付け可能である。コントローラ40も、ベース14を含むアーム12に(永久的または着脱可能に)取り付け可能である。または、コントローラ40とユーザーインターフェース20の一方または両方を、アーム12とは別個に設置してもよい。
【0014】
図3は、座標測定システム10のブロック図である。当該技術分野で公知のとおり、1つ以上の転送ハウジングは、アームの3次元空間中の位置を示す信号を発生するトランスデューサを含む。トランスデューサからのこれらの信号は、シリアルボックス16に与えられて処理される。コントローラ40は、シリアルボックス16から処理済みの信号を受信する。他の実施形態では、シリアルボックス16を省略して、コントローラ40がアーム12中のトランスデューサから直接信号を処理するようにプログラミングされる。コントローラ40は、米国特許第5,978,748号に記載されるコントローラと同様のものでもよいし、独立型汎用コンピュータ等のより複雑な装置でもよい。
【0015】
コントローラ40は、プロセッサ26、およびプロセッサ26によって実行される命令を記憶する静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)28を含む。メモリ28には1つ以上の実行可能プログラムを記憶することができる。実行可能プログラムの一例は、オペレータに検査手順を指示する検査プロトコルである。他のタイプの実行可能プログラムは、オペレータにアーム12およびその操作を紹介する説明書である。メモリ28には、その他のタイプの実行可能プログラム(較正、診断等)を記憶可能なことを理解されたい。実行可能プログラムは、一般的には、人間のオペレータにアーム12を操作させて、ある測定値を記録させる。ユーザは、本明細書で説明するように、ユーザーインターフェース20上に提示されるメニューから、ある特定の実行可能プログラムを選択できる。コントローラ40はまた、基準(CAD等)データを記憶する。基準データは、測定する対象物全体に対応するCADファイル全体、またはCADデータの一部のみでもよい。さらに詳述するように、コントローラ40はアーム12からの測定値を基準データと比較して、レポートを作成する。
【0016】
通信装置30(汎用非同期式送受信機など)は、コントローラ40と、実行可能プログラムを記憶してコントローラ40にアップロードするコンピュータ等の外部装置との間の通信を可能にする。これにより、通信装置30を介してコントローラ40中へ実行可能プログラムをアップロードすることができる。また、実際の測定データと、実際のデータと基準データとの比較結果とをホストコンピュータにダウンロードして記憶することができる。フラッシュメモリ32は、プログラム命令とアームのパラメータとを永久に記憶する。コントローラ40には、格子複合プログラマブルロジック装置(CPLD)36および関連の電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)34も含まれる。CPLD36は、コントローラ40の各素子間の相互接続ロジックを含む。図3に示すメモリ装置は一例であり、様々なメモリ構成を使用できることを理解されたい。
【0017】
図3に示すように、コントローラはまた、ネットワークインターフェース31(イーサネット(登録商標)カード等)を含み、コントローラ40が構内ネットワーク、広域ネットワーク、イントラネット、インターネット等のネットワークを介して通信できるようにしてもよい。ネットワークは通信路として機能し、上述したような従来のホストコンピュータに関連した機能は行わない。従来のホストコンピュータは測定工程の制御を行うが、ネットワークは、実行可能プログラムおよび/または基準データのコントローラ40へのアップロード、または実際の測定データおよび実際のデータと基準データとの比較結果のダウンロード等の動作用の通信路を与えるだけである。
【0018】
記憶装置50は、複数の機能のためにコントローラ40に接続される。記憶装置50は、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、コンパクトディスクドライブ等の任意の記憶装置から構成されうる。記憶装置50は、実行可能プログラムおよび/または基準データをコントローラ40中のメモリ28にアップロードするのに用いることができる。また、コントローラ40は、実行可能プログラムを行う際に記憶装置50にアクセスして、映像および/または音声をオペレータに与えるようにしてもよい。これにより映像用の多大なメモリ要件によるコントローラ40中の必要メモリ量を減じる。
【0019】
ユーザーインターフェース20は、視覚ディスプレイ62と、入力装置64と、音声出力装置66とを含む。視覚ディスプレイ62は、CRT(フラットCRTを含む)やLCDディスプレイ等のどのタイプのディスプレイ装置でもよい。入力装置64は、キーボード、マウス、トラックボール等の公知のどのタイプの入力周辺装置でもよい。または、入力装置64は、オペレータに視覚情報を与え、かつオペレータからの入力を受信するタッチスクリーンを利用して、視覚ディスプレイ62とともに実現することもできる。音声出力装置66は、スピーカ、およびサウンドカード等の関連構成要素を含みうる。
【0020】
アームを検査工程に沿って操作するため、コントローラ40はメモリ28中に記憶された実行可能プログラムを実行する。コントローラ40はユーザーインターフェース20を介してオペレータに命令を与える。このような工程を行うには、実行可能プログラムがコントローラ40に与えられなければならない。図4は、コントローラ40に実行可能プログラムをインストールする方法を示すフローチャートである。この方法は、ステップ100で顧客が実行可能プログラムを要求して開始される。このステップは、新規の実行可能プログラムの要求、または既存の実行可能プログラムの修正要求を含みうる。顧客は、電話、eメール、郵便等の公知の技術で実行可能プログラムの要求を開始できる。
【0021】
実行可能プログラムのプロバイダが要求を受け取ると、ステップ102で実行可能プログラムが作成される。実行可能プログラムのプロバイダは、座標測定システム10の供給業者、または実行可能プログラムの独占作成権をもつ第3者でもよい。実行可能プログラムの作成には各種情報が使用されうる。例えば、測定する部品の製作図面(青写真、CAD図面等)などである。その他の情報には、測定する部品の特徴や基準特徴の説明があり、どちらも図面、スケッチ、デジタル画像、または特徴のリストとして与えられる。測定環境(アームの使用場所等)の説明も、図面、スケッチ、またはデジタル画像で与えることができる。実行可能プログラムはまた、測定結果を示すレポートも作成する。このため、レポートまたはレポートに含まれる特徴のリストの説明もまた、実行可能プログラムの作成に使用されうる。実行可能プログラムの作成に用いられる情報は、座標測定システム10の適用方法によって異なることを理解されたい。
【0022】
実行可能プログラムの作成には、担当者が顧客のところを訪ねてアームの使用方法を検討し、実行可能プログラムの作成を行う。これには、映像、静止画像(デジタルカメラによるもの等)、音声、製作図面、および実行可能プログラムで使用されるテキストの入手を含みうる。例えば、自動車のパネル検査に使用される座標測定システムの場合、オペレータにパネルの所定のポイントの測定を指示する一連の画像および音声を与えるように実行可能プログラムが作成されうる。実行可能プログラムは、アーム12から与えられる実際のデータと、コントローラ40に記憶された基準データとを比較させて、パネルが仕様書に合致しているかどうかを示すレポートを作成することができる。担当者は携帯型ホストコンピュータを用いて、顧客のところで実行可能プログラムを作成してもよい。
【0023】
実行可能プログラムの作成はまた、顧客から離れた場所で遠隔操作で作成することもできる。この場合は、顧客は上述した情報を入手して実行可能プログラムのプロバイダに提供する。情報の転送は、図5に示すネットワーク204を介して実行可能プログラムのプロバイダシステム202に接続されるユーザシステム200を利用して行うことができる。実行可能プログラムのプロバイダは、その後、この情報に基づいて実行可能プログラムを作成し、図5を参照して説明するユーザシステム202に実行可能プログラムを配達する。
【0024】
実行可能プログラムが作成されるとステップ104へ進み、ここで顧客は実行可能プログラムの実行状態を見て、実行可能プログラムを承認する。実行可能プログラムのプロバイダが顧客のところにいる場合は、顧客は、実行可能プログラムがメモリ28にロードされた座標測定システム10を用いて実行可能プログラムを検討することができる。または、実行可能プログラムを顧客のところの汎用コンピュータ上で動作させて、顧客による検討を行ってもよい。実行可能プログラムが顧客から離れた場所で作成される場合は、顧客はインターネット等のネットワークを介して実行可能プログラムを遠隔的に検討することもできる。図5は、実行可能プログラムの顧客要求、実行可能プログラムの顧客の承認、および実行可能プログラムの配達を可能にするシステムのブロック図である。顧客は、ユーザシステム200を用いて、ネットワーク204を介して実行可能プログラムのプロバイダシステム202にアクセスする。ユーザシステム200は、ユーザーインターフェースアプリケーション(ウェブブラウザ等)を実行して、実行可能プログラムを含む実行可能プログラムのプロバイダシステム202にコンタクトする汎用コンピュータでもよい。ネットワーク204は構内ネットワーク、広域ネットワーク、イントラネット、インターネット等の任意のタイプのネットワークでよい。ユーザ名およびパスワード等の公知の技術による顧客IDの認証後、顧客はネットワーク204を介して実行可能プログラムの検討および承認を行うことができる。
【0025】
顧客が実行可能プログラムを承認するとステップ106へ進み、ここで顧客がすでに座標測定システム10を顧客の設備に設置しているかどうかが判定される。もししていなければ、ステップ108へ進んで、実行可能プログラムが座標測定システム10にインストールされ、ステップ110でシステム10が顧客のところへ配達される。顧客が座標測定システム10を顧客の設備に設置していれば、ステップ106からステップ112へ進んで、実行可能プログラムが顧客に配達される。配達は、ネットワークを介して電子的に行ってもよいし、物理的に記憶媒体(CD−ROM等)を顧客に配達してもよい。顧客はその後、ステップ114で実行可能プログラムをコントローラ40にインストールする。図5を参照すると、顧客は、eメールによって実行可能プログラムが利用可能であることを通知されてもよい。すると顧客は、ネットワーク204を介して実行可能プログラムのプロバイダシステム202にコンタクトして、実行可能プログラムをユーザシステム200にダウンロードする。または、実行可能プログラムはeメールによって顧客のシステムに送ることもできる。実行可能プログラムのプロバイダシステム202にコンタクトするのにユーザシステム200を必要とすることで、実行可能プログラムへのアクセスがパスワードによって管理され、安全性を高める。その後、実行可能プログラムは、ネットワークインターフェース31、通信装置30、または記憶装置50を介して座標測定システム10へ転送される。映像、静止画像、音声、および/またはテキストは記憶装置50中に記憶し、実行可能プログラムの実行時にコントローラ40によってアクセスするようにしてもよい。
【0026】
実行可能プログラムがコントローラ40中にインストールされると、オペレータは座標測定システム10を使用して3次元空間中の各ポイントの測定を行う。座標測定システム10が始動すると、オペレータは実行可能プログラムの実行を選択するように指示される。コントローラ40は、オペレータにアーム12の操作を習熟させる説明用の実行可能プログラムを含む場合もある。この説明用の実行可能プログラムは、オペレータがアーム12を用いて測定を行う一連のステップをオペレータに案内する。オペレータがこの説明版を完了すると、オペレータは実行可能プログラムを選択して、実行可能プログラムが指示する各ステップを行う。これには、アームの測定部を対象物に接するように配置して、対象物上の3次元空間の各ポイントを測定するステップを含みうる。または、測定は特性の測定を含む場合もある。例えば、測定部はセンサ(光、酸素、熱等)を含んでもよく、オペレータはこの特性を1カ所以上の位置で測定するように指示される。本明細書では、特徴、とは、一般に座標、寸法、特性等の測定可能な任意の量をさす。特徴はまた、酸素の存在や熱といった検知されるパラメータを含む場合もある。特徴の測定に関しては、その全体を本願に引用して援用する米国特許第5,412,880号にさらに詳しく記載されている。
【0027】
オペレータはまた、実行可能プログラムの経験レベルを選択することができる。例えば、オペレータは、オペレータが実行可能プログラムに従って遂行すべきタスクに関して初心者、中級者、または上級者のいずれかを指定するように命令されうる。オペレータの各経験レベルによって、別個の実行可能プログラムを作成することができる。または、実行可能プログラムの一部をオペレータの経験レベルに基づいて実行するようにしてもよい。例えば、初心者のオペレータには映像および音声を与えることができる(オペレータにボルトの位置の測定を音声で指示し、かつボルト位置の測定を示す映像を与える等)。中級のオペレータには、静止画像と音声を与えることができる(オペレータにボルト位置の測定を音声で指示し、かつボルトの静止画像を与える等)。上級のオペレータには音声のみを与えることができる(オペレータにボルト位置の測定を音声で指示する等)。
【0028】
オペレータが実行可能プログラムを始動すると、オペレータはユーザーインターフェース20上に提示される命令に従って測定を行う。上述したように、測定は各ポイントの3次元座標でもよいし、または特性(温度等)と3次元位置でもよい。米国特許第5,978,748号に記載されているように、アームおよび(使用する場合は)センサから得られる実際のデータは、コントローラ40に記憶された基準データと比較される。その後、実際のデータが指定された規準に合致しているかどうかを示すレポ−トが作成され、測定に関する統計的な情報を与える。レポートはメモリ28または記憶装置50に記憶され、その後、ホストコンピュータに転送されてもよい。また、レポートはユーザーインターフェース20で即座にオペレータに表示するようにしてもよい。
【0029】
一実施形態では、座標測定システム10は顧客が賃借する。コントローラ40は、賃借期間が満了する期限(1年リースの最終日等)を示す有効期限コードを、例えばメモリ28中に含む。リース期間終了後は、座標測定システム10は作動しない。コントローラ40は、現在の日付と有効期限コード中に含まれる日付とを比較するようにしてもよい。有効期限コードは、顧客が未認証の有効期限コードを作成できないように暗号化してもよい。コントローラ40は顧客に、リース期間が満了する所定の時間期間だけ前に、新たなコードを入手するように通知する。顧客は、図5に示すようにネットワークを介して、または電話で、更新された有効期限コードを購入できる。更新された有効期限コードはコントローラ40に記憶され、座標測定システム10の動作を可能化する。
【0030】
図5に関して上記で説明したように、ユーザシステム200はネットワーク204を介して実行可能プログラムのプロバイダシステム202と交信する。一実施形態では、実行可能プログラムのプロバイダシステム202は、ウェブブラウザを実行するユーザシステム200と交信するサーバを含む。図6は、実行可能プログラムのプロバイダシステム202中のサーバによって実現されるウェブサイトの概略図である。ウェブサイトは、顧客が一定のタスクを実行できる多様な「エリア」を含む。これらのエリアはウェブページ(HTMLで書かれ、ウェブブラウザによって翻訳されたもの等)の集合体であることを理解されたい。ウェブサイト中の各エリアへのアクセス、およびウェブサイトを通じて駆動される機能は、アクセスの割り当てレベルによって制御される。図6に各種アクセスレベルを示す。下位から上位へ順に、ビジターレベル(ログイン不要)、オペレータレベル(ログインパスワードをもつユーザ)、管理者レベル(サイトの各アスペクトの変更権をもつユーザ)、およびアプリケーションエンジニアレベル(ツールの作成/編集を行うユーザ)が含まれる。各レベルは、それより前のレベルの全エリアおよび全機能へのアクセス権をもつ。ユーザシステム200の「ユーザ」は、ビジター、オペレータ、管理者、またはアプリケーションエンジニアでありうる。また、ユーザシステム200は、異なるネットワークを介して実行可能プログラムのプロバイダシステム202に接続されてもよい。例えば、オペレータはインターネットを介して実行可能プログラムのプロバイダシステム202にコンタクトでき、一方、アプリケーションエンジニアはイントラネットを介して実行可能プログラムのプロバイダシステム202にコンタクトできる。
【0031】
図6は、実行可能プログラムのプロバイダシステム202にアクセスすると、最初にユーザシステム200に提示される画面であるメインページ300を含む。実行可能プログラムは、図6および本明細書では「ツール」と称する。メイン画面300から、ユーザは、ツール製品情報エリア310を通じてツール製品情報を閲覧できる。ツール製品情報エリア310において、ユーザは、ツールに関する一般情報の入手、ツールライブラリの閲覧(ただしライブラリ中のツールへのアクセスは不可)、ツール作成者へのコンタクト、ならびにツールおよびその関連の使用法に関する追加情報の入手ができる。
【0032】
ユーザは、ログインエリア320を介して実行可能プログラムのプロバイダシステム202ログインし、かつ該システム202のより多くの機能にアクセスできる。当該技術分野で公知のように、ユーザシステム200は、ネットワーク204を介して実行可能プログラムのプロバイダシステム202にユーザ名およびパスワードを送信して、実行可能プログラムのプロバイダシステム202へのアクセス権を得る。ユーザ名およびパスワードは、本明細書で説明するようにアクセスのレベルを制御するものである。ユーザは、ユーザ情報エリア330を介して、ユーザの処理履歴を検討し、ユーザ情報および会社情報を検討/編集できる。
【0033】
テクニカルインタビューエリア340は、作成する実行可能プログラムまたはツールに関する情報の収集に使用される。ユーザは、ユーザのアプリケーションに関する一連の質問を受ける。質問には、測定する特徴の説明、部品の寸法、部品のデータ、CADデータ形式等が含まれうる。
【0034】
ユーザが新しいツールの必要事項の定義を終了すると、ユーザはツールユーティリティエリア350を介して、ツールの説明を関連情報(CADファイル、画像、図面等)とともに、実行可能プログラムのプロバイダシステム202にアップロードする。ツールユーティリティエリア350に示すように、ユーザはツール構成材料を実行可能プログラムのプロバイダシステム202にアップロードできる。実行可能プログラムのプロバイダ(アプリケーションエンジニアすなわちA.E.等)は、実行可能プログラムのプロバイダシステム202からツール構成材料をダウンロードして、本明細書で説明するようにツールを作成する。実行可能プログラムのプロバイダは、その後、完成したツールを実行可能プログラムのプロバイダシステム202にアップロードし、ユーザはそのツールをダウンロードする。ユーザはまた、本明細書で説明するように、ツールの機能性を可能化するツールの有効期限コードを入手できる。
【0035】
ユーザが自分のサイトにツールを入手すると、ツールは記憶装置に記憶され、コントローラ40によって実行できる。図7〜図15は、検査およびレポート作成時に提示されるディスプレイ20の例示画面を示す。図7〜図15に示すインターフェースはタッチスクリーンだが、キーボードやマウス等の他の入力周辺装置も使用できることを理解されたい。タッチスクリーンは配線および部品数が少なく、これはシステムを製造エリア等の厳しい環境で使用する場合に有利である。図7はログイン画面の一例であり、ここでオペレータはドロップダウンメニューからオペレータ識別名を選択し、パスワードを入力する。
【0036】
オペレータがログインすると、オペレータは実行するツールまたは実行可能プログラムを選択しなければならない。ツールはオペレータに検査手順を案内してくれる。図8および図9は他のツール選択画面を示し、ここではツールは異なる方法で掲載されている。オペレータはツールのリストから実行するツールを選択する。オペレータに提示されるツールのリストは、本明細書で説明するようにオペレータ識別名に基づいて制御されうる。例えば、オペレータがフェンダーが設計仕様書に合致しているかどうか検査する場合は、ユーザはフェンダーツールを選択する。ツールが選択されると、オペレータは検査する部品のシリアルナンバーを入力するよう指示される。こうして、ある特定の部品に関連した測定が行われる。
【0037】
部品のシリアルナンバーが入力されると、部品の検査が行われる。図10は、オペレータに部品のどの特徴について測定を行うかの指示を与える部品測定画面の一例である。例えばユーザは、ある3点を測定して、3点が要求公差内の平面に位置するかどうかを判定するよう指示されうる。測定を容易にするために、ツールは、オペレータにアーム12で測定するポイントを案内するホームイン(home-in)機能を含む。図11はホームイン画面の一例である。部品測定工程の一部には、部品をアームの座標系に位置合わせがある。これは、部品をアームと位置合わせされた検査設備中に配置すること、または部品のデータを測定することを含みうる。ユーザには、部品のあるポイントにおける測定を容易にするために、複数の測定インジケータの助けが提示される。第1に、部品および測定ポイントの位置を示す視覚説明部400が提示される。第2に、ポイント410までの距離が、合計距離および座標系の各軸(x,y,z)ごとの距離として提示される。最後に、測定位置を示す同心リングを含むホームインガイド420が提示される。オペレータがアーム12の測定端を測定位置へ向かって移動させると、ホームインガイド420の背景が図11に示すように変化する。ホームインリングの外観が変わることに加えて、ホームインガイドの色が(例えば緑色に)変化し、測定位置に達すると音声トーンを発するようにしてもよい。これらのインジケータによって、オペレータに測定を指示する。測定された特徴は、コントローラ40によってアクセス可能な記憶装置50等中のデータベースに記憶される。
【0038】
測定が行われると、多数のレポートが作成されうる。図12は、オペレータがそのレポートを見るツールを選択できるレポート画面の一例である。ツールは図12に示すように絵で表示してもよいし、または図9と同じく名称で表示することもできる。ユーザが図12中のあるツールを選択すると、図13に示すようなレポートプレビュー画面が与えられる。レポートプレビュー画面は、検査した部品の説明部500と、統計工程管理(SPC:statistic process control)レポートウィンドウ510と、表レポートウィンドウ520とを含む。SPCレポートウィンドウ510では、オペレータは、サンプル数(過去5日間の測定値等)と、測定値の表示方法と、どのオペレータの測定値およびどのシフトの測定値を入れるか、とを含むSPCレポート用のパラメータを指定できる。表レポートウィンドウ520では、ユーザは部品番号を入力して、特定の部品の表形式のレポートデータを指定できる。
【0039】
SPCレポートウィンドウ510中のSPCレポートアイコンを選択すると、ユーザに図14に示すようなSPCレポートが提示される。複数の部品上で測定した各特徴ごとにSPCレポート532が作成され、傾向をみつける。測定した特徴の測定位置530は、部品の画像531上に示される。SPCレポート532は部品の画像531に隣接して表示され、かつ測定位置の表示のすぐ近くに配置される。レポートのパラメータは、ドロップダウンメニュー540によって変更できる。SPCレポートは、各特徴の上限、下限、および以前の測定値のグラフを含みうる。特徴は、寸法(穴の直径等)でもよいし、特性(穴の環状性、表面の平面性等)でもよい。SPCレポートは、レポートを選択して全画面表示に拡大できる。SPCレポートによってユーザは、補正動作が必要かもしれない測定値の傾向を見ることができる。
【0040】
表レポートウィンドウ520の表レポートアイコンを選択すると、ユーザに図15に示すような表形式のレポートが提示される。表形式レポート534は、1個の部品について測定された各特徴ごとに作成されうる。測定した特徴の測定位置530が、部品の画像531上に示される。表形式レポート534は、部品の画像に隣接して表示され、測定位置530のすぐ近くに配置される。ユーザは、部品番号フィールド550で部品番号を変更できる。各特徴ごとの表形式レポートは、特徴の仕様書の値、公差、特徴の測定値、および測定した特徴が仕様書からずれていないかどうかの表示を与える。特徴は、寸法(穴の直径等)でもよいし、特性(穴の環状性等)でもよい。表形式レポート534は、レポートを選択して全画面表示に拡大可能である。
【0041】
レポート機能の実行は、アーム12に関連づけられたコントローラ40に限定されない。記憶装置50中の測定データは、検査エリア(工場のフロア等)から離れた他システムからアクセス可能である。例えば、パソコンから会社のイントラネットを介して記憶装置50にアクセスできる。パソコンは、測定データに基づくレポートの作成に使用されるレポート作成ソフトウェアアプリケーションを実行できる。例えば、工場のフロアから離れた場所にいる製造エンジニアが、記憶装置50中の測定データに基づいてSPCレポートを作成し、それに従って製造工程の評価および調整を行うことができる。
【0042】
図16は、オペレータに部品の測定を指示する他の測定ユーザーインターフェースを示す。図16に示すように、部品602は、デジタルビットマップ等のデジタル画像を用いてオペレータに提示される。ビットマップは、シェーディング等によって部品の表面を正確に描写する。これは、部品をCADのワイヤーフレームとして表示する従来の測定システムより好ましい。CADのワイヤーフレームは読みとりが困難で、ワイヤーフレームが透明なため、どの表面上に測定ポイントがあるのかをオペレータが判定しにくい場合が多い。
【0043】
この測定インターフェースはまた、他の測定インジケータ604を含む。測定インジケータ604は、物理的な部品上の正しい測定位置をオペレータに指示する。測定インジケータ604はまた、色つき(緑色など)ボール等の3次元オブジェクトであり、部品602に対してどの位置にでも配置可能である。部品602は外表面と1つ以上の内表面とをもちうる。こうして、測定インジケータ604は部品602の内表面に隣接して、または内表面上に配置されうる。例えば、穴606の内部の環状性を測定するには、測定インジケータ604は、穴606の内側に穴606の内表面上の複数の位置に沿って表示される。これにより、オペレータに物理部品上の測定位置を正確に指示する。指示ウィンドウ608もまた、オペレータに測定指示を与える。
【0044】
図17は、ネットワーク650に接続された多数の座標測定システム10または制御ステーションを示す。図3に関して先に説明したように、座標測定システム10は、座標測定システム10にネットワークを介して通信を行わせるネットワークインターフェース31を含む。一実施形態では、ネットワーク650は構内ネットワークである。座標測定システム10は、無線方式でネットワーク650に接続してもよい。
【0045】
ネットワーク650にはサーバ652も接続され、実行可能プログラムの記憶装置となる。サーバ652は、設備全体の実行可能プログラムを記憶することができる。オペレータは座標測定システム10にログオンして、オペレータに認証された実行可能プログラムのリストを提示される。サーバ652は、オペレータの識別名(ユーザIDおよびパスワード等)によって、実行可能プログラムへのアクセスを制御する。例えば、サーバ652によってアクセスされるデータベースが、オペレータの識別名と実行可能プログラムとを相関させる。オペレータの識別名に関連づけられた実行可能プログラムだけが、リクエスト中の座標測定システム10に転送されうる。このメカニズムによって、オペレータの実行可能プログラムへのアクセスが制御される。
【0046】
各座標測定システム10はまた、サーバ652がアクセス可能な独自の座標測定システム識別名(シリアルナンバー等)によっても識別できる。オペレータが座標測定システム10を介してログインし、サーバ652から実行可能プログラムを要求すると、サーバ652は座標測定システムの識別名を、座標測定システムの識別名と実行可能プログラムとを相関させるデータベースと比較する。座標測定システムの識別名に関連づけられた実行可能プログラムのみが、座標測定システム10に転送されうる。
【0047】
その後、実行可能プログラムは座標測定システム10中のコントローラ40へ転送されて実行することができる。このアーキテクチャは、実行可能プログラムの管理に有用である。図5に関して先に説明したように、サーバ652は、ネットワーク204を介して実行可能プログラムのプロバイダ202から実行可能プログラムを検索できる。実行可能プログラムがサーバ652等の中央位置に格納されることで、実行可能プログラムの改訂管理を確実に行うことができる。こうして、サーバ652中に実行可能プログラムの更新が記憶され、サーバ652はその後、座標測定システム10によって検索されうる。
【0048】
本発明の他の実施形態では、座標測定システム10のユーザは、実行可能プログラムのプロバイダによって提供される実行可能プログラムツールキットを用いて実行可能プログラムを作成できる。実行可能プログラムツールキットは、ユーザが実行可能プログラムのプロバイダにコンタクトせずに実行可能プログラムを作成できるソフトウェアアプリケーションである。
【0049】
好適な実施形態では、実行可能プログラムツールキットはユーザに提供され、1つの設備用の実行可能プログラムの作成における使用許諾が与えられる。例えば、実行可能プログラムツールキットは、ある自動車製造業者に対して1つの工場用の実行可能プログラムの作成用に使用許諾されうる。このライセンスは、ユーザが複数の場所用に実行可能プログラムを作成することは許可しない。ライセンスの各条件に合致するため、各座標測定システム10は、ユーザへの出荷前に変更不可なサイト識別名でプログラムすることができる。サイト識別名は、コントローラ40中の読出し専用不揮発性メモリ中に記憶されうる。同様に、実行可能プログラムツールキットは、この実行可能プログラムツールキットを用いて作成される各実行可能プログラム中に実行可能プログラムのサイト識別名を挿入するソフトウェアルーチンを含む。座標測定システム10が実行可能プログラムにアクセスして実行しようとすると、座標測定システム10中の座標測定システムのサイト識別名が、実行可能プログラムのサイト識別名と比較される。識別名が一致しなければ、座標測定システム10による実行可能プログラムの実行は阻止される。こうして、第1の場所で作成された実行可能プログラムは、第2の場所では座標測定システム10によって実行できない。
【0050】
上記のように、本発明は、コンピュータによって実現される方法、およびこれらの方法を実行する装置の形で実施することができる。本発明はまた、フロッピーディスク、CD−ROM、ハードドライブ、またはその他の任意のコンピュータ読取り可能な記憶媒体等の有形媒体中で実現される命令を含むコンピュータプログラムコードの形で実施することもでき、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされてコンピュータによって実行されると、コンピュータが本発明を実行する装置となる。本発明はまた、例えば記憶媒体中に記憶、コンピュータにロード、および/またはコンピュータによって実行、または電線、ケーブル、光ファイバー、もしくは電磁波等の何らかの送信媒体を介して送信されるコンピュータプログラムコードの形で実施することもでき、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされてコンピュータによって実行されると、コンピュータが本発明を実行する装置となる。汎用マイクロプロセッサ上で実現される場合は、コンピュータプログラムコードのセグメント群が、特定の論理回路を作成するようにマイクロプロセッサを構成する。
【0051】
以上のように、本発明の好適な実施形態を示し、かつ説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく各種の修正および変更が可能である。従って、本発明は例示によって説明しており、これに限定しないことを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元座標測定システムのコントローラ中で使用する実行可能プログラムを実行可能プログラムのプロバイダから顧客に提供する方法であって、顧客から実行可能プログラムの作成要求を受信するステップと、実行可能プログラムに関する情報を入手するステップと、3次元座標測定システムで実行する多数の測定ステップをオペレータに案内する実行可能プログラムを作成するステップと、実行可能プログラムを顧客に配達するステップとを含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記実行可能プログラムを配達するステップはネットワークを介して行われる方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記ネットワークはインターネットである方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法において、前記実行可能プログラムの作成要求は前記ネットワークを介して受信される方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、前記実行可能プログラムはオペレータに経験レベルの入力を促し、前記実行可能プログラムは前記経験レベルに応じて内容が変わる方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記コントローラにインストールする有効期限コードを顧客に与えるステップをさらに含み、前記有効期限コードは、前記座標測定システムを所定の時間期間の間だけ動作可能にさせる方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、有効期限コードの更新要求を顧客から受信するステップと、更新した有効期限コードを顧客に与えるステップとをさらに含む方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記更新した有効期限コードは、ネットワークを介して顧客に与えられる方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法において、前記有効期限コードの更新要求は、前記ネットワークを介して前記実行可能プログラムのプロバイダに与えられる方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、顧客がネットワークを介して前記実行可能プログラムを見ることができるようにするステップと、前記実行可能プログラムの顧客の承認を前記ネットワークを介して入手するステップとをさらに含む方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、前記実行可能プログラムに関する情報を入手するステップは、測定する部品の製作図面を入手するステップを含む方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法において、前記実行可能プログラムに関する情報を入手するステップは、測定する部品の特徴の説明を入手するステップを含む方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、前記実行可能プログラムに関する情報を入手するステップは、測定する部品の基準特徴の説明を入手するステップを含む方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、前記実行可能プログラムに関する情報を入手するステップは、測定環境の説明を入手するステップを含む方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法において、前記実行可能プログラムに関する情報を入手するステップは、前記実行可能プログラムによって作成されるレポートの説明を入手するステップを含む方法。
【請求項16】
3次元座標測定システムのコントローラ中で使用する実行可能プログラムを実行可能プログラムのプロバイダから顧客に提供するシステムであって、ネットワークによって顧客システムに接続され、前記顧客システムから実行可能プログラムの作成要求を受信し、かつ実行可能プログラムに関する情報を受信する実行可能プログラムのプロバイダシステムを含み、前記実行可能プログラムのプロバイダシステムは、前記ネットワークを介して実行可能プログラムを前記顧客システムに送信するシステム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記ネットワークはインターネットであるシステム。
【請求項18】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムの作成要求は前記ネットワークを介して受信されるシステム。
【請求項19】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムはオペレータに経験レベルの入力を促し、前記実行可能プログラムは前記経験レベルに応じて内容が変わるシステム。
【請求項20】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムのプロバイダシステムは、前記コントローラ中にインストールする有効期限コードを前記顧客システムに与え、前記有効期限コードは、前記座標測定システムを所定の時間期間の間だけ動作可能にさせるシステム。
【請求項21】
請求項20に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムのプロバイダシステムは、顧客から有効期限コードの更新要求を受信し、前記実行可能プログラムのプロバイダシステムは、更新された有効期限を前記顧客システムに与えるシステム。
【請求項22】
請求項21に記載のシステムにおいて、前記更新された有効期限は、前記ネットワークを介して前記顧客システムに与えられるシステム。
【請求項23】
請求項21に記載のシステムにおいて、前記有効期限の更新要求は、前記ネットワークを介して前記実行可能プログラムのプロバイダシステムに与えられるシステム。
【請求項24】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムのプロバイダシステムは、前記ネットワークを介して前記実行可能プログラムへのアクセスを与え、前記実行可能プログラムのプロバイダシステムは、前記顧客システムから前記ネットワークを介して前記実行可能プログラムの承認を受信するシステム。
【請求項25】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムに関する情報の入手は、測定する部品の製作図面の入手を含むシステム。
【請求項26】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムに関する情報の入手は、測定する部品の特徴の説明の入手を含むシステム。
【請求項27】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムに関する情報の入手は、測定する部品の基準特徴の説明の入手を含むシステム。
【請求項28】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムに関する情報の入手は、測定環境の説明の入手を含むシステム。
【請求項29】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記実行可能プログラムに関する情報の入手は、前記実行可能プログラムによって作成されるレポートの説明の入手を含むシステム。
【請求項30】
ディスプレイを有する3次元測定システムのオペレータに検査手順を提供する方法であって、オペレータに経験レベルの選択を促すステップと、前記経験レベルに応じて複数の実行可能プログラムのうちの1つを選択して、選択した実行可能プログラムを決めるステップと、前記選択した実行可能プログラムを実行するステップとを含む方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法において、前記選択した実行可能プログラムは、本質的には、オペレータに前記検査手順を指示する音声および映像からなる方法。
【請求項32】
請求項30に記載の方法において、前記選択した実行可能プログラムは、本質的には、オペレータに前記検査手順を指示する音声および静止画像からなる方法。
【請求項33】
請求項30に記載の方法において、前記選択した実行可能プログラムは、本質的には、オペレータに前記検査手順を指示する音声からなる方法。
【請求項34】
ディスプレイを有し、オペレータに検査手順を提供する座標測定システムであって、オペレータに経験レベルの選択の入力を促すコントローラを含み、前記コントローラは、前記経験レベルに応じて複数の実行可能プログラムのうちの1つを選択して、選択した実行可能プログラムを決め、前記コントローラは、前記選択した実行可能プログラムを実行する座標測定システム。
【請求項35】
請求項34に記載の座標測定システムにおいて、前記選択した実行可能プログラムは、本質的には、オペレータに前記検査手順を指示する音声および映像からなるシステム。
【請求項36】
請求項34に記載のシステムにおいて、前記選択した実行可能プログラムは、本質的には、オペレータに前記検査手順を指示する音声および静止画像からなるシステム。
【請求項37】
請求項34に記載のシステムにおいて、前記選択した実行可能プログラムは、本質的には、オペレータに前記検査手順を指示する音声からなるシステム。
【請求項38】
機械読取り可能なコンピュータプログラムコードでエンコードされ、ディスプレイを有する座標測定システムのオペレータに検査手順を提供する記憶媒体であって、前記記憶媒体は、前記座標測定システムに、オペレータに経験レベルの選択を促すステップと、前記経験レベルに応じて、複数の実行可能プログラムの1つを選択して、選択した実行可能プログラムを決めるステップと、前記選択した実行可能プログラムを実行するステップとを含む方法を実行させる命令を含む記憶媒体。
【請求項39】
請求項38に記載の記憶媒体において、前記選択した実行可能プログラムは、本質的には、オペレータに前記検査手順を指示する音声および映像からなる記憶媒体。
【請求項40】
請求項38に記載の記憶媒体において、前記選択した実行可能プログラムは、本質的には、オペレータに前記検査手順を指示する音声および静止画像からなる記憶媒体。
【請求項41】
請求項38に記載の方法において、前記選択した実行可能プログラムは、本質的には、オペレータに前記検査手順を指示する音声からなる記憶媒体。
【請求項42】
座標測定器を提供する方法であって、実行可能プログラムを実行するコントローラを含む座標測定システムを顧客に与えるステップと、前記コントローラ中にインストールし、前記座標測定システムを所定の時間期間の間だけ動作可能にさせる有効期限コードを与えるステップとを含む方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法であって、顧客から有効期限コードの更新要求を受信するステップと、更新した有効期限コードを顧客に与えるステップとをさらに含む方法。
【請求項44】
請求項43に記載の方法において、前記更新した有効期限コードは、ネットワークを介して与えられる方法。
【請求項45】
請求項43に記載の方法において、前記有効期限コードの更新要求は、ネットワークを介して前記実行可能プログラムのプロバイダに与えられる方法。
【請求項46】
オペレータと、オペレータに検査手順を指示する実行可能プログラムを実行するコントローラとによって操作される連接アームを含む座標測定システムであって、前記コントローラは、前記座標測定システムを所定の時間期間の間だけ動作可能にさせる有効期限コードを含むシステム。
【請求項47】
請求項46に記載の座標測定システムにおいて、前記コントローラは、現在の日付を前記有効期限コードに含まれる有効期限と比較して、前記比較に応じて、前記所定の時間期間が満了する前に前記オペレータに通知するシステム。
【請求項48】
機械読取り可能なコンピュータプログラムコードでエンコードされ、連接アームとディスプレイとを有する座標測定システムのオペレータに検査手順を提供する記憶媒体であって、前記記憶媒体は、前記座標測定システムに、前記座標測定システムを所定の時間期間の間だけ動作可能にさせる有効期限コードを記憶するステップと、オペレータに検査手順を指示する実行可能プログラムを実行するステップと、現在の日付を前記有効期限コードに含まれる有効期限と比較して、前記比較に応じて、前記所定の時間期間が満了する前に前記オペレータに通知するステップとを含む方法を実行させる命令を含む記憶媒体。
【請求項49】
連接アームとディスプレイとを含む座標測定システムを用いて、部品上の測定位置で特徴を測定するステップを含む検査手順をオペレータに指示する方法であって、前記ディスプレイによって、前記部品のデジタル画像および測定インジケータをオペレータに提示するステップであって、前記測定インジケータは前記オペレータに前記連接アームの測定部を前記部品上の前記測定位置に隣接して位置決めさせるステップを含む方法。
【請求項50】
請求項49に記載の方法において、前記測定インジケータは前記部品のデジタル画像に対して位置決めされ、かつ前記部品の前記デジタル画像の内表面上に配置される方法。
【請求項51】
請求項50に記載の方法において、前記測定インジケータは色つきインジケータである方法。
【請求項52】
請求項49に記載の方法において、前記測定インジケータは、前記連接アームの前記測定部が前記測定位置に近づくと外観が変化するディスプレイウィンドウを含むホームインガイドである方法。
【請求項53】
請求項52に記載の方法において、前記ホームインガイドは、前記測定位置を示す同心リングを含む方法。
【請求項54】
請求項52に記載の方法において、前記ホームインガイドは、前記連接アームの前記測定部が前記位置に近づくと外観が変化する方法。
【請求項55】
部品に関連したパラメータを測定する3次元座標測定システムであって、オペレータによって操作されて、前記部品に関連する特徴を測定する連接アームと、オペレータに手順を指示する実行可能プログラムを実行するコントローラと、前記コントローラに接続され、前記部品のデジタル画像と測定インジケータとを提示するディスプレイであって、前記測定インジケータは前記オペレータに前記連接アームの測定部を前記部品上の測定位置に隣接して位置決めさせるディスプレイとを含む3次元座標測定システム。
【請求項56】
請求項55に記載の座標測定システムにおいて、前記測定インジケータは、前記部品のデジタル画像に対して位置決めされ、かつ前記部品の前記デジタル画像の内表面上に配置されるシステム。
【請求項57】
請求項56に記載の座標測定システムにおいて、前記測定インジケータは色つきインジケータであるシステム。
【請求項58】
請求項55に記載の座標測定システムにおいて、前記測定インジケータは、前記連接アームの前記測定部が前記測定位置に近づくと外観が変化するディスプレイウィンドウを含むホームインガイドであるシステム。
【請求項59】
請求項58に記載の座標測定システムにおいて、前記ホームインガイドは、前記測定位置を示す同心リングを含むシステム。
【請求項60】
請求項58に記載の座標測定システムにおいて、前記ホームインガイドは、前記連接アームの前記測定部が前記測定位置に近づくと外観が変化するシステム。
【請求項61】
機械読取り可能なコンピュータプログラムでエンコードされ、連接アームとディスプレイとを含む座標測定システムを用いて部品上の測定位置において特徴を測定するステップを含む検査手順をオペレータに提供する記憶媒体であって、前記記憶媒体は、前記座標測定システムに、前記ディスプレイによって、前記部品のデジタル画像と測定インジケータとをオペレータに提示するステップであって、前記測定インジケータは前記オペレータに前記連接アームの測定部を前記測定位置に隣接して位置決めさせるステップを含む方法を実行させる命令を含む記憶媒体。
【請求項62】
請求項61に記載の記憶媒体において、前記測定インジケータは前記部品の前記デジタル画像に対して位置決めされ、かつ前記部品の前記デジタル画像の内表面上に配置される記憶媒体。
【請求項63】
請求項62に記載の記憶媒体において、前記測定インジケータは色つきインジケータである記憶媒体。
【請求項64】
請求項61に記載の記憶媒体において、前記測定インジケータは、前記連接アームの前記測定部が前記測定位置に近づくと外観が変化するディスプレイウィンドウを含むホームインガイドである記憶媒体。
【請求項65】
請求項64に記載の記憶媒体において、前記ホームインガイドは、前記測定位置を示す同心リングを含む記憶媒体。
【請求項66】
請求項64に記載の記憶媒体において、前記ホームインガイドは、前記連接アームの前記測定部が前記測定位置に近づくと外観が変化する記憶媒体。
【請求項67】
測定方法の結果をレポートする方法であって、連接アームを用いて、部品上の測定位置で部品の特徴を測定するステップと、前記測定位置の表示を含む前記部品の画像を表示するステップと、前記部品の前記画像に隣接して前記特徴の指示を表示するステップであって、前記特徴の指示は前記測定位置の前記表示のすぐ近くに配置されるステップとを含む方法。
【請求項68】
請求項67に記載の方法において、前記特徴は3次元座標を含む方法。
【請求項69】
請求項67に記載の方法において、前記特徴は環状性である方法。
【請求項70】
請求項67に記載の方法において、前記特徴は平面性である方法。
【請求項71】
請求項67に記載の方法において、前記特徴の指示は、前記測定位置について所定の時間にわたって行われる測定値の表である方法。
【請求項72】
請求項67に記載の方法において、前記特徴の指示は、前記特徴の時間にともなう変化を示す統計工程管理グラフである方法。
【請求項73】
測定方法の結果をレポートする座標測定システムであって、部品上の測定位置で部品の特徴を測定する連接アームと、前記特徴の前記測定値を受信するコントローラと、前記コントローラに接続され、前記測定位置の表示を含む前記部品の画像を表示するディスプレイとを含み、前記ディスプレイは、前記部品の前記画像に隣接して前記特徴の指示を表示し、前記特徴の指示は前記測定位置の前記表示のすぐ近くに配置されるシステム。
【請求項74】
請求項73に記載のシステムにおいて、前記特徴は3次元座標を含むシステム。
【請求項75】
請求項73に記載のシステムにおいて、前記特徴は環状性であるシステム。
【請求項76】
請求項73に記載のシステムにおいて、前記特徴は平面性であるシステム。
【請求項77】
請求項73に記載のシステムにおいて、前記特徴の前記指示は、前記測定位置について所定の時間にわたって行われる測定値の表であるシステム。
【請求項78】
請求項73に記載のシステムにおいて、前記特徴の前記指示は、前記特徴の時間にともなう変化を示す統計工程管理グラフであるシステム。
【請求項79】
機械読取り可能なコンピュータプログラムコードでエンコードされ、測定方法の結果をレポートする記憶媒体であって、前記測定方法は、連接アームとディスプレイとを含む座標測定システムを用いて、部品上の測定位置において特徴を測定するステップを含み、前記記憶媒体は、前記座標測定システムに、前記測定位置の表示を含む前記部品の画像を表示するステップと、前記部品の前記画像に隣接して前記特徴の指示を表示するステップであって、前記特徴の前記指示は前記測定位置の前記表示のすぐ近くに配置されるステップとを含む方法を実行させる命令を含む記憶媒体。
【請求項80】
請求項79に記載の記憶媒体において、前記特徴は3次元座標を含む記憶媒体。
【請求項81】
請求項79に記載の記憶媒体において、前記特徴は環状性である記憶媒体。
【請求項82】
請求項79に記載の記憶媒体において、前記特徴は平面性である記憶媒体。
【請求項83】
請求項79に記載の記憶媒体において、前記特徴の前記指示は、前記測定位置について所定の時間にわたって行われる測定値の表である記憶媒体。
【請求項84】
請求項79に記載の記憶媒体において、前記特徴の前記指示は、前記特徴の時間にともなう変化を示す統計工程管理グラフである記憶媒体。
【請求項85】
ネットワークによって接続されたサーバと座標測定システムとを含むシステム中で実行可能プログラムを配達する方法であって、前記座標測定システムは前記実行可能プログラムを実行し、前記方法は、前記サーバ上に複数の実行可能プログラムを記憶するステップと、前記サーバで前記座標測定システムから実行可能プログラムの配達要求を受信するステップと、前記要求に応じて、前記実行可能プログラムを前記座標測定システムに配達するステップとを含む方法。
【請求項86】
請求項85に記載の方法において、前記サーバは、前記座標測定システムからオペレータ識別名を受信し、前記オペレータ識別名に応じて、前記実行可能プログラムを前記座標測定システムに与える方法。
【請求項87】
請求項85に記載の方法において、前記サーバは、前記座標測定システムから座標測定システムの識別名を受信し、前記座標測定システムの識別名に応じて、前記実行可能プログラムを前記座標測定システムに与える方法。
【請求項88】
請求項85に記載の方法であって、前記サーバが、前記実行可能プログラムを実行可能プログラムのプロバイダから第2のネットワークを介して受信する方法。
【請求項89】
部品の特徴を測定するシステムであって、前記部品の特徴を測定する連接アーム、実行可能プログラムを実行するコントローラ、およびネットワークインターフェースを含む座標測定システムと、前記ネットワークインターフェースに接続されたネットワークと、前記ネットワークに接続され、前記実行可能プログラムを記憶し、かつ前記座標測定システムからの要求に応じて前記実行可能プログラムを前記ネットワークを介して前記座標測定システムに配達するサーバとを含むシステム。
【請求項90】
請求項89に記載のシステムにおいて、前記サーバは、前記座標測定システムからオペレータ識別名を受信し、前記オペレータ識別名に応じて、前記座標測定システムに前記実行可能プログラムを与えるシステム。
【請求項91】
請求項89に記載のシステムにおいて、前記サーバは、前記座標測定システムから座標測定システムの識別名を受信し、前記座標測定システムの識別名に応じて、前記実行可能プログラムを前記座標測定システムに与えるシステム。
【請求項92】
請求項89に記載のシステムにおいて、前記サーバは、前記実行可能プログラムを実行可能プログラムのプロバイダから第2のネットワークを介して受信するシステム。
【請求項93】
機械読取り可能なコンピュータプログラムでエンコードされ、ネットワークによって接続されたサーバと座標測定システムとを含むシステム中で実行可能プログラムを配達する記憶媒体であって、前記座標測定システムは実行可能プログラムを実行し、前記記憶媒体は、前記サーバに、前記サーバ上に複数の実行可能プログラムを記憶するステップと、前記サーバで前記座標測定システムから実行可能プログラムの配達要求を受信するステップと、前記要求に応じて、前記実行可能プログラムを前記座標測定システムに配達するステップとを含む方法を実行させる命令を含む記憶媒体。
【請求項94】
請求項93に記載の記憶媒体において、前記サーバは、前記座標測定システムからオペレータ識別名を受信し、前記オペレータ識別名に応じて、前記実行可能プログラムを前記座標測定システムに与える記憶媒体。
【請求項95】
請求項93に記載の記憶媒体において、前記サーバは、前記座標測定システムから座標測定システムの識別名を受信し、前記座標測定測定システムの識別名に応じて、前記実行可能プログラムを前記座標測定システムに与える記憶媒体。
【請求項96】
請求項93に記載の記憶媒体であって、前記サーバに、前記実行可能プログラムを実行可能プログラムのプロバイダから第2のネットワークを介して受信させる命令をさらに含む記憶媒体。
【請求項97】
座標測定システムによって使用される実行可能プログラムの作成方法であって、実行可能プログラムツールキットを与えるステップであって、前記実行可能プログラムツールキットは、座標測定システムによって実行される実行可能プログラムを作成し、前記実行可能プログラムツールキットを用いて作成される各実行可能プログラム中にサイト識別名を挿入するステップと、座標測定システムのサイト識別名を含む座標測定システムを与えるステップとを含み、前記座標測定システムは、前記実行可能プログラムのサイト識別名と前記座標測定システムのサイト識別名との比較に応じて、前記実行可能プログラムを実行する方法。
【請求項98】
請求項97に記載の方法において、前記座標測定システムは、前記実行可能プログラムのサイト識別名と前記座標測定システムのサイト識別名とを比較する方法。
【請求項99】
座標測定システムによって使用される実行可能プログラムを作成するシステムであって、座標測定システムによって実行される実行可能プログラムを作成する実行可能プログラムツールキットであって、前記実行可能プログラムツールキットを用いて作成される各実行可能プログラム中にサイト識別名を挿入する実行可能プログラムツールキットと、座標測定システムのサイト識別名を含む座標測定システムとを含み、前記座標測定システムは、前記実行可能プログラムのサイト識別名と前記座標測定システムのサイト識別名との比較に応じて、前記実行可能プログラムを実行するシステム。
【請求項100】
請求項99に記載のシステムにおいて、前記座標測定システムは、前記実行可能プログラムのサイト識別名と前記座標測定システムのサイト識別名とを比較するシステム。
【請求項101】
機械読取り可能なコンピュータプログラムコードでエンコードされ、座標測定システムによって実行可能な実行可能プログラムを作成する記憶媒体であって、前記記憶媒体は、コンピュータに、実行可能プログラムツールキットを与えるステップであって、前記実行可能プログラムツールキットは前記座標測定システムによって実行される実行可能プログラムを作成し、かつ前記実行可能プログラムツールキットを用いて作成される各実行可能プログラム中にサイト識別名を挿入するステップを含む方法であって、前記サイト識別名は、前記座標測定システム中に記憶された座標測定システムのサイト識別名と一致しなければ、前記実行可能プログラムの実行を阻止する方法を実行させる命令を含む記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−174937(P2011−174937A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82280(P2011−82280)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【分割の表示】特願2001−25870(P2001−25870)の分割
【原出願日】平成13年2月1日(2001.2.1)
【出願人】(598064510)ファロ テクノロジーズ インコーポレーテッド (60)
【Fターム(参考)】