説明

廃棄物熱分解処理システム

【課題】 ガス改質器で発生する煤を後段の機器に効率よく確実に搬送・排出し、熱分解ガスに含まれる化学物質から出て配管に付着した付着物を除去して閉塞を防止し、安定かつ長期に渡って廃棄物の熱分解処理を継続できる廃棄物熱分解処理システムを提供する。
【解決手段】 本発明の廃棄物熱分解処理システムでは、ガス改質器6を凹形状とし、冷却ボイラ7の上部から改質ガスを下流に向かって流し、底部16で折り返してクエンチャー装置17を上向きに流し、クエンチャー装置17の上部から縦型に設置したバグフィルター8にガスを送り、凹形状のガス洗浄装置9にガスを送る構造とし、ガス冷却器7の折り返し底部16にカーボン排出機構を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物等の被処理物を熱分解により処理する廃棄物熱分解処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、様々な汚染物質を含む未分別でかつ未処理の廃棄物を処理して使用可能な物質に変質させる廃棄物処理システムとして、例えば特開2000−202419号公報(特許文献1)に記載のような廃棄物を熱分解により処理する熱分解システムが知られている。
【0003】
このような廃棄物処理システムでは、廃棄物等の被処理物は前処理装置を介して廃棄物供給装置により熱分解炉内へ供給され、熱分解炉において約550℃程度の温度で熱分解により処理される。一般的な熱分解炉としては、例えば回転ドラムを外部から加熱する外熱式回転キルンが用いられている。
【0004】
熱分解炉で熱分解により発生した有機性の高分子ガスはガス改質器により約1100℃の温度で改質されて低分子の可燃性ガスとなり、次いで、ガス冷却器により約900℃から200℃程度まで急冷却され、さらにガス浄化装置で浄化される。ガス浄化装置が実行するガス洗浄工程ではバグフィルターによるカーボンダストの除去、水によるガス水洗が行われる。ガス浄化装置で浄化された可燃性ガスは誘引ブロワ、水封装置、供給ブロワを経てガス利用先に供給される。これら熱分解炉、ガス改質器、ガス冷却器、ガス浄化装置は若干負圧の状態に誘引ブロワにより制御されているために外部より空気が入り込みやすい状態になっているが、その外部より空気が過剰に入らないように要部にシール構成が施されている。
【0005】
ところが、従来の廃棄物熱分解処理システムでは、廃棄物を約550℃で熱分解して生成された熱分解ガスと改質用酸化剤(空気)をガス改質器内で反応させるため、カーボンが主成分の粉塵(以下、煤と称する。)が多量に発生する。この煤を効率良く後段に搬送し、要所を閉塞させないことが処理施設の稼動率を向上させるために重要である。また、改質ガスには多少の化学物質が含まれ、部分的に細い箇所や温度的に固体化する箇所に付着して閉塞に至る場合があるので、これを予防する対策が必要である。なお、廃棄物処理技術として、特開2003−068182号公報(特許文献2)、特開2003−203553号公報(特許文献3)、特開2003−391159号公報(特許文献4)が本願発明者らの発明として知られている。
【特許文献1】特開2000−202419号公報
【特許文献2】特開2003−068182号公報
【特許文献3】特開2003−203553号公報
【特許文献4】特開2003−391159号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、機器の最適な配置と構造と煤払いと煤排出と付着物の除去を円滑に行うことにより、廃棄物処理を安定かつ長期に渡って可能にした廃棄物熱分解処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、廃棄物等の被処理物を熱分解により処理する熱分解処理システムにおいて、前後に連通するガス改質器とガス冷却器とを凹形状とし、前記ガス改質器の前反応塔上部付近に熱分解バーナを取り付け、前記ガス改質器の後反応塔上部付近から前記ガス冷却器の前段部の上部にガスが移流するように当該ガス冷却器を前記後反応塔に接続してガス冷却器の前段部の上部から取り込まれたガスがそこを下流に向かって流れるようにし、前記ガス冷却器の前段部の下部に当該ガス冷却器の後段部となるクエンチャー装置の下部を連通するように接続したことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の廃棄物熱分解処理システムにおいて、前記ガス冷却器の折り返し底部に、移送スクリュー、冷却スクリュー及び排出機構で構成したカーボン灰出し機構を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の廃棄物熱分解処理システムにおいて、前記クエンチャー装置の上部付近を縦型に設置したバグフィルターの中間部を接続し、このバグフィルター内の中間部より上方に設けられている縦型のろ布の外表面から内側に前記クエンチャー装置からのガスを流し、上部に向かって当該ガスが流れる構造にしたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の廃棄物熱分解処理システムにおいて、前記ガス冷却器の前段部に煙管ボイラを設置し、当該煙管ボイラの上部缶板に吸い込みコーンを設け、当該吸い込みコーンに蒸気を吹き付けるための煤払いノズルを前記吸い込みコーンに若干挿入した状態で配設したことを特徴とするものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4に記載の廃棄物熱分解処理システムにおいて、前記ガス冷却器の煤払いノズルには常に微量の蒸気を流し、煤払い時は間欠的に蒸気を多めに流すことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、機器の最適な配置と煤払いと煤排出と付着物の除去を円滑に行うことができ、廃棄物処理の効率的な処理運用が長期に渡って可能な廃棄物熱分解処理システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
【0014】
(第1の実施の形態)図1は、本発明の1つの実施の形態の廃棄物熱分解処理システムのブロック図である。図1において、廃棄物等の被処理物は破砕、鉄回収を行う前処理装置101を介して廃棄物供給装置102により熱分解炉103内へ供給される。廃棄物は熱分解炉103において約550℃程度の温度で熱分解により処理される。この熱分解炉103としては、例えば回転ドラムを外部から加熱する外熱式回転キルンが一般的に用いられ、熱分解炉103で熱分解により発生した有機性の高分子ガスはガス改質器104に移され、ここで約1100℃の温度で改質されて低分子の可燃性ガスとなる。この可燃性ガスは、ガス冷却器105に移され、ここで約900℃から200℃程度まで急冷却された後、ガス浄化装置106に供給される。ガス浄化装置106では、冷却されたガスを浄化し不純物の除去された可燃性のガスが得られる。このガス浄化装置106はバグフィルターとガス洗浄装置を備え、バグフィルターによってカーボンダストを除去し、ガス洗浄装置106によって水によるガス水洗が行われる。ガス浄化装置106で浄化された可燃性ガスは誘引ブロワ107、水封装置108、供給ブロワ109を経てガス利用先に供給される。
【0015】
一方、熱分解炉103で発生する残さは残さ排出装置111を介して熱分解炉103外へ排出され、残さ冷却、粉砕、分別装置112で有価金属を回収し、カーボン残さは造粒装置113に送られ、造粒物として再資源化される。また、ガス浄化装置106でガス洗浄に用いられた洗浄水は水処理装置114に送られ、中和処理と吸収、吸着処理が行われて浄化水とされ、ガス浄化装置106に返送される。
【0016】
尚、熱分解炉103、ガス改質器104、ガス冷却器105、ガス浄化装置106は若干負圧の状態に誘引ブロワ107により制御されており、外部より空気が過剰に入らないように要部にシール構成が施されている。この図1に示す熱分解処理システムで、当該熱分解処理システムで生成される二次物質の可燃性ガスである改質ガスが、当該熱分解炉103のエネルギー源として再利用される。また、主要構成機器の温度調整用として還流される。また、システムで生成された余剰ガスは例えば燃焼炉等で排気ガス規準に従って燃焼させ、大気放出される。
【0017】
図2は、本発明の第1の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムの機器配置の平面図である。図2において、廃棄物等の被処理物は前処理装置1を介して廃棄物供給装置2により熱分解炉3内へ供給され、熱分解炉3において約550℃程度の温度で熱分解により処理される。ここで、熱分解炉3で熱分解により発生した有機性の高分子ガスは熱分解炉出口フード4、ガス連結管5を介してガス改質器6に送られ、約1100℃の温度で改質されて低分子の可燃性ガスとなり、次いで、ガス冷却器7により約900℃から200℃程度まで急冷却され、バグフィルター8で煤を除去し、ガス洗浄装置9で水によるガス水洗が行われる。ガス浄化装置9で浄化された可燃性ガスは誘引ブロワ10、図示しない水封、供給ブロワを経てガス利用先に供給される。
【0018】
図3、図4、図5は、本発明の実施の形態に係る廃棄物熱分解処理システムの機器配置の縦断面図である。ガス改質器6は凹形状を呈し、前反応塔13の上部より熱分解ガスと空気(酸化材)が入り、後反応塔14の上部からガスが出る。後反応塔14の上部から出た煤を含んだ改質ガスは、縦型に設置したガス冷却器(煙管ボイラ)7の上部より入り、伝熱管15の内部を下方に流れてガス冷却され、ガス冷却器底部16で折り返して、クエンチャー装置17内を上向きに流れ、クエンチャー出口温度を制御して、縦型のバグフィルター8の中間部に導かれる。このような構成にすることにより、ガス冷却器7の伝熱管15内部で煤を同伴したガスを容易に搬送することができる。
【0019】
図3に示すクエンチャー装置17内には生成ガスノズル18、水噴霧ノズル19が組み込まれ、バグフィルター8に送るガス温度をすばやく制御できるようになっている。
【0020】
図4に示すバグフィルター8内の中間部より上方にはろ布20が取り付けられ、ろ布20を通過したガスはガス洗浄装置9に送られ、ろ布20で集塵した煤は下部に落下して外部に排出される。
【0021】
図5に示すガス洗浄装置9は冷却器21とガス洗浄塔22で構成され、入り口配管23を含め凹形状をしている。冷却器21には水噴霧ノズル24、ガス洗浄塔22には充填材25、水噴霧ノズル26、入り口配管23には内部掻き取り機構のスクレーパ27が組み込まれている。スクレーパ27は上部に取り付けたモータ27aで回転させ、内部の付着物を掻き取りながらガスに同伴して冷却器21内部に落下するようになっている。このため、付着物による配管閉塞を防止できる。
【0022】
ガス洗浄装置9を出たガスは、誘引ブロワ10に吸い込まれ、水封装置11で逆流できないように水封される。水封装置11で水封されたガスは、後段の供給ブロワ(図1における109)に送られる構成になっている。
【0023】
図3に詳しく示されているように、ガス改質器6の底部には移送スクリュー28が設置されている。移送スクリュー28は、底部に溜まった煤29を冷却スクリュー30に移送する。冷却スクリュー30は煤を冷却し、排出機構31(例えば図6、図7に示すようなダブルダンパ構成)に煤を送る。排出機構31は空気を外部と遮断しながら煤を外部に排出するようになっている。
【0024】
この配出機構31におけるダブルダンパ構成を、図6、図7を用いて説明する。図6は、改質器6の床に溜まったカーボン及び溶融物の排出を行う排出機構80の断面図であり、図7は、排出機構80の動作を説明する断面図である。排出機構80は、側壁81に支柱82を介して設置された回転可動部83に、上、下開閉フタ84,85が取り付けられており、上下2層構造となっている。そして図7(1)に示すように上開閉フタ84上に煤86が溜まると、図7(2)に示すように上開閉フタ84を開いて下開閉フタ85上に煤86を落とす。次に図7(3)に示すように上開閉フタ84を閉じて大気の侵入を塞いでから、図7(4)に示すように下開閉フタ85が開いて煤86を外部に捨てる。煤86が外部に捨てられると、図7(5)に示すように下開閉フタ85を閉じる。このように2層構造とすることで、廃棄物熱分解処理システム内には可燃性の気体等があることから、大気(酸素)が急激に流れ込むのを防ぐことができる。
【0025】
図3に示すように、ガス冷却器7の底部16には移送スクリュー32が設置されている。移送スクリュー32は、底部16に溜まった煤33を冷却スクリュー34に移送する。冷却スクリュー34は煤33を冷却し、図6、図7に示したのと同様のダブルダンパ構成の排出機構35に煤33を送る。排出機構35は空気を外部と遮断しながら煤33を外部に排出する。移送スクリュー32は機外に設置したモータ32aで回転駆動される。この構造により、ガス冷却器7の底部16に溜まる煤33を容易に排出し、ガス閉塞なく運転継続ができる。
【0026】
図4に示すように、バグフィルター8で集塵した煤36は下部に落下して冷却スクリュー37で冷却し、図6、図7に示したのと同様のダブルダンパ構成の排出機構38に煤36を送る。排出機構38は空気を外部と遮断しながら煤を外部に排出する。
【0027】
図3に示すように、ガス冷却器(煙管ボイラ)7の上部ガス入口部には煤払いノズル39、制御弁40が取り付けて、ボイラ自身で発生した蒸気を使って定期的に煤払いを行う構造にしてある。これによってガス冷却器7の入口部の煤閉塞を未然に防止している。
【0028】
図4に示すように、バグフィルター8のろ布20の上方出口部には、窒素を噴き出してろ布20についた煤36を払い落とす逆洗ノズル41とその制御弁42が設けられている。さらに、バグフィルター8には本体を仕切るための入口弁43および出口弁44が取り付けてあり、また図示しないバグバイパスラインが設けられてあって、プラント昇温や非常時には入口弁43、出口弁44を閉じてバグバイパスラインにガスをバイパスさせることで、バグフィルター8本体を系から隔離できるようになっている。
【0029】
このようにして第1の実施の形態によれば、各構成機器を凹形状として前段上部からガス等を取り込み、底部に流下させて、煤等を集め、ガスは後段部を上昇させて次段の構成機器へ移流させる構造にすることにより、ガスから煤等を効率的に分離して処理できる。
【0030】
(第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムはガス冷却器7の構造に特徴を有する。したがって他の機器の構成は、第1の実施の形態と共通する。図8は、本実施の形態で採用するガス冷却器7の構造を示している。この図8を用いてガス冷却器7の上部缶板の煤払い構造を詳細に説明する。約900℃の改質ガスがガス改質器6より流れ入る。
【0031】
ガス冷却器7は圧力容器、伝熱管46、上部缶板47、下部缶板48、天板49で構成され、上部煙室50内の上部缶板47の上部に蒸気整流器51が置かれている。蒸気整流器51には伝熱管46と同じ配列に対応して吸い込みコーン52が設けられている。吸い込みコーン52は下に絞った円錐台形状になっている。また、吸い込みコーン52毎に煤払いノズル53が天板49を貫通してシール54で外部との気密を確保して取り付けられている。煤払いノズル53は吸い込みコーン52に若干挿入して組み立てられている。吸い込みコーン52は耐熱金属や耐熱金属枠に耐火材を流し込んだ構成である。
【0032】
煤払いには自身で発生した蒸気を用い、煤払いノズル53には常に微量の蒸気を流す弁55、煤払い時に間欠的に多めの蒸気を流す制御弁56が取り付けられている。弁55によって常時微量の蒸気を流しているため、断続的に多量に蒸気を流すのみの構成に比べて、この煤払いノズル53が詰まることがなく、熱衝撃も低くなることからノズルの破損も防止できる。
【0033】
加えて、吸い込みコーン52を取り付けることによって、煤払いノズル53から噴出した蒸気を確実に伝熱管46に入れ込める。また、煤払いノズル53を吸い込みコーン52に若干挿入した状態で組み立ててあるため、煤払いノズル53の熱膨張によって長さが伸びても伝熱管46もしくは上部缶板47に干渉することを未然に防ぐことができる。
【0034】
図9はガス冷却器7の底部16に設置した移送スクリュー32の説明図である。図9においてガス冷却器7の底部に溜まった煤33は移送スクリュー32で冷却スクリュー34側へ向かって送られる。移送スクリュー32はモータ32aで回転駆動される。駆動軸は隔壁57を貫通しシール58で外部と気密を確保してスクリュー32と結合している。移送スクリュー32は螺旋形状をしており、内部に掻き取り棒59が挿入されている。このような構成にすることにより、スクリュー32に付着するカーボンを掻き取り棒59が掻き取ってスクリュー32自体へのカーボンの付着を少なくし、長期的に煤33を移送できる。
【0035】
(第3の実施の形態)本発明の第3の実施の形態はまた、ガス冷却器7の構造に特徴を有している。図10は本発明の第3の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムにおけるガス冷却器7の構造の説明図であり、図11は、そのスクレーパの正面図である。図10において、ガス冷却器7の煙管ボイラ伝熱管46内には付着物を掻き取るスクレーパ60が挿入してあり、またガス冷却器底部16には煤払いノズル61が設けてある。スクレーパ60は駆動モータ62で駆動され、シール63で外部と気密的に遮断して取り付けられている。下部煙室64の底部に溜まった煤65は煤払いノズル61で吹き飛ばされ、後段の冷却スクリュー34側に送られる。
【0036】
煤払いには自身で発生した蒸気を用い、煤払いノズル61には常に微量の蒸気を流す弁66、煤払い時に断続的に多めの蒸気を流す制御弁67が取り付けられている。この構成によって、常時微量の蒸気を流しているため、断続的に多量に蒸気を流すのみの場合に比べて、煤払いノズルが詰まることがなく、熱衝撃も低くなることからノズルの破損も防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】一般的な廃棄物熱分解処理システムのブロック図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムの機器配置を示すレイアウト図。
【図3】上記第1の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムにおけるガス改質器及びガス冷却器の構造断面図。
【図4】上記第1の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムにおけるバグフィルターの構造断面図。
【図5】上記第1の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムにおけるガス洗浄装置の構造断面図。
【図6】上記第1の実施の形態におけるダブルダンパ構成の煤排出機構の断面図。
【図7】上記煤排出機構の動作の説明図。
【図8】本発明の第2の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムにおけるガス冷却器の前段部の構造断面図。
【図9】上記第2の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムにおけるガス冷却器の底部の移送スクリューの説明図。
【図10】本発明の第3の実施の形態の廃棄物熱分解処理システムにおけるガス冷却器の構造断面図。
【図11】本発明の第3の実施の形態のスクレーパの証明図。
【符号の説明】
【0038】
6 ガス改質器
7 ガス冷却器
8 バグフィルター
9 ガス洗浄装置
13 前反応塔
14 後反応塔
17 クエンチャー装置
20 ろ布
21 冷却器
22 ガス洗浄塔
23 入口配管
27 スクレーパ
32 移送スクリュー
34 冷却スクリュー
35 排出機構
37 冷却スクリュー
38 排出機構
47 上部缶板
52 吸い込みコーン
53 煤払いノズル
55,56 弁
59 掻き取り棒
60 スクレーパ
61 煤払いノズル
80 排出機構
81 側壁
82 支柱
83 回転可動部
84 上開閉フタ
85 下開閉フタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物等の被処理物を熱分解により処理する熱分解処理システムにおいて、
前後に連通するガス改質器とガス冷却器とを凹形状とし、前記ガス改質器の前反応塔上部付近に熱分解バーナを取り付け、前記ガス改質器の後反応塔上部付近から前記ガス冷却器の前段部の上部にガスが移流するように当該ガス冷却器を前記後反応塔に接続してガス冷却器の前段部の上部から取り込まれたガスがそこを下流に向かって流れるようにし、前記ガス冷却器の前段部の下部に当該ガス冷却器の後段部となるクエンチャー装置の下部を連通するように接続したことを特徴とする廃棄物熱分解処理システム。
【請求項2】
前記ガス冷却器の折り返し底部に、移送スクリュー、冷却スクリュー及び排出機構で構成したカーボン灰出し機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項3】
前記クエンチャー装置の上部付近を縦型に設置したバグフィルターの中間部を接続し、このバグフィルター内の中間部より上方に設けられている縦型のろ布の外表面から内側に前記クエンチャー装置からのガスを流し、上部に向かって当該ガスが流れる構造にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項4】
前記ガス冷却器の前段部に煙管ボイラを設置し、当該煙管ボイラの上部缶板に吸い込みコーンを設け、当該吸い込みコーンに蒸気を吹き付けるための煤払いノズルを前記吸い込みコーンに若干挿入した状態で配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の廃棄物熱分解処理システム。
【請求項5】
前記ガス冷却器の煤払いノズルには常に微量の蒸気を流し、煤払い時は間欠的に蒸気を多めに流すことを特徴とする請求項4に記載の廃棄物熱分解処理システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−35115(P2006−35115A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−219662(P2004−219662)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】