説明

建物の断熱基礎周り構造

【課題】布基礎2の外側に合成樹脂発体の基礎断熱板3が付設された断熱基礎1上に土台6が設けられ、外側へ傾斜した外傾斜板14と、外傾斜板14の下端から垂下された前面板15とを備えた水切り材12が断熱基礎1の外側上部を覆って取り付けられた建物の断熱基礎周り構造において、蟻害の点検を容易かつ低コストで行えるようにする。
【解決手段】水切り材12の前面板15及び前面板15に連なる外傾斜板14の少なくとも一部を開閉又は着脱可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布基礎の外側に合成樹脂発泡板を付設した断熱基礎周りの構造に関する。特に蟻害の点検を容易にした断熱基礎周りの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅の床下空間の利用、気密性の向上、冷暖房負荷の軽減などのために、布基礎の外側に合成樹脂発泡体の基礎断熱板を付設して断熱基礎とすることが知られている(特許文献1参照)。通常、この断熱基礎の外側上部は水切り材で覆われ、基礎断熱板の外面はモルタルなどの外装材で覆われた構造となっている。
【0003】
【特許文献1】特開2007−247313号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、断熱基礎に設けられている合成樹脂発泡体の基礎断熱板は、外装材によって日射が遮断されていると共に、柔らかいことから、蟻によって食い荒らされやすい。このため、白蟻が土中から基礎断熱板やその目地を通って這い上がり、土台を食い荒らすことが生じる。基礎断熱板や床下土壌に防蟻剤を混入するなどの防蟻処理を施すことも行われているが、防蟻剤の効力は経時的に低下することから、完全を期し難い。このため、断熱基礎の上部を定期的に点検することが好ましい。
【0005】
しかしながら、断熱基礎の外側上部は水切り材で覆われており、水切り材を取り外さなければ目視による蟻害の点検ができない。また、水切り材の建物への取り付け部分は外壁材などで覆われていることから、これを簡単に取り外すことができない。このため、点検には外壁部分の一部解体や、水切り材の交換を伴うことになり、手間と費用がかかる問題がある。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、断熱基礎における蟻害の点検を容易かつ低コストで行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的のために、本発明は、布基礎の外側に合成樹脂発体の基礎断熱板が付設された断熱基礎上に土台が設けられ、外側へ傾斜した外傾斜板と、外傾斜板の下端から垂下された前面板とを備えた水切り材が断熱基礎の外側上部を覆って取り付けられた建物の断熱基礎周り構造において、水切り材の前面板及び前面板に連なる外傾斜板の少なくとも一部が開閉又は着脱可能となっていることを特徴とする建物の断熱基礎周り構造を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、基礎上面との間に間隔を開けて胴縁受け材が土台に取り付けられており、この胴縁受け材の外側に水切り材が取り付けられていると共に、胴縁受け材又は外張り断熱板と断熱基礎上面間に挿入部材が脱着可能に嵌め込まれていること、
挿入部材が、合成樹脂発泡体の棒状又は板状をなす挿入部本体と、該挿入部本体に接合された合成樹脂シートとで構成され、該合成樹脂シートの外側の一縁が挿入部本体より外側へ延出していること、
挿入部材の外側縁部が、断熱基礎及び胴縁受け材よりも外側へ突出していること、
をその好ましい態様として含むものである。
【0009】
なお、本発明において外側とは、建物の外部側をいう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、水切り材の前面板及び前面板に連なる外傾斜板の少なくとも一部が開閉又は着脱可能となっていることから、これを開放又は離脱することで断熱基礎の上部を露出させることができ、簡単に目視による蟻害の点検を行うことができる。また、点検後は、上記水切り材の前面板及び前面板に連なる外傾斜板の少なくとも一部を閉鎖又は装着することで元に戻すことができる。このため、外壁部の解体や水切り材の交換を行うことなく蟻害の点検ができ、手間及び費用を大幅に軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する図1〜図11において、同じ符号は同様の部材又は部位を示す。
【0012】
まず、本発明に係る断熱基礎周り構造の第1の例を図1〜図3に基づいて説明する。
【0013】
図1は本発明に係る断熱基礎周り構造の第1の例を示す断面図、図2は本発明に係る断熱基礎周り構造の第1の例における水切り材の斜視図、図3は本発明に係る断熱基礎周り構造の第1の例における水切り材の支持板が連なる前面板と、前面板に連なる外傾斜板の前部傾斜板とを開放状態とした断面図である。
【0014】
図1において、1は断熱基礎で、断熱基礎1を構成する布基礎2の外側には合成樹脂発泡体の基礎断熱板3が付設されている。
【0015】
基礎断熱板3は、布基礎2を構築する際のコンクリート打設時に、型枠内にセットしておくことで布基礎1に付設することができる。基礎断熱板3を構成する合成樹脂発泡体としては、例えばポリスチレン系発泡体、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、ポリウレタン系発泡体、フェーノール樹脂系発泡体などを用いることができるが、吸水性が低く、断熱性に優れることから、ポリスチレンの発泡体が好ましい。また、基礎断熱板3は、ビーズ発泡成形板でも押出発泡成形板でもよいが、耐圧性に優れることから、押出発泡成形板が好ましい。
【0016】
更に、基礎断熱板3は防蟻措置された断熱材とすることで、断熱材中をシロアリが這い上がる可能性を低減し、点検の間隔を長くすることができ好ましい。ここで、防蟻措置された断熱材としては、合成樹脂発泡体製の断熱材の表面や天端を金属メッシュやモルタルで覆ったもの、天端にコの字形の金属部材を被せたもの、合成樹脂にビフェントリン、シフェノトリン、イミダクロプリド、シラフルオフェンなどの防蟻薬剤と発泡剤他を添加し発泡した合成樹脂発泡体で構成したものなどを使用できる。
【0017】
上記基礎断熱板3の外側はモルタルなどの外装材4で覆われている。また、布基礎2上面の均しモルタル5を介して、断熱基礎1上には土台6が設置されており、この土台6上に柱7が立てられている。柱7間にはグラスウールなどの充填断熱材8が充填されており、その外側には、防水シート9を介して胴縁10が取り付けられ、更にこの胴縁10に外壁材11が取り付けられている。
【0018】
土台6には、図1及び図2に示される水切り材12が断熱基礎1の外側上部を覆って取り付けられている。水切り材12は、垂直な取り付け板13と、取り付け板13の下端に連なり、外側に傾斜した外傾斜板14と、外傾斜板14の下端から垂下した前面板15と、前面板15の下部から内側(建物の内部側)へ突出した支持板16とを備えている。
【0019】
上記水切り材12は、前記防水シート9の内側に位置する取り付け板13を釘打ちなどで土台6に固定することで、断熱基礎1の外側上部を覆って取り付けられている。また、外傾斜板14は、取り付け板13に連なる後部傾斜板14aと、前面板15に連なる前部傾斜板14bとに分かれており、両者はヒンジ部14cで接続されている。従って、支持板16が連なる前面板15と、前面板15に連なる外傾斜板14の前部傾斜板14aとは、ヒンジ部14cを介して上下に傾動可能となっている。
【0020】
この水切り材12は、図3に示されるように、支持板16が連なる前面板15と、前面板15に連なる外傾斜板14の前部傾斜板14aとを、ヒンジ部14cを介して上方に傾動させることで開放することができる。図3に示されるように支持板16が連なる前面板15と、前面板15に連なる外傾斜板14の前部傾斜板14aとを開放すると、断熱基礎1の上部、特に基礎断熱板3の上面を容易に目視により検査することができる。また、検査後は、支持板16が連なる前面板15と、前面板15に連なる外傾斜板14の前部傾斜板14aとを元に戻して閉鎖すれば、他に手を加えることなく原状に復帰させることができる。支持板16が連なる前面板15と、前面板15に連なる外傾斜板14の前部傾斜板14aとが、風邪などの影響で揺らぐのを防止するためには、これらの重量を重くしたり、これらを外壁材11や外装材4に着脱可能に固定しておくことができる。
【0021】
次に、本発明に係る断熱基礎周り構造の第2の例を図4〜図7に基づいて説明する。
【0022】
図4は本発明に係る断熱基礎周り構造の第2の例を示す断面図、図5は本発明に係る断熱基礎周り構造の第2の例における水切り材の斜視図、図6は本発明に係る断熱基礎周り構造の第2の例における挿入部材の斜視図、図7は本発明に係る断熱基礎周り構造の第2の例における水切り材の前面板と、前面板に連なる外傾斜板の前部傾斜板とを離脱し、挿入部材を取り外した状態の断面図である。
【0023】
本例においては、土台6に、断熱基礎1との間に間隔を開けて胴縁受け材17が取り付けられており、胴縁受け材17上には合成樹脂発泡体製の外張り断熱板18が取り付けられている。断熱基礎1と胴縁受け材17との間の隙間は、点検時に、断熱基礎1、特に基礎断熱板3の上面を目視できるようにするためのもので、断熱性の低下を防止するために、着脱可能に挿入部材19が嵌め込まれている。また、防水シート9を介して胴縁受け材17に胴縁10が取り付けられ、更にこの胴縁10に外壁材11が取り付けられている。
【0024】
土台6には、図4及び図5に示される水切り材12が断熱基礎1の外側上部を覆って取り付けられている。水切り材12は、垂直な取り付け板13と、取り付け板13の下端に連なり、外側に傾斜した外傾斜板14と、外傾斜板14の下端から垂下した前面板15とを備えている。
【0025】
上記水切り材12は、前記防水シート9の内側に位置する取り付け板13を釘打ちなどで胴縁受け材17に固定することで、断熱基礎1の外側上部を覆って取り付けられている。外傾斜板14は、取り付け板13に連なる後部傾斜板14aと、前面板15に連なる前部傾斜板14bとに分かれている。後部傾斜板14aの両側端部は下方に折り返されて、後部傾斜板14aとの間に若干の隙間を開けて後部傾斜板14aの下方に位置する折り返し片14dを形成している。前部傾斜板14bの後部傾斜板14a側の両側端部は、上記折り返し片14dと後部傾斜板14a間の隙間に抜き差し可能に差し込まれて保持されている。
【0026】
本例の挿入部材19は、図6にも示されるように、挿入部本体19aと、挿入部本体19aに接合された合成樹脂シート19bとで構成されている。挿入部本体19aは、断熱基礎1と胴縁受け材17との間の隙間に嵌め込みやすい棒状又は板状をなしている。挿入部本体19aは、良好な断熱性が得られるよう、合成樹脂発泡体で構成されていることが好ましい。この挿入部本体19aを構成する合成樹脂発泡体としては、前記基礎断熱板3を構成する合成樹脂発泡体と同様のものを用いることができる。特に、防蟻措置した合成樹脂発泡体からなる挿入部材19を、防蟻薬剤の効能が低減する前に、一定期間にて交換することにより、防蟻効能を長期間わたり維持できる。
【0027】
挿入部材19は、上記挿入部本体19aのみとすることもできるが、図示されるように、合成樹脂シート19bが接合されたものとすることが好ましい。合成樹脂シート19bを挿入部本体19aに接合しておくことにより、挿入部本体19aを補強することができる。特に挿入部本体19aを合成樹脂発泡体で構成した場合に、挿入部本体19aを長尺としても折れや割れを生じにくくすることができる。また、図示されるように、合成樹脂シート19bの外側の一縁を挿入部本体19aより延出させておくと、この延出部を引っ張ることで挿入部本体19aを容易に抜き出すことができるようになる。合成樹脂シート19a,19bの接合により、抜き出し時の応力を挿入部本体19a全面に分散させて破断しにくくすることができ、かつ合成樹脂シート19a,19bの表面が滑らかであるため摩擦を抑えることができ、容易に抜き出すことができるようになる。
【0028】
本例の水切り材12は、図5及び図7に示されるように、前部傾斜板14bの後部傾斜板14a側の両側端部を折り返し片14dと後部傾斜板14a間の隙間から抜き取ることで、前面板15と、前面板15に連なる外傾斜板14の前部傾斜板14aとを、容易に離脱させることができる。図7に示されるように、前面板15と、前面板15に連なる外傾斜板14の前部傾斜板14aとを離脱させ、挿入部材19を抜き取れば、断熱基礎1の上部、特に基礎断熱板3の上面を容易に目視により検査することができる。また、検査後は、前部傾斜板14bの後部傾斜板14a側の両側端部を折り返し片14dと後部傾斜板14a間の隙間に差し込んで保持させれば、前面板15と、前面板15に連なる外傾斜板14の前部傾斜板14aとを容易に装着することができ、他に手を加えることなく原状に復帰させることができる。
【0029】
挿入部材19は、図6及び図7で説明した形態の他、図8に示される形態とすることもできる。図8に示される挿入部材19は、挿入部本体19aの上下に合成樹脂シート19bが接合されたものとなっている。このようにすると、合成樹脂シート19bによる挿入部本体19aの補強効果を一層高めることができる。また、図8に示されるように、挿入部本体19aの外側面と内側面とから、上下方向に交互に、横方向に伸びる切り込み部19cを形成しておくと、挿入部本体19aの上下方向の柔軟性を高めることができ、断熱基礎1と胴縁受け材17間への着脱が容易となる。
【0030】
本発明に係る断熱基礎周り構造の第3の例を図9に基づいて説明する。
【0031】
図9は本発明に係る断熱基礎周り構造の第3の例を示す断面図である。
【0032】
本例における水切り材12は、前記第1の例における水切り材12と同様で、断熱基礎1に胴縁受け材17が取り付けられており、胴縁受け材17上には合成樹脂発泡体製の外張り断熱板18が取り付けられている点は前記第2の例と同様である。しかし、本例における胴縁受け材17は、その下面の位置が土台6の下面とほぼ揃えられており、しかも基礎断熱板3の上面位置が布基礎2の上面よりも下げられている。そして、これによって胴縁受け材17と基礎断熱板3の間に間隔が開けられており、この隙間に挿入部材19が嵌め込まれている。また、この挿入部材19は、第2の例で説明した挿入部本体19a部分のみで構成されており、しかも外側縁部が断熱基礎1及び胴縁受け材17よりも外側へ突出している。外傾斜板14の下面と当接する挿入部材19の先端上部には、外傾斜板14の傾斜に合わせて勾配がつけられている。
【0033】
本例のようにすると、水切り材12の取り付け位置が通常の取り付け位置と同じであるので、壁部の納まりを変更することなく蟻害の点検を容易に行うことができるようにすることができる。点検は、図3で説明したように、支持板16が連なる前面板15と、前面板15に連なる外傾斜板14の前部傾斜板14aとを、ヒンジ部14cを介して上方に傾動させることで開放し、挿入部材19を抜き取ることで行うことができる。また、挿入部材19の外側縁部が断熱基礎1及び胴縁受け材17よりも外側へ突出しているので、この突出部分を掴んで容易に引き出すことができる。
【0034】
本例の挿入部材19は、挿入部本体19aのみで構成されているが、図10に示されるように、合成樹脂シート19bを接合したものとしたり、切り込み部19cを形成したものとすることもできる。また、先端上部は外傾斜板14の傾斜に合わせて勾配を形成したものとすることもできる。更に、図11に示されるように、挿入部本体19aの内側面の下部コーナー部を切り欠き、切欠コーナー部19dとしておくと、基礎断熱板3の補修などのために、布基礎2と基礎断熱板3の接合面に上面側から接着剤を注入した時に、注入後直ちに挿入部材19を差し込んでも、注入部付近(布基礎2と基礎断熱板3の接合面上端付近)にはみ出した接着剤で接着されてしまうことを防止することができる。
【0035】
更に、本発明に係る断熱基礎周り構造の第4の例を図12に基づいて説明する。
【0036】
図12は本発明に係る断熱基礎周り構造の第4の例を示す断面図である。
【0037】
本例は、基本的には前記第2の例と同様であるが、外壁部に胴縁受け材17(図4参照)が設けられておらず、挿入部材19が外張り断熱板18の下端と断熱基礎1の上面間に挿入されている点が前記第2の例と相違している。外張り断熱の場合、一般的には胴縁受け材17が設けられるが、胴縁受け材17が設けられていない場合でも本発明を容易に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る断熱基礎周り構造の第1の例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る断熱基礎周り構造の第1の例における水切り材の斜視図である。
【図3】本発明に係る断熱基礎周り構造の第1の例における水切り材の支持板が連なる前面板と、前面板に連なる外傾斜板の前部傾斜板とを開放状態とした断面図である。
【図4】本発明に係る断熱基礎周り構造の第2の例を示す断面図である。
【図5】本発明に係る断熱基礎周り構造の第2の例における水切り材の斜視図である。
【図6】本発明に係る断熱基礎周り構造の第2の例における挿入部材の斜視図である。
【図7】本発明に係る断熱基礎周り構造の第2の例における水切り材の前面板と、前面板に連なる外傾斜板の前部傾斜板を離脱し、挿入部材を取り外した状態の断面図である。
【図8】挿入部材の他の例を示す図である。
【図9】本発明に係る断熱基礎周り構造の第3の例を示す断面図である。
【図10】挿入部材の他の例を示す図である。
【図11】挿入部材の他の例を示す図である。
【図12】本発明に係る断熱基礎周り構造の第4の例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 断熱基礎
2 布基礎
3 基礎断熱板
4 外装材
5 均しモルタル
6 土台
7 柱
8 充填断熱材
9 防水シート
10 胴縁
11 外壁材
12 水切り材
13 取り付け板
14 外傾斜板
14a 後部傾斜板
14b 前部傾斜板
14c ヒンジ部
14d 折り返し片
15 前面板
16 支持板
17 胴縁受け材
18 外張り断熱板
19 挿入部材
19a 挿入部本体
19b 合成樹脂シート
19c 切り込み部
19d 切欠コーナー部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
布基礎の外側に合成樹脂発体の基礎断熱板が付設された断熱基礎上に土台が設けられ、外側へ傾斜した外傾斜板と、外傾斜板の下端から垂下された前面板とを備えた水切り材が断熱基礎の外側上部を覆って取り付けられた建物の断熱基礎周り構造において、水切り材の前面板及び前面板に連なる外傾斜板の少なくとも一部が開閉又は着脱可能となっていることを特徴とする建物の断熱基礎周り構造。
【請求項2】
基礎上面との間に間隔を開けて胴縁受け材が土台に取り付けられており、この胴縁受け材の外側に水切り材が取り付けられていると共に、胴縁受け材又は外張り断熱板と断熱基礎上面間に挿入部材が脱着可能に嵌め込まれていることを特徴とする請求項1に記載の建物の断熱基礎周り構造。
【請求項3】
挿入部材が、合成樹脂発泡体の棒状又は板状をなす挿入部本体と、該挿入部本体に接合された合成樹脂シートとで構成され、該合成樹脂シートの外側の一縁が挿入部本体より外側へ延出していることを特徴とする請求項2に記載の建物の断熱基礎周り構造。
【請求項4】
挿入部材の外側縁部が、断熱基礎及び胴縁受け材よりも外側へ突出していることを特徴とする請求項2又は3に記載の建物の断熱基礎周り構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−264054(P2009−264054A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117280(P2008−117280)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(000109196)ダウ化工株式会社 (69)
【Fターム(参考)】