説明

建物

【課題】まぐさの組付け時の作業性を向上させることができる建物を得る。
【解決手段】工場内において、壁パネル16のスタッド16Aの上部から、上枠ランナ16Bに沿ってまぐさ18を延出させているため、建築地において、壁パネル16を床面に組付けた後は、まぐさ受け金物15を介して、まぐさ18を壁パネル14の柱部13の上部に組付けるだけである。つまり、まぐさ18の自由端を壁パネル14、16にそれぞれ固定させる必要はなく、作業工数が削減され、まぐさ18の組付け時の作業性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁パネルを用いた建物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の建物の場合、パネルの種類として、位置決め基準となる柱を含んだ所謂勝パネルと、当該柱を含まない所謂負パネルと、が存在するが、パネルの組付けに際しては、勝パネルが床面に先付けされてから、負パネルが勝パネルに対して直角になるように組付けられる。
【0003】
このとき、出入口となる開口部を設ける際には、勝パネルに対して隙間を空けて負パネルが組付けられる。そして、この負パネルが組付けられた後、開口部の上部に所謂まぐさが持ち上げられ、まぐさの両端部が負パネル及び勝パネルにそれぞれ組付けられる。このため、従来の手法では、組付け作業が繁雑であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4137763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、まぐさ等の横架材の組付け時の作業性を向上させることができる建物を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、建物において、一方の壁パネルと、前記一方のパネルに対して、隙間を空けて、かつ直交して配置された他方の壁パネルと、前記他方の壁パネルの隙間側の上端部に片持ち支持され、自由端を前記一方の壁パネルに固定することにより、下方に開口部が形成される横架材と、を有している。
【0007】
請求項1に記載の発明では、他方の壁パネルの隙間側の上端部に横架材が片持ち支持されるため、一方の壁パネルに対して直交して他方の壁パネルを配置して、横架材の自由端を一方の壁パネルに固定することにより、横架材の下方に開口部が形成される。
【0008】
従来では、一方の壁パネルと他方の壁パネルの間で開口部を設ける場合、横架材の両端部をそれぞれ一方の壁パネルと他方の壁パネルに固定させていたが、ここでは、横架材の自由端を一方の壁パネルに固定させるだけなので、作業工数が削減される。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の建物において、前記横架材が前記他方の壁パネルの上端部に沿って延出している。
【0010】
請求項2に記載の発明では、他方の壁パネルの上端部に沿って横架材が延出して片持ち状態となっている。このため、一方の壁パネルに対して他方の壁パネルを直交させた状態で、他方の壁パネルを床面に組付けると横架材は所定の高さに配置されることとなる。したがって、横架材を持ち上げる必要がない。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の建物において、前記横架材が前記他方の壁パネルの上端部に回転可能に取付けられている。
【0012】
請求項3に記載の発明では、横架材が他方の壁パネルの上端部に回転可能に取付けられており、横架材を回転させて水平に配置する。横架材が他方の壁パネルの上端部に沿って延出された状態では、他方の壁パネルの搬送時や組付け時に邪魔になる場合もある。このため、他方の壁パネルの搬送時には、横架材を他方の壁パネルの縦枠に沿って配置し、横架材の組付け時に、横架材を回転させて他方の壁パネルの上端部に沿って延出させる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の建物において、前記横架材の自由端に設けられた係止部と、前記一方の壁パネルに設けられると共に、前記係止部の移動軌跡上に配置され、前記横架材を回転させて水平に配置したときに前記係止部が係止される被係止部と、を有している。
【0014】
請求項4に記載の発明では、横架材の自由端に係止部を設け、一方の壁パネルには被係止部を設けている。この被係止部は、係止部の移動軌跡上に配置されており、横架材を回転させて水平に配置すると係止部が被係止部に係止される。換言すると、横架材を回転させ、横架材の係止部が被係止部に係止されると、横架材は水平に配置される。このため、作業性がよい。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の建物において、前記横架材と前記他方の壁パネルの間に筋交いが設けられている。
【0016】
請求項5に記載の発明では、横架材と他方の壁パネルの間に筋交いを設けることで、横架材の荷重を支持して、横架材と他方の壁パネルとの間で垂直度を出すことができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の建物において、前記筋交いが伸縮可能となっている。
【0018】
請求項6に記載の発明では、筋交いを伸縮可能とすることで、他方の壁パネルの組付け時に筋交いを伸長させて横架材を支持する。これにより、横架材の組付け時に横架材の高さを確保することができる。また、横架材と他方の壁パネルとの直線状態を維持して所謂壁の通りを出すことができる。さらに、床面に対して他方の壁パネルの垂直度を出すことができ、また、一方の壁パネルに対して他方の壁パネルの垂直度を出すことができる。
【0019】
つまり、筋交いを用いて他方の壁パネルを自立させることができるため、他方の壁パネルの組付け時に、倒れ防止用の副資材を使って他方の壁パネルを保持する必要がなくなる。
【発明の効果】
【0020】
請求項1記載の本発明に係る建物によれば、まぐさ等の横架材の組付け時の作業性を向上させることができる。
【0021】
請求項2記載の本発明に係る建物によれば、重量物の持ち上げ作業が無くなるため、横架材の組付け時の作業労力を軽減させることができる。
【0022】
請求項3記載の本発明に係る建物によれば、状況に応じて、横架材の位置を変えることができる。
【0023】
請求項4記載の本発明に係る建物によれば、横架材を簡単に片持ち状態にすることができる。
【0024】
請求項5記載の本発明に係る建物によれば、横架材を補強することができる。
【0025】
請求項6記載の本発明に係る建物によれば、コストの削減が図られると共に建築地での作業工数が削減される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施形態に係る建物の屋内の一部を示す分解斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る建物の負パネル側から見た要部を説明する斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る建物の作用を説明する正面図である。
【図4】第2実施形態に係る建物の負パネル側から見た要部を説明する斜視図である。
【図5】第2実施形態に係る建物の作用を説明する動作図である。
【図6】第2実施形態に係る建物の勝パネル側から見た要部を説明する斜視図である。
【図7】第2実施形態に係る建物に用いられたまぐさの取付け方法の一例を説明する正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図1〜図7を用いて、本実施の形態に係る建物について説明する。
【0028】
図1には、スチールハウス等の建物10の室内(屋内)の一部が示されている。ここでは、床パネル12上に壁パネル14及び壁パネル16が立設しており、平面視で壁パネル14に対して壁パネル16が隙間を空けて直交した状態で配置されている。壁パネル14と壁パネル16の間に設けられた隙間には横架材18が配置されており、横架材18の下方には開口部20が形成されている。
【0029】
以下、この横架材18を「まぐさ18」という。なお、ここでは、開口部20の上部にまぐさ18を用いているが、所謂垂れ壁を用いても良い。つまり、本発明の「横架材」には、所謂まぐさや垂れ壁が含まれる。
【0030】
<第1実施形態>
【0031】
ここで、図1を参照して第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、壁パネル14は、床パネル12に対して位置決め基準となる柱部13を含んで構成されており、壁パネル14が組付けられた後、この壁パネル14に対して位置決めされた状態で壁パネル16が組付けされる。このように、先に組付けされる壁パネル14を所謂勝パネルといい、壁パネル16を所謂負パネルという。
【0032】
本実施形態では、この負パネルとされる壁パネル16のスタッド(所謂縦枠)16Aの上部から、上枠ランナ(所謂上枠)16Bに沿ってまぐさ18が延出し、まぐさ18が片持ち状態で支持されている。このため、壁パネル14に対して隙間を空けて壁パネル16を床面22に組付けると、まぐさ18は壁パネル14に対して所定の高さ(開口部20の上部)に配置されることとなる。
【0033】
ここで、まぐさ18は、一例として、図2に示されるように、一対のリップ付き溝形鋼30、32を備えており、リップ30A、32A同士を対面させた状態でリップ付き溝形鋼30、32が配置され、リップ付き溝形鋼30、32のフランジ30B、32Bが一対の溝形鋼34、36によってそれぞれ覆われている。
【0034】
一方、壁パネル14の柱部13には、まぐさ受け金物15が取付けられている。このまぐさ受け金物15はリップ付き溝形鋼から成っており、まぐさ18のリップ付き溝形鋼30、32のフランジ30B、32B及びウエブ30C、32Cが、上方からまぐさ受け金物15のフランジ15Aを外側から覆うようにして外挿される。
【0035】
このため、リップ付き溝形鋼30、32の自由端側では、リップ30A、32及びフランジ30B、32Bがウエブ30C、32Cよりも短くなるように切り欠かれ、ウエブ30C、32Cのみが張出した状態とされ、まぐさ受け金物15が挿通可能となっている。また、ウエブ30C、32Cの上端部には、爪部33が形成されており、まぐさ18を上方からまぐさ受け金物15へ外挿したとき、当該爪部33がフランジ15Aの上端部に係止される。
【0036】
これにより、まぐさ受け金物15へリップ付き溝形鋼30、32が外挿された状態で、まぐさ受け金物15を介して、まぐさ18の自由端側が支持されることとなる。この状態で、図示はしないが、タッピングネジなどによって、ウエブ30C、32Cがフランジ15Aにそれぞれ留め付けられる(まぐさ18が組付けられる)。
(作用・効果)
【0037】
本実施形態では、工場内において、壁パネル16のスタッド16Aの上部から、上枠ランナ16Bに沿ってまぐさ18を延出させることで、建築地において、壁パネル16を床面22に組付けた後は、まぐさ受け金物15を介して、まぐさ18の自由端を壁パネル14の柱部13の上部に組付けるだけとなる。つまり、まぐさ18の両端を壁パネル14、16にそれぞれ固定させる必要はなく、作業工数が削減され、横架材の組付け時の作業労力を軽減させることができる。
【0038】
また、まぐさ18は、予め壁パネル16のスタッド16Aの上部に片持ち状態で支持されているため、まぐさ18を所定の高さまで持ち上げる必要はないので、重量物の持ち上げ作業による作業労力を軽減させることができる。
【0039】
ところで、まぐさ18は1m当たり約10Kgの重さがあるため、まぐさ18が片持ち状態では、撓みなどにより、まぐさ18と壁パネル16の間で垂直状態を維持することが困難な場合も生じる。
【0040】
このため、図3の仮想線で示されるように、まぐさ18の下面と壁パネル16のスタッド16Aの間に、筋交い24を配置しても良い。つまり、筋交い24の一端部をまぐさ18の下面に当接させ、筋交い24の他端部を壁パネル16のスタッド16Aに当接させて、筋交い24を突っ張らせることで、まぐさ18の荷重を支持して、まぐさ18と壁パネル16の間で垂直状態を維持することができる。
【0041】
ここで、筋交い24は、図3の実線で示されるように伸縮可能とされており、外筒24A及び内筒24Bを備え、外筒24A及び内筒24Bに形成されたネジ部(図示省略)によって、内筒24Bが外筒24Aに対して出入可能とされている。この内筒24Bの出入によって筋交い24の長さが変わる。
【0042】
筋交い24の内筒24Bを外筒24A内から引出し、筋交い24を伸ばした状態では、筋交い24がまぐさ18の下面と床パネル12の上面に接触可能となる。ここで、筋交い24の一端部をまぐさ18の下面に当て、筋交い24の他端部をまぐさ18の真下の床面22に当てて、筋交い24を突っ張らせることで、まぐさ18の先端部の組付け時に、まぐさ18の高さを確保することができる。
【0043】
また、筋交い24の一端部をまぐさ18の下面に当て、筋交い24の他端部をまぐさ18の真下よりも図面手前側又は奥側の床面22に当てて、筋交い24を突っ張らせることで、まぐさ18を押圧して、壁パネル16に対するまぐさ18の直線性を確保して壁の通りを良くすることができる。
【0044】
さらに、壁パネル16の組付け時に筋交い24を伸ばしてまぐさ18を支持するようにすることで、床パネル12に対して壁パネル16の垂直度を出すことができ、また、壁パネル14に対して壁パネル16の垂直度を出すことができる。
【0045】
つまり、筋交い24を用いて壁パネル16を自立させることができるため、壁パネル16の組付け時に、倒れ防止用の副資材を使って壁パネル16を保持する必要がなくなり、コストの削減が図られると共に建築地での作業工数が削減される。
【0046】
なお、ここでは、筋交い24を伸縮可能とし、壁パネル16の組付け時に、この筋交い24を利用するようにしたが、筋交い24は必ずしも伸縮可能である必要はなく、図3の仮想線で示されるように、まぐさ18の下面と壁パネル16のスタッド16Aの間に、配置するためにのみ使用しても良い。
【0047】
<第2実施形態>
【0048】
次に、図4〜図7を参照して第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
【0049】
図4及び図5に示されるように、壁パネル16のスタッド16Aの上部には、後述するまぐさ受け金物44が取付けられており、まぐさ受け金物44の下方には、蝶番(回転部材)26の一端側が取付けられている。この蝶番26の他端側は、まぐさ28の一端部に取付けられており、蝶番26を介して、まぐさ28が壁パネル16に対して鉛直方向へ回転可能となっている。
【0050】
第1実施形態では、工場内において、壁パネル16の上枠ランナ16Bに沿ってまぐさ18を延出させるようにしたが、本実施形態では、建築地において、壁パネル16に対してまぐさ28を回転させて、壁パネル16の上枠ランナ16Bに沿ってまぐさ28を延出させるようにする。このため、まぐさ28の移動軌跡上でまぐさ28を壁パネル14(図6参照)に仮止めさせる。
【0051】
図4に示されるように、まぐさ28は、第1実施形態で説明したまぐさ18と同様に、一対のリップ付き溝形鋼30、32を備えており、リップ30A、32A同士を対面させた状態でリップ付き溝形鋼30、32が配置され、このリップ付き溝形鋼30、32のフランジ30B、32B側がそれぞれ溝形鋼34、36で覆われている。
【0052】
そして、上記に加え、まぐさ28の自由端部には係止部38が設けられており、リップ付き溝形鋼30、32が、後述するまぐさ受け金物(被係止部)42のウエブ42Aの高さ分、溝形鋼34、36から露出している。まぐさ28の上面側に位置するリップ付き溝形鋼30、32のフランジ30B、32Bはそれぞれ切り落とされており、ウエブ30C、32Cの端部には、内側へ向かって折れ曲がった爪部(係止部)40がそれぞれ形成されている。
【0053】
図6に示されるように、壁パネル14の柱部13の上部には、まぐさ28の係止部38に設けられた爪部40が係止されるまぐさ受け金物42が取付けられている。このまぐさ受け金物42はリップ付き溝形鋼から成っており、まぐさ18の係止部38がまぐさ受け金物42を外側から覆うようにして外挿される。
【0054】
このとき、係止部38の爪部40がまぐさ受け金物42のフランジ42Aと干渉するが、係止部38では、溝形鋼30、32が存在しないため、爪部40同士は外側へ弾性変形可能となっている。そして、爪部40がまぐさ受け金物42の上端面に到達すると、爪部40は復元し、図5に示されるように、まぐさ受け金物42のフランジ42Aの上端部に係止される(仮止めされる)。
【0055】
一方、前述したように、壁パネル16のスタッド16Aの上部には、まぐさ受け金物44が設けられているが、まぐさ受け金物42と同様、リップ付き溝形鋼から成っている。このまぐさ受け金物44がまぐさ28の回転中心側を支持する。
【0056】
このまぐさ受け金物44は、まぐさ28の係止部38を壁パネル14に仮止めさせた状態で、まぐさ28の回転中心側のリップ付き溝形鋼30、32のフランジ30B、32Bがまぐさ受け金物44のフランジ44A及びウエブ44Bの上端面に接触することでまぐさ28を支持する。なお、まぐさ受け金物44のフランジ44Aの上端面は、まぐさ28の移動軌跡に合わせて、リップ付き溝形鋼30、32のフランジ30B、32Bが干渉しないように面取りされている。
【0057】
以上のように、まぐさ受け金物42、44によって支持されたまぐさ28は、図示はしないが、タッピングネジなどによって、まぐさ受け金物42、44のフランジ30B、32Bに留め付けられる(まぐさ28が組付けられる)。
【0058】
ところで、本実施形態では、まぐさ28の自由端側を上方へ向かって回転させるが、例えば、図7に示されるように、クレーン46を利用しても良い。この場合、まぐさ28の自由端側に吊りロープ(ナイロンスリング)48を巻掛け、まぐさ28の回転中心側を基点としてまぐさ28をクレーン46で持ち上げる。これにより、まぐさ28の自由端部に設けられた係止部38の爪部40がまぐさ受け金物42の上端部に係止されると共に、まぐさ28の回転中心側がまぐさ受け金物44に支持される。
【0059】
(作用・効果)
本実施形態では、予め工場内において、壁パネル16のスタッド16Aの上部にまぐさ28の一端部を回転可能に取付けておき、建築地の組付け時に、まぐさ28の他端部を回転させるだけでまぐさ28が壁パネル14と壁パネル16の間に配置され仮止めされる。つまり、壁パネル16の搬送時や組付け時には、スタッド16Aに沿ってまぐさ28を配置することができるため、まぐさ28が邪魔になることもない。このように、状況に応じて、まぐさ28の位置を変えることができるため、便利である。
【0060】
〔上記実施形態の補足説明〕
上記実施形態では、壁パネル16のスタッド16Aの上部にまぐさ28の一端部を取付けたが、壁パネル16に対してまぐさ28を回転させることで壁パネル14と壁パネル16の間にまぐさ28を配置することができれば良いため、これに限るものではない。
【0061】
例えば、図示はしないが、壁パネル16の上枠ランナ16Bの上面又はスタッド16Aの上部に蝶番の一端側を取付け、上枠ランナ16Bの上面にまぐさ28を重ねるようにしても良い。この場合、上枠ランナ16Bの上面にまぐさ28が重なった状態でまぐさ28の下面側となる位置に爪部40を設け、まぐさ受け金物44に対して上方から爪部40が係止されるようにする。また、ここでは、まぐさ28の回転方向は鉛直方向であったが、水平方向の回転であっても良い。
【符号の説明】
【0062】
10 建物
14 壁パネル(一方のパネル)
16 壁パネル(他方のパネル)
18 まぐさ(横架材)
20 開口部(開口)
24 筋交い
26 蝶番(回転部材)
40 爪部(係止部)
42 まぐさ受け金物(被係止部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の壁パネルと、
前記一方のパネルに対して、隙間を空けて、かつ直交して配置された他方の壁パネルと、
前記他方の壁パネルの隙間側の上端部に片持ち支持され、自由端を前記一方の壁パネルに固定することにより、下方に開口部が形成される横架材と、
を有する建物。
【請求項2】
前記横架材が前記他方の壁パネルの上端部に沿って延出している請求項1に記載の建物。
【請求項3】
前記横架材が前記他方の壁パネルの上端部に回転可能に取付けられている請求項1に記載の建物。
【請求項4】
前記横架材の自由端に設けられた係止部と、
前記一方の壁パネルに設けられると共に、前記係止部の移動軌跡上に配置され、前記横架材を回転させて水平に配置したときに前記係止部が係止される被係止部と、
を有する請求項3に記載の建物。
【請求項5】
前記横架材と前記他方の壁パネルの間に筋交いが設けられた請求項1〜4の何れか1項に記載の建物。
【請求項6】
前記筋交いが伸縮可能となっている請求項5に記載の建物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−42996(P2011−42996A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−192461(P2009−192461)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】