説明

弁の遠隔制御およびホースリールシステム

装置1が、ハンドヘルド要素100、101及び遠隔制御部7を備える。ハンドヘルド要素100、101は、近位端102、遠位端104、及び内部流導管57を有する。内部流導管57は、近位端102と遠位端104との間に延びる。内部流導管57は、ホース5と流体連通するように構成される。遠隔制御部7は、ハンドヘルド要素100、101と一体である。遠隔制御部7は、ホース5に関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成される。複数のデバイスは、ホースリール2、弁システム3、弁ユニット52、及び/又は複数の弁46を含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概ね、ホースを操作するシステム及び方法に関し、より詳細には、ホースの巻き取りを制御するモータ及びホースを通る流体の流れを制御する弁を有するリールに関する。
【背景技術】
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2007年2月23日付けで出願された「Programmable Hose Reel」と題する米国仮特許出願第60/903,039号、及び2007年5月8日付けで出願された「Valve and Hose Reel System」と題する米国仮特許出願第60/916,672号に対する、米国特許法第119条(e)項の下での優先権の利益を主張し、上記出願それぞれの全体が参照により本明細書に援用される。
【0003】
給水ホース等の流体を通すホースは、持ち運びにくく、扱いにくい場合がある。ホースをドラム状の装置に巻き取る助けとなるように、機械式リールが設計されてきた。いくつかの従来のリールは、手動式であり、ユーザが物理的にリール又はドラムを回転させてホースを巻き取る必要がある。これは、特にホースがかなり長い場合、ユーザにとって厄介で時間の浪費になり得る。モータ制御式で、ホースを自動的に巻き上げることができるリールもある。
【0004】
ホースは、通常、ホースの遠位端又は近位端に位置決めされたオン/オフ弁と共に使用される。例えば、庭用ホースは、蛇口において水の流れをオン又はオフする従来の手動コック又は弁を用いて、家屋又は他の建物の外の蛇口に取り付けられる。ホースは蛇口から何ヤードも離れて延びるように設計されているため、多くの場合、ホースの遠位端又はスプレーノズル端で流れをオン又はオフする手段を有することが便利である。そのため、繰り返し蛇口のところへ戻ることなく流れをオン又はオフすることができるように、スプレーガン等の多くの手動式装置は弁が設けられているか、又はホースのノズル端に取り付けられている。
【0005】
ノズル端において流れをオン又はオフする付属品が利用可能であっても、ホースが使われなくなった時、供給源において水の流れをオンのままにすることは一般に望ましくない。ホースの全長に沿った絶え間の無い水圧は、いくつかの理由で望ましくない。圧力は、複数のホース間の継ぎ目、ノズルとノズル付属品(スプレーガン等)との間の継ぎ目、及び蛇口とホースとの間の継ぎ目において漏れの経路を形成する傾向がある。さらに、絶え間の無い圧力はまた、ホースライン自体に沿って漏れを形成し得る。これらの箇所における水漏れにより、特に、ユーザが水をオン又はオフするために行かなければならない蛇口近辺の庭のエリアが水浸し又はぬかるみになる。さらに、ホースラインに沿って一定の圧力がある状態では、ホースを操作し、ホースを方々に移動させ、又は格納のためにホースを巻き取ることは難しい。この結果、ユーザが、例えば、外部の蛇口の手動コックにより、供給源において水の流れをオフすることになる。しかしながら、しばしば、蛇口のところに行くことは妨げられるか、又は不便であるか、又は困難であり、蛇口周辺のエリアが水漏れによってぬかるんでいる傾向がある。
【0006】
給水弁の将来の動作及び移動をプログラムするシステムが知られている。このようなシステムは通常、複数の弁を収容する弁ユニットと、固定の場所にあるユーザインタフェースパネルとを含む。例えば、庭用のプログラム可能なスプリンクラシステムは通常、ユーザの車庫内の壁に装着される等、屋内に位置付けられ得るユーザインタフェースパネルを含む。代替的に、ユーザインタフェースパネルは、弁の直近に位置付けられ得る。
【0007】
給水弁及び/又は屋外ホースリールを制御するための遠隔制御も知られている。例えば、同一出願人による特許文献1は、モータ付きホースリール及び該リールの上流の給水弁を無線制御するハンドヘルド遠隔制御部を開示している。この遠隔制御部は、ホースの使用中に用いやすいように、取り付けバンドによってホースに縛り付けられ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願第2004/0231723号明細書
【発明の概要】
【0009】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。遠隔制御部は、ハンドヘルド要素と一体である。遠隔制御部は、ホースに関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。
【0010】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。遠隔制御部は、ハンドヘルド要素と一体である。遠隔制御部は、ホースに関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。デバイスは、ホースを巻き取ることができる回転可能要素を含むリールを含む。遠隔制御部は、回転可能要素の回転を制御する無線データ信号を送信するように構成されている。
【0011】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。遠隔制御部は、ハンドヘルド要素と一体である。遠隔制御部は、ホースに関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。デバイスは、ホースを通る流体の流れを制御するように構成されている弁システムを含む。遠隔制御部は、弁システムの移動を制御する無線データ信号を送信するように構成されている。弁システムは、流体入口と流体出口との間の流路に沿って配置される。弁システムは、流路に沿って位置決めされる第1の弁及び流路に沿って第1の弁と直列に位置決めされる第2の弁を含む。第1の弁は、第1の弁を通る流体の流れの通過を許す開放位置を有する。第1の弁は、第1の弁を通る流体の流れを実質的に完全に遮断する閉鎖位置を有する。第2の弁は、第2の弁を通る最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置を有する。第2の弁は、第2の弁を通る最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する。
【0012】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。遠隔制御部は、ハンドヘルド要素と一体である。遠隔制御部は、ホースに関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。デバイスは、ホースを通る流体の流れを制御するように構成されている弁システムを含む。遠隔制御部は、弁システムの移動を制御する無線データ信号を送信するように構成されている。弁システムは、複数の弁を含む。
【0013】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。ハンドヘルド要素は、ハンドヘルド要素の近位端に流体連通可能に取り付けられるホースから内部流導管に流れ込む流体を噴霧するように構成される一体形成されたノズルを含む。遠隔制御部は、ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。
【0014】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とノズルとを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。遠隔制御部は、ハンドヘルド要素と一体である。遠隔制御部は、ホースに関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。ノズルは、ハンドヘルド要素の遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成されている。ノズルは、取り付けられると内部流導管と流体連通する。
【0015】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。遠隔制御部は、ハンドヘルド要素と一体である。遠隔制御部は、ホースに関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。遠隔制御部は、表示表面を備える。
【0016】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。遠隔制御部は、ハンドヘルド要素と一体である。遠隔制御部は、ホースに関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。デバイスは、弁ユニットを含む。弁ユニットは、ホースの遠位端に対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるように構成される近位端を有する。弁ユニットは、ハンドヘルド要素の近位端に対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるように構成されている遠位端を有する。遠隔制御部は、弁ユニットの移動を制御する無線データ信号を送信するように構成されている。
【0017】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。ハンドヘルド要素の近位端は、ホースの遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成されている。遠隔制御部は、ハンドヘルド要素と一体である。遠隔制御部は、ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。
【0018】
いくつかの実施の形態では、装置が、ハンドヘルド要素と遠隔制御部とを備える。ハンドヘルド要素は、近位端、遠位端、及び内部流導管を有する。内部流導管は、近位端と遠位端との間に延びている。内部流導管は、ホースと流体連通するように構成されている。遠隔制御部は、ハンドヘルド要素と一体である。遠隔制御部は、ホースに関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送受信するように構成されている。
【0019】
いくつかの実施の形態では、ホースリールが、回転可能ドラムと、ドラムを回転させるように構成されるモータと、ドラムの周りに巻き取られるように構成されるホースと、モータを起動するように構成されるモータコントローラと、ホースを通る流体の流れを開始及び停止させるように構成される流量コントローラと、モータコントローラ及び流量コントローラと通信するプログラム可能な電子ユニットとを備える。モータの起動によってドラムを回転させてドラムの周りにホースを巻き取る。
【0020】
いくつかの実施の形態では、ホースリールを操作する方法が、ホースリールを設けることを含む。ホースリールは、回転可能ドラムと、ドラムを回転させるように構成されるモータと、ドラムの周りに巻き取られるように構成されるホースと、モータを起動するように構成されるモータコントローラと、ホースを通る流体の流れを開始及び停止させるように構成される流量コントローラと、モータコントローラ及び流量コントローラと電気通信するプログラム可能な電子ユニットとを備える。モータの起動によってドラムを回転させてドラムの周りにホースを巻き取る。本方法は、第1の継続時間の間、流量コントローラにホースを通る流体の流れを開始させるように、電子ユニットをプログラムすること、第1の継続時間後に、流量コントローラに流体の流れを停止させるように、電子ユニットをプログラムすること、第1の継続時間後に、モータコントローラにモータを起動させてドラムを回転させるように、電子ユニットをプログラムすること、及び、電子ユニットに記憶されているプログラムを実行することをさらに含む。
【0021】
いくつかの実施の形態では、遠隔でプログラム可能な流量制御システムが、流体入口と、ホースと流体連通するようになっている流体出口と、流体入口と流体出口との間の流路と、流体入口と流体出口との間の流路に沿った電子制御弁と、メモリと、メモリに記憶されている命令に従って弁を移動させるように構成されるコントローラと、メモリに記憶されるべき無線データ信号を受信するように構成される受信機と、受信機に無線データ信号を送るように構成される遠隔制御部とを備える。弁は、弁を通る流体の流れの通過を許す開放位置を有する。弁はまた、弁を通る流体の流れを実質的に完全に遮断する閉鎖位置も有する。コントローラ及び/又は受信機は、メモリに命令を記憶するように構成されている。遠隔制御部は、ホースに対して遠隔制御部を選択的に着脱するための取り付け構造を含む。
【0022】
いくつかの実施の形態では、遠隔でプログラム可能な流量制御システムが、流体入口と、流体出口と、流体入口と流体出口との間の流路と、流体入口と流体出口との間の流路に沿った電子制御弁システムと、メモリと、弁システムを調整するように構成されるコントローラと、メモリに記憶されるべき無線データ信号を受信するように構成される受信機と、受信機に無線データ信号を送るように構成される遠隔制御部とを備える。弁システムは、流体入口から流体出口へ最大流量での流体の流れを許す最大流量状態を有する。弁システムは、流体入口から流体出口への流体の流れを実質的に完全に遮断する完全閉鎖状態を有する。弁システムは、流体入口から流体出口へ異なる流量での流体の流れを許す複数の安定した中間状態を有する。異なる流量は、最大流量よりも少ない。データは、弁システムの将来の移動に関する命令を含む。コントローラ及び/又は受信機は、メモリに命令を記憶するように構成されている。
【0023】
いくつかの実施の形態では、流量コントローラが、流体入口と、流体出口と、流体入口と流体出口との間の流路と、流路に沿って位置決めされる第1の弁と、流路に沿って第1の弁と直列に位置決めされる第2の弁とを備える。第1の弁は、第1の弁を通る流体の流れの通過を許す開放位置を有する。第1の弁は、第1の弁を通る流体の流れを実質的に完全に遮断する完全閉鎖位置を有する。第2の弁は、第2の弁を通る最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置を有する。第2の弁は、第2の弁を通る最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する。
【0024】
いくつかの実施の形態では、装置が、ノズルユニットと、ノズルユニットと一体の遠隔制御部とを備える。ノズルユニットは、ホースと流体連通するように、ホースの遠位端に取り付けられるように構成されている。ノズルユニットは、ホースからノズルユニットへ搬送される流体を噴霧するノズルを含む。遠隔制御部は、ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成されている。
【0025】
いくつかの実施の形態では、ホースリールシステムが、ホースを巻き取ることができる回転可能要素と、回転可能要素を回転させるように構成されるモータと、弁ユニットと、回転可能要素上にあるホース取付具と、モータ及び弁を電子制御するように構成されているコントローラと、コントローラと通信するユーザインタフェースとを備える。弁ユニットは、流体入口、流体出口、及び、流体出口と流体出口との間の流路に沿った少なくとも1つの電子制御可能な弁を有する。ホース取付具は、弁ユニットの流体出口と流体連通する。ホース取付具は、ホースを回転可能要素に巻き取ることを可能にするように、且つ、ホースが流量コントローラと流体連通するように、ホースの近位端に取り付けられるように構成されている。ユーザインタフェースは、モータ及び弁の動作に関するユーザコマンドを受信するように構成されている。コントローラは、ユーザインタフェースによる特定のユーザコマンドの受信時に、弁を開いて、回転可能要素にホースを実質的に完全に巻き取る方向に回転可能要素を回転させるようにモータを操作するように構成されている。
【0026】
いくつかの実施の形態では、ホースリールシステムを操作する方法が、ホースを巻き取ることができる回転可能要素を設けること、回転可能要素を回転させるように構成されるモータを設けること、弁ユニットを設けること、回転可能要素にホース取付具を設けること、ホースを回転可能要素に巻き取ることを可能にするように、且つ、ホースが流量コントローラと流体連通するように、ホースの近位端をホース取付具に取り付けること、特定のユーザコマンドを受信すること、及び、ユーザコマンドに応答して、弁を開放すると同時に、回転可能要素にホースを実質的に完全に巻き取る方向に回転可能要素を回転させるようにモータを操作することを含む。弁ユニットは、流体入口、流体出口、及び流体入口と流体出口との間の流路に沿った少なくとも1つの電子制御可能な弁を有する。ホース取付具は、流量コントローラの出口と流体連通する。
【0027】
本発明、及び従来技術に対して達成される利点を要約するために、本発明の特定の目的及び利点が本明細書で述べられる。もちろん、必ずしも全てのこうした目的又は利点が、本発明の任意の特定の実施形態に従って達成されなくてもよいことが理解されるべきである。従って、例えば、本明細書に教示又は示唆されているであろう他の目的又は利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示又は示唆されている1つの利点又は利点のグループを達成又は最適化する方法で、本発明が具体化又は実施されてもよいことを、当業者は理解するであろう。
【0028】
これらの実施形態は全て、本明細書で開示される本発明の範囲内にあると解釈される。これら及び他の実施形態は、添付の図面を参照する以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになるであろう。なお、本発明は開示された任意の特定の好ましい実施形態(複数可)に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】ホースリールシステムの一実施形態の概略図である。
【図2】ホースを巻き取ることができる回転可能ドラムの実施形態の斜視図である。
【図3】流量コントローラの一実施形態の概略図である。
【図4】流体流量を調節する弁の一実施形態の部分切断斜視図である。
【図5】流体流量を調節する弁の別の実施形態の部分切断斜視図である。
【図6】流体流量を調節する弁のさらに別の実施形態の部分切断斜視図である。
【図7】流量コントローラの弁システムの一実施形態の部分切断斜視図である。
【図8】開放位置及び閉鎖位置を有する弁の将来の移動に関するユーザ命令を記憶する代表的なデータ構造の例である。
【図9】完全開放位置、完全閉鎖位置、及び部分開放位置を有する弁の将来の移動に関するユーザ命令を記憶する代表的なデータ構造の例である。
【図10】二重弁システムの将来の移動に関するユーザ命令を記憶する代表的なデータ構造の例である。
【図11】モータ付きリールの将来の移動に関するユーザ命令を記憶する代表的なデータ構造の例である。
【図12】弁システム及びモータ付きリールの将来の移動に関するユーザ命令を記憶する代表的なデータ構造の例である。
【図13A】ホースリール装置の例示的なプログラミングデバイスの斜視図を示す。
【図13B】ホースリール装置の別の例示的なプログラミングデバイスの上面斜視図を示す。
【図13C】図13Bのプログラミングデバイスの例示的な実施形態の側面図を示す。
【図13D】図13Cのプログラミングデバイスの実施形態の底面斜視図を示す。
【図14】取り付けバンドによって遠隔制御部が取り付けられているホースの側面図である。
【図15A】ホースに流体結合させることができる一体型遠隔制御ノズルユニットの実施形態の斜視図である。
【図15Bi】図15Aの遠隔制御ノズルユニット内に流体結合させることができるノズルの例示的な実施形態の斜視図である。
【図15Bii】図15Aの遠隔制御ノズルユニット内に流体結合させることができるノズルの例示的な実施形態の斜視図である。
【図15Biii】図15Aの遠隔制御ノズルユニット内に流体結合させることができるノズルの例示的な実施形態の斜視図である。
【図15Biv】図15Aの遠隔制御ノズルユニット内に流体結合させることができるノズルの例示的な実施形態の斜視図である。
【図15Bv】図15Aの遠隔制御ノズルユニット内に流体結合させることができるノズルの例示的な実施形態の斜視図である。
【図15Ci】図15Aの遠隔制御ノズルユニットと流体結合させることができる弁ユニットの例示的な実施形態の斜視図である。
【図15Cii】図15Aの遠隔制御ノズル、ノズル、及び/又は弁ユニットと流体結合させることができるクイックコネクタの例示的な実施形態の斜視図である。
【図15D】ホースリールの一部の例示的な実施形態の断面図である。
【図16A】図15Aのノズルユニットの本体部分の分解斜視図である。
【図16B】遠隔制御部の例示的な実施形態の斜視図である。
【図17】図16Aの本体部分の内部流体搬送管の斜視図である。
【図18】一体形成されたノズルを有する遠隔制御ノズルユニットの実施形態の上面図である。
【図19A】図13Aのプログラミングデバイスの例示的なインタフェースの概略図を示す。
【図19B】図13Bのプログラミングデバイスの例示的なインタフェースの概略図を示す。
【図20】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図21A】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図21B】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図21C】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図21D】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図21E】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図22A】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図22B】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図22C】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図22Ci】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図22D】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図22E】ホースリール装置の例示的なプログラムの例示的な特徴を示す。
【図23A】引き込みガイドの例示的な実施形態の斜視図を示す。
【図23B】図23Aの引き込みガイドの正面図を示す。
【図24A】引き込みガイドの別の例示的な実施形態の斜視図を示す。
【図24B】図24Aの引き込みガイドの正面図を示す。
【図25A】ホースを巻き取るための引き込みガイドの例示的な使用を概略的に示す。
【図25B】ホースを巻き取るための引き込みガイドの例示的な使用を概略的に示す。
【図25C】ホースを巻き取るための引き込みガイドの例示的な使用を概略的に示す。
【図25D】ホースを巻き取るための引き込みガイドの例示的な使用を概略的に示す。
【図26A】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラの例示的な実施形態の斜視図である。
【図26B】図26Aのスプリンクラの上面図である。
【図26C】図26Aのスプリンクラの底面図である。
【図26D】図26B及び図26Cの線9D−9Dに沿った図26Aのスプリンクラの断面図である。
【図26E】回転位置にある図26Aのスプリンクラの断面図である。
【図26F】回転位置にある図26Aのスプリンクラの断面図である。
【図27A】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラの別の例示的な実施形態の斜視図である。
【図27B】図27Aのスプリンクラの側面図である。
【図27C】図27Bの線27−27に沿った図27Aのスプリンクラの例示的な実施形態の断面図である。
【図27D】図27Bの線27−27に沿った図27Aのスプリンクラの例示的な実施形態の断面図である。
【図28A】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラのさらにまた別の例示的な実施形態の斜視図である。
【図28B】図28Aのスプリンクラの側面図である。
【図29A】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラのさらにまた別の例示的な実施形態の斜視図である。
【図29B】スプリンクラ機構の部品の例示的な実施形態の切断図である。
【図29C】図29Bのスプリンクラ機構の付加的な部品の例示的な実施形態の分解図である。
【図29D】図29Bのスプリンクラ機構のさらに付加的な部品の例示的な実施形態の斜視図である。
【図30A】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラのさらに別の例示的な実施形態の斜視図である。
【図30B】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラのさらにまた別の例示的な実施形態の斜視図である。
【図31】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラのさらに別の例示的な実施形態の部分切断側面図である。
【図32】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラのさらなる例示的な実施形態の斜視図である。
【図33】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラの別の例示的な実施形態の一部の斜視図である。
【図34A】巻き取り可能なホースと共に用いるようになっているスプリンクラのさらにまた別の例示的な実施形態の斜視図である。
【図34B】図34Aのスプリンクラの側面図である。
【図35】複数の無線デバイス間の転送プロトコルの例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
家庭の水撒き用の庭用ホースの関連で示されているが、好ましい実施形態の原理及び利点が他のタイプのホース製品に当てはまることを当業者は容易に理解するであろう。
【0031】
スプリンクラシステムを用いずに芝生、木、叢林、花、青果、及び他の植物に散水するためのホース(例えば、庭用ホース)を利用する場合、ホースは通常、散水すべき植物に近接して設置されて一定の時間にわたって作動される。そのエリアが芝生である場合、スプリンクラを用いて、スプリンクラの散水を受けるようになっている芝生の特定の部分を飽和させることができる。一部の青果に関しては、ソーカーホースを用いることができる。しかしながら、ホース及び関連する付属品を野ざらしにすることは、見苦しく危険であり得る(例えば、人がホースにつまずく、芝刈り機又は他のそのような機器がホースを押し潰す等)。ユーザがホースの水を止めるのを忘れた場合、水浸し及び水の無駄が生じ得る。一定時間後にコックで水を止めるために、庭用ホースにキッチンタイマが取り付けられているが、これは上述の圧力増大問題(例えば、漏れ)につながる。さらに、ホースは、水を止めた後に繰り出されたままとなる。
【0032】
いくつかの実施形態では、線状材を巻き取ることができる回転可能要素(ドラム、好ましくは円筒形ドラム等)と、回転可能要素に結合されるモータと、モータコントローラと、入口及び出口と流体連通する弁システムと、プログラミング装置とを備えるホースリールに、一定時間後に流体の流れを止めることができ、且つ、一定時間後にホースを巻き取ることができるタイマがプログラムされ得る。2005年6月30日付けで出願され、米国特許出願公開第2006/0000936号として2006年1月5日に公開された、「Systems and Methods for Controlling Spooling of Linear Material」と題する同一出願人による米国特許出願第11/172,420号は、線状材を巻き取るためのモータコントローラと、それに関連する電子機器とを記載している。2004年3月12日付けで出願され、米国特許出願公開第2004/0231723号として2004年11月25日に公開された、「Remote Control for Hose Operation」と題する同一出願人による米国特許出願第10/799,362号は、リールモータを制御する遠隔制御装置と、ホースリールハウジングの内側又は外側に配置されるように構成される流量コントローラとを開示している。2006年5月24日付けで出願され、米国特許出願公開第2006/0266868号として2006年11月30日に公開された、「Reciprocating Mechanism for a Reel Assembly」と題する同一出願人による米国特許出願第11/420,164号は、リールに線状材(ホース等)を均一に巻き取る往復動機構を記載している。上記出願の開示は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0033】
本願のプログラミングデバイスは、ホースリール内のモータコントローラ及び弁システムと通信する。通常の環境では、ホースリールは、都市又は住宅用の屋外蛇口(例えば、家の外の蛇口)の隣に位置決めされてこれと流体連通する。プログラミングデバイスは、ホースリールに位置付けられていてもよく、又は無線遠隔制御部を(例えば、赤外線(IR)、高周波(RF)(例えば、約915MHz)、ブルートゥース、802.11x等を介して)備えていてもよい。したがって、遠隔制御プログラミングデバイスは、ホースの端、屋外のその他のエリア、車庫内、又は屋内に位置付けられ得る。一部の実施形態では、プログラミングデバイスは、インターネットを介して(例えば、ホースリールと通信するコンピュータを介して)アクセス可能であり、これを用いて世界中のどこからでもホースリールをプログラムすることができる。プログラミングデバイスは、遠隔に位置付けることもでき、ディスク、フラッシュメモリ等を用いて、記憶されているプログラムをプログラミングデバイスからホースリール内の電子ユニットへ移送することができる。
【0034】
ホースリールシステム
図1は、ホースリールシステム1の例示的な実施形態の概略図である。ホースリールシステム1は、モータ付きホースリール2、流量コントローラ3、電子ユニット4、部分的に巻き取られた流体導通要素(又はホース)5、ユーザインタフェース6、及び遠隔制御部7を備える。図示の実施形態では、ホースリール2、流量コントローラ3、及び電子ユニット4は、共通のハウジング16内に実質的に封入される。他の実施形態では、ハウジング16は、ホースリール2及び電子ユニット4を実質的に封入するが、流量コントローラ3は封入しない。例えば、流量コントローラ3は、ハウジング16の外面上に直接等、ハウジング16の外側に配置され得る。他の実施形態では、ハウジング16は、ホースリール2を実質的に封入するが、流量コントローラ3も電子ユニット4も封入しない。他の実施形態では、ハウジング16は、流量コントローラ3及びホースリール2を実質的に封入するが、電子ユニット4は封入しない。例えば、電子ユニット4は、ユーザインタフェース6と通信して、ホースリール2及び流量コントローラ3の制御を無線で行うことができる。ハウジング16は、球状を含む任意の適当な形状を有することができる。一部の実施形態では、ハウジング16は、設計から省かれる。
【0035】
ホースリール2は、ドラム8として示されている回転可能要素を含み、これにホース5を巻き取ることができる。本明細書で用いられる場合、「ドラム」は、非円筒形の構造及びフレームを含む、ホースを巻き取ることができる様々な異なる構造を包含する広義語である。ドラム8は、実質的に円筒形であることが好ましい。一部の実施形態では、ドラム8は、全体が参照により本明細書に援用される同一出願人による米国特許第6,981,670号に教示されているような、1つ又は複数のホースガイド溝、引き込み制限バンド、及び/又はホースコネクタ傾斜部を含む。ホースリール2は、ドラム8に対して結合されるモータ9も含むことが好ましい。使用の際、モータ9は、ホース5の給電式の巻き取り及び繰り出しのために、ドラム8を両方向に回転させることができることが好ましい。モータ9は、電子制御可能であることが好ましい。
【0036】
図示の実施形態では、流量コントローラ3は、建物の壁14にある屋外の蛇口13からホースリール2への流体の流れを制御する。第1の流体導管15が、蛇口13から流量コントローラ3まで延びる。第1の流体導管15は、場合によってはホースではない導管と組み合わせたホースを含み得る。例えば、第1の流体導管15は、蛇口13からハウジング16の外部にあるホース取付具まで延びるホースと、ハウジング16内部から流量コントローラ3まで延びるホースではない導管とを含み得る。代替的に、第1の流体導管15は、近位端が蛇口13に接続され、遠位端が流量コントローラ3に接続される1本のホースを備え得る。さらに別の実施形態では、第1の流体導管15は、近位端が蛇口13に接続され、遠位端がハウジング16のホース取付具に接続される第1のホースと、近位端が第1のホースと流体連通するホース取付具に接続され、遠位端が流量コントローラ3に接続される第2のホースとを備え得る。さらにまた他の実施形態では、第1の流体導管15は、蛇口13からホースリール2又は流量コントローラ3まで延びるポリ塩化ビニル(PVC)パイプ又は金属管等の剛性流体導通要素を備え得る。蛇口13から流量コントローラ3へ流体を搬送するという目的を十分に考慮して、さらに他の実施形態が可能である。
【0037】
図示の実施形態では、流量コントローラ3の流体出口とホースリール2との間に導管17が設けられる。図示されていないが、ホースリール2は、導管17から回転可能要素8に取り付けられたホース5へ流体を搬送する内部導管を含むことが好ましい。例えば、図2は、コネクタ傾斜部19上にホース取付具18を有する回転可能要素(又はドラム)8の実施形態を示す。好ましくは、ホース取付具18は、ホース5を回転可能要素8に巻き取ることを可能にするように、ホース5の近位端に流体連通可能に取り付けられるようになっている。当該技術分野において既知のように、回転可能要素8内の内部導管は、導管17とホース取付具18との間に接続されて流体をホース取付具18へ搬送する回転エルボ継手を備え得る。回転可能要素8を回転させると同時にホース5を回転可能要素8に対して同時に巻き取るか又は繰り出すことを可能にするように、流量コントローラ3からホース取付具18を経て、取り付けられたホース5へ流体を搬送するという目的を十分に考慮して、他のタイプの内部導管を設けることができる。図示の回転可能要素8、ホース取付具18、及びコネクタ傾斜部19のさらなる詳細は、米国特許第6,981,670号に記載されている。
【0038】
別の実施形態では、流量コントローラ3は、ハウジング16の外側に位置付けられる。例えば、流量コントローラ3は、蛇口13に直接、流体連通可能に取り付けられ得る。この実施形態では、ホース5は、流量コントローラ3に固定される近位端と、導管17と流体連通する遠位端とを有し得る。別の実施形態では、流量コントローラ3は、ハウジング16の外面又は内面に直接固定される。蛇口13からホース5までの流路に沿って流量コントローラ3を位置決めするという目的を十分に考慮して、他の実施形態が可能である。
【0039】
図1を引き続き参照すると、図示の電子ユニット4は、コントローラ10、受信機11、及びメモリ12を含む。電子ユニット4は、モータ9及び流量コントローラ3を制御するように構成されることが好ましい。好ましくは、コントローラ10は、ユーザから受信した命令に従って流量コントローラ3の1つ又は複数の弁を移動させるように構成される。コントローラ10はまた、同じくユーザから受信した命令を実行することによって、モータ9を電子制御し、さらに回転可能要素8の回転を電子制御するように構成されることが好ましい。ユーザからの命令は、ユーザインタフェース6及び/又は遠隔制御部7から受信することができる。コントローラ10は、電子マイクロプロセッサチップを備え得る。コントローラ10は、モータ9の制御用のモータコントローラ(図示せず)と協動するように構成され得る。例えば、ホースリール2は、米国特許出願公開第2006/0000936号に記載されているのと同様のモータコントローラを含み得る。
【0040】
遠隔制御部7は、高周波リンク、ブルートゥースリンク等によって受信機11と無線通信するように構成されることが好ましい。遠隔制御部7は、受信機11に無線データ信号を送ることができることが好ましく、データ信号は、図示の実施形態では、ホースリール2及び/又は流量コントローラ3等のホース5に関連するデバイスの動作に関するユーザ命令を含む。したがって、受信機11は、遠隔制御部7から無線データ信号を受信するように構成される。一部の実施形態では、無線データ信号は、デバイスのリアルタイム制御に関する命令を含む。他の実施形態では、無線データ信号は、デバイスの将来の動作に関する命令を含むことで、ユーザがデバイスをプログラムすることができるようにする。リアルタイム制御及び将来の制御の両方を、同じシステムで提供することができ、コントローラ10によって電子的に行うことができることが理解されるであろう。
【0041】
メモリ12は、ホース5に関連するデバイスの将来の動作に関するユーザ命令を記憶するように構成されることが好ましい。図示の実施形態では、メモリ12は、ホースリール2の将来の移動(方向、継続時間、及び回転可能要素8の回転速度を含む)及び/又は流量コントローラ3の1つ又は複数の弁の将来の移動に関するユーザ命令を記憶することができる。メモリ12は、既知のように電子メモリチップを備え得る。いくつかの実施形態では、遠隔制御部7がメモリ12を備える。一部の実施形態では、遠隔制御部7は、メモリ12に記憶されているデバイスの動作に関する命令を、命令が実行されるべきときに送信するように構成される。一部の実施形態では、遠隔制御部7は、メモリ12に記憶されているデバイスの動作に関する命令の集合を、命令が実行されるべきときに送信するように構成される。いくつかの実施形態では、遠隔制御部7及び電子ユニット4のそれぞれがメモリを備える。好ましくは、コントローラ10は、メモリ12内のユーザ命令を読み取り、モータ9及び流量コントローラ3においてそれらを実行するように構成される。ユーザの命令がユーザインタフェース6及び受信機11によって(遠隔制御部7から)受信されると、コントローラ10は、メモリ12に命令を記憶するようにも構成され得る。代替的な実施形態では、ユーザインタフェース6及び受信機11は、コントローラ10を関与させずにメモリ12に命令を直接記憶するように構成される。
【0042】
図1を引き続き参照すると、ユーザインタフェース6は、リアルタイムで又は将来的にモータ9(さらに、回転可能要素8の回転)を電子制御するためのユーザ命令を受信するように構成されることが好ましい。ユーザインタフェース6はまた、リアルタイムで又は将来的に流量コントローラ3の1つ又は複数の弁を制御するためのユーザ命令を受信するように構成されることが好ましい。ユーザインタフェース6は、例えば、ホースリール2のハウジング16に制御パネルを含み得る。代替的に、ユーザインタフェース6は、ハウジング16の至近に位置付けられる別個の独立型ユニットを含むことができ、その場合、ユーザインタフェース6は、回転可能要素8の好ましくは10フィート以内、より好ましくは5フィート以内、さらにより好ましくは2フィート以内、さらにまたより好ましくは1フィート以内にある。ユーザインタフェース6及び遠隔制御部7のいずれも、設計から省くことができることが理解されるであろう。
【0043】
好ましくは、電子ユニット4は、ハウジング16内に実質的に封入される。しかしながら、他の実施形態では、電子ユニット4の部品の一部又は全部が、ハウジング16の外側に、例えばホースリール2及び/又は流量コントローラ3の無線通信及び制御に適している家庭用コンピュータ又は他のユニット内に位置付けられ得る。一部の実施形態では、屋内コンピュータがメモリ12を備え、電子ユニット4がコントローラ10及び受信機11を備える。いくつかの実施形態では、屋内コンピュータがメモリ12及び受信機11を備え、電子ユニット4がコントローラ10を備える。メモリ12は、モジュール式(例えば、ディスク、フラッシュドライブ等を備える)であってもよい。
【0044】
流量コントローラ
図3は、流量コントローラ3の例示的な実施形態を概略的に示す。流量コントローラ3は、流体入口20、流体出口21、流体入口20と流体出口21との間の流路22、及び流路22に沿った電子制御弁23を含む。流体入口20は、導管15に、又は直接蛇口13に、流体連通可能に結合されるように構成されることが好ましい。流体出口21は、導管17に流体連通可能に結合されるように構成されることが好ましい。図示の電子制御弁23は、概略的に示されているにすぎず、広範な弁構造が本願の目的に適していることが理解されるであろう。図示例の電子制御弁23は、この弁によって画定される流路22通り、流路22に沿って流体の流れが通過するのを許す開放位置(図3に点線で示すように下方へ移動している)を有する。電子制御弁23はまた、流路22に沿って弁を通る流体の流れを実質的に完全に遮断する閉鎖位置(図示のように上方へ移動している)も有する。図示の流量コントローラ3は、電子制御弁23の位置を調整するために、コントローラ10からの信号を受信するように構成される弁制御ユニット(VCU)24を含む。例えば、VCU24は、ソレノイドを用いて弁位置を調整するための既知の構造を含み得る(すなわち、当該技術分野で既知のように、電子制御弁23はソレノイド弁を含み得る)。代替的に、VCU24は、電子制御弁23を移動させるための弁位置決めモータ及び関連の機構を含み得る。電子制御弁23の位置を調整するために様々な異なる装置を用いることができることを、当業者は認識するであろう。
【0045】
一実施形態では、流量コントローラ3の電子制御弁23は、弁が流体の流れを実質的に完全に遮断する完全閉鎖位置と、及び流体入口20から流体出口21へ最大流量での流体の流れを許す開放又は最大流量位置の、2つの位置のみを占めることができる。これに関して、「開放位置」は、弁が流体の流れを部分的に妨げ得る位置、及び流体の流れが弁によって実質的に妨げられない弁位置を広く包含する。例えば、電子制御弁23は、電子制御弁23が両極端の位置の一方にしか移動することができないように、ソレノイドを介して制御され得る。
【0046】
別の実施形態では、電子制御弁23は、電子制御弁23が流体入口20から流体出口21へ異なる流量での流体の流れを許す複数の安定した中間位置を占めることができ、上記異なる流量は、開放又は最大流量位置に関連する最大流量よりも少ない。いくつかの実施形態では、電子制御弁23は、常に少なくとも部分的に開放している(すなわち、少なくとも約25%開放している)ように構成される。弁を中間位置に弁位置決めモータを中間位置に移動させるために、弁位置決めモータが設けられ得る。
【0047】
例えば、図4〜図6は、上述のような安定した中間位置を占めることができる弁の実施形態を示す。これらの実施形態は例示にすぎず、広範な代替的な弁構成が可能であることを、当業者は理解するであろう。図4は、ハウジング26、流体入口20、流体出口21、回転可能な弁体27、及びウォーム歯車29を備える弁25の部分切断図である。ハウジング26は、ハウジング26の長手方向軸を横切る軸を中心に弁体27が回転がすることを可能にするように弁体27の主要部分を密接に(好ましくは流体シール係合で)封入するチャンバ30を含む。弁体27は、通路31を含む。弁体27の回転に伴い、弁体27の流量制限挙動が変わる。弁体27の最大流量位置(図4に示す)では、通路31は、流体入口20及び流体出口21と実質的に一致することで、流体の流れが弁25によって実質的に妨げられなくなる。この位置では、流体が最大流量で弁25を通って流れる。弁体がいずれかの方向に回転すると、弁体27による流量制限が増し、流体が弁を通って流れる流量が徐々に減る。通路31が流体入口20又は流体出口21と流体連通しなくなるように(例えば、弁体27を図4の位置から90度回転させて)、弁体27をさらに回転させることができる。この完全閉鎖位置では、弁25は、流体の流れを実質的に完全に遮断する。図示の弁体27は、ウォーム歯車29と係合する歯車32を含む。当業者には理解されるように、モータ28がウォーム歯車29に対して結合されて、弁体27を回転させる。上述のように、モータ28、ウォーム歯車29、及び歯車32が弁制御ユニットを含み得ることが認識されるであろう。
【0048】
図5は、ハウジング34、流体入口20、流体出口21、スプール35、及びモータ28を備える弁33の部分切断図である。ハウジング34は、流体の流路22及びスプール通路36を含む。スプール35は、スプール弁技術分野で既知のように、スプール通路36内に密接に(好ましくは流体シール係合で)位置決めされる。スプール35は、小径部分37を含む。モータ28は、スプール35に対して結合されて、軸方向スロット(図示せず)内に係合している親ねじ等を介して、通路36内でスプールを軸方向に移動させる。弁33の流量制限挙動は、スプール35の軸方向の移動に伴って変わる。スプール35は、小径部分37が流路22と実質的に一致する最大流量位置(図5に示す)を有する。この位置では、流体が最大流量で弁33を通って流れる。小径部分37が流れを部分的に妨げるため、弁33が最大流量位置にあるときに流路22に沿った流体の流れが妨げられなくはないことに留意されたい。スプール35が軸方向に移動すると、小径部分37が流路22から離れ、スプール35の大径部分が流体の流れを部分的に遮断する。最終的に、スプール35が軸方向に移動し続けることで、スプールの大径部分が流体入口20から流体出口21への流体の流れを実質的に完全に遮断する。これは、弁33の完全閉鎖位置に相当する。上述のように、モータ28及びスプール35を移動させるための機構が弁制御ユニットを含み得ることが認識されるであろう。
【0049】
図6は、ハウジング39、流体入口20、流体出口21、スプール40、及びモータ28を備える弁38の部分切断図である。図5に示す弁33と同様に、スプール40は、スプール弁技術分野で既知のように、スプール通路36内に密接に(好ましくは流体シール係合で)位置決めされる。スプール40は、ハウジング39の軸受面42とシール係合するように構成される端面41(図示の実施形態では、円錐面)を含む。上述のように、モータ28は、スプール40に対して結合されて、通路36内で軸方向にスプールを移動させる。ハウジング39は、スプール40の主要部分とモータ28との間の仕切壁を含む。仕切壁は、スプール40のステム45の貫通を可能にする貫通通路44を含み、ステム45は、スプール40の端部分をモータ28に機械的に結合する。好ましくは、ステム45と貫通通路44との間に(例えば、Oリングによって)シールが形成される。弁38の流量制限挙動は、スプール40の軸方向の移動に伴って変わる。スプール40は、スプール40が流体入口20及び流体出口21の導管の断面積によって制限される流量以上に流体の流れを制限しないように、端面41が軸受面42から十分に離れて後退すると最大流量位置をとる。この位置では、流体が最大流量で弁38を通って流れる。スプール40は、軸受面42に向かって軸方向に移動するにつれて流れを徐々に制限する。最終的に、スプール40が軸方向に移動し続けることで、端面41が軸受面42とシールを形成して、流体入口20から流体出口21への流体の流れを実質的に完全に遮断する。これは、弁38の完全閉鎖位置に相当する。上述のように、モータ28及びスプール40を移動させるための機構が弁制御ユニットを含み得ることが認識されるであろう。
【0050】
図7は、複数の弁47、48を備える弁システム46を備える流量コントローラ3の例示的な実施形態を示す。流量コントローラ3は、流体入口20、流体出口21、流体入口20と流体出口21との間の流路22、及び弁システム46を含む。図7では、ホースが流体出口21に流体結合されて示されている。図示の実施形態では、弁システム46は、流路22に沿って互いに直列に位置決めされる第1の弁47及び第2の弁48を備える。しかしながら、付加的な弁を設けてもよいことを当業者は認識するであろう。好ましくは、第1の弁47及び第2の弁48の両方が、コントローラ10(図1)等によって電子制御される。さらに、より詳細に後述するように、コントローラ10は、メモリ12に記憶されている命令に従って第1の弁47及び第2の弁48を移動させるように構成され得る。さらに、ユーザインタフェース6及び/又は遠隔制御部7は、メモリ12に記憶され得る第1の弁47及び第2の弁48の将来の移動に関するユーザ命令を受信するように構成され得る。
【0051】
好ましい実施形態では、図7の第1の弁47は、第1の弁47を通る流体の流れの通過を許す開放位置、及び、第1の弁47を通る流体の流れを実質的に完全に遮断する閉鎖位置という、2つの位置のみを有するように構成される。例えば、第1の弁47は、ソレノイド弁であり得る。第1の弁47を用いて、弁システム46のオン/オフ態様を制御することができる。一実施形態では、第1の弁47は、開放位置で実質的に妨げられない流体の流れの通過を許すが、別の実施形態では、第1の弁47が開放位置にあるときに流体の流れが依然としていくらか妨げられる。
【0052】
図7を引き続き参照すると、第2の弁48は、単に流れをオン及びオフにする以上の、弁システム46を通る流体流量の制御度を可能にするように構成されることが好ましい。したがって、第2の弁48は、第2の弁48を通る最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置を有することが好ましい。一実施形態では、第2の弁は、最大流量位置で実質的に妨げられない流体の流れの通過を許すが、別の実施形態では、弁が最大流量位置にあるときに流体の流れが依然としていくらか妨げられる。第2の弁48は、最大流量位置に関連する上記最大流量よりも少ない異なる流量で第2の弁48が流体の流れの通過を許す、1つ又は複数の安定した部分開放位置も有することが好ましい。例えば、第2の弁48は、図4、図5、及び図6にそれぞれ示す弁25、33、又は38の1つを含み得る。図示の実施形態では、第2の弁48は、図4に示す弁25を含む。代替的に、第2の弁48は、単に流れをオン及びオフにする以上の、流体流量の制御度を可能にする広範な他のタイプの弁のいずれかを含み得る。
【0053】
一実施形態では、第2の弁48の1つ又は複数の部分開放位置は、(1)第2の弁48が、第2の弁を通る最大流量の約25%の流体流量の通過を許す25%開放位置、(2)第2の弁48が、第2の弁を通る最大流量の約50%の流体流量の通過を許す50%開放位置、及び、(3)第2の弁48が、第2の弁を通る最大流量の約75%の流体流量の通過を許す75%開放位置を含む。多くの他の部分開放位置及び中間流量が可能である。例えば、中間流量は、10%の増分単位(すなわち、10%の流量、20%の流量、30%の流量、40%の流量、50%の流量、60%の流量、70%の流量、80%の流量、及び90%の流量)を含み得る。別の実施形態では、中間流量は、5%の増分単位を含み得る。他の実施形態では、第2の弁48は、不連続な流量増加ではなく比較的連続的な調整可能な流量を可能にし得る。
【0054】
好ましい実施形態では、第2の弁48は、第2の弁48が第2の弁48を通る流体の流れを完全に閉鎖している位置を有しない(例えば、第2の弁48を通して常に或る程度の量の流体を流すことができる)。いくつかのそのような実施形態では、第2の弁48は、第2の弁が流体の流れを完全に閉鎖するのを防止する機械的な停止部等の構造を含む。例えば、図4の弁25は、通路31が流体入口20及び流体出口21と流体連通しなくなる位置まで歯車32及び弁体27が回転するのを防止する機械的な停止部を含み得る。別の例として、図5、図6の弁33,38は、流体入口20が流体出口21と流体連通しなくなる位置までスプール35、40が軸方向に摺動するのを防止する機械的な停止部をスプール通路36内に含み得る。弁が完全に閉じるのを防止するために、様々な異なるタイプの弁に機械的な停止部を設けることができることを、当業者は理解するであろう。一部の実施形態では、弁システム46は、第1の弁47の位置に基づいて第2の弁48の動作を制限するように構成される制御ロジックを備える。例えば、第2の弁48は、第1の弁47が開放位置にあるときにのみ動作可能であり得る。一部の実施形態では、弁システム46は、第2の弁48の位置に基づいて第1の弁47の動作を制限するように構成される制御ロジックを備える。
【0055】
第1の弁47及び第2の弁48を設けることの1つの利点は、弁システム46が、比較的大きい電力負荷の必要を避けながら、最大許容流量の約0%〜100%の値に流体流量を調節する能力を有することである。第1の弁47は、オン/オフ機能を提供し、ソレノイド等の低電力電気機械デバイスによって操作することができる。第2の弁48は、流体流量を調節するが、決して完全に閉鎖しないように構成され得る。流体が流れている間、部分開放位置間で第2の弁48を移動させるのに要する電力は、第2の弁48を完全に閉鎖するのに要する電力よりも比較的小さい。これは、流れている流れを制限するだけよりも完全に止める方が大きいエネルギーを要するからである。例えば、図4、図5、及び図6の弁25,33,38のそれぞれのモータ28は、弁を部分開放位置に移動させるよりも弁を閉鎖するのにはるかに大きい電力を要する。有利には、図7の二重弁システム46は、開放及び完全閉鎖用の第1の低電力弁47と、部分開放位置間で流れを調節する第2の低電力弁48とを含むことが好ましい。一部の実施形態では、第2の弁48は、第2の弁48を制御するモータ28を小さくすることができるように第1の弁47よりも小さい電力を用いる。概して小さいモータの動作ほど、開閉弁と直列になっていない調整可能な弁用のモータの動作よりも小さいエネルギーを用いるため、そのような実施形態は、弁システム46の電力消費を減らすことができる。そのような実施形態は、第2の弁48のサイズを小さくすることができ、これが、例えば遠隔制御部7に近接した特定の位置に第2の弁48を配置することを容易にし得る。
【0056】
プログラム可能なユーザ命令
上述のように、ホースリール2及び/又は流量コントローラ3の将来の制御に関するユーザ命令は、メモリ12に記憶され得る。例えば、図8〜図12は、将来の弁移動及びモータ移動に関するユーザ命令を記憶するための代表的なデータ構造の実施形態を示す。好ましい実施形態では、これらのデータ構造は、ホースリールシステム1のモータ9(図1)及び流量コントローラ3の1つ又は複数の弁の将来の移動に関するユーザ命令を記憶する。図示の実施形態では、分に関する時間的データが記憶されているが、秒、時間、又はその端数等、他の単位で時間的データを記憶することができることを、当業者は理解するであろう。さらに、図示の実施形態は、データ構造フォーマットの代表例を提供しているにすぎず、当業者は、電子的にアクセス可能なメモリ12にユーザ命令を記憶するための様々な異なる方法を容易に実施することができる。
【0057】
図8は、時間データの第1の配列と、弁の状態に関する対応のユーザ命令の第2の配列とを含む、データ構造863を示す。一実施形態では、データ構造863に関連する弁は、開放及び閉鎖という2つの位置のみを占めることができるものである。例えば、データ構造863の弁は、単独の又は別の弁(図7の弁48等)と組み合わせた、図7の弁47と同様であり得る。図示のデータ構造863の例示的なデータセットでは、ユーザが、弁を最初の15分間(0分〜15分)閉鎖し、続いて15分間(15分〜30分)開放し、続いて210分間(30分〜240分)閉鎖し、続いて15分間(240分〜255分)開放し、続いて345分間(255分〜600分)閉鎖するよう命令した。
【0058】
図9は、時間データの第1の配列と、弁の状態に関する対応のユーザ命令の第2の配列とを含む、データ構造64を示す。この実施形態では、データ構造64に関連する弁は、上述のように複数の部分開放位置を占めることができる。例えば、弁は、図4、図5及び図6にそれぞれ示す弁25,33,38と同様であり得る。図示のデータ構造863の例示的なデータセットでは、ユーザが、弁を最初の15分間(0分〜15分)閉鎖し、続いて15分間(15分〜30分)100%開放し、続いて210分間(30分〜240分)閉鎖し、続いて15分間(240分〜255分)50%開放し、続いて345分間(255分〜600分)閉鎖するよう命令した。この特定の例では、ユーザが、或るエリアに全流量で15分間散水してから3.5時間後にそのエリアに全流量の約半分の流量でさらに15分間散水するようホースリールシステム1に命令した。
【0059】
図10は、時間データの第1の配列と、第1の弁の対応の状態に関するユーザ命令の第2の配列と、第2の弁の対応の状態に関するユーザ命令の第3の配列とを含む、データ構造65を示す。この実施形態では、上述のように、第1の弁は、開放位置及び閉鎖位置のみを占めることができ、第2の弁は、複数の部分開放位置を占めることができ得る。例えば、第1の弁及び第2の弁は、図7の弁47および弁48それぞれと同様であり得る。図示のデータ構造65の例示的なデータセットでは、ユーザが、最初の15分間(0分〜15分)は第1の弁を閉鎖するよう命令した。第1の弁が閉鎖しているときは弁システムを通る流れが実質的に完全に止められるため、第2の弁に関する対応の命令を与える必要がないことを、読者は認識するであろう。一実施形態では、第1の弁が閉鎖位置を占めているときに、第2の弁はデフォルト位置(例えば、閉鎖又は100%開放)をとる。別の実施形態では、第1の弁が閉鎖位置に移動するときに、第2の弁は単に前の位置を保つ。図示のデータ構造65の例示的なデータセットを引き続き参照すると、ユーザが、最初の15分の後、次の15分間(15分〜30分)に第1の弁を開放して第2の弁を100%開放するよう命令した。続いて、第1の弁を210分間(30分〜240分)閉鎖する。続いて、15分間(240分〜255分)第1の弁を開放して第2の弁が50%開放する。最後に、次の345分間(255分〜600分)第1の弁を閉鎖する。
【0060】
図11は、時間データの第1の配列と、モータ9及び回転可能要素8を備えるホースリール2(図1)等のホースリールに関連するモータの動作に関する対応のユーザ命令の第2の配列とを含む、データ構造66を示す。図示のデータ構造66の例示的なデータセットでは、ユーザが、モータに15分の時点でホースを10フィート巻き込ませ、続いて30分の時点でホースをさらに20フィート巻き込ませ、続いて40分の時点でホースをさらに15フィート巻き込ませるよう命令した。ホースリールの将来の巻き付け動作をプログラムすることの利点は、以下で明らかになるであろう。図11には図示されていないが、記憶されているユーザ命令は、ホースリール2のモータ9又は回転可能要素8の回転の速度及び方向(例えば、「巻き付け」又は「引き出し」)に関する命令も含み得る。
【0061】
図12は、時間データの第1の配列と、弁システム(図1の流量コントローラ3等)及びホースリールのモータ(ホースリール2のモータ9等)の動作の第2の配列とを含む、データ構造67を示す。図示のデータ構造67の例示的なデータセットでは、ユーザが以下の命令を与えた。ユーザが第1のエリアに全流量で散水したいことを反映して、0分〜15分の間、弁システムを100%開放する。続いて、15分〜20分の間、弁システムを閉鎖する。ユーザが続いて第2のエリアに散水したいことを反映して、15分の時点で、モータにホースを10フィート巻き込ませる。ユーザが第2のエリアに大幅に少ない流量で散水したいことを反映して、20分〜30分の間、弁システムを25%開放する。例えば、第2のエリアは、過剰散水に影響を受けやすい場合がある。30分〜31分の間、弁システムを閉鎖する。30分の時点で、ユーザが第3のエリアに散水したいことを反映して、モータにホースをさらに20フィート巻き込ませる。ユーザが第3のエリアに少ない流量で散水したいことを再び反映して、31分〜40分の間、弁システムを50%開放する。40分の時点で、弁システムを閉鎖する。多くの他の順序の弁移動及びモータ移動をメモリ12にプログラム及び記憶することができることが認識されるであろう。
【0062】
遠隔制御部
本明細書の残りの部分のほとんどが、「プログラミングデバイス」について言及しているが、プログラミングデバイスをリアルタイム制御にも用いることができることに留意されたい。例えば、ユーザインタフェース6(図1)及び/又は遠隔制御部7は、例えばホースリール2及び/又は流量コントローラ3のリアルタイム制御又はプログラミングを行うことができる。したがって、遠隔制御部7又は遠隔制御プログラミングデバイス100,101の機能に関する以下の説明は、ユーザインタフェース6でも提供することができる。
【0063】
好ましい実施形態では、遠隔制御部7及び/又はユーザインタフェース6(図1)は、ユーザがホースリール2及び/又は流量コントローラ3の動作をプログラムすることを可能にし得る。図13A〜図13Dは、ホースリール2及び/又は流量コントローラ3等のホース5に関連するデバイスと共に用いる遠隔制御部7の例示的な実施形態を示す。図13Aは、プログラム可能なホースリールと共に用いる遠隔制御プログラミングデバイス100の例示的な実施形態の斜視図である。プログラミングデバイス100は、ホース(例えば、図1に示すような、ホースリール2に部分的に巻き取られてそこから延びるホース5)の遠位端に対して、選択的且つ取り外し可能に流体連通可能に着脱されるように構成された接続部となる第1の端102を備える。いくつかの実施形態では、接続部のサイズは、種々のホースサイズに適し得る。プログラミングデバイス100は、別のホース又はスプリンクラ若しくはノズル(例えば、圧力ノズル)等の付属品の遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体連通可能に着脱されるように構成された第2の端104をさらに備える。代替的に、第2の端104自体を散水デバイスとして用いてもよい。例えば、プログラミングデバイス100は、第2の端104においてノズルと一体であり得る。いくつかの実施形態では、プログラミングデバイス100は、第1の端102と第2の端104との間に、例えば、通過する流体の流れを1/4、1/2、3/4、又は完全に減らすために、弁を備える。
【0064】
プログラミングデバイス100の前方部分は、(例えば、発光ダイオード、液晶ディスプレイセル等を備える)ディスプレイ106を備える。ディスプレイ106の表面は、屋外環境での耐久性を高めるために、交換可能な透明面(例えば、丈夫なプラスチック片、ガラス片等)で覆われ得る。前方部分は、複数のボタン108をさらに備える。これらのボタン108の詳細については後述する。プログラミングデバイス100は、水が内部電子機器を妨害することができないように、防水性であることが好ましい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ106は、例えば二重Oリング等のシール手段を用いることによって、少なくとも約20フィートの深さ、約8フィート〜20フィートの深さ、又は約8フィート〜15フィートの深さまで耐水性がある。
【0065】
図13Bは、プログラム可能なホースリールと共に用いる遠隔制御プログラミングデバイス101の別の例示的な実施形態の斜視図を示す。プログラミングデバイス101は、ホース(例えば、図1に示すような、ホースリール2に部分的に巻き取られてそこから延びるホース5)の遠位端に対して、選択的且つ取り外し可能に流体連通可能に着脱されるように構成された接続部となる第1の端102を備える。本明細書に記載の部品の遠位端は、漏れを減らすために複数のOリングを備え得る。いくつかの実施形態では、接続部のサイズは、種々のホースサイズに適し得る。プログラミングデバイス101は、別のホース又はスプリンクラ若しくはノズル(例えば、圧力ノズル)等の付属品の遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体連通可能に着脱されるように構成された第2の端104をさらに備える。代替的に、第2の端104自体を散水デバイスとして用いてもよい。例えば、プログラミングデバイス101は、第2の端104においてノズルと一体であり得る。プログラミングデバイス101の前方部分は、(例えば、発光ダイオード、液晶ディスプレイセル等を備える)ディスプレイ106を備える。
【0066】
遠隔制御プログラミングデバイス101は、プログラミングデバイス101の近位端に取り付けられているホースによって、プログラミングデバイス101が地面に沿って引きずられるときに、概してディスプレイ106の表面が地面に接触しないように構成され得る。例えば、ディスプレイ106の表面は、屋外環境での耐久性を高めるために交換可能な透明面(例えば、丈夫なプラスチック片、ガラス片等)で覆われ得る。前方部分は、複数のボタン109をさらに備える。これらのボタン109の詳細については後述する。別の例では、ディスプレイ106の表面は、遠隔制御プログラミングデバイス101内に凹設され得る(例えば、ディスプレイ106の表面は、1つ又は複数の突起103よりも低く配置され得る)。一部の実施形態では、突起103は、ディスプレイ106及びボタン109を囲んでこれらよりも上に突出しているリングを含む。プログラミングデバイス101は、水が内部電子機器を妨害することができないように防水性であることが好ましい。
【0067】
プログラミングデバイス101は、ハンドル部分132及びインタフェース部分134を備える。インタフェース部分134は、ユーザの手がハンドル部分132を把持したときにユーザの少なくとも1本の指でアクセス可能であることが好ましい。例えば、手の指でハンドル部分132を包み込みつつ、同じ手の親指をボタン109の操作に利用可能にしたままにすることができる。そのような動作により、入力すべきプログラムの保持、種及び肥料の散布、手動弁の操作、ノズル、ホース等の着脱等の別の機能を果たすのをユーザの別の手に任せることができる。またハンドル部分132を把持している手の指(例えば、親指)によるボタン109の操作が、ディスプレイ106を妨害しないことが好ましい。
【0068】
いくつかの実施形態では、プログラミングデバイス100,101は、リール又は弁システム等のホース関連デバイスから無線データ信号を受信するように構成される受信機を備える。一部の実施形態では、プログラミングデバイス100,101の受信機は、ホース関連デバイスから受信した無線データ信号に基づいて、ホース関連デバイスを制御するように無線命令を適合させるように構成される。いくつかのそのような実施形態では、この同期が安全対策としての役割を果たす。例えば、デバイス及びプログラミングデバイス100,101は、互いとのみ連動して他のいかなるデバイス又はプログラミングデバイスとも連動しないように同期され得る。いくつかの実施形態では、プログラミングデバイス100,101がホースに関連するデバイスと対になると、デバイスの対を解消させるための安全コードが入力されない限り、プログラミングデバイス100,101は、ホースに関連する相手方のデバイスとのみ同期し、ホースに関連するデバイスは、相手方のプログラミングデバイス100,101とのみ同期する。一部の実施形態では、プログラミングデバイス100,101とホース関連デバイスとが対話することで、プログラミングデバイス100,101が制御可能なローカルのホース関連デバイスを発見することができる。プログラミングデバイス100,101が取り外し可能であって受信機を備える実施形態では、プログラミングデバイス100,101を、第1の装置(例えば、前庭にあるホースリール・弁システム)に取り付け、第1の装置をプログラムするか又は他の方法で制御するために用い、第1の装置から取り外し、第1の装置がプログラムされた命令を実行している間に第2の装置(例えば、裏庭にあるホースリール・弁システム)に取り付けることができる。同様に、受信機を備えるプログラミングデバイス100,101は、プログラミングデバイス100,101(又はプログラミングデバイス100,101が取り付けられるか又は一体であるハンドヘルド要素)が紛失するか、盗まれるか、又は損傷を受けた場合に交換可能である。
【0069】
いくつかの実施形態では、プログラミングデバイス101は、第1の端102と第2の端104との間に、例えば、通過する流体の流れを1/4、1/2、3/4、又は完全に減らすために、弁を備える。図13Cに示すように、遠隔制御プログラミングデバイス101は、軸135に沿った細長いハンドル部分132(例えば、ユーザの手で把持可能であるように伸長されている)と、軸136に沿った細長い表示部分134とを備える。ハンドル部分132は、複数の指に係合するように構成される輪郭を含み得る。表示部分134は、ディスプレイ106を含む(周囲の構造に対して凹設されて図示される)。表示部分134は、ハンドル部分132に対して角度137を成す向きにあることが好ましい。表示部分134は、方向133を指す頂点139においてハンドル部分132の遠位端138に接続される近位端137を有する。角度137が斜角である(すなわち、90度よりも大きい)ため、またディスプレイ106が表示部分134の側面又は底面ではなく上面にあるため、ディスプレイ106は方向133に概ね向いている。いくつかの実施形態では、角度137は、約120度〜165度である。プログラミングデバイス101の近位端102が、(例えば、ホースリールによって引っ張られるため)地面に沿って引きずられるホースに取り付けられると、ハンドル部分132、したがって軸135が地面と概ね平行になる。方向133が下向きに地面を指す場合でも、軸136と概ね平行であることが好ましいディスプレイ106の表面が地面と接触しないように地面から角度を成していることにより、損傷が減る。
【0070】
図示の細長いプログラミングデバイス101は、互いに角度137を成す向きのハンドル部分132及び表示部分134を含む複数の概ね同一平面上にある細長い部分を備え、プログラミングデバイス101の向きが近位端102から遠位端104にかけて変わるようになっており、ディスプレイ106によって画定される平面が細長い部分132,134によって画定される平面を概ね横切り、且つディスプレイ106が細長い部分132,134によって画定される平面と概ね平行な方向を向いている。プログラミングデバイス101は、軸135,136によって画定される平面に概ね沿ったさらなる細長い部分を備えていてもよい。代替的な実施形態では、プログラミングデバイスは、1つ又は複数の同一平面上の弧状部分を備えていてもよい。プログラミングデバイス101の最も安定した位置は、平面が地面とほぼ平行な位置となる。プログラミングデバイス101がハンドル部分132及び表示部分134を備える実施形態では、方向133も地面と平行になる傾向がある。したがって、方向133に概ね向いているディスプレイ106は、実質的に地面の方を向くことがない。他の実施形態では、ディスプレイ106が向く方向が、複数の細長い部分又は1つ又は複数の弧状部分によって画定される平面を概ね横切るため、ディスプレイ106は、プログラミングデバイス101の最も安定した位置で地面と概ね非平行な向きにもある。
【0071】
図13Cに示す遠隔制御プログラミングデバイス101の実施形態は、ハンドル部分132に近接して表示部分のディスプレイ106とは反対の側に配置される手動弁コントローラ140も示す。手動弁コントローラ140をプログラミングデバイス101のどこに配置してもよいことが認識されるであろう。図13Dは、手動弁コントローラ140が軸135を横切る(例えば、これに対して垂直な)軸を中心に回転するように構成されることを示す。手動弁コントローラ140が回転すると、上述のように、プログラミングデバイス101内に配置されている弁がオンになるか、オフになるか、又は流量調整され得る。
【0072】
図13Bを再度参照すると、プログラミングデバイス101又はその一部の周りに緩衝用オーバーモールド145が配置され得る。オーバーモールド145は、表示部分134を実質的に囲むことが好ましいが、ハンドル部分132の一部又は全部を覆ってもよい。オーバーモールド145は、ゴム、シリコーン等を含み得る。オーバーモールド145は、交換可能であってもよく、又はプログラミングデバイス101と一体であってもよい。いくつかの実施形態では、オーバーモールド145は、プログラミングデバイス101が(約3フィート〜4フィートの高さから)落とされること及び地面又は他の表面に沿って引きずられることに起因する一定量の衝撃を吸収するように構成される。例えば、オーバーモールド145は、重力の約9倍の衝撃を吸収するように構成され得る。一部の実施形態では、オーバーモールド145は、プログラミングデバイス101が落とされるか又は引きずられるときにディスプレイ106が地面又は別の表面に接触しないように隙間を与えるために、ディスプレイ106の上方に延びる。一部の実施形態では、オーバーモールド145は、プログラミングデバイス101が落とされるか又は引きずられるときにボタン109が地面又は別の表面に接触しないように隙間を与えるために、ボタン109の上方に延びる。オーバーモールドは、本明細書に記載の他の部品(例えば、プログラミングデバイス100、他の遠隔制御部7、ノズル、弁ユニット等)に関しても可能である。例えば、一部の実施形態は、オーバーモールド145は、ディスプレイ106及びボタン109を含む表示部分134を覆う。いくつかのそのような実施形態では、オーバーモールド145は、ディスプレイ106及び/又は覆われたボタン109の標示を見るための窓を含む。
【0073】
いくつかの代替的な実施形態では、プログラミングデバイスが流体を搬送しない。例えば、プログラミングデバイスは、ディスプレイ106、ボタン108、ハウジング、及びプログラミングデバイス100,101からの任意の関連する電子機器から本質的に成り得る(すなわち、流体流路を有しない)。そのようなプログラミングデバイスは、ホースに固定されるように構成されていてもされていなくてもよい。また、ユーザインタフェース6がプログラミングデバイス100,101の機能を含むことができ、その場合、別個のデバイス100,101を設計から省くことができる。さらに別の例として、プログラミングデバイスは、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルド装置等(例えば、上述のような)を含み得る。
【0074】
図1、図13A、及び図13Bを参照すると、遠隔制御部7又はプログラミングデバイス100、101は、遠隔制御部をホース5に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱するための取り付け構造を含むことが好ましい。例えば、図14は、ホース5をきつく取り巻いて縛り付けるように構成される取り付けバンド49を備えるホース取り付け構造によってホースに固定される遠隔制御部7の側面図である。バンド49は、バックル、ベルクロ、又はバンド49を固定する他の手段を含み得る。ホース5は、ホース5を通して搬送される流体を噴霧するように構成されるノズル53を含む。
【0075】
図15A〜図17は、遠隔制御部7をホース5に対して選択的且つ取り外し可能に流体連通可能に着脱するための別のタイプの取り付け構造を有する遠隔制御部7(上述のプログラミングデバイス100を含み得る)の実施形態を示す。特に、図15A〜図17の実施形態の取り付け構造は、ホースの遠位端への流体取り付け用の1つ又は複数の金具を含み得る。図15Aを参照すると、図示の遠隔制御部7は、本体部分51、弁ユニット52、及びノズル53を備えるノズルユニット50の一部である。したがって、ノズルユニット50の全体を、ホースへの選択的且つ取り外し可能な流体取り付け用の取り付け構造を有する遠隔制御ユニットとみなすことができる。ノズルユニット50の好ましい実施形態の要素を次に説明する。
【0076】
本体部分51は、ユーザの手で把持することができるハンドル部分54を含むという点で、ハンドヘルド要素である。したがって、本体部分51は、ホースの制御用の便利な手段を提供する。本体部分51が弁ユニット52及び/又はノズル53に固定されると、ノズルユニット50の全体も同様にハンドヘルド要素とみなすことができる。本体部分51は、ユーザがハンドル部分54を手で把持したときにユーザの指の1本又は複数本(例えば、親指)にアクセス可能であることが好ましい遠隔制御インタフェース部分55(さらに詳細に後述する)も含むことが好ましい。図16Aは、ハウジング56、流体搬送管57、及び遠隔制御部7を備える本体部分51の分解図の例示的な実施形態を示す。図示の実施形態では、ハウジング56は、管57を実質的に封入するように互いに継ぎ合わせられ得る一対のハウジング部分を含む。例えば、ハウジング部分の一方は、他方のハウジング部分の対応する凹部又は溝に嵌まり込んで係合するように構成されるスナップ嵌め係合フランジ58を含み得ることで、2つのハウジング部分が互いに嵌まり合うようになる。当然ながら、代替的な係合構造を設けることができる(例えば、ねじ、ナット及びボルト等)。管57は、本体部分51を通して流体を搬送するように構成される。好ましくは、別の要素への本体部分51の流体取り付けは、管57が上記別の要素と流体連通するような取り付けを伴う。
【0077】
同様に、遠隔制御部7は、ハウジング56の対応する凹部又は溝に嵌まり込んで係合するように構成されるスナップ嵌め係合フランジを含み得る。当然ながら、遠隔制御部7をハウジング56に選択的且つ取り外し可能に流体的に取り付けるために、広範な代替的な係合構造を設けることができる。したがって、遠隔制御部7は、本体部分51及びノズルユニット50全体と一体であることが好ましい。この意味で、「一体」という用語は、遠隔制御部7が本体部分51と少なくとも部分的に一体形成される実施形態、及び遠隔制御部7が本体部分51と別個に形成されて本体部分51に取り付けられる実施形態を包含する。図16Bは、ハウジング56に取り付けられ得るか又はハウジング56と一体であり得る遠隔制御部7の例示的な実施形態を示す。遠隔制御部7は、ボタン109の動作を変換してディスプレイ106を駆動するように構成される無線送信機及びプロセッサ等の電子機器を収容することが好ましい。
【0078】
本明細書に記載のいくつかの部品は、いくつかの他の部品に対して選択的且つ取り外し可能に流体連通可能に着脱されるが、代替的な実施形態では、部品が一体的又は取り外し不可能に取り付けられ得ることが認識されるであろう。例えば、プログラミングデバイス100,101は、ホースの遠位端に永久に流体連通可能に取り付けられる第1の端102を備え得る。
【0079】
図15Aを引き続き参照すると、ノズル53は、本体部分51とは別個に形成されることが好ましい。特に、ノズル53は、好ましくはノズル53が管57(図16A及び図17)から流体の流れを受け取るように、本体部分51の遠位端60に対して選択的且つ取り外し可能に流体連通可能に着脱されるように構成される近位端59を有することが好ましい。図示のノズル53は、ホースからノズルユニット50へ搬送される流体を噴霧するように構成される遠位端68を含む。それぞれが異なる流体噴霧特性を有する、複数の同様に着脱可能なノズル53が設けられてもよい。有利には、ユーザが、所望の流体噴霧特性に基づいて特定のノズル53を選択することができる。
【0080】
図15Bi〜図15Bvは、異なる流体噴霧特性を有するノズル53の複数の例示的な実施形態を示す。各ノズル53は、プログラミングデバイス100(又はプログラミングデバイス101)の遠位端60に対して選択的且つ取り外し可能に流体連通可能に着脱されるように構成されることが好ましい。一部の実施形態では、ノズル53は、取り付けられると、ノズル53(例えば、通路71)が通路70と流体連通するように、プログラミングデバイス100(又はプログラミングデバイス101)の遠位端60に対して選択的且つ取り外し可能に着脱されるように構成される近位端59を有する。各ノズル53は、弁ユニット52の遠位端62a又はホースに対して選択的且つ取り外し可能に流体連通可能に着脱されるようにも構成され得る。一部の実施形態では、ノズル53は、取り付けられると、ノズル53(例えば、通路71)が弁ユニット52の通路69と流体連通するように、弁ユニット52の遠位端62aに対して選択的且つ取り外し可能に着脱されるように構成され、且つ/又は、取り付けられると、ノズル53(例えば、通路71)がホースと流体連通するように、ホースに対して選択的且つ取り外し可能に着脱されるように構成される近位端59を有する。
【0081】
図15Biは、それぞれが異なる噴霧プロファイル(例えば、高圧で円筒形流、扇形流、無流等)を有する複数の出口151を備えるノズル53を示す。一部の実施形態では、ノズル53の第1の部分152が、ノズル53の第2の部分153に対して回転し得る。回転は、特定の出口151に対応する噴霧プロファイルで通路71を通して流体を流してノズル53から出す。図15Biiは、噴霧特性が弱い扇状噴霧であるノズル53を示す。図15Biiiは、加圧噴霧を放出するように構成されるノズル53を示す。一部の実施形態では、ノズル53は、小径の通路71を含む。いくつかの実施形態では、ノズル53は、通過して流れる流体の圧力を上昇させるように構成されるポンプ又は他のデバイスを含む。図15Bivは、スイーピングチップ(sweeping tip:掃流先端)を含むノズル53を示す。図15Bvは、調整可能な圧力出力部を含むノズル53を示す。一部の実施形態では、ノズル53の第1の部分154をノズル53の第2の部分155に対して回転させて、遠位端68から出る流体の圧力を変えることができる。
【0082】
図18は、ノズル53が本体部分51と一体形成されるノズルユニット50の代替的な実施形態を示す。上述のように、図示の本体部分51は、ハンドル部分54及び遠隔制御インタフェース部分55を依然として含む。本特許明細書の他の箇所に記載されているように、本体部分51の近位端63は、弁ユニット52に、又は直接ホース5に流体連通可能に取り付けられるように構成され得る。
【0083】
弁ユニット52は、ホース5からノズルユニット50を通ってノズル53への流体の流れを調節するように構成されることが好ましい。図4〜図6に示すものと同様の弁等の広範な弁を用いることができる。したがって、弁ユニット52の弁は、弁を通る最大流量での流体の流れを許す開放位置を含むことが好ましい。弁は、弁が最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す複数の安定した部分開放位置も含むことが好ましい。例えば、弁ユニット52の弁の部分開放位置は、(1)弁が最大流量の約25%の流体流量の通過を許す25%開放位置、(2)弁が最大流量の約50%の流体流量の通過を許す50%開放位置、及び(3)弁が最大流量の約75%の流体流量の通過を許す75%開放位置を含み得る。多くの他の部分開放位置及び中間流量が可能である。例えば、中間流量は、10%の増分単位(すなわち、10%の流量、20%の流量、30%の流量、40%の流量、50%の流量、60%の流量、70%の流量、80%の流量、及び90%の流量)を含み得る。別の実施形態では、中間流量は、5%の増分単位を含み得る。他の実施形態では、弁は、不連続な流量増加ではなく比較的連続的な調整可能な流量を可能にし得る。
【0084】
弁ユニット52の弁は、例えばノブ61を回転させることによって手動で調整可能であり得る。例えば、ノブ61は、図4に示す弁25と同様のボール弁を調整することができる。別の実施形態では、弁ユニット52の弁は、遠隔制御部7によって送信される有線又は無線データ信号によって制御され得る。制御が無線である場合、弁ユニット52が遠隔制御部7から無線信号を受信するように構成される受信機を含み得ることが理解されるであろう。さらに別の実施形態では、弁は、手動及び遠隔制御部7の両方によって制御可能である。
【0085】
弁ユニット52は、図1に示すホース5等のホースの遠位端から選択的に流体連通可能に着脱されるように構成される近位端62bを有することが好ましい。したがって、近位端62bは、ホースに対して遠隔制御部7を選択的に流体連通可能に着脱するための取り付け構造(ホース取付具の形態の)を備え得る。弁ユニット52は、ノズルユニット50の本体部分51の近位端63に対して選択的に流体連通可能に着脱されるように構成される遠位端62aを有することが好ましい。図示の実施形態では、遠位端62aは、弁ユニット52が本体部分51の管57へ水を搬送するように、近位端63に取り付けられる。
【0086】
好ましい構成では、弁ユニット52がアセンブリから省かれるように、本体部分51を代替的にホースに直接取り付けることができる。したがって、本体部分51の近位端63は、ホースの遠位端に対して選択的に流体連通可能に着脱されるように構成されることが好ましい。この実施形態では、近位端63自体が、ホースに対して遠隔制御部7を選択的に着脱するための取り付け構造(ホース取付具の形態の)を備え得る。これにより、流量制御が必要ない場合にユーザが装置を簡略化することができる。別の実施形態では、本体部分51がアセンブリから省かれるように、ノズル53を弁ユニット52に直接取り付けることができる。したがって、弁ユニット52の遠位端62aは、本体部分51をノズル53及び弁ユニット52の両方から完全に離脱させて、ノズル53の近位端59に対して選択的に流体連通可能に着脱されるように構成され得る。さらに別の実施形態では、本体部分51及び弁ユニット52の両方がアセンブリから省かれるように、ノズル53の近位端59は、ホースの遠位端に対して選択的に流体連通可能に着脱されるように構成され得る。
【0087】
好ましい実施形態では、(1)本体部分51への弁ユニット52の取り付け、(2)ノズル53への本体部分51の取り付け、及び(3)ノズル53への弁ユニット52の取り付けのうち、1つ又は複数の取り付けを、比較的迅速な接続及び切断を可能にする取り付け構造を用いて実施することができるため、使いやすさが向上する。
【0088】
図15Ciは、ボール弁ユニットを含む弁ユニット52の例示的な実施形態を示す。ボール弁ユニットは、第1の部分152及び第2の部分154を備える。第2の部分154が第1の部分152又は固定部分153に対して回転すると、(例えば、図4に関して上述したように、第2の部分154が歯車32に機械的に結合されて)弁ユニット52内の弁が作動される。
【0089】
図15Ciの図示の弁ユニット52は、遠位端62aにカラー156を備える速結機構155をさらに備える。カラー156を矢印157で示すように近位端62bの方へ付勢すると、適当な構成の近位端を有する他の部品を速結機構155から挿抜することができる。部品は、遠位端62aにあるカラー156に取り付けることもでき、その場合、それらの部品がカラー156を近位端62bの方へ自動的に押しやることになる。カラー156は、遠位端62aの方へ付勢されることで、挿入される部品をロックすることが好ましい。取り付けられた部品を解放するには、カラー156を近位端62bの方へ付勢する。
【0090】
弁ユニット52は、ホースに直接取り付けられてもよい。図示の実施形態では、弁ユニット52の近位端62bが、取り付け金具を有しないホースの遠位端の方へ付勢されると、ホースは、複数の環状テーパ突出部151を包み込む。ホースの弾性により、ホースがテーパ突出部151の様々な直径を包み込むことができるが、ホースがテーパ151を包み込むと、様々な直径が摩擦を増すことにより、ホースが弁ユニット52から抜ける可能性を減らすようにする。弁ユニット52とホースとの接続は、弁ユニット52のロック機構を用いることによってより確実になり得る。図示の実施形態では、弁ユニット52の部分152が円錐状の挟持内面を有すること等によって、ホースの外部を挟み付けるまで部分152を回転させて近位方向に移動させることができる。ホースと弁ユニット52との間の他のタイプの接続部又は継手も適切な場合があることが認識されるであろう。例えば、ホースの遠位端及び弁ユニット52の近位端62bは、ねじ接続用の標準的な金具を有し得る。別の例では、ホースが速結機構を備えていてもよく、弁ユニット52の近位端62bが速結カップリングを備えていてもよい。
【0091】
図15Ciiは、ホースに取り付けられるクイックコネクタ160の例示的な実施形態を示す。図15Ciに関して説明した弁ユニット52の近位端62bと同様に、クイックコネクタ160の近位端161が、取付具を有しないホースの遠位端の方へ付勢されると、ホースは、複数のテーパ突起を包み込む。クイックコネクタ160とホースとの接続は、クイックコネクタ160のロック機構を用いることによって(例えば、部分162がホースの外部を挟み付けるまで部分162を回転させることによって)より確実になり得る。ホースとクイックコネクタ160との間の他のタイプの接続部又は継手も可能である。例えば、ホースの遠位端及びクイックコネクタ160の近位端161は、ねじ接続用の標準的な金具を有し得る。クイックコネクタ160も、上述のようなカラー156を含む速結機構を備え、これにより、近位端に速結カップリングを有する部品(例えば、弁ユニット又はシステム、ハンドヘルド要素、ノズル等)にホースを取り付けることができる。
【0092】
図15Dは、リールハウジング付属品16aの例示的な実施形態の断面図である。「ノーズコーン」とも呼ばれる図示のハウジング付属品16aは、主リールハウジング16(図1に概略的に示す)に結合され得る。例えば、ハウジング付属品16aは、ハウジング16のねじ孔に螺入され得るねじ口金176を含む。しかしながら、他の実施形態も可能である(例えば、ハウジング付属品16aが、主リールハウジングと一体形成されてもよく、ハウジング付属品16aが、ねじ等のファスナを用いて主リールハウジングに結合されてもよい)。一例として、ハウジング付属品16aは、弁ユニット52と相互作用して図示されている。ホースは、ハウジング付属品16aの開口172を通って回転可能要素8(図1)に巻き取られるように構成される。ホース用水栓が、ホースの遠位端に機械的に結合される。水栓は、開口172を通過することができないようなサイズ及び形状である。一部の実施形態では、弁ユニット52が水栓を備える。いくつかの実施形態では、クイックコネクタ160が水栓を備える。一部の実施形態では、水栓は、ホースの一部の外部に機械的に結合される中実品である。例えば、ホースの一部が一定の距離だけハウジング付属品16aの外側にあることが望ましい場合、水栓は、ホースの遠位端から少なくともその距離だけ離れているホースの場所に結合され得る。ホースが巻き込まれると、水栓が開口172においてハウジング付属品16aに接触することになる。一部の実施形態では、ハウジング付属品16aは、ハウジング付属品16aに接触する水栓の衝撃を吸収するように構成される支持構造174を備える。支持構造174は、(例えば、水栓の近位端が凸状である場合に凹状であることによって)水栓の損傷を減らすようなサイズ及び形状であり得る。支持構造は、プラスチック、ゴム、シリコーン等を含み得る。ハウジング16又は異なるハウジング付属品16aが、水栓と同様に相互作用する開口172を備えていてもよい。
【0093】
したがって、ノズルユニット50は、その近位端62b(又は、弁ユニット52が省かれる場合は63)と遠位端68(又は、ノズル53が省かれる場合は60)との間に延びる内部流導管を有する。図示の実施形態では、ノズルユニット50の内部流導管は、弁ユニット52の通路69、本体部分51の通路70、及びノズル53の通路71を含む。代替的に、弁ユニット52がアセンブリから省かれる場合、図示のノズルユニット50の内部流導管は、通路70及び71のみを含む。本体部分51の通路70が図16Aに示す管57によって画定され得ることが理解されるであろう。上記のように、ノズルユニット50の近位端62b(又は63)は、ノズルユニットの内部流導管がホースと流体連通するようにホースの遠位端に取り付けられるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ノズルユニット50は、ホースの遠位端に永久に又は取り外し不可能に取り付けられる。
【0094】
図19Aは、プログラミングデバイス100の複数のボタン108及びディスプレイ106の例示的な実施形態を示す。一部の実施形態では、ボタン108は、中央輪郭の周りに人間工学的にレイアウトされる。ボタン108は、「エンター」ボタン202、下矢印ボタン204、上矢印ボタン206、「ホーム」ボタン208(例えば、家のアイコンを有する)、「ジョグ」ボタン210、「出水」ボタン212、及び「止水」ボタン214を含む。いくつかの実施形態では、米国特許出願公開第2004/0231723号に記載されているように、「出水」ボタン212及び「止水」ボタン214を用いて、電気作動弁を遠隔で無線操作することができる。一部の実施形態では、弁システムは、流体の流れの高度制御を可能にするために全開放と全閉鎖との間の位置を占めることができるが、他の実施形態では、制御される弁は完全開放又は完全閉鎖しか可能ではない。いくつかの実施形態では、「ジョグ」ボタン210は、ボタン210が押されている間はホースを巻き取る(すなわち、ホースリールに巻き上げる)ように構成されることで、例えばホースを持ち歩いているユーザがホースを遠隔で無線で巻き取ることができる。いくつかの実施形態では、ユーザが「ホーム」ボタン208を押した場合、ホースがホースリールに完全に巻き付く(例えば、停止位置に達するまで)。
【0095】
一部の実施形態では、プログラミングデバイス100は、ボタン108とは異なる入力デバイスを有する。例えば、プログラミングデバイスが、エンターボタン及び単一の矢印しか有さなくてもよい。反対に、プログラミングデバイスが、本明細書に記載されていない付加的なボタンを有していてもよい(例えば、専用のオン/オフボタン)。プログラミングデバイスは、キーボード、マウス、トラックボール、タッチスクリーン等の入力デバイスを備えることができる。いくつかの実施形態では、エンターボタン202、上矢印204、及び下矢印206を用いて、所定の間隔で給水をオン及びオフにして所定の間隔でホースをホースリールに巻き込むようにホースリールをプログラムすることができる。
【0096】
ディスプレイ106は、数値表示部分216、電源インジケータエリア218、関連のLEDを有する「ホーム/ステイ/フィート」エリア220、「散水時間」エリア222、「巻き上げ」エリア224、「プログラム」エリア226、「低バッテリ」エリア228、「開始」エリア230、「遅延」エリア232、「反復」エリア234、「散水」エリア236、及び「クリア」エリア238を含む、複数の表示エリアを備える。付加的且つ代替的でより少数のエリアを有するディスプレイ106も可能である。図示の数値表示エリア216は、最大999時間59分又は999分59秒に及ぶ時間を表示することができるLCDを備えるが、他の構成も可能である(例えば、時間、分、及び秒の表示が可能)。
【0097】
図19Bは、プログラミングデバイス101の複数のボタン109及びディスプレイ106の例示的な実施形態を示す。一部の実施形態では、ボタン109は、中央輪郭又は中央ボタンの周りに人間工学的にレイアウトされる。ボタン109は、オン/オフボタン201、下矢印ボタン204、上矢印ボタン206、前方ボタン205、後方ボタン203、「ホーム」ボタン208(例えば、家のアイコンを有する)、及び出水/止水ボタン213を含む。いくつかの実施形態では、出水/止水ボタン213を用いて、電気作動弁を遠隔で無線操作することができる。一部の実施形態では、弁システムは、流体の流れの高度制御を可能にするために全開放と全閉鎖との間の位置を占めることができるが、他の実施形態では、制御される弁は完全開放又は完全閉鎖しか可能ではない。いくつかの実施形態では、ユーザが「ホーム」ボタン208を押した場合、ホースがホースリールに完全に巻き付く(例えば、停止位置に達するまで)。一部の実施形態では、プログラミングデバイス101は、ボタン109とは異なる入力デバイスを有する。いくつかの実施形態では、ボタン109を用いて、所定の間隔で給水をオン及びオフにして所定の間隔でホースをホースリールに巻き込むようにホースリールをプログラムすることができる。ディスプレイ106は、例えばユーザがメニュー(例えば、階層メニュー)をスクロールすると経時的に変わるように構成され得る。一部の実施形態では、ディスプレイ106の一部が固定LCDであり得る一方で、ディスプレイ106の第2の部分は変わることができる(例えば、LEDを備える)。以下のプログラミングは、プログラミングデバイス100及びボタン109に関して説明されるが、他の画面及びボタン(例えば、階層メニュー構造を有するシステム)によって同様のプログラミングを行うことができることが認識されるであろう。
【0098】
次に図20を参照して、第1のプログラミングステップの例示的な実施形態をここで説明する。一部の実施形態では、エンターボタン202を押して、プログラミングデバイス100及び/又はホースリールをオンにする。ユーザがエンターボタン202を押すと、ディスプレイ106の「散水時間」セクション222が点灯し、ディスプレイ106の数値表示部分216が継続時間を示す。いくつかの実施形態では、デフォルトの継続時間は、ゼロ又は15分等の別の継続時間である。上矢印ボタン206を押すと、表示される継続時間が一定の値ずつ増える。図20に示すように、値は、上矢印ボタン206を押すたびに15分刻みで増え、下矢印ボタン204を押すたびに同じく15分刻みで減る。他の増分単位を用いることもできる(例えば、1分、5分、10分、20分、30分、45分、1時間、2時間等)。プログラムのそのセグメントに望まれる継続時間がディスプレイ106によって表示されると、エンターボタン202を再び押す。その時点で、プログラムは、図21A〜図21Eに関して説明するように複数のオプションを提供する。
【0099】
図21Aに、第1のオプションを示す。図20からの散水の継続時間のプログラミング後に、エンターボタン202を押すことから始めて、ディスプレイ106の巻き上げ部分224が点灯する。ディスプレイ106の点灯した「ホーム」部分220と、一部の実施形態ではホーム部分220の隣のLED402とで示されるように、プログラムの巻き上げセグメントの第1のオプションはホームである。ホーム画面でエンターボタン202を押して、ホースをホースリールに完全に巻き取るようにホースリールをプログラムする(好ましくは、ホース、付属のスプリンクラ、又はホースリールの遠位にあるホースの端付近の別の部分に結合されている場合は、プログラミングデバイス100を除く)。ユーザがホーム画面でエンターボタン202を押すと、2つのオプションが可能となる(図21A及び図21Bで示される)。
【0100】
第1に、図21Aに示すように、ディスプレイ106の「開始」部分230が点灯する。エンターボタン202を再度押すことで、プログラミングを完了させてプログラムの実行を開始させる。図20及び図21Aに示すプログラミングステップを考慮して、実行されたプログラムは、15分間ホースに流体を流した後に水を自動的に止める(例えば、電子制御弁の作動によって)。続いて、ホースリールが自動的にホースを完全に巻き取る。15分間は、図20で選択された時間から得られるものであり、例示にすぎない。他の時間も可能である。1回の散水ステップの後にホースをホースリールに完全に巻き上げることは、(例えば、5時間等の長い継続時間にわたる)プールを満たす等の特定の作業に有用であり得る。さらなる巻き取りステップが不可能であり、ユーザが完全巻き取り位置のホースでの付加的な時限散水を望みそうにないため、後述するように、付加的なプログラミングオプションを与えるよりはむしろ、ホースを完全に巻き取るようにホースリールをプログラミングすることがプログラムの終端部としての役割を果たす。しかしながら、完全巻き取り位置にあるホースでの付加的な時限散水が望まれる場合、例えば、ホーム画面でエンターボタン202を押すと、図22A〜図22Eに関して後述する少なくとも「プログラム」画面で利用可能なオプションがユーザに提示される実施形態が可能である。
【0101】
第2に、図21Bに示すオプションでは、開始画面からクリア画面へ移動するために上矢印ボタン206(又は下矢印ボタン204)を1回押して、ディスプレイ106の「クリア」部分238を点灯させる。ディスプレイ106のクリア部分238が点灯している間にエンターボタン202を押すと、以前のプログラミングが全て取り消される。例えば、15分間の散水継続時間はもはやプログラムされていない。一部の実施形態では、ディスプレイ106のクリア部分238が点灯している間にエンターボタン202を押した場合、ディスプレイ106が図20の上部に示す画面に戻る。一部の実施形態では、ディスプレイ106のクリア部分238が点灯している間にエンターボタン202を押した場合、プログラミングデバイス100がオフになる。しかしながら、クリア画面中に上矢印ボタン206又は下矢印ボタン204を押した場合、ディスプレイ106の開始部分230が点灯してプログラミングは失われない。
【0102】
図21Cは、図20の終わりでエンターボタン202を押した後に起こることの別の例示的な代替形態を示す。この場合も、ディスプレイ106のホーム部分220及び/又はLED402が点灯するが、(図21A及び図21Bの実施形態のように)エンターボタン202ではなく、下矢印ボタン204を押す。下矢印ボタン204は、ホーム部分及びLED402を点灯させず、「ステイ」部分220及び/又はLED404を点灯させる。エンターボタン202を押した場合、図22A〜図22Eに関して後述する様々な選択肢がユーザに提示される。
【0103】
図21Dは、図20の終わりでエンターボタン202を押した後に起こることの別の例示的な代替形態を示す。この場合も、ディスプレイ106のホーム部分220及び/又はLED402が点灯するが、下矢印ボタン204を2回押して「フィート」部分220及び/又はLED406を点灯させる。代替的に、上矢印ボタン206を1回押してフィート部分220及び/又はLED406を点灯させてもよい。上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204の組み合わせを用いて、ホーム、ステイ、及びフィートのディスプレイ間で循環させてもよい。フィート部分220及び/又はLED406を点灯させた後、エンターボタン202を押すと、ホースリールに巻き取られるホースのデフォルトのフィート数が、ディスプレイ106の数値表示部分216で点灯する。いくつかの実施形態では、デフォルトは、ゼロフィート、10フィート(例えば、図21Dに示すように)、20フィート、又は他の長さである。エンターボタン202を押した場合、リールは、15分間の散水後に水を止めてホースを10フィート巻き込むようにプログラムされる。また、エンターボタン202を押した後、図22A〜図22Eに関して後述する様々な選択肢がユーザに提示される。
【0104】
図21Eは、図20の終わりでエンターボタン202を押した後に起こることの別の例示的な代替形態を示す。図21Dのように、ディスプレイ106のホーム部分220及び/又はLED402が点灯し、下矢印ボタン204を2回押して「フィート」部分220及び/又はLED406を点灯させる。エンターボタン202を押すと、ディスプレイ106の数値表示部分216で10フィートが点灯する。図21Dのようにエンターボタン202を押すのではなく、上矢印ボタンを1回押して10フィートから20フィートに長さを増加させる。他の長さ増分単位も可能である(例えば、1フィート、2フィート、2フィート、5フィート、8フィート、10フィート、20フィート、30フィート等)。ディスプレイ106の数値表示部分216が、ホースの所望の巻き取り長さを表示すると、エンターボタン202を押して、図22A〜図22Eに関して後述するようないくつかのオプションがユーザに与えられる。図21Dのように、リールは、15分間散水してから水を止めてホースを20フィート巻き込むようにプログラムされる。
【0105】
いくつかの好ましい実施形態では、デフォルトは、例えばホースへの応力を減らすために、ホースを巻き取る前にホースリールデバイスの上流で水を止めることである。一部の代替的な実施形態では、プログラムが別の画面(図示せず)に進んで、巻き取り中に水を出したままにするか水を止めるかをユーザが選択することができる。
【0106】
図21C〜図21Eを再度参照すると、各図の下部のエンターボタン202の後に、ディスプレイ106の「プログラム」部分226が点灯する画面がユーザに示される。図22Aに示すように、プログラム画面では、ディスプレイ106の開始部分230も最初に点灯する。図21Aに関して上述したように、ディスプレイ106の開始部分230が点灯しているときにエンターボタン202を押すことで、プログラムを実行させる。ディスプレイ106の開始部分230は、利用可能なオプションをブラウズした後に点灯させることもできる(例えば、上矢印ボタン206を5回押す、上矢印ボタン206を2回押して下矢印ボタン204を2回押す等)。
【0107】
図22Bは、図21C〜図21Eでエンターボタン202を押した後にユーザに提示される第2のオプションを示す。ディスプレイ106のプログラム部分226及びディスプレイ106の開始部分230が点灯する。しかしながら、図22Aのようにエンターボタン202を押すのではなく、下矢印ボタン204を1回押した場合(又は、上矢印ボタン206を4回押した場合等)、ディスプレイ106の「遅延」部分232が点灯する。ディスプレイ106の数値表示部分216も、デフォルトの遅延継続時間で点灯し、この継続時間は、開始画面でエンターボタン202を押してからホースリールがプログラムの実行を待つ長さである。デフォルトの遅延継続時間は、ゼロ又は10分等の数であり得る(例えば、図22Bに示すように)。一部の実施形態では、遅延が分で表現されるが、いくつかの代替的な実施形態では、遅延が秒で表現される。エンターボタン202を押すことで、反復、散水、及びクリア等の後述する付加的なオプションがユーザに提示される。図22Bでは、上矢印ボタン206を押して、遅延の量を10秒から25秒に増やす。増分継続時間は、任意の数字とすることができ、均一である必要はない。一部の実施形態では、上矢印ボタン206又は下矢印ボタン204を1回押すと、遅延継続時間が1つの値だけ(例えば、15分)増えるが、複数回素早く押すと、遅延継続時間が別の値だけ(例えば、1分)増える。遅延継続時間を(例えば、下矢印ボタン204を押すことによって)増減させた後にエンターボタン202を押すことで、後述する反復、散水、及びクリアのオプションも提示される。
【0108】
図22Cは、図21C〜図21Eでエンターボタン202を押した後にユーザに提示される第3のオプションを示す。ディスプレイ106のプログラム部分226及びディスプレイ106の開始部分230が点灯する。図22Aのようにエンターボタン202を押すのではなく、図22Bのように下矢印ボタン204を1回押すのでもなく、下矢印ボタン204を2回押して(又は上矢印ボタン206を3回押す等して)、ディスプレイ106の反復部分234を点灯させ、ディスプレイ106の数値表示部分216に数字を表示させる。一部の実施形態では、ディスプレイ106の数値表示部分216に示される数字は、プログラム又はその一部を実行する回数である(すなわち、1が選択される場合はプログラムを1回実行し、3が選択される場合はプログラムを3回実行する)。一部の代替的な実施形態では、ディスプレイ106の数値表示部分216に示される数字は、プログラム又はその一部を繰り返す回数である(すなわち、1が選択される場合はプログラムを2回実行し、3が選択される場合はプログラムを4回実行する)。数字は、ゼロに(例えば、数字がプログラムを繰り返す回数を示す実施形態では)、又は1等の数に(例えば、図22Cに示し、数字がプログラムを実行する回数を示す実施形態で好まれるように)デフォルト設定することもできる。数字は、エンターボタン202で(例えば、図示のようにエンターボタン202を2回押して数字を1から3に増やすことで)特定の増分単位(例えば、1)で増やすことができる。続いて、ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を押して、プログラム画面で利用可能な他のオプションに切り替えることができる(例えば、図22Aに示す開始画面、図22Bに示す遅延画面、図22Dに示す散水画面、及び図22Eに示すクリア画面)。ユーザが反復画面に切り替えて戻る場合、以前に選択された数字がディスプレイ106の数値表示部分216に現れ、ユーザは、エンターボタンを再び押して反復サイクル数を増やすことができる。
【0109】
図22Ciは、図21C〜図21Eでエンターボタン202を押した後にユーザに提示される第3のオプションの代替的な実施形態を示す。ディスプレイ106のプログラム部分226及びディスプレイ106の開始部分230が点灯する。図22Aのようにエンターボタン202を押すのではなく、図22Bのように下矢印ボタン204を1回押すのでもなく、下矢印ボタン204を2回押して(又は上矢印ボタン206を3回押す等して)、ディスプレイ106の反復部分234を点灯させる。エンターボタン202を押すことで、ディスプレイ106の数値表示部分216に数字を表示させる。一部の実施形態では、ディスプレイ106の数値表示部分216に示される数字は、プログラム又はその一部を実行する回数である(すなわち、1が選択される場合はプログラムを1回実行し、3が選択される場合はプログラムを3回実行する)。一部の代替的な実施形態では、ディスプレイ106の数値表示部分216に示される数字は、プログラム又はその一部を繰り返す回数である(すなわち、1が選択される場合はプログラムを2回実行し、3が選択される場合はプログラムを4回実行する)。数字は、ゼロに(例えば、数字がプログラムを繰り返す回数を示す実施形態では)、又は1等の数に(例えば、図22Ciに示し、数字がプログラムを実行する回数を示す実施形態で好まれるように)デフォルト設定することもできる。数字は、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204で(例えば、図示のように上矢印ボタン206を2回押して数字を1から3に増やすことで)特定の増分単位(例えば、1)で増減させることができる。エンターボタン202を押すことで、図22Ciの上部に示す初期プログラム画面に戻る。
【0110】
図22Dは、図21C〜図21Eでエンターボタン202を押した後にユーザに提示される第4のオプションを示す。ディスプレイ106のプログラム部分226及びディスプレイ106の開始部分230が点灯する。図22Aのようにエンターボタン202を押すのではなく、図22Bのように下矢印ボタン204を1回押すのでもなく、図22Cのように下矢印ボタンを2回押すのでもなく、下矢印ボタン204を3回押して(又は上矢印ボタン206を2回押す等して)、ディスプレイ106の散水部分236を点灯させる。エンターボタン202を押すことで、付加的な散水ステップの入力ためにプログラムを散水時間画面(図20)に戻す。
【0111】
図22Eは、図21C〜図21Eでエンターボタン202を押した後にユーザに提示される第5のオプションを示す。ディスプレイ106のプログラム部分226及びディスプレイ106の開始部分230が点灯する。図22Aのようにエンターボタン202を押すのではなく、図22Bのように下矢印ボタン204を1回押すのでもなく、図22Cのように下矢印ボタンを2回押すのでもなく、図22Dのように下矢印ボタン204を3回押すのでもなく、下矢印ボタン204を4回押して(又は上矢印ボタン206を1回押す等して)、ディスプレイ106のクリア部分238を点灯させる。図21Bに関して上述したように、クリア画面が示されている間にエンターボタン202を押すことで、入力されているプログラムを削除させる。このような動作で、プログラミングデバイス100を停止させるか、又はディスプレイ106を図20の上部に示す画面に戻すこともできる。
【0112】
上述の実施形態及び代替形態は、説明のために示されているにすぎない。概して、矢印ボタン204,206は、オプションをスクロールして、ディスプレイ106の数値表示部分216に示されている値を変更する(すなわち、増減させる)ために用いることができ、エンターボタン202は、次のプログラミングレベルへ進むために用いることができる。したがって、エンターボタン202は、例えば、限定はされないが、「プログラム」ボタン202と呼ばれ得る。
【0113】
いくつかの実施形態では、プログラム制御弁は、流体の流れのより細かい制御を可能にするために全開放と全閉鎖との間の中間位置を占め得る。いくつかのそのような実施形態では、例えば、散水時間画面(例えば、図20)の前又は後に、ユーザが弁システムの中間位置を選択することができる水流画面が提示される。一部の実施形態では、弁システムの位置を変更することによる流体の流れの制御は、散水の継続時間の代理行為として又は散水の継続時間と組み合わせて役割を果たし得る(例えば、100%開放位置での20分間の代わりに、50%開放位置での10分間が用いられ得る)。
【0114】
いくつかの実施形態では、ホースリールは、散水中に引き込むように(例えば、引き込み続けるように)プログラム可能である。いくつかのそのような実施形態では、例えば、散水時間画面(例えば、図20)の前又は後に、ユーザがYES又はNOを選択するホワイル(WHILE)画面が提示される。YESが選択されると、プログラムは、プログラムされた散水時間及び引き込み長さを利用して、水が出たままホースリールがホースを巻き取る速度を計算し得る(例えば、10分間で15フィートの場合は1分間に1.5フィート)。いくつかの他のそのような実施形態では、例えば、散水時間画面(例えば、図20)の前又は後に、ユーザが引き込み速度をプログラムする速度画面が提示される。一部の実施形態では、プログラムは、散水継続時間の間(例えば、10分間ずっと)プログラムされた速度でホースを巻き取った後で、静止したままとなるか、又はホースの残りのプログラムされた引き込み長さを巻き上げる。一部の実施形態では、プログラムは、ホースの一定の長さが巻き上げられるまで(例えば、15フィートにわたって)プログラムされた速度でホースを巻き取った後で、散水を続けるか、又は水の流れを止める。
【0115】
詳細なプログラム例を、図25A〜図25Dに関して以下で提供するが、こうした装置及びプログラムがホースリールでの散水、巻き取り、及び止水に関する広範な可能性を提供することが認識されるであろう。さらに、本明細書に記載のいくつかの特徴の追加、削除、変更、及び/又は並べ替えを行ってもよいことが認識されるであろう。ディスプレイ106は、そのような変更に対応するように調整することもできる。パーソナルコンピュータ又は携帯情報端末(PDA)を用いて(例えば、WiFi、ブルートゥース等を介して)ホースリールをプログラムすることを可能にするようないくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態の趣旨から逸脱することなく、画面及びオプションが全く異なって見え得る。
【0116】
ホース引き込みガイド及び散水例
ホースリールは通常、方向性のあるホースの巻き取り能力を有しない(すなわち、ホースリールは、概してホースを線状に引き込むことしかできない)。用途によっては、構内(yard)、庭等のレイアウトから、ホースがホースリールによって巻き取られている間に向きを変えることができることが望ましい状況が生じる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの「引き込みガイド」を用いて、ホースがホースリールによって巻き取られているときにホースの方向を案内する。引き込みガイドは、(例えば、一体型の杭で)地面に挿入され得るか、又は(例えば、重り付きの台で)地面に他の方法で安定的に位置決めされ得る。
【0117】
図23A及び図23Bは、ホースがホースリールによって巻き取られているときにホースの方向を案内するために用いられ得る引き込みガイド600の例示的な実施形態を示す。引き込みガイド600は、ホースが引き込みガイド600と擦れ合うときの摩擦量を減らすために複数の軸受602(例えば、玉軸受)を備える。引き込みガイド600は、引き込みガイド600を地面に固定するようになっている杭部分604をさらに備える。
【0118】
図24A及び図24Bは、ホースがホースリールによって巻き取られているときにホースの方向を案内するために用いられ得る引き込みガイド700の別の例示的な実施形態を示す。引き込みガイド700は、ホースを受け入れるようになっているチャネル部分702を備える。チャネル702の表面は、ホースが引き込みガイド700と擦れ合うときの摩擦量を減らすために(例えばTeflon(登録商標)等で)コーティングされてもよい。引き込みガイド700は、引き込みガイド700を地面に固定するようになっている杭部分704をさらに備える。他の引き込みガイドも可能である(例えば、チャネル702が杭部分704に対して回転するガイド700)。
【0119】
図25Aは、ホースリール802の遠位にある端にスプリンクラ806を有するホース804で散水すべきU字形の構内800の例示的な実施形態を示す。ホース804は、屋外蛇口と流体連通しているホースリール802に流体結合される。構内800は、それぞれがスプリンクラ806によって散水すべき複数の部分(例えば、部分812,814,816,818,820,822)に分割され得る。ホース804は、ホース804がホースリール802に巻き取られているときにホース804の方向を案内する複数の引き込みガイド808、810(例えば、引き込みガイド600、引き込みガイド700を含む)の周りに配置される。引き込みガイドの数及び配置が、散水すべきエリア(例えば、構内、庭、木立等)の幾何学的形状及び所望の散水プログラムに応じて変わり得ることを、本明細書の教示から当業者は認識するであろう。
【0120】
図25Bに示すように、ホースリール802がホース804を矢印830で示すように左に引き込むと、引き込みガイド808、810の案内によって、ホース804の遠位端及びスプリンクラ806が矢印832で示すように右側に引っ張られる。図25Cは、ホース804の遠位端及びスプリンクラ806が引き込みガイド808を通過して引っ張られた後のシステムを示す。ホースリール802がホース804を矢印830で示すように左に引き込み続けると、引き込みガイド810の案内によって、ホース804の遠位端及びスプリンクラ806が矢印834で示すように下方に引っ張られる。図25Dは、ホース804の遠位端及びスプリンクラ806が引き込みガイド810を通過して引っ張られた後のシステムを示す。ホースリール802がホース804を矢印830で示すように左に引き込み続けると、ホース804の遠位端及びスプリンクラ806は、引き込みガイドによって案内されないため、今度は同じく左に引っ張られる。したがって、ホースリール802は、一方向にホース804を引き込むことができるが、構内800の部分812,814,816,818,820,822等の一直線ではない複数の構内位置に散水するために用いることができる。
【0121】
構内800に関する例示的なプログラムを次に説明する。ホース804及びスプリンクラ806が、プログラムの実行前に図25Aに示すように位置決めされる(すなわち、スプリンクラ806が構内800の部分812にあり、ホース804が引き込みガイド808,810を取り巻いている)ことが認識されるであろう。ユーザがプログラミングプロセスにおける任意の時点で過ちを犯した場合、クリア画面の間にエンターボタン202を押すことができ、続いてユーザは、ホースリール及び関連の給水弁を再プログラムすることができる。
【0122】
エンターボタン202を押してプログラミングデバイス100を起動すると、散水時間画面(例えば、図20)の点灯で始まる。デフォルトの散水時間である0分が、ディスプレイ106の数値表示エリア216に現れるが、ユーザは、上矢印ボタン206を1回押して、継続時間を15分に増やす。ユーザは、15分が構内800の部分812に十分であると考え、エンターボタン202を押す。
【0123】
巻き上げ画面(例えば、図21A〜図21E)が続いて点灯する。ユーザは、構内800の部分812のみに散水した後でホース804をホースリール802に完全に巻き取りたくないため、ホームオプションを用いない。ユーザは、構内800の部分812にホース804を残しておきたくもないため、ステイオプションを用いない。したがって、ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を押して、ホーム画面(例えば、図21A)からフィート画面(例えば、図21D及び図21E)へ(例えば、上矢印ボタン206を1回押すか又は下矢印ボタン204を2回押すことによって)切り替えてから、エンターボタン202を押す。デフォルトの10フィートが、ディスプレイ106の数値表示部分216に示される。ユーザは、ホース804をホースリール802に10フィート巻き取ることが十分であると考え、エンターボタン202を押す。
【0124】
プログラム画面(例えば、図22A〜図22E)が続いて点灯する。ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を押して、開始画面(例えば、図22A)から散水画面(例えば、図22D)へ切り替えてから、エンターボタン202を押して散水時間画面(例えば、図20)に戻る。
【0125】
ユーザは、プロセスの2巡目に入るが、構内800の部分814の散水には異なるオプションを選ぶ。構内800の部分814は、構内800の部分812よりもわずかに大きいため、ユーザは散水の継続時間を増やしたい。したがって、ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を押して、ディスプレイ106の数値表示部分216に表示されている継続時間を15分から25分に増やす。エンターボタン202を押して、巻き上げ画面(例えば、図21A〜図21E)へ進む。ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を再度用いて、ホーム画面(例えば、図21A)からフィート画面(例えば、図21D及び図21E)へ切り替える。しかしながら、10フィートのデフォルトを容認するのではなく、ユーザは、上矢印ボタン206を用いて、ホース804をホースリール802に巻き取る量を20フィートに増やし、これがディスプレイ106の数値表示部分216に表示される。エンターボタン202を押して、プログラム画面(例えば、図22A〜図22E)へ進み、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、散水画面(例えば、図22D)へ進む。ユーザは、エンターボタン202を押して、プログラムを散水時間画面(例えば、図20)に戻す。
【0126】
ユーザは、プロセスの3巡目に入るが、構内800の部分816の散水にはさらに異なるオプションを選ぶ。構内800の部分816は、大量の水を必要とする植物を含むが、これらの植物は、水を素早く吸収しない土に植えられている。したがって、ユーザは、第1の短い継続時間の散水及び第2の長い継続時間の散水を実施したいと思う。散水時間画面(例えば、図20)に始まり、上矢印206及び下矢印204を押して、ディスプレイ106の数値表示部分216に表示されている継続時間を15分(デフォルト)から10分に減らす。エンターボタン202を押して、巻き上げ画面(例えば、図21A〜図21E)へ進む。ユーザは、この第1の短い散水の後にホース804を引き込みたくないため、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、ホーム画面(例えば、図21A)からステイ画面(例えば、図21C)へ切り替える。エンターボタン202を押して、プログラム画面(例えば、図22A〜図22E)へ進み、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、散水画面(例えば、図22D)へ進む。ユーザは、エンターボタン202を押して、プログラムを散水時間画面(例えば、図20)に戻す。
【0127】
ユーザは、プロセスの4巡目に入り、構内800の部分816への散水を続けるために異なるオプションを選ぶ。散水時間画面(例えば、図20)に始まり、上矢印206及び下矢印204を押して、ディスプレイ106の数値表示部分216に表示されている継続時間を15分(デフォルト)から20分に増やす。エンターボタン202を押して、巻き上げ画面(例えば、図21A〜図21E)へ進む。ユーザは、この長い継続時間の散水の後にホースを巻き取りたいと思う。ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を再度用いて、ホーム画面(例えば、図21A)からフィート画面(例えば、図21D及び図21E)へ切り替える。デフォルトの10フィートが、ディスプレイ106の数値表示部分216に示される。ユーザは、ホース804をホースリール802に10フィート巻き取ることが十分であると考え、エンターボタン202を押す。エンターボタン202を押して、プログラム画面(例えば、図22A〜図22E)へ進み、短い継続時間の散水と長い継続時間の散水との間に休止を挿入するために、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、遅延画面(例えば、図22B)へ進む(すなわち、現在プログラムされている散水時間の前に遅延時間を適用する)。10分のデフォルト時間は、短い継続時間の散水後に水が浸透するのに十分な長さではないため、上矢印206及び下矢印204を押して、ディスプレイ106の数値表示部分216に表示されている継続時間を10分から25分に増やす。ユーザは、エンターボタン202を押し、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、散水画面(例えば、図22D)へ進む。ユーザは、エンターボタン202を押して、プログラムを散水時間画面(例えば、図20)に戻す。
【0128】
ユーザは、プロセスの5巡目に入るが、構内800の部分818の散水にはさらに異なるオプションを選ぶ。構内800の部分818は、大量の水を必要とする木840を含むため、ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、ディスプレイ106の数値表示部分216に表示されている継続時間を15分から2時間に増やす。エンターボタン202を押して、巻き上げ画面(例えば図21A〜図21E)へ進む。ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を再度用いて、ホーム画面(例えば、図21A)からフィート画面(例えば、図21D及び図21E)へ切り替える。デフォルトの10フィートが、ディスプレイ106の数値表示部分216に示される。ユーザは、ホース804をホースリール802に10フィート巻き取ることが十分であると考え、エンターボタン202を押す。エンターボタン202を押して、プログラム画面(例えば、図22A〜図22E)へ進み、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、散水画面(例えば、図22D)へ進む。ユーザは、エンターボタン202を押して、プログラムを散水時間画面(例えば、図20)に戻す。
【0129】
ユーザは、プロセスの6巡目に入るが、構内800の部分820の散水にはさらにまた異なるオプションを選ぶ。構内800の部分820は、荒い地形を有するため、ユーザは、異なる位置での複数の短い散水を行いたい。ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、ディスプレイ106の数値表示部分216に表示されている継続時間を15分から5分に減らす。エンターボタン202を押して、巻き上げ画面(例えば図21A〜図21E)へ進む。ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を再度用いて、ホーム画面(例えば、図21A)からフィート画面(例えば、図21D及び図21E)へ切り替える。デフォルトの10フィートが、ディスプレイ106の数値表示部分216に示される。ユーザは、ホースを5フィートだけ進めたいと思うため、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、ホース804をホースリール802に巻き取る量を5フィートに減らし、これがディスプレイ106の数値表示部分216に表示される。ユーザは、エンターボタン202を押し、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を用いて、反復画面(例えば、図22C)へ進む。デフォルトの1反復サイクルが、ディスプレイ106の数値表示部分216に示され(この例では、プログラムを実行する回数を表す)、ユーザは、エンターボタン202を2回押して、反復サイクル数を3に増やす。続いて、ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を押して、プログラム画面(例えば、図22A〜図22E)で利用可能な他のオプションをスクロールする。他のオプションが望まれないため、ユーザは、散水画面(例えば、図22D)へ切り替えてエンターボタン202を押して、プログラムを散水時間画面(例えば、図20)に戻す。
【0130】
ユーザは、プロセスの7巡目に入るが、構内800の部分822の散水には異なるオプションを選ぶ。構内800の部分822は、散水すべき最後の部分であるため、その散水の後にホース804をホースリール802に巻き取るべきである。ユーザは、上矢印ボタン206及び下矢印ボタン204を押して、ディスプレイ106の数値表示部分216に表示されている継続時間を15分から45分に増やす。エンターボタン202を押して、巻き上げ画面(例えば、図21A〜図21E)へ進む。ユーザは、構内800の部分822を散水した後にホース804をホースリール802に完全に巻き込みたいため、エンターボタン202を押す。開始画面(例えば、図21A)が現れ、ユーザは、エンターボタン202を押してプログラムの実行を開始する。
【0131】
プログラムは、以下のように実行される。部分812においてスプリンクラ806で水を出し、15分間流し、止めてから、スプリンクラ806が部分814にくるまでホース804を10フィート引き込む。部分814においてスプリンクラ806で水を出し、30分間流し、止めてから、スプリンクラ806が部分816にくるまでホース804を20フィート引き込む。部分816においてスプリンクラ806で水を出し、10分間流してから、20分間止める。部分816においてスプリンクラ806で水を再度出し、20分間流し、止めてから、スプリンクラ806が部分818にくるまでホース804を10フィート引き込む。部分818においてスプリンクラ806で水を出し、2時間流し、止めてから、スプリンクラ806が部分820にくるまでホース804を10フィート引き込む。部分820においてスプリンクラ806で水を出し、5分間流し、止めてから、ホース804を5フィート引き込む。部分820においてスプリンクラ806で水を出し、5分間流し、止めてから、ホース804を5フィート引き込む。部分820においてスプリンクラ806で水を出し、5分間流し、止めてから、スプリンクラ806が部分822にくるまでホース804を5フィート引き込む。部分822においてスプリンクラ806で水を出し、45分間流し、止めてから、ホース804をホースリール802に完全に引き込む。
【0132】
このプログラムは、説明を目的としたものにすぎず、限定する意図はないことが認識されるであろう。様々なタイプの植物、スプリンクラヘッド、構内形状等によって、広範な可能性が示される。例えば、ホース804を引き込んでいる間に水が流れていてもよい。いくつかのそのような実施形態では、水は、ホース804を部分的に引き込んでいる間は流れてもよいが、ホース804を全部又は完全に引き込んでいる間は止められる。本明細書で説明したオプション及び当業者に明らかな他のオプションを組み合わせて、単純又は複雑な散水方式を考案することができる。
【0133】
引き込み可能なスプリンクラ
ホースは、引き込まれるにつれて長手方向軸を中心に捩れる場合がある。スプリンクラがホースに結合されると、これによってスプリンクラも回転することになり得るため、スプリンクラが直立ではなくなって適切に機能しなくなり、これは、ユーザによる監視がほとんど行われないようになっているシステム(例えば、上述のプログラム可能なホースリール)では問題であり得る。スプリンクラのそのような転覆を避けるために、特殊なスプリンクラヘッドを用いることが好ましい。
【0134】
図26Aは、例えば取り付けられているホースの巻き取り中に捩れた場合でも適切に機能するようになっている、スプリンクラ900の例示的な実施形態を示す。スプリンクラ900は、複数の側面902,904,906を含む。三角形として図示されているが、他の形状も可能である。図26Bは、スプリンクラ900の上面図である。図26Cは、スプリンクラ900の底面図である。図26B及び図26Cで見ることができるように、側面902,904,906のそれぞれが、少なくとも1つの開口910を含む。一部の実施形態では、開口910は細長いスリットを含む。いくつかの実施形態では、スプリンクラ900は、少なくとも1つの開口910が側面902,904,906それぞれのほとんどを占めるような三角形フレームを含む。
【0135】
図26Dは、図26B及び図26Cの線9D−9Dに沿った図26Aのスプリンクラ900の断面である。スプリンクラ900は、導管920を含む。導管920は、第1の端が閉じていて、第1の端がスプリンクラ900のフレームに回転可能に装着され、第2の端において(例えば、スリップスイベルを介して)ホースと流体連通する。したがって、導管920は、長手方向軸を中心に全360度の回転範囲を有する。水がホースから導管920へ流れ込むと、水は複数の開口922を通して放出される。開口922がスプリンクラ900の側面(例えば、図26Dに示すような側面902及び側面904)の開口910と一致するように構成されることで、開口922から噴出する水が開口910からも噴出するようになる。導管920は、重り930に結合される。重力が重り930に作用することで、スプリンクラハウジングの向きに関係なく導管920が同じ位置で静止するようになる。図26Eは、(例えば、取り付けられているホースの巻き取りに起因する)スプリンクラ900の回転の一例を示す。図26Fでは、スプリンクラ900は、側面904を接地させ(すなわち、120度回転し終えて)、このとき側面902,906を露出させている。図26Dと同じ位置にある導管920の開口922が側面902,906の開口910とも一致していることで、水がスプリンクラから流出することができる。
【0136】
スプリンクラ900は、その鉛直方向の向きに関係なく正確な散水位置に留まるであろうが、上述の引き込みガイドに縁が引っ掛かる可能性がある。さらに、スプリンクラ900は、開口910のサイズに起因して流れ用途が制限される可能性がある。したがって、スプリンクラが強力な流れを有し、直立状態を保ち、且つ引き込みガイドに絡まらないことが望ましい。
【0137】
図27Aは、複数の開口1022を有し重り1030に結合されている導管1020を備える、スプリンクラ1000の例示的な実施形態の斜視図を示す。シェルに入れられるのではなく(例えば、スプリンクラ900のように)、導管1020は、第1の端1050から第2の端1060まで延びる。導管1020は、第2の端1060の側が閉じて第2の端1060に回転可能に装着され、スリップスイベル1040を介して第1の端1050においてホースと流体連通する。第1の端1050は、複数の隆起突出部1052を備え、これらは、導管1020及び重り1030が地面に触れないようにスプリンクラ1000を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成す表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まないように構成される。第2の端1060も、複数の隆起突出部1062を備え、これらは、導管1020及び重り1030が地面に触れないようにスプリンクラ1000を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成す表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まないように構成される。図27Bは、スプリンクラ1000の側面図であり、開口1022が概ね上向きになるように(重り1030によって)導管1020が静止することを示す。一部の実施形態では、重り1030は、開口1022とは実質的に反対側の導管1020の側面部分を包み込む(例えば、図27Cに示すように)。いくつかの実施形態では、スプリンクラ1000は、(例えば、重り(複数可)1030を開口1022の位置とは概ね反対側の位置で導管1020に位置付けることによって)静止状態で開口1022を概ね上向きにするように位置決めされる、複数の重り1030(例えば、図27Dに示すような)又は単一の重り1030を備える。複数の重り1030を伴ういくつかの実施形態では、重りは、図27Cに示すような実施形態よりも大きな地上高を有し得る。図27Bを再度参照すると、突出部1052及び突出部1062は、右側に傾斜が付いている表面を有し、引き込みガイドに絡まるような表面を有しない。
【0138】
図28Aは、複数の開口1122を有し重り1130に結合されている導管1120を備える、スプリンクラ1100の例示的な実施形態の斜視図を示す。導管1120は、第1の端1150から第2の端1160まで延びる。導管1120は、第2の端1160の側が閉じて第2の端1160に回転可能に装着され、スリップスイベル1140を介して第1の端1150においてホースと流体連通する。導管1120は、直線状ではなく、重り1130に対して離間関係で曲がる。第1の端1150は、複数の隆起突出部1152を備え、これらは、導管1120及び重り1130が地面に触れないようにスプリンクラ1100を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成す表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まないように構成される。第2の端1160も、複数の隆起突出部1162を備え、これらは、導管1120及び重り1130が地面に触れないようにスプリンクラ1100を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成す表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まないように構成される。隆起突出部は、開口から出る水の噴霧を妨害しないように構成されることが好ましい。例えば、導管1120の方に傾斜が付いている隆起突出部1152は、隆起突出部1162よりも小さくされ得る(例えば、図28Aに示すように)。図28Bは、スプリンクラ1100の側面図であり、開口1122が概ね上向きになるように(重り1130によって)導管1120が静止することを示す。
【0139】
図29Aは、複数の開口1222を有し重り1230に結合されている導管1220を備える、スプリンクラ1200の例示的な実施形態の斜視図を示す。導管1220は、第1の端1250から第2の端1260まで延びる。導管1220は、第2の端1260の側が閉じて第2の端1260に回転可能に装着され、(例えばスリップスイベルを介して)第1の端1250においてホースと流体連通する。導管1220は、直線状ではなく、重り1230に対して離間関係で曲がる。第1の端1250は、複数の隆起突出部1252を備え、これらは、導管1220及び重り1230が地面に触れないようにスプリンクラ1200を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成す表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まないように構成される。第2の端1260も、複数の隆起突出部1262を備え、これらは、導管1220及び重り1230が地面に触れないようにスプリンクラ1200を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成す表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まないように構成される。隆起突出部は、開口から出る水の噴霧を妨害しないように構成されることが好ましい。例えば、導管1220の方に傾斜が付いている隆起突出部1252は、隆起突出部1262よりも小さくされ得る(例えば、図29に示すように)。導管1220は開口1222が概ね上向きになるように(重り1230によって)静止する。
【0140】
スプリンクラ1200は、導管1220を往復揺動させてスプリンクラ1200の散水面積を拡大又は最大化するために、第1の端1250におけるスリップスイベルと第2の端1260における回転可能なカップリングとの間に揺動機構1270をさらに備える。機構1270は、スプリンクラ1200の回転時に導管1220に対して適切な向きに留まるように導管1220及び重り1230に結合される(すなわち、機構1270は、適切に機能することができるように重り1230によって静止する)。いくつかの実施形態では、機構1270及び重り1230は、重り1230が機構1270及び導管1120を適切な向きにするのに十分であるように、但し重り1230が機構1270によって生じる揺動を妨げないように、設計される。
【0141】
機構1270は、複数の歯車(例えば、歯車列)、レバー、カム、ホイール(例えば、タービン)、又は水圧を利用してスプリンクラ1200からの水の噴霧を揺動させる他の構造を備え得る。一部の実施形態では、機構1270は、揺動を調整するためのノブを含む。図29B〜図29Dは、導管1220を揺動させるために用いられ得る機構1270の例示的な実施形態の部品を示す。図29Bに示すように、機構1270は、タービン1273を収容するケーシング1272を含む。水がケーシング1272に流れ込むと、圧力がタービン1273を回転させる。タービン1273は、歯車列1274に機械的に結合される。図29Cは、複数の歯車1275を備える歯車列1274の分解図を示す。いくつかの実施形態では、歯車列1274は、回転量を毎分約1回転に減らす。歯車列1274は、カム1276に機械的に結合される。次に図29Dを参照すると、カム1276は、ホイール1277に機械的に結合され、ホイール1277は、シャフト1278(図29Aでも見える)に回転可能に結合される。カム1276が回転すると、シャフト1278は、枢結されている導管ガイドを押し引きして、導管1220を揺動させる。他の揺動機構1270も可能である。
【0142】
図30Aは、複数の開口1322及び開口1322とは反対側に配置されている重り1330を有するヘッド1321を備える、スプリンクラ1300の例示的な実施形態の斜視図を示す。ヘッド1321は、第1の端と第2の端1360との間に延びる。ヘッド1321は、第2の端1360に回転可能に装着され、スリップスイベル1340を介して第1の端においてホースと流体連通する。第2の端1360は、複数の隆起した突出部1362を備え、これらは、ヘッド1321及び重り1330が地面に触れないようにスプリンクラ1300を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成す表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まないように構成される。ヘッド1321は、開口1322が概ね上向きになるように(重り1330によって)静止する。スプリンクラ1300は、スリップスイベル1340と第2の端1360との間の機構(図示せず)をさらに備える。この機構は、スプリンクラ1300の回転時に開口1322に対して適切な向きに留まるようにヘッド1321内に配置される(すなわち、この機構は、適切に機能することができるように重り1330によって静止する)。図30Bは、図30Aのスプリンクラ1300の代替の1組の隆起突出部を有するスプリンクラ1305の例示的な実施形態の斜視図を示す。
【0143】
この機構は、複数の歯車(例えば、歯車列)、レバー、カム、ホイール(例えば、タービン)、又は水圧を利用してスプリンクラ1300からの水の噴霧を回転させる他の構造を備え得る。一部の実施形態では、この機構は、回転速度を調整するためのノブを含む。いくつかの実施形態では、この機構は、図29B〜図29Dに示す機構1270の部品の多くを備える。しかしながら、カム1276をシャフト1278に結合するのではなく、カム1276の回転が開口1322の回転を引き起こす。他の回転機構も可能である。
【0144】
図31は、重りではなく弁システム1480を備えるスプリンクラ1400の例示的な実施形態の部分切断側面図を示す。スプリンクラは、複数の開口1422をそれぞれが有する複数の導管1420を備える。各導管1420は、第1の端が閉じてフレーム(図示せず)に装着され(例えば、回転可能に装着され)、第2の端1484において弁システム1480と流体連通する。弁システム1480は、(例えばスリップスイベルを介して)ホースと流体連通する。弁システム1480は、スプリンクラで用いられる流体よりも重い(例えば、水の比重よりも大きな比重を有する)ボール1482を備える。静止位置では、ボール1482は、弁システム1480の底部に沈んで下側導管1420の第2の端1484を閉塞する。スプリンクラ1400に入る流体は、(ボール1482が流路を遮断しているため)閉塞された下側導管1420を迂回して、開いている上側導管1420を流れる。3つの導管1420を備える実施形態では、2つのボール1482を用いて下側2つの導管1420の第2の端が閉塞され得る。
【0145】
図32は、複数の開口1522をそれぞれが有する2つの導管1520を備える、スプリンクラ1500の例示的な実施形態の斜視図を示す。導管1520は、ハウジング1510に部分的に入れられるが、第2の導管1520はハウジング1510の底部部分に配置されるため、第1の導管1520のみが図示されている。一部の実施形態では、180度回転させたスプリンクラ1500は、図32に示す向きと同じに見える。導管1520のそれぞれが、第1の端1550と第2の端1560との間に延びる。導管1520は、第2の端1560の側が閉じて第2の端1560に装着され(例えば、回転可能に装着され)、第1の端1550において弁システム(例えば、図31に示す弁システム)と流体連通する。弁システムは、(例えばスリップスイベル1540を介して)ホースと流体連通する。第1の端1550は、複数のウェブ状の隆起突出部1552を備え、これらは、ハウジング1510及びその中の導管1520が上状態又は下状態の向きになるようにスプリンクラ1500を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成すウェブ状の表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まらないように構成される。第2の端1560も、複数のウェブ状の隆起突出部1562を備え、これらは、(例えば、突出部1552と同じ平面上にあることによって)ハウジング1510及びその中の導管1520が上状態又は下状態の向きになるようにスプリンクラ1500を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成すウェブ状の表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まらないように構成される。上状態では、第1の導管1520の開口が概ね上向きになる。下状態では、第2の導管1520の開口が概ね上向きになる。隆起突出部は、開口1522から出る水の噴霧を妨害しないように構成されることが好ましい。例えば、ハウジング1510の方に傾斜が付いている隆起突出部1552は、初期水噴射平面よりも下にある。
【0146】
図33は、スプリンクラ1600の一部の側面斜視図であり、スプリンクラ1500と共に用いられ得る代替的な第2の端1665を示す。第2の端1665は、複数の隆起突出部1667を備え、これらは、ハウジング1610及びその中の導管1620が上状態又は下状態の向きになるようにスプリンクラ1600を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成す表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まらないように構成される。第2の端1665は、本明細書に記載の他の何らかのスプリンクラと共に用いることもできる。
【0147】
図34は、複数の開口1722をそれぞれが有する2つの導管1720を備える、スプリンクラ1700の例示的な実施形態の斜視図を示す。導管1720は、ハウジング1710に部分的に入れられるが、第2の導管1720はハウジング1710の底部部分に配置されるため、第1の導管1720のみが図示されている。一部の実施形態では、180度回転させたスプリンクラ1700は、図34Aに示す向きと同じに見える。導管1720のそれぞれが、第1の端と第2の端1760との間に延びる。導管1720は、第2の端1760の側が閉じて第2の端1760に装着され(例えば、回転可能に装着され)、第1の端において弁システム(例えば、図31に示す弁システム)と流体連通する。弁システムは、(例えばスリップスイベル1740を介して)ホースと流体連通する。第2の端1760は、複数のウェブ状の隆起突出部1762を備え、これらは、(例えば、隆起した平面を形成することによって)ハウジング1710及びその中の導管1720が上状態又は下状態の向きになるようにスプリンクラ1700を支持するように構成され、且つ(例えば、ホースから角度を成すウェブ状の表面を備えることによって)引き込みガイドに絡まらないように構成される。上状態では、第1の導管1720の開口が概ね上向きになる。下状態では、第2の導管1720の開口が概ね上向きになる。隆起突出部は、開口1722から出る水の噴霧を妨害しないように構成されることが好ましい。例えば、隆起突出部1762のうち地面に接触する部分は、ハウジング1710に対して離間関係にある。図34Bは、スプリンクラ1700の側面図であり、少なくとも一方の導管1720の開口1722が概ね上向きになるようにスプリンクラ1700が上状態又は下状態で静止することを示す。
【0148】
冬季ホース保護
図1を再度参照すると、ユーザは、特に寒冷地で、冬の間はホースリールシステム1を用いたくない場合がある。ユーザは、冬の間はホースリール2を屋内に保管することを望み得る。通常、ユーザは、ホースリール2を保管する前にホース5を回転可能要素8に巻き取る。しかしながら、保管時にホース5内に水が残る危険がある。冬の間に水が凍結して膨張する可能性があり、これがホース5に損傷を与える可能性があるため、これは特に問題である。
【0149】
したがって、ホースリールシステム1の好ましい実施形態は、この特定の問題を軽減する(例えば、緩和又は防止する)「冬季保護」機能を含む。冬季保護機能は、流量コントローラ3を含むホースリールシステム1が屋外蛇口13等の給水源から切断されるときに用いられるように設計され得る。例えば、図示の実施形態では、ホース5は、蛇口13から切断され得る。流量コントローラ3が蛇口に直接接続される実施形態では、冬季保護機能は、流量コントローラ3を蛇口13から切断することによって用いられるように設計され得る。
【0150】
好ましくは、ユーザインタフェース6及び/又は遠隔制御部7は、冬季保護機能の起動に関する特定のユーザコマンドを受信するように構成される。一実施形態では、特定の「冬季保護コマンド」を受信すると、コントローラ10は、流量コントローラ3を開放すると同時にモータ9を作動させて、ホース5を回転可能要素8に実質的に完全に巻き取る方向に回転可能要素8を回転させるように構成される。換言すれば、冬季保護コマンドは、電子ユニット4に流量コントローラ3の1つ又は複数の弁を開放させると同時にホース5を巻き込ませることが好ましい。
【0151】
好ましくは、ホース5の遠位端も開放されるため、ホース5がホースリール2に巻き付けられるにつれてホースシステムの両端から水を排出することができる。ホース5の遠位端に電子制御弁がある実施形態では、冬季保護コマンドは、上記弁を開放位置に移動させて排水させることができる。ホース5の遠位端に手動制御弁がある実施形態では、ユーザは、冬季保護機能を用いるときに弁を手動で開放すべきである。一部の実施形態では、ホース5の遠位端は、弁を含まず常に開いている。例えば、ホース5の遠位端は、常に開いているノズルを有し得る。
【0152】
一実施形態では、冬季保護機能の起動が、ホース5を回転可能要素8に巻き込む前に電子ユニット4に流量コントローラ3の1つ又は複数の弁(及び場合によってはホース5の遠位端にある弁)を開放させる。別の実施形態では、冬季保護機能の起動が、電子ユニット4にホース5の巻き付けと実質的に同時に上記1つ又は複数の弁を開放させる。
【0153】
通信プロトコル
上述のように、プログラミングデバイス100、101は、無線信号を送受信するように構成され得る。遠隔制御部7によって制御される各デバイスも、無線信号を送受信するように構成され得る。例えば、図1を参照すると、電子ユニット4は、無線信号を遠隔制御部7に送るように構成される送信機を備え得る。別の例では、受信機11が、無線信号を送受信することができる無線送受信機と置き換えられてもよい。さらに別の例では、ホースリール2が送信機及び受信機を備え得ると共に流量コントローラ3が送信機及び受信機を備え得る。
【0154】
遠隔制御部7、ホースリール2、及び流量コントローラ3のそれぞれが送信機及び受信機を備える一部の実施形態では、これらのデバイスは、無線信号の送信を「エコーする」ように構成され、これは、これらのデバイスが信号を無線で再送信することを意味する。例えば、遠隔制御部7が第1の信号を送出する場合、第1の信号は、ホースリール2及び流量コントローラ3によって受信される。ホースリール2は、第1の信号を遠隔制御部7及び流量コントローラ3にエコーバックし、流量コントローラ3は、第1の信号を遠隔制御部7及びホースリール2にエコーバックする。一部の実施形態では、1つのデバイスが他のデバイスと通信状態になくてもよく、エコーがデバイス間の全通信を間接的ではあるが可能にする。例えば、流量コントローラ3が遠隔制御部7と通信していないが、ホースリール2が遠隔制御部7と通信している場合、制御部7によって送られる信号は、ホースリール2によって流量コントローラ3にエコーされ得る。流量コントローラ3は、ホースリール2からのエコー信号が原信号であるとみなして、ホースリール2からのエコー信号をホースリール2にエコーバックする。ホースリール2は、流量コントローラ3からのエコー信号を遠隔制御部7及び流量コントローラ3にエコーバックしてもしなくてもよい。したがって、ホースリール2を介して遠隔制御部7と流量コントローラ3との間に通信リンクが確立され得る。通信をエコーするデバイスを含むこのタイプのシステムが有用であり得るいくつかの例示的な状況は、第1のデバイスが第2のデバイスとは通信していないが第3のデバイスとは通信している場合、第1のデバイスによって送信された信号が第2のデバイスに達するのに十分なほど強力ではないが第3のデバイスに達するのに十分なほど強力である場合、及び例えば省電力のために第2のデバイスがオフにされるか又は通信を受信しないようなスリープモードにされる場合を含む。遠隔制御部7がホースリール2又は流量コントローラ3と通信していない場合、ユーザは、デバイスの少なくとも1つとの通信が確立されるまで遠隔制御部7を移動させることができる。遠隔制御部7に流体が流れている場合、再接続期間中にホース5の遠位端にある手動弁又は弁ユニットを操作して流体の流れを止めることができる。一部の実施形態では、遠隔制御部7は、ホース5とは無関係に取り外すこと及び移動させることができる。原信号を受信することが意図されるデバイスのそれぞれからエコーを受信するまで、第1のデバイスが原信号を繰り返し得る。
【0155】
図35は、図1をさらに参照して、遠隔制御部7がホースリール2にホース5を巻き上げるよう命令する「ホーム」コマンドに関する、遠隔制御部7と、ホースリール2と、弁3との間の伝送プロトコルの例示的な実施形態を示す。図35及びこの説明は「弁」に言及するが、単一の弁の代わりに多弁システムを用いてもよいことが認識されるであろう。一部の実施形態では、ホース5に流体が流れている場合にはホース5を巻き上げることができないため、巻き上げ前に弁3を閉鎖する必要がある。このプロセスは、開始ボックス3502で始まる。ボックス3504に示すように、遠隔制御部7が「ホーム」信号をホースリール2及び弁3に送信する。ボックス3506に示すように、ホースリール2及び弁3が「ホーム」信号を受信する。「ホーム」信号を受信すると、ボックス3508に示すように、ホースリール2及び弁3がそれぞれ「ホーム」信号をエコーする。同時に、又は弁3が「ホーム」信号をエコーした後に、ボックス3509に示すように、弁3が閉鎖する。ボックス3510に示すように、ホースリール2からのエコー「ホーム」信号が遠隔制御部7及び弁3によって受信される。ボックス3511に示すように、弁3からのエコー「ホーム」信号が遠隔制御部7及びホースリール2によって受信される。ホースリール2が弁3からエコー「ホーム」信号を受信すると、ボックス3512に示すように、ホースリール2が弁3から「閉鎖」信号を受信するまで巻き上げを遅延させる。巻き上げを開始するか否かに関する決定は、決定ダイヤモンド3514に示されている。「閉鎖」信号が受信されなかった場合、ボックス3512において、ホースリール2が巻き上げを遅延させ続ける。「閉鎖」信号が受信された場合、ボックス3520に示すように、ホースリール2が遠隔巻き上げを開始する。ボックス3509において弁が閉鎖した後、ボックス3516において、弁3が「閉鎖」信号を送信する。ボックス3518において、遠隔制御部7及びホースリール2が「閉鎖」信号を受信する。ボックス3518と決定ダイヤモンド3514との間の破線リンクで示すように、「閉鎖」信号を受信すると、ホースリール2が巻き上げを開始し得る。代替的に、ボックス3522に示すように、ホースリール2は、「閉鎖」信号をエコーするまで待機し得る。ボックス3524において、遠隔制御部7からのエコー「閉鎖」信号がホースリール2及び弁3によって受信され、ボックス3525において、ホースリール2からのエコー「閉鎖」信号が遠隔制御部7及び弁3によって受信される。上述のように、ボックス3518において例えば弁3から直接「閉鎖」信号を受信すると、又はボックス3524において遠隔制御部7からエコーされると、又はボックス3522において自らが「閉鎖」信号をエコーした後に、ボックス3520において、ホースリール2がホース5の巻き上げを開始する。その時点で、ボックス3526においてプロセスが終了する。
【0156】
一部の実施形態では、ホースリール2は、ホースリール2に「ホーム」信号を送信させるボタンを、例えば球状ハウジングの上部に備える。次のプロトコルは、図35に関して説明したプロトコルと同様であり得るが、遠隔制御部7との通信が不要であることが認識されるであろう。例えば、ホースリール2が、「ホーム」信号を弁3に送信する。弁3が、「ホーム」信号を受信する。「ホーム」信号を受信すると、弁3は、「ホーム」信号をホースリール2にエコーする。同時に、又は弁3が「ホーム」信号をエコーした後、弁3が閉鎖する。弁3からのエコー「ホーム」信号が、ホースリール2によって受信される。ホースリール2は、弁3からエコー「ホーム」信号を受信すると、弁3から「閉鎖」信号を受信するまで巻き上げを遅延させる。「閉鎖」信号が受信されなかった場合、ホースリール2が巻き上げを遅延させる。「閉鎖」信号が受信された場合、ホースリール2が巻き上げを開始する。弁3は、閉鎖した後に「閉鎖」信号を送信する。「閉鎖」信号を受信すると、ホースリール2が巻き上げを開始し得る。代替的に、ホースリール2は、「閉鎖」信号をエコーするまで巻き上げの開始を待機し得る。ホースリール2からのエコー「閉鎖」信号が、弁3によって受信される。上述のように、例えば弁3から直接「閉鎖」信号を受信すると、又は自らが「閉鎖」信号をエコーした後に、ホースリール2がホース5の巻き上げを開始する。代替的な実施形態では、弁3は、閉鎖してからその「閉鎖」信号をホースリール2に送ることによって「ホーム」信号の受信に応答し、その時点で、ホースリール2が巻き付けを開始する。他のプロトコルも可能である。例えば、遠隔制御部が「巻き上げ」信号をホースリール2に送る実施形態では、ホースリール2は、弁3の位置に関係なく巻き付けを開始し得る。
【0157】
本発明の好ましい実施形態をこのように説明してきたが、本明細書に含まれるいくつかの好ましい実施形態の範囲内でさらに他の実施形態を考案し用いることができることを、本明細書の開示から当業者は容易に認識するであろう。例えば、自動リールは、給水ホース以外の、エアホース、圧力洗浄機ホース、真空ホース、電気コード等のタイプの線状材と共に用いられ得る。本開示によってカバーされる本発明の多くの利点を、上記説明で述べてきた。しかしながら、本開示が多くの点で例示にすぎないことが理解されるであろう。本開示の範囲を越えない限り、細部の変更を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端、遠位端、及び、前記近位端と前記遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有するハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連する複数のデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成される遠隔制御部と、
を備える、装置。
【請求項2】
前記複数のデバイスは、ホースを巻き取ることができる回転可能要素を含むリールを含み、前記遠隔制御部は、前記回転可能要素の回転を制御する無線データ信号を送信するようになっている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記リールは、前記回転可能要素を実質的に封入するハウジングを備え、
前記装置は、
前記ハンドヘルド要素の前記内部流導管の前記近位端と流体連通するホースであって、前記ハウジングの開口を通して前記回転可能要素に巻き取られるように構成されるホースと、
前記ホースの遠位端付近に結合される水栓であって、前記開口を通過することができないようなサイズ及び形状である水栓と、
をさらに備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記複数のデバイスは、前記ホースを通る流体の流れを制御するようになっている弁システムをさらに含み、前記遠隔制御部は、前記弁システムの移動を制御する無線データ信号を送信するようになっている、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記複数のデバイスは、前記ホースを通る流体の流れを制御するようになっている弁システムを含み、前記遠隔制御部は、前記弁システムの移動を制御する無線データ信号を送信するようになっている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記弁システムは、流体入口と流体出口との間の流路に沿って配置され、前記弁システムは、該弁システムが前記入口から前記出口へ最大流量での流体の流れを許す最大流量状態、前記弁システムが前記入口から前記出口への流体の流れを実質的に完全に遮断する完全閉鎖状態、及び前記弁システムが前記入口から前記出口へ異なる流量での流体の流れを許す複数の安定した中間状態を有し、前記異なる流量は前記最大流量よりも少ない、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記弁システムは、流体入口と流体出口との間の流路に沿って配置され、前記弁システムは、
前記流路に沿って位置決めされる第1の弁であって、該第1の弁が流体の流れの通過を許す開放位置、及び該第1の弁が流体の流れを実質的に完全に遮断する閉鎖位置を有する、第1の弁と、
前記流路に沿って前記第1の弁と直列に位置決めされる第2の弁であって、該第2の弁が最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該第2の弁が前記最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する、第2の弁と、
を備える、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記弁システムは、前記第1の弁の位置に基づいて前記第2の弁の動作を制限するように構成されるコントローラを備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記ハンドヘルド要素は、該ハンドヘルド要素の前記近位端に流体的に取り付けられるホースから前記流れ導管に流れ込む流体を噴霧するように構成される、一体形成されたノズルを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記ノズルは、複数の異なる流体噴霧特性の間で調整可能である、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記ハンドヘルド要素の前記遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成されるノズルをさらに備え、該ノズルは、取り付けられると前記内部流導管と流体連通する、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記ノズルは、異なる流体噴霧特性を有する複数のノズルの1つを含み、各ノズルが、前記ハンドヘルド要素の前記遠位端に対して選択的に流体着脱されるように構成される近位端を有する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ハンドヘルド要素の前記近位端は、ホースの遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成され、前記ノズルは、前記ホースの前記遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成され、取り付けられると前記ホースと流体連通する、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記ハンドヘルド要素の前記近位端は、カラーを備えるクイックコネクタを備え、該クイックコネクタは、前記カラーの軸方向摺動移動時にホースの遠位端に対して着脱されるように構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記ホースの前記遠位端に対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるように構成される近位端を有する弁ユニットをさらに備え、該弁ユニットは、前記ハンドヘルド要素の前記近位端に対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるように構成される遠位端を有し、前記弁ユニットの前記遠位端は、前記ノズルに対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるようにも構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記複数のデバイスは前記弁ユニットを含み、前記遠隔制御部は、該弁ユニットの移動を制御する無線データ信号を送信するようになっている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記弁ユニットは、該弁ユニットが最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該弁ユニットが前記最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記弁ユニットは、流体が該弁ユニットを通って流れることを実質的に防止する閉鎖位置を有する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記弁ユニットは、流体が該弁ユニットを通って流れることを可能にする閉鎖位置を有する、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記遠隔制御部は表示表面を備え、前記ハンドヘルド要素及び前記遠隔制御部は、前記ハンドヘルド要素が該ハンドヘルド要素の前記近位端に取り付けられているホースによって地面に沿って引きずられるときに、前記表示表面が概して前記地面に接触しないように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記表示表面は、前記遠隔制御部内に凹設される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記表示表面は、交換可能な透明面を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記遠隔制御部の周りに配置される緩衝用オーバーモールドをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項24】
前記ハンドヘルド要素は、細長く、平面に概ね沿って前記近位端から前記遠位端にかけて変わる向きを有し、前記遠隔制御部は、前記平面と概ね平行な向きのディスプレイを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
前記ハンドヘルド要素は、細長いハンドル部分と、該ハンドル部分に対して角度を成す向きの細長い表示部分とを備え、前記角度は、約120度〜165度である、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記表示表面は、ユーザが前記デバイスの動作に関するプログラムを入力することを可能にするために前記ユーザに情報を視覚的に提示するように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記表示表面は、ユーザが前記デバイスの即時動作に関するプログラムを入力することを可能にするために前記ユーザに情報を視覚的に提示するように構成される、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記表示表面は、ユーザが前記デバイスの将来の動作に関するプログラムを入力することを可能にするために前記ユーザに情報を視覚的に提示するように構成される、請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記ハンドヘルド要素は、ハンドル部分及びインタフェース部分を備え、該インタフェース部分は、ユーザの手が前記ハンドル部分を把持したときに前記ユーザの少なくとも1本の指にアクセス可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項30】
前記遠隔制御部は、無線データ信号を受信するようにも構成され、前記複数のデバイスは、
ホースを巻き取ることができる回転可能要素を含むリールであって、前記遠隔制御部は、前記回転可能要素の回転を制御する無線データ信号を送受信するようになっている、リールと、
前記ホースを通る流体の流れを制御するようになっている弁システムであって、前記遠隔制御部は、該弁システムの移動を制御する無線データ信号を送受信するようになっており、且つ前記リール及び該システムの動作を協調させて順序付けるように構成される、弁システムと、
を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項31】
前記リールは、前記弁システムが閉鎖位置になるまで前記ホースの全巻き取りを遅延させるように構成される、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記リールは、前記弁システムが開放位置にあるときに前記ホースの巻き取りを可能にするように構成される、請求項30に記載の装置。
【請求項33】
前記遠隔制御部は、前記リールの動作に関する命令及び前記弁システムの動作に関する命令を含む信号を送信するように構成され、前記リール及び前記弁システムはそれぞれ、前記信号を受信するように構成される、請求項30に記載の装置。
【請求項34】
前記リール及び前記弁システムはそれぞれ、前記信号のエコーバージョンを送信するように構成される、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記リールは、前記弁システムが該弁システムの前記動作を実施するまで前記リールの前記動作を遅延させるように構成される、請求項33に記載の装置。
【請求項36】
前記弁システムは、該弁システムの前記動作の完了時に第2の信号を送信するように構成され、該第2の信号は、前記弁システムのステータスを含み、前記リールは、前記第2の信号の受信時に前記リールの前記動作を開始するように構成される、請求項33に記載の装置。
【請求項37】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有する、ハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成される、遠隔制御部であって、前記デバイスは、前記ホースを巻き取ることができる回転可能要素を含むリールを含み、該遠隔制御部は、前記回転可能要素の回転を制御する無線データ信号を送信するようになっている、遠隔制御部と、
を備える、装置。
【請求項38】
前記リールは、前記回転可能要素を実質的に封入するハウジングを備え、前記装置は、
前記ハンドヘルド要素の前記内部流導管の前記近位端と流体連通するホースであって、前記ハウジングの開口を通して前記回転可能要素に巻き取られるように構成される、ホースと、
前記ホースの遠位端付近に結合される水栓であって、前記開口を通過することができないようなサイズ及び形状である、水栓と、
をさらに備える、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記デバイスは、前記ホースを通る流体の流れを制御するようになっている弁システムをさらに含み、前記遠隔制御部は、前記弁システムの移動を制御する無線データ信号を送信するようになっている、請求項37に記載の装置。
【請求項40】
前記弁システムの少なくとも1つの弁が、調整可能流量弁を含み、該調整可能流量弁は、該調整可能流量弁が最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該調整可能流量弁が前記最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記弁システムは、
入口と、
出口と、
前記入口から前記出口まで延びる流路と、
前記流路に沿って位置決めされる第1の弁であって、該第1の弁が流体の流れの通過を許す開放位置、及び該第1の弁が該第1の弁を通る流体の流れを実質的に完全に遮断する閉鎖位置を有する、第1の弁と、
前記流路に沿って前記第1の弁と直列に位置決めされる第2の弁であって、該第2の弁が最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該第2の弁が前記最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する、第2の弁と、
を備える、請求項39に記載の装置。
【請求項42】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有する、ハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成される、遠隔制御部であって、前記デバイスは、前記ホースを通る流体の流れを制御するようになっている弁システムを含み、該遠隔制御部は、前記弁システムの移動を制御する無線データ信号を送信するようになっており、前記弁システムは、流体入口と流体出口との間の流路に沿って配置され、前記弁システムは、
前記流路に沿って位置決めされる第1の弁であって、該第1の弁が流体の流れの通過を許す開放位置、及び該第1の弁が該第1の弁を通る流体の流れを実質的に完全に遮断する閉鎖位置を有する、第1の弁、及び
前記流路に沿って前記第1の弁と直列に位置決めされる第2の弁であって、該第2の弁が最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該第2の弁が前記最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する、第2の弁、
を備える、遠隔制御部と、
を備える、装置。
【請求項43】
前記弁システムは、前記第1の弁の位置に基づいて前記第2の弁の動作を制限するように構成されるコントローラを備える、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有する、ハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成される、遠隔制御部であって、前記デバイスは、前記ホースを通る流体の流れを制御するようになっている弁システムを含み、前記遠隔制御部は、前記弁システムの移動を制御する無線データ信号を送信するようになっており、前記弁システムは複数の弁を含む、遠隔制御部と、
を備える、装置。
【請求項45】
前記弁システムの少なくとも1つの弁が、調整可能流量弁を含み、該調整可能流量弁は、該調整可能流量弁が最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該調整可能流量弁が前記最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記デバイスは、ホースを巻き取ることができる回転可能要素を含むリールをさらに含み、前記遠隔制御部は、前記回転可能要素の回転を制御する無線データ信号を送信するようになっている、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記リールは、前記回転可能要素を実質的に封入するハウジングを備え、前記装置は、
前記ハンドヘルド要素の前記内部流導管の前記近位端と流体連通するホースであって、前記ハウジングの開口を通して前記回転可能要素に巻き取られるように構成される、ホースと、
前記ホースの遠位端付近に結合される水栓であって、前記開口を通過することができないようなサイズ及び形状である、水栓と、
をさらに備える、請求項44に記載の装置。
【請求項48】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有する、ハンドヘルド要素であって、該ハンドヘルド要素の前記近位端に流体的に取り付けられるホースから前記流れ導管に流れ込む流体を噴霧するように構成される一体形成されたノズルを含む、ハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成される、遠隔制御部と、
を備える、装置。
【請求項49】
前記ノズルは、複数の異なる流体噴霧特性の間で調整可能である、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有する、ハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成される、遠隔制御部と、
前記ハンドヘルド要素の前記遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成され、取り付けられると前記内部流導管と流体連通する、ノズルと、
を備える、装置。
【請求項51】
前記ノズルは、異なる流体噴霧特性を有する複数のノズルの1つを含み、各ノズルが、前記ハンドヘルド要素の前記遠位端に対して選択的に流体着脱されるように構成される近位端を有する、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
前記ハンドヘルド要素の前記近位端は、ホースの遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成され、前記ノズルは、前記ホースの前記遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成される、請求項50に記載の装置。
【請求項53】
前記ホースの前記遠位端に対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるように構成される近位端を有する弁ユニットをさらに備え、該弁ユニットは、前記ハンドヘルド要素の前記近位端に対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるように構成される遠位端を有し、前記弁ユニットの前記遠位端は、前記ノズルに対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるようにも構成される、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記デバイスは、前記弁ユニットを含み、前記遠隔制御部は、該弁ユニットの移動を制御する無線データ信号を送信するようになっている、請求項53に記載の装置。
【請求項55】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有する、ハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成され、表示表面を備える、遠隔制御部と、
を備える、装置。
【請求項56】
前記ハンドヘルド要素及び前記遠隔制御部は、該ハンドヘルド要素が該ハンドヘルド要素の前記近位端に取り付けられているホースによって地面に沿って引きずられるときに、前記表示表面が概して前記地面に接触しないように構成される、請求項55に記載の装置。
【請求項57】
前記ハンドヘルド要素は、細長く、平面に概ね沿って前記近位端から前記遠位端にかけて変わる向きを有し、前記ディスプレイは、前記平面と概ね平行な向きである、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
前記ハンドヘルド要素は、細長いハンドル部分と、該ハンドル部分に対して角度を成す向きの細長い表示部分とを備え、前記角度は、約120度〜165度であり、前記表示表面は、前記細長い表示部分上にある、請求項56に記載の装置。
【請求項59】
前記表示表面は、前記遠隔制御部の外面内に凹設される、請求項55に記載の装置。
【請求項60】
前記表示表面は、交換可能な透明面を備える、請求項55に記載の装置。
【請求項61】
前記遠隔制御部の周りに配置される緩衝用オーバーモールドをさらに備える、請求項55に記載の装置。
【請求項62】
前記ハンドヘルド要素は、ハンドル部分及びインタフェース部分を備え、該インタフェース部分は、ユーザの手が前記ハンドル部分を把持したときに前記ユーザの少なくとも1本の指にアクセス可能である、請求項55に記載の装置。
【請求項63】
前記表示表面は、ユーザが前記デバイスの動作に関するプログラムを入力することを可能にするために前記ユーザに情報を視覚的に提示するように構成される、請求項55に記載の装置。
【請求項64】
前記表示表面は、ユーザが前記デバイスの即時動作に関するプログラムを入力することを可能にするために前記ユーザに情報を視覚的に提示するように構成される、請求項63に記載の装置。
【請求項65】
前記表示表面は、ユーザが前記デバイスの将来の動作に関するプログラムを入力することを可能にするために前記ユーザに情報を視覚的に提示するように構成される、請求項63に記載の装置。
【請求項66】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有する、ハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成される、遠隔制御部であって、前記デバイスは、ホースの前記遠位端に対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるように構成される近位端を有する弁ユニットを含み、該弁ユニットは、前記ハンドヘルド要素の前記近位端に対して選択的に取り外し可能に流体着脱されるように構成される遠位端を有し、該遠隔制御部は、前記弁ユニットの移動を制御する無線データ信号を送信するようになっている、遠隔制御部と、
を備える、装置。
【請求項67】
前記ハンドヘルド要素の前記遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成されるノズルをさらに備え、該ノズルは、前記弁ユニットの前記遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるようにも構成される、請求項66に記載の装置。
【請求項68】
前記ノズルは、異なる流体噴霧特性を有する複数のノズルの1つを含み、各ノズルが、前記ハンドヘルド要素の前記遠位端に対して選択的に流体着脱されるように構成されると共に前記弁ユニットの前記遠位端に対して選択的に流体着脱されるようにも構成される近位端を有する、請求項67に記載の装置。
【請求項69】
前記弁ユニットは、該弁ユニットが最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該弁ユニットが前記最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する、請求項66に記載の装置。
【請求項70】
前記弁ユニットは、流体が該弁ユニットを通って流れることを実質的に防止する閉鎖位置を有する、請求項69に記載の装置。
【請求項71】
前記弁ユニットは、流体が該弁ユニットを通って流れることを可能にする閉鎖位置を有する、請求項69に記載の装置。
【請求項72】
前記デバイスは、前記ハンドヘルド要素の前記近位端に接続されるホースの上流に弁システムをさらに備え、該弁システムは、前記ホースを通る流体の流れを制御するようになっており、前記遠隔制御部は、該弁システムの移動を制御する無線データ信号を送信するようになっている、請求項66に記載の装置。
【請求項73】
前記デバイスは、ホースを巻き取ることができる回転可能要素を含むリールをさらに含み、前記遠隔制御部は、前記回転可能要素の回転を制御する無線データ信号を送信するようになっている、請求項66に記載の装置。
【請求項74】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有する、ハンドヘルド要素であって、該ハンドヘルド要素の前記近位端は、ホースの遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成される、ハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送信するように構成される、遠隔制御部と、
を備える、装置。
【請求項75】
前記ハンドヘルド要素の前記近位端は、カラーを備えるクイックコネクタを備え、該クイックコネクタは、前記カラーの軸方向摺動移動時にホースの遠位端に対して着脱されるように構成される、請求項74に記載の装置。
【請求項76】
前記ハンドヘルド要素の前記遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるように構成されるノズルをさらに備え、該ノズルは、前記ホースの前記遠位端に対して選択的且つ取り外し可能に流体着脱されるようにも構成される、請求項74に記載の装置。
【請求項77】
前記ノズルは、異なる流体噴霧特性を有する複数のノズルの1つを含み、各ノズルが、前記ハンドヘルド要素の前記遠位端に対して選択的に流体着脱されるように構成されると共に前記ホースの前記遠位端に対して選択的に流体着脱されるようにも構成される近位端を有する、請求項76に記載の装置。
【請求項78】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びておりホースと流体連通するように構成される内部流導管を有する、ハンドヘルド要素と、
前記ハンドヘルド要素と一体であり、前記ホースに関連するデバイスを制御する無線データ信号を送受信するように構成される、遠隔制御部と、
を備える、装置。
【請求項79】
前記デバイスは、
ホースを巻き取ることができる回転可能要素を含むリールであって、前記遠隔制御部は、前記回転可能要素の回転を制御する無線データ信号を送受信するようになっている、リールと、
前記ホースを通る流体の流れを制御するようになっている弁システムであって、前記遠隔制御部は、該弁システムの移動を制御する無線データ信号を送受信するようになっており、且つ前記リール及び該弁システムの動作を協調させて順序付けるように構成される、弁システムと、
を備える、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
前記リールは、前記弁システムが閉鎖位置になるまで前記ホースの全巻き取りを遅延させるように構成される、請求項79に記載の装置。
【請求項81】
前記リールは、前記弁システムが開放位置にあるときに前記ホースの巻き取りを可能にするように構成される、請求項79に記載の装置。
【請求項82】
前記遠隔制御部は、前記リールの動作に関する命令及び前記弁システムの動作に関する命令を含む信号を送信するように構成され、前記リール及び前記弁システムはそれぞれ、前記信号を受信するように構成される、請求項79に記載の装置。
【請求項83】
前記リール及び前記弁システムはそれぞれ、前記信号のエコーバージョンを送信するように構成される、請求項82に記載の装置。
【請求項84】
前記リールは、前記弁システムが該弁システムの前記動作を実施するまで前記リールの前記動作を遅延させるように構成される、請求項82に記載の装置。
【請求項85】
前記弁システムは、該弁システムの前記動作の完了時に第2の信号を送信するように構成され、該第2の信号は、前記弁システムのステータスを含み、前記リールは、前記第2の信号の受信時に前記リールの前記動作を開始するように構成される、請求項82に記載の装置。
【請求項86】
ホースリールであって、
回転可能要素と、
前記回転可能要素を回転させるように構成されるモータと、
前記回転可能要素の周りに巻き取られるように構成されるホースと、
前記モータを起動することにより、前記回転可能要素を回転させて該回転可能要素の周りに前記ホースを巻き取るように構成されるモータコントローラと、
前記ホースを通る流体の流れを開始及び停止させるように構成される流量コントローラと、
前記モータコントローラ及び前記流量コントローラと通信するプログラム可能な電子ユニットと、
を備える、ホースリール。
【請求項87】
前記電子ユニットと通信するプログラミングデバイスをさらに備える、請求項86に記載のホースリール。
【請求項88】
前記プログラミングデバイスは遠隔制御部を備える、請求項87に記載のホースリール。
【請求項89】
前記プログラミングデバイスは、前記電子ユニットと無線通信するように構成される、請求項88に記載のホースリール。
【請求項90】
前記プログラミングデバイスは、前記流量コントローラの遠位にある前記ホースの端に結合される、請求項88に記載のホースリール。
【請求項91】
前記プログラミングデバイスは、複数のボタン及び1つのディスプレイを備える、請求項87に記載のホースリール。
【請求項92】
前記プログラミングデバイスは、前記流量コントローラが前記ホースを通して流体が流れることを可能にする第1の継続時間と、前記流量コントローラが前記ホースを通して流体が流れるのを防止する第2の継続時間とを入力するように構成され、前記プログラミングデバイスは、前記モータコントローラが前記モータを起動して前記回転可能要素を回転させる起動期間を入力するように構成される、請求項87に記載のホースリール。
【請求項93】
前記ホースと流体連通するスプリンクラをさらに備え、該スプリンクラは、回転時に動作状態を保つように構成される、請求項86に記載のホースリール。
【請求項94】
前記回転可能要素、前記モータ、及び前記モータコントローラを実質的に封入するリールハウジングをさらに備える、請求項86に記載のホースリール。
【請求項95】
前記リールハウジングは、前記流量コントローラを実質的に封入する、請求項94に記載のホースリール。
【請求項96】
前記電子ユニットは、前記リールハウジング内にある、請求項94に記載のホースリール。
【請求項97】
ホースリールを操作する方法であって、
ホースリールを設けることであって、該ホースリールは、
回転可能要素と、
前記回転可能要素を回転させるように構成されるモータと、
前記回転可能要素の周りに巻き取られるように構成されるホースと、
前記モータを起動することにより、前記回転可能要素を回転させて該回転可能要素の周りに前記ホースを巻き取るように構成されるモータコントローラと、
前記ホースと流体連通する流量コントローラと、
前記モータコントローラ及び前記流量コントローラと電気通信するプログラム可能な電子ユニットと、
を備える、ホースリールを設けること、
第1の継続時間の間、前記流量コントローラに前記ホースを通る流体の流れを開始させるように、前記電子ユニットをプログラムすること、
前記第1の継続時間後に、前記流量コントローラに前記流体の流れを停止させるように、前記電子ユニットをプログラムすること、
前記第1の継続時間後に、前記モータコントローラに前記モータを起動させて前記回転可能要素を回転させるように、前記電子ユニットをプログラムすること、及び
前記電子ユニットに記憶されているプログラムを実行すること、
を含む、ホースリールを操作する方法。
【請求項98】
前記第1の継続時間後に、前記モータコントローラに前記モータを起動させて前記回転可能要素を回転させるように、前記電子ユニットをプログラムすることは、前記ホースが前記回転可能要素の周りに実質的に完全に巻き取られるまで、前記モータコントローラに前記モータを起動させて前記回転可能要素を回転させるように、前記電子ユニットをプログラムすることを含む、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
第2の継続時間の間、前記流量コントローラに前記ホースを通る流体の流れを開始させるように、前記電子ユニットをプログラムすること、及び
前記第2の継続時間後に、前記流量コントローラに前記流体の流れを停止させるように、前記電子ユニットをプログラムすること、
をさらに含む、請求項97に記載の方法。
【請求項100】
前記プログラムを実行する前に、前記回転可能要素から前記ホースを繰り出すことをさらに含む、請求項97に記載の方法。
【請求項101】
前記ホースを繰り出すことは、引き込みガイドの周りにホースを掛けることを含み、前記方法は、前記ホースリールと前記引き込みガイドとの間の前記ホースの第1の部分を第1の方向に移動させること、及び前記引き込みガイドと前記ホースの端との間の前記ホースの第2の部分を前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動させることを含む、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
遠隔でプログラム可能な流量制御システムであって、
流体入口と、
ホースと流体連通するようになっている流体出口と、
前記入口と前記出口との間の流路と、
前記入口と前記出口との間の前記流路に沿った電子制御弁であって、該電子制御弁が流体の流れの通過を許す開放位置を有し、該電子制御弁が流体の流れを実質的に完全に遮断する閉鎖位置も有する、電子制御弁と、
メモリと、
前記メモリに記憶されている命令に従って前記弁を移動させるように構成されるコントローラと、
前記メモリに記憶されるべき無線データ信号を受信するように構成される受信機と、
前記受信機に無線データ信号を送るように構成される遠隔制御部であって、前記データは、前記弁の将来の移動に関する命令を含み、前記コントローラ及び/又は前記受信機は、前記メモリに命令を記憶するように構成され、該遠隔制御部は、ホースに対して前記遠隔制御部を選択的に着脱するための取り付け構造を含む、遠隔制御部と、
を備える、遠隔でプログラム可能な流量制御システム。
【請求項103】
前記流体出口と流体連通するホースをさらに備え、前記遠隔制御部は、前記取り付け構造を介して前記ホースに固定される、請求項102に記載の流量制御システム。
【請求項104】
前記取り付け構造は、ホースをきつく取り巻くように構成されるバンドを含む、請求項102に記載の流量制御システム。
【請求項105】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びている内部流導管を有する、ハンドヘルド要素をさらに備え、該ハンドヘルド要素の前記近位端は、前記内部流導管がホースと流体連通するように該ホースの遠位端に取り付けられるように構成され、前記遠隔制御部は、前記ハンドヘルド要素と一体である、請求項102に記載の流量制御システム。
【請求項106】
ホースと流体連通するように該ホースの遠位端に取り付けられるように構成されるノズルユニットをさらに備え、該ノズルユニットは、前記ホースから前記ノズルユニットへ搬送される流体を噴霧するノズルを含み、前記遠隔制御部は、前記ノズルユニットと一体である、請求項102に記載の流量制御システム。
【請求項107】
ホースを巻き取ることができる回転可能要素と、
ホースを前記回転可能要素に巻き取ることを可能にするように前記ホースの近位端に取り付けられるようになっている、ホース取り付け金具であって、流体が前記流体出口から該ホース取り付け金具を通って該ホース取り付け金具に取り付けられているホースに流れ込むことができるように、前記流体出口と流体連通する、ホース取り付け金具と、
を備える、リールをさらに備え、
前記遠隔制御部は、前記回転可能要素の回転のリアルタイム及び将来の制御に関する命令を含む無線データ信号を送るように構成される、請求項102に記載の流量制御システム。
【請求項108】
前記ホース取り付け金具に取り付けられる近位端を有するホースをさらに備える、請求項107に記載の流量制御システム。
【請求項109】
前記遠隔制御部は、前記取り付け構造を介して前記ホースに固定される、請求項108に記載の流量制御システム。
【請求項110】
前記弁は、前記開放位置で、前記入口から前記出口へ最大流量での流体の流れを許し、前記弁は、前記入口から前記出口へ異なる流量での流体の流れを許す複数の安定した中間位置を有し、前記異なる流量は、前記最大流量よりも少ない、請求項102に記載の流量制御システム。
【請求項111】
前記弁は、第1の弁であり、前記システムは、前記流路に沿って前記第1の弁と直列に位置決めされる第2の弁をさらに備え、該第2の弁は、該第2の弁が最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該第2の弁が該第2の弁を通る流体の流れを部分的に妨げる1つ又は複数の安定した部分開放位置を有し、前記第2の弁は、前記部分開放位置のそれぞれで、前記最大流量よりも少ない流量での流体の流れの通過を許す、請求項102に記載の流量制御システム。
【請求項112】
前記第2の弁は、前記最大流量位置で、実質的に妨げられない流体の流れの通過を許す、請求項111に記載の流量制御システム。
【請求項113】
ホースを巻き取ることができる回転可能要素と、
前記回転可能要素を回転させるように構成されるモータと、
前記回転可能要素の5フィート以内にあり、リアルタイムで又は将来的に前記モータを電子制御するためのユーザ命令を受信するように構成される、ユーザインタフェースと、
を備える、リールをさらに備え、
前記遠隔制御部は、リアルタイムで又は将来的に前記モータを電子制御するためのユーザ命令を含む無線モータ制御信号を送信するように構成され、前記受信機は、前記遠隔制御部から前記無線モータ制御信号を受信するように構成される、請求項102に記載の流量制御システム。
【請求項114】
前記ユーザインタフェースは、リアルタイムで又は将来的に前記弁を制御するためのユーザ命令を受信するようにさらに構成される、請求項113に記載の流量制御システム。
【請求項115】
前記モータは、前記コントローラによって制御されるように構成され、該コントローラは、前記ユーザインタフェース及び前記遠隔制御部から受信される前記モータを電子制御するためのユーザ命令を実行するように構成される、請求項113に記載の流量制御システム。
【請求項116】
遠隔でプログラム可能な流量制御システムであって、
流体入口と、
流体出口と、
前記入口と前記出口との間の流路と、
前記入口と前記出口との間の前記流路に沿った電子制御弁システムであって、該弁システムが前記入口から前記出口へ最大流量での流体の流れを許す最大流量状態、該弁システムが前記入口から前記出口への流体の流れを実質的に完全に遮断する完全閉鎖状態、及び該弁システムが前記入口から前記出口へ異なる流量での流体の流れを許す複数の安定した中間状態を有し、前記異なる流量は、前記最大流量よりも少ない、電子制御弁システムと、
メモリと、
前記メモリに記憶されている命令に従って、前記弁システムを前記最大流量状態、前記完全閉鎖状態、及び前記中間状態に調整するように構成されるコントローラと、
前記メモリに記憶されるべき無線データ信号を受信するように構成される受信機と、
前記受信機に無線データ信号を送るように構成される遠隔制御部であって、前記データは、前記弁システムの将来の移動に関する命令を含み、前記コントローラ及び/又は前記受信機は、前記メモリに前記命令を記憶するように構成される、遠隔制御部と、
を備える、遠隔でプログラム可能な流量制御システム。
【請求項117】
前記遠隔制御部は、ホースに対して該遠隔制御部を選択的に着脱するための取り付け構造を含む、請求項116に記載の流量制御システム。
【請求項118】
前記流体出口と流体連通するホースをさらに備え、前記遠隔制御部は、前記取り付け構造を介して前記ホースに固定される、請求項117に吉舎の流量制御システム。
【請求項119】
前記弁システムは、
前記入口と前記出口との間の前記流路に沿って位置決めされる第1の弁であって、該第1の弁が流体の流れの通過を許す開放位置、及び該第1の弁が該第1の弁を通る流体の流れを実質的に完全に遮断する完全閉鎖位置を有する、第1の弁と、
前記流路に沿って前記第1の弁と直列に位置決めされる第2の弁であって、該第2の弁が最大量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該第2の弁が該第2の弁に関連する前記最大量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する、第2の弁と、
を備え、前記弁システムの最大流量状態は、前記第1の弁を前記開放位置に移動させて前記第2の弁を前記最大流量位置に移動させることによって達成され、前記弁システムの完全閉鎖状態は、前記第1の弁を前記完全閉鎖位置に移動させることによって達成され、前記弁システムの中間状態のそれぞれは、前記第1の弁を前記開放位置に移動させて前記第2の弁を前記部分開放位置の1つに移動させることによって達成される、請求項116に記載の流量制御システム。
【請求項120】
前記第2の弁が完全に閉鎖するのを防止する構造をさらに備える、請求項119に記載の流量制御システム。
【請求項121】
前記第1の弁は、前記開放位置で、実質的に妨げられない流体の流れの通過を許す、請求項119に記載の流量制御システム。
【請求項122】
前記第2の弁は、前記最大流量位置で、実質的に妨げられない流体の流れの通過を許す、請求項119に記載の流量制御システム。
【請求項123】
前記弁システムは、弁を1つだけ備える、請求項116に記載の流量制御システム。
【請求項124】
前記遠隔制御部は、ノズルユニットと一体であり、該ノズルユニットは、該ノズルユニットのノズルがホースと流体連通するように前記ホースの遠位端に取り付けられるように構成される、請求項116に記載の流量制御システム。
【請求項125】
前記遠隔制御部は、近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びている内部流導管を有する、ハンドヘルド要素と一体であり、前記ハンドヘルド要素の前記近位端は、前記内部流導管がホースと流体連通するように該ホースの遠位端に取り付けられるように構成される、請求項116に記載の流量制御システム。
【請求項126】
ホースを巻き取ることができる回転可能要素と、
前記回転可能要素を回転させるように構成されるモータと、
前記回転可能要素の5フィート以内にあり、リアルタイムで又は将来的に前記モータを電子制御するためのユーザ命令を受信するように構成される、ユーザインタフェースと、
を備える、リールをさらに備え、
前記遠隔制御部は、リアルタイムで又は将来的に前記モータを電子制御するためのユーザ命令を含む無線モータ制御信号を送信するように構成され、前記受信機は、前記遠隔制御部から前記無線モータ制御信号を受信するように構成され、前記遠隔制御部は、ホースに対して該遠隔制御部を選択的に着脱するための取り付け構造を含む、請求項116に記載の流量制御システム。
【請求項127】
前記ユーザインタフェースは、リアルタイムで又は将来的に前記弁システムを電子制御するためのユーザ命令を受信するようにさらに構成される、請求項126に記載の流量制御システム。
【請求項128】
前記モータは、前記コントローラによって制御されるように構成され、該コントローラは、前記ユーザインタフェース及び前記遠隔制御部から受信される前記モータを電子制御するためのユーザ命令を実行するように構成される、請求項126に記載の流量制御システム。
【請求項129】
流量コントローラであって、
流体入口と、
流体出口と、
前記流体入口と前記流体出口との間の流路と、
前記流路に沿って位置決めされる第1の弁であって、該第1の弁が流体の流れの通過を許す開放位置、及び該第1の弁が該第1の弁を通る流体の流れを実質的に完全に遮断する閉鎖位置を有する、第1の弁と、
前記流路に沿って前記第1の弁と直列に位置決めされる第2の弁であって、該第2の弁が最大流量の流体の流れの通過を許す最大流量位置、及び該第2の弁が前記最大流量よりも少ない異なる流量での流体の流れの通過を許す1つ又は複数の安定した部分開放位置を有する、第2の弁と、
を備える、流量コントローラ。
【請求項130】
前記第1の弁は、前記開放位置で、実質的に妨げられない流体の流れの通過を許す、請求項129に記載の流量コントローラ。
【請求項131】
前記第2の弁は、前記流量位置で、実質的に妨げられない流体の流れの通過を許す、請求項129に記載の流量コントローラ。
【請求項132】
メモリと、
前記メモリに記憶されている命令に従って前記第1の弁及び前記第2の弁を移動させるように構成されるコントローラと、
前記メモリに記憶されるべき無線データ信号を受信するように構成される受信機と、
前記受信機に無線データ信号を送るように構成される遠隔制御部であって、前記データは、前記第1の弁及び前記第2の弁の将来の移動に関する命令を含み、前記コントローラ及び/又は前記受信機は、前記メモリに命令を記憶するように構成される、遠隔制御部と、
をさらに備える、請求項129に記載の流量コントローラ。
【請求項133】
前記流体出口は、ホースと流体連通するようになっており、前記遠隔制御部は、前記ホースに対して該遠隔制御を選択的に着脱するための取り付け構造を含む、請求項132に記載の流量コントローラ。
【請求項134】
前記第1の弁及び前記第2の弁の位置を制御する無線データ信号を受信するように構成される受信機と、
前記受信機によって受信された前記データ信号に従って前記弁を移動させるように構成されるコントローラと、
前記無線データ信号を送信するように構成される遠隔制御部と、
をさらに備える、請求項129に記載の流量コントローラ。
【請求項135】
近位端、遠位端、及び該近位端と該遠位端との間に延びている内部流導管を有する、ハンドヘルド要素をさらに備え、該ハンドヘルド要素の前記近位端は、前記内部流導管がホースと流体連通するように該ホースの遠位端に取り付けられるように構成され、前記遠隔制御部は、前記ハンドヘルド要素と一体である、請求項134に記載の流量コントローラ。
【請求項136】
ノズルがホースと流体連通するように該ホースの遠位端に取り付けられるように構成されるノズルユニットをさらに備え、前記遠隔制御部は、前記ノズルユニットと一体である、請求項134に記載の流量コントローラ。
【請求項137】
前記1つ又は複数の部分開放位置は、
前記第2の弁が前記最大流量の約25%の流体流量の通過を許す25%開放位置と、
前記第2の弁が前記最大流量の約50%の流体流量の通過を許す50%開放位置と、
前記第2の弁が前記最大流量の約75%の流体流量の通過を許す75%開放位置と、
を含む、請求項129に記載の流量コントローラ。
【請求項138】
前記第1の弁の位置決めは、ソレノイドによって制御され、前記第2の弁の位置決めは、モータによって制御される、請求項129に記載の流量コントローラ。
【請求項139】
ホースリールシステムであって、
ホースを巻き取ることができる回転可能要素と、
前記回転可能要素を回転させるように構成されるモータと、
流体入口、流体出口、及び前記流体出口と前記流体出口との間の流路に沿った少なくとも1つの電子制御可能な弁を有する、弁ユニットと、
前記回転可能要素上にあるホース取り付け金具であって、前記弁ユニットの前記出口と流体連通し、ホースを前記回転可能要素に巻き取ることを可能にするように、且つ前記ホースが前記流量コントローラと流体連通するように、前記ホースの近位端に取り付けられるようになっている、ホース取り付け金具と、
前記モータ及び前記弁を電子制御するようになっているコントローラと、
前記コントローラと通信し、前記モータ及び前記弁の動作に関するユーザコマンドを受信するように構成される、ユーザインタフェースと、
を備え、前記コントローラは、前記ユーザインタフェースによる特定のユーザコマンドの受信時に、前記弁を開いて、前記回転可能要素にホースを実質的に完全に巻き取る方向に前記回転可能要素を回転させるように前記モータを操作するように構成される、ホースリールシステム。
【請求項140】
前記コントローラは、前記ユーザコマンドの受信時に、前記弁を開くのと実質的に同時に前記回転可能要素にホースを巻き取るように構成される、請求項139に記載のホースリールシステム。
【請求項141】
前記コントローラは、前記ユーザコマンドの受信時に、最初に前記弁を開いてから前記回転可能要素にホースを巻き取るように構成される、請求項139に記載のホースリールシステム。
【請求項142】
前記ホース取り付け金具に取り付けられる近位端を有するホースと、
前記ホースの遠位端に取り付けられるノズルであって、該ノズルを通る流体流量を変えるように構成される機械作動弁を含み、該機械作動弁は、完全に閉鎖することができない、ノズルと、
をさらに備える、請求項139に記載のホースリールシステム。
【請求項143】
ホースリールシステムを操作する方法であって、
ホースを巻き取ることができる回転可能要素を設けること、
前記回転可能要素を回転させるように構成されるモータを設けること、
流体入口、流体出口、及び前記入口と前記出口との間の流路に沿った少なくとも1つの電子制御可能な弁を有する、弁ユニットを設けること、
前記回転可能要素にホース取り付け金具を設けることであって、該ホース取り付け金具は、前記流量コントローラの前記出口と流体連通する、ホース取り付け金具を設けること、
ホースを前記回転可能要素に巻き取ることを可能にするように、且つ前記ホースが前記流量コントローラと流体連通するように、前記ホースの近位端を前記ホース取り付け金具に取り付けること、
特定のユーザコマンドを受信すること、及び
前記ユーザコマンドに応答して、前記弁を開放すると同時に、前記回転可能要素にホースを実質的に完全に巻き取る方向に前記回転可能要素を回転させるように前記モータを操作すること、
を含む、ホースリールシステムを操作する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14】
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【図15A】
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【図15Bi】
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【図15Bii】
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【図15Biii】
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【図15Biv】
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【図15Bv】
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【図15Ci】
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【図15Cii】
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【図15D】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【図21E】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図22Ci】
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【図22D】
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【図22E】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24A】
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【図24B】
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【図25A】
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【図25B】
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【図25C】
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【図25D】
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【図26A】
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【図26B】
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【図26C】
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【図26D】
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【図26E】
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【図26F】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【図27D】
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【図28A】
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【図28B】
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【図29A】
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【図29B】
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【図29C】
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【図29D】
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【図30A】
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【図30B】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34A】
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【図34B】
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【図35】
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【公表番号】特表2010−521956(P2010−521956A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−550628(P2009−550628)
【出願日】平成20年2月22日(2008.2.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/054777
【国際公開番号】WO2008/103941
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(505339483)グレート スタッフ インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】