弾球遊技機
【課題】 複数個の保留球を消化するための複数回の図柄変動に亙って行う連続予告の連続予告制御を簡単化でき、予告演出の演出性を高めること。
【解決手段】
予告演出の予告演出パターンの種類を決定する為の複数種の予告演出モードフラグと、
前記予告演出を実行するか否か判定する予告判定手段(S123,S131,S133)と、予告判定手段(S123,S131,S133)が肯定判定した場合に、その判定時の保留遊技球の数を予告演出カウンタ値として設定すると共に、その予告演出カウンタ値を図柄変動毎に減算する予告演出カウンタ(S135)と、予告演出モードフラグの何れか1つを設定するモード決定手段(S136)と、図柄変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、現在設定されている予告演出モードフラグと前記予告演出カウンタ値とを含む更新情報に基づいて複数種の予告演出モードフラグの何れか1つを新たに設定する予告演出更新手段とを備えた。
【解決手段】
予告演出の予告演出パターンの種類を決定する為の複数種の予告演出モードフラグと、
前記予告演出を実行するか否か判定する予告判定手段(S123,S131,S133)と、予告判定手段(S123,S131,S133)が肯定判定した場合に、その判定時の保留遊技球の数を予告演出カウンタ値として設定すると共に、その予告演出カウンタ値を図柄変動毎に減算する予告演出カウンタ(S135)と、予告演出モードフラグの何れか1つを設定するモード決定手段(S136)と、図柄変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、現在設定されている予告演出モードフラグと前記予告演出カウンタ値とを含む更新情報に基づいて複数種の予告演出モードフラグの何れか1つを新たに設定する予告演出更新手段とを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機等の弾球遊技機に関し、特に複数個の保留球を有する場合の予告演出を、複数回の図柄変動に亙って連続的に行うようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、第1種のパチンコ機等の弾球遊技機においては、遊技盤に、普通入賞手段に加えて、普通図柄始手段(所謂、ゲート手段)や特別図柄始動手段(所謂、電動式チューリップ)、1又は複数の普通図柄を変動表示可能な普通図柄表示手段、複数の特別図柄を変動表示可能な特別図柄表示手段、更に、アタッカーと呼ばれる大入賞口手段(開閉式入賞手段)等を備え、発射手段により遊技盤の遊技領域に発射された遊技球が特別図柄始動手段に入賞した場合、特別図柄表示手段における複数の特別図柄が所定変動時間だけ変動する。
【0003】
このとき、遊技球の特別図柄始動手段への入賞時点で抽選された結果が大当たりの場合、その変動後の停止図柄が特定図柄態様(所謂、「777」等の大当たり図柄態様)となり、大入賞口手段が所定条件に基づいて、設定回数(例えば、16ラウンド)まで開閉動作を繰り返し、遊技者に有利な利益状態である特別遊技が発生する。この場合、大入賞口手段の開放中には、複数の遊技球が入賞可能になり、遊技者に多大の利益が還元される。
【0004】
ところで、普通図柄の変動中にゲート手段を通過した複数の遊技球を順次検出した場合、或いは、特別図柄の変動中に特別図柄始動手段に入賞した複数の遊技球を順次検出した場合には、予め設定された上限保留個数(例えば、4個)を限度に保留球を夫々記憶し、図柄変動が終了する毎に、保留球数を1つずつ減らして消化するようにし、最終的に、保留球が無くなるまで図柄変動が繰り返して実行される。
【0005】
この場合、例えば、保留4個目として特別図柄始動手段に入賞した保留球に関する抽選値が大当たりであった場合には、保留1個目を消化する図柄変動からこの保留4個目を消化する図柄変動に亙る各変動毎に、予告演出を連続して行うようにし、遊技者への大当たりに対する期待感を大いに持たせるようにし、遊技者による弾球遊技を盛り上げるようになっている。
【0006】
その為には、制御装置において、遊技盤側の制御を司る遊技制御手段は、図柄変動や演出表示を司る演出制御手段に対して、連続予告を行う各時点で、予告演出表示を実行させる予告演出コマンドを送信するようにしている。それ故、演出制御手段においては、遊技制御手段から送信されてくる予告演出コマンドを受信する毎に、その予告演出コマンドで指示される予告演出を忠実に行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−157758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の弾球遊技機においては、前述したように、保留されている複数の保留球を消化する図柄変動が行われるに際して、連続予告を行う場合には、連続予告を行う各時点で、遊技制御手段は予告演出の為の予告演出コマンドを送信するため、遊技制御手段における複数回に亙る予告演出コマンドの送信制御が複雑化すること、等の問題がある。
【0009】
本発明の目的は、複数個の保留球を消化するための複数回の図柄変動に亙って行う連続予告の連続予告制御を簡単化できるようにすること、予告演出の演出性を高められるようにすること、等である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の弾球遊技機は、始動手段による遊技球の検出に応じて図柄を変動表示する図柄表示手段と、始動手段により検出され図柄変動に供してない保留遊技球に関連する情報を記憶する保留用記憶手段と、遊技者に対して種々の演出を行う演出手段と、図柄変動後の図柄態様が特定態様となる場合に遊技者に有利な利益状態を発生させる特別利益状態発生手段とを備えた弾球遊技機において、保留遊技球が存在する場合に始動手段に入賞した遊技球に対する利益状態の発生を予告する為の予告演出の予告演出パターンの種類を決定する為の複数種の予告演出モードフラグと、予告演出を実行するか否か判定する予告判定手段と、予告判定手段が肯定判定した場合に、その判定時の保留遊技球の数を予告演出カウンタ値として設定すると共に、その予告演出カウンタ値を図柄変動毎に減算する予告演出カウンタと、予告判定手段が肯定判定した場合に、予告演出モードフラグの何れか1つを決定するモード決定手段と、図柄変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、現在設定されている予告演出モードフラグと前記予告演出カウンタ値とを含む更新情報に基づいて前記複数種の予告演出モードフラグの何れか1つを新たに設定する予告演出更新手段とを備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項2の弾球遊技機は、請求項1の発明において、複数種の予告演出モードフラグの値に対応付けて複数種類の予告演出パターンが記憶されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本願の発明によれば、予告演出の予告演出パターンの種類を決定する為の複数種の予告演出モードフラグと、予告演出を実行するか否か判定する予告判定手段と、予告判定手段が肯定判定した場合に、その判定時の保留遊技球の数を予告演出カウンタ値として設定すると共に、その予告演出カウンタ値を図柄変動毎に減算する予告演出カウンタと、予告演出モードフラグの何れか1つを決定するモード決定手段と、図柄変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、現在設定されている予告演出モードフラグと前記予告演出カウンタ値とを含む更新情報に基づいて前記複数種の予告演出モードフラグの何れか1つを新たに設定する予告演出更新手段とを備えたので、複数個の保留球を消化するための複数回の図柄変動に亙って行う連続予告の連続予告制御を簡単化でき、予告演出の演出性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るパチンコ機(弾球遊技機)の斜視図である。
【図2】パチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図3】パチンコ機の背面図である。
【図4】パチンコ機の側面図である。
【図5】主制御手段の制御系の機能ブロック図である。
【図6】演出モードフラグテーブルの設定内容を示す図表である。
【図7】入賞コマンド判定テーブルの設定内容を示す図表である。
【図8】(a)はモード選択テーブル1の設定内容を示す図表であり、(b)はモード選択テーブル2の設定内容を示す図表である。
【図9】(a)は入賞状態コマンド1テーブルの設定内容を示す図表であり、(b)は入賞状態コマンド2テーブルの設定内容を示す図表である。
【図10】モード判定テーブルの設定内容を示す図表である。
【図11】図柄変動決定手段の構成図である。
【図12】大当たり図柄テーブルの設定内容を示す図表である。
【図13】大当たりオフセットテーブルの設定内容を示す図表である。
【図14】外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。
【図15】(a)は外れ右特別停止図柄作成テーブル1の設定内容を示す図表であり、(b)は外れ右特別停止図柄作成テーブル2の設定内容を示す図表であり、(c)は外れ右特別停止図柄作成テーブル3の設定内容を示す図表であり、(d)は外れ右特別停止図柄作成テーブル4の設定内容を示す図表であり、(e)は外れ右特別停止図柄作成テーブル5の設定内容を示す図表であり、(f)は外れ右特別停止図柄作成テーブル6の設定内容を示す図表であり、(g)は外れ右特別停止図柄作成テーブル7の設定内容を示す図表であり、(h)は外れ右特別停止図柄作成テーブル8の設定内容を示す図表であり、(i)は外れ右特別停止図柄作成テーブル9の設定内容を示す図表であり、(j)は外れ右特別停止図柄作成テーブル10の設定内容を示す図表であり、(k)は外れ右特別停止図柄作成テーブル11の設定内容を示す図表である。
【図16】外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。
【図17】(a)は外れ中特別停止図柄作成テーブル1の設定内容を示す図表であり、(b)は外れ中特別停止図柄作成テーブル2の設定内容を示す図表であり、(c)は外れ中特別停止図柄作成テーブル3の設定内容を示す図表であり、(d)は外れ中特別停止図柄作成テーブル4の設定内容を示す図表であり、(e)は外れ中特別停止図柄作成テーブル5の設定内容を示す図表であり、(f)は外れ中特別停止図柄作成テーブル6の設定内容を示す図表であり、(g)は外れ中特別停止図柄作成テーブル7の設定内容を示す図表であり、(h)は外れ中特別停止図柄作成テーブル8の設定内容を示す図表である。
【図18】(i)は外れ中特別停止図柄作成テーブル9の設定内容を示す図表であり、(j)は外れ中特別停止図柄作成テーブル10の設定内容を示す図表であり、(k)は外れ中特別停止図柄作成テーブル11の設定内容を示す図表であり、(l)は外れ中特別停止図柄作成テーブル12の設定内容を示す図表であり、(m)は外れ中特別停止図柄作成テーブル13の設定内容を示す図表であり、(n)は外れ中特別停止図柄作成テーブル14の設定内容を示す図表であり、(o)は外れ中特別停止図柄作成テーブル15の設定内容を示す図表であり、(p)は外れ中特別停止図柄作成テーブル16の設定内容を示す図表である。
【図19】音声ランプ制御手段及び図柄制御手段の制御系の機能ブロック図である。
【図20】連続予告時判定テーブルの設定内容を示す図表である。
【図21】予告演出データ選択テーブル1の設定内容を示す図表である。
【図22】予告演出データ選択テーブル2の設定内容を示す図表である。
【図23】判定値と予告演出データとを対応させた図表である。
【図24】予告演出データと演出内容とを対応させた図表である。
【図25】入賞時の入賞コマンド作成制御のフローチャートである。
【図26】特別停止図柄作成制御のフローチャートの一部である。
【図27】特別停止図柄作成制御のフローチャートの一部である。
【図28】特別停止図柄作成制御のフローチャートの残部である。
【図29】特別演出更新制御のフローチャートである。
【図30】有利な入賞状態コマンド受信制御のフローチャートである。
【図31】不利な入賞状態コマンド受信制御のフローチャートである。
【図32】予告演出選択制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
【実施例】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。
本実施形態は、パチンコホールの島構造体に設置される所謂カード式弾球遊技機と呼ばれる第1種パチンコ機に本発明を適用した場合の一例であり、パチンコホールに設けられた島構造体には、その長さ方向に複数のカード式球貸し機1と複数のパチンコ機2Bとが交互に配設され、カード式球貸し機1はパチンコ機2Bに電気的に接続されている。
【0016】
図1〜図4に示すように、カード式弾球遊技機であるパチンコ機2Bは、矩形枠状の外枠3と、この外枠3に開閉自在に枢着された前枠4とを有し、カード式球貸し機1をサンドイッチ状に挟持する状態で、外枠3が島構造体(図示略)に取り外し可能に固定されている。前枠4には、遊技盤5が裏側から着脱自在に装着され、遊技盤5の前側に対応させて、窓部6aを有するガラス扉6と発射用の遊技球を貯留する球受け皿8の前面板(図示略)とが夫々開閉自在にヒンジを介して枢着されている。
【0017】
前枠4の下部には、球受け皿8から溢流し又は抜き取った遊技球を貯留する下皿9と、発射手段10の発射ハンドル11とが設けられている。この発射手段10は、回動操作可能な発射ハンドル11と、この発射ハンドル11を回動操作した回動角度に応じた打撃力で打撃槌12により遊技球を発射させる発射モータ13(図3、図4参照)などを備えている。球受け皿8の右部には、カード式球貸し機1に対する球貸し操作用の操作パネル14が設けられている。
【0018】
この操作パネル14には、カード残額を3桁の数字で表示するカード残額表示部14aと、所定金額分の遊技球の球貸しを指示する球貸しスイッチ14bと、遊技終了時にカードの返却を指令する返却スイッチ14cとが設けられている。図2に示すように、遊技盤5には、金属製の外レールと内レールとからなり、遊技球を案内するガイドレール15がほぼ環状に設けられている。
【0019】
このガイドレール15の内側の遊技領域5aには、その中央部に位置するセンターケース25と、そのセンターケース25内に設けられたカラーの液晶ディスプレイ16と、左右の普通図柄始動手段18(ゲート手段又は通過手段)と、複数の普通入賞手段19(この場合、例えば7つ)と、特別図柄始動手段(図柄始動兼入賞手段)20と、大入賞口手段(開閉式入賞手段)21等が夫々所定の位置に配設されるとともに、センターケース25の上側に、多数の微小なドット表示素子をマトリックス状に配置したドット式表示器26が設けられている。
【0020】
各普通図柄始動手段18には遊技球の通過を検出する球検出手段(図示略)が設けられている。また、複数の普通入賞手段19の各々にも、遊技球の入賞を検出する球検出手段(図示略)が設けられている。尚、遊技領域5aには複数の遊技釘や風車等が設けられているが、図示を省略する。液晶ディスプレイ16は、3つの特別図柄を変動表示する特別図柄表示手段23として機能するとともに、2つの普通図柄を変動表示する普通図柄表示手段24として機能する表示手段22である。
【0021】
また、表示手段22には、各種のキャラクタの動画、吹き出し等の動作を、特別図柄表示手段23を含む液晶ディスプレイ16の表示画面に図柄背景を伴って演出表示する機能も有する。特別図柄表示手段23は、左図柄を変動表示(縦方向のスクロール表示)する左表示部23aと、中図柄を変動表示する中表示部23bと、右図柄を変動表示する右表示部23cを有し、特別図柄始動手段20に遊技球が入賞することを条件に、これら表示部23a〜23cに特別図柄が所定時間だけ変動表示される。
【0022】
即ち、特別図柄始動手段20に遊技球が入賞した場合、その入賞タイミングで1つの制御乱数が抽出され、その抽出された制御乱数について、特別図柄の変動前に大当たりに関して判定され、各表示部23a〜23cにおいては、所定時間の変動の後、判定結果に基づいて決定された大当たり図柄態様、リーチ図柄態様、外れ図柄態様の何れかの図柄態様で停止する。
【0023】
普通図柄表示手段24は、表示手段22の右下部に、左図柄を変動表示する小型の左表示部24aと、右図柄を変動表示する小型の右表示部24bを有し、左右の普通図柄始動手段18の何れかを通過した遊技球が検出されたとき、各表示部24a,24bに普通図柄を所定時間だけ変動表示する。遊技球が左右何れかの普通図柄始動手段18を通過した場合、その通過タイミングで1つの制御乱数が抽出され、普通図柄の変動前に当たりに関して判定され、各表示部24a,24bにおいては、所定時間の変動表示の後、判定結果に基づいて決定された図柄態様で停止する。
【0024】
普通図柄表示手段24の変動後に停止した表示部24a,24bにおける普通図柄が当たり態様(これが特定態様に相当する)となった当たり発生時には、特別図柄始動手段20の普通電動手段(所謂、電動式チューリップ)20aが所定時間だけ開放されて入賞し易くなる。これも遊技者に有利な利益状態である。特別図柄始動手段20は、開閉自在な左右1対の開閉爪を図示外のソレノイドアクチュエータで駆動する普通電動手段20aと一体的に構成されたものである。この特別図柄始動手段20にも遊技球の通過を検出する球検出手段(図示略)が設けられている。
【0025】
大入賞口手段21は前方に開放可能な開閉板21aを備え、通常、開閉板21aは閉じ状態である。しかし、特別図柄表示手段23の変動後に停止した確定図柄が「777」、「444」等の特定態様のとき、所謂「大当たり」と称する特別遊技が開始され、開閉板21aが前方に開放されて遊技者に有利な状態が発生する。この大入賞口手段21の内部に特定入賞領域21b(所謂、Vゾーン)と普通入賞領域(図示略)が設けられ、特定入賞領域21bを遊技球が通過したとき、特別遊技が継続される。
【0026】
大入賞口手段21の開閉板21aが前方に開放された後、所定時間(例えば、約30秒間)が経過した場合、又は所定数(例えば10個)の遊技球が入賞した場合に特別遊技が終了する。しかし、開閉板21aが閉じるに際して遊技球が特定入賞領域21bを通過していれば、最大所定ラウンド(例えば、16ラウンド)まで特別遊技を継続でき、遊技者に有利な利益状態が付与される。
【0027】
図3、図4に示すように、前枠4の裏側には、遊技盤5を裏側から押さえる裏機構板30が着脱自在に装着され、この裏機構板30の上側に、基板カバー31で保護された外部出力基板32と、球タンク33と、これから延びるタンクレール34とが設けられ、このタンクレール34に接続された払出し/球貸し手段35が裏機構板30の側部に設けられ、裏機構板30の下側には払出し/球貸し手段35に接続された払出し球誘導路36が設けられている。払出し/球貸し手段35から払出された遊技球は払出し球誘導路36を経由して球受け皿8に払出される。
【0028】
裏機構板30の略中央部に形成された矩形状開口部30aには、遊技盤5の裏側に装着された裏カバー37が嵌合している。裏カバー37の後面に装着された基板ケース38の内部には、主制御基板39が配設され、その前側には図柄制御基板40が配設されている。そして、液晶ディスプレイ16はこの図柄制御基板40に液晶ドライバ97(図19参照)を介して電気的に接続されている。主制御基板39の下側で、裏カバー37に装着された基板ケース41の内部に音声ランプ制御基板42が設けられている。
【0029】
この基板ケース41の下側で裏機構板30に装着された基板ケース43の内部には、電源基板44と払出し制御基板45が夫々設けられている。更に、発射手段10の後側に装着された基板ケース46の内部には、発射制御基板47が設けられている。これら制御基板39〜40,42,44〜45,47は夫々独立のプリント基板で構成され、電源基板44と発射制御基板47を除くその他の制御基板39,40,42,45には、CPUとROM及びRAM等を有する1チップ集積回路からなるマイクロコンピュータ(以下、簡単にマイコンと呼ぶ)が夫々設けられている。
【0030】
主制御基板39とその他の制御基板40,42,45とは、複数本の信号線でコネクタを介して電気的に接続され、主制御基板39から各制御基板42(40),45に、所定の遊技動作を実行させる種々の制御コマンドを基本的に一方向通信にて送信可能になっている。制御コマンドの一方向通信を採用することで、普通図柄や特別図柄の図柄停止に関する不正を確実に防止できるようになっている。但し、主制御基板39は払出し制御基板45からは、払出し完了信号やエラー信号等を受信可能になっている。
【0031】
次に、パチンコ機2Bの制御装置に予め格納した複数の制御プログラムを介して達成される種々の機能について、図5、図19の機能ブロック図により説明する。但し、これら種々の機能は、前述した各種制御用のマイコン及びそのROMに格納した種々の制御プログラム等により、これら制御手段50B、90B、80、100、106で達成される。
【0032】
主制御基板39上に構成された主制御手段50B(これが遊技制御手段に相当する)は、遊技態様や遊技球の挙動に応じた遊技動作の制御、つまり遊技盤5に設けられた種々の遊技部品20,21や各種の遊技球入賞手段18〜21等に設けられた球検出スイッチ等に対する信号の入出力に関わる遊技盤5の遊技制御を主として司るとともに、後述する音声ランプ制御手段80、図柄制御手段90B、払出し制御手段100等に必要に応じて制御コマンドを送信出力する。
【0033】
図柄制御基板40上に構成された図柄制御手段90B(これが演出制御手段に相当する)は、主制御手段50Bから音声ランプ制御手段80を介して送信されてくる普通図柄用の変動パターン指定コマンド等に基づいて、各表示部24a,24bの普通図柄を変動制御し、指示された普通図柄態様を表示するように変動停止を制御する。図柄制御手段90Bは、更に、受信した特別図柄用の変動パターン指定コマンド等に基づいて、各表示部23a〜23cの特別図柄を変動制御し、指示された特別図柄態様を表示するように変動停止を制御したり、普通図柄表示手段24を除く表示手段22の略全画面に背景等を演出表示させる演出表示制御を実行する。
【0034】
音声ランプ制御基板42上に構成された音声ランプ制御手段80は、主制御手段50Bから変動パターン指定コマンドを受信し、遊技盤5や前枠4等に設けられた多数の装飾用ランプや演出用ランプ等を含むランプ群87の点灯制御を司るとともに、球受け皿8の裏側に設けられたスピーカ88を駆動制御してサウンド出力制御を司る。音声ランプ制御手段80は、更に、主制御手段50Bから保留球数情報コマンドを受信し、センターケース25に設けた特別図柄用の4つの保留球ランプ87a〜87dを点灯制御する。
【0035】
払出し制御基板45上に構成された払出し制御手段100は、主制御手段50から払出し制御コマンドを受信し、払出し/球貸し手段35による遊技球の払出し制御を司る。基板ケース43の内部には、更に、外部インターフェース基板48が収容されており、この外部インターフェース基板48上には外部インターフェース手段105が構成されている。発射制御基板47上に構成された発射制御手段106は、発射モータ13を駆動して遊技球の発射制御を司る。ここで、外部出力基板32からは、特別図柄に関する変動回数や停止図柄の情報等が、パチンコホールに設けられた図示しない島コンピュータに送信出力される。
【0036】
主制御手段50Bは、特別図柄用及び普通図柄用の両方を兼ね備えた乱数発生手段51と、抽出手段52と、保留手段53と、判定手段54と、図柄変動決定手段55Bと、確率変動手段56と、普通利益状態発生手段57と、特別利益状態発生手段58と、コマンド送受信手段59と、入賞計数手段60と、入賞コマンド作成手段61と、特別演出更新手段62等を備えている。ここで、乱数発生手段51と抽出手段52と判定手段54等により、普通図柄用と特別図柄用の抽選手段が夫々構成されている。
【0037】
抽出手段52は、乱数発生手段51でサイクリックに発生する複数の制御乱数(0〜108)のうち、普通図柄に関しては、左右何れかの普通図柄始動手段18に遊技球が通過したときの1つの制御乱数を抽出し、特別図柄に関しては、特別図柄始動手段20に遊技球が入賞したときの1つの制御乱数を抽出する。保留手段53は、普通図柄の変動中か否かに拘らず、普通図柄始動手段18を通過した遊技球の球数を一旦記憶し、普通図柄の変動中に限って保留球として記憶するとともに、保留球の各々に関して、普通図柄用に抽出された制御乱数を当たり判定乱数値として、最高で夫々4個まで記憶して保留可能である。
【0038】
また、保留手段53は、特別図柄の変動中か否かに拘らず、特別図柄始動手段20に入賞した遊技球の球数を一旦記憶し、特別図柄の変動中に限って保留球として記憶するとともに、保留球の各々に関して、特別図柄用に抽出された制御乱数を大当たり判定乱数値として、最高で夫々4個まで記憶して保留可能である。そして、保留手段53は、普通図柄の図柄変動が完了する毎に、保留中の当たり判定乱数を、先入れ先出し(First In First Out) により判定手段54に1つずつ供給し、特別図柄の図柄変動が完了する毎に、保留中の大当たり判定乱数値を、先入れ先出しにより判定手段54に1つずつ供給する。
【0039】
判定手段54は、保留手段53から供給される普通図柄用の当たり判定乱数について、普通図柄の変動前の時点で、特定乱数(当たり判定値)と一致した「当たり」又は「外れ」の何れであるかを判定する。判定手段54は、更に、保留手段53から供給される特別図柄用の大当たり判定乱数値について、特別図柄の変動前の時点で、特定乱数(大当たり判定値)と一致した「大当たり」又は「外れ(外れリーチを含む)」の何れであるかを判定する。
【0040】
判定手段54は、更に、確率変動型の大当たりに関しても判定を行い、確率変動型であると判定した場合には、当該利益状態である特別遊技が終了した後、次回或いは次々回の大当たり迄、或いは所定回数(例えば、100回)だけ特別図柄が変動する迄、特別利益状態発生手段58を介して確率変動手段56に対して、大当たりとする特定乱数(大当たり判定値)の数を通常のときよりも多くして、大当たり確率を通常よりも高めるように指令する。判定手段54は低確率状態では3つの大当り判定値を有し、高確率状態では低確率状態における3つの大当り判定値を含む20個の大当り判定値を有しているものとする。
【0041】
確率変動手段56は、確率変動モードを設定した場合、後述する普通利益状態発生手段57に所定の利益を与えるように夫々指示する。これも遊技者に有利な利益状態である。普通利益状態発生手段57は、確率変動手段56から前述した確率変動指示を受けると、普通図柄が「当たり」になることを条件として、特別図柄始動手段20の普通電動手段20aを通常時の開時間(例えば、約0.5 秒)よりも長い時間(例えば、約3秒)、開状態にする等して、遊技球が入り易くなるといった利益状態を遊技者に与える。
【0042】
特別利益状態発生手段58は、更に、判定手段54から大当たりの判定結果を受ける、若しくは、特別図柄表示手段23の変動後の停止図柄が大当たり図柄となることを条件に、遊技制御に含まれる所定の利益状態発生ルーチンにより大入賞口手段21の開閉板21aを前述したように開閉作動させる。図柄変動決定手段55は、判定手段54からの判定結果に応じて、所定の抽選プログラムにより、普通図柄に関して、「当たり」のときには当たりに関する普通図柄用の変動パターン指定コマンドと、左図柄及び右図柄の為の図柄指定コマンドを抽選により決定する。
【0043】
入賞コマンド作成手段61は、図6に示す演出モードフラグテーブルTB1と、図7に示す入賞コマンド判定テーブルTB2と、図8(a)に示すモード選択テーブル1TB3a及び図8(b)に示すモード選択テーブル2TB3bと、図9(a)に示す入賞状態コマンド1テーブルTB4a及び図9(b)に示す入賞状態コマンド2テーブルTB4bと
、図25に示す入賞時の入賞コマンド作成制御の制御プログラム等を有している。ここで、図6に示す演出モードフラグテーブルTB1により設定される演出モードフラグの値「6」、「7」に対応する2つの演出モードが、複数種の予告演出モードに相当し、これら複数種の予告演出モードは、予告演出を行わないモードも含めたものである。
【0044】
それ故、入賞コマンド作成手段61は、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞する毎に、後述する入賞コマンド作成制御の制御プログラムにより、これらテーブルTB1〜TB4を用いて、複数回の図柄変動に亙ってキャラクタを出現させるか否か、出現させるに際しては何れのキャラクタを出現させて演出するのか、を決定する入賞状態コマンドを作成する。特別演出更新手段62は、図10に示すモード判定テーブルTB5を有し、特別図柄の変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、演出モードフラグの値を更新することで、特別演出の演出内容を切換える演出更新制御を行うもので、図29に示す特別演出更新制御プログラムを有している。
【0045】
図柄変動決定手段55Bは、図11に示すように、停止図柄決定手段55aと、変動パターン切換え手段55b等からなり、特に特別図柄の停止図柄や変動パターンを決定する。停止図柄決定手段55aは、遊技球の特別図柄始動手段20への入賞に対応する図柄変動の変動直前に、保留球情報のうちの大当たり判定乱数値に基づいて、大当たりの場合には大当たり用停止図柄を決定し、外れの場合には外れ用停止図柄(外れリーチ用停止図柄を含む)を決定する。
【0046】
それ故、この停止図柄決定手段55aは、図12に示す大当たり図柄テーブルTB6と、図13に示す大当たりオフセットテーブルTB7と、図14に示す外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルTB8と、図15(a)〜(k)に示す外れ右特別停止図柄作成テーブル(1〜11)TB9と、図16に示す外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルTB10と、図17(a)〜(h),図18(i)〜(p)に示す外れ中特別停止図柄作成テーブル(1〜16)TB11と、図26〜図28に示す特別停止図柄作成制御プログラム等を有している。
【0047】
入賞計数手段60は、普通入賞手段19と、特別図柄始動手段20と、大入賞口手段21に有する特定入賞領域21b及び普通入賞領域21cに入賞する遊技球を計数する。そこで、コマンド送受信手段59は、その入賞計数手段60で集計した遊技球の入賞個数に基づく遊技球の払出しを指令する払出し指令コマンドを払出し制御手段100に対して送信するとともに、払出し制御手段100からは、コマンドを受信した確認コマンドや払出し完了コマンド、更にはエラー発生コマンド等を受信する。
【0048】
コマンド送受信手段59は、更に、遊技球の保留数に関する保留数情報コマンド、確率変動状態を示す確率変動情報コマンド等、種々の制御コマンドを送信すべき制御手段80,90B,100に送信出力する。
【0049】
次に、弾球遊技機2Bの図柄制御手段90Bについて説明する。
この図柄制御手段90Bは、図19に示すように、コマンド送受信手段91と、変動パターン記憶手段92と、変動パターン決定手段93と、乱数発生手段94と、演出制御手段95と、表示装置制御手段96と、液晶ドライバ97と、予告演出選択制御手段98等を備えている。
【0050】
コマンド送受信手段91は、音声ランプ制御手段80のコマンド送受信手段81から変動パターン指定コマンドや図柄指定コマンドを受信するとともに、このコマンド送受信手段81に対して、種々の制御コマンドを送信可能になっている。変動パターン記憶手段92には、普通図柄や特別図柄に関して、複数の変動パターン指定コマンドの各々に変動内容(変動時間を含む)を対応づけた図柄変動に関する変動パターン情報が記憶されている。
【0051】
変動パターン決定手段93は、変動パターン指定コマンドに対応する変動パターン情報を選択するとともに、この変動パターン情報に、複数の選択肢が設けられている場合には、乱数発生手段94で発生した所定数の制御乱数のうちの1つを抽出し、この抽出した制御乱数に基づいて1つの選択肢を決定する。演出制御手段95は、前述した変動パターンで指示される特別演出や、本願特有の特定演出を実行可能である。
【0052】
表示装置制御手段96は、変動パターン決定手段93から受けた図柄変動に関する種々の図柄表示信号を液晶ドライバ97に送信出力するとともに、演出制御手段95から受けた演出制御信号を液晶ドライバ97に送信出力する。それ故、特別図柄表示手段23の表示部23a〜23cにおいて特別図柄が変動表示され、普通図柄表示手段24の表示部24a,24bにおいて普通図柄が変動表示されるのに加えて、普通図柄表示手段24を除く液晶ディスプレイ16の表示画面の略全体に、各種の演出表示が行われる。
【0053】
予告演出選択制御手段98は、図20に示す連続予告時判定テーブルTB12と、図21に示す予告演出データ選択テーブル1(通常用)TB13と、図22に示す予告演出データ選択テーブル2(連続予告用)TB14と、図32に示す予告演出選択制御プログラム等を有し、主制御手段50Bから送信された入賞状態コマンドに基づいて、複数回の図柄変動に亙ってキャラクタを出現させながら演出制御を実行する。
【0054】
次に、入賞時の入賞コマンド作成制御について、図25に示すフローチャートに基づいて説明する。この入賞コマンド作成制御は、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞して、入賞に関する保留球情報が作成されたときにコールされて実行される。
【0055】
この制御が開始されると、先ず演出の有無や演出内容を設定する演出モードフラグの値が「0」以外のとき、つまり遊技球の特別図柄始動手段20への入賞時に、演出が何らかの内容で実行されていて、未終了の予告演出が存在する場合には(S121:No) 、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。それ故、予告演出が重複して行われないように、予告演出の重複が防止されている。
【0056】
現在演出が何ら行われておらず、演出モードフラグの値が「0」のときには(S121 :Yes) 、入賞コマンド判定テーブルTB2に基づいて、今回の入賞により作成された保留球情報の大当たり判定乱数値と、3つの大当たり判定値「271」,「607」、「907」を含む9つの特定判定値の何れかと一致するか否かが、最高で9回まで繰り返して判定される(S122 )。ここで、入賞コマンド判定テーブルTB2には、判定回数「9」と、3つの大当たり判定値と、6つの大当たり判定値以外の特定数値「270」,「272」,「606」・・・「908」からなる9つの特定判定値が予め設定されている。
【0057】
それ故、今回の大当たり判定乱数値と何れかの特定判定値とが一致した場合に(S123:Yes)、判定回数値が7以上のとき、つまり判定処理回数が3回以内であって、大当たり判定乱数値が3つの大当たり判定値の何れかと一致した、遊技者に有利になるような場合には(S124:Yes)、モード選択テーブル1TB3aが選択されるが(S125 )、判定回数値が6未満であって、大当たり判定乱数値が大当たり判定値以外の単なる特定数値と一致した、遊技者に有利でないような場合には(S124:No) 、モード選択テーブル2TB3bが選択される(S126 )。
【0058】
次に、選択されたモード選択テーブル1,2に有する処理回数Nを読出して設定され(S127 )、更に、モード選択テーブル1,2の入賞状態の数値が読み込まれる(S128 )。次に、演出選択用乱数値(0〜96)のうちの1つが抽出され、乱数値として設定される(S129 )。次に、この乱数値が、乱数値から先頭の減算値「29」を減算した減算結果の数値に更新され(S130 )、乱数値が負数でない場合(キャリーが発生しない場合)には(S131:No) 、処理回数Nが1つデクリメントされ(S132 )、処理回数Nが「0」の場合には(S133:Yes)、リターンする。
【0059】
しかし、処理回数Nが「0」でない場合には(S133:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S134 )、乱数値が負数でない場合には(S131:No) 、S131 〜S134 が繰り返して実行される。乱数値が負数になった場合(S131 :Yes) 、演出カウンタの値として現在の特別図柄の保留球数が設定され(S135 )、その保留球数に基づいて演出モードフラグの値が設定される(S136 )。
【0060】
この場合、モード選択テーブル1TB3aが選択された場合に、減算値「29」を減算したときに負数になった場合の演出モードフラグの値は、特別図柄の保留球数が「1個」の場合には「2」であり、特別図柄の保留球数が「2個」の場合には「1」であり、特別図柄の保留球数が「3又は4個」の場合にも「1」である。また、減算値「23」を減算したときに負数になった場合の演出モードフラグの値は、特別図柄の保留球数が「1個」の場合には「7」であり、特別図柄の保留球数が「2個」の場合には「6」であり、特別図柄の保留球数が「3又は4個」の場合にも「6」である。
【0061】
ここで、図6に示すように、演出モードフラグ値が「0」の場合には通常であって、何も演出することがなく、演出モードフラグ値が「1」〜「2」については連続図柄スベリ演出であり、演出モードフラグ値が「3」〜「5」については2連続リーチ予告演出であり、演出モードフラグ値が「6」〜「7」については連続キャラクタを出現させる予告演出である。
【0062】
次に、選択されているモード選択テーブル1,2のコマンド送信判定値が「0」の場合には(S137 :Yes) 、この制御を終了してリターンするため、入賞状態コマンドは送信されない。しかし、減算値「23」を減算したときに負数になった場合に限って、つまりキャラクタ演出を行う場合に限って、コマンド送信判定値が「1」であるため(S137:No) 、入賞状態の値が「1」のとき、つまり大当たり判定乱数値が大当たり判定値の何れかと一致した遊技者に有利な場合には、保留球数に応じた入賞状態コマンド1が設定される(S139)。
【0063】
一方、入賞状態の値が「2」のとき、つまり大当たり判定乱数値が大当たり判定値以外の単なる特定数値と一致した遊技者に有利でないような場合には、保留球数に応じた入賞状態コマンド2が設定される(S140)。図9(a)に示すように、入賞状態コマンド1テーブルTB4aには、保留球数(1個〜4個)に応じて、4種類(B201〔H〕〜B204〔H〕)が設けられている。また、図9(b)に示すように、入賞状態コマンド2テーブルTB4bには、保留球数(1個〜4個)に応じて、4種類(B301〔H〕〜B304〔H〕)が設けられている。ここで、S129 〜S134 が所定のモード決定理論に相当し、S136 がモード決定手段に相当し、S139 とS140 が演出コマンド作成手段に相当する。
【0064】
このように、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞したときに作成される入賞状態コマンドとして、利益状態が発生して遊技者に有利な場合の最大保留球数「4個」の各々に設けた4種類と、利益状態が発生しないで遊技者に有利でないような場合の最大保留球数「4個」の各々に設けた4種類とからなる8種類が設けられており、演出モードと保留球数とに基づいて、遊技者に有利な場合には、これら4種類(B201〔H〕〜B204〔H〕)の入賞状態コマンド1の何れかを選択して送信することができ、また遊技者に有利でないような場合には、これら4種類(B301〔H〕〜B304〔H〕)の入賞状態コマンド2の何れかを選択して送信することができる。
【0065】
次に、特別停止図柄作成制御について、図26〜図28のフローチャートに基づいて説明する。この制御は、遊技球の特別図柄始動手段20への入賞に対応する図柄変動が実行される直前であって、判定手段54により大当たりか否かの判定が行われた後に実行される。
この制御が開始されると、先ず、図柄変動に供する保留球に関する保留球情報に有する大当たり図柄乱数値(0〜29)がオフセット値として設定される(S141)。
【0066】
次に、大当たり判定の結果、大当たりであって、大当たりフラグがセットされている場合(大当たりフラグデータ=1)には(S142:Yes)、先ず図12に示す大当たり図柄テーブルTB6と、S141 で設定されたオフセット値とに基づいて、左特別図柄番号が設定(決定)され(S143)、中特別図柄番号が設定(決定)され(S144)、右特別図柄番号が設定(決定)され(S145)、右端特別図柄番号が設定(決定)され(S146)、更に、特別図柄判定データが設定される(S147)。
【0067】
ここで、右端特別図柄は、遊技者にはあまり良く見えないような図柄であり、偶数図柄態様で確定した場合でも、確率変動状態にするか、非確率変動状態にするのかを制御的に設定するように設けられている。また、特別図柄判定データにおいて、「0」は非確率変動状態であることを指示するものであり、「1」は確率変動状態であることを指示する。
【0068】
次に、オフセット値として、演出モードフラグ(0〜7)の値が設定され(S148)、大当たりオフセットテーブルTB7からオフセット値と状態フラグの値(0:低確率状態,1:普通図柄の変動時間短縮状態,2:高確率状態)とに基づいて、特別図柄停止オフセットの値が設定され(S149)、この制御を終了してリターンする。
【0069】
即ち、特別図柄に関して、この特別図柄停止オフセットの値に基づいて、大当たり用の変動パターンを選択するための大当たり変動パターン選択テーブルを切換えるようになっている。このように、変動パターン選択テーブルを切換えるようにして、演出モードフラグ(0〜7)の値に応じて、連続的に図柄のスベリ演出を行ったり、2回の図柄変動に亙って連続的にリーチ予告演出を行うようになっている。
【0070】
一方、大当たりでない場合には(S142:No) 、図27に示すように、先ず右端特別停止図柄番号として、外れ特別図柄作成用乱数(0〜2)のうちから抽出された1つの数値が設定(決定)され(S150 )、左特別停止図柄番号として、外れ特別図柄作成用乱数(0〜9)のうちから抽出された1つの数値が設定される(S151)。これにより、右端特別停止図柄と、外れ用の左特別停止図柄とが夫々決定される。次に、オフセット値として演出モードフラグの値が設定され(S152)、外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルTB8から、状態フラグの値とオフセット値とに基づいて、外れ右特別停止図柄作成テーブル(1〜11)が選択される(S153)。
【0071】
次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数(1〜100)のうちから抽出された1つの数値が設定され(S154)、乱数値が、乱数値からその選択された何れかの外れ右特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S155)、演算の結果、乱数値が負数でない場合には(S156:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S157)、乱数値が負数でない場合には(S156:No) 、S156 〜S157 が繰り返して実行される。
【0072】
そして、乱数値が負数になった場合(S156 :Yes) 、このときの図柄値が設定される(S158)。次に、その図柄値として、図柄値に左特別停止図柄番号を加算した数値が設定され(S159)、加算結果の図柄値が「10」以上の場合には(S160:Yes)、図柄値から「10」を減算した数値が新たに設定され(S161)、この図柄値が右特別停止図柄番号として設定される(S162)。それ故、この時点で右特別停止図柄が決定される。
【0073】
次に、S163 〜S173 により、略同様にして中図柄が決定される。先ず、選択されている右特別停止図柄作成テーブルの、乱数値が負数になったときのオフセット値が設定され(S163)、外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルTB10から、そのオフセット値に基づいて、外れ中特別停止図柄作成テーブル(1〜16)が選択される(S164)。次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数(0〜102)のうちから抽出された1つの数値が設定される(S165)。
【0074】
次に、乱数値が、乱数値からその選択された何れかの外れ中特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S166)、演算の結果、乱数値が負数でない場合には(S167:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S168)、乱数値が負数でない場合には(S167:No) 、S167 〜S168 が繰り返して実行される。そして、乱数値が負数になった場合(S167 :Yes) 、このときの図柄値が設定される(S169)。
【0075】
次に、その図柄値として、図柄値に左特別停止図柄番号を加算した数値が設定され(S170)、加算結果の図柄値が「10」以上の場合には(S171:Yes)、図柄値として、図柄値から「10」を減算した数値が新たに設定され(S172)、この図柄値が中特別停止図柄番号として設定される(S173)。それ故、この時点で中特別停止図柄が決定される。その後、外れ中特別停止図柄作成テーブルから、図柄値が負数となったときの図柄値に対応する特別図柄停止オフセットの値が設定され(S174)、この制御を終了してリターンする。
【0076】
ここで、オフセット値(演出フラグデータの値)が「3」であって、状態フラグの値が「2」又は「1」の場合に選択される「外れ右特別停止図柄作成テーブル9」における図柄値と、状態フラグの値が「0」の場合に選択される「外れ右特別停止図柄作成テーブル4」における図柄値とが、何れも「0」以外であるため、先に決定されている左特別図柄に対して、右特別図柄が左特別図柄よりも図柄値だけズレた図柄に決定されるため、リーチ状態は有り得ない。
【0077】
一方、オフセット値(演出フラグデータの値)が「5」であって、状態フラグの値が「2」又は「1」の場合に選択される「外れ右特別停止図柄作成テーブル10」における図柄値と、状態フラグの値が「0」の場合に選択される「外れ右特別停止図柄作成テーブル6」における図柄値とが、何れも「0」であるため、先に決定されている左特別図柄に対して、右特別図柄が左特別図柄と同様の図柄に決定されるため、必ずリーチ状態が発生する。
【0078】
次に、特別演出更新制御について、図29のフローチャートに基づいて説明する。この制御は、図26に示す特別停止図柄作成制御に続けて実行される。
この制御が開始されると、先ず、演出カウンタの値が「0」の場合には(S181:Yes)、演出モードフラグの値に「0」がセットされ、演出モードフラグがクリアされる(S184)。しかし、演出カウンタの値が「0」でない場合には(S181:No) 、演出カウンタの値が1つデクリメントされる(S182 )。
【0079】
その結果、演出カウンタの値が「0」になった場合にも(S183:Yes)、同様に演出モードフラグがクリアされる(S184)。ところで、演出カウンタの値をデクリメントした結果、演出カウンタの値が「0」以外の場合には(S183:No) 、図10に示すモード判定テーブルTB5に有するループ数L「4」が設定され(S185)、先頭の演出カウンタ判定データと演出カウンタの値とが一致しない場合には(S186:No) 、ループ数Lが1つデクリメントされ(S189)、ループ数Lが「0」の場合には(S190:Yes)、リターンする。
【0080】
しかし、ループ数Lが「0」以外の場合で(S190 :No)、次の演出カウンタ判定データと演出カウンタの値とが一致しない場合(S191:No) 、S189 〜S191 が繰り返して実行される。ところで、これら演出カウンタ判定データと演出カウンタの値とが一致した場合(S186:Yes 、又はS191:Yes)、今度は演出モード判定データと演出モードフラグとが一致するか否かが判定され、一致しない場合には(S187:No) 、同様にS189 〜S191、S187 が繰り返して実行される。
【0081】
そして、これら演出カウンタ判定データと演出カウンタの値が一致し且つ演出モードフラグ判定データと演出モードフラグが一致した場合には(S187:Yes)、次回の図柄変動時に演出表示する演出内容を進めておくように、演出モードフラグが1つインクリメントされ(S188)、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。例えば、1つデクリメントされた演出カウンタ値が「1」の場合に、演出モードフラグの値が「1」のときには演出モードフラグ「2」に進めることで、次回の図柄変動時に「図柄スベリ予告/最後」を演出できる。
【0082】
また、例えば、演出カウンタ値が「1」の場合に、演出モードフラグの値が「6」のときには、その演出モードフラグの値を「7」に進めておくことで、次回の図柄変動時に「連続キャラクタ出現予告/最後」を演出できる。
【0083】
次に、図柄制御手段90Bのコマンド送受信手段91で実行される、入賞状態コマンド1受信制御について、図30のフローチャートに基づいて説明する。この場合、主制御手段50Bから送信された、4種類(B201〔H〕〜B204〔H〕)の入賞状態コマンド1の何れかを受信することで、この入賞状態コマンド1受信制御が開始される。
【0084】
この制御が開始されると、先ず、設定値として、コマンド送受信手段91で受信した入賞コマンド1(B2XX〔H〕)のうち、1バイトからなる下位側のイベントデータ(XX〔H〕)だけが設定される(S201)。次に、連続予告カウンタにその設定値が設定される(S202)。次に、設定値が1つデクリメントされ(S203)、連続予告フラグの値として、設定値が設定され(S204)、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。
【0085】
この場合、入賞コマンド1のB201〔H〕のイベントデータ「01〔H〕」は1つデクリメントされるため連続予告フラグの値は「0」、同様に、入賞コマンド1のB202〔H〕のイベントデータ「02〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「1」、入賞コマンド1のB203〔H〕のイベントデータ「03〔〔H〕〕」に基づいて連続予告フラグの値は「2」、入賞コマンド1のB204〔H〕のイベントデータ「04〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「3」になる。それ故、この場合の連続予告フラグ値は「0〜3」の何れかに設定される。
【0086】
一方、主制御手段50Bから送信された、4種類(B301〔H〕〜B304〔H〕)の入賞状態コマンド2の何れかを受信することで、図31に示す入賞状態コマンド2受信制御が開始される。この制御が開始されると、先ず、設定値として、コマンド送受信手段91で受信した入賞コマンド2(B3XX〔H〕)のうち、1バイトからなる下位側のイベントデータ(XX〔H〕)だけが設定される(S211)。次に、連続予告カウンタにその設定値が設定される(S212)。次に、設定値が3つインクリメントされ(S213)、連続予告フラグの値として、設定値が設定され(S214)、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。
【0087】
この場合、入賞コマンド2のB301〔H〕のイベントデータ「01〔H〕」は3つインクリメントされるため連続予告フラグの値は「4」、同様に、入賞コマンド2のB302〔H〕のイベントデータ「02〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「5」、入賞コマンド2のB303〔H〕のイベントデータ「03〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「6」、入賞コマンド2のB304〔〔H〕〕のイベントデータ「04〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「7」になる。それ故、外れ用の連続予告フラグの値は「4〜7」の何れかに設定される。
【0088】
次に、予告演出選択制御手段98により実行される予告演出選択制御について、図32のフローチャートに基づいて説明する。但し、この予告演出選択制御は、主制御手段50Bから、変動開始に際して送信される変動パターンコマンドを受信したときに実行される。
この制御が開始されると、先ず、図30又は図31において演算により作成された連続予告カウンタの値に基づいて、この連続予告カウンタの値が「0」の場合には(S221:Yes)、予告演出データ選択テーブル1TB13(通常用)が選択される(S225)。
【0089】
次に、選択された予告演出データ選択テーブル1と、予告選択用乱数値(0〜106)のうちから抽出された1つの数値とに基づいて、「0〜3」の何れかの予告演出データが設定され(S228)、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。例えば、変動パターン番号が「1」で且つ予告演出データ選択テーブル1が選択された場合に、予告選択用乱数値が「100」であった場合、この予告選択用乱数値「100」から最初の第1減算値「104」が減算された結果、予告選択用乱数値が負数になるため、負数になったときの予告演出データ「0」が設定される。
【0090】
また、例えば、変動パターン番号が「2」で且つ予告演出データ選択テーブル1が選択された場合に、予告選択用乱数値が「72」であった場合、この予告選択用乱数値「72」から最初の第1減算値「62」が減算され、しかも第2減算値「15」が減算された結果、予告選択用乱数値が負数になるため、負数になったときの予告演出データ「1」が設定される。
【0091】
ところで、連続予告カウンタの値が「0」以外の場合には(S221 :No)、今回の図柄変動により保留球数が1つ減少するため、連続予告カウンタの値が1つデクリメントされる(S222)。ここで、予告選択用乱数値が最大でも「106」であって、これら4つの減算値(第1減算値〜第4減算値)を全て加算すると総減算値は「107」になるため、予告選択用乱数値は、第1減算値〜第4減算値の何れかの減算値を減算したときに、必ず負数になる。
【0092】
次に、図20に示す連続予告時判定テーブルTB12から、連続予告フラグの値と連続予告カウンタの値とに基づいて、判定値が設定される(S223)。次に、その判定値が判定され(S224)、その判定の結果、判定値が「0」の場合には(S224)、図23に示すように、予告演出データ選択テーブル1TB13が選択され(S225)、「0〜3」の何れかの演出予告データが設定される(S228)。
【0093】
ここで、図24に示すように、予告演出データが「0」の場合、図柄の変動中に何れのキャラクタが出現することがない。しかし、予告演出データが「1」,「2」,「3」の場合には、図柄の変動中に、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCが夫々出現する演出が行われる。これらキャラクタA〜Cは相互に異なる別のキャラクタである。次に、判定値が「1」の場合には(S224)、予告演出データ選択テーブル2TB14が選択され(S226)、「0〜3」の何れかの演出予告データが設定される(S228)。
【0094】
ところで、判定値が「2」の場合には(S224)、演出内容を変更することなくリターンする。即ち、図23に示すように、前回の変動時に選択した予告演出データと同一のものが選択されるため、前回の変動時の演出時に出現したキャラクタと同一のキャラクタが出現する。次に、判定値が「3」の場合には(S224)、予告演出データが1つインクリメントされ(S227)、その予告演出データの値が「4」になった場合には(S229:Yes)、予告演出データの値とて「1」が設定される(S230)。
【0095】
即ち、判定値が「2」であって前回の図柄変動においてキャラクタBにより演出がなされたのに対して、今回の図柄変動においては、判定値が「3」に変更されるため、キャラクタCにより演出がなされる。また、判定値が「3」であって前回の図柄変動においてキャラクタCにより演出がなされたのに対して、今回の図柄変動においては、判定値が「1」に変更されるため、キャラクタAにより演出がなされる。
【0096】
ここで、予告演出データ選択テーブル1においては、第1減算値が比較的大きな数値に設定され、第2減算値がその次に大きな数値に設定されているため、予告演出データとして「0」が設定され易くなり、キャラクタが出現しない場合が多い。一方、予告演出データ選択テーブル2においては、第1減算値が「0」で、第2減算値〜第4減算値が略同様の数値に設定されているため、予告演出データとして「1〜3」の何れかが設定され易くなり、次回の図柄変動からキャラクタA〜キャラクタCの何れかの出現率が高くなっている。
【0097】
このように、主制御手段50Bから遊技者に有利でない入賞状態コマンド2を受信した場合であって、B303〔H〕の場合には、連続演出フラグの値が「6」であるため、図20に示すように、連続予告カウンタの値が「2」→「1」→「0」と進むにつれて、判定値が「1」→「1」→「1」に設定されるため、キャラクタが出現するが、何れのキャラクタが出現するのか分からない状態である。
【0098】
また、B304〔H〕の場合には、連続演出フラグの値が「7」であるため、連続予告カウンタの値が「3」→「2」→「1」→「0」と進むにつれて、判定値が「1」→「1」→「2」→「3」に設定されるため、キャラクタが出現するに際して、判定値「2」のときに前回と同様のキャラクタが出現し、更に、判定値「3」のときに前回と異なるキャラクタが出現するような演出である。
【0099】
しかし、主制御手段50Bから遊技者に有利な入賞状態コマンド1を受信した場合であって、B204〔H〕の場合には、連続演出フラグの値が「3」であるため、連続予告カウンタの値が「3」→「2」→「1」→「0」と進むにつれて、判定値が「1」→「2」→「2」→「2」に設定されるため、キャラクタが出現するに際して、最初に出現したキャラクタが、複数回の図柄変動に亙って同様のキャラクタが出現するようになる。
【0100】
このように、遊技者に有利でない入賞状態コマンド2の場合には、キャラクタが出現しないか、或いは単発的に出現する場合でも何れのキャラクタが出現するのか分からないような演出状態である。一方、遊技者に有利な入賞状態コマンド1の場合には、キャラクタが連続して出現するようになり、しかも同様のキャラクタが図柄変動毎に繰り返して出現するようになるため、遊技者が「ドキッー」とするような予告演出をすることができ、遊技者の大当たりに対する期待度を増大させることができる。
【符号の説明】
【0101】
2B パチンコ機(弾球遊技機)
18 普通図柄始動手段
20 特別図柄始動手段
22 図柄表示手段
50 主制御手段
50B 主制御手段
53 保留手段
57 普通利益状態発生手段
58 特別利益状態発生手段
80 音声ランプ制御手段
88 スピーカ
90B 図柄制御手段(演出制御手段)
【技術分野】
【0001】
本発明はパチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機等の弾球遊技機に関し、特に複数個の保留球を有する場合の予告演出を、複数回の図柄変動に亙って連続的に行うようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、第1種のパチンコ機等の弾球遊技機においては、遊技盤に、普通入賞手段に加えて、普通図柄始手段(所謂、ゲート手段)や特別図柄始動手段(所謂、電動式チューリップ)、1又は複数の普通図柄を変動表示可能な普通図柄表示手段、複数の特別図柄を変動表示可能な特別図柄表示手段、更に、アタッカーと呼ばれる大入賞口手段(開閉式入賞手段)等を備え、発射手段により遊技盤の遊技領域に発射された遊技球が特別図柄始動手段に入賞した場合、特別図柄表示手段における複数の特別図柄が所定変動時間だけ変動する。
【0003】
このとき、遊技球の特別図柄始動手段への入賞時点で抽選された結果が大当たりの場合、その変動後の停止図柄が特定図柄態様(所謂、「777」等の大当たり図柄態様)となり、大入賞口手段が所定条件に基づいて、設定回数(例えば、16ラウンド)まで開閉動作を繰り返し、遊技者に有利な利益状態である特別遊技が発生する。この場合、大入賞口手段の開放中には、複数の遊技球が入賞可能になり、遊技者に多大の利益が還元される。
【0004】
ところで、普通図柄の変動中にゲート手段を通過した複数の遊技球を順次検出した場合、或いは、特別図柄の変動中に特別図柄始動手段に入賞した複数の遊技球を順次検出した場合には、予め設定された上限保留個数(例えば、4個)を限度に保留球を夫々記憶し、図柄変動が終了する毎に、保留球数を1つずつ減らして消化するようにし、最終的に、保留球が無くなるまで図柄変動が繰り返して実行される。
【0005】
この場合、例えば、保留4個目として特別図柄始動手段に入賞した保留球に関する抽選値が大当たりであった場合には、保留1個目を消化する図柄変動からこの保留4個目を消化する図柄変動に亙る各変動毎に、予告演出を連続して行うようにし、遊技者への大当たりに対する期待感を大いに持たせるようにし、遊技者による弾球遊技を盛り上げるようになっている。
【0006】
その為には、制御装置において、遊技盤側の制御を司る遊技制御手段は、図柄変動や演出表示を司る演出制御手段に対して、連続予告を行う各時点で、予告演出表示を実行させる予告演出コマンドを送信するようにしている。それ故、演出制御手段においては、遊技制御手段から送信されてくる予告演出コマンドを受信する毎に、その予告演出コマンドで指示される予告演出を忠実に行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−157758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の弾球遊技機においては、前述したように、保留されている複数の保留球を消化する図柄変動が行われるに際して、連続予告を行う場合には、連続予告を行う各時点で、遊技制御手段は予告演出の為の予告演出コマンドを送信するため、遊技制御手段における複数回に亙る予告演出コマンドの送信制御が複雑化すること、等の問題がある。
【0009】
本発明の目的は、複数個の保留球を消化するための複数回の図柄変動に亙って行う連続予告の連続予告制御を簡単化できるようにすること、予告演出の演出性を高められるようにすること、等である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の弾球遊技機は、始動手段による遊技球の検出に応じて図柄を変動表示する図柄表示手段と、始動手段により検出され図柄変動に供してない保留遊技球に関連する情報を記憶する保留用記憶手段と、遊技者に対して種々の演出を行う演出手段と、図柄変動後の図柄態様が特定態様となる場合に遊技者に有利な利益状態を発生させる特別利益状態発生手段とを備えた弾球遊技機において、保留遊技球が存在する場合に始動手段に入賞した遊技球に対する利益状態の発生を予告する為の予告演出の予告演出パターンの種類を決定する為の複数種の予告演出モードフラグと、予告演出を実行するか否か判定する予告判定手段と、予告判定手段が肯定判定した場合に、その判定時の保留遊技球の数を予告演出カウンタ値として設定すると共に、その予告演出カウンタ値を図柄変動毎に減算する予告演出カウンタと、予告判定手段が肯定判定した場合に、予告演出モードフラグの何れか1つを決定するモード決定手段と、図柄変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、現在設定されている予告演出モードフラグと前記予告演出カウンタ値とを含む更新情報に基づいて前記複数種の予告演出モードフラグの何れか1つを新たに設定する予告演出更新手段とを備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項2の弾球遊技機は、請求項1の発明において、複数種の予告演出モードフラグの値に対応付けて複数種類の予告演出パターンが記憶されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本願の発明によれば、予告演出の予告演出パターンの種類を決定する為の複数種の予告演出モードフラグと、予告演出を実行するか否か判定する予告判定手段と、予告判定手段が肯定判定した場合に、その判定時の保留遊技球の数を予告演出カウンタ値として設定すると共に、その予告演出カウンタ値を図柄変動毎に減算する予告演出カウンタと、予告演出モードフラグの何れか1つを決定するモード決定手段と、図柄変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、現在設定されている予告演出モードフラグと前記予告演出カウンタ値とを含む更新情報に基づいて前記複数種の予告演出モードフラグの何れか1つを新たに設定する予告演出更新手段とを備えたので、複数個の保留球を消化するための複数回の図柄変動に亙って行う連続予告の連続予告制御を簡単化でき、予告演出の演出性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るパチンコ機(弾球遊技機)の斜視図である。
【図2】パチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図3】パチンコ機の背面図である。
【図4】パチンコ機の側面図である。
【図5】主制御手段の制御系の機能ブロック図である。
【図6】演出モードフラグテーブルの設定内容を示す図表である。
【図7】入賞コマンド判定テーブルの設定内容を示す図表である。
【図8】(a)はモード選択テーブル1の設定内容を示す図表であり、(b)はモード選択テーブル2の設定内容を示す図表である。
【図9】(a)は入賞状態コマンド1テーブルの設定内容を示す図表であり、(b)は入賞状態コマンド2テーブルの設定内容を示す図表である。
【図10】モード判定テーブルの設定内容を示す図表である。
【図11】図柄変動決定手段の構成図である。
【図12】大当たり図柄テーブルの設定内容を示す図表である。
【図13】大当たりオフセットテーブルの設定内容を示す図表である。
【図14】外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。
【図15】(a)は外れ右特別停止図柄作成テーブル1の設定内容を示す図表であり、(b)は外れ右特別停止図柄作成テーブル2の設定内容を示す図表であり、(c)は外れ右特別停止図柄作成テーブル3の設定内容を示す図表であり、(d)は外れ右特別停止図柄作成テーブル4の設定内容を示す図表であり、(e)は外れ右特別停止図柄作成テーブル5の設定内容を示す図表であり、(f)は外れ右特別停止図柄作成テーブル6の設定内容を示す図表であり、(g)は外れ右特別停止図柄作成テーブル7の設定内容を示す図表であり、(h)は外れ右特別停止図柄作成テーブル8の設定内容を示す図表であり、(i)は外れ右特別停止図柄作成テーブル9の設定内容を示す図表であり、(j)は外れ右特別停止図柄作成テーブル10の設定内容を示す図表であり、(k)は外れ右特別停止図柄作成テーブル11の設定内容を示す図表である。
【図16】外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。
【図17】(a)は外れ中特別停止図柄作成テーブル1の設定内容を示す図表であり、(b)は外れ中特別停止図柄作成テーブル2の設定内容を示す図表であり、(c)は外れ中特別停止図柄作成テーブル3の設定内容を示す図表であり、(d)は外れ中特別停止図柄作成テーブル4の設定内容を示す図表であり、(e)は外れ中特別停止図柄作成テーブル5の設定内容を示す図表であり、(f)は外れ中特別停止図柄作成テーブル6の設定内容を示す図表であり、(g)は外れ中特別停止図柄作成テーブル7の設定内容を示す図表であり、(h)は外れ中特別停止図柄作成テーブル8の設定内容を示す図表である。
【図18】(i)は外れ中特別停止図柄作成テーブル9の設定内容を示す図表であり、(j)は外れ中特別停止図柄作成テーブル10の設定内容を示す図表であり、(k)は外れ中特別停止図柄作成テーブル11の設定内容を示す図表であり、(l)は外れ中特別停止図柄作成テーブル12の設定内容を示す図表であり、(m)は外れ中特別停止図柄作成テーブル13の設定内容を示す図表であり、(n)は外れ中特別停止図柄作成テーブル14の設定内容を示す図表であり、(o)は外れ中特別停止図柄作成テーブル15の設定内容を示す図表であり、(p)は外れ中特別停止図柄作成テーブル16の設定内容を示す図表である。
【図19】音声ランプ制御手段及び図柄制御手段の制御系の機能ブロック図である。
【図20】連続予告時判定テーブルの設定内容を示す図表である。
【図21】予告演出データ選択テーブル1の設定内容を示す図表である。
【図22】予告演出データ選択テーブル2の設定内容を示す図表である。
【図23】判定値と予告演出データとを対応させた図表である。
【図24】予告演出データと演出内容とを対応させた図表である。
【図25】入賞時の入賞コマンド作成制御のフローチャートである。
【図26】特別停止図柄作成制御のフローチャートの一部である。
【図27】特別停止図柄作成制御のフローチャートの一部である。
【図28】特別停止図柄作成制御のフローチャートの残部である。
【図29】特別演出更新制御のフローチャートである。
【図30】有利な入賞状態コマンド受信制御のフローチャートである。
【図31】不利な入賞状態コマンド受信制御のフローチャートである。
【図32】予告演出選択制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
【実施例】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。
本実施形態は、パチンコホールの島構造体に設置される所謂カード式弾球遊技機と呼ばれる第1種パチンコ機に本発明を適用した場合の一例であり、パチンコホールに設けられた島構造体には、その長さ方向に複数のカード式球貸し機1と複数のパチンコ機2Bとが交互に配設され、カード式球貸し機1はパチンコ機2Bに電気的に接続されている。
【0016】
図1〜図4に示すように、カード式弾球遊技機であるパチンコ機2Bは、矩形枠状の外枠3と、この外枠3に開閉自在に枢着された前枠4とを有し、カード式球貸し機1をサンドイッチ状に挟持する状態で、外枠3が島構造体(図示略)に取り外し可能に固定されている。前枠4には、遊技盤5が裏側から着脱自在に装着され、遊技盤5の前側に対応させて、窓部6aを有するガラス扉6と発射用の遊技球を貯留する球受け皿8の前面板(図示略)とが夫々開閉自在にヒンジを介して枢着されている。
【0017】
前枠4の下部には、球受け皿8から溢流し又は抜き取った遊技球を貯留する下皿9と、発射手段10の発射ハンドル11とが設けられている。この発射手段10は、回動操作可能な発射ハンドル11と、この発射ハンドル11を回動操作した回動角度に応じた打撃力で打撃槌12により遊技球を発射させる発射モータ13(図3、図4参照)などを備えている。球受け皿8の右部には、カード式球貸し機1に対する球貸し操作用の操作パネル14が設けられている。
【0018】
この操作パネル14には、カード残額を3桁の数字で表示するカード残額表示部14aと、所定金額分の遊技球の球貸しを指示する球貸しスイッチ14bと、遊技終了時にカードの返却を指令する返却スイッチ14cとが設けられている。図2に示すように、遊技盤5には、金属製の外レールと内レールとからなり、遊技球を案内するガイドレール15がほぼ環状に設けられている。
【0019】
このガイドレール15の内側の遊技領域5aには、その中央部に位置するセンターケース25と、そのセンターケース25内に設けられたカラーの液晶ディスプレイ16と、左右の普通図柄始動手段18(ゲート手段又は通過手段)と、複数の普通入賞手段19(この場合、例えば7つ)と、特別図柄始動手段(図柄始動兼入賞手段)20と、大入賞口手段(開閉式入賞手段)21等が夫々所定の位置に配設されるとともに、センターケース25の上側に、多数の微小なドット表示素子をマトリックス状に配置したドット式表示器26が設けられている。
【0020】
各普通図柄始動手段18には遊技球の通過を検出する球検出手段(図示略)が設けられている。また、複数の普通入賞手段19の各々にも、遊技球の入賞を検出する球検出手段(図示略)が設けられている。尚、遊技領域5aには複数の遊技釘や風車等が設けられているが、図示を省略する。液晶ディスプレイ16は、3つの特別図柄を変動表示する特別図柄表示手段23として機能するとともに、2つの普通図柄を変動表示する普通図柄表示手段24として機能する表示手段22である。
【0021】
また、表示手段22には、各種のキャラクタの動画、吹き出し等の動作を、特別図柄表示手段23を含む液晶ディスプレイ16の表示画面に図柄背景を伴って演出表示する機能も有する。特別図柄表示手段23は、左図柄を変動表示(縦方向のスクロール表示)する左表示部23aと、中図柄を変動表示する中表示部23bと、右図柄を変動表示する右表示部23cを有し、特別図柄始動手段20に遊技球が入賞することを条件に、これら表示部23a〜23cに特別図柄が所定時間だけ変動表示される。
【0022】
即ち、特別図柄始動手段20に遊技球が入賞した場合、その入賞タイミングで1つの制御乱数が抽出され、その抽出された制御乱数について、特別図柄の変動前に大当たりに関して判定され、各表示部23a〜23cにおいては、所定時間の変動の後、判定結果に基づいて決定された大当たり図柄態様、リーチ図柄態様、外れ図柄態様の何れかの図柄態様で停止する。
【0023】
普通図柄表示手段24は、表示手段22の右下部に、左図柄を変動表示する小型の左表示部24aと、右図柄を変動表示する小型の右表示部24bを有し、左右の普通図柄始動手段18の何れかを通過した遊技球が検出されたとき、各表示部24a,24bに普通図柄を所定時間だけ変動表示する。遊技球が左右何れかの普通図柄始動手段18を通過した場合、その通過タイミングで1つの制御乱数が抽出され、普通図柄の変動前に当たりに関して判定され、各表示部24a,24bにおいては、所定時間の変動表示の後、判定結果に基づいて決定された図柄態様で停止する。
【0024】
普通図柄表示手段24の変動後に停止した表示部24a,24bにおける普通図柄が当たり態様(これが特定態様に相当する)となった当たり発生時には、特別図柄始動手段20の普通電動手段(所謂、電動式チューリップ)20aが所定時間だけ開放されて入賞し易くなる。これも遊技者に有利な利益状態である。特別図柄始動手段20は、開閉自在な左右1対の開閉爪を図示外のソレノイドアクチュエータで駆動する普通電動手段20aと一体的に構成されたものである。この特別図柄始動手段20にも遊技球の通過を検出する球検出手段(図示略)が設けられている。
【0025】
大入賞口手段21は前方に開放可能な開閉板21aを備え、通常、開閉板21aは閉じ状態である。しかし、特別図柄表示手段23の変動後に停止した確定図柄が「777」、「444」等の特定態様のとき、所謂「大当たり」と称する特別遊技が開始され、開閉板21aが前方に開放されて遊技者に有利な状態が発生する。この大入賞口手段21の内部に特定入賞領域21b(所謂、Vゾーン)と普通入賞領域(図示略)が設けられ、特定入賞領域21bを遊技球が通過したとき、特別遊技が継続される。
【0026】
大入賞口手段21の開閉板21aが前方に開放された後、所定時間(例えば、約30秒間)が経過した場合、又は所定数(例えば10個)の遊技球が入賞した場合に特別遊技が終了する。しかし、開閉板21aが閉じるに際して遊技球が特定入賞領域21bを通過していれば、最大所定ラウンド(例えば、16ラウンド)まで特別遊技を継続でき、遊技者に有利な利益状態が付与される。
【0027】
図3、図4に示すように、前枠4の裏側には、遊技盤5を裏側から押さえる裏機構板30が着脱自在に装着され、この裏機構板30の上側に、基板カバー31で保護された外部出力基板32と、球タンク33と、これから延びるタンクレール34とが設けられ、このタンクレール34に接続された払出し/球貸し手段35が裏機構板30の側部に設けられ、裏機構板30の下側には払出し/球貸し手段35に接続された払出し球誘導路36が設けられている。払出し/球貸し手段35から払出された遊技球は払出し球誘導路36を経由して球受け皿8に払出される。
【0028】
裏機構板30の略中央部に形成された矩形状開口部30aには、遊技盤5の裏側に装着された裏カバー37が嵌合している。裏カバー37の後面に装着された基板ケース38の内部には、主制御基板39が配設され、その前側には図柄制御基板40が配設されている。そして、液晶ディスプレイ16はこの図柄制御基板40に液晶ドライバ97(図19参照)を介して電気的に接続されている。主制御基板39の下側で、裏カバー37に装着された基板ケース41の内部に音声ランプ制御基板42が設けられている。
【0029】
この基板ケース41の下側で裏機構板30に装着された基板ケース43の内部には、電源基板44と払出し制御基板45が夫々設けられている。更に、発射手段10の後側に装着された基板ケース46の内部には、発射制御基板47が設けられている。これら制御基板39〜40,42,44〜45,47は夫々独立のプリント基板で構成され、電源基板44と発射制御基板47を除くその他の制御基板39,40,42,45には、CPUとROM及びRAM等を有する1チップ集積回路からなるマイクロコンピュータ(以下、簡単にマイコンと呼ぶ)が夫々設けられている。
【0030】
主制御基板39とその他の制御基板40,42,45とは、複数本の信号線でコネクタを介して電気的に接続され、主制御基板39から各制御基板42(40),45に、所定の遊技動作を実行させる種々の制御コマンドを基本的に一方向通信にて送信可能になっている。制御コマンドの一方向通信を採用することで、普通図柄や特別図柄の図柄停止に関する不正を確実に防止できるようになっている。但し、主制御基板39は払出し制御基板45からは、払出し完了信号やエラー信号等を受信可能になっている。
【0031】
次に、パチンコ機2Bの制御装置に予め格納した複数の制御プログラムを介して達成される種々の機能について、図5、図19の機能ブロック図により説明する。但し、これら種々の機能は、前述した各種制御用のマイコン及びそのROMに格納した種々の制御プログラム等により、これら制御手段50B、90B、80、100、106で達成される。
【0032】
主制御基板39上に構成された主制御手段50B(これが遊技制御手段に相当する)は、遊技態様や遊技球の挙動に応じた遊技動作の制御、つまり遊技盤5に設けられた種々の遊技部品20,21や各種の遊技球入賞手段18〜21等に設けられた球検出スイッチ等に対する信号の入出力に関わる遊技盤5の遊技制御を主として司るとともに、後述する音声ランプ制御手段80、図柄制御手段90B、払出し制御手段100等に必要に応じて制御コマンドを送信出力する。
【0033】
図柄制御基板40上に構成された図柄制御手段90B(これが演出制御手段に相当する)は、主制御手段50Bから音声ランプ制御手段80を介して送信されてくる普通図柄用の変動パターン指定コマンド等に基づいて、各表示部24a,24bの普通図柄を変動制御し、指示された普通図柄態様を表示するように変動停止を制御する。図柄制御手段90Bは、更に、受信した特別図柄用の変動パターン指定コマンド等に基づいて、各表示部23a〜23cの特別図柄を変動制御し、指示された特別図柄態様を表示するように変動停止を制御したり、普通図柄表示手段24を除く表示手段22の略全画面に背景等を演出表示させる演出表示制御を実行する。
【0034】
音声ランプ制御基板42上に構成された音声ランプ制御手段80は、主制御手段50Bから変動パターン指定コマンドを受信し、遊技盤5や前枠4等に設けられた多数の装飾用ランプや演出用ランプ等を含むランプ群87の点灯制御を司るとともに、球受け皿8の裏側に設けられたスピーカ88を駆動制御してサウンド出力制御を司る。音声ランプ制御手段80は、更に、主制御手段50Bから保留球数情報コマンドを受信し、センターケース25に設けた特別図柄用の4つの保留球ランプ87a〜87dを点灯制御する。
【0035】
払出し制御基板45上に構成された払出し制御手段100は、主制御手段50から払出し制御コマンドを受信し、払出し/球貸し手段35による遊技球の払出し制御を司る。基板ケース43の内部には、更に、外部インターフェース基板48が収容されており、この外部インターフェース基板48上には外部インターフェース手段105が構成されている。発射制御基板47上に構成された発射制御手段106は、発射モータ13を駆動して遊技球の発射制御を司る。ここで、外部出力基板32からは、特別図柄に関する変動回数や停止図柄の情報等が、パチンコホールに設けられた図示しない島コンピュータに送信出力される。
【0036】
主制御手段50Bは、特別図柄用及び普通図柄用の両方を兼ね備えた乱数発生手段51と、抽出手段52と、保留手段53と、判定手段54と、図柄変動決定手段55Bと、確率変動手段56と、普通利益状態発生手段57と、特別利益状態発生手段58と、コマンド送受信手段59と、入賞計数手段60と、入賞コマンド作成手段61と、特別演出更新手段62等を備えている。ここで、乱数発生手段51と抽出手段52と判定手段54等により、普通図柄用と特別図柄用の抽選手段が夫々構成されている。
【0037】
抽出手段52は、乱数発生手段51でサイクリックに発生する複数の制御乱数(0〜108)のうち、普通図柄に関しては、左右何れかの普通図柄始動手段18に遊技球が通過したときの1つの制御乱数を抽出し、特別図柄に関しては、特別図柄始動手段20に遊技球が入賞したときの1つの制御乱数を抽出する。保留手段53は、普通図柄の変動中か否かに拘らず、普通図柄始動手段18を通過した遊技球の球数を一旦記憶し、普通図柄の変動中に限って保留球として記憶するとともに、保留球の各々に関して、普通図柄用に抽出された制御乱数を当たり判定乱数値として、最高で夫々4個まで記憶して保留可能である。
【0038】
また、保留手段53は、特別図柄の変動中か否かに拘らず、特別図柄始動手段20に入賞した遊技球の球数を一旦記憶し、特別図柄の変動中に限って保留球として記憶するとともに、保留球の各々に関して、特別図柄用に抽出された制御乱数を大当たり判定乱数値として、最高で夫々4個まで記憶して保留可能である。そして、保留手段53は、普通図柄の図柄変動が完了する毎に、保留中の当たり判定乱数を、先入れ先出し(First In First Out) により判定手段54に1つずつ供給し、特別図柄の図柄変動が完了する毎に、保留中の大当たり判定乱数値を、先入れ先出しにより判定手段54に1つずつ供給する。
【0039】
判定手段54は、保留手段53から供給される普通図柄用の当たり判定乱数について、普通図柄の変動前の時点で、特定乱数(当たり判定値)と一致した「当たり」又は「外れ」の何れであるかを判定する。判定手段54は、更に、保留手段53から供給される特別図柄用の大当たり判定乱数値について、特別図柄の変動前の時点で、特定乱数(大当たり判定値)と一致した「大当たり」又は「外れ(外れリーチを含む)」の何れであるかを判定する。
【0040】
判定手段54は、更に、確率変動型の大当たりに関しても判定を行い、確率変動型であると判定した場合には、当該利益状態である特別遊技が終了した後、次回或いは次々回の大当たり迄、或いは所定回数(例えば、100回)だけ特別図柄が変動する迄、特別利益状態発生手段58を介して確率変動手段56に対して、大当たりとする特定乱数(大当たり判定値)の数を通常のときよりも多くして、大当たり確率を通常よりも高めるように指令する。判定手段54は低確率状態では3つの大当り判定値を有し、高確率状態では低確率状態における3つの大当り判定値を含む20個の大当り判定値を有しているものとする。
【0041】
確率変動手段56は、確率変動モードを設定した場合、後述する普通利益状態発生手段57に所定の利益を与えるように夫々指示する。これも遊技者に有利な利益状態である。普通利益状態発生手段57は、確率変動手段56から前述した確率変動指示を受けると、普通図柄が「当たり」になることを条件として、特別図柄始動手段20の普通電動手段20aを通常時の開時間(例えば、約0.5 秒)よりも長い時間(例えば、約3秒)、開状態にする等して、遊技球が入り易くなるといった利益状態を遊技者に与える。
【0042】
特別利益状態発生手段58は、更に、判定手段54から大当たりの判定結果を受ける、若しくは、特別図柄表示手段23の変動後の停止図柄が大当たり図柄となることを条件に、遊技制御に含まれる所定の利益状態発生ルーチンにより大入賞口手段21の開閉板21aを前述したように開閉作動させる。図柄変動決定手段55は、判定手段54からの判定結果に応じて、所定の抽選プログラムにより、普通図柄に関して、「当たり」のときには当たりに関する普通図柄用の変動パターン指定コマンドと、左図柄及び右図柄の為の図柄指定コマンドを抽選により決定する。
【0043】
入賞コマンド作成手段61は、図6に示す演出モードフラグテーブルTB1と、図7に示す入賞コマンド判定テーブルTB2と、図8(a)に示すモード選択テーブル1TB3a及び図8(b)に示すモード選択テーブル2TB3bと、図9(a)に示す入賞状態コマンド1テーブルTB4a及び図9(b)に示す入賞状態コマンド2テーブルTB4bと
、図25に示す入賞時の入賞コマンド作成制御の制御プログラム等を有している。ここで、図6に示す演出モードフラグテーブルTB1により設定される演出モードフラグの値「6」、「7」に対応する2つの演出モードが、複数種の予告演出モードに相当し、これら複数種の予告演出モードは、予告演出を行わないモードも含めたものである。
【0044】
それ故、入賞コマンド作成手段61は、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞する毎に、後述する入賞コマンド作成制御の制御プログラムにより、これらテーブルTB1〜TB4を用いて、複数回の図柄変動に亙ってキャラクタを出現させるか否か、出現させるに際しては何れのキャラクタを出現させて演出するのか、を決定する入賞状態コマンドを作成する。特別演出更新手段62は、図10に示すモード判定テーブルTB5を有し、特別図柄の変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、演出モードフラグの値を更新することで、特別演出の演出内容を切換える演出更新制御を行うもので、図29に示す特別演出更新制御プログラムを有している。
【0045】
図柄変動決定手段55Bは、図11に示すように、停止図柄決定手段55aと、変動パターン切換え手段55b等からなり、特に特別図柄の停止図柄や変動パターンを決定する。停止図柄決定手段55aは、遊技球の特別図柄始動手段20への入賞に対応する図柄変動の変動直前に、保留球情報のうちの大当たり判定乱数値に基づいて、大当たりの場合には大当たり用停止図柄を決定し、外れの場合には外れ用停止図柄(外れリーチ用停止図柄を含む)を決定する。
【0046】
それ故、この停止図柄決定手段55aは、図12に示す大当たり図柄テーブルTB6と、図13に示す大当たりオフセットテーブルTB7と、図14に示す外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルTB8と、図15(a)〜(k)に示す外れ右特別停止図柄作成テーブル(1〜11)TB9と、図16に示す外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルTB10と、図17(a)〜(h),図18(i)〜(p)に示す外れ中特別停止図柄作成テーブル(1〜16)TB11と、図26〜図28に示す特別停止図柄作成制御プログラム等を有している。
【0047】
入賞計数手段60は、普通入賞手段19と、特別図柄始動手段20と、大入賞口手段21に有する特定入賞領域21b及び普通入賞領域21cに入賞する遊技球を計数する。そこで、コマンド送受信手段59は、その入賞計数手段60で集計した遊技球の入賞個数に基づく遊技球の払出しを指令する払出し指令コマンドを払出し制御手段100に対して送信するとともに、払出し制御手段100からは、コマンドを受信した確認コマンドや払出し完了コマンド、更にはエラー発生コマンド等を受信する。
【0048】
コマンド送受信手段59は、更に、遊技球の保留数に関する保留数情報コマンド、確率変動状態を示す確率変動情報コマンド等、種々の制御コマンドを送信すべき制御手段80,90B,100に送信出力する。
【0049】
次に、弾球遊技機2Bの図柄制御手段90Bについて説明する。
この図柄制御手段90Bは、図19に示すように、コマンド送受信手段91と、変動パターン記憶手段92と、変動パターン決定手段93と、乱数発生手段94と、演出制御手段95と、表示装置制御手段96と、液晶ドライバ97と、予告演出選択制御手段98等を備えている。
【0050】
コマンド送受信手段91は、音声ランプ制御手段80のコマンド送受信手段81から変動パターン指定コマンドや図柄指定コマンドを受信するとともに、このコマンド送受信手段81に対して、種々の制御コマンドを送信可能になっている。変動パターン記憶手段92には、普通図柄や特別図柄に関して、複数の変動パターン指定コマンドの各々に変動内容(変動時間を含む)を対応づけた図柄変動に関する変動パターン情報が記憶されている。
【0051】
変動パターン決定手段93は、変動パターン指定コマンドに対応する変動パターン情報を選択するとともに、この変動パターン情報に、複数の選択肢が設けられている場合には、乱数発生手段94で発生した所定数の制御乱数のうちの1つを抽出し、この抽出した制御乱数に基づいて1つの選択肢を決定する。演出制御手段95は、前述した変動パターンで指示される特別演出や、本願特有の特定演出を実行可能である。
【0052】
表示装置制御手段96は、変動パターン決定手段93から受けた図柄変動に関する種々の図柄表示信号を液晶ドライバ97に送信出力するとともに、演出制御手段95から受けた演出制御信号を液晶ドライバ97に送信出力する。それ故、特別図柄表示手段23の表示部23a〜23cにおいて特別図柄が変動表示され、普通図柄表示手段24の表示部24a,24bにおいて普通図柄が変動表示されるのに加えて、普通図柄表示手段24を除く液晶ディスプレイ16の表示画面の略全体に、各種の演出表示が行われる。
【0053】
予告演出選択制御手段98は、図20に示す連続予告時判定テーブルTB12と、図21に示す予告演出データ選択テーブル1(通常用)TB13と、図22に示す予告演出データ選択テーブル2(連続予告用)TB14と、図32に示す予告演出選択制御プログラム等を有し、主制御手段50Bから送信された入賞状態コマンドに基づいて、複数回の図柄変動に亙ってキャラクタを出現させながら演出制御を実行する。
【0054】
次に、入賞時の入賞コマンド作成制御について、図25に示すフローチャートに基づいて説明する。この入賞コマンド作成制御は、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞して、入賞に関する保留球情報が作成されたときにコールされて実行される。
【0055】
この制御が開始されると、先ず演出の有無や演出内容を設定する演出モードフラグの値が「0」以外のとき、つまり遊技球の特別図柄始動手段20への入賞時に、演出が何らかの内容で実行されていて、未終了の予告演出が存在する場合には(S121:No) 、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。それ故、予告演出が重複して行われないように、予告演出の重複が防止されている。
【0056】
現在演出が何ら行われておらず、演出モードフラグの値が「0」のときには(S121 :Yes) 、入賞コマンド判定テーブルTB2に基づいて、今回の入賞により作成された保留球情報の大当たり判定乱数値と、3つの大当たり判定値「271」,「607」、「907」を含む9つの特定判定値の何れかと一致するか否かが、最高で9回まで繰り返して判定される(S122 )。ここで、入賞コマンド判定テーブルTB2には、判定回数「9」と、3つの大当たり判定値と、6つの大当たり判定値以外の特定数値「270」,「272」,「606」・・・「908」からなる9つの特定判定値が予め設定されている。
【0057】
それ故、今回の大当たり判定乱数値と何れかの特定判定値とが一致した場合に(S123:Yes)、判定回数値が7以上のとき、つまり判定処理回数が3回以内であって、大当たり判定乱数値が3つの大当たり判定値の何れかと一致した、遊技者に有利になるような場合には(S124:Yes)、モード選択テーブル1TB3aが選択されるが(S125 )、判定回数値が6未満であって、大当たり判定乱数値が大当たり判定値以外の単なる特定数値と一致した、遊技者に有利でないような場合には(S124:No) 、モード選択テーブル2TB3bが選択される(S126 )。
【0058】
次に、選択されたモード選択テーブル1,2に有する処理回数Nを読出して設定され(S127 )、更に、モード選択テーブル1,2の入賞状態の数値が読み込まれる(S128 )。次に、演出選択用乱数値(0〜96)のうちの1つが抽出され、乱数値として設定される(S129 )。次に、この乱数値が、乱数値から先頭の減算値「29」を減算した減算結果の数値に更新され(S130 )、乱数値が負数でない場合(キャリーが発生しない場合)には(S131:No) 、処理回数Nが1つデクリメントされ(S132 )、処理回数Nが「0」の場合には(S133:Yes)、リターンする。
【0059】
しかし、処理回数Nが「0」でない場合には(S133:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S134 )、乱数値が負数でない場合には(S131:No) 、S131 〜S134 が繰り返して実行される。乱数値が負数になった場合(S131 :Yes) 、演出カウンタの値として現在の特別図柄の保留球数が設定され(S135 )、その保留球数に基づいて演出モードフラグの値が設定される(S136 )。
【0060】
この場合、モード選択テーブル1TB3aが選択された場合に、減算値「29」を減算したときに負数になった場合の演出モードフラグの値は、特別図柄の保留球数が「1個」の場合には「2」であり、特別図柄の保留球数が「2個」の場合には「1」であり、特別図柄の保留球数が「3又は4個」の場合にも「1」である。また、減算値「23」を減算したときに負数になった場合の演出モードフラグの値は、特別図柄の保留球数が「1個」の場合には「7」であり、特別図柄の保留球数が「2個」の場合には「6」であり、特別図柄の保留球数が「3又は4個」の場合にも「6」である。
【0061】
ここで、図6に示すように、演出モードフラグ値が「0」の場合には通常であって、何も演出することがなく、演出モードフラグ値が「1」〜「2」については連続図柄スベリ演出であり、演出モードフラグ値が「3」〜「5」については2連続リーチ予告演出であり、演出モードフラグ値が「6」〜「7」については連続キャラクタを出現させる予告演出である。
【0062】
次に、選択されているモード選択テーブル1,2のコマンド送信判定値が「0」の場合には(S137 :Yes) 、この制御を終了してリターンするため、入賞状態コマンドは送信されない。しかし、減算値「23」を減算したときに負数になった場合に限って、つまりキャラクタ演出を行う場合に限って、コマンド送信判定値が「1」であるため(S137:No) 、入賞状態の値が「1」のとき、つまり大当たり判定乱数値が大当たり判定値の何れかと一致した遊技者に有利な場合には、保留球数に応じた入賞状態コマンド1が設定される(S139)。
【0063】
一方、入賞状態の値が「2」のとき、つまり大当たり判定乱数値が大当たり判定値以外の単なる特定数値と一致した遊技者に有利でないような場合には、保留球数に応じた入賞状態コマンド2が設定される(S140)。図9(a)に示すように、入賞状態コマンド1テーブルTB4aには、保留球数(1個〜4個)に応じて、4種類(B201〔H〕〜B204〔H〕)が設けられている。また、図9(b)に示すように、入賞状態コマンド2テーブルTB4bには、保留球数(1個〜4個)に応じて、4種類(B301〔H〕〜B304〔H〕)が設けられている。ここで、S129 〜S134 が所定のモード決定理論に相当し、S136 がモード決定手段に相当し、S139 とS140 が演出コマンド作成手段に相当する。
【0064】
このように、遊技球が特別図柄始動手段20に入賞したときに作成される入賞状態コマンドとして、利益状態が発生して遊技者に有利な場合の最大保留球数「4個」の各々に設けた4種類と、利益状態が発生しないで遊技者に有利でないような場合の最大保留球数「4個」の各々に設けた4種類とからなる8種類が設けられており、演出モードと保留球数とに基づいて、遊技者に有利な場合には、これら4種類(B201〔H〕〜B204〔H〕)の入賞状態コマンド1の何れかを選択して送信することができ、また遊技者に有利でないような場合には、これら4種類(B301〔H〕〜B304〔H〕)の入賞状態コマンド2の何れかを選択して送信することができる。
【0065】
次に、特別停止図柄作成制御について、図26〜図28のフローチャートに基づいて説明する。この制御は、遊技球の特別図柄始動手段20への入賞に対応する図柄変動が実行される直前であって、判定手段54により大当たりか否かの判定が行われた後に実行される。
この制御が開始されると、先ず、図柄変動に供する保留球に関する保留球情報に有する大当たり図柄乱数値(0〜29)がオフセット値として設定される(S141)。
【0066】
次に、大当たり判定の結果、大当たりであって、大当たりフラグがセットされている場合(大当たりフラグデータ=1)には(S142:Yes)、先ず図12に示す大当たり図柄テーブルTB6と、S141 で設定されたオフセット値とに基づいて、左特別図柄番号が設定(決定)され(S143)、中特別図柄番号が設定(決定)され(S144)、右特別図柄番号が設定(決定)され(S145)、右端特別図柄番号が設定(決定)され(S146)、更に、特別図柄判定データが設定される(S147)。
【0067】
ここで、右端特別図柄は、遊技者にはあまり良く見えないような図柄であり、偶数図柄態様で確定した場合でも、確率変動状態にするか、非確率変動状態にするのかを制御的に設定するように設けられている。また、特別図柄判定データにおいて、「0」は非確率変動状態であることを指示するものであり、「1」は確率変動状態であることを指示する。
【0068】
次に、オフセット値として、演出モードフラグ(0〜7)の値が設定され(S148)、大当たりオフセットテーブルTB7からオフセット値と状態フラグの値(0:低確率状態,1:普通図柄の変動時間短縮状態,2:高確率状態)とに基づいて、特別図柄停止オフセットの値が設定され(S149)、この制御を終了してリターンする。
【0069】
即ち、特別図柄に関して、この特別図柄停止オフセットの値に基づいて、大当たり用の変動パターンを選択するための大当たり変動パターン選択テーブルを切換えるようになっている。このように、変動パターン選択テーブルを切換えるようにして、演出モードフラグ(0〜7)の値に応じて、連続的に図柄のスベリ演出を行ったり、2回の図柄変動に亙って連続的にリーチ予告演出を行うようになっている。
【0070】
一方、大当たりでない場合には(S142:No) 、図27に示すように、先ず右端特別停止図柄番号として、外れ特別図柄作成用乱数(0〜2)のうちから抽出された1つの数値が設定(決定)され(S150 )、左特別停止図柄番号として、外れ特別図柄作成用乱数(0〜9)のうちから抽出された1つの数値が設定される(S151)。これにより、右端特別停止図柄と、外れ用の左特別停止図柄とが夫々決定される。次に、オフセット値として演出モードフラグの値が設定され(S152)、外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルTB8から、状態フラグの値とオフセット値とに基づいて、外れ右特別停止図柄作成テーブル(1〜11)が選択される(S153)。
【0071】
次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数(1〜100)のうちから抽出された1つの数値が設定され(S154)、乱数値が、乱数値からその選択された何れかの外れ右特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S155)、演算の結果、乱数値が負数でない場合には(S156:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S157)、乱数値が負数でない場合には(S156:No) 、S156 〜S157 が繰り返して実行される。
【0072】
そして、乱数値が負数になった場合(S156 :Yes) 、このときの図柄値が設定される(S158)。次に、その図柄値として、図柄値に左特別停止図柄番号を加算した数値が設定され(S159)、加算結果の図柄値が「10」以上の場合には(S160:Yes)、図柄値から「10」を減算した数値が新たに設定され(S161)、この図柄値が右特別停止図柄番号として設定される(S162)。それ故、この時点で右特別停止図柄が決定される。
【0073】
次に、S163 〜S173 により、略同様にして中図柄が決定される。先ず、選択されている右特別停止図柄作成テーブルの、乱数値が負数になったときのオフセット値が設定され(S163)、外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルTB10から、そのオフセット値に基づいて、外れ中特別停止図柄作成テーブル(1〜16)が選択される(S164)。次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数(0〜102)のうちから抽出された1つの数値が設定される(S165)。
【0074】
次に、乱数値が、乱数値からその選択された何れかの外れ中特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S166)、演算の結果、乱数値が負数でない場合には(S167:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され(S168)、乱数値が負数でない場合には(S167:No) 、S167 〜S168 が繰り返して実行される。そして、乱数値が負数になった場合(S167 :Yes) 、このときの図柄値が設定される(S169)。
【0075】
次に、その図柄値として、図柄値に左特別停止図柄番号を加算した数値が設定され(S170)、加算結果の図柄値が「10」以上の場合には(S171:Yes)、図柄値として、図柄値から「10」を減算した数値が新たに設定され(S172)、この図柄値が中特別停止図柄番号として設定される(S173)。それ故、この時点で中特別停止図柄が決定される。その後、外れ中特別停止図柄作成テーブルから、図柄値が負数となったときの図柄値に対応する特別図柄停止オフセットの値が設定され(S174)、この制御を終了してリターンする。
【0076】
ここで、オフセット値(演出フラグデータの値)が「3」であって、状態フラグの値が「2」又は「1」の場合に選択される「外れ右特別停止図柄作成テーブル9」における図柄値と、状態フラグの値が「0」の場合に選択される「外れ右特別停止図柄作成テーブル4」における図柄値とが、何れも「0」以外であるため、先に決定されている左特別図柄に対して、右特別図柄が左特別図柄よりも図柄値だけズレた図柄に決定されるため、リーチ状態は有り得ない。
【0077】
一方、オフセット値(演出フラグデータの値)が「5」であって、状態フラグの値が「2」又は「1」の場合に選択される「外れ右特別停止図柄作成テーブル10」における図柄値と、状態フラグの値が「0」の場合に選択される「外れ右特別停止図柄作成テーブル6」における図柄値とが、何れも「0」であるため、先に決定されている左特別図柄に対して、右特別図柄が左特別図柄と同様の図柄に決定されるため、必ずリーチ状態が発生する。
【0078】
次に、特別演出更新制御について、図29のフローチャートに基づいて説明する。この制御は、図26に示す特別停止図柄作成制御に続けて実行される。
この制御が開始されると、先ず、演出カウンタの値が「0」の場合には(S181:Yes)、演出モードフラグの値に「0」がセットされ、演出モードフラグがクリアされる(S184)。しかし、演出カウンタの値が「0」でない場合には(S181:No) 、演出カウンタの値が1つデクリメントされる(S182 )。
【0079】
その結果、演出カウンタの値が「0」になった場合にも(S183:Yes)、同様に演出モードフラグがクリアされる(S184)。ところで、演出カウンタの値をデクリメントした結果、演出カウンタの値が「0」以外の場合には(S183:No) 、図10に示すモード判定テーブルTB5に有するループ数L「4」が設定され(S185)、先頭の演出カウンタ判定データと演出カウンタの値とが一致しない場合には(S186:No) 、ループ数Lが1つデクリメントされ(S189)、ループ数Lが「0」の場合には(S190:Yes)、リターンする。
【0080】
しかし、ループ数Lが「0」以外の場合で(S190 :No)、次の演出カウンタ判定データと演出カウンタの値とが一致しない場合(S191:No) 、S189 〜S191 が繰り返して実行される。ところで、これら演出カウンタ判定データと演出カウンタの値とが一致した場合(S186:Yes 、又はS191:Yes)、今度は演出モード判定データと演出モードフラグとが一致するか否かが判定され、一致しない場合には(S187:No) 、同様にS189 〜S191、S187 が繰り返して実行される。
【0081】
そして、これら演出カウンタ判定データと演出カウンタの値が一致し且つ演出モードフラグ判定データと演出モードフラグが一致した場合には(S187:Yes)、次回の図柄変動時に演出表示する演出内容を進めておくように、演出モードフラグが1つインクリメントされ(S188)、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。例えば、1つデクリメントされた演出カウンタ値が「1」の場合に、演出モードフラグの値が「1」のときには演出モードフラグ「2」に進めることで、次回の図柄変動時に「図柄スベリ予告/最後」を演出できる。
【0082】
また、例えば、演出カウンタ値が「1」の場合に、演出モードフラグの値が「6」のときには、その演出モードフラグの値を「7」に進めておくことで、次回の図柄変動時に「連続キャラクタ出現予告/最後」を演出できる。
【0083】
次に、図柄制御手段90Bのコマンド送受信手段91で実行される、入賞状態コマンド1受信制御について、図30のフローチャートに基づいて説明する。この場合、主制御手段50Bから送信された、4種類(B201〔H〕〜B204〔H〕)の入賞状態コマンド1の何れかを受信することで、この入賞状態コマンド1受信制御が開始される。
【0084】
この制御が開始されると、先ず、設定値として、コマンド送受信手段91で受信した入賞コマンド1(B2XX〔H〕)のうち、1バイトからなる下位側のイベントデータ(XX〔H〕)だけが設定される(S201)。次に、連続予告カウンタにその設定値が設定される(S202)。次に、設定値が1つデクリメントされ(S203)、連続予告フラグの値として、設定値が設定され(S204)、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。
【0085】
この場合、入賞コマンド1のB201〔H〕のイベントデータ「01〔H〕」は1つデクリメントされるため連続予告フラグの値は「0」、同様に、入賞コマンド1のB202〔H〕のイベントデータ「02〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「1」、入賞コマンド1のB203〔H〕のイベントデータ「03〔〔H〕〕」に基づいて連続予告フラグの値は「2」、入賞コマンド1のB204〔H〕のイベントデータ「04〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「3」になる。それ故、この場合の連続予告フラグ値は「0〜3」の何れかに設定される。
【0086】
一方、主制御手段50Bから送信された、4種類(B301〔H〕〜B304〔H〕)の入賞状態コマンド2の何れかを受信することで、図31に示す入賞状態コマンド2受信制御が開始される。この制御が開始されると、先ず、設定値として、コマンド送受信手段91で受信した入賞コマンド2(B3XX〔H〕)のうち、1バイトからなる下位側のイベントデータ(XX〔H〕)だけが設定される(S211)。次に、連続予告カウンタにその設定値が設定される(S212)。次に、設定値が3つインクリメントされ(S213)、連続予告フラグの値として、設定値が設定され(S214)、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。
【0087】
この場合、入賞コマンド2のB301〔H〕のイベントデータ「01〔H〕」は3つインクリメントされるため連続予告フラグの値は「4」、同様に、入賞コマンド2のB302〔H〕のイベントデータ「02〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「5」、入賞コマンド2のB303〔H〕のイベントデータ「03〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「6」、入賞コマンド2のB304〔〔H〕〕のイベントデータ「04〔H〕」に基づいて連続予告フラグの値は「7」になる。それ故、外れ用の連続予告フラグの値は「4〜7」の何れかに設定される。
【0088】
次に、予告演出選択制御手段98により実行される予告演出選択制御について、図32のフローチャートに基づいて説明する。但し、この予告演出選択制御は、主制御手段50Bから、変動開始に際して送信される変動パターンコマンドを受信したときに実行される。
この制御が開始されると、先ず、図30又は図31において演算により作成された連続予告カウンタの値に基づいて、この連続予告カウンタの値が「0」の場合には(S221:Yes)、予告演出データ選択テーブル1TB13(通常用)が選択される(S225)。
【0089】
次に、選択された予告演出データ選択テーブル1と、予告選択用乱数値(0〜106)のうちから抽出された1つの数値とに基づいて、「0〜3」の何れかの予告演出データが設定され(S228)、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。例えば、変動パターン番号が「1」で且つ予告演出データ選択テーブル1が選択された場合に、予告選択用乱数値が「100」であった場合、この予告選択用乱数値「100」から最初の第1減算値「104」が減算された結果、予告選択用乱数値が負数になるため、負数になったときの予告演出データ「0」が設定される。
【0090】
また、例えば、変動パターン番号が「2」で且つ予告演出データ選択テーブル1が選択された場合に、予告選択用乱数値が「72」であった場合、この予告選択用乱数値「72」から最初の第1減算値「62」が減算され、しかも第2減算値「15」が減算された結果、予告選択用乱数値が負数になるため、負数になったときの予告演出データ「1」が設定される。
【0091】
ところで、連続予告カウンタの値が「0」以外の場合には(S221 :No)、今回の図柄変動により保留球数が1つ減少するため、連続予告カウンタの値が1つデクリメントされる(S222)。ここで、予告選択用乱数値が最大でも「106」であって、これら4つの減算値(第1減算値〜第4減算値)を全て加算すると総減算値は「107」になるため、予告選択用乱数値は、第1減算値〜第4減算値の何れかの減算値を減算したときに、必ず負数になる。
【0092】
次に、図20に示す連続予告時判定テーブルTB12から、連続予告フラグの値と連続予告カウンタの値とに基づいて、判定値が設定される(S223)。次に、その判定値が判定され(S224)、その判定の結果、判定値が「0」の場合には(S224)、図23に示すように、予告演出データ選択テーブル1TB13が選択され(S225)、「0〜3」の何れかの演出予告データが設定される(S228)。
【0093】
ここで、図24に示すように、予告演出データが「0」の場合、図柄の変動中に何れのキャラクタが出現することがない。しかし、予告演出データが「1」,「2」,「3」の場合には、図柄の変動中に、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCが夫々出現する演出が行われる。これらキャラクタA〜Cは相互に異なる別のキャラクタである。次に、判定値が「1」の場合には(S224)、予告演出データ選択テーブル2TB14が選択され(S226)、「0〜3」の何れかの演出予告データが設定される(S228)。
【0094】
ところで、判定値が「2」の場合には(S224)、演出内容を変更することなくリターンする。即ち、図23に示すように、前回の変動時に選択した予告演出データと同一のものが選択されるため、前回の変動時の演出時に出現したキャラクタと同一のキャラクタが出現する。次に、判定値が「3」の場合には(S224)、予告演出データが1つインクリメントされ(S227)、その予告演出データの値が「4」になった場合には(S229:Yes)、予告演出データの値とて「1」が設定される(S230)。
【0095】
即ち、判定値が「2」であって前回の図柄変動においてキャラクタBにより演出がなされたのに対して、今回の図柄変動においては、判定値が「3」に変更されるため、キャラクタCにより演出がなされる。また、判定値が「3」であって前回の図柄変動においてキャラクタCにより演出がなされたのに対して、今回の図柄変動においては、判定値が「1」に変更されるため、キャラクタAにより演出がなされる。
【0096】
ここで、予告演出データ選択テーブル1においては、第1減算値が比較的大きな数値に設定され、第2減算値がその次に大きな数値に設定されているため、予告演出データとして「0」が設定され易くなり、キャラクタが出現しない場合が多い。一方、予告演出データ選択テーブル2においては、第1減算値が「0」で、第2減算値〜第4減算値が略同様の数値に設定されているため、予告演出データとして「1〜3」の何れかが設定され易くなり、次回の図柄変動からキャラクタA〜キャラクタCの何れかの出現率が高くなっている。
【0097】
このように、主制御手段50Bから遊技者に有利でない入賞状態コマンド2を受信した場合であって、B303〔H〕の場合には、連続演出フラグの値が「6」であるため、図20に示すように、連続予告カウンタの値が「2」→「1」→「0」と進むにつれて、判定値が「1」→「1」→「1」に設定されるため、キャラクタが出現するが、何れのキャラクタが出現するのか分からない状態である。
【0098】
また、B304〔H〕の場合には、連続演出フラグの値が「7」であるため、連続予告カウンタの値が「3」→「2」→「1」→「0」と進むにつれて、判定値が「1」→「1」→「2」→「3」に設定されるため、キャラクタが出現するに際して、判定値「2」のときに前回と同様のキャラクタが出現し、更に、判定値「3」のときに前回と異なるキャラクタが出現するような演出である。
【0099】
しかし、主制御手段50Bから遊技者に有利な入賞状態コマンド1を受信した場合であって、B204〔H〕の場合には、連続演出フラグの値が「3」であるため、連続予告カウンタの値が「3」→「2」→「1」→「0」と進むにつれて、判定値が「1」→「2」→「2」→「2」に設定されるため、キャラクタが出現するに際して、最初に出現したキャラクタが、複数回の図柄変動に亙って同様のキャラクタが出現するようになる。
【0100】
このように、遊技者に有利でない入賞状態コマンド2の場合には、キャラクタが出現しないか、或いは単発的に出現する場合でも何れのキャラクタが出現するのか分からないような演出状態である。一方、遊技者に有利な入賞状態コマンド1の場合には、キャラクタが連続して出現するようになり、しかも同様のキャラクタが図柄変動毎に繰り返して出現するようになるため、遊技者が「ドキッー」とするような予告演出をすることができ、遊技者の大当たりに対する期待度を増大させることができる。
【符号の説明】
【0101】
2B パチンコ機(弾球遊技機)
18 普通図柄始動手段
20 特別図柄始動手段
22 図柄表示手段
50 主制御手段
50B 主制御手段
53 保留手段
57 普通利益状態発生手段
58 特別利益状態発生手段
80 音声ランプ制御手段
88 スピーカ
90B 図柄制御手段(演出制御手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動手段(18,20)による遊技球の検出に応じて図柄を変動表示する図柄表示手段(22,90)と、始動手段(18,20) により検出され図柄変動に供してない保留遊技球に関連する情報を記憶する保留用記憶手段(53)と、遊技者に対して種々の演出を行う演出手段(22,95) と、図柄変動後の図柄態様が特定態様となる場合に遊技者に有利な利益状態を発生させる特別利益状態発生手段(58)とを備えた弾球遊技機において、
前記保留遊技球が存在する場合に始動手段(20)に入賞した遊技球に対する利益状態の発生を予告する為の予告演出の予告演出パターンの種類を決定する為の複数種の予告演出モードフラグと、
前記予告演出を実行するか否か判定する予告判定手段(S123,S131,S133)と、
前記予告判定手段(S123,S131,S133)が肯定判定した場合に、その判定時の保留遊技球の数を予告演出カウンタ値として設定すると共に、その予告演出カウンタ値を図柄変動毎に減算する予告演出カウンタ(S135)と、
前記予告判定手段(S123,S131,S133)が肯定判定した場合に、前記予告演出モードフラグの何れか1つを決定するモード決定手段(S136)と、
図柄変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、現在設定されている予告演出モードフラグと前記予告演出カウンタ値とを含む更新情報に基づいて前記複数種の予告演出モードフラグの何れか1つを新たに設定する予告演出更新手段とを備えた、
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
前記複数種の予告演出モードフラグの値に対応付けて複数種類の予告演出パターンが記憶されていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項1】
始動手段(18,20)による遊技球の検出に応じて図柄を変動表示する図柄表示手段(22,90)と、始動手段(18,20) により検出され図柄変動に供してない保留遊技球に関連する情報を記憶する保留用記憶手段(53)と、遊技者に対して種々の演出を行う演出手段(22,95) と、図柄変動後の図柄態様が特定態様となる場合に遊技者に有利な利益状態を発生させる特別利益状態発生手段(58)とを備えた弾球遊技機において、
前記保留遊技球が存在する場合に始動手段(20)に入賞した遊技球に対する利益状態の発生を予告する為の予告演出の予告演出パターンの種類を決定する為の複数種の予告演出モードフラグと、
前記予告演出を実行するか否か判定する予告判定手段(S123,S131,S133)と、
前記予告判定手段(S123,S131,S133)が肯定判定した場合に、その判定時の保留遊技球の数を予告演出カウンタ値として設定すると共に、その予告演出カウンタ値を図柄変動毎に減算する予告演出カウンタ(S135)と、
前記予告判定手段(S123,S131,S133)が肯定判定した場合に、前記予告演出モードフラグの何れか1つを決定するモード決定手段(S136)と、
図柄変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、現在設定されている予告演出モードフラグと前記予告演出カウンタ値とを含む更新情報に基づいて前記複数種の予告演出モードフラグの何れか1つを新たに設定する予告演出更新手段とを備えた、
ことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
前記複数種の予告演出モードフラグの値に対応付けて複数種類の予告演出パターンが記憶されていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
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【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2010−227596(P2010−227596A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135134(P2010−135134)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【分割の表示】特願2007−263141(P2007−263141)の分割
【原出願日】平成15年3月14日(2003.3.14)
【出願人】(391010943)株式会社藤商事 (1,465)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【分割の表示】特願2007−263141(P2007−263141)の分割
【原出願日】平成15年3月14日(2003.3.14)
【出願人】(391010943)株式会社藤商事 (1,465)
【Fターム(参考)】
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