説明

形状測定方法及び形状測定装置

【課題】段差が形成されている被測定面の面形状を安定して高精度に測定し、測定時間を短縮すること。
【解決手段】ステップS101では、被測定面に対して第1プローブを走査させ、第1プローブの3次元位置データを含む測定データを取得する。ステップS102では、ステップS101で得られた測定データに基づき、被測定面の段差位置を示す段差位置データを演算により求める。ステップS103では、第1プローブよりも高分解能で測定可能な第2プローブの走査条件を、ステップS102で得られた段差位置データに基づき、被測定面の位置に対応して決定する。ステップS104では、被測定面に対して第2プローブをステップS103で決定した走査条件で走査させ、第2プローブの3次元位置データを含む測定データを取得する。ステップS105では、ステップS104で得られた測定データに基づき、被測定面の面形状を示す面形状データを演算により求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回折格子などの段差が形成されている光学素子や、このような光学素子を製造するための成形用金型などの被測定物の被測定面の面形状を測定する形状測定方法及び形状測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮像カメラをはじめレーザビームプリンタ、複写機、半導体露光装置など各種光学装置の性能向上に伴い、これらの光学装置に組み込まれる光学素子に求められる要求はますます高度化してきている。このような光学素子又は光学素子を製造するための成形用金型を被測定物として、被測定面の形状を測定する技術が知られている(特許文献1参照)。この種の形状測定方法では、まず、被測定面に対し接触式のプローブを倣い走査させて、プローブの3次元位置を測定することで測定データを得ている。プローブは、あらかじめ指定した針圧や走査速度、走査経路、測定データのサンプリング間隔といった走査条件に従って測定が行われる。被測定面の走査が全て終了した後に、測定データの解析を行い、面形状データを得ている。近年では、光の回折現象を利用した回折格子が形成された光学素子が、様々な製品に利用されている。このような回折格子が形成された光学素子では、表面に数μmから数十μmの凹凸を規則的に配置し、光の位相差をつけることで回折現象を発生させている構造のものが多い。そして、光学素子又は光学素子を製造するための成形用金型等の面形状を測定するには、凹凸の段差を直接測定するために接触式プローブを用いた走査型の形状測定装置が利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−141443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、面形状を高分解能に測定するためには、曲率半径の小さい球状先端部を有するプローブを用いるのがよいが、曲率半径が小さくなると、プローブと被測定面との接触面積が小さくなることから、同じ針圧であっても接触応力が大きくなる。接触応力の増大は、被測定面上のキズの発生につながるため、針圧をできるだけ小さくすることが求められる。また、高精度な測定を行うためには、針圧を小さくして測定感度を高めると良いことが知られている。
【0005】
しかし、回折格子が形成されている光学素子のような数μmから数十μmの段差を有する被測定面を走査する場合、針圧を小さくするとプローブの飛跳ねが発生しやすくなり、測定データが不安定となる可能性が高い。したがって、被測定面全面に亘って針圧を小さく維持したまま安定した走査を行うには、プローブの走査速度を被測定面全面に亘って遅くしなければならず、測定時間が大幅に増加するという問題があった。
【0006】
本発明は、段差が形成されている被測定面の面形状を安定して高精度に測定し、測定時間を短縮することができる形状測定方法及び形状測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、被測定物の被測定面の面形状を測定する形状測定方法において、前記被測定面に対して第1プローブを予め指定した走査条件で走査させ、前記第1プローブの3次元位置データを含む測定データを取得する第1走査工程と、前記第1走査工程で得られた測定データに基づき、前記被測定面の段差位置を示す段差位置データを演算により求める段差位置演算工程と、前記第1プローブよりも高分解能で測定可能な第2プローブの走査条件を、前記段差位置演算工程で得られた段差位置データに基づき、前記被測定面の位置に対応して決定する走査条件決定工程と、前記被測定面に対して前記第2プローブを前記走査条件決定工程で決定した走査条件で走査させ、前記第2プローブの3次元位置データを含む測定データを取得する第2走査工程と、前記第2走査工程で得られた測定データに基づき、前記被測定面の面形状を示す面形状データを演算により求める面形状演算工程と、を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明は、被測定物の被測定面の面形状を測定する形状測定装置において、前記被測定物を保持するベースに対して3次元方向に移動可能であり、第1プローブ及び前記第1プローブよりも高分解能に測定可能な第2プローブのうち、いずれか一方のプローブが選択的に装着されるプローブ移動機構と、前記被測定面に対して前記第1プローブを予め指定した走査条件で走査させて得られた前記第1プローブの3次元位置データを含む測定データに基づき、前記被測定面の段差位置を示す段差位置データを演算により求める段差位置演算部と、前記第2プローブの走査条件を、前記段差位置演算部で得られた段差位置データに基づき、前記被測定面の位置に対応して決定する走査条件決定部と、前記被測定面に対して前記第2プローブを前記走査条件決定部で決定した走査条件で走査させて得られた前記第2プローブの3次元位置データを含む測定データに基づき、前記被測定面の面形状を示す面形状データを演算により求める面形状演算部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明は、被測定物の被測定面の面形状を測定する形状測定装置において、前記被測定物を保持するベースに対して3次元方向に移動可能であり、第1プローブ及び前記第1プローブよりも高分解能に測定可能な第2プローブが走査方向下流から上流に向かって順次装着されるプローブ移動機構と、前記被測定面に対して前記第1プローブを予め指定した走査条件で走査させて得られた前記第1プローブの3次元位置データを含む測定データに基づき、前記被測定面の段差位置を示す段差位置データを演算により求める段差位置演算部と、前記第2プローブの走査条件を、前記段差位置演算部で得られた段差位置データに基づき、前記被測定面の位置に対応して決定する走査条件決定部と、前記被測定面に対して前記第2プローブを前記走査条件決定部で決定した走査条件で走査させて得られた前記第2プローブの3次元位置データを含む測定データに基づき、前記被測定面の面形状を示す面形状データを演算により求める面形状演算部と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、段差位置データに基づき高分解能で測定可能な第2プローブの走査条件を決定しているので、高精度に安定した形状測定が可能となる。そして、第2プローブの走査条件が被測定面の位置に応じて決定されるので、被測定面の位置に拘らず一定の走査条件にする場合よりも測定時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】第1プローブの先端部を示す説明図である。
【図3】第2プローブの走査条件に基づく動作の説明図であり、(a)は、第2プローブの先端部を示す説明図、(b)は、測定データのサンプリング間隔を示す説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る形状測定装置の各部の動作を示すフローチャートである。
【図5】被測定物上の段差と走査経路の関係を説明する図であり、(a)は、被測定物が四角形状、(b)は、被測定物が円形状の場合を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る形状測定装置の概略構成を示す説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る形状測定装置の各部の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3実施形態に係る形状測定装置の第1プローブの先端部を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
[第1実施形態]
図1に示す形状測定装置100は、被測定物2の被測定面2aの面形状を測定するものである。被測定物2は、ベース3に設置される。ベース3は、床からの振動による影響を抑えるために、除振機能を備えていると良い。形状測定装置100は、第1プローブ1A及び第2プローブ1Bのうち、いずれか一方のプローブ(図1では、第1プローブ1A)が選択的に装着されるプローブ移動機構40を備えている。
【0014】
プローブ移動機構40は、XYステージ8及びZステージ5からなり、被測定物2を保持するベース3に対して3次元方向に移動可能である。具体的に説明すると、XYステージ8は、ベース3に対して平行な平面に沿って水平方向(X,Y軸方向)に移動可能に支持されている。XYステージ8には、XYステージ8を水平方向に駆動する駆動部9が取り付けられている。Zステージ5は、XYステージ8にハウジング7を介して取り付けられ、XYステージ8と共に水平方向へ移動する。Zステージ5は、1つのプローブ1A又は1Bを装着可能に構成され、プローブ1A(1B)をベース3に対して垂直な方向(Z軸方向)に移動可能に支持されている。Zステージ5には、プローブ1A(1B)の自重を補償し、指定した針圧で被測定面2aにプローブ1A(1B)を押し付けることができるように、力発生部6が取り付けられている。力発生部6は、不図示の永久磁石及びコイルからなり、永久磁石がプローブシャフトに、コイルがZステージ5のハウジングに配設され、コイルへの通電によりプローブ1A(1B)をZ軸方向に駆動することができる。プローブ1A(1B)の後端には、ミラー4が取り付けられており、不図示の干渉計等を利用して、プローブ1A(1B)の3次元位置及び姿勢を測定することができる。
【0015】
形状測定装置100は、駆動部9によるXYステージ8の駆動及び力発生部6によるZステージ5の駆動を制御することで、プローブ1A(1B)の移動を制御する制御装置50を備えている。制御装置50は、データサンプリング部10、段差位置演算部11、走査条件決定部12及び面形状演算部13からなり、各部の詳細な動作については後述する。
【0016】
第1プローブ1Aは、図2に示すように、球状先端部1Aaを有する接触式プローブである。この第1プローブ1Aの球状先端部1Aaは、被測定面2aの段差の高さDの2倍以上の曲率半径Rに形成されている。
【0017】
ここで、曲率半径Rを1mm程度より小さくすると、プローブシャフト1Abも細くする必要があるのでプローブシャフト1Abの剛性が弱くなり、球状先端部1Aaを球体に近づける等、球状先端部1Aaの円弧部分の開角θを大きく製作することが困難になる。一般に円弧部分の曲率や形状は真球等を測定して補正することができるが、円弧でない部分は形状を補正することが困難であり、この部分で接触して測定した測定データでは正確な面形状を再構成できない。つまり、精確に被測定面2aを測定するには、球状先端部1Aaの円弧部分を被測定面2aに接触させる必要がある。球状先端部1Aaを段差の高さDに対して2倍の曲率半径Rに形成し、開角θを120度に設定すると、段差の壁が垂直になるように被測定物2を設置する場合、円弧部分の端部箇所で接触する。このため、円弧部分の開角θが120度近傍、例えば130度程度であれば、円弧部分のみの接触で測定することができる。また、球状先端部1Aaを、被測定面2aの段差の高さDの2倍以上の曲率半径Rに形成すれば、円弧部分の開角θを120度とした場合、円弧部分のみの接触で測定することができる。なお、被測定物を傾斜させて、段差の壁を傾かせることでも円弧部分のみの接触走査が可能である。
【0018】
図2には、段差の高さDに対して、2倍の曲率半径Rを持つ第1プローブ1Aを用いた場合の、第1プローブ1Aの球状先端部1Aaの中心の軌跡L1を図示している。飛跳ね等がなく理想的に段差を追従したとすると、球状先端部1Aaの円弧部分のみが被測定面2aに接触して走査し、プローブ1Aの球状先端部1Aaの中心の軌跡L1は、段差頂点でプローブ1Aの曲率半径Rと同じ曲率半径の円弧が描かれる。このような幾何学的な関係から段差の3次元位置を求めることが可能であり、段差の3次元位置を取得する際に、プローブ1Aの球状先端部1Aaの曲率半径Rを、段差の高さDの2倍以上とすることで、段差に対して安定した走査ができる効果がある。
【0019】
第2プローブ1Bは、図3(a)に示すように、球状先端部1Baを有する接触式プローブである。この第2プローブ1Bは、球状先端部1Baが第1プローブ1Aの球状先端部1Aaよりも曲率半径rが小さく形成されており、第1プローブ1Aよりも高分解能で測定可能である。具体的に説明すると、第2プローブ1Bの球状先端部1Baは、被測定面2aの段差の高さDよりも小さい曲率半径rに形成されている。
【0020】
次に、表面測定装置100の制御装置50の各部の動作について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、プローブ移動機構40のZステージ5には、第1プローブ1Aが装着されているものとする。走査条件決定部12は、被測定面上を走査測定する(S101:第1走査工程)。具体的に説明すると、走査条件決定部12は、被測定面2aに対して第1プローブ1Aを予め指定した走査条件で走査させる。この第1プローブ1Aの走査条件は、第1プローブ1Aの針圧、走査速度、走査経路、測定データのサンプリング間隔の条件である。この第1プローブ1Aの走査条件における針圧、走査速度、測定データのサンプリング間隔の条件は、被測定面2aの各位置において一定の条件に決定される。詳述すると、被測定面2aの位置に拘らず、予め指定された所定の針圧、所定の走査速度、所定のサンプリング間隔に決定される。ここで、所定の針圧及び所定の走査速度は、第1プローブ1Aを走査させた場合に、段差で飛跳ねることがない値に設定される。なお、第1プローブ1Aの走査条件における走査経路の条件に関しても、予め指定された所定の走査経路に決定される。
【0021】
走査条件決定部12は、駆動部9及び力発生部6を制御して、予め指定された所定の針圧、所定の走査速度で第1プローブ1Aを走査させる。そして、走査条件決定部12は、データサンプリング部10を制御して、データサンプリング部10に予め指定された所定のサンプリング間隔で測定データを取得させる。この測定データには、少なくとも第1プローブ1Aの3次元位置データが含まれている。本第1実施形態では、測定データには、第1プローブ1Aの3次元位置データ及び第1プローブ1Aの姿勢データが含まれている。走査条件決定部12は、第1プローブ1Aを被測定面2aの全面に亘って走査させ、被測定面2aの全面の測定データは、データサンプリング部10に保存される。本第1実施形態では、第1プローブ1Aを、段差近傍の位置又は段差近傍以外の位置に拘らず、所定の走査速度で走査させているので、短い測定時間で測定データを取得することが可能である。
【0022】
次に、データサンプリング部10は、被測定面2aの測定後、被測定面2aの全面の測定結果である測定データを段差位置演算部11に送信する。段差位置演算部11は、ステップS101でデータサンプリング部10で得られた測定データに基づき、被測定面2a上の段差位置を示す段差位置データを演算により求める(S102:段差位置演算工程)。ここで、ステップS101では、第1プローブ1Aは、所定の針圧、所定の走査速度で被測定面2a上を走査されるので、被測定面2aの段差で飛跳ねることはない。また第1プローブ1Aは、図2に示すように、球状先端部1Aaの曲率半径Rが段差の高さDの2倍以上であるので、第1プローブ1Aの球状先端部1Aaの中心の軌跡L1は、段差頂点でプローブ1Aの曲率半径Rと同じ曲率半径の円弧が描かれる。したがって、このステップS102では、軌跡L1から段差位置を精確に求めることができる。このステップS102で段差位置演算部11により求められた段差位置データは走査条件決定部12に送られる。
【0023】
次に、第1プローブ1Aに代わって第2プローブ1Bがプローブ移動機構40のZステージ5に装着される。走査条件決定部12は、第2プローブ1Bの走査条件を、ステップS102で段差位置演算部11により求められた段差位置データに基づき、被測定面2a上の位置に対応して決定する(S103:走査条件決定工程)。ここで、第2プローブ1Bの走査条件として、針圧、走査速度、走査経路、測定データのサンプリング間隔の条件を決定する。
【0024】
本第1実施形態では、走査条件を、被測定面2aの段差近傍の位置と、段差近傍以外の位置とに応じて決定する。具体的には、図3(a)に示すように、段差近傍以外の位置では第1走査条件1に、段差近傍の位置では第2走査条件2に、走査条件を2通りに切り替える。なお、切り替える走査条件はこれより多くしても良い。また、被測定面2aの段差近傍の位置及び段差近傍以外の位置は、段差位置データに基づいて決定される。
【0025】
段差近傍以外の位置の第1走査条件1としては、針圧を低く、走査速度を速く、第2プローブ1Bの測定データのサンプリング間隔を広くすると良い。すなわち、針圧は第1針圧、走査速度は第1走査速度、サンプリング間隔は第1サンプリング間隔に決定される。
【0026】
段差近傍の位置の第2走査条件2としては、針圧を高く、走査速度を遅く、第2プローブ1Bの測定データのサンプリング間隔を狭くすると良い。すなわち、針圧は段差近傍以外の位置の第1針圧よりも高い第2針圧、走査速度は段差近傍以外の位置の第1走査速度よりも遅い第2走査速度、サンプリング間隔は段差近傍以外の位置の第1サンプリング間隔よりも狭い第2サンプリング間隔に決定される。
【0027】
このように、第2プローブ1Bの走査条件として、被測定面2aの段差の位置での走査速度を、段差以外の位置での第1走査速度よりも遅い第2走査速度に決定したことにより、段差追従性が高まり、精確に第2プローブ1Bの3次元位置を測定することができる。また、段差以外の位置では、走査速度が第2走査速度よりも速い第1走査速度に決定したことにより、測定時間を短縮することができる。
【0028】
また、第2プローブ1Bの走査条件として、被測定面2aの段差の位置での針圧を、段差以外の位置での第1針圧よりも高い第2針圧に決定したことにより、段差追従性が高まり、精確に第2プローブ1Bの3次元位置を測定することができる。また、段差以外の位置では、針圧が第2針圧よりも低い第1針圧に決定したことにより、測定感度を高めることができる。
【0029】
データサンプリング部10は、決定した第1サンプリング間隔又は第2サンプリング間隔で測定データを取得することで、測定データが図3(b)に示すような離散的なデータ列dとして得られる。図3(b)には、取得したデータ列dをもとに、フィッティング曲線L2を図示している。ここで、離散的なデータ列dから段差形状を再構成するためには十分なデータ点数が必要であり、段差近傍においてデータ点数が少ないと、精度良く再構成できない。しかし、全ての面でデータのサンプリング間隔を狭くすると、データ点数が膨大になり解析時間が非常に長くなってしまう。そこで、本第1実施形態では、走査条件決定部12は、第2プローブ1Bの走査条件として、被測定面2aの段差の位置でのサンプリング間隔を、段差以外の位置での第1サンプリング間隔よりも狭い第2サンプリング間隔に決定している。
【0030】
このように、段差近傍の位置と段差近傍以外の位置とで測定データのサンプリング間隔を変化させることで、測定した面形状の精度(再構成精度)を保ちながら計算時間を短縮することが可能である。そして、段差近傍の位置で測定データのサンプリング間隔を第1サンプリング間隔よりも狭い第2サンプリング間隔に決定したことにより、段差近傍ではサンプリングデータ数が増え、平均化効果による安定した測定データを得ることができる。また、段差以外の位置で測定データのサンプリング間隔を第2サンプリング間隔よりも広い第1サンプリング間隔に決定したことにより、段差近傍以外の位置では、サンプリングデータ数が削減され、データ演算時間を短縮することができる。
【0031】
次に、走査条件決定部12は、ステップS103で決定した走査条件で第2プローブ1Bを被測定面2aに対して走査測定するように力発生部6及び駆動部9を制御し、データサンプリング部10を制御する(S104:第2走査工程)。つまり、走査条件決定部12は、第2プローブ1Bが、決定した針圧となるよう力発生部6を制御し、決定した走査速度となるよう駆動部9を制御する。この走査条件決定部12の制御の下、データサンプリング部10は、第2プローブ1Bの測定データを取得する。測定データには、少なくとも第2プローブ1Bの3次元位置データが含まれている。本第1実施形態では、測定データには、第2プローブ1Bの3次元位置データ及び第2プローブ1Bの姿勢データが含まれている。
【0032】
ここで、走査条件決定部12は、ステップS102で演算した段差位置データに基づき、第2プローブ1Bを被測定面2aの段差の稜線に対して直交する方向に走査するように駆動部9を制御する。図5(a)には、段差の稜線201aが平行に配置された四角形状の被測定物201を図示している。このような被測定物201においては、走査開始点S1から段差の稜線201aに対して直交する方向に走査を行い、被測定物201の端まで走査した後に、稜線201aと平行な方向にずらして往路と平行に復路の走査を行う。これを繰り返して、走査終了点E1で走査を終了する。つまり、ステップS103では、第2プローブ1Bの走査条件として、被測定物201に対しては、図5(a)に示す走査経路201bが決定される。そして、このステップS104において、走査条件決定部12は、第2プローブ1Bを走査経路201bに沿って走査させる。
【0033】
また、図5(b)は、段差の稜線202aが同心円状に配置された円形状の被測定物202を図示している。このような被測定物202においては、走査開始点S2から同心円の中心に向かう方向に走査を行い、中心を通過して円端まで走査した後に、稜線202aと平行な方向にずらして再び同心円の中心に向かう方向に走査を行う。これを繰り返して、走査終了点E2で走査を終了する。つまり、ステップS103では、第2プローブ1Bの走査条件として、被測定物202に対しては、図5(b)に示す走査経路202bが決定される。そして、このステップS104において、走査条件決定部12は、第2プローブ1Bを、走査経路202bに沿って走査させる。
【0034】
これらの段差配置以外にも様々な段差の配置が考えられるが、いずれの場合にも段差の稜線に対して直交する方向に走査するように走査経路が決定される。なお、実際には被測定物の設置誤差や加工誤差があるが、本第1実施形態ではステップS102で求めた段差位置データに基づいて走査経路を求めているので、被測定物の設置誤差や加工誤差があっても、段差の稜線に対して直交する方向に走査させることができる。このように、段差の稜線に対して直交する方向に第2プローブ1Bを走査することで、段差を斜めに走査する際に生じるプローブのすべり等を抑制する効果がある。
【0035】
次に、データサンプリング部10は、被測定面2aの全面を測定した結果である測定データを面形状演算部13に送信する。面形状演算部13は、ステップS104でデータサンプリング部10で得られた測定データに基づき、被測定面2aの面形状を示す面形状データを演算により求める(S105:面形状演算工程)。これにより、面形状の測定が終了する。
【0036】
以上、本第1実施形態によれば、ステップS103で段差位置データに基づき高分解能で測定可能な第2プローブ1Bの走査条件を決定しているので、ステップS104で高精度に安定した形状測定が可能となる。そして、ステップS103で第2プローブ1Bの走査条件が被測定面2aの位置に応じて決定されるので、被測定面2aの位置に拘らず一定の条件にする場合よりも測定時間を短縮することができる。
【0037】
[第2実施形態]
次に第2実施形態の形状測定装置及び形状測定方法について説明する。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。本第2実施形態では、形状測定装置100Aは、被測定物2を保持するベース3に対して3次元方向に移動可能であり、第1プローブ1A及び第2プローブ1Bの2つのプローブが装着されるプローブ移動機構40Aを備えている。第2プローブ1Bは、第1プローブ1Aに隣接して配置されている。そして、第1プローブ1A及び第2プローブ1Bは、走査方向下流から上流に向かって(図6中X軸方向下流から上流に向かって)プローブ移動機構40Aに順次装着されている。つまり、第1プローブ1Aは、第2プローブ1Bの走査経路上の前方を走査するように取り付けられている。これらプローブ1A,1Bの配置により、第2プローブ1Bを、第1プローブ1Aと同一走査経路を第1プローブ1Aに後続して走査させることができる。
【0038】
プローブ移動機構40Aは、2つのプローブに対応して、Zステージ5A,5Bを備えている。Zステージ5A,5Bは、XYステージ8にハウジング7を介して取り付けられ、XYステージ8と共に水平方向へ移動する。Zステージ5A,5Bは、それぞれのプローブ1A,1Bを装着可能に構成され、プローブ1A,1Bをベース3に対して垂直な方向(Z軸方向)に移動可能に支持されている。Zステージ5A,5Bには、プローブ1A,1Bの自重を補償し、指定した針圧で被測定面2aにプローブ1A,1Bを押し付けることができるように、それぞれの力発生部6A,6Bが取り付けられている。力発生部6A,6Bは、不図示の永久磁石及びコイルからなり、永久磁石がプローブシャフトに、コイルがZステージ5A,5Bのハウジングに配設され、コイルへの通電によりプローブ1A,1BをZ軸方向に駆動することができる。プローブ1A,1Bの後端には、ミラー4A,4Bが取り付けられており、不図示の干渉計等を利用して、プローブ1A,1Bの3次元位置及び姿勢を測定することができる。
【0039】
形状測定装置100Aは、駆動部9によるXYステージ8の駆動及び力発生部6A,6BによるZステージ5A,5Bの駆動を制御することで、プローブ1A,1Bの移動を制御する制御装置50Aを備えている。制御装置50Aは、データサンプリング部10A,10B、段差位置演算部11、走査条件決定部12及び面形状演算部13からなる。
【0040】
データサンプリング部10A,10Bは、それぞれ対応するプローブ1A,1Bの測定データを決定されたサンプリング間隔で取得し、保存する。このような構成としたことで、第1プローブ1Aと第2プローブ1Bは、独立して針圧と測定データのサンプリング間隔を変更することができる。なお、本第2実施形態では、2つのプローブ1A,1BでXYステージ8を共通としたが、XYステージを2つのプローブ1A,1Bにそれぞれ搭載しても良く、このような構成とすれば、独立して走査速度と走査経路を変更することができる。
【0041】
次に、形状測定装置100Aの制御装置50Aの各部の動作について、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。図7において、被測定面2a上の走査測定を開始するが、まず、走査条件決定部12は、第1プローブ1Aの測定データを取得する(S201:第1走査工程)。具体的に説明すると、走査条件決定部12は、被測定面2aに対して第1プローブ1Aを予め指定した走査条件で走査させる。この第1プローブ1Aの走査条件は、第1プローブ1Aの針圧、走査経路、測定データのサンプリング間隔の条件である。走査条件決定部12は、力発生部6を制御して、予め指定された所定の針圧で第1プローブ1Aを走査させる。そして、走査条件決定部12は、データサンプリング部10Aを制御して、データサンプリング部10Aに予め指定された所定のサンプリング間隔で測定データを取得させる。この測定データには、少なくとも第1プローブ1Aの3次元位置データが含まれている。本第2実施形態では、測定データには、第1プローブ1Aの3次元位置データ及び第1プローブ1Aの姿勢データが含まれている。
【0042】
次に、データサンプリング部10Aは、被測定面2aの走査測定中に、取得した測定データを順次、段差位置演算部11に送信する。段差位置演算部11は、ステップS201でデータサンプリング部10Aで得られた測定データに基づき、被測定面2a上の段差位置を示す段差位置データを演算により求める(段差位置演算工程)。そして、段差位置演算部11は、演算した段差位置データに基づいて段差を検出したか否かを判断し(S202)、段差を検出した場合には(S202:Yes)、段差位置データをデータストレージsに保存(書き込み)する(S203)。
【0043】
走査条件決定部12は、第2プローブ1Bの走査条件を、段差位置演算部11により求められた段差位置データに基づき、被測定面2a上の位置に対応して決定する(走査条件決定工程)。ここで、第2プローブ1Bの走査条件として、針圧、走査速度、測定データのサンプリング間隔の条件を決定する。なお、本第2実施形態では、第1プローブ1Aと第2プローブ1Bとは、同一のXYステージ8により同一走査経路を移動するので、第1プローブ1A及び第2プローブ1Bの走査速度が決定される。
【0044】
走査条件決定工程について具体的に説明すると、走査条件決定部12は、データストレージsから段差位置データを読み出し、第2プローブ1Bが段差近傍の位置にあるか否かを判断する(S205)。第1プローブ1Aは、第2プローブ1Bの前方を走査しているため、後続する第2プローブ1B周辺の段差位置データは、データストレージsに保存されている。走査条件決定部12は、第2プローブ1Bが段差近傍の位置にあると判断した場合には(S205:Yes)、第2プローブ1Bの走査条件を、上記第1実施形態で説明した第1走査条件1から第2走査条件2に変更する(S206)。走査条件決定部12は、第2プローブ1Bが段差近傍の位置にない、つまり、段差近傍以外の位置にあると判断した場合には(S205:No)、第2プローブ1Bの走査条件を、第1走査条件1に戻す(S207)。
【0045】
第1プローブ1Aは、第2プローブ1Bの前方に取り付けられているため、第1プローブ1Aが走査した箇所を第2プローブ1Bが走査するまでには時間的な差が生じる。この時間内に、段差位置を演算し、走査条件を決定することで、第2プローブ1Bは、段差近傍で走査条件を変化させることができる。つまり、走査条件決定部12は、第2プローブ1Bの力発生部6B、データサンプリング部10B、共通の駆動部9に指令を送って走査条件を制御することができる。
【0046】
走査条件決定部12は、ステップS206、S207で決定した走査条件で第2プローブ1Bを被測定面2aに対して走査測定するように力発生部6B及び駆動部9を制御し、データサンプリング部10Bを制御する。つまり、走査条件決定部12は、第2プローブ1Bが、決定した針圧となるよう力発生部6Bを制御し、決定した走査速度となるよう駆動部9を制御する。そして、データサンプリング部10Bは、走査条件決定部12の制御の下、第2プローブ1Bの測定データを取得する(S208:第2走査工程)。
【0047】
次に、走査条件決定部12は、被測定面2aの全面の測定が終了したか否かを判断し(S209)、終了していない場合は(S209:No)、ステップS201の処理に戻る。そして、第1走査工程、段差位置演算工程、走査条件決定工程及び第2走査工程の処理を、被測定面2aの全面の走査が終了するまで繰り返し実行する。測定終了であれば(S209:Yes)、走査測定後に、測定した第2プローブ1Bの測定データに基づき、被測定面2aの面形状を示す面形状データを演算により求め(S210:面形状演算工程)、処理を終了する。
【0048】
以上、本第2実施形態では、上記第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、段差の3次元位置を取得する第1プローブ1Aが、面形状を測定する第2プローブ1Bの前方を走査することで、段差の3次元位置データを取得しながら、面形状の測定をすることができるので、測定時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0049】
[第3実施形態]
図8は、本発明の第3実施形態によるプローブ先端の様子を説明する図である。本第3実施形態では、段差位置を測定するために、第1プローブ101として、レーザ等の光学的手段による非接触式プローブを用いている。非接触式プローブを用いた場合、被測定面2aの傾斜が急な箇所では、光Lが散乱する。この光Lの散乱を検知することで、段差位置を測定することが可能である。段差の3次元位置を取得する際に、非接触式プローブを用いることで、段差に対して安定した走査ができる効果がある。
【0050】
なお、上記実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記実施の形態では、第2プローブの走査条件として、針圧、走査速度及びサンプリング間隔の条件を変更する場合について説明したが、これに限定するものではなく、これら条件のうち、少なくとも一つの条件を変更するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1A,101 第1プローブ
1Aa 球状先端部
1B 第2プローブ
1Ba 球状先端部
2 被測定物
2a 被測定面
3 ベース
11 段差位置演算部
12 走査条件決定部
13 面形状演算部
40,40A プローブ移動機構
100,100A 形状測定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物の被測定面の面形状を測定する形状測定方法において、
前記被測定面に対して第1プローブを予め指定した走査条件で走査させ、前記第1プローブの3次元位置データを含む測定データを取得する第1走査工程と、
前記第1走査工程で得られた測定データに基づき、前記被測定面の段差位置を示す段差位置データを演算により求める段差位置演算工程と、
前記第1プローブよりも高分解能で測定可能な第2プローブの走査条件を、前記段差位置演算工程で得られた段差位置データに基づき、前記被測定面の位置に対応して決定する走査条件決定工程と、
前記被測定面に対して前記第2プローブを前記走査条件決定工程で決定した走査条件で走査させ、前記第2プローブの3次元位置データを含む測定データを取得する第2走査工程と、
前記第2走査工程で得られた測定データに基づき、前記被測定面の面形状を示す面形状データを演算により求める面形状演算工程と、を備えたことを特徴とする形状測定方法。
【請求項2】
前記第1プローブは、前記被測定面の段差の高さの2倍以上の曲率半径に形成された球状先端部を有する接触式プローブであることを特徴とする請求項1に記載の形状測定方法。
【請求項3】
前記第1プローブは、非接触式プローブであることを特徴とする請求項1に記載の形状測定方法。
【請求項4】
前記第2プローブは、前記被測定面の段差の高さよりも小さい曲率半径に形成された球状先端部を有する接触式プローブであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の形状測定方法。
【請求項5】
前記第2プローブの走査条件は、前記第2プローブの走査速度の条件を含み、
前記走査条件決定工程では、前記第2プローブの走査条件として、前記被測定面の段差近傍の位置での前記走査速度を、前記被測定面の段差近傍以外の位置での前記走査速度よりも遅くなるように決定することを特徴とする請求項4に記載の形状測定方法。
【請求項6】
前記第2プローブの走査条件は、前記第2プローブの針圧の条件を含み、
前記走査条件決定工程では、前記第2プローブの走査条件として、前記被測定面の段差近傍の位置での前記針圧を、前記被測定面の段差近傍以外の位置での前記針圧よりも高くなるように決定することを特徴とする請求項4又は5に記載の形状測定方法。
【請求項7】
前記第2プローブの走査条件は、前記第2プローブの測定データのサンプリング間隔の条件を含み、
前記走査条件決定工程では、前記第2プローブの走査条件として、前記被測定面の段差近傍の位置での前記サンプリング間隔を、前記被測定面の段差近傍以外の位置での前記サンプリング間隔よりも狭くなるように決定することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の形状測定方法。
【請求項8】
前記第2走査工程では、前記段差位置データに基づき、前記第2プローブを前記被測定面の段差の稜線に対して直交する方向に走査させることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の形状測定方法。
【請求項9】
前記第2走査工程では、前記第2プローブを、前記第1プローブと同一走査経路を前記第1プローブに後続して走査させ、
前記第1走査工程、前記段差位置演算工程、前記走査条件決定工程、及び前記第2走査工程の処理を、前記被測定面の全面の走査が終了するまで繰り返し実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の形状測定方法。
【請求項10】
被測定物の被測定面の面形状を測定する形状測定装置において、
前記被測定物を保持するベースに対して3次元方向に移動可能であり、第1プローブ及び前記第1プローブよりも高分解能に測定可能な第2プローブのうち、いずれか一方のプローブが選択的に装着されるプローブ移動機構と、
前記被測定面に対して前記第1プローブを予め指定した走査条件で走査させて得られた前記第1プローブの3次元位置データを含む測定データに基づき、前記被測定面の段差位置を示す段差位置データを演算により求める段差位置演算部と、
前記第2プローブの走査条件を、前記段差位置演算部で得られた段差位置データに基づき、前記被測定面の位置に対応して決定する走査条件決定部と、
前記被測定面に対して前記第2プローブを前記走査条件決定部で決定した走査条件で走査させて得られた前記第2プローブの3次元位置データを含む測定データに基づき、前記被測定面の面形状を示す面形状データを演算により求める面形状演算部と、を備えたことを特徴とする形状測定装置。
【請求項11】
被測定物の被測定面の面形状を測定する形状測定装置において、
前記被測定物を保持するベースに対して3次元方向に移動可能であり、第1プローブ及び前記第1プローブよりも高分解能に測定可能な第2プローブが走査方向下流から上流に向かって順次装着されるプローブ移動機構と、
前記被測定面に対して前記第1プローブを予め指定した走査条件で走査させて得られた前記第1プローブの3次元位置データを含む測定データに基づき、前記被測定面の段差位置を示す段差位置データを演算により求める段差位置演算部と、
前記第2プローブの走査条件を、前記段差位置演算部で得られた段差位置データに基づき、前記被測定面の位置に対応して決定する走査条件決定部と、
前記被測定面に対して前記第2プローブを前記走査条件決定部で決定した走査条件で走査させて得られた前記第2プローブの3次元位置データを含む測定データに基づき、前記被測定面の面形状を示す面形状データを演算により求める面形状演算部と、を備えたことを特徴とする形状測定装置。
【請求項12】
前記第1プローブは、前記被測定面の段差の高さの2倍以上の曲率半径に形成された球状先端部を有する接触式プローブであることを特徴とする請求項10又は11に記載の形状測定装置。
【請求項13】
前記第1プローブは、非接触式プローブであることを特徴とする請求項10又は11に記載の形状測定装置。
【請求項14】
前記第2プローブは、前記被測定面の段差の高さよりも小さい曲率半径に形成された球状先端部を有する接触式プローブであることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の形状測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−27440(P2011−27440A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−170606(P2009−170606)
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】