説明

微小構造体の製造方法およびマイクロリアクター

【課題】 所望の形状を有し、かつサイズのバラツキが小さい微小構造体を、歩留まり良く、かつ、簡便安価に形成する方法を提供することを提供すること。
【解決手段】 本発明の微小構造体の製造方法は、
第1の流路に第1の液体を供給する工程と;該第1の流路を包囲するように形成された第2の流路に第2の液体を供給する工程と;該第1の流路と該第2の流路とが合流する地点で該第1の液体と該第2の液体とを接触させる工程とを含み、該第1の液体および該第2の液体を層流状態で接触させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微小構造体の製造方法およびマイクロリアクターに関する。より詳細には、本発明は、所望の形状を有し、かつサイズのバラツキが小さい微小構造体を、歩留まり良く、かつ、簡便安価に製造する方法、および、そのような微小構造体を容易に製造することが可能なマイクロリアクターに関する。
【背景技術】
【0002】
微小構造体(例えば、ナノメートルまたはマイクロメートルの径を有するファイバー)は、比表面積が非常に大きい。このような微小構造体は、固体でありながら気体または液体との界面が非常に大きくなる。その結果、微小構造体は、表面特性が全体の特性に与える影響の度合いが非常に大きい。また例えば、ナノメートルサイズの径を有するファイバーは、その径が光の波長よりも小さくなること、導体の平均自由工程よりも小さくなること、磁性体の磁区よりも小さくなること等に起因して、同じ物質のバルク状態とは全く異なる電子的、光学的、電気的、磁気的および機械的特性を発揮する(量子サイズ効果)(非特許文献1参照)。
【0003】
従来、ファイバーの製造方法としては、溶融紡糸法、湿式紡糸法、界面重合法等が知られている。しかし、このような従来技術では、ナノメートルサイズの径を有するファイバーを安定的に製造することは実質的に不可能である。
【0004】
特に、ナノメートルサイズ〜マイクロメートルサイズのファイバーを製造しようとする場合、非常に高価で大型の装置が必要となる。しかも、そのような装置を用いても、歩留まりが非常に悪い。加えて、得られるファイバーの径の分布が非常に大きく、また、所望の形状(例えば、楕円形、星形、中空のような断面形状)を有するファイバーを製造することは実質的に不可能である。
【0005】
一方、微小構造体の別の代表例である微粒子を形成する方法として液相法が知られている。液相法としては、共沈法、ゾル−ゲル法、噴射熱分解法(液滴−粒子転換プロセス)等が知られている。共沈法、ゾル−ゲル法は、製造工程が煩雑であるという問題を有する。噴射熱分解法は、比較的装置が単純で、ワンステップでの製造が可能であるという点で注目を集めている。しかし、これらの方法はいずれも、非常に微小な(例えば、ナノサイズの)微粒子を形成することは実質的に困難である。
【非特許文献1】「ナノ粒子の製造・評価・応用・機器の最新技術」、小泉光恵ら編集、シー・エム・シー出版発行
【特許文献1】特開2004−195433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、所望の形状を有し、かつサイズのバラツキが小さい微小構造体を、歩留まり良く、かつ、簡便安価に形成する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の微小構造体の製造方法は、第1の流路に第1の液体を供給する工程と;該第1の流路を包囲するように形成された第2の流路に第2の液体を供給する工程と;該第1の流路と該第2の流路とが合流する地点で該第1の液体と該第2の液体とを接触させる工程とを含み、該第1の液体および該第2の液体を層流状態で接触させる。
【0008】
好ましい実施形態においては、上記層流のレイノルズ数は0.1〜200である。
【0009】
好ましい実施形態においては、上記第1の液体の流量は、上記第2の液体の流量より小さい。
【0010】
好ましい実施形態においては、上記製造方法は、上記第1の液体および第2の液体を接触させた後、触媒に接触させる工程をさらに含む。
【0011】
好ましい実施形態においては、上記製造方法は、上記第1の液体および第2の液体を接触させて、形状保持物質で形状保持された中間体を形成した後、微小構造体を形成し、該微小構造体から該形状保持物質を除去する工程をさらに含む。
【0012】
好ましい実施形態においては、上記第1の液体は連続的に供給される。別の実施形態においては、上記第1の液体は脈動的に供給される。
【0013】
好ましい実施形態においては、上記第1の流路は、直径1〜1000μmの実質的に円形の断面形状を有する。別の実施形態においては、上記第1の流路は、楕円形、多角形、十字形または星形の断面形状を有する。
【0014】
好ましい実施形態においては、上記第1の液体はアルギン酸水溶液とテトラエトキシシランとの混合液であり、上記第2の液体は塩化カルシウム水溶液である。
【0015】
好ましい実施形態においては、上記製造方法は、微粒子、ロッドまたはファイバーを形成する。
【0016】
本発明の別の局面においては、マイクロリアクターが提供される。本発明のマイクロリアクターは、第1の液体が供給される第1の流路と、第2の液体が供給される第2の流路と、該第1の流路と該第2の流路が3次元的に合流して形成される合流流路を備え、該第1の流路における出口を端部とする少なくとも一部が該第2の流路に包囲されてなる。
【0017】
好ましい実施形態においては、本発明のマイクロリアクターは、上記第2の流路への第2の液体の供給口を複数個備える。
【0018】
好ましい実施形態においては、本発明のマイクロリアクターは、上記第1の流路の出口の内径が0.05〜0.8mmである。
【0019】
好ましい実施形態においては、本発明のマイクロリアクターは、上記第2の流路における、上記第1の流路の出口を含む断面の内径が、(上記第1の流路の出口の内径+0.2)mm以上、(上記第1の流路の出口の内径+1.6)mm以下である。
【0020】
好ましい実施形態においては、本発明のマイクロリアクターは、上記第1の流路に、上記第1の液体を脈動的に流すためのパルス発生手段が備えられている。
【0021】
好ましい実施形態においては、上記パルス発生手段は、上記第1の流路の一部をダイアフラム部として該ダイアフラム部をアクチュエーターで振動させる。
【0022】
好ましい実施形態においては、本発明のマイクロリアクターは、上記第1の流路中における第1の液体の流量と上記第2の流路中における第2の液体の流量を可変するための流量制御手段を備える。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、マイクロリアクターを用いて反応液を層流状態で接触させることにより、以下のような利点が得られる:(1)液−液界面での反応となるので、材料選択の自由度が大きく、かつ、安全である;(2)微小空間において非常に安定で精密な反応が実現されるので、得られる微小構造体の均一性にきわめて優れる;(3)流路および反応液の供給形態を変えることにより、所望の形状の微小構造体を形成することが可能である;(4)流量を制御するだけで得られる微小構造体のサイズを変えることが可能である;および(5)歩留まり良く、低コストで効率良く微小構造体を製造することが可能である。本発明で得られる微小構造体としては、例えば、ナノ・マイクロサイズのマイクロファイバー、マイクロ構造体(繊維(ファイバー)、中空繊維、粒子、異形粒子、マイクロロット、各種形状マイクロカプセルなど)などが挙げられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、本発明において、流路の「内径」とは、流路方向から見た断面形状が実質的に円形の場合にはその内部の直径を、流路方向から見た断面形状が円形以外の場合には内部の径に対応する長さを意味するものとする。例えば、断面形状が実質的に正方形の場合には、その内部の対角線の長さを意味するものとする。
【0025】
図1(a)は、本発明の好ましい実施形態による製造方法に好ましく用いることができる装置(マイクロリアクター)100の流路方向に沿った概略断面図であり、図1(b)は、そのB−B線による(すなわち、流路方向から見た)断面図である。図2は装置100を上方から見た概略図であり、図3は装置100の斜視図である。この装置100は、第1の流路10と、第1の流路を包囲するように設けられた第2の流路20と、第1の流路10および第2の流路20が合流して形成される合流流路30とを有する。第1の流路10と第2の流路20とは、合流点(すなわち、合流流路の上流端部)31の上流側(図示例では右側)においては、隔壁40によって仕切られている。装置100は、第1の流路10への供給口101、第2の流路20への供給口102、102´を備える。供給口101、102、102´の形状および位置は、目的に応じて適宜設計され得る。例えば、図1〜3に示すように、供給口101、102、102´が全て上方に位置する場合であってもよいし、図4(装置100を上方から見た概略図)に示すように、供給口101、102、102´が全て側面に位置する場合であってもよい。それぞれの流路10、20および30の形状は、目的に応じて適宜設計され得る。例えば、図1〜3に示すような実施形態においては、第1の流路10の流路方向に沿った断面は実質的に直線状であり、第2の流路20の流路方向に沿った断面はテーパー状であり、合流流路30の流路方向に沿った断面は実質的に直線状である。別の実施形態においては、第1の流路10の流路方向に沿った断面は実質的にテーパー状であり、かつ、第2の流路のテーパーよりも小さいテーパーであり得る。また、例えば、図4に示すように、供給口101から第1の流路10へ向かう流路や、供給口102(102´)から第2の流路20へ向かう流路が、流路方向に沿って障害となる突起部や角部などを有さない形状であることも、気泡等の混入を避ける点で好ましい形態の1つである。
【0026】
1つの実施形態においては、この装置の流路の全長Lは、約30mm〜約60mmである。1つの実施形態においては、第1の流路の径(流路方向から見た断面形状が実質的に円形の場合)または径に対応するサイズ(流路方向から見た断面形状が異形の場合)は、1μm〜1000μmである。
【0027】
本発明のマイクロリアクターは、好ましい実施形態として、図1〜4の装置100に示すように、第1の液体が供給される第1の流路10と、第2の液体が供給される第2の流路20と、該第1の流路と該第2の流路が3次元的に合流して形成される合流流路30を備え、該第1の流路10における出口を端部とする少なくとも一部が該第2の流路20に包囲されてなる。
【0028】
本発明のマイクロリアクターは、図1〜4の装置100に示すように、第2の流路20への第2の液体の供給口を複数個備える(図1〜4においては102と102´)ことが好ましい。より好ましくは2〜5個、さらに好ましくは2〜3個である。このような構造とすることで、第2の流路20中における気泡の発生等を防止することが可能となるとともに、十分な層流を実現することが可能となる。
【0029】
本発明のマイクロリアクターは、第1の流路10の出口の内径が0.05〜0.8mmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.8mm、さらに好ましくは0.2〜0.7mm、特に好ましくは0.2〜0.6mm、最も好ましくは0.3〜0.5mmである。第1の流路10の出口の内径が上記範囲にあることによって、第1の液体と第2の液体とが、層流状態で3次元的に合流でき、所望の微小構造体を得ることが可能となる。
【0030】
本発明のマイクロリアクターは、第2の流路における、第1の流路の出口を含む断面の内径が、(第1の流路の出口の内径+0.2)mm以上、(第1の流路の出口の内径+1.6)mm以下である、ことが好ましく、より好ましくは、(第1の流路の出口の内径+0.2)mm以上、(第1の流路の出口の内径+1.3)mm以下、さらに好ましくは、(第1の流路の出口の内径+0.3)mm以上、(前記第1の流路の出口の内径+1.0)mm以下である。第2の流路における、第1の流路の出口を含む断面の内径が上記範囲にあることによって、第1の液体と第2の液体とが、層流状態で3次元的に合流でき、所望の微小構造体を得ることが可能となる。
【0031】
本発明のマイクロリアクターは、例えば、図5に示すように、第1の流路10に、第1の液体を脈動的に流すためのパルス発生手段50が備えられていてもよい。パルス発生手段50の位置は、第1の流路10の途中であればどこでもよく、目的に応じて適宜設計され得る。パルス状の圧力をかけるタイミングと時間とを制御することにより、得られる微小構造体の長さや形を任意に調整することが可能になる。パルスの長さが短い場合には、微小構造体の長さが短くなり、ロットや微粒子などのマイクロ構造体の製造が可能となる。より好ましい実施形態においては、パルス発生手段50は、第1の流路10の一部をダイアフラム部として該ダイアフラム部をアクチュエーターで振動させる。例えば、図6に示すように、第1の流路10の一部に形成したダイアフラム部60をアクチュエーター70で振動させる。振動数は、好ましくは1〜30Hzである。アクチュエーター70としては、例えば、株式会社タウザー研究所製のリニアアクチュエーター(PMNA−1005S)が挙げられる。ダイアフラム部の薄肉部厚みは、好ましくは0.05〜0.50mm、より好ましくは0.07〜0.40mm、さらに好ましくは0.10〜0.30mmである。後述する光造形法によれば、図6に示すような構造のマイクロリアクターを容易に作製することができる。
【0032】
本発明のマイクロリアクターは、第1の流路10中における第1の液体の流量と第2の流路20中における第2の液体の流量を可変するための流量制御手段を備えていてもよい。流量制御手段は、好ましくは、出口側よりも供給口側に近いところ(上流側)に備える。流量制御手段としては、例えば、シリンジポンプ、ギアポンプなどが挙げられ、好ましくはシリンジポンプである。流量制御手段を備えることにより、第1の流路10中における第1の液体の流量と第2の流路20中における第2の液体の流量を可変できるため、得られる微小構造体の径を任意に制御することができ、また、微小構造体の種類によっては、硬化具合、硬化肉厚、中空断面などを任意に制御することができる。
【0033】
本発明のマイクロリアクターは、どのような方法で作製しても良いが、容易且つ正確に作製できる等の点で、光造形法により作製することが好ましい。光造形法とは、3次元CADデータで設計された立体像を2次元のスライスデータに変換し、このデータに基づいて、レーザーで一層ずつ光硬化性樹脂を硬化させていき、3次元に積層造形していく方法である。より具体的には、3次元CADデータで設計された立体像を、幾層もの薄い断面体にスライスして2次元のスライスデータに変換し、この2次元のスライスデータに基づいてレーザーがタンク内の光硬化性樹脂の表面を走査して断面形状を描いていく。レーザーが当たった部分は硬化し、エレベーター上に一層分の断面体が形成される。その後、エレベーターが一層分ずつ下降して、連続的に幾層もの薄い断面体を積層し、3次元に積層造形していく。最後にエレベーターを引き上げることで、3次元に積層造形されたモデルを取り出し、後処理を施して完成させる。光造形法に用いることができる光造形装置としては、例えば、株式会社ディーメック製の光造形装置(例えば、SCS−1000HDなど)が挙げられる。光造形法に用いることができる光硬化性樹脂としては、例えば、株式会社ディーメック製の光硬化性樹脂(例えば、オキセタン系のSCR950など)が挙げられる。レーザーとしては、例えば、He−Cdレーザー(ピーク波長=325nm)が挙げられる。レーザーのスポットサイズは、例えば、φ10〜100μmが好ましく、φ30〜70μmがより好ましい。硬化させて得られる樹脂一層分の厚みは、例えば、10〜50μmが好ましく、20〜40μmがより好ましい。
【0034】
本発明の好ましい実施形態による製造方法は、上記第1の流路10に第1の液体を供給する工程と;上記第2の流路20に第2の液体を供給する工程と;該第1の流路と該第2の流路の合流点31で該第1の液体と該第2の液体とを接触させる工程とを含む。本発明においては、上記のような装置を用いることにより、第1の液体および第2の液体はその合流点31および合流流路30で層流を形成する。すなわち、本発明においては、第1の液体および第2の液体は、層流状態で接触する。第1の液体および第2の液体は、目的に応じて適宜選択され得る(第1の液体および第2の液体の代表例の詳細については後述する)。第1の液体および第2の液体を層流状態で接触させることにより、液−液界面での非常に安定な反応が可能となる。その結果、例えば第1の液体を連続的に供給する場合には、非常に安定な直線状の反応固化が実現され、非常に微小な径を有し、かつ径のばらつきがきわめて小さいファイバーが安定的に形成され得る。
【0035】
本発明においては、第1の液体および第2の液体を層流状態で接触させるので、層流の界面における物質の移動・拡散を利用でき、界面において、「溶解から凝固」、「イオン交換」、「重縮合」などの化学反応を起こすことが可能となる。また、本発明においては第1の流路と該第2の流路を3次元的に合流させることで第1の液体および第2の液体を層流状態で接触させるので、比界面積が特に大きい3次元液−液界面を安定的に生成することができ、界面に沿った断面形状を有する微小構造体を流路進行方向に安定的に生成させることができる。
【0036】
上記層流のレイノルズ数は好ましくは0.1〜200であり、さらに好ましくは0.5〜50であり、特に好ましくは1〜20であり、最も好ましくは1〜8である。このような非常に小さいレイノルズ数であれば、第1の液体と第2の液体の流量比を調整することにより、第1の液体の合流後の液幅を制御することができる。その結果、所望のサイズを有する微小構造体を非常に正確に得ることができる。このような非常に小さいレイノルズ数を有する層流状態における液−液反応を実現したことが本発明の大きな成果の1つである。また、レイノルズ数を上記範囲に制御することにより、マイクロリアクター内の第1の液体または第2の液体の流速を上昇させても、層流状態に乱れが生じ難く、3次元液−液界面に沿った断面形状を有する微小構造体を流路進行方向に安定的に生成させることができる。
【0037】
好ましくは、上記第1の液体の流量は、上記第2の液体の流量より小さい。第1の液体の流量を第2の液体の流量よりも小さくすることにより、微小構造体の非常に安定した形成が可能となる。例えばファイバーを形成する場合には、非常に小さい径を有し、かつ、径のばらつきがないファイバーを得ることができる。さらに、第2の液体の流量を大きくすることにより、合流流路30における生成微小構造体に起因する摩擦や閉塞を防止することができる。具体的には、第1の液体の流量は、好ましくは0.05〜1μl/秒であり、第2の液体の流量は、好ましくは0.2〜40μl/秒である。第1の液体と第2の液体の流量比は、好ましくは1:50〜1:400である。
【0038】
本発明においては、上記第1の液体が供給される流路(図1の第1の流路10)の形状および上記第1の液体の供給方法を変化させることにより、任意の適切な形状およびサイズの微小構造体を得ることができる。1つの実施形態においては、上記第1の流路10は、直径1〜1000μmの実質的に円形の断面形状を有する。別の実施形態においては、上記第1の流路10は、楕円形、多角形、十字形または星形の断面形状を有する。さらに別の実施形態においては、上記第1の流路10は、多層構造(例えば、上層と下層の2層構造、上層と中間層と下層の3層構造)や多重構造(例えば、図7の断面図に示すような内側流路と外側流路との2重構造、内側流路と中間流路と外側流路との3重構造)を有していてもよい。1つの実施形態においては、上記第1の液体は連続的に(すなわち、実質的に整流で)供給される。別の実施形態においては、上記第1の液体は脈動的に供給される。例えば、第1の流路10として実質的に円形の断面形状を有する流路を用い、上記第1の液体を連続的に供給すると、図8(a)に示すようなファイバーが得られる。また例えば、第1の流路10として四角形の断面形状を有する流路を用い、上記第1の液体を連続的に供給すると、図8(b)に示すようなファイバーが得られる。第1の流路形状を平坦な形状とすることにより、非常に薄い平坦なファイバーが得られる(図示せず)。例えば、第1の流路10として実質的に円形の断面形状を有する流路を用い、上記第1の液体を脈動的に供給すると、図8(c)に示すような微粒子が得られる。第1の液体の流路形状を変化させることにより、図8(d)に示すような微粒子が得られる。脈動のパルス形状を変化させることにより、図8(e)に示すようなロッドやいわゆる串団子状の微小構造体が得られる。また、反応液(第1の液体および第2の液体)の種類を適切に選択することにより、第1の液体を連続的に供給する場合であっても、微粒子が得られ得る。
【0039】
本発明においては、反応液(第1の液体および第2の液体)の種類を適切に選択し、および/または、第1の液体および第2の液体の流速を適切に選択し(リアクター内での接触時間を適切に選択)、および/または、適切な化学処理や表面処理を行うことにより、中空の微小構造体や多孔質の微小構造体を得ることができる。
【0040】
本発明における第1の液体と第2の液体の組み合わせ例(いずれが第1の液体でいずれが第2の液体かは問わない)としては、例えば、ポリ−L−乳酸溶液とイオン交換水、テトラエトキシシラン透明重合溶液とアンモニア水、などが挙げられる。
【0041】
本発明においては、第1の液体中に予め他の物質を含有させておくことにより、得られる微小構造体中に他の物質を封入してなるマイクロ構造体を得ることができる。第1の液体と他の物質との組み合わせとしては、例えば、アルギン酸水溶液と顔料、アルギン酸水溶液と微生物、などが挙げられる。
【0042】
本発明の製造方法の一例として、上記第1の液体としてアルギン酸水溶液(実用的には、アルギン酸ナトリウム水溶液)とテトラエトキシシランとの混合液を用い、上記第2の液体として塩化カルシウム水溶液を用いる場合について説明する。第1の流路10に上記混合液を連続的に供給し、第2の流路20に塩化カルシウム水溶液を連続的に供給する。合流点31で上記混合液と塩化カルシウム水溶液が接触すると、アルギン酸が塩化カルシウムのカルシウムイオンによって部分的にイオン架橋される。その結果、水に不溶性の(ゼリー状の)アルギン酸カルシウムが形成される。ここで、上記のように、混合液(アルギン酸)と塩化カルシウム水溶液は層流状態で接触するので、アルギン酸と塩化カルシウム水溶液とは実質的に混合されることなく、液−液界面でのみ反応する。その結果、上記混合液と塩化カルシウム水溶液との界面にアルギン酸カルシウムのゲル状膜が形成される。言い換えれば、ゲル状膜で構成された中空ファイバー状の外郭とその内部に含有された液体状のテトラエトキシシランとを有する、いわゆる芯鞘構造のファイバー状中間体が形成される。このアルギン酸カルシウムのゲル状膜が、形成される微小構造体の形状保持機能を有する。また、ゲル状膜内部のテトラエトキシシランは、SiOの前駆体として機能する。なお、このような形状保持物質(ここでは、アルギン酸カルシウム)による中間体自体が、微小構造体であり得る。
【0043】
好ましくは、上記ファイバー状中間体を触媒(例えば、NaOH、NHOH、塩酸)に接触させる。その結果、下記のような加水分解と脱水縮合反応が起こり、テトラエトキシシランからSiOが生成する。上記アルギン酸カルシウムのゲル状膜を形成する場合には、得られるSiOは微粒子となる。より具体的には、SiO微粒子がアルギン酸カルシウムのゲル状中空ファイバーに内包された状態で得られる。一方、テトラエトキシシランと触媒を直接接触させることにより、非常に小さい径を有し、かつ、径のばらつきがないSiOファイバーが得られ得る。
Si(CO) + 4HO → Si(OH) + 4COH
Si(OH) → SiO + H
【0044】
必要に応じて、得られたSiOファイバーからアルギン酸カルシウムのゲル状膜を除去する。アルギン酸カルシウムのゲル状膜の除去は、例えば飽和食塩水で洗浄することにより行われる。また、アルギン酸ナトリウム水溶液の濃度を変化させることにより、アルギン酸ナトリウム水溶液とテトラエトキシシランとの混合比率を変化させることにより、あるいは、アルギン酸カルシウムの除去の際に任意の適切な処理を行うことにより、所望の表面特性を有する微粒子(例えば、表面が平滑な微粒子、表面に凹凸構造を有する微粒子、または多孔質の微粒子)を得ることができる。
【0045】
以上のようにして、SiO微粒子が得られる。アルギン酸水溶液とテトラエトキシシランとの混合液の供給形態や流路形状を変更することにより、SiOの異形微粒子やロッドが得られることはいうまでもない。
【0046】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0047】
図1〜3に示すマイクロリアクターについて、光造形装置(株式会社ディーメック製、商品名:SCS−1000HD)を用い、3次元CADデータで設計された立体像を、幾層もの薄い断面体にスライスして2次元のスライスデータに変換した。タンク内に光硬化性樹脂(株式会社ディーメック製、商品名:SCR950)とエレベーターを入れ、この2次元のスライスデータに基づいてレーザー(He−Cdレーザー、ピーク波長=325nm)をタンク内の光硬化性樹脂の表面に走査させ、断面形状を描いていった。レーザーのスポットサイズはφ50μmであった。レーザーが当たった部分は硬化し、エレベーター上に一層分の断面体(樹脂一層分の厚み=30μm)が形成された。その後、エレベーターが一層分ずつ下降して、連続的に幾層もの薄い断面体を積層し、3次元に積層造形していった。最後にエレベーターを引き上げることで、3次元に積層造形されたモデルを取り出し、後処理を施して、図1〜3に示すマイクロリアクターを完成させた。
【実施例2】
【0048】
3.5重量%アルギン酸ナトリウム水溶液10mlとテトラエトキシシラン(純度95%)2mlをビーカー中でスタラーを用いて十分に攪拌し、混合液を調製した。一方、塩化カルシウム粒子0.5gを水99.5gに溶解し、0.5重量%の塩化カルシウム溶液を調製した。実施例1で作製したマイクロリアクターを用い、第1の流路(内側流路)に上記混合液を流し、第2の流路(外側流路)に上記塩化カルシウム溶液を流した。混合液および塩化カルシウム溶液のいずれも、シリンジポンプを用いて連続的に流した。混合液の流量は0.45μl/秒であり、塩化カルシウム溶液の流量は29.1μl/秒であり、流量比は1:64であった。リアクターの合流点で混合液と塩化カルシウム水溶液とを接触させることにより、テトラメトキシシラン(SiO前駆体)をアルギン酸カルシウムで内包したファイバー状中間体を得た。このファイバー状中間体を28重量%アンモニア水中に72時間沈水して、SiO微粒子をアルギン酸カルシウムで内包したファイバーを得た。このファイバーを飽和食塩水に沈水し、アルギン酸カルシウムを除去した。次いで、メンブレンフィルターを用いてSiO微粒子を回収した。得られた微粒子を2日間乾燥した。
【0049】
上記SiO微粒子を内包したアルギン酸カルシウムのファイバーをエネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)で分析した。その結果、ファイバーの材質がアルギン酸カルシウムであることが確認された。また、ファイバーを破壊してファイバー内部を分析した結果、SiO微粒子が形成されていると推定された。さらに、アルギン酸カルシウムのファイバーおよびSiO微粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。その結果、ファイバーの断面は実質的に円形で、外径は約81μm、厚みは約10μmであった。微粒子のサイズは直径200nm以下と推定された。
【実施例3】
【0050】
混合液の流量を0.08μl/秒、塩化カルシウム溶液の流量を29.1μl/秒、したがって流量比を1:365としたこと以外は実施例2と同様にして、SiO微粒子をアルギン酸カルシウムで内包したファイバーおよびSiO微粒子を得た。得られたファイバーおよび微粒子について、実施例2と同様の評価に供した。その結果、ファイバーの材質がアルギン酸カルシウムであることが確認された。また、ファイバー内部にはSiO微粒子が形成されていると推定された。ファイバーの断面は実質的に円形で、外径は約25μm、厚みは約5μmであった。微粒子のサイズは直径200nm以下と推定された。
【実施例4】
【0051】
混合液を脈動的に流したこと以外は実施例2と同様にして、SiO微粒子をアルギン酸カルシウムで内包したロッドおよびSiO微粒子を得た。混合液の脈動的な供給は、オンオフバルブ(Lee Company社製の超小型プランジャーバルブINKX0514300A)により行った。バルブの駆動条件は24Vであり、脈動のパルスは10pps(パルス/秒)であった。得られたロッドおよび微粒子について、実施例2と同様の評価に供した。その結果、ロッドの材質がアルギン酸カルシウムであることが確認された。また、ロッド内部にはSiO微粒子が形成されていると推定された。ロッドの断面は楕円形で、径((長辺+短辺)/2)は約72μmであった。ロッドの長さは約1.1mmであった。微粒子のサイズは直径200nm以下と推定された。
【実施例5】
【0052】
実施例1で作製したマイクロリアクターを用い、第1の流路(内側流路)に0.5重量%アルギン酸水溶液を流し、第2の流路(外側流路)に3.5重量%塩化カルシウム水溶液を流した。アルギン酸水溶液および塩化カルシウム水溶液のいずれも、シリンジポンプを用いて連続的に流した。アルギン酸水溶液の流量は27.8nl/秒であり、塩化カルシウム水溶液の流量は5.55μl/秒であり、直径50μmのアルギン酸カルシウムファイバーを得た。このときの製造速度は、マイクロファイバー10mm当たり0.71秒であった。
〔比較例1〕
【0053】
湿式二重紡糸機を用い、直径100μm以下のアルギン酸カルシウムファイバーからなる極細中空繊維の紡糸を行った。低い溶液濃度による粘度低下や、ノズルと凝固浴面との距離であるギャップ部分の延長による自重延伸などを試みても、極細中空繊維が得られなかった。
【実施例6】
【0054】
ポリ−L−乳酸15重量部をジオキサン85重量部に溶解させ、15重量%のポリ−L−乳酸溶液を作って被凝固ポリマー溶液として用いた。凝固液として、イオン交換水を用いた。両方の溶液をともに長時間室温に放置し、25℃の室温になったことを確かめて使用した。実施例1で作製したマイクロリアクターを用い、ポリ−L−乳酸溶液を鞘部(第2の流路)に、イオン交換水を芯部(第1の流路)に、シリンジポンプによって同じ速度でゆっくりと送り込んだ。顕微鏡により、層流状態でマイクロリアクター(合流流路)の内部を流れることを確かめ、凝固反応をマイクロリアクター(合流流路)の中で行い、紡糸した。ノズルから出た中空繊維に水ミストを付着させ、自重延伸させながら、中空繊維外面のさらなる凝固をさせ、直径20μmの極細多孔質ポリ−L−乳酸中空繊維を得た。
【実施例7】
【0055】
液状テトラエトキシシラン170重量部、水290重量部、エチルアルコール40重量部、1N塩酸1滴を加えて、12時間室温で液状テトラエトキシシランの加水分解と縮重合反応を起こさせ、均一な透明重合溶液を得た。この均一なテトラエトキシシラン透明重合溶液を被凝固ポリマー溶液として用いた。凝固液として、0.1Nアンモニア水を用いた。両方の溶液をともに長時間室温に放置し、25℃の室温になったことを確かめて使用した。実施例1で作製したマイクロリアクターを用い、均一なテトラエトキシシラン透明重合溶液を鞘部(第2の流路)に、0.1Nアンモニア水を芯部(第1の流路)に、ギアポンプによって同じ速度でゆっくりと送り込んだ。顕微鏡により、層流状態でマイクロリアクター(合流流路)の内部を流れることを確かめ、凝固反応をマイクロリアクター(合流流路)の中で行い、紡糸した。ノズルから出た中空繊維に0.1Nアンモニア水ミストを付着させ、自重延伸させながら、中空繊維外面のさらなる凝固をさせ、直径15μmの極細多孔質シリカ繊維を得た。
【実施例8】
【0056】
液状テトラエトキシシラン170重量部、水290重量部、エチルアルコール40重量部、1N塩酸1滴を加えて、12時間室温で液状テトラエトキシシランの加水分解と縮重合反応を起こさせた後、ポリアクリルアミド10重量部を加え、均一な有機無機ハイブリッド透明重合溶液を得た。この均一な有機無機ハイブリッド透明重合溶液を被凝固ポリマー溶液として用いた。凝固液として、0.1Nアンモニア水を用いた。両方の溶液をともに長時間室温に放置し、25℃の室温になったことを確かめて使用した。実施例1で作製したマイクロリアクターを用い、均一な有機無機ハイブリッド透明重合溶液を鞘部(第2の流路)に、0.1Nアンモニア水を芯部(第1の流路)に、ギアポンプによって同じ速度でゆっくりと送り込んだ。顕微鏡により、層流状態でマイクロリアクター(合流流路)の内部を流れることを確かめ、凝固反応をマイクロリアクター(合流流路)の中で行い、紡糸した。ノズルから出た中空繊維に0.1Nアンモニア水ミストを付着させ、自重延伸させながら、中空繊維外面のさらなる凝固をさせ、直径10μmの極細多孔質有機無機ハイブリッド繊維を得た。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の製造方法は、非常に安全であり、かつ、高精度であるので、各種の化学産業に広範囲に利用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】(a)は、本発明のマイクロリアクターの好ましい実施形態の流路方向に沿った概略断面図であり、(b)は、そのマイクロリアクターの流路方向から見た断面図である。
【図2】図1におけるマイクロリアクターを上方から見た概略図である。
【図3】図1におけるマイクロリアクターの斜視図である。
【図4】本発明のマイクロリアクターの別の好ましい実施形態を上方から見た概略図である。
【図5】本発明のマイクロリアクターのさらに別の好ましい実施形態の流路方向に沿った概略断面図である。
【図6】本発明のマイクロリアクターにおけるパルス発生手段の好ましい実施形態を示す概略断面図である。
【図7】本発明のマイクロリアクターにおける第1の流路が内側流路と外側流路との2重構造を有する場合の流路方向から見た断面図である。
【図8】本発明の製造方法により得られる微小構造体の代表例を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0059】
100 マイクロリアクター
10 第1の流路
20 第2の流路
30 合流流路
31 合流点
40 隔壁
40´ 隔壁
50 パルス発生手段
60 ダイアフラム
70 アクチュエーター
101 第1の流路への供給口
102 第2の流路への供給口
102´ 第2の流路への供給口


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の流路に第1の液体を供給する工程と;
該第1の流路を包囲するように形成された第2の流路に第2の液体を供給する工程と;
該第1の流路と該第2の流路とが合流する地点で該第1の液体と該第2の液体とを接触させる工程とを含み、
該第1の液体および該第2の液体を層流状態で接触させる、微小構造体の製造方法。
【請求項2】
前記層流のレイノルズ数が0.1〜200である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1の液体の流量が、前記第2の液体の流量より小さい、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第1の液体および第2の液体を接触させた後、触媒に接触させる工程をさらに含む、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
前記第1の液体および第2の液体を接触させて、形状保持物質で形状保持された中間体を形成した後、微小構造体を形成し、該微小構造体から該形状保持物質を除去する工程をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
前記第1の液体が連続的に供給される、請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
前記第1の液体が脈動的に供給される、請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
前記第1の流路が、直径1〜1000μmの実質的に円形の断面形状を有する、請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
前記第1の流路が、楕円形、多角形、十字形または星形の断面形状を有する、請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項10】
前記第1の液体がアルギン酸水溶液とテトラエトキシシランとの混合液であり、前記第2の液体が塩化カルシウム水溶液である、請求項1から9のいずれかに記載の製造方法。
【請求項11】
微粒子、ロッドまたはファイバーを形成する、請求項1から10のいずれかに記載の製造方法。
【請求項12】
第1の液体が供給される第1の流路と、第2の液体が供給される第2の流路と、該第1の流路と該第2の流路が3次元的に合流して形成される合流流路を備え、該第1の流路における出口を端部とする少なくとも一部が該第2の流路に包囲されてなる、マイクロリアクター。
【請求項13】
前記第2の流路への第2の液体の供給口を複数個備える、請求項12に記載のマイクロリアクター。
【請求項14】
前記第1の流路の出口の内径が0.05〜0.8mmである、請求項12または13に記載のマイクロリアクター。
【請求項15】
前記第2の流路における、前記第1の流路の出口を含む断面の内径が、(前記第1の流路の出口の内径+0.2)mm以上、(前記第1の流路の出口の内径+1.6)mm以下である、請求項12から14までのいずれかに記載のマイクロリアクター。
【請求項16】
前記第1の流路に、前記第1の液体を脈動的に流すためのパルス発生手段が備えられている、請求項12から15までのいずれかに記載のマイクロリアクター。
【請求項17】
前記パルス発生手段は、前記第1の流路の一部をダイアフラム部として該ダイアフラム部をアクチュエーターで振動させる、請求項16に記載のマイクロリアクター。
【請求項18】
前記第1の流路中における第1の液体の流量と前記第2の流路中における第2の液体の流量を可変するための流量制御手段を備える、請求項12から17までのいずれかに記載のマイクロリアクター。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−14936(P2007−14936A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−213881(P2005−213881)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(591167430)株式会社KRI (211)
【Fターム(参考)】