説明

微細気泡発生装置

【課題】微細気泡の発生量を正確に把握し、利用用途に応じた適切な量の微細気泡を発生させることができる微細気泡発生装置を提供する。
【解決手段】液体流体中に気体を供給し微細気泡を発生させる微細気泡発生装置であって、微細気泡の発生部よりも下流側に配置された液体流体の濁度を測定するための濁度計と、濁度計によって測定される値をもとに微細気泡の発生量を制御するための制御部と、を備えることを特徴とする。濁度計は、例えば、赤外線照射方式、レーザー照射方式、超音波発生方式、又は発光ダイオード式のものを用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体流体中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置に関する。特に、微細気泡の利用用途に適合させるために微細気泡の発生量を制御することができる微細気泡発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な技術分野において、液体流体中に微細気泡を発生させる技術が利用されており、例えば、水中にマイクロオーダーあるいはナノオーダーの微細気泡を含有する微細気泡含有水を用いて、水生生物の成育や、汚染水の水質浄化、殺菌等を行う技術が知られている。このような微細気包を発生させるための装置が種々提案されている。
【0003】
このような微細気泡を発生させる装置として、図10に示すように、液体に旋回流を発生させ、その旋回流の旋回軸に発生する負圧部分に対して気体を導入することにより、導出される液体中に微細気泡を発生させる装置が開示されている。より具体的には、一端側が壁体で閉口され、他端側が開口している円筒形スペースを有する容器本体と、一端側の壁体に開設された気体導入孔と、円筒形スペースの内壁円周面の一部にその接線方向に開設された加圧液体導入口とからなる微細気泡発生装置において、一端側の壁体を他端側に向けて突出する円錐形状又は円錐台形状のもので構成し、一端側の縦断面のスペース形状をM字形状となし、他端側の円筒形スペースの開口部から微細気泡を含む旋回気液混合液を導出するようにした微細気泡発生装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2006−116365号公報 (全文 全図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような微細気泡を利用した技術では、微細気泡の好適な発生量は用途に応じて異なるために、微細気泡の発生量を適切に管理できるようにすることが望まれている。
特に、微細気泡は浮上して消滅したり、液体中に完全に溶解して消滅したりする特性を持っているために、液体流体の一部を採取して液中パーティクルカウンタやマイクロスコープ等で液体流体を観察する方法では、サンプル採取中の時間変化に対応することが困難であったり、インライン化して微細気泡の発生量を適確に把握することが困難であったりするという問題がある。
【0006】
また、微細気泡の発生プロセスに着目し、推定される微細気泡の発生量に基づいて、供給する液体流体や気体の流量、圧力、温度等をコントロールする方法もあるが、あくまでの推定によるものであり、実際に発生する微細気泡の量を正確に把握できるものではない。
さらに、マイクロフォンにより微細気泡の発生時の音を監視し、リニアに制御する方法も考えられるが、水中マイクロフォンは高価であるとともに、周囲の雑音の波長も把握する必要があり、調整が困難である。
【0007】
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、微細気泡発生装置における微細気泡の発生部よりも下流側に濁度計を配置し、濁度計による測定値に基づいて微細気泡の発生量をコントロールすることによって、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、微細気泡の発生量を正確に把握し、利用用途に応じた適切な量の微細気泡を発生させることができる微細気泡発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、液体流体中に気体を供給し微細気泡を発生させる微細気泡発生装置であって、微細気泡の発生部よりも下流側に配置された液体流体の濁度を測定するための濁度計と、濁度計によって測定される値をもとに微細気泡の発生量を制御するための制御部と、を備えることを特徴とする微細気泡発生装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
【0009】
また、本発明の微細気泡発生装置を構成するにあたり、発生部は、気体が供給された液体流体を旋回させながら導出させるノズル部からなり、ノズル部の導出口よりも下流側の流路の少なくとも一部に透明な材質で構成された透過部を備え、濁度計は、当該透過部を通過する液体流体の濁度を測定することが好ましい。
【0010】
また、本発明の微細気泡発生装置を構成するにあたり、発生部は、気体が加圧溶解された液体流体が減圧される減圧部からなり、減圧部よりも下流側の流路の少なくとも一部に透明な材質で構成された透過部を備え、濁度計は、透過部を通過する液体流体の濁度を測定することが好ましい。
【0011】
また、本発明の微細気泡発生装置を構成するにあたり、濁度計は、赤外線照射方式、レーザー照射方式、超音波発生方式、又は発光ダイオード式のうちのいずれか一つであることが好ましい。
【0012】
また、本発明の微細気泡発生装置を構成するにあたり、制御部は、液体流体の流量、液体流体の圧力、液体流体の温度、気体の量、気体の圧力又は気体の温度のうちの少なくともいずれか一つを調節することにより、微細気泡の発生量を制御することが好ましい。
【0013】
また、本発明の微細気泡発生装置を構成するにあたり、制御部は、気体が供給される前の液体流体の濁度又は固体濃度が予め記憶され、導出された液体流体の濁度から気体が供給される前の液体流体の濁度及び固体濃度あるいはいずれか一方を差し引いて求められる値をもとに微細気泡の発生量を制御することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の微細気泡発生装置によれば、簡易な濁度計によって計測される液体流体の濁度から、微細気泡の発生度合いを精度よく把握し、測定結果に基づいて微細気泡の発生量をコントロールすることができるようになる。したがって、微細気泡の利用用途に応じて微細気泡の発生量を適切に管理することができる。
【0015】
また、本発明の微細気泡発生装置において、旋回流を発生させるノズル部の導出口の下流側の流路の一部を透過部とし、当該透過部を通過する液体流体を測定対象とすることにより、濁度計を液体流体中に配設することなく微細気泡発生後間もない液体流体の濁度を計測することができる。したがって、高価な濁度計を必要とせず、微細気泡の発生度合いを正確に把握することができる。
【0016】
また、本発明の微細気泡発生装置において、液体流体の減圧部の下流側の流路の一部を透過部とし、当該透過部を通過する液体流体を測定対象とすることにより、濁度計を液体流体中に配設することなく微細気泡発生後間もない液体流体の濁度を計測することができる。したがって、高価な濁度計を必要とせず、微細気泡の発生度合いを正確に把握することができる。
【0017】
また、本発明の微細気泡発生装置において、所定の濁度計を用いることにより、濁度計を液体流体中に配設することなく液体流体の濁度を計測することができる。
【0018】
また、本発明の微細気泡発生装置において、制御部によって上記所定の制御要素を制御することにより、微細気泡の発生量を精度良くコントロールすることができる。
【0019】
また、本発明の微細気泡発生装置において、気体が供給される前の液体流体の濁度や固体濃度を考慮して微細気泡の発生量をコントロールすることにより、利用用途に最適な量の微細気泡をより精度良く発生させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、適宜図面を参照して、本発明の微細気泡発生装置及び当該微細気泡発生装置を用いた洗浄装置、シャワリング装置、水槽にかかる実施の形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
【0021】
[第1の実施の形態]
本発明にかかる第1の実施の形態は、液体流体を圧送する圧送部と、液体流体を旋回させながら導出させるノズル部と、ノズル部内で液体流体中に気体を供給する気体供給部とを備えた旋回流式の微細気泡発生装置である。
【0022】
1.全体構成
図1は、本実施形態にかかる微細気泡発生装置100の構成を概略的に表した図を示している。
この微細気泡発生装置100は、液体流体供給配管57が接続され、液体流体を圧送するポンプ103と、送液管55が接続され、ポンプ103から圧送される液体流体を送液管55内に導出する旋回流生成ノズル10とを備えている。このポンプ103と旋回流生成ノズル10との間は液体流路107によって接続されている。また、旋回流生成ノズル10には、旋回流生成ノズル10内の液体流体中に気体を供給するための気体供給装置120が接続されている。
【0023】
また、ポンプ103の上流側の液体流体供給配管57には、フィルタ111、電磁弁113及びプレパージタンク115が備えられている。フィルタ111は、ポンプ103に向けて送られる液体流体中の異物を捕集、除去するために用いられるものである。また、電磁弁113は、例えば、公知の電磁比例制御弁やオンオフ弁が用いられ、その開度やデューティ比を制御することによって、ポンプ103によって圧送される液体流体の流量が調節できるようになっている。
さらに、プレパージタンク115は、液体流体中の気体を除去するためのタンクである。このプレパージタンク115には加熱手段又は冷却手段59が取り付けられており、液体流体の温度を調節できるようになっている。
【0024】
また、ポンプ103と旋回流生成ノズル10との間の液体流路107には、旋回流生成ノズル10に送られる液体流体中の気体を外部に排出するためのリリーフ弁89が接続されている。そして、適宜のタイミングでリリーフ弁89を開放し、液体流路107中に溜まった気体を排出させるように用いられる。このように、液体流体中の気体を排出しておくことにより、旋回流生成ノズル10から空気溜まりのような大きな気泡が導出されることを防ぎ、直径のばらつきが抑えられた微細気泡を安定的に発生させることができる。
このリリーフ弁89の取り付け位置を旋回流生成ノズル10に限りなく近づけることにより、リリーフ弁89から旋回流生成ノズル10までの間の距離を短くして、旋回流生成ノズル内に初期の段階で滞留する気体量を減らすことができる。
【0025】
また、旋回流生成ノズル10が接続された送液管55は、旋回流生成ノズル10の導出口の近傍が透明な樹脂材料等からなる透過部55aとして構成されており、旋回流生成ノズル10から導出され送液管55内を通過する液体流体が外部から視認できるようになっている。
【0026】
また、微細気泡発生装置100には濁度計51及び制御コントロールユニット53が備えられており、濁度計51によって計測される液体流体の濁度に基づいて上述のポンプ103や電磁弁113、加熱手段又は冷却手段59、リリーフ弁89等をはじめとする各制御要素の制御信号を出力するようになっている。出力される制御信号は、微細気泡の利用用途に応じた量の微細気泡が発生するように設定される値である。
【0027】
2.気体供給装置
気体供給装置120は、旋回流生成ノズル10内の液体流体に混合する気体を発生させる気体発生装置123と、発生させた気体を減圧する減圧弁125と、供給する気体量を調節するための電磁弁127と、気体を冷却するための冷却装置129とを備えており、気体流路121で接続されている。この気体流路121の端部は旋回流生成ノズル10に接続されている。
【0028】
このうち気体発生装置123は、例えば、公知の酸素発生装置やオゾン発生装置であり、微細気泡発生装置100で発生する微細気泡を含有する液体の用途に応じて、適宜選択することができる。浄化、殺菌、消毒効果を高めるためには、酸素発生装置やオゾン発生装置を備えることが有効である。また、複数の気体発生装置を同時に併用することもできる。液体流体中に混合する気体として空気を用いる場合には、気体発生装置123としてコンプレッサを用いるか、あるいは、気体流路121の端部を大気に開放し、当該端部(空気取込部)から大気を取り込むことができるように構成される。
【0029】
また、減圧弁125は、気体発生装置123で生成された高圧の気体を減圧して供給するための弁であり、気体発生装置123によって生成される気体が高圧でない場合には、省略することができる。さらに、電磁弁127は、例えばオンオフ弁からなり、電圧の供給の有無によって電磁弁の開閉制御を行い、供給する気体量を調節することができる。
また、冷却装置129は、液体流体中に供給する気体を冷却するために用いられ、気体の温度を液体流体の蒸気圧よりも十分に低く保って、液体流体の蒸気圧の影響を無視できるようになっている。なお、この気体の冷却装置129は、使用環境、使用条件によって省略することが可能である。
【0030】
また、気体発生装置123としてオゾン発生装置を用いる場合には、図2に示すように、気体供給装置120Aのオゾン発生装置123Aと減圧弁125との間にプレパージタンク131を配置し、このプレパージタンク131に対して、電磁弁133を介してオゾンキラー装置135を接続することが好ましい。このように構成すれば、高濃度のオゾンが大気中に放出されることを防ぐことができる。
【0031】
これらの気体供給装置120を構成する電磁弁や減圧弁、冷却装置等についても、上述の制御コントロールユニット53から制御信号が出力され、駆動されるようになっている。
【0032】
3.旋回流生成ノズル
図3は、本実施形態の微細気泡発生装置に備えられた旋回流生成ノズルの構成例を示している。図3(a)は旋回流生成ノズル10の斜視図であり、図3(b)は旋回流生成ノズル10を軸方向に沿って切断した断面図であり、図3(c)は孔部23が形成された位置で旋回流生成ノズル10を軸方向と直交する方向に沿って切断した断面図である。また、図3の旋回流生成ノズル10を構成する筐体11及び円筒部材21をそれぞれ図4及び図5に示す。
【0033】
これらの図3〜図5に示すように、旋回流生成ノズル10は筐体11と円筒部材21とを備えている。筐体11の内部には、一方の端部が開口された円筒空間部11aを備えるとともに、当該円筒空間部11aに臨むように開口された流体導入路11bと、開口された端部とは反対側の端部に設けられた気体導入口165とが設けられている。また、円筒部材21は、筐体11の円筒空間部11a内に配置され、両端部が開口された円筒空間部21a及び当該円筒空間部21aの周壁に開口する孔部23が設けられている。
【0034】
本実施形態で用いられる筐体11は、本体部13と蓋部12とから構成されている。本体部13は、外周面から突設した突設部14が形成され、一方の端部が開口された円筒状の部材であり、円筒部材21が収容される円筒空間部11aを備えている。また、突設部14には、円筒空間部11aの内周面に臨む流体導入路11bが設けられている。この流体導入路11bは、配設方向が円筒空間部11aの軸心からずらされて形成されている(図3(c)を参照)。
【0035】
また、蓋部12は、本体部13の円筒空間部11aが開口する端部に装着されており、本体部13の円筒空間部11aの直径よりも小さな開口15が設けられ、円筒部材21が挿入されるようになっている。また、本体部13における蓋部12が装着されていない側の端部の内面には、円筒部材21の外形と一致する凹部16が設けられ、円筒部材21が挿入されるようになっている。この蓋部12が装着されていない側の端部には気体導入口165が設けられ、気体供給装置120に通じる気体流路121が接続されている。
【0036】
この気体流路121に通じる気体導入口165には逆止弁169が備えられている。この逆止弁169は通常閉じられており、旋回流生成ノズル10内に高速旋回流が発生したときに、旋回の中心部分で生じる負圧によって開弁され、気体が導入されるようになっている。導入された気体は、旋回流の中心部に気相となって現れ、旋回流生成ノズル10から導出されるときに微細気泡化されることになる。
【0037】
また、円筒部材21は、両端部が開口する円筒空間部21aと、この円筒空間部21aの周壁に開口する一つ又は複数の孔部(図5では四つ)23を備えており、筐体11の円筒空間部11a内において、周囲に所定の間隙Sを介して配置されて固定されている。この間隙Sは、導入される液体流体の通過路として機能する。
このように本実施形態の旋回流生成ノズル10では、本体部13の円筒空間部11a内に円筒部材21が挿入され、一方の端部側に装着された蓋部12の開口部15及び本体部13内部の凹部16によって、円筒部材21が保持、固定されている。
【0038】
これらの筐体及び円筒部材を構成する材料は特に制限されるものではなく、一例としては、鉄合金やアルミニウム合金、亜鉛合金等の金属材料又は非鉄金属材料、セラミック等の焼結体、プラスチック、ポリ塩化ビニル(PVC)、熱可塑性ポリオレフィン樹脂(TPO)、熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)、ポリプロピレン(PP)、アクリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、フッ素樹脂等の樹脂材料、木材、廃棄プラスチックや廃棄木材等のリサイクル原料をはじめとして、種々の材料が挙げられる。
【0039】
例えば、筐体及び円筒部材を透明性の樹脂材料で構成した場合には、内部の確認を容易に行うことができ、旋回流の生成状態を確認しながら使用することができる。
ただし、導入する液体流体の組成が変わることを防止したり、効率的に高速旋回流を発生させたりするためには、導入する液体流体との濡れ性や発生させる旋回流の程度を考慮し、さらに、液体流体や供給される気体と反応しにくい材料を選択して用いることが好ましい。
【0040】
これらの図3〜図5に例示した旋回流生成ノズルはあくまでも一構成例であって、上述した構成に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、筐体11の外形や流体導入路11bの数や位置、配設方向、円筒部材21の孔部23の数や位置、配設方向などの要素を、液体流体や気体の種類、発生させる微細気泡の態様に応じて変更することができる。
【0041】
4.濁度計及び制御部(制御コントロールユニット)
濁度計51は、旋回流生成ノズル10から導出される液体流体の濁度を計測し、液体流体中における微細気泡の発生度合いを把握するために用いられるものである。濁度計51によって計測される液体流体の濁度の情報は、濁度信号として制御コントロールユニット53に送信される。そして、制御コントロールユニット53では、受信した濁度情報に基づいて、微細気泡の発生度合いのフィードバック制御が行われるようになっている。
【0042】
すなわち、計測される液体流体の濁度の値が、微細気泡の目標発生量に応じた濁度の値よりも大きい場合には、微細気泡の発生量が目標発生量よりも多くなっているため、微細気泡の発生量が少なくなるように制御信号が出力される。一方、計測される液体流体の濁度の値が、微細気泡の目標発生量に応じた濁度の値よりも小さい場合には、微細気泡の発生量が目標発生量よりも少なくなっているため、微細気泡の発生量が多くなるように制御信号が出力される。
【0043】
微細気泡の発生量を増減するために制御コントロールユニット53から出力される制御信号は、液体流体の圧力、流量、温度を調節可能なポンプ103や電磁弁113、加熱手段又は冷却手段59、あるいは、気体の圧力、流量、温度を調節可能な減圧弁125や電磁弁127、冷却装置129に対して出力されるようになっている。これらの各制御要素は、微細気泡の発生量に影響を与える因子であり、これらのうちの一つあるいは複数をコントロールすることによって微細気泡の発生量が増減させられる。
【0044】
この濁度計51は、例えば、赤外線照射方式、レーザー照射方式、超音波照射方式、発光ダイオード式の濁度計であり、液体流体中に浸漬して配設することなく、送液管55の外部から、送液管55の一部に設けられた透明な材質からなる透過部55a内を通過する液体流体の濁度を計測できるようになっている。これらの濁度計51は、液中パーティクルカウンタやマイクロスコープ、水中マイクロフォン等に比べて安価なものであり、微細気泡発生装置100の生産コストを抑えることができる。
【0045】
また、濁度計51によって液体流体の濁度を計測する測定箇所は、旋回流生成ノズル10から導出された液体流体中での微細気泡の発生点よりも下流側で、かつ、できる限り微細気泡の発生点に近い位置とすることが好ましい。微細気泡は、時間の経過に伴い浮上したり完全に溶解したりして消滅するおそれがあるため、かかる位置で計測すれば、導出直後の発生量を正確に把握することができる。ただし、微細気泡が多少安定化した状態で計測するのであれば、発生点よりも若干下流側にずらした位置で計測することが好ましい。
【0046】
また、制御コントロールユニット53では、供給する液体流体の濁度や固体濃度をあらかじめ記憶させておき、濁度計51によって計測された濁度の値から、気体が供給される前の液体流体の濁度及び固体濃度あるいはいずれか一方を差し引いて、微細気泡が発生したことによって増大した濁度が正確に求められるようになっている。すなわち、液体流体自体が濁っていたり、固体成分を含有している場合においても、微細気泡が発生したことによる濁度の増加分を計測できるようになっており、微細気泡の発生量が正確にコントロールされる。
【0047】
なお、本実施形態の微細気泡発生装置100の構成では、旋回流生成ノズル10が送液管55に接続されているために、液体流体の濁度の測定箇所として、送液管55の一部に透明な材質からなる透過部55aが設けられているが、図6に示すように、このような送液管を用いないで、旋回流生成ノズル10から直接液槽101内に液体流体を導出させる構成の微細気泡発生装置100´の場合には、液槽101の外部から旋回流生成ノズル10の導出口近傍で液体流体の濁度が計測できるように、濁度計51が配設される。
【0048】
5.微細気泡発生装置の制御方法
以下、図1に示す微細気泡発生装置10の動作の一例について説明する。
まず、ポンプ103を作動させることによって、液体流体供給配管57から送られる液体流体が旋回流生成ノズル10側に圧送される。このときポンプ103に送られる液体流体中の異物はフィルタ111によって捕集されるとともに、プレパージタンク115内で気体成分が除去される。また、送られる液体流体の流量は、ポンプ103の出力及びフィルタ111の下流側の電磁弁113によって調節されている。このとき同時に、気体供給装置120を作動させておく。
【0049】
圧送され、旋回流生成ノズル10に導入された液体流体は、孔部23を通過し、高速旋回流となって旋回流生成ノズル10から導出されることになる。このとき、高速旋回流の旋回中心部には負圧が生じるため、液体流体が導出される端部とは反対側の端部に設けられた気体導入口165に備えられた逆止弁(図示せず)が開かれ、気体が旋回中心部に吸い込まれる。液体流体は遠心力によって旋回外周方向に向かうために、高速旋回流の中心部には気相が生じるようになる。
【0050】
このような状態で旋回流生成ノズル10から導出されると、旋回が急激に弱められて、旋回中心部に存在している気相が切断されて微細気泡化し、液体流体中に放出されることになる。このとき、本実施形態の旋回流生成ノズル10であれば、ノズルから導出される前後での旋回速度差が著しく大きくなることから、直径のばらつきが抑えられた微細気泡を効率的に発生させることができる。
【0051】
ここで、旋回流生成ノズル10から送液管55内に導出され、微細気泡が含有された状態の液体流体は、送液管55に設けられた透過部55aにおいて、濁度計51を用いて濁度の計測が行われる。計測された濁度の値は濁度信号として制御コントロールユニット53に送られ、あらかじめ記憶された液体流体の濁度や固体濃度を差し引いた値と、目標発生量に対応する濁度との比較が行われる。そして、制御コントロールユニット53は、濁度計51によって計測された値から液体流体の濁度や固体濃度を差し引いた値が濁度の目標値に一致するように、ポンプ103や電磁弁113、127、減圧弁125、加熱手段又は冷却手段59、129に対して制御信号を出力し、微細気泡の発生量がコントロールされる。これによって、微細気泡の利用用途に応じて最適な量の微細気泡を発生させることができる。
【0052】
[第2の実施の形態]
本発明にかかる第2の実施の形態は、流路を流れる液体流体中に気体を供給する気体供給部と、気体が混合された気液混合流体を圧送する圧送部と、気体を液体流体中に溶解させる溶解部と、気体が溶解させられた液体流体を導出させるノズル部とを備えた加圧溶解式の微細気泡発生装置である。
【0053】
1.全体構成
図7は、本実施形態にかかる微細気泡発生装置200の構成を概略的に表した図を示している。
この微細気泡発生装置200は、液体流体供給配管257が接続され、液体流体を圧送するポンプ203と、ポンプ203によって圧送された液体流体が流入する溶解タンク205と、送液管255が接続され、圧送される液体流体を送液管255内に導出する旋回流生成ノズル30とを備えている。ポンプ203、溶解タンク205、旋回流生成ノズル30それぞれの間は液体流路207c〜207eによって接続されている。このうち旋回流生成ノズル30には、流路断面積が小さくされる孔部(図8中の43)が設けられており、ポンプ203と旋回流生成ノズル30との間の液体流路207c〜207eが高圧になるようにされている。また、ポンプ203の上流側の液体流体供給配管257には、液体流体中に気体を供給するための気体供給装置220が接続されている。
【0054】
また、ポンプ203の上流側の液体流体供給配管257のうち、気体流路221の接続箇所よりもさらに上流側には、フィルタ211、電磁弁213及びプレパージタンク215が備えられている。フィルタ211は、ポンプ203に向けて送られる液体流体中の異物を捕集、除去するために用いられるものである。また、電磁弁213は、例えば、公知の電磁比例制御弁やオンオフ弁が用いられ、その開度やデューティ比を制御することによって、ポンプ203によって圧送される液体流体の流量が調節できるようになっている。
さらに、プレパージタンク215は、気体供給装置220から供給される気体が混合される前の段階で、液体流体中の気体を除去するためのタンクであり、このプレパージタンク215には後述する循環流路209が接続されている。このプレパージタンク215には加熱手段又は冷却手段259が取り付けられており、液体流体の温度を調節できるようになっている。
【0055】
また、溶解タンク205と旋回流生成ノズル30との間の液体流路207d、207eの間には三方向弁217が備えられ、液体流体の流れを、旋回流生成ノズル30への液体流路207e側と、プレパージタンク215へと通じる循環流路209側とに切り替えられるようになっている。この三方向弁217は、例えば、電圧の供給の有無によって開閉制御が行われるオンオフ弁を用いることができる。かかる三方向弁217を備えることにより、気体成分が飽和状態に近い程度に溶解するまでは液体流体を旋回流生成ノズル30側へ供給せずに、循環流路209を介して循環させ、飽和状態に近い程度に気体成分が溶解したときに旋回流生成ノズル30側へ供給するように制御することができる。したがって、旋回流生成ノズル30からの導出初期から、直径のばらつきが低減された微細気泡を安定して発生させることができるようになる。
また、三方向弁217の取り付け位置を旋回流生成ノズル30に限りなく近づけることにより、旋回流生成ノズル内に初期の段階で滞留する気体量を減らすことができる。
【0056】
また、微細気泡発生装置200には濁度計251及び制御コントロールユニット253が備えられており、濁度計251によって計測される液体流体の濁度に基づいて上述のポンプ203や電磁弁213、加熱手段又は冷却手段259、三方向弁217等をはじめとする各制御要素の制御信号を出力するようになっている。出力される制御信号は、微細気泡の利用用途に応じた量の微細気泡が発生するように設定される値である。
【0057】
2.気体供給装置
本実施形態の微細気泡発生装置200に用いられる気体供給装置220の構成は、第1の実施の形態で説明した気体供給装置と同様に、液体流体に混合する気体を発生させる気体発生装置223と、発生させた気体を減圧する減圧弁225と、供給する気体量を調節するための電磁弁227と、気体を冷却するための冷却装置229とを備えており、気体流路221で接続されている。この気体流路221の端部は液体流体供給配管257に接続されている。この気体供給装置220の構成は第1の実施の形態の気体供給装置と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
なお、本実施形態の気体供給装置220の構成要素となる減圧弁225や電磁弁227、冷却装置229についても、上述の制御コントロールユニット253から制御信号が出力され、駆動されるようになっている。
【0058】
3.溶解タンク
溶解タンク205は、ポンプ203と旋回流生成ノズル30との間で高圧化された液体流体を保持し、気体が混合された液体流体中の気体を溶解させる箇所として備えられている。
また、この溶解タンク205は、例えば、図8に示すように、下方に向けて断面積が小さくされたテーパ状の容器本体81と、配置方向が中心からずらされて容器本体81の上部壁面に設けられた液体流体の導入口83と、容器本体81の底部に設けられた液体流体の流出口85とを備えた構成とすることができる。この溶解タンク205は、いわゆるサイクロン方式を利用したものであり、溶解タンク205内を移動する液体流体は旋回させられるため、混合された気体の溶解効率を著しく高めることができるようになっている。
【0059】
また、溶解タンク205からの液体流体の流出口85には、直角方向に屈曲する屈曲部86が設けられている。この屈曲部86において液体流体が液体流路内面に衝突するために、気体成分の溶解効率が高められるようになっている。
このように溶解効率を高めるためには、溶解タンク内の壁面の一部に衝突板を設けたり、あるいは、容器本体の水平断面形状を矩形にした領域を設けたりすることによって、液体流体の衝突箇所を形成することもできる。
なお、液体流体の流れ方向が、下部から上部にかけて旋回しながら流れるようにしてもよい。
【0060】
また、この溶解タンク205の上部の中央には、未溶解の気体の滞留部87が形成されており、この滞留部87には未溶解の気体を溶解タンク外に排出するためのリリーフ弁289が接続されている。そして、溶解タンク205には、タンク内の液体の水位をモニタするためのレベルセンサ91が取り付けられ、上面位置が所定レベル以下となったときに、リリーフ弁289から気体を排出させるように用いられる。このように、未溶解の気体を排出しておくことにより、旋回流生成ノズル10から空気溜まりのような大きな気泡が導出されることを防ぎ、直径のばらつきが抑えられた微細気泡を安定的に生成することができる。
【0061】
また、図7に示すように、リリーフ弁289からつながる気体排出通路208は、ポンプ203の上流側に接続され、排出された気体が再び液体流体中に供給されるようになっている。このように未溶解の気体を外部に放出せずに内部で循環させることにより、溶解タンク205から回収する際に液体が混じった状態で回収された場合であっても、装置外への水漏れの原因となるおそれがなくなる。
これ以外にも、気体排出通路208を槽201やプレパージタンク215に接続することによっても、装置外への水漏れを防ぐことができる。
【0062】
また、溶解タンク205内の液体流体の水位が減少し、未溶解の気体が回収されて再び液体流体中に戻されるときには、同時に、気体供給装置220の電磁弁227を閉じて、液体流体中に供給する気体量が制限されるようになっている。したがって、未溶解の気体が現れた後には、液体流体中に供給される気体量が調節されて、未溶解成分が発生しないようになっている。
【0063】
また、図7に示す微細気泡発生装置200の構成では、この溶解タンク205にも冷却装置240が備えられ、溶解タンク205内での気体の溶解効率が高められるようになっている。この冷却装置は、気体の種類や使用環境、生成する気泡の目的に応じて省略することも可能である。
【0064】
4.旋回流生成ノズル
図9は、本実施形態の微細気泡発生装置200に備えられた旋回流生成ノズル30の構成例を示している。図9(a)は旋回流生成ノズル30の斜視図であり、図9(b)は旋回流生成ノズル30を軸方向に沿って切断した断面図であり、図9(c)は孔部43が形成された位置で旋回流生成ノズル30を軸方向と直交する方向に沿って切断した断面図である。この旋回流生成ノズル30の形態は、筐体31の開口された端部とは反対側の端部に気体導入口が設けられていない点において第1の実施の形態の旋回流生成ノズルと異なっており、それ以外の点については同様の形態とすることができる。
【0065】
一方、本実施形態の旋回流生成ノズル30では、筐体31及び円筒部材41がいずれも透明な樹脂材料等から構成されており、気体成分が加圧溶解された液体流体が急激に減圧されて微細気泡が発生する、円筒部材41の孔部43から下流側(円筒部材41の内部)を通過する液体流体が外部から視認できるようになっている。
【0066】
なお、本実施形態の微細気泡発生装置においても、図3に示される第1の実施の形態で用いた旋回流生成ノズルと同様の形態とし、旋回流生成ノズルに対しても気体を供給し、加圧溶解式と旋回流式とを併用した微細気泡発生装置とすることもできる。
【0067】
5.濁度計及び制御部(制御コントロールユニット)
本実施形態の微細気泡発生装置200に備えられた濁度計251及び制御コントロールユニット253は、基本的には第1の実施の形態で説明したものと同様とすることができる。ただし、本実施形態では、濁度計251によって液体流体の濁度を計測する測定箇所は、旋回流生成ノズル30の円筒部材41に設けられた孔部43を通過することにより減圧され、液体流体中で微細気泡が発生する円筒部材41内部とされている。
【0068】
6.微細気泡の生成方法
以下、図7に示す微細気泡発生装置200の動作の一例について説明する。
まず、溶解タンク201と旋回流生成ノズル30との間の三方向弁217のうち、旋回流生成ノズル30側を閉じる一方、循環流路209側を開いておく。この状態でポンプ203を作動させることによって、液体流体供給配管257から送られる液体流体が圧送されて、循環流路209側に供給される。このとき液体流体中の異物はフィルタ211によって捕集されるとともに、プレパージタンク215内で気体成分が除去される。また、液体流体の流量は、ポンプ203の出力及びフィルタ211の下流側の電磁弁213によって調節されている。
【0069】
所定時間経過後には、プレパージタンク215、溶解タンク205、液体流路207c〜207d及び循環流路209内が液体流体で満たされることになるため、徐々にフィルタ211の下流側の電磁弁213を制御して、液体流体供給配管257から送り込む液体流体の流量を減少させるようにする。その結果、液体流体が循環流路209を介して閉鎖した経路内を循環させられる状態となる。また、この閉鎖した経路内で循環する液体流体は高圧に保持されるようになっている。
【0070】
この状態で気体供給装置220を動作させて、ポンプ203の上流側で気体を液体流体中に供給する。そうすると、気体が混合された液体流体がポンプ203によって圧送され、溶解タンク205内に導入される。溶解タンク205内では、気体が混合された液体流体が旋回させられて、気体成分が効率的に液体流体に溶解する一方、余剰の気体は未溶解となって溶解タンク205内の上部の滞留部(図示せず)に滞留する。この滞留する気体の量が増えていくに従い、溶解タンク205内の液体流体の水位が低下していくことになる。この液体流体の水位をレベルセンサ(図示せず)でモニタしておき、所定の水位を下回ったときには、滞留部に接続されたリリーフ弁289を開放し、未溶解の気体をポンプ203の上流側に戻すとともに、気体供給装置220による気体の供給量を減少させる。
【0071】
このように気体の供給量を調節し、溶解タンク205内を通過した液体流体が、気体成分の溶解量が飽和状態になった後で、三方向弁217のうち、循環流路209側を閉じる一方、旋回流生成ノズル30側を開く。同時に、フィルタ211の下流側の電磁弁213も開き、液体流路内の圧力が一定に保たれるようにポンプ203及び電磁弁213を制御する。
【0072】
気体成分が溶解して飽和した状態の液体流体は旋回流生成ノズル30に流入し、流路断面積が小さくされる孔部(図示せず)を通過すると、急激に減圧させられ、溶解していた気体成分が微細気泡となって現れる。また、このとき同時に高速旋回流となって導出されることから、効率的に微細気泡化され、直径のばらつきが抑えられた微細気泡が生成される。
【0073】
ここで、旋回流生成ノズル30の円筒部材41に設けられた孔部43を通過し、微細気泡が含有された状態の液体流体は、円筒部材41内部を通過する間に、濁度計251を用いて濁度の計測が行われる。計測された濁度の値は濁度信号として制御コントロールユニット253に送られ、あらかじめ記憶された液体流体の濁度や固体濃度を差し引いた値と、目標発生量に対応する濁度との比較が行われる。そして、制御コントロールユニット253は、濁度計251によって計測された値から液体流体の濁度や固体濃度を差し引いた値が濁度の目標値に一致するように、ポンプ203や電磁弁213、227、減圧弁225、加熱手段又は冷却手段229、240、259に対して制御信号を出力し、微細気泡の発生量がコントロールされる。これによって、微細気泡の利用用途に応じて最適な量の微細気泡を発生させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
以上説明したように、本発明によれば、微細気泡の利用用途に応じて適切な量となるように微細気泡の発生量を管理することができるようになる。したがって、本発明の微細気泡発生装置を、食品加工現場や病院等、高度な衛生管理が求められるような環境下で用いられる手洗い装置や、美容院等で洗髪時などに用いられるシャワリング装置、生簀(水槽)等に装備して用いることによって、生植物の育成や殺菌、消毒、洗浄効果をより高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】第1の実施の形態にかかる旋回流式の微細気泡発生装置の構成を説明するための概要図である。
【図2】オゾン発生装置及びオゾンキラー装置を備えた微細気泡発生装置の構成を示す図である。
【図3】第1の実施の形態の旋回流生成ノズルの構成を説明するための図である。
【図4】第1の実施の形態の旋回流生成ノズルを構成する筐体を示す図である。
【図5】第1の実施の形態の旋回流生成ノズルを構成する円筒部材を示す図である。
【図6】旋回流生成ノズルから液槽内に液体流体を導出する構成の微細気泡発生装置の構成例を示す図である。
【図7】第2の実施の形態にかかる加圧溶解式の微細気泡発生装置の構成を説明するための概要図である。
【図8】溶解タンクの構成例を示す図である。
【図9】第2の実施の形態の旋回流生成ノズルの構成を説明するための図である。
【図10】従来の微細気泡発生装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0076】
10:旋回流生成ノズル、11:筐体、11a:円筒空間部、11b:流体導入路、12:蓋部、13:本体部、19:導入口、21:円筒部材、21a:円筒空間部、23:孔部、30:旋回流生成ノズル、31:筐体、31a:円筒空間部、31b:流体導入路、32:蓋部、33:本体部、39:導入口、41:円筒部材、41a:円筒空間部、43:孔部、51:濁度計、53:制御部(制御コントロールユニット)、55:送液管、55a:透過部、57:液体流体供給配管、59:加熱手段(冷却手段)、81:容器本体、83:導入口、85:流出口、86:屈曲部、87:滞留部、89:リリーフ弁、91:レベルセンサ、100:微細気泡発生装置、101:液槽、103:ポンプ、107:液体流路、111:フィルタ、113:電磁弁、115:プレパージタンク、119:圧力センサ、120・120A:気体供給装置、121:気体流路、123・123A:気体発生装置、125:減圧弁、127:電磁弁、129:冷却装置、131:プレパージタンク、133:電磁弁、135:オゾンキラー装置、140:加熱手段(冷却手段)、165:気体導入口、169:逆止弁、251:濁度計、253:制御部(制御コントロールユニット)、200:微細気泡発生装置、203:ポンプ、205:溶解タンク、207c・207d・207e:液体流路、208:気体排出通路、209:循環流路、211:フィルタ、213:電磁弁、215:プレパージタンク、217:三方向弁、219a・219b:圧力センサ、220:気体供給装置、221:気体流路、223:気体発生装置、225:減圧弁、227:電磁弁、229:冷却装置、231:プレパージタンク、240:冷却装置、255:送液管、255a:透過部、257:液体流体供給配管、259:加熱手段又は冷却手段、289:リリーフ弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体流体中に気体を供給し微細気泡を発生させる微細気泡発生装置において、
前記微細気泡の発生部よりも下流側に配置された前記液体流体の濁度を測定するための濁度計と、前記濁度計によって測定される値をもとに前記微細気泡の発生量を制御するための制御部と、を備えることを特徴とする微細気泡発生装置。
【請求項2】
前記発生部は、前記気体が供給された前記液体流体を旋回させながら導出させるノズル部からなり、前記ノズル部の導出口よりも下流側の流路の少なくとも一部に透明な材質で構成された透過部を備え、前記濁度計は、当該透過部を通過する前記液体流体の濁度を測定することを特徴とする請求項1に記載の微細気泡発生装置。
【請求項3】
前記発生部は、前記気体が加圧溶解された前記液体流体が減圧される減圧部からなり、前記減圧部よりも下流側の流路の少なくとも一部に透明な材質で構成された透過部を備え、前記濁度計は、前記透過部を通過する前記液体流体の濁度を測定することを特徴とする請求項1に記載の微細気泡発生装置。
【請求項4】
前記濁度計は、赤外線照射方式、レーザー照射方式、超音波発生方式、又は発光ダイオード式のうちのいずれか一つであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の微細気泡発生装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記液体流体の流量、前記液体流体の圧力、前記液体流体の温度、前記気体の量、前記気体の圧力又は前記気体の温度のうちの少なくともいずれか一つを調節することにより、前記微細気泡の発生量を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の微細気泡発生装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記気体が供給される前の前記液体流体の濁度又は固体濃度を予め記憶し、前記微細気泡を発生させた前記液体流体の濁度から前記気体が供給される前の前記液体流体の濁度及び固体濃度あるいはいずれか一方を差し引いて求められる値をもとに前記微細気泡の発生量を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の微細気泡発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−290011(P2008−290011A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−138713(P2007−138713)
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【出願人】(000150512)株式会社仲田コーティング (40)
【Fターム(参考)】