説明

心臓支援ポンプ、システム、および方法

本発明は、ヒト患者の心臓を補助するタービン・ポンプを備える心臓ポンプ装置に関する。本発明は、中心軸部をもたないタービンが心臓支援ポンプ装置の能力を改善するはずであるという理解に基づく。本発明はまた、ヒト患者の心臓を補助するタービン・ポンプ・システムに関する。本発明はまた、タービン・ポンプの回転体およびタービン・ポンプの固定子を患者内に外科的に配置する手術方法および方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ヒト患者の心臓を補助する心臓ポンプ装置およびシステムに関し、より詳細には、追加のポンプ能力をもつヒト心臓装置を提供する心臓ポンプ装置およびシステムに関する。本発明はまた、ヒト患者の心臓を補助する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の埋込まれる心臓支援ポンプは、タービンを含む。これらの心臓支援ポンプは、血管内または心腔内に埋込まれる。これらのポンプはすべて中心軸部を有し、中心軸部の周囲にタービン翼が設けられる。これらの翼は、中心軸部が回転するにつれて血液を進め、したがって患者の血管システムを通して血液を汲み上げる働きで心臓を補助する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明による1つの目的は、現況技術によるデバイスに関連するそれらの欠点を少なくとも部分的になくすヒト患者の心臓を補助する心臓ポンプ装置およびシステムを実現することである。さらに、本発明の目的は、設計が簡単で、かつ/または生産が容易で、かつ/またはヒト患者の心臓に適合するのが簡単で、かつ/または費用効果の高い、ヒト患者の心臓を補助する装置、システム、および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これらの目的は、添付の請求項1に記載の本発明によるヒト患者の心臓を補助するタービン・ポンプを備える心臓ポンプ装置で達成され、また続く独立請求項によるシステムおよび方法でさらに達成される。
【0005】
本発明は、中心軸部をもたないタービンが心臓支援ポンプ装置の能力を改善するはずであるという理解に基づく。
【0006】
1つの利点は、本発明により心臓内の脂肪の蓄積を低減できることである。本発明によるさらなる利点は、心臓内の血液の流れの乱流を低減できることである。本発明のタービン・ポンプは、層流を生じさせるように適合される。
【0007】
本発明の第1の態様によれば、ヒト患者の心臓を補助する心臓ポンプ装置が提供される。心臓ポンプ装置はタービン・ポンプを備え、タービン・ポンプの一部は、ヒト患者の心臓に追加のポンプ能力を提供するために、ヒト患者内で血流内に配置されるように適合される。このタービン・ポンプは、中心軸部のないタービン・ポンプである。
【0008】
一実施形態では、タービン・ポンプは、回転体および固定子を備える。回転体は、血流内に配置されるように適合される。固定子は、血流の外側で回転体に対向して配置されるように適合されることが好ましい。固定子は、電気制御される構成の一部とすることができ、固定子の磁極間に磁界を生じさせることによって、回転体の回転を提供したり提供しなかったりするように、電流を受け取って固定子に生じる磁界を増大または低減させる要素を含む。
【0009】
一実施形態によれば、同じ血管内に少なくとも2つの回転体を順次埋込むことができる。2つの回転体が順次存在する場合、一方は時計回りに回転するように適合することができ、続く他方の回転体は、反時計回りに回転するように適合することができ、または逆も同様である。
【0010】
回転体は、回転体の内部に配置されたブレードを備え、これらのブレードは、異なる設計および構成のものとすることができる。
【0011】
本発明はまた、請求項1に記載の心臓ポンプ装置を備える、ヒト患者の心臓を補助するタービン・ポンプ・システムに関する。このシステムは、前記血流内に配置されるように適合された回転体を備えることができる。さらにシステムは、血管の外側で回転体に対向して配置されるように適合された固定子を備えることができる。
【0012】
本発明はまた、腹腔鏡による胸部の手法を介して上記のタービン・ポンプの回転体およびタービン・ポンプの固定子をそれぞれ患者内に外科的に配置する方法または手術方法に関する。
【0013】
本発明はまた、上記のタービン・ポンプの回転体を患者内に外科的に配置する手術方法に関する。
【0014】
本発明はまた、上記のタービン・ポンプの固定子を患者内に外科的に配置する手術方法に関する。
【0015】
本発明はまた、腹腔鏡による腹部の手法を介してタービン・ポンプの回転体およびタービン・ポンプの固定子をそれぞれ患者内に外科的に配置する方法または手術方法に関する。
【0016】
本発明はまた、上記の回転体および/または固定子を外科的に配置する手術方法または方法のいずれかによる方法に関し、前記エネルギー源は、タービン・ポンプの回転体に動力供給するために、患者の皮膚を貫通しないで、エネルギーを非侵襲的に供給する体外エネルギー源から直接または間接的にエネルギーを使用している。
【0017】
本発明の別の態様によれば、本発明によるタービン・ポンプは、左心室補助デバイス(LVAD)内に適合することができる。
【0018】
本発明のさらなる態様によれば、タービン・ポンプ・システムは、心臓ポンプ装置を人体構成骨の構造に定着させることを含む。
【0019】
本発明の追加の態様によれば、システムは、デバイスを手動で非侵襲的に制御する患者内に埋込み可能な少なくとも1つのスイッチを備える。
【0020】
別の好ましい実施形態では、システムは、デバイスを非侵襲的に制御する無線の遠隔制御装置を備える。
【0021】
好ましい実施形態では、システムは、装置を動作させる液圧動作デバイスを備える。
【0022】
一実施形態では、システムは、装置を動作させるモータまたはポンプを備える。
【0023】
本発明の追加の好ましい特徴、利点、および有利な実施形態は従属請求項から明らかであり、また以下の実施形態の説明から明らかである。
【0024】
本発明について、例として添付の図面を参照して次に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】ヒト患者の大動脈の内側に配置された本発明の一実施形態によるタービン・ポンプの原理を概略的に示す側面図である。
【図2a】本発明の一実施形態によるタービン・ポンプの固定子および回転体を概略的に示し、回転体が異なる設計および構成のブレードを備える、斜視図および横断面図である。
【図2b】本発明の一実施形態によるタービン・ポンプの固定子および回転体を概略的に示し、回転体が異なる設計および構成のブレードを備える、斜視図および横断面図である。
【図3a】ヒト患者内の血管内に配置された本発明の別の実施形態によるタービン・ポンプの原理を概略的に示す側面図である。
【図3b】ヒト患者内の血管内に配置された本発明の別の実施形態によるタービン・ポンプの原理を概略的に示す側面図である。
【図3c】ヒト患者内の血管内に配置された本発明の別の実施形態によるタービン・ポンプの原理を概略的に示す側面図である。
【図4a】本発明による埋込まれた心臓ポンプを有する患者の身体の概要図である。
【図4b】本発明によるデバイスを配置する手術方法の異なるステップを示す図である。
【図4c】本発明によるデバイスを配置する手術方法の異なるステップを示す図である。
【図4d】本発明によるデバイスを配置する手術方法の異なるステップを示す図である。
【図4e】本発明によるデバイスを配置する手術方法の異なるステップを示す図である。
【図5】本発明による血栓除去デバイスの断面図である。
【図6】クリーニング動作前に線III−IIIに沿って切り取った図5の血栓除去デバイスの横断面図である。
【図7】線IV−IVに沿って切り取った図5の血栓除去デバイスの断面図である。
【図8】血栓除去動作前の血栓を示す図5に類似の断面図である。
【図9】血栓除去動作の第1のステップ中の図5に類似の断面図である。
【図10】血栓除去動作の第2のステップ中の図5に類似の断面図である。
【図11】血栓除去動作の第3のステップ中の図5に類似の断面図である。
【図12】図6に類似しているがクリーニング動作中の横断面図である。
【図13】血栓の排出前の血栓排出ピストンを示す線X−Xに沿って切り取った図11の血栓除去デバイスの断面図である。
【図14】図12に類似しているが血栓の排出後の図である。
【図15】固定システムを示す図である。
【図16】固定システムを示す図である。
【図17】固定システムを示す図である。
【図18】固定システムを示す図である。
【図19】固定システムを示す図である。
【図20】固定システムを示す図である。
【図21】固定システムが取り付けられたヒト患者の胸骨の前面図である。
【図22】固定システムが取り付けられたヒト患者の胸郭の前面図である。
【図23】固定システムが取り付けられたヒト患者の胸郭の前面図である。
【図24】固定システムが取り付けられたヒト患者の胸郭の前面図である。
【図25】固定システムが取り付けられたヒト患者の胸郭の前面図である。
【図26】固定システムが取り付けられたヒト患者の脊柱の側面図である。
【図27】固定システムが取り付けられたヒト患者の脊柱の側面図である。
【図28】固定システムが取り付けられたヒト患者の脊柱の一部の前面図である。
【図29】患者内に埋込まれた本発明の装置を含む、疾患を治療するシステムを示す図である。
【図30】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図31】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図32】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図33】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図34】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図35】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図36】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図37】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図38】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図39】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図40】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図41】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図42】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図43】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図44】図1に示す装置に無線で動力供給するシステムの様々な実施形態を示す概略図である。
【図45】図1に示す装置の動作に使用される正確な量のエネルギーを供給する構成を示す概略ブロック図である。
【図46】電線で結ばれたエネルギーで装置が動作されるシステムの一実施形態を示す概略図である。
【図47】図1に示す装置の動作に使用される無線エネルギーの伝送を制御する構成のより詳細なブロック図である。
【図48】可能な実装形態の例による図29に示す構成に対する回路図である。
【図49】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図50】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図51】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図52】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図53a】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図53b】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図53c】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図54】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図55a】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図55b】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図55c】患者内に埋込まれた装置の液圧または空気圧による動力供給を構成する様々な方法を示す図である。
【図56】手術方法の流れ図である。
【図57】手術方法の流れ図である。
【図58】手術方法の流れ図である。
【図59】手術方法の流れ図である。
【図60】手術方法の流れ図である。
【図61】手術方法の流れ図である。
【図62】手術方法の流れ図である。
【図63】手術方法の流れ図である。
【図64】手術方法の流れ図である。
【図65】手術方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施形態の詳細な説明を以下に示す。図面では、いくつかの図にわたって、同じ参照番号が同一または対応する要素を指す。これらの図は例示のみを目的とし、決して本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるであろう。したがって、「上」または「下」などの方向へのあらゆる言及は、図に示す方向を指すだけである。また、図に示すあらゆる寸法などは、例示を目的とする。
【0027】
図1および3から明らかなように、タービン・ホイール12および適切な固定子14を備える心臓ポンプ装置のタービン・ポンプ10を示す。図1は、ヒト患者内で大動脈などの血流16内に配置されたタービン・ポンプ10を示す。本発明のタービン・ポンプ10は、ヒト患者の心臓3に追加のポンプ能力を提供する。タービン・ポンプ10はまた、ヒト患者の心臓内、肺動脈内、または腹部大動脈内の血流内に配置されるように適合することができる。したがって、図3aは、ヒト患者内で血管17などの一般的な血流16内に配置されたタービン・ポンプ10を示す。132。請求項6または120に記載の心臓ポンプ装置では、心臓ポンプは、心臓ポンプが配置された動脈の長手方向の延長部内に前記回転体を閉じ込めるように適合された閉込め要素をさらに備える。
【0028】
さらに、図1は、動脈の長手方向の延長部の閉込め部分801を示す。閉込め部分801は、閉込め部分801が配置された動脈内に回転体を閉じ込める。これにより、回転体がさらに心臓内へ進むというリスクをなくす。他の実施形態によれば、回転体は、回転体に推進力を供給する磁気結合によって動脈内に閉じ込められる。
【0029】
図2a〜bは、タービン・ポンプ10の実施形態を示す。タービン・ホイール12は、長手方向の回転体18の形であることが好ましい。回転体18は、外側表面22および内側表面24をもつ円筒形の外壁20によって画定された円筒形の形状を有する。回転体18の内部には、ブレード26が設けられる。ブレード26は、内側表面24から放射状または非放射状に延びている。回転体18は、血流16に沿って長手方向の中心域Cを有する。それぞれのブレード26は、内側表面24から回転体18の中心域Cまでずっと延びているというわけではない。その点で、それぞれのブレード26は、回転体18に取り付けられた第1の端部28と、第2の外側の自由端部30とを有し、第2の自由端部30は、回転体18の中心から距離を空けて配置される。したがって、回転体18の中心域Cは、回転体18の長手方向Lに延びる空隙であることが好ましい。したがって、本発明によるタービン・ポンプ10は、中心軸部のないタービン・ポンプである。
【0030】
回転体18の内側表面24上に構成された内部のブレード26は、回転体18の内側を流れる血液によって生成される摩擦をなくすという目的を有することができる。ブレード26はまた、回転体18の外壁20をより堅くすることができる。
【0031】
図2a〜bから明らかなように、回転体18は、異なる設計および構成のブレード26を備えることができる。ブレード26の取付角(angle of incidence)および迎角(angle of attack) は変動させることができ、したがって最高の可能な効率をもたらすように構成することができる。
【0032】
タービン・ポンプ10は、回転体18を回転させるデバイスを備える。回転体18を回転させるデバイスは、電気制御される構成部の一部とすることができる。
【0033】
回転体を回転させるデバイスとして、タービン・ポンプの固定子14が設けられることが好ましい。固定子14は、血管17の外側で回転体18に対向して配置されるように適合されることが好ましい。電気制御される構成部Eは、図2a〜bに破線で示すように、固定子14の磁極間に磁界を生じさせることによって、回転体18の回転を提供するように、電流を受け取って固定子14に生じる磁界を増大または低減させる要素Eを含む。固定子14は、回転体18の回転を増大または低減させるために提供される。したがって、回転体18および固定子14を備える、患者の心臓を補助するタービン・ポンプ・システムが提供される。
【0034】
一実施形態によれば、図3bから明らかなように、同じ血管内に少なくとも2つの回転体18’、18”を並べて埋込むことができる。2つの回転体が並んで存在する場合、一方の18’は、時計回り(矢印R1参照)に回転するように適合することができ、続く他方の回転体18”は、反時計回り(矢印R2参照)に回転するように適合することができ、または逆も同様である。
【0035】
図3cは、駆動ユニットを示す心臓ポンプ・デバイスの一実施形態を示し、固定子802および回転子18が動脈の外側に配置される。固定子802および回転子803は、筐体805内に閉じ込められており、回転子803と動脈の間に配置された保護シート804によって動脈から分離される。保護シートは、回転子803が摺動するように平滑な表面を提供する薄いプラスチック・シートであることが好ましい。回転子803は磁気要素809を回転させ、磁気要素809は、回転子803の磁気要素809が回転子18の磁気要素810と磁気的に接続することによって、動脈の内側に配置された回転体18の磁気要素810を回転させる。いくつかの実施形態では、回転子の磁気要素809は回転子803である。
【0036】
本発明はまた、腹腔鏡による胸部へのアプローチを介してタービン・ポンプ10の回転体18を患者内に外科的に配置する方法に関し、この方法は、針または管状の器具を患者の身体の胸部内に挿入するステップと、針または管状の器具を使用して胸部に気体を充填し、それによって胸腔を膨張させるステップと、少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを患者の体内に配置するステップと、腹腔鏡トロカールの1つを通して胸部内にカメラを挿入するステップと、前記少なくとも2つの腹腔鏡トロカールの1つを通して少なくとも1つの切開具を挿入し、患者の所期の配置領域を切開するステップと、胸部内の血流の任意の部分内に回転体18を配置するステップと、デバイスに動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む。
【0037】
本発明はまた、タービン・ポンプ10の回転体18を患者内に外科的に配置する手術方法に関し、この方法は、患者の皮膚を切るステップと、胸腔を開くステップと、ヒト患者の心臓3もしくは大動脈4の血流の内側または肺動脈の内側で回転体18を配置すべき配置領域を切開するステップと、配置領域内に回転体18を配置するステップと、デバイスに動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む。
【0038】
本発明はまた、腹腔鏡による腹部の手法を介してタービン・ポンプ10の回転体18を患者内に外科的に配置する方法に関し、この方法は、針または管状の器具を患者の身体の腹部内に挿入するステップと、針または管状の器具を使用して腹部に気体を充填し、それによって腹腔を膨張させるステップと、少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを患者の体内に配置するステップと、腹腔鏡トロカールの1つを通して腹部内にカメラを挿入するステップと、前記少なくとも2つの腹腔鏡トロカールの1つを通して少なくとも1つの切開具を挿入し、患者の所期の配置領域を切開するステップと、腹部大動脈内の血流内に回転体18を配置するステップと、デバイスに動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む。
【0039】
本発明はまた、タービン・ポンプ10の回転体18を患者内に外科的に配置する手術方法に関し、この方法は、患者の皮膚を切るステップと、腹腔を開くステップと、腹部大動脈の領域内で回転体18を配置すべき配置領域を切開するステップと、腹部大動脈内の血流内に回転体を配置するステップと、デバイスに動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む。
【0040】
本発明はまた、腹腔鏡による胸部の手法を介してタービン・ポンプ10の回転体18およびタービン・ポンプ10の固定子14を患者内に外科的に配置する手術方法に関し、この方法は、針または管状の器具を患者の身体の胸部内に挿入するステップと、針または管状の器具を使用して胸部に気体を充填し、それによって胸腔を膨張させるステップと、少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを患者の体内に配置するステップと、腹腔鏡トロカールの1つを通して胸部内にカメラを挿入するステップと、前記少なくとも2つの腹腔鏡トロカールの1つを通して少なくとも1つの切開具を挿入し、患者の血管システム内の所期の配置領域を切開するステップと、患者の胸部内の血流の任意の部分内、心臓3もしくは大動脈4内の血管の血流の内側、または肺動脈の内側に回転体18を配置するステップと、患者の血管の血流の外側、心臓3もしくは大動脈4の外側、または肺動脈の外側の配置領域内に固定子14を配置し、前記固定子14を前記回転体18の外側に配置し、前記回転体18に無線エネルギーを供給して前記回転体18の回転運動を引き起こすステップと、前記固定子に動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む。
【0041】
本発明はまた、タービン・ポンプ10の回転体18およびタービン・ポンプ10の固定子14を患者内に外科的に配置する手術方法に関し、この方法は、患者の皮膚を切るステップと、胸腔を開くステップと、患者の胸部内の血流の任意の部分内、心臓3もしくは大動脈4内の血管の血流の内側、または肺動脈の内側に回転体18を配置するステップと、患者の血管17の血流16の外側、心臓3もしくは大動脈4の外側、または肺動脈の外側の配置領域内に固定子14を配置し、前記固定子14を前記回転体18の外側に配置し、前記回転体18に無線エネルギーを供給して前記回転体18の回転運動を引き起こすステップと、前記固定子に動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む。
【0042】
本発明はまた、腹腔鏡による腹部の手法を介してタービン・ポンプの回転体18およびタービン・ポンプ10の固定子14を患者内に外科的に配置する手術方法に関し、この方法は、針または管状の器具を患者の身体の腹部内に挿入するステップと、針または管状の器具を使用して胸部に気体を充填し、それによって腹腔を膨張させるステップと、少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを患者の体内に配置するステップと、腹腔鏡トロカールの1つを通して腹部内にカメラを挿入するステップと、前記少なくとも2つの腹腔鏡トロカールの1つを通して少なくとも1つの切開具を挿入し、患者の腹部大動脈の領域内の所期の配置領域を切開するステップと、患者の腹部大動脈内の血流16の内側に回転体18を配置し、腹部大動脈の血流の外側の配置領域内に固定子14を配置し、前記固定子14を前記回転体の外側に配置し、前記回転体18に無線エネルギーを供給して前記回転体18の回転運動を引き起こすステップと、前記固定子に動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む。
【0043】
本発明はまた、タービン・ポンプ10の回転体18およびタービン・ポンプ10の固定子14を患者内に外科的に配置する手術方法に関し、この方法は、患者の皮膚を切るステップと、腹腔を開くステップと、患者の腹部大動脈内の血流16の内側に回転体を配置し、腹部大動脈の血流の外側の配置領域内に固定子14を配置し、前記固定子14を前記回転体18の外側に配置し、前記回転体18に無線エネルギーを供給して前記回転体18の回転運動を引き起こすステップと、前記固定子に動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む。
【0044】
本発明はまた、上記の回転体18および/または固定子14を外科的に配置する手術方法または方法のいずれかによる方法に関し、前記エネルギー源は、タービン・ポンプ10の回転体に動力供給するために、患者の皮膚を貫通しないで、エネルギーを非侵襲的に供給する体外エネルギー源から直接または間接的にエネルギーを使用している。
【0045】
別の態様によれば、本発明によるタービン・ポンプ10は、左心室補助デバイス(LVAD)内に適合することができる。LVADは、損傷した心臓のポンプ能力を維持するのを支援する外科的に埋込まれた機械ポンプ型デバイスである。現況技術によれば、管によって左心室からポンプ(VAD)内へ血液を引き入れる。図4を参照されたい。次いでポンプは、血液を大動脈内へ送る。これにより、弱った心室を効果的に支援する。市場には、様々な種類のポンプ(VAD)が存在する。例えば、あるポンプは、プラスチックの血液サックを押して、サックから血液を押し出す金属板を収容する。金属板は、小型の電気モータによって駆動される。本発明によれば、タービン・ポンプの回転体は、大動脈から血液を引き出して再び大動脈内へ血液を送る管内に構成することができる。
【0046】
図3cは請求項119に記載の心臓ポンプを示し、前記第2の部分は回転子であるように適合され、円筒形であり、埋込まれたときは前記血管の外側に配置され、前記回転体と磁気的に接続するように適合され、したがって前記回転体は、前記第2の部分の回転に追従する。
【0047】
図4は、ここでは左心室補助デバイス(LVAD)のポンプ(VAD)として示す埋込まれた心臓ポンプ2を有する患者1を示す。本発明の一態様によって上述のように、本発明の一実施形態によれば、図4に破線で示すように、埋込まれた心臓ポンプ2をタービン・ポンプ10とすることができる。埋込まれた心臓ポンプ2は、第1の管2aを用いて患者の心臓3の左心室3aに接続される。心臓ポンプ2はまた、第2の管2bを用いて患者1の大動脈に接続される。大動脈を、概して4と呼ぶ。このようにして、動作中、心臓ポンプは、患者の心臓3の血液ポンプ動作を補い、またはそれに取って代わる。
【0048】
図4bは、腹腔鏡による鼠径部の手法を介してタービン・ポンプ10の回転体18を患者の動脈内に外科的に配置する手術方法を示し、この方法は、管状の器具を患者の体内の大腿動脈FA内に挿入するステップと、器具を使用して、大腿動脈FAを通して大動脈Aへ前記回転体18を案内するステップと、大動脈Aの内側で回転体18を放出するステップとを含む。その後この方法は、大動脈Aを少なくとも部分的に取り囲むように駆動ユニット814を配置するステップを含む。駆動ユニット814は、患者の胸部を開くことによって胸部の手法で配置することができ、または横隔膜を通して患者の心臓3に到達する腹部の手法で配置することができる。
【0049】
図4cは、動作が実行され、縫合またはステープルを使用して鼠径部領域820および胸部821内の切開部が閉じられた後のヒト患者の前面図を示す。駆動ユニット814(ここでは破線で示す)は、心臓3に近接して大動脈Aを少なくとも部分的に取り囲むように配置される。
【0050】
図4dは、腹腔鏡による鼠径部の手法を介してタービン・ポンプ10の回転体18を外科的に配置する手術方法を示す。この方法は、患者の身体の大腿動脈FA内に管状の器具を挿入するステップと、器具を使用し、大腿動脈FAを通して腹部大動脈AAへ回転体18を案内するステップとを含む。回転体18は、大腿動脈FAを通して腹部の動脈AAへ案内された後、動脈の内側で放出される。駆動ユニット814は、腹部内の切開部を通して挿入され、腹部の動脈AAを少なくとも部分的に取り囲むように配置され、したがって駆動ユニット814は、回転体18と磁気的に接触するように配置される。
【0051】
図4eは、縫合またはステープルを使用して鼠径部領域820内の切開部および胸部821内の切開部が閉じられた後の患者の前面図を示す。駆動ユニット814(ここでは破線で示す)は、腹部内で腹部の動脈AAを部分的に取り囲むように配置される。
【0052】
心臓ポンプ2の第2の管2b内、すなわち患者1の大動脈4につながる管内に設けられた、本発明による血栓除去デバイス100を示す。これは、第2の管2bによって提供される血液流路の一部が血栓除去デバイス100内の血液流路によって置き換えられることを意味する。したがって血栓除去デバイス100は、患者の人工血管内に挿入可能な人工のデバイスである。血栓除去デバイスの機能は、第2の管2bによって輸送される血液内のあらゆる血栓を除去することである。これらの血栓は、患者の体内の自由な位置へ動かされることが好ましい。しかし別法として、血栓は、その後除去しまたは貯蔵するために、血栓除去デバイス100に接続されたバッグ100aなどの収集容積内に収集することができる。例えば、バッグ100aの好ましい貯蔵能力は、100ミリリットルを上回ることができる。血栓除去デバイスは人工のデバイスであるが、患者の血管内に直接挿入することができ、または血管の2つの端部間に接続することができる。
【0053】
血栓除去デバイスは、手術を介して患者の血液流路内に挿入でき、患者の腹部もしくは胸部または頭部もしくは頸部領域または患者の腹膜後もしくは任意の肢体内に配置されることが好ましい。
【0054】
血栓除去デバイス100の第1の好ましい実施形態の設計について、図5〜7を参照して次に詳細に説明する。図5は、第2の管2bによって提供される血液流路内に血栓除去デバイス100が設けられる断面図を示す。図中に矢印で示すように、潜在的な血栓が第2の管2b内で血流によって前方へ運ばれるのを止める機能をもつフィルタ112が、筐体111内に形成された血液流路114を横切るように設けられる。この好ましい実施形態では、フィルタ112は、生体親和性の金属またはプラスチックなどの何らかの適切な材料の、好ましくは等間隔に配置された複数のストリップ112aを備える。これらのストリップ112aは、相互に平行に構成されることが好ましい。
【0055】
2つの隣接するストリップ間の距離は、あらゆる血栓を止めるのに十分なほど小さい。したがってこの距離は、2ミリメートル未満であることが好ましく、1.0ミリメートル未満であることがさらに好ましいが、この目標がより大きな血栓から脳を保護することだけである場合、この距離をより大きくすることができる。好ましい実施形態における血液流路114は、本質的に正方形の断面形状を有するが、方形または円形などの任意の適切な形状をとりうることが理解される。
【0056】
血液流路114を横切るフィルタとして複数のストリップ112aを設けることによって、フィルタの下流に血液の層流が実現される。これは、血栓を防止する観点から有利である。図7に示す方形の形状は大部分の目的にとって十分であるが、複数のストリップ112aに所望の断面形状を与えることによって、血流の構成をさらに向上させることができる。
【0057】
血液流路114の方向に対して本質的に垂直、すなわち血流の方向に対して本質的に垂直の方向に動ける第1のピストン116が設けられる。この第1のピストン116は、圧縮空気、ソレノイド構成、電気的サーボ・モータなど、何らかの適切なアクチュエータ手段によって駆動される。モータを使用して貯蔵された動力を蓄積することができ、それを非常に速く放出することができる。一例はばねである。好ましい実施形態では、ピストンに適したラッチ手段を用いてピストンを保持し、気圧を蓄積し、その後ピストンを放出することによって、ピストンの非常に速い速度が実現されるため、圧縮空気はアクチュエータ手段として働き、それによって、フィルタのクリーニング時間を短くすることができる。
【0058】
第1のピストン116の外端部分、すなわち血液流路114に面する端部部分は、血栓除去デバイス100の非活動状態で血液流路の壁と本質的に同一平面である。また外端部分は、以下に説明するように、血栓捕獲手段として働くために、凹面の部分または凹部116a(図では誇張する)を備える。
【0059】
第1のピストン116のストライク範囲は、図8〜11を参照して以下に説明するように、血液流路14全体を横切って延びるような範囲である。第1のピストン16内には、第1のピストンが延びた位置にあるときにストリップを収容するために、ストリップ112aの数に対応する複数のチャネル116bが設けられる。
【0060】
第1のピストン116はまた、血液流路の方向に複数の貫通孔117を備える。これらの貫通孔により、図12を参照して以下に説明するように、クリーニング動作中も血液が血液流路を流れることができる。
【0061】
第1のピストン116から血液流路114を横切って、第2のピストン118が設けられる。この第2のピストン118もまた、血液流路114の方向に対して本質的に垂直の方向に動くことができ、例えばばね118aを用いてこの方向に付勢される。同様に、第2のピストンの外端部分は、第1のピストン116の凹部116aに類似の凹部18bを備える。
【0062】
第1のピストン116および第2のピストン118は、Oシーリングなどのそれぞれのシーリング120を用いて筐体111に封止される。
【0063】
本発明による方法の好ましい実施形態について、上述のデバイスの異なる動作ステップを示す図8〜11を参照して次に説明する。図8は、図5に類似の図である。しかし、この図は動作中の血栓除去デバイス100を示し、フィルタ112上には、概して122と呼ぶ血栓が集まっている。
【0064】
図9では、第1のピストン116は、図8に示す後退した開始位置から延びた位置へ直線的に動いており、その外端部分は、第2のピストン118に接触している。第1のピストン116の外端内の凹部116aのため、血栓122は凹部116a内に集められ、それによって第1のピストン116の運動中に第1のピストン116とともに運ばれる。図9に示すステップでは、血栓は、第1のピストン116と第2のピストン118の間の凹部116a内に閉じ込められる。
【0065】
第1のピストン116を、図9に示す位置から追加の距離だけ動かすことによって、第2のピストン118は、完全に後退した位置まで、ばね118aの力に対して押し付けられる。図10を参照されたい。この位置で複数のストリップ112aは、第1のピストン内のそれぞれのチャネル116b内に完全に受け入れられる。第1および第2のピストンの外端は遮られていない空胴を画定し、この空洞内に血栓が閉じ込められることがわかる。それによって、何らかの適切な手段によりこれらの血栓を除去することが可能である。1つのそのような手段は、血液流路114の方向と第1のピストン116および第2のピストン118の運動の方向の両方に対して垂直の方向に動ける第3のピストン124とすることができる。この第3のピストンは、第1のピストン116によって収集された血栓を削り取り、これらの血栓を血栓除去デバイス100および血液流路114の外側の位置へ動かす。第3のピストンの運動は、圧縮空気、ソレノイド、電気モータなどを用いて制御することができる。
【0066】
図12は、完全に延びた位置にある、すなわち図11に対応する第1のピストン116の側面図を示す。ここでは、この位置で、貫通孔117が血液流路114と位置合せされ、それによってフィルタ112のクリーニング中にも血液が血液流路114を流れることができることがわかる。
【0067】
図13は、図11の線X−Xに沿って切り取った横断面図を示す。ここでは、第3のピストン124が、図中に矢印によって示す下方運動中に血栓122を収集することがわかる。これらの血栓は、第3のピストン124が図14に示すその下端位置に到達したとき、血栓除去デバイス100から排出される。
【0068】
図10を再び参照すると、圧縮空気を使用して、第1のピストン116および第2のピストン118によって形成された空胴から収集された血栓を排出できることが理解される。
【0069】
図15〜28は、心臓ポンプ装置を人体構成骨240の構造に固定することを示す。この構造は、胸骨、1つもしくは複数の肋骨を含む胸郭の一部、または少なくとも1つの脊椎骨を含む脊柱の一部とすることができる。一実施形態によれば、心臓ポンプ装置10は、固定部材241によって人体構成骨240の構造に固定され、前記固定部材は、人体構成骨240の構造と接触している板242を備えることができる。心臓ポンプ装置10はまた、第2の固定部材241bを使用して人体構成骨240の構造に固定することができ、第2の固定部材241bもまた板242bを備えることができ、板242bを人体構成骨240の構造と接触させることができる。
【0070】
図15は、心臓ポンプ装置10が人体構成骨240の構造に固定される一実施形態を示す。この構造は、胸骨、1つもしくは複数の肋骨を含む胸郭の一部、または少なくとも1つの脊椎骨を含む脊柱構造の一部とすることができる。この実施形態によれば、心臓ポンプ装置10は、板242aを備える第1の固定部材241aと、板242bを備える第2の固定部材241bとを備える。第1および第2の固定部材は、人体構成骨240の構造の腹側Aから配置された貫通ねじ243を使用して互いに取り付けられる。代替実施形態では、人体構成骨240の構造の背側Pから配置されたねじを備えることができる。第1の固定部材241aおよび第2の固定部材241bは、人体構成骨240の構造を締め付ける。固定部材241aは接続アーム244と接触することができ、接続アーム244は心臓のポンプ・デバイスと接触することができる。
【0071】
図16は、板242aを備える1つの固定部材241aだけを使用して心臓ポンプ装置10が人体構成骨240の構造に固定される一実施形態を示す。この構造は、胸骨、1つもしくは複数の肋骨を含む胸郭の一部、または少なくとも1つの脊椎骨を含む脊柱構造の一部とすることができる。人体構成骨240の構造の腹側Aから貫通ねじ243が配置され、板242a内で固定される。代替実施形態では、人体構成骨240の構造の背側Pから配置されたねじを備えることができ、その場合これらのねじは、人体構成骨の構造と接続して配置されたナット内に固定することができ、または人体構成骨240の構造の骨内に直接固定することができる。固定部材241aは接続アーム244と接触することができ、接続アーム244は心臓のポンプ・デバイスと接触することができる。
【0072】
図17は、心臓ポンプ装置10が人体構成骨240の構造に固定される一実施形態を示す。この構造は、胸骨、1つもしくは複数の肋骨を含む胸郭の一部、または少なくとも1つの脊椎骨を含む脊柱の一部とすることができる。この実施形態によれば、心臓ポンプ装置10は、板242aを備える第1の固定部材241aと、板242bを備える第2の固定部材241bとを備える。第1および第2の固定部材は、人体構成骨240の構造の背側Pから配置された貫通ねじ243を使用して互いに取り付けられる。これらのねじは、構造構成骨240の腹側に配置されたナット245に固定される。代替実施形態では、人体構成骨240の構造の腹側Aから配置されたねじを備えることができ、その場合これらのナットは、構造構成骨240の背側Pに配置される。第1の固定部材241aおよび第2の固定部材241bは、人体構成骨240の構造を締め付ける。固定部材241aは接続アーム244と接触することができ、接続アーム244は心臓のポンプ・デバイスと接触することができる。
【0073】
図18は、板242aを備える1つの固定部材241aだけを使用して心臓ポンプ装置10が人体構成骨240の構造に固定される一実施形態を示す。この構造は、胸骨、1つもしくは複数の肋骨を含む胸郭の一部、または少なくとも1つの脊椎骨を含む脊柱構造の一部とすることができる。固定部材を人体構成骨の構造に固定させるねじ243は、人体構成骨240の構造の背側Pから配置される。これらのねじは、固定部材を人体構成骨240の構造の背部の皮質と腹部の皮質の両方に固定させるが、これらのねじは、腹部または背部の皮質のみに固定されることが考えられる。代替実施形態では、人体構成骨240の構造の腹側Aから配置されたねじを備えることができ、その場合固定部材241aは、人体構成骨240の構造の腹側Aに配置される。
【0074】
図19は、板242bを備える1つの固定部材241bおよび板をもたない1つの固定部材241aを使用して心臓ポンプ装置10が人体構成骨240の構造に固定される一実施形態を示す。この構造は、胸骨、1つもしくは複数の肋骨を含む胸郭の一部、または少なくとも1つの脊椎骨を含む脊柱構造の一部とすることができる。固定部材241a、bを人体構成骨240の構造に固定させるねじ243は、人体構成骨240の構造の腹側Aから配置され、固定部材241a内に固定される。第1の固定部材241aおよび第2の固定部材241bは、人体構成骨240の構造を締め付ける。固定部材241aは接続アーム244と接触することができ、接続アーム244は心臓のポンプ・デバイスと接触することができる。
【0075】
図20は、板242bを備える1つの固定部材241bおよび板をもたない1つの固定部材241aを使用して心臓ポンプ装置10が人体構成骨240の構造に固定される一実施形態を示す。この構造は、胸骨、1つもしくは複数の肋骨を含む胸郭の一部、または少なくとも1つの脊椎骨を含む脊柱構造の一部とすることができる。固定部材241a、bを人体構成骨240の構造に固定させるねじ243は、人体構成骨240の構造の背側Pから配置され、固定部材241bの板242b内に固定される。第1の固定部材241aおよび第2の固定部材241bは、人体構成骨240の構造を締め付ける。固定部材241aは接続アーム244と接触することができ、接続アーム244は心臓のポンプ・デバイスと接触することができる。
【0076】
図21は、心臓ポンプ装置10がヒト患者の胸骨250に固定されるように適合される一実施形態を示す。このデバイスは、ねじ243を使用して胸骨に固定される固定部材241bを使用して固定される。しかし、心臓ポンプ装置は、前述の固定部材を配置する方法のいずれかを使用して、人間の特許の胸骨250に固定することができる。
【0077】
図22は、心臓ポンプ装置10が2本の肋骨251、252に固定されるように適合される一実施形態を示す。板242bを備える固定部材241が、固定部材を肋骨の皮質に固定させるように適合されたねじで固定される。
【0078】
図23は、心臓ポンプ装置10が2本の肋骨251、252に固定されるように適合される一実施形態を示す。胸郭の背側には第1の板242aが設けられ、胸郭の腹側には第2の板242bが設けられる。これらの肋骨をねじ243が貫通し、第1の板242aを第2の板242bに固定させる。これらのねじを締めることで、肋骨251、251の締付け効果を生じさせ、心臓ポンプ装置10を固定する。別の実施形態(図示せず)では、ねじ243は肋骨251、252間に配置され、それによって肋骨251、252の締付け効果を提供する。
【0079】
図24は、心臓ポンプ装置10が1本の肋骨252に固定されるように適合される一実施形態を示す。胸郭の背側には板242aが設けられ、板242aの外側からねじ243が設けられ、肋骨252を貫通して板242aを肋骨252に固定させる。
【0080】
図25は、コードまたはバンド254を使用して心臓ポンプ装置10が1本の肋骨252に固定されるように適合され、それによって肋骨252を貫通する必要のない一実施形態を示す。しかしこの心臓ポンプ装置は、前述の固定部材を配置する方法のいずれかを使用して人間の特許の胸郭に固定することができる。
【0081】
図26は、心臓ポンプ装置10が脊柱の脊椎骨255に固定されるように適合される一実施形態を示す。脊椎骨255には、ねじ243を使用して固定部材241が固定される。この心臓ポンプ装置は、心臓ポンプ装置10を固定部材241へ接続する接続接続アーム244をさらに備える。
【0082】
図27は、心臓ポンプ装置10が脊柱の2つの脊椎骨255、256に固定されるように適合される一実施形態を示す。2つの脊椎骨255、256には、ねじ243を使用して固定部材241が固定される。この心臓ポンプ装置は、心臓ポンプ装置10を固定部材241へ接続する接続接続アーム244をさらに備える。
【0083】
図28は、前記脊椎骨255を締め付けることによって心臓ポンプ装置が脊柱の脊椎骨255に固定されるように適合される一実施形態を示す。脊椎骨の2つの側面に2つの固定部材241a、241bが配置され、第1の固定部材241aと第2の固定部材241bの間で、ねじ243を備える取付け具が脊椎骨を締め付ける。この心臓ポンプ装置は、心臓ポンプ装置10を固定部材241へ接続する接続接続アーム244をさらに備える。
【0084】
上述のすべての実施形態では、取付け手段を他の機械的取付け具または接着剤で置き換えることができる。適切な他の機械的取付け具は、ポップ・リベット、釘、ステープル、バンド、またはコードとすることができる。機械的固定部材は、金属またはセラミック材料のものとすることができる。適切な金属材料は、チタンまたは外科用スチールとすることができる。
【0085】
図29は、患者の腹部内に配置された本発明の装置10を備える疾患を治療するシステムを示す。埋込まれたエネルギー変換デバイス1002は、動力供給線1003を介してこの装置のエネルギー消費構成要素にエネルギーを供給するように適合される。装置10を非侵襲的に付勢する体外エネルギー伝送デバイス1004が、少なくとも1つの無線エネルギー信号によってエネルギーを伝送する。埋込まれたエネルギー変換デバイス1002は、無線エネルギー信号からのエネルギーを電気エネルギーに変換させ、この電気エネルギーは、動力供給線1003を介して供給される。
【0086】
埋込まれたエネルギー変換デバイス1002はまた、信号およびエネルギーの受信および/または伝送用のコイル、信号の受信および/または伝送用のアンテナ、マイクロ制御装置、任意選択でキャパシタなどのエネルギー貯蔵域を備える充電制御ユニット、温度センサ、圧力センサ、位置センサ、運動センサなどの1つまたは複数のセンサ、送受信器、任意選択でモータ制御装置を含むモータ、ポンプ、ならびに医療用インプラントの動作を制御する他の部分など、他の構成要素を備えることができる。
【0087】
無線エネルギー信号は、音波信号、超音波信号、電磁波信号、赤外光信号、可視光信号、紫外光信号、レーザ光信号、マイクロ波信号、無線波信号、X線放射信号、およびガンマ放射信号から選択された波信号を含むことができる。別法として、無線エネルギー信号は、電界もしくは磁界、または組み合わせた電界と磁界を含むことができる。
【0088】
無線のエネルギー伝送デバイス1004は、無線エネルギー信号を搬送する搬送信号を伝送することができる。そのような搬送信号は、デジタル信号、アナログ信号、またはデジタル信号とアナログ信号の組合せを含むことができる。この場合、無線エネルギー信号は、アナログ信号もしくはデジタル信号、またはアナログ信号とデジタル信号の組合せを含む。
【0089】
一般的に言えば、エネルギー変換デバイス1002は、エネルギー伝送デバイス1004によって伝送される第1の形の無線エネルギーを、通常第1の形のエネルギーとは異なる第2の形のエネルギーに変換させるために設けられる。埋込まれた装置10は、第2の形のエネルギーに応答して動作可能である。エネルギー変換デバイス1002は、エネルギー伝送デバイス1004によって伝送される第1の形のエネルギーを第2の形のエネルギーに変換させるとき、第2の形のエネルギーで装置に直接動力供給することができる。このシステムは埋込み可能アキュムレータをさらに含むことができ、第2の形のエネルギーは、アキュムレータを充電するために少なくとも部分的に使用される。
【0090】
別法として、エネルギー伝送デバイス1004によって無線エネルギーが伝送されているとき、エネルギー伝送デバイス1004によって伝送される無線エネルギーを使用して、装置に直接動力供給することができる。システムが、以下に記載のように、装置を動作させる動作デバイスを備える場合、エネルギー伝送デバイス1004によって伝送される無線エネルギーを使用して動作デバイスに直接動力供給し、装置の動作のための運動エネルギーを生じさせることができる。
【0091】
第1の形の無線エネルギーは音波を含むことができ、エネルギー変換デバイス1002は、音波を電気エネルギーに変換させる圧電素子を含むことができる。第2の形のエネルギーは、直流電流もしくはパルス状直流電流、または直流電流とパルス状直流電流の組合せ、あるいは交流電流、または直流電流と交流電流の組合せの形で電気エネルギーを含むことができる。通常、装置は、電気的エネルギーで付勢される電気構成要素を備える。システムの他の埋込み可能な電気構成要素は、装置の電気構成要素と接続された少なくとも1つの電圧レベル・ガードまたは少なくとも1つの定電流ガードとすることができる。
【0092】
任意選択で、第1の形のエネルギーおよび第2の形のエネルギーの1つは、磁気エネルギー、運動エネルギー、音響エネルギー、化学エネルギー、放射エネルギー、電磁エネルギー、光エネルギー、核エネルギー、または熱エネルギーを含むことができる。第1の形のエネルギーおよび第2の形のエネルギーの1つは、磁気、運動、化学、音波、核、または熱でないことが好ましい。
【0093】
エネルギー伝送デバイスは、電磁無線エネルギーを放出するように患者の体外から制御することができ、放出された電磁無線エネルギーは、装置を動作させるために使用される。別法として、エネルギー伝送デバイスは、非磁気的無線エネルギーを放出するように患者の体外から制御され、放出された非磁気的無線エネルギーは、装置を動作させるために使用される。
【0094】
体外エネルギー伝送デバイス1004はまた、装置を非侵襲的に制御する無線制御信号を伝送する体外信号伝送器を有する無線遠隔制御装置を含む。制御信号は、埋込まれた信号受信器によって受け取られる。信号受信器は、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002内に組み込むことができ、またはエネルギー変換デバイス1002とは別個のものとすることができる。
【0095】
無線制御信号は、周波数、振幅、もしくは位相が変調された信号、またはこれらの組合せを含むことができる。別法として、無線制御信号は、アナログ信号もしくはデジタル信号、またはアナログ信号とデジタル信号の組合せを含む。別法として、無線制御信号は、電界もしくは磁界、または組み合わせた電界と磁界を含む。
【0096】
無線遠隔制御装置は、無線制御信号を搬送する搬送信号を伝送することができる。そのような搬送信号は、デジタル信号、アナログ信号、またはデジタル信号とアナログ信号の組合せを含むことができる。制御信号がアナログ信号もしくはデジタル信号、またはアナログ信号とデジタル信号の組合せを含む場合、無線遠隔制御装置は、デジタルまたはアナログ制御信号を搬送する電磁搬送波信号を伝送することが好ましい。
【0097】
図30は、図29のシステムをより簡略化したブロック図の形で示し、装置10、動力供給線1003を介して装置10に動力供給するエネルギー変換デバイス1002、および体外エネルギー伝送デバイス1004を示す。垂直な線によって概略的に示す患者の皮膚1005は、線の右側の患者の体内と線の左側の体外を分離する。
【0098】
図31は、装置10を反転させるための反転デバイスが、例えば分極エネルギーによって動作可能な電気スイッチ1006の形で患者内に埋込まれることを除いて、図30のものと同一の本発明の一実施形態を示す。分極エネルギーによってスイッチが動作されたとき、体外エネルギー伝送デバイス1004の無線遠隔制御装置は、分極エネルギーを搬送する無線信号を伝送し、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002は、無線分極エネルギーを、電気スイッチ1006を動作させる分極電流に変換する。埋込まれたエネルギー変換デバイス1002によって電流の極性がシフトされたとき、電気スイッチ1006は、装置10によって実行される機能を反転させる。
【0099】
図32は、装置10を動作させるために患者内に埋込まれた動作デバイス1007が、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002と装置10の間に設けられることを除いて、図30のものと同一の本発明の一実施形態を示す。この動作デバイスは、電気サーボ・モータなどのモータ1007の形とすることができる。モータ1007は、体外エネルギー伝送デバイス1004の遠隔制御装置が、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002の受信器へ無線信号を伝送したとき、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002からのエネルギーで動力供給される。
【0100】
図33は、モータ/ポンプ・ユニット1009および流体リザーバ1010を含むアセンブリ1008の形で患者内に埋込まれる動作デバイスも備えることを除いて、図30のものと同一の本発明の一実施形態を示す。この場合、装置10は液圧で動作され、すなわちモータ/ポンプ・ユニット1009によって流体リザーバ1010から導管1011を通して装置10へ液圧流体を汲み上げて装置を動作させ、モータ/ポンプ・ユニット1009によって再び装置10から流体リザーバ1010へ液圧流体を汲み上げて、装置を開始位置に戻す。埋込まれたエネルギー変換デバイス1002は、無線エネルギーを電流、例えば分極電流に変換し、動力供給線1012を介してモータ/ポンプ・ユニット1009に動力供給する。
【0101】
液圧動作式の装置10ではなく、動作デバイスが空気圧動作デバイスを構成することも想定される。この場合、液圧流体は、調節に使用される加圧空気とすることができ、流体リザーバは空気チャンバに置き換えられる。
【0102】
これらのすべての実施形態では、エネルギー変換デバイス1002は、無線エネルギーによって充電される電池またはキャパシタのような充電可能アキュムレータを含むことができ、システムの任意のエネルギー消費部分に対してエネルギーを供給する。
【0103】
代替手段として、上述の無線遠隔制御装置は、任意の埋込まれた部分の手動制御で置き換えることができ、ほとんどの場合間接的に患者の手によって、例えば皮膚の下に配置されたプレス・ボタンと接触することができる。
【0104】
図34は、その無線遠隔制御装置をもつ体外エネルギー伝送デバイス1004と、この場合液圧で動作される装置10と、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002とを備え、またすべて患者内に埋込まれた液圧流体リザーバ1013と、モータ/ポンプ・ユニット1009と、液圧バルブ・シフト・デバイス1014の形の反転デバイスとをさらに備える本発明の一実施形態を示す。もちろん、液圧動作は、ポンプ方向を単に変化させることによって容易に実行することができ、したがって液圧バルブを省略することができる。遠隔制御装置は、体外エネルギー伝送デバイスから分離されたデバイスとすることができ、または体外エネルギー伝送デバイス内に含まれたデバイスとすることができる。モータ/ポンプ・ユニット1009のモータは電気モータである。体外エネルギー伝送デバイス1004の無線遠隔制御装置からの制御信号に応答して、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002は、制御信号によって搬送されるエネルギーからのエネルギーでモータ/ポンプ・ユニット1009に動力供給し、それによってモータ/ポンプ・ユニット1009は、液圧流体リザーバ1013と装置10の間で液圧流体を分配する。体外エネルギー伝送デバイス1004の遠隔制御装置は、モータ/ポンプ・ユニット1009によって液圧流体リザーバ1013から装置10へ流体を汲み上げて装置を動作させる1つの方向と、モータ/ポンプ・ユニット1009によって再び装置10から液圧流体リザーバ1013へ流体を汲み上げて装置を開始位置に戻す別の逆方向との間で、液圧流体の流れ方向をシフトさせるように、液圧バルブ・シフト・デバイス1014を制御する。
【0105】
図35は、その無線遠隔制御装置をもつ体外エネルギー伝送デバイス1004と、装置10と、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002と、体外エネルギー伝送デバイス1004の無線遠隔制御装置によって制御される埋込まれた体内制御ユニット1015と、埋込まれたアキュムレータ1016と、埋込まれたキャパシタ1017とを備える本発明の一実施形態を示す。体内制御ユニット1015は、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002から受け取った電気エネルギーの貯蔵域をアキュムレータ1016内に構成し、アキュムレータ1016は、装置10にエネルギーを供給する。体外エネルギー伝送デバイス1004の無線遠隔制御装置からの制御信号に応答して、体内制御ユニット1015は、装置10の動作のために、アキュムレータ1016からの電気エネルギーを放出し、放出されたエネルギーを、動力線1018および1019を介して伝達し、または埋込まれたエネルギー変換デバイス1002からの電気エネルギーを直接、動力線1020、電流を安定化するキャパシタ1017、動力線1021、および動力線1019を介して伝達する。
【0106】
体内制御ユニットは、患者の体外からプログラム可能であることが好ましい。好ましい実施形態では、体内制御ユニットは、事前にプログラムされた時間スケジュール、または患者の任意の可能な物理パラメータもしくはシステムの任意の機能パラメータを感知する任意のセンサからの入力に従って、装置10を調節するようにプログラムされる。
【0107】
代替手段によれば、図7の実施形態のキャパシタ1017を省略することができる。別の代替手段によれば、この実施形態のアキュムレータ1016を省略することができる。
【0108】
図36は、装置10の動作のためのエネルギーを供給する電池1022、および装置10の動作を切り換える電気スイッチ1023も患者内に埋込まれることを除いて、図63のものと同一の本発明の一実施形態を示す。電気スイッチ1023は、電池1022が使用されていないオフ・モードから、電池1022が装置10の動作のためのエネルギーを供給するオン・モードへ切り換わるように、遠隔制御装置によって制御することができ、また、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002によって供給されるエネルギーによって動作させることができる。
【0109】
図37は、体外エネルギー伝送デバイス1004の無線遠隔制御装置によって制御可能な体内制御ユニット1015も患者内に埋込まれることを除いて、図69のものと同一の本発明の一実施形態を示す。この場合、電気スイッチ1023は、無線遠隔制御装置が体内制御ユニット1015を制御できず、電池が使用されていないオフ・モードから、遠隔制御装置が体内制御ユニット1015を制御して装置10の動作のために電池1022からの電気エネルギーを放出できる待機モードへ切り換わるように、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002によって供給されるエネルギーによって動作される。
【0110】
図38は、電池1022の代わりにアキュムレータ1016が使用され、埋込まれた構成要素が異なる形で相互に接続されることを除いて、図37のものと同一の本発明の一実施形態を示す。この場合、アキュムレータ1016は、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002からのエネルギーを貯蔵する。体外エネルギー伝送デバイス1004の無線遠隔制御装置からの制御信号に応答して、体内制御ユニット1015は、アキュムレータ1016が使用されていないオフ・モードから、アキュムレータ1016が装置10の動作のためのエネルギーを供給するオン・モードへ切り換わるように、電気スイッチ1023を制御する。アキュムレータは、キャパシタと組み合わせることができ、またはキャパシタに置き換えることができる。
【0111】
図39は、電池1022も患者内に埋込まれ、埋込まれた構成要素が異なる形で相互に接続されることを除いて、図38のものと同一の本発明の一実施形態を示す。体外エネルギー伝送デバイス1004の無線遠隔制御装置からの制御信号に応答して、体内制御ユニット1015は、電池1022が使用されていないオフ・モードから、電池1022が装置10の動作のための電気エネルギーを供給するオン・モードへ切り換わるように、アキュムレータ1016を制御して電気スイッチ1023を動作させるためのエネルギーを送出する。
【0112】
別法として、電気スイッチ1023は、無線遠隔制御装置が電池1022を制御して電気エネルギーを供給できず、無線遠隔制御装置が使用されていないオフ・モードから、無線遠隔制御装置が電池1022を制御して装置10の動作のための電気エネルギーを供給できる待機モードへ切り換わるように、アキュムレータ1016によって供給されるエネルギーによって動作させることができる。
【0113】
この出願のスイッチ1023および他のすべてのスイッチは、最も広い実施形態で解釈されるべきであることを理解されたい。これは、トランジスタ、MCU、MCPU、ASIC、FPGA、もしくはDA変換器、または動力のオンとオフを切り換えることができる任意の他の電子構成要素もしくは回路を意味する。スイッチは、体外から制御されることが好ましく、または別法として埋込まれた体内制御ユニットによって制御される。
【0114】
図40は、モータ1007、ギア・ボックス1024の形の機械的反転デバイス、およびギア・ボックス1024を制御する体内制御ユニット1015も患者内に埋込まれることを除いて、図36のものと同一の本発明の一実施形態を示す。体内制御ユニット1015は、装置10(機械動作式)によって実行される機能を反転させるように、ギア・ボックス1024を制御する。モータの方向を電子的に切り換えるとさらに簡単である。最も広い実施形態で解釈されるギア・ボックスは、より長い行程を行うのに有利なように、動作デバイスのための力を節約するサーボ構成を意味することができる。
【0115】
図41は、埋込まれた構成要素が異なる形で相互に接続されることを除いて、図40のものと同一の本発明の一実施形態を示す。したがって、この場合体内制御ユニット1015は、アキュムレータ1016、適切にはキャパシタが、電気スイッチ1023を作動させてオン・モードに切り換えたとき、電池1022によって動力供給される。電気スイッチ1023がオン・モードであるとき、体内制御ユニット1015は、装置10の動作のためのエネルギーを供給するように、または供給しないように、電池1022を制御することができる。
【0116】
図42は、様々な通信オプションを実現する装置の埋込まれた構成要素の考えられる組合せを概略的に示す。基本的に、装置10と、体内制御ユニット1015と、モータまたはポンプ・ユニット1009と、体外の無線遠隔制御装置を含む体外エネルギー伝送デバイス1004とが存在する。既に上述したように、無線遠隔制御装置は制御信号を伝送し、この制御信号は体内制御ユニット1015によって受け取られ、体内制御ユニット1015は、装置の様々な埋込まれた構成要素を制御する。
【0117】
患者の物理パラメータを感知するフィードバック・デバイスを、患者内に埋込むことができる。フィードバック・デバイスは、センサまたは測定デバイス1025を備えることが好ましい。物理パラメータは、圧力、体積、直径、伸縮性、伸度、延長性、運動、曲げ、弾性、筋肉収縮、神経インパルス、体温、血圧、血流、心拍、および呼吸からなる群から選択された少なくとも1つとすることができる。センサは、上記の物理パラメータのいずれかを感知することができる。例えば、センサを圧力または運動性センサとすることができる。別法として、センサ1025は、機能パラメータを感知するように構成することができる。機能パラメータは、埋込まれたエネルギー源を充電するエネルギーの伝達に相関したものとすることができ、また電気、任意の電気的パラメータ、圧力、体積、直径、伸縮性、伸度、延長性、運動、曲げ、弾性、温度、および流れからなるパラメータの群から選択された少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0118】
フィードバックは、体内制御ユニットへ、または好ましくは体内制御ユニットを介して体外の制御ユニットへ送ることができる。フィードバックは、エネルギー伝達システムまたは受信器および伝送器をもつ別個の通信システムを介して身体から外へ送ることができる。
【0119】
体内制御ユニット1015、または別法として体外エネルギー伝送デバイス1004の体外の無線遠隔制御装置は、センサ1025からの信号に応答して装置10を制御することができる。センサ1025には、感知した物理パラメータに関する情報を体外の無線遠隔制御装置へ送る送受信器を組み合わせることができる。無線遠隔制御装置は、信号伝送器または送受信器を備えることができ、体内制御ユニット1015は、信号受信器または送受信器を備えることができる。別法として、無線遠隔制御装置は、信号受信器または送受信器を備えることができ、体内制御ユニット1015は、信号伝送器または送受信器を備えることができる。上記の送受信器、伝送器、および受信器を使用して、装置10に関係する情報またはデータを患者の体内から体外へ送ることができる。
【0120】
モータ/ポンプ・ユニット1009およびモータ/ポンプ・ユニット1009に動力供給する電池1022が埋込まれる場合、電池1022の充電に関係する情報をフィードバックすることができる。より正確には、電池またはアキュムレータをエネルギーで充電するとき、前記充電プロセスに関係するフィードバック情報が送られ、それに応じてエネルギー供給が変化される。
【0121】
図43は、患者の体外から装置10が調節される代替実施形態を示す。システム1000は、皮下電気スイッチ1026を介して装置10に接続された電池1022を備える。したがって、装置10の調節は、皮下スイッチを手動で押すことによって非侵襲的に実行され、それによって装置10の動作のオンとオフが切り換えられる。図示の実施形態は簡略化したものであること、そして体内制御ユニットまたは本出願に開示のあらゆる他の部分などの追加の構成要素をシステムに追加できることが理解されよう。2つの皮下スイッチを使用することもできる。好ましい実施形態では、1つの埋込まれたスイッチが体内制御ユニットへ情報を送って特定の所定の実行を行い、患者が再びスイッチを押すと、その実行が反転される。
【0122】
図44は、システム1000が装置に液圧で接続された液圧流体リザーバ1013を備える代替実施形態を示す。装置に接続された液圧リザーバを手動で押すことによって、非侵襲的な調節が実行される。
【0123】
このシステムは、体外データ通信器と、体外データ通信器と通信する埋込み可能な体内データ通信器とを含むことができる。体内通信器は、装置または患者に関係するデータを体外データ通信器へ送り、かつ/または体外データ通信器は、体内データ通信器へデータを送る。
【0124】
図45は、装置10の埋込まれたエネルギー消費構成要素に接続された埋込まれた体内エネルギー受信器1002に正確な量のエネルギーを供給するために、装置もしくはシステムの少なくとも1つの機能パラメータまたは患者の物理パラメータに関係するフィードバック情報を与えるように、患者の体内から体外へ情報を送ることが可能なシステムの構成を概略的に示す。そのようなエネルギー受信器1002は、エネルギー源および/またはエネルギー変換デバイスを含むことができる。簡単に説明したように、患者の体外に位置する体外エネルギー源1004aから無線エネルギーが伝送され、患者の体内に位置する体内エネルギー受信器1002によって受け取られる。体内エネルギー受信器は、受け取ったエネルギーを、スイッチ1026を介して装置10のエネルギー消費構成要素に直接または間接的に供給するように適合される。体内エネルギー受信器1002によって受け取ったエネルギーと装置10に使用されるエネルギーの間でエネルギー・バランスが決定され、次いで決定されたエネルギー・バランスに基づいて、無線エネルギーの伝送が制御される。したがって、このエネルギー・バランスは、装置10を正しく動作させるのに十分であるが必要以上の温度上昇を引き起こさない、必要なエネルギーの正しい量に関する正確な指示を提供する。
【0125】
図45では、患者の皮膚を垂直な線1005で示す。ここでは、エネルギー受信器は、患者の体内、好ましくは患者の皮膚1005のすぐ下に位置するエネルギー変換デバイス1002を備える。一般的に言えば、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002は、腹部、胸部、筋膜(例えば、腹壁)、皮下、または任意の他の適切な位置に配置することができる。埋込まれたエネルギー変換デバイス1002は、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002近傍で患者の皮膚1005の外側に位置する体外エネルギー伝送デバイス1004内に設けられた体外エネルギー源1004aから伝送される無線エネルギーEを受け取るように適合される。
【0126】
当技術分野ではよく知られているように、無線エネルギーEは通常、体外エネルギー源1004a内に構成された1次コイルと、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002内に構成された隣接する2次コイルとを含むデバイスなど、任意の適切な経皮エネルギー伝達(TET)デバイスを用いて伝達することができる。1次コイルに電流が流されると、2次コイル内で電圧の形でエネルギーが誘導され、例えば入ってくるエネルギーを充電可能な電池またはキャパシタなどの埋込まれたエネルギー源内に貯蔵した後、このエネルギーを使用して、装置の埋込まれたエネルギー消費構成要素に動力供給することができる。しかし、本発明は一般に、いかなる特定のエネルギー伝達技法、TETデバイス、またはエネルギー源にも限定されるものではなく、あらゆる種類の無線エネルギーを使用することができる。
【0127】
埋込まれたエネルギー受信器によって受け取ったエネルギーの量は、装置の埋込まれた構成要素によって使用されるエネルギーと比較することができる。ここで「使用されるエネルギー」という用語は、装置の埋込まれた構成要素によって貯蔵されるエネルギーも含むことが理解される。制御デバイスは、決定されたエネルギー・バランスに基づいて伝達されるエネルギーの量を調節するように体外エネルギー源1004aを制御する体外制御ユニット1004bを含む。正しい量のエネルギーを伝達するために、エネルギー・バランスおよびエネルギーの必要な量は、スイッチ1026と装置10の間に接続された埋込まれた体内制御ユニット1015を含む決定デバイスを用いて決定される。したがって体内制御ユニット1015は、装置10の特定の特性を測定する適切なセンサなど(図示せず)によって得られた様々な測定を受け取って、装置10の正しい動作に必要なエネルギーの量を何らかの方法で反映するように構成することができる。さらに、患者の症状を反映するパラメータを提供するために、適切な測定デバイスまたはセンサを用いて、患者の現在の症状を検出することもできる。したがって、そのような特性および/またはパラメータは、動力消費、動作モード、および温度などの装置10の現在の状態、ならびに体温、血圧、心拍、および呼吸などのパラメータによって反映される患者の症状に関係したものとすることができる。他の種類の患者の物理パラメータおよびデバイスの機能パラメータについても、別途説明している。
【0128】
さらに任意選択で、受け取ったエネルギーを蓄積して装置10によって後に使用するために、アキュムレータ1016の形のエネルギー源を、制御ユニット1015を介して埋込まれたエネルギー変換デバイス1002に接続することができる。別法として、または追加として、エネルギーの必要な量も反映するそのようなアキュムレータの特性も、同様に測定することができる。アキュムレータを充電可能な電池で置き換えることができ、測定される特性は、電池の現在の状態、エネルギー消費電圧などの任意の電気的パラメータ、温度などに関係したものとすることができる。十分な電圧および電流を装置10に提供し、また過度の加熱を回避するために、埋込まれたエネルギー変換デバイス1002から正しい量、すなわち少なすぎたり多すぎたりしないエネルギーを受け取ることによって、電池が最適に充電されるべきであることが明らかに理解される。アキュムレータはまた、対応する特性をもつキャパシタとすることができる。
【0129】
例えば、電池特性を定期的に測定して、電池の現在の状態を決定することができ、次いでこの状態を、状態情報として体内制御ユニット1015内の適切な記憶手段内に記憶することができる。したがって、新しい測定を行ったときはいつでも、それに応じて記憶された電池状態情報を更新することができる。このようにして、電池を最適の条件で維持するように、正しい量のエネルギーを伝達することによって、電池の状態を「較正する」ことができる。
【0130】
したがって、決定デバイスの体内制御ユニット1015は、装置10の前述のセンサもしくは測定デバイス、患者、または使用される場合埋込まれたエネルギー源、あるいはこれらの任意の組合せによって行った測定に基づいて、エネルギー・バランスおよび/または現在必要なエネルギーの量(時間単位当たりのエネルギーもしくは蓄積されたエネルギー)を決定するように適合される。体内制御ユニット1015は、体内信号伝送器1027にさらに接続され、体内信号伝送器1027は、決定された必要なエネルギーの量を反映する制御信号を、体外制御ユニット1004bに接続された体外信号受信器1004cに伝送するように構成される。次いで、受け取った制御信号に応答して、体外エネルギー源1004aから伝送されるエネルギーの量を調節することができる。
【0131】
別法として、決定デバイスは、体外制御ユニット1004bを含むことができる。この代替手段では、センサ測定を体外制御ユニット1004bへ直接伝送することができ、体外制御ユニット1004bによってエネルギー・バランスおよび/または現在必要なエネルギーの量を決定することができ、したがって体内制御ユニット1015の上述の機能を体外制御ユニット1004b内に組み込むことができる。その場合、体内制御ユニット1015を省略することができ、センサ測定は体内信号伝送器1027へ直接供給され、体内信号伝送器1027は、それらの測定を、体外信号受信器1004cおよび体外制御ユニット1004bへ送る。次いで、それらのセンサ測定に基づいて、体外制御ユニット1004bによってエネルギー・バランスおよび現在必要なエネルギーの量を決定することができる。
【0132】
したがって、図45の構成による本解決策は、必要なエネルギーを示す情報のフィードバックを用いる。この解決策は、例えばエネルギーの量、エネルギー差、または装置の埋込まれたエネルギー消費構成要素によって使用されるエネルギー率と比較したエネルギー受信率に関して、受け取ったエネルギーと比較したエネルギーの実際の使用に基づいているため、先の解決策より効率的である。この装置は、受け取ったエネルギーを使用して消費し、またはそのエネルギーを埋込まれたエネルギー源などに貯蔵することができる。したがって、上記で論じた異なるパラメータは、関係があり必要な場合、実際のエネルギー・バランスを決定する道具として使用されるはずである。しかし、そのようなパラメータ自体もまた、装置を特に動作させるために体内でとられる何らかの動作に必要とされることがある。
【0133】
体内信号伝送器1027および体外信号受信器1004cは、無線、IR(赤外線)、または超音波信号などの適切な信号伝達手段を使用して、別個のユニットとして実装することができる。別法として、体内信号伝送器1027および体外信号受信器1004cは、基本的に同じ伝送技法を使用して制御信号をエネルギー伝達に対して逆方向へ運ぶように、それぞれ埋込まれたエネルギー変換デバイス1002および体外エネルギー源1004a内に組み込むことができる。これらの制御信号は、周波数、位相、または振幅に関して変調することができる。
【0134】
したがって、フィードバック情報は、受信器および伝送器を含む別個の通信システムによって伝達することができ、またはエネルギー・システム内に組み込むことができる。本発明によれば、そのような組み込まれた情報フィードバックおよびエネルギー・システムは、体内の第1のコイルと第1のコイルに接続された第1の電子回路とを有する無線エネルギーを受け取る埋込み可能な体内エネルギー受信器と、体外の第2のコイルと第2のコイルに接続された第2の電子回路とを有する無線エネルギーを伝送する体外エネルギー伝送器とを備える。エネルギー伝送器の体外の第2のコイルは無線エネルギーを伝送し、その無線エネルギーは、エネルギー受信器の第1のコイルによって受け取られる。このシステムは、体内の第1のコイルから第1の電子回路への接続のオンとオフを切り換える動力スイッチをさらに備え、したがって動力スイッチが体内の第1のコイルから第1の電子回路への接続のオンとオフを切り換えたとき、第1のコイルの充電に関係するフィードバック情報が、体外の第2のコイルの負荷におけるインピーダンス変動の形で体外エネルギー伝送器によって受け取られる。図45の構成でこのシステムを実装する際には、スイッチ1026は、別個のものであり、体内制御ユニット1015によって制御され、または体内制御ユニット1015内に組み込まれる。スイッチ1026は、最も広い実施形態で解釈されるべきであることを理解されたい。これは、トランジスタ、MCU、MCPU、ASIC、FPGA、もしくはDA変換器、または動力のオンとオフを切り換えることができる任意の他の電子構成要素もしくは回路を意味する。
【0135】
結論として、図45に示すエネルギー供給構成は、基本的に以下の形で動作することができる。まず、決定デバイスの体内制御ユニット1015によってエネルギー・バランスが決定される。また体内制御ユニット1015によって、必要なエネルギーの量を反映する制御信号が生じ、この制御信号は、体内信号伝送器1027から体外信号受信器1004cへ伝送される。別法として、エネルギー・バランスは、上記のように代わりに実装形態に応じて、体外制御ユニット1004bによって決定することができる。その場合、制御信号は、様々なセンサからの測定結果を搬送することができる。次いで、決定されたエネルギー・バランスに基づいて、例えば受け取った制御信号に応答して、体外制御ユニット1004bによって、体外エネルギー源1004aから放出されるエネルギーの量を調節することができる。このプロセスは、進行中のエネルギー伝達中に特定の間隔で断続的に繰り返すことができ、またはエネルギー伝達中に幾分連続して実行することができる。
【0136】
伝達されるエネルギーの量は通常、電圧、電流、振幅、波周波数、およびパルス特性など、体外エネルギー源1004a内の様々な伝送パラメータを調整することによって調節することができる。
【0137】
また、このシステムを使用して、TETシステム内のコイル間の結合係数に関する情報を得て、体内のコイルに対する体外のコイルの最適の位置を見出すように、そしてエネルギー伝達を最適化するように、システムを較正することもできる。この場合、伝達されるエネルギーの量と受け取ったエネルギーの量を単に比較する。例えば、体外のコイルが動かされた場合、結合係数が変動することがあり、運動を正確に表示することで、体外のコイルはエネルギー伝達に最適の位置を見出すことができる。体外のコイルは、結合係数が最大になる前に、決定デバイス内のフィードバック情報を実現するように、伝達されるエネルギーの量を較正するように適合されることが好ましい。
【0138】
この結合係数情報はまた、エネルギー伝達中にフィードバックとして使用することもできる。そのような場合、本発明のエネルギー・システムは、体内の第1のコイルと第1のコイルに接続された第1の電子回路とを有する無線エネルギーを受け取る埋込み可能な体内エネルギー受信器と、体外の第2のコイルと第2のコイルに接続された第2の電子回路とを有する無線エネルギーを伝送する体外エネルギー伝送器とを備える。エネルギー伝送器の体外の第2のコイルは無線エネルギーを伝送し、その無線エネルギーは、エネルギー受信器の第1のコイルによって受け取られる。このシステムは、第1のコイル内で受け取ったエネルギーの量をフィードバック情報として通信するフィードバック・デバイスをさらに備え、第2の電子回路は、フィードバック情報を受け取って、第1のコイル内で受け取ったエネルギーの量に関係するフィードバック情報と、第2のコイルによって伝達されるエネルギーの量を比較し、第1および第2のコイル間の結合係数を得る決定デバイスを含む。エネルギー伝送器は、得られた結合係数に応答して、伝送されるエネルギーを調節することができる。
【0139】
上記では、非侵襲的な動作を可能にするように装置を動作させるエネルギーの無線伝達について説明したが、図46を参照すると、この装置は、電線で結ばれたエネルギーでも同様に動作できることが理解されよう。そのような例を図46に示す。体外エネルギー源1004aと、装置10を動作させる電気モータ1007などの動作デバイスとの間に、体外のスイッチ1026が相互に接続される。装置10の正しい動作が行われるように、体外のスイッチ1026の動作を体外制御ユニット1004bが制御する。
【0140】
図47は、受け取ったエネルギーをどのように装置10に供給でき、また装置10によって使用できるかに対する異なる実施形態を示す。図45の例と同様に、体内エネルギー受信器1002は、伝送制御ユニット1004bによって制御される体外エネルギー源1004aから無線エネルギーEを受け取る。体内エネルギー受信器1002は、定電圧のエネルギーを装置10に供給するために、図中に「定電圧」という破線の枠で示す定電圧回路を備えることができる。体内エネルギー受信器1002は、定電流のエネルギーを装置10に供給するために、図中に「定電流」という破線の枠で示す定電流回路をさらに備えることができる。
【0141】
装置10はエネルギー消費部分10aを備える。エネルギー消費部分10aは、モータ、ポンプ、制限デバイス、またはその電気的動作にエネルギーを必要とする任意の他の医療機器とすることができる。装置10は、体内エネルギー受信器1002から供給されるエネルギーを貯蔵するエネルギー蓄積デバイス10bをさらに備えることができる。したがって、供給されるエネルギーは、エネルギー消費部分10aによって直接消費することができ、もしくはエネルギー蓄積デバイス10bによって貯蔵することができ、または供給されるエネルギーは、部分的に消費して部分的に貯蔵することができる。装置10は、体内エネルギー受信器1002から供給されるエネルギーを安定化するエネルギー安定化ユニット10cをさらに備えることができる。したがって、エネルギーは変動する形で供給されることがあり、したがって消費または貯蔵される前に、エネルギーを安定化する必要があることがある。
【0142】
体内エネルギー受信器1002から供給されるエネルギーは、装置10によって消費および/または貯蔵される前に、装置10の外側に位置する別個のエネルギー安定化ユニット1028によってさらに蓄積および/または安定化することができる。別法として、エネルギー安定化ユニット1028を体内エネルギー受信器1002内に組み込むことができる。どちらの場合も、エネルギー安定化ユニット1028は、定電圧回路および/または定電流回路を備えることができる。
【0143】
図45および図47は、様々な図示の機能的構成要素および要素をどのように構成して互いに接続できるかに関して、いくつかの可能であるが限定されない実装形態の選択肢を示すことに留意されたい。しかし、本発明の範囲内で多くの変更および修正を加えることができることが、当業者には容易に理解されよう。
【0144】
図48は、無線エネルギーの伝送を制御するシステムの提案される設計の1つのエネルギー・バランス測定回路、またはエネルギー・バランス制御システムを概略的に示す。この回路の出力信号は、2.5Vを中心とし、エネルギーの不均衡と比例関係にある。この信号の導関数は、値が上昇するか下降するか、そしてそのような変化がどれだけ速く起こるかを示す。受け取ったエネルギーの量が、装置の埋込まれた構成要素によって使用されるエネルギーより少ない場合、より多くのエネルギーが伝達され、したがってエネルギー源内に充電される。回路からの出力信号は通常、A/D変換器へ送られ、デジタル形式に変換される。次いで、このデジタル情報を体外エネルギー伝送デバイスへ送ることができ、それによって伝送されるエネルギーのレベルを調整することができる。別の可能性は、比較器を使用してエネルギー・バランス・レベルと特定の最大および最小閾値とを比較し、バランスが最大/最小窓から外れた場合、体外エネルギー伝送デバイスへ情報を送る完全にアナログのシステムを有することである。
【0145】
概略的な図48は、誘導エネルギー伝達を使用して患者の体外から本発明の装置の埋込まれたエネルギー構成要素へエネルギーを伝達するシステムに対する回路の実装形態を示す。誘導エネルギー伝達システムは通常、体外の伝送コイルおよび体内の受信コイルを使用する。概略的な図31には受信コイルL1を含み、システムの伝送部は除いた。
【0146】
エネルギー・バランス、および情報が体外エネルギー伝送器へ伝送される方法の一般的な概念の実装形態はもちろん、多数の異なる方法で実装することができる。概略的な図48、ならびに情報を評価および伝送する上述の方法は、制御システムをどのように実装するかの例としてのみ見なすべきである。
【0147】
回路の詳細
図48では、記号Y1、Y2、Y3などは回路内の試験点を表す。図中のこれらの構成要素およびそれぞれの値はこの特定の実装形態で機能する値であり、これはもちろん、無数の可能な設計の解決策の1つにすぎない。
【0148】
回路に動力供給するエネルギーは、エネルギー受信コイルL1によって受け取られる。この特定の場合、埋込まれた構成要素へのエネルギーは、25kHzの周波数で伝送される。エネルギー・バランス出力信号は、試験点Y1に現れる。
【0149】
このシステムの上記の様々な実施形態を多くの異なる方法で組み合わせることができることが、当業者には理解されるであろう。例えば、図31の電気スイッチ1006を図34〜40の実施形態のいずれかに組み込むことができ、図34の液圧バルブ・シフト・デバイス1014を図33の実施形態に組み込むことができ、ギア・ボックス1024を図32の実施形態に組み込むことができる。スイッチは単に任意の電子回路または構成要素を意味しうることに注意されたい。
【0150】
図45、47、および48と関連して記載の実施形態は、電気的に動作可能な装置の埋込まれたエネルギー消費構成要素への無線エネルギーの伝送を制御する方法およびシステムを特定する。そのような方法およびシステムを、以下に概略的に定義する。
【0151】
したがって、上述の装置の埋込まれたエネルギー消費構成要素へ供給される無線エネルギーの伝送を制御する方法が提供される。無線エネルギーEは、患者の体外に位置する体外エネルギー源から伝送され、患者の体内に位置する体内エネルギー受信器によって受け取られる。体内エネルギー受信器は、装置の埋込まれたエネルギー消費構成要素に接続されており、受け取ったエネルギーをこれらの構成要素へ直接または間接的に供給する。体内エネルギー受信器によって受け取ったエネルギーと装置に使用されるエネルギーの間で、エネルギー・バランスが決定される。次いで、決定されたエネルギー・バランスに基づいて、体外エネルギー源からの無線エネルギーEの伝送が制御される。
【0152】
無線エネルギーは、体外エネルギー源内の1次コイルから体内エネルギー受信器内の2次コイルへ誘導的に伝送することができる。エネルギー・バランスの変化を検出し、検出されたエネルギー・バランス変化に基づいて、無線エネルギーの伝送を制御することができる。体内エネルギー受信器によって受け取ったエネルギーと医療用デバイスに使用されるエネルギーの差を検出し、検出されたエネルギー差に基づいて、無線エネルギーの伝送を制御することもできる。
【0153】
エネルギー伝送を制御するとき、検出されたエネルギー・バランス変化が、エネルギー・バランスが増大していることを示す場合、伝送される無線エネルギーの量を低減させることができ、または逆も同様である。エネルギー伝送の低減/増大は、検出された変化率にさらに対応することができる。
【0154】
検出されたエネルギー差が、受け取ったエネルギーが使用されるエネルギーより大きいことを示す場合、伝送される無線エネルギーの量をさらに低減させることができ、または逆も同様である。このときエネルギー伝送の低減/増大は、検出されるエネルギー差の大きさに対応することができる。
【0155】
上述のように、医療用デバイスに使用されるエネルギーは、医療用デバイスを動作させるために消費することができ、および/または医療用デバイスの少なくとも1つのエネルギー蓄積デバイス内に貯蔵することができる。
【0156】
医療用デバイスの電気および/もしくは物理パラメータならびに/または患者の物理パラメータが決定されたとき、前記パラメータに基づいて決定される時間単位当たりの伝送率に従って、エネルギーを伝送して消費および貯蔵することができる。前記パラメータに基づいて、伝送されるエネルギーの総量を決定することもできる。
【0157】
体内エネルギー受信器によって受け取ったエネルギーの総量と消費および/または貯蔵されるエネルギーの総量の差が検出され、検出された差が、前記エネルギー・バランスに関係する少なくとも1つの測定された電気パラメータの時間積分に関係するとき、積分は、エネルギー・バランスに関係する監視される電圧および/または電流に対して決定することができる。
【0158】
消費および/または貯蔵されるエネルギーの量に関係する測定された電気パラメータの時間導関数が決定されるとき、導関数は、エネルギー・バランスに関係する監視される電圧および/または電流に対して決定することができる。
【0159】
体外エネルギー源からの無線エネルギーの伝送は、第1の電気回路からの電気パルスを体外エネルギー源に印加して無線エネルギーを伝送することによって制御することができ、これらの電気パルスは立上りおよび立下りを有し、電気パルスの連続する立上りと立下りの間の第1の時間間隔の長さおよび/または電気パルスの連続する立下りと立上りの間の第2の時間間隔の長さを変動させて無線エネルギーを伝送し、これらの電気パルスから生成される伝送されるエネルギーは変動する動力を有し、この動力の変動は第1および/または第2の時間間隔の長さに依存する。
【0160】
その場合、第1および/または第2の時間間隔を変動させるとき、電気パルスの周波数を実質上一定のままとすることができる。電気パルスを印加すると、これらの電気パルスは、第1および/または第2の時間間隔を変動させることを除いて、変化しないまま維持することができる。第1および/または第2の時間間隔を変動させるとき、電気パルスの振幅を実質上一定のままとすることができる。さらに、これらの電気パルスは、電気パルスの連続する立上りと立下りの間の第1の時間間隔の長さだけを変動させることによって変動させることができる。
【0161】
2つ以上の電気パルスの列を1列に供給することができ、パルス列の始端に第1の電気パルスを有し、パルス列の終端に第2の電気パルスを有するこのパルスの列を印加するとき、2つ以上のパルス列を1列に供給することができ、連続する第1のパルス列内の第2の電気パルスの立下りと第2のパルス列の第1の電気パルスの立上りの間の第2の時間間隔の長さが変動される。
【0162】
電気パルスを印加すると、これらの電気パルスは、実質上一定の電流および実質上一定の電圧を有することができる。電気パルスはまた、実質上一定の電流および実質上一定の電圧を有することができる。さらに、電気パルスはまた、実質上一定の周波数を有することができる。パルス列内の電気パルスも同様に、実質上一定の周波数を有することができる。
【0163】
第1の電気回路および体外エネルギー源によって形成される回路は、第1の特徴的な時間期間または第1の時定数を有することができ、伝送されるエネルギーを効果的に変動させると、そのような周波数時間期間は、第1の特徴的な時間期間または時定数の範囲以下とすることができる。
【0164】
したがって、装置の埋込まれたエネルギー消費構成要素に供給される無線エネルギーの伝送を制御する上述の装置を備えるシステムも提供される。最も広い意味で、このシステムは、エネルギー伝送デバイスからの無線エネルギーの伝送を制御する制御デバイスと、伝送される無線エネルギーを受け取る埋込み可能な体内エネルギー受信器とを備え、体内エネルギー受信器は、装置の埋込み可能なエネルギー消費構成要素に接続されており、受け取ったエネルギーをこれらの構成要素へ直接または間接的に供給する。システムは、体内エネルギー受信器によって受け取ったエネルギーと装置の埋込み可能なエネルギー消費構成要素に使用されるエネルギーの間のエネルギー・バランスを決定するように適合された決定デバイスをさらに備え、制御デバイスは、決定デバイスによって決定されるエネルギー・バランスに基づいて、体外エネルギー伝送デバイスからの無線エネルギーの伝送を制御する。
【0165】
さらに、システムは、以下のいずれかを含むことができる。
【0166】
− 体外エネルギー源内の1次コイルは、体内エネルギー受信器内の2次コイルへ無線エネルギーを誘導的に伝送するように適合される。
【0167】
− 決定デバイスは、エネルギー・バランスの変化を検出するように適合され、制御デバイスは、検出されたエネルギー・バランス変化に基づいて、無線エネルギーの伝送を制御する。
【0168】
− 決定デバイスは、体内エネルギー受信器によって受け取ったエネルギーと装置の埋込み可能なエネルギー消費構成要素に使用されるエネルギーの差を検出するように適合され、制御デバイスは、検出されたエネルギー差に基づいて、無線エネルギーの伝送を制御する。
【0169】
− 検出されたエネルギー・バランス変化が、エネルギー・バランスが増大していることを示す場合、制御デバイスは、伝送される無線エネルギーの量を低減させるように体外エネルギー伝送デバイスを制御し、または逆も同様であり、エネルギー伝送の低減/増大は、検出された変化率に対応する。
【0170】
− 検出されたエネルギー差が、受け取ったエネルギーが使用されるエネルギーより大きいことを示す場合、制御デバイスは、伝送される無線エネルギーの量を低減させるように体外エネルギー伝送デバイスを制御し、または逆も同様であり、エネルギー伝送の低減/増大は、前記検出されたエネルギー差の大きさに対応する。
【0171】
− 装置に使用されるエネルギーは、装置を動作させるために消費され、かつ/または装置の少なくとも1つのエネルギー蓄積デバイス内に貯蔵される。
【0172】
− 装置の電気および/もしくは物理パラメータならびに/または患者の物理パラメータが決定された場合、エネルギー伝送デバイスは、前記パラメータに基づいて決定デバイスによって決定される時間単位当たりの伝送率に従って、エネルギーを伝送して消費および貯蔵する。決定デバイスはまた、前記パラメータに基づいて、伝送されるエネルギーの総量を決定する。
【0173】
− 体内エネルギー受信器によって受け取ったエネルギーの総量と消費および/または貯蔵されるエネルギーの総量の差が検出され、検出された差が、エネルギー・バランスに関係する少なくとも1つの測定された電気パラメータの時間積分に関係するとき、決定デバイスは、エネルギー・バランスに関係する監視される電圧および/または電流に対する積分を決定する。
【0174】
− 消費および/または貯蔵されるエネルギーの量に関係する測定された電気パラメータの時間導関数が決定されるとき、決定デバイスは、エネルギー・バランスに関係する監視される電圧および/または電流に対して導関数を決定する。
【0175】
− エネルギー伝送デバイスは、体外に位置するコイルを備え、電気パルスで体外のコイルに動力供給して無線エネルギーを伝送するために、電気回路が設けられる。これらの電気パルスは立上りおよび立下りを有し、電気回路は、電気パルスの連続する立上りと立下りの間の第1の時間間隔および/または連続する立下りと立上りの間の第2の時間間隔を変動させて伝送される無線エネルギーの動力を変動させるように適合される。その結果、伝送される無線エネルギーを受け取るエネルギー受信器は変動する動力を有する。
【0176】
− 電気回路は、第1および/または第2の時間間隔を変動させることを除いて、変化しないまま維持されるように、電気パルスを送出するように適合される。
【0177】
− 電気回路は時定数を有し、第1の時定数の範囲内だけで第1および第2の時間間隔を変動させるように適合され、したがって第1および/または第2の時間間隔の長さが変動されたとき、コイルを介して伝送される動力が変動される。
【0178】
− 電気回路は、電気パルスの連続する立上りと立下りの間の第1の時間間隔の長さだけを変動させることによって変動されるように、電気パルスを送出するように適合される。
【0179】
− 電気回路は、2つ以上の電気パルスの列を1列に供給するように適合され、前記列は、パルス列の始端に第1の電気パルスを有し、パルス列の終端に第2の電気パルスを有する。
【0180】
− 連続する第1のパルス列内の第2の電気パルスの立下りと第2のパルス列の第1の電気パルスの立上りの間の第2の時間間隔の長さは、第1の電子回路によって変動される。
【0181】
− 電気回路は、実質上一定の高さおよび/または振幅および/または強度および/または電圧および/または電流および/または周波数を有するパルスとして、電気パルスを提供するように適合される。
【0182】
− 電気回路は時定数を有し、第1の時定数の範囲内だけで第1および第2の時間間隔を変動させるように適合され、したがって第1および/または第2の時間間隔の長さが変動されたとき、第1のコイルを介して伝送される動力が変動される。
【0183】
− 電気回路は、第1の時定数の大きさと比較すると、第1の時定数を含み、または第1の時定数に比較的近接する範囲内だけで第1および/または第2の時間間隔の長さを変動させる電気パルスを提供するように適合される。
【0184】
図49〜52は、本発明による埋込まれた装置に液圧または空気圧で動力供給する4つの異なる方法のブロック図をより詳細に示す。
【0185】
図49は、上述のシステムを示す。このシステムは、埋込まれた装置10を備え、また別個の調節リザーバ1013、1方向ポンプ1009、および交互バルブ1014をさらに備える。
【0186】
図50は、装置10および流体リザーバ1013を示す。調節リザーバの壁を動かすことによって、または任意の他の異なる方法で調節リザーバの寸法を変化させることによって、いかなるバルブも使わずに、単にリザーバ壁を動かすことによっていつでも流体を自由に通過させることによって、装置の調整を実行することができる。
【0187】
図51は、装置10、2方向ポンプ1009、および調節リザーバ1013を示す。
【0188】
図52は、第1の閉鎖システムが第2の閉鎖システムを制御する反転させたサーボ・システムのブロック図を示す。サーボ・システムは、調節リザーバ1013およびサーボ・リザーバ1050を備える。サーボ・リザーバ1050は、機械的相互接続1054を介して埋込まれた装置10を機械的に制御する。この装置は、膨張可能/接触可能な空胴を有する。この空胴は、装置10と流動的に連通するより大きな調整可能リザーバ1052から液圧流体を供給することによって膨張または収縮されることが好ましい。別法として、空胴は圧縮可能な気体を収容し、サーボ・リザーバ1050の制御下で、この気体を圧縮および膨張させることができる。
【0189】
サーボ・リザーバ1050はまた、装置自体の一部とすることができる。
【0190】
一実施形態では、調節リザーバは、患者の皮膚の下で皮下に配置され、調節リザーバの外側の表面を指で押すことによって動作される。このシステムを図53a〜cに示す。図53aでは、導管1011を用いて膨らんだ形状のサーボ・リザーバ1050に接続された可撓性の皮下調節リザーバ1013を示す。このベロー状のサーボ・リザーバ1050は、可撓性の装置10内に含まれる。図53aに示す状態では、サーボ・リザーバ1050は最小の流体を収容し、大部分の流体は調節リザーバ1013内に見られる。サーボ・リザーバ1050と装置10の間の機械的相互接続のため、装置10の外側の形状が収縮され、すなわち装置10が占める体積が、その最大体積より小さくなる。この最大体積を、図に破線で示す。
【0191】
図53bは、装置が埋込まれた患者などの使用者が調節リザーバ1013を押し、したがってその中に収容された流体が導管1011を通してサーボ・リザーバ1050内へ運ばれ、サーボ・リザーバ1050がそのベロー形状のため長手方向に膨張する状態を示す。この膨張は装置10を膨張させ、したがって装置10はその最大体積を占め、それによって装置10が接触する胃壁(図示せず)を延ばす。
【0192】
調節リザーバ1013は、圧縮後にその形状を保つ手段1013aを備えることが好ましい。したがって、図に概略的に示すこの手段は、使用者が調節リザーバを解放したときも、装置10を延ばした位置で保つ。このようにして、調節リザーバは本質的に、システムに対するオン/オフ・スイッチとして動作する。
【0193】
液圧または空気圧動作の代替実施形態について、図54および55a〜cを参照して次に説明する。図54に示すブロック図では、第1の閉鎖システムが第2の閉鎖システムを制御する。第1のシステムは、調節リザーバ1013およびサーボ・リザーバ1050を備える。サーボ・リザーバ1050は、機械的相互接続1054を介してより大きな調整可能リザーバ1052を機械的に制御する。膨張可能/接触可能な空胴を有する埋込まれた装置10は、装置10と流動的に連通するより大きな調整可能リザーバ1052から液圧流体を供給することによって、より大きな調整可能リザーバ1052によって制御される。
【0194】
この実施形態の一例について、図55a〜cを参照して次に説明する。先の実施形態と同様に、調節リザーバは、患者の皮膚の下で皮下に配置され、調節リザーバの外側の表面を指で押すことによって動作される。調節リザーバ1013は、導管1011を用いてベロー状のサーボ・リザーバ1050と流動的に連通する。図55aに示す第1の閉鎖システム1013、1011、1050では、サーボ・リザーバ1050は最小の流体を収容し、大部分の流体は調節リザーバ1013内に見られる。
【0195】
サーボ・リザーバ1050は、より大きな調整可能リザーバ1052に機械的に接続される。調整可能リザーバ1052は、この例ではベロー形状も有するが、直径がサーボ・リザーバ1050より大きい。より大きな調整可能リザーバ1052は、装置10と流動的に連通する。これは、使用者が調節リザーバ1013を押し、それによって流体を調節リザーバ1013からサーボ・リザーバ1050へ移動させたとき、サーボ・リザーバ1050の膨張により、より大きな体積の流体をより大きな調整可能リザーバ1052から装置10へ移動させることを意味する。言い換えれば、この反転されたサーボでは、調節リザーバ内の小さい体積がより大きい力で圧縮され、これにより、面積単位当たりより小さい力でより大きな総面積の運動を生じさせる。
【0196】
図53a〜cを参照して上述した先の実施形態の場合と同様に、調節リザーバ1013は、圧縮後にその形状を保つ手段1013aを備えることが好ましい。したがって、図に概略的に示すこの手段は、使用者が調節リザーバを放出したときも、装置10を延ばした位置で保つ。このようにして、調節リザーバは本質的に、システムに対するオン/オフ・スイッチとして動作する。
【0197】
図56は、
1.針または管状の器具を患者の身体の胸部内に挿入するステップと、
2.針または管状の器具を使用して胸部に気体を充填し、それによって胸腔を膨張させるステップと、
3.少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを患者の体内に配置するステップと、
4.腹腔鏡トロカールの1つを通して胸部内にカメラを挿入するステップと、
5.腹腔鏡トロカールの1つを通して切開具を挿入し、所期の配置領域を切開するステップと、
6.胸部内の血流の任意の部分内に回転体を配置するステップと、
7.デバイスに動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0198】
この流れ図の方法はまた、図4bを参照して説明した。もちろん、切開の領域を変更することができる。駆動ユニットの配置は、駆動ユニットと回転体18を磁気的に接続するように実行されるべきであるためである。図57〜65の流れ図を参照する以下の説明もまた手術方法について説明するが、わずかに変更されている。しかし、これらの方法のステップは、方法を特定の手順に適合させるように、方法内または方法間で交換することができる。
【0199】
図57は、
1.患者の皮膚を切るステップと、
2.胸腔を開くステップと、
3.患者の心臓もしくは大動脈内の血流の内側または肺動脈の内側で回転体を配置すべき配置領域を切開するステップと、
4.配置領域内に回転体を配置するステップと、
5.デバイスに動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0200】
図58は、
1.針または管状の器具を患者の身体の腹部内に挿入するステップと、
2.針または管状の器具を使用して腹部に気体を充填し、それによって腹腔を膨張させるステップと、
3.少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを患者の体内に配置するステップと、
4.腹腔鏡トロカールの1つを通して腹部内にカメラを挿入するステップと、
5.腹腔鏡トロカールの1つを通して切開具を挿入し、所期の配置領域を切開するステップと、
6.腹部大動脈内の血流の任意の部分内に回転体を配置するステップと、
7.デバイスに動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0201】
図59は、
1.患者の皮膚を切るステップと、
2.腹腔を開くステップと、
3.患者の腹部大動脈の領域内で回転体を配置すべき配置領域を切開するステップと、
4.腹部大動脈内の血流内に回転体を配置するステップと、
5.デバイスに動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0202】
図60は、
1.針または管状の器具を患者の身体の胸部内に挿入するステップと、
2.針または管状の器具を使用して胸部に気体を充填し、それによって胸腔を膨張させるステップと、
3.少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを患者の体内に配置するステップと、
4.腹腔鏡トロカールの1つを通して胸部内にカメラを挿入するステップと、
5.腹腔鏡トロカールの1つを通して少なくとも1つの切開具を挿入し、患者の血管システム内の所期の配置領域を切開するステップと、
6.患者の胸部内の血流の任意の部分内、心臓もしくは大動脈内の血管の血流の内側、または肺動脈の内側に回転体を配置するステップと、
7.患者の血管の血流の外側、心臓もしくは大動脈の外側、または肺動脈の外側の配置領域内に固定子を配置し、前記固定子を回転体の外側に配置し、回転体に無線エネルギーを供給して回転体の回転運動を引き起こすステップと、
8.固定子に動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0203】
図61は、
1.患者の皮膚を切るステップと、
2.腹腔を開くステップと、
3.患者の胸部内の血流の任意の部分内、心臓もしくは大動脈内の血管の血流の内側、または肺動脈の内側に回転体を配置するステップと、
4.患者の血管の血流の外側、心臓もしくは大動脈の外側、または肺動脈の外側の配置領域内に固定子を配置し、前記固定子を回転体の外側に配置し、回転体に無線エネルギーを供給して回転体の回転運動を引き起こすステップと、
5.固定子に動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0204】
図62は、
1.針または管状の器具を患者の身体の腹部内に挿入するステップと、
2.針または管状の器具を使用して腹部に気体を充填し、それによって腹腔を膨張させるステップと、
3.少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを患者の体内に配置するステップと、
4.腹腔鏡トロカールの1つを通して腹部内にカメラを挿入するステップと、
5.腹腔鏡トロカールの1つを通して少なくとも1つの切開具を挿入し、患者の腹部大動脈の領域内の所期の配置領域を切開するステップと、
6.患者の腹部大動脈内の血流の内側に回転体を配置するステップと、
7.腹部大動脈の血流の外側の配置領域内に固定子を配置し、固定子を回転体の外側に配置し、回転体に無線エネルギーを供給して回転体の回転運動を引き起こすステップと、
8.固定子に動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0205】
図63は、
1.患者の皮膚を切るステップと、
2.腹腔を開くステップと、
3.患者の腹部大動脈内の血流の任意の部分内に回転体を配置するステップと、
4.腹部大動脈の血流の外側の配置領域内に固定子を配置し、固定子を回転体の外側に配置し、回転体に無線エネルギーを供給して回転体の回転運動を引き起こすステップと、
5.固定子に動力供給するエネルギー源を接続するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0206】
図64は、
1.管状の器具を患者の身体の大腿動脈内に挿入するステップと、
2.器具を使用して、大腿動脈を通して大動脈へ回転体を案内するステップと、
3.大動脈の内側で回転体を放出するステップと、
4.駆動ユニットが回転体と磁気的に接触するように、大動脈の外側に駆動ユニットを配置するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0207】
図65は、
1.管状の器具を患者の身体の大腿動脈内に挿入するステップと、
2.器具を使用して、大腿動脈を通して腹部大動脈へ回転体を案内するステップと、
3.腹部大動脈の内側で回転体を放出するステップと、
4.駆動ユニットが回転体と磁気的に接触するように、大動脈の外側に駆動ユニットを配置するステップとを含む手術方法の流れ図を示す。
【0208】
本明細書の実施形態のいずれかでは、大動脈の外側に駆動ユニットを配置するステップは、患者の腹部を通り、さらに横隔膜を通して入る腹部の隔膜手法を介して実行することができる。
【0209】
タービン・ポンプの実施形態について説明した。添付の特許請求の範囲の範囲内でこれらを変更できることが、当業者には理解される。
【符号の説明】
【0210】
3 心臓; 10 タービン・ポンプ; 12 タービン・ホイール;
14 固定子; 18 回転体; 20 外壁; 22 外側表面;
24 内側表面; 26 ブレード; C 中心域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒト患者の心臓を補助する心臓ポンプ装置であって、
ヒト患者の心臓に追加のポンプ能力を提供するために、血流中に配置できるようにされたタービン・ポンプを備え、
そのタービン・ポンプは、中心軸部のないタービン・ポンプである、
心臓ポンプ装置。
【請求項2】
前記タービン・ポンプはヒト患者の心臓内への配置に適合されている、請求項1に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項3】
前記タービン・ポンプはヒト患者の大動脈内への配置に適合されている、請求項1に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項4】
前記タービン・ポンプはヒト患者の腹部大動脈内への配置に適合されている、請求項1に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項5】
前記タービン・ポンプはヒト患者の肺動脈内への配置に適合されている、請求項1に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項6】
前記タービン・ポンプは、血流内への配置に適合されている回転体を備える、請求項1に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項7】
前記タービン・ポンプは、血管中の前記回転体に対向するように、血管の外側に配置される固定子を備える、請求項6に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項8】
前記固定子は、電気制御される構成部の一部であり、前記固定子に生じる磁界の強度の増減をさせる電流を受け要素を含む、請求項7に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項9】
前記要素は、固定子の磁極間に磁界を生じることによって前記回転体を回転させる、請求項8に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項10】
少なくとも2つの回転体を同一血管に並べて埋込むことができる、請求項6に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項11】
一方の回転体は時計方向に他方の回転体は反時計方向に回転する、請求項10に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項12】
前記回転体は、長手方向に延長部を有する、請求項6に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項13】
前記回転体は、外表面および内表面を持つ円筒状壁で定まる円筒形である、請求項6に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項14】
前記回転体の内側に配置されたブレードを有する、請求項6に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項15】
前記ブレードは、前記回転体内で放射状に延びている、請求項14に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項16】
前記ブレードは、前記回転体内で非放射状に延びている、請求項14に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項17】
前記回転体は血流長手方向の中心を有し、各ブレードは、前記回転体に取り付けられた第1の端部と、自由端である第2の端部とを有し、第2の端部は、前記回転体の前記中心から距離を空けて位置する、請求項14に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項18】
ヒト患者の心臓を補助するタービン・ポンプ・システムであって、請求項1に記載の心臓ポンプ装置を備える、システム。
【請求項19】
血流中に配置できる回転体を備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
血管中の前記回転体に対向するように、血管の外側に配置される固定子を備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
− 針または管のような器具を患者の身体の胸部に嵌入し、
− このことによりガスで満たすために胸部の胸郭を拡大している器具のような針または管を使用し、
− 患者の体内の少なくとも2つの腹腔鏡検査外套針を配置し、
− 腹腔鏡検査外套針のうちの1つによるカメラを胸部に嵌入し、
− 前記少なくとも2つの腹腔鏡検査外套針のうちの1つの詳細に吟味しているツールを嵌入して、患者の意図された配置領域を切開し、
−胸部の血流のいかなる部分も回転体を配置し、デバイスを駆動するためのエネルギー源を接続すること。
を含む
腹腔鏡検査胸の方法を介して外科的に患者のタービンポンプの回転体を配置する外科的手術方法。
【請求項22】
腹腔鏡による腹部へのアプローチを介して患者にタービンポンプの回転体を配置する外科的手術方法であって、
− 患者の皮膚を切り、
− 胸郭を開き、
− 心臓または大動脈の血流中、または、肺動脈内の血流中に回転体を配置するための配置領域を切開し、
− 配置領域に回転体を配置し、
− デバイスを駆動するためのエネルギー源を接続すること、
を含む外科的に患者にタービンポンプの回転体を配置する外科的手術方法。
【請求項23】
− 針または管のような器具を患者の身体の腹部に嵌入し、
− 腹部にガスを満たして腹腔を拡大するために針または管のような器具を使用し、
− 患者の身体に少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを配置し、
− 腹腔鏡トロカールの1つによりカメラを腹部に嵌入し、
− 前記の少なくとも2つの腹腔鏡取りカールの少なくとも1を通して少なくとも1つの切開器具を挿入し、患者の意図した配置領域を切開し、
− 腹部大動脈の血流に回転体を配置し、
− デバイスを駆動するためのエネルギー源を接続すること、
を含む、タービンポンプの回転体を配置する外科的手術方法。
【請求項24】
− 患者の皮膚を切り、
− 腹腔を開き、
− 腹部大動脈の領域に回転体を配置するために配置領域を切開し、
− 腹部大動脈の血流中に回転体を配置し、
− デバイスを駆動するためのエネルギー源を接続する。
を含む、
患者にタービンポンプの回転体を配置する外科的手術方法。
【請求項25】
腹腔鏡検査胸の方法を介して、
− 針または管のような器具を患者の身体の胸部に嵌入し、
− 針または管のような器具を使用して、胸部をガスで満たしてを拡大し、
− 患者の体内に少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを配置し、
− 腹腔鏡トロカールのうちの1つによりカメラを胸部に嵌入し、
− 少なくとも2つの腹腔鏡トロカールのうちの1つにより少なくとも1つの切開器具を挿入して、患者の血管系の意図された配置領域を切開し、
− 患者の胸郭に血流の一部、心臓の血管の血流内部、大動脈、または、患者の肺動脈内部における、何れか一部に回転体を配置し、
− 配置領域における、血管の血流の外側で心臓の外側または大動脈、患者の肺動脈の外側で、前記回転体の外側に、固定子を配置し、その固定子に前記回転体の回動を引き起こす無線エネルギーを供給し、、
− 固定子に電力を供給するためのエネルギー源を接続すること、
を含む、タービンポンプの回転体および固定子を患者に配置するための外科的手術方法。
【請求項26】
− 患者の皮膚を切り、
− 胸郭を開き、
− 心臓または大動脈の血管の血流内部、または患者の肺動脈内部で、胸部の何れかの血流に回転体を配置し、
− 配置領域における、血管の血流の外側で心臓の外側または大動脈、患者の肺動脈の外側で、前記回転体の外側に、固定子を配置し、その固定子に前記回転体の回動を引き起こす無線エネルギーを供給し、、
− 固定子に電力を供給するためのエネルギー源を接続すること、
を含む、タービンポンプの回転体および固定子を配置するための外科的手術方法。
【請求項27】
腹腔鏡検査腹部方法を介して
− 針または管のような器具を患者の身体の腹部に嵌入し、
− ガスで満たすために胸部の胸郭を拡大している器具のような針または管を使用し、
− 患者の腹部の少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを配置し、
− 腹腔鏡トロカールのうちの1つによるカメラを腹部に嵌入し、
− 前記少なくとも2つの腹腔鏡トロカールのうち少なくとも一つの詳細に吟味しているツールを嵌入して、患者の腹大動脈の領域の意図された配置領域を切開し、
− 回転体を患者の腹大動脈の血流に入れ、
− 腹大動脈の血流の外側で、配置域において打込み固定子や前記固定子を前記回転体の外側に配置し、前記回転体の前記回動身体を引き起こしている回転移動に調達無線エネルギー、
− 前記固定子に電力を供給するためのエネルギー源を接続すること、
を含むタービンポンプの回転体および固定子を配置するための外科的手術方法。
【請求項28】
− 患者の皮膚を切り、
− 腹腔を開き、
− 回転体を患者の腹大動脈の血流に入れ、
− 前記固定子を前記回転体の外側に配置して、腹大動脈の血流の外側で、配置域において打込み固定子、前記回転体の前記回動身体を引き起こしている回転移動に調達無線エネルギー、そして、
− 前記固定子に電力を供給するためのエネルギー源を接続すること、
を含むタービンポンプの回転体および固定子を配置するための外科的手術方法。
【請求項29】
腹腔鏡検査腹部方法を介して
− 管のような器具を患者の身体の大腿動脈に挿入し、
− 大腿動脈による前記回転体を腹大動脈へ導くために前記器具を使用し、
− 腹大動脈内部で回転体を釈放すること、
を含む外科的にタービンポンプの回転体を配置するための外科的手術方法。
【請求項30】
駆動装置が回転体を有する電磁接触器に置かれるように、駆動装置を腹大動脈の外側に配置するステップが設けられている、請求項29に記載の外科的手術方法。
【請求項31】
駆動装置を腹大動脈の外側に配置し、患者の腹部による腹部方法受入登録を介して実行される、請求項30に記載の外科的手術方法。
【請求項32】
腹腔鏡検査腹部方法を介して
− 管のような器具を患者の身体の大腿動脈に挿入し、
− 大腿動脈による前記回転体を大動脈へ導くために前記器具を使用し、
− 大動脈内部で回転体を釈放すること、
を含む、タービンポンプの回転体を配置するための外科的手術方法。
【請求項33】
駆動装置が回転体を有する電磁接触器に置かれるように、駆動装置を大動脈の外側に配置するステップが設けられている、請求項32に記載の外科的手術方法。
【請求項34】
駆動装置を大動脈の外側に配置し、ステップは、患者の胸部による胸の方法受入登録を介して実行される、請求項33に記載の外科的手術方法。
【請求項35】
駆動装置を大動脈の外側に配置しステップは、腹部による、患者の胸の隔膜による腹部隔膜方法受入登録を介して実行される、請求項33に記載の外科的手術方法。
【請求項36】
エネルギー源は、エネルギーを使用していて、直接的または間接的な外部エネルギー源から、非侵襲的にエネルギーを供給し、タービンポンプの回転体を駆動する患者の皮膚に貫通する、請求項21〜28のいずれかに記載の外科的手術方法。
【請求項37】
−配置域の固定子およびローターを配置し、血管の血流の外側で、心臓または大動脈の外側で、患者の肺動脈の外側で、
−回転体を血管または心臓に入れること、
−固定子およびローターを電磁継手を配置域に含んでいる前記回転体の外側に配置し、
磁気的に前記回転体に対する接続であるのに適していて、
−ローターおよび回転体を回転させる前記固定子に対する調達エネルギー、
−電磁継手によって、引き起こし、前記回転体の移動を回転させ、
−固定子に電力を供給するためのエネルギー源を接続すること、
を含む、請求項21〜24,29および32のいずれかに記載の外科的手術方法。
【請求項38】
−患者の心臓または大動脈または肺動脈の外側に回転体に電磁継手を含んでいるローター、若しくは固定子およびタービンポンプのローターを配置し、
−成り立っている腹腔鏡検査腹部方法を経た打込み、
−針または管のような器具を患者の身体の腹部に挿入し、
−腹部を腹腔を拡大しているガスで満たすために器具のような針または管を使用し、
−患者の腹部の少なくとも2つの腹腔鏡トロカールを配置し、
−腹腔鏡トロカールのうちの1つによるカメラを腹部に挿入し、
−前記少なくとも2つの腹腔鏡トロカールのうち少なくとも一つの詳細に吟味しているツールを挿入して、患者の配置の意図された場所を詳細に吟味し、
−回転体を患者の大動脈または肺動脈、心臓の血流に入れ、
−打込み固定子、そして、配置域のローター、腹大動脈の血流の外側で、前記固定子およびローターを前記回転体の外側に配置し、前記ローターを回転させていて、電磁継手を介して前記回転体の回転移動が生じている前記固定子に調達エネルギー、そして、
−前記固定子に電力を供給するためのエネルギー源を接続すること、
を含む外科的にタービンポンプの回転体を、心臓または大動脈または肺動脈に、入れるための外科的手術方法。
【請求項39】
−患者の心臓または大動脈または肺動脈の外側に回転体に電磁継手を含んでいるローター、固定子およびタービンポンプのローターを配置し、
−患者の皮膚を切り、
−腹腔を開き、
−回転体を患者の腹大動脈の血流に入れ、
−打込み配置域において固定子、腹大動脈の血流の外側で、前記固定子を前記回転体の外側に配置し、前記回転体の前記回動身体を引き起こしている回転移動に調達エネルギー、−前記固定子に電力を供給するためのエネルギー源を接続すること、
を含むタービンポンプの回転体を心臓または大動脈または肺動脈に入れるための外科的手術方法。
【請求項40】
医療器具のいかなるコンポーネントを配置するための胸の隔膜による腹部から実行される、請求項38及び40に記載の方法。
【請求項41】
囲心嚢が胸の隔膜に取り付けられる場所で、胸の隔膜において実行される、請求項38および39のいずれかに記載の方法。
【請求項42】
ヒト患者の心臓を補助する左心室補助デバイスであって、
ヒト患者の心臓に追加のポンプ能力を提供するために、血流中に配置できるようにされたタービン・ポンプを備え、
そのタービン・ポンプは、中心軸部のないタービン・ポンプであり、
エネルギーを患者の皮膚を貫通しないで供給するエネルギー源からのエネルギーを使用して、前記回転体に動力供給する、
左心室補助デバイス。
【請求項43】
患者に埋込むのに適合した血栓除去デバイスを備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項44】
前記血栓除去デバイスは、
− 血液流路と、
− 血栓をろ過するため前記血液流路に設けたフィルタと、
− 前記フィルタを清浄化するクリーニング・デバイスと、
を備えて成る、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記クリーニング・デバイスは、前記血液流路から血栓を動かし取るように適合されている、請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
クリーナ装置は、患者内部で血餅を自由場所の方へ動かすのに適している、請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
集めるのに適していて、収集体積から成るフィルタから除去された血液を清浄した、請求項44に記載のシステム。
【請求項48】
収集体積は、バッグから成る、請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
バッグは、100ml以上の貯蔵容量を有する、請求項48に記載のシステム。
【請求項50】
クリーナ装置は、切断するのに適していて、押すかまたはフィルタから離れていかなる血栓も除去する、請求項44に記載のシステム。
【請求項51】
クリーナ装置は、離れていかなる血栓もフィルタから除去するのに適している、請求項44に記載のシステム。
【請求項52】
クリーナ装置は、第1のピストンから成る、請求項44に記載のシステム。
【請求項53】
第1のピストンの外側の遠方端は、第1の凹所を備えている、請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
第1のピストンは、前記第1のピストンの拡張位置のフィルタに適応するための複数のチャネルを備えている、請求項52に記載のシステム。
【請求項55】
第1のピストンは、血流通路の方向に対して垂直な方向において移動可能である、請求項55に記載のシステム。
【請求項56】
運動の間の第1のピストンは、いかなる血栓もフィルタから取るために配置される、請求項55に記載のシステム。
【請求項57】
第1のピストンの移動を制御している加圧空気源から成る、請求項52に記載のシステム。
【請求項58】
第1のピストンの移動を制御している電動機から成る、請求項52に記載のシステム。
【請求項59】
第1のピストンの移動を制御しているソレノイドから成る、請求項52に記載のシステム。
【請求項60】
第1のピストンから血流通路全体に設けられている第2のピストンから成る、請求項52に記載のシステム。
【請求項61】
第2のピストンは、血流通路の方向に対して基本的に垂直な方向において移動可能である、請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
第2のピストンは、第1のピストンの方向にバネ付勢である、請求項60に記載のシステム。
【請求項63】
第2のピストンの外側の遠方端は、第2の凹所を備えている、請求項60に記載のシステム。
【請求項64】
血流通路の方向および第1のピストンの移動方向垂直に方向において、第2のピストンで移動可能である3分の1ピストンから成る、請求項60に記載のシステム。
【請求項65】
フィルタは、生体適合材料である、請求項44に記載のシステム。
【請求項66】
フィルタは、複数の細片を含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項67】
複数の細片は、等間隔に設置される、請求項65に記載のシステム。
【請求項68】
複数の細片は、基本的に矩形の代表面的形状を有する、請求項66に記載のシステム。
【請求項69】
2ミリメートル未満の2枚の隣接する細片を有する、請求項66に記載のシステム。
【請求項70】
1ミリメートル未満2枚の隣接する細片を有する、請求項69に記載のシステム。
【請求項71】
血流通路は、基本的に正方形の代表面的形状を有する、請求項44に記載のシステム。
【請求項72】
血栓除去デバイスは、中ではめ込みうる人工のデバイスであるかまたは患者の血管に付属する、請求項44に記載のシステム。
【請求項73】
血栓除去デバイスは、手術を経て血管に置かれるのに適している、請求項44に記載のシステム。
【請求項74】
血栓除去デバイスは、患者の腹部に置かれるのに適している、請求項44に記載のシステム。
【請求項75】
血栓除去デバイスは、患者の胸部に置かれるのに適している、請求項44に記載のシステム。
【請求項76】
骨から成る人体の構造に心臓ポンプ装置の固定から成る、請求項18に記載のシステム。
【請求項77】
胸骨に固定する心臓ポンプ装置であって、請求項76に記載のシステム。
【請求項78】
一つ以上の肋骨から成る胸郭の一部に固定する、心臓ポンプ装置であって、請求項76に記載のシステム。
【請求項79】
心臓ポンプ装置は、脊柱構造の部分に固定する心臓ポンプ装置であって、請求項76に記載のシステム。
【請求項80】
磁場または電磁場を生成している前記固定子に置かれる素子にエネルギーを供給しているエネルギー源から成り、電気制御装置から成る、請求項20に記載のシステム。
【請求項81】
手動で、非侵襲的にデバイスを制御する間、患者において移植可能な少なくとも一つのスイッチから成る、請求項18に記載のシステム。
【請求項82】
デバイスが手動で流体貯蔵部を押圧することによって非侵襲的に調整されるのに適しているデバイスに、油圧で接続している、移植可能な流体貯蔵部を有する油圧機械から成る、請求項18に記載のシステム。
【請求項83】
非侵襲的にデバイスを制御するための電波式遠隔操作から成る、請求項18に記載のシステム。
【請求項84】
電波式遠隔操作は、少なくとも一つの外部信号送信機および/またはレシーバから成る、
外部信号送信機によって送られる信号を受信するかまたは外部信号受信器に信号を送るための患者において移植可能な内部信号受信器および/または送信器から成る、請求項83に記載のシステム。
【請求項85】
電波式遠隔操作は、デバイスを制御するため少なくとも一つの無線制御信号を送信する、請求項83に記載のシステム。
【請求項86】
無線ものは信号を制御するか、周波数が設けられていて、振幅、位相変調信号、またはそれらの組み合わせから成る、請求項85に記載のシステム。
【請求項87】
電波式遠隔操作は、制御信号を担持するための電磁石の搬送波信号を送る、請求項85に記載のシステム。
【請求項88】
無線エネルギーを有するデバイスの非侵襲的にエネルギーを与えている移植可能なエネルギーを消費している構成要素のための無線エネルギー伝動装置から成る、請求項18に記載のシステム。
【請求項89】
無線エネルギーは音波信号、超音波信号、電磁波信号、赤外線の光情報、可視光情報、紫外線光情報、レーザー光情報、マイクロ波信号、電波信号、X線放射信号およびγ線は、信号を送る。から選択される波信号から成る、請求項88に記載のシステム。
【請求項90】
無線エネルギーは、電界、磁場、複合起電物体および磁場のうちの1つから成る、請求項88に記載のシステム。
【請求項91】
制御ものはどこで信号を送るかに、電界、磁場、複合起電物体および磁場のうちの1つが設けられている、請求項85に記載のシステム。
【請求項92】
信号は、アナログ信号から成って、デジタル信号、または、類似体およびデジタル信号の組合せから成る、請求項85若しくは89に記載のシステム。
【請求項93】
デバイスの移植可能なエネルギーを消費しているコンポーネントを駆動するための移植可能な内部エネルギー源から成る、請求項90に記載のシステム。
【請求項94】
移しエネルギーのための外部のエネルギー源を無線モードを含み、
内部エネルギー源は、無線モードで移されるエネルギーによって請求可能である、請求項93に記載のシステム。
【請求項95】
内部エネルギー源に託すためのエネルギー伝達と相関している関数パラメタを検出しているかまたは測定しているセンサまたは測定器から更に成ること、内部からフィードバック情報に患者を送信するためのフィードバック・デバイスはその外側に対する身体である。そして、フィードバック情報がセンサによって検出されるかまたは測定器で測定される関数パラメタに関する、請求項94に記載のシステム。
【請求項96】
外側に内部からフィードバック情報に患者の身体を送信するためのフィードバック・デバイスから成り、
患者および関数パラメタの物理パラメータのうちの少なくとも1つに関しているフィードバック情報は、デバイスに関した、請求項18に記載のシステム。
【請求項97】
制御のためのセンサおよび/または測定器および移植可能な内部制御装置から成る、センサによって検出される患者の物理パラメータのうちの少なくとも1つに関しているか、または測定器および関数パラメタで測定されている情報に応答するデバイスは、センサによって検出されるかまたは測定器で測定されるデバイスに関した、請求項18に記載のシステム。
【請求項98】
物理パラメータは、圧力または運動性運動である、請求項97に記載のシステム。
【請求項99】
外部データ伝達者と通信している外部データ・コミュニケータおよび移植可能な内部データ伝達者から更に成って。そこにおいて、内部伝達者は外部データ伝達者にデバイスまたは患者に関連したデータを供給するおよび/または、外部データ伝達者は内部データ伝達者にデータを供給する、請求項18に記載のシステム。
【請求項100】
モーターまたはデバイスを作動するためのポンプから成る、請求項18に記載のシステム。
【請求項101】
デバイスを作動するための油圧早巻き装置から成る、請求項18に記載のシステム。
【請求項102】
デバイスを作動するための早巻き装置から成り、
早巻き装置は、サーボから成り、その代わりにデバイスを作動するために必要とされる力を減少させるより長い道を行っている、決定された動きのための時間を増加させる、請求項18に記載のシステム。
【請求項103】
デバイスを作動するための早巻き装置から成り、無線エネルギーが、デバイスの動作のための運動のエネルギーを作成するために直接早巻き装置に電力を供給するために、その無線状態において使われ、無線として、エネルギーは、エネルギー-伝動装置によって伝動されている、請求項88に記載のシステム。
【請求項104】
第2の形エネルギーに表版からエネルギー-伝達装置によって伝動される無線エネルギーを変換するためのエネルギー−トランスフォーミング・デバイスから成る、請求項88に記載のシステム。
【請求項105】
エネルギー−トランスフォーミング・デバイスは、直接第2の形エネルギーを有するデバイスの移植可能なエネルギーを消費しているコンポーネントを駆動し、
エネルギー−トランスフォーミング・デバイスが第2にエネルギー-伝達装置によって伝動される表版エネルギーを変換し、エネルギーを形成する、請求項104に記載のシステム。
【請求項106】
第2のものはどこでエネルギーを形成するかは、直流のうちの少なくとも1つと、拍動性の直流と、交流とを備える、請求項106に記載のシステム。
【請求項107】
移植可能なアキュムレータから成り、第2の形エネルギーが、アキュムレータに充電するために、少なくとも部分的に使われる、請求項104に記載のシステム。
【請求項108】
第一のエネルギーか第2が形を成し、少なくとも、運動のエネルギー、音響エネルギー、
化学エネルギー、放射エネルギー、電磁エネルギー、写真エネルギー、原子核
エネルギー熱エネルギー、非磁性エネルギー、非運動のエネルギー、非化学エネルギー、非音のエネルギー、非核エネルギーおよび非熱エネルギーのうち一つの磁気エネルギーが設けられている、請求項104に記載のシステム。
【請求項109】
少なくとも一つの電圧レベル・ガードおよび/または少なくとも一つの定電流ガードを含む移植可能な電気部品から成る、請求項18に記載のシステム。
【請求項110】
エネルギー−伝動装置から無線エネルギーの伝達を制御するための制御装置から成ること、送信された無線エネルギーを受信するための移植可能な固有エネルギー・レシーバ、間接的に調達受信エネルギのためのデバイスの移植可能なエネルギーを消費している構成要素に接続している固有エネルギー・レシーバ、デバイスの移植可能なエネルギーを消費している構成要素のために使用するエネルギー、判定デバイスで測定されるエネルギー収支に基づいて、制御装置は、外部エネルギー-伝動装置から無線エネルギーの伝達を制御する、請求項88に記載のシステム。
【請求項111】
判定デバイスは、エネルギー収支の変化を検出するのに適していて、制御装置は、検出エネルギー収支変化に基づいて無線エネルギーの伝達を制御する、請求項110に記載のシステム。
【請求項112】
判定デバイスは固有エネルギー・レシーバによって受け取られるエネルギーおよびデバイスの構成要素を消費している移植可能なエネルギーのために使用するエネルギーの違いを検出するのに適していて、制御装置は検出エネルギー差に基づいて無線エネルギーの伝達を制御する請求項110に記載のシステム。
【請求項113】
エネルギー-伝動装置は、人体に外部的に配置されるコイルから成り、内部的に、無線エネルギーを伝導するために電気パルスを有する外部コイルを駆動するために接続される人体および電気回路に置かれるために移植可能なエネルギー・レシーバから更に成ること、リードすることおよび後縁を有する電気パルス、連続してリードすることおよび後縁との間に第1の時間的間隔を変化させるのに適している電気回路および/または送信された無線エネルギーであって、様々な電源を有する送信された無線エネルギーを受信しているエネルギー・レシーバの電源を変化させる電気パルスの連続したトレーリングおよび前縁間の第2の時間的間隔から成る、請求項88に記載のシステム。
【請求項114】
電気回路は、第1のおよび/または第2の時間的間隔を変化させることを除いて不変のままであるために電気パルスを分配するのに適している、請求項113に記載のシステム。
【請求項115】
電気回路は時定数を有して、第1の時定数だけの範囲の第1および第2の時間的間隔を変化させるのに適していて第1のおよび/または第2の時間的間隔の長さが多様であるように、コイルの上の送信パワーは、多様である、請求項113に記載のシステム。
【請求項116】
無線エネルギーを受信するための移植可能な固有エネルギー・レシーバ、内部第1のコイルを有するエネルギー・レシーバおよび第1のコイルに接続している第1の電子回路から成り、無線エネルギーを伝導するための外部エネルギー送信器、外部第2のコイルを備えているエネルギー送信器および第2のコイルに接続している第2の電子回路、エネルギー送信器の外部第2のコイルは、どこに無線エネルギーを伝動するか、エネルギー・レシーバの第1のコイルによって受け取られるか、オン/オフに内部第1のコイルの接続を第1の電子回路に移すための電源スイッチから更に成っているシステムであって、第1のコイルの荷電に関連したフィードバック情報が外部第2のコイルで、力が切り替わる時、積荷のインピーダンス変化の形で外部エネルギー送信器によって受け取られるように、
オン/オフに内部第1のコイルの接続を第1の電子回路に移す、請求項98に記載のシステム。
【請求項117】
無線エネルギーを受信するための移植可能な固有エネルギー・レシーバから成り、内部第1のコイルを備えているエネルギー・レシーバおよび第1のコイルに接続している第1の電子回路、無線エネルギーを伝導するための外部エネルギー送信器、外部第2のコイルを備えているエネルギー送信器および第2のコイルに接続している第2の電子回路、
エネルギー送信器の外部第2のコイルは、どこに、エネルギーの第1のコイルによって受け取られる無線エネルギーを伝動するか、レシーバ、フィードバック情報として第1のコイルにおいて受け取られるエネルギー量を外へ伝達するためのフィードバック・デバイスから更に成っているシステムであって、第1および第2のコイルとの間に第2の電子回路は、フィードバック情報を受信するため、共役因子を得るために第1のコイルにおいて受け取られるエネルギー量に関連したフィードバック情報を有する第2のコイルによって転送されたエネルギーの量を比較するための判定デバイスを含む、請求項96に記載のシステム。
【請求項118】
エネルギー送信器は、得られた共役因子に応答して送信されたエネルギーを制御する、請求項117に記載のシステム。
【請求項119】
結合第I因子がいずれを最大であって、外部第2のコイルが第2のコイルの最適設置を確立するために内部第1のコイルに関して移動するのに適している、請求項117に記載のシステム。
【請求項120】
外部第2のコイルがフィードバック情報を判定デバイスにおいて成し遂げるために転送されたエネルギーの量を調整するのに適している、請求項119に記載のシステム。
【請求項121】
心臓ポンプ装置が前記回転体を動かすための駆動装置から成る、請求項6に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項122】
駆動装置が前記回転体との磁気接続においてあるのに適している、請求項121に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項123】
駆動装置が前記回転体を動かすための磁場をつくるための磁気的装置から成る、請求項121に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項124】
駆動装置は磁場をつくるためのコイルから成って、第1の一部から成り、磁性材料から成り、前記2番は前記磁場に影響を受けて、前記第1の一部に関して回転するのに適している、請求項121に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項125】
移植されるときに、回転体が前記第二部品の回転に続くように、円筒状で第二部品がローターであるのに適していて、血管の外側に配置される心臓のポンプは前記回転体との磁気接続においてあるために適応した、請求項124に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項126】
少なくとも2つの回転体が順番に同じ血管に挿入することができる、請求項125に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項127】
回転体が時計回りに回転するのに適していて、以下の他の回転体が反時計回りに、または逆に回転するのに適している、請求項126に記載の心臓のポンプ装置。
【請求項128】
回転体が表面および内部表面を有する外円筒形壁によって定義される円筒状形状を有する、請求項6に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項129】
内部的に回転体に置かれるブレードから成る、請求項125に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項130】
ブレードが回転体において内部的に放射状に伸びていて、請求項129に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項131】
ブレードが内部的に非半径方向に回転体を中でしていて、請求項129に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項132】
回転体が、血流に整列する縦の中心、そしてそれぞれのブレードに回転体および第2の外側の自由端であって、自由端がそうである第2が回転体の中心から少し離れて配置して取り付けられる第1端部を有する、請求項129に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項133】
タービンポンプが血管の外側に、血流に置かれる回転体の反対側に配置されるのに適している固定子およびローターから成って、請求項7に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項134】
固定子およびローターによる心臓ポンプ装置は電気制御の装置の部分であって、固定子でつくられる磁場を増減するために着流のための素子を含む、請求項133に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項135】
素子ローターの回転であって、固定子のポールとの間に磁場をつくる、請求項134に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項136】
ローターが電磁継手を介して回転体と磁気的に関係があって、回転体の回転を提供する回転しているローター、そして、挿入されている装置である、請求項135に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項137】
動脈の縦伸びの前記回転体を限るのに適している素子を限ることを含む、請求項6または125に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項138】
心臓がそれが前記磁気であるか機械の制限によって配置される動脈の縦伸びの前記回転体によって限られる、請求項137に記載の心臓ポンプ装置。
【請求項139】
心臓がそれが前記電磁継手によって配置される動脈の縦伸びの前記回転体によって限られる、請求項136に記載の心臓ポンプ装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53a】
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【図53b】
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【図53c】
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【図54】
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【図55a】
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【図55b】
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【図55c】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【公表番号】特表2012−505014(P2012−505014A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530986(P2011−530986)
【出願日】平成21年10月12日(2009.10.12)
【国際出願番号】PCT/SE2009/000445
【国際公開番号】WO2010/042008
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(510101826)ミルックス・ホールディング・エスエイ (31)
【Fターム(参考)】