説明

急速放出マイクロカプセル製剤

本発明は、マイクロカプセル組成物の調製方法、該マイクロカプセル組成物の使用方法、該マイクロカプセル組成物を含んでいる組成物、及び、本発明の調製方法で調製されたマイクロカプセルを提供する。マイクロカプセルの貯蔵性を改善するために、マイクロカプセルのコアに水吸収剤を添加する。該マイクロカプセルは、除草剤、殺虫剤及び殺菌剤を含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロカプセル組成物の調製方法、該マイクロカプセル組成物の使用方法、該マイクロカプセル組成物を含んでいる組成物、及び、本発明の調製方法で調製されたマイクロカプセルを提供する。
【背景技術】
【0002】
界面重合によるマイクロカプセル組成物の調製は、当技術分野ではよく知られている(例えば、以下を参照されたい:U.S.3,577,515;U.S.4,280,833;及び、U.S.5,310,721)。これらの特許においては、マイクロカプセル組成物は、さまざまな乳化剤と第1の壁形成成分とカプセル化対象の物質と水を含んでいるエマルションを補足的な第2の壁形成成分と反応させることにより、同様の方法で調製されている。
【0003】
これらの調製方法は、特定のマイクロカプセル組成物を調製するのには有用であるが、、当技術分野においては、急速放出(fast release)マイクロカプセル及びそのようなマイクロカプセル組成物の調製方法が、依然として求められている。
【0004】
貯蔵安定性と生物活性の間の好ましいバランスを達成するためには、シェル壁の特性を注意深く制御することが必要である。厚くて非浸透の壁は、カプセル懸濁液又はカプセル懸濁液から製造された噴霧乾燥粉末に対して、優れた貯蔵安定性を提供するが、生物活性は極めて乏しいものとなり得る。
【0005】
圃場における実際の施用条件では、放出速度は、周囲の条件(天候、土壌温度、乾湿、直射日光及び機械的処理)に左右され、これらの条件は、全て、放出速度の変化の原因となり得るか、又は、カプセルの破裂の原因となり得る。上記のような依存性は、ある種の条件下において、当該製品の有用性を制限し得る生物活性のばらつきの原因となり得る。
【0006】
ある種の施用では、ばらつきが最小化されるように、施用されたときに(即ち、水で希釈されたときに)より急速に活性成分を放出する、水性製剤中のマイクロカプセル分散液又はそのようなマイクロカプセル分散液から誘導された噴霧乾燥粉末として提供される保存に安定した製品を入手することは望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、貯蔵安定性を有している(通常のカプセルと同様の壁組成を用いて)が、水で希釈されたときにより急速に活性成分を放出するように修飾されているマイクロカプセルの調製方法及び組成物について記述することである。
【0008】
マイクロカプセル懸濁液の外部水相に塩類が組み入れられている通常のカプセル及びその調製方法については既に記述されているが(BASFに対する米国特許第5,910,314号、米国特許第5,705,174号)、これらのマイクロカプセルは、例えば急速放出特性に関して、まだ改善の余地が残っている。
【0009】
本発明の目的は、さらにまた、急速放出マイクロカプセルを提供することである。
【0010】
本発明の目的は、さらにまた、農薬の用途において急速放出特性を示す安定なマイクロカプセル組成物の調製方法を提供することである。
【0011】
さらに、種子を処理するための新しい製剤を提供することも望ましいが、それは、種子処理が、農業従事者に対して、菌類又は昆虫類による加害(infestination)から種子を保護するための便利な方法を提供するからである。この点に関し、播種後すぐに当該活性成分が生物学的に利用されることが可能となるように放出プロフィールを修正することもさらに望ましい。
【0012】
従って、本発明の目的は、さらにまた、種子処理に適した製剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のマイクロカプセル化された生成物においては、生物活性物質は、壁又はシェルの中に含まれている。該シェルは、求められる生物活性を提供するために充分に速い活性成分の放出に加えて、充分に長期間にわたる貯蔵安定性を可能とするような、化学的な組成及び厚さでデザインされている。
【0014】
水中で希釈されたときのカプセルの性質を修正する成分を組み入れる手順も、本発明の実施形態である。
【0015】
従って、本発明は、貯蔵に際しては安定であり且つ施用時においてはカプセルの内容物の急速放出を可能とするマイクロカプセル組成物に関する。
【0016】
本発明の別の実施形態は、そのようなマイクロカプセル組成物の製造方法に関する。
【0017】
本発明のさらに別の実施形態は、望ましくない植物を防除するための、本発明のマイクロカプセル組成物の使用に関する。
【0018】
本発明は、活性成分及び微粉化物質(ここで、該微粉化物質は、懸濁液又はエマルションとして存在していて、希釈されたときに水を吸収する)がマイクロカプセルの中に含まれている、貯蔵安定性を示すマイクロカプセル組成物に関する。
【0019】
本発明は、さらにまた、そのようなマイクロカプセル組成物の製造方法に関する。特に、本発明は、
(1.1) 水不混和性溶媒及び/又は少なくとも1種類の水不混和性活性成分及び水不混和性界面活性剤又は水不混和性界面活性剤の混合物を混合させること;
(1.2) この混合物に水吸収性成分を添加すること;及び
(1.3) 得られた混合物を均質化して分散している粒子の中位粒径が2μm未満である分散液を生成させて、混合物(I)を生成させること;
(2) 次に、混合物(I)をマイクロカプセル壁形成モノマー1と混合させて、混合物(III)を生成させること;
(3) 混合物(III)を水溶性塩及び水溶性乳化剤を含んでいる水相と混合させて、混合物(IV)を生成させること;
及び
(4) 混合物(IV)をマイクロカプセル壁形成モノマー2と混合させること;
を含む、マイクロカプセル組成物の調製方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
ステップ(4)の後で、沈降防止剤を添加することも可能である。
【0021】
ステップ(1.3)の均質化は、例えば、充分に高い剪断力の混合機(例えば、Waring製、IKA製又はRoss製)を用いて実施することができる。ステップ(2)の混合は、例えば、撹拌下で(例えば、低剪断混合条件下、例えば、低速撹拌又はスタティックミキサー)、実施することができる。ステップ(3)の混合は、例えば、機械的な高剪断撹拌下又は超音波処理下で、実施することができる。ステップ(4)の混合は、例えば、機械的撹拌又はスタティックミキサーを用いた低速撹拌下で、実施することができる。
【0022】
用語「少なくとも1種類の水不混和性活性成分」は、1種類の水不混和性活性成分又は少なくとも2種類の水不混和性活性成分の組合せを使用することができることを意味している。
【0023】
上記調製方法の別の実施形態は、ステップ(1.3)の後で、混合物(I)を少なくとも1種類の水不混和性活性成分(I)と混合させて混合物(II)を生成させるさらなるステップが導入されていることを特徴とする。この混合は、例えば、低剪断撹拌下又はスタティックミキサーで実施することができる。
【0024】
ステップ(1.3)の水不混和性活性成分(又は、複数の水不混和性活性成分)は、ステップ(1.4)の水不混和性活性成分(又は、複数の水不混和性活性成分)と同一であることが可能であるか、又は、ステップ(1.3)の水不混和性活性成分(又は、複数の水不混和性活性成分)とは異なっていることが可能である。好ましい実施形態では、ステップ(1.3)水不混和性活性成分(又は、複数の水不混和性活性成分)は、ステップ(1.4)の水不混和性活性成分(又は、複数の水不混和性活性成分)と同一である。
【0025】
本発明の調製方法においては、該水吸収性成分は、
(a) 該水吸収性成分の水溶液;
(b) 該水吸収性成分の水不混和性溶媒中の懸濁液;
(c) 該水吸収性成分の水中の分散液;
の形態で添加する。
【0026】
本発明の一実施形態では、該調製方法は、以下のステップを含んでいる:
(1)
(1.1) 水不混和性溶媒及び/又は水不混和性活性成分の一部及び水不混和性の界面活性剤又は乳化剤を混合させ;
(1.2) この混合物に水吸収性成分の水溶液を添加し;
(1.3) 得られた混合物を均質化して乳化している(emulgated)粒子の中位粒径が2μm未満であるエマルションを生成させる;
ことにより得ることができる内相水吸収性成分(I)(これは、水吸収性成分を含んでいる相である)を、撹拌下に、
(1.4) 活性成分を含んでいる内相と混合させて、混合物(II)を生成させること;
(2) 次に、混合物(II)をマイクロカプセル壁形成モノマー1と撹拌下に混合させて、混合物(III)を生成させること;
(3) 混合物(III)を水溶性の塩及び乳化剤を含んでいる水相と撹拌下に混合させて、混合物(IV)を生成させること;
及び、
(4) 混合物(IV)をマイクロカプセル壁形成モノマー2と混合させ、場合により、次に、沈降防止剤と混合させること。
【0027】
好ましい実施形態では、水不混和性(water immiscilble)活性成分の総量の15重量%〜100重量%、さらに好ましくは、35重量%〜100重量%、最も好ましくは、100重量%を、ステップ(1.1)(それぞれ、ステップ(A)Ia))で使用し、水不混和性(water immiscilble)活性成分の総量の0重量%〜85重量%、さらに好ましくは、0重量%〜65重量%、最も好ましくは、0重量%を、ステップ(1.4)(それぞれ、ステップ(A)Ic)で使用するが、ここで、水不混和性(water immiscilble)活性成分の部分の合計は100重量%である。
【0028】
本発明の調製方法は、さまざまな温度範囲で実施可能である。本発明の調製方法は、高温度範囲で実施するのが有利であり得る。例えば、本発明の調製方法は、20℃〜95℃の温度、好ましくは、35℃〜85℃の温度で実施し得る。
【0029】
該マイクロカプセルは、界面重合を用いて、水性塩溶液中で形成させる。
【0030】
該マイクロカプセルの内相は、一般に浸透圧のプロセスによって水を吸収する微粉化物質(「内相水吸収性成分(I)」)をその内部に組み入れるように、マイクロカプセルを調製するための既知方法とは異なった方法で加工処理する。
【0031】
このような方法で製造したマイクロカプセルは、安定であり、膨潤しない。
【0032】
該水吸収性成分は、塩類、例えば、無機塩、有機塩若しくは塩の混合物、又は、低分子量有機化合物、及び、水吸引性物質(water attracting material)(例えば、ポリマー)からなる群から選択することができる。
【0033】
上記で記載したように、該水吸収性成分は、以下の形態で添加する:
(a) 水吸収性成分の水溶液(ここで、好ましくは、該水吸収性成分は、塩又は低分子量有機化合物であり、さらに好ましくは、塩、例えば、無機塩若しくは有機塩、又は、塩の混合物である);
(b) 水吸収性成分の水不混和性溶媒中の懸濁液(ここで、好ましくは、該水吸収性成分は、塩又は低分子量有機化合物であり、さらに好ましくは、塩、例えば、無機塩若しくは有機塩、又は、塩の混合物である);又は、
(c) 水吸収性成分の水中の分散液(ここで、該水吸収性成分は、水吸引性物質(又は、膨潤性物質)である)。
【0034】
これらの実施形態では、以下の水吸収性物質を一般に使用する:
1. 水には溶解するが非極性有機溶媒には溶解しない固体(水吸収性成分)の(b)分散液(懸濁液(c))。例えば、塩、例えば、無機塩若しくは有機塩、又は、塩の混合物、例えば、カチオン性成分としてアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム)又はアルカリ土類金属(例えば、カルシウム又はマグネシウム)を含み、アニオン性成分としてハロゲン(例えば、フルオリド、クロリド、ブロミド)又は酸(anorganci acid)のアニオン(例えば、ホウ酸アニオン、炭酸アニオン、重炭酸アニオン、硝酸アニオン、アルミン酸アニオン、ケイ酸アニオン、一リン酸アニオン、重リン酸アニオン、三リン酸アニオン、一硫酸アニオン、重硫酸アニオン、ギ酸アニオン、酢酸アニオン、プロピオン酸アニオン、クエン酸アニオン、乳酸アニオン)を含んでいる塩、好ましくは、カチオン性成分として、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム)又はアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)を含み、アニオン性成分として、クロリド、硫酸アニオン、炭酸アニオン又は重炭酸アニオンを含んでいる塩、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、最も好ましくは、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムを微粉砕して、該コアの中に組み入れることができる。あるいは、低分子量有機化合物、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシル化グルコース、プロポキシル化グルコース、エトキシル化グリセリン、水素化デンプン加水分解物、グルタミン酸グルコースモンニトール(monnitol)、ソルビタール(sorbital)及びグリセリンマンニトール、ソルビタール又はグリセリンも使用することができる。好ましくは、塩を使用する。
【0035】
2. 塩の(a)(水性)溶液、例えば、無機塩若しくは有機塩、又は、塩の混合物の(水性)溶液、例えば、カチオン性成分としてアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム)又はアルカリ土類金属(例えば、カルシウム又はマグネシウム)を含み、アニオン性成分としてハロゲン(例えば、フルオリド、クロリド、ブロミド)又は酸(anorganci acid)のアニオン(例えば、ホウ酸アニオン、炭酸アニオン、重炭酸アニオン、硝酸アニオン、アルミン酸アニオン、ケイ酸アニオン、一リン酸アニオン、重リン酸アニオン、三リン酸アニオン、一硫酸アニオン、重硫酸アニオン、ギ酸アニオン、酢酸アニオン、プロピオン酸アニオン、クエン酸アニオン、乳酸アニオン)を含んでいる塩の(水性)溶液、好ましくは、カチオン性成分として、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム)又はアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)を含み、アニオン性成分として、クロリド、硫酸アニオン、炭酸アニオン又は重炭酸アニオンを含んでいる塩(例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、最も好ましくは、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム)の(水性)溶液を乳化させて、該コアの中に入れることができる。あるいは、低分子量有機化合物の溶液、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシル化グルコース、プロポキシル化グルコース、エトキシル化グリセリン、水素化デンプン加水分解物、グルタミン酸グルコースモンニトール(monnitol)、ソルビタール(sorbital)及びグリセリン、マンニトール、ソルビタール又はグリセリンなどの溶液も使用することができる。好ましくは、塩を使用する。
【0036】
塩として炭酸塩を使用することは効果的であるが、それは、水の移動による膨潤の浸透圧的な効果と、低pHでは、おそらく二酸化炭素ガスの発生により比較的急速な膨潤が生じることによる。従って、選択肢1(b)及び選択肢2(a)について、特に好ましい塩は、カチオン性成分としてナトリウム、カリウム、カルシウム又はマグネシウムを含み、アニオン性成分として炭酸アニオン又は重炭酸アニオンを含んでいる塩、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどである。
【0037】
さらに、内相水吸収性成分として、別の水吸収性又は膨潤性物質を組み入れることも可能であるが、ここで、該水吸収性又は膨潤性物質は、本発明の調製方法においては、水吸収性成分の水中の分散液の形態で使用する。例えば、ポリマーの例、好ましくは、架橋有機ポリマー、例えば、ポリアクリルアミド又はポリビニルピロリドン、ピロリドンコポリマー、ポリデキストロース及びセルロース系物質。
【0038】
これらは、通常、移動してきた水の中に溶解はしないが、その水を吸収して膨潤する。 いずれの場合も、マイクロカプセル化するまえに、 (コア物質内における水溶性物質の分散液又はエマルションとして) 内相水吸収性成分(I)を、別個の相として調製する。
【0039】
乳化している液滴又は分散している粒子の直径は、意図されたマイクロカプセルの直径よりも小さくなくてはならず、好ましくは、該乳化液滴又は分散粒子の中位粒径は、2μm未満であり、最も好ましくは、直径の中央値が1μm未満である。
【0040】
分散又は乳化のプロセスには、通常、マイクロカプセル化の間の化学的反応を妨害しない水不混和性分散剤又は水不混和性乳化剤を使用することが必要である。
【0041】
当該水吸収性物質の分散液又はエマルションの調製において、便宜上、水不混和性溶媒をコア物質内に含ませることができる。
【0042】
水不混和性界面活性剤(分散剤又は乳化剤)の例は専門家には知られており、該実施例及びUS 5,705,174(参照により本出願に組み入れる)に開示されているのを見いだすことができる。水不混和性の分散剤又は乳化剤の例としては、限定するものではないが、脂肪酸エステル、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル、例えば、12-ヒドロキシステアリン酸、ポリエチレングリコールコポリマー、アミドエステル界面活性剤、C10〜C16アミド、ソルビタンポリエチレングリコールエステル、アルキルポリグリコシド(alkypolyglycosides)、アルキルエーテルシトレートなどを挙げることができる。好ましい水不混和性(water-immiscilble)界面活性剤は、12-ヒドロキシステアリン酸、ポリエチレングリコールコポリマーである。
【0043】
水不混和性溶媒の例は専門家には知られており、該実施例及びUS 5,705,174(参照により本出願に組み入れる)に開示されているのを見いだすことができる。そのような溶媒の例は、芳香族及び/又は脂肪族炭化水素、例えば、本出願の実施例に記載されているものなどである。
【0044】
水不混和性溶媒は、水溶解度が50%未満、好ましくは25%未満、さらに好ましくは10%未満、最も好ましくは5%未満であり、且つ、本発明の調製方法で使用する成分のいずれとも望ましくない反応を起こさない全ての溶媒を意味する。
【0045】
例えば、以下の水不混和性溶媒を使用することができる:
塩水不混和性炭化水素、芳香族塩素化炭化水素、塩素化マレイン酸炭化水素(maleic hydrocarbons)、ケトン、長鎖エステル及びそれらの混合物、例えば、水への溶解度が0.1%(w/w)未満で蒸留範囲が130℃〜300℃であるC8〜C11芳香族石油誘導体(芳香族炭化水素)(以下の商品名で市販されている:Solvesso 100、Solvesso 150、Solvesso 200、Solvesso 150ND、Solvesso 200ND、Aromatic 150、Aromatic 200、Hydrosol A 200、Hydrosol A 230/270、Caromax 20、Caromax 28、Aromat K 150、Aromat K 200、Shellsol A 150、Shellsol A 100、Fin FAS-TX 150、Fin FAS-TX 200)、キシレン、シクロヘキサン、シクロペンタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、2-メチルペンタン、3-メチルペンタン、2-メチルヘキサン、3-メチルヘキサン、2-メチルブタン、2,3-ジメチルブタン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、2,3-ジメチルペンタン、2,4-ジメチルペンタン、ベンゼン、1-ペンテン、2-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、シクロヘキセン、1-ブタノール、エチルビニルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルビニルエーテル、ブチルエチルエーテル、1,2-エポキシブタン、フラン、テトラヒドロピラン、1-ブタナール、2-メチルプロパナール、2-ペンタノン、3-ペンタノン、フルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、クロロエタン、1-クロロプロパン、2-クロロプロパン、1-クロロブタン、2-クロロブタン、1-クロロ-2-メチルプロパン、2-クロロ-2-メチルプロパン、1-クロロ-3-メチルブタン、3-クロロプロペン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、1,1-ジクロロエタン、1,2-ジクロロエタン、1,2-ジクロロプロパン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、ブロモメタン、1-ブロモプロパン、2-ブロモプロパン、1-ブロモブタン、2-ブロモブタン、2-ブロモ-2-メチルプロパン、ブロモメチレン、ヨードメタン、ヨードエタン、2-ヨードプロパン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、ジブロモフルオロメタン、ブロモクロロメタン、ブロモクロロフルオロメタン、1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタン、1,1,2,2-テトラクロロジフルオロエタン、1,2-ジブロモテトラフルオロエタン、1,2-ジブロモ-1,1-ジフルオロエタン、1,1-ジクロロ-2,2-ジフルオロエチレン、プロピオニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、トリエチルアミン、二硫化炭素、1-ブタンチオール、硫化メチル、硫化エチル及びテトラメチルシラン。
【0046】
適切な沈降防止剤又は増粘剤の例は専門家には知られており、その例は、多糖類又は有機層状物質(organic layer material)、例えば、キサンタンガム(Kelco製のKelzan(登録商標))、Rhodopol(登録商標)23(ローヌプーラン)又はVeegum(登録商標)(R.T. Vanderbilt)又はAttaclay(登録商標)(Engelhardt)などである。
【0047】
適切な水溶性乳化剤の例は専門家には知られており、その例は、特に、乳化剤、例えば、エトキシル化リグノスルホン酸塩、リグノスルホン酸塩、例えば、リグノスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩、酸化リグニン、リグニン塩、スチレン-無水マレイン酸コポリマーの塩、スチレン-無水マレイン酸コポリマーの部分エステルの塩、ポリアクリル酸ターポリマーの部分塩(ここで、ナトリウム塩、、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩及びアンモニウム塩が一般に好ましい);ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールスルフェート、脂肪酸及び硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル、さらに、スルホン化ナフタレン及びナフタレン誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレン又はナフタレンスルホン酸とフェノール及びホルムアルデヒドの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコール及び脂肪アルコールエチレンオキシド縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースなどであり;好ましくは、エトキシル化リグノスルホン酸塩及び酸化リグニン、さらに好ましくは、エトキシル化リグノスルホン酸塩であり、最も好ましくは、エトキシル化酸のナトリウム塩である。
【0048】
ステップ(3)で使用することができる水溶性塩の例は専門家には知られており、その例は、ハロゲン(例えば、クロリド、フルオリド、ブロミド、好ましくは、クロリド)のアルカリ金属塩又は無機酸(anorganic acid)のアニオン性成分(例えば、硫酸アニオン、硝酸アニオン、硫酸水素アニオン、リン酸アニオン、リン酸一水素アニオン、リン酸二水素アニオン)のアルカリ金属塩、例えば、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸一水素ナトリウム、硫酸一水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム;ハロゲン(例えば、クロリド、フルオリド、ブロミド、好ましくは、クロリド)のアルカリ土類金属塩又は無機酸のアニオン性成分(例えば、硫酸アニオン又は硝酸アニオン)のアルカリ土類金属塩、例えば、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硫酸マグネシウム;及び、ハロゲン(例えば、クロリド、フルオリド、ブロミド、好ましくは、クロリド)のアンモニウム塩又は無機酸のアニオン性成分(例えば、硫酸アニオン、リン酸アニオン、リン酸一水素アニオン又はリン酸二水素アニオン)のアンモニウム塩、例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸一水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムなどであり;好ましくは、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム及び硫酸マグネシウムであり、最も好ましくは、硫酸マグネシウムである。
【0049】
以下のマイクロカプセル壁形成モノマー1を使用することができる:ポリイソシアネート、ポリ酸クロリド、ポリクロロホルメート又はポリスルホニルクロリド。ポリイソシアネートが好ましい。使用するのに適しているポリイソシアネートとしては、イソシアネート基が脂肪族基又は芳香族基に結合しているジイソシアネート及びトリイソシアネートなどがある。適するポリイソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンイソシアネート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ジフェニルジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4',4''-トリフェニルメタントリイソシアネートなどがあり、 ポリメチレンポリフェニレンイソシアネートが好ましい。
【0050】
以下のマイクロカプセル壁形成モノマー2を使用することができる:ポリアミン又はポリオール。ポリアミンが好ましい。
【0051】
本発明の調製方法で使用するのに適しているポリアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレン-1,4-ジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、1,6-ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、ペンタエチレンヘキサアミン、4,9-ジオキサドデカン-1,12-ジアミン、1,3-フェニレンジアミン、2,4-トルエンジアミン、2,6-トルエンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルメタンなどがあり、1,6-ヘキサメチレンジアミンが好ましい。上記ポリアミンの塩酸塩も本発明の調製方法で使用することができる。
【0052】
本発明のマイクロカプセル組成物中で使用することが可能な活性成分としては、除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、薬害軽減剤、殺藻剤、軟体動物駆除剤、殺ウドンコ病菌剤(mildewicide)、外部寄生虫駆除剤などがあり、ここで、これらは、加工処理温度で液体である、及び/又は、水不混和性(これは、非極性である)溶媒に溶解する。
【0053】
従って、本発明の意味の範囲内において、用語「水不混和性成分」は、殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、除草剤及び/又は薬害軽減剤からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を意味する。
【0054】
例えば、本発明の化合物を一緒に使用することが可能な農薬(pesticide)についての以下のリストは、可能な組合せを例証することを意図したものであって、決して何らかの制限を課すことを意図したものではない:
【0055】
A.1. 有機(チオ)リン酸エステル系: アジンホス-メチル、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロルフェンビンホス、ダイアジノン、ダイスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メチダチオン、メチル-パラチオン、オキシジメトン-メチル、パラオキソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テトラクロロビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン;
【0056】
A.2. カーバメート系: アラニカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フラチオカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカーブ、チオジカルブ、トリアザメート;
【0057】
A.3. ピレスロイド系: アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、イミプロトリン、ラムダ-シハロトリン、ペルメトリン、プラレトリン、ピレトリン I、ピレトリン II、レスメトリン、シラフルオフェン、タウ-フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン;
【0058】
A.4. 成長調節剤: (a)キチン合成阻害薬:ベンゾイル尿素系:クロルフルアズロン、シロマジン(cyramazin)、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェンジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンテジン(clofentazine); (b)エクジソン拮抗薬:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;(c) 幼若ホルモン様作用物質(juvenoid):ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;(d) 脂質生合成阻害薬:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、式(Г1):
【化1】

【0059】
で表されるテトロン酸誘導体;
【0060】
A.5. ニコチン性受容体作動薬/拮抗薬化合物:クロチアニジン、ジノテフラン、チアクロプリド;
A.6. GABA 拮抗薬化合物:アセトプロール、エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、バニリプロール;
A.7. 大環状ラクトン殺虫薬:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド;
A.8. METI I 殺ダニ薬:フェナザキン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド;
A.9. METI II 及び III 化合物:アセキノシル、フルアシプリム(fluacyprim)、ヒドラメチルノン;
A.10. 脱共役剤化合物:クロルフェナピル;
A.11. 酸化的リン酸化阻害薬化合物:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、酸化フェンブタスズ、プロパルギット;
A.12. 脱皮撹乱性化合物(molting disruptor compound):クリオマジン(cryomazine);
A.13. 混合機能オキシダーゼ阻害薬化合物:ピペロニルブトキシド;
A.14. ナトリウムチャンネル遮断薬化合物:インドキサカルブ、メタフルミゾン;
【0061】
A.15. 各種:ベンクロチアズ、ビフェナゼート、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、式(Г2):
【化2】

【0062】
[式中、Riは、-CH2OCH2CH3又はHであり、Riiは、CF2CF2CF3又はCH2CH(CH3)3である]
で表されるアミノイソチアゾール化合物、式(Г3):
【化3】

【0063】
[式中、B1は、水素原子又は塩素原子であり、B2は、臭素原子又はCF3であり、RBは、CH3又はCH(CH3)2である]
で表されるアントラニルアミド化合物、以下の特許文献に記載されているマロノニトリル化合物(JP 2002 284608、WO 02/89579、WO 02/90320、WO 02/90321、WO 04/06677、WO 04/20399、又は、JP 2004 99597)、N-R'-2,2-ジハロ-1-R''シクロ-プロパンカルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-ααα-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン又はN-R'-2,2-ジ(R''')プロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-ααα-トリフルオロ-p-トリル)-ヒドラゾン(ここで、R'は、メチル又はエチルであり、ハロは、クロロ又はブロモであり、R''は、水素又はメチルであり、R'''は、メチル又はエチルである);
【0064】
殺菌剤、例えば、
1. ストロビルリン系、例えば、
アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン(Enestroburin)、フルオキサストロビン、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、オリサストロビン、(2-クロロ-5-[1-(3-メチル-ベンジルオキシイミノ)-エチル]-ベンジル)-カルバミン酸メチルエステル、(2-クロロ-5-[1-(6-メチル-ピリジン-2-イルメトキシイミノ)-エチル]-ベンジル)-カルバミン酸メチルエステル、2-(オルト-((2,5-ジメチルフェニル-オキシメチレン)フェニル)-3-メトキシ-アクリル酸メチルエステル;
【0065】
2. カルボキサミド系、例えば、
・ 炭酸アニリド系:ベナラキシル、ベノダニル、ボスカリド、カルボキシン、メプロニル、フェンフラム、フェンヘキサミド、フルトラニル、フラメトピル、メタラキシル、オフラセ、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド、チアジニル、4-ジフルオロメチル-2-メチル-チアゾール-5-炭酸-(4'-ブロモ-ビフェニル-2-イル)-アミド、4-ジフルオロメチル-2-メチル-チアゾール-5-炭酸-(4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-2-イル)-アミド、4-ジフルオロメチル-2-メチル-チアゾール-5-炭酸-(4'-クロロ-3'-フルオロ-ビフェニル-2-イル)-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-ピラゾール-4-炭酸-(3',4'-ジクロロ-4-フルオロ-ビフェニル-2-イル)-アミド、3,4-ジクロロ-イソチアゾール-5-炭酸(2-シアノ-フェニル)アミド;
・ 炭酸モルホリド系:ジメトモルフ、フルモルフ;
・ 安息香酸アミド系:フルメトベル、フルオピコリド(ピコベンズアミド)、ゾキサミド;
・ 別の炭酸アミド系:カルプロパミド、ジクロシメット、マンジプロパミド、N-(2-(4-[3-(4-クロロ-フェニル)-プロプ-2-イニルオキシ]-3-メトキシ-フェニル)-エチル)-2-メタンスルホニルアミノ-3-メチル-ブチルアミド、N-(2-(4-[3-(4-クロロ-フェニル)-プロプ-2-イニルオキシ]-3-メトキシ-フェニル)-エチル)-2-エタンスルホニルアミノ-3-メチル-ブチルアミド;
【0066】
3. アゾール系、例えば、
・ トリアゾール系:ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エニルコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルシラゾール、フルキンコナゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメノール、トリアジメホン、トリチコナゾール;
・ イミダゾール系:シアゾファミド、イマザリル、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール;
・ ベンゾイミダゾール系:ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール;
・ 各種(varous):エタボキサム、エトリジアゾール、ヒメキサゾール;
【0067】
4. 窒素含有ヘテロシクリル化合物、例えば、
・ ピリジン系:フルアジナム、ピリフェノックス、3-[5-(4-クロロ-フェニル)-2,3-ジメチル-イソオキサゾリジン-3-イル]-ピリジン;
・ ピリミジン系:ブピリメート、シプロジニル、フェリムゾン、フェナリモール、メパニピリム、ヌアリモール、ピリメタニル;
・ ピペラジン系:トリホリン;
・ ピロール系:フルジオキソニル、フェンピクロニル;
・ モルホリン系:アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ;
・ ジカルボキシイミド系:イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
・ 各種(varous):アシベンゾラル-S-メチル、アニラジン、キャプタン、キャプタホール、ダゾメット、ジクロメジン、フェノキサニル、ホルペット、フェンプロピジン、ファモキサドン、フェンアミドン、オクチリノン、プロベナゾール、プロキナジド、キノキシフェン、トリシクラゾール、5-クロロ-7-(4-メチル-ピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロ-フェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピル-クロメン-4-オン、3-(3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチル-インドール-1-スルホニル)-[1,2,4]トリアゾール-1-スルホン酸ジメチルアミド;
【0068】
5. カーバメート系及びジチオカーバメート系
・ カーバメート系:ジエトフェンカルブ、フルベンチアバリカツブ(flubenthiavalicarb)、イプロバリカルブ、プロパモカルブ、3-(4-クロロ-フェニル)-3-(2-イソプロポキシカルボニルアミノ-3-メチル-ブチリルアミノ)-プロピオン酸メチルエステル、N-(1-(1-(4-シアノフェニル)エタンスルホニル)-ブト-2-イル)カルバミン酸-(4-フルオロフェニル)エステル;
【0069】
6. 他の殺菌剤、例えば、
・ 有機金属化合物:フェンチン塩;
・ 硫黄含有ヘテロシクリル化合物:イソプロチオラン、ジチアノン;
・ 有機リン化合物:エジフェンホス、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、イプロベンホス、ピラゾホス、トルクロホス-メチル;
・ 有機塩素化合物:チオファネート-メチル、クロロタロニル、ジクロフルアニド、トリルフルアニド、フルスルファミド、フタリド、ヘキサクロロベンゼン、ペンシクロン、キントゼン;
・ ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル、ジノカップ、ジノブトン、チオファネートメチル;
・ その他:スピロキサミン、シフルフェナミド、シモキサニル、メトラフェノン;
【0070】
除草剤、例えば、
(b1) 脂質生合成阻害薬、例えば、クロラジホップ、クロジナホップ、クロホップ、シハロホップ、シクロホップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ-p、フェンチアプロップ、フルアジホップ、フルアジホップ-P、ハロキシホップ、ハロキシホップ-P、イソキサピリホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ-P、トリホップ、ブトロキシジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム、ブチレート、シクロエート(cycloat)、ジアレート(diallat)、ジメピペレート(dimepiperat)、EPTC、エスプロカルブ、エチオレート、イソポリネート、メチオベンカルブ、モリネート、オルベンカルブ、ペブレート、プロスルホカルブ、スルファレート(sulfallat)、チオベンカルブ、チオカルバジル(thiocarbazil)、トリアレート(triallat)、バーノレート(vernolat)、ベンフレセート(benfuresat)、エトフメセート(ethofumesat)及びベンスリド(bensulid);
【0071】
(b2) ALS阻害薬、例えば、アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エタメトスルフロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルピルスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン、メソスルフロン、メトスルフロン、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロン、イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、クロランスラム、ジクロスラム、フロラスラム、フルメトスラム、メトスラム、ペノキススラム、ビスピリバック、ピリミノバック、プロポキシカルバゾン、フルカルバゾン、ピリベンゾキシム、ピリフタリド及びピリチオバック;pH値が8未満である場合に限り、以下のような光合成阻害剤:アトラトン、アトラジン、アメトリン、アジプロトリン、シアナジン、シアナトリン、クロラジン、シプラジン、デスメトリン、ジメタメトリン、ジプロペトリン、エグリナジン、イパジン、メソプラジン、メトメトン、メトプロトリン、プロシアジン、プログリナジン、プロメトン、プロメトリン、プロパジン、セブチラジン、セクブメトン、シマジン、シメトン、シメトリン、テルブメトン、テルブチラジン及びテルブトリン;
【0072】
(b4) プロトポルフィリノーゲン-IX オキシダーゼ阻害薬、例えば、アシフルオルフェン、ビフェノックス、クロメトキシフェン、クロルニトロフェン、エトキシフェン、フルオロジフェン、フルオログリコフェン、フルオロニトロフェン、ホメサフェン、フリロキシフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェン、オキシフルオルフェン、フルアゾレート、ピラフルフェン、シニドン-エチル、フルミクロラック、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルチアセット、チジアジミン、オキサジアゾン、オキサジアルギル、アザフェニジン、カルフェントラゾン、スルフェントラゾン、ペントキサゾン、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル、ピラクロニル、プロフルアゾール(profluazol)、フルフェンピル、フルプロパシル(flupropacil)、ニピラクロフェン及びエトニプロミド;
【0073】
(b5) 白化除草剤(bleacher herbicide)、例えば、メトフルラゾン、ノルフルラゾン、フルフェニカン、ジフルフェニカン、ピコリナフェン、ベフルブタミド(beflubutamid)、フルリドン、フルロクロリドン、フルルタモン、メソトリオン、スルコトリオン、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、ベンゾフェナップ、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、ベンゾビシクロン、アミトロール、クロマゾン、アクロニフェン、4-(3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン、及び、式(以下を参照されたい:WO-A-96/26202、WO-A-97/41116、WO-A-97/41117及びWO-A-97/41118):
【化4】

【0074】
[式中、可変部分R8〜R13は、以下で定義されているとおりである:
R8、R10は、水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルフィニル又はC1-C6-アルキルスルホニルである;
R9は、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル、チアゾール-5-イル、イソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-4-イル、イソオキサゾール-5-イル、4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル、4,5-ジヒドロイソオキサゾール-4-イル及び4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-イル(ここで挙げられている9のラジカルは、置換されていなくてもよいし、又は、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ若しくはC1-C4-アルキルチオで1置換若しくは多置換、例えば、1置換、2置換、3置換若しくは4置換されていてもよい)などからなる群から選択されるヘテロ環式ラジカルである;
R11は、水素、ハロゲン又はC1-C6-アルキルである;
R12は、C1-C6-アルキルである;
R13は、水素であるか、又は、pHが8未満である場合は、C1-C6-アルキルである]
で表される3-ヘテロシクリル置換ベンゾイル誘導体;
【0075】
(b9) 有糸分裂阻害薬、例えば、ベンフルラリン、ブトラリン、ジニトラミン、エタルフルラリン、フルクロラリン、イソプロパリン、メタルプロパリン、ニトラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、プロフルラリン、トリフルラリン、アミプロホス-メチル、ブタミホス、ジチオピル、チアゾピル、プロピザミド、クロルタル、カルベタミド、クロルプロファム及びプロファム;
【0076】
(b10) VLCFA阻害薬、例えば、アセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ブテナクロール、デラクロール、ジエタチル、ジメタクロール、ジメテナミド、ジメテナミド-P、メタザクロール、メトラクロール、S-メトラクロール、プレチラクロール、プロピソクロール、プリナクロール、テルブクロール、テニルクロール、キシラクロール(xylachlor)、CDEA、エプロナズ(epronaz)、ジフェナミド、ナプロパミド、ナプロアニリド、ペトキサミド(pethoxamid)、フルフェナセット、メフェナセット、フェントラザミド、アニロホス、ピペロホス、カフェンストロール、インダノファン及びトリジファン;
セルロース生合成阻害薬、ジクロベニル、クロルチアミド、イソキサベン及びフルポキサム;
【0077】
(b12) デカップラー除草剤、例えば、ジノフェネート(dinofenate)、ジノプロップ、ジノサム、ジノセブ、ジノテルブ、DNOC、エチノフェン及びメジノテルブ;
【0078】
(b13) 各種除草剤、例えば、ベンゾイルプロップ、フラムプロップ、フラムプロップ-M、ブロモブチド、クロルフルレノール、シンメチリン、メチルダイムロン、エトベンザニド、ピリブチカルブ、オキサジクロメホン、トリアジフラム及び臭化メチル。
【0079】
薬害軽減剤、例えば、
ベノキサコール、クロキントセット、シオメトリニル(cyometrinil)、ジシクロノン(dicyclonon)、ジエトレート(dietholate)、フェンクロラゾール(fenchlorazole)、フェンクロリム、フルラゾール(flurazole)、フルクソフェニム(fluxofenim)、フリラゾール、イソキサジフェン、メフェンピル、メフェネート(mephenate)、ナフタル酸無水物、2,2,5-トリメチル-3-(ジクロロアセチル)-1,3-オキサゾリジン(R-29148)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン(AD-67;MON 4660)及びオキサベトリニル。
【0080】
本発明のマイクロカプセルに特に適している除草剤(これは、好ましい除草剤を意味する)は、ジニトロアニリン化合物、例えば、ペンジメタリン及びトリフルラリン、アセトアニリド化合物、例えば、アラクロール、メトラクロール、ジメテナミド、アセトクロール、メタザクロール、プロパニル及びプロパクロール、ブロモキシニルエステル類、2,4-Dエステル類、MCPAエステル類、トリクロピルエステル類などの除草活性化合物又はそれらの混合物である。好ましくは、本発明の方法において、該除草剤は、ジニトロアニリン化合物及び/又はクロロアセトアニリドであり、ここで、最も好ましくは、ジニトロアニリン化合物は、ペンジメタリンであり、クロロアセトアニリドは、ジメテナミド又はジメテナミド-Pである。
【0081】
本発明で使用するのに特に適している殺虫活性化合物(これは、好ましい殺虫剤を意味する)としては、リン酸エステル化合物、例えば、テルブホス(terabufos)、マラチオン、クロルピリホス、ダイアジノン及びプロフェノホス、並びに、ピレスロイド化合物、例えば、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ペルメトリン、ヒドラメチルノン(hydromethylon)、アジンホス-メチル、エンドスルファン、モノクロロホス(monochlorophos)、トリアザメート及びホレートなどを挙げることができる。
【0082】
本発明で使用するのに特に適している殺菌活性化合物(これは、好ましい殺菌剤を意味する)としては、シプロジニル、ジノカップ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルシラゾール、イマザリル、ミクロブタニル、ニトロタルイソプロピル、ペンコナゾール、プロパモカルブ、ピラクロストロビン、スピロキサミン、トリフロキシストロビン及びプロピコナゾールなどを挙げることができる。
【0083】
本発明は、さらにまた、本発明の調製方法で調製されたマイクロカプセル組成物も包含する。本発明の調製方法で得られたマイクロカプセルの水性分散液は、場合により、乾燥させることが可能であるか、又は、分離乾燥させることが可能であるか、又は、直接使用することが可能である。乾燥させたマイクロカプセルは、溶媒(特に、水)に懸濁させることができる。
【0084】
本発明のマイクロカプセルはコアを含んでおり、そのコアは、水不混和性溶媒及び/又は水不混和性活性成分及び水不混和性界面活性剤又は水不混和性界面活性剤の混合物からなる連続相を含んでいる。ここで、該連続相中には水吸収性成分が分散しており、該コアはシェル壁で囲まれている。
【0085】
該コア中において、該水吸収性成分は、固体粒子の分散液の形態で存在し得るか、又は、該コア物質の連続相中で乳化している水溶液若しくは水性分散液の形態で存在し得る。好ましくは、該水吸収性成分は、該コア物質の連続相中で乳化している水溶液の形態で存在している。
【0086】
本発明の調製方法で調製したマイクロカプセル組成物は、コア物質内に、好ましくは、5重量%〜50重量%、さらに好ましくは、20重量%〜50重量%の塩水不混和性物質(これは、水不混和性活性成分である)、及び、5%〜40重量%、さらに好ましくは、10%〜約40%の水吸収性成分分散液又は水吸収性成分溶液を含んでいる。
【0087】
全マイクロカプセル組成物の水吸収性成分は、該組成物の0.1〜10重量%、好ましくは、該組成物の0.2〜5重量%である。
【0088】
水不混和性活性成分を用いて本発明の調製方法をどのように実施し得るかに関し、本発明急速放出マイクロカプセルを提供する例は、以下のとおりである:
1. 水不混和性溶媒及び/又は水不混和性活性成分の一部及び水不混和性界面活性剤の混合物を提供して、混合物(1)を生成させる;
2. 内相水吸収性成分を形成する物質(例えば、上記で記載した塩又は他の水吸収性物質)の水溶液及び水溶性添加剤を(1)に添加して、混合物(2)を生成させる;
3. (2)を均質化して、乳化している液滴又は分散している粒子の直径が意図されたマイクロカプセルの直径よりも小さく、好ましくは、該乳化液滴又は分散粒子の中位粒径が2μm未満である、最も好ましくは、直径の中央値が1μm未満であるエマルション又は分散液(3)を生成させる;
4. 液体形態の活性成分(例えば、溶融ペンジメタリン)を撹拌下の(3)に添加して、混合物(4)を生成させる;
5. マイクロカプセル壁形成モノマー1(例えば、ジイソシアネートポリマー)を(4)に添加して、混合物(5)を生成させる;
6. 水溶性塩(例えば、硫酸マグネシウム)と乳化剤の水溶液に、撹拌下、(5)を添加して、エマルション又は分散液(6)を生成させる;
7. マイクロカプセル壁形成モノマー2(例えば、1,6-ヘキサメチレンジアミン)を(6)に添加し、撹拌して、混合物(7)を生成させる;
8. 増粘剤又は沈降防止剤(例えば、Kelzan(登録商標))を添加する。
【0089】
水溶性添加剤の例、マイクロカプセル壁形成モノマー1の例、マイクロカプセル壁形成モノマー2の例、及び、増粘剤又は沈降防止剤の例は、専門家には知られており、該実施例及びUS 5,705,174(参照により本出願に組み入れる)に開示されているのを見いだすことができ、また、上記で挙げられている。
【0090】
本発明の急速放出マイクロカプセル組成物の調製方法の構成要素について、以下に、さらに詳細に記載する。
【0091】
1. 水相の調製
水相は、標準的な手順についての記載と同様にして調製する。
【0092】
さらに正確に言えば、水溶性塩及び乳化剤を水に溶解させる。場合により、消泡剤を加えてもよい。上記で説明したように、この操作は、さまざまな温度範囲で実施することができる。例えば、該混合物を加熱することができる(例えば、溶融状態にあるペンジメタリンを使用する場合、60℃まで加熱することができる)。良好に溶解させるために、例えば混合機を低速度で用いて、該混合物を撹拌することができる。
【0093】
好ましい実施形態では、外部水相は、(a)30〜95重量%の水、及び、(b)1〜10重量%の乳化剤、及び、(c)1〜約20重量%の塩を含んでいる。
【0094】
2. 内相水吸収性成分の調製(上記一般的方法におけるステップ1〜ステップ3)
水不混和性活性成分の一部又は水不混和性溶媒に、水不混和性の界面活性剤又は乳化剤を添加して、溶液を調製する(ステップ(A)Ia))。次に、塩(例えば、NaCl、MgSO4、NaHCO3;より適している塩については上記で挙げられている)、K2CO3(より適している塩については上記で挙げられている)又は別の水吸収性添加剤若しくは水溶性添加剤(上記を参照されたい)の水溶液を添加し(ステップ(A)Ib))、得られた混合物を、油中水型エマルションが形成されるまで均質化する(ステップ(A)Ic))。そのエマルションの粒径は、直径の中央値が、好ましくは、約2ミクロン未満であり、さらに好ましくは、約1ミクロン未満である。上記で説明したように、この操作はさまざまな温度範囲で実施することができる。例えば、この操作は、周囲温度で実施可能であり、得られたエマルションを、次に、60℃まで加熱する。塩水又は水吸収剤溶液の量、及び、塩水又は水吸収剤溶液の種類は、得られた製剤の有効性にとって一般に重要である。水の急速な取込及びカプセルの膨潤を促進するためには、一般に、充分な塩水を組み入れなければならない。しかしながら、塩水の量が多くなると、一般に、該製剤中の活性成分のためのスペースが低減される。
【0095】
1重量%〜50重量%の有機相を塩水として組み入れることができる。このうち、塩の部分は、約5重量%〜約50重量%を占めることができる。塩の量は、その水中溶解度に依存する。
【0096】
3. 内相(例えば、溶融ペンジメタリン)と水吸収性成分の混合
例えば、溶融させた成分を使用することができる。しかしながら、液体の活性成分又は水不混和性有機溶媒に溶解させた活性成分も使用することができる。活性成分の例については、上記で記載してある(上記を参照されたい)。高温(加熱が必要であった場合)の内相を、一般に、撹拌しながら水吸収性成分のエマルションに導入するか、又は、水吸収性成分を撹拌しながら高温な内相に導入する。充分に混合したら、シェル形成モノマー1(例えば、ポリイソシアネート)を添加し(ステップB)、混合させる。上記で記載したような別の適切なモノマーを使用することもできる。
【0097】
4. マイクロカプセルの形成
混合機を用いて水相を8000rpmで撹拌しながら、それに、上記で調製した内相を添加する(ステップ C)。しかしながら、別の混合方法(上記を参照されたい;高剪断混合が組み入れられているホモジナイザー)及び別の混合速度も可能である。短時間混合した後、シェル形成モノマー2(例えば、ポリアミン溶液)を添加する。混合機を使用する場合、得られた混合物は、該混合機からすぐに除去する。その混合物は、低速撹拌しながら約60℃に維持する。しかしながら、上記で説明したように、別の温度範囲も使用することができる。
【0098】
上記において一般的に又はより詳細に記載した反応における全てのステップは、バッチプロセス又は連続プロセスのいずれかで実施することができる。
【0099】
上記で記載したように、全マイクロカプセル組成物の水吸収性成分は、該組成物の、約0.1重量%〜10重量%、好ましくは、0.2重量%〜5重量%である。
【0100】
本発明は、さらに、有害生物(例えば、有害な昆虫及び/又は植物病原性菌類)と闘う方法も包含し、ここで、該方法は、該有害生物若しくはそれらの生息環境(habit)、該有害生物が発生しているか若しくは発生し得る飼育場(breeding ground)、備蓄食糧(food supply)、植物、種子、土壌、区域、材料物質若しくは環境、又は、該有害生物による攻撃若しくは侵襲から保護しようとする材料物質、植物、種子、土壌、表面若しくは空間を、有効量の本発明のマイクロカプセル組成物と接触させることを含む。
【0101】
用語「種子」は、全ての種類の種子及び珠芽、例えば、限定するものではないが、本来の意味の種子、種子片、台芽(sucker)、球茎(corm)、鱗茎(bulb)、果実、塊茎(tuber)、穀実(grain)、挿穂(cutting)、切り枝(cut shoot)などを包含する。好ましい実施形態では、用語「種子」は、本来の意味の種子を意味する。
【0102】
適する種子は、禾穀類、根菜類、油料作物、野菜類、香辛料作物、観賞植物の種子、例えば、デュラムコムギ及び他のコムギ、オオムギ、エンバク、ライムギ、トウモロコシ(飼料用トウモロコシ及び糖料用トウモロコシ(sugar maize)/スイートコーン及びフィールドコーン)、ダイズ、油料作物、アブラナ科の植物、ワタ、ヒマワリ、バナナ、イネ、ナタネ、ナバナ(turnip rape)、テンサイ、飼料用ビート、ナス、ジャガイモ、牧草(grass)、芝生(lawn)、芝生(turf)、飼料用牧草(fodder grass)、トマト、リーキ、カボチャ(pumpkin/squash)、キャベツ、アイスバーグレタス、コショウ、キュウリ、メロン、アブラナ科の植物(Brassica species)、メロン、インゲン豆、エンドウ豆、ニンニク、タマネギ、ニンジン、塊茎植物、例えば、ジャガイモ、サトウキビ、タバコ、ブドウ、ペチュニア、テンジクアオイ(geranium/pelargonium)、パンジー及びホウセンカなどの種子である。
【0103】
本発明は、さらに、望ましくない植生を防除する方法も包含し、ここで、該方法は、植物、それらの生息環境又はその植物の種子に、除草活性有効量の本発明のマイクロカプセル組成物を作用させることを含む。
【0104】
用語「種子処理」は、当技術分野で知られている全ての適切な種子処理技術を包含し、例えば、限定するものではないが、種子粉衣(seed dressing)、種子コーティング(seed coating)、種子散粉(seed dusting)、種子浸漬(seed soaking)、種子フィルムコーティング(seed film coating)、種子多層コーティング(seed multilayer coating)、種子エンクラスティング(seed encrusting)、種子ドリッピング(seed dripping)及び種子ペレット化(seed pelleting)などを包含する。
【0105】
例えば、種子を、本発明のマイクロカプセルを含んでいる水性懸濁液で処理することができる。さらにまた、上記で記載したように、種子を乾式混合することもできる。
【0106】
用語「植物病原性菌類」には、限定するものではないが、以下の節足動物及び線虫が包含される:
イネ、野菜、ダイズ、カノラ/ナタネ、テンサイ及び果樹における、アルテルナリア属種(Alternaria spp.);
テンサイ及び野菜における、アファノミセス属種(Aphanomyces spp.);
トウモロコシ、禾穀類、イネ及び芝生における、ビポラリス属種(Bipolaris spp.)、及び、ドレクスレラ属種(Drechslera spp.);
禾穀類における、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)(ウドンコ病);
イチゴ、野菜、観賞用植物及びブドウの蔓における、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色カビ病);
レタスにおける、ブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae);
トウモロコシ、ダイズ及びテンサイにおける、セルコスポラ属種(Cercospora spp.);
トウモロコシ、禾穀類及びイネにおける、コクリオボルス属種(Cochliobolus spp.)(例えば、禾穀類における、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)、イネにおける、コクリオボルス・ミヤベアヌス(Cochliobolus miyabeanus));
ダイズ及びワタにおける、コレトトリクム属種(Colletotrichum spp.);
禾穀類及びトウモロコシにおける、ドレクスレラ属種(Drechslera spp.);
トウモロコシにおける、エクセロヒルム属種(Exserohilum spp.);
ウリ科植物における、エリシフェ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)、及び、スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea);
ブドウの蔓における、エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator);
種々植物における、フザリウム属種(Fusarium spp.)、及び、ベルチシリウム属種(Verticillium spp.);
禾穀類における、ガエウマノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis);
禾穀類及びイネにおける、ジベレラ属種(Gibberella spp.)(例えば、イネにおける、ジベレラ・フジクロイ(Gibberella fujikuroi)、禾穀類における、ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae));
イネにおける、グラインスタイニング複合菌(Grainstaining complex);
禾穀類における、ミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale);
禾穀類、バナナ及びラッカセイにおける、マイコスファエレラ属種(Mycosphaerella spp.);
ダイズにおけるファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)、及び、ファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae);
ダイズ及びヒマワリにおける、ホモプシス属種(Phomopsis spp.);
ジャガイモ及びトマトにおける、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans);
ブドウの蔓における、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola);
リンゴにおける、ポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha);
コムギ及びオオムギにおける、シュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides);
ホップ及びキュウリにおける、シュードペロノスポラ属種(Pseudoperonospora spp.);
禾穀類及びトウモロコシにおける、プッシニア属種(Puccinia spp.);
禾穀類における、ピレノフォラ属種(Pyrenophora spp.);
イネにおける、ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae);
イネ、トウモロコシ、ワタ、カノラ、ナタネ、ヒマワリ、テンサイ、野菜、芝生、堅果類及び他のさまざまな植物における、コクリオボルス・ミヤベアヌス(Cochliobolus miyabeanus)、及び、コルチシウム・ササキイ(Corticium sasakii)(リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani))、フザリウム・セミテクツム(Fusarium semitectum)(及び/又は、モニリフォルメ(moniliforme))、セルコスポラ・オリザエ(Cercospora oryzae)、サロクラジウム・オリザエ(Sarocladium oryzae)、S・アテヌアツム(S attenuatum)、エンチロマ・オリザエ(Entyloma oryzae)、ジベレラ・フジクロイ(Gibberella fujikuroi)(馬鹿苗病)、グラインスタイニング複合菌(Grainstaining complex)(種々の病原菌)、ビポラリス属種(Bipolaris spp.)、ドレクスレラ属種(Drechslera spp.)、並びに、ピシウム属種(Pythium spp.)、及び、リゾクトニア属種(Rhizoctonia spp.);
ジャガイモにおける、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani);
カノラ/ナタネ及びヒマワリにおける、スクレロチニア属種(Sclerotinia spp.);
コムギにおける、セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)、及び、スタゴノスポラ・ノドルム(Stagonospora nodorum);
ブドウの蔓における、ウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator);
トウモロコシにおける、スファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reiliana);
ダイズ及びワタにおける、チエバリオプシス属種(Thievaliopsis spp.);
禾穀類における、チレチア属種(Tilletia spp.);
禾穀類、トウモロコシ及びサトウキビにおける、ウスチラゴ属種(Ustilago spp.);
及び、
リンゴ及び西洋ナシにおける、ベンツリア属種(Venturia spp.)(そうか病)。
【0107】
用語「有害な害虫(insect pest)」には、限定するものではないが、以下の節足動物及び線虫が包含される:
【0108】
ヤスデ類(ヤスデ綱(Diplopoda))例えば、ブラニウルス属種(Blaniulus species);
【0109】
アリ類(ハチ目(Hymenoptera))、例えば、アッタ・カピグアラ(Atta capiguara)、アッタ・セファロテス(Atta cephalotes)、アッタ・ラエビガタ(Atta laevigata)、アッタ・ロブスタ(Atta robusta)、アッタ・セキスデンス(Atta sexdens)、アッタ・テキサナ(Atta texana)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata)、ソレノプシス・インビクタ(Solenopsis invicta)、ポゴノミルメクス属種(Pogonomyrmex species)及びフェイドレ・メガセファラ(Pheidole megacephala);
【0110】
コウチュウ類(コウチュウ目(Coleoptera))、例えば、アグリルス・シヌアツス(Agrilus sinuatus)、アグリオテス・リネアツス(Agriotes lineatus)、アグリオテス・オブスクルス(Agriotes obscurus)及び他のアグリオテス属種(Agriotes species)、アムフィマルス・ソルスチチアリス(Amphimallus solstitialis)、アニサンドルス・ジスパル(Anisandrus dispar)、アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis)、アントノムス・ポモルム(Anthonomus pomorum)、アラカンツス・モレイ(Aracanthus morei)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、ブラプスチヌス属種(Blapstinus species)、ブラストファグス・ピニペルダ(Blastophagus piniperda)、ブリトファガ・ウンダタ(Blitophaga undata)、ボチノデレス・プンシベントリス(Bothynoderes punciventris)、ブルクス・ルフィマヌス(Bruchus rufimanus)、ブルクス・ピソルム(Bruchus pisorum)、ブルクス・レンチス(Bruchus lentis)、ビクチスクス・ベツラエ(Byctiscus betulae)、カシダ・ネブロサ(Cassida nebulosa)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セウトリンクス・アシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、セウトリンクス・ナピ(Ceuthorrhynchus napi)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルス・ベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)及び他のコノデルス属種(Conoderus species)、コノリンクス・メンジクス(Conorhynchus mendicus)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、シリンドロコプツルス・アドスペルスス(Cylindrocopturus adspersus)、ジアブロチカ・(ロンギコルニス)バルベリ(Diabrotica(longicornis)barberi)、ジアブロチカ・セミ-プンクタタ(Diabrotica semi-punctata)、ジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)、ジアブロチカ・ウンデシムプンクタタ(Diabrotica undecimpunctata)、ジアブロチカ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)及び他のジアブロチカ属種(Diabrotica species)、エレオデス属種(Eleodes species)、エピラクナ・バリベスチス(Epilachna varivestis)、エピトリクス・ヒルチペンニス(Epitrix hirtipennis)、エウチノボトルス・ブラシリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、ヒロビウス・アビエチス(Hylobius abietis)、ヒペラ・ブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、イプス・チポグラフス(Ips typographus)、レマ・ビリネアタ(Lema bilineata)、レマ・メラノプス(Lema melanopus)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リモニウス・カリフォルニクス(Limonius californicus)及び他のリモニウス属種(Limonius species)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リストロノツス・ボナリエンシス(Listronotus bonariensis)、メラノツス・コムニス(Melanotus communis)及び他のメラノツス属種(Melanotus species)、メリゲセス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・ヒポカスタニ(Melolontha hippocastani)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、オルチオリンクス・スルカツス(Ortiorrhynchus sulcatus)、オリゾファグス・オリザエ(Oryzophagus oryzae)、オチオリンクス・オバツス(Otiorrhynchus ovatus)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロトレタ・クリソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、フィロファガ・クヤバナ(Phyllophaga cuyabana)及び他のフィロファガ属種(Phyllophaga species)、フィロペルタ・ホルチコラ(Phyllopertha horticola)、フィロトレタ・ネモルム(Phyllotreta nemorum)、フィロトレタ・ストリオラタ(Phyllotreta striolata)及び他のフィロトレタ属種(Phyllotreta species)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プロメコプス・カリニコリス(Promecops carinicollis)、プレムノトリペス・ボラズ(Premnotrypes voraz)、プシリオデス属種(Psylliodes species)、シトナ・リネアツス(Sitona lineatus)、シトフィルス・グラナリア(Sitophilus granaria)、ステルネクス・ピングイス(Sternechus pinguis)、ステルネクス・スブシグナツス(Sternechus subsignatus)、並びに、タニメクス・パリアツス(Tanymechus palliatus)及び他のタニメクス属種(Tanymechus species);
【0111】
ハエ類(ハエ目(Diptera))、例えば、アグロミザ・オリザエ(Agromyza oryzea)、クリソミア・ベジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラクス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、コンタリニア・ソルギコラ(Contarinia sorghicola)、コルジロビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、ダクス・ククルビタエ(Dacus cucurbitae)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、ダシネウラ・ブラシカエ、(Dasineura brassicae)、デリア・アンチクエ(Delia antique)、デリア・コアルクタタ(Delia coarctata)、デリア・プラツラ(Delia platura)、デリア・ラジクム(Delia radicum)、ファニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、ゲオミザ・トリプンクタタ(Geomyza Tripunctata)、グロシナ・モルシタンス(Glossina morsitans)、ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans)、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、リリオミザ・サチバエ(Liriomyza sativae)、リリオミザ・トリホリイ(Liriomyza trifolii)、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina)、ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata)、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マエチオラ・デストルクトル(Mayetiola destructor)、ムシナ・スタブランス、(Muscina stabulans)、オエストルス・オビス(Oestrus ovis)、オポミザ・フロルム(Opomyza florum)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒソシアミ(Pegomya hysocyami)、ホルビア・アンチクア(Phorbia antiqua)、ホルビア・ブラシカエ(Phorbia brassicae)、ホルビア・コアルクタタ(Phorbia coarctata)、プロゴニア・レイオシアニイ(Progonya leyoscianii)、プシラ・ロサエ(Psila rosae)、ラゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、テタノプス・ミオパエフォルミス(Tetanops myopaeformis)、チプラ・オレラセア(Tipula oleracea)、及び、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa);
【0112】
異翅類(カメムシ亜目(Heteroptera))、例えば、アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare)、ブリスス・レウコプテルス(Blissus leucopterus)、ヒメヨコバイ科(Cicadellidae)、例えば、エムポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae)、ハムシ科(Chrysomelidae)、シルトペルチス・ノタツス(Cyrtopeltis notatus)、ウンカ科(Delpahcidae)、ジスデルクス・シングラツス(Dysdercus cingulatus)、ジスデルクス・インテルメディウス(Dysdercus intermedius)、エウリガステル・インテグリセプス(Eurygaster integriceps)、エウシスツス・イムピクチベントリス(Euschistus impictiventris)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、リグス・プラテンシス(Lygus pratensis)、ネホテッチキス属種(Nephotettix species)、ネザラ・ビリデュラ(Nezara viridula)、カメムシ科(Pentatomidae)、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ソルベア・インスラリス(Solubea insularis)、及び、チアンタ・ペルジトル(Thyanta perditor);
【0113】
アブラムシ類及び他の同翅類(ヨコバイ亜目(Homoptera))、例えば、アキルトシホン・オノブリキス(Acyrthosiphon onobrychis)、アデルゲス・ラリシス(Adelges laricis)、アフィズラ・ナスツルチイ(Aphidula nasturtii)、アフィス・ファバエ(Aphis fabae)、アフィス・ホルベシ(Aphis forbesi)、アフィス・グリシネス(Aphis glycines)、アフィス・ゴシピイ(Aphis gossypii)、アフィス・グロスラリアエ(Aphis grossulariae)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)、アフィス・スクネイデリ(Aphis schneideri)、アフィス・スピラエコラ(Aphis spiraecola)、アフィス・サムブシ(Aphis sambuci)、アキルトシホン・ピスム(Acyrthosiphon pisum)、アウラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ブラキカウズス・カルデュイ(Brachycaudus cardui)、ブラキカウズス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysi)、ブラキカウズス・ペルシカエ(Brachycaudus persicae)、ブラキカウズス・プルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カピトホルス・ホルニ(Capitophorus horni)、セロシファ・ゴシピイ(Cerosipha gossypii)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ドレイフシア・ノルドマニアナエ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア・ピセアエ(Dreyfusia piceae)、ジサフィス・ラジコラ(Dysaphis radicola)、ジサウラコルツム・プセウドソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)、ジサフィス・ピリ(Dysaphis pyri)、エムポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae)、ヒアロプテルス・プルニ(Hyalopterus pruni)、ヒペロミズス・ラクツカエ(Hyperomyzus lactucae)、マクロシフム・アベナエ(Macrosiphum avenae)、マクロシフム・エウホルビアエ(Macrosiphum euphorbiae)、マクロシフォン・ロサエ(Macrosiphon rosae)、メゴウラ・ビシアエ(Megoura viciae)、メラナフィス・ピラリウス(Melanaphis pyrarius)、メトポロフィウム・ジロデュム(Metopolophium dirhodum)、ミゾデス(ミズス)・ペルシカエ(Myzodes(Myzus)persicae)、ミズス・アスカロニクス(Myzus ascalonicus)、ミズス・セラシ(Myzus cerasi)、ミズス・バリアンス(Myzus varians)、ナソノビア・リビス-ニグリ(Nasonovia ribis-nigri)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、ペムフィグス・ブルサリウス(Pemphigus bursarius)、ペムフィグス・ポプリベナエ(Pemphigus populivenae)及び他のペムフィグス属種(Pemphigus species)、ペルキンシエラ・サッカリシダ(Perkinsiella saccharicida)、ホロドン・フムリ(Phorodon humuli)、キジラミ科(Psyllidae)、例えば、プシラ・マリ(Psylla mali)、プシラ・ピリ(Psylla piri)及び他のプシラ属種(Psylla species)、ロパロミズス・アスカロニクス(Rhopalomyzus ascalonicus)、ロパロシフム・マイジス(Rhopalosiphum maidis)、ロパロシフム・パジ(Rhopalosiphum padi)、ロパロシフム・インセルツム(Rhopalosiphum insertum)、サパフィス・マラ(Sappaphis mala)、サパフィス・マリ(Sappaphis mali)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、シゾネウラ・ラヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トキソプテラ・アウランチイアンド(Toxoptera aurantiiand)、及び、ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii);
【0114】
鱗翅類(チョウ目(Lepidoptera))、例えば、アグロチス・イプシロン(Agrotis ypsilon)、アグロチス・セゲツム(Agrotis segetum)及び他のアグロチス属種(Agrotis species)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルギレスチア・コンジュゲラ(Argyresthia conjugella)、アウトグラファ・ガンマ(Autographa gamma)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ムリナナ(Cacoecia murinana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ・スプレサリス(Chilo suppresalis)及び他のキロ属種(Chilo species)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、コリストネウラ・オシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、シルフィス・ウニプンクタ(Cirphis unipuncta)、クナフロクロシス・メジナリス(Cnaphlocrocis medinalis)、シディア・ポモネラ(Cydia pomonella)、デンドロリムス・ピニ(Dendrolimus pini)、ディアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis)、ディアトラエア・グランディオセラ(Diatraea grandiosella)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)、エウポエシリア・アムビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エウキソア属種(Euxoa species)、エベトリア・ボウリアナ(Evetria bouliana)、フェルチア・スブテラネア(Feltia subterranea)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、グラホリタ・フネブラナ(Grapholitha funebrana)、グラホリタ・モレスタ(Grapholitha molesta)、ヘリオチス・アルミゲラ(Heliothis armigera)、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘリオチス・ゼア(Heliothis zea)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヒベルニア・デホリアリア(Hibernia defoliaria)、ヒファントリア・クネア(Hyphantria cunea)、ヒポノメウタ・マリネルス(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ラムブジナ・フィスセラリア(Lambdina fiscellaria)、ラフィグマ・エキシグア(Laphygma exigua)、レロデア・エウファラ(Lerodea eufala)、ロイコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、ロキソステゲ・スチクチカリス(Loxostege sticticalis)、リマントリア・ディスパル(Lymantria dispar)、リマントリア・モナカ(Lymantria monacha)、リオネチア・クレルケラ(Lyonetia clerkella)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、アカバナキバガ科(Momphidae)、オルギア・プセウドツガタ(Orgyia pseudotsugata)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、ペリドロマ・サウシア(Peridroma saucia)、ファレラ・ブセファラ(Phalera bucephala)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス・ブラシカエ(Pieris brassicae)、プラチペナ・スカブラ(Plathypena scabra)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニア・フルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラ・アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、セサミア・ノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides)及び他のセサミア属種(Sesamia species)、シトトロガ・セレアレラ(Sitotroga cerealella)、スパルガノチス・ピレリアナ(Sparganothis pilleriana)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)、スポドプテラ・リツラ(Spodoptera litura)、タウマトポエア・ピチョカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリクス・ビリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、及び、ゼイラフェラ・カナデンシス(Zeiraphera canadensis);
【0115】
直翅類(バッタ目(Orthoptera))、例えば、バッタ科(Acrididae)、アケタ・ドメスチカ(Acheta domestica)、ブラタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)、グリロタルパ・グリロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)、メラノプルス・ビビタツス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェムル-ルブルム(Melanoplus femur-rubrum)、メラノプルス・メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレツス(Melanoplus spretus)、ノマダクリス・セプテムファシアタ(Nomadacris septemfasciata)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、シストセルカ・アメリカナ(Schistocerca americana)、シストセルカ・ペレグリナ(Schistocerca peregrina)、スタウロノツス・マロカヌス(Stauronotus maroccanus)、及び、タキシネス・アシナモルス(Tachycines asynamorus);
【0116】
シロアリ類(シロアリ目(Isoptera))、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Calotermes flavicollis)、コプトテルメス属種(Coptotermes species)、ダルブルス・マイジス(Dalbulus maidis)、レウコテルメス・フラビペス(Leucotermes flavipes)、マクロテルメス・ギルブス(Macrotermes gilvus)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、及び、テルメス・ナタレンシス(Termes natalensis);
アザミウマ類(アザミウマ目(Thysanoptera))、例えば、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、フランクリニエラ・オシデンタリス(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)及び他のフランクリニエラ属種(Frankliniella species)、シロトトリプス・シトリ(Scirtothrips citri)、トリプス・オリザエ(Thrips oryzae)、トリプス・パルミ(Thrips palmi)、トリプス・シンプレックス(Thrips simplex)、及び、トリプス・タバシ(Thrips tabaci);
【0117】
アラクノイデア(Arachnoidea)、例えば、クモ形類動物(ダニ目(Acarina))、例えば、アルガシダエ科(Argasidae)、イクソジダエ科(Ixodidae)及びサルコプチダエ科(Sarcoptidae)の、例えば、アムブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アムブリオンマ・ベリエガツム(Amblyomma variegatum)、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、ボオフィルス・アヌラツス(Boophilus annulatus)、ボオフィルス・デコロラツス(Boophilus decoloratus)、ボオフィルス・ミクロプルス(Boophilus microplus)、デルマセントル・シルバルム(Dermacentor silvarum)、ヒアロンマ・トルンカツム(Hyalomma truncatum)、イクソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、イクソデス・ルビクンデュス(Ixodes rubicundus)、オルニトドルス・モウバタ(Ornithodorus moubata)、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、プソロプテス・オビス(Psoroptes ovis)、リピセファルス・アペンジクラツス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファルス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei);並びに、フシダニ科各種(Eriophyidae spp.)、例えば、アクルス・スクレクテンダリ(Aculus schlechtendali)、フィロコプトラタ・オレイボラ(Phyllocoptrata oleivora)及びエリオフィエス・シェルドニ(Eriophyes sheldoni);ホコリダニ科各種(Tarsonemidae spp.)、例えば、フィトネムス・パリデュス(Phytonemus pallidus)及びポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus);ヒメハダニ科各種(Tenuipalpidae spp.)、例えば、ブレビパルプス・ホエニシス(Brevipalpus phoenicis);ハダニ科各種(Tetranychidae spp.)、例えば、テトラニクス・シナバリヌス(Tetranychus cinnabarinus)、テトラニクス・カンザワイ(Tetranychus kanzawai)、テトラニクス・パシフィクス(Tetranychus pacificus)、テトラニクス・テラリウス(Tetranychus telarius)、テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)、パノニクス・ウルミ(Panonychus ulmi)、パノニクス・シトリ(Panonychus citri)、及び、オリゴニクス・プラテンシス(Oligonychus pratensis);
【0118】
線虫類、特に、植物寄生性線虫、例えば、ネコブ線虫、メロイドギネ・ハプラ(Meloidogyne hapla)、メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、メロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica)及び他のメロイドギネ属種(Meloidogyne species);シスト形成性線虫(cyst-forming nematodes)、グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis)及び他のグロボデラ属種(Globodera species);ヘテロデラ・アベナエ(Heterodera avenae)、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・スカクチイ(Heterodera schachtii)、ヘテロデラ・トリホリイ(Heterodera trifolii)及び他のヘテロデラ属種(Heterodera species);種子こぶ線虫(seed gall nematodes)、アングイナ属種(Anguina species);茎葉部の線虫(stem and foliar nematodes)、アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides species);スティング線虫(Sting nematodes)、ベロノライムス・ロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus)及び他のベロノライムス属種(Belonolaimus species);マツ線虫(pine nematodes)、ブルサフェレンクス・キシロフィルス(Bursaphelenchus xylophilus)及び他のブルサフェレンクス属種(Bursaphelenchus species);トゲワ線虫(Ring nematodes)、クリコネマ属種(Criconema species)、クリコネメラ属種(Criconemella species)、クリコネモイデス属種(Criconemoides species)、メソクリコネマ属種(Mesocriconema species);茎及び球根の線虫(Stem and bulb nematodes)、ジチレンクス・デストルクトル(Ditylenchus destructor)、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)及び他のジチレンクス属種(Ditylenchus species);オール線虫(Awl nematodes)、ドリコドルス属種(Dolichodorus species);ラセン線虫(Spiral nematodes)、ヘリオコチレンクス・ムルチシンクツス(Heliocotylenchus multicinctus)及び他のヘリオコチレンクス属種(Helicotylenchus species);サワヤ線虫(Sheath and sheathoid nematodes)、ヘミシクリオホラ属種(Hemicycliophora species)及びヘミクリコネモイデス属種(Hemicriconemoides species);ヒルシュマンニエラ属種(Hirshmanniella species);ヤリ線虫(Lance nematodes)、ホプロアイムス属種(Hoploaimus species);ニセネコブ線虫(false rootknot nematodes)、ナコブス属種(Nacobbus species);ナガハリ線虫(Needle nematodes)、ロンギドルス・エロンガツス(Longidorus elongatus)及び他のロンギドルス属種(Longidorus species);ネグサレ線虫(Lesion nematodes)、プラチレンクス・ネグレクツス(Pratylenchus neglectus)、プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans)、プラチレンクス・クルビタツス(Pratylenchus curvitatus)、プラチレンクス・ゴオデイ(Pratylenchus goodeyi)及び他のプラチレンクス属種(Pratylenchus species);ブローイング線虫(Burrowing nematodes)、ラドホルス・シミリス(Radopholus similis)及び他のラドホルス属種(Radopholus species);レニフォルム線虫(Reniform nematodes)、ロチレンクス・ロブスツス(Rotylenchus robustus)及び他のロチレンクス属種(Rotylenchus species);スクテロネマ属種(Scutellonema species);ユミハリ線虫(Stubby root nematodes)、トリコドルス・プリミチブス(Trichodorus primitivus)及び他のトリコドルス属種(Trichodorus species)、パラトリコドルス属種(Paratrichodorus species);イシュク線虫(Stunt nematodes)、チレンコリンクス・クライトニ(Tylenchorhynchus claytoni)、チレンコリンクス・ズビウス(Tylenchorhynchus dubius)及び他のチレンコリンクス属種(Tylenchorhynchus species);ミカンネ線虫(Citrus nematodes)、チレンクルス属種(Tylenchulus species);オオハリ線虫(Dagger nematodes)、キシフィネマ属種(Xiphinema species);並びに、他の植物寄生性線虫種。
【0119】
望ましくない植生の防除とは、雑草を撲滅(destruction)することを意味するものと理解される。雑草は、もっとも広い意味において、それらが望まれていない場所で生育している全ての植物を意味するものと理解され、そのような雑草は、例えば、以下のものである:
【0120】
以下の属の双子葉植物の雑草:シナピス(Sinapis)、レピジウム(Lepidium)、ガリウム(Galium)、ステラリア(Stellaria)、マトリカリア(Matricaria)、アンテミス(Anthemis)、ガリンソガ(Galinsoga)、ケノポジウム(Chenopodium)、ウルチカ(Urtica)、セネシオ(Senecio)、アマランツス(Amaranthus)、ポルツラカ(Portulaca)、キサンチウム(Xanthium)、コンボルブルス(Convolvulus)、イポモエア(Ipomoea)、ポリゴナム(Polygonum)、セスバニア(Sesbania)、アンブロシア(Ambrosia)、シルシウム(Cirsium)、カルズウス(Carduus)、ソンクス(Sonchus)、ソラナム(Solanum)、ロリッパ(Rorippa)、ロタラ(Rotala)、リンデルニア(Lindernia)、ラミウム(Lamium)、ベロニカ(Veronica)、アブチロン(Abutilon)、エメクス(Emex)、ダツラ(Datura)、ビオラ(Viola)、ガレオプシス(Galeopsis)、パパベル(Papaver)、センタウレア(Centaurea)、トリホリウム(Trifolium)、ラヌンクルス(Ranunculus)、タラキサクム(Taraxacum);
【0121】
以下の属の単子葉植物の雑草:エキノクロア(Echinochloa)、セタリア(Setaria)、パニクム(Panicum)、ディジタリア(Digitaria)、プレウム(Phleum)、ポア(Poa)、フェスツカ(Festuca)、エレウシン(Eleusine)、ブラキアリア(Brachiaria)、ロリウム(Lolium)、ブロムス(Bromus)、アベナ(Avena)、シペルス(Cyperus)、ソルガム(Sorghum)、アグロピロン(Agropyron)、シノドン(Cynodon)、モノコリア(Monochoria)、フィムブリスチスリス(Fimbristyslis)、サジタリア(Sagittaria)、エレオカリス(Eleocharis)、シルプス(Scirpus)、パスパルム(Paspalum)、イシャエムム(Ischaemum)、スフェノクレア(Sphenoclea)、ダクチロクテニウム(Dactyloctenium)、アグロスチス(Agrostis)、アロペクルス(Alopecurus)、アペラ(Apera)。
【0122】
本発明のマイクロカプセルは、以下のようにして評価する:
a. マイクロカプセルの粒度分布の測定;
b. 顕微鏡法でマイクロカプセルの構造を観察することによる、マイクロカプセルの形状と外観の検査、及び、カプセル内の混在物(inclusion)の有無の決定;
c. 当該活性成分のカプセル化の完全性の測定;
d. 希釈されたときのマイクロカプセルの水取込み(water-uptake)量の測定;
e. 生物学的効力(bioefficacy)。
【0123】
水の取込みは、マイクロカプセルの粒度分布を測定し、中位径を求めることにより測定することができる。計算により、マイクロカプセルの容積の増加率を、dV=(D/D0)3[ここで、dVは、最終的のカプセルの容積に対する初期のカプセルの容積の比率であり、Dは最終的なカプセルの中位径であり、D0は初期のプセルの中位径である]から計算することができる。容積の増大は、水の取込に起因する。水の取込は、顕微鏡法により示すこともできる。マイクロカプセル内に入っていく水は、カプセルコア内の液滴として視覚的に見ることができる。これらは、希釈水との接触時間が長くなるにつれて、寸法が大きくなっていくのが認められる。カプセルの直径の増大を観察することも可能であり、また、カプセル壁がどのように引き延ばされていくかや、カプセルが、希釈されていないカプセルで見られたくぼみのない完全な球形に、どのようにしてなっていくかについても、観察することができる。
【0124】
生物学的効力は、専門家には知られている方法により、例えば、土壌をいれた平箱を準備し、それに様々な雑草の種子を播くことにより求められる。ペンジメタリンのマイクロカプセル製剤を水で希釈し、それを、特定の範囲の活性成分濃度で土壌表面に散布することにより施用する。次いで、種子が発芽して出芽するように、その平箱を温室内に置く。生長する該植物に対する農薬の効力を観察する。
【実施例】
【0125】
実験
以下の実施例は、本明細書において特許請求されている組成物及び/又は方法をどのように調製及び評価するかについての完全な開示及び説明を当業者に提供するために記載されている。以下の実施例は、純粋に本発明の代表的なものであることを意図したものであって、本発明者らが本発明であると見なしているその範囲を限定するものではない。特に別途示されていない限り、該組成物の成分及び総重量が与えられた場合、パーセントは重量パーセントであり、温度は「℃」で表されているか又は周囲温度であり、圧力は大気圧であるか又はほぼ大気圧である。
【0126】
実施例1
標準的なマイクロカプセル化(US 5,705,174に準ずる)
Diwatex 200(変性リグニン乳化剤;製造元 Lignotech, Rothschild, WI)と硫酸マグネシウムの水中の混合物を60℃に加熱し、撹拌して、水溶液を得た。その水溶液を撹拌しながら、それに、塩水不混和性溶液(ペンジメタリンとMondur(登録商標) MRS ジイソシアネート(4,4'-ジフェニルジイソシアネートポリマー;製造元 Mobay Corp., Pittsburgh, PA)の混合物を60℃に加熱することにより予め調製しておいたもの)を添加して、エマルションを形成させた。その後、撹拌機の速度を低減し、その撹拌下にあるエマルションに、1,6-ヘキサメチレンジアミン(HMDA)の水溶液を添加し、得られた混合物を約2時間撹拌した。Kelzan(登録商標) S キサンタンガム(1%溶液;Kelco Corp, San Diego, CA)を撹拌下に添加して、表1において組成物番号1で示されているマイクロカプセル組成物を形成させた。
【0127】
実施例2〜実施例5(本発明)
Diwatex 200と硫酸マグネシウムの水中の混合物を60℃に加熱し、撹拌して、水溶液を得た。ペンジメタリンを60℃に加熱した。Aromatic 200 Exxon(Mobil, Houston, TX)とHypermer(登録商標) LP6(高分子脂肪エステル、平均分子量 4300;Uniqema, Wilmington, DE)の溶液を調製し、Atlas G-5000(Uniqema, Wilmington, DE)(ブチルで開始したエチレンオキシドプロピレンオキシドコポリマー)と塩(硫酸マグネシウム・7H2O、塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム)の混合物を水溶液として添加した。得られた混合物を、粒径が2μm未満の油中水型エマルションが形成されるまで均質化した。
【0128】
上記高温ペンジメタリンを上記エマルションに撹拌しながら導入した。充分に混合させた後、Mondur(登録商標) MRS ジイソシアネート(4,4'-ジフェニルジイソシアネートポリマー;製造元 Mobay Corp., Pittsburgh, PA)を添加した。
【0129】
この混合物を、次いで、素早く混合させながら上記水溶液に添加して、エマルションを形成させた。その後、撹拌機の速度を低減し、その撹拌下にあるエマルションに、1,6-ヘキサメチレンジアミンの水溶液を添加し、得られた混合物を約2時間撹拌した。
【0130】
Kelzan(登録商標) S (1%溶液)を撹拌下に添加して、表1において組成物番号2〜5で示されているマイクロカプセル組成物を形成させた。
【0131】
実施例6−ジメテナミド-Pの急速放出機構を有するマイクロカプセル化
Reaxx 88B(MeadWestvaco, Charleston Height)、SC(リグノスルホン酸のナトリウム塩)、硫酸マグネシウム、消泡剤及び水の混合物を60℃に加熱し、撹拌して、水溶液を得た。ジメテナミド-pを60℃に加熱した。水と重炭酸ナトリウムとAtlox 5413B(G-5000と上記リストの非特定的なアニオン性塩の独占権を有する混合物;Uniqema, Wilmington, DE)の混合物を調製し、60℃に加熱し、上記ジメテナミド-pに添加した。得られた混合物を、粒径が2μm未満の油中水型エマルションが形成されるまで均質化した。次いで、Mondur(登録商標) MRS(4,4'-ジフェニルジイソシアネートポリマー(Bayer, Pittsburgh, PA)を添加し、充分に混合させた。この混合物を、次いで、素早く混合させながら上記水溶液に添加して、エマルションを形成させた。その後、撹拌機の速度を低減し、その撹拌下にあるエマルションに、1,6-ヘキサメチレンジアミンの水溶液を添加し、得られた混合物を約2時間撹拌した。
【0132】
Kelzan(登録商標) S (1%溶液)を撹拌下に添加して、表1において組成物番号6で示されているマイクロカプセル組成物を形成させた。
【表1】

【0133】
「カプセルコア(Capsule Core)」の見出しが付けられている成分を用いてカプセルコア(又は、内相)を形成させ;「水相(Aqueous Phase)」の見出しが付けられている成分を用いて水相(又は、外相)を形成させる。
【0134】
実施例7
マイクロカプセルの評価
マイクロカプセルの粒度分布を測定し、中位径を求めることにより、水の取込みについて測定した。計算により、dV=(D/D0)3[ここで、dVは、最終的のカプセルの容積に対する初期のカプセルの容積の比率であり、Dは最終的なカプセルの中位径であり、D0は初期のプセルの中位径である]からマイクロカプセルの容積の増加率を計算した。容積の増大は、水の取込に起因するものであった。
【0135】
水の取込は、顕微鏡法によっても示された。マイクロカプセル内に入っていく水は、カプセルコア内の液滴として視覚的に見ることができた。希釈水と接触した状態で1時間経過した後、寸法の増大を測定した。カプセルの直径の増大を観察することも可能であり、また、カプセル壁がどのように引き延ばされたかや、カプセルが、希釈されていないカプセルで見られたくぼみのない完全な球形にどのようにしてなっていったかについても、観察することができる。
【0136】
生物学的効力は、土壌をいれた平箱を準備し、それに様々な雑草の種子を播くことにより求めた。ペンジメタリンのマイクロカプセル製剤を水で希釈し、それを、特定の範囲の活性成分濃度で土壌表面に散布することにより施用した。次いで、種子が発芽して出芽するように、その平箱を温室内に置く。生長する該植物に対する農薬の効力を観察した。
【0137】
結果は、表2に示してある。ここで、組成物1〜組成物5は、表1に記載されているものと同一である。
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロカプセル組成物を調製する方法であって、
(1.1) 水不混和性溶媒及び/又は少なくとも1種類の水不混和性活性成分(I)と、水不混和性界面活性剤又は水不混和性界面活性剤の混合物とを混合すること;
(1.2) この混合物に水吸収性成分を添加すること;及び
(1.3) 得られた混合物を均質化して分散している粒子の中位粒径が2μm未満である分散液を生成させて、混合物(I)を得ること;
(2) 次に、混合物(I)をマイクロカプセル壁形成モノマー1と混合して、混合物(III)を得ること;
(3) 混合物(III)を水溶性塩及び水溶性乳化剤を含んでいる水相と混合して、混合物(IV)を得ること;
及び
(4) 混合物(IV)をマイクロカプセル壁形成モノマー2と混合すること;
を含む、前記方法。
【請求項2】
(1.1) 水不混和性溶媒及び/又は水不混和性活性成分(I)と、水不混和性界面活性剤又は水不混和性界面活性剤の混合物とを混合すること;
(1.2) この混合物に水吸収性成分を添加すること;及び
(1.3) 得られた混合物を均質化して分散している粒子の中位粒径が2μm未満である分散液を生成させて、混合物(I)を得ること;
(1.4) 混合物(I)を水不混和性活性成分(I)と混合して、混合物(II)を得ること;
(2) 次に、混合物(II)をマイクロカプセル壁形成モノマー1と混合して、混合物(III)を得ること;
(3) 混合物(III)を水溶性塩及び水溶性乳化剤を含んでいる水相と混合して、混合物(IV)を得ること;
及び、
(4) 混合物(IV)をマイクロカプセル壁形成モノマー2と混合し、場合により、次に、沈降防止剤と混合すること;
を含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水吸収性成分を
(a) 該水吸収性成分の水溶液;
(b) 該水吸収性成分の水不混和性溶媒中の懸濁液;
(c) 該水吸収性成分の水中の分散液;
の形態で添加する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
(1)
(1.1) 水不混和性溶媒及び/又は水不混和性活性成分の一部と、水不混和性の界面活性剤又は乳化剤とを混合し;
(1.2) この混合物に水吸収性成分の水溶液を添加し;
(1.3) 得られた混合物を均質化して、乳化している粒子の中位粒径が2μm未満であるエマルションを生成させる;
ことにより得られる内相水吸収性成分(I)を、撹拌下に、
(1.4) 活性成分を含んでいる内相と混合して、混合物(II)を得ること;
(2) 次に、混合物(II)をマイクロカプセル壁形成モノマー1と撹拌下に混合して、混合物(III)を得ること;
(3) 混合物(III)を水溶性の塩及び乳化剤を含んでいる水相と撹拌下に混合して、混合物(IV)を得ること;
及び、
(4) 混合物(IV)をマイクロカプセル壁形成モノマー2と混合し、場合により、次に、沈降防止剤と混合すること;
を含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記水吸収性成分が
(a) 塩、又は、無機塩の混合物;及び
(b) 架橋ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ピロリドンコポリマー、ポリデキストロースの群から選択されるポリマー:
(c) 水吸引性物質、プロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシル化グルコース、プロポキシル化グルコース、エトキシル化グリセリン、水素化デンプン加水分解物、グルタミン酸グルコースモンニトール、ソルビタール及びグリセリン;
からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記水吸収性塩が、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記活性成分が、除草剤、殺虫剤及び殺菌剤からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記除草剤が、ジニトロアニリン化合物及び/又はクロロアセトアニリドである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
水不混和性溶媒及び/又は水不混和性活性成分(I)と、水不混和性界面活性剤又は水不混和性界面活性剤との混合物からなる連続相を含んでいるコアを含んでいるマイクロカプセルであって、該連続相内に水吸収性成分が分散しており、また、該コアはシェル壁で囲まれている、前記マイクロカプセル。
【請求項10】
前記水吸収性成分が水溶液の形態で存在しており、それが、該コア材料の連続相内で乳化している、請求項9に記載のマイクロカプセル。
【請求項11】
5重量%〜約50重量%の塩水不混和性物質及び5%〜約40%の水吸収性成分を含んでいる、請求項9又は10に記載のマイクロカプセル。
【請求項12】
前記塩水不混和性物質が、除草剤、殺虫剤、殺菌剤又はそれらの組合せである、請求項11に記載のマイクロカプセル。
【請求項13】
請求項8〜11のいずれか1項に記載のマイクロカプセルを溶媒中に分散した状態で含んでいる、農薬製剤。
【請求項14】
種子を保護する方法であって、該種子を、播種前に、請求項9〜13のいずれか1項に記載のマイクロカプセルと接触させることを含む、前記方法。
【請求項15】
請求項9〜13のいずれか1項に記載のマイクロカプセルで処理された種子。
【請求項16】
有害な昆虫及び/又は植物病原性菌類などの有害な生物を駆除する方法であって、該有害生物若しくはそれらの生息環境、該有害生物が発生しているか若しくは発生し得る飼育場、備蓄食糧、植物、種子、土壌、区域、材料物質若しくは環境、又は、該有害生物による攻撃若しくは加害から保護しようとする材料物質、植物、種子、土壌、表面若しくは空間を、殺菌活性有効量又は殺虫活性有効量の請求項9〜13のいずれか1項に記載のマイクロカプセル組成物と接触させることを含む、前記方法。
【請求項17】
望ましくない植生を防除する方法であって、有害な植物、それらの生息環境又は種子に、除草活性有効量の請求項9〜13のいずれか1項に記載のマイクロカプセル組成物を作用させることを含む、前記方法。

【公表番号】特表2008−531652(P2008−531652A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557498(P2007−557498)
【出願日】平成18年3月1日(2006.3.1)
【国際出願番号】PCT/EP2006/060359
【国際公開番号】WO2006/092409
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】