説明

情報処理システム、情報処理システムの情報処理方法、情報処理装置および情報処理プログラム

【課題】 情報通信可能な情報端末機器を検索して情報通信を確立し、該情報端末機器が有する自端末で処理可能なコンテンツを判別・収集し、コンテンツ情報リストを容易に生成し得る情報処理システム、情報処理システムの情報処理方法、情報処理装置および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】 カーオーディオ装置10が、BT無線通信システムを用いて情報通信可能な情報端末機器20と情報通信可能なピコネットを構成し、情報通信可能な情報端末機器20の属性情報を取得し、該属性情報に基づいてカーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルを判別・収集する。そして、カーオーディオ装置10の表示部113に得られた楽曲ファイルのリストを表示する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、楽曲データなどのコンテンツを処理する情報処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来のカーオーディオ装置(情報処理装置)としては、図9に示すカーオーディオ装置90がある。カーオーディオ装置90は、カーオーディオ装置90の各構成要素を制御するシステム制御部901と、ユーザからの操作を受け付けてデータまたはコマンドを入力する操作部907と、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、MD(Mini-Disk)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc-Read Only Memory)等の各種記録媒体から記録情報を読み出してシステム制御部901に出力する外部記憶部903と、データの圧縮・伸張を行うデータ処理部909と、一般のカーオーディオ装置が持つ各種データが記憶されている内部記憶部905と、外部記憶部903から読み出された記録情報を再生してスピーカ等に出力する再生部911と、各種データをディスプレイ等に表示する表示部913とを備えて構成されている。
【0003】次に、従来のカーオーディオ装置90のデータ再生処理について説明する。外部記憶部903に記録されている楽曲データを再生する場合には、ユーザによる操作部907を介した操作に基づくコマンドをシステム制御部901に入力し、システム制御部901は、該コマンドに基づいて、外部記憶部903から楽曲データを読み出して、再生部911により、読み出された楽曲データをスピーカ等に出力する。
【0004】上述した従来の車両に設備されたカーオーディオ装置90の外部記憶部903は、コンソールパネル等の操作部907とケーブル等を介して距離的に離れた車両内の所定の場所に配置されていることがある。この外部記憶部903は、システム制御部901とケーブルを介してデータの授受が可能であり、カーオーディオ装置90は、外部記憶部903のCD−ROMやMD等の記録媒体に記録された楽曲データを再生してユーザに提供する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistants)等の情報端末機器に楽曲データを記憶して再生可能なものが存在するようになってきている。そのため、これらの情報端末機器から自端末で再生処理可能な楽曲ファイルを判別し、所望の楽曲データを取り込んで聴取可能な情報処理装置が望まれている。
【0006】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、情報通信可能な情報端末機器を検索して情報通信を確立し、該情報端末機器が有する自端末で処理可能なコンテンツを判別・収集し、コンテンツ情報リストを容易に生成し得る情報処理システム、情報処理システムの情報処理方法、情報処理装置および情報処理プログラムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、所望のコンテンツを処理する情報処理装置であって、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索手段と、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器の属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記属性情報取得手段で取得した前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別する判別手段とを備えたものである。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記判別手段で判別した情報端末機器から所望のコンテンツを収集するコンテンツ収集手段を備えたものである。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記情報端末機器の属性情報は、該情報端末機器が有するコンテンツまたはプログラムに関する情報である。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記判別手段による、自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が有するコンテンツに関するコンテンツ情報を抽出し、前記コンテンツ情報に基づいて、自端末で処理可能なコンテンツであるか否かを判別するものである。
【0011】また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記コンテンツが楽曲データまたは動画データである場合に、前記判別手段による、自端末でストリーミング処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記コンテンツのビットレート情報が、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器と当該情報処理装置とを接続する伝送路の許容データ伝送速度以下であるか否かを判別するものである。
【0012】また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記判別手段によって判別された前記コンテンツを表示する表示手段を備えたものである。
【0013】また、請求項7に記載の発明は、請求項2、4または5に記載の情報処理装置において、前記コンテンツ収集手段は、前記判別処理による判別結果に基づいて、コンテンツを同一ジャンルごとに収集するものである。
【0014】また、請求項8に記載の発明は、所望のコンテンツを処理する情報処理装置であって、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索手段と、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器に対して、自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別依頼する判別依頼手段とを備えたものである。
【0015】また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の情報処理装置において、前記判別依頼手段で判別依頼した情報端末機器から前記コンテンツに関するコンテンツ情報を収集するコンテンツ情報収集手段を備えたものである。
【0016】また、請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の情報処理装置において、前記判別依頼手段による判別依頼における、自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記判別依頼された情報端末機器がコンテンツを有するか否かを判別し、前記情報端末機器が有する前記コンテンツに関するコンテンツ情報を抽出し、前記コンテンツ情報に基づいて、自端末で処理可能なコンテンツであるか否かを判別するものである。
【0017】また、請求項11に記載の発明は、請求項8に記載の情報処理装置において、前記コンテンツが楽曲データまたは動画データである場合に、前記判別依頼手段による判別依頼における、自端末でストリーミング処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記コンテンツのビットレート情報が、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器と当該情報処理装置とを接続する伝送路の許容データ伝送速度以下であるか否かを判別するものである。
【0018】また、請求項12に記載の発明は、請求項8、10または11に記載の情報処理装置において、前記判別依頼手段による判別依頼は、前記自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理を前記情報通信可能な情報端末機器に行わせる判別プログラムの該情報端末機器への送信である。
【0019】また、請求項13に記載の発明は、請求項8、10または11に記載の情報処理装置において、前記判別依頼手段による判別依頼は、前記自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理を前記情報通信可能な情報端末機器において判別処理を行わせるコマンドの送信である。
【0020】また、請求項14に記載の発明は、請求項1または8に記載の情報処理装置において、前記端末検索手段は、ブルートゥースによる接続を確立できるか否かによって、情報通信可能な情報端末機器を検索するものである。
【0021】また、請求項15に記載の発明は、請求項9、10または11に記載の情報処理装置において、前記コンテンツ情報収集手段は、前記判別処理による判別結果に基づいて、コンテンツ情報を同一ジャンルごとに収集するものである。
【0022】また、請求項16に記載の発明は、請求項7または15に記載の情報処理装置において、前記ジャンルは、楽曲データ、動画データ、静止画データまたはプログラムである。
【0023】また、請求項17に記載の発明は、請求項9に記載の情報処理装置において、前記コンテンツ情報収集手段によって収集されたコンテンツ情報を表示する表示手段を備えたものである。
【0024】また、請求項18に記載の発明は、請求項4、9、10、15または17に記載の情報処理装置において、前記コンテンツ情報は、前記コンテンツの圧縮フォーマット情報、ビットレート情報、サンプリングレート情報、拡張子情報の少なくとも1つである。
【0025】また、請求項19に記載の発明は、コンピュータに請求項1〜18に記載の情報処理装置としての機能を実現させるための情報処理プログラムである。
【0026】また、請求項20に記載の発明は、情報処理装置と該情報処理装置と情報通信可能な情報端末機器とを備えた情報処理システムであって、前記情報処理装置は、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索手段と、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器の属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記属性情報取得手段で取得した前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別する判別手段とを備え、前記情報端末機器は、前記属性情報取得手段によって要求された当該情報端末機器の属性情報を前記情報処理装置に返送する属性情報返送手段を備えたものである。
【0027】また、請求項21に記載の発明は、請求項20に記載の情報処理システムにおいて、前記情報処理装置が、前記判別手段で判別した情報端末機器から所望のコンテンツを収集するコンテンツ収集手段を備えたものである。
【0028】また、請求項22に記載の発明は、請求項20に記載の情報処理システムにおいて、前記判別手段による、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が有するコンテンツに関するコンテンツ情報を抽出し、前記コンテンツ情報に基づいて、自端末で処理可能なコンテンツであるか否かを判別するものである。
【0029】また、請求項23に記載の発明は、請求項20に記載の情報処理システムにおいて、前記コンテンツが楽曲データまたは動画データである場合に、前記判別手段による、前記情報処理装置でストリーミング処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記コンテンツのビットレート情報が、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器と前記情報処理装置とを接続する伝送路の許容データ伝送速度以下であるか否かを判別するものである。
【0030】また、請求項24に記載の発明は、情報処理装置と該情報処理装置と情報通信可能な情報端末機器とを備えた情報処理システムであって、前記情報処理装置は、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索手段と、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器に対して、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別依頼する判別依頼手段とを備え、前記情報端末機器は、前記判別依頼手段による判別依頼によって、該情報端末機器が前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別するコンテンツ判別手段と、前記コンテンツ判別手段によって判別されたコンテンツのコンテンツ情報を前記情報処理装置に返送する返送手段とを備えたものである。
【0031】また、請求項25に記載の発明は、請求項24に記載の情報処理システムにおいて、前記情報処理装置が、前記判別依頼手段で判別依頼した情報端末機器から前記コンテンツに関するコンテンツ情報を収集するコンテンツ情報収集手段を備えたものである。
【0032】また、請求項26に記載の発明は、請求項24に記載の情報処理システムにおいて、前記コンテンツ判別手段における判別処理は、前記判別依頼手段からの判別依頼によって、前記情報端末機器がコンテンツを有するか否かを判別し、前記情報端末機器が有する前記コンテンツに関するコンテンツ情報を抽出し、前記コンテンツ情報に基づいて、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツであるか否かを判別するものである。
【0033】また、請求項27に記載の発明は、請求項24に記載の情報処理システムにおいて、前記コンテンツが楽曲データまたは動画データである場合に、前記コンテンツ判別手段における判別処理は、前記コンテンツ情報が有するビットレート情報が、前記情報処理装置と前記情報処理装置とを接続する伝送路の許容データ伝送速度以下であるか否かによって、前記情報処理装置でストリーミング処理可能なコンテンツを有するか否かを判別するものである。
【0034】また、請求項28に記載の発明は、請求項24、26または27に記載の情報処理システムにおいて、前記判別依頼手段による判別依頼は、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理を前記情報通信可能な情報端末機器に行わせる判別プログラムの該情報端末機器への送信であり、前記コンテンツ判別手段における判別処理は、前記判別プログラムを実行することによってなされるものである。
【0035】また、請求項29に記載の発明は、請求項24、26または27に記載の情報処理システムにおいて、前記情報端末機器は、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理を行う判別プログラムを記憶した記憶手段を備え、前記判別依頼手段からの判別依頼は、前記記憶手段が記憶した判別プログラムを実行させるコマンドの送信である。
【0036】また、請求項30に記載の発明は、情報処理装置と該情報処理装置と情報通信可能な情報端末機器とを備えた情報処理システムの情報処理方法であって、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索ステップと、前記端末検索ステップによって検索された情報端末機器の属性情報を要求する属性情報要求ステップと、前記属性情報要求ステップによって要求された情報端末機器が該情報端末機器の属性情報を前記情報処理装置に返送する属性情報返送ステップと、前記属性情報返送ステップで返送された前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別する判別ステップとを備えたものである。
【0037】また、請求項31に記載の発明は、請求項30に記載の情報処理システムの情報処理方法であって、前記判別ステップで判別した情報端末機器から所望のコンテンツを収集するコンテンツ収集ステップを備えたものである。
【0038】また、請求項32に記載の発明は、情報処理装置と該情報処理装置と情報通信可能な情報端末機器とを備えた情報処理システムの情報処理方法であって、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索ステップと、前記端末検索ステップによって検索された情報端末機器に対して、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別依頼する判別依頼ステップと、前記判別依頼ステップによる判別依頼に応じて該情報端末機器が有する前記情報処理装置で処理可能なコンテンツであるか否かを判別する判別ステップとを備えたものである。
【0039】さらに、請求項33に記載の発明は、請求項32に記載の情報処理システムの情報処理方法であって、前記判別ステップによって判別されたコンテンツに関するコンテンツ情報を収集するコンテンツ情報収集ステップを備えたものである。
【0040】上記構成により、情報通信可能な情報端末機器を検索して情報通信を確立し、情報通信可能な情報端末機器の属性情報を取得し、該属性情報に基づいて情報端末機器が自端末で処理可能なコンテンツを収集するので、自端末で処理可能なコンテンツを情報通信可能な情報端末機器から容易に収集することができる。
【0041】また、上記構成により、情報通信可能な情報端末機器を検索して情報通信を確立し、情報通信可能な情報端末機器に対して、自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別依頼し、判別依頼した情報端末機器から前記コンテンツに関するコンテンツ情報を収集するので、自端末で処理可能なコンテンツを情報通信可能な情報端末機器から容易に収集することができる。
【0042】また、上記構成により、複数の情報端末機器から収集されたコンテンツ情報を表示手段に表示し、ユーザがこの表示手段を見て操作を行うので、ユーザは、何れの情報端末機器にコンテンツが格納されているかを意識することなく操作を行うことができる。
【0043】さらに、上記構成により、自端末で処理可能であり、かつリアルタイムにストリーミング処理可能なコンテンツを収集することができるので、情報処理装置が備える記憶容量を少なくすることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る情報処理システム、該情報処理システムの情報処理方法および情報処理装置の実施の形態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形態〕、〔第2の実施形態の変形例〕の順に図面を参照して詳細に説明する。なお、それぞれの実施形態の説明では、本発明に係る情報処理システム、該情報システムの情報処理方法および情報処理装置について詳述するが、本発明に係る情報処理プログラムについては情報処理装置としてコンピュータに機能させるための情報処理プログラムであることから、その説明は以下の情報処理装置の説明に含まれるものである。
【0045】〔第1の実施形態〕図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。また、図2および図3は、本実施形態の情報処理システムを構成する各装置の詳細構造を示すブロック図である。さらに、図4は、本実施形態に係る情報処理システムにおける処理を示すシーケンスチャートである。
【0046】まず、図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成およびその動作について説明する。図1は、ブルートゥース無線通信システムにおける各機器が通信可能に接続されている情報処理システムを示すブロック図である。同図に示す情報処理システムは、マスタとなる情報処理装置としてのカーオーディオ装置10と、スレーブとなる情報端末機器としての携帯電話機20−1、MP3(MPEG-1 Audio Layer3)プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA(Personal Digital Assistants)20−4とを備えて構成されている。
【0047】これらの機器には、図示しないブルートゥース(Bluetooth)モジュール(以下、BTモジュールと称する)が搭載されており、BTモジュールを搭載した機器(以下、BT機器と称する)は、BTモジュールによってこれらのBT機器が通信可能となるネットワーク(ピコネット)を構成している。そして、図1に示す情報処理システムは、例えば、BTモジュールが搭載された携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4等の情報端末機器20を所持する複数のユーザが、BTモジュールが搭載されたカーオーディオ装置10を備えた車両に同乗した場合を想定している。
【0048】そして、図1に示す情報処理システムの動作は、まず、マスタとなったカーオーディオ装置10がその周辺に存在する各情報端末機器20とピコネットを構成する際に、カーオーディオ装置10が、各情報端末機器20(スレーブ機器)から属性情報を取得し、この属性情報に基づいて、自端末で再生処理可能な楽曲ファイルを情報端末機器20が有しているか否かを判別し、自端末で再生処理可能な楽曲リストを生成するものである。
【0049】なお、図1において、例示のために、ピコネット内には、スレーブとなった携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4の4台の情報端末機器20が描かれている。一般に、マスタ機器は1つのピコネット内で最大7台までのスレーブ機器と接続可能であり、さらに、BT機器は、1台で1つのピコネットのマスタ若しくはスレーブと、他のピコネットのマスタ/スレーブを兼ねることができるので、複数のピコネットに所属する機器が中継を行うことにより、ピコネット同士を接続することができる。
【0050】ここで、ブルートゥース無線通信システム(以下、BT無線通信システムと称する)について補足説明をする。BT無線通信システムは、半径10m程度(実用使用範囲)の範囲内にあるBT機器相互の間で、2.4GHz帯域の微弱電波による無線通信リンクで接続してデータや音声などの信号を無線伝送するものである。BT無線通信システムでは、上述したBTモジュールが搭載されたBT機器間で、1対1のいわゆるポイント・トゥ・ポイントの信号伝送を行う場合もあるが、一般的には、複数のBT機器が1つのネットワークを構築してネットワーク内における信号伝送を行うことが多い。BT無線通信システムにおいては、このような1対nのいわゆるポイント・トゥ・マルチポイントの信号伝送ネットワークをピコネットという。ピコネットでは、1台のマスタ機器と7台までのスレーブ機器から構成される機器群が共通の通信路を用いるネットワークになる。マスタ機器は、そのピコネット内におけるBT無線通信リンクの形成およびその他の通信手順を制御するものであり、それぞれのスレーブ機器はマスタ機器との間でのみ信号の伝送を行うことができる。
【0051】次に、第1の実施形態の情報処理システムを構成する各装置の詳細な構成を図2および図3を参照して説明する。図2は、カーオーディオ装置10の詳細な構成を示すブロック図である。同図において、カーオーディオ装置10は、端末検索手段、属性情報取得手段、判別手段およびコンテンツ収集手段としてのシステム制御部101と、外部記憶部103と、内部記憶部105と、操作部107と、データ処理部109と、再生部111と、表示手段としての表示部113と、BT送受信部115とを備えて構成されている。
【0052】ここで、システム制御部101は、例えば、CPUや、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)等で実現され、カーオーディオ装置10の各構成要素を制御するものである。また、操作部107は、各種入力ボタンが設けられたリモートコントローラや、コンソールパネル等で実現され、ユーザからの操作を受け付けて各種データやコマンドを入力するものである。また、BT送受信部115は、免許不要の2.4GHz帯の微弱電波を用いた伝送方式の電波を用いて、図示しないアンテナや、内部アンテナ等を介して他のBT機器との送受信を行うものであり、主に、汎用のBTモジュールから構成される。
【0053】なお、BTモジュールの構成を概説すると、アンテナに接続された高周波処理部、周波数ホッピングの算出を行うホップ周波数計算部、伝送パケットや無線通信リンクの制御を行い、かつ伝送信号の誤り訂正や通信手順におけるセキュリティ制御等の処理をするベースバンド信号処理部、各機能を制御するCPU部および各種データを記憶する記憶部の5つの機能ブロックで構成されている。
【0054】また、外部記憶部103は、例えば、CD−ROMドライブ、MDドライブ、DVD−ROMドライブ等およびこれらに収容されたCD−ROM、MD、DVD−ROM等の記録媒体や、ハードディスク(以下、HDDと称する)や、持ち運び可能な半導体メモリ等の記録媒体で実現され、これらの各種記録媒体からコンテンツとしての記録情報(楽曲データ等)を読み出すものである。また、内部記憶部105は、例えば揮発性および不揮発性の半導体メモリ(RAM,ROM,EEPROM,フラッシュメモリ)等で実現され、これらの半導体メモリには、一般のカーオーディオ装置が持つ各種データが記憶されている。
【0055】また、データ処理部109は、BT送受信部115を介して受信した楽曲データや、外部記憶部103から読み出された楽曲データ等を例えば、MPEG1で規定されたMP3、MPEG2で規定されたAAC(Advanced Audio Coding)等の形式で圧縮処理(エンコード)したり、圧縮されている楽曲データを伸張処理(デコード)するものである。また、再生部111は、外部記憶部103から読み出された楽曲データを音に変換して出力するものであり、例えば、楽曲データをアナログ信号に変換するA/D変換器、該アナログ信号を増幅する増幅器、および増幅されたアナログ信号を音に変換して出力するスピーカ等で実現される。さらに、表示部113は、例えば、液晶パネルなどのディスプレイで実現され、当該カーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲データをリスト形式で表示するものである。
【0056】次に、図3は、図1に示す情報端末機器20の構成を示すブロック図である。なお、携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4は基本的な構成が同様であるため、情報端末機器20として説明する。また、同図において、図2に示すブロックと機能が同じブロックについては、同一の符号を附して説明を省略する。情報端末機器20は、システム制御部201と、外部記憶部203と、内部記憶部205と、操作部207と、表示部213と、マイク223から入力される信号およびスピーカ221に出力する信号を処理する信号処理部225と、送受信部219と、属性情報返送手段としてのBT送受信部115とを備えて構成されている。なお、情報端末機器20が、MP3プレイヤ20−2,20−3の場合には、さらに図示しないデータの圧縮および伸張を行うデータ処理部209およびディジタルデータを音に変換して出力する再生部211を備えている。
【0057】ここで、システム制御部201は、例えば、CPU等で実現され、情報端末機器20の各構成要素を制御するものである。また、外部記憶部203は、例えば、情報端末機器20が携帯型パーソナルコンピュータ等の場合には、ハードディスクや持ち運び可能な半導体メモリ、磁気ディスク等の記録媒体で実現される。また、例えば、情報端末機器20が携帯電話機や、MP3プレイヤや、PDA等の場合には、持ち運び可能な半導体メモリ等で実現される。これらの各種記録媒体には楽曲データが記憶されており、システム制御部201からのコマンドに基づいて各種記録媒体を読み出す機構によって読み出すものである。また、内部記憶部205は、例えば揮発性および不揮発性の半導体メモリ(RAM,ROM,EEPROM,フラッシュメモリ)等で実現され、これらの半導体メモリには、一般の情報端末機器20が持つ各種データが記憶されている。
【0058】また、操作部207は、例えば、キーボード、テンキー、ポインティングデバイスまたはペン入力部等で実現され、ユーザからの操作を受け付けて各種データを入力するものである。また、表示部213は、例えば、液晶パネル等で実現され、外部記憶部203および内部記憶部205に記憶されている各種データを表示するとともに送受信部219を介して受信したデータを表示するものである。また、送受信部219は、アンテナを介して外部からの無線信号を受信して復調し、また、外部に送信するデータを変調して送信するものである。
【0059】次に、本実施形態の情報処理システムにおける処理を図4、図5および図6を参照して詳細に説明する。図4は、第1の実施形態の情報処理システムにおけるファイルの処理を示すシーケンスチャートである。また、図5は、ファイルを判別する判別処理を説明するフローチャートである。さらに、図6は、楽曲ファイルのヘッダ情報に基づいて生成された楽曲リストを示す説明図である。
【0060】まず、カーオーディオ装置10において、ユーザにより車両のACC(Accessory)スイッチがONされ、電源をONする(ステップS401)と、カーオーディオ装置10は、その周辺に通信可能な端末機器(BT機器)が存在するか否かを問い合わせることによって端末機器を検索する「インクワイアリ」処理を一定時間行う。この「インクワイアリ」処理は、まず、マスタとなったカーオーディオ装置10が、IQパケット(同報パケット)を周辺に同報送信し(ステップS403)、このパケットを受信した各情報端末機器20が応答パケット(Inquiry Response)を返送する(ステップS405)ものである。ここで、応答パケットの内容は、返送元である各情報端末機器20のクロック値、BTデバイスアドレスおよび機器種別情報(Class of device)等である。なお、各情報処理端末20は、電源が投入されており、基本的にマスタからの問い合わせに応え得る状態であることが前提である。また、ステップS401で、車両のACCスイッチがONされ、電源がONされることによってBT無線通信システムにおけるピコネットの構築を開始しているが、車両のACCスイッチのONとは無関係に、ユーザによるカーオーディオ装置10の電源投入時にピコネットの構築を開始するようにしてもよい。
【0061】次に、カーオーディオ装置10は、「インクワイアリ」処理で得た機器種別情報に基づいて、所望の機器に対して「ページング処理」を行う。本実施形態では、カーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルを収集することが目的であるので、所望の機器とは、楽曲ファイルを有している可能性が高いオーディオ機器である。そのため、カーオーディオ装置10は、「インクワイアリ」処理で得られた機器種別情報からMP3プレイヤ20−2およびMP3プレイヤ20−3がオーディオ機器であると認識し、MP3プレイヤ20−2およびMP3プレイヤ20−3に対して「ページング」処理を行う。なお、「ページング」処理は、特定のBT機器とピコネットを構成するために周波数ホッピングパターンやクロックの同期を実行するものである。
【0062】この「ページング」処理は、マスタとなったカーオーディオ装置10が、MP3プレイヤ20−2に対して、このMP3プレイヤ20−2のBTデバイスアドレス等を含むIDパケットを連続的に送信し(ステップS407)、対象となったMP3プレイヤ20−2がカーオーディオ装置10に応答パケットを送信して応答する(ステップS409)ことにより実行される。
【0063】次に、カーオーディオ装置10は、MP3プレイヤ20−2に対してさらに詳細な機器の属性情報を取得するための要求信号を送信し(ステップS411)、MP3プレイヤ20−2は属性情報を応答送信する(ステップS413)。この属性情報は、その機器が有するファイルのヘッダや、ファイルの拡張子等である。
【0064】次に、カーオーディオ装置10は、ステップS413で取得したMP3プレイヤ20−2の属性情報(MP3プレイヤ20−2が有するファイルのヘッダ)に基づいて、MP3プレイヤ20−2がカーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルを有しているか否かを判別する判別処理を行う(ステップS415)。
【0065】ここで、図5を参照して、ステップS415における判別処理について詳細に説明する。例えば、カーオーディオ装置10のデータ処理部109でMP3形式の楽曲データのみデコード可能である場合には、カーオーディオ装置10はMP3形式の楽曲ファイルしか再生処理できない(WMA(Windows(登録商標) Media Audio)や、ATRAC3(Adaptive Transform Acoustic Coding3)形式のファイルはデコードできない)ので、MP3形式の楽曲ファイルを判別する。図5は、MP3形式の楽曲ファイルの判別処理を例示するフローチャートである。
【0066】まず、ステップS413で取得したMP3プレイヤ20−2が有するファイルのヘッダの数を変数nに設定する(ステップS501)。次に、設定されたファイルのヘッダを抽出する(ステップS503)。そして、楽曲ファイルのヘッダからシンクワード(sync word)を抽出し、該シンクワード(12ビット)が全てMP3の形式に一致するか否かを確認する(ステップS505)。そして、シンクワードが全て1である場合に、ステップS507に進む。
【0067】そして、ファイルのヘッダからID(1ビット)、レイヤー(2ビット)およびビットレートインデックス(4ビット)を抽出し、IDが示すMPEGオーディオバージョン情報、レイヤーを示すレイヤー情報(レイヤー1、2または3)、およびビットレートインデックスの組み合わせから決定されるビットレートがBT無線通信システムの許容データ伝送速度以下であることを確認する(ステップS507)。次に、サンプリングレートがMP3の形式であることを確認する(ステップS509)。そして、サンプリングレートが確認されると、該ファイルがMP3ファイルであることを検出し(ステップS511)、設定されている変数nを1つデクリメントする(ステップS513)。次に、終了判定を行い(ステップS515)、変数nが0であるときには判別処理を終了する。一方、ステップS515において、変数nが0ではないときには、ステップS503に戻り、処理を続ける。
【0068】すなわち、ステップS503からステップS511までの処理をステップS501で設定された全てのファイルのヘッダに対して行う。なお、ステップS505、S507およびS509の判断において、否定である場合には、ステップS513に進み、設定されている変数nを1つデクリメントして次の処理を行う。また、ステップS501において、設定されたファイルの数が0である場合には、判別処理を終了する。また、ステップS507において、カーオーディオ装置10が楽曲ファイルをストリーミング処理する場合には、楽曲ファイルのビットレート情報が、BT無線通信システムにおける許容データ伝送速度以下である必要があるのでビットレートを確認しているが、カーオーディオ装置10がストリーミング処理を行わずに楽曲ファイルの再生処理を行う場合には、ビットレートがMP3の形式であることのみを確認する。
【0069】再び図4に戻り、MP3プレイヤ20−2に対する「ページング」処理(ステップS407〜S413)およびファイルの判別処理(ステップS415)と同様に、ステップS405で得られた機器種別情報によってMP3プレイヤ20−3に対して、ステップS417〜S425に示すページング処理およびファイルの判別処理を行う。
【0070】次に、ステップS415およびS425の判別処理において、カーオーディオ装置10で再生処理可能であると判別された楽曲ファイル(楽曲データ)のヘッダから楽曲の曲名、楽曲のアーティスト名、楽曲の演奏時間、楽曲ファイルの圧縮フォーマット、楽曲ファイルのMP3プレイヤ20−2または20−3における格納位置等を表わす情報を取り出して、図6に示すリスト形式で表示部113に表示する(ステップS427)。
【0071】図6は、カーオーディオ装置10の表示部113に表示される楽曲リストを例示する説明図である。同図において、楽曲リスト600は、各楽曲ファイルのトラック番号、楽曲名、アーティスト名、演奏時間、圧縮フォーマット(圧縮ファイル形式)で構成されている。
【0072】次に、ユーザにより、カーオーディオ装置10の表示部113に表示された楽曲リストを操作部107によって編集し、楽曲の曲順を編集したり、必要のない楽曲を削除したり、好みの音楽のジャンルで絞込検索処理を行うなどして、楽曲リストを編集する(ステップS429)。そして、ステップS429で編集された楽曲リストの楽曲について、ユーザによる再生処理の指示を操作部107を介して受け付けると、再生処理を指示された楽曲ファイルを有するMP3プレイヤ20−2に再生指示を送信し(ステップS431)、楽曲ファイルが記憶されているMP3プレイヤ20−2では、再生処理を指示された楽曲ファイルをBT無線通信システムを介して送信し(ステップS433)、カーオーディオ装置10は、受信した楽曲ファイルをリアルタイムにエンコードして再生処理(ステップS435)をするストリーミングを行う。
【0073】これにより、図6に示す楽曲リストとして表示される各楽曲ファイルは、それぞれMP3プレイヤ20−2またはMP3プレイヤ20−3に記憶されていても、該楽曲リストに基づいて各種操作をすることより、ユーザは、各楽曲データがMP3プレイヤ20−2またはMP3プレイヤ20−3のいずれかの機器に記憶されているかを意識することなく再生処理することができる。
【0074】また、ステップS429で楽曲のリストを編集した後に、この編集された楽曲リストの楽曲を、これらの楽曲が格納されているMP3プレイヤ20−2や、MP3プレイヤ20−3等から収集するようにしてもよい。例えば、編集された楽曲リストの楽曲全てを、これらの楽曲が格納されている各情報端末機器20からカーオーディオ装置10にBT無線通信システムを介してコピーし、ユーザの再生指示によって、カーオーディオ装置10に記憶された各楽曲を再生処理することもできる。
【0075】なお、本実施形態では、図4のステップS403およびS405に示す「インクワイアリ」処理で判別されたオーディオ機器(MP3プレイヤ20−2およびMP3プレイヤ20−3)に対してのみ「ページング」処理(ステップS407〜S413およびステップS417〜S423)を行っているが、オーディオ機器ではない情報端末機器20(図1に示す携帯電話機20−1およびPDA20−3)等にも、楽曲ファイルが記憶されている可能性があるため、「インクワイアリ」処理で得られた機器種別情報によってオーディオ機器でないと判別された場合であっても、全てのBT機器に対して「ページング」処理による属性情報(ファイルのヘッダ等)を要求し、要求に応じて返送された属性情報をマスタ機器が判別処理するようにしてもよい。
【0076】また、「インクワイアリ」処理で得られた機器種別情報によってオーディオ機器と判別された機器の方が、オーディオ機器と判別されなかった携帯電話機20−1やPDA20−4等よりも楽曲ファイルが記憶されている可能性が高いので、オーディオ機器と判別された機器に対して優先して「ページング」処理を行うようにしてもよい。
【0077】さらに、「インクワイアリ」処理で得られた機器種別情報によってオーディオ機器ではないと判別された情報端末機器20(携帯電話機20−1およびPDA20−3)等には、楽曲ファイルが記憶されている可能性が低いので、該情報端末機器20が記憶しているファイルの拡張子のみを属性情報として要求するようにしてもよい。このように、「インクワイアリ」処理で得られた機器種別情報に応じてページング処理において要求する属性情報の内容を変更することによって、通信時間および処理時間の短縮をはかることもできる。
【0078】以上説明したように、本発明に係る第1の実施形態の情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法によれば、カーオーディオ装置10が、BT無線通信システムを用いて情報通信可能な情報端末機器20と情報通信可能なピコネットを構成し、カーオーディオ装置10が、情報通信可能な情報端末機器20の属性情報を取得し、該属性情報に基づいてカーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルを判別・収集するので、カーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルを他の情報通信可能な情報端末機器20から容易に収集することができる。
【0079】また、他の情報通信可能な情報端末機器20から収集されたコンテンツをカーオーディオ装置10の表示部113に表示し、ユーザがこの表示部113を見て操作を行うので、ユーザは、複数の情報端末機器20のうちの何れの情報端末機器20に楽曲ファイルが格納されているかを意識することなく操作を行うことができる。
【0080】さらに、自己のカーオーディオ装置10で再生処理可能であり、かつリアルタイムにストリーミング再生処理可能な楽曲ファイルを他の機器から収集することができるので、情報処理装置が備える外部記憶部103の記憶容量を少なくすることができ、その結果、カーオーディオ装置10の省スペース化をはかることができる。
【0081】〔第2の実施形態〕次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る情報処理システムの構成は、第1の実施形態説明した図1に示す構成と同様である。本実施形態の情報処理システムは、ピコネットを構成した後に、マスタとなったカーオーディオ装置10が、BT無線通信システムで通信可能な通信範囲に存在する情報端末機器20(携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4)に判別プログラムを送信し、各情報端末機器20は、受信した判別プログラムを実行して、カーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイル(楽曲データ)が自端末の記憶部に記憶されているか否かを判別し、この楽曲ファイルの付属情報をカーオーディオ装置10に送信する。そして、カーオーディオ装置10は、受信した楽曲ファイルの付属情報に基づいて再生処理可能な楽曲リストを生成する。
【0082】また、本実施形態の情報処理システムを構成する各装置の構成は、カーオーディオ装置10の内部記憶部105に判別プログラムが記憶されていることを除いて、第1の実施形態で説明した図2に示すカーオーディオ装置10および図3に示す情報端末機器20と同様の構成であり、カーオーディオ装置10は、端末検索手段、判別依頼手段およびコンテンツ情報収集手段としてのシステム制御部101と、外部記憶部103と、内部記憶部105と、操作部107と、データ処理部109と、再生部111と、表示手段としての表示部113と、BT送受信部115とを備えて構成されている。
【0083】そして、情報端末機器20は、コンテンツ判別手段としてのシステム制御部201と、外部記憶部203と、内部記憶部205と、操作部207と、表示部213と、マイク223から入力される信号およびスピーカ221に出力する信号を処理する信号処理部225と、送受信部219と、返送手段としてのBT送受信部115とを備えて構成されている。
【0084】なお、判別プログラムは、情報端末機器20にカーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルが記憶されているか否かを判別する判別処理を行わせて、楽曲ファイルが検出されると、判別結果としてコンテンツ情報をカーオーディオ装置10に送信させるものである。
【0085】次に、本実施形態の情報処理システムにおける処理を図7を参照して詳細に説明する。図7は、第2の実施形態の情報処理システムにおける楽曲ファイルの処理を示すシーケンスチャートである。同図において、まず、カーオーディオ装置10において、ユーザにより車両のACCスイッチがONされ、電源をONする(ステップS701)と、カーオーディオ装置10は、第1の実施形態で説明した図4のステップS403〜S413に示す処理と同様に、周囲のBT機器を検索するための「インクワイアリ」処理および同期をとって接続を確立するための「ページング」処理を行い、携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4とピコネットを構成する(ステップS703)。
【0086】次に、カーオーディオ装置10は、カーオーディオ装置10が再生処理できる楽曲ファイルを、各情報端末機器20が有しているか否かを判別する判別プログラムを携帯電話機20−1に送信して判別依頼をする(ステップS705)。そして、携帯電話機20−1では、カーオーディオ装置10から送信された判別プログラムを受信すると、該判別プログラムを実行し、カーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルが携帯電話機20−1に記憶されているか否かを判別する判別処理を行う(ステップS707)。
【0087】そして、ステップS707の判別処理で10曲の楽曲ファイルが検出されると、判別結果として、楽曲の曲名、楽曲のアーティスト名、楽曲の演奏時間、楽曲ファイルの圧縮フォーマット、携帯電話機20−1における楽曲ファイルの格納位置等を表わすコンテンツ情報をカーオーディオ装置10に送信する(ステップS709)。なお、このコンテンツ情報は、楽曲ファイルのヘッダから取り出すか、または、楽曲ファイルのヘッダにない場合には、楽曲ファイルからそれらの情報を含むデータを作成して送信する。そして、カーオーディオ装置10は、携帯電話機20−1から送信されたコンテンツ情報を収集して記憶する。
【0088】なお、ステップS707における判別処理は、第1の実施形態で図5を参照して説明した判別処理と同様である。第1の実施形態では、図5を参照して属性情報として受信したファイルヘッダの判別処理を説明したが、本実施形態では、情報端末機器20に記憶されているファイルのヘッダを判別する。これにより、例えば、カーオーディオ装置10のデータ処理部109でMP3形式の楽曲データのみデコード可能である場合には、カーオーディオ装置10はMP3形式の楽曲ファイルしか再生処理できないので、MP3形式の楽曲ファイルを判別処理する。
【0089】なお、ステップS707の判別処理において、カーオーディオ装置10で再生不能のファイルであると判別された場合には、再生不能の原因(例えば、圧縮コーデックの種類の相違など)をカーオーディオ装置10に送信するようにしてもよい。また、楽曲ファイルのヘッダを抽出してMP3形式のファイルを検出しているが、総ファイル数および総楽曲ファイル数が多い場合、または判別依頼された情報端末機器の処理能力が低い場合には、各ファイルの拡張子に基づいて、楽曲データであるかおよびカーオーディオで再生可能な圧縮フォーマットであるか否かを判別し、後述するステップS729の楽曲リスト作成処理の際に、または所定時間後に判別した楽曲ファイルのヘッダに基づいて訂正するようにしてもよい。
【0090】次に、カーオーディオ装置10において、ステップS705と同様に、判別プログラムをMP3プレイヤ20−2に送信する(ステップS711)。このMP3プレイヤ20−2は、ステップS711でカーオーディオ装置10から送信された判別プログラムを受信しても、例えば、判別プログラムを実行不可能な環境であるか、MP3プレイヤ20−2を再生処理中でビジー状態などであるために、判別プログラムが実行不可能である場合を想定している。そのため、判別プログラムによる判別処理の判別結果がカーオーディオ装置10に送信されない。
【0091】そして、カーオーディオ装置10では、MP3プレイヤ20−2からの判別結果をある一定時間以上たっても受信しないため、これをタイムアウトとして扱い、次の処理に移行する。なお、カーオーディオ装置10は、タイムアウトするまでの所定時間の間に所定回数だけ判別プログラムを送信する(リトライ)ようにしてもよい。
【0092】次に、カーオーディオ装置10は、ステップS713〜S717ではMP3プレイヤ20−3に対して、また、ステップS719〜S723ではPDA20−4に対して、ステップS705〜S709の処理と同様に判別プログラムを送信して、該判別プログラムを実行させ、判別結果を送信させる処理を行う。次に、カーオーディオ装置10は、ステップS709、S717およびS723で受信した判別結果を図6に示すリスト形式で表示部113に表示する(ステップS725)。
【0093】次に、ユーザは、カーオーディオ装置10の表示部213に表示された楽曲リストを操作部207によって編集し、楽曲の曲順を編集したり、必要のない楽曲を削除したり、好みの音楽のジャンルで絞込検索処理を行うなどして、楽曲リストを編集する(ステップS727)。そして、ステップS727で編集された楽曲リストの楽曲について、再生処理の指示をユーザから操作部107を介して受け付けると、再生処理を指示された楽曲を有する情報端末機器(例えばPDA20−4)に該指示を送信し(ステップS729)、PDA20−4から再生処理を指示された楽曲ファイルをBT無線通信システムを介して通信し(ステップS731)、カーオーディオ装置10では、受信した楽曲データをリアルタイムにエンコードして再生処理(ステップS733)をするストリーミングを行う。
【0094】なお、ステップS727で楽曲のリストを編集した後に、この編集された楽曲リストの楽曲を、これらの楽曲が格納されている携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−3、またはPDA20−4等から収集するようにしてもよい。例えば、編集された楽曲リストの楽曲全てを、これらの楽曲が格納されている各情報端末機器20からカーオーディオ装置10にBT無線通信システムを介してコピーし、ユーザの再生指示によって、カーオーディオ装置10に記憶された各楽曲を再生処理することもできる。
【0095】また、ステップS705、S711、S713およびS719では、判別プログラムを順次送信しているが、この順番に限定されるものではなく、例えば、ステップS703で接続を確立する「インクワイアリ」処理の際に取得した、第1の実施形態で説明した機器種別情報に基づいて、楽曲ファイルを有している可能性が高いMP3プレイヤ20−2,20−3に対して優先して判別プログラムを送信するようにしてもよい。また、判別プログラムを同時に携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4に送信するようにしてもよい。
【0096】以上説明したように、本発明に係る第2の実施形態の情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法によれば、カーオーディオ装置10が、BT無線通信システムを用いて情報通信可能な情報端末機器20と情報通信可能なピコネットを構成し、情報通信可能な情報端末機器20に対して、カーオーディオ装置10で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別可能な判別プログラムを送信し、情報端末機器20は、受信した判別プログラムを実行して、カーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルを有しているか否かを判別し、楽曲ファイルの付属情報をカーオーディオ装置10に送信するので、カーオーディオ装置10は、再生処理可能な楽曲ファイルを他の情報通信可能な情報端末機器20から容易に収集することができる。
【0097】また、複数の情報端末機器20から収集された楽曲ファイルの付属情報をカーオーディオ装置10の表示部113に表示し、ユーザがこの表示部113を見て操作を行うので、ユーザは、複数の情報端末機器20のうちの何れの情報端末機器20に楽曲ファイルが格納されているかを意識することなく操作を行うことができる。
【0098】さらに、自己のカーオーディオ装置10で再生処理可能であり、かつリアルタイムにストリーミング再生処理可能な楽曲ファイルを他の機器から収集することができるので、情報処理装置が備える外部記憶部103の記憶容量を少なくすることができ、その結果、カーオーディオ装置10の省スペース化をはかることができる。
【0099】〔第2の実施形態の変形例〕次に、第2の実施形態の変形例について説明する。本変形例に係る情報通信システムの構成は、図1に示す情報処理システムの構成と同様である。本変形例の情報処理システムは、携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4には判別プログラムが記憶されており、カーオーディオ装置10が、BT無線通信システムで通信可能な通信範囲に存在する情報端末機器20(携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4)に記憶されている判別プログラムを実行させる判別コマンドを送信すると、携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4は、受信した判別コマンドに基づいて、自端末の記憶部に記憶されているファイルからカーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルを判別し、該楽曲ファイルの付属情報をカーオーディオ装置10に送信する判別プログラムを実行する。そして、カーオーディオ装置10は、受信した楽曲ファイルの付属情報に基づいて再生処理可能な楽曲リストを生成する。
【0100】また、本変形例の情報処理システムを構成する各装置の構成は、第2の実施形態で説明したカーオーディオ装置10(図2参照)および情報端末機器20(図3参照)の構成と同様であるが、カーオーディオ装置10の内部記憶部105には、判別プログラムが記憶されておらず、情報端末機器20の内部記憶部205に判別プログラムが記憶されている。この判別プログラムは、カーオーディオ装置10からの判別コマンドを受信すると、当該情報端末機器20にカーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルが記憶されているか否かを判別する判別処理を実行し、カーオーディオ装置10で再生可能な楽曲ファイルを検出すると、判別結果として楽曲ファイルの付属情報をカーオーディオ装置10に送信するものである。
【0101】次に、本変形例の情報処理システムにおける楽曲ファイルの処理を図8を参照して説明する。図8は、本変形例の情報処理システムにおける楽曲ファイルの処理を示すシーケンスチャートである。同図において、まず、カーオーディオ装置10において、ユーザにより車両のACCスイッチがONされ、電源をONする(ステップS801)と、カーオーディオ装置10は、第1の実施形態で説明した図4のステップS403〜S413に示す処理と同様に、周囲のBT機器を検索するための探す「インクワイアリ」処理および同期をとって接続を確立するための「ページング」処理を行い、携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2、MP3プレイヤ20−3およびPDA20−4とピコネットを構成する(ステップS803)。次に、カーオーディオ装置10は、情報端末機器20に記憶されている判別プログラムを実行させる判別コマンドを携帯電話機20−1に送信する(ステップS805)。
【0102】そして、携帯電話機20−1では、ステップS805でカーオーディオ装置10から送信された判別コマンドを受信すると、携帯電話機20−1に記憶されている判別プログラムを実行し、カーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルが携帯電話機20−1に記憶されているか否かを判別する判別処理を行う(ステップS807)。そして、ステップS807の判別処理で5曲の楽曲ファイルが判別されると、判別結果として、楽曲の曲名、楽曲のアーティスト名、楽曲の演奏時間、楽曲ファイルの圧縮フォーマット、携帯電話機20−1における楽曲ファイルの格納位置等を表わす楽曲ファイルの付属情報をカーオーディオ装置10に送信する(ステップS809)。そして、カーオーディオ装置10は、携帯電話機20−1から送信された判別結果を受信して記憶する。
【0103】次に、カーオーディオ装置10は、判別コマンドをMP3プレイヤ20−2に送信する(ステップS811)。しかし、MP3プレイヤ20−2は判別プログラムを記憶していないので、ステップS811でカーオーディオ装置10から送信された判別コマンドを受信しても、判別プログラムを実行しない。
【0104】次に、ステップS805〜S809の処理と同様に、カーオーディオ装置10は、MP3プレイヤ20−3に対して(ステップS813〜S817)、そしてPDA20−4に対して(ステップS819〜S823)判別プログラムを実行させる判別コマンドを送信し、各情報通信端末20に記憶されている判別プログラムを実行させ、判別結果を送信させる処理を行う。
【0105】なお、カーオーディオ装置10が、ステップS809、S817およびS823で受信した判別結果をリスト形式で表示する表示処理(S825)、表示された表示リストを編集する編集処理(S827)、および楽曲ファイルを再生する楽曲再生処理(S833)については、第2の実施形態で説明した図7のステップS725〜S733に示す処理と同様であるため説明を省略する。
【0106】また、ステップS827で楽曲のリストを編集した後に、この編集された楽曲リストの楽曲を、これらの楽曲が格納されている携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−3、またはPDA20−4等から収集するようにしてもよい。例えば、編集された楽曲リストの楽曲全てを、これらの楽曲が格納されている各情報端末機器20からカーオーディオ装置10にBT無線通信システムを介してコピーし、ユーザの再生指示によって、カーオーディオ装置10に記憶された各楽曲を再生処理することもできる。
【0107】なお、ステップS811において、カーオーディオ装置10は、判別コマンドをMP3プレイヤ20−2に送信したが、MP3プレイヤ20−2は判別プログラムを記憶していなかったため、カーオーディオ装置10から送信された判別コマンドを受信しても判別プログラムを実行しなかったが、ステップS803のピコネット構成の際の「ページング」処理において、MP3プレイヤ20−2が判別プログラムを有しているか否かを示す属性情報を要求し、受信した属性情報に基づいてMP3プレイヤ20−2が判別プログラムを有していないと判別された場合には、第2の実施形態で説明した判別プログラムをMP3プレイヤ20−2に送信するようにしてもよい。
【0108】以上説明したように、本発明に係る第2の実施形態の変形例の情報処理システム、情報処理システムの情報処理方法、情報処理装置および情報処理プログラムによれば、カーオーディオ装置10が、BT無線通信システムを用いて情報通信可能な情報端末機器20と情報通信可能なピコネットを構成し、カーオーディオ装置10で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別する判別プログラムを備えている情報通信可能な情報端末機器20に対して、該判別プログラムを実行させる判別コマンドを送信し、情報端末機器20は、受信した判別コマンドによって判別プログラムを実行してカーオーディオ装置10で再生処理可能な楽曲ファイルを有しているか否かを判別し、楽曲ファイルの付属情報をカーオーディオ装置10に送信するので、カーオーディオ装置10は、再生処理可能な楽曲ファイルを他の情報通信可能な情報端末機器20から容易に収集することができる。
【0109】なお、上述した実施形態では、カーオーディオ装置10を例に挙げて説明したが、本発明は、車両内の情報処理システムに限定されるものではなく、屋外や、住宅内でもよく、例えば、住宅内におけるホームサーバ等の情報処理装置(BT機器)とその周辺に存在する情報端末機器(BT機器)とを、BT無線通信システムで通信可能に接続するようにしてもよい。また、BT無線通信システムを利用することに限定されるものではなく、他の無線通信システムにも同様に適用可能である。また、一般住宅内に張りめぐらされた電灯線を利用してLAN接続を実現する電灯線ネットワークを用いて各部屋に存在する機器と接続するようにしてもよい。さらに、無線通信システムとしてだけでなく有線通信システムで接続された各機器に対して適用することもできる。
【0110】また、上述した実施形態では、BT無線通信システムにおいて、カーオーディオ装置10をマスタとして、また携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2およびPDA20−3をスレーブとして説明したが、携帯電話機20−1、MP3プレイヤ20−2またはPDA20−3の何れかがマスタとなって、他の機器をスレーブとして制御するようにしてもよい。さらに、コンテンツとして楽曲データを例に挙げて説明したが、動画データ、画像データまたはゲーム等のアプリケーションプログラムについても同様に適用可能である。例えば、上述した実施形態で説明した判別処理によって、MPEG2の規格のフォーマットを判別することにより、他の情報通信可能な情報端末機器から動画のみを収集することができる。その結果、カーオーディオ装置10は、楽曲ファイル、動画ファイル、静止画ファイルおよびゲーム等のアプリケーションプログラムのジャンルごとにデータを収集することができる。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、情報通信可能な情報端末機器を検索して情報通信を確立し、該情報端末機器が有する自端末で処理可能なコンテンツを判別・収集し、コンテンツ情報リストを容易に生成し得る情報処理システム、情報処理システムの情報処理方法、情報処理装置および情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】カーオーディオ装置の詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】情報端末機器の構成を示すブロック図である。
【図4】第2の実施形態に係る情報処理システムにおける処理を示すシーケンスチャートである。
【図5】楽曲ファイルの判別処理を説明するフローチャートである。
【図6】生成された楽曲リストを示す説明図である。
【図7】第2の実施形態に係る情報処理システムにおける楽曲ファイルの処理を示すシーケンスチャートである。
【図8】第2の実施形態の変形例に係る情報処理システムにおける楽曲ファイルの処理を示すシーケンスチャートである。
【図9】従来のカーオーディオ装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 カーオーディオ装置
20 情報端末機器
20−1 携帯電話機
20−2,20−3 MP3プレイヤ
20−4 PDA
101,201 システム制御部
103,203 外部記憶部
105 内部記憶部
107,207 操作部
109 データ処理部
111 再生部
113,213 表示部
115 BT送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 所望のコンテンツを処理する情報処理装置であって、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索手段と、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器の属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記属性情報取得手段で取得した前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別する判別手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】 前記判別手段で判別した情報端末機器から所望のコンテンツを収集するコンテンツ収集手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】 前記情報端末機器の属性情報は、該情報端末機器が有するコンテンツまたはプログラムに関する情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】 前記判別手段による、自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が有するコンテンツに関するコンテンツ情報を抽出し、前記コンテンツ情報に基づいて、自端末で処理可能なコンテンツであるか否かを判別することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】 前記コンテンツが楽曲データまたは動画データである場合に、前記判別手段による、自端末でストリーミング処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記コンテンツのビットレート情報が、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器と当該情報処理装置とを接続する伝送路の許容データ伝送速度以下であるか否かを判別することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】 前記判別手段によって判別された前記コンテンツを表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】 前記コンテンツ収集手段は、前記判別処理による判別結果に基づいて、コンテンツを同一ジャンルごとに収集することを特徴とする請求項2、4または5に記載の情報処理装置。
【請求項8】 所望のコンテンツを処理する情報処理装置であって、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索手段と、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器に対して、自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別依頼する判別依頼手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】 前記判別依頼手段で判別依頼した情報端末機器から前記コンテンツに関するコンテンツ情報を収集するコンテンツ情報収集手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】 前記判別依頼手段による判別依頼における、自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記判別依頼された情報端末機器がコンテンツを有するか否かを判別し、前記情報端末機器が有する前記コンテンツに関するコンテンツ情報を抽出し、前記コンテンツ情報に基づいて、自端末で処理可能なコンテンツであるか否かを判別することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】 前記コンテンツが楽曲データまたは動画データである場合に、前記判別依頼手段による判別依頼における、自端末でストリーミング処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記コンテンツのビットレート情報が、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器と当該情報処理装置とを接続する伝送路の許容データ伝送速度以下であるか否かを判別することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項12】 前記判別依頼手段による判別依頼は、前記自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理を前記情報通信可能な情報端末機器に行わせる判別プログラムの該情報端末機器への送信であることを特徴とする請求項または8、10または11に記載の情報処理装置。
【請求項13】 前記判別依頼手段による判別依頼は、前記自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理を前記情報通信可能な情報端末機器において判別処理を行わせるコマンドの送信であることを特徴とする請求項8、10または11に記載の情報処理装置。
【請求項14】 前記端末検索手段は、ブルートゥースによる接続を確立できるか否かによって、情報通信可能な情報端末機器を検索することを特徴とする請求項1または8に記載の情報処理装置。
【請求項15】 前記コンテンツ情報収集手段は、前記判別処理による判別結果に基づいて、コンテンツ情報を同一ジャンルごとに収集することを特徴とする請求項9、10または11に記載の情報処理装置。
【請求項16】 前記ジャンルは、楽曲データ、動画データ、静止画データまたはプログラムであることを特徴とする請求項7または15に記載の情報処理装置。
【請求項17】 前記コンテンツ情報収集手段によって収集されたコンテンツ情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項18】 前記コンテンツ情報は、前記コンテンツの圧縮フォーマット情報、ビットレート情報、サンプリングレート情報、拡張子情報の少なくとも1つであることを特徴とする請求項4、9、10、15または17に記載の情報処理装置。
【請求項19】 コンピュータに請求項1〜18に記載の情報処理装置としての機能を実現させるための情報処理プログラム。
【請求項20】 情報処理装置と該情報処理装置と情報通信可能な情報端末機器とを備えた情報処理システムであって、前記情報処理装置は、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索手段と、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器の属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記属性情報取得手段で取得した前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別する判別手段と、を備え、前記情報端末機器は、前記属性情報取得手段によって要求された当該情報端末機器の属性情報を前記情報処理装置に返送する属性情報返送手段と、を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項21】 前記情報処理装置は、前記判別手段で判別した情報端末機器から所望のコンテンツを収集するコンテンツ収集手段を備えたことを特徴とする請求項20に記載の情報処理システム。
【請求項22】 前記判別手段による、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が有するコンテンツに関するコンテンツ情報を抽出し、前記コンテンツ情報に基づいて、自端末で処理可能なコンテンツであるか否かを判別することを特徴とする請求項20に記載の情報処理システム。
【請求項23】 前記コンテンツが楽曲データまたは動画データである場合に、前記判別手段による、前記情報処理装置でストリーミング処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理は、前記コンテンツのビットレート情報が、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器と前記情報処理装置とを接続する伝送路の許容データ伝送速度以下であるか否かを判別することを特徴とする請求項20に記載の情報処理システム。
【請求項24】 情報処理装置と該情報処理装置と情報通信可能な情報端末機器とを備えた情報処理システムであって、前記情報処理装置は、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索手段と、前記端末検索手段によって検索された情報端末機器に対して、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別依頼する判別依頼手段と、を備え、前記情報端末機器は、前記判別依頼手段による判別依頼によって、該情報端末機器が前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別するコンテンツ判別手段と、前記コンテンツ判別手段によって判別されたコンテンツのコンテンツ情報を前記情報処理装置に返送する返送手段と、を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項25】 前記情報処理装置は、前記判別依頼手段で判別依頼した情報端末機器から前記コンテンツに関するコンテンツ情報を収集するコンテンツ情報収集手段を備えたことを特徴とする請求項24に記載の情報処理システム。
【請求項26】 前記コンテンツ判別手段における判別処理は、前記判別依頼手段からの判別依頼によって、前記情報端末機器がコンテンツを有するか否かを判別し、前記情報端末機器が有する前記コンテンツに関するコンテンツ情報を抽出し、前記コンテンツ情報に基づいて、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツであるか否かを判別することを特徴とする請求項24に記載の情報処理システム。
【請求項27】 前記コンテンツが楽曲データまたは動画データである場合に、前記コンテンツ判別手段における判別処理は、前記コンテンツ情報が有するビットレート情報が、前記情報処理装置と前記情報処理装置とを接続する伝送路の許容データ伝送速度以下であるか否かによって、前記情報処理装置でストリーミング処理可能なコンテンツを有するか否かを判別することを特徴とする請求項24に記載の情報処理システム。
【請求項28】 前記判別依頼手段による判別依頼は、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理を前記情報通信可能な情報端末機器に行わせる判別プログラムの該情報端末機器への送信であり、前記コンテンツ判別手段における判別処理は、前記判別プログラムを実行することによってなされることを特徴とする請求項24、26または27に記載の情報処理システム。
【請求項29】 前記情報端末機器は、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かの判別処理を行う判別プログラムを記憶した記憶手段を備え、前記判別依頼手段からの判別依頼は、前記記憶手段が記憶した判別プログラムを実行させるコマンドの送信であることを特徴とする請求項24、26または27に記載の情報処理システム。
【請求項30】 情報処理装置と該情報処理装置と情報通信可能な情報端末機器とを備えた情報処理システムの情報処理方法であって、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索ステップと、前記端末検索ステップによって検索された情報端末機器の属性情報を要求する属性情報要求ステップと、前記属性情報要求ステップによって要求された情報端末機器が該情報端末機器の属性情報を前記情報処理装置に返送する属性情報返送ステップと、前記属性情報返送ステップで返送された前記情報端末機器の属性情報に基づいて、該情報端末機器が自端末で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別する判別ステップと、を備えたことを特徴とする情報処理システムの情報処理方法。
【請求項31】 前記判別ステップで判別した情報端末機器から所望のコンテンツを収集するコンテンツ収集ステップを備えたことを特徴とする請求項30に記載の情報処理システムの情報処理方法。
【請求項32】 情報処理装置と該情報処理装置と情報通信可能な情報端末機器とを備えた情報処理システムの情報処理方法であって、情報通信可能な情報端末機器を検索する端末検索ステップと、前記端末検索ステップによって検索された情報端末機器に対して、前記情報処理装置で処理可能なコンテンツを有するか否かを判別依頼する判別依頼ステップと、前記判別依頼ステップによる判別依頼に応じて該情報端末機器が有する前記情報処理装置で処理可能なコンテンツであるか否かを判別する判別ステップと、を備えたことを特徴とする情報処理システムの情報処理方法。
【請求項33】 前記判別ステップによって判別されたコンテンツに関するコンテンツ情報を収集するコンテンツ情報収集ステップを備えたことを特徴とする請求項32に記載の情報処理システムの情報処理方法。

【図1】
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【図3】
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【図6】
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【図9】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図7】
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【公開番号】特開2003−50589(P2003−50589A)
【公開日】平成15年2月21日(2003.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−239187(P2001−239187)
【出願日】平成13年8月7日(2001.8.7)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】