説明

情報処理システム、情報処理プログラム、および情報処理装置

【課題】ユーザやネットワーク管理者の操作の手間を軽減することができる情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理装置を提供すること。
【解決手段】MFP30は、自機に対応付けられるネットワーク設定が変更されると、その変更を各PC10におけるドライバ142のネットワーク設定に反映させるための設定変更プログラム51を作成する。そして、その設定変更プログラム51を、電子メール52に添付して、登録リスト341に登録された全てのメールアドレスに対し送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理システム、情報処理プログラム、および情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークプリンタと、複数のクライアント端末とをネットワークを介して接続することにより、複数のクライアント端末から1台のネットワークプリンタを制御可能な通信システムが用いられている。
【0003】
このような通信システムにおいて、クライアント端末がネットワークプリンタを利用するためには、クライアント端末上にネットワークプリンタのドライバをインストールする必要がある。このドライバのインストール時に、ネットワークプリンタのIPアドレスなど各種のネットワーク設定が、クライアント端末に手動で入力される。すなわち、クライアント端末それぞれが、ネットワークプリンタのネットワーク設定を記憶している。
【0004】
したがって、使用を継続するうちに、何らかの事情でネットワークプリンタのIPアドレスを変更する場合には、ネットワークプリンタにおいてIPアドレスの設定を変更することに加え、各クライアント端末においても、各クライアント端末が記憶しているネットワークプリンタのネットワーク設定を変更する必要が生じる。このようなIPアドレスの変更作業は、例えばネットワーク管理者などにより手動で行われていたので、クライアント端末の台数が多くなればなるほど、ネットワーク管理者に多大な作業負担をかける。
【0005】
一方、特許文献1には、各クライアント端末のメールアドレスをネットワークプリンタに予め登録しておき、ネットワークプリンタから各クライアント端末へ、電子メールにて印刷プロトコルに関する設定情報を送信するように構成されたシステムが開示されている。
【特許文献1】特開2004−280212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の技術では、ネットワークに接続された複数台のクライアントPCの各々について、メールアドレスをネットワークプリンタに登録しなければならず、クライアントPCの台数が多い場合、その手間は多大なものとなるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ユーザやネットワーク管理者の操作の手間を軽減することができる情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、請求項1記載の情報処理システムは、ネットワーク設定が対応付けられるデバイスと、そのデバイスとネットワークを介して接続される情報処理装置とを含むシステムであって、前記情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、その変更情報作成手段により作成した変更情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第1送信手段と、前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段に追加登録する追加手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の情報処理システムは、請求項1記載の情報処理システムにおいて、前記登録手段に登録される識別情報は、前記情報処理装置に対し電子メールを送信するための電子メールアドレスを含むものであり、前記第1送信手段は、前記変更情報を電子メールに添付して、前記識別情報に含まれる電子メールアドレス宛に送信するものであることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の情報処理システムは、請求項2記載の情報処理システムにおいて、前記変更情報作成手段は、デバイスのネットワーク設定の変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるためのプログラムを、前記変更情報として作成するものであることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の情報処理システムは、請求項2記載の情報処理システムにおいて、前記変更情報作成手段は、前記デバイスのネットワーク設定の変更を示す情報であり、かつ、前記デバイスのネットワーク設定の変更を前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させる機能をもった、前記情報処理装置にインストールされているプログラムに読み込ませるための情報を、前記変更情報として作成するものであることを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の情報処理システムは、ネットワーク設定が対応付けられるデバイスと、そのデバイスとネットワークを介して接続される情報処理装置とを含むシステムであって、前記情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、前記変更情報作成手段により作成された変更情報を保存する保存手段と、その保存手段に保存された変更情報にアクセスするための指定情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第2送信手段と、デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段に追加登録する追加手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の情報処理システムは、請求項5記載の情報処理システムにおいて、前記登録手段に登録される識別情報は、前記情報処理装置に対し電子メールを送信するための電子メールアドレスを含むものであり、前記第2送信手段は、前記指定情報を電子メールに記述して、前記識別情報に含まれる電子メールアドレス宛に送信するものであることを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の情報処理システムは、請求項1から6のいずれかに記載の情報処理システムにおいて、前記情報処理装置は、前記デバイスを制御するアプリケーションが自機からアンインストールされることを条件として、前記登録手段における自機の識別情報の登録解除を要求する解除要求手段を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の情報処理システムは、請求項1から7のいずれかに記載の情報処理システムにおいて、前記登録手段に登録される識別情報は、前記情報処理装置に対し電子メールを送信するための電子メールアドレスを含むものであり、前記情報処理装置は、前記登録手段に登録された自機の電子メールアドレスを記憶する識別情報記憶手段と、自機が使用する電子メールアドレスが、前記識別情報記憶手段に記憶される電子メールアドレスと異なるアドレスに変更されることを条件として、その変更後の電子メールアドレスを前記登録手段に登録させるための変更通知を、前記登録手段を備える装置へ通知する変更通知手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の情報処理プログラムは、ネットワーク設定が対応付けられるデバイスに、ネットワークを介して接続される情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、その変更情報作成手段により作成した変更情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第1送信手段とを備える情報処理システムに、ネットワークを介して接続される情報処理装置を、前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段へ追加登録することを要求する追加要求手段として機能させることを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の情報処理プログラムは、ネットワーク設定が対応付けられるデバイスに、ネットワークを介して接続される情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、前記変更情報作成手段により作成された変更情報を保存する保存手段と、その保存手段に保存された変更情報にアクセスするための指定情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第2送信手段とを備える情報処理システムに、ネットワークを介して接続される情報処理装置を、前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段へ追加登録することを要求する追加要求手段として機能させることを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の情報処理装置は、ネットワーク設定が対応付けられるデバイスに、ネットワークを介して接続される情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、その変更情報作成手段により作成した変更情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第1送信手段とを備える情報処理システムに、ネットワークを介して接続されるものであって、前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段に追加登録することを要求する追加要求手段を備えることを特徴とする。
【0019】
請求項12記載の情報処理装置は、ネットワーク設定が対応付けられるデバイスに、ネットワークを介して接続される情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、前記変更情報作成手段により作成された変更情報を保存する保存手段と、その保存手段に保存された変更情報にアクセスするための指定情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第2送信手段とを備える情報処理システムに、ネットワークを介して接続されるものであって、前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段に追加登録することを要求する追加要求手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1記載の情報処理システムによれば、デバイスのネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報が情報処理装置へ送信される。よって、情報処理装置側では、その変更情報を利用して、デバイスのネットワーク設定の変更に追随することができる。ここで、デバイスの制御に係るアプリケーションが情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報が登録手段に追加登録される。すなわち、デバイスのネットワーク設定の変更時に、その反映が必要となる情報処理装置については、その識別情報が登録手段に追加登録されるので、デバイスを制御可能な情報処理装置の各々について、その識別情報をユーザやネットワーク管理者が手動で登録する場合に比較して、操作の手間を軽減することができるという効果がある。
【0021】
ここで、デバイスに対応付けられる「ネットワーク設定」とはデバイスとの間で通信を行うために用いられる設定であり、具体例としては、例えば、デバイスに割り当てられるIPアドレスまたはノードネーム、URL(Uniform resource locator)を挙げることができる。また、MACアドレスも「ネットワーク設定」の一例に含まれる。デバイスに設けられたネットワークインターフェイスが交換される場合には、デバイスに割り当てられるMACアドレスが変更されるので、本発明が適用され得る。
【0022】
また、デバイスに対応付けられる「ネットワーク設定」の更なる具体例としては、例えば、デバイスと情報処理装置との間の通信を暗号化するために用いられる暗号キーを挙げることができる。
【0023】
また、前記変更情報作成手段および前記第1送信手段は、デバイスに設けられるものであっても良いが、情報処理装置に設けられるものであっても良い。
【0024】
請求項2記載の情報処理システムによれば、請求項1記載の情報処理システムの奏する効果に加え、第1送信手段は、変更情報を電子メールに添付して、識別情報に含まれる電子メールアドレス宛に送信するので、電源がオフされている、オフライン状態にあるなど、情報処理装置が一時的に通信不可能な状態にある場合であっても、変更情報を確実に情報処理装置に受信させることができるという効果が得られる。
【0025】
ここで、前記登録手段に登録される識別情報は、電子メールアドレスに加え、前記情報処理装置に付与されたコンピュータ名を含むものであっても良い。
【0026】
請求項3記載の情報処理システムによれば、請求項2記載の情報処理システムの奏する効果に加え、変更情報作成手段は、デバイスのネットワーク設定の変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるためのプログラムを、変更情報として作成するので、情報処理装置側では、受信した電子メールに添付されているプログラムを実行するという簡単な操作で、デバイスのネットワーク設定の変更に追随することができるという効果がある。
【0027】
請求項4記載の情報処理システムによれば、請求項2記載の情報処理システムの奏する効果に加え、前記変更情報作成手段は、前記デバイスのネットワーク設定の変更を示す情報であり、かつ、前記デバイスのネットワーク設定の変更を前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させる機能をもった、前記情報処理装置にインストールされているプログラムに読み込ませるための情報を、前記変更情報として作成するので、情報処理装置側では、受信した電子メールに添付されている情報を、情報処理装置にインストールされているプログラムに読み込ませることにより、デバイスのネットワーク設定の変更を情報処理装置においても反映させることができる。よって、操作が容易でユーザやネットワーク管理者の手間を軽減できるという効果が得られる。さらに、変更情報は、プログラムに読み込ませるための情報であるため、ウイルス対策ソフトウェアやメールソフトのセキュリティ機能によってブロックされ難く、確実に情報処理装置へ送信されるという効果がある。
【0028】
ここで、前記情報処理装置は、前記デバイスを制御するためのアプリケーションがインストールされることを条件として、自機に設定されている電子メールアドレスを取得する電子メールアドレス取得手段と、その電子メールアドレス取得手段により取得した電子メールアドレスを前記登録手段に登録するために、その電子メールアドレスを前記登録手段を備える装置に通知する通知手段と、前記電子メールアドレス取得手段により電子メールアドレスを取得することを条件として、前記所定のプログラムをインストールするインストール手段とを備えるものであっても良い。このようにすれば、電子メールアドレスが登録手段に登録される情報処理装置においては、前記所定のプログラムが自動的にインストールされるので、あるプログラムをインストールすべきか否かという判断をユーザやネットワーク管理者に要求することがない。
【0029】
請求項5記載の情報処理システムによれば、デバイスのネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報が作成され、その変更情報にアクセスするための指定情報が情報処理装置へ送信される。よって、情報処理装置側では、指定情報を用いて変更情報にアクセスし、その変更情報を利用して、デバイスのネットワーク設定の変更に追随することができる。ここで、デバイスの制御に係るアプリケーションが情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報が登録手段に追加登録される。すなわち、デバイスのネットワーク設定の変更時に、その反映が必要となる情報処理装置については、その識別情報が登録手段に追加登録されるので、デバイスを制御可能な情報処理装置の各々について、その識別情報をユーザやネットワーク管理者が手動で登録する場合に比較して、操作の手間を軽減することができるという効果がある。
【0030】
請求項6記載の情報処理システムによれば、請求項5記載の情報処理システムの奏する効果に加え、第2送信手段は、指定情報を電子メールに記述して、識別情報に含まれる電子メールアドレス宛に送信するので、電源がオフされている、オフライン状態にあるなど、情報処理装置が一時的に通信不可能な状態にある場合であっても、指定情報を確実に情報処理装置に受信させることができるという効果が得られる。また、情報処理装置側では、受信した電子メールに記述された指定情報に従って、変更情報を容易に取得することができるので、操作が容易で、ユーザやネットワーク管理者の手間を軽減できるという効果が得られる。さらに、指定情報が記述された電子メールは、ウイルス対策ソフトウェアやメールソフトのセキュリティ機能によってブロックされ難く、確実に情報処理装置へ送信されるという効果がある。
【0031】
請求項7記載の情報処理システムによれば、請求項1から6のいずれかに記載の情報処理システムの奏する効果に加え、情報処理装置は、デバイスを制御するアプリケーションが自機からアンインストールされることを条件として、登録手段における自機の識別情報の登録解除を要求するので、登録手段において、不要な識別情報(すなわち、デバイスとの間で通信を行う可能性が低い情報処理装置の識別情報)の登録解除が行われる。その結果、デバイス制御用のアプリケーションがアンインストールされた情報処理装置に対しては、もはや不要となった変更情報が送信されないという効果がある。
【0032】
ここで、「デバイスを制御するアプリケーションが自機からアンインストールされることを条件として、登録手段における自機の識別情報の登録解除を要求する」とは、アンインストールが完了した後に登録解除を要求する場合に限定されるものではなく、アンインストール処理中、またはアンインストールの開始指示が入力されることを条件として、登録解除を要求する場合を含む文言である。
【0033】
請求項8記載の情報処理システムによれば、請求項1から7のいずれかに記載の情報処理システムの奏する効果に加え、自機が使用する電子メールアドレスが、識別情報記憶手段に記憶される電子メールアドレスと異なるアドレスに変更されることを条件として、その変更後の電子メールアドレスを登録手段に登録させるための変更通知を、登録手段を備える装置へ通知するので、情報処理装置で使用される電子メールアドレスが変更されても、変更情報または指定情報を確実に受信させることができるという効果がある。
【0034】
請求項9記載の情報処理プログラムによれば、情報処理装置で実行されることにより、請求項1記載の情報処理システムと同様の効果が得られる。
【0035】
請求項10記載の情報処理プログラムによれば、情報処理装置で実行されることにより、請求項5記載の情報処理システムと同様の効果が得られる。
【0036】
請求項11記載の情報処理装置によれば、情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、その変更情報作成手段により作成した変更情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第1送信手段とを備える情報処理システムにネットワークを介して接続されることにより、請求項1記載の情報処理システムと同様の効果が得られる。
【0037】
請求項12記載の情報処理装置によれば、情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、前記変更情報作成手段により作成された変更情報を保存する保存手段と、その保存手段に保存された変更情報にアクセスするための指定情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第2送信手段とを備える情報処理システムにネットワークを介して接続されることにより、請求項5記載の情報処理システムと同様の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施態様である第1実施形態の情報処理システム1の全体構成を示す模式図である。図1に示すように、情報処理システム1は、複数台のパーソナルコンピュータ10(以下、PC10と称する)と、多機能周辺装置30(以下、MFP30と称する)とがローカルエリアネットワーク50(以下、LAN50と称する)を介して接続されることにより構成されている。
【0039】
特に、本実施形態の情報処理システム1は、PC10にMFP30制御用のドライバがインストールされることを条件として、そのPC10の電子メールアドレスおよびコンピュータ名がMFP30の登録リスト341に登録されるように構成されており、ユーザやネットワーク管理者の操作の手間を軽減することができるシステムである。
【0040】
情報処理システム1において、PC10には、それぞれ電子メールアドレス(以下、メールアドレスと称する)が設定されている。一方、MFP30には、IPアドレスやノードネームなど、その装置を特定するためのネットワーク設定が割り当てられる(対応付けられる)。PC10には、MFP30を制御するためのドライバ142(図2参照)がインストールされており、そのドライバ142の設定として、MFP30のネットワーク設定142a(図2参照)が記憶されている。そしてPC10は、そのネットワーク設定142aを用いてMFP30との間の通信を確立し、PC10からMFP30を制御する。一方、MFP30は、PC10からの制御に従い、印刷実行、画像読み取りなど、各種機能を実行する。
【0041】
すなわち、MFP30に割り当てられているネットワーク設定は、MFP30自体に記憶されると共に、ドライバ142がインストールされたPC10にも記憶されているのであるが、以下の説明において、両者を分かりやすく区別するために、MFP30自体に記憶されているネットワーク設定を「MFP30のネットワーク設定」と称し、PC10が記憶するMFP30のネットワーク設定を「ドライバ142のネットワーク設定」と称することとする。
【0042】
図1(a)は、情報処理システム1を模式的に示す図であって、情報処理システム1を構成するPC10のうちの1台のCDドライブに、インストーラ151が挿入される状態を示す図である。このインストーラ151は、MFP30を制御するためのドライバ142を、PC10にインストールするためのインストーラCDである。なお、他の4台のPC10には、MFP30の制御用ドライバ142が、既にインストール済みであるものとして説明する。
【0043】
図1(a)に示すように、本実施形態の情報処理システム1において、PC10のCDドライブにインストーラCD151が挿入され、MFP30の制御用ドライバ142がインストールされると、PC10は、自機のメールアドレス(図1(a)においては「bro5@abc.co.jp」)およびコンピュータ名(図示せず)、MFP30へ送信し、そのメールアドレスおよびコンピュータ名をMFP30に設けられた登録リスト341に追加登録させる。図1(a)は、PC10のメールアドレス「bro5@abc.co.jp」が、登録リスト341に新たに追加登録された状態を示している。よって、情報処理システム1に接続されたPC10のうち、ドライバ142がインストールされたPC10、すなわちMFP30を制御する可能性があるPC10については、そのメールアドレスおよびコンピュータ名が、MFP30の登録リスト341に記憶される。
【0044】
次に、図1(b)を参照して、MFP30に割り当てられるネットワーク設定に変更がされた場合について説明する。図1(b)は、図1(a)に示すメールアドレス「bro5@abc.co.jp」が登録リスト341に追加登録された後、MFP30に割り当てられるネットワーク設定が変更された場合の処理の流れを示す図である。
【0045】
図1(b)に示すように、MFP30は、自機に割り当てられるネットワーク設定が変更されると、その変更を各PC10におけるドライバ142のネットワーク設定に反映させるための設定変更プログラム51を作成する。そして、その設定変更プログラム51を、電子メール52(以下、メール52と称する)に添付して、登録リスト341に登録された全てのメールアドレスに対し送信する。
【0046】
この結果、本実施形態の情報処理システム1によれば、メールを受け取った各PC10において、ネットワーク管理者やPC10のユーザが、受信したメール52に添付された設定変更プログラム51を実行するという簡単な操作を行うことにより、MFP30側のネットワーク設定の変更に追随して、PC10に記憶されたドライバ142のネットワーク設定を変更することができる。
【0047】
さらに、本実施形態の情報処理システム1によれば、MFP30の制御用ドライバ142がPC10にインストールされることを条件として、そのPC10のメールアドレスが登録リスト341に追加登録されるので、MFP30を制御可能なPC10の各々についてそのメールアドレスやコンピュータ名をユーザが手動で登録する場合に比較して、ユーザやネットワーク管理者の操作の手間を軽減することができる。
【0048】
図2は、図1に示す情報処理システム1の電気的構成を示すブロック図である。なお、図1においては、5台のPC10がLAN50に接続された状態を図示していたが、各PC10の特徴的構成は共通しているため、図2においては、1台のPC10のみ図示し、他のPC10については、図示および説明を省略する。
【0049】
図2に示すように、PC10は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、HDD14と、CDドライブ15と、入力装置16と、表示装置17と、ネットワークインターフェイス18(ネットワークI/F18)とを備えている。
【0050】
CPU11は、このPC10を総括的に制御する中央演算処理であり、後述するフローチャートで示す処理を実行するプログラムなどの各種プログラムを実行する。
【0051】
ROM12は、CPU11により実行される各種制御プログラムや、それらの制御プログラムをCPU11により実行する上で必要なデータなどを格納した書き換え不能なメモリである。
【0052】
RAM13は、CPU11により実行される各種処理に必要なデータやプログラムを一時的に記憶するためのメモリである。なお、RAM13には、インストーラCD151(図1参照)から読み出されたインストーラ131(特許請求の範囲に記載の情報処理プログラムの一例)が格納される。このインストーラ131を実行することにより、MFP30の制御用のドライバ142および後述する常駐アプリケーション143がPC10にインストールされると共に、図3(a)参照して後述する登録要求処理が実行される。
【0053】
HDD14は、ハードディスクドライブであり、図示しないオペレーティングシステム(以下、OSと称する)の他、メールソフト141と、ドライバ142と、ネットワーク設定142aと、常駐アプリケーション143と、MFP登録データメモリ144とを記憶する。メールソフト141は、ユーザによって設定されたメールアドレスを用いて、メールの作成や送受信を行うためのアプリケーションである。
【0054】
ドライバ142は、MFP30を制御するためのアプリケーションである。このドライバ142のインストール時に、MFP30のネットワーク設定142a(以下、ドライバのネットワーク設定142aと称する)が記述されたファイルが作成され、HDD14に記憶される。ドライバのネットワーク設定142は、MFP30のネットワーク設定の変更に追随して変更される(更新される)ものであるが、詳細は、図3から図6を参照して後述する。
【0055】
常駐アプリケーション143は、上記ドライバ142と共にインストーラCD151から読み出されてPC10にインストールされるアプリケーションである。この常駐アプリケーションにより、図4(b)を参照して後述する設定変更処理(S48)および図6を参照して後述するメールアドレス監視処理(S60)が実行される。
【0056】
MFP登録データメモリ144は、MFP30の登録リスト341に、PC10のメールアドレスまたはコンピュータ名が登録された場合、その登録されたメールアドレスとコンピュータ名とが記憶されるメモリである。
【0057】
CDドライブ15は、上述したインストーラ131、ドライバ142、常駐アプリケーション143を格納するインストーラCD151を含む、各種CDメディアの読み出しを行うものである。入力装置16は、PC10にデータ又はコマンドを入力するものであり、キーボード、マウスなどにより構成されている。表示装置17は、PC10で実行される処理内容や入力されたデータなどを視覚的に確認するために、文字や画像などを表示するものであり、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイなどにより構成されている。ネットワークI/F18は、PC31をLAN50に接続する回路である。
【0058】
MFP30は、演算装置であるCPU31と、そのCPU31により実行される各種の制御プログラムやデータを記憶したROM32と、このMFP30に接続されるPC10から入力された印刷データや制御信号を記憶するためのメモリであるRAM33と、書き換え可能な不揮発性メモリであり、自らに設定された各種情報を記憶するフラッシュメモリ34とを備えている。また、これらのCPU31、ROM32、RAM33、フラッシュメモリ34は、バスライン43を介して互いに接続されており、かかるバスライン43は、入出力ポート42に接続されている。
【0059】
フラッシュメモリ34には、登録リスト341(図1参照)およびネットワーク設定342が記憶されている。登録リスト341は、上述したように、MFP30を制御するPC10の各々について、PC10を特定するコンピュータ名またはメールアドレスが登録されるリストである。
【0060】
また、ネットワーク設定342は、MFP30に割り当てられたIPアドレスやノードネームを含む設定であり、例えば、MFP30の操作パネル36またはPC10から入力されるユーザ指示に従って変更可能に構成されている。
【0061】
入出力ポート42は、ネットワークインターフェイス35(ネットワークI/F35)と、操作パネル36とに接続されている。ネットワークI/F35は、MFP30をネットワークに接続するための回路である。操作パネル36は、図示しない操作キーと操作パネルとが設けられる。
【0062】
また、入出力ポート42は、スキャナ38と、プリンタ39と、モデム40に接続されている。その結果、CPU31によりスキャナ38を駆動させて、原稿画像を読み取るスキャナ機能、CPU31によりプリンタ39を駆動させて、印刷用紙へ印刷を行うプリンタ機能、モデム40によって画像データを変調して相手側ファクシミリ装置へ送信し又は相手側ファクシミリ装置から受信した画像データを復調するファクシミリ送受信機能を実行することができる。
【0063】
図3から図6を参照して、上述のようにして構成された情報処理システム1で実行される処理について説明する。
【0064】
図3(a)は、PC10で実行される登録要求処理(S30)を示すフローチャートである。この登録要求処理(S30)は、MFP30の制御に係るドライバ142(図2参照)がPC10にインストールされることを条件として実行される処理であり、PC10のメールアドレスまたはコンピュータ名を、MFP30の登録リスト341(図2参照)に登録させるための処理である。
【0065】
この登録要求処理(S30)は、インストーラCD151(図1)がPC10のCDドライブ15に挿入され、ドライバ142がPC10にインストールされた後に続けて実行される処理である。なお、本処理は、インストーラ131に従って実行されるものとして説明するが、例えば、ドライバ142と共にインストールされる常駐アプリケーション143によって、本処理が実行されるように構成されても良い。また、ドライバ142のインストール後、常駐アプリケーション143のインストール前に、インストーラ131によって本処理が実行されても良い。
【0066】
まず、メールソフト141に設定されているメールアドレスと、PC10のOS(図示せず)に登録されているコンピュータ名とを取得する。ここで、メールアドレスおよびコンピュータ名は、それぞれ、特許請求の範囲に記載の識別情報の一例に相当する。なお、インストーラ131は、PC10における使用が想定される一般的なメールソフトについて、設定メールアドレスの取得手順を予め記憶している。よって、この予め記憶した取得手順に従って、メールソフト141に設定されたメールアドレスを取得する。
【0067】
次に、メールアドレスの取得に成功したか否かを判断する(S32)。メールアドレスの取得に成功する場合(S32:Yes)、MFP30のポート名(またはMFP30のIPアドレス)を取得する(S33)。なお、このポート名(またはIPアドレス)は、この登録要求処理(S30)に先だって実行されるドライバ142のインストール時に設定されているので、その値を取得する。
【0068】
そして、取得したポート名(またはIPアドレス)を指定して、MFP30との通信を確立し、S31で取得したメールアドレスとコンピュータ名とを含む識別情報通知を作成してMFP30へ通知する。すなわち、PC10のメールアドレスとコンピュータ名との登録を、MFP30へ要求する。それと共に、MFP30へ通知したメールアドレスとコンピュータ名とを、MFP登録データメモリ144(図2参照)に記憶する(S34)。
【0069】
一方、メールアドレスの取得に失敗したと判断される場合(S32:No)、例えば、PC10で用いられるメールソフト141の設定メールアドレス取得手順が不明な場合、またはメールソフト141で使用するメールアドレスが未設定の場合、メールアドレスの取得に失敗し、S32の判断が否定される。
【0070】
その場合、メールアドレスを手入力で入力するよう要求するダイアログを、PC10の表示装置17に表示する(S35)。手入力によるメールアドレスの取得に成功した場合(S36:Yes)、S33の処理に移行し、取得したメールアドレスと、S31の処理で取得したコンピュータ名とを含む識別情報通知を、MFP30へ送信する(S34)。
【0071】
一方、手入力によるメールアドレスの取得に失敗した場合(S36:No)、S33の処理と同様に、MFP30のポート名(またはIPアドレス)を取得する(S37)。そして、取得したポート名(またはIPアドレス)を指定して、MFP30との通信を確立し、S31の処理で取得したコンピュータ名を含む識別情報通知をMFP30へ通知することによりその登録を要求する。そして、通知したコンピュータ名をMFP登録データメモリ144(図2参照)に記憶する(S38)。このように、ドライバ142がインストールされることを条件として、PC10からMFP30へ識別情報通知が送信される。
【0072】
図3(b)は、MFP30で実行される登録処理(S41)を示すフローチャートである。この登録処理(S41)は、MFP30が、PC10から送信される識別情報通知を受信することを契機として実行される処理であり、受信した識別情報通知に含まれるコンピュータ名またはメールアドレスを登録リスト341に登録する。
【0073】
この登録処理(S41)では、まず、受信した識別情報通知に含まれるコンピュータ名が、登録リスト341に既に登録されているか否かを判断する(S42)。S42の判断が肯定される場合(S42:Yes)、この登録処理(S41)を終了する。
【0074】
一方、S42の判断が否定される場合(S42:No)、受信した識別情報通知に含まれるコンピュータ名を登録リスト341に追加登録すると共に、その識別情報通知にメールアドレスが含まれる場合は、そのメールアドレスをコンピュータ名に対応付けて登録リスト341に追加登録し(S43)、処理を終了する。
【0075】
図3(a)を参照して説明した登録要求処理(S30)と図3(b)を参照して説明した登録処理(S41)との実行により、ドライバ142がインストールされたPC10、すなわちMFP30の制御が可能なPC10各々のコンピュータ名および取得された場合にはPC10のメールアドレスが、登録リスト341に自動的に登録される。
【0076】
図4(a)は、MFP30で実行される設定変更通知処理を示すフローチャートである。この設定変更通知処理は、MFP30に割り当てられるネットワーク設定342が変更されることを条件として実行されるものであり、MFP30のネットワーク設定342の変更を、PC10において反映させるための設定変更プログラムを作成し、PC10へ送信する処理である。
【0077】
まず、設定変更プログラム51(図1(b)参照)を作成する(S45)。この設定変更プログラム51は、MFP30のネットワーク設定342の変更を、PC10に記憶されたドライバのネットワーク設定142aに反映させるためのプログラムである。
【0078】
次に、作成した設定変更プログラム51をメール52に添付し、登録リスト341に登録されたメールアドレスの各々に対し送信する(S46)。すなわち、登録リスト341にメールアドレスが登録された全てのPC10に対し、設定変更プログラム51が送信される。
【0079】
次に、登録リスト341にメールアドレスが登録されていないPC、すなわちコンピュータ名のみが登録されているPC10に対して設定変更通知を送信し(S47)、処理を終了する。なお、設定変更通知を受信したPC10の処理については、図4(b)を参照して後述する。
【0080】
PC10のユーザまたはネットワーク管理者は、PC10においてメール52を受信した場合、そのメール52に添付されている設定変更プログラム51を実行するという簡単な操作で、MFP30のネットワーク設定342の変更に追随し、PC10に記憶されているドライバのネットワーク設定142aを変更することができる。
【0081】
さらに、設定変更通知処理(S44)によれば、登録リスト341にメールアドレスが登録されているPC10に対しては、設定変更プログラム51が添付されたメール52が送信されるので、電源がオフされている、オフライン状態にあるなど、PC10が一時的に通信不可能な状態にある場合であっても、設定変更プログラム51を確実に受信させることができる。
【0082】
次に、設定変更通知を受信したPC10で実行される処理について、図4(b)を参照して説明する。
【0083】
図4(b)は、PC10で実行される設定変更処理(S48)を示すフローチャートである。この設定変更処理(S48)は、常駐アプリケーション143に従って実行される。常駐アプリケーション143は、MFP30とPC10との間の通信を常に監視している。そして、図4(b)に示すように、PC10が、MFP30から送信される設定変更通知を受け取ると(S49)、その設定変更通知により通知されたMFP30の変更後のネットワーク設定342に従って、PC10に記憶されるドライバのネットワーク設定142aを変更する(S50)。
【0084】
設定変更処理(S48)によれば、登録リスト341にメールアドレスが登録されていないPC10においても、ドライバのネットワーク設定142aが自動的に変更され、ユーザやネットワーク管理者の作業負担が軽減される。
【0085】
図5(a)は、PC10で実行される解除要求処理(S51)を示すフローチャートである。この解除要求処理(S51)は、PC10において、ドライバ142のアンインストール指示がユーザ等から入力されることを条件として、登録リスト341に登録された自機のコンピュータ名およびメールアドレスの登録解除を要求する処理である。この解除要求処理(S51)は、常駐アプリケーション143に従って実行されるものとして説明するが、アンインストールを実行するためのアンインストーラなど、他のプログラムに従って実行されても良い。
【0086】
まず、MFP登録データメモリ144に記憶されたコンピュータ名を取得する(S52)。次に、コンピュータ名を含む登録解除命令を、MFP30へ送信し(S53)、処理を終了する。
【0087】
図5(b)は、MFP30が実行する解除処理(S55)を示すフローチャートである。この解除処理(S55)は、MFP30が上記登録解除命令をPC10から受信した場合に実行される処理であって、PC10のコンピュータ名と、(登録されている場合には)メールアドレスとの登録を解除する処理である。
【0088】
解除処理(S55)では、まず、受信した登録解除命令に含まれるコンピュータ名が、登録リスト341に登録されているか否かを判断する(S56)。S56の判断が否定される場合(S56:No)、処理を終了する。
【0089】
一方、S56の判断が肯定される場合(S56:Yes)、登録解除命令に含まれるコンピュータ名を登録リスト341から削除すると共に、そのコンピュータ名に対応するメールアドレスが共に登録されている場合には、そのメールアドレスを削除し(S57)、処理を終了する。
【0090】
図5に示す解除要求処理(S51)および解除処理(S55)によれば、あるPC10においてドライバ142がアンインストールされると、そのPC10のコンピュータ名とメールアドレスとが登録リスト341から削除されるので、ドライバ142がアンインストールされたPC10、すなわち、今後、MFP30との間で通信を行う可能性が極めて低いPC10に対しては、不要な設定変更プログラム51や設定変更通知が送信されない。
【0091】
なお、図5(a)を参照して説明した解除要求処理(S51)では、登録解除命令にはコンピュータ名を含み、メールアドレスを含まないものとして説明したが、登録解除命令が、MFP登録データメモリ144に記憶されたメールアドレスを含むものであっても良い。その場合、解除処理(図5(b)参照)におけるS56の処理においては、登録解除命令に含まれるメールアドレスと、登録リスト341に記憶されたメールアドレスとを照合し、登録解除命令に含まれるメールアドレスと一致するメールアドレス及びそれに対応するコンピュータ名を登録リスト341から削除するように構成しても良い。また、登録解除命令に含まれるコンピュータ名およびメールアドレスの組み合わせと完全に一致する組み合わせが、登録リスト341に登録されている場合に、そのコンピュータ名とメールアドレスとを登録リスト341から削除するように構成しても良い。
【0092】
図6は、PC10で実行されるメールアドレス監視処理(S60)を示すフローチャートである。このメールアドレス監視処理(S60)は、自機が使用するメールアドレスを監視し、メールアドレスの変更が検知されることを条件として、その変更後のメールアドレスをMFP30に通知するための処理である。本実施形態では、メールアドレス監視処理(S60)は、常駐アプリケーション143(図2参照)によって実行される処理であり、PC10の電源が投入されると実行されるものとして説明するが、所定時間毎に定期的に実行されても良い。
【0093】
まず、MFP30の登録リスト341(図2参照)に登録されたメールアドレス、すなわち、MFP登録データメモリ144(図2参照)に記憶されたメールアドレスを取得する(S61)。次に、現時点において、PC10で用いられるメールアドレスを取得する(S62)。このメールアドレスは、OSまたはメールソフトから取得することができる。
【0094】
次に、S61の処理で取得したメールアドレスと、S62の処理で取得したメールアドレスとが同一か否かを判断する(S63)。S63の判断が肯定される場合(S63:Yes)、すなわち、MFP30の登録リスト341に登録されているメールアドレスと、現時点においてPC10で用いるメールアドレスとが一致する場合、S62に戻り処理を繰り返す。
【0095】
一方、S63の判断が否定される場合(S63:No)、すなわち、PC10において使用されるメールアドレスの変更が検知された場合、MFP30へ登録変更通知を送信する(S64)。この登録変更通知は、PC10で用いられるメールアドレスの変更をMFP30へ通知することにより、MFP30の登録リスト341に登録されているメールアドレスを最新のメールアドレスに更新させるための通知であり、S62の処理で取得された最新のメールアドレスを含む。
【0096】
次に、S62の処理で取得された最新のメールアドレスで、MFP登録データメモリ144(図2参照)に記憶されたメールアドレスを書き換える(S65)。そして、S61の処理に戻る。
【0097】
メールアドレス監視処理(S60)によれば、PC10で使用されるメールアドレスが変更されると、その変更がMFP30へ通知される。なお、詳細な説明は省略するが、MFP30では、受信した登録変更通知に含まれる最新のメールアドレスで、登録リスト341に登録されていた古いメールアドレスを更新する。よって、ドライバ142のインストール後、使用するメールアドレスが変更されたPC10についても、設定変更プログラム51を確実に受信させることができる。
【0098】
図7は、本発明の一実施態様である第2実施形態の情報処理システム200の電気的構成を示すブロック図であり、図2に相当する図である。なお、この第2実施形態において、上記した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0099】
図7に示すように、第2実施形態の情報処理システム200は、PC10のHDD14にドライバ設定変更プログラム145が格納されている点において、図2に示す第1実施形態の情報処理システム1と異なる。
【0100】
また、図1から図6を参照して説明した第1実施形態の情報処理システム1は、MFP30のネットワーク設定の変更を、PC10におけるドライバのネットワーク設定に反映させるための設定変更プログラム51(図1(b)参照)が、メールに添付されてMFP30からPC10へ送信されていた。これに代えて、第2実施形態の情報処理システム200によれば、プログラム自体ではなく、上述のドライバ設定変更プログラム145に読み込ませるための設定変更ファイルがMFP30において作成され、メールに添付されてMFP30からPC10へ送信される。
【0101】
図8は、PC10で実行される第2実施形態の登録要求処理(S30)を示すフローチャートであり、第1実施形態における図3(a)を置換するフローチャートである。この第2実施形態の登録要求処理は、PC10のコンピュータ名およびメールアドレスを含む識別情報通知をPC10からMFP30に送信する処理(S34)の次に、ドライバ設定変更プログラム145をインストールするステップ(S81)が設けられている点において、第1実施形態の登録要求処理(S30)と異なり、他は共通する。なお、S81のステップでインストールされるドライバ設定変更プログラム145は、ドライバ142等と共に、インストーラCD151に格納されているものとして説明する。
【0102】
すなわち、第2実施形態の登録要求処理(S30)によれば、MFP30へメールアドレスが登録されたことを条件として、PC10にドライバ設定変更プログラム145がインストールされる。
【0103】
図9は、MFP30で実行される設定変更通知処理(S90)を示すフローチャートであり、図4(a)に相当するフローチャートである。この設定変更通知処理(S90)は、図4(a)を参照して説明した設定変更処理(S44)と同様に、MFP30に割り当てられるネットワーク設定342が変更されることを条件として実行されるものであり、MFP30のネットワーク設定342の変更を、PC10に反映させるための処理である。
【0104】
まず、設定変更ファイルを作成する(S91)。この設定変更ファイルは、MFP30のネットワーク設定342の変更を、PC10に記憶されるドライバのネットワーク設定142aに反映させるためのファイルである。
【0105】
次に、作成した設定変更ファイルをメールに添付し、登録リスト341に登録されたメールアドレスの各々に対し送信する(S92)。このようにすれば、登録リスト341にメールアドレスが登録された全てのPC10に対し、設定変更ファイルが送信される。
【0106】
次に、登録リスト341にメールアドレスが登録されていないPC、すなわちコンピュータ名のみが登録されているPC10に対し、そのコンピュータ名を指定して、設定変更通知を送信し(S93)、処理を終了する。
【0107】
PC10のユーザまたはネットワーク管理者は、PC10においてメールを受信し、そのメールに添付されている設定変更ファイルをドライバ設定変更プログラム145に読み込ませるという簡単な操作で、MFP30のネットワーク設定342の変更に追随し、PC10に記憶されているドライバのネットワーク設定142aを変更することができる。なお、設定変更通知を受信したPC10で実行される処理については、図4(b)を参照して説明した処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0108】
この設定変更通知処理(S90)によれば、第1実施形態の設定変更通知処理(S44)と同様に、電源がオフされている、オフライン状態にあるなど、PC10が一時的に通信不可能な状態にある場合であっても、設定変更のためのデータ(本第2実施形態では、設定変更ファイル)を確実に受信させることができる。
【0109】
さらに、設定変更ファイルは、プログラムに読み込ませるための情報に過ぎず、プログラム自体ではないため、ウイルス対策ソフトウェアやメールソフトのセキュリティ機能によってブロックされ難く、確実にPC10に受信させることができる。
【0110】
図10は、本発明の一実施態様である第3実施形態の情報処理システム300における、処理の流れを示す模式図である。第3実施形態の情報処理システム300は、第1実施形態の情報処理システム1と同様に、MFP30に割り当てられるネットワーク設定342が変更されることを条件として、設定変更プログラム51(図1参照)を作成する。
【0111】
ここで、第1実施形態の情報処理システム1では、その作成した設定変更プログラム51をメール52に添付してPC10に送信していた。これに対し、図10に示すように、第3実施形態の情報処理システム300は、作成した設定変更プログラム51を、記憶装置60(保存手段の一例)に保存し、その記憶装置60に保存された設定変更プログラム51にアクセスするためのURL(指定情報の一例)をメール61に記述して、各PC10へ送信する。なお、本第3実施形態では、記憶装置60は、PC10およびMFP30からインターネットを介してアクセス可能なWebサーバであるものとして説明するが、この記憶装置60は、PC10およびMFP30からアクセス可能な記憶装置であれば良く、Webサーバに限られず、例えば、MFP30が内蔵する記憶装置であっても良い。
【0112】
図10に示すように、PC10側では、メール61を受信し、そのメール61に記述されたURLを用いて設定変更プログラム51にアクセスすることができる。そして、その設定変更プログラム51をダウンロードして実行するという簡単な操作で、MFP30のネットワーク設定342の変更に追随して、PC10に記憶されているドライバのネットワーク設定142aを変更することができる。
【0113】
この第3実施形態の情報処理システム300によれば、メール61に記述されるURLは、プログラム自体ではないため、ウイルス対策ソフトウェアやメールソフトのセキュリティ機能によってメール61がブロックされ難く、確実にPC10へ送信される。なお、この第3実施形態の情報処理システム300によれば、第1実施形態および第2実施形態と同様に、PC10にドライバ142がインストールされることを契機として、そのメールアドレスおよびコンピュータ名が登録リスト341に登録されるものであるが、その登録処理の詳細は、上述した第1実施形態の登録要求処理(図3(a)参照)、登録処理(図3(b)参照)と同様であるため、説明を省略する。
【0114】
図11は、PC10で実行される第3実施形態の設定変更通知処理(S110)を示すフローチャートであり、図4(a)に相当するフローチャートである。この設定変更通知処理(S110)は、図4(a)を参照して説明した設定変更処理(S44)と同様に、MFP30に割り当てられるネットワーク設定342が変更されることを条件として実行されるものであり、MFP30のネットワーク設定342の変更を、PC10に反映させるための処理である。
【0115】
まず、設定変更プログラム51を作成する(S111)。次に、作成した設定変更プログラム51を記憶装置60であるWebサーバに保存する(S112)。そして、その設定変更プログラム51にアクセスするためのURLをメール61に記述して、登録リスト341に登録されたメールアドレスの各々に対し送信する(S113)。
【0116】
次に、登録リスト341にメールアドレスが登録されていないPC、すなわちコンピュータ名のみが登録されているPC10に対し、そのコンピュータ名を指定して、設定変更通知を送信し(S114)、処理を終了する。なお、設定変更通知を受信したPC10で実行される処理については、図4(b)を参照して説明した処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0117】
この設定変更通知処理(S110)によれば、第1実施形態および第2実施形態の設定変更通知処理(S44、S90)と同様に、電源がオフされている、オフライン状態にあるなど、PC10が一時的に通信不可能な状態にある場合であっても、設定変更のためのデータ(本第3実施形態では、設定変更プログラム51にアクセスするためのURL)を確実に受信させることができる。
【0118】
なお、第3実施形態の情報処理システム300においても、第2実施形態の情報処理システム200と同様に、設定変更ファイルを作成し、その設定変更ファイルを、記憶装置60に保存し、その設定変更ファイルにアクセスするためのURLをメールに記述するように構成することも可能である。
【0119】
また、第2実施形態の情報処理システム200および第3実施形態の情報処理システム300の各々においても、第1実施形態の情報処理システム1と同様に、解除要求処理(S51)、解除処理(S55)、メールアドレス監視処理(S60)が実行されても良い。
【0120】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0121】
例えば、上述した第1実施形態から第3実施形態の設定変更通知処理(図4(a)、図9、図11)は、MFP30で実行されるものとして説明したが、設定変更通知処理がPC10で実行されるように構成されても良い。すなわち、MFP30のネットワーク設定の変更を1台のPCから他のPC10へ通知するように構成されても良い。
【0122】
図12は、第1変形例の設定変更通知処理(S120)を示すフローチャートである。この変形例の設定変更通知処理(S120)は、第1実施形態の設定変更通知処理(図4(a))に代えて実行される処理である。
【0123】
この第1変形例において、MFP30は、自機のネットワーク設定342が変更されると、その変更後のネットワーク設定を、設定変更イベントとしてPC10へ通知する。一方、PC10のOSが、MFP30からの設定変更イベントを受信すると、OSは、PC10に予めインストールされた設定変更通知用アプリケーション(図示せず)を起動する。そして、その設定変更通知用アプリケーションに従って、図12に示す変形例の設定変更通知処理(S120)を実行する。
【0124】
変形例の設定変更通知処理では、まず、MFP30の登録リスト341に登録されたメールアドレスを読み込む(S121)。次に、設定変更プログラム51(図1(b)参照)を作成する(S122)。次に、作成した設定変更プログラム51をメールに添付し、S121の処理で取得したメールアドレスの各々に対し送信する(S123)。
【0125】
第1変形例の設定変更通知処理(S120)によれば、MFP30は、設定変更イベントをPC10へ送信することにより、PC10において設定変更通知用アプリケーションを起動させると共に、設定変更プログラムの作成および送信をPC10に行わせるので、実施形態と同様の作用効果が得られる上、MFP30の処理の負荷を軽減することができる。
【0126】
次に第2変形例について説明する。第1実施形態から第3実施形態の設定変更通知処理(図4(a)、図9、図11)では、各PC10がLAN50に接続中であるか否かに拘わらず、メールアドレスが登録されているPC10に対してはメールを送信し、それ以外のPC10に対しては設定変更通知処理を送信していた。これに代えて、各PC10がLAN50に接続中であるか否かに応じて、送信内容を変更するように構成していても良い。
【0127】
図13(a)は、第2変形例の設定変更通知処理(S130)を示すフローチャートである。この設定変更通知処理(S130)は、設定変更通知処理(図4(a))に代えて、MFP30において実行される。この変形例の設定変更通知処理(S130)に含まれる各処理のうち、第1実施形態の設定変更通知処理(図4(a))と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0128】
図13(a)に示すように、変形例の設定変更通知処理(S130)では、まず、LAN50に接続中のPC10を調べる(S131)。そして、登録リスト341にコンピュータ名またはメールアドレスが登録されたPC10のうち、LAN50に接続中のPC10に対しては、コンピュータ名を指定して、設定変更通知を送信する(S132)。
【0129】
次に、図4(a)を参照して説明した設定変更通知処理(S44)と同様に、設定変更プログラム51(図1(b)参照)を作成し(S45)、メール52に添付して送信し(S46)、処理を終了する。
【0130】
第2変形例の設定変更通知処理(S44)によれば、第1実施形態の設定変更通知処理(S44)と同様の効果が得られる。また、LAN50に接続中のPC10においては、ドライバ142のネットワーク設定の書き換えが自動的に行われ、ユーザやネットワーク管理者の手間をより軽減することができる。
【0131】
なお、図12に示す第1変形例の設定変更通知処理(S120)および図13(a)に示す第2変形例の設定変更通知処理(S130)において、設定変更プログラムを作成しメールに添付することに代えて、設定変更ファイルを作成しメールを添付することとすれば、第2実施形態の情報処理システム200に適用可能である。同様に、設定変更プログラムを作成しメールに添付することに代えて、設定変更プログラムまたは設定変更ファイルを記憶装置60に保存し、その設定変更プログラムまたは設定変更ファイルにアクセスするためのURLをメールに記述することとすれば、これら変形例の設定変更処理(S120またはS130)は、第3実施形態の情報処理システム300に適用可能である。
【0132】
次に、第3変形例について説明する。上述した実施形態では、MFP30からPC10へ設定変更通知が送信されると、PC10では、常駐アプリケーション143により、その設定変更通知を受け取り、常駐アプリケーション143がドライバ142のネットワーク設定を変更するものとして説明した。これに代えて、PC10にインストールされたOSが、設定変更通知を受け取るように構成されていても良い。
【0133】
図13(b)は、第3変形例の設定変更処理(S135)を示すフローチャートである。この設定変更処理(S135)は、図4(b)を参照して説明した設定変更処理(S48)に代えて実行される処理である。そして、PC10のOSがMFP30から送信される設定変更通知を受け取ると、その設定変更通知に含まれるMFP30の変更後のネットワーク設定342に追随して、PC10に記憶されるドライバのネットワーク設定142aを変更する。
【0134】
なお、この変形例の設定変更処理(S135)を実行するためには、ドライバのネットワーク設定142aを書き換えるためのドライバ設定変更プログラムがPC10に予めインストールされていること、および設定変更通知というイベントをOSが受け取ると、ドライバ設定変更プログラムが起動されるよう、イベント種類とドライバ設定変更プログラムの対応関係がOSに登録されていることを前提としている。
【0135】
まず、MFP30から送信される設定変更通知というイベントをPC10のOSが受け取ると、OSがドライバ設定変更プログラムを起動する(S136)。次に、そのドライバ設定変更プログラムが、設定変更通知に含まれる、変更後のMFP30のネットワーク設定342に従って、ドライバのネットワーク設定142aを変更する(S137)。
【0136】
このようにすれば、変形例の設定変更処理(S135)によっても、実施形態で説明した設定変更処理(S48)と同様の効果が得られる。
【0137】
また、上述した実施形態では、登録リスト341は、MFP30に設けられるものとして説明したが、例えば、MFP30にローカル接続されたPC等、MFP30の外部に設けられた記憶媒体に登録リスト341が記憶されるものであっても良い。
【0138】
また、上述した実施形態では、デバイスの一例としてMFP30を例にとって説明したが、デバイスはこれに限られるものではなく、スキャナ、コピー機、ファクシミリ装置、プリンタ、ハードディスクドライブなど、ネットワークに接続され、IPアドレスなどのネットワーク情報が対応付けられる装置、または暗号キーなどの通信に用いられるネットワーク設定が対応付けられる装置であれば良い。
【0139】
また、上述した実施形態では、MFP30のネットワーク設定342の変更を、ドライバのネットワーク設定142aに反映させるものとして説明したが、MFP30の制御に係るアプリケーションがPC10に複数種類インストールされている場合には、その全てのアプリケーションのネットワーク設定が、MFP30のネットワーク設定の変更に追随して変更されるように構成しても良い。例えば、常駐アプリケーション143(図2参照)やドライバ設定プログラム145(図7参照)についても個別にネットワーク設定が記憶されている場合は、それらネットワーク設定も合わせて変更されるよう、設定変更プログラムまたは設定変更ファイルが作成される。
【0140】
また、上述した実施形態では、インストーラCD151を用いて、ドライバ142など各種プログラムがインストールされるものとして説明したが、ドライバ142等各種プログラムは、例えば、インターネット経由でPC10にダウンロードされ、インストールされるものであっても良い。
【0141】
また、上述した実施形態では、インストーラ131、ドライバ142、常駐アプリケーション143、ドライバ設定変更プログラム145がそれぞれ別プログラムであるものとして説明したが、これら全て又はこれらのうち一部の組み合わせが、一体となったプログラムによって、上述した各処理が実行されるものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】第1実施形態の情報処理システムの全体構成を示す模式図である。
【図2】図1に示す情報処理システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は、PCで実行される登録要求処理を示すフローチャートであり、(b)は、MFPで実行される登録処理を示すフローチャートである。
【図4】(a)は、MFPで実行される設定変更通知処理を示すフローチャートであり、(b)は、PCで実行される設定変更処理を示すフローチャートである。
【図5】(a) は、PCで実行される解除要求処理を示すフローチャートであり、(b)は、MFPが実行する解除処理を示すフローチャートである。
【図6】PCで実行されるメールアドレス監視処理を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態の情報処理システムの電気的構成を示すブロック図であり、図2に相当する図である。
【図8】第2実施形態の登録要求処理を示すフローチャートであり、図3に対応するフローチャートである。
【図9】第2実施形態の設定変更通知処理を示すフローチャートであり、図4(a)に相当するフローチャートである。
【図10】第3実施形態の情報処理システムにおける、処理の流れを示す模式図である。
【図11】第3実施形態の設定変更通知処理を示すフローチャートであり、図4(a)に相当するフローチャートである。
【図12】第1変形例の設定変更通知処理を示すフローチャートである。
【図13】(a)は、第2変形例の設定変更通知処理を示すフローチャートであり、(b)は、第3変形例の設定変更処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0143】
1,200,300 情報処理システム
10 PC(情報処理装置の一例)
30 MFP(デバイスの一例)
60 記憶装置(保存手段の一例)
131 インストーラ(情報処理プログラムの一例)
142 ドライバ(デバイスの制御に係るアプリケーションの一例)
144 MFP登録データメモリ(識別情報記憶手段の一例)
341 登録リスト(登録手段の一例)
S34 追加要求手段の一例
S38 追加要求手段の一例
S43 追加手段の一例
S45,S91,S111 変更情報作成手段の一例
S46,S92 第1送信手段の一例
S51 解除要求手段の一例
S64 変更通知手段の一例
S113 第2送信手段の一例

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク設定が対応付けられるデバイスと、そのデバイスとネットワークを介して接続される情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、
前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、
その変更情報作成手段により作成した変更情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第1送信手段と、
前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段に追加登録する追加手段とを備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記登録手段に登録される識別情報は、前記情報処理装置に対し電子メールを送信するための電子メールアドレスを含むものであり、
前記第1送信手段は、
前記変更情報を電子メールに添付して、前記識別情報に含まれる電子メールアドレス宛に送信するものであることを特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記変更情報作成手段は、
デバイスのネットワーク設定の変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるためのプログラムを、前記変更情報として作成するものであることを特徴とする請求項2記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記変更情報作成手段は、
前記デバイスのネットワーク設定の変更を示す情報であり、かつ、前記デバイスのネットワーク設定の変更を前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させる機能をもった、前記情報処理装置にインストールされているプログラムに読み込ませるための情報を、前記変更情報として作成するものであることを特徴とする請求項2記載の情報処理システム。
【請求項5】
ネットワーク設定が対応付けられるデバイスと、そのデバイスとネットワークを介して接続される情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、
前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、
前記変更情報作成手段により作成された変更情報を保存する保存手段と、
その保存手段に保存された変更情報にアクセスするための指定情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第2送信手段と、
デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段に追加登録する追加手段とを備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
前記登録手段に登録される識別情報は、前記情報処理装置に対し電子メールを送信するための電子メールアドレスを含むものであり、
前記第2送信手段は、
前記指定情報を電子メールに記述して、前記識別情報に含まれる電子メールアドレス宛に送信するものであることを特徴とする請求項5記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
前記デバイスを制御するアプリケーションが自機からアンインストールされることを条件として、前記登録手段における自機の識別情報の登録解除を要求する解除要求手段を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記登録手段に登録される識別情報は、前記情報処理装置に対し電子メールを送信するための電子メールアドレスを含むものであり、
前記情報処理装置は、
前記登録手段に登録された自機の電子メールアドレスを記憶する識別情報記憶手段と、
自機が使用する電子メールアドレスが、前記識別情報記憶手段に記憶される電子メールアドレスと異なるアドレスに変更されることを条件として、その変更後の電子メールアドレスを前記登録手段に登録させるための変更通知を、前記登録手段を備える装置へ通知する変更通知手段とを備えることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
ネットワーク設定が対応付けられるデバイスに、ネットワークを介して接続される情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、
前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、
その変更情報作成手段により作成した変更情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第1送信手段とを備える情報処理システムに、ネットワークを介して接続される情報処理装置を、
前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段へ追加登録することを要求する追加要求手段として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項10】
ネットワーク設定が対応付けられるデバイスに、ネットワークを介して接続される情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、
前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、
前記変更情報作成手段により作成された変更情報を保存する保存手段と、
その保存手段に保存された変更情報にアクセスするための指定情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第2送信手段とを備える情報処理システムに、ネットワークを介して接続される情報処理装置を、
前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段へ追加登録することを要求する追加要求手段として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項11】
ネットワーク設定が対応付けられるデバイスに、ネットワークを介して接続される情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、
前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、
その変更情報作成手段により作成した変更情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第1送信手段とを備える情報処理システムに、ネットワークを介して接続される情報処理装置であって、
前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段に追加登録することを要求する追加要求手段を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
ネットワーク設定が対応付けられるデバイスに、ネットワークを介して接続される情報処理装置のうち、前記デバイスのネットワーク設定を記憶しその記憶したネットワーク設定を用いて前記デバイスを制御する情報処理装置の各々について、その情報処理装置を特定する識別情報を登録する登録手段と、
前記デバイスに対応付けられるネットワーク設定が変更されることを条件として、その変更を、前記情報処理装置に記憶されるネットワーク設定に反映させるための変更情報を作成する変更情報作成手段と、
前記変更情報作成手段により作成された変更情報を保存する保存手段と、
その保存手段に保存された変更情報にアクセスするための指定情報を、前記登録手段に登録された識別情報で特定される情報処理装置の各々に送信する第2送信手段とを備える情報処理システムに、ネットワークを介して接続される情報処理装置であって、
前記デバイスの制御に係るアプリケーションが前記情報処理装置にインストールされることを条件として、その情報処理装置を特定する識別情報を前記登録手段に追加登録することを要求する追加要求手段を備えることを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−122986(P2009−122986A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−296614(P2007−296614)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】