情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
【課題】アラームに対処するのに適したオペレーションをオペレータに提示すること。
【解決手段】アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバを含む情報処理システムであって、アラーム管理サーバは、アラームを受信するアラーム受信手段と、受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知手段とを備え、オペレーション管理サーバは、通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、解析したアラームの解消に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、を備えたことを特徴とする。
【解決手段】アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバを含む情報処理システムであって、アラーム管理サーバは、アラームを受信するアラーム受信手段と、受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知手段とを備え、オペレーション管理サーバは、通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、解析したアラームの解消に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1に示されているように、ネットワーク管理システム上で多数発生するアラームから主原因となるアラームを判定し、重要と判定されたアラームを通知する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-184012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、実際にオペレータが通知されたアラームを確認し、アラームに対処するのに適したオペレーションを選択することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムは、
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムであって、
前記アラーム管理サーバは、
アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームの解消に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置であって、
前記アラーム管理サーバは、
前記アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理手段に前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムを用いたネットワーク管理方法であって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置の制御プログラムであって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アラームに対処するのに適したオペレーションをオペレータに提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるネットワーク機器、アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムアラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるネットワーク機器、アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるオペレーション管理データベースを示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるアラーム管理データベースを示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるオペレーションスコアデータベースを示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるオペレーション履歴データベースを示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるアラームの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0013】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態としての情報処理システム100について、図1を用いて説明する。情報処理システム100は、アラームに対処するために適したオペレーションをオペレータに提示するネットワーク管理システムである。
【0014】
図1に示すように、情報処理システム100は、アラーム管理サーバ110と、オペレーション管理サーバ120とを含む。そして、アラーム管理サーバ110は、アラーム受信部111と、アラーム蓄積部112と、アラーム通知部113とを有する。また、オペレーション管理サーバ120は、アラーム解析部121と、オペレーション選択部122とを有する。
【0015】
アラーム受信部111は、ネットワーク管理システム上で管理されるアラームを受信する。アラーム蓄積部112は、アラーム受信部111が受信したアラームを蓄積する。アラーム通知部113は、アラーム蓄積部112に蓄積されたアラームを、オペレーション管理サーバ120のアラーム解析部121に通知する。
【0016】
オペレーション管理サーバ120のアラーム解析部121は、アラーム通知部113から通知されたアラームを解析する。オペレーション選択部122は、アラーム解析部121で解析されたアラームを発生させたエラーを解決するのに適したオペレーションを蓄積された各オペレーションの中から選択する。
【0017】
以上の構成及び動作により、本実施形態によれば、ネットワーク管理システム上で発生したアラームに対処するために選択するべきオペレーションを、オペレータに提示することができる。
【0018】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理システムについて、図2を用いて説明する。 図2は、本実施形態に係る情報処理システム200の構成を示すブロック図である。
【0019】
情報処理システム200は、アラーム管理サーバ210と、オペレーション管理サーバ220と、端末240と、監視網230と、ネットワークとにより表わされている。アラーム管理サーバ210は、端末240と通信回線を通じて接続されており、また、監視網230とネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0020】
アラーム管理サーバ210は、受信部211と、アラーム管理DB212と、発信部213と、送信部214と、表示部215とを有する。オペレーション管理サーバ220は、オペレーション判定部221と、オペレーション管理DB222と、オペレーションスコアDB223と、オペレーション履歴DB224とを有する。
【0021】
アラーム管理サーバ210の受信部211は、監視網230を介して接続されているネットワーク機器231及びサーバ232から発せられるアラームを受信する。また、アラーム管理DB212は、受信部211がネットワーク機器231又はサーバ232から受信したアラームを管理する。発信部213は、受信部211が受信したアラームをオペレーション管理サーバ220に発信する。送信部214は、発信部213を介して、オペレーション管理サーバ220のオペレーション判定部221にアラームを送信する。表示部215は、「ネットワーク機器の故障」、「サーバのCPUの以上」、「機器停止」のようなアラームの内容を表示し、また、オペレーションの内容を表示する。アラームの具体的な内容としては、図13に示すとおり、アラームの発生時刻1301、アラームの発生箇所1303、装置ダウン、サーバダウン等のアラーム内容1305、致命的、軽微等のアラームの重要度1307を表示する。
【0022】
オペレーション管理サーバ220のオペレーション管理DB222は、ネットワークを介して通知されるネットワーク機器231等から発せられたアラームを解消するために実行されたオペレーションを管理する。オペレーション判定部221は、発信部213から発信されたアラームの内容を判定する。オペレーションスコアDB223は、アラームを解消するために選択されたオペレーションのスコアを随時更新する。オペレーション履歴DB224は、発生したアラームに対応するために選択されたオペレーションを記憶する。なお、スコアは、オペレショーンがアラームの解消に寄与した寄与率に基づいて算定する値であり、スコアの値が高いほどアラームの解消に効果的であることを示す。
【0023】
図3は、本実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0024】
ステップS301において、表示部215はアラームの具体的内容を表示する。ステップS303において、オペレーション判定部221は、アラームに対応する複数のオペレーションを選択する。ステップS305において、オペレーション判定部221は、選択したオペレーションの閾値を、オペレーション管理DB222にて確認し、アラームに対応するオペレーションのスコアと比較する。ステップS307において、オペレーション判定部221は、選択したオペレーションのスコアがオペレーション管理DB222に蓄積されている閾値以上であれば、アラームを解消するのに効果があるレコメンドオペレーションとして表示部215に表示する。一方、選択したオペレーションのスコアがオペレーション管理DB222に蓄積されている閾値以下である場合には、オペレーション判定部221は、通常のオペレーションとして表示部215に表示する。
なお、閾値はネットワーク運用管理において予め定められた規定に基づいて決定する。たとえば、運用形態により特定のオペレーションの選択が少ないと仮定した場合には、閾値を下げる。
【0025】
図4は、本実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0026】
ステップS401において、表示部215は、オペレータ端末240に複数のオペレーションを表示する。ステップS403において、オペレータ端末240は、オペレータに選択されたオペレーションを表示する。ステップS405において、オペレーション履歴DB224は、選択されたオペレーションをデータベースに蓄積する。ステップS407において、オペレーション履歴DB224は、選択されたオペレーションをオペレーションの行動列として順次追加保存する。ステップS409において、アラームが解消した場合には、オペレータ端末240は処理を終了する。ステップS411において、オペレーションスコアDBは、オペレーションスコアの更新を行なう。一方、アラームが解消しなかった場合には、オペレータ端末240には、複数のオペレーションが表示される(ステップS401)。
【0027】
図5は、本実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0028】
ステップS501において、オペレーション履歴DB224は、保存されたオペレーションの行動列から、各オペレーションがアラームを解消するのに寄与した寄与率を計算する。ステップS503において、オペレーションスコアDB223は、各オペレーションの寄与率を用いて、次式により各オペレーションのスコアを導き出す。ステップS505において、オペレーションスコアDB223は、各オペレーションのスコアを正規化する。
【0029】
寄与率は、以下の数式で定義される。
【数1】
寄与率は蓄積されているオペレーションの行動列のうち後方のオペレーションほど寄与率が高くなるよう設定する。たとえば、オペレーションA、B、Cの順に実施され、オペレーションCによりアラームが解消された場合に、オペレーションCに対する寄与率を最も高く設定する。また、オペレーションA、及びBの寄与率は、オペレーションCより低く設定するが、オペレーションAと比べてBは、Cの前に実施されていることから、オペレーションBの寄与率をAより高く設定する。以上のとおり寄与率を設定することで、以下の数式に示すように各オペレーションの寄与率が定義される。
【数2】
ここで、iは添え字であり、nは蓄積されているオペレーションの行動列の個数に該当する。オペレーションA、B、Cによりアラームが解消された場合の寄与率は、オペレーションAに対する寄与率が1/6、オペレーションBに対する寄与率が2/6、オペレーションCに対する寄与率が3/6として表現される。そして、この寄与率を使用してオペレーションスコアDB223に蓄積されるアラームに対応するオペレーションのスコアを更新する。
【0030】
オペレーションスコアDB223のスコアは、以下の数式により導き出す。
【数3】
なお、score(opi|almj)は、アラーム種別がalmjに対するopiで表わされるオペレーションのスコアを示す。
【0031】
そして、各オペレーションのスコアが更新された後に、これら各オペレーションのスコアをオペレーションスコアDB223との関係で正規化する必要がある。すなわち、更新化後のスコアはオペレーションAで7/18、オペレーションBで8/18、オペレーションCで9/18であり、これらスコアの正規化後のスコアはオペレーションAで7/24、オペレーションBで8/24、オペレーションCで9/24である。
【0032】
図6は、本実施形態に係る情報処理システムにおけるネットワーク機器、アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0033】
ステップS601において、ネットワーク機器はアラームの発生を追加する。ステップS603において、アラーム管理サーバは、「装置にアクセスする」、「エラー発生状態と異なる状態にする(切り戻す)」、「再起動する」のような実行可能なオペレーションをオペレーション管理サーバに要求する。ステップS605において、オペレーション管理サーバは、実行可能なオペレーションをアラーム管理サーバに回答する。ステップS607において、アラーム管理サーバは、アラーム及び実行可能なオペレーションを追加して、表示部を介してオペレータ端末に通知する。
【0034】
図7は、本実施形態に係る情報処理システムにおけるアラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0035】
ステップS701において、オペレータ端末は、アラーム管理サーバにアラーム表示を要求する。ステップS703において、アラーム管理サーバは、オペレータ端末からの要求を受けて、オペレーション管理サーバに対して、実行可能なオペレーションを要求する。ステップS705において、オペレーション管理サーバは、アラーム管理サーバに対して、実行可能なオペレーションを回答する。ステップS707において、アラーム管理サーバは、オペレータ端末に対して、アラーム表示及び実行可能なオペレーションを通知する。
【0036】
図8は、本実施形態に係る情報処理システムにおけるネットワーク機器、アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0037】
ステップS801において、オペレータ端末は、端末上に表示されたアプリケーションを利用して、アラーム管理サーバに対してオペレーションの実行を要求する。ステップS803において、アラーム管理サーバは、ネットワーク機器に対して、監視網側の装置・機器へのオペレーションを要求する。ステップS805において、ネットワーク機器は、監視網側の装置・機器のオペレーションが実行されたことを応答する。ステップS807において、アラーム管理サーバは、オペレーションが実行された結果をオペレーション管理サーバに通知する。たとえば、アプリケーションに表示された「特定の状態に切り戻す」のオペレーションを選択した場合に、「ネットワーク機器の状態が状態Aから状態Bになりました」のような実行結果を、アラーム管理サーバは、オペレーション管理サーバに通知する。ステップS809において、オペレーションスコアDBはオペレーションの更新処理を実施する。ステップS811において、アラーム管理サーバは、オペレータ端末に対して、オペレーションの実行結果を応答する。
【0038】
図9は、オペレーション管理データベースを示す図である。
【0039】
オペレーション管理データベース222は、アラームの発生に際し、アラームの種別に対して特定のオペレーションを表示するか否かを判定する。
【0040】
オペレーション管理データベース222は、オペレータ端末240からの操作により更新可能であり、また、複数のオペレーションを1つのオペレーションとして登録可能である。さらに、オペレーション管理データベース222では、複数のオペレーションを1つのオペレーションとして登録した場合には、オペレーション履歴DB224にて生成されたオペレーションを登録する。これらの登録されたオペレーションについては、オペレータ端末240にオペレーションを表示するか否かを決定する判定閾値も登録される。この判定閾値は、オペレータ端末240からの特定の作業により更新可能である。
【0041】
図9には、オペレーション名op1、op2、op2-op3-op1、の3つのオペレーションが登録されており、それぞれの判定閾値が0,3、0,2、0,1として登録されている。したがって、オペレーションスコアDB223に登録されているアラーム種別に該当するオペレーションのスコアが、判定閾値0,3、0,2、0,1以上である場合に、これらオペレーション名op1、op2、op2-op3-op1をオペレータ端末240に表示する。
【0042】
図10は、アラーム管理データベースを示す図である。
【0043】
監視網内のネットワーク機器、又はサーバから発生したアラームを管理するために蓄積されるデータベースである。アラーム識別子1001は、アラームを特定するのに用いる。アラーム種別1003は、発生したアラームに対応するアラームの種別を表示する。アラーム発生箇所1005は、アラームが発生した箇所を表示する。アラーム発生時刻1007は、アラームが発生した時刻を詳細に表示する。重要度1009は、アラームの重要度を示すものであり、アラームによりもたらされる被害の程度を表示する。アラーム解消時刻1011は、アラームが解消した時刻を詳細に表示する。したがって、アラームが解消しなければ解消時刻は表示されない。
【0044】
アラーム識別子XXXalm1YYについて見ると、アラーム種別がalm1、アラーム発生箇所がルータA、アラーム発生時刻が2010/3/1 13:00.01、重要度が5である。
【0045】
図11は、オペレーションスコアデータベースを示す図である。
【0046】
図11は、アラーム種別に対する各オペレーションと、スコアを保持するデータベースを示す。テーブル1100は、アラーム種別(alm1、alm2、alm3…)と、オペレーション(op1、op2、op3…)と、各アラームに対してオペレーションが選択されるスコア(alm1:0,2 0,7 0,05…)が表示されている。
【0047】
図12は、オペレーション履歴データベースを示す図である。
【0048】
図12は、特定のアラーム種別を持つアラーム(エラー)が発生したときに、オペレータが選択するオペレータションの履歴をアラーム(エラー)が解消されるまでの時間と合わせて格納するテーブル1200を示す。
【0049】
アラーム解消時刻1201、アラーム発生時刻1202、アラーム種別1203、発生したアラームに対して行なったオペレーション1〜4(1204〜1207)を示す。実行されたオペレーションは、アラーム(エラー)が解消するまでの間に次々と格納される。また、アラーム解消時刻は、アラームが解消されるまでは格納されない。
【0050】
テーブルの1行目は、アラーム種別alm2のアラームが2010/3/1 13:00.01に発生し、オペレーション1としてop2を実行し、さらにオペレーション2としてop3を実行した事により、2010/3/1 14:00.05にアラームが解消していることを示す。
【0051】
以上の構成及び動作により、本実施形態に係る情報処理システムによれば、通知されたアラームを確認して、アラームに対処するのに適したオペレーションを、提示されたオペレーションから選択して実行することによりアラームを解消することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステム又は装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0052】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されても良いし、単体の装置に適用されても良い。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。
【0053】
[実施形態の他の表現]
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0054】
(付記1)
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムであって、
前記アラーム管理サーバは、
アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームの解消に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
(付記2)
前記アラーム管理サーバは、
前記選択されたオペレーションをオペレータ端末に通知する通知手段をさらに有することを特徴とする付記1に記載の情報処理システム。
(付記3)
前記通知手段は、
前記アラームの解消に寄与した前記オペレーションにスコアを付し、
前記選択されたオペレーションの前記スコアの値が閾値よりも高いオペレーションを前記アラームの解消に適したオペレーションとして通知することを特徴とする付記2に記載の情報処理システム。
(付記4)
前記オペレーション選択手段は、前記アラームの解消に寄与した前記オペレーションの寄与率を
【数4】
により求めることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記5)
前記オペレーション選択手段は、各オペレーションのアラームに対応するスコアを
【数5】
により求めることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記6)
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置であって、
前記アラーム管理サーバは、
前記アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理手段に前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
(付記7)
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムを用いたネットワーク管理方法であって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
(付記8)
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置の制御プログラムであって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理装置の制御プログラム。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1に示されているように、ネットワーク管理システム上で多数発生するアラームから主原因となるアラームを判定し、重要と判定されたアラームを通知する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-184012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、実際にオペレータが通知されたアラームを確認し、アラームに対処するのに適したオペレーションを選択することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムは、
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムであって、
前記アラーム管理サーバは、
アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームの解消に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置であって、
前記アラーム管理サーバは、
前記アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理手段に前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムを用いたネットワーク管理方法であって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置の制御プログラムであって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アラームに対処するのに適したオペレーションをオペレータに提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるネットワーク機器、アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムアラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるネットワーク機器、アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるオペレーション管理データベースを示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるアラーム管理データベースを示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるオペレーションスコアデータベースを示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるオペレーション履歴データベースを示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムにおけるアラームの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0013】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態としての情報処理システム100について、図1を用いて説明する。情報処理システム100は、アラームに対処するために適したオペレーションをオペレータに提示するネットワーク管理システムである。
【0014】
図1に示すように、情報処理システム100は、アラーム管理サーバ110と、オペレーション管理サーバ120とを含む。そして、アラーム管理サーバ110は、アラーム受信部111と、アラーム蓄積部112と、アラーム通知部113とを有する。また、オペレーション管理サーバ120は、アラーム解析部121と、オペレーション選択部122とを有する。
【0015】
アラーム受信部111は、ネットワーク管理システム上で管理されるアラームを受信する。アラーム蓄積部112は、アラーム受信部111が受信したアラームを蓄積する。アラーム通知部113は、アラーム蓄積部112に蓄積されたアラームを、オペレーション管理サーバ120のアラーム解析部121に通知する。
【0016】
オペレーション管理サーバ120のアラーム解析部121は、アラーム通知部113から通知されたアラームを解析する。オペレーション選択部122は、アラーム解析部121で解析されたアラームを発生させたエラーを解決するのに適したオペレーションを蓄積された各オペレーションの中から選択する。
【0017】
以上の構成及び動作により、本実施形態によれば、ネットワーク管理システム上で発生したアラームに対処するために選択するべきオペレーションを、オペレータに提示することができる。
【0018】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理システムについて、図2を用いて説明する。 図2は、本実施形態に係る情報処理システム200の構成を示すブロック図である。
【0019】
情報処理システム200は、アラーム管理サーバ210と、オペレーション管理サーバ220と、端末240と、監視網230と、ネットワークとにより表わされている。アラーム管理サーバ210は、端末240と通信回線を通じて接続されており、また、監視網230とネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0020】
アラーム管理サーバ210は、受信部211と、アラーム管理DB212と、発信部213と、送信部214と、表示部215とを有する。オペレーション管理サーバ220は、オペレーション判定部221と、オペレーション管理DB222と、オペレーションスコアDB223と、オペレーション履歴DB224とを有する。
【0021】
アラーム管理サーバ210の受信部211は、監視網230を介して接続されているネットワーク機器231及びサーバ232から発せられるアラームを受信する。また、アラーム管理DB212は、受信部211がネットワーク機器231又はサーバ232から受信したアラームを管理する。発信部213は、受信部211が受信したアラームをオペレーション管理サーバ220に発信する。送信部214は、発信部213を介して、オペレーション管理サーバ220のオペレーション判定部221にアラームを送信する。表示部215は、「ネットワーク機器の故障」、「サーバのCPUの以上」、「機器停止」のようなアラームの内容を表示し、また、オペレーションの内容を表示する。アラームの具体的な内容としては、図13に示すとおり、アラームの発生時刻1301、アラームの発生箇所1303、装置ダウン、サーバダウン等のアラーム内容1305、致命的、軽微等のアラームの重要度1307を表示する。
【0022】
オペレーション管理サーバ220のオペレーション管理DB222は、ネットワークを介して通知されるネットワーク機器231等から発せられたアラームを解消するために実行されたオペレーションを管理する。オペレーション判定部221は、発信部213から発信されたアラームの内容を判定する。オペレーションスコアDB223は、アラームを解消するために選択されたオペレーションのスコアを随時更新する。オペレーション履歴DB224は、発生したアラームに対応するために選択されたオペレーションを記憶する。なお、スコアは、オペレショーンがアラームの解消に寄与した寄与率に基づいて算定する値であり、スコアの値が高いほどアラームの解消に効果的であることを示す。
【0023】
図3は、本実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0024】
ステップS301において、表示部215はアラームの具体的内容を表示する。ステップS303において、オペレーション判定部221は、アラームに対応する複数のオペレーションを選択する。ステップS305において、オペレーション判定部221は、選択したオペレーションの閾値を、オペレーション管理DB222にて確認し、アラームに対応するオペレーションのスコアと比較する。ステップS307において、オペレーション判定部221は、選択したオペレーションのスコアがオペレーション管理DB222に蓄積されている閾値以上であれば、アラームを解消するのに効果があるレコメンドオペレーションとして表示部215に表示する。一方、選択したオペレーションのスコアがオペレーション管理DB222に蓄積されている閾値以下である場合には、オペレーション判定部221は、通常のオペレーションとして表示部215に表示する。
なお、閾値はネットワーク運用管理において予め定められた規定に基づいて決定する。たとえば、運用形態により特定のオペレーションの選択が少ないと仮定した場合には、閾値を下げる。
【0025】
図4は、本実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0026】
ステップS401において、表示部215は、オペレータ端末240に複数のオペレーションを表示する。ステップS403において、オペレータ端末240は、オペレータに選択されたオペレーションを表示する。ステップS405において、オペレーション履歴DB224は、選択されたオペレーションをデータベースに蓄積する。ステップS407において、オペレーション履歴DB224は、選択されたオペレーションをオペレーションの行動列として順次追加保存する。ステップS409において、アラームが解消した場合には、オペレータ端末240は処理を終了する。ステップS411において、オペレーションスコアDBは、オペレーションスコアの更新を行なう。一方、アラームが解消しなかった場合には、オペレータ端末240には、複数のオペレーションが表示される(ステップS401)。
【0027】
図5は、本実施形態に係る情報処理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0028】
ステップS501において、オペレーション履歴DB224は、保存されたオペレーションの行動列から、各オペレーションがアラームを解消するのに寄与した寄与率を計算する。ステップS503において、オペレーションスコアDB223は、各オペレーションの寄与率を用いて、次式により各オペレーションのスコアを導き出す。ステップS505において、オペレーションスコアDB223は、各オペレーションのスコアを正規化する。
【0029】
寄与率は、以下の数式で定義される。
【数1】
寄与率は蓄積されているオペレーションの行動列のうち後方のオペレーションほど寄与率が高くなるよう設定する。たとえば、オペレーションA、B、Cの順に実施され、オペレーションCによりアラームが解消された場合に、オペレーションCに対する寄与率を最も高く設定する。また、オペレーションA、及びBの寄与率は、オペレーションCより低く設定するが、オペレーションAと比べてBは、Cの前に実施されていることから、オペレーションBの寄与率をAより高く設定する。以上のとおり寄与率を設定することで、以下の数式に示すように各オペレーションの寄与率が定義される。
【数2】
ここで、iは添え字であり、nは蓄積されているオペレーションの行動列の個数に該当する。オペレーションA、B、Cによりアラームが解消された場合の寄与率は、オペレーションAに対する寄与率が1/6、オペレーションBに対する寄与率が2/6、オペレーションCに対する寄与率が3/6として表現される。そして、この寄与率を使用してオペレーションスコアDB223に蓄積されるアラームに対応するオペレーションのスコアを更新する。
【0030】
オペレーションスコアDB223のスコアは、以下の数式により導き出す。
【数3】
なお、score(opi|almj)は、アラーム種別がalmjに対するopiで表わされるオペレーションのスコアを示す。
【0031】
そして、各オペレーションのスコアが更新された後に、これら各オペレーションのスコアをオペレーションスコアDB223との関係で正規化する必要がある。すなわち、更新化後のスコアはオペレーションAで7/18、オペレーションBで8/18、オペレーションCで9/18であり、これらスコアの正規化後のスコアはオペレーションAで7/24、オペレーションBで8/24、オペレーションCで9/24である。
【0032】
図6は、本実施形態に係る情報処理システムにおけるネットワーク機器、アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0033】
ステップS601において、ネットワーク機器はアラームの発生を追加する。ステップS603において、アラーム管理サーバは、「装置にアクセスする」、「エラー発生状態と異なる状態にする(切り戻す)」、「再起動する」のような実行可能なオペレーションをオペレーション管理サーバに要求する。ステップS605において、オペレーション管理サーバは、実行可能なオペレーションをアラーム管理サーバに回答する。ステップS607において、アラーム管理サーバは、アラーム及び実行可能なオペレーションを追加して、表示部を介してオペレータ端末に通知する。
【0034】
図7は、本実施形態に係る情報処理システムにおけるアラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0035】
ステップS701において、オペレータ端末は、アラーム管理サーバにアラーム表示を要求する。ステップS703において、アラーム管理サーバは、オペレータ端末からの要求を受けて、オペレーション管理サーバに対して、実行可能なオペレーションを要求する。ステップS705において、オペレーション管理サーバは、アラーム管理サーバに対して、実行可能なオペレーションを回答する。ステップS707において、アラーム管理サーバは、オペレータ端末に対して、アラーム表示及び実行可能なオペレーションを通知する。
【0036】
図8は、本実施形態に係る情報処理システムにおけるネットワーク機器、アラーム管理サーバ、オペレーション管理サーバ、及びオペレータ端末の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0037】
ステップS801において、オペレータ端末は、端末上に表示されたアプリケーションを利用して、アラーム管理サーバに対してオペレーションの実行を要求する。ステップS803において、アラーム管理サーバは、ネットワーク機器に対して、監視網側の装置・機器へのオペレーションを要求する。ステップS805において、ネットワーク機器は、監視網側の装置・機器のオペレーションが実行されたことを応答する。ステップS807において、アラーム管理サーバは、オペレーションが実行された結果をオペレーション管理サーバに通知する。たとえば、アプリケーションに表示された「特定の状態に切り戻す」のオペレーションを選択した場合に、「ネットワーク機器の状態が状態Aから状態Bになりました」のような実行結果を、アラーム管理サーバは、オペレーション管理サーバに通知する。ステップS809において、オペレーションスコアDBはオペレーションの更新処理を実施する。ステップS811において、アラーム管理サーバは、オペレータ端末に対して、オペレーションの実行結果を応答する。
【0038】
図9は、オペレーション管理データベースを示す図である。
【0039】
オペレーション管理データベース222は、アラームの発生に際し、アラームの種別に対して特定のオペレーションを表示するか否かを判定する。
【0040】
オペレーション管理データベース222は、オペレータ端末240からの操作により更新可能であり、また、複数のオペレーションを1つのオペレーションとして登録可能である。さらに、オペレーション管理データベース222では、複数のオペレーションを1つのオペレーションとして登録した場合には、オペレーション履歴DB224にて生成されたオペレーションを登録する。これらの登録されたオペレーションについては、オペレータ端末240にオペレーションを表示するか否かを決定する判定閾値も登録される。この判定閾値は、オペレータ端末240からの特定の作業により更新可能である。
【0041】
図9には、オペレーション名op1、op2、op2-op3-op1、の3つのオペレーションが登録されており、それぞれの判定閾値が0,3、0,2、0,1として登録されている。したがって、オペレーションスコアDB223に登録されているアラーム種別に該当するオペレーションのスコアが、判定閾値0,3、0,2、0,1以上である場合に、これらオペレーション名op1、op2、op2-op3-op1をオペレータ端末240に表示する。
【0042】
図10は、アラーム管理データベースを示す図である。
【0043】
監視網内のネットワーク機器、又はサーバから発生したアラームを管理するために蓄積されるデータベースである。アラーム識別子1001は、アラームを特定するのに用いる。アラーム種別1003は、発生したアラームに対応するアラームの種別を表示する。アラーム発生箇所1005は、アラームが発生した箇所を表示する。アラーム発生時刻1007は、アラームが発生した時刻を詳細に表示する。重要度1009は、アラームの重要度を示すものであり、アラームによりもたらされる被害の程度を表示する。アラーム解消時刻1011は、アラームが解消した時刻を詳細に表示する。したがって、アラームが解消しなければ解消時刻は表示されない。
【0044】
アラーム識別子XXXalm1YYについて見ると、アラーム種別がalm1、アラーム発生箇所がルータA、アラーム発生時刻が2010/3/1 13:00.01、重要度が5である。
【0045】
図11は、オペレーションスコアデータベースを示す図である。
【0046】
図11は、アラーム種別に対する各オペレーションと、スコアを保持するデータベースを示す。テーブル1100は、アラーム種別(alm1、alm2、alm3…)と、オペレーション(op1、op2、op3…)と、各アラームに対してオペレーションが選択されるスコア(alm1:0,2 0,7 0,05…)が表示されている。
【0047】
図12は、オペレーション履歴データベースを示す図である。
【0048】
図12は、特定のアラーム種別を持つアラーム(エラー)が発生したときに、オペレータが選択するオペレータションの履歴をアラーム(エラー)が解消されるまでの時間と合わせて格納するテーブル1200を示す。
【0049】
アラーム解消時刻1201、アラーム発生時刻1202、アラーム種別1203、発生したアラームに対して行なったオペレーション1〜4(1204〜1207)を示す。実行されたオペレーションは、アラーム(エラー)が解消するまでの間に次々と格納される。また、アラーム解消時刻は、アラームが解消されるまでは格納されない。
【0050】
テーブルの1行目は、アラーム種別alm2のアラームが2010/3/1 13:00.01に発生し、オペレーション1としてop2を実行し、さらにオペレーション2としてop3を実行した事により、2010/3/1 14:00.05にアラームが解消していることを示す。
【0051】
以上の構成及び動作により、本実施形態に係る情報処理システムによれば、通知されたアラームを確認して、アラームに対処するのに適したオペレーションを、提示されたオペレーションから選択して実行することによりアラームを解消することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステム又は装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0052】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されても良いし、単体の装置に適用されても良い。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。
【0053】
[実施形態の他の表現]
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0054】
(付記1)
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムであって、
前記アラーム管理サーバは、
アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームの解消に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
(付記2)
前記アラーム管理サーバは、
前記選択されたオペレーションをオペレータ端末に通知する通知手段をさらに有することを特徴とする付記1に記載の情報処理システム。
(付記3)
前記通知手段は、
前記アラームの解消に寄与した前記オペレーションにスコアを付し、
前記選択されたオペレーションの前記スコアの値が閾値よりも高いオペレーションを前記アラームの解消に適したオペレーションとして通知することを特徴とする付記2に記載の情報処理システム。
(付記4)
前記オペレーション選択手段は、前記アラームの解消に寄与した前記オペレーションの寄与率を
【数4】
により求めることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記5)
前記オペレーション選択手段は、各オペレーションのアラームに対応するスコアを
【数5】
により求めることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記6)
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置であって、
前記アラーム管理サーバは、
前記アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理手段に前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
(付記7)
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムを用いたネットワーク管理方法であって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
(付記8)
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置の制御プログラムであって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理装置の制御プログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムであって、
前記アラーム管理サーバは、
アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームの解消に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記アラーム管理サーバは、
前記選択されたオペレーションをオペレータ端末に通知する通知手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記通知手段は、
前記アラームの解消に寄与した前記オペレーションにスコアを付し、
前記選択されたオペレーションの前記スコアの値が閾値よりも高いオペレーションを前記アラームの解消に適したオペレーションとして通知することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記オペレーション選択手段は、前記アラームの解消に寄与した前記オペレーションの寄与率を
【数4】
により求めることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記オペレーション選択手段は、各オペレーションのアラームに対応するスコアを
【数5】
により求めることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置であって、
前記アラーム管理サーバは、
前記アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理手段に前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムを用いたネットワーク管理方法であって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置の制御プログラムであって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理装置の制御プログラム。
【請求項1】
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムであって、
前記アラーム管理サーバは、
アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームの解消に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記アラーム管理サーバは、
前記選択されたオペレーションをオペレータ端末に通知する通知手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記通知手段は、
前記アラームの解消に寄与した前記オペレーションにスコアを付し、
前記選択されたオペレーションの前記スコアの値が閾値よりも高いオペレーションを前記アラームの解消に適したオペレーションとして通知することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記オペレーション選択手段は、前記アラームの解消に寄与した前記オペレーションの寄与率を
【数4】
により求めることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記オペレーション選択手段は、各オペレーションのアラームに対応するスコアを
【数5】
により求めることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置であって、
前記アラーム管理サーバは、
前記アラームを受信するアラーム受信手段と、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積手段と、
前記オペレーション管理手段に前記アラームを通知するアラーム通知手段と、
を備え、
前記オペレーション管理サーバは、
前記通知されたアラームを解析するアラーム解析手段と、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理システムを用いたネットワーク管理方法であって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
アラーム管理サーバと、オペレーション管理サーバとを含む情報処理装置の制御プログラムであって、
前記アラーム管理サーバにおいてアラームを受信するアラーム受信ステップと、
前記受信したアラームを蓄積するアラーム蓄積ステップと、
前記オペレーション管理サーバに前記アラームを通知するアラーム通知ステップと、
前記オペレーション管理サーバが、前記通知されたアラームを解析するアラーム解析ステップと、
前記解析したアラームへの対処に適したオペレーションを選択するオペレーション選択ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理装置の制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−216893(P2012−216893A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78925(P2011−78925)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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