説明

情報処理システム及びプログラム

【課題】コンピュータに用いられるHDD装置の省電力化を図る。
【解決手段】動作状態監視部201が各アプリケーション300の動作状態を監視し、動作を停止したアプリケーション300を検出するとHDD使用状態管理部205に通知する。HDD使用状態管理部205は、動作状態監視部201により通知されたアプリケーション300が使用する使用HDDを抽出するとともに、抽出した使用HDDが動作中の他のアプリケーション300に使用されていない場合に、HDDコントローラ400に対して、当該使用HDDへの電力供給の停止を指示する。HDDコントローラ400は、HDD使用状態管理部205から指示されたHDDへの電力供給を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ装置で用いられるデバイスの省電力化技術に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ装置でアプリケーションプログラム(以下、単にアプリケーションともいう)を実行する場合、アプリケーションで利用するデータはHDD(Hard Disc Drive)装置やSSD(Solid State Drive)装置等の2次記憶装置に記録されている(以下では、HDD装置を代表例として説明を進める)。
アプリケーションは必要に応じて、HDD装置からデータを読み書きする。
読み書きする場合はHDD装置が当然電源ONの状態でなければならない。
【0003】
HDD装置は電源ON/OFFを繰り返すと、寿命(耐用年数)が短くなる。よって電源ON/OFFは少なくしたほうがいい。
一般的なコンピュータ装置では、HDD装置は常に電源ON状態であり、また、いつも読み書きが可能である。反面、一般的なコンピュータ装置では、消費電力が多いという短所もある。
【0004】
この点、特許文献1には、長時間使用していないHDD装置は電源OFFとすることで、消費電力を抑える技術が開示されている。
より具体的には、特許文献1の技術では、HDD装置の状態を監視し、一定時間HDD装置にアクセスがなければ、HDD装置を停止するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−293314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術では、HDD装置へのアクセスがなくなってから一定時間が経過した後に、HDD装置を停止させる。
このため、HDD装置へのアクセスがなくなってからも一定時間の間はHDD装置への電力供給が続いており、この間は使用されないにもかかわらずHDD装置への電力供給が続けられ、結果として無駄な電力消費が発生してしまうという課題がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決することを主な目的の一つとしており、効率的にHDD装置等のデバイスの省電力化を図ることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報処理システムは、
複数のデバイスを制御するデバイス制御装置に接続され、
実行時に使用する使用デバイスが各々に指定されている複数のアプリケーションプログラムを有する情報処理システムであって、
各アプリケーションプログラムの使用デバイスが示される使用デバイス情報を記憶する使用デバイス情報記憶部と、
アプリケーションプログラムごとに動作状態を監視し、動作を停止したアプリケーションプログラムを検出する動作状態監視部と、
前記使用デバイス情報に基づき、前記動作状態監視部により検出された動作停止アプリケーションプログラムの使用デバイスを抽出するとともに、抽出した抽出使用デバイスが動作中のいずれかのアプリケーションプログラムに使用されているか否かを判断し、前記抽出使用デバイスが動作中のいずれのアプリケーションプログラムにも使用されていない場合に、前記デバイス制御装置に対して、前記抽出使用デバイスの電力消費量をアプリケーションプログラムの実行時よりも制限するよう指示するデバイス管理部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アプリケーションプログラムの停止によって使用されなくなった使用デバイスを即座に検出し、当該使用デバイスの電力消費量を制限するため、使用デバイスが使用されなくなってから電力消費量の制限までの間にタイムラグがなく、効率的に省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施の形態1に係るサーバコンピュータの構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係る動作例を示すフローチャート図。
【図3】実施の形態2に係る動作例を示すフローチャート図。
【図4】実施の形態1に係る使用HDD情報の例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る起動アプリケーション一覧表の例を示す図。
【図6】実施の形態1に係るHDD起動一覧表の例を示す図。
【図7】実施の形態1及び2に係るサーバコンピュータ装置のハードウェア構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係るサーバコンピュータ装置100(以下、単にサーバコンピュータともいう)の構成例を示す。
本実施の形態に係るサーバコンピュータ装置100は、複数のエンドユーザに対してサービスを提供することを目的として設計されたコンピュータである。
【0012】
サーバコンピュータ装置100は、HDD装置500(以下、単にHDDともいう)をn台(HDD1〜HDDn)有している。
HDD装置500は、サーバコンピュータ装置100に内蔵されていても構わないし、外付けでも構わない。
HDD装置500は、デバイスの例である。
【0013】
また、サーバコンピュータ装置100は、アプリケーションプログラム300(以下、単にアプリケーションともいう)をM個実行することができる。
各アプリケーション300は、特定のHDD装置500に格納されているデータを使用する。
アプリケーション300Aは、例えば、HDD1とHDD2に格納されているデータのみを使用し、それ以外のHDD装置500に格納されているデータは使用しないというように、各アプリケーション300には実行時に使用するHDD装置500が指定されている。
なお、各アプリケーション300が実行時に使用するHDD装置500は、使用デバイスの例に相当する。
【0014】
また、サーバコンピュータ装置100は、HDDコントローラ400を備える。
HDDコントローラ400は、後述のHDD使用状態管理部205の命令に基づき各HDDの起動/停止を制御する。
HDDコントローラ400は、デバイス制御装置の例である。
【0015】
また、サーバコンピュータ装置100において、動作状態監視部201は、アプリケーション300ごとに動作状態を監視し、動作を停止したアプリケーション300を検出する。
また、動作状態監視部201は、動作を停止したアプリケーション300を後述のHDD使用状態管理部205に通知する。
【0016】
使用HDD情報記憶部203は、使用HDD情報204を記憶している。
使用HDD情報204は、各アプリケーションが実行時にどのHDDを使用するのかを示す情報である。
使用HDD情報204は使用デバイス情報の例であり、また、使用HDD情報記憶部203は使用デバイス情報記憶部の例である。
【0017】
また、HDD使用状態管理部205は、使用HDD情報204に基づき、動作状態監視部201により検出された動作を停止したアプリケーション(動作停止アプリケーションプログラム)が使用するHDD(使用デバイス)を抽出し、抽出したHDDが動作中のいずれかのアプリケーションに使用されているか否かを判断する。
そして、HDD使用状態管理部205は、抽出したHDDが動作中のいずれのアプリケーションにも使用されていない場合に、HDDコントローラ400に対して、抽出したHDDの電力消費量をアプリケーションの実行時よりも制限するよう命令する。
本実施の形態では、HDD使用状態管理部205は、HDDコントローラ400に対して、抽出したHDDへの電力供給を停止するように命令する。
HDD使用状態管理部205は、デバイス管理部の例である。
【0018】
また、起動アプリケーション一覧表202は、現在動作中のアプリケーションの一覧を示す情報である。
また、HDD起動一覧表206は、現在稼働中のHDDの一覧を示す情報である。
【0019】
なお、アプリケーション300、動作状態監視部201、起動アプリケーション一覧表202、使用HDD情報記憶部203、使用HDD情報204、HDD使用状態管理部205、HDD起動一覧表206が情報処理システム200に相当する。
また、動作状態監視部201、HDD使用状態管理部205は、ソフトウェアにより(例えば、OS(Operating System)の機能の一部として)実現することが考えられる。
【0020】
図4は、使用HDD情報204の例を示す。
使用HDD情報204は、サーバコンピュータ装置100のOS、アプリケーション300ごとに使用するHDD装置500が示される。
使用HDD情報204には、「プログラム名」と、「必須HDD装置」と、「使用HDD装置」の列がある。
「プログラム名」にはOS名、アプリケーション名が格納される。
「必須HDD装置」には、「プログラム名」に示されるプログラムを実行するために必須のHDD装置500が記述されている。「必須HDD装置」に記述されているHDD装置500はアプリケーションの起動・停止にかかわりなく常に動作する。
OSのプログラムコードや各アプリケーションのプログラムコードは、例えば、必須HDD装置に格納するようにする。また、図1のHDD1〜HDDnとは別の記憶装置にOSのプログラムコードや各アプリケーションのプログラムコードが格納されていてもよい。
「使用HDD装置」には、「必須HDD装置」以外にアプリケーションによって使われる可能性があるHDD装置500が示される。
また、使用HDD情報204は、例えば、書き換え可能な記憶装置(HDD装置、USB(Universal Serial Bus)メモリ、フラッシュメモリ、フレキシブルディスクなど)に格納されており、図1に示すように、HDD使用状態管理部205による利用時に使用HDD情報記憶部203にロードされる。使用HDD情報記憶部203は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
また、使用HDD情報204は、図1には図示していない編集プログラムにより内容を編集することが可能である。
例えば、いずれかのアプリケーション300の使用するHDD装置500が変更になった場合に使用HDD情報204の内容を編集する。
【0021】
図5は、起動アプリケーション一覧表202の例を示す。
起動アプリケーション一覧表202は、現在起動しているアプリケーション300のプログラム名とプロセスIDを格納しているデータである。
「プログラム名」には、現在起動しているアプリケーション300のプログラム名が格納される。
「プロセスID」には、OSが起動しているアプリケーション300を管理する番号(プロセスID)が格納される。
起動アプリケーション一覧表202は、動作状態監視部201が各アプリケーション300を監視し、監視結果に基づき更新を行う。
また、起動アプリケーション一覧表202は、HDD使用状態管理部205も参照可能である。
起動アプリケーション一覧表202は、動作状態監視部201が起動すると動作状態監視部201が管理するメモリ上に作成される。なお、明示的にデータを持つ以外にOSの標準機能を使って代用することもできる。
【0022】
図6は、HDD起動一覧表206の例を示す。
HDD起動一覧表206は、現在起動しているHDD装置500の一覧を管理するデータである。
「HDD装置」の列には、各HDD装置500の番号が格納されている。
「状態」の列には、HDD装置500が起動している場合は「起動」、停止している場合には「停止」が格納される。
HDD起動一覧表206は、HDD使用状態管理部205が起動するとHDD使用状態管理部205が管理するメモリ上に作成される。
HDD起動一覧表206にはすべてのHDD装置500の番号と、起動/停止の状態が記録されている。
すなわち、図1ではHDDはn台あるので、HDD起動一覧表206にはn行のレコードが存在する。
なお、HDD起動一覧表206は明示的にデータを持つ以外にOSの標準機能を使って代用することもできる。
【0023】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る動作状態監視部201とHDD使用状態管理部205の動作例を説明する。
なお、以下の説明では、アプリケーション300が「アプリケーションA」、「アプリケーションB」、「アプリケーションC」の3つであり、HDD装置500が「HDD1」、「HDD2」、「HDD3」、「HDD4」の4台であり、使用HDD情報204が図4のとおりであるとする。
また、図2の段階では、サーバコンピュータ装置100のOSが起動されており、動作状態監視部201及びHDD使用状態管理部205も起動されているものとする。
また、OSが必須で使用するHDD1もOSの起動の際に起動しているものとする。
【0024】
先ず、HDD使用状態管理部205により使用HDD情報204が所定の記憶装置から読み込まれ使用HDD情報記憶部203上に展開される。
また、HDD起動一覧表206が、HDD使用状態管理部205の管理するメモリ上に作成され、また、起動アプリケーション一覧表202が、動作状態監視部201の管理するメモリ上に作成される。
このとき起動アプリケーション一覧表202は空である。
また、最初は、HDD使用状態管理部205は、全てのHDD装置500を起動するようHDDコントローラ400に指示を行う。これにより、全てのHDD装置500が起動される。
このため、HDD起動一覧表206は全てのHDDの状態が「起動」となる。
【0025】
次に、HDD使用状態管理部205は、使用HDD情報204を読み込み、「必須HDD装置」に記載されているすべてのHDD装置500を調べ、調べたHDD装置500以外のHDD装置500への電力供給を停止するようHDDコントローラ400に指令を出す(S101)。
また、動作状態監視部201はOSが停止するまで、アプリケーション300の開始と終了を監視する(S102)。
【0026】
動作状態監視部201がアプリケーション300の開始または終了を検知すると(図4のS103でYES)と、動作状態監視部201は起動アプリケーション一覧表202を更新する。
また、動作状態監視部201は、HDD使用状態管理部205に動作を開始または終了したアプリケーション300を通知する。
【0027】
アプリケーション300の開始または終了が通知されると、HDD使用状態管理部205は、使用HDD情報204とHDD起動一覧表206を参照して、新たに起動すべきHDD装置500又は停止してもよいHDD装置500を求める(S104)。
例えば、現在、HDD起動一覧表206が図6に示す状態であり、動作状態監視部201からアプリケーションCの起動が通知された場合は、HDD使用状態管理部205は、使用HDD情報204(図4)から、アプリケーションCの使用HDD装置がHDD4であると判断する。
また、HDD使用状態管理部205は、HDD起動一覧表206から、HDD4は現在動作を停止していると判断する。
この結果、HDD使用状態管理部205は、HDD4を新たに起動するHDDとする。
また、例えば、現在、HDD起動一覧表206が図6に示す状態であり、動作状態監視部201からアプリケーションBの停止が通知された場合は、HDD使用状態管理部205は、使用HDD情報204(図4)から、アプリケーションBの使用HDD装置のうちのHDD2はアプリケーションAでも使用HDD装置になっており、また、アプリケーションAは動作中であるため、HDD2は使用されていると判断する。一方で、HDD使用状態管理部205は、HDD3は他のアプリケーションの使用HDD装置になっていないので、どのアプリケーションによっても使用されていないと判断する。
また、HDD使用状態管理部205は、HDD起動一覧表206から、HDD3は現在動作中であると判断する。
この結果、HDD使用状態管理部205はHDD3を停止すべきHDDとする。
【0028】
HDD使用状態管理部205は、新たに起動すべきHDDがある場合(S105でYES)は、HDDコントローラ400に、起動対象のHDDを通知して、HDDの起動を指示する(S106)。これにより、指示した起動対象のHDDが新たに起動することになる。
また、HDD使用状態管理部205は、HDD起動一覧表206を書き換える(S106)。上述の例では、HDD起動一覧表206のHDD4の状態を「起動」と書き換える。
【0029】
また、HDD使用状態管理部205は、稼働を停止すべきHDDがある場合(S107でYES)は、HDDコントローラ400に、停止対象のHDDを通知して、HDDの停止(HDDへの電力供給の停止)を指示する(S108)。これにより、指示した停止対象のHDDへの電力供給が停止することになる。
また、HDD使用状態管理部205は、HDD起動一覧表206を書き換える(S108)。上述の例では、HDD起動一覧表206のHDD3の状態を「停止」と書き換える。
【0030】
以上のように、本実施の形態に係るサーバコンピュータでは、動作状態監視部201が各アプリケーション300の動作状態を監視し、動作を停止したアプリケーション300を検出するとHDD使用状態管理部205に通知する。
また、HDD使用状態管理部205では、動作状態監視部201により通知されたアプリケーション300の使用HDDを抽出するとともに、抽出した使用HDDが動作中のいずれかのアプリケーション300に使用されているか否かを判断し、抽出した使用HDDが動作中のいずれのアプリケーション300にも使用されていない場合に、HDDコントローラ400に対して、当該使用HDDへの電力供給の停止を指示する。
このように、本実施の形態では、アプリケーションの停止によって使用されなくなったHDDを即座に検出し当該HDDの電源を落とすため、HDDが使用されなくなってからHDDへの給電の停止までの間にタイムラグがなく、効率的に省電力化を図ることができる。
また、アプリケーションの停止により即座にHDDの電源を落とすため、HDDからの騒音も減らすことができる。
【0031】
実施の形態2.
実施の形態1では、HDD使用状態管理部205は、動作状態監視部201からアプリケーションの停止を通知されると、使用HDDへの給電の停止を指示するが、本実施の形態では、HDD使用状態管理部205は、給電の停止の代わりに使用HDDを省電力モードで稼働させるように指示する。
つまり、本実施の形態では、各HDD装置は省電力モードで稼働可能である。
【0032】
本実施の形態に係るサーバコンピュータ装置100の構成例は図1と同じである。
また、使用HDD情報204、起動アプリケーション一覧表202、HDD起動一覧表206も図4〜図6に示す通りである。
【0033】
図3は、本実施の形態に係る動作状態監視部201とHDD使用状態管理部205の動作例を示すフローチャートである。
図3では、図2のS108がS208に置き換わっている。
S108では「HDDの停止命令を出す」となっていたが、S208では「HDDの省電力モードへの変更命令を出す」となっている。
なお、S208の省電力モードへの変更指令により、HDDコントローラ400は、対象となるHDDを省電力モードで稼働させる。
なお、図3の他のステップは、図2で示したものと同様であるため、説明を省略する。
【0034】
このように、本実施の形態では、アプリケーションの終了によって使用されなくなったHDDを省電力モードにすることによって、消費電力と騒音を減らすことができる。
【0035】
また、実施の形態1及び2において、動作状態監視部201が停止を検知したアプリケーションがミラーリングにより2つ以上のHDD装置に同一のデータを格納している場合は、HDD使用状態管理部205は、当該アプリケーションが用いている2つ以上のHDD装置が他のアプリケーションに使用されていない場合に、これら2つ以上のHDD装置への給電の停止又は省電力モードへの移行をHDDコントローラ400に指示する。
【0036】
なお、実施の形態1及び2では、サーバコンピュータ装置100を対象にして説明したが、本発明の適用対象はサーバコンピュータ装置100に限定されるものではない。
また、実施の形態1及び2では、HDDの省電力化について説明したが、実施の形態1及び2に示した方法をSSD等の記憶デバイスに適用するようにしてもいいし、他の種類のデバイスに適用するようにしてもよい。
【0037】
最後に、実施の形態1及び2に示したサーバコンピュータ装置100のハードウェア構成例について説明する。
図7は、実施の形態1及び2に示すサーバコンピュータ装置100のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図7の構成は、あくまでもサーバコンピュータ装置100のハードウェア構成の一例を示すものであり、サーバコンピュータ装置100のハードウェア構成は図7に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0038】
図7において、サーバコンピュータ装置100は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、HDD装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。なお、図7では、図1に示したn台のHDDを一体的に示している。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、HDD装置920の代わりに、SSD等の記憶装置を用いてもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、HDD装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力装置の一例である。
【0039】
また、通信ボード915は、例えば、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、SAN(ストレージエリアネットワーク)などに接続されている。
【0040】
HDD装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922を利用しながら実行する。
【0041】
また、RAM914には、CPU911に実行させるオペレーティングシステム921のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
【0042】
また、ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、HDD装置920にはブートプログラムが格納されている。
サーバコンピュータ装置100の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及びHDD装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
【0043】
上記プログラム群923には、実施の形態1及び2の説明において動作状態監視部201及びHDD使用状態管理部205として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
また、動作状態監視部201及びHDD使用状態管理部205は、オペレーティングシステム921の一部であってもよい。
【0044】
ファイル群924には、実施の形態1及び2の説明において、「〜の監視」、「〜の検出」、「〜の抽出」、「〜の比較」、「〜の更新」、「〜の設定」、「〜の選択」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1及び2で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、HDD装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0045】
また、実施の形態1及び2の説明において動作状態監視部201及びHDD使用状態管理部205として説明しているものは、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。
すなわち、実施の形態1及び2で説明したフローチャートに示すステップ、手順、処理により、動作状態監視部201及びHDD使用状態管理部205の動作を方法又はプログラムとして把握することもできる。
【符号の説明】
【0046】
100 サーバコンピュータ装置、200 情報処理システム、201 動作状態監視部、202 起動アプリケーション一覧表、203 使用HDD情報記憶部、204 使用HDD情報、205 HDD使用状態管理部、206 HDD起動一覧表、300 アプリケーション、400 HDDコントローラ、500 HDD装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のデバイスを制御するデバイス制御装置に接続され、
実行時に使用する使用デバイスが各々に指定されている複数のアプリケーションプログラムを有する情報処理システムであって、
各アプリケーションプログラムの使用デバイスが示される使用デバイス情報を記憶する使用デバイス情報記憶部と、
アプリケーションプログラムごとに動作状態を監視し、動作を停止したアプリケーションプログラムを検出する動作状態監視部と、
前記使用デバイス情報に基づき、前記動作状態監視部により検出された動作停止アプリケーションプログラムの使用デバイスを抽出するとともに、抽出した抽出使用デバイスが動作中のいずれかのアプリケーションプログラムに使用されているか否かを判断し、前記抽出使用デバイスが動作中のいずれのアプリケーションプログラムにも使用されていない場合に、前記デバイス制御装置に対して、前記抽出使用デバイスの電力消費量をアプリケーションプログラムの実行時よりも制限するよう指示するデバイス管理部とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記デバイス管理部は、
前記デバイス制御装置に対して、前記抽出使用デバイスへの電力供給を停止するよう指示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報処理システムは、
省電力モードで稼働可能な複数のデバイスに接続され、
前記デバイス管理部は、
前記デバイス制御装置に対して、前記抽出使用デバイスを省電力モードで稼働させるよう指示することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報処理システムは、
複数の記憶デバイスを制御するデバイス制御装置に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
複数のデバイスを制御するデバイス制御装置に接続され、
実行時に使用する使用デバイスが各々に指定されている複数のアプリケーションプログラムを有する情報処理システムに、
アプリケーションプログラムごとに動作状態を監視し、動作を停止したアプリケーションプログラムを検出する動作状態監視処理と、
各アプリケーションプログラムの使用デバイスが示される使用デバイス情報に基づき、前記動作状態監視部により検出された動作停止アプリケーションプログラムの使用デバイスを抽出するとともに、抽出した抽出使用デバイスが動作中のいずれかのアプリケーションプログラムに使用されているか否かを判断し、前記抽出使用デバイスが動作中のいずれのアプリケーションプログラムにも使用されていない場合に、前記デバイス制御装置に対して、前記抽出使用デバイスの電力消費量をアプリケーションプログラムの実行時よりも制限するよう指示するデバイス管理処理とを実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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