説明

情報処理装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒

【課題】電子帳票システムで結合帳票ファイルを印刷する場合において、結合帳票ファイルにセパレータを挿入することを可能とする。
【解決手段】帳票フォームデータと帳票テキストデータとを用いて生成された帳票ファイルを複数含む結合帳票ファイルと、セパレータを挿入する帳票ファイルを特定するためのセパレータ情報とを受信し、受信した前記結合帳票ファイルを分割して得られる帳票ファイル順に、前記セパレータ情報を用いて、セパレータを挿入する帳票ファイルかを判定し、判定の結果、セパレータを挿入する帳票ファイルであると判定された場合、帳票ファイル及びセパレータへ印刷するファイルからそれぞれ印刷データを生成して、生成された印刷データを前記印刷装置へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電子帳票システムにおいて結合帳票にセパレータを挿入する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
各種データベース上のデータを帳票フォームに直接反映するために、あらかじめ帳票フォームを設計しておき、その帳票フォームにデータを入力することで、電子的に閲覧可能な帳票ファイルを作成する電子帳票システムが存在する。
【0003】
この電子帳票システムでは、作成した複数の帳票ファイルの中から任意の帳票ファイルを結合して結合帳票ファイルとして出力・保存することもできる。(例えば、帳票A+帳票B+帳票Cを結合して一つの結合帳票ファイルを出力・保存する等)。これにより結合帳票を1つのジョブとして活用できるメリットがある。
【0004】
しかしながら、現在、結合帳票ファイルを印刷する場合、先頭に1つの表紙(バナーページ)しか挿入することができず、印刷物の間にセパレータを挿入したり、セパレータを給紙するカセットを指定したりすることができなかった。
【0005】
そのため、例えば、帳票ファイルA〜Dからなる帳票ファイルのうち、帳票ファイルA、B、Cの先頭に、色紙を給紙するカセット番号を指定して色紙のセパレータを挿入するといったことができなかった。
【0006】
特許文献1には、印刷装置側でジョブのセパレータ(中間セパレータ、(前、後))やジョブ一覧などを自動的に印刷し、印刷用紙の厚さが変化してもセパレータを正しく印刷して挿入したり、シーケンス番号を付与して複数の出力単位の順番を正しく認識したり、ホストコンピュータがセパレータ情報の送出を不要としたりする技術が開示されている。
【0007】
特許文献2には、挿入ページを印刷ジョブ間に挿入する挿入ページ処理を自己の機能として実行する画像形成装置に関する技術が開示されている。
【0008】
特許文献3には、プリンタが合紙機能を持たない場合でも合紙機能を使用することが可能となるプリンタドライバに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−155834号公報
【特許文献2】特開2008−73901号公報
【特許文献3】特開2005−316875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1及び2に記載の技術は、いずれも印刷装置(画像形成装置)における発明であって、印刷装置が取得した印刷データに基づいてセパレータの挿入を行う箇所を特定して印刷をするものであり、電子帳票システムで結合帳票ファイルを印刷する場合において、結合帳票ファイルにセパレータを挿入する技術ではない。
【0011】
また、特許文献3に記載の技術は、プリンタドライバの発明であって、合紙を挟む前のページの終わりを示すデータの後に、合紙の入ったトレイを示す制御コマンドと白紙出力用のデータの双方を出力するものであり、電子帳票システムで結合帳票ファイルを印刷する場合において、結合帳票ファイルにセパレータを挿入する技術ではない。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するものであり、電子帳票システムで結合帳票ファイルを印刷する場合において、結合帳票ファイルにセパレータを挿入することを可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、帳票生成サーバと、帳票印刷サーバと、印刷装置とがネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、前記帳票生成サーバは、印刷する複数の帳票ファイルの指定と、セパレータを挿入する帳票ファイルの指定とを少なくとも含む入力ファイルを受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けた入力ファイルに指定される複数の帳票ファイルを、帳票フォームデータと帳票テキストデータとを用いてそれぞれ生成する第一の生成手段と、前記第一の生成手段により生成された複数の帳票ファイルを前記入力ファイルに指定された順番で結合して結合帳票ファイルを生成する第二の生成手段と、前記第二の生成手段により生成された結合帳票ファイルと、前記入力ファイルに指定されたセパレータを挿入する帳票ファイルを特定するためのセパレータ情報とを前記帳票印刷サーバへ送信する第一の送信手段と、前記帳票印刷サーバは、前記第一の送信手段により送信された前記結合帳票ファイルと、前記セパレータ情報とを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した前記結合帳票ファイルを分割して得られる帳票ファイル順に、前記セパレータ情報を用いて、セパレータを挿入する帳票ファイルかを判定する判定手段と、前記判定手段による判定の結果、セパレータを挿入する帳票ファイルであると判定された場合、帳票ファイル及びセパレータへ印刷するファイルからそれぞれ印刷データを生成する第三の生成手段と、前記第三の生成手段により生成された印刷データを前記印刷装置へ送信する第二の送信手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
電子帳票システムで結合帳票ファイルを印刷する場合において、結合帳票ファイルにセパレータを挿入することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施の形態に係る電子帳票システムの構成を示す図である。
【図2】本実施の形態に係る端末のハードウェア構成を示す図である。
【図3】本実施の形態における全体の流れを示す図である。
【図4】入力ファイルの一例を示す図である。
【図5】本実施の形態における帳票生成サーバの流れを示すフローチャートである。
【図6】本実施の形態における帳票印刷サーバの流れを示すフローチャートである。
【図7】印刷イメージを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態に係る電子帳票システムの構成を示す図である。
【0018】
図1のネットワーク上の各種端末の接続構成はあくまでも一例であり、用途や目的に応じて様々な構成をとり得ることはいうまでもない。
【0019】
なお、本実施の形態における電子帳票システムは、帳票生成サーバ101及び帳票印刷サーバ102により構成されるが、帳票生成サーバ101及び帳票印刷サーバ102が同じサーバにより構成されてもよい。これらのサーバは、情報処理装置とも称する。
【0020】
帳票生成サーバ101は、主として電子的に閲覧可能な帳票ファイルを生成するサーバである。帳票ファイルは、帳票のフォームを定義する帳票フォームデータと、その帳票フォームデータに入力される実データである帳票テキストデータとがオーバーレイ処理されることにより生成される。帳票フォームデータと帳票テキストデータは、予め帳票生成サーバ101の外部記憶装置(外部メモリ)または外部データベースなどに保存されているが、その他のコンピュータ等からCSV形式等のデータ形式で受け取ることも可能である。
【0021】
帳票印刷サーバ102は、主として印刷装置へ送信する印刷データを帳票ファイルから生成するサーバである。また、帳票ファイルの印刷データと共に、セパレータに印刷するファイル(例えばテキストファイル)の印刷データ及び当該印刷データを印刷する給紙カセットのインデックス値(例えば、インデックス番号)を送信する。ここで、セパレータとは、印刷物の先頭または印刷物の間に挿入する仕切り用の紙(合紙)のことをいう。一方、バナーとは印刷物の先頭に挿入する紙(表紙)のことをいう。
【0022】
印刷装置103は、受信した印刷データを紙媒体に印刷する機能を備える機器である。本実施の形態における印刷装置103は、複数の給紙カセットを備え、受信した印刷データに対して指定されたインデックス値に応じて給紙カセットを特定し、印刷データを紙媒体へ印刷する機能を有するものとする。この機能によりサイズの異なる複数の紙や色紙等への印刷が可能となる。なお、印刷装置は、プリンタ、画像形成装置等と称することがある。
【0023】
クライアント端末104は、帳票ファイルの閲覧及び印刷の指示を行う者が使用する端末である。
【0024】
これらの帳票生成サーバ101、帳票印刷サーバ102、印刷装置103、クライアント端末104は、それぞれネットワーク105を介して通信可能に接続されている。
【0025】
図2は、本実施の形態に係る端末(帳票生成サーバ及び帳票印刷サーバ)のハードウェア構成を示す図である。
【0026】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスを統括的に制御する。また、ROM203或いは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるオペレーティングシステム(OS)や、各サーバあるいは各クライアントの後述する各種機能を実現するためのプログラムが記憶されている。
【0027】
RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア、一時待避領域等として機能する。
【0028】
入力コントローラ205は、入力部209からの入力を制御する。この入力部209としては、特に、サーバやクライアント等の端末では、キーボード、マウス等のポインティングデバイスが挙げられる。また、印刷装置等では、タッチパネル、ボタン、スイッチ等が挙げられる。
【0029】
表示コントローラ206は、表示部210の表示を制御する。この表示部210としては、例えば、CRTや液晶等が挙げられる。
【0030】
外部メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶する外部メモリ211へのアクセスを制御する。加えて、各サーバあるいは各クライアントの各種機能を実現するための各種テーブル、パラメータが記憶されている。この外部メモリ211としては、ハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)、PCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア等が挙げられる。
【0031】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワーク103を介して外部機器との通信制御処理を実行する。
【0032】
本発明を実現するためのプログラム212は、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラム212が用いる帳票ファイル213は、外部メモリ211に格納されている。
【0033】
帳票ファイル213は、帳票のイメージをクライアント端末104等において電子的に閲覧可能とするためのファイルであり、一または複数のページを含有している。上述したとおり、帳票ファイルは、帳票のフォームを定義する帳票フォームデータと、その帳票フォームデータに入力される実データである帳票テキストデータとがオーバーレイ処理されることにより生成される。なお、複数の帳票ファイルを結合してまとめたものを結合帳票ファイルという。この結合帳票ファイルは、一括して帳票ファイルを出力・保存する場合等に用いられ、一つのジョブとして活用できるメリットがある。
【0034】
なお、外部メモリ211には、帳票のフォームを定義する帳票フォームデータ、帳票フォームデータに入力される実データである帳票テキストデータ、及びセパレータへ印刷するファイルであるセパレータ用ファイルが格納される。
【0035】
図3は、本実施の形態における全体の流れを示す図である。
【0036】
最初にユーザが、クライアント端末104を操作してコマンドライン等から予め用意されている入力ファイル301を指定し、電子帳票システム(帳票生成サーバ101及び帳票印刷サーバ102)に対して、印刷の実行指示を行うことで処理がはじまる。
【0037】
入力ファイル301には、セパレータを挿入する帳票の指定、セパレータに印刷するテキストファイル等の指定、印刷装置における給紙カセットのインデックス値の指定がなされている。
【0038】
入力ファイル301の具体例を、図4を用いて説明する。この例は、帳票ファイルA、帳票ファイルB、帳票ファイルC、帳票ファイルDをまとめて印刷する場合に、帳票ファイルA、帳票ファイルB、帳票ファイルCのそれぞれにセパレータを挿入する場合の例である。また、セパレータに印刷するテキストファイルと、そのセパレータを印刷する給紙カセットのインデックス値の指定もなされる。ここで、それぞれの帳票ファイルに対して、セパレータに印刷するファイルパスを指定することができるため、それぞれ異なる内容の印刷をセパレータに対して行うことができる。セパレータに印刷するファイルはテキストファイルに限らず、画像ファイル等も指定可能である。また、セパレータを給紙するカセットのインデックス値を指定することができるため、例えば、色紙が給紙されるインデックス値を指定することにより、印刷時にそれぞれの帳票ファイルの単位を容易に仕分けすることができる。
【0039】
図7にこの入力ファイルによる印刷イメージを示す。帳票ファイルA、帳票ファイルB、帳票ファイルC、帳票ファイルDが印刷されると共に、色紙に印刷されたセパレータA、セパレータB、セパレータCが、それぞれ帳票ファイルA、帳票ファイルB、帳票ファイルCの前に挿入された状態で印刷される。
【0040】
なお、本実施の形態においては、コマンドラインから予め用意されている入力ファイルを指定することで実行の指示をしているが、コマンドラインから直接帳票ファイル等を指定する形態であってもよい。
【0041】
帳票生成サーバ101は、入力ファイル301を受信すると、入力ファイルに指定されている帳票ファイルを、帳票テキストデータ303と帳票フォームデータとからオーバーレイ処理をして生成し、生成した複数の帳票ファイルを一つの結合帳票ファイル305として、帳票印刷サーバ102へ送信する。また、セパレータへ印刷するためのセパレータ用ファイル307、並びにセパレータを挿入する帳票ファイルの番号と、セパレータを印刷する給紙カセットのインデックス値とが指定された印刷パラメータ306とを、帳票印刷サーバ102へ送信する。帳票生成サーバ101における処理については、図5を用いて後に説明する。
【0042】
帳票印刷サーバ102は、結合帳票ファイル305、印刷パラメータ306、セパレータ用ファイル307を用いて、プリントデータ(印刷データ)308を生成し、印刷装置103へ送信する。このプリントデータ308には、帳票ファイルの印刷データと、セパレータの印刷データと、セパレータの印刷データを給紙するカセットのインデックス値の指定が含まれる。帳票印刷サーバ102における処理については、図6を用いて後に説明する。
【0043】
印刷装置103は、受信したプリントデータ308を用いて印刷処理を行って紙媒体への印刷を行う。
【0044】
はじめに、帳票生成サーバにおける処理の流れを、図5を用いて説明する。
【0045】
図5は、本実施の形態における帳票生成サーバの流れを示すフローチャートである。
【0046】
ステップ501において、帳票生成サーバ101は、クライアント端末104からのコマンド要求を受け付ける。具体的には、図4に示す入力ファイル301の内容を受け付けることにより、処理を開始する。なお、コマンド要求を受ける際、印刷先の印刷装置の指定も同時に受け付ける。
【0047】
ステップ502において、帳票生成サーバ101は、入力ファイル301に指定されている帳票ファイルを得るために、帳票フォームデータと帳票テキストデータとを用いて、オーバーレイ処理を行って帳票ファイルを生成する。ここで帳票フォームデータと帳票テキストデータは、入力ファイル301に記載されている帳票ファイル名から特定する。また、複数帳票ファイルが入力ファイル301に指定されている場合は、入力ファイル301に指定されて順番に、指定されている数だけオーバーレイ処理をして帳票ファイルを生成する。
【0048】
ステップ503において、帳票生成サーバ101は、ステップ502において生成した帳票ファイルを、生成した順番で結合し、結合帳票ファイルを作成する。
【0049】
ステップ504において、帳票生成サーバ101は、入力ファイル301にセパレータの指定がされているかを判定する。セパレータの指定がされている場合は、ステップ505へ進み、指定がされていない場合は、ステップ506へ進む。
【0050】
ステップ505において、帳票生成サーバ101は、セパレータを挿入する帳票ファイルの順番と、使用するセパレータのパスを保存する。図4の入力ファイル301を例とすると、帳票ファイルA、帳票ファイルB、帳票ファイルC、帳票ファイルDの順番で指定があり、そのうちセパレータを挿入する帳票ファイルは帳票ファイルA、帳票ファイルB、帳票ファイルCとして指定されている。従って、セパレータを挿入する帳票ファイルの順番は、1、2、3番目の帳票ファイルとなる。また、入力ファイル301には、1、2、3番目の帳票ファイルそれぞれに挿入するセパレータに印刷するためのファイルの所在を示すパスが記載されているため、そのパスをメモリ等に保存する。保存した後、ステップ506へ進む。
【0051】
ステップ506において、帳票生成サーバ101は、入力ファイル301にカセットのインデックス値の指定がされているか判定する。インデックス値の指定がされている場合は、ステップ507へ進み、指定がされていない場合は、ステップ508へ進む。
【0052】
ステップ507において、帳票生成サーバ101は、指定されているカセットのインデックス値を保存する。図4の入力ファイル301を例とすると、インデックス値が1つ指定されているため、このインデックス値をメモリ等に保存する。なお、本実施の形態においては、インデックス値の指定は1つとしているが、複数インデックス値の指定も可能である。その場合、複数インデックス値をメモリ等に保存することとなる。保存した後、ステップ508へ進む。
【0053】
ステップ508において、帳票生成サーバ101は、印刷パラメータを帳票印刷サーバ102へ送信する。ここで、印刷パラメータには、給紙カセットのインデックス値と、セパレータを挿入する帳票ファイルの番号とが指定される。それぞれステップ505、507においてメモリ等に保存された情報から取得することができる。また、ステップ501において取得した印刷先の印刷装置の指定も合わせて印刷パラメータとして送信する。
【0054】
ステップ509において、帳票生成サーバ101は、入力ファイル301にバナー挿入の指定がされているかを判定する。バナーの指定がされていた場合は、ステップ510へ進み、指定がされていない場合は、ステップ511へ進む。なお、バナーとは、印刷物の先頭に挿入する表紙(バナーページ)のことをいい、従来から指定可能であった。
【0055】
ステップ510において、帳票生成サーバ101は、バナー用ファイルを帳票印刷サーバ102へ送信する。
【0056】
ステップ511において、帳票生成サーバ101は、入力ファイル301に
セパレータ挿入の指定がされているかを判定する。セパレータの指定がされていた場合は、ステップ512へ進み、指定がされていない場合は、ステップ515へ進む。図4の入力ファイル301を例とすると、本実施の形態において、セパレータ挿入を指定する場合、挿入したい帳票ファイルの次にセパレータに印刷したいファイルを指定することで、セパレータ挿入の指定を行うため、ここでは、それぞれの帳票ファイルの次にこの指定がされているかを確認することで、判定することができる。
【0057】
ステップ512〜514において、帳票生成サーバ101は、入力ファイル301に指定されたセパレータ数分繰り返しの処理を行う。また、ステップ513において、帳票生成サーバ101は、ステップ505において保存した情報から、指定されているセパレータ用ファイルを外部メモリ等から取得して、帳票印刷サーバ102へ送信する。例えば、セパレータ用ファイルが、テキストファイルの場合であれば、そのテキストファイルを帳票印刷サーバ102へ送信する。繰り返し処理が終了した場合、ステップ515へ進む。
【0058】
ステップ515において、帳票生成サーバ101は、ステップ503において作成した結合帳票ファイルを帳票印刷サーバ102へ送信する。
【0059】
ステップ516において、帳票生成サーバ101は、印刷実行命令を帳票印刷サーバへ送信して処理を終了する。
【0060】
次に、帳票印刷サーバ102における処理の流れを、図6を用いて説明する。
【0061】
図6は、本実施の形態における帳票印刷サーバの流れを示すフローチャートである。
【0062】
帳票印刷サーバ102は、帳票生成サーバ101から送信されるデータを受信することにより処理を開始する。
【0063】
ステップ601において、帳票印刷サーバ102は、印刷パラメータを受信したかを判定する。印刷パラメータを受信した場合は、ステップ602へ進み、その他のデータを受信した場合は、ステップ603へ進む。なお、印刷パラメータは、上述したとおり、給紙カセットのインデックス値と、セパレータを挿入する帳票ファイルの番号と、印刷先の印刷装置とが指定される。
【0064】
ステップ602において、帳票印刷サーバ102は、受信した印刷パラメータをメモリ等に保存する。
【0065】
ステップ603において、帳票印刷サーバ102は、バナー用ファイルを受信したかを判定する。バナー用ファイルを受信した場合は、ステップ604へ進み、その他のデータを受信した場合は、ステップ605へ進む。
【0066】
ステップ604において、帳票印刷サーバ102は、受信したバナー用ファイルをメモリ等に保存する。なお、結合帳票ファイルへバナーページを挿入することは従来から行われている。
【0067】
ステップ605において、帳票印刷サーバ102は、セパレータ用ファイルを受信したかを判定する。セパレータ用ファイルを受信した場合は、ステップ606へ進み、その他のデータを受信した場合は、ステップ607へ進む。
【0068】
ステップ606において、帳票印刷サーバ102は、セパレータを挿入する帳票ファイルの番号名でセパレータ用ファイル保存する。ここでセパレータを挿入する帳票ファイルの番号名は、ステップ602において保存した印刷パラメータ情報から取得することができる。例えば、1、2、3番の指定がされていた場合は、「1.txt」「2.txt」「3.txt」として保存する。
【0069】
ステップ607において、帳票印刷サーバ102は、結合帳票ファイルを受信したかを判定する。結合帳票ファイルを受信した場合は、ステップ608へ進み、その他のデータを受信した場合は、ステップ609へ進む。
【0070】
ステップ608において、帳票印刷サーバ102は、結合帳票ファイルを分割する。例えば、帳票ファイルA、帳票ファイルB、帳票ファイルC、帳票ファイルDからなる結合帳票ファイルから、それぞれの帳票ファイルを取得する。
【0071】
ステップ609において、帳票印刷サーバ102は、印刷実行命令を受信したかを判定する。印刷実行命令を受信した場合は、ステップ610へ進み、その他のデータを受信した場合は、最初に戻る(もしくはエラー終了としてもよい。)。
【0072】
ステップ610〜616において、帳票印刷サーバ102は、分割した帳票ファイル数分繰り返しの処理を行う。具体的には、分割した帳票ファイルの先頭から順番に繰り返しの処理を行う。
【0073】
ステップ611において、帳票印刷サーバ102は、セパレータを挿入する帳票ファイルであるかを判定する。具体的には、現在処理対象となっている帳票ファイルの順番に対応する番号が、ステップ606においてファイル名として付与されたセパレータ用ファイルが保存されているかによって判定することができる。セパレータを挿入する帳票ファイルでない場合は、ステップ612へ進み、セパレータを挿入する帳票ファイルである場合は、ステップ613へ進む。
【0074】
ステップ612において、帳票印刷サーバ102は、帳票ファイルの印刷データを生成する。具体的には、ステップ608において分割した帳票から印刷データを生成する。この印刷データは、印刷装置に対して印刷の実行を指示するためのデータである。ページ記述言語(PDL)により記述される。
【0075】
ステップ613において、帳票印刷サーバ102は、セパレータ用ファイルと帳票ファイルの印刷データを生成する。具体的には、ステップ606において保存したセパレータ用ファイルと、ステップ608において分割した帳票ファイルからそれぞれ印刷データを生成する。
【0076】
ステップ614において、帳票印刷サーバ102は、セパレータ用ファイルが指定されたインデックス値から給紙されるようにコマンドをセットする。具体的には、ステップ602において保存した印刷パラメータに含まれる給紙カセットのインデックス値を、ステップ613において生成した印刷データにコマンドをセットする。このようにセパレータ用ファイルの印刷データに給紙カセットのインデックス値のコマンドをセットすることで、印刷装置において、この印刷データについては、指定された給紙カセットから紙媒体を給紙して印刷処理を実行させることができる。
【0077】
ステップ615において、帳票印刷サーバ102は、印刷パラメータに指定されている印刷装置へ印刷データを送信する。ここで送信する印刷データは、帳票ファイルから生成した印刷データ単独、若しくは帳票ファイルから生成した印刷データと、セパレータ用ファイルから生成した印刷データとを送信する。
【0078】
ステップ617において、帳票印刷サーバ102は、帳票生成サーバ101に対して、処理結果の通知を行って処理を終了する。
【0079】
なお、本実施の形態においては、ステップ610〜616の繰り返し処理の間に順次ステップ615で印刷データを印刷装置へ送信している。即ち、分割した帳票ファイルの印刷データを順次印刷装置へ送信している。そのため、印刷装置側で、他端末から印刷データが割り込まれる可能性がある。
【0080】
そこで、これを防ぐために、ステップ610〜616の繰り返し処理の間に直ちに印刷データを印刷装置へ送信するのではなく、生成した印刷データを一時的に保存しておき、繰り返し処理が終わった後に、まとめて印刷データを送信することが考えられる。
【0081】
以上より、電子帳票システムで結合帳票ファイルを印刷する場合において、結合帳票ファイルにセパレータを挿入することが可能となる。
【0082】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0083】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0084】
また、本発明におけるプログラムは、図5〜6の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は図5〜6の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは5〜6の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0085】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0086】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0087】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0088】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0089】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0090】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0091】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0092】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0093】
101 帳票生成サーバ
102 帳票印刷サーバ
103 印刷装置
104 クライアント端末
105 ネットワーク
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 表示コントローラ
207 外部メモリコントローラ
208 通信I/Fコントローラ
209 入力部
210 表示部
211 外部メモリ
212 プログラム
213 帳票ファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票生成サーバと、帳票印刷サーバと、印刷装置とがネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、
前記帳票生成サーバは、
印刷する複数の帳票ファイルの指定と、セパレータを挿入する帳票ファイルの指定とを少なくとも含む入力ファイルを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた入力ファイルに指定される複数の帳票ファイルを、帳票フォームデータと帳票テキストデータとを用いてそれぞれ生成する第一の生成手段と、
前記第一の生成手段により生成された複数の帳票ファイルを前記入力ファイルに指定された順番で結合して結合帳票ファイルを生成する第二の生成手段と、
前記第二の生成手段により生成された結合帳票ファイルと、前記入力ファイルに指定されたセパレータを挿入する帳票ファイルを特定するためのセパレータ情報とを前記帳票印刷サーバへ送信する第一の送信手段と、
前記帳票印刷サーバは、
前記第一の送信手段により送信された前記結合帳票ファイルと、前記セパレータ情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した前記結合帳票ファイルを分割して得られる帳票ファイル順に、前記セパレータ情報を用いて、セパレータを挿入する帳票ファイルかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定の結果、セパレータを挿入する帳票ファイルであると判定された場合、帳票ファイル及びセパレータへ印刷するファイルからそれぞれ印刷データを生成する第三の生成手段と、
前記第三の生成手段により生成された印刷データを前記印刷装置へ送信する第二の送信手段と
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記セパレータ情報は、セパレータを挿入する帳票ファイルの順番情報であり、
前記判定手段は、前記結合帳票ファイルを分割して得られる帳票ファイル順と、前記セパレータを挿入する帳票ファイルの順番情報との対応関係から、セパレータを挿入する帳票ファイルかを判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記入力ファイルには、セパレータを印刷する給紙カセットのインデックス値の指定を含み、
前記第一の送信手段は、前記インデックス値を送信し、
前記受信手段は、前記インデックス値を受信し、
前記第三の生成手段は、セパレータへ印刷するファイから生成する印刷データに、前記受信手段により受信したインデックス値に従って給紙されるようにコマンドをセットすることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第一の送信手段は、セパレータへ印刷するファイルを送信し、
前記受信手段は、前記セパレータへ印刷するファイルを受信し、
前記第産の生成手段は、前記受信手段により受信した前記セパレータへ印刷するファイルから印刷データを生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
結合帳票ファイルの含まれる帳票ファイルにセパレータを挿入して印刷装置において印刷可能な情報処理装置であって、
帳票フォームデータと帳票テキストデータとを用いて生成された帳票ファイルを複数含む結合帳票ファイルと、セパレータを挿入する帳票ファイルを特定するためのセパレータ情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した前記結合帳票ファイルを分割して得られる帳票ファイル順に、前記セパレータ情報を用いて、セパレータを挿入する帳票ファイルかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定の結果、セパレータを挿入する帳票ファイルであると判定された場合、帳票ファイル及びセパレータへ印刷するファイルからそれぞれ印刷データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された印刷データを前記印刷装置へ送信する送信手段と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
帳票生成サーバと、帳票印刷サーバと、印刷装置とがネットワークを介して通信可能な情報処理システムにおける情報処理方法であって、
印刷する複数の帳票ファイルの指定と、セパレータを挿入する帳票ファイルの指定とを少なくとも含む入力ファイルを受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受け付けた入力ファイルに指定される複数の帳票ファイルを、帳票フォームデータと帳票テキストデータとを用いてそれぞれ生成する第一の生成ステップと、
前記第一の生成ステップにより生成された複数の帳票ファイルを前記入力ファイルに指定された順番で結合して結合帳票ファイルを生成する第二の生成ステップと、
前記第二の生成ステップにより生成された前記結合帳票ファイルを分割して得られる帳票ファイル順に、前記セパレータ情報を用いて、セパレータを挿入する帳票ファイルかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定の結果、セパレータを挿入する帳票ファイルであると判定された場合、帳票ファイル及びセパレータへ印刷するファイルからそれぞれ印刷データを生成する第三の生成ステップと、
前記第三の生成ステップにより生成された印刷データを前記印刷装置へ送信する送信ステップと
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
帳票生成サーバと、帳票印刷サーバと、印刷装置とがネットワークを介して通信可能な情報処理システムにおいて実行可能なプログラムであって、
前記帳票生成サーバを
印刷する複数の帳票ファイルの指定と、セパレータを挿入する帳票ファイルの指定とを少なくとも含む入力ファイルを受け付ける受付手段、
前記受付手段により受け付けた入力ファイルに指定される複数の帳票ファイルを、帳票フォームデータと帳票テキストデータとを用いてそれぞれ生成する第一の生成手段、
前記第一の生成手段により生成された複数の帳票ファイルを前記入力ファイルに指定された順番で結合して結合帳票ファイルを生成する第二の生成手段と、
前記第二の生成手段により生成された結合帳票ファイルと、前記入力ファイルに指定されたセパレータを挿入する帳票ファイルを特定するためのセパレータ情報とを前記帳票印刷サーバへ送信する第一の送信手段として機能させ、
前記帳票印刷サーバを
前記第一の送信手段により送信された前記結合帳票ファイルと、前記セパレータ情報とを受信する受信手段、
前記受信手段により受信した前記結合帳票ファイルを分割して得られる帳票ファイル順に、前記セパレータ情報を用いて、セパレータを挿入する帳票ファイルかを判定する判定手段、
前記判定手段による判定の結果、セパレータを挿入する帳票ファイルであると判定された場合、帳票ファイル及びセパレータへ印刷するファイルからそれぞれ印刷データを生成する第三の生成手段、
前記第三の生成手段により生成された印刷データを前記印刷装置へ送信する第二の送信手段として機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムをコンピュータに読み取り可能に記憶する記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−198453(P2010−198453A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44059(P2009−44059)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】