情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
【課題】家電製品などの機器をネットワークを介して操作する際に、ユーザが各機器の状態を把握し、各機器の状態に応じて各機器を積極的に操作するような仕組みを提供する。
【解決手段】本開示に係る情報処理装置は、ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する操作情報送信部と、前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させるキャラクター処理部と、前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う表示処理部と、を備える。
【解決手段】本開示に係る情報処理装置は、ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する操作情報送信部と、前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させるキャラクター処理部と、前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う表示処理部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時では、インターネットなどのネットワーク(通信回線網)の発達に伴い、家庭で使用される家電製品についても、ネットワークに接続してユーザが操作できるようにすることで、利便性を高めることが想定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、家電製品等の機器をネットワークに接続した場合に、ネットワークを介して各機器を操作することは想定されているが、ユーザが積極的にこれらの機器を操作したくなるような仕組みは存在していなかった。また、複数の家電製品をネットワークを介して接続したとしても、一般ユーザにとっては、何の役に立つのかが判りにくいという問題があった。
【0004】
そこで、家電製品などの機器をネットワークを介して操作する際に、ユーザが各機器の状態を把握し、各機器の状態に応じて各機器を積極的に操作するような仕組みが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する操作情報送信部と、前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させるキャラクター処理部と、前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う表示処理部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本開示によれば、機器を操作するための操作情報に応じてキャラクターによって表される内容が変化するため、各機器を最適に操作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本開示に係る情報処理システムの構成を示す模式図である。
【図2】情報処理装置の構成を示す模式図である。
【図3】各機器と、各機器のそれぞれに対応づけられたキャラクターとの関係を説明するための模式図である。
【図4】階層化されて各機器のカテゴリーに対応したキャラクターの性格付けの一例を示す模式図である。
【図5】階層化されて各機器のカテゴリーに対応したキャラクターの性格付けの一例を示す模式図である。
【図6】表示部の表示例を示す模式図である。
【図7】表示部の表示例を示す模式図である。
【図8】表示部の表示例を示す模式図である。
【図9】表示部の表示例を示す模式図である。
【図10】各キャラクターの相関を示す模式図である。
【図11】テレビの電源をオンにした場合の、部屋の照明のオン/オフを問い合わせる連携動作を示すフローチャートである。
【図12】ブルーレイディスクを再生する場合の、BDプレーヤ、照明器、及びテレビの連携動作を示すフローチャートである。
【図13】扇風機とエアコンの連携動作を示すフローチャートである。
【図14】太陽電池と蓄電池の連携動作を示すフローチャートである。
【図15】ソフトウェアのアップデート処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0009】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.情報処理システムの構成例
2.情報処理装置の構成例
3.キャラクター処理部の処理
4.表示部の表示例
5.各キャラクターの相関、シナリオの例
6.情報処理装置の処理について
【0010】
1.情報処理システムの構成例
まず、図1を参照して、本開示に係る情報処理システム400の概略構成について説明する。情報処理システム400は、携帯型の情報処理装置100と、複数の機器200を有して構成されている。情報処理装置100と複数の機器200とは、インターネット等のネットワーク300を介して接続されている。
【0011】
情報処理装置100は、例えばスマートフォンなどの携帯端末から構成され、ネットワーク300を介して各機器200の情報を取得するととともに、ユーザの操作に応じて各機器200に対して操作指令を出し、各機器200を操作できるように構成されている。すなわち、情報処理装置100は、各機器200を操作するためのリモートコントローラとして機能することができる。
【0012】
また、本実施形態では、複数の機器200として、家庭内で使用される家電製品を例示する。一例として、複数の機器200は、テレビ、DVDプレーヤ、BD(ブルーレイディスク)プレーヤ等の記録再生装置、エアコンディショナー(エアコン)、扇風機、蓄電池、太陽電池発電機、部屋の照明装置などの家庭内で使用される各種製品が含まれる。ユーザは、情報処理装置100を操作することで、各機器200に所望の動作を行わせることができる。なお、複数の機器200は、家電製品以外の機器であっても構わない。例えば、機器200は、植物の状態を取得するセンサー等であっても良い。
【0013】
2.情報処理装置の構成例
図2は、情報処理装置100の構成を示す模式図である。情報処理装置100は、中央演算処理装置(CPU)110、複数のドライバ140、記憶部150、表示部160、音声出力部170、各種UIセンサー180を有して構成される。
【0014】
CPU110は、情報処理装置100の各構成要素を制御する。各種UIセンサー180は、操作ボタン、タッチセンサ等の入力装置を含む。CPU110は、各種UIセンサー180の操作に応じて情報処理装置100の各構成要素を制御するとともに、各機器200を操作するための操作情報を、ネットワーク300を介して各機器200へ送り、各機器200を操作することができる。また、CPU110は、ドライバ140を介して取得した各機器200の状況を表示部160に表示するとともに、音声出力部170から音声として出力することができる。
【0015】
図2に示すように、CPU200は、機器情報取得部112、キャラクター処理部114、表示処理部116、音声処理部117、操作情報取得部118、操作情報送信部120を有して構成される。図2に示す各構成要素は、CPU110と、CPU110を機能させるためのプログラムによって構成することができる。このプログラムは、例えばネットワーク300を介してダウンロードすることによって取得することができ、記憶部150に格納される。また、このプログラムは、外部から接続される記録媒体に格納されていても良く、この記録媒体を情報処理装置100に接続することによって、CPU110の各構成要素を機能させることができる。
【0016】
機器情報取得部112は、各機器200の情報(機器の状態情報)を取得する。各機器200の情報には、各機器200の電源のオン/オフ状態、稼動状況を示す各種情報などが含まれる。なお、操作情報送信部120によって送信される操作情報の送信の履歴を全て保持していれば、現在の機器200の状態を推定することが可能である。例えば、部屋の照明装置であれば、直前に電源オフのコマンドを送信したという履歴があれば、情報を新たに取得するまでもなく、電源が消えていると推定することができる。
【0017】
キャラクター処理部114は、本実施形態において特徴的な構成要素の1つであって、各機器200に対応し、各機器200を擬人化したキャラクターに関する処理を行う。キャラクター処理部114は、機器200の状態、または機器200を操作するための操作情報に基づいて、記憶部150に記憶されたキャラクターの表示状態、キャラクターに関する会話、またはシナリオをキャラクターに適用し、キャラクターによって表される処理の内容(キャラクターの状態、会話、シナリオ等)を変化させる。例えば、キャラクター処理部114は、機器200の操作内容(一例として、BDプレーヤーで再生したコンテンツの内容)に応じてキャラクターの表示状態(一例として、キャラクターの衣装等)を変更し、キャラクターの会話を変更し、シナリオを変更する等の処理を行う。キャラクターに関する処理については、シナリオの例に基づいて、後で詳細に説明する。
【0018】
表示処理部116は、表示部160に各種情報を表示するための処理を行う。表示処理部116は、機器情報取得部112が取得した各機器200の情報を表示するための処理を行う。また、表示処理部116は、キャラクター処理部112によるキャラクターの処理に関する表示処理を行い、各キャラクターの会話、各キャラクターとユーザとの会話で構成されるシナリオを表示する処理を行う。ここで、「会話」とは、各キャラクターの発言内容を含み、各キャラクターの会話とユーザによる操作入力によって情報のやり取りが行われる。シナリオは、複数の「会話」を含むことができ、会話の情報に機器200の操作情報または機器200の状態を示す情報が付与されて、内容が変化していくものである。つまり、シナリオは、会話情報に機器200の操作情報または機器200の状態情報が付加されて、操作情報または状態情報に応じた条件にしたがって処理が分岐していくことで、その内容が変化していくものである。表示処理部116の処理結果は、表示部160に送られて表示される。
【0019】
音声処理部117は、音声出力部170から各種情報を音声で出力するための処理を行う。音声処理部117は、機器情報取得部112が取得した各機器200の情報を音声として出力するための処理を行う。また、音声処理部117は、キャラクター処理部112によるキャラクターの処理に関する音声を出力するための処理を行い、各キャラクターの会話、シナリオを音声で出力するための処理を行う。音声処理部117の処理結果は、音声出力部170に送られ、音声として外部に出力される。
【0020】
操作情報取得部118は、ユーザによる操作情報を取得する処理を行う。操作情報取得部118は、各種UIセンサー180に入力されたユーザの操作情報を取得する。
【0021】
操作情報送信部120は、操作情報取得部118によって取得されたユーザの操作情報を各機器200に送信するための処理を行う。また、操作情報送信部120は、複数の機器200を連携して動作させる場合は、機器情報取得部118が取得した任意の機器200の状態に応じて、他の機器200を操作するための操作情報を送信する。この場合、操作情報送信部120は、機器情報取得部118が取得した任意の機器200の状態と、ユーザの操作情報に応じて、他の機器200を操作するための操作情報を送信することもできる。
【0022】
ドライバ140は、各機器200のそれぞれに対応して設けられ、操作情報送信部120によって各機器200に送られる操作情報を各機器200に対応したプロトコルに変換して各機器200に送信する。
【0023】
表示部160は、例えば液晶表示ディスプレイ(LCD)等から構成され、表示処理部116の処理に応じた表示を行う。各種UIセンサー180にはタッチセンサが含まれ、ユーザによる操作入力がタッチセンサから行われる場合は、タッチセンサは表示部160の表示画面上に配置される。また、UIセンサー180は、ユーザの行動範囲、行動軌跡を取得するGPSセンサーを含む。GPSセンサーによって取得されたユーザの行動範囲、行動軌跡は、記憶部150に蓄積される。
【0024】
音声出力部170は、スピーカ等の音声出力装置から構成される。音声出力部170は、音声処理部117の処理に応じた音声を出力する。
【0025】
記憶部150は、ROM、RAM、ハードディスク等から構成され、CPU110を機能させるためのプログラムを格納する。また、記憶部150は、本実施形態において特徴的な、キャラクターに関する情報、シナリオ等の情報を記憶する。キャラクターに関する情報、シナリオ等の情報は、ネットワーク300を介してダウンロードすることができる。また、記憶部150は、ユーザの家屋内の部屋の情報(部屋数、間取り)、各機器200が家屋内のどの部屋に存在するか、等の情報を記憶することができる。操作情報取得部118は、UIセンサー180から取得したユーザの操作情報に基づいて表示処理部116を機能させ、この結果、ユーザの操作によって指定された情報が記憶部150から読み出されて表示部160に表示される。また、操作情報取得部118は、UIセンサー180から取得したユーザの操作情報に基づいて、記憶部150に記憶されている情報を変更することができる。
【0026】
また、情報処理装置100は、ユーザの操作に応じて、ユーザのライフログ(一日の行動パターン、家電製品の使い方の好み等)を蓄積することができ、蓄積された情報は記憶部150に記憶される。キャラクター処理部114は、ライフログに応じて会話のパターン、シナリオを変更することができる。
【0027】
3.キャラクター処理部の処理
次に、キャラクター処理部114の処理について説明する。図3は、本実施形態において特徴的な、各機器200と、各機器200のそれぞれに対応づけられたキャラクターとの関係を説明するための模式図である。
【0028】
図3では、機器200のレイヤーである機器ステートレイヤーと、キャラクターのストーリーを示すレイヤーであるキャラクターストーリレイヤーとを対応付けて示している。図3では、機器200として、テレビ、BDプレーヤ、照明装置の3つを示している。また、3つの機器200に対応するキャラクターとして、キャラクターA、キャラクターB、キャラクターCを示している。
【0029】
各キャラクターA,B,Cは、仮想の人物であり、それぞれが特徴的な性格を有している。図3に示すように、キャラクター間の関係と、機器200間の関係が、お互いに影響を与えあっている。すなわち、機器200とキャラクターの対応付けのみならず、機器200間、及びキャラクター間の相互の関係まで対応づけられており、互いに影響を与えあっている。また、この関係の時間変化も、キャラクターのレイヤーと機器200のレイヤーで対応づけられている。従って、図3に示すように、時間変化により、3つの機器100のうち、BDプレーヤが廃棄処分等により家屋内に存在しなくなった場合は、BDプレーヤに対応するキャラクターBも存在しなくなる等の変化により、存在しなくなった事実がキャラクターに対応づけられる。
【0030】
そして、本実施形態では、各機器200に対応するキャラクターが、対応する機器200の状態をユーザに伝えるとともに、ユーザからの操作を受け取り、各機器200に反映させるために機能する。この際、各キャラクターは、個々に特有の性格を有しているため、ユーザは、個々に性格の異なる各キャラクターとの会話を楽しみながら、各機器200の状態を認識するとともに、各機器200に対する操作を行うことができる。
【0031】
これにより、ユーザは各キャラクターの性格を把握しつつ、各キャラクターが伝える機器200の情報を受け取り、各キャラクターに対して機器200の操作情報を伝える。これにより、ユーザは、ゲーム感覚で各機器200を操作することができる。また、ユーザが各キャラクターへ感情移入することによって、ユーザによる情報処理システム400の利用の更なる促進を図ることが可能となる。さらに、各ユーザが保有する家電製品の構成およびその時間変化は、ユーザの趣向とその時間変化を反映しており、一種のライフログであると考えられる。こうした情報は、キャラクターをユーザーにとってより魅力的にする上で有用である。こうした特徴により、本実施形態は家電製品ネットワークの利用促進を図ることが可能になるとともに、新たな機器200の購買意欲を高めることができる。キャラクターに関する構成は、スマートフォンアプリを制作し、スマートフォンにダウンロードすることで実現できる。キャラクターとの会話、シナリオの進行には、各種UIセンサー180などの様々なセンサー情報も利用できる。
なお、家電の組み合わせは様々であり、シナリオ、エピソードも多種類になることが想定されるため、アプリケーションは、例えばアニメーション、マンガ、イラスト、コスプレ、フィギュア等の同人コミュニティ等を通じて製作してもらうことも想定できる。従って、アプリケーションの創作をメーカの外部に広く二次創作を依頼することで、更なる利用を促進することが可能である。
【0032】
例えば、本実施形態のシステムはスクリプト言語で動作させるようにすることができる。この言語を二次創作を作りやすくするようにデザインし、また公開プラットフォームにすることにより、同人コミュニティが楽しみながら家電ネットを構築することが可能である。そして、これらの同人コミュニティにより、各家庭用、または特殊な機器用に高度にカスタマイズされたコンテンツが生み出されることが想定できる。また、家電の協調動作に関する、想像を超えるアイデアが出てくることも期待でき、同人コミュニティ等が生みだしたコンテンツの魅力が、家電ネットの普及や家電の売りあげに更に貢献することも想定できる。
【0033】
なお、本実施形態では、情報処理装置100としてスマートフォン等の携帯機器を用いるが、通常の動画程度ならスマートフォンで十分に送受信が可能であり、コンテンツ制作上のフレキシビリティも高い。また、機器の操作APIが規格化されていれば (MIDIのように)、機器毎の操作体系が共通化され、将来現れるであろう機器への対応も容易となる。
【0034】
図4及び図5は、階層化されて各機器200のカテゴリーに対応したキャラクターの性格付けの一例を示す模式図である。ここで、図4は、実際の機器200のカテゴリーを示している。また、図5は、図4に示す各機器200に対応付けられたキャラクターの性格を示している。
【0035】
図4の例では、家電のカテゴリーとして、DVDプレーヤ、テレビ、ブルーレイディスク(BD)プレーヤの3つを示している。そして、図5に示すように、DVDプレーヤ、テレビ、BDプレーヤのそれぞれには、対応するキャラクターの性格として、「卑屈」、「強気」、「高飛車」のそれぞれが対応付けされている。
【0036】
また、図4の例では、テレビについて、A社製品、B社製品、C社製品が挙げられており、図5に示すように、それぞれに対応するキャラクターはそれぞれ「強い」という共通項がありながらも、「銀河最強」、「猫には弱い」、「内心は弱気」等の階層的な性格付けがされている。更に、B社製品については、製品A、製品Bが挙げられており、それぞれに対応するキャラクターには、「三毛猫に弱い」、「シャム猫に弱い」といったより細かな性格付けがされている。このように、システムの提供側でキャラクターの性格付けを階層的にしておくことで、今後システムに参入する家電メーカ等に対して、性格付けのガイド(指針)を提供することができる。従って、システムに参入する新たな機器200が出現した時にも、キャラクターのストーリーがこの指針に沿って作成されており、かつ新たな機器200が既存のカテゴリーに入っていれば、ユーザは既存のシナリオのままストーリーを楽むことが可能である。そして、ユーザは、各機器200に対応するキャラクターと対話をしながら、各キャラクターの性格を楽しみつつ、各機器200の操作を行うことができる。
【0037】
このように、家電製品の各機器200にキャラクターを導入し、機器間ネットワークに対して今までとは全く違う意味を付加することによって、これまでとは違うタイプの需要を生じさせることができる。例えば、キャラクターの設定によってユーザの収集欲を煽ることによって、ワンセットの複数の機器200を購入させることなどが可能となる。また、機器200自体には興味がなくても、キャラクターに興味があるユーザに機器200を購入させることができる。
【0038】
更に、以下のように機器200に対応してキャラクターの性格付けを行うことで、ユーザによる情報処理システム400の利用を促進することができ、機器200の購買を促進することができる。
・機器200のソフトウェアアップデートをさせるとキャラクターが変化する。これにより、アップデートをビジネスに転嫁できる。
・家電の状態変化を記憶・制御することによって、各キャラクターを変化させ、また各キャラクターによりシナリオ(ゲーム)の進行が変わる。
・ 家電のライフログによるキャラクターのコンテンツ生成を行う。
【0039】
各キャラクターの「性格づけ」は、「発言パターン」の集合、あるいは、シナリオ上の様々な工夫によって表現される。つまり、発言内容だけでなく、キャラクターが出てくるタイミング、キャラクターの表情や容姿によっても「性格付け」が表現され、ユーザの印象に各キャラクターの「性格づけ」が大きな影響を与えることができる。発言パターンは、マッチパターンと返答のペアとする(例:こんにちは→やあ!最近どうだい?)。条件つき発言も作成可能である。特に、相手を指定して発話するように作られていることとする。新たな発言パターン集合を作成する場合は、ある既存の発言パターンをベースに、自分の意図にそぐわない部分のみ書き換えて新しい性格(発言パターン集合)とすることもできる。この場合、基本的には元の性格が継承され、それがカスタマイズされた性格とすることができる。
【0040】
4.表示部の表示例
図6〜図9は、表示部160の表示例を示す模式図である。ここで、図6は、初期画面を示しており、ユーザがUIセンサー180を操作して家屋内の特定の部屋Rを指定した場合に、その部屋Rの画像が表示されると共に、画面の左端には、部屋Rに存在する各機器200に対応するキャラクターのアイコンが表示される。また、キャラクターのアイコンにマーク「!」が付いている場合は、そのキャラクターに対応する機器に何らかの状態変化(イベント)が生じたことを示している。
【0041】
図7は、図6の状態から、ユーザが、タッチパネル操作によりキャラクターのアイコンをクリックした状態を示している。ユーザがキャラクターのアイコンをクリックすると、キャラクターが画面左側に拡大して表示される。また、図7に示すように、表示部160の画面下部には、選択したアイコンのキャラクターの会話の内容が表示される。ユーザは、UIセンサー180を操作することによって、キャラクターと会話をしたり、キャラクターに対応する機器200を操作するための指令を入力することができる。画面左側に表示されたキャラクターは、会話に伴って首を振る、体を動かすなどの動作を行う。このキャラクターの会話の口調は、キャラクターの性格を反映したものとされている。キャラクターの会話は、対応する機器200の状態、ユーザとの会話、ユーザからの指令に応じて変化し、記憶部150に記憶された会話パターン、シナリオに応じて会話が表示され、音声として出力される。このため、キャラクターの画像、動作、会話の口調などから、ユーザをキャラクターへ感情移入させることができる。そして、ユーザは、キャラクターとの会話を通じて、キャラクターに対応する機器200の状態の認識と、機器200に対する操作とを、キャラクターとの会話によって実現することができる。
【0042】
図8は、ユーザが指定した部屋R内に存在する機器200に対応するアイコンとともに、家屋内の1階の全ての部屋に存在する機器200に対応するアイコンを表示部160の表示画面に表示した例を示す模式図である。図8に示す例では、画面の左端に並んだアイコンのうち、上の2つのアイコンのみが枠Wで囲まれており、この2つのアイコンのキャラクターに対応する機器200のみが、ユーザ指定した部屋R内に存在していることが示されている。この場合、画面の左端に並んだアイコンのうち、下の4つのアイコンのキャラクターに対応する機器200は、家屋内に存在しているが、ユーザが指定した部屋R内には存在しない機器である。ユーザは、指定した部屋R以外に存在する機器200についても、左端に並んだアイコンのうちの下の4つのアイコンを操作することにより、機器200の情報を取得したり操作をすることが可能である。
【0043】
図9は、家屋内の1階の全ての部屋R1〜R4を表示した例を示す模式図である。この場合、1階の各部屋R1〜R4の平面図と、各部屋R1〜R4に存在する機器200に対応するアイコンが表示され、どの部屋にどの機器200が存在するか一目で認識することができる。この場合も、ユーザは、各部屋R1〜R4の機器200に対応するアイコンを操作することにより、機器200の情報を取得でき、各機器200を操作することが可能である。このようにして、家屋内の全ての部屋に存在する機器200を表示することで、ユーザは、家屋内の全ての機器200の状況を適切に操作することが可能である。
【0044】
5.各キャラクターの相関、シナリオの例
図10は、各キャラクターの相関を示す模式図である。図10に示すように、各キャラクターには、固有の性格付けがされている。ここでは、部屋内に存在する機器200として、時計、冷蔵庫、ウォークマンドッグ、ウェブカメラ、エアコン、扇風機、ブルーレイプレーヤー、フォトフレーム、テレビ(ブラビーヤと称する)、太陽電池、蓄電池、給湯器、バスタブが存在するものとする。そして、各機器200に対して図10に示すようなキャラクターが存在するものとする。また、図10では図示を省略しているが、家屋内の各部屋には照明装置(蛍光灯)などの機器200が存在し、対応するキャラクターが設定されている。
【0045】
なお、ウェブカメラのキャラクターは、ユーザの家庭の外交担当として位置づけられている。ウェブカメラはユーザの家の自慢の一品(例えば植物の成長の過程など)を撮り続けている。アピールメッセージはユーザによって書かれている。外交用キャラクターであるウェブカメラは、ネットワーク内を自律的に徘徊して、各家庭のウェブカメラが撮影した写真を蓄積したサーバにアクセスすることができる。他の家の外交用キャラクタ(例えば他の家のウェブカメラ)を発見する。そして、その二人(ウェブカメラ同士)は仲良くなり、お互いの家で記念写真を撮影し、写真交換、メッセージ交換を行なう。これにより、自律的にSNSが形成され、これを見た人間が、メッセージを作成し、またキャラクターを介して知り合いになることもできる。
【0046】
以下では、キャラクターとの会話により、ユーザが各機器200を操作する場合のシナリオの例(シーン(Scene)1〜シーン(Scene)13)を示す。なお、以下のシナリオにおいて、パネルは、表示部160の表示画面を示す。また、「萌家電」は、本システムの呼称である。また、各シーンにおいて、会話の主体は、図10に示す各キャラクターである。ユーザは、表示部160の表示画面を見て、タッチパネルを操作することで、以下に示すシナリオを表示画面上で見るとともに、音声出力部170から出力された会話の音声を聴くことができる。シナリオの処理は、主として、CPU110のキャラクター処理部112の処理によって実現される。キャラクター処理部112は、機器200の状態、ユーザの指令に応じて、異なるシナリオを記憶部150から読み出す。そして、表示処理部116、及び音声処理部117がシナリオ、キャラクターに応じた処理を行うことで、図7で示したような会話の表示と音声の出力が行われる。
ことができる。
【0047】
Scene 1
伝えたいコンセプト:スマートフォンに溜まっているその日のライフログによって、住宅が提供するサービスが入れ替わる。みんなが歓迎してくれている感じをだす。
登場人物:全員
状況説明:“このスマートフォンは、私(ユーザ)が今日一日どういう行動をしたかを知っています。あるプログラムが一日中起動していて、GPS情報をずっと記録していたのです。萌家電はこの情報を用いることによって、私の行動次第で毎日異なる、きめの細かいサービスをしてくれるわけです” (以後ダブルクォートで囲まれるのは説明のセリフである)
“この家の入口には、家中の機器につながっているコントロールパネルが設置されています。帰宅してこのパネルの下にスマートフォンを置くと(あるいは、帰宅しなくても、情報処理装置100の所定のボタンを押すと)、萌家電というゲームが起動されます。コントロールパネルの表示画面は、情報処理装置100の表示部160にも表示されます。”
[ブルーレイ] あっ?
[ブルーレイ] ご主人様が帰ってきた!
[ブルーレイ] お帰りなさいっ!
[ブルーレイ] みんな!ご主人様が帰ってきたよーっ!
[ブルーレイ] ご主人様、今そっち行くね!
(パネルから消えて、スマートフォンに入る。入って消える。)
(以下、全キャラが一旦パネルに出て挨拶をし、消えてスマートフォンに入ってくる。絵的には、壁のパネルからキャラがスマートフォンに飛びこんでくる感じを出したい)
[ウォークマンドック] おかえりなさいー。
[フォトフレーム] お帰りなさいませ、ご主人様。
[ブラビーヤ] 暇だったデースヨ!テレビ観まショーヨ!
[カメラ] お帰りなさい!
[扇風機] アンタ、今日は帰ってこないかと思ったよ…
[エアコン] 待ってたぜ!
[太陽電池] うわーい!!
[蓄電池] …。
[冷蔵庫] ヒエェェェ!
[給湯器] ヘッ… (目をつぶってる)
[バスタブ] お帰りぃ〜(ゆっくり)
[時計] お帰りなさい…今日はお早いですね。
(ここからは、全てスマートフォンの中でストーリーが展開する)
[時計] 皆さーん、落ちついてくださぁーい! (すっごい笑顔+キラキラ)
[バスタブ] うちに帰ったら、まずはお風呂だよね〜。一緒にお風呂入ろ?
[時計] バスタブさん、さすがにこの時間はまだお風呂には入られないと思いますよ。
[給湯器] オレ、まだお湯の準備もできてないよ…
[ブルーレイ] と、いうことは、私の出番かな!?
[ブルーレイ] 今日のご主人様の行動ログによると…
[ブルーレイ] 今日は通勤で車に乗った以外は一日会社にこもってた!
[ブルーレイ] つまり、体はあんまり疲れてないとみたっ!
[ブルーレイ] しかも、今日は新しい映画のトレイラーが届いてるよ!
[ブルーレイ] 観る?観よーよ!
0: 観る 1: 観ない(ここで、ユーザは、情報処理装置100のUIセンサ180を操作して“0”又は“1”を入力することで、機器200を操作するための指令を出すことができる。以下、同様に、0,1,2,3,・・・の数字は、ユーザが入力する選択操作を示す)
0:[ブルーレイ] ラジャー!じゃあ2階に来て!(4:に進む)
1:[バスタブ] やっぱりお風呂でしょう?入るよね?
2: 入る 3: 入らない
2:[バスタブ] わあっ!嬉しい!じゃあ給ちゃん、お湯よろしくね!
[給湯器] すみません…ちょっと今は無理っス。全く準備してないんで。
[給湯器] もうちょっと待ってもらえますか?(このまま3:に進む)
3:[バスタブ] えーっ、じゃあしょうがないかな…
[ブルーレイ] とりあえず映画のトレーラー見てれば?
[時計] そうされた方がいいかもしれませんね…
[時計] では、2F のリビングに行ってくださいな。(このまま4:に進む)
4: [ブルーレイ] 電気つけとくね。あとブラビーヤさん!
[ブラビーヤ] ハーイ!レイちゃん、ナンデスカ?
[ブルーレイ] ご主人様が映画のトレーラーをご覧になるので、ブラビーヤの電源、入れと
いてもらえない?
[ブラビーヤ] レイちゃんの言うことならナンでもききマースヨ!いれときマース!
[ブルーレイ] ありがと(相変わらずキモいな…)。じゃあご主人様、2F でまってるね。
状況説明:"といった感じで、ゲームがスタートします。ではこのスマートフォンを持って、2Fに移動
しましょう"
[バスタブ] うちに帰ったら、まずはお風呂だよね〜。一緒にお風呂入ろ?
5: 入る 6: 入らない
5:[バスタブ] わあっ!嬉しい!じゃあ給ちゃん、お湯よろしくね!
[給湯器] すみません…ちょっと今は無理っス。全く準備してないんで。
[給湯器] もうちょっと待ってもらえますか?(このまま6:に進む)
6:[バスタブ] えーっ、じゃあしょうがないかな…
[ブルーレイ] と、いうことは、私の出番かな!?
[ブルーレイ] 今日のご主人様の行動ログによると…
[ブルーレイ] 今日は外回りが多くて一日中移動しっぱなしだった!
[ブルーレイ] つまり、結構疲れているとみたっ!
[ブルーレイ] じゃあ、今日は新しい映画のトレイラーが届いてるから、これを観ながらリラックスしよう!
[ブルーレイ] 観る?観よーよ!
7: 観る 8: 観ない
7: [ブルーレイ] ラジャー!じゃあリビングに来て!(4:に進む)
8: [ブラビーヤ] じゃあテレビを観まショー!
[時計] そうされた方がいいかもしれませんね…
[ブルーレイ] そっか…。じゃあ電気だけつけとくね。
[時計] では、リビングに行ってくださいな。(このまま4:に進む)
状況説明:"といった感じで、ゲームがスタートします。この部分は、ライフログによって家電ネットワークが人間に与えるサービスが変化するという例です。ではこのスマートフォンを持って、移動しましょう"
【0048】
Scene 2
場所:リビング
伝えたいコンセプト:
・自己紹介
・キャラを介して機器操作が可能。機器連携も提案してくれる(ライトを暗くするとか)
・環境連動コンテンツ(暗闇のシーンは電気が落ちる、風のシーンでは扇風機が動作する、アロマで匂いを出せるなど)
・アイコンを長押しすると、ボタンベースのリモコンUI も出る
・映画を見終るとキャラは変身して、主人公になりきる。
登場人物:ブルーレイ、ブラビーヤ、ウォークマンドック、フォトフレーム
状況説明:"表示部160の画面の左の方に、この部屋で操作可能な機器のアイコンがリストされています。アイコンの左上に赤いマークがついている機器は、関連したストーリーが起動できる状態にあることを示します。とりあえずブルーレイのアイコンを押してみます"
[ブルーレイ] あっ、ご主人様!先程はどうも!
[ブルーレイ] 申し遅れましたっ!私、「ブルーレイ」ですっ!
[ブルーレイ] 私の自慢は、パッと起動!パッと録画!パッと再生!ですっ!
[フォトフレーム] そうですよね…そしてパッと売れなくなるんですよね…
[ブルーレイ] そうそう…パッと捨てられ…じゃなーい!なんてこと言うの!
[フォトフレーム] うふ、一瞬認めそうになりましたね。
[ブルーレイ] 単なるノリツッコミよ!ていうかお前に言われたくないっ!どっか行けー
っ!
[フォトフレーム] ふふふ…かしこまりました。(消える)
[ブルーレイ] はぁはぁ…今のはフォトフレームちゃんです。
[ブルーレイ] 丁寧だし、いい子なんだけど、時々びっくりするほど口が悪いんだよな…。
[ブルーレイ] とにかく、これからよろしくお願いしますっ!
[ブルーレイ] さて、どうします?
(0:映画トレイラーを観る 1:特にない)
0:[ブルーレイ] かしこまりましたっ!再生します!
[ブルーレイ] ブラビーヤさん、映画を再生するからよろしく!
[ブラビーヤ] ラジャーデース!
[ブルーレイ] あ、この人、テレビのブラビーヤさんです。
[ブラビーヤ] コニチワ!ブラビーヤ・ブラビーノ、デース!(ラ行は巻き舌で)
[ブルーレイ] はいはい…ちょっとテンション高すぎるのが玉に傷ですね。
[ブルーレイ] 画面見づらいと思うので電気も暗くしときますね。
[ブルーレイ] 今日は、感染モノ映画「バイオ」の予告編が配信されたみたいですよ。
[ブルーレイ] 感染モノが好きなので、私も楽しみにしてたんです。
[ブルーレイ] わくわく…
状況説明:(で、キャラは消える。照明暗くなる。このあとは自動的に環境連動モードでビデオ再生される)
状況説明:"このように、キャラクターがテレビや照明など、様々な機器を連動させてくれます。また、映画などのコンテンツに応じたタイミングで機器を操作してくれることもあります(環境連動モード)。例えば盛りあがったシーンはライトを明るめにしたり、嵐のシーンではエアコンを強風にしたりします。"
"なお、機器ごとに通常のボタンベースのリモコンも使うことができます。そういう普通のリモコンを出すには、アイコンを長押しします。"(ブルーレイのリモコンを出して見せる、この場合、キャラクターが消える)
1:[ブルーレイ] 了解です!また呼んでくださいねっ!(消える)
【0049】
Scene 3
場所:リビング
伝えたいコンセプト: 映画のサントラを、音楽プレイヤーのキャラが推薦する。その場で買うこともできる。複数の機器にまたがる、共通のコンテンツが増えてくると、その機器どうしが仲良くなる。
登場人物:ウォークマンドック
状況説明:"今度はこっちにあるウォークマンドックのキャラを呼びだしてみましょう。"
(ユーザがウォークマンドックのアイコンをクリック(タップ)する)
[ドック] こんにちは!ボク、ウォークマンドックだよ。
[ドック] 「バイオ」予告編、どうだった?
[ドック] ブルーレイちゃんはかなりハマってたみたいだけど。くすっ。
[ブルーレイ] ニヤリ(パンパン!両手を空に向けて銃を撃ってるふり)
[ドック] 輸入盤のサントラ出てるみたいだけど、買う?
(0:買う 1:今は買わない)
状況説明:"このキャラは音楽しか再生できないウォークマンドックですが、このように、他の機器と関係したコンテンツを推薦してきます。そして、ユーザがそれに従って品物を購入し、複数の機器にまたがる同一のコンテンツが増えてくると、キャラ同士もだんだん仲良くなっていきます"
0:[ドック] わかった!ありがとう!購入するよ!
[ブルーレイ] ヘイ・ボーイズ!
[ドック] ははっ!レイちゃん、ご主人様が「バイオ」のサントラ買ってくれたよ!
[ブルーレイ] ホント!?
[ドック] うん!
[ブルーレイ] やった!ありがとう!
[システム] 関連コンテンツを購入したため、二人の親密度が向上しました!
[システム] 「「バイオ」 ペアルック」コスチュームを装着しました!
状況説明:"このように、仲良くなってゲームが進行することで、アイテムをもらえることもあります。このシナリオは、キャラのアイテムをおまけにすることでユーザにソフトウェアを購入してもらうというビジネスの提案です。"
1: [ドック] わかった。また気が向いたら買ってね!
(キャラは消える)
【0050】
Scene 4
場所:テラス
伝えたいコンセプト: エージェントによるSNS。「家の一番の自慢」を写真によって他の家に宣伝して回るキャラもいる。ただしこのキャラは性格が悪いので、友達は連れてくるけど仲が悪そうな写真しか撮ってこない。
登場人物:ウェブカメラ
状況説明:"ウェブカメラは、定点カメラのキャラクターです。特に操作はできず、勝手に行動しています。ウェブカメラは、ネットワーク300を介して他の家のウェブカメラの画像を集めたサーバと接続されており、他の家のウェブカメラの画像を取得して表示部160に表示することができます。"
(アイコンを押す)
[カメラ] えっ? ワタクシ?
[カメラ] ワタクシはウェブカメラですわ。
[カメラ] この家の中で唯一、ネットを使って外に出られる能力を持っていますのよ。
[カメラ] この家の自慢の一品の写真を撮影して、外の世界に広めてまいりますの。
[カメラ] そしてまた、他の家の自慢のお品物と一緒に記念撮影をしてきますの。
[カメラ] だから、外で起こっている事には詳しいのですわ。
[カメラ] 何かわからないことがあったら、私にお聞きくださいな。うふふ。
状況説明:"この自己紹介のように、このキャラはネットの向こうに行って記念撮影をしてくるという役割を持っています。イベントがあるようなので、起動してみます"
(アイコンタップ)
[カメラ] ご主人様!今度新しいお友達ができましたのよ!
[カメラ] お写真ご覧になりませんか?
0: 見る 1: 見ない
0: [カメラ] こちらですわ!
(スマートフォンに大写しで、ウェブカメラのキャラクターと、他の家のウェブカメラが撮影した植物の妖精または靴屋の妖精とが一緒に写っている画像が表示される)
[カメラ] 素敵でしょう!?
"このカメラは実は性格が悪いので、記念写真にしてはちょっと仲が悪そうに写っています
ちなみに、この写真の右下をよく見ると、紙に書いたメッセージが残されています。こう
いった形で、エージェントによって自動的にソーシャルネットを展開することもできます"
(2:に行く)
1: [カメラ] わかりました。今はよろしいですね。ごめんなさい。 (2:に行く)
2: [カメラ] それではまた。新しいお友達ができたらまたご紹介しますわ。
【0051】
Scene 5
場所:テラス
伝えたいコンセプト: ソフトウェアアップデートは病気になぞらえる
登場人物:ウェブカメラ
状況説明:"イベントのアイコンが薬箱になりました。ちょっと起動してみます(ウェブカメラのキャラクターのイベントのアイコン「!」が薬箱の絵で表示される)"
(切ない萌え顔)
[カメラ] はぁ…はぁ…
[ドック] あれ、カメラちゃん、どうしたの?
[カメラ] さっきからなんか急に熱が出てきたみたいで…
[ドック] えっ、そうなの!?大丈夫?
[カメラ] うーっ、きついですわ…
[ドック] 病院に行ったほうがいいんじゃない?
[カメラ] そうですね…
[ドック] ソニー病院に行くといい薬をくれるって聞いたけど。
[カメラ] そうなんですの?
[ドック] うん。前行ったことあるけど、よかったよ。行ってきなよ。
[カメラ] …そう…したいですね。ご主人様、行ってもいいですか?
0: いいよ 1: だめ
0: [カメラ] ああ、ありがとうございます…
[ドック] よかったね!私からもありがとう!
[カメラ] じゃあ…行ってきますわ…
[ドック] お大事にね…(二人とも消える)
状況説明:"このように、病気になった家電は病院に行きます。実際には、機器にソフトウェアアップデートがある時にこのイベントが起こります。アップデートをキャラの病気ととらえることによって、不愉快な操作を、多少なりとも納得できるものにすることを目指しています"
1:[カメラ] ううう…。
[ドック] なんでっ!ひどいじゃん!
[ドック] 行かせてあげてよ!
(上の0と1の選択肢に戻る。つまり、「いいよ」にするまで無限にループ)
【0052】
Scene 6
場所:フロまわり
伝えたいコンセプト:エコ行動をすることでストーリーが進むようにすることで、辛気くさくなく人間にエコ行動をさせられる。給湯器は言われればお湯を出すけど、だんだんやつれていく。
登場人物:バスタブ、給湯器
[バス] あはは、こんにちは!
[バス] お風呂?一緒にお風呂入ろうよ!
0: 予約する 1: 今はやめておく
1: [バス] そっか…お預けね…。じゃあ、また、待ってる…。
(キャラ消える)
0:[バス] わあっ!嬉しい!いつにする?
(ユーザの入力。時間と湯量を指定。(時間は17時、19時、21時の三通り。湯量は3通り 2:満タン 3:普通 4:少なめ)
2: [バス] あはは!今日も満タンね!給湯器ちゃん、*時から、満タンよろしくね!
[給湯器] はい…
[バス] んー?どうしたの?なんか元気ない?
[給湯器] …。
[バス] いつもの給ちゃんらしくないじゃない?
[給湯器] すみません…ちょっと最近、満タンばっかりで疲れ気味なんで…
[バス] そっか…(じゃあ今夜は遊べないかな…)
[給湯器] はい?
[バス] あはは、何でもない!
[バス] じゃあ、大変だけど…今日もがんばってね。ご主人様が楽しみにしてるからね!
[給湯器] はい…。
状況説明:"このように、人間がお湯をたくさん使う、つまり、あまり環境に優しくない活動をすると、
あんまりいいストーリーにはならないんですね。では、ちょっと今度は環境に配慮して、お湯を少なめにしてみましょう。デモのために、履歴は参照せずに予約時の選択肢しか参照しないことにしてます。"(最初から繰り返し、お湯を「少なめ」で予約→4 に飛ぶ)
3: [バス] 普通の量でいいのね。わかったわ。
[バス] 給ちゃん、*時から、普通のお湯の量でいいわ。
[給湯器] わかりました。
[バス] うふふ、体調はどう?
[給湯器] 体調ですか?元気です。
[バス] そう…クスッ。
[給湯器] なん…ですか?
[バス] うふふ、何でもないわ。じゃあ予約、よろしくね!ご主人様が楽しみにしてるから!
[給湯器] ハイ。
4: [バス] あ、お湯はちょっとでいいのね?
[バス] ちょっと恥ずかしいな…あはっ、でも楽しみにしてる!
[バス] 給湯器ちゃん、*時から、お湯少なめでよろしくね!
[給湯器] ハイ!了解ッス!
[バス] おっ、今日はなんか元気ね?
[給湯器] 最近調子いいんス。
[バス] そう…(赤面)了解。
[給湯器] はい?
[バス] …うふふ、何でもないわ。じゃあ予約、よろしくね!
[給湯器] ハイッ!
[システム] その夜…みんな寝静まった頃
(絵はなくて声だけ)
[バス] ふふふ…あはは…。
[給湯器] ううっ…
[バス] 違う、そうじゃないって!あはは。
[給湯器] すみません…。
[バス] いいって。だんだんにうまくなっていけばね。
[給湯器] ハイ…
状況説明:"このように、環境に配慮するとゲームが進んだり、新たなシーンに行けたりするストーリー上の工夫によって、プレイヤーのエコな活動を促進することができます。"
【0053】
Scene 7
場所:子供部屋
伝えたいコンセプト: 扇風機とエアコンの確執。最後は結婚する。
登場人物:扇風機・エアコン
状況説明:"そんな扇風機なのですが、エアコンとは特別な関係です。そもそも扇風機が使われなくなったのは、みんなエアコンを使うようになったからです。だから、扇風機はエアコンを恨んでいるんです"
[扇風機] ふぅ…またエアコンか…
[エアコン] うおーーーーーーーーーーーーーっ!!
[扇風機] うるせぇな! ちょっとは静かにしろぃ!
[エアコン] あぁ?? 俺は設定温度を死んでも守るんじゃあ!
[扇風機] うう…
[扇風機] みんな、なんでアタシに頼まないの?アタシに頼んだ方が体にいいのよ? あと
エコだし…多分…。
状況説明:"しかし、実は扇風機とエアコンは共存可能なのです。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、扇風機をつけてエアコンを弱くすると、トータルの電力消費量は低くおさえることができるのです。家の住人(ユーザ)が、そういう機器の使い方をすると、この二人の関係は改善していきます。"
[扇風機] 最近、たまにアタシに仕事させてくれるわよね
[エアコン] オゥなんだぃ、疲れたのか?大丈夫か?
[扇風機] いやそんな、そういうイミじゃないんだよ。アタシなりに感謝してるんだよ。
[エアコン] おう、そーか。
[扇風機] この調子で頼むよ。仕事がないのって、結構キツいんだよね。
[エアコン] おぅ…といっても、ご主人がそうすれば、の話だけどな。
[扇風機] …。
状況説明:"このように、ユーザの行動によって段々仲良くなっていきます。そして最後はこうなります。"
[エアコン] …。
[扇風機] 見つめんなよ!恥ずかしいじゃんか!
(二人が婚約するところの イベント絵)
[エアコン] 俺もさ、ようやくオマエとのやりかたがわかってきたぜぃ。
[エアコン] 今までお前の仕事を全部奪っちまって、すまなかったな。
[扇風機] い、いや、いいんだよ。
[扇風機] アタシも、お前がこんなにいい奴だなんて知らなかったんだよ‥
[エアコン] …。
[扇風機] …。
[エアコン] おい、オレと…一緒にならねぇか?
[扇風機] えっ!
[エアコン] 俺と一緒にやってこうぜ。お前といると、楽しくてしょうがねぇんだ
[扇風機] ううっ…。
[扇風機] もちろん…だよ。アタシでよかったら…
[システム] 扇風機とエアコンが結婚しました!
[システム] 二人の協調操作コマンド『とにかく涼しく』と『とにかく暖かく』が追加されました!
[システム] 今後は扇風機とエアコンと、どちらを呼びだしてもこのコマンドを使うことができます。
[システム] 二つの家電は協調し、最もエコな運転をすることになります。
【0054】
Scene 8
場所:子供部屋
伝えたいコンセプト: 畜電池はクリーンエネルギーで充電した方がよい
登場人物:蓄電池・太陽電池
状況説明:"さて、今度は蓄電池と太陽電池です。この二人は姉妹なんですね。ちょっとのぞいてみましょう"
(蓄電池が油まみれになってる)
[蓄電池] …はぁ…はぁ…
[太陽電池] お姉ちゃん、なんか油くさい…
[蓄電池] …。
[太陽電池] お姉ちゃん、どうして? それに、すごく疲れてるし。
[蓄電池] …。電気が…電気が汚いのよ…。油を燃やして作った電気ばっかり溜めてるから…
[蓄電池] みんなあなたが作るような、綺麗な電気だったらいいのにね...
[太陽電池] ウーッ、そうだったんだ…
[太陽電池] お姉ちゃん、ワタシがんばる!!
[太陽電池] みてて!ちょっとでもたくさんお日さまをみつけて、お姉ちゃんに送るから!
[蓄電池] ウフッ、頼もしいわね。
[蓄電池] でも、私は大丈夫、あなたは今まで通りでいいからね。
[太陽電池] うーん、でも、お姉ちゃんがそんなふうになるの、嫌だもんっ!
[太陽電池] ゼッタイがんばる!
[蓄電池] …。
状況説明:"この萌家電の世界では、蓄電池はコンセントから入ってくる電気よりも、いわゆるクリーンエネルギーの方を好んでいるのです。妹の太陽電池をパワーアップさせて活躍させると、ゲームが進行していきます。"
[蓄電池] …。(微笑んでる)
[太陽電池] お姉ちゃん。最近調子よさそう!
[蓄電池] …ありがとう。
[蓄電池] あなたががんばってくれたから、私、すごく元気になったよ
-イベント絵(二人で仲良くケーキを食べてる)
[太陽電池] やったぁ!お姉ちゃん、やっぱりかっこいいね!
[蓄電池] ふふっ、あなたも、とても大人になったと思うわ
[蓄電池] これからもよろしくね!
[太陽電池] うんっ!!
【0055】
Scene 9
場所:寝室
伝えたいコンセプト: 寝る前にキャラが報告するライフログを閲覧して、よりよい暮らしについて考えられる。
登場人物:みんな
(この画面は、スマートフォンで動くのではなく、寝室備えつけのプロジェクターで見ることもできる。)
状況説明:"一日の終着点は寝室です。萌家電では、機器たちが集めた様々なログをキャラクタたちと一緒に振り返ることによって今日の自分の生活について考え、明日以降何を注意すべきなのか、どこを改善していったらいいのかについて考えをめぐらすきっかけを提供します。"
[時計] 今日もいい一日でしたねえ。
[時計] 今日お帰りになった時間はいつもに比べると、とてもお早い帰宅でしたよ。
[太陽電池] お姉ちゃん、この人働いてないの?
[蓄電池] …。
[ドック] そ、そんなことないでしょ!たまたまだって。ねえ。
[時計] でも今はもう、こんな時間です。今日はお家で過ごした時間が長かったですね…
[ブルーレイ] でも、意外と私は出番がなかったなぁ。
[フォト] そんな事ないですよ…(普段の私に比べたら、起動してもらえただけいいじゃん)
[時計] ひとつわかったことがあります!
[ドック] なあに?
[時計] それは、今日は過去1ヶ月の中で、一番使った電気の量が少なかったということです!
[扇風機] えっ、そうなの?アタシががんばったからかな!?
[ブラビーヤ] イヤー!ワターシのおかげだと思いマースヨ!
[エアコン] 今日は俺ほとんど働いてない!
[ブルーレイ] あ、それだ。
[時計] おっしゃる通りで、今日一番エコだったのは、エアコンさんですね!ぱちぱちぱち
…
[太陽電池] ぱちぱちぱち…
[畜電池] …妹は?
[時計] 太陽電池ちゃん?
[時計] 太陽電池ちゃんも、今日はいつもよりがんばってくれましたよ!ぱちぱちぱち!
[太陽電池] えっ!やったっ!
[蓄電池] (ニコッ。ぱちぱち。)
[時計] でも、一つだけ残念なニュースがあります。
[ブルーレイ] えーなに?
[蓄電池] …。
[バス] 聞きたくなーい。
[時計] 実は、ガソリンの値段がかなり上がったようなので、お車で通勤されるコストが大きくなります。
[時計] ご主人様が一日に平均で使うガソリンの量から計算すると、こんな結果になります
(車で通勤した場合と、電車通勤した場合の比較表が表示される)
[ブルーレイ] ほんとだ。
[ブラビーヤ] テレビでみたケド、ご主人の場合は結構シンコクダネ!
[フォト] そうですね…(他人事みたいに言うなよ…)
[ドック] これは、明日は電車で行った方がいいかもネ。
[扇風機] そうさね…
[カメラ] ち、ちょっとお待ちになって!
[ドック] あ!カメラちゃん!病院は!?
[カメラ] はぁ、はぁ、今帰ってきましたよ!
[ブルーレイ] あ!服装が変わってる!かわいい王冠!
[カメラ] よくお気付きですのね。さすがは天才だわ。
[カメラ] 病院で診察を受けた時に、プレゼントしてくれたんですのよ。
[カメラ] …。
[カメラ] あ、それより、明日は大雨みたいですよ!
[カメラ] 明日は車で行った方がいいかと思いますわ。
[ブルーレイ] あっ、そうなんだ…
[時計] なるほど。それは重要な情報をありがとう…
[カメラ] どういたしまして。
[時計] いずれにしても、いろいろ考えることはありそうですね。
[時計] …ところで、そろそろ私も眠くなってきました。
[冷蔵庫] ヒエヒエーッ!
[ブルーレイ] うるさい!
[太陽電池] ねむねむ…
[蓄電池] …。
[カメラ] 私は仕事に帰りますわ。
[フォト] あれ、急に終わりモードです…か?
[ドック] うーん、そうみたい。
[時計] それでは、さようなら…また明日…
[ブラビーヤ] もっと遊ボーヨ!みんなどうしたんデスカ!?
[ドック] 寝ようよ。
[ブルーレイ] 眠くないけど…とりあえず上に行くかあ。
[バスタブ] 寝るの?寝るの?
[バスタブ] 一緒にお風呂、入ろうよ…(上で待ってる!)
状況説明:"このように、一日のログを楽しく閲覧することは、よりよい暮らしを実現するために非常に重要だと思っています。この部分は、ライフログやニュースなどを総合的に考慮するきっかけを、キャラたちが与えるというサービスの試みです。"
【0056】
Scene 10
場所: リビング
伝えたいコンセプト:ブルーレイのなりきりっぷりを見せる1
登場人物:ブルーレイほか
(映画トレーラーが終わると起動できる)
(頭(特に眼)をかきむしる)
[ブルーレイ] わぁーーーーっ!!!
[ドック] わわわ、レイちゃん!しっかりしてっ!一体どうしたのっ!?
[フォト] ブルーレイさん!? 落ちついてください! 落ちついてくださいっ!
(突然黙ってうずくまる)
[ブルーレイ] …。
[ドック] …レイちゃん、大丈夫?
[フォト] …生きてます? (顔をあげる。眼がまっ青)
[ブルーレイ] …ちょっと。
[ドック・フォト] ?
[ブルーレイ] 私に失礼じゃない? (これは例えば映画内のセリフとする)
[ドック・フォト] えええっ!?
【0057】
Scene 11
場所:リビング
伝えたいコンセプト: 意地悪紙芝居1
登場人物:フォトフレーム・蓄電池・太陽電池にして並べてる。)
[フォト] ハイ、今日は、「大きなかぶ」というお話をしますよ〜。
[太陽電池] わーい!! 楽しみだねお姉ちゃん!
[フォト] 「大きなかぶ」
[フォト] あるおじいさんの畑に大きなかぶができたので、みんなで引っぱって抜きました
とさ。おしまい。
[太陽電池] …。
[蓄電池] …。
【0058】
Scene 12
場所:リビング
伝えたいコンセプト: ドックは歌に夢中
登場人物:ドック
[ドック] ♪〜♪〜♪
[ドック] ♪〜♪〜♪♪〜♪〜♪
[ドック] ♪〜 ♪〜♪ ♪〜 ♪〜 ♪
[ドック] ラン、ラン、ラン♪
鼻歌に忙しくてこちらに気付いてないようだ…
状況説明:"これは、利便性を犠牲にするかわりに機器への親近感を高める工夫です。"
【0059】
Scene 13
場所:リビング
伝えたいコンセプト:スリープモード
登場人物: フォトフレーム
(長時間何も操作しない時)
[フォト] あー、眠い…。
[フォト] うー。
[フォト] ねむ、い……。
[フォト] …。 (スリープモードに入る)
【0060】
6.情報処理装置の処理について
上述したシナリオには、例えばシーン2ではBDプレーヤと部屋の照明装置との間で連携動作が行われており、複数の機器200での連携動作が含まれている。以下では、連携動作について図11〜図14のフローチャートに基づいて説明する。
【0061】
図11は、テレビの電源をオンにした場合に、部屋の照明のオン/オフを問い合わせる連携動作を示すフローチャートである。先ず、ユーザが情報処理装置100を操作してテレビの電源オンをリクエストすると、情報処理装置100の操作情報送信部120がドライバ140を介してテレビ電源をオンするためのコマンドを機器200のうちのテレビに送信する(ステップS10)。
【0062】
次に、ステップS12では、情報処理装置100の機器情報取得部112が、部屋の照明に対して照明状況を問い合わせする。照明がオンの場合は、表示処理部116が、照明を消すかどうかについての問い合わせを表示部160に表示させる(ステップS14)。また、この際、音声処理部117は、照明を消すかどうかについての問い合わせを音声出力部170に出力させる。この際、キャラクター処理部112により、照明装置に対応するキャラクターが、シナリオに沿ってユーザに問い合わせるように処理が行われ、表示及び音声の出力が行われる。
【0063】
問い合わせの結果、ユーザが照明を消す旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、操作情報取得部118は当該操作を取得し、操作情報送信部120が照明を消すためのコマンドを照明装置へ送信する(ステップS16)。これにより照明装置の電源がオフにされて、シナリオが終了する(ステップS18)。
【0064】
また、ステップS12において、照明装置がオフの場合は、ステップS18へ進み、シナリオを終了する。同様に、ステップS14において、ユーザが照明を消さない旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、ステップS18へ進み、シナリオを終了する。
【0065】
このように、テレビを使用する場合は、照明装置を消すことで、より画面の視認性が高まり、臨場感も大きくなるため、テレビ電源のオンがリクエストされた場合は、照明を消すか否かをユーザに問い合わせる。この際、各機器200のキャラクターが、シナリオに沿って機器200間の連携方法を提案してくれる。これにより、テレビと照明装置の最適な連携動作が可能となり、ユーザは、より良い環境下でテレビを視聴することが可能となる。
【0066】
図12は、ブルーレイディスクを再生する場合に、BDプレーヤ、照明装置、及びテレビの連携動作を示すフローチャートである。先ず、ユーザが情報処理装置100を操作してテレビの電源オンをリクエストすると、情報処理装置100の機器情報取得部112が、テレビに対して電源状況を問い合わせする。(ステップS20)。
【0067】
テレビの電源がオンの場合は、ステップS22へ進む。ステップS22では、情報処理装置100の機器情報取得部112が、部屋の照明に対して照明状況を問い合わせする。照明がオンの場合は、表示処理部116が、照明を消すかどうかについての問い合わせを表示部160に表示させる(ステップS24)。また、この際、音声処理部117は、照明を消すかどうかについての問い合わせを音声出力部170に出力させる。この場合も、キャラクター処理部112により、各機器200に対応するキャラクターが、シナリオに沿ってユーザに問い合わせるように処理が行われ、表示及び音声の出力が行われる。
【0068】
問い合わせの結果、ユーザが照明を消す旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、操作情報取得部118は当該操作を取得し、操作情報送信部120が照明を消すためのコマンドを照明装置へ送信する(ステップS26)。これにより照明装置の電源がオフにされる。その後、ステップS27では、操作情報送信部120がBDを再生するためのコマンドをBDプレーヤへ送信する。
【0069】
一方、ステップS20において、テレビの電源がオフの場合は、ステップS23へ進む。ステップS23では、操作情報送信部120がテレビ電源をオンにするためのコマンドをテレビへ送信する。また、この際、テレビ電源オンに伴う、キャクターのシナリオを再生する。ステップS23の後はステップS22へ進む。
【0070】
また、ステップS22で照明装置がオフの場合は、ステップS27へ進み、操作情報送信部120がBDを再生するためのコマンドをBDプレーヤへ送信する。ステップS27でBDの再生が終了した後は、BD再生の終了に応じて、BDに対応するキャラクターの外観を変化させ、BD再生後のシナリオを追加して表示し、音声を出力する(ステップS28)。
【0071】
また、図13は、扇風機とエアコンの連携動作を示すフローチャートであって、例えば上述したシーン10に対応する。扇風機とエアコンは、エコ度に応じて双方の動作状態を調整する。先ず、情報処理装置100の機器情報取得部112に含まれるエコ度算出部は、扇風機とエアコンのそれぞれの動作状態からエコ度を算出する(ステップS30,S32)。ここで、エコ度の値は、0〜1の値であり、値が大きくなるほどエコ度が高くなり、消費エネルギーが小さくなる。
【0072】
次に、機器情報取得部112に含まれるジョイントエコ度算出部は、扇風機とエアコンのそれぞれのエコ度からジョイントエコ度Cを算出する(ステップS34)。ジョイントエコ度の値も0〜1の値であり、値が大きくなるほどエコ度が高くなり、消費エネルギーが小さくなる。一例として、ジョイントエコ度Cは、扇風機とエアコンのそれぞれのエコ度の平均値とすることができる。そして、ジョイントエコ度Cに応じて異なるシナリオ1〜3を再生し、ジョイントエコ度Cが最も低くなるようにユーザによる扇風機、エアコンの操作を誘導する。具体的には、C≦0.25の場合はシナリオ1を再生し、0.25<C≦0.5の場合はシナリオ2を再生し、0.5<Cの場合はシナリオ3を再生する(ステップS36,S38,S39)。シナリオ1を再生する場合、ジョイントエコ度Cが低いため、シナリオ1は、よりエコ度の高い扇風機の使用をユーザに薦めるとともに、エアコンの使用を控えるように薦めるシナリオとされている。また、シナリオ3を再生する場合、ジョイントエコ度Cが高いため、シナリオ3は、現状の扇風機とエアコンの使用状況を維持することを薦めるシナリオとされている。これらのシナリオは、キャラクター処理部112により、機器200の現在の使用状況に応じて記憶部150から読み出され、キャラクターによる会話、シナリオが表示部160に表示されるとともに、音声出力部170から音声が出力される。
【0073】
また、図14は、太陽電池と蓄電池の連携動作を示すフローチャートであって、例えば上述したシーン11に対応する。情報処理装置100の機器情報取得部112に含まれるクリーンエネルギー使用率算出装置は、太陽電池と蓄電池の稼動状況から、クリーンエネルギーの使用率Cを算出する(ステップS40)。ここで、クリーンエネルギーの使用率Cは、全エネルギーに対する太陽電池によるクリーンエネルギーの比率で表される。発電電力比率データは、太陽電池によるクリーンエネルギー(C)と、その他のエネルギー(蓄電池のエネルギー)との比率(C:D)で表され、全エネルギーを1とした場合のCの値に応じてシナリオを変化させる。そして、クリーンエネルギーの使用率C≦0.5の場合はシナリオ1を再生し、クリーンエネルギーの使用率0.5<Cの場合はシナリオ2を再生する(ステップS40,S42)。シナリオ1を再生する場合、クリーンエネルギーの使用率Cが低いため、シナリオ1は、太陽電池によるクリーンエネルギーの使用をユーザに薦めるとともに、蓄電池のエネルギーの使用を控えるようにユーザに薦めるシナリオとされている。また、シナリオ2を再生する場合、クリーンエネルギーの使用率Cが高いため、シナリオ2は、現状の太陽電池と蓄電池の使用状況を維持することを薦めるシナリオとされている。これらのシナリオは、キャラクター処理部112により、機器200の現在の使用状況に応じて記憶部150から読み出され、キャラクターによる会話、シナリオが表示部160に表示されるとともに、音声出力部170から音声が出力される。
【0074】
このように、クリーンエネルギーの使用率Cに応じてシナリオを変更することで、クリーンエネルギーの使用率Cが低い場合は、これに対応したシナリオを流すことで、蓄電池よりも太陽電池の稼動量が多くなるようにユーザに操作を促すことができる。
【0075】
図14は、ソフトウェアのアップデート処理を示すフローチャートであって、例えば上述したシーン6に対応する。先ず、ステップS50では、表示部160の表示画面上でウェブカメラのアイコンにイベント(「!」マーク)が生じていることを視認したユーザが、ウェブカメラの状況を取得するための指示をUIセンサ180に入力し、その指示は操作情報取得部118にて取得される(ステップS50)。
【0076】
次に、ステップS52では、情報処理装置100の機器情報取得部112が、ウェブカメラのソフトウェアのアップデート状況を問い合わせする。そして、ソフトウェアが最新のバージョンにアップデートされていない場合は、表示処理部116が、ソフトウェアをアップデートするかどうかについての問い合わせを表示部160に表示させる(ステップS54)。また、この際、音声処理部117は、ソフトウェアをアップデートするかどうかについての問い合わせを音声出力部170に出力させる。この際、キャラクター処理部112により、ウェブカメラに対応するキャラクターが、シナリオに沿ってユーザに問い合わせるように処理が行われ、表示及び音声の出力が行われる。
【0077】
問い合わせの結果、ソフトウェアをアップデートする旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、操作情報取得部118は当該操作を取得し、操作情報送信部120がソフトウェアをアップデートするためのコマンドを照明装置へ送信する(ステップS56)。これにより、ウェブカメラのソフトウェアが最新のものにアップデートされ、シナリオが終了する(ステップS58)。
【0078】
また、ステップS52において、ウェブカメラのソフトウェアが最新のものにアップデートされている場合は、ステップS58へ進み、シナリオを終了する。また、ステップS54において、ユーザがソフトウェアをアップデートしない旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、ステップS58へ進み、シナリオを終了する。
【0079】
以上説明したように、機器200を擬人化したキャラクターに関する処理を行い、機器200の状態、または機器200を操作する操作情報に応じてキャラクターを変化させることで、キャラクターに感情移入させ、機器200の利用促進を図ることができる。
【0080】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本技術はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0081】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する操作情報送信部と、
前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させるキャラクター処理部と、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う表示処理部と、
を備える、情報処理装置。
(2)前記複数の機器の状態を取得する機器情報取得部を備え、
前記キャラクター処理部は、前記機器の状態、または前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させる、(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記操作情報送信部は、前記機器情報取得部が取得した任意の前記機器の状態に応じて、他の前記機器を操作するための操作情報を送信する、(2)に記載の情報処理装置。
(4)前記キャラクター処理部の処理に応じて、前記キャラクターの音声を出力するための処理を行う音声処理部を更に備える、(1)に記載の情報処理装置。
(5)前記キャラクターに関する複数の会話、または複数のシナリオを記憶する記憶部を備え、前記キャラクター処理部は、前記機器を操作するための操作情報に基づいて、前記記憶部に記憶された前記キャラクターに関する会話、またはシナリオを前記キャラクターに適用し、前記キャラクターに関する会話、またはシナリオを変化させる、(1)に記載の情報処理装置。
(6)ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信することと、
前記複数の機器のそれぞれをを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させることと、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行うことと、
を備える、情報処理方法。
(7)ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する手段、
前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させる手段、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0082】
100 情報処理装置
112 機器情報取得部
114 キャラクター処理部
116 表示処理部
120 操作情報送信部
150 記憶部
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時では、インターネットなどのネットワーク(通信回線網)の発達に伴い、家庭で使用される家電製品についても、ネットワークに接続してユーザが操作できるようにすることで、利便性を高めることが想定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、家電製品等の機器をネットワークに接続した場合に、ネットワークを介して各機器を操作することは想定されているが、ユーザが積極的にこれらの機器を操作したくなるような仕組みは存在していなかった。また、複数の家電製品をネットワークを介して接続したとしても、一般ユーザにとっては、何の役に立つのかが判りにくいという問題があった。
【0004】
そこで、家電製品などの機器をネットワークを介して操作する際に、ユーザが各機器の状態を把握し、各機器の状態に応じて各機器を積極的に操作するような仕組みが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する操作情報送信部と、前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させるキャラクター処理部と、前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う表示処理部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本開示によれば、機器を操作するための操作情報に応じてキャラクターによって表される内容が変化するため、各機器を最適に操作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本開示に係る情報処理システムの構成を示す模式図である。
【図2】情報処理装置の構成を示す模式図である。
【図3】各機器と、各機器のそれぞれに対応づけられたキャラクターとの関係を説明するための模式図である。
【図4】階層化されて各機器のカテゴリーに対応したキャラクターの性格付けの一例を示す模式図である。
【図5】階層化されて各機器のカテゴリーに対応したキャラクターの性格付けの一例を示す模式図である。
【図6】表示部の表示例を示す模式図である。
【図7】表示部の表示例を示す模式図である。
【図8】表示部の表示例を示す模式図である。
【図9】表示部の表示例を示す模式図である。
【図10】各キャラクターの相関を示す模式図である。
【図11】テレビの電源をオンにした場合の、部屋の照明のオン/オフを問い合わせる連携動作を示すフローチャートである。
【図12】ブルーレイディスクを再生する場合の、BDプレーヤ、照明器、及びテレビの連携動作を示すフローチャートである。
【図13】扇風機とエアコンの連携動作を示すフローチャートである。
【図14】太陽電池と蓄電池の連携動作を示すフローチャートである。
【図15】ソフトウェアのアップデート処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0009】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.情報処理システムの構成例
2.情報処理装置の構成例
3.キャラクター処理部の処理
4.表示部の表示例
5.各キャラクターの相関、シナリオの例
6.情報処理装置の処理について
【0010】
1.情報処理システムの構成例
まず、図1を参照して、本開示に係る情報処理システム400の概略構成について説明する。情報処理システム400は、携帯型の情報処理装置100と、複数の機器200を有して構成されている。情報処理装置100と複数の機器200とは、インターネット等のネットワーク300を介して接続されている。
【0011】
情報処理装置100は、例えばスマートフォンなどの携帯端末から構成され、ネットワーク300を介して各機器200の情報を取得するととともに、ユーザの操作に応じて各機器200に対して操作指令を出し、各機器200を操作できるように構成されている。すなわち、情報処理装置100は、各機器200を操作するためのリモートコントローラとして機能することができる。
【0012】
また、本実施形態では、複数の機器200として、家庭内で使用される家電製品を例示する。一例として、複数の機器200は、テレビ、DVDプレーヤ、BD(ブルーレイディスク)プレーヤ等の記録再生装置、エアコンディショナー(エアコン)、扇風機、蓄電池、太陽電池発電機、部屋の照明装置などの家庭内で使用される各種製品が含まれる。ユーザは、情報処理装置100を操作することで、各機器200に所望の動作を行わせることができる。なお、複数の機器200は、家電製品以外の機器であっても構わない。例えば、機器200は、植物の状態を取得するセンサー等であっても良い。
【0013】
2.情報処理装置の構成例
図2は、情報処理装置100の構成を示す模式図である。情報処理装置100は、中央演算処理装置(CPU)110、複数のドライバ140、記憶部150、表示部160、音声出力部170、各種UIセンサー180を有して構成される。
【0014】
CPU110は、情報処理装置100の各構成要素を制御する。各種UIセンサー180は、操作ボタン、タッチセンサ等の入力装置を含む。CPU110は、各種UIセンサー180の操作に応じて情報処理装置100の各構成要素を制御するとともに、各機器200を操作するための操作情報を、ネットワーク300を介して各機器200へ送り、各機器200を操作することができる。また、CPU110は、ドライバ140を介して取得した各機器200の状況を表示部160に表示するとともに、音声出力部170から音声として出力することができる。
【0015】
図2に示すように、CPU200は、機器情報取得部112、キャラクター処理部114、表示処理部116、音声処理部117、操作情報取得部118、操作情報送信部120を有して構成される。図2に示す各構成要素は、CPU110と、CPU110を機能させるためのプログラムによって構成することができる。このプログラムは、例えばネットワーク300を介してダウンロードすることによって取得することができ、記憶部150に格納される。また、このプログラムは、外部から接続される記録媒体に格納されていても良く、この記録媒体を情報処理装置100に接続することによって、CPU110の各構成要素を機能させることができる。
【0016】
機器情報取得部112は、各機器200の情報(機器の状態情報)を取得する。各機器200の情報には、各機器200の電源のオン/オフ状態、稼動状況を示す各種情報などが含まれる。なお、操作情報送信部120によって送信される操作情報の送信の履歴を全て保持していれば、現在の機器200の状態を推定することが可能である。例えば、部屋の照明装置であれば、直前に電源オフのコマンドを送信したという履歴があれば、情報を新たに取得するまでもなく、電源が消えていると推定することができる。
【0017】
キャラクター処理部114は、本実施形態において特徴的な構成要素の1つであって、各機器200に対応し、各機器200を擬人化したキャラクターに関する処理を行う。キャラクター処理部114は、機器200の状態、または機器200を操作するための操作情報に基づいて、記憶部150に記憶されたキャラクターの表示状態、キャラクターに関する会話、またはシナリオをキャラクターに適用し、キャラクターによって表される処理の内容(キャラクターの状態、会話、シナリオ等)を変化させる。例えば、キャラクター処理部114は、機器200の操作内容(一例として、BDプレーヤーで再生したコンテンツの内容)に応じてキャラクターの表示状態(一例として、キャラクターの衣装等)を変更し、キャラクターの会話を変更し、シナリオを変更する等の処理を行う。キャラクターに関する処理については、シナリオの例に基づいて、後で詳細に説明する。
【0018】
表示処理部116は、表示部160に各種情報を表示するための処理を行う。表示処理部116は、機器情報取得部112が取得した各機器200の情報を表示するための処理を行う。また、表示処理部116は、キャラクター処理部112によるキャラクターの処理に関する表示処理を行い、各キャラクターの会話、各キャラクターとユーザとの会話で構成されるシナリオを表示する処理を行う。ここで、「会話」とは、各キャラクターの発言内容を含み、各キャラクターの会話とユーザによる操作入力によって情報のやり取りが行われる。シナリオは、複数の「会話」を含むことができ、会話の情報に機器200の操作情報または機器200の状態を示す情報が付与されて、内容が変化していくものである。つまり、シナリオは、会話情報に機器200の操作情報または機器200の状態情報が付加されて、操作情報または状態情報に応じた条件にしたがって処理が分岐していくことで、その内容が変化していくものである。表示処理部116の処理結果は、表示部160に送られて表示される。
【0019】
音声処理部117は、音声出力部170から各種情報を音声で出力するための処理を行う。音声処理部117は、機器情報取得部112が取得した各機器200の情報を音声として出力するための処理を行う。また、音声処理部117は、キャラクター処理部112によるキャラクターの処理に関する音声を出力するための処理を行い、各キャラクターの会話、シナリオを音声で出力するための処理を行う。音声処理部117の処理結果は、音声出力部170に送られ、音声として外部に出力される。
【0020】
操作情報取得部118は、ユーザによる操作情報を取得する処理を行う。操作情報取得部118は、各種UIセンサー180に入力されたユーザの操作情報を取得する。
【0021】
操作情報送信部120は、操作情報取得部118によって取得されたユーザの操作情報を各機器200に送信するための処理を行う。また、操作情報送信部120は、複数の機器200を連携して動作させる場合は、機器情報取得部118が取得した任意の機器200の状態に応じて、他の機器200を操作するための操作情報を送信する。この場合、操作情報送信部120は、機器情報取得部118が取得した任意の機器200の状態と、ユーザの操作情報に応じて、他の機器200を操作するための操作情報を送信することもできる。
【0022】
ドライバ140は、各機器200のそれぞれに対応して設けられ、操作情報送信部120によって各機器200に送られる操作情報を各機器200に対応したプロトコルに変換して各機器200に送信する。
【0023】
表示部160は、例えば液晶表示ディスプレイ(LCD)等から構成され、表示処理部116の処理に応じた表示を行う。各種UIセンサー180にはタッチセンサが含まれ、ユーザによる操作入力がタッチセンサから行われる場合は、タッチセンサは表示部160の表示画面上に配置される。また、UIセンサー180は、ユーザの行動範囲、行動軌跡を取得するGPSセンサーを含む。GPSセンサーによって取得されたユーザの行動範囲、行動軌跡は、記憶部150に蓄積される。
【0024】
音声出力部170は、スピーカ等の音声出力装置から構成される。音声出力部170は、音声処理部117の処理に応じた音声を出力する。
【0025】
記憶部150は、ROM、RAM、ハードディスク等から構成され、CPU110を機能させるためのプログラムを格納する。また、記憶部150は、本実施形態において特徴的な、キャラクターに関する情報、シナリオ等の情報を記憶する。キャラクターに関する情報、シナリオ等の情報は、ネットワーク300を介してダウンロードすることができる。また、記憶部150は、ユーザの家屋内の部屋の情報(部屋数、間取り)、各機器200が家屋内のどの部屋に存在するか、等の情報を記憶することができる。操作情報取得部118は、UIセンサー180から取得したユーザの操作情報に基づいて表示処理部116を機能させ、この結果、ユーザの操作によって指定された情報が記憶部150から読み出されて表示部160に表示される。また、操作情報取得部118は、UIセンサー180から取得したユーザの操作情報に基づいて、記憶部150に記憶されている情報を変更することができる。
【0026】
また、情報処理装置100は、ユーザの操作に応じて、ユーザのライフログ(一日の行動パターン、家電製品の使い方の好み等)を蓄積することができ、蓄積された情報は記憶部150に記憶される。キャラクター処理部114は、ライフログに応じて会話のパターン、シナリオを変更することができる。
【0027】
3.キャラクター処理部の処理
次に、キャラクター処理部114の処理について説明する。図3は、本実施形態において特徴的な、各機器200と、各機器200のそれぞれに対応づけられたキャラクターとの関係を説明するための模式図である。
【0028】
図3では、機器200のレイヤーである機器ステートレイヤーと、キャラクターのストーリーを示すレイヤーであるキャラクターストーリレイヤーとを対応付けて示している。図3では、機器200として、テレビ、BDプレーヤ、照明装置の3つを示している。また、3つの機器200に対応するキャラクターとして、キャラクターA、キャラクターB、キャラクターCを示している。
【0029】
各キャラクターA,B,Cは、仮想の人物であり、それぞれが特徴的な性格を有している。図3に示すように、キャラクター間の関係と、機器200間の関係が、お互いに影響を与えあっている。すなわち、機器200とキャラクターの対応付けのみならず、機器200間、及びキャラクター間の相互の関係まで対応づけられており、互いに影響を与えあっている。また、この関係の時間変化も、キャラクターのレイヤーと機器200のレイヤーで対応づけられている。従って、図3に示すように、時間変化により、3つの機器100のうち、BDプレーヤが廃棄処分等により家屋内に存在しなくなった場合は、BDプレーヤに対応するキャラクターBも存在しなくなる等の変化により、存在しなくなった事実がキャラクターに対応づけられる。
【0030】
そして、本実施形態では、各機器200に対応するキャラクターが、対応する機器200の状態をユーザに伝えるとともに、ユーザからの操作を受け取り、各機器200に反映させるために機能する。この際、各キャラクターは、個々に特有の性格を有しているため、ユーザは、個々に性格の異なる各キャラクターとの会話を楽しみながら、各機器200の状態を認識するとともに、各機器200に対する操作を行うことができる。
【0031】
これにより、ユーザは各キャラクターの性格を把握しつつ、各キャラクターが伝える機器200の情報を受け取り、各キャラクターに対して機器200の操作情報を伝える。これにより、ユーザは、ゲーム感覚で各機器200を操作することができる。また、ユーザが各キャラクターへ感情移入することによって、ユーザによる情報処理システム400の利用の更なる促進を図ることが可能となる。さらに、各ユーザが保有する家電製品の構成およびその時間変化は、ユーザの趣向とその時間変化を反映しており、一種のライフログであると考えられる。こうした情報は、キャラクターをユーザーにとってより魅力的にする上で有用である。こうした特徴により、本実施形態は家電製品ネットワークの利用促進を図ることが可能になるとともに、新たな機器200の購買意欲を高めることができる。キャラクターに関する構成は、スマートフォンアプリを制作し、スマートフォンにダウンロードすることで実現できる。キャラクターとの会話、シナリオの進行には、各種UIセンサー180などの様々なセンサー情報も利用できる。
なお、家電の組み合わせは様々であり、シナリオ、エピソードも多種類になることが想定されるため、アプリケーションは、例えばアニメーション、マンガ、イラスト、コスプレ、フィギュア等の同人コミュニティ等を通じて製作してもらうことも想定できる。従って、アプリケーションの創作をメーカの外部に広く二次創作を依頼することで、更なる利用を促進することが可能である。
【0032】
例えば、本実施形態のシステムはスクリプト言語で動作させるようにすることができる。この言語を二次創作を作りやすくするようにデザインし、また公開プラットフォームにすることにより、同人コミュニティが楽しみながら家電ネットを構築することが可能である。そして、これらの同人コミュニティにより、各家庭用、または特殊な機器用に高度にカスタマイズされたコンテンツが生み出されることが想定できる。また、家電の協調動作に関する、想像を超えるアイデアが出てくることも期待でき、同人コミュニティ等が生みだしたコンテンツの魅力が、家電ネットの普及や家電の売りあげに更に貢献することも想定できる。
【0033】
なお、本実施形態では、情報処理装置100としてスマートフォン等の携帯機器を用いるが、通常の動画程度ならスマートフォンで十分に送受信が可能であり、コンテンツ制作上のフレキシビリティも高い。また、機器の操作APIが規格化されていれば (MIDIのように)、機器毎の操作体系が共通化され、将来現れるであろう機器への対応も容易となる。
【0034】
図4及び図5は、階層化されて各機器200のカテゴリーに対応したキャラクターの性格付けの一例を示す模式図である。ここで、図4は、実際の機器200のカテゴリーを示している。また、図5は、図4に示す各機器200に対応付けられたキャラクターの性格を示している。
【0035】
図4の例では、家電のカテゴリーとして、DVDプレーヤ、テレビ、ブルーレイディスク(BD)プレーヤの3つを示している。そして、図5に示すように、DVDプレーヤ、テレビ、BDプレーヤのそれぞれには、対応するキャラクターの性格として、「卑屈」、「強気」、「高飛車」のそれぞれが対応付けされている。
【0036】
また、図4の例では、テレビについて、A社製品、B社製品、C社製品が挙げられており、図5に示すように、それぞれに対応するキャラクターはそれぞれ「強い」という共通項がありながらも、「銀河最強」、「猫には弱い」、「内心は弱気」等の階層的な性格付けがされている。更に、B社製品については、製品A、製品Bが挙げられており、それぞれに対応するキャラクターには、「三毛猫に弱い」、「シャム猫に弱い」といったより細かな性格付けがされている。このように、システムの提供側でキャラクターの性格付けを階層的にしておくことで、今後システムに参入する家電メーカ等に対して、性格付けのガイド(指針)を提供することができる。従って、システムに参入する新たな機器200が出現した時にも、キャラクターのストーリーがこの指針に沿って作成されており、かつ新たな機器200が既存のカテゴリーに入っていれば、ユーザは既存のシナリオのままストーリーを楽むことが可能である。そして、ユーザは、各機器200に対応するキャラクターと対話をしながら、各キャラクターの性格を楽しみつつ、各機器200の操作を行うことができる。
【0037】
このように、家電製品の各機器200にキャラクターを導入し、機器間ネットワークに対して今までとは全く違う意味を付加することによって、これまでとは違うタイプの需要を生じさせることができる。例えば、キャラクターの設定によってユーザの収集欲を煽ることによって、ワンセットの複数の機器200を購入させることなどが可能となる。また、機器200自体には興味がなくても、キャラクターに興味があるユーザに機器200を購入させることができる。
【0038】
更に、以下のように機器200に対応してキャラクターの性格付けを行うことで、ユーザによる情報処理システム400の利用を促進することができ、機器200の購買を促進することができる。
・機器200のソフトウェアアップデートをさせるとキャラクターが変化する。これにより、アップデートをビジネスに転嫁できる。
・家電の状態変化を記憶・制御することによって、各キャラクターを変化させ、また各キャラクターによりシナリオ(ゲーム)の進行が変わる。
・ 家電のライフログによるキャラクターのコンテンツ生成を行う。
【0039】
各キャラクターの「性格づけ」は、「発言パターン」の集合、あるいは、シナリオ上の様々な工夫によって表現される。つまり、発言内容だけでなく、キャラクターが出てくるタイミング、キャラクターの表情や容姿によっても「性格付け」が表現され、ユーザの印象に各キャラクターの「性格づけ」が大きな影響を与えることができる。発言パターンは、マッチパターンと返答のペアとする(例:こんにちは→やあ!最近どうだい?)。条件つき発言も作成可能である。特に、相手を指定して発話するように作られていることとする。新たな発言パターン集合を作成する場合は、ある既存の発言パターンをベースに、自分の意図にそぐわない部分のみ書き換えて新しい性格(発言パターン集合)とすることもできる。この場合、基本的には元の性格が継承され、それがカスタマイズされた性格とすることができる。
【0040】
4.表示部の表示例
図6〜図9は、表示部160の表示例を示す模式図である。ここで、図6は、初期画面を示しており、ユーザがUIセンサー180を操作して家屋内の特定の部屋Rを指定した場合に、その部屋Rの画像が表示されると共に、画面の左端には、部屋Rに存在する各機器200に対応するキャラクターのアイコンが表示される。また、キャラクターのアイコンにマーク「!」が付いている場合は、そのキャラクターに対応する機器に何らかの状態変化(イベント)が生じたことを示している。
【0041】
図7は、図6の状態から、ユーザが、タッチパネル操作によりキャラクターのアイコンをクリックした状態を示している。ユーザがキャラクターのアイコンをクリックすると、キャラクターが画面左側に拡大して表示される。また、図7に示すように、表示部160の画面下部には、選択したアイコンのキャラクターの会話の内容が表示される。ユーザは、UIセンサー180を操作することによって、キャラクターと会話をしたり、キャラクターに対応する機器200を操作するための指令を入力することができる。画面左側に表示されたキャラクターは、会話に伴って首を振る、体を動かすなどの動作を行う。このキャラクターの会話の口調は、キャラクターの性格を反映したものとされている。キャラクターの会話は、対応する機器200の状態、ユーザとの会話、ユーザからの指令に応じて変化し、記憶部150に記憶された会話パターン、シナリオに応じて会話が表示され、音声として出力される。このため、キャラクターの画像、動作、会話の口調などから、ユーザをキャラクターへ感情移入させることができる。そして、ユーザは、キャラクターとの会話を通じて、キャラクターに対応する機器200の状態の認識と、機器200に対する操作とを、キャラクターとの会話によって実現することができる。
【0042】
図8は、ユーザが指定した部屋R内に存在する機器200に対応するアイコンとともに、家屋内の1階の全ての部屋に存在する機器200に対応するアイコンを表示部160の表示画面に表示した例を示す模式図である。図8に示す例では、画面の左端に並んだアイコンのうち、上の2つのアイコンのみが枠Wで囲まれており、この2つのアイコンのキャラクターに対応する機器200のみが、ユーザ指定した部屋R内に存在していることが示されている。この場合、画面の左端に並んだアイコンのうち、下の4つのアイコンのキャラクターに対応する機器200は、家屋内に存在しているが、ユーザが指定した部屋R内には存在しない機器である。ユーザは、指定した部屋R以外に存在する機器200についても、左端に並んだアイコンのうちの下の4つのアイコンを操作することにより、機器200の情報を取得したり操作をすることが可能である。
【0043】
図9は、家屋内の1階の全ての部屋R1〜R4を表示した例を示す模式図である。この場合、1階の各部屋R1〜R4の平面図と、各部屋R1〜R4に存在する機器200に対応するアイコンが表示され、どの部屋にどの機器200が存在するか一目で認識することができる。この場合も、ユーザは、各部屋R1〜R4の機器200に対応するアイコンを操作することにより、機器200の情報を取得でき、各機器200を操作することが可能である。このようにして、家屋内の全ての部屋に存在する機器200を表示することで、ユーザは、家屋内の全ての機器200の状況を適切に操作することが可能である。
【0044】
5.各キャラクターの相関、シナリオの例
図10は、各キャラクターの相関を示す模式図である。図10に示すように、各キャラクターには、固有の性格付けがされている。ここでは、部屋内に存在する機器200として、時計、冷蔵庫、ウォークマンドッグ、ウェブカメラ、エアコン、扇風機、ブルーレイプレーヤー、フォトフレーム、テレビ(ブラビーヤと称する)、太陽電池、蓄電池、給湯器、バスタブが存在するものとする。そして、各機器200に対して図10に示すようなキャラクターが存在するものとする。また、図10では図示を省略しているが、家屋内の各部屋には照明装置(蛍光灯)などの機器200が存在し、対応するキャラクターが設定されている。
【0045】
なお、ウェブカメラのキャラクターは、ユーザの家庭の外交担当として位置づけられている。ウェブカメラはユーザの家の自慢の一品(例えば植物の成長の過程など)を撮り続けている。アピールメッセージはユーザによって書かれている。外交用キャラクターであるウェブカメラは、ネットワーク内を自律的に徘徊して、各家庭のウェブカメラが撮影した写真を蓄積したサーバにアクセスすることができる。他の家の外交用キャラクタ(例えば他の家のウェブカメラ)を発見する。そして、その二人(ウェブカメラ同士)は仲良くなり、お互いの家で記念写真を撮影し、写真交換、メッセージ交換を行なう。これにより、自律的にSNSが形成され、これを見た人間が、メッセージを作成し、またキャラクターを介して知り合いになることもできる。
【0046】
以下では、キャラクターとの会話により、ユーザが各機器200を操作する場合のシナリオの例(シーン(Scene)1〜シーン(Scene)13)を示す。なお、以下のシナリオにおいて、パネルは、表示部160の表示画面を示す。また、「萌家電」は、本システムの呼称である。また、各シーンにおいて、会話の主体は、図10に示す各キャラクターである。ユーザは、表示部160の表示画面を見て、タッチパネルを操作することで、以下に示すシナリオを表示画面上で見るとともに、音声出力部170から出力された会話の音声を聴くことができる。シナリオの処理は、主として、CPU110のキャラクター処理部112の処理によって実現される。キャラクター処理部112は、機器200の状態、ユーザの指令に応じて、異なるシナリオを記憶部150から読み出す。そして、表示処理部116、及び音声処理部117がシナリオ、キャラクターに応じた処理を行うことで、図7で示したような会話の表示と音声の出力が行われる。
ことができる。
【0047】
Scene 1
伝えたいコンセプト:スマートフォンに溜まっているその日のライフログによって、住宅が提供するサービスが入れ替わる。みんなが歓迎してくれている感じをだす。
登場人物:全員
状況説明:“このスマートフォンは、私(ユーザ)が今日一日どういう行動をしたかを知っています。あるプログラムが一日中起動していて、GPS情報をずっと記録していたのです。萌家電はこの情報を用いることによって、私の行動次第で毎日異なる、きめの細かいサービスをしてくれるわけです” (以後ダブルクォートで囲まれるのは説明のセリフである)
“この家の入口には、家中の機器につながっているコントロールパネルが設置されています。帰宅してこのパネルの下にスマートフォンを置くと(あるいは、帰宅しなくても、情報処理装置100の所定のボタンを押すと)、萌家電というゲームが起動されます。コントロールパネルの表示画面は、情報処理装置100の表示部160にも表示されます。”
[ブルーレイ] あっ?
[ブルーレイ] ご主人様が帰ってきた!
[ブルーレイ] お帰りなさいっ!
[ブルーレイ] みんな!ご主人様が帰ってきたよーっ!
[ブルーレイ] ご主人様、今そっち行くね!
(パネルから消えて、スマートフォンに入る。入って消える。)
(以下、全キャラが一旦パネルに出て挨拶をし、消えてスマートフォンに入ってくる。絵的には、壁のパネルからキャラがスマートフォンに飛びこんでくる感じを出したい)
[ウォークマンドック] おかえりなさいー。
[フォトフレーム] お帰りなさいませ、ご主人様。
[ブラビーヤ] 暇だったデースヨ!テレビ観まショーヨ!
[カメラ] お帰りなさい!
[扇風機] アンタ、今日は帰ってこないかと思ったよ…
[エアコン] 待ってたぜ!
[太陽電池] うわーい!!
[蓄電池] …。
[冷蔵庫] ヒエェェェ!
[給湯器] ヘッ… (目をつぶってる)
[バスタブ] お帰りぃ〜(ゆっくり)
[時計] お帰りなさい…今日はお早いですね。
(ここからは、全てスマートフォンの中でストーリーが展開する)
[時計] 皆さーん、落ちついてくださぁーい! (すっごい笑顔+キラキラ)
[バスタブ] うちに帰ったら、まずはお風呂だよね〜。一緒にお風呂入ろ?
[時計] バスタブさん、さすがにこの時間はまだお風呂には入られないと思いますよ。
[給湯器] オレ、まだお湯の準備もできてないよ…
[ブルーレイ] と、いうことは、私の出番かな!?
[ブルーレイ] 今日のご主人様の行動ログによると…
[ブルーレイ] 今日は通勤で車に乗った以外は一日会社にこもってた!
[ブルーレイ] つまり、体はあんまり疲れてないとみたっ!
[ブルーレイ] しかも、今日は新しい映画のトレイラーが届いてるよ!
[ブルーレイ] 観る?観よーよ!
0: 観る 1: 観ない(ここで、ユーザは、情報処理装置100のUIセンサ180を操作して“0”又は“1”を入力することで、機器200を操作するための指令を出すことができる。以下、同様に、0,1,2,3,・・・の数字は、ユーザが入力する選択操作を示す)
0:[ブルーレイ] ラジャー!じゃあ2階に来て!(4:に進む)
1:[バスタブ] やっぱりお風呂でしょう?入るよね?
2: 入る 3: 入らない
2:[バスタブ] わあっ!嬉しい!じゃあ給ちゃん、お湯よろしくね!
[給湯器] すみません…ちょっと今は無理っス。全く準備してないんで。
[給湯器] もうちょっと待ってもらえますか?(このまま3:に進む)
3:[バスタブ] えーっ、じゃあしょうがないかな…
[ブルーレイ] とりあえず映画のトレーラー見てれば?
[時計] そうされた方がいいかもしれませんね…
[時計] では、2F のリビングに行ってくださいな。(このまま4:に進む)
4: [ブルーレイ] 電気つけとくね。あとブラビーヤさん!
[ブラビーヤ] ハーイ!レイちゃん、ナンデスカ?
[ブルーレイ] ご主人様が映画のトレーラーをご覧になるので、ブラビーヤの電源、入れと
いてもらえない?
[ブラビーヤ] レイちゃんの言うことならナンでもききマースヨ!いれときマース!
[ブルーレイ] ありがと(相変わらずキモいな…)。じゃあご主人様、2F でまってるね。
状況説明:"といった感じで、ゲームがスタートします。ではこのスマートフォンを持って、2Fに移動
しましょう"
[バスタブ] うちに帰ったら、まずはお風呂だよね〜。一緒にお風呂入ろ?
5: 入る 6: 入らない
5:[バスタブ] わあっ!嬉しい!じゃあ給ちゃん、お湯よろしくね!
[給湯器] すみません…ちょっと今は無理っス。全く準備してないんで。
[給湯器] もうちょっと待ってもらえますか?(このまま6:に進む)
6:[バスタブ] えーっ、じゃあしょうがないかな…
[ブルーレイ] と、いうことは、私の出番かな!?
[ブルーレイ] 今日のご主人様の行動ログによると…
[ブルーレイ] 今日は外回りが多くて一日中移動しっぱなしだった!
[ブルーレイ] つまり、結構疲れているとみたっ!
[ブルーレイ] じゃあ、今日は新しい映画のトレイラーが届いてるから、これを観ながらリラックスしよう!
[ブルーレイ] 観る?観よーよ!
7: 観る 8: 観ない
7: [ブルーレイ] ラジャー!じゃあリビングに来て!(4:に進む)
8: [ブラビーヤ] じゃあテレビを観まショー!
[時計] そうされた方がいいかもしれませんね…
[ブルーレイ] そっか…。じゃあ電気だけつけとくね。
[時計] では、リビングに行ってくださいな。(このまま4:に進む)
状況説明:"といった感じで、ゲームがスタートします。この部分は、ライフログによって家電ネットワークが人間に与えるサービスが変化するという例です。ではこのスマートフォンを持って、移動しましょう"
【0048】
Scene 2
場所:リビング
伝えたいコンセプト:
・自己紹介
・キャラを介して機器操作が可能。機器連携も提案してくれる(ライトを暗くするとか)
・環境連動コンテンツ(暗闇のシーンは電気が落ちる、風のシーンでは扇風機が動作する、アロマで匂いを出せるなど)
・アイコンを長押しすると、ボタンベースのリモコンUI も出る
・映画を見終るとキャラは変身して、主人公になりきる。
登場人物:ブルーレイ、ブラビーヤ、ウォークマンドック、フォトフレーム
状況説明:"表示部160の画面の左の方に、この部屋で操作可能な機器のアイコンがリストされています。アイコンの左上に赤いマークがついている機器は、関連したストーリーが起動できる状態にあることを示します。とりあえずブルーレイのアイコンを押してみます"
[ブルーレイ] あっ、ご主人様!先程はどうも!
[ブルーレイ] 申し遅れましたっ!私、「ブルーレイ」ですっ!
[ブルーレイ] 私の自慢は、パッと起動!パッと録画!パッと再生!ですっ!
[フォトフレーム] そうですよね…そしてパッと売れなくなるんですよね…
[ブルーレイ] そうそう…パッと捨てられ…じゃなーい!なんてこと言うの!
[フォトフレーム] うふ、一瞬認めそうになりましたね。
[ブルーレイ] 単なるノリツッコミよ!ていうかお前に言われたくないっ!どっか行けー
っ!
[フォトフレーム] ふふふ…かしこまりました。(消える)
[ブルーレイ] はぁはぁ…今のはフォトフレームちゃんです。
[ブルーレイ] 丁寧だし、いい子なんだけど、時々びっくりするほど口が悪いんだよな…。
[ブルーレイ] とにかく、これからよろしくお願いしますっ!
[ブルーレイ] さて、どうします?
(0:映画トレイラーを観る 1:特にない)
0:[ブルーレイ] かしこまりましたっ!再生します!
[ブルーレイ] ブラビーヤさん、映画を再生するからよろしく!
[ブラビーヤ] ラジャーデース!
[ブルーレイ] あ、この人、テレビのブラビーヤさんです。
[ブラビーヤ] コニチワ!ブラビーヤ・ブラビーノ、デース!(ラ行は巻き舌で)
[ブルーレイ] はいはい…ちょっとテンション高すぎるのが玉に傷ですね。
[ブルーレイ] 画面見づらいと思うので電気も暗くしときますね。
[ブルーレイ] 今日は、感染モノ映画「バイオ」の予告編が配信されたみたいですよ。
[ブルーレイ] 感染モノが好きなので、私も楽しみにしてたんです。
[ブルーレイ] わくわく…
状況説明:(で、キャラは消える。照明暗くなる。このあとは自動的に環境連動モードでビデオ再生される)
状況説明:"このように、キャラクターがテレビや照明など、様々な機器を連動させてくれます。また、映画などのコンテンツに応じたタイミングで機器を操作してくれることもあります(環境連動モード)。例えば盛りあがったシーンはライトを明るめにしたり、嵐のシーンではエアコンを強風にしたりします。"
"なお、機器ごとに通常のボタンベースのリモコンも使うことができます。そういう普通のリモコンを出すには、アイコンを長押しします。"(ブルーレイのリモコンを出して見せる、この場合、キャラクターが消える)
1:[ブルーレイ] 了解です!また呼んでくださいねっ!(消える)
【0049】
Scene 3
場所:リビング
伝えたいコンセプト: 映画のサントラを、音楽プレイヤーのキャラが推薦する。その場で買うこともできる。複数の機器にまたがる、共通のコンテンツが増えてくると、その機器どうしが仲良くなる。
登場人物:ウォークマンドック
状況説明:"今度はこっちにあるウォークマンドックのキャラを呼びだしてみましょう。"
(ユーザがウォークマンドックのアイコンをクリック(タップ)する)
[ドック] こんにちは!ボク、ウォークマンドックだよ。
[ドック] 「バイオ」予告編、どうだった?
[ドック] ブルーレイちゃんはかなりハマってたみたいだけど。くすっ。
[ブルーレイ] ニヤリ(パンパン!両手を空に向けて銃を撃ってるふり)
[ドック] 輸入盤のサントラ出てるみたいだけど、買う?
(0:買う 1:今は買わない)
状況説明:"このキャラは音楽しか再生できないウォークマンドックですが、このように、他の機器と関係したコンテンツを推薦してきます。そして、ユーザがそれに従って品物を購入し、複数の機器にまたがる同一のコンテンツが増えてくると、キャラ同士もだんだん仲良くなっていきます"
0:[ドック] わかった!ありがとう!購入するよ!
[ブルーレイ] ヘイ・ボーイズ!
[ドック] ははっ!レイちゃん、ご主人様が「バイオ」のサントラ買ってくれたよ!
[ブルーレイ] ホント!?
[ドック] うん!
[ブルーレイ] やった!ありがとう!
[システム] 関連コンテンツを購入したため、二人の親密度が向上しました!
[システム] 「「バイオ」 ペアルック」コスチュームを装着しました!
状況説明:"このように、仲良くなってゲームが進行することで、アイテムをもらえることもあります。このシナリオは、キャラのアイテムをおまけにすることでユーザにソフトウェアを購入してもらうというビジネスの提案です。"
1: [ドック] わかった。また気が向いたら買ってね!
(キャラは消える)
【0050】
Scene 4
場所:テラス
伝えたいコンセプト: エージェントによるSNS。「家の一番の自慢」を写真によって他の家に宣伝して回るキャラもいる。ただしこのキャラは性格が悪いので、友達は連れてくるけど仲が悪そうな写真しか撮ってこない。
登場人物:ウェブカメラ
状況説明:"ウェブカメラは、定点カメラのキャラクターです。特に操作はできず、勝手に行動しています。ウェブカメラは、ネットワーク300を介して他の家のウェブカメラの画像を集めたサーバと接続されており、他の家のウェブカメラの画像を取得して表示部160に表示することができます。"
(アイコンを押す)
[カメラ] えっ? ワタクシ?
[カメラ] ワタクシはウェブカメラですわ。
[カメラ] この家の中で唯一、ネットを使って外に出られる能力を持っていますのよ。
[カメラ] この家の自慢の一品の写真を撮影して、外の世界に広めてまいりますの。
[カメラ] そしてまた、他の家の自慢のお品物と一緒に記念撮影をしてきますの。
[カメラ] だから、外で起こっている事には詳しいのですわ。
[カメラ] 何かわからないことがあったら、私にお聞きくださいな。うふふ。
状況説明:"この自己紹介のように、このキャラはネットの向こうに行って記念撮影をしてくるという役割を持っています。イベントがあるようなので、起動してみます"
(アイコンタップ)
[カメラ] ご主人様!今度新しいお友達ができましたのよ!
[カメラ] お写真ご覧になりませんか?
0: 見る 1: 見ない
0: [カメラ] こちらですわ!
(スマートフォンに大写しで、ウェブカメラのキャラクターと、他の家のウェブカメラが撮影した植物の妖精または靴屋の妖精とが一緒に写っている画像が表示される)
[カメラ] 素敵でしょう!?
"このカメラは実は性格が悪いので、記念写真にしてはちょっと仲が悪そうに写っています
ちなみに、この写真の右下をよく見ると、紙に書いたメッセージが残されています。こう
いった形で、エージェントによって自動的にソーシャルネットを展開することもできます"
(2:に行く)
1: [カメラ] わかりました。今はよろしいですね。ごめんなさい。 (2:に行く)
2: [カメラ] それではまた。新しいお友達ができたらまたご紹介しますわ。
【0051】
Scene 5
場所:テラス
伝えたいコンセプト: ソフトウェアアップデートは病気になぞらえる
登場人物:ウェブカメラ
状況説明:"イベントのアイコンが薬箱になりました。ちょっと起動してみます(ウェブカメラのキャラクターのイベントのアイコン「!」が薬箱の絵で表示される)"
(切ない萌え顔)
[カメラ] はぁ…はぁ…
[ドック] あれ、カメラちゃん、どうしたの?
[カメラ] さっきからなんか急に熱が出てきたみたいで…
[ドック] えっ、そうなの!?大丈夫?
[カメラ] うーっ、きついですわ…
[ドック] 病院に行ったほうがいいんじゃない?
[カメラ] そうですね…
[ドック] ソニー病院に行くといい薬をくれるって聞いたけど。
[カメラ] そうなんですの?
[ドック] うん。前行ったことあるけど、よかったよ。行ってきなよ。
[カメラ] …そう…したいですね。ご主人様、行ってもいいですか?
0: いいよ 1: だめ
0: [カメラ] ああ、ありがとうございます…
[ドック] よかったね!私からもありがとう!
[カメラ] じゃあ…行ってきますわ…
[ドック] お大事にね…(二人とも消える)
状況説明:"このように、病気になった家電は病院に行きます。実際には、機器にソフトウェアアップデートがある時にこのイベントが起こります。アップデートをキャラの病気ととらえることによって、不愉快な操作を、多少なりとも納得できるものにすることを目指しています"
1:[カメラ] ううう…。
[ドック] なんでっ!ひどいじゃん!
[ドック] 行かせてあげてよ!
(上の0と1の選択肢に戻る。つまり、「いいよ」にするまで無限にループ)
【0052】
Scene 6
場所:フロまわり
伝えたいコンセプト:エコ行動をすることでストーリーが進むようにすることで、辛気くさくなく人間にエコ行動をさせられる。給湯器は言われればお湯を出すけど、だんだんやつれていく。
登場人物:バスタブ、給湯器
[バス] あはは、こんにちは!
[バス] お風呂?一緒にお風呂入ろうよ!
0: 予約する 1: 今はやめておく
1: [バス] そっか…お預けね…。じゃあ、また、待ってる…。
(キャラ消える)
0:[バス] わあっ!嬉しい!いつにする?
(ユーザの入力。時間と湯量を指定。(時間は17時、19時、21時の三通り。湯量は3通り 2:満タン 3:普通 4:少なめ)
2: [バス] あはは!今日も満タンね!給湯器ちゃん、*時から、満タンよろしくね!
[給湯器] はい…
[バス] んー?どうしたの?なんか元気ない?
[給湯器] …。
[バス] いつもの給ちゃんらしくないじゃない?
[給湯器] すみません…ちょっと最近、満タンばっかりで疲れ気味なんで…
[バス] そっか…(じゃあ今夜は遊べないかな…)
[給湯器] はい?
[バス] あはは、何でもない!
[バス] じゃあ、大変だけど…今日もがんばってね。ご主人様が楽しみにしてるからね!
[給湯器] はい…。
状況説明:"このように、人間がお湯をたくさん使う、つまり、あまり環境に優しくない活動をすると、
あんまりいいストーリーにはならないんですね。では、ちょっと今度は環境に配慮して、お湯を少なめにしてみましょう。デモのために、履歴は参照せずに予約時の選択肢しか参照しないことにしてます。"(最初から繰り返し、お湯を「少なめ」で予約→4 に飛ぶ)
3: [バス] 普通の量でいいのね。わかったわ。
[バス] 給ちゃん、*時から、普通のお湯の量でいいわ。
[給湯器] わかりました。
[バス] うふふ、体調はどう?
[給湯器] 体調ですか?元気です。
[バス] そう…クスッ。
[給湯器] なん…ですか?
[バス] うふふ、何でもないわ。じゃあ予約、よろしくね!ご主人様が楽しみにしてるから!
[給湯器] ハイ。
4: [バス] あ、お湯はちょっとでいいのね?
[バス] ちょっと恥ずかしいな…あはっ、でも楽しみにしてる!
[バス] 給湯器ちゃん、*時から、お湯少なめでよろしくね!
[給湯器] ハイ!了解ッス!
[バス] おっ、今日はなんか元気ね?
[給湯器] 最近調子いいんス。
[バス] そう…(赤面)了解。
[給湯器] はい?
[バス] …うふふ、何でもないわ。じゃあ予約、よろしくね!
[給湯器] ハイッ!
[システム] その夜…みんな寝静まった頃
(絵はなくて声だけ)
[バス] ふふふ…あはは…。
[給湯器] ううっ…
[バス] 違う、そうじゃないって!あはは。
[給湯器] すみません…。
[バス] いいって。だんだんにうまくなっていけばね。
[給湯器] ハイ…
状況説明:"このように、環境に配慮するとゲームが進んだり、新たなシーンに行けたりするストーリー上の工夫によって、プレイヤーのエコな活動を促進することができます。"
【0053】
Scene 7
場所:子供部屋
伝えたいコンセプト: 扇風機とエアコンの確執。最後は結婚する。
登場人物:扇風機・エアコン
状況説明:"そんな扇風機なのですが、エアコンとは特別な関係です。そもそも扇風機が使われなくなったのは、みんなエアコンを使うようになったからです。だから、扇風機はエアコンを恨んでいるんです"
[扇風機] ふぅ…またエアコンか…
[エアコン] うおーーーーーーーーーーーーーっ!!
[扇風機] うるせぇな! ちょっとは静かにしろぃ!
[エアコン] あぁ?? 俺は設定温度を死んでも守るんじゃあ!
[扇風機] うう…
[扇風機] みんな、なんでアタシに頼まないの?アタシに頼んだ方が体にいいのよ? あと
エコだし…多分…。
状況説明:"しかし、実は扇風機とエアコンは共存可能なのです。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、扇風機をつけてエアコンを弱くすると、トータルの電力消費量は低くおさえることができるのです。家の住人(ユーザ)が、そういう機器の使い方をすると、この二人の関係は改善していきます。"
[扇風機] 最近、たまにアタシに仕事させてくれるわよね
[エアコン] オゥなんだぃ、疲れたのか?大丈夫か?
[扇風機] いやそんな、そういうイミじゃないんだよ。アタシなりに感謝してるんだよ。
[エアコン] おう、そーか。
[扇風機] この調子で頼むよ。仕事がないのって、結構キツいんだよね。
[エアコン] おぅ…といっても、ご主人がそうすれば、の話だけどな。
[扇風機] …。
状況説明:"このように、ユーザの行動によって段々仲良くなっていきます。そして最後はこうなります。"
[エアコン] …。
[扇風機] 見つめんなよ!恥ずかしいじゃんか!
(二人が婚約するところの イベント絵)
[エアコン] 俺もさ、ようやくオマエとのやりかたがわかってきたぜぃ。
[エアコン] 今までお前の仕事を全部奪っちまって、すまなかったな。
[扇風機] い、いや、いいんだよ。
[扇風機] アタシも、お前がこんなにいい奴だなんて知らなかったんだよ‥
[エアコン] …。
[扇風機] …。
[エアコン] おい、オレと…一緒にならねぇか?
[扇風機] えっ!
[エアコン] 俺と一緒にやってこうぜ。お前といると、楽しくてしょうがねぇんだ
[扇風機] ううっ…。
[扇風機] もちろん…だよ。アタシでよかったら…
[システム] 扇風機とエアコンが結婚しました!
[システム] 二人の協調操作コマンド『とにかく涼しく』と『とにかく暖かく』が追加されました!
[システム] 今後は扇風機とエアコンと、どちらを呼びだしてもこのコマンドを使うことができます。
[システム] 二つの家電は協調し、最もエコな運転をすることになります。
【0054】
Scene 8
場所:子供部屋
伝えたいコンセプト: 畜電池はクリーンエネルギーで充電した方がよい
登場人物:蓄電池・太陽電池
状況説明:"さて、今度は蓄電池と太陽電池です。この二人は姉妹なんですね。ちょっとのぞいてみましょう"
(蓄電池が油まみれになってる)
[蓄電池] …はぁ…はぁ…
[太陽電池] お姉ちゃん、なんか油くさい…
[蓄電池] …。
[太陽電池] お姉ちゃん、どうして? それに、すごく疲れてるし。
[蓄電池] …。電気が…電気が汚いのよ…。油を燃やして作った電気ばっかり溜めてるから…
[蓄電池] みんなあなたが作るような、綺麗な電気だったらいいのにね...
[太陽電池] ウーッ、そうだったんだ…
[太陽電池] お姉ちゃん、ワタシがんばる!!
[太陽電池] みてて!ちょっとでもたくさんお日さまをみつけて、お姉ちゃんに送るから!
[蓄電池] ウフッ、頼もしいわね。
[蓄電池] でも、私は大丈夫、あなたは今まで通りでいいからね。
[太陽電池] うーん、でも、お姉ちゃんがそんなふうになるの、嫌だもんっ!
[太陽電池] ゼッタイがんばる!
[蓄電池] …。
状況説明:"この萌家電の世界では、蓄電池はコンセントから入ってくる電気よりも、いわゆるクリーンエネルギーの方を好んでいるのです。妹の太陽電池をパワーアップさせて活躍させると、ゲームが進行していきます。"
[蓄電池] …。(微笑んでる)
[太陽電池] お姉ちゃん。最近調子よさそう!
[蓄電池] …ありがとう。
[蓄電池] あなたががんばってくれたから、私、すごく元気になったよ
-イベント絵(二人で仲良くケーキを食べてる)
[太陽電池] やったぁ!お姉ちゃん、やっぱりかっこいいね!
[蓄電池] ふふっ、あなたも、とても大人になったと思うわ
[蓄電池] これからもよろしくね!
[太陽電池] うんっ!!
【0055】
Scene 9
場所:寝室
伝えたいコンセプト: 寝る前にキャラが報告するライフログを閲覧して、よりよい暮らしについて考えられる。
登場人物:みんな
(この画面は、スマートフォンで動くのではなく、寝室備えつけのプロジェクターで見ることもできる。)
状況説明:"一日の終着点は寝室です。萌家電では、機器たちが集めた様々なログをキャラクタたちと一緒に振り返ることによって今日の自分の生活について考え、明日以降何を注意すべきなのか、どこを改善していったらいいのかについて考えをめぐらすきっかけを提供します。"
[時計] 今日もいい一日でしたねえ。
[時計] 今日お帰りになった時間はいつもに比べると、とてもお早い帰宅でしたよ。
[太陽電池] お姉ちゃん、この人働いてないの?
[蓄電池] …。
[ドック] そ、そんなことないでしょ!たまたまだって。ねえ。
[時計] でも今はもう、こんな時間です。今日はお家で過ごした時間が長かったですね…
[ブルーレイ] でも、意外と私は出番がなかったなぁ。
[フォト] そんな事ないですよ…(普段の私に比べたら、起動してもらえただけいいじゃん)
[時計] ひとつわかったことがあります!
[ドック] なあに?
[時計] それは、今日は過去1ヶ月の中で、一番使った電気の量が少なかったということです!
[扇風機] えっ、そうなの?アタシががんばったからかな!?
[ブラビーヤ] イヤー!ワターシのおかげだと思いマースヨ!
[エアコン] 今日は俺ほとんど働いてない!
[ブルーレイ] あ、それだ。
[時計] おっしゃる通りで、今日一番エコだったのは、エアコンさんですね!ぱちぱちぱち
…
[太陽電池] ぱちぱちぱち…
[畜電池] …妹は?
[時計] 太陽電池ちゃん?
[時計] 太陽電池ちゃんも、今日はいつもよりがんばってくれましたよ!ぱちぱちぱち!
[太陽電池] えっ!やったっ!
[蓄電池] (ニコッ。ぱちぱち。)
[時計] でも、一つだけ残念なニュースがあります。
[ブルーレイ] えーなに?
[蓄電池] …。
[バス] 聞きたくなーい。
[時計] 実は、ガソリンの値段がかなり上がったようなので、お車で通勤されるコストが大きくなります。
[時計] ご主人様が一日に平均で使うガソリンの量から計算すると、こんな結果になります
(車で通勤した場合と、電車通勤した場合の比較表が表示される)
[ブルーレイ] ほんとだ。
[ブラビーヤ] テレビでみたケド、ご主人の場合は結構シンコクダネ!
[フォト] そうですね…(他人事みたいに言うなよ…)
[ドック] これは、明日は電車で行った方がいいかもネ。
[扇風機] そうさね…
[カメラ] ち、ちょっとお待ちになって!
[ドック] あ!カメラちゃん!病院は!?
[カメラ] はぁ、はぁ、今帰ってきましたよ!
[ブルーレイ] あ!服装が変わってる!かわいい王冠!
[カメラ] よくお気付きですのね。さすがは天才だわ。
[カメラ] 病院で診察を受けた時に、プレゼントしてくれたんですのよ。
[カメラ] …。
[カメラ] あ、それより、明日は大雨みたいですよ!
[カメラ] 明日は車で行った方がいいかと思いますわ。
[ブルーレイ] あっ、そうなんだ…
[時計] なるほど。それは重要な情報をありがとう…
[カメラ] どういたしまして。
[時計] いずれにしても、いろいろ考えることはありそうですね。
[時計] …ところで、そろそろ私も眠くなってきました。
[冷蔵庫] ヒエヒエーッ!
[ブルーレイ] うるさい!
[太陽電池] ねむねむ…
[蓄電池] …。
[カメラ] 私は仕事に帰りますわ。
[フォト] あれ、急に終わりモードです…か?
[ドック] うーん、そうみたい。
[時計] それでは、さようなら…また明日…
[ブラビーヤ] もっと遊ボーヨ!みんなどうしたんデスカ!?
[ドック] 寝ようよ。
[ブルーレイ] 眠くないけど…とりあえず上に行くかあ。
[バスタブ] 寝るの?寝るの?
[バスタブ] 一緒にお風呂、入ろうよ…(上で待ってる!)
状況説明:"このように、一日のログを楽しく閲覧することは、よりよい暮らしを実現するために非常に重要だと思っています。この部分は、ライフログやニュースなどを総合的に考慮するきっかけを、キャラたちが与えるというサービスの試みです。"
【0056】
Scene 10
場所: リビング
伝えたいコンセプト:ブルーレイのなりきりっぷりを見せる1
登場人物:ブルーレイほか
(映画トレーラーが終わると起動できる)
(頭(特に眼)をかきむしる)
[ブルーレイ] わぁーーーーっ!!!
[ドック] わわわ、レイちゃん!しっかりしてっ!一体どうしたのっ!?
[フォト] ブルーレイさん!? 落ちついてください! 落ちついてくださいっ!
(突然黙ってうずくまる)
[ブルーレイ] …。
[ドック] …レイちゃん、大丈夫?
[フォト] …生きてます? (顔をあげる。眼がまっ青)
[ブルーレイ] …ちょっと。
[ドック・フォト] ?
[ブルーレイ] 私に失礼じゃない? (これは例えば映画内のセリフとする)
[ドック・フォト] えええっ!?
【0057】
Scene 11
場所:リビング
伝えたいコンセプト: 意地悪紙芝居1
登場人物:フォトフレーム・蓄電池・太陽電池にして並べてる。)
[フォト] ハイ、今日は、「大きなかぶ」というお話をしますよ〜。
[太陽電池] わーい!! 楽しみだねお姉ちゃん!
[フォト] 「大きなかぶ」
[フォト] あるおじいさんの畑に大きなかぶができたので、みんなで引っぱって抜きました
とさ。おしまい。
[太陽電池] …。
[蓄電池] …。
【0058】
Scene 12
場所:リビング
伝えたいコンセプト: ドックは歌に夢中
登場人物:ドック
[ドック] ♪〜♪〜♪
[ドック] ♪〜♪〜♪♪〜♪〜♪
[ドック] ♪〜 ♪〜♪ ♪〜 ♪〜 ♪
[ドック] ラン、ラン、ラン♪
鼻歌に忙しくてこちらに気付いてないようだ…
状況説明:"これは、利便性を犠牲にするかわりに機器への親近感を高める工夫です。"
【0059】
Scene 13
場所:リビング
伝えたいコンセプト:スリープモード
登場人物: フォトフレーム
(長時間何も操作しない時)
[フォト] あー、眠い…。
[フォト] うー。
[フォト] ねむ、い……。
[フォト] …。 (スリープモードに入る)
【0060】
6.情報処理装置の処理について
上述したシナリオには、例えばシーン2ではBDプレーヤと部屋の照明装置との間で連携動作が行われており、複数の機器200での連携動作が含まれている。以下では、連携動作について図11〜図14のフローチャートに基づいて説明する。
【0061】
図11は、テレビの電源をオンにした場合に、部屋の照明のオン/オフを問い合わせる連携動作を示すフローチャートである。先ず、ユーザが情報処理装置100を操作してテレビの電源オンをリクエストすると、情報処理装置100の操作情報送信部120がドライバ140を介してテレビ電源をオンするためのコマンドを機器200のうちのテレビに送信する(ステップS10)。
【0062】
次に、ステップS12では、情報処理装置100の機器情報取得部112が、部屋の照明に対して照明状況を問い合わせする。照明がオンの場合は、表示処理部116が、照明を消すかどうかについての問い合わせを表示部160に表示させる(ステップS14)。また、この際、音声処理部117は、照明を消すかどうかについての問い合わせを音声出力部170に出力させる。この際、キャラクター処理部112により、照明装置に対応するキャラクターが、シナリオに沿ってユーザに問い合わせるように処理が行われ、表示及び音声の出力が行われる。
【0063】
問い合わせの結果、ユーザが照明を消す旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、操作情報取得部118は当該操作を取得し、操作情報送信部120が照明を消すためのコマンドを照明装置へ送信する(ステップS16)。これにより照明装置の電源がオフにされて、シナリオが終了する(ステップS18)。
【0064】
また、ステップS12において、照明装置がオフの場合は、ステップS18へ進み、シナリオを終了する。同様に、ステップS14において、ユーザが照明を消さない旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、ステップS18へ進み、シナリオを終了する。
【0065】
このように、テレビを使用する場合は、照明装置を消すことで、より画面の視認性が高まり、臨場感も大きくなるため、テレビ電源のオンがリクエストされた場合は、照明を消すか否かをユーザに問い合わせる。この際、各機器200のキャラクターが、シナリオに沿って機器200間の連携方法を提案してくれる。これにより、テレビと照明装置の最適な連携動作が可能となり、ユーザは、より良い環境下でテレビを視聴することが可能となる。
【0066】
図12は、ブルーレイディスクを再生する場合に、BDプレーヤ、照明装置、及びテレビの連携動作を示すフローチャートである。先ず、ユーザが情報処理装置100を操作してテレビの電源オンをリクエストすると、情報処理装置100の機器情報取得部112が、テレビに対して電源状況を問い合わせする。(ステップS20)。
【0067】
テレビの電源がオンの場合は、ステップS22へ進む。ステップS22では、情報処理装置100の機器情報取得部112が、部屋の照明に対して照明状況を問い合わせする。照明がオンの場合は、表示処理部116が、照明を消すかどうかについての問い合わせを表示部160に表示させる(ステップS24)。また、この際、音声処理部117は、照明を消すかどうかについての問い合わせを音声出力部170に出力させる。この場合も、キャラクター処理部112により、各機器200に対応するキャラクターが、シナリオに沿ってユーザに問い合わせるように処理が行われ、表示及び音声の出力が行われる。
【0068】
問い合わせの結果、ユーザが照明を消す旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、操作情報取得部118は当該操作を取得し、操作情報送信部120が照明を消すためのコマンドを照明装置へ送信する(ステップS26)。これにより照明装置の電源がオフにされる。その後、ステップS27では、操作情報送信部120がBDを再生するためのコマンドをBDプレーヤへ送信する。
【0069】
一方、ステップS20において、テレビの電源がオフの場合は、ステップS23へ進む。ステップS23では、操作情報送信部120がテレビ電源をオンにするためのコマンドをテレビへ送信する。また、この際、テレビ電源オンに伴う、キャクターのシナリオを再生する。ステップS23の後はステップS22へ進む。
【0070】
また、ステップS22で照明装置がオフの場合は、ステップS27へ進み、操作情報送信部120がBDを再生するためのコマンドをBDプレーヤへ送信する。ステップS27でBDの再生が終了した後は、BD再生の終了に応じて、BDに対応するキャラクターの外観を変化させ、BD再生後のシナリオを追加して表示し、音声を出力する(ステップS28)。
【0071】
また、図13は、扇風機とエアコンの連携動作を示すフローチャートであって、例えば上述したシーン10に対応する。扇風機とエアコンは、エコ度に応じて双方の動作状態を調整する。先ず、情報処理装置100の機器情報取得部112に含まれるエコ度算出部は、扇風機とエアコンのそれぞれの動作状態からエコ度を算出する(ステップS30,S32)。ここで、エコ度の値は、0〜1の値であり、値が大きくなるほどエコ度が高くなり、消費エネルギーが小さくなる。
【0072】
次に、機器情報取得部112に含まれるジョイントエコ度算出部は、扇風機とエアコンのそれぞれのエコ度からジョイントエコ度Cを算出する(ステップS34)。ジョイントエコ度の値も0〜1の値であり、値が大きくなるほどエコ度が高くなり、消費エネルギーが小さくなる。一例として、ジョイントエコ度Cは、扇風機とエアコンのそれぞれのエコ度の平均値とすることができる。そして、ジョイントエコ度Cに応じて異なるシナリオ1〜3を再生し、ジョイントエコ度Cが最も低くなるようにユーザによる扇風機、エアコンの操作を誘導する。具体的には、C≦0.25の場合はシナリオ1を再生し、0.25<C≦0.5の場合はシナリオ2を再生し、0.5<Cの場合はシナリオ3を再生する(ステップS36,S38,S39)。シナリオ1を再生する場合、ジョイントエコ度Cが低いため、シナリオ1は、よりエコ度の高い扇風機の使用をユーザに薦めるとともに、エアコンの使用を控えるように薦めるシナリオとされている。また、シナリオ3を再生する場合、ジョイントエコ度Cが高いため、シナリオ3は、現状の扇風機とエアコンの使用状況を維持することを薦めるシナリオとされている。これらのシナリオは、キャラクター処理部112により、機器200の現在の使用状況に応じて記憶部150から読み出され、キャラクターによる会話、シナリオが表示部160に表示されるとともに、音声出力部170から音声が出力される。
【0073】
また、図14は、太陽電池と蓄電池の連携動作を示すフローチャートであって、例えば上述したシーン11に対応する。情報処理装置100の機器情報取得部112に含まれるクリーンエネルギー使用率算出装置は、太陽電池と蓄電池の稼動状況から、クリーンエネルギーの使用率Cを算出する(ステップS40)。ここで、クリーンエネルギーの使用率Cは、全エネルギーに対する太陽電池によるクリーンエネルギーの比率で表される。発電電力比率データは、太陽電池によるクリーンエネルギー(C)と、その他のエネルギー(蓄電池のエネルギー)との比率(C:D)で表され、全エネルギーを1とした場合のCの値に応じてシナリオを変化させる。そして、クリーンエネルギーの使用率C≦0.5の場合はシナリオ1を再生し、クリーンエネルギーの使用率0.5<Cの場合はシナリオ2を再生する(ステップS40,S42)。シナリオ1を再生する場合、クリーンエネルギーの使用率Cが低いため、シナリオ1は、太陽電池によるクリーンエネルギーの使用をユーザに薦めるとともに、蓄電池のエネルギーの使用を控えるようにユーザに薦めるシナリオとされている。また、シナリオ2を再生する場合、クリーンエネルギーの使用率Cが高いため、シナリオ2は、現状の太陽電池と蓄電池の使用状況を維持することを薦めるシナリオとされている。これらのシナリオは、キャラクター処理部112により、機器200の現在の使用状況に応じて記憶部150から読み出され、キャラクターによる会話、シナリオが表示部160に表示されるとともに、音声出力部170から音声が出力される。
【0074】
このように、クリーンエネルギーの使用率Cに応じてシナリオを変更することで、クリーンエネルギーの使用率Cが低い場合は、これに対応したシナリオを流すことで、蓄電池よりも太陽電池の稼動量が多くなるようにユーザに操作を促すことができる。
【0075】
図14は、ソフトウェアのアップデート処理を示すフローチャートであって、例えば上述したシーン6に対応する。先ず、ステップS50では、表示部160の表示画面上でウェブカメラのアイコンにイベント(「!」マーク)が生じていることを視認したユーザが、ウェブカメラの状況を取得するための指示をUIセンサ180に入力し、その指示は操作情報取得部118にて取得される(ステップS50)。
【0076】
次に、ステップS52では、情報処理装置100の機器情報取得部112が、ウェブカメラのソフトウェアのアップデート状況を問い合わせする。そして、ソフトウェアが最新のバージョンにアップデートされていない場合は、表示処理部116が、ソフトウェアをアップデートするかどうかについての問い合わせを表示部160に表示させる(ステップS54)。また、この際、音声処理部117は、ソフトウェアをアップデートするかどうかについての問い合わせを音声出力部170に出力させる。この際、キャラクター処理部112により、ウェブカメラに対応するキャラクターが、シナリオに沿ってユーザに問い合わせるように処理が行われ、表示及び音声の出力が行われる。
【0077】
問い合わせの結果、ソフトウェアをアップデートする旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、操作情報取得部118は当該操作を取得し、操作情報送信部120がソフトウェアをアップデートするためのコマンドを照明装置へ送信する(ステップS56)。これにより、ウェブカメラのソフトウェアが最新のものにアップデートされ、シナリオが終了する(ステップS58)。
【0078】
また、ステップS52において、ウェブカメラのソフトウェアが最新のものにアップデートされている場合は、ステップS58へ進み、シナリオを終了する。また、ステップS54において、ユーザがソフトウェアをアップデートしない旨の操作をUIセンサー180から入力した場合、ステップS58へ進み、シナリオを終了する。
【0079】
以上説明したように、機器200を擬人化したキャラクターに関する処理を行い、機器200の状態、または機器200を操作する操作情報に応じてキャラクターを変化させることで、キャラクターに感情移入させ、機器200の利用促進を図ることができる。
【0080】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本技術はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0081】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する操作情報送信部と、
前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させるキャラクター処理部と、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う表示処理部と、
を備える、情報処理装置。
(2)前記複数の機器の状態を取得する機器情報取得部を備え、
前記キャラクター処理部は、前記機器の状態、または前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させる、(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記操作情報送信部は、前記機器情報取得部が取得した任意の前記機器の状態に応じて、他の前記機器を操作するための操作情報を送信する、(2)に記載の情報処理装置。
(4)前記キャラクター処理部の処理に応じて、前記キャラクターの音声を出力するための処理を行う音声処理部を更に備える、(1)に記載の情報処理装置。
(5)前記キャラクターに関する複数の会話、または複数のシナリオを記憶する記憶部を備え、前記キャラクター処理部は、前記機器を操作するための操作情報に基づいて、前記記憶部に記憶された前記キャラクターに関する会話、またはシナリオを前記キャラクターに適用し、前記キャラクターに関する会話、またはシナリオを変化させる、(1)に記載の情報処理装置。
(6)ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信することと、
前記複数の機器のそれぞれをを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させることと、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行うことと、
を備える、情報処理方法。
(7)ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する手段、
前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させる手段、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0082】
100 情報処理装置
112 機器情報取得部
114 キャラクター処理部
116 表示処理部
120 操作情報送信部
150 記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する操作情報送信部と、
前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させるキャラクター処理部と、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う表示処理部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の機器の状態を取得する機器情報取得部を備え、
前記キャラクター処理部は、前記機器の状態、または前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記操作情報送信部は、前記機器情報取得部が取得した任意の前記機器の状態に応じて、他の前記機器を操作するための操作情報を送信する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記キャラクター処理部の処理に応じて、前記キャラクターの音声を出力するための処理を行う音声処理部を更に備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記キャラクターに関する複数の会話、または複数のシナリオを記憶する記憶部を備え、
前記キャラクター処理部は、前記機器を操作するための操作情報に基づいて、前記記憶部に記憶された前記キャラクターに関する会話、またはシナリオを前記キャラクターに適用し、前記キャラクターに関する会話、またはシナリオを変化させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信することと、
前記複数の機器のそれぞれをを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させることと、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行うことと、
を備える、情報処理方法。
【請求項7】
ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する手段、
前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させる手段、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する操作情報送信部と、
前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させるキャラクター処理部と、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う表示処理部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の機器の状態を取得する機器情報取得部を備え、
前記キャラクター処理部は、前記機器の状態、または前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記操作情報送信部は、前記機器情報取得部が取得した任意の前記機器の状態に応じて、他の前記機器を操作するための操作情報を送信する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記キャラクター処理部の処理に応じて、前記キャラクターの音声を出力するための処理を行う音声処理部を更に備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記キャラクターに関する複数の会話、または複数のシナリオを記憶する記憶部を備え、
前記キャラクター処理部は、前記機器を操作するための操作情報に基づいて、前記記憶部に記憶された前記キャラクターに関する会話、またはシナリオを前記キャラクターに適用し、前記キャラクターに関する会話、またはシナリオを変化させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信することと、
前記複数の機器のそれぞれをを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させることと、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行うことと、
を備える、情報処理方法。
【請求項7】
ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれを操作するための操作情報を送信する手段、
前記複数の機器のそれぞれを性格付けしたキャラクターに関する処理を行い、前記機器を操作するための操作情報に応じて前記キャラクターによって表される内容を変化させる手段、
前記キャラクターを表示部に表示する処理を行う手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−213093(P2012−213093A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78318(P2011−78318)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ウオークマン
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ウオークマン
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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