情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びコンピュータプログラム
【課題】 画像読取装置で読み取った画像データを情報処理装置がファイル共有を利用して取得する期間に、当該情報処理装置における当該画像データの待受時間を可及的に合わせられるようにする。
【解決手段】 デバイス101が、画像読取設定の登録操作によりユーザがPC100に設定した設定登録名に対応する画像読取設定を適用中である判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を公開に変更する。その後、デバイス101が、画像読取設定を適用中の状態、又は画像読み取り中の状態でなくなったと判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を非公開に変更する。
【解決手段】 デバイス101が、画像読取設定の登録操作によりユーザがPC100に設定した設定登録名に対応する画像読取設定を適用中である判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を公開に変更する。その後、デバイス101が、画像読取設定を適用中の状態、又は画像読み取り中の状態でなくなったと判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を非公開に変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びコンピュータプログラムに関し、特に、画像形成装置で形成された画像データを、ファイル共有を利用して情報処理装置で取得するために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続された情報処理装置(以下PCと称する)間でデータを授受するにあたっては、SMB(Server Message Block)と呼ばれるプロトコルを用いたファイル共有を利用するのが一般的である。ファイル共有とは、自分のPCにあるファイルを、ネットワークを経由して他のPCがアクセスできる状態におき、複数のPCのユーザが当該ファイルを共有できるようにすることをいう。
【0003】
スキャナ又は複合複写機を用いて画像データを読み取り、読み取った画像データをPCに保存する場合にも、ファイル共有が利用される。しかしながらこの方法では、データの受信側のPCにおいて、送信側のPCからの接続を待ち受ける必要があるため、不正な接続の対象にされやすく、セキュリティ上の不安がある。
そこで、特許文献1では、データの受信側のPCにおけるデータの待ち受けの開始終了時間を予め決めるようにしている。
また、特許文献2では、データの受信側のPCが、安全と見なされるネットワークに接続されたときのみにデータの待ち受けを行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−267922号公報
【特許文献2】特開2003−316650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の従来の技術が示すような工夫は、ファイル共有に共通の課題に対する改善の提案するものであり、不正な接続の機会を狭めるものである。
ここで、スキャナや複合複写機のような画像読取装置で画像データを読み取ってPCに保存するという作業は、PCのユーザが自ら画像形成装置を操作するとき以外に発生しない。
しかしながら、以上の従来の技術では、このようなとき以外にも待ち受けを許可してしまう虞があり、待ち受け条件に合致した場合には、結局不正な接続の対象にされやすく、セキュリティ上の不安があるという問題は解決されない。例えば、特許文献1に記載の技術では、接続が許可された時間帯によっては、セキュリティ上の不安があるという問題は解決されない。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、画像読取装置で読み取った画像データを情報処理装置がファイル共有を利用して取得する期間に、当該情報処理装置における当該画像データの待受時間を可及的に合わせられるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置であって、前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶手段と、前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の情報処理装置の制御方法は、画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置の制御方法であって、前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶ステップと、前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出ステップと、前記検出ステップにより検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御ステップとを有することを特徴とする。
【0009】
本発明のコンピュータプログラムは、画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置を制御することをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶ステップと、前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出ステップと、前記検出ステップにより検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像データを読み取るための画像読取装置における処理の進捗状況、又は情報処理装置に対するユーザによる操作状態に応じて、情報処理装置の記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する。したがって、画像読取装置で読み取った画像データを情報処理装置がファイル共有を利用して取得する期間に、当該情報処理装置における当該画像データの待受時間を可及的に合わせられるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態を示し、画像読取システムの構成の一例を示す図である。
【図2】第1の実施形態を示し、PCのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】第1の実施形態を示し、PCで実行されるOS及びアプリケーションプログラムのソフトウェア構成の一例と、デバイスで実行されるソフトウェアの構成の一例とを概念的に示した図である。
【図4】第1の実施形態を示し、画像データの読み取りを行う際の画像読取システムにおける処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【図5】第1の実施形態を示し、画像読取設定用GUIの一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態を示し、PCからデバイスに送信、保存される画像読取設定データの一例を概念的に示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態を示し、デバイスにユーザがログインされたときにデバイスのユーザインターフェースに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図8】第1の実施形態を示し、PC上の共有ファイルフォルダの公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【図9】第1の実施形態の第1の変形例を示し、デバイスへのユーザのログイン状態に基づいて、PC上の共有ファイルフォルダの公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【図10】第2の実施形態を示し、PC上の共有ファイルフォルダの公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【図11】第2の実施形態を示し、図10のステップS1012の処理(画像読取設定データを削除する際の処理)の一例を詳細に説明するフローチャートである。
【図12】第2の実施形態の変形例を示し、ユーザによるPCの操作状態のみに基づいて、PC上の共有ファイルフォルダの公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
以下に、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。
[システム構成]
図1は、画像読取システムの構成の一例を示す図である。
図1において、情報処理装置の一例であるPC100と、画像読取装置の一例であるデバイス101とがネットワーク102を介して相互に接続されている。デバイス101の具体例としては、ネットワークスキャナ又は複合複写機が挙げられる。
【0013】
[ハードウェア構成]
図2は、PC100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すハードウェアの構成図は、一般的な情報処理装置のハードウェア構成図に相当するものであり、本実施形態のPC100には一般的な情報処理装置のハードウェア構成を適用することができる。
【0014】
図2において、CPU200は、ROM202のプログラム用ROMに記憶された、或いは外部メモリ209からRAM201にロードされたOSやアプリケーション等のプログラムを実行する。ここでOSとはコンピュータ上で稼動するオペレーティングシステムの略語であり、以下オペレーティングシステムのことをOSと称する。後述する各フローチャートの処理はこのプログラムの実行により実現できる。
RAM201は、CPU200の主メモリや、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ203は、キーボード207や図示しないポインティングデバイスからのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ204は、ディスプレイ208の表示を制御する。ディスクコントローラ205は、各種データを記憶するハードディスク(HD)209やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)等におけるデータアクセスを制御する。NC206はネットワーク102に接続して、ネットワーク102に接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
【0015】
[ソフトウェア構成]
図3は、PC100で実行されるOS301及びアプリケーションプログラム302のソフトウェア構成の一例と、デバイス101で実行されるソフトウェアの構成の一例とを概念的に示した図である。
図3において、PC100では、OS301とアプリケーションプログラム302とが実行される。尚、図3では、アプリケーションプログラム302を1つだけ示しているが、実際には、アプリケーションプログラム302以外の複数のアプリケーションプログラムがPC100で実行され得る。また、PC100は、デバイス101とネットワーク102を介して相互に接続され、データの交換やステータスの取得等を行うことが可能である。
【0016】
デバイス101で画像データの読み取りを行う場合、まず、デバイス101は、ユーザによる操作に基づいて画像読取設定を登録する。図4は、画像データの読み取りを行う際の画像読取システムにおける処理手順の一例を説明するフローチャートである。
まず、ユーザが、PC100のキーボード207や図示しないポインティングデバイスを操作して、画像読取設定の登録操作を開始する。そうすると、アプリケーションプログラム302は、ディスプレイ208に、画像読取設定用の入力GUI(以下では、画像読取設定用GUIと称する)を表示する。図5は、画像読取設定用GUIの一例を示す図である。
図5に示す画像読取設定用GUI500に対して、ユーザは、登録先デバイス501と、デバイスに対するログインID(デバイスログインID502)と、デバイスログインパスワード503とを入力する。更に、ユーザは、デバイス101のユーザインターフェース324に表示するための情報として以下の情報を入力する。すなわち、画像読取設定の設定登録名(ボタン名504)と、デバイス101で読み取られた画像データのPC100における保存先のフォルダ(送信フォルダ505)と、PC100のユーザID(送信先ユーザID)と、送信先パスワード507とを入力する。尚、OKボタン508がユーザによって押下されると、画像読取設定用GUI500に入力された内容が有効となる。一方、キャンセルボタン509がユーザによって押下された場合には、画像読取設定用GUI500に入力された内容がキャンセルされる(無効となる)。
【0017】
図3に示す送信設定の保存モジュール312は、画像読取設定用GUI500に入力された設定を外部メモリ209等に保存し、当該設定を再度利用することができるようにする。このように本実施形態では、例えば、保存モジュール312により画像読取設定用GUI500に入力された設定が記憶されることにより、識別子記憶手段の一例が実現される。
送信設定のデバイス登録モジュール310は、画像読取設定用GUI500に入力された設定に従って、画像読取設定データを作成する(ステップS401)。
そして、送信設定のデバイス登録モジュール310は、画像読取設定データを、NC206及びネットワーク102を介して、登録先デバイス501に示されているデバイス101に送信する(ステップS402)。このように本実施形態では、例えば、ステップS402の処理を行うことにより出力手段の一例が実現される。
登録先デバイス501に示されているデバイス101の設定受信モジュール319は、ステップS502でPC100から送信された画像読取設定データを受信する。そして、設定保存モジュール320は、当該画像読取設定データを、デバイス101内の外部メモリ等に保存する(ステップS403)。
【0018】
図6は、PC100からデバイス101に送信、保存される画像読取設定データの一例を概念的に示す図である。
画像読取設定データ600の送信元であるPC100は、自らを送信先として送信先604に設定した上で、画像読取設定データの送信を行う。
設定受信モジュール319が画像読取設定データを受信すると、設定保存モジュール320は、デバイス101での表示順序を表すボタンID601を付与する。そして、設定保存モジュール320は、ボタンID601以外の項目として、受信した画像読取設定データに従った内容を付与する。これにより画像読取設定データ600がデバイス101に保存される。
【0019】
ユーザが、デバイス101のユーザインターフェース324を操作して、デバイスログインIDとデバイスログインパスワードとを入力すると、デバイス状態管理部313内のログイン状態管理モジュール316は認証処理を行う。そして、ログイン状態管理モジュール316は、保存された画像読取設定データ600を参照して、入力したデバイスログインIDと合致する設定をユーザインターフェース324に表示する。
図7は、デバイス101にユーザがログインされたときにデバイス101のユーザインターフェース324に表示されるGUIの一例を示す図である。
図7に示す例では、図6で例示した設定に従ってデバイス101に登録された設定がボタン701として表示されている。ユーザがボタン701を選択すると、デバイス101は画像読取設定中の状態となり、送信設定管理部314内の設定実行モジュール321は、保存した設定(画像読取設定データ600)を、現在のデバイス101の設定として適用する。そして、ユーザが、画像の読み取りを行わせる原稿をデバイス101にセットし、ユーザインターフェース324でスキャン処理の実行を指示する。そうすると、スキャン処理部315内の画像入力モジュール322は、原稿の画像データを生成する。そして、画像送信モジュール323は、現在のデバイス101の設定に従って、画像ファイルを生成して送信する。
【0020】
次に、図8のフローチャートを参照しながら、PC100上の共有ファイルフォルダ304の公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明する。
まず、アプリケーションプログラム302は、先に説明した手順に従って送信設定の保存モジュール312で保存された送信設定(画像読取設定用GUI500に入力された設定の内容)を取得する(ステップS801)。
次に、デバイス状態監視モジュール309は、OS301のデバイス状態検知サービス306を使用して、デバイス101の状態を取得する(ステップS802)。デバイス101の状態は、デバイス状態管理部313内のデバイスステータス管理モジュール317により管理され、デバイスステータス通知モジュール318によりPC100に通知される。例えば、デバイス101が画像データ読み取り設定中の状態である場合には、デバイス状態監視モジュール309は、画像読取設定データ600の内容をデバイス101から取得する。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS802の処理を行うことにより取得手段の一例が実現される。
【0021】
次に、アプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ステップS802で取得したデバイス101の状態から、デバイス101が画像読取設定を適用中であるか否かを判定する(ステップS803)。この判定の結果、デバイス101が画像読取設定を適用中でない場合には、ステップS802に戻る。
一方、デバイス101が画像読取設定を適用中である場合には、ステップS804に進む。そして、操作検知モジュール311は、PC100に保存しておいた送信設定(画像読取設定用GUI500に入力された設定の内容)に含まれる画像読取設定の設定登録名と、現在デバイス101で適用中の画像読取設定の設定登録名とを比較する。操作検知モジュール311は、この比較の結果に基づいて、取得したデバイス101の状態が、保存しておいた送信設定と同一の画像読取設定を適用中であるか否かを判定する(ステップS804)。この判定の結果、デバイス101の状態が、保存しておいた送信設定と同一の画像読取設定を適用中でない場合には、ステップS802に戻る。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS804の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0022】
一方、デバイス101の状態が、保存しておいた送信設定と同一の画像読取設定を適用中である場合には、ステップS805に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する(ステップS805)。このように、共有ファイルフォルダ304の共有状態が公開されることにより、ネットワークファイル共有サービス305は、デバイス101から画像データを受け取って、記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304に保存することができる。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS805の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。また、例えば、ネットワークファイル共有サービス305が、デバイス101から画像データを受け取って、記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304に保存することにより、記憶手段の一例が実現される。
【0023】
その後もデバイス状態監視モジュール309は、デバイス101の状態の取得を行う(ステップS806)。そして、操作検知モジュール311は、ステップS806で取得したデバイス101の状態に基づいて、デバイス101の状態が、画像読取設定中又は画像読み取り中であるか否かを判定する(ステップS807)。この判定の結果、デバイス101の状態が、画像読取設定中又は画像読み取り中である場合には、ステップS806に戻り、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」のままとする。
【0024】
一方、デバイス101の状態が、画像読取設定中でも画像読み取り中でもない場合には、画像の読み取りが中止又は終了したと判定してステップS808に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更する(ステップS808)。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS808の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。また、例えば、ステップS804、S808の処理を行うことにより、画像データを読み取るためのデバイス101における処理の進捗状況が検出される。
【0025】
以上のように本実施形態では、デバイス101が、画像読取設定の登録操作によりユーザがPC100に設定した設定登録名に対応する画像読取設定を適用中である判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を公開に変更する。その後、デバイス101が、画像読取設定を適用中の状態、又は画像読み取り中の状態でなくなったと判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を非公開に変更する。したがって、デバイス101が画像読み取り動作を開始してから、読み取った画像データをPC100に転送する期間に可及的に合わせて(好ましくはそのようの期間に限定して)共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」にすることが可能になる。また、デバイス101からの画像データの転送に伴うPC100におけるファイル共有の待受時間を従来よりも短くすることができる。
尚、図3において、新着監視モジュール307は、後述する第2の実施形態で用いられるものであるので、本実施形態では不要である。
【0026】
((第1の変形例))
図8に示したフローチャートでは、デバイス101の状態に含まれる画像読取設定の名称と、PC100に保存しておいた送信設定の名称との比較の結果に基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更する場合を例に挙げて説明した。ところが、デバイス101とデバイス状態検知サービス306の能力によっては、PC100が取得できるデバイス101の状態に制限がある場合もある。そのような場合、例えば、デバイス101へのユーザのログイン状態に基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更することもできる。
【0027】
ここで、図9のフローチャートを参照しながら、デバイス101へのユーザのログイン状態に基づいて、PC100上の共有ファイルフォルダ304の公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明する。
まず、アプリケーションプログラム302は、先に説明した手順に従って送信設定の保存モジュール312で保存された送信設定から、ユーザの識別子(デバイスログインID502)を取得する(ステップS901)。
【0028】
次に、デバイス状態監視モジュール309は、OS301のデバイス状態検知サービス306を使用して、デバイス101の状態を取得する(ステップS902)。
以上のように本例では、例えば、ステップS902の処理を行うことにより取得手段の一例が実現される。
次に、アプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ステップS902で取得されたデバイス101の状態から、デバイス101へのユーザのログイン状態を抽出する。そして、操作検知モジュール311は、抽出したログイン状態から識別されるデバイスログインIDと、ステップS901で取得したデバイスログインID502とが同一であるか否かを判定する。すなわち、操作検知モジュール311は、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中であるか否かを判定する(ステップS903)。この判定の結果、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中でない場合には、ステップS902に戻る。
以上のように本例では、例えば、ステップS903の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0029】
一方、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中である場合には、ステップS904に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する(ステップS904)。このように、共有ファイルフォルダ304の共有状態が公開されることにより、ネットワークファイル共有サービス305は、デバイス101から画像データを受け取って共有ファイルフォルダ304に保存することができる。
以上のように本例では、例えば、ステップS904の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。また、例えば、ネットワークファイル共有サービス305が、デバイス101から画像データを受け取って、記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304に保存することにより、記憶手段の一例が実現される。
【0030】
その後もデバイス状態監視モジュール309は、デバイス101の状態の取得を行う(ステップS905)。
以上のように本例では、例えば、ステップS905の処理を行うことにより取得手段の一例が実現される。
そして、操作検知モジュール311は、ステップS905で取得したデバイス101の状態に基づいて、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中であるか否かを判定する(ステップS906)。この判定の結果、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中である場合には、ステップS905に戻り、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」のままとする。
以上のように本例では、例えば、ステップS906の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。また、例えば、ステップS903、S906の処理を行うことにより、画像データを読み取るためのデバイス101における処理の進捗状況が検出される。
【0031】
一方、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中の状態ではなくログアウトされた場合には、ステップS907に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更する(ステップS907)。
以上のように本例では、例えば、ステップS907の処理を行うことにより制御手段の一例が実現される。
【0032】
((第2の変形例))
第1の変形例とは逆に、デバイス101とデバイス状態検知サービス306の能力が、さらにデバイス101の詳細な状態を取得できる場合がある。この場合には、例えば、PC100は、ユーザが画像を読み取る原稿をデバイス101にセットした状態を検知すると、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することができる。そして、PC100は、画像を読み取る原稿をデバイス101から取り除いた状態を検知すると、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することができる。
【0033】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、デバイス101の状態と、PC100に保存しておいた送信設定との比較の結果に基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更する場合を例に挙げて説明した。ところが、デバイス101とデバイス状態検知サービス306の能力によって、デバイス101の状態が取得できない場合もある。そこで、本実施形態では、ユーザによるPC100の操作状態に基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更する場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態と前述した第1の実施形態とは、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更する際の判断手法が主として異なる。一方、本実施形態におけるシステム構成、ハードウェア構成、ソフトウェア構成は、第1の実施形態と同様である(図1〜図3を参照、ただし、本実施形態では図3の新着監視モジュール307が追加される)。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1の実施形態と異なる部分については、図1〜図9に付した符号と同一の符号を付すこと等により詳細な説明を省略する。
【0034】
図10のフローチャートを参照しながら、PC100上の共有ファイルフォルダ304の公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明する。
まず、PC100のアプリケーションプログラム302は、ユーザによる画像読取設定の登録操作に基づいて画像読取設定を行い、画像読取設定データを、NC206及びネットワーク102を介してデバイス101に登録する(ステップS1001)。このステップS1001の処理は、例えば、図4に示した処理と同じ処理により実現することができる。
【0035】
その後、アプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作状態を取得する(ステップS1002)。
次に、操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作が継続しているか否かを判定する(ステップS1003)。この判定の結果、ユーザによるPC100の操作が継続している場合には、ステップS1002に戻る。
【0036】
一方、ユーザによるPC100の操作が継続していない場合には、ステップS1004に進む。そして、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなったか否かを判定する(ステップS1004)。この判定の結果、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなっていない場合には、ステップS1002に戻る。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1004の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0037】
一方、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなった場合には、ステップS1005に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する(ステップS1005)。尚、ユーザによってアプリケーションプログラム302自体の終了操作が行われ、アプリケーションプログラム302の処理が終了した場合にも、その後のアプリケーションプログラム302に対する(一定時間の)操作が無いと見なす。そして、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1005の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。
【0038】
その後、アプリケーションプログラム302の新着監視モジュール307は、PC100のファイルシステム303上の共有ファイルフォルダ304を監視する(ステップS1006)。
次に、新着監視モジュール307は、共有ファイルフォルダ304内に画像ファイル(新着ファイル)が作成されたか否かを判定する(ステップS1007)。この判定の結果、共有ファイルフォルダ304内に画像ファイルが作成されていない場合には、ステップS1006に戻る。
以上のように本実施形態では、例えば、このようにして記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304内に画像ファイル(新着ファイル)が作成されることにより記憶手段の一例が実現される。
一方、共有ファイルフォルダ304内に画像ファイルが作成された場合には、ステップS1008に進む。そして、アプリケーションプログラム302は、ディスプレイ208に、読み取り画像新着通知のGUIを表示する(ステップS1008)。読み取り画像新着通知のGUIは、ユーザがデバイス101にセットした原稿を読み取ることにより得られた画像データが、PC100の共有ファイルフォルダ304内に取り込まれたことをユーザに報知するためのものである。
【0039】
その後、操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作状態を取得する(ステップS1009)。そして、操作検知モジュール311は、ユーザが新着ファイルに対して表示・移動といった何らかの操作を行ったか否かを判定する(ステップS1010)。この判定の結果、ユーザが新着ファイルに対して操作を行っていない場合には、ステップS1006に戻る。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1009の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
一方、ユーザが新着ファイルに対して操作を行った場合には、ステップS1011に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更する(ステップS1011)。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1011の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。
【0040】
次に、送信設定のデバイス登録モジュール310は、画像読取設定用GUI500に対して入力された登録先デバイス501であるデバイス101に対し、該当する画像読取設定データ600を削除する指示を、NC206及びネットワーク102を介して行う。これにより、デバイス101は、画像読取設定データ600を削除する(ステップS1012)。
【0041】
図11は、図10のステップS1012の処理(画像読取設定データ600を削除する際の処理)の一例を詳細に説明するフローチャートである。
図11において、アプリケーションプログラム302の送信設定のデバイス登録モジュール310は、送信設定の保存モジュール312により保存された画像読取設定から、ボタン名504に入力された設定登録名を取得する。そして、送信設定のデバイス登録モジュール310は、取得した設定登録名を指定した設定削除通知を、NC206及びネットワーク102を介して、登録先デバイス501に示されているデバイス101に送信する(ステップS1101)。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1101の処理を行うことにより依頼手段の一例が実現される。
登録先デバイス501に示されているデバイス101の送信設定管理部314内の設定受信モジュール319は、ステップS1101で送信された設定削除通知を受信する。そして、設定保存モジュール320は、デバイス101内に保存した画像読取設定データ600を削除する(ステップS1102)。
【0042】
以上のように本実施形態では、デバイス101に画像読取設定データ600が登録された後、PC100に対するユーザの操作が一定時間ないと判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を公開に変更する。その後、共有ファイルフォルダ304に新たに生成された画像ファイルに対する操作がユーザによって行われたと判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を非公開に変更する。そして、デバイス101の画像読取設定データ600を削除する。したがって、デバイス101とデバイス状態検知サービス306の能力によって、デバイス101の状態をPC100が取得できない場合であっても、前述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、デバイス101が画像読み取り動作を開始してから、読み取った画像データをPC100に転送する期間に可及的に合わせて共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」にすることが可能になる。
【0043】
((変形例))
図10に示したフローチャートでは、画像読み取り操作の最初と最後の手順で、デバイス101への画像読取設定データ600の登録と削除とを行う場合を例に挙げて説明した。ところが、デバイス101の機能によっては、画像読取設定データ600をデバイス101が保存できない場合もある。そのような場合には、例えば、ユーザによるPC100の操作状態のみに基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更することもできる。
【0044】
ここで、図12のフローチャートを参照しながら、ユーザによるPC100の操作状態のみに基づいて、PC100上の共有ファイルフォルダ304の公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明する。
まず、アプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作状態を取得する(ステップS1201)。
次に、操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作が継続しているか否かを判定する(ステップS1202)。この判定の結果、ユーザによるPC100の操作が継続している場合には、ステップS1201に戻る。
【0045】
一方、ユーザによるPC100の操作が継続していない場合には、ステップS1203に進む。そして、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなったか否かを判定する(ステップS1203)。この判定の結果、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなっていない場合には、ステップS1201に戻る。
以上のように本例では、例えば、ステップS1203の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0046】
一方、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなった場合には、ステップS1204に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する(ステップS1204)。このように、共有ファイルフォルダ304の共有状態が公開されることにより、ネットワークファイル共有サービス305は、デバイス101から画像データを受け取って共有ファイルフォルダ304に保存することができる。
以上のように本例では、例えば、ステップS1204の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。また、例えば、ネットワークファイル共有サービス305が、デバイス101から画像データを受け取って、記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304に保存することにより、記憶手段の一例が実現される。
【0047】
その後もアプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作状態を取得する(ステップS1205)。そして、操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作があったか否かを判定する(ステップS1206)。このステップS1206では、ユーザによるPC100に対する何らかの操作があったか否かを判定しても、図10のステップS1010と同様に、共有ファイルフォルダ304の新着ファイルに対してユーザが操作を行ったか否かを判定するようにしてもよい。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1206の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0048】
ステップS1206の判定の結果、ユーザによるPC100の操作がない場合には、ステップS1205に戻る。一方、ユーザによるPC100の操作があった場合に刃、ステップS1207に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更する(ステップS1207)。
以上のように本例では、例えば、ステップS1207の処理を行うことにより制御手段の一例が実現される。
【0049】
(本発明の他の実施形態)
前述した本発明の実施形態における情報処理装置を構成する各手段、並びに情報処理装置の制御方法の各ステップは、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、コンピュータプログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア(プログラム)をパソコン等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0050】
尚、前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0051】
100 PC
101 デバイス
102 ネットワーク
301 OS
302 アプリケーションプログラム
313 デバイス状態管理部
314 送信設定管理部
315 スキャン処理部
324 ユーザインターフェース
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びコンピュータプログラムに関し、特に、画像形成装置で形成された画像データを、ファイル共有を利用して情報処理装置で取得するために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続された情報処理装置(以下PCと称する)間でデータを授受するにあたっては、SMB(Server Message Block)と呼ばれるプロトコルを用いたファイル共有を利用するのが一般的である。ファイル共有とは、自分のPCにあるファイルを、ネットワークを経由して他のPCがアクセスできる状態におき、複数のPCのユーザが当該ファイルを共有できるようにすることをいう。
【0003】
スキャナ又は複合複写機を用いて画像データを読み取り、読み取った画像データをPCに保存する場合にも、ファイル共有が利用される。しかしながらこの方法では、データの受信側のPCにおいて、送信側のPCからの接続を待ち受ける必要があるため、不正な接続の対象にされやすく、セキュリティ上の不安がある。
そこで、特許文献1では、データの受信側のPCにおけるデータの待ち受けの開始終了時間を予め決めるようにしている。
また、特許文献2では、データの受信側のPCが、安全と見なされるネットワークに接続されたときのみにデータの待ち受けを行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−267922号公報
【特許文献2】特開2003−316650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の従来の技術が示すような工夫は、ファイル共有に共通の課題に対する改善の提案するものであり、不正な接続の機会を狭めるものである。
ここで、スキャナや複合複写機のような画像読取装置で画像データを読み取ってPCに保存するという作業は、PCのユーザが自ら画像形成装置を操作するとき以外に発生しない。
しかしながら、以上の従来の技術では、このようなとき以外にも待ち受けを許可してしまう虞があり、待ち受け条件に合致した場合には、結局不正な接続の対象にされやすく、セキュリティ上の不安があるという問題は解決されない。例えば、特許文献1に記載の技術では、接続が許可された時間帯によっては、セキュリティ上の不安があるという問題は解決されない。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、画像読取装置で読み取った画像データを情報処理装置がファイル共有を利用して取得する期間に、当該情報処理装置における当該画像データの待受時間を可及的に合わせられるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置であって、前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶手段と、前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の情報処理装置の制御方法は、画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置の制御方法であって、前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶ステップと、前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出ステップと、前記検出ステップにより検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御ステップとを有することを特徴とする。
【0009】
本発明のコンピュータプログラムは、画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置を制御することをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶ステップと、前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出ステップと、前記検出ステップにより検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像データを読み取るための画像読取装置における処理の進捗状況、又は情報処理装置に対するユーザによる操作状態に応じて、情報処理装置の記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する。したがって、画像読取装置で読み取った画像データを情報処理装置がファイル共有を利用して取得する期間に、当該情報処理装置における当該画像データの待受時間を可及的に合わせられるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態を示し、画像読取システムの構成の一例を示す図である。
【図2】第1の実施形態を示し、PCのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】第1の実施形態を示し、PCで実行されるOS及びアプリケーションプログラムのソフトウェア構成の一例と、デバイスで実行されるソフトウェアの構成の一例とを概念的に示した図である。
【図4】第1の実施形態を示し、画像データの読み取りを行う際の画像読取システムにおける処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【図5】第1の実施形態を示し、画像読取設定用GUIの一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態を示し、PCからデバイスに送信、保存される画像読取設定データの一例を概念的に示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態を示し、デバイスにユーザがログインされたときにデバイスのユーザインターフェースに表示されるGUIの一例を示す図である。
【図8】第1の実施形態を示し、PC上の共有ファイルフォルダの公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【図9】第1の実施形態の第1の変形例を示し、デバイスへのユーザのログイン状態に基づいて、PC上の共有ファイルフォルダの公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【図10】第2の実施形態を示し、PC上の共有ファイルフォルダの公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【図11】第2の実施形態を示し、図10のステップS1012の処理(画像読取設定データを削除する際の処理)の一例を詳細に説明するフローチャートである。
【図12】第2の実施形態の変形例を示し、ユーザによるPCの操作状態のみに基づいて、PC上の共有ファイルフォルダの公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
以下に、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。
[システム構成]
図1は、画像読取システムの構成の一例を示す図である。
図1において、情報処理装置の一例であるPC100と、画像読取装置の一例であるデバイス101とがネットワーク102を介して相互に接続されている。デバイス101の具体例としては、ネットワークスキャナ又は複合複写機が挙げられる。
【0013】
[ハードウェア構成]
図2は、PC100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すハードウェアの構成図は、一般的な情報処理装置のハードウェア構成図に相当するものであり、本実施形態のPC100には一般的な情報処理装置のハードウェア構成を適用することができる。
【0014】
図2において、CPU200は、ROM202のプログラム用ROMに記憶された、或いは外部メモリ209からRAM201にロードされたOSやアプリケーション等のプログラムを実行する。ここでOSとはコンピュータ上で稼動するオペレーティングシステムの略語であり、以下オペレーティングシステムのことをOSと称する。後述する各フローチャートの処理はこのプログラムの実行により実現できる。
RAM201は、CPU200の主メモリや、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ203は、キーボード207や図示しないポインティングデバイスからのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ204は、ディスプレイ208の表示を制御する。ディスクコントローラ205は、各種データを記憶するハードディスク(HD)209やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)等におけるデータアクセスを制御する。NC206はネットワーク102に接続して、ネットワーク102に接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
【0015】
[ソフトウェア構成]
図3は、PC100で実行されるOS301及びアプリケーションプログラム302のソフトウェア構成の一例と、デバイス101で実行されるソフトウェアの構成の一例とを概念的に示した図である。
図3において、PC100では、OS301とアプリケーションプログラム302とが実行される。尚、図3では、アプリケーションプログラム302を1つだけ示しているが、実際には、アプリケーションプログラム302以外の複数のアプリケーションプログラムがPC100で実行され得る。また、PC100は、デバイス101とネットワーク102を介して相互に接続され、データの交換やステータスの取得等を行うことが可能である。
【0016】
デバイス101で画像データの読み取りを行う場合、まず、デバイス101は、ユーザによる操作に基づいて画像読取設定を登録する。図4は、画像データの読み取りを行う際の画像読取システムにおける処理手順の一例を説明するフローチャートである。
まず、ユーザが、PC100のキーボード207や図示しないポインティングデバイスを操作して、画像読取設定の登録操作を開始する。そうすると、アプリケーションプログラム302は、ディスプレイ208に、画像読取設定用の入力GUI(以下では、画像読取設定用GUIと称する)を表示する。図5は、画像読取設定用GUIの一例を示す図である。
図5に示す画像読取設定用GUI500に対して、ユーザは、登録先デバイス501と、デバイスに対するログインID(デバイスログインID502)と、デバイスログインパスワード503とを入力する。更に、ユーザは、デバイス101のユーザインターフェース324に表示するための情報として以下の情報を入力する。すなわち、画像読取設定の設定登録名(ボタン名504)と、デバイス101で読み取られた画像データのPC100における保存先のフォルダ(送信フォルダ505)と、PC100のユーザID(送信先ユーザID)と、送信先パスワード507とを入力する。尚、OKボタン508がユーザによって押下されると、画像読取設定用GUI500に入力された内容が有効となる。一方、キャンセルボタン509がユーザによって押下された場合には、画像読取設定用GUI500に入力された内容がキャンセルされる(無効となる)。
【0017】
図3に示す送信設定の保存モジュール312は、画像読取設定用GUI500に入力された設定を外部メモリ209等に保存し、当該設定を再度利用することができるようにする。このように本実施形態では、例えば、保存モジュール312により画像読取設定用GUI500に入力された設定が記憶されることにより、識別子記憶手段の一例が実現される。
送信設定のデバイス登録モジュール310は、画像読取設定用GUI500に入力された設定に従って、画像読取設定データを作成する(ステップS401)。
そして、送信設定のデバイス登録モジュール310は、画像読取設定データを、NC206及びネットワーク102を介して、登録先デバイス501に示されているデバイス101に送信する(ステップS402)。このように本実施形態では、例えば、ステップS402の処理を行うことにより出力手段の一例が実現される。
登録先デバイス501に示されているデバイス101の設定受信モジュール319は、ステップS502でPC100から送信された画像読取設定データを受信する。そして、設定保存モジュール320は、当該画像読取設定データを、デバイス101内の外部メモリ等に保存する(ステップS403)。
【0018】
図6は、PC100からデバイス101に送信、保存される画像読取設定データの一例を概念的に示す図である。
画像読取設定データ600の送信元であるPC100は、自らを送信先として送信先604に設定した上で、画像読取設定データの送信を行う。
設定受信モジュール319が画像読取設定データを受信すると、設定保存モジュール320は、デバイス101での表示順序を表すボタンID601を付与する。そして、設定保存モジュール320は、ボタンID601以外の項目として、受信した画像読取設定データに従った内容を付与する。これにより画像読取設定データ600がデバイス101に保存される。
【0019】
ユーザが、デバイス101のユーザインターフェース324を操作して、デバイスログインIDとデバイスログインパスワードとを入力すると、デバイス状態管理部313内のログイン状態管理モジュール316は認証処理を行う。そして、ログイン状態管理モジュール316は、保存された画像読取設定データ600を参照して、入力したデバイスログインIDと合致する設定をユーザインターフェース324に表示する。
図7は、デバイス101にユーザがログインされたときにデバイス101のユーザインターフェース324に表示されるGUIの一例を示す図である。
図7に示す例では、図6で例示した設定に従ってデバイス101に登録された設定がボタン701として表示されている。ユーザがボタン701を選択すると、デバイス101は画像読取設定中の状態となり、送信設定管理部314内の設定実行モジュール321は、保存した設定(画像読取設定データ600)を、現在のデバイス101の設定として適用する。そして、ユーザが、画像の読み取りを行わせる原稿をデバイス101にセットし、ユーザインターフェース324でスキャン処理の実行を指示する。そうすると、スキャン処理部315内の画像入力モジュール322は、原稿の画像データを生成する。そして、画像送信モジュール323は、現在のデバイス101の設定に従って、画像ファイルを生成して送信する。
【0020】
次に、図8のフローチャートを参照しながら、PC100上の共有ファイルフォルダ304の公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明する。
まず、アプリケーションプログラム302は、先に説明した手順に従って送信設定の保存モジュール312で保存された送信設定(画像読取設定用GUI500に入力された設定の内容)を取得する(ステップS801)。
次に、デバイス状態監視モジュール309は、OS301のデバイス状態検知サービス306を使用して、デバイス101の状態を取得する(ステップS802)。デバイス101の状態は、デバイス状態管理部313内のデバイスステータス管理モジュール317により管理され、デバイスステータス通知モジュール318によりPC100に通知される。例えば、デバイス101が画像データ読み取り設定中の状態である場合には、デバイス状態監視モジュール309は、画像読取設定データ600の内容をデバイス101から取得する。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS802の処理を行うことにより取得手段の一例が実現される。
【0021】
次に、アプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ステップS802で取得したデバイス101の状態から、デバイス101が画像読取設定を適用中であるか否かを判定する(ステップS803)。この判定の結果、デバイス101が画像読取設定を適用中でない場合には、ステップS802に戻る。
一方、デバイス101が画像読取設定を適用中である場合には、ステップS804に進む。そして、操作検知モジュール311は、PC100に保存しておいた送信設定(画像読取設定用GUI500に入力された設定の内容)に含まれる画像読取設定の設定登録名と、現在デバイス101で適用中の画像読取設定の設定登録名とを比較する。操作検知モジュール311は、この比較の結果に基づいて、取得したデバイス101の状態が、保存しておいた送信設定と同一の画像読取設定を適用中であるか否かを判定する(ステップS804)。この判定の結果、デバイス101の状態が、保存しておいた送信設定と同一の画像読取設定を適用中でない場合には、ステップS802に戻る。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS804の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0022】
一方、デバイス101の状態が、保存しておいた送信設定と同一の画像読取設定を適用中である場合には、ステップS805に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する(ステップS805)。このように、共有ファイルフォルダ304の共有状態が公開されることにより、ネットワークファイル共有サービス305は、デバイス101から画像データを受け取って、記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304に保存することができる。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS805の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。また、例えば、ネットワークファイル共有サービス305が、デバイス101から画像データを受け取って、記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304に保存することにより、記憶手段の一例が実現される。
【0023】
その後もデバイス状態監視モジュール309は、デバイス101の状態の取得を行う(ステップS806)。そして、操作検知モジュール311は、ステップS806で取得したデバイス101の状態に基づいて、デバイス101の状態が、画像読取設定中又は画像読み取り中であるか否かを判定する(ステップS807)。この判定の結果、デバイス101の状態が、画像読取設定中又は画像読み取り中である場合には、ステップS806に戻り、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」のままとする。
【0024】
一方、デバイス101の状態が、画像読取設定中でも画像読み取り中でもない場合には、画像の読み取りが中止又は終了したと判定してステップS808に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更する(ステップS808)。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS808の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。また、例えば、ステップS804、S808の処理を行うことにより、画像データを読み取るためのデバイス101における処理の進捗状況が検出される。
【0025】
以上のように本実施形態では、デバイス101が、画像読取設定の登録操作によりユーザがPC100に設定した設定登録名に対応する画像読取設定を適用中である判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を公開に変更する。その後、デバイス101が、画像読取設定を適用中の状態、又は画像読み取り中の状態でなくなったと判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を非公開に変更する。したがって、デバイス101が画像読み取り動作を開始してから、読み取った画像データをPC100に転送する期間に可及的に合わせて(好ましくはそのようの期間に限定して)共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」にすることが可能になる。また、デバイス101からの画像データの転送に伴うPC100におけるファイル共有の待受時間を従来よりも短くすることができる。
尚、図3において、新着監視モジュール307は、後述する第2の実施形態で用いられるものであるので、本実施形態では不要である。
【0026】
((第1の変形例))
図8に示したフローチャートでは、デバイス101の状態に含まれる画像読取設定の名称と、PC100に保存しておいた送信設定の名称との比較の結果に基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更する場合を例に挙げて説明した。ところが、デバイス101とデバイス状態検知サービス306の能力によっては、PC100が取得できるデバイス101の状態に制限がある場合もある。そのような場合、例えば、デバイス101へのユーザのログイン状態に基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更することもできる。
【0027】
ここで、図9のフローチャートを参照しながら、デバイス101へのユーザのログイン状態に基づいて、PC100上の共有ファイルフォルダ304の公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明する。
まず、アプリケーションプログラム302は、先に説明した手順に従って送信設定の保存モジュール312で保存された送信設定から、ユーザの識別子(デバイスログインID502)を取得する(ステップS901)。
【0028】
次に、デバイス状態監視モジュール309は、OS301のデバイス状態検知サービス306を使用して、デバイス101の状態を取得する(ステップS902)。
以上のように本例では、例えば、ステップS902の処理を行うことにより取得手段の一例が実現される。
次に、アプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ステップS902で取得されたデバイス101の状態から、デバイス101へのユーザのログイン状態を抽出する。そして、操作検知モジュール311は、抽出したログイン状態から識別されるデバイスログインIDと、ステップS901で取得したデバイスログインID502とが同一であるか否かを判定する。すなわち、操作検知モジュール311は、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中であるか否かを判定する(ステップS903)。この判定の結果、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中でない場合には、ステップS902に戻る。
以上のように本例では、例えば、ステップS903の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0029】
一方、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中である場合には、ステップS904に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する(ステップS904)。このように、共有ファイルフォルダ304の共有状態が公開されることにより、ネットワークファイル共有サービス305は、デバイス101から画像データを受け取って共有ファイルフォルダ304に保存することができる。
以上のように本例では、例えば、ステップS904の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。また、例えば、ネットワークファイル共有サービス305が、デバイス101から画像データを受け取って、記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304に保存することにより、記憶手段の一例が実現される。
【0030】
その後もデバイス状態監視モジュール309は、デバイス101の状態の取得を行う(ステップS905)。
以上のように本例では、例えば、ステップS905の処理を行うことにより取得手段の一例が実現される。
そして、操作検知モジュール311は、ステップS905で取得したデバイス101の状態に基づいて、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中であるか否かを判定する(ステップS906)。この判定の結果、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中である場合には、ステップS905に戻り、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」のままとする。
以上のように本例では、例えば、ステップS906の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。また、例えば、ステップS903、S906の処理を行うことにより、画像データを読み取るためのデバイス101における処理の進捗状況が検出される。
【0031】
一方、ステップS901で取得したデバイスログインID502のユーザと同一のユーザがデバイス101にログイン中の状態ではなくログアウトされた場合には、ステップS907に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更する(ステップS907)。
以上のように本例では、例えば、ステップS907の処理を行うことにより制御手段の一例が実現される。
【0032】
((第2の変形例))
第1の変形例とは逆に、デバイス101とデバイス状態検知サービス306の能力が、さらにデバイス101の詳細な状態を取得できる場合がある。この場合には、例えば、PC100は、ユーザが画像を読み取る原稿をデバイス101にセットした状態を検知すると、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することができる。そして、PC100は、画像を読み取る原稿をデバイス101から取り除いた状態を検知すると、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することができる。
【0033】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、デバイス101の状態と、PC100に保存しておいた送信設定との比較の結果に基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更する場合を例に挙げて説明した。ところが、デバイス101とデバイス状態検知サービス306の能力によって、デバイス101の状態が取得できない場合もある。そこで、本実施形態では、ユーザによるPC100の操作状態に基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更する場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態と前述した第1の実施形態とは、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更する際の判断手法が主として異なる。一方、本実施形態におけるシステム構成、ハードウェア構成、ソフトウェア構成は、第1の実施形態と同様である(図1〜図3を参照、ただし、本実施形態では図3の新着監視モジュール307が追加される)。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1の実施形態と異なる部分については、図1〜図9に付した符号と同一の符号を付すこと等により詳細な説明を省略する。
【0034】
図10のフローチャートを参照しながら、PC100上の共有ファイルフォルダ304の公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明する。
まず、PC100のアプリケーションプログラム302は、ユーザによる画像読取設定の登録操作に基づいて画像読取設定を行い、画像読取設定データを、NC206及びネットワーク102を介してデバイス101に登録する(ステップS1001)。このステップS1001の処理は、例えば、図4に示した処理と同じ処理により実現することができる。
【0035】
その後、アプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作状態を取得する(ステップS1002)。
次に、操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作が継続しているか否かを判定する(ステップS1003)。この判定の結果、ユーザによるPC100の操作が継続している場合には、ステップS1002に戻る。
【0036】
一方、ユーザによるPC100の操作が継続していない場合には、ステップS1004に進む。そして、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなったか否かを判定する(ステップS1004)。この判定の結果、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなっていない場合には、ステップS1002に戻る。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1004の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0037】
一方、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなった場合には、ステップS1005に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する(ステップS1005)。尚、ユーザによってアプリケーションプログラム302自体の終了操作が行われ、アプリケーションプログラム302の処理が終了した場合にも、その後のアプリケーションプログラム302に対する(一定時間の)操作が無いと見なす。そして、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1005の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。
【0038】
その後、アプリケーションプログラム302の新着監視モジュール307は、PC100のファイルシステム303上の共有ファイルフォルダ304を監視する(ステップS1006)。
次に、新着監視モジュール307は、共有ファイルフォルダ304内に画像ファイル(新着ファイル)が作成されたか否かを判定する(ステップS1007)。この判定の結果、共有ファイルフォルダ304内に画像ファイルが作成されていない場合には、ステップS1006に戻る。
以上のように本実施形態では、例えば、このようにして記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304内に画像ファイル(新着ファイル)が作成されることにより記憶手段の一例が実現される。
一方、共有ファイルフォルダ304内に画像ファイルが作成された場合には、ステップS1008に進む。そして、アプリケーションプログラム302は、ディスプレイ208に、読み取り画像新着通知のGUIを表示する(ステップS1008)。読み取り画像新着通知のGUIは、ユーザがデバイス101にセットした原稿を読み取ることにより得られた画像データが、PC100の共有ファイルフォルダ304内に取り込まれたことをユーザに報知するためのものである。
【0039】
その後、操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作状態を取得する(ステップS1009)。そして、操作検知モジュール311は、ユーザが新着ファイルに対して表示・移動といった何らかの操作を行ったか否かを判定する(ステップS1010)。この判定の結果、ユーザが新着ファイルに対して操作を行っていない場合には、ステップS1006に戻る。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1009の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
一方、ユーザが新着ファイルに対して操作を行った場合には、ステップS1011に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更する(ステップS1011)。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1011の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。
【0040】
次に、送信設定のデバイス登録モジュール310は、画像読取設定用GUI500に対して入力された登録先デバイス501であるデバイス101に対し、該当する画像読取設定データ600を削除する指示を、NC206及びネットワーク102を介して行う。これにより、デバイス101は、画像読取設定データ600を削除する(ステップS1012)。
【0041】
図11は、図10のステップS1012の処理(画像読取設定データ600を削除する際の処理)の一例を詳細に説明するフローチャートである。
図11において、アプリケーションプログラム302の送信設定のデバイス登録モジュール310は、送信設定の保存モジュール312により保存された画像読取設定から、ボタン名504に入力された設定登録名を取得する。そして、送信設定のデバイス登録モジュール310は、取得した設定登録名を指定した設定削除通知を、NC206及びネットワーク102を介して、登録先デバイス501に示されているデバイス101に送信する(ステップS1101)。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1101の処理を行うことにより依頼手段の一例が実現される。
登録先デバイス501に示されているデバイス101の送信設定管理部314内の設定受信モジュール319は、ステップS1101で送信された設定削除通知を受信する。そして、設定保存モジュール320は、デバイス101内に保存した画像読取設定データ600を削除する(ステップS1102)。
【0042】
以上のように本実施形態では、デバイス101に画像読取設定データ600が登録された後、PC100に対するユーザの操作が一定時間ないと判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を公開に変更する。その後、共有ファイルフォルダ304に新たに生成された画像ファイルに対する操作がユーザによって行われたと判定すると、PC100は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を非公開に変更する。そして、デバイス101の画像読取設定データ600を削除する。したがって、デバイス101とデバイス状態検知サービス306の能力によって、デバイス101の状態をPC100が取得できない場合であっても、前述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、デバイス101が画像読み取り動作を開始してから、読み取った画像データをPC100に転送する期間に可及的に合わせて共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」にすることが可能になる。
【0043】
((変形例))
図10に示したフローチャートでは、画像読み取り操作の最初と最後の手順で、デバイス101への画像読取設定データ600の登録と削除とを行う場合を例に挙げて説明した。ところが、デバイス101の機能によっては、画像読取設定データ600をデバイス101が保存できない場合もある。そのような場合には、例えば、ユーザによるPC100の操作状態のみに基づいて、共有ファイルフォルダ304の共有状態を変更することもできる。
【0044】
ここで、図12のフローチャートを参照しながら、ユーザによるPC100の操作状態のみに基づいて、PC100上の共有ファイルフォルダ304の公開状態を制御する際の画像読取システムの処理手順の一例を説明する。
まず、アプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作状態を取得する(ステップS1201)。
次に、操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作が継続しているか否かを判定する(ステップS1202)。この判定の結果、ユーザによるPC100の操作が継続している場合には、ステップS1201に戻る。
【0045】
一方、ユーザによるPC100の操作が継続していない場合には、ステップS1203に進む。そして、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなったか否かを判定する(ステップS1203)。この判定の結果、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなっていない場合には、ステップS1201に戻る。
以上のように本例では、例えば、ステップS1203の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0046】
一方、操作検知モジュール311はユーザによるPC100の操作が一定時間以上行われなくなった場合には、ステップS1204に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「公開」に変更する(ステップS1204)。このように、共有ファイルフォルダ304の共有状態が公開されることにより、ネットワークファイル共有サービス305は、デバイス101から画像データを受け取って共有ファイルフォルダ304に保存することができる。
以上のように本例では、例えば、ステップS1204の処理を行うことにより制御手段による切り替え制御の一例が実現される。また、例えば、ネットワークファイル共有サービス305が、デバイス101から画像データを受け取って、記憶領域の一例である共有ファイルフォルダ304に保存することにより、記憶手段の一例が実現される。
【0047】
その後もアプリケーションプログラム302の操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作状態を取得する(ステップS1205)。そして、操作検知モジュール311は、ユーザによるPC100の操作があったか否かを判定する(ステップS1206)。このステップS1206では、ユーザによるPC100に対する何らかの操作があったか否かを判定しても、図10のステップS1010と同様に、共有ファイルフォルダ304の新着ファイルに対してユーザが操作を行ったか否かを判定するようにしてもよい。
以上のように本実施形態では、例えば、ステップS1206の処理を行うことにより検出手段の一例が実現される。
【0048】
ステップS1206の判定の結果、ユーザによるPC100の操作がない場合には、ステップS1205に戻る。一方、ユーザによるPC100の操作があった場合に刃、ステップS1207に進む。そして、操作検知モジュール311は、共有制御モジュール308を通じて、OS301のネットワークファイル共有サービス305に対して、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更することを指示する。これによりネットワークファイル共有サービス305は、共有ファイルフォルダ304の共有状態を「非公開」に変更する(ステップS1207)。
以上のように本例では、例えば、ステップS1207の処理を行うことにより制御手段の一例が実現される。
【0049】
(本発明の他の実施形態)
前述した本発明の実施形態における情報処理装置を構成する各手段、並びに情報処理装置の制御方法の各ステップは、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、コンピュータプログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア(プログラム)をパソコン等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0050】
尚、前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0051】
100 PC
101 デバイス
102 ネットワーク
301 OS
302 アプリケーションプログラム
313 デバイス状態管理部
314 送信設定管理部
315 スキャン処理部
324 ユーザインターフェース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置であって、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶手段と、
前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記画像読取装置から当該画像読取装置の状態を取得する取得手段と、
前記画像読取装置に対して画像データの読み取りを指示するユーザの識別子を記憶媒体に記憶する識別子記憶手段とを有し、
前記検出手段は、前記識別子記憶手段により記憶された識別子と前記取得手段により取得された画像読取装置の状態とに基づいて、当該識別子により識別されるユーザが当該画像読取装置にログインしたことと当該画像読取装置からログアウトしたこととを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記識別子記憶手段によって記憶された識別子により識別されるユーザが当該画像読取装置にログインしたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出手段により、当該ユーザが当該画像読取装置からログアウトしたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像読取装置から当該画像読取装置の状態を取得する取得手段と、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを前記情報処理装置の前記記憶領域に保存させるための画像読取設定を当該画像読取装置に出力する出力手段とを有し、
前記検出手段は、前記取得手段により取得された画像読取装置の状態に基づいて、前記画像読取設定が前記画像読取装置で適用されたことと、当該画像読取設定に基づく画像の読み取りが中止又は終了されたこととを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記画像読取設定が前記画像読取装置で適用されたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出手段により、当該画像読取設定に基づく画像の読み取りが中止又は終了されたこととが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検出手段は、前記画像読取装置で画像データを読み取らせるための前記情報処理装置に対する操作が行われた後、当該情報処理装置に対する操作が一定時間ないことと、当該一定時間の操作がなかった後、前記情報処理装置に対する操作があったこととを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記情報処理装置に対する操作が一定時間ないことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出手段により、前記情報処理装置に対する操作があったことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記画像読取装置で読み取られた画像データを前記情報処理装置の前記記憶領域に保存させるための画像読取設定を当該画像読取装置に出力する出力手段と、
前記出力手段により取得された画像読取設定の削除を前記画像読取装置に依頼する依頼手段とを有し、
前記検出手段は、前記出力手段により前記画像読取設定が出力された後に、前記情報処理装置に対するユーザの操作が一定時間ないことと、当該一定時間の操作がなかった後に前記情報処理装置の前記記憶領域に対するユーザの操作があったこととを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記情報処理装置に対するユーザの操作が一定時間ないことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出手段により、前記情報処理装置の前記記憶領域に対するユーザの操作があったことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とし、
前記依頼手段は、前記制御手段により、前記記憶領域に記憶された情報が外部に対して非公開とされると、前記出力手段により取得された画像読取設定の削除を前記画像読取装置に依頼することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記情報処理装置に対するユーザの操作を監視するプログラムの処理が終了したことを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記情報処理装置に対するユーザの操作を監視するプログラムの処理が終了したことが検出されると、当該情報処理装置に対する操作が一定時間ないと見なして、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置の制御方法であって、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶ステップと、
前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにより検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御ステップとを有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項8】
前記画像読取装置から当該画像読取装置の状態を取得する取得ステップと、
前記画像読取装置に対して画像データの読み取りを指示するユーザの識別子を記憶媒体に記憶する識別子記憶ステップとを有し、
前記検出ステップは、前記識別子記憶ステップにより記憶された識別子と前記取得ステップにより取得された画像読取装置の状態とに基づいて、当該識別子により識別されるユーザが当該画像読取装置にログインしたことと当該画像読取装置からログアウトしたこととを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記識別子記憶ステップによって記憶された識別子により識別されるユーザが当該画像読取装置にログインしたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出ステップにより、当該ユーザが当該画像読取装置からログアウトしたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項9】
前記画像読取装置から当該画像読取装置の状態を取得する取得ステップと、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを前記情報処理装置の前記記憶領域に保存させるための画像読取設定を当該画像読取装置に出力する出力ステップとを有し、
前記検出ステップは、前記取得ステップにより取得された画像読取装置の状態に基づいて、前記画像読取設定が前記画像読取装置で適用されたことと、当該画像読取設定に基づく画像の読み取りが中止又は終了されたこととを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記画像読取設定が前記画像読取装置で適用されたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出ステップにより、当該画像読取設定に基づく画像の読み取りが中止又は終了されたこととが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項10】
前記検出ステップは、前記画像読取装置で画像データを読み取らせるための前記情報処理装置に対する操作が行われた後、当該情報処理装置に対する操作が一定時間ないことと、当該一定時間の操作がなかった後、前記情報処理装置に対する操作があったこととを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記情報処理装置に対する操作が一定時間ないことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出ステップにより、前記情報処理装置に対する操作があったことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項11】
前記画像読取装置で読み取られた画像データを前記情報処理装置の前記記憶領域に保存させるための画像読取設定を当該画像読取装置に出力する出力ステップと、
前記出力ステップにより取得された画像読取設定の削除を前記画像読取装置に依頼する依頼ステップとを有し、
前記検出ステップは、前記出力ステップにより前記画像読取設定が出力された後に、前記情報処理装置に対するユーザの操作が一定時間ないことと、当該一定時間の操作がなかった後に前記情報処理装置の前記記憶領域に対するユーザの操作があったこととを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記情報処理装置に対するユーザの操作が一定時間ないことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出ステップにより、前記情報処理装置の前記記憶領域に対するユーザの操作があったことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とし、
前記依頼ステップは、前記制御ステップにより、前記記憶領域に記憶された情報が外部に対して非公開とされると、前記出力ステップにより取得された画像読取設定の削除を前記画像読取装置に依頼することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項12】
前記検出ステップは、前記情報処理装置に対するユーザの操作を監視するプログラムの処理が終了したことを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記情報処理装置に対するユーザの操作を監視するプログラムの処理が終了したことが検出されると、当該情報処理装置に対する操作が一定時間ないと見なして、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置を制御することをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶ステップと、
前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにより検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項1】
画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置であって、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶手段と、
前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記画像読取装置から当該画像読取装置の状態を取得する取得手段と、
前記画像読取装置に対して画像データの読み取りを指示するユーザの識別子を記憶媒体に記憶する識別子記憶手段とを有し、
前記検出手段は、前記識別子記憶手段により記憶された識別子と前記取得手段により取得された画像読取装置の状態とに基づいて、当該識別子により識別されるユーザが当該画像読取装置にログインしたことと当該画像読取装置からログアウトしたこととを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記識別子記憶手段によって記憶された識別子により識別されるユーザが当該画像読取装置にログインしたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出手段により、当該ユーザが当該画像読取装置からログアウトしたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像読取装置から当該画像読取装置の状態を取得する取得手段と、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを前記情報処理装置の前記記憶領域に保存させるための画像読取設定を当該画像読取装置に出力する出力手段とを有し、
前記検出手段は、前記取得手段により取得された画像読取装置の状態に基づいて、前記画像読取設定が前記画像読取装置で適用されたことと、当該画像読取設定に基づく画像の読み取りが中止又は終了されたこととを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記画像読取設定が前記画像読取装置で適用されたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出手段により、当該画像読取設定に基づく画像の読み取りが中止又は終了されたこととが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検出手段は、前記画像読取装置で画像データを読み取らせるための前記情報処理装置に対する操作が行われた後、当該情報処理装置に対する操作が一定時間ないことと、当該一定時間の操作がなかった後、前記情報処理装置に対する操作があったこととを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記情報処理装置に対する操作が一定時間ないことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出手段により、前記情報処理装置に対する操作があったことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記画像読取装置で読み取られた画像データを前記情報処理装置の前記記憶領域に保存させるための画像読取設定を当該画像読取装置に出力する出力手段と、
前記出力手段により取得された画像読取設定の削除を前記画像読取装置に依頼する依頼手段とを有し、
前記検出手段は、前記出力手段により前記画像読取設定が出力された後に、前記情報処理装置に対するユーザの操作が一定時間ないことと、当該一定時間の操作がなかった後に前記情報処理装置の前記記憶領域に対するユーザの操作があったこととを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記情報処理装置に対するユーザの操作が一定時間ないことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出手段により、前記情報処理装置の前記記憶領域に対するユーザの操作があったことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とし、
前記依頼手段は、前記制御手段により、前記記憶領域に記憶された情報が外部に対して非公開とされると、前記出力手段により取得された画像読取設定の削除を前記画像読取装置に依頼することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記情報処理装置に対するユーザの操作を監視するプログラムの処理が終了したことを検出し、
前記制御手段は、前記検出手段により、前記情報処理装置に対するユーザの操作を監視するプログラムの処理が終了したことが検出されると、当該情報処理装置に対する操作が一定時間ないと見なして、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置の制御方法であって、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶ステップと、
前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにより検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御ステップとを有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項8】
前記画像読取装置から当該画像読取装置の状態を取得する取得ステップと、
前記画像読取装置に対して画像データの読み取りを指示するユーザの識別子を記憶媒体に記憶する識別子記憶ステップとを有し、
前記検出ステップは、前記識別子記憶ステップにより記憶された識別子と前記取得ステップにより取得された画像読取装置の状態とに基づいて、当該識別子により識別されるユーザが当該画像読取装置にログインしたことと当該画像読取装置からログアウトしたこととを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記識別子記憶ステップによって記憶された識別子により識別されるユーザが当該画像読取装置にログインしたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出ステップにより、当該ユーザが当該画像読取装置からログアウトしたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項9】
前記画像読取装置から当該画像読取装置の状態を取得する取得ステップと、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを前記情報処理装置の前記記憶領域に保存させるための画像読取設定を当該画像読取装置に出力する出力ステップとを有し、
前記検出ステップは、前記取得ステップにより取得された画像読取装置の状態に基づいて、前記画像読取設定が前記画像読取装置で適用されたことと、当該画像読取設定に基づく画像の読み取りが中止又は終了されたこととを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記画像読取設定が前記画像読取装置で適用されたことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出ステップにより、当該画像読取設定に基づく画像の読み取りが中止又は終了されたこととが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項10】
前記検出ステップは、前記画像読取装置で画像データを読み取らせるための前記情報処理装置に対する操作が行われた後、当該情報処理装置に対する操作が一定時間ないことと、当該一定時間の操作がなかった後、前記情報処理装置に対する操作があったこととを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記情報処理装置に対する操作が一定時間ないことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出ステップにより、前記情報処理装置に対する操作があったことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とすることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項11】
前記画像読取装置で読み取られた画像データを前記情報処理装置の前記記憶領域に保存させるための画像読取設定を当該画像読取装置に出力する出力ステップと、
前記出力ステップにより取得された画像読取設定の削除を前記画像読取装置に依頼する依頼ステップとを有し、
前記検出ステップは、前記出力ステップにより前記画像読取設定が出力された後に、前記情報処理装置に対するユーザの操作が一定時間ないことと、当該一定時間の操作がなかった後に前記情報処理装置の前記記憶領域に対するユーザの操作があったこととを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記情報処理装置に対するユーザの操作が一定時間ないことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開し、前記検出ステップにより、前記情報処理装置の前記記憶領域に対するユーザの操作があったことが検出されると、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して非公開とし、
前記依頼ステップは、前記制御ステップにより、前記記憶領域に記憶された情報が外部に対して非公開とされると、前記出力ステップにより取得された画像読取設定の削除を前記画像読取装置に依頼することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項12】
前記検出ステップは、前記情報処理装置に対するユーザの操作を監視するプログラムの処理が終了したことを検出し、
前記制御ステップは、前記検出ステップにより、前記情報処理装置に対するユーザの操作を監視するプログラムの処理が終了したことが検出されると、当該情報処理装置に対する操作が一定時間ないと見なして、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
画像データを読み取る画像読取装置とネットワークを介して相互に接続される情報処理装置を制御することをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記画像読取装置で読み取られた画像データを当該画像読取装置から取得して、記憶領域に記憶する記憶ステップと、
前記画像データを読み取るための前記画像読取装置における処理の進捗状況、又は前記情報処理装置に対するユーザによる操作状態を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにより検出された結果に応じて、前記記憶領域に記憶された情報を外部に対して公開及び非公開することを切り替え制御する制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−211769(P2010−211769A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−60127(P2009−60127)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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