説明

情報処理装置、操作マニュアル作成方法、及び操作マニュアル作成プログラム

【課題】カスタマイズされた操作画面に対応した電子マニュアルを作成して、カスタマイズされた操作画面の操作を適切に補助する情報処理装置、操作マニュアル作成方法、及び操作マニュアル作成プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、表示装置を有し、前記表示装置にカスタマイズされた操作画面を表示する情報処理装置であって、設定可能な機能の識別情報及び当該機能の説明情報、前記操作画面における標準表示部品及び当該標準表示部品の説明情報、並びに、前記標準表示部品に対応するカスタマイズ表示部品を、関連付けて管理する管理手段と、前記管理手段により管理された前記機能の説明情報及び前記標準表示部品の説明情報に基づいて、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作マニュアルを作成する操作マニュアル作成手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、操作マニュアル作成方法、及び操作マニュアル作成プログラムの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の画像形成装置、特に、プリンタ、コピー、スキャナ、又は、ファクス等の複数の機能を一台の筐体において実現する複合機(MFP:Multi-Function Peripheral)においては、タッチパネル式のオペレーションパネルが備えられており、比較的表現豊かな操作画面の表示が可能となっている。斯かる操作画面について、ユーザに応じた利便性の向上等を目的として、従来、ユーザの利用形態又は組織形態等に合わせてカスタマイズが可能とされている(例えば、特許文献1)。図1は、一般的なMFPにおいて、タッチパネル式の操作画面等をユーザが求めるような操作画面にカスタマイズした一例を示す図である。
【0003】
一方他方において、操作に習熟していないユーザ等は、マニュアル(取り扱い説明書)を参照しながら操作画面の操作手順を確認し、操作を行うのが一般的である。特に、画像形成装置の高機能化に伴って操作が複雑化していく傾向にある中、マニュアルの重要性は高まっていくものと考えられる。
【0004】
従来よりマニュアルは紙マニュアル(取り扱い説明書)が付属されており、ユーザは紙マニュアルを参照しながら操作していた(図2)。そして近年では、紙マニュアルの説明書は電子化される方向にある。例えば、電子マニュアル(PDF、XML、HTML形式等による)は、電子媒体(CD−ROM)等に記録されMFPに付属されたり、MFP本体に格納されて印刷出力、パネル表示、パソコンからのアクセスにより、電子的に参照することができる(図3)。図4は、オペレーションパネルに表示された標準画面から、「ヘルプ」ボタンをクリック操作することにより、当該標準画面の操作説明(電子マニュアル)が表示される様子の一例を示している。この「ヘルプ」のリンク先としての操作説明画面は、マニュアル専用として手作業で作成された電子マニュアルの1ページである。
【特許文献1】特開2007−249863公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の紙マニュアル及び電子マニュアルは、標準の操作画面を使うための手引書(説明書)として利用されることを想定しているため、標準の操作画面や警告画面の写真等に基づいて画面の説明が記載されているが、当然ながらカスタマイズされた操作画面についての説明は記載されていない。したがって、カスタマイズ画面を利用するユーザは、所望の機能を設定するための操作を、標準の操作画面に基づいたマニュアルからは直接的に把握することはできず、当該マニュアルを活用することはできない(図5)。
【0006】
したがって、カスタマイズされた操作画面用のオリジナルマニュアルを改めて作成しなければならず、また、更にカスタマイズが行われた場合は、マニュアルの改訂を繰り返さなければならないという問題があった。
【0007】
そこで本発明では上記のような問題に鑑みて、カスタマイズされた操作画面に対応した電子マニュアルを作成して、カスタマイズされた操作画面の操作を適切に補助する情報処理装置、操作マニュアル作成方法、及び操作マニュアル作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置は、表示装置を有し、前記表示装置にカスタマイズされた操作画面を表示する情報処理装置であって、設定可能な機能の識別情報及び当該機能の説明情報、前記操作画面における標準表示部品及び当該標準表示部品の説明情報、並びに、前記標準表示部品に対応するカスタマイズ表示部品を、関連付けて管理する管理手段と、前記管理手段により管理された前記機能の説明情報及び前記標準表示部品の説明情報に基づいて、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作マニュアルを作成する操作マニュアル作成手段とを有することを特徴とする。
【0009】
また上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置において、前記操作画面に係る情報は、当該操作画面における前記カスタマイズ表示部品の位置情報を含み、前記操作マニュアル作成手段は、前記位置情報に基づいて、前記機能の説明情報及び前記標準表示部品の説明情報を特定し、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作マニュアルを作成することを特徴とする。
【0010】
また上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置において、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の説明情報として、前記操作マニュアル作成手段により作成された操作マニュアルを表示装置に表示させる表示手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
また上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置において、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作情報として、前記操作マニュアル作成手段により作成された操作マニュアルを印刷媒体に印刷する印刷手段とを有することを特徴とする。
【0012】
また上記課題を解決するため、本発明に係る操作マニュアル作成方法は、表示装置を有し、前記表示装置にカスタマイズされた操作画面を表示する情報処理装置における操作マニュアル作成方法であって、コンピュータが、設定可能な機能の識別情報及び当該機能の説明情報、前記操作画面における標準表示部品及び当該標準表示部品の説明情報、並びに、前記標準表示部品に対応するカスタマイズ表示部品を、関連付けて管理する管理工程と、前記管理工程により管理された前記機能の説明情報及び前記標準表示部品の説明情報に基づいて、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作マニュアルを作成する操作マニュアル作成工程とを有することを特徴とする。
【0013】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、カスタマイズされた操作画面に対応した電子マニュアルを作成して、カスタマイズされた操作画面の操作を適切に補助する情報処理装置、操作マニュアル作成方法、及び操作マニュアル作成プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態では、情報処理装置の具体例として画像形成装置を用いて説明する。
【0016】
(ハードウェア)
図6は、本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図6では、画像形成装置の具体例として、プリンタ、コピー、スキャナ、又は、ファクス等の複数の機能を一台の筐体において実現する複合機1のハードウェア構成が示されている。
【0017】
複合機1のハードウェアとしては、コントローラ201と、オペレーションパネル202と、ファクシミリコントロールユニット(FCU)203と、撮像部204と、印刷部205とが存在する。
【0018】
コントローラ201は、CPU211、ASIC212、NB221、SB222、MEM−P231、MEM−C232、HDD(ハードディスクドライブ)233、メモリカードスロット234、NIC(ネットワークインタフェースコントローラ)241、USBデバイス242、IEEE1394デバイス243、セントロニクスデバイス244により構成される。
【0019】
CPU211は、種々の情報処理用のICである。ASIC212は、種々の画像処理用のICである。NB221は、コントローラ201のノースブリッジである。SB222は、コントローラ201のサウスブリッジである。MEM−P231は、複合機1のシステムメモリである。MEM−C232は、複合機1のローカルメモリである。HDD233は、複合機1のストレージである。メモリカードスロット234は、メモリカード235をセットするためのスロットである。NIC241は、MACアドレスによるネットワーク通信用のコントローラである。USBデバイス242は、USB規格の接続端子を提供するためのデバイスである。IEEE1394デバイス243は、IEEE1394規格の接続端子を提供するためのデバイスである。セントロニクスデバイス244は、セントロニクス仕様の接続端子を提供するためのデバイスである。
【0020】
撮像部121は、読取原稿から画像(画像データ)を読み取るためのハードウェアである。印刷部122は、画像(画像データ)を印刷用紙に印刷するためのハードウェアである。
【0021】
オペレーションパネル202は、オペレータが複合機1に入力を行うためのハードウェア(操作部)であると共に、オペレータが複合機1から出力を得るためのハードウェア(表示部)である。
【0022】
図7は、本発明の実施の形態におけるオペレーションパネルの構成例を示す図である。同図において、オペレーションパネル202は、タッチパネル311、テンキー312、スタートボタン313、リセットボタン314、初期設定ボタン315等を備える。
【0023】
タッチパネル311は、タッチ操作で入力を行うためのハードウェア(タッチ操作部)であると共に、画面表示で出力を得るためのハードウェア(画面表示部)である。テンキー312は、キー(ボタン)操作で数字入力を行うためのハードウェアである。スタートボタン313は、ボタン操作でスタート操作を行うためのハードウェアである。リセットボタン314は、ボタン操作でリセット操作を行うためのハードウェアである。初期設定ボタン315は、ボタン操作で初期設定画面を表示させるためのハードウェアである。
【0024】
(機能)
図8は、本発明の実施の形態における複合機1の機能構成例を示す図である。同図において、複合機1は、表示制御部11、機能制御部12、機能実行部13、電子マニュアル作成部14、操作画面データ15、及び電子マニュアル16等より構成される。表示制御部11、機能制御部12、機能実行部13、電子マニュアル作成部14等は、複合機1にインストールされたプログラムがCPU211に実行させる処理によって実現されるソフトウェアである。
【0025】
表示制御部11は、オペレーションパネル202における入出力制御等を行う。例えば、表示制御部11は、タッチパネル311に表示されている操作画面において押下された表示部品(ボタン等)を検知すると、機能コードDB155に基づいて当該表示部品に対応する機能を判断し、当該機能の実行を機能制御部12に要求する。
【0026】
すなわち、表示制御部11は、押下された表示部品に割り当てられている機能コードを機能コードDB(機能コードテーブル)155に当てはめることにより、対応する機能を判断する。また、表示制御部11は、操作画面データ15に基づいてタッチパネル311に操作画面を表示させる。
【0027】
機能制御部12は、機能実行部13における各機能の実行の制御を行なう。例えば、複合機1の有する機能である印刷機能、画像(処理)機能等を含む各機能を実行する機能実行部13に対して、ユーザからの操作に応じて、各機能の実行命令を行なう。
【0028】
電子マニュアル作成部14は、表示部品と、その表示部品押下操作等に関連付けられた機能とから構成される操作画面(標準操作画面及びカスタマイズされた操作画面含む)に対応する電子マニュアルを作成する。電子マニュアルは、操作画面についてユーザに説明する操作説明文書である。この電子ファイル形式としては、汎用的に利用できるフォーマット、例えば、PDF、XML、HTML形式等が好適である。本発明の実施の形態における複合機1は、操作画面をユーザの嗜好に応じてカスタマイズが可能であり、その操作画面毎に、表示部品と、その表示部品押下操作等に関連付けられた機能等が操作画面情報DB151において管理されている。詳細は再度後述する。
【0029】
操作画面データ15は、操作画面の表示情報が格納されたデータであり、例えば、操作画面に表示させるボタン等の表示部品や各表示部品の表示態様(形状、位置、及び色等)等が定義されている。図中では、操作画面データ15として、操作画面情報DB151、シーンDB152、背景画像DB153、アイコン画像DB154、機能コードDB155が示されている。これらDBについての詳細は後述する。なお、これらDBは、例えば、HDD233に記録されている。
【0030】
電子マニュアル16は、電子マニュアル作成部14により作成された電子マニュアル(標準操作画面又はカスタマイズ操作画面対応)である。例えば、HDD233に記録されている。
【0031】
(操作画面情報)
次に、上述した操作画面情報DB151について説明を行う。図9は、「操作画面情報」と、その操作画面情報に対応してタッチパネル311に表示される「操作画面」の一例を示す図である。この操作画面は、後述するカスタマイズ操作画面と対比する為、複合機1に標準(デフォルト)で設定されている操作画面であるとする。
【0032】
「操作画面」は、一例として、「スタート」ボタン、「キャンセル」ボタン、「ソート」ボタンを有しており、各ボタンに対して操作(押下等)がなされると、関連付けられた機能が実行される。例えば、「スタート」ボタンが押下されると、関連付けられたコピー機能動作が実行される。
【0033】
「操作画面情報」は、この「操作画面」に対応する操作画面の設定情報である。「操作画面情報」は、「操作画面」を構成するにあたって必要とされる情報で、例えば、シーン設定、背景データ、アイコンデータ、及びアイコンデータに関連付けられた機能(動作)の情報を含んでいる。即ち、表示シーンにあわせて、背景データやアイコンデータを表示、位置設定を行なって配置し、さらにアイコンには機能設定が付加してパネル上で操作された時に機能が働くように作成されている。また、機能として、コピーや印刷等の機能動作のほかにも、単なる飾りとして何も設定しなかったり、シーン切り替えや、複合機1の機能設定などをすることも可能となっている。
【0034】
図10は、同様に「操作画面情報」と、その操作画面情報に対応してタッチパネル311に表示される「操作画面」の一例を示す図である。この操作画面は、上述の標準操作画面と対比して、複合機1でカスタマイズされて作成された操作画面(カスタマイズ操作画面)であるとする。操作画面のカスタマイズを行う場合は、標準設定されている背景やアイコンのデザインを変更する事によってデザインを変更できる。また、ユーザ独自の背景やアイコンのデザインを追加することも可能である。もちろん、当該操作画面でも変更されたアイコンデータには、機能(動作)が関連付けられている。カスタマイズ操作画面が作成された場合、そのカスタマイズ操作画面に対応した操作画面情報が作成される。
【0035】
このように、図9及び10を一例とした「操作画面情報」は、操作画面情報DB151に格納されている。図11は、操作画面情報DB151に格納された操作画面情報の一例を示すデータである。このデータは、図10における「操作画面情報」に対応している。一つの「操作画面」に対して、一つのシーンCode及び一つの背景Codeがあてられ、そのシーンで表示させるアイコン数を登録したら、アイコン数分、各部のアイコンCode/位置情報/大きさが設定され、そのアイコンに付加される機能数を登録し、機能数分の機能codeの設定を行なうデータ構造となっている。一つのアイコンに対して機能数を複数設定できるのは、当該アイコン操作により複数の機能を一連に動作させるようにするためである(例えば、ソート+動作開始)。
【0036】
そして、操作画面情報に含まれる各情報は、シーンDB152、背景画像DB153、アイコン画像DB154、機能コードDB155と関連付けられている。
【0037】
図12は、シーンDB152のデータ構造を模式的に示す図である。シーンCodeは、操作画面の表示シーン毎に振られるコードで、マニュアルで説明されるシーン状況毎に対応している。また、シーンCode毎にテキストデータ(説明情報)領域が設けられており、シーンに対応したシーン説明が記載されている。このテキストデータは、後述する電子マニュアル作成に利用される。なお、図中、「デフォルト」とは、複合機1が出荷時に設定されている値(データ)であり、「カスタマイズ」はユーザが好みに応じてその後選択的に変更できる値(データ)である(以下、同様)。つまり、「カスタマイズ」は、出荷時に格納されている値(データ)であるが、設定まではされていない。
【0038】
図13は、背景画像DB153のデータ構造を模式的に示す図である。背景Code毎に対応する画像データが格納されている。画像データには、標準(デフォルト)で用意されている画像データと、ユーザにより作成されたカスタマイズの画像データがあり、いずれも背景画像として利用できる。なお、背景Code毎にテキストデータ(説明情報)領域が設けられていない。電子マニュアル上、背景についての説明は一般に必要でないからである。 図14は、アイコン画像DB154のデータ構造を模式的に示す図である。アイコンCode毎に対応するアイコン画像(操作画面上の表示部品)が格納されている。アイコン画像には、標準(デフォルト)で用意されているアイコン画像データと、ユーザにより選択的に変更可能なカスタマイズアイコン画像データがあり、いずれもアイコン画像(表示部品)として利用できる。また、アイコンCodeに対応する標準のアイコン画像に対して、意味的に同一(使用される用途が同一)であるカスタマイズされたアイコン画像がリンクされる。そして、アイコンCode毎にテキストデータ(説明情報)領域が設けられており、アイコンに対応したアイコン説明が記載される。このテキストデータは、後述する電子マニュアル作成に利用されるが、ユーザによりカスタマイズされたアイコン画像を標準で用意されているアイコン画像と関連(リンク)付けて、DBに格納しておくことにより、標準のアイコン画像にリンクされるテキストデータ(説明情報)を、ユーザによりカスタマイズされたアイコン画像にまで紐付けることができる。これについては再度後述する。
【0039】
図15は、背景画像DB153に格納されるオリジナルアイコンを示す図である。データ構造は、図14を用いて説明したとおりであるが、アイコン画像はユーザ自作のアイコン画像データが格納(登録)され、表示部品として利用することができる。また、アイコンCode毎にテキストデータ(説明情報)領域が設けられており、アイコンに対応したアイコン説明が記載される。このアイコン説明は、オリジナルアイコンであるから、当然ながらユーザによって記載される。そしてテキストデータは、同様に、後述する電子マニュアル作成に利用される。
【0040】
図16は、機能コードDB155のデータ構造を模式的に示す図である。機能コードは、複合機1の有する機能ごとに登録されるコードで、各機能を一意に識別するための識別情報である。機能コードは表示部品に割り当てられており(図11参照)、表示部品の押下操作等により機能コードにより識別された機能が実行される。具体的には、表示部品(ボタン等)を検知すると、機能コードDB155に基づいて当該表示部品に対応する機能を判断し、当該機能の実行を機能制御部12に要求される。また、機能Code毎にテキストデータ(説明情報)領域が設けられており、機能に対応した機能説明が記載されている。そしてテキストデータは、同様に、後述する電子マニュアル作成に利用される。
【0041】
以上のようにして、設定可能な機能の識別情報(機能Code)と当該機能の説明情報、操作画面における標準表示部品と当該標準表示部品の説明情報、及び、標準表示部品に対応するカスタマイズ表示部品とが関連付けられて、上記DBで管理される(管理手段)。
【0042】
なお、本実施形態に係るDBでは説明情報は各DBに格納される構成としたが、説明情報を異なるDB(例えば、説明情報DB)に格納し、各DBと関連付ける構成にすることもできる。
【0043】
(動作)
次に、本実施形態の複合機1が、電子マニュアルを作成する動作について説明を行う。複合機1は(電子マニュアル作成部14)は、カスタマイズされた操作画面において、カスタマイズ表示部品の位置情報、カスタマイズ表示部品に紐付けられた説明情報及び機能の説明情報等から、当該カスタマイズされた操作画面に対応(マッチ)した電子マニュアルの作成を行なうことができる。また、作成された電子マニュアルを複合機1の印刷機能により印刷媒体に印刷すれば、紙マニュアル文書としての提供も可能である。以下、詳しく説明する。
【0044】
図17は、電子マニュアル作成の動作を説明するフローチャートである。本フローチャートにおいて、図10のカスタマイズ操作画面を例にして、当該カスタマイズ操作画面に対応する電子マニュアルを作成する。なお、以下断りの無い限り処理動作の動作主体は電子マニュアル作成部14である。
【0045】
ステップS1701において、操作画面情報が取得される。電子マニュアル作成にあたり、操作画面の描画や操作に係る説明情報の記載を行なうに必要な基となる情報であるからである。この操作画面情報は、操作画面情報DB151から取得される。ここで具体的には、カスタマイズ操作画面(図10)に対応する操作画面情報(図11)が取得される。
【0046】
ステップS1702で、操作画面情報に含まれるシーンCodeから、説明情報が取得される。このシーンの説明情報は、シーンDB152から取得される。具体的には、シーンCodeは「001」なので、シーンDB152から説明情報(テキストデータ)である「コピー起動画面です。」が取得される(図12)。
【0047】
ステップS1703で、操作画面情報に含まれる背景Codeから、背景画像(データ)が取得される。この背景画像は、背景画像DB153から取得される。具体的には、背景Codeは「001_2」なので、背景画像DB153から対応する背景画像が取得される(図13)。
【0048】
ステップS1704で、操作画面情報に含まれるアイコンCode(毎)から、アイコン画像(データ)が取得される。このアイコン画像は、アイコン画像DB154から取得される。またアイコン画像には、オリジナルアイコンも含まれる。具体的には、アイコンCodeは「001_2」、「010_2」、「011_2」、「020_2」、「a001」(アイコン数:5)なので、アイコン画像DB154から対応するアイコン画像が取得される(図14、15)。
【0049】
ステップS1705で、操作画面情報に含まれるアイコンCode(毎)から、当該操作画面におけるアイコン画像の位置情報及び大きさが取得される。この位置情報及び大きさは、操作画面情報DB151から取得される(ステップS1701で既に取得されているものとすることもできる)。具体的には、位置情報は、座標情報としてそれぞれ(x.y)=(5.1)、(2.2)、(6.4)、(7.3)、(1.1)が取得され、大きさは、10、20、5、5、5が取得される(図11)。なお、大きさは、筐体毎のタッチパネル311の大きさの違いを考慮して、操作画面に対する相対値でもよい。
【0050】
ステップS1706で、操作画面情報に含まれるアイコンCode(毎)から、説明情報が取得される。このアイコン画像の説明情報は、アイコン画像DB154から取得される。具体的には、アイコンCodeは「001_2」、「010_2」、「011_2」、「020_2」、「a001」(アイコン数:5)なので、それぞれ、アイコン画像DB154から説明情報(テキストデータ)である「現在の状況を説明する部位です。」、「動作を開始するアイコンです。」、「動作を停止するアイコンです。」、「ソート設定を確認するアイコンです。」が取得される(図14)。
【0051】
ステップS1707で、操作画面情報に含まれるアイコンCode(毎)に、対応する機能Codeの説明情報が取得される。この機能の説明情報は、機能コードDB155から取得される。具体的には、機能Codeは「000」、「010」、「011」、「020」、「000」(アイコン数:5)なので、それぞれ、機能コードDB155から説明情報(テキストデータ)である「なし(飾り)」、「点灯し、動作を開始します。」、「反転しシーン2に切り替わります。」、「反転しソート機能が設定されます。」、「なし(飾り)」が取得される。以上、電子マニュアル作成に係る情報が取得された。なお、ステップS1702−1707で取得される順序は変更されてもよい。
【0052】
ステップS1708で、電子マニュアルが作成される。図18は、作成された電子マニュアルの一例である。マニュアルのページ構成は任意であるが、例えば、1操作画面につき2ページ構成とし、左ページに当該カスタマイズ操作画面(縮小版)が描画され、右ページにカスタマイズ表示部品及び操作時の機能の説明情報が記載されている。一般に、電子マニュアルは、「表示されているシーンはどのような状況なのかの説明」、「表示されているアイコンの意味はどのようなものなのかの説明」、「アイコンに触れると(操作すると)どのような機能が付随されており何が設定されるのかの説明」がなされるので、そのように説明情報が記載されるよう説明すればよい。なお、電子マニュアルのファイル形式としては、汎用的に利用できるフォーマット、例えば、PDF、XML、HTML形式等が好適である。
【0053】
図17、ステップS1709に戻り、カスタマイズ操作画面含む全ての操作画面について電子マニュアルを作成するため、全ての操作画面情報DB151について同様の処理を繰り返す。
【0054】
以上の処理動作により、カスタマイズ操作画面含む操作画面について電子マニュアルを作成することができ、作成された電子マニュアル16は複合機1内に保存される。
【0055】
再び図4を参照して、電子マニュアルは、一例として、タッチパネル311に表示された標準又はカスタマイズ操作画面に「ヘルプ」ボタン等を設け、クリック操作されることにより、当該標準又はカスタマイズ操作画面の電子マニュアルを表示するようにして利用できる。また、作成された電子マニュアルを複合機1の印刷機能により印刷媒体に印刷すれば、紙マニュアル(取り扱い説明書)としても利用できる。
【0056】
また、タッチパネル311に表示された標準又はカスタマイズ操作画面上で、ユーザが表示部品上にカーソル等で照準をあてると、対応する電子マニュアルから該当する箇所の説明情報をタッチパネル311に表示することもできる。電子マニュアルを参照せずとも、上述した動作処理によって説明情報を作成して表示してもよい。
【0057】
このように、カスタマイズされた操作画面に対して、カスタマイズ表示部品や機能に関する説明情報を関連付けて、カスタマイズ電子マニュアル上に反映するので、カスタマイズ操作画面に対応した電子マニュアルを容易に作成できる。また、カスタマイズされた操作画面用のオリジナルマニュアルを作成する手間、マニュアルの改訂の手間を削減できる。
【0058】
以上、本発明による複合機1によれば、カスタマイズされた操作画面に対応した電子マニュアルを作成して、カスタマイズされた操作画面の操作を適切に補助する情カスタマイズされた操作画面に対応した電子マニュアルを作成して、カスタマイズされた操作画面の操作を適切に補助する情報処理装置、操作マニュアル作成方法、及び操作マニュアル作成プログラムを提供することができる。
【0059】
なお、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】一般的なMFPにおいて、タッチパネル式の操作画面等をユーザが求めるような操作画面にカスタマイズした一例を示す図である。
【図2】マニュアルとして紙マニュアルが付属されていることを説明する図の一例である。
【図3】電子マニュアルが電子的に参照される様子を示す図である。
【図4】標準画面の操作説明が表示される図の一例である。
【図5】カスタマイズ画面においては従来マニュアルが利用できないことを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるオペレーションパネルの構成例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態における複合機1の機能構成例を示す図である。
【図9】「操作画面情報」と、その操作画面情報に対応してタッチパネル311に表示される「操作画面」の一例を示す図である。
【図10】「操作画面情報」と、その操作画面情報に対応してタッチパネル311に表示される「操作画面」の一例を示す図である。
【図11】操作画面情報DB151に格納された操作画面情報の一例を示すデータである。
【図12】シーンDB152のデータ構造を模式的に示す図である。
【図13】背景画像DB153のデータ構造を模式的に示す図である。
【図14】アイコン画像DB154のデータ構造を模式的に示す図である。
【図15】背景画像DB153に格納されるオリジナルアイコンを示す図である。
【図16】機能コードDB155のデータ構造を模式的に示す図である。
【図17】電子マニュアル作成の動作を説明するフローチャートである。
【図18】作成された電子マニュアルの一例である。
【符号の説明】
【0061】
1 複合機
11 表示制御部
12 機能制御部
13 機能実行部
14 電子マニュアル作成部
15 操作画面データ
16 電子マニュアル
151 操作画面情報DB
152 シーンDB
153 背景画像DB
154 アイコン画像DB
155 機能コードDB
201 コントローラ
202 オペレーションパネル
203 ファクシミリコントロールユニット
204 撮像部
205 印刷部
211 CPU
212 ASIC
221 NB
222 SB
231 MEM−P
232 MEM−C
233 HDD
234 メモリカードスロット
235 メモリカード
241 NIC
242 USBデバイス
243 IEEE1394デバイス
244 セントロニクスデバイス
311 タッチパネル
312 テンキー
313 スタートボタン
314 リセットボタン
315 初期設定ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置を有し、前記表示装置にカスタマイズされた操作画面を表示する情報処理装置であって、
設定可能な機能の識別情報及び当該機能の説明情報、前記操作画面における標準表示部品及び当該標準表示部品の説明情報、並びに、前記標準表示部品に対応するカスタマイズ表示部品を、関連付けて管理する管理手段と、
前記管理手段により管理された前記機能の説明情報及び前記標準表示部品の説明情報に基づいて、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作マニュアルを作成する操作マニュアル作成手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記操作画面に係る情報は、当該操作画面における前記カスタマイズ表示部品の位置情報を含み、
前記操作マニュアル作成手段は、前記位置情報に基づいて、前記機能の説明情報及び前記標準表示部品の説明情報を特定し、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作マニュアルを作成すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の説明情報として、前記操作マニュアル作成手段により作成された操作マニュアルを表示装置に表示させる表示手段と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作情報として、前記操作マニュアル作成手段により作成された操作マニュアルを印刷媒体に印刷する印刷手段と、
を有することを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
表示装置を有し、前記表示装置にカスタマイズされた操作画面を表示する情報処理装置における操作マニュアル作成方法であって、
コンピュータが、
設定可能な機能の識別情報及び当該機能の説明情報、前記操作画面における標準表示部品及び当該標準表示部品の説明情報、並びに、前記標準表示部品に対応するカスタマイズ表示部品を、関連付けて管理する管理工程と、
前記管理工程により管理された前記機能の説明情報及び前記標準表示部品の説明情報に基づいて、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作マニュアルを作成する操作マニュアル作成工程と、
を有することを特徴とする操作マニュアル作成方法。
【請求項6】
前記操作画面に係る情報は、当該操作画面における前記カスタマイズ表示部品の位置情報を含み、
前記操作マニュアル作成工程では、前記位置情報に基づいて、前記機能の説明情報及び前記標準表示部品の説明情報を特定し、前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作マニュアルを作成すること、
を特徴とする請求項5に記載の操作マニュアル作成方法。
【請求項7】
前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の説明情報として、前記操作マニュアル作成工程により作成された操作マニュアルを表示装置に表示させる表示工程と、
を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の操作マニュアル作成方法。
【請求項8】
前記カスタマイズ表示部品を含む前記操作画面の操作情報として、前記操作マニュアル作成工程により作成された操作マニュアルを印刷媒体に印刷する印刷工程と、
を有することを特徴とする請求項5ないし7いずれか一項に記載の操作マニュアル作成方法。
【請求項9】
請求項5ないし8いずれか一項に記載の操作マニュアル作成方法をコンピュータに実行させるための操作マニュアル作成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−68038(P2010−68038A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230008(P2008−230008)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】