情報処理装置、設定変更方法及び設定変更プログラム
【課題】容易に情報処理装置の使い易さを向上させる。
【解決手段】画像から人物を検出し、検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する。
【解決手段】画像から人物を検出し、検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、設定変更方法及び設定変更プログラムに関し、例えば、ユーザインタフェースの設定を変更する際に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
現在、情報処理装置の多くに、グラフィカルなユーザインタフェース、すなわちGUI(Graphical User Interface)が実装されている。デジタルスチルカメラもその1つであり、被写体の画像だけでなく、撮影に関する情報(文字情報、図形情報など)を画面に表示して、この画面を介してユーザがカメラ設定を確認したり、変更したりできるようになっている。
【0003】
ところで、UI(ユーザインタフェース)は、情報処理装置の使い易さに直接関わる重要な要素であり、当然のことながら、ユーザにとって使い易いことが望ましい。
【0004】
そこで従来、ユーザの年齢に応じて、UIの設定を変える(具体的には、画面に表示する文字情報のフォントサイズを変える)ようにした表示装置が提案されている。例えば、特許文献1参照。この表示装置によれば、例えば、視力が低下した高齢者に対しては大きなフォントサイズで文字情報を表示するなどして、UIの使い易さを向上させている。
【特許文献1】特開平11−15817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、年齢は、ユーザの属性(他には性別、人種など)の1つであり、上述した表示装置では、この年齢をユーザに入力させることで、ユーザの年齢を特定して、UIの設定を、この年齢に応じた設定に変えるようになっている。
【0006】
ここで、ユーザに入力させる属性の数を多くして、ユーザの属性をより細かく特定するようにすれば、UIの使い易さをより向上させることができるものと考えられる。しかしながら、入力させる属性の数を多くすれば、UIの使い易さが向上する反面、属性の入力が面倒になる。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、容易に使い易さを向上し得る情報処理装置、設定変更方法及び設定変更プログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明の撮像装置においては、画像から人物を検出する検出部と、画像から、検出部により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する設定変更部とを設けるようにした。
【0009】
こうすることで、本発明の情報処理装置は、わざわざユーザに属性を入力させることなく、画像から人物を指定させるだけで、ユーザの属性を複数特定して、特定した複数の属性に基づいてユーザインタフェースの設定を変更することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、わざわざユーザに属性を入力させることなく、画像から人物を指定させるだけで、ユーザの属性を複数特定して、特定した複数の属性に基づいてユーザインタフェースの設定を変更することができる。かくして、容易に使い易さを向上し得る情報処理装置、設定変更方法及び設定変更プログラムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態の概要となる情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】UI設定システムの構成を示す略線図である。
【図3】DSC(デジタルスチルカメラ)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】属性別UI設定情報の構成を示す略線図である。
【図6】使用ユーザの選択に関する説明に供する略線図である。
【図7】UI設定確認画面の構成を示す略線図である。
【図8】設定値リストの表示に関する説明に供する略線図である。
【図9】個人別UI設定情報の構成を示す略線図である。
【図10】UI設定変更処理手順を示すフローチャートである。
【図11】DSCの機能構成を示すブロック図である。
【図12】他の実施の形態における使用ユーザの選択(1)に関する説明に供する略線図である。
【図13】他の実施の形態における使用ユーザの選択(2)に関する説明に供する略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。尚、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.他の実施の形態
【0013】
<1.実施の形態>
[1−1.実施の形態の概要]
まず、本実施の形態の概要を説明する。因みに、この概要を説明した後、本実施の形態の具体例の説明に移る。
【0014】
図1において1は、情報処理装置を示す。この情報処理装置1は、画像から人物を検出する検出部2を有している。またこの情報処理装置1は、画像から、検出部2により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する設定変更部3を有している。
【0015】
このような構成を有することで、情報処理装置1は、わざわざユーザに属性を入力させることなく、画像から人物を指定させるだけで、ユーザの属性を複数特定して、特定した複数の属性に基づいてユーザインタフェースの設定を変更することができる。
【0016】
またこの情報処理装置1では、設定変更部3が、画像の、検出部2により検出された人物以外の部分が指定されると、ユーザインタフェースの設定を初期設定に変更するようにしてもよい。
【0017】
さらに属性別設定情報には、ユーザインタフェースの設定を変更する為の設定値が記述されるようになっている。そして設定変更部3は、属性別設定情報に記述されている設定値を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する。
【0018】
また設定変更部3が、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報に示されている設定値を表示部4に表示させるようにしてもよい。この場合、さらに設定変更部3が、表示させている設定値を変更するユーザ操作に応じて、表示させている設定値を変更し、変更後の設定値を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更するようにしてもよい。
【0019】
さらに設定変更部3が、画像から指定された人物の画像に関連付けて、変更後のユーザインタフェースの設定を示す個人別設定情報を記録部5に記録させるようにしてもよい。
【0020】
さらに情報処理装置1に、外部機器と通信する通信部6を設け、通信部6が、属性別設定情報を、外部機器から受信し、個人別設定情報を、外部機器に送信するようにしてもよい。
【0021】
さらに情報処理装置1に、現在位置を測位する測位部7を設けるようにしてもよい。この場合、記録部5に、複数の属性と現在位置の組み合わせごとに、設定情報を記録するようにする。そして、設定変更部3が、特定した複数の属性と、測位部7により測位された現在位置との組み合わせに対応付けられている設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更するようにしてもよい。
【0022】
さらに情報処理装置1に、電源オン時に、予め指定された画像を表示部4に表示させる表示制御部8を設けるようにしてもよい。この場合、検出部2は、表示部4に表示された画像から人物を検出するようにする。
【0023】
このような構成でなる情報処理装置1の具体例について、以下、詳しく説明する。
【0024】
[1−2.UI設定システムのシステム構成]
つづけて、本実施の形態の具体例を説明する。図2において100は、UI設定システムを示す。このUI設定システム100は、デジタルスチルカメラ(これをDSCとも呼ぶ)101と、DSC101のUIの設定を変更する為のUI設定情報(詳しくは後述する)を管理する管理サーバ102とで構成される。
【0025】
そしてこのUI設定システム100では、DSC101が、UI設定情報をもとに、UIの設定を変更するようになっている。またDSC101は、ネットワークNTを介して管理サーバ101からUI設定情報をダウンロードするようになっている。
【0026】
[1−2−1.DSC及び管理サーバのハードウェア構成]
次に、UI設定システム100を構成するDSC101と管理サーバ102のハードウェア構成について説明する。
【0027】
まずDSC101のハードウェア構成から説明する。図3に示すように、DSC101には、CPU、ROM、RAMなどで構成されるマイクロコンピュータ(これをMPUとも呼ぶ)110が設けられている。このMPU110は、CPUが、ROMに格納されたプログラムをRAMに展開して実行することで、各部を制御すると共に各種処理を行うようになっている。
【0028】
またMPU110は、操作部111からの入力信号をもとにユーザ操作を認識するようになっている。尚、この操作部111には、例えば、シャッタボタンとタッチパネルが含まれる。
【0029】
具体的に、MPU110は、操作部111を介して、動作モードを撮影モードに切り替えるユーザ操作を認識すると、動作モードを撮影モードに切り替える。
【0030】
このとき撮像素子112は、レンズ113を介して取り込まれた被写体からの光を電気信号に変換(すなわち光電変換)する。この電気信号は、アナログデジタル変換器(A/D変換器)114により、デジタルの画像信号に変換された後、カメラ信号処理部115に入力される。
【0031】
カメラ信号処理部115は、画像信号に、オートフォーカス処理や画質補正処理などの信号処理を施したうえで、この画像信号を出力する。この画像信号は、表示処理部116に送られる。表示処理部116は、MPU110の制御のもと、この画像信号を、ディスプレイ117の画面に表示する為の信号に変換したうえで、ディスプレイ117に送る。
【0032】
この結果、ディスプレイ117の画面には、被写体の画像がスルー画像(モニタリング画像とも呼ばれる)として表示される。このようにして、DSC101は、撮影者に被写体を確認させる。
【0033】
またこのとき表示処理部116は、MPU110の制御のもと、カメラ信号処理部115から出力された画像信号に、アイコンやボタン、文字情報などのグラフィックス信号を重畳する。こうすることで、ディスプレイ117の画面には、スルー画像と共に、アイコンやボタン、文字情報などが表示される。
【0034】
さらにカメラ信号処理部115は、画像信号に対して、人物の顔を検出する処理(これを顔検出処理とも呼ぶ)を行う。カメラ信号処理部115は、顔検出処理の結果、人物の顔を検出すると、この顔の画像内での位置とサイズをMPU110に通知する。MPU110は、この通知に基づき、表示処理部116を制御して、スルー画像上に、人物の顔を囲う枠(これを顔枠とも呼ぶ)を表示させる。
【0035】
DSC101は、このような顔枠をスルー画像上に表示させることで、人物の顔を検出した旨を、ユーザに通知する。
【0036】
ここで、操作部111のシャッタボタンが押下されることなどにより、画像の記録が指示されたとする。このとき記録再生処理部118は、MPU110の制御のもと、カメラ信号処理部115から出力された画像信号を圧縮符号化して、これを画像ファイルとして画像記録部119に記録する。尚、画像記録部119は、例えば、着脱可能な記録媒体であるとする。このようにしてDSC101は、画像を記録するようになっている。
【0037】
一方で、操作部111を介して、動作モードを再生モードに切り替えるよう指示されると、MPU110は、動作モードを再生モードに切り替える。
【0038】
すると記録再生処理部118は、MPU110の制御のもと、画像記録部119から画像ファイルを読み出して、これを復号することで、元の画像信号を得る。この画像信号は、表示処理部116に送られる。表示処理部116は、MPU110の制御のもと、この画像信号を、ディスプレイ117に表示する為の信号に変換したうえで、ディスプレイ117に送る。
【0039】
この結果、ディスプレイ117には、画像ファイルに基づく画像が表示される。このようにしてDSC101は、記録した画像を再生するようになっている。
【0040】
またMPU110は、操作部111を介して、画像を切り替えるユーザ操作を認識すると、記録再生処理部118を制御して、画像記録部119から次の画像ファイルを読み出させ、表示する画像を次の画像に切り替える。
【0041】
さらにMPU110は、この再生モード時も、適宜、表示処理部116を制御して、画像と共に、アイコンやボタン、文字情報、顔枠などをディスプレイ117に表示させる。
【0042】
さらにDSC101には、LED(Light Emitting Diode)及びスピーカからなる通知部120が設けられている。この通知部120は、MPU110から送られてくる音声信号に基づく音声をスピーカから出力したり、MPU110の制御のもと、LEDを発光させたりするようになっている。
【0043】
具体的に、MPU110は、例えば、画面に表示されている文字情報を音声信号に変換して、この音声信号に基づく音声を通知部120のスピーカから出力させる。このようにして、通知部120は、画面に表示されている文字情報を音声で読み上げるようになっている。また通知部120は、MPU110の制御のもと、例えば、セルフタイマーの動作中に、LEDを発光させるようになっている。
【0044】
さらにこのDSC101には、GPS(Global Positioning System)モジュール121が設けられている。このGPSモジュール121は、複数のGPS衛星から信号を受信して、この信号をもとに、DSC101の現在位置を測位するようになっている。
【0045】
MPU110は、このGPSモジュール121から現在位置を示す情報(これを現在位置情報とも呼ぶ)を得、これを、撮影場所を示す情報(これを撮影場所情報とも呼ぶ)として画像ファイルに付与するようになっている。
【0046】
さらにこのDSC101には、有線もしくは無線のネットワークインタフェース(ネットワークI/F)122が設けられている。MPU110は、このネットワークI/F122を介して、ネットワークNTに接続されている管理サーバ102と通信する。
【0047】
さらにこのDSC101には、UI設定情報記録部123が設けられている。このUI設定情報記録部123には、予めUI設定情報が記録されるようになっている。
【0048】
そしてMPU110は、このUI設定情報記録部123に記録されているUI設定情報をもとに、DSC101を使用するユーザに適したUI設定となるように、UI設定を変更する。尚、UI設定の具体的な変更方法については後述する。尚、DSC101を使用するユーザのことを、使用ユーザとも呼ぶ。
【0049】
またMPU110は、適宜、管理サーバ102から、最新のUI設定情報をダウンロードして、UI設定記録部123に記録されている古いUI設定情報を更新するようにもなっている。
【0050】
因みに、本実施の形態の概要で説明した情報処理装置1の具体例が、DSC101である。また概要で説明した情報処理装置1の検出部2の具体例が、DSC101のカメラ信号処理部115である。さらに情報処理装置1の設定変更部3、表示制御部8の具体例が、DSC101のMPU110である。さらに情報処理装置1の記録部5の具体例が、DSC101のUI設定情報記録部123である。さらに情報処理装置1の通信部6の具体例が、DSC101のネットワークI/F122である。さらに情報処理装置1の測位部7の具体例が、DSC101のGPSモジュール121である。
【0051】
次に、管理サーバ102のハードウェア構成について説明する。図4に示すように、管理サーバ102は、CPU130が、ハードディスク131に格納されたプログラムをRAM132に展開して実行することで、各部を制御するとともに各種処理を行うようになっている。
【0052】
またこの管理サーバ102には、ネットワークI/F133が設けられている。CPU130は、このネットワークI/F133を介して、ネットワークNTに接続されているDSC101と通信する。
【0053】
またハードディスク131には、UI設定情報が記憶管理されている。CPU130は、ネットワークI/F133を介して、DSC101からUI設定情報のダウンロード要求を受信すると、ハードディスク131に記憶管理されているUI設定情報をDSC101に送信する。
【0054】
さらに管理サーバ102には、操作部134、表示処理部135及びディスプレイ136が設けられている。CPU130は、操作部134からの入力信号をもとにユーザ操作を認識し、また各種処理の結果などを、表示処理部135を介してディスプレイ136に表示させるようになっている。
【0055】
[1−2−2.UI設定の変更]
ここで、DSC101によるUI設定の変更方法について詳しく説明する。まずUI設定情報から説明する。
【0056】
DSC101のUI設定情報記録部123には、UI設定情報として、属性別UI設定情報と個人別UI設定情報とが記録されるようになっている。ここではまず属性別UI設定情報から説明する。
【0057】
属性別UI設定情報は、図5に示すように、「10歳未満の男児」、「20代の女性」のように、種々の年齢と性別の組ごとに予め用意されたUI設定情報である。そして各組の属性別UI設定情報には、その組(年齢と性別)に該当する使用ユーザに適したUI設定が示されている。
【0058】
ここで、属性別UI設定情報に示されるUI設定としては、例えば、「画面に表示される文章の種類」、「文字の大きさ」、「音の大きさ」、「画面デザイン」、「操作方法をガイドするアシスタントの種類」、「音声読み上げ機能のオン/オフ」などがある。
【0059】
具体的に「画面に表示される文章の種類」とは、ディスプレイ117に表示される文章に、英語や漢字を使用するか否かを指定する為のUI設定である。また「操作方法をガイドするアシスタントの種類」とは、DSC101の操作方法をガイドするアシスタントとしてディスプレイ117に表示されるキャラクターを指定する為のUI設定である。
【0060】
属性別UI設定情報には、これら複数のUI設定の各々に対する設定値(これをUI設定値とも呼ぶ)が記述されている。
【0061】
尚、属性別UI設定情報には、上述したUI設定の各々について、1つのUI設定値が記述されるのではなく、選択可能な複数のUI設定値が、選択優先度が付された状態で記述されるようになっている。
【0062】
この選択優先度は、上述したUI設定の各々について、選択可能な複数のUI設定値のうちのどのUI設定値を選択すべきかを示す優先度である。換言すれば、この選択優先度は、複数のUI設定値のうちのどのUI設定値が、使用ユーザに最も適したUI設定値であるかを示す優先度である。この選択優先度は、1以上の整数で表され、数が小さい程、優先度が高いことを意味する。すなわち、選択優先度が「1」のUI設定値が、使用ユーザに最も適したUI設定値(これを最適UI設定値とも呼ぶ)となる。
【0063】
実際、図5は、「10歳未満の男児」の属性別UI設定情報に、UI設定の1つである「音の大きさ」に対して、選択可能なUI設定値として「普通」、「大」、「小」、…が記述されている例である。
【0064】
またこの属性別UI設定情報には、「普通」の選択優先度として「1」、「大」の選択優先度として「2」、「小」の選択優先度として「3」が記述されている。
【0065】
したがって、この属性別UI設定情報は、「10歳未満の男児」に最も適した「音の大きさ」が「普通」であることを示している。尚、この場合の「普通」とは、音の大きさがデフォルトの音量であることを意味する。
【0066】
このように、各組の属性別UI設定情報には、上述したUI設定の各々について、選択可能な複数のUI設定値が記述され、さらに複数のUI設定値のうちのどの設定値が、その組に該当する使用ユーザに最適なUI設定値であるかが示されている。
【0067】
DSC101は、このような属性別UI設定情報を用いて、DSC101を使用するユーザ(すなわち使用ユーザ)に適したUI設定となるようにUI設定を変更する。
【0068】
この場合、DSC101のMPU110は、まず使用ユーザの年齢と性別を特定する。
【0069】
具体的に、MPU110は、ユーザに、画像から使用ユーザの顔を選択させ、この顔の画像に対する画像解析により、使用ユーザの年齢と性別を特定するようになっている。
【0070】
実際、MPU110は、再生モード時に、ディスプレイ117に任意の画像を表示している状態で、操作部111を介して、メニューを表示するユーザ操作を認識すると、図6(A)に示すように、画面左端にメニュー140を表示させる。
【0071】
このメニュー140の中には、使用ユーザの顔を選択する為の使用ユーザ選択ボタン140Aが表示される。
【0072】
MPU110は、操作部111のタッチパネルを介して、この使用ユーザ選択ボタン140Aが押下されたことを認識すると、カメラ信号処理部115を制御して、表示中の画像に対する顔検出処理を行わせる。
【0073】
カメラ信号処理部115は、顔検出処理により表示中の画像から人物の顔を検出すると、検出した顔の画像内での位置とサイズをMPU110に通知する。
【0074】
MPU110は、この通知に基づき、表示処理部116を制御して、図6(B)に示すように、表示中の画像上に、顔枠Frを表示させる。尚、図6は、表示中の画像から2人の顔が検出され、各々の顔を囲う2つの顔枠Fr1及びFr2が表示されている例である。
【0075】
ここで、ユーザが、2つの顔枠Fr1及びFr2のうち、例えば顔枠Fr2の枠内をタッチすることで、顔枠Fr2で囲われた顔を、使用ユーザの顔として選択したとする。
【0076】
MPU110は、この旨を、操作部111のタッチパネルを介して認識すると、顔枠Fr2で囲われた顔を、使用ユーザの顔とする。
【0077】
さらにMPU110は、カメラ信号処理部115を制御して、表示中の画像から顔枠Fr2で囲われた部分を切り出させて使用ユーザの顔画像を生成させる。
【0078】
そしてMPU110は、カメラ信号処理部115により生成された使用ユーザの顔画像に対して、使用ユーザの年齢と性別を判定する為の画像解析を行う。
【0079】
尚、ここで判定する年齢とは、「35歳」、「18歳」などのような詳細な年ではなく、「10歳未満」、「20代」などのような、大まかな年(すなわち年代)であるとする。
【0080】
人物の年齢(年代)を顔画像から判定する方法については、種々のアルゴリズムが知られている。例えば、顔画像から、顔の形状や色、髪型、皺、目や口の位置などの複数の特徴量を検出する。さらにこれら複数の特徴量を所定数のグループに分類して、グループごとに、予め用意された年代ごとの特徴量と比較することで年代を判定する。そしてグループごとに判定された年代のうち、例えば、最も多く判定された年代を、この顔画像の人物の年代と判定する。
【0081】
また、人物の性別を顔画像から判定する方法についても、種々のアルゴリズムが知られている。例えば、顔画像から、顔の形状や色、髪型、目や口の位置などの特徴量を検出し、その特徴量と、予め用意された性別ごとの特徴量とを比較して、これらの相関値が高い方の性別を、人物の性別として判定する。
【0082】
このようなアルゴリズムを用いて、MPU110は、使用ユーザの顔画像から、使用ユーザの年齢と性別とを判定する。
【0083】
さらにMPU110は、このようにして判定した使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報を、UI設定情報記録部123から読み出す。すなわち、MPU110は、例えば、使用ユーザの年齢を「10歳未満」、性別を「男」と判定した場合、「10歳未満の男児」となる組の属性別UI設定情報を読み出す。
【0084】
さらにMPU110は、この属性別UI設定情報から、各UI設定の最適UI設定値(すなわち「10歳未満の男児」に最適なUI設定値)を取得する。そしてMPU110は、表示処理部116を制御して、図7に示すように、各UI設定のUI設定値をユーザに確認させる為のUI設定確認画面141をディスプレイ117に表示させる。
【0085】
このUI設定確認画面141には、各UI設定の最適UI設定値と共に、OKボタン142が表示されるようになっている。
【0086】
ここで、ユーザが、このUI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値を確認したうえで、OKボタン142を押下したとする。
【0087】
MPU110は、この旨を、操作部111のタッチパネルを介して認識すると、現在の各UI設定のUI設定値を、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値に置き換えることで、UI設定を変更する。
【0088】
この結果、DSC101のUI設定が、使用ユーザ(例えば「10歳未満の男児」)に適したUI設定に変更されたことになる。
【0089】
またこのときMPU110は、図8に示すように、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値を記述した、使用ユーザ用の個人別UI設定情報を生成する。そしてMPU110は、この個人別UI設定情報を使用ユーザの顔画像と共に、UI設定情報記録部123に保存する。
【0090】
尚、MPU110は、この個人別UI設定情報に、使用ユーザの顔画像のファイル名(例えば「***.jpg」)を記述することで、使用ユーザの顔画像と、この使用ユーザ用の個人別UI設定情報とを関連付けるようになっている。またMPU110は、この個人別UI設定情報に、先に判定した使用ユーザの年齢と性別を記述するようにもなっている。
【0091】
以降、MPU110は、UI設定を変更する為に、再度この使用ユーザの顔画像が選択された場合には、属性別UI設定情報ではなく、この使用ユーザの顔画像に関連付けられている個人別UI設定情報を読み出す。そしてMPU110は、この個人別UI設定情報に記述された各UI設定の最適UI設定値をUI設定確認画面141に表示させる。
【0092】
ところで、属性別UI設定情報に記述されている最適UI設定値は、年齢と性別で使用ユーザを分類して、分類ごとに統計的に得たものであり、多くの使用ユーザにとって、最適なUI設定値となり得る。一方で、属性別UI設定情報に記述されている最適UI設定値とは異なるUI設定値を所望する使用ユーザも存在すると考えられる。
【0093】
そこで、UI設定確認画面141では、各UI設定の最適UI設定値を、選択可能なUI設定値の中からユーザが任意に選択できるようになっている。
【0094】
具体的に、このUI設定確認画面141では、ユーザが任意の最適UI設定値をタッチして選択すると、図9に示すように、この最適UI設定値の下方に、選択可能なUI設定値のリスト(これを設定値リストとも呼ぶ)Lsが表示されるようになっている。
【0095】
この設定値リストLsには、属性別UI設定情報に基づき、例えば、上から選択優先度の高い順に、選択可能なUI設定値が表示される。
【0096】
そして、UI設定確認画面141では、設定値リストLsに表示された選択可能なUI設定値の中から、ユーザが所望のUI設定値をタッチして選択することで、最適UI設定値を、タッチしたUI設定値に変更することができるようになっている。
【0097】
そして、ユーザが、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値を変更したうえで、OKボタン142を押下したとする。
【0098】
すると、MPU110は、現在の各UI設定のUI設定値を、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値に置き換えることで、UI設定を変更する。
【0099】
この結果、DSC101のUI設定が、ユーザが所望する任意のUI設定に変更されたことになる。
【0100】
またこのときMPU110は、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値を記述した、使用ユーザ用の個人別UI設定情報を生成する。そしてMPU110は、この個人別UI設定情報を、使用ユーザの顔画像と共に、UI設定情報記録部123に保存する。
【0101】
この場合も、MPU110は、この個人別UI設定情報に、使用ユーザの顔画像のファイル名を記述することで、使用ユーザの顔画像と、この使用ユーザ用の個人別UI設定情報とを関連付けるようになっている。
【0102】
以降、MPU110は、UI設定を変更する為に、再度この使用ユーザの顔画像が選択された場合には、属性別UI設定情報ではなく、この使用ユーザの顔画像に関連付けられている個人別UI設定情報を読み出す。そしてMPU110は、この個人別UI設定情報に記述された各UI設定の最適UI設定値をUI設定確認画面141に表示させる。
【0103】
このように、DSC101では、まず属性別UI設定情報を用いて、使用ユーザに適したUI設定に変更すると共に、このUI設定を個人別UI設定情報として保存する。そして、DSC101では、再度この使用ユーザに適したUI設定に変更するときには、属性別UI設定情報ではなく、個人別UI設定情報を用いるようになっている。
【0104】
またDSC101では、使用ユーザの最適UI設定値をユーザが変更でき、変更された最適UI設定値を個人別UI設定情報として保持することで、以降、この使用ユーザが選択されたときに、変更された最適UI設定値で、UI設定に反映することができる。
【0105】
くわえて、このDSC101では、UI設定を、使用ユーザに適したUI設定から、簡単にデフォルトのUI設定(これをデフォルトUI設定とも呼ぶ)に戻すことができるようにもなっている。尚、デフォルトUI設定とは、初期設定としてのUI設定であり、そのUI設定値は、例えば、UI設定情報記録部123に予め記録されている。
【0106】
具体的に、DSC101のMPU110は、画像上に顔枠Frを表示させているときに、この顔枠Fr以外の部分がタッチされたことを認識すると、UI設定情報記録部123から、デフォルトUI設定のUI設定値を読み出す。
【0107】
次にMPU110は、このデフォルトUI設定のUI設定値を示すUI設定確認画面140をディスプレイ117に表示させる。そしてMPU110は、このUI設定確認画面140のOKボタン142が押下されたことを認識すると、現在のUI設定を、デフォルトUI設定に変更する。
【0108】
このように、DSC101では、顔枠Fr以外の部分をタッチするといった簡単な操作で、UI設定を、デフォルトUI設定に変更できるようになっている。
【0109】
ここまで説明したように、DSC101では、画像をタッチするだけの簡易な操作で、UI設定を使用ユーザに適したUI設定に変更したり、デフォルトUI設定に戻したりすることができるようになっている。
【0110】
さらにMPU110は、ネットワークI/F122を介して、管理サーバ102と通信可能となったときに、管理サーバ102から最新の属性別UI設定情報をダウンロードして、UI設定情報記録部123に記録されている属性別UI設定情報を更新するようにもなっている。
【0111】
またこのときMPU110は、UI設定情報記録部123に記録されている個人別UI設定情報を管理サーバ102にアップロードするようにもなっている。
【0112】
管理サーバ102のCPU130は、ネットワークI/F134を介して、DSC101から個人別UI設定情報を受信すると、これをハードディスク132に記録する。
【0113】
このようにして、管理サーバ102のハードディスク132には、種々のDSC101からアップロードされた個人別UI設定情報が蓄積される。
【0114】
そして管理サーバ102のCPU130は、ハードディスク132に蓄積された個人別UI設定情報をもとに、DSC101に提供する属性別UI設定情報を更新する。
【0115】
具体的に、CPU130は、まずハードディスク132に蓄積された個人別UI設定情報を、例えば「10歳未満の男児」のように年齢と性別の組ごとに分類する。そしてこの組ごとに、各個人別UI設定情報に記述されている、UI設定ごとの最適UI設定値の統計をとることで、UI設定ごとに、UI設定値の選択優先度を決定する。
【0116】
例えば「10歳未満の男児」の組に分類された個人別UI設定情報に記述されている、UI設定の1つである「音の大きさ」の最適UI設定値の統計をとった結果、例えば、「普通」が10個、「大」が11個、「小」が5個得られたとする。
【0117】
この場合、CPU130は、「10歳未満の男児」に対するUI設定の1つである「音の大きさ」について、「普通」の選択優先度を「2」、「大」の選択優先度を「1」、「小」の選択優先度を「3」に決定する。
【0118】
そして、CPU130は、このようにして決定した選択優先度をもとに、ハードディスク132に記録されている各組の属性別UI設定情報を更新する。
【0119】
こうすることで、管理サーバ102は、実際により多くの使用ユーザが所望するUI設定値の選択優先度が高くなるように、属性別UI設定情報を更新することができる。
【0120】
ゆえに、管理サーバ102は、使用ユーザに適したUI設定が示されている属性別UI設定情報を、DSC101に提供することができる。
【0121】
[1−2−3.UI設定変更処理手順]
次に、図10に示すフローチャートを用いて、UI設定を変更する処理の手順(これをUI設定変更処理手順とも呼ぶ)RT1について説明する。尚、ここでは、UI設定情報記録部123に属性別UI設定情報のみ記録されていて、まだ個人別UI設定情報が記録されていないときのUI設定変更処理手順RT1について説明する。
【0122】
因みに、このUI設定変更処理手順RT1は、DSC101のMPU110が、内蔵するROMに格納されているプログラムに従って実行する処理手順である。
【0123】
MPU110は、再生モード時に、ディスプレイ117に任意の画像を表示している状態で、使用ユーザ選択ボタン140Aが押下されたことを認識すると、このUI設定変更処理手順RT1を開始して、ステップSP1に移る。
【0124】
ステップSP1においてMPU110は、カメラ信号処理部115を制御して、表示している画像に対する顔検出処理を行わせた後、次のステップSP2に移る。ステップSP2においてMPU110は、カメラ信号処理部115による顔検出処理の結果として、画像から顔が検出されたか否かを判別する。
【0125】
ここで、顔検出処理の結果、画像から顔が検出されたことにより、このステップSP2で肯定結果を得ると、MPU110は、ステップSP3に移る。ステップSP3においてMPU110は、カメラ信号処理部115から得られる、検出された顔の位置とサイズをもとに、表示処理部116を制御して、表示している画像上に顔枠Frを表示させて、次のステップSP4に移る。
【0126】
ステップSP4においてMPU110は、画像上に表示させた顔枠Frがタッチされたか否かを判別する。
【0127】
このステップSP4で肯定結果を得ると、このことは、顔枠Frの内側がタッチされたこと、すなわちこの顔枠Frで囲われた顔の人物が、使用ユーザとして選択されたことを意味する。このときMPU110は、ステップSP5に移る。
【0128】
ステップSP5においてMPU110は、カメラ信号処理部115を制御して、表示中の画像から顔枠Frで囲われた部分を切り出させて使用ユーザの顔画像を生成させる。そしてMPU110は、この顔画像に対する画像解析処理を行うことで、使用ユーザの年齢と性別を判定して、次のステップSP6に移る。
【0129】
ステップSP6においてMPU110は、判定した使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報に記述されている、各UI設定の最適UI設定値を、UI設定確認画140に表示させ、次のステップSP9に移る。
【0130】
一方、上述のステップSP4で、顔枠Frがタッチされていないことにより、否定結果を得ると、このときMPU110は、ステップSP7に移る。
【0131】
ステップSP7においてMPU110は、画像上に表示させた顔枠Fr以外の部分がタッチされたか否を判別する。
【0132】
ここで、顔枠Fr以外の部分がタッチされたことにより、このステップSP7で肯定結果を得ると、MPU110は、ステップSP8に移る。ステップSP8においてMPU110は、各UI設定のデフォルトの最適UI設定値を、UI設定確認画面140に表示させ、次のステップSP9に移る。
【0133】
ステップSP9においてMPU110は、現在の各UI設定のUI設定値を、UI設定確認画面140に表示されている、各UI設定の最適UI設定値に置き換えることで、UI設定を変更する。尚、上述したように、UI設定確認画面140では、各UI設定の最適UI設定値をユーザが変更できるようになっている。ゆえに、このステップSP9においてMPU110は、UI設定確認画面140のOKボタン142が押下された時点で表示されている各UI設定の最適UI設定値でUI設定を変更するようになっている。
【0134】
このようにして、UI設定を変更し終えると、MPU110は、ステップSP10に移る。ステップSP10においてMPU110は、変更後の各UI設定の最適UI設定値を示す個人別UI設定情報を記述した、使用ユーザ用の個人別UI設定情報を生成して、これを使用ユーザの顔画像と共に保存する。そしてMPU110は、このUI設定変更処理手順RT1を終了する。
【0135】
また上述のステップSP7で、顔枠Frも顔枠Fr以外の部分もタッチされていないことにより、否定結果を得ると、このことは、ユーザがUI設定を変更しようとしていないことを意味する。この場合、MPU110は、このUI設定変更処理手順RT1を終了する。
【0136】
このようなUI設定変更処理手順RT1にしたがって、MPU110は、UI設定を変更するようになっている。
【0137】
尚、UI設定情報記録部123に個人別UI設定情報が記録されている場合、MPU110は、上述のステップSP5において、選択された使用ユーザの顔画像と同一人物の顔画像に関連付けられている個人別UI設定情報を検索する。
【0138】
ここで、既に、この使用ユーザの個人別UI設定情報が記録されていることにより、検索の結果、この使用ユーザの個人別UI設定情報が得られたとする。この場合、MPU110は、直ちにステップSP6に移り、この個人別UI設定情報に記述されている各UI設定の最適UI設定値を、UI設定確認画面141に表示させる。
【0139】
これに対して、検索の結果、この使用ユーザの個人別UI設定情報が得られなかった場合、MPU110は、上述したようにステップSP5で、使用ユーザの年齢と性別とを判定して、ステップSP6に移る。そしてステップSP6においてMPU110は、判定した使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報に記述されている、各UI設定の最適UI設定値を、UI設定確認画140に表示させる。
【0140】
[1−2−4.DSCの機能構成]
次に、UI設定の変更に主眼を置いた、DSC101のカメラ信号処理部115とMPU110の機能構成について簡単に説明する。
【0141】
図11に示すように、カメラ信号処理部115の機能構成は、顔検出部115Aと顔画像生成部115Bとでなる。またMPU110の機能構成は、年齢性別判定部110Aと、最適UI設定値選択部110Bと、情報入出力制御部110Cとでなる。
【0142】
カメラ信号処理部115の顔検出部115Aは、顔検出に係る機能部である。この顔検出部115Aは、入力される画像(例えば表示中の画像)に対して顔検出を行い、この結果として、画像内での顔の位置とサイズを得る。
【0143】
顔画像生成部115Bは、顔画像の生成に係る機能部である。この顔画像生成部115Bは、入力される画像から、顔検出部115で得られた顔の画像内での位置とサイズで指定される部分を切り出して、使用ユーザの顔画像を生成する。
【0144】
年齢性別判定部110Aは、使用ユーザの年齢と性別の判定に係る機能部である。この年齢性別判定部110Aは、顔画像生成部115Bで生成された使用ユーザの顔画像に対して画像解析を行い、使用ユーザの年齢と性別を判定する。
【0145】
最適UI設定値選択部110Bは、使用ユーザに最適なUI設定値の選択に係る機能部である。この最適UI設定値選択部110Bは、例えば、年齢性別判定部110Aで判定された使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報をもとに、使用ユーザに最適なUI設定値(すなわち最適UI設定値)を選択する。
【0146】
情報入出力制御部110Cは、各種情報の入出力に係る機能部である。この情報入出力制御部110Cは、例えば、最適UI設定値選択部110Bで選択された最適UI設定値を、表示処理部116を介してディスプレイ117に表示させる。
【0147】
また情報入出力制御部110Cは、操作部111を介してユーザ操作を認識して、例えば、顔枠Frのタッチに応じて使用ユーザを選択したり、最適UI設定値を変更する操作に応じて最適UI設定値を変更したりする。また情報入出力制御部110Cは、UI設定確認画面140のOKボタン142の押下に応じて、個人別UI設定情報をUI設定情報記録部123に記録したりする。
【0148】
このような機能構成により、DSC101は、UI設定の変更を実現し得るようになっている。尚、このような機能構成を実現し得るハードウェア構成であれば、DSC101のカメラ信号処理部115及びMPU110のハードウェア構成は、図3に示すハードウェア構成に限定されるものではない。
【0149】
[1−2−5.動作及び効果]
以上の構成においてDSC101には、予め、種々の年齢と性別の組ごとに、その組に該当する使用ユーザに適したUI設定を示す属性別UI設定情報が記録されている。
【0150】
そしてDSC101は、任意の画像から人物の顔が選択されると、この人物を使用ユーザとして、この使用ユーザの顔画像に対して画像解析を行うことにより、この使用ユーザの年齢と性別を判定する。
【0151】
さらにDSC101は、判定した使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報から、使用ユーザに適したUI設定を示す最適UI設定値を取得する。
【0152】
そしてDSC101は、この最適UI設定値をディスプレイ117に表示させた後、ユーザ操作に応じて、現在のUI設定値を、この最適UI設定値に置き換えることで、UI設定を使用ユーザに適したUI設定に変更する。
【0153】
かくして、DSC101は、画像から使用ユーザの顔を選択するだけの簡易な操作で、UI設定を使用ユーザに適したUI設定に変更することができる。ゆえに、使用ユーザは、わざわざ、年齢や性別といった属性を入力することなく、最初から使い易い状態で、DSC101を使用することができる。
【0154】
また例えば、1台のDSC101を複数の使用ユーザが使用するような場合も、各使用ユーザが、DSC101を使用するときに、自分の顔が写っている画像から自分の顔を選択するだけで、自分に適したUI設定に変更することができる。
【0155】
またDSC101は、上述したように、画像から顔が選択された人物を、使用ユーザとすることで、実際の使用ユーザとは異なるユーザが、使用ユーザの為に、この使用ユーザに適したUI設定に変更してあげるようなこともできる。
【0156】
例えば、父親が、画像から子供の顔を選択することで、DSC101のUI設定を、子供に適したUI設定に変更してあげるようなことができる。
【0157】
さらにDSC101は、ネットワークNTを介して、管理サーバ102と通信可能となったときに、管理サーバ102から最新の属性別UI設定情報をダウンロードして、古い属性別UI設定情報を更新する。
【0158】
これにより、DSC101は、例えば、現在流行している画面デザインのUIを使用ユーザに提供するようなこともできる。尚、この場合、例えば、管理サーバ102が、新たな画面デザインのデータを、最新の属性別UI設定情報と共に、DSC101に提供するようにする。
【0159】
以上の構成によれば、DSC101は、わざわざユーザに年齢や性別といった属性を入力させることなく、画像から使用ユーザを指定させるだけで、使用ユーザの属性を複数特定して、特定した複数の属性に基づいてUI設定を変更することができる。
【0160】
<2.他の実施の形態>
[2−1.他の実施の形態1]
尚、上述した実施の形態では、再生モード時に、任意の画像をディスプレイ117に表示している状態で、ユーザ操作に応じて、メニュー140を表示させ、使用ユーザの顔を選択できるようにした。
【0161】
これに限らず、例えば図12に示すように、DSC101の電源がオンしたら、予め使用ユーザ選択用の画像として指定された画像と、メニュー140を表示させて、直ちに使用ユーザの顔を選択できるようにしてもよい。
【0162】
ここで、例えば、1台のDSC101を複数の使用ユーザが使用する場合には、複数の使用ユーザが写っている1枚の画像を予め使用ユーザ選択用の画像として指定しておけばよい。
【0163】
このようにすれば、使用ユーザは、DSC101の起動後、自分の顔を選択して、直ちに、自分が使い易い状態で、DSC101を使用することができる。
【0164】
また、一度、顔画像と共に個人別UI設定情報を記録した使用ユーザについては、例えば、図13に示すように、この使用ユーザの顔画像アイコン200を、メニュー140に表示するようにしてもよい。この場合、DSC101のMPU110は、この顔画像アイコン200が押下されると、直ちに、この顔画像アイコン200が示す使用ユーザの個人別UI設定情報を読み出して、UI設定の変更を行う。
【0165】
こうすることで、初回だけ、任意の画像から使用ユーザの顔を選択し、以降は、メニュー140から、この使用ユーザの顔画像アイコン200を押下するだけで、この使用ユーザに適したUI設定に変更できるようになる。
【0166】
また、この顔画像アイコン200を、例えば、DSC101のログイン画面に表示させるようにして、ログイン時に、UI設定の変更を行うようにしてもよい。
【0167】
[2−2.他の実施の形態2]
また、上述した実施の形態では、個人別UI設定情報を、管理サーバ102にアップロードするようにしたが、属性別UI設定情報をアップロードするようにしてもよい。
【0168】
この場合、管理サーバ102からダウンロードした属性別UI設定情報をそのままアップロードしても意味がないので、UI設定確認画面141上で最適UI設定値が変更された場合に、属性別UI設定情報を更新するようにする。
【0169】
具体的に、MPU110は、UI設定確認画面141で、ユーザが最適UI設定値を変更していた場合、変更後の最適UI設定値の選択優先度が1となるように、属性別UI設定情報を更新する。
【0170】
実際、例えば、属性別UI設定情報に、UI設定の1つである「音の大きさ」に対して、選択可能なUI設定値として「普通」、「大」、「小」が記述され、さらに各々の選択優先度として「1」、「2」、「3」が記述されているとする。
【0171】
この場合、UI設定確認画面141には、「音の大きさ」の最適UI設定値として「普通」が表示される。ここで、ユーザが、「音の大きさ」の最適UI設定値を、「普通」から「小」に変更したうえで、OKボタン142を押下したとする。
【0172】
すると、MPU110は、「音の大きさ」のUI設定値である「小」の選択優先度を「1」にして、「普通」を「2」に、「大」を「3」にするようにして属性別UI設定情報を更新する。
【0173】
このように属性別UI設定情報を更新することで、DSC101のUI設定情報記録部123に記録されている属性別UI設定情報が、よりDSC101の使用ユーザに特化したものとなる。
【0174】
そして、MPU110は、このようにして更新された属性別UI設定情報を、管理サーバ102にアップロードする。
【0175】
このようにすれば、管理サーバ102側で、個人別UI設定情報をアップロードさせた場合と同様に、実際により多くの使用ユーザが所望するUI設定値を把握することができ、このUI設定値の選択優先度が高くなるように、属性別UI設定情報を更新することができる。
【0176】
[2−3.他の実施の形態3]
さらに、上述した実施の形態では、使用ユーザの顔画像から判定し得る年齢と性別を利用して、この年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報をもとに、UI設定を変更するようにした。
【0177】
これに限らず、使用ユーザの顔画像から判定し得る属性であれば、この他種々の属性を利用するようにしてもよい。この場合、当然のことながら、属性別UI設定情報についても、利用する属性に対応させておく必要がある。
【0178】
例えば、年齢と性別にくわえて、使用ユーザの人種を利用するようにしてもよい。この場合、年齢と性別と人種の組ごとの属性別UI設定情報を用意する。そしてDSC101が、使用ユーザの顔画像から、年齢と性別と人種を判定して、この年齢と性別と人種に該当する組の属性別UI設定情報をもとに、UI設定を変更する。
【0179】
このように、使用ユーザの顔画像から判定する属性の数を多くすれば、使用ユーザに一段と適したUI設定に変更することができる。
【0180】
また、使用ユーザの属性にくわえて、GPSモジュール121から得られる現在位置情報を利用するようにしてもよい。この場合、年齢と性別と位置の組ごとの属性別UI設定情報を用意する。そしてDSC101が、使用ユーザの顔画像から判定した年齢及び性別と、GPSモジュール121から得られる現在位置情報に該当する組の属性別UI設定情報をもとに、UI設定を変更する。
【0181】
このようにすれば、例えば、地域限定のキャラクターが、操作方法をガイドするアシスタントとして表示されるように、UI設定を変更するようなことができる。
【0182】
尚、この場合、例えば、管理サーバ102が、属性別UI設定情報と共に、地域限定のキャラクターのデータを、DSC101に提供するようにする。
【0183】
[2−4.他の実施の形態4]
さらに上述した実施の形態では、使用ユーザの顔が選択されたら、UI設定確認画面141を介して各UI設定の最適UI設定値をユーザに確認させ、その後、OKボタン142が押下されたら、UI設定を変更するようにした。
【0184】
これに限らず、使用ユーザの顔が選択されたら、UI設定確認画面141を表示することなく、直ちに、UI設定を変更するようにしてもよい。この場合、別途、UI設定確認画面141の表示を要求するユーザ操作が行われた場合にのみ、UI設定確認画面141を表示させるようにすればよい。
【0185】
[2−5.他の実施の形態5]
さらに上述した実施の形態では、DSC101のUI設定情報記録部123に、予めデフォルトUI設定が記録されているようにした。これに限らず、DSC101が、このデフォルトUI設定を示すUI設定情報を、属性別UI設定情報と共に、管理サーバ102からダウンロードするようにしてもよい。
【0186】
また上述した実施の形態では、DSC101が、直接、管理サーバ102と通信して、管理サーバ102から属性別UI設定情報をダウンロードするようにした。これに限らず、例えば、ネットワーク接続機能を有するパーソナルコンピュータが、管理サーバ102からダウンロードした属性別UI設定情報を、DSC101に転送するようにしてもよい。
【0187】
この場合、DSC101からネットワーク接続機能を省略することができ、DSC101の構成を簡略化することができる。
【0188】
[2−6.他の実施の形態6]
さらに上述した実施の形態では、「画面に表示される文章の種類」、「文字の大きさ」、「音の大きさ」、「画面デザイン」、「操作方法をガイドするアシスタントの種類」、「音声読み上げ機能のオン/オフ」などのUI設定を変更するようにした。
【0189】
これに限らず、DSC101で変更可能なUI設定であれば、この他種々のUI設定を変更するようにしてもよい。例えば、カメラ設定などもUI設定として変更するようにしてもよい。この場合、属性別UI設定情報にカメラ設定の設定値を記述しておくようにすればよい。
【0190】
[2−7.他の実施の形態7]
さらに上述した実施の形態では、情報処理装置としてのDSC101に、検出部としてのカメラ信号処理部115を設けるようにした。またこのDSC101に、設定変更部、表示制御部としてのMPU110を設けるようにした。さらにこのDSC101に、記録部としてのUI設定情報記録部123を設けるようにした。さらにこのDSC101に、通信部としてのネットワークI/F122を設けるようにした。さらにこのDSC101に、測位部としてのGPSモジュール121を設けるようにした。
【0191】
本発明はこれに限らず、同様の機能を有するのであれば、上述したDSC101の各機能部を、他の種々のハードウェアもしくはソフトウェアにより構成するようにしてもよい。
【0192】
さらに上述した実施の形態では、DSC101に本発明を適用するようにした。これに限らず、UIが変更可能な機器であれば、デジタルビデオカメラ、携帯型電話機、ゲーム機、パーソナルコンピュータなど、この他種々の機器に適用するようにしてもよく、また適用することができる。
【0193】
[2−8.他の実施の形態8]
さらに上述した実施の形態では、各種処理を実行するためのプログラムを、MPU110のROMに書き込んでおくようにした。
【0194】
これに限らず、このプログラムを例えばメモリカードなどの記録媒体に記録しておき、DSC101のMPU110が、このプログラムを記録媒体から読み出して実行するようにしてもよい。またMPU110に、フラッシュメモリなどの記録部を設けて、記録媒体から読み出したプログラムを、この記録部にインストールするようにしてもよい。
【0195】
[2−9.他の実施の形態9]
さらに本発明は、上述した実施の形態と他の実施の形態とに限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した実施の形態と他の実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた形態、もしくは一部を抽出した形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【産業上の利用可能性】
【0196】
本発明は、UIを変更し得る機器で広く利用することができる。
【符号の説明】
【0197】
1……情報処理装置、2……検出部、3……設定変更部、4……表示部、5……記録部、6……通信部、7……測位部、8……表示制御部、100……UI設定システム、101……DSC、102……管理サーバ、110……MPU、115……カメラ信号処理部、121……GPSモジュール、122……ネットワークI/F、123……UI設定情報記録部、141……UI設定確認画面。
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、設定変更方法及び設定変更プログラムに関し、例えば、ユーザインタフェースの設定を変更する際に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
現在、情報処理装置の多くに、グラフィカルなユーザインタフェース、すなわちGUI(Graphical User Interface)が実装されている。デジタルスチルカメラもその1つであり、被写体の画像だけでなく、撮影に関する情報(文字情報、図形情報など)を画面に表示して、この画面を介してユーザがカメラ設定を確認したり、変更したりできるようになっている。
【0003】
ところで、UI(ユーザインタフェース)は、情報処理装置の使い易さに直接関わる重要な要素であり、当然のことながら、ユーザにとって使い易いことが望ましい。
【0004】
そこで従来、ユーザの年齢に応じて、UIの設定を変える(具体的には、画面に表示する文字情報のフォントサイズを変える)ようにした表示装置が提案されている。例えば、特許文献1参照。この表示装置によれば、例えば、視力が低下した高齢者に対しては大きなフォントサイズで文字情報を表示するなどして、UIの使い易さを向上させている。
【特許文献1】特開平11−15817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、年齢は、ユーザの属性(他には性別、人種など)の1つであり、上述した表示装置では、この年齢をユーザに入力させることで、ユーザの年齢を特定して、UIの設定を、この年齢に応じた設定に変えるようになっている。
【0006】
ここで、ユーザに入力させる属性の数を多くして、ユーザの属性をより細かく特定するようにすれば、UIの使い易さをより向上させることができるものと考えられる。しかしながら、入力させる属性の数を多くすれば、UIの使い易さが向上する反面、属性の入力が面倒になる。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、容易に使い易さを向上し得る情報処理装置、設定変更方法及び設定変更プログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明の撮像装置においては、画像から人物を検出する検出部と、画像から、検出部により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する設定変更部とを設けるようにした。
【0009】
こうすることで、本発明の情報処理装置は、わざわざユーザに属性を入力させることなく、画像から人物を指定させるだけで、ユーザの属性を複数特定して、特定した複数の属性に基づいてユーザインタフェースの設定を変更することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、わざわざユーザに属性を入力させることなく、画像から人物を指定させるだけで、ユーザの属性を複数特定して、特定した複数の属性に基づいてユーザインタフェースの設定を変更することができる。かくして、容易に使い易さを向上し得る情報処理装置、設定変更方法及び設定変更プログラムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態の概要となる情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】UI設定システムの構成を示す略線図である。
【図3】DSC(デジタルスチルカメラ)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】属性別UI設定情報の構成を示す略線図である。
【図6】使用ユーザの選択に関する説明に供する略線図である。
【図7】UI設定確認画面の構成を示す略線図である。
【図8】設定値リストの表示に関する説明に供する略線図である。
【図9】個人別UI設定情報の構成を示す略線図である。
【図10】UI設定変更処理手順を示すフローチャートである。
【図11】DSCの機能構成を示すブロック図である。
【図12】他の実施の形態における使用ユーザの選択(1)に関する説明に供する略線図である。
【図13】他の実施の形態における使用ユーザの選択(2)に関する説明に供する略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。尚、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.他の実施の形態
【0013】
<1.実施の形態>
[1−1.実施の形態の概要]
まず、本実施の形態の概要を説明する。因みに、この概要を説明した後、本実施の形態の具体例の説明に移る。
【0014】
図1において1は、情報処理装置を示す。この情報処理装置1は、画像から人物を検出する検出部2を有している。またこの情報処理装置1は、画像から、検出部2により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する設定変更部3を有している。
【0015】
このような構成を有することで、情報処理装置1は、わざわざユーザに属性を入力させることなく、画像から人物を指定させるだけで、ユーザの属性を複数特定して、特定した複数の属性に基づいてユーザインタフェースの設定を変更することができる。
【0016】
またこの情報処理装置1では、設定変更部3が、画像の、検出部2により検出された人物以外の部分が指定されると、ユーザインタフェースの設定を初期設定に変更するようにしてもよい。
【0017】
さらに属性別設定情報には、ユーザインタフェースの設定を変更する為の設定値が記述されるようになっている。そして設定変更部3は、属性別設定情報に記述されている設定値を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する。
【0018】
また設定変更部3が、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報に示されている設定値を表示部4に表示させるようにしてもよい。この場合、さらに設定変更部3が、表示させている設定値を変更するユーザ操作に応じて、表示させている設定値を変更し、変更後の設定値を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更するようにしてもよい。
【0019】
さらに設定変更部3が、画像から指定された人物の画像に関連付けて、変更後のユーザインタフェースの設定を示す個人別設定情報を記録部5に記録させるようにしてもよい。
【0020】
さらに情報処理装置1に、外部機器と通信する通信部6を設け、通信部6が、属性別設定情報を、外部機器から受信し、個人別設定情報を、外部機器に送信するようにしてもよい。
【0021】
さらに情報処理装置1に、現在位置を測位する測位部7を設けるようにしてもよい。この場合、記録部5に、複数の属性と現在位置の組み合わせごとに、設定情報を記録するようにする。そして、設定変更部3が、特定した複数の属性と、測位部7により測位された現在位置との組み合わせに対応付けられている設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更するようにしてもよい。
【0022】
さらに情報処理装置1に、電源オン時に、予め指定された画像を表示部4に表示させる表示制御部8を設けるようにしてもよい。この場合、検出部2は、表示部4に表示された画像から人物を検出するようにする。
【0023】
このような構成でなる情報処理装置1の具体例について、以下、詳しく説明する。
【0024】
[1−2.UI設定システムのシステム構成]
つづけて、本実施の形態の具体例を説明する。図2において100は、UI設定システムを示す。このUI設定システム100は、デジタルスチルカメラ(これをDSCとも呼ぶ)101と、DSC101のUIの設定を変更する為のUI設定情報(詳しくは後述する)を管理する管理サーバ102とで構成される。
【0025】
そしてこのUI設定システム100では、DSC101が、UI設定情報をもとに、UIの設定を変更するようになっている。またDSC101は、ネットワークNTを介して管理サーバ101からUI設定情報をダウンロードするようになっている。
【0026】
[1−2−1.DSC及び管理サーバのハードウェア構成]
次に、UI設定システム100を構成するDSC101と管理サーバ102のハードウェア構成について説明する。
【0027】
まずDSC101のハードウェア構成から説明する。図3に示すように、DSC101には、CPU、ROM、RAMなどで構成されるマイクロコンピュータ(これをMPUとも呼ぶ)110が設けられている。このMPU110は、CPUが、ROMに格納されたプログラムをRAMに展開して実行することで、各部を制御すると共に各種処理を行うようになっている。
【0028】
またMPU110は、操作部111からの入力信号をもとにユーザ操作を認識するようになっている。尚、この操作部111には、例えば、シャッタボタンとタッチパネルが含まれる。
【0029】
具体的に、MPU110は、操作部111を介して、動作モードを撮影モードに切り替えるユーザ操作を認識すると、動作モードを撮影モードに切り替える。
【0030】
このとき撮像素子112は、レンズ113を介して取り込まれた被写体からの光を電気信号に変換(すなわち光電変換)する。この電気信号は、アナログデジタル変換器(A/D変換器)114により、デジタルの画像信号に変換された後、カメラ信号処理部115に入力される。
【0031】
カメラ信号処理部115は、画像信号に、オートフォーカス処理や画質補正処理などの信号処理を施したうえで、この画像信号を出力する。この画像信号は、表示処理部116に送られる。表示処理部116は、MPU110の制御のもと、この画像信号を、ディスプレイ117の画面に表示する為の信号に変換したうえで、ディスプレイ117に送る。
【0032】
この結果、ディスプレイ117の画面には、被写体の画像がスルー画像(モニタリング画像とも呼ばれる)として表示される。このようにして、DSC101は、撮影者に被写体を確認させる。
【0033】
またこのとき表示処理部116は、MPU110の制御のもと、カメラ信号処理部115から出力された画像信号に、アイコンやボタン、文字情報などのグラフィックス信号を重畳する。こうすることで、ディスプレイ117の画面には、スルー画像と共に、アイコンやボタン、文字情報などが表示される。
【0034】
さらにカメラ信号処理部115は、画像信号に対して、人物の顔を検出する処理(これを顔検出処理とも呼ぶ)を行う。カメラ信号処理部115は、顔検出処理の結果、人物の顔を検出すると、この顔の画像内での位置とサイズをMPU110に通知する。MPU110は、この通知に基づき、表示処理部116を制御して、スルー画像上に、人物の顔を囲う枠(これを顔枠とも呼ぶ)を表示させる。
【0035】
DSC101は、このような顔枠をスルー画像上に表示させることで、人物の顔を検出した旨を、ユーザに通知する。
【0036】
ここで、操作部111のシャッタボタンが押下されることなどにより、画像の記録が指示されたとする。このとき記録再生処理部118は、MPU110の制御のもと、カメラ信号処理部115から出力された画像信号を圧縮符号化して、これを画像ファイルとして画像記録部119に記録する。尚、画像記録部119は、例えば、着脱可能な記録媒体であるとする。このようにしてDSC101は、画像を記録するようになっている。
【0037】
一方で、操作部111を介して、動作モードを再生モードに切り替えるよう指示されると、MPU110は、動作モードを再生モードに切り替える。
【0038】
すると記録再生処理部118は、MPU110の制御のもと、画像記録部119から画像ファイルを読み出して、これを復号することで、元の画像信号を得る。この画像信号は、表示処理部116に送られる。表示処理部116は、MPU110の制御のもと、この画像信号を、ディスプレイ117に表示する為の信号に変換したうえで、ディスプレイ117に送る。
【0039】
この結果、ディスプレイ117には、画像ファイルに基づく画像が表示される。このようにしてDSC101は、記録した画像を再生するようになっている。
【0040】
またMPU110は、操作部111を介して、画像を切り替えるユーザ操作を認識すると、記録再生処理部118を制御して、画像記録部119から次の画像ファイルを読み出させ、表示する画像を次の画像に切り替える。
【0041】
さらにMPU110は、この再生モード時も、適宜、表示処理部116を制御して、画像と共に、アイコンやボタン、文字情報、顔枠などをディスプレイ117に表示させる。
【0042】
さらにDSC101には、LED(Light Emitting Diode)及びスピーカからなる通知部120が設けられている。この通知部120は、MPU110から送られてくる音声信号に基づく音声をスピーカから出力したり、MPU110の制御のもと、LEDを発光させたりするようになっている。
【0043】
具体的に、MPU110は、例えば、画面に表示されている文字情報を音声信号に変換して、この音声信号に基づく音声を通知部120のスピーカから出力させる。このようにして、通知部120は、画面に表示されている文字情報を音声で読み上げるようになっている。また通知部120は、MPU110の制御のもと、例えば、セルフタイマーの動作中に、LEDを発光させるようになっている。
【0044】
さらにこのDSC101には、GPS(Global Positioning System)モジュール121が設けられている。このGPSモジュール121は、複数のGPS衛星から信号を受信して、この信号をもとに、DSC101の現在位置を測位するようになっている。
【0045】
MPU110は、このGPSモジュール121から現在位置を示す情報(これを現在位置情報とも呼ぶ)を得、これを、撮影場所を示す情報(これを撮影場所情報とも呼ぶ)として画像ファイルに付与するようになっている。
【0046】
さらにこのDSC101には、有線もしくは無線のネットワークインタフェース(ネットワークI/F)122が設けられている。MPU110は、このネットワークI/F122を介して、ネットワークNTに接続されている管理サーバ102と通信する。
【0047】
さらにこのDSC101には、UI設定情報記録部123が設けられている。このUI設定情報記録部123には、予めUI設定情報が記録されるようになっている。
【0048】
そしてMPU110は、このUI設定情報記録部123に記録されているUI設定情報をもとに、DSC101を使用するユーザに適したUI設定となるように、UI設定を変更する。尚、UI設定の具体的な変更方法については後述する。尚、DSC101を使用するユーザのことを、使用ユーザとも呼ぶ。
【0049】
またMPU110は、適宜、管理サーバ102から、最新のUI設定情報をダウンロードして、UI設定記録部123に記録されている古いUI設定情報を更新するようにもなっている。
【0050】
因みに、本実施の形態の概要で説明した情報処理装置1の具体例が、DSC101である。また概要で説明した情報処理装置1の検出部2の具体例が、DSC101のカメラ信号処理部115である。さらに情報処理装置1の設定変更部3、表示制御部8の具体例が、DSC101のMPU110である。さらに情報処理装置1の記録部5の具体例が、DSC101のUI設定情報記録部123である。さらに情報処理装置1の通信部6の具体例が、DSC101のネットワークI/F122である。さらに情報処理装置1の測位部7の具体例が、DSC101のGPSモジュール121である。
【0051】
次に、管理サーバ102のハードウェア構成について説明する。図4に示すように、管理サーバ102は、CPU130が、ハードディスク131に格納されたプログラムをRAM132に展開して実行することで、各部を制御するとともに各種処理を行うようになっている。
【0052】
またこの管理サーバ102には、ネットワークI/F133が設けられている。CPU130は、このネットワークI/F133を介して、ネットワークNTに接続されているDSC101と通信する。
【0053】
またハードディスク131には、UI設定情報が記憶管理されている。CPU130は、ネットワークI/F133を介して、DSC101からUI設定情報のダウンロード要求を受信すると、ハードディスク131に記憶管理されているUI設定情報をDSC101に送信する。
【0054】
さらに管理サーバ102には、操作部134、表示処理部135及びディスプレイ136が設けられている。CPU130は、操作部134からの入力信号をもとにユーザ操作を認識し、また各種処理の結果などを、表示処理部135を介してディスプレイ136に表示させるようになっている。
【0055】
[1−2−2.UI設定の変更]
ここで、DSC101によるUI設定の変更方法について詳しく説明する。まずUI設定情報から説明する。
【0056】
DSC101のUI設定情報記録部123には、UI設定情報として、属性別UI設定情報と個人別UI設定情報とが記録されるようになっている。ここではまず属性別UI設定情報から説明する。
【0057】
属性別UI設定情報は、図5に示すように、「10歳未満の男児」、「20代の女性」のように、種々の年齢と性別の組ごとに予め用意されたUI設定情報である。そして各組の属性別UI設定情報には、その組(年齢と性別)に該当する使用ユーザに適したUI設定が示されている。
【0058】
ここで、属性別UI設定情報に示されるUI設定としては、例えば、「画面に表示される文章の種類」、「文字の大きさ」、「音の大きさ」、「画面デザイン」、「操作方法をガイドするアシスタントの種類」、「音声読み上げ機能のオン/オフ」などがある。
【0059】
具体的に「画面に表示される文章の種類」とは、ディスプレイ117に表示される文章に、英語や漢字を使用するか否かを指定する為のUI設定である。また「操作方法をガイドするアシスタントの種類」とは、DSC101の操作方法をガイドするアシスタントとしてディスプレイ117に表示されるキャラクターを指定する為のUI設定である。
【0060】
属性別UI設定情報には、これら複数のUI設定の各々に対する設定値(これをUI設定値とも呼ぶ)が記述されている。
【0061】
尚、属性別UI設定情報には、上述したUI設定の各々について、1つのUI設定値が記述されるのではなく、選択可能な複数のUI設定値が、選択優先度が付された状態で記述されるようになっている。
【0062】
この選択優先度は、上述したUI設定の各々について、選択可能な複数のUI設定値のうちのどのUI設定値を選択すべきかを示す優先度である。換言すれば、この選択優先度は、複数のUI設定値のうちのどのUI設定値が、使用ユーザに最も適したUI設定値であるかを示す優先度である。この選択優先度は、1以上の整数で表され、数が小さい程、優先度が高いことを意味する。すなわち、選択優先度が「1」のUI設定値が、使用ユーザに最も適したUI設定値(これを最適UI設定値とも呼ぶ)となる。
【0063】
実際、図5は、「10歳未満の男児」の属性別UI設定情報に、UI設定の1つである「音の大きさ」に対して、選択可能なUI設定値として「普通」、「大」、「小」、…が記述されている例である。
【0064】
またこの属性別UI設定情報には、「普通」の選択優先度として「1」、「大」の選択優先度として「2」、「小」の選択優先度として「3」が記述されている。
【0065】
したがって、この属性別UI設定情報は、「10歳未満の男児」に最も適した「音の大きさ」が「普通」であることを示している。尚、この場合の「普通」とは、音の大きさがデフォルトの音量であることを意味する。
【0066】
このように、各組の属性別UI設定情報には、上述したUI設定の各々について、選択可能な複数のUI設定値が記述され、さらに複数のUI設定値のうちのどの設定値が、その組に該当する使用ユーザに最適なUI設定値であるかが示されている。
【0067】
DSC101は、このような属性別UI設定情報を用いて、DSC101を使用するユーザ(すなわち使用ユーザ)に適したUI設定となるようにUI設定を変更する。
【0068】
この場合、DSC101のMPU110は、まず使用ユーザの年齢と性別を特定する。
【0069】
具体的に、MPU110は、ユーザに、画像から使用ユーザの顔を選択させ、この顔の画像に対する画像解析により、使用ユーザの年齢と性別を特定するようになっている。
【0070】
実際、MPU110は、再生モード時に、ディスプレイ117に任意の画像を表示している状態で、操作部111を介して、メニューを表示するユーザ操作を認識すると、図6(A)に示すように、画面左端にメニュー140を表示させる。
【0071】
このメニュー140の中には、使用ユーザの顔を選択する為の使用ユーザ選択ボタン140Aが表示される。
【0072】
MPU110は、操作部111のタッチパネルを介して、この使用ユーザ選択ボタン140Aが押下されたことを認識すると、カメラ信号処理部115を制御して、表示中の画像に対する顔検出処理を行わせる。
【0073】
カメラ信号処理部115は、顔検出処理により表示中の画像から人物の顔を検出すると、検出した顔の画像内での位置とサイズをMPU110に通知する。
【0074】
MPU110は、この通知に基づき、表示処理部116を制御して、図6(B)に示すように、表示中の画像上に、顔枠Frを表示させる。尚、図6は、表示中の画像から2人の顔が検出され、各々の顔を囲う2つの顔枠Fr1及びFr2が表示されている例である。
【0075】
ここで、ユーザが、2つの顔枠Fr1及びFr2のうち、例えば顔枠Fr2の枠内をタッチすることで、顔枠Fr2で囲われた顔を、使用ユーザの顔として選択したとする。
【0076】
MPU110は、この旨を、操作部111のタッチパネルを介して認識すると、顔枠Fr2で囲われた顔を、使用ユーザの顔とする。
【0077】
さらにMPU110は、カメラ信号処理部115を制御して、表示中の画像から顔枠Fr2で囲われた部分を切り出させて使用ユーザの顔画像を生成させる。
【0078】
そしてMPU110は、カメラ信号処理部115により生成された使用ユーザの顔画像に対して、使用ユーザの年齢と性別を判定する為の画像解析を行う。
【0079】
尚、ここで判定する年齢とは、「35歳」、「18歳」などのような詳細な年ではなく、「10歳未満」、「20代」などのような、大まかな年(すなわち年代)であるとする。
【0080】
人物の年齢(年代)を顔画像から判定する方法については、種々のアルゴリズムが知られている。例えば、顔画像から、顔の形状や色、髪型、皺、目や口の位置などの複数の特徴量を検出する。さらにこれら複数の特徴量を所定数のグループに分類して、グループごとに、予め用意された年代ごとの特徴量と比較することで年代を判定する。そしてグループごとに判定された年代のうち、例えば、最も多く判定された年代を、この顔画像の人物の年代と判定する。
【0081】
また、人物の性別を顔画像から判定する方法についても、種々のアルゴリズムが知られている。例えば、顔画像から、顔の形状や色、髪型、目や口の位置などの特徴量を検出し、その特徴量と、予め用意された性別ごとの特徴量とを比較して、これらの相関値が高い方の性別を、人物の性別として判定する。
【0082】
このようなアルゴリズムを用いて、MPU110は、使用ユーザの顔画像から、使用ユーザの年齢と性別とを判定する。
【0083】
さらにMPU110は、このようにして判定した使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報を、UI設定情報記録部123から読み出す。すなわち、MPU110は、例えば、使用ユーザの年齢を「10歳未満」、性別を「男」と判定した場合、「10歳未満の男児」となる組の属性別UI設定情報を読み出す。
【0084】
さらにMPU110は、この属性別UI設定情報から、各UI設定の最適UI設定値(すなわち「10歳未満の男児」に最適なUI設定値)を取得する。そしてMPU110は、表示処理部116を制御して、図7に示すように、各UI設定のUI設定値をユーザに確認させる為のUI設定確認画面141をディスプレイ117に表示させる。
【0085】
このUI設定確認画面141には、各UI設定の最適UI設定値と共に、OKボタン142が表示されるようになっている。
【0086】
ここで、ユーザが、このUI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値を確認したうえで、OKボタン142を押下したとする。
【0087】
MPU110は、この旨を、操作部111のタッチパネルを介して認識すると、現在の各UI設定のUI設定値を、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値に置き換えることで、UI設定を変更する。
【0088】
この結果、DSC101のUI設定が、使用ユーザ(例えば「10歳未満の男児」)に適したUI設定に変更されたことになる。
【0089】
またこのときMPU110は、図8に示すように、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値を記述した、使用ユーザ用の個人別UI設定情報を生成する。そしてMPU110は、この個人別UI設定情報を使用ユーザの顔画像と共に、UI設定情報記録部123に保存する。
【0090】
尚、MPU110は、この個人別UI設定情報に、使用ユーザの顔画像のファイル名(例えば「***.jpg」)を記述することで、使用ユーザの顔画像と、この使用ユーザ用の個人別UI設定情報とを関連付けるようになっている。またMPU110は、この個人別UI設定情報に、先に判定した使用ユーザの年齢と性別を記述するようにもなっている。
【0091】
以降、MPU110は、UI設定を変更する為に、再度この使用ユーザの顔画像が選択された場合には、属性別UI設定情報ではなく、この使用ユーザの顔画像に関連付けられている個人別UI設定情報を読み出す。そしてMPU110は、この個人別UI設定情報に記述された各UI設定の最適UI設定値をUI設定確認画面141に表示させる。
【0092】
ところで、属性別UI設定情報に記述されている最適UI設定値は、年齢と性別で使用ユーザを分類して、分類ごとに統計的に得たものであり、多くの使用ユーザにとって、最適なUI設定値となり得る。一方で、属性別UI設定情報に記述されている最適UI設定値とは異なるUI設定値を所望する使用ユーザも存在すると考えられる。
【0093】
そこで、UI設定確認画面141では、各UI設定の最適UI設定値を、選択可能なUI設定値の中からユーザが任意に選択できるようになっている。
【0094】
具体的に、このUI設定確認画面141では、ユーザが任意の最適UI設定値をタッチして選択すると、図9に示すように、この最適UI設定値の下方に、選択可能なUI設定値のリスト(これを設定値リストとも呼ぶ)Lsが表示されるようになっている。
【0095】
この設定値リストLsには、属性別UI設定情報に基づき、例えば、上から選択優先度の高い順に、選択可能なUI設定値が表示される。
【0096】
そして、UI設定確認画面141では、設定値リストLsに表示された選択可能なUI設定値の中から、ユーザが所望のUI設定値をタッチして選択することで、最適UI設定値を、タッチしたUI設定値に変更することができるようになっている。
【0097】
そして、ユーザが、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値を変更したうえで、OKボタン142を押下したとする。
【0098】
すると、MPU110は、現在の各UI設定のUI設定値を、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値に置き換えることで、UI設定を変更する。
【0099】
この結果、DSC101のUI設定が、ユーザが所望する任意のUI設定に変更されたことになる。
【0100】
またこのときMPU110は、UI設定確認画面141に表示されている各UI設定の最適UI設定値を記述した、使用ユーザ用の個人別UI設定情報を生成する。そしてMPU110は、この個人別UI設定情報を、使用ユーザの顔画像と共に、UI設定情報記録部123に保存する。
【0101】
この場合も、MPU110は、この個人別UI設定情報に、使用ユーザの顔画像のファイル名を記述することで、使用ユーザの顔画像と、この使用ユーザ用の個人別UI設定情報とを関連付けるようになっている。
【0102】
以降、MPU110は、UI設定を変更する為に、再度この使用ユーザの顔画像が選択された場合には、属性別UI設定情報ではなく、この使用ユーザの顔画像に関連付けられている個人別UI設定情報を読み出す。そしてMPU110は、この個人別UI設定情報に記述された各UI設定の最適UI設定値をUI設定確認画面141に表示させる。
【0103】
このように、DSC101では、まず属性別UI設定情報を用いて、使用ユーザに適したUI設定に変更すると共に、このUI設定を個人別UI設定情報として保存する。そして、DSC101では、再度この使用ユーザに適したUI設定に変更するときには、属性別UI設定情報ではなく、個人別UI設定情報を用いるようになっている。
【0104】
またDSC101では、使用ユーザの最適UI設定値をユーザが変更でき、変更された最適UI設定値を個人別UI設定情報として保持することで、以降、この使用ユーザが選択されたときに、変更された最適UI設定値で、UI設定に反映することができる。
【0105】
くわえて、このDSC101では、UI設定を、使用ユーザに適したUI設定から、簡単にデフォルトのUI設定(これをデフォルトUI設定とも呼ぶ)に戻すことができるようにもなっている。尚、デフォルトUI設定とは、初期設定としてのUI設定であり、そのUI設定値は、例えば、UI設定情報記録部123に予め記録されている。
【0106】
具体的に、DSC101のMPU110は、画像上に顔枠Frを表示させているときに、この顔枠Fr以外の部分がタッチされたことを認識すると、UI設定情報記録部123から、デフォルトUI設定のUI設定値を読み出す。
【0107】
次にMPU110は、このデフォルトUI設定のUI設定値を示すUI設定確認画面140をディスプレイ117に表示させる。そしてMPU110は、このUI設定確認画面140のOKボタン142が押下されたことを認識すると、現在のUI設定を、デフォルトUI設定に変更する。
【0108】
このように、DSC101では、顔枠Fr以外の部分をタッチするといった簡単な操作で、UI設定を、デフォルトUI設定に変更できるようになっている。
【0109】
ここまで説明したように、DSC101では、画像をタッチするだけの簡易な操作で、UI設定を使用ユーザに適したUI設定に変更したり、デフォルトUI設定に戻したりすることができるようになっている。
【0110】
さらにMPU110は、ネットワークI/F122を介して、管理サーバ102と通信可能となったときに、管理サーバ102から最新の属性別UI設定情報をダウンロードして、UI設定情報記録部123に記録されている属性別UI設定情報を更新するようにもなっている。
【0111】
またこのときMPU110は、UI設定情報記録部123に記録されている個人別UI設定情報を管理サーバ102にアップロードするようにもなっている。
【0112】
管理サーバ102のCPU130は、ネットワークI/F134を介して、DSC101から個人別UI設定情報を受信すると、これをハードディスク132に記録する。
【0113】
このようにして、管理サーバ102のハードディスク132には、種々のDSC101からアップロードされた個人別UI設定情報が蓄積される。
【0114】
そして管理サーバ102のCPU130は、ハードディスク132に蓄積された個人別UI設定情報をもとに、DSC101に提供する属性別UI設定情報を更新する。
【0115】
具体的に、CPU130は、まずハードディスク132に蓄積された個人別UI設定情報を、例えば「10歳未満の男児」のように年齢と性別の組ごとに分類する。そしてこの組ごとに、各個人別UI設定情報に記述されている、UI設定ごとの最適UI設定値の統計をとることで、UI設定ごとに、UI設定値の選択優先度を決定する。
【0116】
例えば「10歳未満の男児」の組に分類された個人別UI設定情報に記述されている、UI設定の1つである「音の大きさ」の最適UI設定値の統計をとった結果、例えば、「普通」が10個、「大」が11個、「小」が5個得られたとする。
【0117】
この場合、CPU130は、「10歳未満の男児」に対するUI設定の1つである「音の大きさ」について、「普通」の選択優先度を「2」、「大」の選択優先度を「1」、「小」の選択優先度を「3」に決定する。
【0118】
そして、CPU130は、このようにして決定した選択優先度をもとに、ハードディスク132に記録されている各組の属性別UI設定情報を更新する。
【0119】
こうすることで、管理サーバ102は、実際により多くの使用ユーザが所望するUI設定値の選択優先度が高くなるように、属性別UI設定情報を更新することができる。
【0120】
ゆえに、管理サーバ102は、使用ユーザに適したUI設定が示されている属性別UI設定情報を、DSC101に提供することができる。
【0121】
[1−2−3.UI設定変更処理手順]
次に、図10に示すフローチャートを用いて、UI設定を変更する処理の手順(これをUI設定変更処理手順とも呼ぶ)RT1について説明する。尚、ここでは、UI設定情報記録部123に属性別UI設定情報のみ記録されていて、まだ個人別UI設定情報が記録されていないときのUI設定変更処理手順RT1について説明する。
【0122】
因みに、このUI設定変更処理手順RT1は、DSC101のMPU110が、内蔵するROMに格納されているプログラムに従って実行する処理手順である。
【0123】
MPU110は、再生モード時に、ディスプレイ117に任意の画像を表示している状態で、使用ユーザ選択ボタン140Aが押下されたことを認識すると、このUI設定変更処理手順RT1を開始して、ステップSP1に移る。
【0124】
ステップSP1においてMPU110は、カメラ信号処理部115を制御して、表示している画像に対する顔検出処理を行わせた後、次のステップSP2に移る。ステップSP2においてMPU110は、カメラ信号処理部115による顔検出処理の結果として、画像から顔が検出されたか否かを判別する。
【0125】
ここで、顔検出処理の結果、画像から顔が検出されたことにより、このステップSP2で肯定結果を得ると、MPU110は、ステップSP3に移る。ステップSP3においてMPU110は、カメラ信号処理部115から得られる、検出された顔の位置とサイズをもとに、表示処理部116を制御して、表示している画像上に顔枠Frを表示させて、次のステップSP4に移る。
【0126】
ステップSP4においてMPU110は、画像上に表示させた顔枠Frがタッチされたか否かを判別する。
【0127】
このステップSP4で肯定結果を得ると、このことは、顔枠Frの内側がタッチされたこと、すなわちこの顔枠Frで囲われた顔の人物が、使用ユーザとして選択されたことを意味する。このときMPU110は、ステップSP5に移る。
【0128】
ステップSP5においてMPU110は、カメラ信号処理部115を制御して、表示中の画像から顔枠Frで囲われた部分を切り出させて使用ユーザの顔画像を生成させる。そしてMPU110は、この顔画像に対する画像解析処理を行うことで、使用ユーザの年齢と性別を判定して、次のステップSP6に移る。
【0129】
ステップSP6においてMPU110は、判定した使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報に記述されている、各UI設定の最適UI設定値を、UI設定確認画140に表示させ、次のステップSP9に移る。
【0130】
一方、上述のステップSP4で、顔枠Frがタッチされていないことにより、否定結果を得ると、このときMPU110は、ステップSP7に移る。
【0131】
ステップSP7においてMPU110は、画像上に表示させた顔枠Fr以外の部分がタッチされたか否を判別する。
【0132】
ここで、顔枠Fr以外の部分がタッチされたことにより、このステップSP7で肯定結果を得ると、MPU110は、ステップSP8に移る。ステップSP8においてMPU110は、各UI設定のデフォルトの最適UI設定値を、UI設定確認画面140に表示させ、次のステップSP9に移る。
【0133】
ステップSP9においてMPU110は、現在の各UI設定のUI設定値を、UI設定確認画面140に表示されている、各UI設定の最適UI設定値に置き換えることで、UI設定を変更する。尚、上述したように、UI設定確認画面140では、各UI設定の最適UI設定値をユーザが変更できるようになっている。ゆえに、このステップSP9においてMPU110は、UI設定確認画面140のOKボタン142が押下された時点で表示されている各UI設定の最適UI設定値でUI設定を変更するようになっている。
【0134】
このようにして、UI設定を変更し終えると、MPU110は、ステップSP10に移る。ステップSP10においてMPU110は、変更後の各UI設定の最適UI設定値を示す個人別UI設定情報を記述した、使用ユーザ用の個人別UI設定情報を生成して、これを使用ユーザの顔画像と共に保存する。そしてMPU110は、このUI設定変更処理手順RT1を終了する。
【0135】
また上述のステップSP7で、顔枠Frも顔枠Fr以外の部分もタッチされていないことにより、否定結果を得ると、このことは、ユーザがUI設定を変更しようとしていないことを意味する。この場合、MPU110は、このUI設定変更処理手順RT1を終了する。
【0136】
このようなUI設定変更処理手順RT1にしたがって、MPU110は、UI設定を変更するようになっている。
【0137】
尚、UI設定情報記録部123に個人別UI設定情報が記録されている場合、MPU110は、上述のステップSP5において、選択された使用ユーザの顔画像と同一人物の顔画像に関連付けられている個人別UI設定情報を検索する。
【0138】
ここで、既に、この使用ユーザの個人別UI設定情報が記録されていることにより、検索の結果、この使用ユーザの個人別UI設定情報が得られたとする。この場合、MPU110は、直ちにステップSP6に移り、この個人別UI設定情報に記述されている各UI設定の最適UI設定値を、UI設定確認画面141に表示させる。
【0139】
これに対して、検索の結果、この使用ユーザの個人別UI設定情報が得られなかった場合、MPU110は、上述したようにステップSP5で、使用ユーザの年齢と性別とを判定して、ステップSP6に移る。そしてステップSP6においてMPU110は、判定した使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報に記述されている、各UI設定の最適UI設定値を、UI設定確認画140に表示させる。
【0140】
[1−2−4.DSCの機能構成]
次に、UI設定の変更に主眼を置いた、DSC101のカメラ信号処理部115とMPU110の機能構成について簡単に説明する。
【0141】
図11に示すように、カメラ信号処理部115の機能構成は、顔検出部115Aと顔画像生成部115Bとでなる。またMPU110の機能構成は、年齢性別判定部110Aと、最適UI設定値選択部110Bと、情報入出力制御部110Cとでなる。
【0142】
カメラ信号処理部115の顔検出部115Aは、顔検出に係る機能部である。この顔検出部115Aは、入力される画像(例えば表示中の画像)に対して顔検出を行い、この結果として、画像内での顔の位置とサイズを得る。
【0143】
顔画像生成部115Bは、顔画像の生成に係る機能部である。この顔画像生成部115Bは、入力される画像から、顔検出部115で得られた顔の画像内での位置とサイズで指定される部分を切り出して、使用ユーザの顔画像を生成する。
【0144】
年齢性別判定部110Aは、使用ユーザの年齢と性別の判定に係る機能部である。この年齢性別判定部110Aは、顔画像生成部115Bで生成された使用ユーザの顔画像に対して画像解析を行い、使用ユーザの年齢と性別を判定する。
【0145】
最適UI設定値選択部110Bは、使用ユーザに最適なUI設定値の選択に係る機能部である。この最適UI設定値選択部110Bは、例えば、年齢性別判定部110Aで判定された使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報をもとに、使用ユーザに最適なUI設定値(すなわち最適UI設定値)を選択する。
【0146】
情報入出力制御部110Cは、各種情報の入出力に係る機能部である。この情報入出力制御部110Cは、例えば、最適UI設定値選択部110Bで選択された最適UI設定値を、表示処理部116を介してディスプレイ117に表示させる。
【0147】
また情報入出力制御部110Cは、操作部111を介してユーザ操作を認識して、例えば、顔枠Frのタッチに応じて使用ユーザを選択したり、最適UI設定値を変更する操作に応じて最適UI設定値を変更したりする。また情報入出力制御部110Cは、UI設定確認画面140のOKボタン142の押下に応じて、個人別UI設定情報をUI設定情報記録部123に記録したりする。
【0148】
このような機能構成により、DSC101は、UI設定の変更を実現し得るようになっている。尚、このような機能構成を実現し得るハードウェア構成であれば、DSC101のカメラ信号処理部115及びMPU110のハードウェア構成は、図3に示すハードウェア構成に限定されるものではない。
【0149】
[1−2−5.動作及び効果]
以上の構成においてDSC101には、予め、種々の年齢と性別の組ごとに、その組に該当する使用ユーザに適したUI設定を示す属性別UI設定情報が記録されている。
【0150】
そしてDSC101は、任意の画像から人物の顔が選択されると、この人物を使用ユーザとして、この使用ユーザの顔画像に対して画像解析を行うことにより、この使用ユーザの年齢と性別を判定する。
【0151】
さらにDSC101は、判定した使用ユーザの年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報から、使用ユーザに適したUI設定を示す最適UI設定値を取得する。
【0152】
そしてDSC101は、この最適UI設定値をディスプレイ117に表示させた後、ユーザ操作に応じて、現在のUI設定値を、この最適UI設定値に置き換えることで、UI設定を使用ユーザに適したUI設定に変更する。
【0153】
かくして、DSC101は、画像から使用ユーザの顔を選択するだけの簡易な操作で、UI設定を使用ユーザに適したUI設定に変更することができる。ゆえに、使用ユーザは、わざわざ、年齢や性別といった属性を入力することなく、最初から使い易い状態で、DSC101を使用することができる。
【0154】
また例えば、1台のDSC101を複数の使用ユーザが使用するような場合も、各使用ユーザが、DSC101を使用するときに、自分の顔が写っている画像から自分の顔を選択するだけで、自分に適したUI設定に変更することができる。
【0155】
またDSC101は、上述したように、画像から顔が選択された人物を、使用ユーザとすることで、実際の使用ユーザとは異なるユーザが、使用ユーザの為に、この使用ユーザに適したUI設定に変更してあげるようなこともできる。
【0156】
例えば、父親が、画像から子供の顔を選択することで、DSC101のUI設定を、子供に適したUI設定に変更してあげるようなことができる。
【0157】
さらにDSC101は、ネットワークNTを介して、管理サーバ102と通信可能となったときに、管理サーバ102から最新の属性別UI設定情報をダウンロードして、古い属性別UI設定情報を更新する。
【0158】
これにより、DSC101は、例えば、現在流行している画面デザインのUIを使用ユーザに提供するようなこともできる。尚、この場合、例えば、管理サーバ102が、新たな画面デザインのデータを、最新の属性別UI設定情報と共に、DSC101に提供するようにする。
【0159】
以上の構成によれば、DSC101は、わざわざユーザに年齢や性別といった属性を入力させることなく、画像から使用ユーザを指定させるだけで、使用ユーザの属性を複数特定して、特定した複数の属性に基づいてUI設定を変更することができる。
【0160】
<2.他の実施の形態>
[2−1.他の実施の形態1]
尚、上述した実施の形態では、再生モード時に、任意の画像をディスプレイ117に表示している状態で、ユーザ操作に応じて、メニュー140を表示させ、使用ユーザの顔を選択できるようにした。
【0161】
これに限らず、例えば図12に示すように、DSC101の電源がオンしたら、予め使用ユーザ選択用の画像として指定された画像と、メニュー140を表示させて、直ちに使用ユーザの顔を選択できるようにしてもよい。
【0162】
ここで、例えば、1台のDSC101を複数の使用ユーザが使用する場合には、複数の使用ユーザが写っている1枚の画像を予め使用ユーザ選択用の画像として指定しておけばよい。
【0163】
このようにすれば、使用ユーザは、DSC101の起動後、自分の顔を選択して、直ちに、自分が使い易い状態で、DSC101を使用することができる。
【0164】
また、一度、顔画像と共に個人別UI設定情報を記録した使用ユーザについては、例えば、図13に示すように、この使用ユーザの顔画像アイコン200を、メニュー140に表示するようにしてもよい。この場合、DSC101のMPU110は、この顔画像アイコン200が押下されると、直ちに、この顔画像アイコン200が示す使用ユーザの個人別UI設定情報を読み出して、UI設定の変更を行う。
【0165】
こうすることで、初回だけ、任意の画像から使用ユーザの顔を選択し、以降は、メニュー140から、この使用ユーザの顔画像アイコン200を押下するだけで、この使用ユーザに適したUI設定に変更できるようになる。
【0166】
また、この顔画像アイコン200を、例えば、DSC101のログイン画面に表示させるようにして、ログイン時に、UI設定の変更を行うようにしてもよい。
【0167】
[2−2.他の実施の形態2]
また、上述した実施の形態では、個人別UI設定情報を、管理サーバ102にアップロードするようにしたが、属性別UI設定情報をアップロードするようにしてもよい。
【0168】
この場合、管理サーバ102からダウンロードした属性別UI設定情報をそのままアップロードしても意味がないので、UI設定確認画面141上で最適UI設定値が変更された場合に、属性別UI設定情報を更新するようにする。
【0169】
具体的に、MPU110は、UI設定確認画面141で、ユーザが最適UI設定値を変更していた場合、変更後の最適UI設定値の選択優先度が1となるように、属性別UI設定情報を更新する。
【0170】
実際、例えば、属性別UI設定情報に、UI設定の1つである「音の大きさ」に対して、選択可能なUI設定値として「普通」、「大」、「小」が記述され、さらに各々の選択優先度として「1」、「2」、「3」が記述されているとする。
【0171】
この場合、UI設定確認画面141には、「音の大きさ」の最適UI設定値として「普通」が表示される。ここで、ユーザが、「音の大きさ」の最適UI設定値を、「普通」から「小」に変更したうえで、OKボタン142を押下したとする。
【0172】
すると、MPU110は、「音の大きさ」のUI設定値である「小」の選択優先度を「1」にして、「普通」を「2」に、「大」を「3」にするようにして属性別UI設定情報を更新する。
【0173】
このように属性別UI設定情報を更新することで、DSC101のUI設定情報記録部123に記録されている属性別UI設定情報が、よりDSC101の使用ユーザに特化したものとなる。
【0174】
そして、MPU110は、このようにして更新された属性別UI設定情報を、管理サーバ102にアップロードする。
【0175】
このようにすれば、管理サーバ102側で、個人別UI設定情報をアップロードさせた場合と同様に、実際により多くの使用ユーザが所望するUI設定値を把握することができ、このUI設定値の選択優先度が高くなるように、属性別UI設定情報を更新することができる。
【0176】
[2−3.他の実施の形態3]
さらに、上述した実施の形態では、使用ユーザの顔画像から判定し得る年齢と性別を利用して、この年齢と性別に該当する組の属性別UI設定情報をもとに、UI設定を変更するようにした。
【0177】
これに限らず、使用ユーザの顔画像から判定し得る属性であれば、この他種々の属性を利用するようにしてもよい。この場合、当然のことながら、属性別UI設定情報についても、利用する属性に対応させておく必要がある。
【0178】
例えば、年齢と性別にくわえて、使用ユーザの人種を利用するようにしてもよい。この場合、年齢と性別と人種の組ごとの属性別UI設定情報を用意する。そしてDSC101が、使用ユーザの顔画像から、年齢と性別と人種を判定して、この年齢と性別と人種に該当する組の属性別UI設定情報をもとに、UI設定を変更する。
【0179】
このように、使用ユーザの顔画像から判定する属性の数を多くすれば、使用ユーザに一段と適したUI設定に変更することができる。
【0180】
また、使用ユーザの属性にくわえて、GPSモジュール121から得られる現在位置情報を利用するようにしてもよい。この場合、年齢と性別と位置の組ごとの属性別UI設定情報を用意する。そしてDSC101が、使用ユーザの顔画像から判定した年齢及び性別と、GPSモジュール121から得られる現在位置情報に該当する組の属性別UI設定情報をもとに、UI設定を変更する。
【0181】
このようにすれば、例えば、地域限定のキャラクターが、操作方法をガイドするアシスタントとして表示されるように、UI設定を変更するようなことができる。
【0182】
尚、この場合、例えば、管理サーバ102が、属性別UI設定情報と共に、地域限定のキャラクターのデータを、DSC101に提供するようにする。
【0183】
[2−4.他の実施の形態4]
さらに上述した実施の形態では、使用ユーザの顔が選択されたら、UI設定確認画面141を介して各UI設定の最適UI設定値をユーザに確認させ、その後、OKボタン142が押下されたら、UI設定を変更するようにした。
【0184】
これに限らず、使用ユーザの顔が選択されたら、UI設定確認画面141を表示することなく、直ちに、UI設定を変更するようにしてもよい。この場合、別途、UI設定確認画面141の表示を要求するユーザ操作が行われた場合にのみ、UI設定確認画面141を表示させるようにすればよい。
【0185】
[2−5.他の実施の形態5]
さらに上述した実施の形態では、DSC101のUI設定情報記録部123に、予めデフォルトUI設定が記録されているようにした。これに限らず、DSC101が、このデフォルトUI設定を示すUI設定情報を、属性別UI設定情報と共に、管理サーバ102からダウンロードするようにしてもよい。
【0186】
また上述した実施の形態では、DSC101が、直接、管理サーバ102と通信して、管理サーバ102から属性別UI設定情報をダウンロードするようにした。これに限らず、例えば、ネットワーク接続機能を有するパーソナルコンピュータが、管理サーバ102からダウンロードした属性別UI設定情報を、DSC101に転送するようにしてもよい。
【0187】
この場合、DSC101からネットワーク接続機能を省略することができ、DSC101の構成を簡略化することができる。
【0188】
[2−6.他の実施の形態6]
さらに上述した実施の形態では、「画面に表示される文章の種類」、「文字の大きさ」、「音の大きさ」、「画面デザイン」、「操作方法をガイドするアシスタントの種類」、「音声読み上げ機能のオン/オフ」などのUI設定を変更するようにした。
【0189】
これに限らず、DSC101で変更可能なUI設定であれば、この他種々のUI設定を変更するようにしてもよい。例えば、カメラ設定などもUI設定として変更するようにしてもよい。この場合、属性別UI設定情報にカメラ設定の設定値を記述しておくようにすればよい。
【0190】
[2−7.他の実施の形態7]
さらに上述した実施の形態では、情報処理装置としてのDSC101に、検出部としてのカメラ信号処理部115を設けるようにした。またこのDSC101に、設定変更部、表示制御部としてのMPU110を設けるようにした。さらにこのDSC101に、記録部としてのUI設定情報記録部123を設けるようにした。さらにこのDSC101に、通信部としてのネットワークI/F122を設けるようにした。さらにこのDSC101に、測位部としてのGPSモジュール121を設けるようにした。
【0191】
本発明はこれに限らず、同様の機能を有するのであれば、上述したDSC101の各機能部を、他の種々のハードウェアもしくはソフトウェアにより構成するようにしてもよい。
【0192】
さらに上述した実施の形態では、DSC101に本発明を適用するようにした。これに限らず、UIが変更可能な機器であれば、デジタルビデオカメラ、携帯型電話機、ゲーム機、パーソナルコンピュータなど、この他種々の機器に適用するようにしてもよく、また適用することができる。
【0193】
[2−8.他の実施の形態8]
さらに上述した実施の形態では、各種処理を実行するためのプログラムを、MPU110のROMに書き込んでおくようにした。
【0194】
これに限らず、このプログラムを例えばメモリカードなどの記録媒体に記録しておき、DSC101のMPU110が、このプログラムを記録媒体から読み出して実行するようにしてもよい。またMPU110に、フラッシュメモリなどの記録部を設けて、記録媒体から読み出したプログラムを、この記録部にインストールするようにしてもよい。
【0195】
[2−9.他の実施の形態9]
さらに本発明は、上述した実施の形態と他の実施の形態とに限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した実施の形態と他の実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた形態、もしくは一部を抽出した形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【産業上の利用可能性】
【0196】
本発明は、UIを変更し得る機器で広く利用することができる。
【符号の説明】
【0197】
1……情報処理装置、2……検出部、3……設定変更部、4……表示部、5……記録部、6……通信部、7……測位部、8……表示制御部、100……UI設定システム、101……DSC、102……管理サーバ、110……MPU、115……カメラ信号処理部、121……GPSモジュール、122……ネットワークI/F、123……UI設定情報記録部、141……UI設定確認画面。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像から人物を検出する検出部と、
上記画像から、上記検出部により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する設定変更部と
を具える情報処理装置。
【請求項2】
上記設定変更部は、
上記画像の、上記検出部により検出された人物以外の部分が指定されると、ユーザインタフェースの設定を初期設定に変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
上記属性別設定情報には、ユーザインタフェースの設定を変更する為の設定値が記述されており、
上記設定変更部は、
上記属性別設定情報に記述されている設定値を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
上記設定変更部は、
上記特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報に示されている設定値を表示部に表示させ、表示させている設定値を変更するユーザ操作が行われると、表示させている設定値を変更し、変更後の設定値を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
上記設定変更部は、
上記人物の画像に関連付けて、変更後のユーザインタフェースの設定を示す個人別設定情報を記録部に記録させる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
外部機器と通信する通信部を具え、
上記通信部は、
上記属性別設定情報を、上記外部機器から受信し、上記個人別設定情報を、上記外部機器に送信する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
現在位置を測位する測位部を具え、
上記設定情報は、複数の属性と現在位置の組み合わせごとに、記録部に記録されており、
上記設定変更部は、
上記特定した複数の属性と、上記測位部により測位された現在位置との組み合わせに対応付けられている設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
電源オン時に、予め指定された画像を表示部に表示させる表示制御部を具え、
上記検出部は、
上記表示部に表示された画像から人物を検出し、
上記設定変更部は、
上記表示部に表示された画像から、上記検出部により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
画像から人物を検出し、
上記画像から、上記検出部により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
設定変更方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
検出部が、画像から人物を検出するステップと、
上記画像から、上記検出ステップで検出した人物の1人が指定されると、設定変更部が、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更するステップと
を実行させるための設定変更プログラム。
【請求項1】
画像から人物を検出する検出部と、
上記画像から、上記検出部により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する設定変更部と
を具える情報処理装置。
【請求項2】
上記設定変更部は、
上記画像の、上記検出部により検出された人物以外の部分が指定されると、ユーザインタフェースの設定を初期設定に変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
上記属性別設定情報には、ユーザインタフェースの設定を変更する為の設定値が記述されており、
上記設定変更部は、
上記属性別設定情報に記述されている設定値を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
上記設定変更部は、
上記特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報に示されている設定値を表示部に表示させ、表示させている設定値を変更するユーザ操作が行われると、表示させている設定値を変更し、変更後の設定値を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
上記設定変更部は、
上記人物の画像に関連付けて、変更後のユーザインタフェースの設定を示す個人別設定情報を記録部に記録させる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
外部機器と通信する通信部を具え、
上記通信部は、
上記属性別設定情報を、上記外部機器から受信し、上記個人別設定情報を、上記外部機器に送信する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
現在位置を測位する測位部を具え、
上記設定情報は、複数の属性と現在位置の組み合わせごとに、記録部に記録されており、
上記設定変更部は、
上記特定した複数の属性と、上記測位部により測位された現在位置との組み合わせに対応付けられている設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
電源オン時に、予め指定された画像を表示部に表示させる表示制御部を具え、
上記検出部は、
上記表示部に表示された画像から人物を検出し、
上記設定変更部は、
上記表示部に表示された画像から、上記検出部により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
画像から人物を検出し、
上記画像から、上記検出部により検出された人物の1人が指定されると、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更する
設定変更方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
検出部が、画像から人物を検出するステップと、
上記画像から、上記検出ステップで検出した人物の1人が指定されると、設定変更部が、当該人物の画像から当該人物の属性を複数特定し、特定した複数の属性の組み合わせに対応付けられている属性別設定情報を用いて、ユーザインタフェースの設定を変更するステップと
を実行させるための設定変更プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−107899(P2011−107899A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−261093(P2009−261093)
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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