説明

情報処理装置、警報システム、装置設置状態警報方法および装置設置状態警報プログラム

【課題】装置本体が不適切な姿勢で設置された状態にあるとき、ユーザに直接的な警告を行うことなく正しい設置状態に直すきっかけを与える情報処理装置、警報システム、装置設置状態警報方法およびプログラムを得ること。
【解決手段】傾斜角比較手段12は、傾斜角検出センサ11の検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す特定傾斜角と比較する。機能制限手段13は傾斜角比較手段12の比較結果により装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限することでユーザに正しい設置状態を促す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置等の各種の装置の設置状態が的確でないときこれを警報する情情報処理装置、警報システム、装置設置状態警報方法および装置設置状態警報プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信装置等の情報処理装置のうちで、各種の視覚情報を表示するディスプレイあるいはこれを付属した装置では、ディスプレイが傾いて設置されていると表示内容も傾いてしまう。この結果、ディスプレイに表示された線が水平に引かれているのか傾斜しているのかを判別することが困難になる。
【0003】
そこで本発明の第1の関連技術では、装置本体内部に傾斜を検知するセンサを内蔵しておき、傾斜の程度を画面に表示してユーザに調整させるようにしている(たとえば特許文献1、特許文献2参照)。具体的には、第1の関連技術で扱うのはスタンドに取り付けた表示パネルであり、傾斜センサでディスプレイの傾斜を検知して、これを補正するための画像情報とメッセージをそのディスプレイに表示するようにしている。
【0004】
また、第2の関連技術として、加速度センサとジャイロセンサを用いて装置本体の取付角度を検出し、この角度が異常であるときにユーザに通知するようにしたものが存在している(たとえば特許文献3参照)。この第2の関連技術に更にGPS(Global Positioning System)受信装置を加えてナビゲーション装置を構成したとする。この場合にナビゲーションとしての案内表示に誤差が生じた場合でも、使用者は装置本体の取付角度の狂いが原因であることを事前に通知されているので適切な処置が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−212683号公報(第0024段落、第0025段落、図2、図3)
【特許文献2】特開2009−133945号公報(第0018段落、図4、図7)
【特許文献3】特開2004−239613号公報(第0067段落、図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで情報処理装置の内部にはCPU(Central Processing Unit)や出力用の半導体素子のような発熱する部品が配置されている場合が多い。また、放熱用の開口部の配置等の放熱環境との関係で、情報処理装置の設計時に装置自体の設置を、縦向きとか横向きといったように定めている場合が多い。
【0007】
情報処理装置がある程度大きいと、机やラックといった専用の設置場所を設けて設置する場合が多い。このため、装置の設計者の意図した設置が取扱説明書の案内で一度正しく行われれば、その後に設置自体が変更されるおそれは少ない。ところが、電気部品や電子部品が小型化してくると、装置本体のサイズが小さくなり、ユーザは装置の設置場所に大きな関心を払わなくなる傾向にある。
【0008】
たとえばブロードバンドアダプタ装置について考えてみる。ブロードバンドアダプタ装置は、ゲーム機等の所定の情報処理装置をインターネットに接続して利用するために使用されるものであり、LAN(Local Area Network)ケーブルを接続する端子や、コネクタが装置本体に付属している。装置本体も小型化、軽量化されているので、ユーザはブロードバンドアダプタ装置を書物の上等の不安定な場所に配置することも多い。このため、LANケーブル等のケーブル類を手元で移動させたりすると、ブロードバンドアダプタ装置自体が簡単に引きずられてしまい、その結果、転倒したり、大きく傾いた状態となってしまう。
【0009】
このように情報処理装置が小型化すると、装置本体の底面と床面との接触面積の減少も一因となって、装置本体が何かのはずみで転倒したり、他の物に倒れかかって、大きく傾いたままの状態で使用される場合が多くなる。この一方で、情報処理装置の小型化と共に装置内部の部品の集積度が高くなる傾向にあり、装置が正しく設置されない結果として放熱がうまく機能せず、長期間の使用で故障の発生の原因となったり、寿命の低下の原因になるという問題が生じる。
【0010】
そこで、装置が正しく設置されていない場合には、たとえば第2の関連技術を用いてユーザがその通知を受けることが有効である。ところが、ユーザによってはこのような通知を繰り返し受けると、そのたびに該当する情報処理装置の配置を正しく設置し直すのを煩雑に感じる場合がある。一般に、ブザーの鳴動や音声メッセージによる出力といった音による通知が行われるようになっている場合には、周囲の環境を害することがないように、これらの音の出力を停止したり禁止する設定ができるようになっている。したがって、ユーザがブザーの鳴動や音声メッセージによる出力を禁止する設定を一度行ってしまうと、それ以後は装置の傾きが補正されないままとなる。この結果、既に説明したように長期間このような状況が情報処理装置の故障の発生の原因となったり、寿命の低下の原因になる。
【0011】
そこで本発明の目的は、装置本体が不適切な姿勢で設置された状態にあるとき、ユーザに直接的な警告を行うことなく正しい設置状態に直すきっかけを与える情報処理装置、警報システム、装置設置状態警報方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では、(イ)装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する傾斜角検出センサと、(ロ)この傾斜角検出センサの検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較手段と、(ハ)この傾斜角比較手段の比較結果により前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限手段とを情報処理装置が具備する。
【0013】
また、本発明では、(イ)装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する傾斜角検出センサと、この傾斜角検出センサの検出した傾斜角を外部に送出すると共に、自装置の傾斜に関する警告情報を受信する通信手段と、この通信手段の受信した警告情報を基にして所定の警告を行う警告手段とを備えた被監視側情報処理装置と、(ロ)この被監視側情報処理装置の通信手段と接続され前記した傾斜角を受信する受信手段と、この受信手段の受信した前記した傾斜角を前記した監視側情報処理装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較手段と、この傾斜角比較手段の比較結果により前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した警告情報を前記した被監視側情報処理装置に送信する送信手段とを備えた監視側情報処理装置とを警報システムが具備する。
【0014】
更に、本発明では、(イ)装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する傾斜角検出センサと、この傾斜角検出センサの検出した傾斜角を、装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較手段と、この傾斜角比較手段の比較結果により前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限手段と、この機能制限手段が前記した予め定めた特定の機能の実行を制限するときこれを警告情報として外部に送出する警報情報送出手段とを備えた被監視側情報処理装置と、(ロ)この被監視側情報処理装置の警報情報送出手段の送出した警報情報を受信する警報情報受信手段と、この警報情報受信手段の受信した警報情報を解読して自装置のディスプレイに表示する警告情報表示手段とを備えた監視側情報処理装置とを警報システムが具備する。
【0015】
更にまた、本発明では、(イ)装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の現時点の傾斜角を検出する傾斜角検出ステップと、(ロ)この傾斜角検出ステップで検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較ステップと、(ハ)この傾斜角比較ステップの比較結果により前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限ステップとを装置設置状態警報方法が具備する。
【0016】
また、本発明では、コンピュータに、装置設置状態警報プログラムとして、(イ)装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の現時点の傾斜角を検出する傾斜角検出処理と、(ロ)この傾斜角検出処理で検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較処理と、(ハ)この傾斜角比較処理の比較結果により前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限処理とを実行させる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、装置本体の傾斜角が、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角を超えていると判別したとき、装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限することにした。これにより、装置自体のトラブルの発生や部品の劣化という問題の発生を抑えながら、ユーザに装置本体の正しい設置方法を理解させることができる。また、これにより、装置本体を設計者の意図した設置状態とすることができるので、装置の使い勝手も向上させることができる。
【0018】
また、本発明によれば装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限することでユーザに装置本体の設置が異常であることを通知することにしたので、ブザー等の音による通知と比べると、周囲へ気兼ねする必要がなくユーザが装置本体の設置の異常を認識することができるという長所がある。
【0019】
更に本発明によれば、被監視側情報処理装置と監視側情報処理装置で警報システムを構成した場合、監視側情報処理装置がユーザへの通知機能を持つことができるので、被監視側情報処理装置側の装置構成を簡略化することができる。また、ユーザが被監視側情報処理装置から離れた箇所で監視側情報処理装置を使用している場合であっても、監視側情報処理装置側で被監視側情報処理装置の設置状態の異常を簡単に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の情報処理装置のクレーム対応図である。
【図2】本発明の警報システムのクレーム対応図である。
【図3】本発明の他の警報システムのクレーム対応図である。
【図4】本発明の装置設置状態警報方法のクレーム対応図である。
【図5】本発明の装置設置状態警報プログラムのクレーム対応図である。
【図6】本発明の実施の形態による情報処理装置の外観を表わした斜視図である。
【図7】本実施の形態における情報処理装置の回路構成の要部を表わしたブロック図である。
【図8】本実施の形態で使用される閾値格納テーブルの一例を示した説明図である。
【図9】傾斜角検出センサの検出を用いた本実施の形態の情報処理装置における機能制限の制御の様子を表わした流れ図である。
【図10】本発明の第1の変形例における情報処理装置の構成を表わしたブロック図である。
【図11】第1の変形例における閾値格納テーブルの内容を示した説明図である。
【図12】第1の変形例における情報処理装置の機能制限の制御の様子を表わした流れ図である。
【図13】本発明の第2の変形例における情報処理装置の構成を表わしたブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の情報処理装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の情報処理装置10は、傾斜角検出センサ11と、傾斜角比較手段12と、機能制限手段13を備えている。ここで、傾斜角検出センサ11は、装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する。傾斜角比較手段12は、傾斜角検出センサ11の検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する。機能制限手段13は、傾斜角比較手段12の比較結果により前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する。
【0022】
図2は、本発明の警報システムのクレーム対応図を示したものである。本発明の警報システム20は、被監視側情報処理装置21と、監視側情報処理装置22を備えている。ここで、被監視側情報処理装置21は、傾斜角検出センサ21aと、通信手段21bと、警告手段21cを備えて構成される。傾斜角検出センサ21aは、装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する。通信手段21bは、傾斜角検出センサ21aの検出した傾斜角を外部に送出すると共に、自装置の傾斜に関する警告情報を受信する。警告手段21cは、通信手段21bの受信した警告情報を基にして所定の警告を行う。また、監視側情報処理装置22は、受信手段22aと、傾斜角比較手段22bと、送信手段22cを備えて構成される。受信手段22aは、被監視側情報処理装置21の通信手段21bと接続され、前記した傾斜角を受信する。傾斜角比較手段22bは、受信手段22aの受信した前記した傾斜角を、被監視側情報処理装置21の正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する。送信手段22cは、傾斜角比較手段22bの比較結果により、前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した警告情報を被監視側情報処理装置21に送信する。
【0023】
図3は、本発明の他の警報システムのクレーム対応図を示したものである。本発明の警報システム30は、被監視側情報処理装置31と、監視側情報処理装置32を備えている。ここで、被監視側情報処理装置31は、傾斜角検出センサ31aと、傾斜角比較手段31bと、機能制限手段31cと警報情報送出手段31dを備えて構成される。傾斜角検出センサ31aは、装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する。傾斜角比較手段31bは、傾斜角検出センサ31aの検出した傾斜角を、装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する。機能制限手段31cは、傾斜角比較手段31bの比較結果により、前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する。警報情報送出手段31dは、機能制限手段31cが前記した予め定めた特定の機能の実行を制限するとき、これを警告情報として外部に送出する。また、監視側情報処理装置32は、警報情報受信手段32aと警告情報表示手段32bを備えて構成される。警報情報受信手段32aは、被監視側情報処理装置31の警報情報送出手段31dの送出した警報情報を受信する。警告情報表示手段32bは、警報情報受信手段32aの受信した警報情報を解読して自装置のディスプレイに表示する。
【0024】
図4は、本発明の装置設置状態警報方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の装置設置状態警報方法40は、傾斜角検出ステップ41と、傾斜角比較ステップ42と、機能制限ステップ43を備えている。ここで、傾斜角検出ステップ41では、装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の現時点の傾斜角を検出する。傾斜角比較ステップ42では、傾斜角検出ステップ41で検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する。機能制限ステップ43では、傾斜角比較ステップ42の比較結果により、前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する。
【0025】
図5は、本発明の装置設置状態警報プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明の装置設置状態警報プログラム50は、コンピュータに、傾斜角検出処理51と、傾斜角比較処理52と、機能制限処理53を実行させるようにしている。ここで、傾斜角検出処理51では、装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の現時点の傾斜角を検出する。傾斜角比較処理52では、傾斜角検出処理51で検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する。機能制限処理53では、傾斜角比較処理52の比較結果により、前記した装置本体の傾斜角が前記した特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記した装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する。
【0026】
<発明の実施の形態>
【0027】
次に本発明の実施の形態を説明する。
【0028】
図6は、本発明の実施の形態による情報処理装置の外観を表わしたものである。本実施の形態の情報処理装置100は、筐体としての装置本体101の背面に電源コード102の一端が取り付けられており、この電源コード102の他端には図示しない商用電源のコンセントに接続するための電源プラグ103が取り付けられている。また、装置本体101の背面等の所定の箇所からは図示しないLAN(Local Area Network)用コンセントに接続するLANケーブル104が繰り出されている。
【0029】
装置本体101の前面における比較的下側の領域には、この情報処理装置100の電源投入用の電源スイッチ105と、電源が投入された状態を示す電源ランプ106が配置されている。また、この装置本体の前面における比較的上側の領域には姿勢警告ランプ107が配置されている。姿勢警告ランプ107は、装置本体101が倒れた状態となっている場合のようにその姿勢(設置)が所定の基準に合致していないときに点灯する。この姿勢警告ランプ107が点灯する状態では、装置本体101が本来実行する幾つかの機能のうちの予め指定した特定機能の実行が制限されるようになっている。
【0030】
このような制御を可能にするため、情報処理装置100の内部には装置本体101の採るべき正しい姿勢を基準としたときの、実際の傾斜角を検出する傾斜角検出センサ111が配置されている。この傾斜角検出センサ111の検出出力は、必要により図示しない増幅器により増幅された後にアナログ信号からディジタル信号に変換され、装置本体101が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較される。ただし、傾斜角検出センサ111がディジタル信号を直接出力する場合には、その出力を特定傾斜角を示すディジタル値と比較すればよい。比較の結果、装置本体101の現在の傾きが特定傾斜角を超えていると判別すれば、情報処理装置100の姿勢警告ランプ107が点灯すると共に、特定の機能が制限されるようになっている。
【0031】
姿勢警告ランプ107は、装置本体101の現在の傾きが特定傾斜角を超えない状態になった時点で、その点灯を停止する。装置本体101にはこれ以外の場合に姿勢警告ランプ107の点灯を停止したり、特定の機能の制限を解除するスイッチがユーザの操作できる露出した形で設けられてはいない。もちろん、情報処理装置100の種類によっては、たとえば装置本体101の背面あるいは前面の一部に小孔を穿っておき、この小孔の中に細い針状の部材を差し込んで内蔵スイッチを押すことにより姿勢警告ランプ107の表示や特定の機能の制限を解除するようにすることは可能である。
【0032】
図7は、本実施の形態の情報処理装置の回路構成の要部を表わしたものである。情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)121と、このCPU121が実行する制御プログラムを格納したメモリ122を備えた主制御部123を有している。主制御部123は、データバス等のバス124を介して電源回路125以外の各部と接続されている。ここで電源回路125は、電源スイッチ105を操作することで電源コード102から供給を受ける商用電源を所定の直流電源に変換して情報処理装置100内の各部に供給する。
【0033】
バス124に接続された回路部分を示すと次のようになる。通信制御部127は、LANケーブル104を介して各種の情報を通信する。もちろん、情報処理装置100によっては無線LAN等の他の種類の通信を併せて制御するようになっていてもよい。傾斜角検出センサ111は、図6に示した装置本体101の正しい設置状態に対する現実の傾きとしての傾斜角を測定する。傾斜角センサは、加速度センサであってもよいし、振り子を使用して実際の傾斜角を測定する振り子検出センサであってもよい。本実施の形態では、3軸加速度センサを使用する。
【0034】
閾値格納テーブル128は、傾斜角が3軸(X,Y,Z)の方向にそれぞれある角度以上となっているときと、その場合の情報処理装置100の実行できる幾つかの機能のいずれを制限するかを示した対応表を格納している。閾値格納テーブル128は、予めROM(Read Only Memory)テーブルとして作成していてもよいし、ユーザがその編集を行えるようにしてもよい。
【0035】
図8は、閾値格納テーブルの一例を示したものである。閾値格納テーブル128は、図6に示した情報処理装置100の装置本体101が正常な設置状態になっているときの傾斜角検出センサ111の検出出力の3軸の座標値(X,Y,Z)を座標値(X0,Y0,Z0)としている。たとえば、図6に示すように装置本体101を縦長な形で机等の水平面上に垂直に設置した場合が正常な設置であるとすると、そのときの傾斜角検出センサ111の検出出力は座標値(X0,Y0,Z0)に更正される。
【0036】
そして、装置本体101が現実に設置されている状態での更正後の傾斜角検出センサ111の検出出力が座標値(X1,Y1,Z1)で示す傾斜角以上となっているときには、図7における第1の回路機能部1311の実現する第1の機能が停止等の制限を受けるようにしている。また、同様に更正後の傾斜角検出センサ111の検出出力が座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角以上となっているときには、図7における第2の回路機能部1312(図7では省略のため図示せず。)の実現する第2の機能および第3の回路機能部1313(図7では省略のため図示せず。)の実現する第3の機能が停止等の制限を受けるようにしている。
【0037】
本実施の形態の閾値格納テーブル128では、第1〜第3の機能の3種類の機能が制限されるようにしたが、1種類だけの機能制限であってもよいし、4種類以上の機能制限であってもよい。また、閾値は、所定の角度以上という設定の仕方であってもよいし、ある角度以上で他の角度未満というように機能が制限される姿勢の範囲を定めるようなものであってもよい。
【0038】
図7に戻って説明を続ける。ランプ駆動回路129は、電源回路125から電源の供給を受けている状態で、電源ランプ106の点灯を行うようになっている。また、傾斜角検出センサ111の検出出力が座標値(X1,Y1,Z1)で示す傾斜角あるいは座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角以上となっているとき、すなわち装置本体101の傾斜角の異常を検出している状態で、姿勢警告ランプ107の点灯を行うようになっている。電源ランプおよび姿勢警告ランプ107は、共にLED(Light Emitting Diode)で構成されている。情報処理装置100自体が液晶ディスプレイ等のディスプレイを内蔵している場合には、これらのランプ106、107の点灯に相当するアイコンを表示するようにしてもよい。
【0039】
第1〜第Mの回路機能部1311〜131Mは、この情報処理装置100のソフトウェア的に実現できるM個の機能部である。このうち第1の回路機能部1311は、たとえば無線LANをオンに保持する機能である。また、第2の回路機能部1312は、たとえば通常の消費電力のモードを保持して、装置内部の発熱を抑える省電力モードに切り替えない機能部である。第3の回路機能部1313は、情報処理装置100への電源供給を保持する機能部である。
【0040】
すなわち、本実施の形態の情報処理装置100では、傾斜角検出センサ111の検出出力が座標値(X1,Y1,Z1)で示す傾斜角以上となる事態があると、この時点で姿勢警告ランプ107が点灯する。また、無線LANの機能がオフになって、その分だけ装置本体101の発熱が抑えられる。この時点でユーザが気が付いて装置本体101の姿勢を正常な状態に戻せば、姿勢警告ランプ107が消灯し、無線LANの機能が再びオンになる。
【0041】
ユーザが無線LANの機能がオフになっても装置本体101の姿勢が大きく傾いているのを知らずに情報処理装置100を使い続けたとする。そしてある時点で情報処理装置100を転倒させて傾斜角検出センサ111の検出出力が座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角以上となったとする。すると、その時点で情報処理装置100は第2の回路機能部1312の機能が制限されて、通常の消費電力のモードから強制的に省電力モードになる。そして、第2の機能が省電力モードになってから所定時間(たとえば30分)経過しても情報処理装置100が転倒したままの状態を保っている場合には第3の機能が制限されて、情報処理装置100の電源自体あるいは装置内の一部の回路機能部への電源供給が切断されることになる。
【0042】
ユーザがこの時点で情報処理装置100の姿勢を図6に示した直立状態に直せば、第1〜第3の機能の制限が解除されることになる。もちろん、ユーザが元々、無線LANの機能をオフにしていたり、省電力モードを選択していた場合には、そのときの装置本体101の傾きと排熱効率との関係から、傾斜角検出センサ111の検出出力が座標値(X1,Y1,Z1)で示す傾斜角以上であっても座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角未満であれば、ユーザに対する追加的な機能制限はない。ただし、情報処理装置100が転倒して傾斜角検出センサ111の検出出力が座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角以上となった場合には無線LANの機能をオフにしていたり省電力モードを選択していても、排熱が長期的に見ると十分でなくなる。そこで、第3の回路機能部1313の機能が制限されることで、情報処理装置100あるいはその一部に対する電源の供給が切断されてしまうことになる。これにより、情報処理装置100の故障や寿命劣化を有効に防止することができる。
【0043】
図9は、傾斜角検出センサの検出を用いた本実施の形態の情報処理装置における機能制限の制御の様子を表わしたものである。この制御は、図7に示した主制御部123内のメモリ122に格納された制御プログラムをCPU121が実行することによって実現する。図6〜図8と共に説明する。
【0044】
主制御部123は、傾斜角検出センサ111の検出タイミングが到来するのを待機している(ステップS201)。たとえば数分間に一度といった傾斜角検出センサ111の検出タイミングが到来すると(Y)、その出力の読み取りを行う(ステップS202)。主制御部123は、読み取った値としての座標値(X,Y,Z)を閾値格納テーブル128内の各値と比較する(ステップS203)。この結果、座標値(X1,Y1,Z1)で示す傾斜角以上、あるいは座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角以上というように装置本体101の姿勢について、予め定めた閾値以上の値に該当した場合には(ステップS204:Y)、姿勢警告ランプ107の点灯を行う(ステップS205)。
【0045】
この一方で、たとえば図6に示すように情報処理装置100の姿勢が正規の直立状態に保たれているような場合で閾値格納テーブル128内の各閾値未満の傾斜状態であれば(ステップS204:N)、何らの機能制限も行うことなく制御を再びステップS201に戻す(リターン)。すなわち、情報処理装置100が正常に設置されていたり、わずかに傾斜していてもその程度が閾値格納テーブル128内の各値に到達していない場合には、次の検出タイミングに再びステップS201から同様の処理を繰り返すだけで、装置自体の機能制限は行わない。この状態では電源ランプ106が点灯しているが、姿勢警告ランプ107は消灯状態となっている。
【0046】
一方、装置本体101の姿勢に異常が検出された場合には(ステップS204:Y)、姿勢警告ランプ107が点灯すると共に、傾斜角に応じて対応する回路機能部の機能制限が実行されて(ステップS206)、一連の処理が終了する(リターン)。たとえば傾斜角検出センサ111の検出した座標値(X,Y,Z)で示す傾斜角が座標値(X1,Y1,Z1)で示す傾斜角以上で座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角未満という比較的軽度の傾斜であったとする。
【0047】
この場合には、第1の回路機能部1311の実現する第1の機能としての無線LANの機能が制限されて無線LANが動作しないだけである。したがって、ユーザが無線LANを使用していればそれを直ちに認識するが、使用していない場合には姿勢警告ランプ107の点灯に気付かない限り情報処理装置100の姿勢が軽度に傾いている状態を放置する可能性がある。もちろん、無線LANの機能が制限(停止)されていて、その分の放熱が少なくなっていれば、情報処理装置100の傾きは放置されていても構わない。
【0048】
ユーザが姿勢警告ランプ107の点灯に気付いて装置本体101の姿勢を正常に戻した場合、あるいは何らかの弾みで装置本体101の姿勢が自然に正常の姿勢に戻った場合(ステップS204:N)、姿勢警告ランプ107は消灯する。この場合、第1の回路機能部1311の実現する第1の機能としての無線LANの機能をユーザが元々オフにしていない限り、その機能はオンになって無線LAN機能が作動することになる。
【0049】
これに対して、傾斜角検出センサ111の検出した座標値(X,Y,Z)で示す傾斜角が閾値としての座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角を超える比較的傾斜角が大きな状態であったとする。たとえば情報処理装置100が転倒して排熱用の開口部(図示せず)がうまく機能しないおそれがあるような場合である。この場合には、ステップS206でとりあえず無線LANの機能が制限(停止)されると共に、省電力モードに強制的に切り替えが行われる。そして、ステップS201に処理が戻る(リターン)。
【0050】
この後、ステップS204で座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角以上という状態が保持されていれば、姿勢警告ランプ107の点灯がその後も継続して行われると共に、座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角以上となった継続時間がカウントアップされる。そして、再びステップS201に処理が戻る(リターン)。この後も座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角以上という状態が継続すると、座標値(X2,Y2,Z2)で示す傾斜角以上となった継続時間が30分を経過した時点で、第3の回路機能部1313の実現する第3の機能が制限され、情報処理装置100自体あるいは一部の回路機能部への電源の供給が停止することになる(ステップS206)。この段階になると、ユーザは情報処理装置100を正しい姿勢に設置しなければ情報処理装置100を所望の状態で使用することができない。そこで、情報処理装置100の姿勢が正規の状態に戻されると共に、ユーザはその意義を認識することになる。
【0051】
もちろん、ユーザは無線LANの機能が制限されたこと、あるいは省電力モードになったことで異変に気付き、この例で示す30分以内に情報処理装置100の姿勢を正常な状態に戻すこともあり得る。この場合には、これ以後のステップS204の判別処理で傾斜角はいずれの閾値も超えていないと判別される(N)。したがって、この場合には姿勢警告ランプ107が消灯し、第1〜第3の回路機能部1311〜1313の機能制限が解除される。
【0052】
以上説明したように本実施の形態によれば、情報処理装置100の外部から簡単にアクセスすることのできる位置には姿勢警告ランプ107の消灯を強制的に解除するスイッチや、姿勢警告ランプ107の点灯を行わないようにするスイッチを設けていない。したがって、ユーザが間違ってこのスイッチを操作したり、警告が煩雑であるとしてスイッチを操作することができず、装置本体101の姿勢が異常な状態になれば、いつでもこれに対する警告が表示されることになる。
【0053】
また、本実施の形態では装置本体101の姿勢の異常について複数段階の検出を行い、それぞれに応じた回路機能の制限を行うことにした。このため、ユーザは現在活用している回路機能との関係で、情報処理装置100に結果的に不具合を生じさせない場合にまで装置本体101の姿勢を正規の状態に直す必要はない。たとえば、省電力モードを採用している場合には、縦置きだけでなく横置きでも装置本体101を正常に動作させることができることが確認されている装置では、ユーザに設置の自由度を確保させることができる。
【0054】
更に、本実施の形態では、回路機能に制限を設けることで、装置本体101が異常な傾斜角等の姿勢になっていることを通知することにしたので、アラーム音の出力を不要にすることができる。なお、アラーム音は皆無にする必要はなく、異常な傾斜角が検出された初期の段階で1回だけ短く出力してもよいし、情報処理装置100あるいはその回路機能部の一部に対して電源の供給を遮断するような場合に、1回だけ短く出力してもよい。いずれにせよ、アラーム音が継続的に出力される従来の情報処理装置と比較すると、他人にも迷惑を掛けず、またユーザ本人が音の継続的な出力を嫌って警報自体の出力を禁止するといった対処方法を採ることがなくなるので、情報処理装置100の正しい設置による長寿命化だけでなく、装置の機能や性能をフルに活用できるという利点が生じることになる。
【0055】
更にまた、本実施の形態によれば、装置本体101の比較的大まかな傾きを検出すればよいため、傾斜角検出センサ111について、従来使用されたセンサのような高い精度が必要なく、低価格なセンサを利用してコストダウンを図ることができるという利点がある。
【0056】
また、本実施の形態によれば、ユーザが情報処理装置100を購入したときにマニュアルを読まずに設置を行ったような場合でも、回路機能が制限されたときの装置本体101の姿勢を見て、正しい設置状態を自ずと理解することができる。更に、結果的に装置本体が正しく設置されることで、装置の視認性や操作性が向上し、操作ミスを減少させることもできる。
【0057】
更に、本実施の形態によれば、ユーザが情報処理装置100の内部に傾き検出機能を配置している。したがって、ユーザが簡易に傾き検出機能を解除することを防止することができる。また、装置の設置状態を回路機能の制限という形でユーザに知らせることで、装置の操作性を向上させて操作ミスを減少させることができる。
【0058】
また、従来では装置の設置方法について推奨の方法がある場合、その方法をマニュアルで開示したり、特別のラベルを作成して装置本体に貼り付けることが行われてきた。本実施の形態によれば、傾き調整用のガイド表示を特に設けなくてもユーザが設置状態を自発的に判断することができる。
【0059】
また、従来のセンサを用いた装置の傾きをユーザに調整してもらう方法では、装置の傾きを高精度に検出するとともに、微調整のための基準情報となるガイドを表示する必要があり、低価格化も困難であった。本実施の形態ではこのような問題も解消することができる。
【0060】
<発明の第1の変形例>
【0061】
図10は、本発明の第1の変形例における情報処理装置の構成を表わしたものである。図10で図7と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
【0062】
この第1の変形例の情報処理装置100Aでは、新たにバス124にブザー駆動回路301が接続されている。ブザー駆動回路301はブザー302を鳴動させるための駆動回路である。また、閾値格納テーブル128Aは、ブザー302の鳴動の制御に対応したものとなっている。更に、主制御部122Aはメモリ122A内の制御プログラムを先の実施の形態にブザー302の鳴動制御を加えたものとなっている。
【0063】
図11は、閾値格納テーブルの内容を示したものである。図11で図8と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
【0064】
閾値格納テーブル128Aは、座標値についての閾値と、加速度についての閾値の2種類の閾値の一方ずつについて制限する回路機能を設定できるようになっている。このうちの座標値についての閾値とこれらの回路機能の制限については、先の実施の形態と同一の内容となっているので、この部分の説明は省略する。
【0065】
加速度についての閾値とこれに対する回路機能の制限については、この例の場合、加速度α1以上の加速度が検出されたとき、第4の回路機能が制限されるようになっている。加速度の検出は、傾斜角検出センサ111として、たとえば3方向の加速度を検出する3軸加速度センサを使用することで達成する。ただし、装置本体101の通常倒れる方向が限定される場合には、2軸加速度センサを使用してもよい。第4の回路機能は、本実施の形態の場合、ブザー302による警告音の出力を抑制する機能である。したがって、加速度α1以上の加速度が検出されたとき、警告音の出力の制限が解除され、ブザー302が鳴動可能になる。
【0066】
図12は、この第1の変形例における情報処理装置の機能制限の制御の様子を表わしたものである。この制御は、図10に示した主制御部123A内のメモリ122Aに格納された制御プログラムをCPU121が実行することによって実現する。図10、図11と共に説明する。
【0067】
主制御部123Aは、傾斜角検出センサ111の検出出力の読み取りを行う(ステップS401)。そして、主制御部123Aは読み取られた加速度が閾値格納テーブル128A内の閾値α1以上であるかを判別する(ステップS402)。
【0068】
たとえば図6に示した装置本体101が何らかの原因で倒れたとし、この加速度が閾値α1以上であったとする。この場合(Y)、主制御部123Aはブザー駆動回路301にブザー302の駆動を開始させる指示を行う。これによりブザー302が鳴動し警告音の出力が開始される(ステップS403)。この後、主制御部123Aの処理は再びステップS401に戻る(リターン)。
【0069】
ステップS401に戻ると、制御部123Aは再び傾斜角検出センサ111の検出出力を読み取る。そこで制御部123Aは、この時点で傾斜角検出センサ111の検出した座標値(X,Y,Z)が閾値としての座標値(X1,Y1,Z1)以上であるか、あるいは他の座標値(X2,Y2,Z2)以上であるかの比較を行う(ステップS402:N、ステップS404)。
【0070】
例として挙げた装置本体101が転倒した場合、傾斜角検出センサ111の検出した座標値(X,Y,Z)は少なくとも座標値(X1,Y1,Z1)以上となっている(ステップS405:Y)。そこで、この場合にはブザー302の鳴動が継続していると共に姿勢警告ランプ107の点灯が行われる(ステップS406)。また、閾値格納テーブル128A内の座標値(X1,Y1,Z1)以上であるか、あるいは他の座標値(X2,Y2,Z2)以上であるかによって機能の制限の内容が異なってくる(ステップS407)。たとえば、ユーザが装置本体101を転倒した状態のままにしておけば、やがて第3の機能の制限が実行されて情報処理装置100自体あるいは予め定めた回路機能部への電源の供給が遮断される。
【0071】
このため、ユーザはこの第1の変形例の場合、ブザー302の鳴動、姿勢警告ランプ107の点灯、各種機能の制限によって装置本体101の姿勢が異常であることに確実に気づいて、これを規定の姿勢に戻すことになる。ステップS407の処理の後、制御部123Aは再びステップS401に処理を戻す(リターン)。
【0072】
このようにしてユーザが装置本体101の姿勢を正常な状態に戻すと、傾斜角検出センサ111の検出する加速度は閾値α1未満となる(ステップS402:N)。また、装置本体101の座標値(X,Y,Z)も座標値(X1,Y1,Z1)未満となる(ステップS405:N)。そこで、この状態でブザー302による警報音が出力中であれば(ステップS408:Y)、制御部123Aはブザー駆動回路301を指示して警報音の出力を停止させる(ステップS409)。そして、制御部123Aは再びステップS401に戻って処理を続ける(リターン)。このとき、装置本体101の姿勢が正常な状態のままとなっていれば、加速度が閾値α1以上でもなく(ステップS402:N)、座標値(X,Y,Z)は座標値(X1,Y1,Z1)未満となっている(ステップS405:N)。このため、姿勢警告ランプ107は消灯する。また、警報音の出力も停止している(ステップS408:N)。
【0073】
したがって、装置本体101の姿勢が正常に戻った以後は傾斜角検出センサ111の検出出力の読み取りが繰り返し行われて(ステップS401)、姿勢の監視が行われることになる。なお、装置本体101が転倒した場合にユーザがこの装置本体101を正規の位置に急速に戻すと(Y)、その一時的な加速度が閾値α1以上となっていれば(ステップS402)、この場合にも警告音の出力が開始する(ステップS403)。しかしながら装置本体101が正規の位置にその後とどまれば、その座標値(X,Y,Z)が座標値(X1,Y1,Z1)以上あるいは他の座標値(X2,Y2,Z2)以上とはならないので(ステップS405:N)、警告音の出力が停止することになる。
【0074】
以上説明した本発明の第1の変形例によれば、情報処理装置100Aの姿勢の異常だけでなく、姿勢の速度変化の異常も検出して警告を行うことにした。このため、情報処理装置100Aが落下したり転倒する等の破損に繋がる異常が発生したときに、ユーザに音で通知を行うことで迅速な対応を求めることができる。
【0075】
しかも第1の変形例では、ユーザに音で通知するような加速度が大きい場合以外は、先の実施の形態と同様に装置本体100の傾きに応じて回路機能の制限が行われる。したがって、情報処理装置100Aはその状況に応じてユーザへの注意喚起の方法を変えることになり、ユーザ側にとっては各種の状況に一律の対応を採る必要がないという利点がある。
【0076】
もちろん、第1の変形例の情報処理装置100Aの場合も、ユーザがブザー302の鳴動を勝手に停止したり、鳴動を行わないように設定することができない。したがって、装置本体101の姿勢が異常な状態になれば、いつでもこれに対する警告が表示されることになる。
【0077】
<本発明の第2の変形例>
【0078】
図13は、本発明の第2の変形例を示したものである。この第2の変形例では、ブロードバンドアダプタ等の第1の情報処理装置100Bにノートパソコン(ノート型パーソナルコンピュータ)等の第2の情報処理装置500を組み合わせた警報システム600を実現している。ここで第1の情報処理装置100Bには、図7と同一部分に同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
【0079】
第1の情報処理装置100BはCPU121とこのCPU121が実行する制御プログラムを格納したメモリ122Bを備えた主制御部123Bを有している。この主制御部123Bは、先の実施の形態と全く同様の制御を第1の情報処理装置100Bの内部の部品に対して行う他、図6に示した装置本体101の傾きに応じた外部通知用の警告情報を新たに作成する。この警告情報は、通信制御部127を介して自装置のアドレスと共にLANケーブル104に送出される。
【0080】
ノートパソコンに代表される第2の情報処理装置500は、CPU501と、このCPU501が実行するOS(Operating System)やアプリケーションプログラムを格納したメモリ502を備えた主制御部503を有している。主制御部503はデータバス等のバス504を介して第2の情報処理装置500内の各部を制御する。
【0081】
このうち通信制御部505は、LANケーブル104と接続し、第1の情報処理装置100Bと通信することができる。警告情報解読部506は、第1の情報処理装置100Bからその傾斜や加速度に基づいた警告情報を受信すると、その内容を解読する。なお、警告情報解読部506は、メモリ502に格納された専用のアプリケーションプログラムをCPU501が実行することで実現するソフトウェア機能部として構成されていてもよい。
【0082】
表示制御回路507は、内蔵のディスプレイ部508に視覚的な情報を表示する。この第2の変形例の場合には、第1の情報処理装置100Bの傾きや転倒に関する警告情報を視覚的に表示することになる。
【0083】
入力回路509は、キーボード部511に接続しており、オペレータの操作する情報を入力する。図示しないポインティングデバイスとしてのマウスが入力回路509に更に接続されていてもよい。オペレータは、キーボード等の入力デバイスを使用して、たとえば図8に示した閾値格納テーブル128の内容を変更したり、第2の情報処理装置500に送られてくる警告情報の種類を選択する設定を行うことが可能である。
【0084】
出力回路512はスピーカ513と接続されている。スピーカ513は警告情報の種類や第1の情報処理装置100Bの現状等の情報を音声情報として出力するのに用いられる。音声情報として出力する警告情報は、キーボード等の入力デバイスによって編集することができる。
【0085】
このような第2の変形例の警報システム600によれば、ブロードバンドアダプタにノートパソコンを接続している場合のように、実際に使用している装置同士の組み合わせの中で、第1の情報処理装置100B側の設置状態の推奨外あるいは所定外の設置状態の修正を促すことができる。また、第1の情報処理装置100B側に警報を通知するための姿勢警告ランプ107等の特別のハードウェアを設けなくても、第2の情報処理装置500側のディスプレイ部508やスピーカ513といった出力デバイスを活用して警告を通知することができる。
【0086】
なお、第2の変形例では第1の情報処理装置100Bと第2の情報処理装置500をLANケーブル104で接続したが、これに限るものではない。たとえば、両装置100B、500を無線LANで接続してもよい。
【0087】
また、実施の形態では情報処理装置100を1つの装置として構成したが、これを設置状態を監視すべき装置本体101と、第2の変形例で説明したような第2の情報処理装置500等のパーソナルコンピュータの組み合わせとすることもできる。この場合には、たとえば加速度センサの増幅後の出力をパーソナルコンピュータに入力することで、その内部に備えられている比較機能を利用して警報の要否を判別させることができる。しかも、この場合にはパーソナルコンピュータ側の信号処理能力をそのまま使用して警報のための信号の出力や、装置本体101側に内蔵されている特定の回路機能に対する電源を遮断するための信号の出力が可能である。
【0088】
なお、本発明の実施の形態および変形例では、情報処理装置としてブロードバンドアダプタを例に挙げたが、他の通信機器および通信機器以外の各種の情報処理装置に本発明を適用することができることは当然である。
【0089】
以上説明した実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0090】
(付記1)
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する傾斜角検出センサと、
この傾斜角検出センサの検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較手段と、
この傾斜角比較手段の比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【0091】
(付記2)
前記傾斜角検出センサは装置本体に加わる加速度を検出する加速度検出センサで構成されており、傾斜角検出センサの検出した加速度を予め定めた値と比較する加速度比較手段と、この加速度比較手段の比較結果により前記装置本体に加わる加速度が前記予め定めた値を超えていると判別したとき、警報音を出力する警報音出力手段とを更に具備することを特徴とする付記1記載の情報処理装置。
【0092】
(付記3)
前記機能制限手段は、前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別されたとき、これによる前記装置本体の廃熱効率の低減に見合うだけの回路機能の制限による電力消費の低減を実行する手段であることを特徴とする付記1記載の情報処理装置。
【0093】
(付記4)
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する傾斜角検出センサと、この傾斜角検出センサの検出した傾斜角を外部に送出すると共に、自装置の傾斜に関する警告情報を受信する通信手段と、この通信手段の受信した警告情報を基にして所定の警告を行う警告手段とを備えた被監視側情報処理装置と、
この被監視側情報処理装置の通信手段と接続され前記傾斜角を受信する受信手段と、この受信手段の受信した前記傾斜角を前記監視側情報処理装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較手段と、この傾斜角比較手段の比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記警告情報を前記被監視側情報処理装置に送信する送信手段とを備えた監視側情報処理装置
とを具備することを特徴とする警報システム。
【0094】
(付記5)
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する傾斜角検出センサと、この傾斜角検出センサの検出した傾斜角を、装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較手段と、この傾斜角比較手段の比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限手段と、この機能制限手段が前記予め定めた特定の機能の実行を制限するときこれを警告情報として外部に送出する警報情報送出手段とを備えた被監視側情報処理装置と、
この被監視側情報処理装置の警報情報送出手段の送出した警報情報を受信する警報情報受信手段と、この警報情報受信手段の受信した警報情報を解読して自装置のディスプレイに表示する警告情報表示手段とを備えた監視側情報処理装置
とを具備することを特徴とする警報システム。
【0095】
(付記6)
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の現時点の傾斜角を検出する傾斜角検出ステップと、
この傾斜角検出ステップで検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較ステップと、
この傾斜角比較ステップの比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限ステップ
とを具備することを特徴とする装置設置状態警報方法。
【0096】
(付記7)
装置本体に加わる加速度を検出する加速度検出ステップと、
この加速度検出ステップで検出した加速度を予め定めた値と比較する加速度比較ステップと、
この加速度比較ステップの比較結果により前記装置本体に加わる加速度が前記予め定めた値を超えていると判別したとき、警報音を出力する警報音出力ステップ
とを更に具備することを特徴とする付記6記載の装置設置状態警報方法。
【0097】
(付記8)
コンピュータに、
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の現時点の傾斜角を検出する傾斜角検出処理と、
この傾斜角検出処理で検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較処理と、
この傾斜角比較処理の比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限処理
とを実行させることを特徴とする装置設置状態警報プログラム。
【0098】
(付記9)
装置本体に加わる加速度を検出する加速度検出処理と、
この加速度検出処理で検出した加速度を予め定めた値と比較する加速度比較処理と、
この加速度比較処理の比較結果により前記装置本体に加わる加速度が前記予め定めた値を超えていると判別したとき、警報音を出力する警報音出力処理
とを更にコンピュータに実行させることを特徴とする付記8記載の装置設置状態警報プログラム。
【符号の説明】
【0099】
10、100、100A 情報処理装置
11 傾斜角検出センサ
12 傾斜角比較手段
13 機能制限手段
20、30 警報システム
21、31 被監視側情報処理装置
21a、31a 傾斜角検出センサ
21b 通信手段
21c 警告手段
22、32 監視側情報処理装置
22a 受信手段
22b 傾斜角比較手段
22c 送信手段
31b 傾斜角比較手段
31c 機能制限手段
31d 警報情報送出手段
32a 警報情報受信手段
32b 警告情報表示手段
40 装置設置状態警報方法
41 傾斜角検出ステップ
42 傾斜角比較ステップ
43 機能制限ステップ
50 装置設置状態警報プログラム
51 傾斜角検出処理
52 傾斜角比較処理
53 機能制限処理
101 装置本体
104 LANケーブル
105 電源スイッチ
107 姿勢警告ランプ
111 傾斜角検出センサ
121、501 CPU
122、122A、122B、502 メモリ
123、123A、123B、503 主制御部
127、505 通信制御部
128、128A 閾値格納テーブル
129 ランプ駆動回路
131 回路機能部
301 ブザー駆動回路
302 ブザー
506 警告情報解読部
508 キーボード部
513 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する傾斜角検出センサと、
この傾斜角検出センサの検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較手段と、
この傾斜角比較手段の比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記傾斜角検出センサは装置本体に加わる加速度を検出する加速度検出センサで構成されており、傾斜角検出センサの検出した加速度を予め定めた値と比較する加速度比較手段と、この加速度比較手段の比較結果により前記装置本体に加わる加速度が前記予め定めた値を超えていると判別したとき、警報音を出力する警報音出力手段とを更に具備することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記機能制限手段は、前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別されたとき、これによる前記装置本体の廃熱効率の低減に見合うだけの回路機能の制限による電力消費の低減を実行する手段であることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する傾斜角検出センサと、この傾斜角検出センサの検出した傾斜角を外部に送出すると共に、自装置の傾斜に関する警告情報を受信する通信手段と、この通信手段の受信した警告情報を基にして所定の警告を行う警告手段とを備えた被監視側情報処理装置と、
この被監視側情報処理装置の通信手段と接続され前記傾斜角を受信する受信手段と、この受信手段の受信した前記傾斜角を前記監視側情報処理装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較手段と、この傾斜角比較手段の比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記警告情報を前記被監視側情報処理装置に送信する送信手段とを備えた監視側情報処理装置
とを具備することを特徴とする警報システム。
【請求項5】
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の傾斜角を検出する傾斜角検出センサと、この傾斜角検出センサの検出した傾斜角を、装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較手段と、この傾斜角比較手段の比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限手段と、この機能制限手段が前記予め定めた特定の機能の実行を制限するときこれを警告情報として外部に送出する警報情報送出手段とを備えた被監視側情報処理装置と、
この被監視側情報処理装置の警報情報送出手段の送出した警報情報を受信する警報情報受信手段と、この警報情報受信手段の受信した警報情報を解読して自装置のディスプレイに表示する警告情報表示手段とを備えた監視側情報処理装置
とを具備することを特徴とする警報システム。
【請求項6】
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の現時点の傾斜角を検出する傾斜角検出ステップと、
この傾斜角検出ステップで検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較ステップと、
この傾斜角比較ステップの比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限ステップ
とを具備することを特徴とする装置設置状態警報方法。
【請求項7】
装置本体に加わる加速度を検出する加速度検出ステップと、
この加速度検出ステップで検出した加速度を予め定めた値と比較する加速度比較ステップと、
この加速度比較ステップの比較結果により前記装置本体に加わる加速度が前記予め定めた値を超えていると判別したとき、警報音を出力する警報音出力ステップ
とを更に具備することを特徴とする請求項6記載の装置設置状態警報方法。
【請求項8】
コンピュータに、
装置本体の採るべき正しい姿勢を基準としたときのその装置本体の現時点の傾斜角を検出する傾斜角検出処理と、
この傾斜角検出処理で検出した傾斜角を、自装置が正常に機能するための許容限度を示す予め設定した特定傾斜角と比較する傾斜角比較処理と、
この傾斜角比較処理の比較結果により前記装置本体の傾斜角が前記特定傾斜角を超えていると判別したとき、前記装置本体内に備えられた予め定めた特定の機能の実行を制限する機能制限処理
とを実行させることを特徴とする装置設置状態警報プログラム。
【請求項9】
装置本体に加わる加速度を検出する加速度検出処理と、
この加速度検出処理で検出した加速度を予め定めた値と比較する加速度比較処理と、
この加速度比較処理の比較結果により前記装置本体に加わる加速度が前記予め定めた値を超えていると判別したとき、警報音を出力する警報音出力処理
とを更にコンピュータに実行させることを特徴とする請求項8記載の装置設置状態警報プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−248725(P2011−248725A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−122741(P2010−122741)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】