情報処理装置、通話装置、通話システム、情報処理装置の制御方法、通話装置の制御方法、制御プログラム、および記録媒体
【課題】情報処理装置を介して通話装置の操作を行うことを可能にするとともに、通話装置を手に取ることなく、その通話装置を介した通話を可能にする。
【解決手段】テレビ4は、リモートコントローラ16を用いて携帯電話機5を操作することのできる携帯電話機操作モードにおいて、携帯電話機5が通話を開始したことを検出する通話開始/終了通知受信部81と、通話開始/終了通知受信部81が通話の開始を検出した後、携帯電話機5が通話先から受信した音声信号を携帯電話機5から受信して、リモートコントローラ16が備える音声出力部86に送信するとともに、リモートコントローラ16が備える音声入力部87から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として携帯電話機5に送信するテレビ側通話制御部83とを備えている。
【解決手段】テレビ4は、リモートコントローラ16を用いて携帯電話機5を操作することのできる携帯電話機操作モードにおいて、携帯電話機5が通話を開始したことを検出する通話開始/終了通知受信部81と、通話開始/終了通知受信部81が通話の開始を検出した後、携帯電話機5が通話先から受信した音声信号を携帯電話機5から受信して、リモートコントローラ16が備える音声出力部86に送信するとともに、リモートコントローラ16が備える音声入力部87から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として携帯電話機5に送信するテレビ側通話制御部83とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話を行う通話装置と通信して、該通話装置の動作を制御する情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の通信技術、情報処理技術や電子デバイスの進歩に伴い、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末は多様化している。特に携帯電話機において、通信キャリアにより提供されるサービスを利用することを前提とした一般的な携帯電話機だけではなく、電子メールやウェブサイトなど、PCと同じサービスを利用可能なスマートフォンが開発されている。
【0003】
携帯端末は、携帯することを前提としていることから、ユーザが持ち運ぶことが容易であることが望ましい。そのため、携帯端末のサイズを小型化することが求められ、携帯端末が出力する情報を表示するためのディスプレイや、端末操作や文字入力を行うためのキー等のサイズが制限される。この結果、携帯端末では、PCやテレビ等の大きなディスプレイを持つ表示装置と比較すると、ディスプレイのサイズが小さくなる。
【0004】
よって、携帯端末上で、情報を見易いサイズで表示をしようとすると一覧性を犠牲としなければならなり、一方、一覧性を確保するためには、表示する文字や画像のサイズを小さくしなければならない。このように、携帯端末に表示される情報は、PCやテレビ等の表示装置に表示する場合と比べて、ユーザにとって見難いという問題がある。
【0005】
この問題を解決する技術として、携帯端末を大きなディスプレイを持つ表示装置に接続し、携帯端末の出力画像を表示装置に送信し、表示装置に携帯端末の出力画像を表示させる技術がすでに開発されている。例えば、特許文献1には、外部ディスプレイ装置と接続ユニットを介して接続する携帯情報通信装置であって、外部ディスプレイ装置から外部ディスプレイ装置の画面解像度に関する情報を受信し、受信した情報に基づいて、外部ディスプレイ装置に出力する画像を作成し、作成した画像を外部ディスプレイに出力する携帯情報通信装置が記載されている。
【0006】
しかしながら、上述のような従来技術は、リモートコントローラ等の表示装置を操作するための操作機器によって、表示装置に表示されている携帯端末の出力画像を編集または変更したり、表示装置に表示されている携帯端末の出力画像が示す情報に対して応答したりすることができないという問題がある。
【0007】
具体的には、携帯端末の出力画像を表示装置に表示している場合であっても、表示装置に表示されている携帯端末の出力画像を編集または変更したり、表示装置に表示されている携帯端末の出力画像が示す情報に対して応答したりするためには、ユーザは、携帯端末を操作しなければならない。すなわち、表示装置に表示されている画像のうち、携帯端末の出力画像以外の画像に対しては、表示装置を操作するための操作機器によって応答し、表示装置に表示されている画像のうち、携帯端末の出力画像に対しては、携帯端末を操作することによって応答しなければならない。
【0008】
そのため、ユーザは、表示装置に表示されている画像に対して、表示装置を操作するための操作機器および携帯端末の操作部の2つの操作手段を操作しなければならず、ユーザにとって操作が非常に煩雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3872502号公報(登録日:2006年10月27日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような問題点を解決する方法としては、例えば携帯端末の動作制御が可能なように表示装置を構成することが考えられる。より具体的には、表示装置に対して行われた入力操作と、携帯端末の入力操作とを対応付けておき、表示装置が入力操作を検出したときに、その入力操作に対応する、携帯端末の入力操作が行われたことを示す制御信号を、その携帯端末に送信することが考えられる。
【0011】
このような方法によれば、表示装置を操作するための操作機器を操作することによって、携帯端末を動作させることができて便利である。
【0012】
また、このような方法によれば、携帯端末が通話機能を有している場合、携帯端末に着信があったときに、表示装置を操作するための操作機器を操作して、電話を受けることができるように構成することもできる。
【0013】
しかしながら、携帯端末で通話を行う場合には、ユーザは携帯端末を手に取る必要があるため、表示装置を操作するための操作機器を操作して電話を受けた後、この操作機器を携帯端末に持ち替えるという手間が生じる。
【0014】
すなわち、操作機器を操作して携帯端末の操作を行うことを可能にするのみでは、通話時には依然として携帯端末を手に取らなければならず、ユーザに煩雑な動作を強いることになるという問題がある。
【0015】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、自装置を介して携帯端末等の通話装置の操作を行うことができるとともに、通話装置を手に取ることなく、その通話装置を介した通話を可能にする情報処理装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の情報処理装置は、上記課題を解決するために、遠隔操作装置から受信した制御信号に従って処理を行う通常動作モードと、遠隔操作装置から受信した制御信号に基づき、該制御信号に予め対応付けられた、通話装置の動作を制御するための通話装置制御信号を生成して該通話装置に送信する通話装置制御モードとを有する情報処理装置であって、自装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出手段と、上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、自装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送手段と、上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、自装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送手段とを備えていることを特徴としている。
【0017】
また、本発明の情報処理装置の制御方法は、上記課題を解決するために、遠隔操作装置から受信した制御信号に従って処理を行う通常動作モードと、遠隔操作装置から受信した制御信号に基づき、該制御信号に予め対応付けられた、通話装置の動作を制御するための通話装置制御信号を生成して該通話装置に送信する通話装置制御モードとを有する情報処理装置の制御方法であって、上記情報処理装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出ステップと、上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送ステップと、上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送ステップとを含むことを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話開始を検出した後、通話装置が通話先から受信した音声信号を受信して、音声出力装置に送信するとともに、音声入力装置から受信した音声信号を、通話先に送信する音声信号として通話装置に送信する。
【0019】
つまり、上記の構成によれば、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話装置が通話を開始したときには、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声入力装置が生成した音声信号が通話装置を介して通話先に送信される。また、通話装置が通話先から受信した音声信号は、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置に出力される。
【0020】
すなわち、上記の構成によれば、遠隔操作装置を用いて通話装置を操作することのできる通話装置制御モードとなっている状態では、通話装置を用いた通話を、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置および音声入力装置を用いて行うことができる。
【0021】
これにより、ユーザは、遠隔操作装置を用いて通話装置を操作することのできる通話装置制御モードにおいて、遠隔操作装置を通話装置に持ち替えることなく、通話装置を介した通話をスムーズに行うことができる。
【0022】
なお、上記音声入力装置および上記音声出力装置は、遠隔操作装置または情報処理装置に内蔵されていてもよいし、遠隔操作装置または情報処理装置に外付けされていてもよく、外付けの場合には取り外しが可能になっていてもよい。
【0023】
また、情報処理装置と、音声入力装置および音声出力装置との間で行われる音声信号の送受信では、情報処理装置と、上記音声入力装置および上記音声出力装置とが直接に音声信号を送受信してもよいし、他の装置を介在させて音声信号を送受信してもよい。要は、情報処理装置が送信した音声信号が音声出力装置に到達し、音声入力装置が生成した音声信号が情報処理装置に到達するようになっていればよい。
【0024】
また、上記通話検出手段は、上記通話装置が通話を終了したことを検出し、上記受信音声転送手段は、上記通話検出手段が通話の終了を検出したときに、音声信号の上記音声出力装置への送信を停止し、上記送信音声転送手段は、上記通話検出手段が通話の終了を検出したときに、音声信号の上記通話装置への送信を停止することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、通話装置が通話を終了したことを検出したときに、音声信号の音声出力装置への送信を停止するとともに、音声信号の通話装置への送信を停止するので、通話終了後に、無駄に音声信号の送信が行われることがなくなる。
【0026】
また、上記音声出力装置及び上記音声入力装置は、上記遠隔操作装置に備えられており、上記受信音声転送手段は、上記遠隔操作装置を介して上記音声出力装置に音声信号を送信し、上記送信音声転送手段は、上記音声入力装置が生成した音声信号を、上記遠隔操作装置を介して受信することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、情報処理装置から、遠隔操作装置を介して、該遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号が送信され、遠隔操作装置が備える音声入力装置が生成した音声信号を、情報処理装置が遠隔操作装置を介して受信する。
【0028】
すなわち、上記の構成によれば、遠隔操作装置が備える音声入力装置と音声出力装置とを用いて、通話装置を介した通話を行うことができる。これにより、ユーザは、遠隔操作装置を用いて通話装置を操作し、通話装置への電話の着信を受けた後、遠隔操作装置を通話装置に持ち替えることなく、スムーズに通話を行うこともできる。
【0029】
また、上記通話装置は、通話先と音声信号及び画像信号を送受信するテレビ電話機能を備え、上記通話検出手段は、自装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置がテレビ電話による通信を開始したことを検出し、上記通話検出手段が、テレビ電話による通信の開始を検出した後、上記通話装置から送信される、該通話装置が通話先から受信した画像信号を受信して自装置の備える表示装置に表示する画像出力制御手段と、上記通話検出手段が、テレビ電話による通信の開始を検出した後、画像を撮影して画像信号を生成する撮像装置に撮影を開始させるとともに、該撮像装置から受信した画像信号を、上記通話先に送信する画像信号として、上記通話装置に送信する画像入力制御手段とを備えていることが好ましい。
【0030】
上記の構成によれば、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、テレビ電話による通信の開始を検出した後、通話装置が通話先から受信した画像信号を受信して、表示装置に表示するとともに、撮像装置に撮像を開始させ、この撮像装置から受信した画像信号を、通話先に送信する画像信号として通話装置に送信する。
【0031】
つまり、上記の構成によれば、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話装置がテレビ電話による通信を開始したときには、情報処理装置の制御で動作する撮像装置が生成した画像信号が通話装置を介して通話先に送信される。また、通話装置が通話先から受信した画像信号は、情報処理装置が備えている表示装置に表示される。
【0032】
したがって、ユーザは、遠隔操作装置を用いて通話装置を操作することのできる通話装置制御モードにおいて、情報処理装置の制御で動作する撮像装置に画像を撮影させるとともに、通話先から受信した画像信号に基づく画像を情報処理装置の表示装置に表示させて、通話装置を介したテレビ電話による通話を、遠隔操作装置を通話装置に持ち替えることなく、スムーズに行うことができる。
【0033】
なお、上記撮像装置および上記表示装置は、情報処理装置に組み込まれていてもよいし、情報処理装置に外付けされていてもよく、外付けの場合には取り外しが可能になっていてもよい。
【0034】
また、情報処理装置と、表示装置および撮像装置との間で行われる画像信号の送受信では、情報処理装置と、表示装置および撮像装置とが直接に画像信号を送受信してもよいし、他の装置を介在させて画像信号を送受信してもよい。要は、情報処理装置が送信した画像信号が表示装置に到達し、撮像装置が生成した画像信号が情報処理装置に到達するようになっていればよい。
【0035】
また、本発明の通話装置は、上記課題を解決するために、自装置の操作部に対する入力操作に従って処理を行う通常動作モードと、情報処理装置から受信した通話装置制御信号に従って処理を行う被制御モードとを有する通話装置であって、上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有するものであり、自装置が上記被制御モードとなっている状態において、自装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、上記情報処理装置に送信する通話開始通知手段と、上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送手段と、上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送手段とを備えていることを特徴としている。
【0036】
また、本発明の通話装置の制御方法は、上記課題を解決するために、自装置の操作部に対する入力操作に従って処理を行う通常動作モードと、自装置と通信接続された情報処理装置の制御に従って処理を行う被制御モードとを有する通話装置の制御方法であって、上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有するものであり、上記通話装置が上記被制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、上記情報処理装置に送信する通話開始通知ステップと、上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送ステップと、上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送ステップとを含むことを特徴としている。
【0037】
上記の構成によれば、通話装置は、被制御モードとなっている状態において、通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を情報処理装置に送信するとともに、情報処理装置から受信した音声信号を通話先に送信する。
【0038】
また、上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有している。
【0039】
このため、情報処理装置は、通話開始通知の受信をトリガとして、音声入力装置が生成した音声信号を通話装置に送信することができる。また、通話装置から音声信号を受信したときには、その音声信号を音声出力装置に送信して音声出力させることができる。
【0040】
つまり、上記の構成によれば、通話装置は、被制御モードで通話を開始したときには、情報処理装置に送信することによって、その音声信号に基づく音声を、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置から出力させることができるとともに、音声入力装置が生成した音声信号を、情報処理装置を介して受信し、これを通話先に送信することができる。
【0041】
すなわち、上記の構成によれば、情報処理装置の制御に従って処理を行う被制御モードでは、通話装置を用いた通話を、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置および音声入力装置を用いて行うことができる。これにより、ユーザは、通話装置を手に取ることなく、通話装置を介した通話をスムーズに行うことができる。
【0042】
なお、上記被制御モードでは、通常モードと同様に、自装置の操作部に対する入力操作も受け付けるようになっていてもよいし、操作部に対する入力操作は受け付けず、情報処理装置の制御のみに従って動作するようになっていてもよい。
【0043】
また、上記情報処理装置と、上記通話装置とを含む音声通話システムであれば、上記情報処理装置および上記通話装置と同様の効果を奏する。
【0044】
なお、上記情報処理装置および上記通話装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報処理装置または上記通話装置の各手段として動作させることにより、上記情報処理装置または上記通話装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0045】
以上のように、本発明に係る情報処理装置は、自装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出手段と、上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、自装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送手段と、上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、自装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送手段とを備えている構成である。
【0046】
また、本発明に係る情報処理装置の制御方法は、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出ステップと、上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送ステップと、上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送ステップとを含む構成である。
【0047】
そして、以上のように、本発明に係る通話装置は、自装置が被制御モードとなっている状態において、自装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、情報処理装置に送信する通話開始通知手段と、上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送手段と、上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送手段とを備えている構成である。
【0048】
また、本発明に係る通話装置の制御方法は、通話装置が被制御モードとなっている状態において、通話装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、情報処理装置に送信する通話開始通知ステップと、上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送ステップと、上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送ステップとを含む構成である。
【0049】
したがって、情報処理装置を介して通話装置の動作を制御可能な状態(通話装置制御モード、被制御モード)において、通話装置を用いた通話を、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置および音声入力装置を用いて行うことができる。これにより、ユーザは、通話装置を手に取ることなく、通話装置を介した通話をスムーズに行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態を示すものであり、表示システムに含まれるテレビおよび携帯電話機の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る表示システムの概要を示す図である。
【図3】リモートコントローラのキー配置の一例を示す図である。
【図4】本実施形態における、テレビが表示する外部入力表示画像の一例を示す図である。
【図5】キーガイダンスの表示例を示す図である。
【図6】テレビの機種情報の一例を示す図である。
【図7】キー変換情報の一例を示す図である。
【図8】携帯電話機の操作部のキー配置の一例を示す図である。
【図9】キー変換情報特定テーブルの一例を示す図である。
【図10】表示システムに含まれるテレビ及び携帯電話機の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】テレビキー情報解析処理、および、携帯電話機キー情報解析処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】携帯電話機の機種情報の一例を示す図である。
【図13】キー変換情報特定テーブルの一例を示す図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係る表示システムの概要を示す図である。
【図15】上記実施形態に係る表示システムに含まれるテレビ、携帯電話機、およびリモートコントローラの要部構成を示すブロック図である。
【図16】上記実施形態に係る表示システムに含まれるテレビ及び携帯電話機が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】テレビ側音声制御変更処理及び携帯側音声制御変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】テレビ電話が可能な表示システムに含まれる、テレビ、携帯電話機、およびリモートコントローラの要部構成を示すブロック図である。
【図19】テレビ電話時にテレビが実行するテレビ側テレビ電話処理、およびテレビ電話時に携帯電話機が実行する携帯側テレビ電話処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
〔前提となる第1の実施形態〕
以下、本発明の前提となる第1の実施形態について、図1から図11に基づいて詳細に説明する。
【0052】
〔システムの概要〕
本実施形態の表示システム3の概要について、図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態に係る表示システム3の概要を示す図である。図示のように、表示システム3は、テレビ(表示装置)1と携帯電話機(端末装置)2とを通信接続してなるシステムである。
【0053】
テレビ1は、テレビジョン放送の電波を受信して選局し、映像および音声を出力(表示)するものである。本実施形態では、表示システムを構成する表示装置として、テレビ1を適用しているが、これに限るものではない。例えば、表示システムを構成する表示装置として、画像を表示する機能を備える表示装置であればよく、PC等を適用することができる。また、テレビ1は、図2に示すリモートコントローラ15からの信号によって、信号に応じた種々の処理を行う。具体的には、テレビ1は、リモートコントローラ15から送信された信号を受信して、チャンネルを切り替える処理を行ったり、番組表やメニュー画面を表示する処理を行ったりする。
【0054】
リモートコントローラ15は、テレビ1に付属されている操作機器であって、ユーザがテレビ1を遠隔操作するために用いられるものである。ユーザがリモートコントローラ15に備えられたキー(ボタン)を押すことによって、リモートコントローラ15は、ユーザに押されたキーに対応する信号を送信するものである。
【0055】
本実施形態では、リモートコントローラ15は、一般的な赤外線通信を利用してテレビ1に信号を送信する。なお、リモートコントローラ15とテレビ1との通信方式は、赤外線通信に限るものではなく、赤外線以外の電波による通信など、あらゆる無線通信方式、有線通信方式を適用することができる。
【0056】
また、本実施形態のリモートコントローラ15は、図3に示すように、電源キー、操作切替キー、数字キー(1〜12)、番組表キー、および、メニューキーを備える。電源キーは、テレビ1の電源をオンまたはオフするためのキーである。操作切替キーは、テレビ1の操作モードを切り替えるためのキーである。操作モードについては、詳細は後述する。数字キーは、テレビ1のチャンネルの切り替えや、テレビ1への数字の入力等に使用するためのキーである。番組表キー、メニューキーは、それぞれ、テレビ1に番組表、メニュー画面を表示させるためのキーである。
【0057】
図3は、リモートコントローラ15のキー配置の一例を示す図である。なお、リモートコントローラ15が、上述のキー以外に、例えば、十字キーや決定キー等を備えていてもよい。また、図3に示すリモートコントローラ15のキー配置はあくまで一例であって、図3に示すキー配置に限るものではなく、キー配置を任意に設計してもよい。
【0058】
携帯電話機2は、携帯可能な電話機であって、無線通信を利用して、他の携帯電話機や固定電話機と音声通信を行うものである。携帯電話機2は、電話の機能だけではなく、インターネットおよびメール等の機能を備えていてもよい。携帯電話機2は、各機能の処理を実行する際に、その処理の結果を、自装置の表示部に画像として表示するものである。具体的には、ユーザが携帯電話機2を操作して、電話番号を入力すると、携帯電話機2は、表示部に入力された番号を表示する。また、ユーザが音声通話開始キーを押すと、携帯電話機2は、通信先の携帯電話機と接続を開始する旨を表示部に表示する。このように、携帯電話機2は、自身が処理している内容(処理した結果)をユーザに通知するために、自身が処理している内容(処理した結果)を示す画像を生成し、生成した画像を表示部に出力するものである。
【0059】
なお、本実施形態では、表示システムを構成する端末装置として、携帯電話機2を適用しているが、これに限るものではない。例えば、表示システムを構成する端末装置として、PDA、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯ゲーム機等であってもよい。
【0060】
本実施形態では、テレビ1と携帯電話機2とは、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)ケーブルで接続されているものとする。ただし、テレビ1と携帯電話機2との接続方式は、これに限るものではなく、例えば、USBケーブル等の有線接続方式であってもよいし、無線LAN等の無線接続方式であってもよい。
【0061】
さらに、携帯電話機2は、自装置の表示部に出力する画像である出力画像をテレビ1に送信するものである。また、テレビ1は、携帯電話機2の出力画像を受信して、自装置の表示部に、受信した出力画像を含む画像を表示するものである。
【0062】
本発明は、上述の表示システム3において、テレビ1が携帯電話機2の出力画像を含む画像を表示している際に、リモートコントローラ15を操作することによって、携帯電話機2を制御するものである。つまり、テレビ1には、2つの表示モードが存在し、テレビ1が受信したテレビジョン放送の電波に基づく画像(映像)を表示する通常表示モードと、携帯電話機2から受信した携帯電話機2の出力画像を含む画像を表示する外部入力表示モードとが存在する。さらに、テレビ1が外部入力表示モードの場合、2つの操作モードが存在し、ユーザがリモートコントローラ15を操作することによって、テレビ1を操作できる状態であるテレビ操作モードと、ユーザがリモートコントローラ15を操作することによって、携帯電話機2を操作できる状態である携帯電話機操作モード(端末制御モード)とが存在する。
【0063】
上述の、テレビ1が外部入力表示モードの場合に、テレビ1に表示される画像を外部入力表示画像と称する。ここで、テレビ1が表示する外部入力表示画像の一例を図4に基づいて説明する。図4は、本実施形態における、テレビ1が表示する外部入力表示画像の一例を示す図である。
【0064】
図4に示すように、テレビ1の画面に外部入力表示画像71が表示されており、外部入力表示画像71には、テレビ映像表示領域72、携帯電話機出力画像表示領域73、キーガイダンス表示領域74および操作マーク75が含まれる。なお、外部入力表示画像71には、少なくとも携帯電話機出力画像表示領域73が含まれていればよい。換言すると、テレビ1が携帯電話機2から携帯電話機2の出力画像を受信している場合、テレビ1は、携帯電話機2の出力画像を全画面に表示してもよい。
【0065】
テレビ映像表示領域72は、テレビ1が受信したテレビジョン放送の電波に基づく画像(映像)を表示する領域である。つまり、テレビ1が通常表示モード時に表示する画像を表示する領域である。
【0066】
携帯電話機出力画像表示領域73は、テレビ1が受信した携帯電話機2の出力画像を表示する領域である。
【0067】
キーガイダンス表示領域74は、キーガイダンスを表示する領域である。キーガイダンスとは、テレビ1が携帯電話機操作モード時に、リモートコントローラ15のキーと、携帯電話機2のキーとの対応関係をユーザに通知するものである。キーガイダンスの表示例を図5に示す。
【0068】
図5に示すように、図3に示すリモートコントローラ15と同じ位置にキー(ボタン)が配置されている。ただし、図3に示すリモートコントローラ15と異なり、各キーのラベルには、対応する携帯電話機2のキーのラベルが表示されている。図示の例では、リモートコントローラ15の「1」キーは、携帯電話機2の「1/あ」キーに対応することが示されている。これによって、ユーザは、リモートコントローラ15のキーが、携帯電話機2のキーのどれにあたるかを直感的に判別し、リモートコントローラ15により携帯電話機2を操作することが可能となる。
【0069】
なお、図5に示す例では、「電源」キーおよび「操作切替」キーが破線で表示されている。これは、「電源」キーおよび「操作切替」キーがテレビ1の操作モードに依存しないキーであることを示す。つまり、「電源」キーは、テレビ1の操作モードがテレビ操作モード、携帯電話機操作モードに関わらず、テレビ1の電源をオンまたはオフするためのキーである。また、「操作切替」キーは、テレビ1の操作モードがテレビ操作モードの場合、テレビ1の操作モードを携帯電話機操作モードに切り替えるためのキーであり、テレビ1の操作モードが携帯電話機操作モードの場合、テレビ1の操作モードをテレビ操作モードに切り替えるためのキーである。
【0070】
操作マーク75は、テレビ1の操作モードがテレビ操作モードであるか、携帯電話機操作モードであるかをユーザに通知するものである。なお、ユーザに操作モードを通知する方法はこれに限らず、例えば、テレビ操作モード時にキーガイダンスを透明または半透明で表示し、携帯電話機操作モード時に通常に表示して、テレビ1の操作モードを通知してもよい。
【0071】
以下に、本実施形態に係るテレビ1および携帯電話機2の構成、および、その処理について説明する。
【0072】
〔テレビ1及び携帯電話機2の要部構成〕
本実施形態に係るテレビ1および携帯電話機2の構成について、図1に基づいて説明する。図1は、表示システム3に含まれるテレビ1および携帯電話機2の要部構成を示すブロック図である。
【0073】
<テレビ1の構成>
まず、テレビ1の構成について説明する。図示のように、テレビ1は、制御部10、記憶部11、表示部12、通信部13、および、キー情報受信部(操作情報取得手段)14を備えている。また、テレビ1には、テレビ1を遠隔操作可能な操作機器であるリモートコントローラ15が付属されている。テレビ1は、これらの部材以外にも、アンテナ、チューナ、スピーカ、マイク、バッテリー等の部材を備えていてもよいが、発明の特徴点とは関係がないため当該部材を図示していない。
【0074】
表示部12は、制御部10の指示に従って画像を表示するものである。表示部12は、制御部10の指示に従って画像を表示するものであればよく、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどを適用することが可能である。
【0075】
通信部13は、無線通信手段または有線通信手段によって、携帯電話機2などの他の装置と通信を行い、データのやりとりを行うものである。本実施形態では、通信部13が外部インターフェースとして機能し、携帯電話機2とHDMIケーブルで接続されているものとする。
【0076】
キー情報受信部14は、リモートコントローラ15から送信された信号を受信するものである。本実施形態では、リモートコントローラ15が、赤外線通信を利用してテレビ1に信号を送信するため、キー情報受信部14が赤外線受光部として機能する。
【0077】
なお、テレビ1が操作部(不図示)を備えていてもよい。この場合、リモートコントローラ15を操作してテレビ1を制御するのと同様に、操作部を操作してテレビ1を制御してもよい。この場合、キー情報受信部14は、操作部から操作情報を取得する操作情報取得手段として機能する。
【0078】
制御部10は、記憶部11から一時記憶部(不図示)に読み出されたプログラムを実行することにより、各種の演算を行うと共に、テレビ1が備える各部を統括的に制御するものである。
【0079】
本実施形態では、制御部10は、機能ブロックとして、表示制御部(表示制御手段)21、テレビ制御部22、モード切替部23、外部入力制御部26、キー情報変換部(操作情報変換手段、操作情報送信手段)27、および、機種情報管理部28を備える構成である。これらの制御部10の各機能ブロック(21〜23、26〜28)は、CPU(central processing unit)が、ROM(read only memory)等で実現された記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等で実現された一時記憶部に読み出して実行することで実現できる。
【0080】
表示制御部21は、テレビ制御部22、外部入力制御部26の指示に従って、画像を生成し、生成した画像を表示部12に出力するものである。具体的には、表示制御部21は、通常表示モード時では、テレビ制御部22の指示に従って、テレビ1が受信したテレビジョン放送の電波から画像(映像)を生成し、生成した画像を表示部12に表示させるものである。また、表示制御部21は、外部入力表示モード時には、外部入力制御部26の指示に従って、外部入力表示画像を生成し、生成した外部入力表示画像を表示部12に表示させるものである。
【0081】
テレビ制御部22は、キー情報受信部14から送信されたテレビ1を動作させるためのキー情報(テレビキー情報:第1の操作情報)に基づいて、テレビ1を制御するものである。例えば、テレビ制御部22は、受信したテレビキー情報が電源のオン/オフを示すものであれば、テレビ1の電源をオンまたはオフするように制御する。また、テレビ制御部22は、テレビ1が通常表示モード時には、受信したテレビキー情報が所定のチャンネルを指定するものであれば、チューナ(不図示)に対して、アンテナ(不図示)で受信したテレビジョン放送の電波から、指定のチャンネルを選局するように指示し、チューナが電波から変換した映像信号を表示部12に表示するように表示制御部21に指示する。また、テレビ制御部22は、テレビ1が外部入力表示モード時には、受信したテレビキー情報が所定のチャンネルを指定するものであれば、チューナ(不図示)に対して、アンテナ(不図示)で受信したテレビジョン放送の電波から、指定のチャンネルを選局するように指示し、チューナが電波から変換した映像信号をテレビ映像表示領域72に組み込むように表示制御部21に指示する。
【0082】
テレビ制御部22は、テレビ1が通常表示モードの場合、テレビキー情報に基づいて、テレビ1を制御する。また、テレビ制御部22は、テレビ1が外部入力表示モードであって、テレビ操作モードの場合、テレビキー情報に基づいて、テレビ1を制御する。さらに、テレビ制御部22は、テレビ1が外部入力表示モードであって、携帯電話機操作モードの場合に、キー情報受信部14が操作モードに依存しないテレビキー情報(「電源」キー、「操作切替」キー等)を受信した場合、テレビキー情報に基づいて、テレビ1を制御する。
【0083】
モード切替部23は、テレビ1のモードを切り替えるものであり、表示モード切替部24および操作モード切替部25を備える。
【0084】
表示モード切替部24は、テレビ1の表示モードを切り替えるものである。例えば、表示モード切替部24は、キー情報受信部14を介して、リモートコントローラ15から表示モードの切替指示を受信して、テレビ1の表示モードを切り替えてもよい。また、表示モード切替部24は、テレビ1が携帯電話機2と通信接続されたことを示す情報を通信部13から受信して、テレビ1の表示モードを通常表示モードから外部入力表示モードに切り替えてもよい。また、表示モード切替部24は、テレビ1が携帯電話機2との通信接続を終了したことを示す情報を通信部13から受信して、テレビ1の表示モードを外部入力表示モードから通常表示モードに切り替えてもよい。
【0085】
操作モード切替部25は、テレビ1の操作モードを切り替えるものである。例えば、操作モード切替部25は、キー情報受信部14を介して、リモートコントローラ15から表示モードの切替指示(「操作切替」キー)を受信して、テレビ1の操作モードを切り替えてもよい。
【0086】
外部入力制御部26は、外部入力表示モード時に、表示制御部21に対して、外部入力表示画像71を生成して、表示部12に表示するように指示するものである。また、外部入力制御部26は、外部入力表示画像71における携帯電話機出力画像表示領域73に、携帯電話機2から受信した携帯電話機2の出力画像を組み込むように、表示制御部21に指示する。
【0087】
また、外部入力制御部26は、外部入力表示画像71におけるキーガイダンス表示領域74に表示させる画像を生成するものである。外部入力制御部26は、キー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報(操作情報変換テーブル)を参照して、リモートコントローラ15のキーが携帯電話機2のどのキーに対応するかを特定し、記憶部11に格納されているリモートコントローラ15のキー配置情報に基づいて、キーガイダンス画像を生成する。外部入力制御部26は、生成したキーガイダンス画像を外部入力表示画像71におけるキーガイダンス表示領域74に組み込むように、表示制御部21に指示する。なお、リモートコントローラ15のキー配置情報とは、リモートコントローラ15の各キーのリモートコントローラ15における位置を示す情報である。
【0088】
キー情報変換部27は、テレビ1の操作モードが携帯電話機操作モードである場合、記憶部11のキー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報を参照して、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報を、対応する携帯電話機キー情報に変換するものである。そして、キー情報変換部27は、変換後の携帯電話機キー情報を通信部13を介して携帯電話機2に送信する。ここで、携帯電話機キー情報(第2の操作情報)とは、携帯電話機2を動作させるためのキー情報である。
【0089】
なお、本実施形態では、テレビ1と携帯電話機2とがHDMIケーブルで接続されているため、キー情報変換部27は、HDMI CECコマンドを利用して、変換後の携帯電話機キー情報を送信する。また、キー情報変換部27は、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報が、キー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報に含まれていない場合、テレビ制御部22に、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報に基づいて動作するように指示する。
【0090】
機種情報管理部28は、テレビ1が外部入力表示モードに移行すると、記憶部11の機種情報記憶部31に格納されているテレビ1の機種情報を読み出し、通信部13を介して、読み出したテレビ1の機種情報を携帯電話機2に送信するものである。そして、機種情報管理部28は、テレビ1の機種情報を携帯電話機2に送信した後、携帯電話機2からキー変換情報を受信すると、受信したキー変換情報を記憶部11のキー変換情報記憶部32に格納する。
【0091】
記憶部11は、制御部10が実行する制御プログラムおよびOSプログラム、ならびに、制御部10が、テレビ1が有する各種機能(例えば、後述の、初期設定処理、表示処理、テレビキー情報解析処理など)を実行するときに読み出す各種の固定データを記憶するものである。本実施形態では、記憶部11には、例えば、機種情報記憶部31、および、キー変換情報記憶部32が含まれており、各種の固定データを記憶する。記憶部11は、例えば、内容の書き換えが可能な不揮発性メモリである、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、フラッシュメモリなどで実現される。なお、内容の書き換えが不要な情報を記憶する記憶部としては、上述したとおり、記憶部11とは別の、図示しない、読出し専用の半導体メモリであるROMなどで実現されてもよい。
【0092】
機種情報記憶部31は、テレビ1の機種を特定するテレビ1の機種情報(第1の機種情報)を格納するものである。機種情報記憶部31に格納されているテレビ1の機種情報として、例えば、図6に示すようなデータであればよい。図6は、テレビ1の機種情報の一例を示す図である。図6の例では、機種情報記憶部31には、テレビ1の機種情報として、テレビ1の機種を識別する文字列「TV1234A」が格納されている。
【0093】
キー変換情報記憶部32は、キー情報変換部27が、テレビキー情報から対応する携帯電話機キー情報に変換する際に参照するキー変換情報を格納するものである。キー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報として、例えば、図7に示すようなデータであってもよい。図7は、キー変換情報の一例を示す図である。図7に示す例では、キー変換情報記憶部32には、キー変換情報IDが「001」のキー変換情報が格納されている。
【0094】
<携帯電話機2の構成>
次に、携帯電話機2の構成について説明する。図示のように、携帯電話機2は、制御部40、記憶部41、表示部42、通信部43、および、操作部44を備えている。携帯電話機2は、これらの部材以外にも、スピーカ、マイク、バッテリー等の部材を備えていてもよいが、発明の特徴点とは関係がないため当該部材を図示していない。
【0095】
表示部42は、制御部40の指示に従って画像を表示するものである。表示部42は、制御部40の指示に従って画像を表示するものであればよく、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどを適用することが可能である。
【0096】
通信部43は、無線通信手段または有線通信手段によって、テレビ1などの他の装置と通信を行い、データのやりとりを行うものである。本実施形態では、通信部43が外部インターフェースとして機能し、テレビ1とHDMIケーブルで接続されているものとする。
【0097】
操作部44は、ユーザが携帯電話機2に指示信号を入力し、操作するためのものである。本実施形態では、操作部44は、図6に示すように、オンフックキー、オフフックキー、および、テンキーで構成されているものとする。オンフックキーは、携帯電話機2に音声通話機能を開始させるためのキーである。オフフックキーは、携帯電話機2に音声通話機能を終了させるためのキーである。テンキーは、数字、文字、記号等の入力などに使用するためのキーである。
【0098】
図8は、携帯電話機2の操作部44のキー配置の一例を示す図である。なお、操作部44が、上述のキー以外に、例えば、十字キーやファンクションキー等を備えていてもよい。また、図8に示す操作部44のキー配置はあくまで一例であって、図8に示すキー配置に限るものではなく、キー配置を任意に設計してもよい。
【0099】
制御部40は、記憶部41から一時記憶部(不図示)に読み出されたプログラムを実行することにより、各種の演算を行うと共に、携帯電話機2が備える各部を統括的に制御するものである。
【0100】
本実施形態では、制御部40は、機能ブロックとして、表示制御部51、出力モード切替部52、携帯電話機制御部53、および、キー変換情報特定部(機種情報取得手段、操作情報変換テーブル特定手段、変換テーブル送信手段)54を備える構成である。これらの制御部40の各機能ブロック(51〜54)は、CPUが、ROM等で実現された記憶装置に記憶されているプログラムをRAM等で実現された一時記憶部に読み出して実行することで実現できる。
【0101】
表示制御部51は、携帯電話機制御部53の指示に従って、画像を生成し、生成した画像を出力するものである。表示制御部51は、通常出力モード時には、生成した画像を表示部42に出力し、外部出力モード時には、生成した画像を通信部43を介してテレビ1に送信する。なお、表示制御部51は、外部出力モード時にも、画像をテレビ1に送信すると共に、表示部42に出力してもよい。
【0102】
出力モード切替部52は、携帯電話機2の出力モードを切り替えるものである。例えば、出力モード切替部52は、操作部44から出力モードの切替指示を受信して、携帯電話機2の出力モードを切り替えてもよい。また、出力モード切替部52は、携帯電話機2がテレビ1と通信接続されたことを示す情報を通信部43から受信して、携帯電話機2の出力モードを通常出力モードから外部出力モードに切り替えてもよい。また、出力モード切替部52は、携帯電話機2がテレビ1との通信接続を終了したことを示す情報を通信部43から受信して、携帯電話機2の出力モードを外部出力モードから通常出力モードに切り替えてもよい。
【0103】
携帯電話機制御部53は、操作部44から送信された携帯電話機2を動作させるためのキー情報(携帯電話機キー情報)に基づいて、携帯電話機2を制御するものである。例えば、携帯電話機制御部53は、受信した携帯電話機キー情報が音声通話の開始を示すものであれば、所定の相手と音声通話を開始するように携帯電話機2を制御し、音声通話を開始したことを示す画像を表示制御部51に生成するように指示する。また、携帯電話機制御部53は、受信した携帯電話機キー情報が記憶部41に格納されている動画の再生を示すものであれば、所定の動画を再生するように制御し、表示制御部51に再生する動画を出力するように指示する。
【0104】
キー変換情報特定部54は、テレビ1から通信部43を介して、テレビ1の機種情報を受信して、キー変換情報の特定処理を実行するものである。具体的には、キー変換情報特定部54は、記憶部41のキー変換情報特定テーブル記憶部62に格納されているキー変換情報特定テーブル(第1の特定テーブル)を参照して、受信したテレビ1の機種情報に対応付けられているキー変換情報を特定し、特定したキー変換情報をキー変換情報記憶部61から読み出す。そして、キー変換情報特定部54は、読み出したキー変換情報を通信部43を介してテレビ1に送信する。
【0105】
本実施形態では、キー変換情報特定部54は、テレビ1からテレビ1の機種情報として「TV1234A」という情報を受信し、図9に示すキー変換情報特定テーブルを参照して、「TV1234A」に対応するキー変換情報ID「001」を特定し、キー変換情報記憶部61に格納されているキー変換情報の中から、キー変換情報IDが「001」であるキー変換情報を読み出す。
【0106】
記憶部41は、制御部40が実行する制御プログラムおよびOSプログラム、ならびに、制御部40が、携帯電話機2が有する各種機能(例えば、後述の、初期設定処理、携帯電話機キー情報解析処理など)を実行するときに読み出す各種の固定データを記憶するものである。本実施形態では、記憶部41には、例えば、キー変換情報記憶部61、および、キー変換情報特定テーブル記憶部62が含まれており、各種の固定データを記憶する。記憶部41は、例えば、内容の書き換えが可能な不揮発性メモリである、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリなどで実現される。なお、内容の書き換えが不要な情報を記憶する記憶部としては、上述したとおり、記憶部41とは別の、図示しない、読出し専用の半導体メモリであるROMなどで実現されてもよい。
【0107】
キー変換情報記憶部61は、1つまたは複数のキー変換情報を格納するものである。各キー変換情報には、キー変換情報を一意に特定するキー変換情報IDが付与されている。キー変換情報記憶部61に格納されているキー変換情報の一例として、図7に示すキー変換情報であってよい。
【0108】
キー変換情報特定テーブル記憶部62は、テレビ1の機種情報から、キー変換情報を特定する際にキー変換情報特定部54が参照するキー変換情報特定テーブルを格納するものである。キー変換情報特定テーブル記憶部62に格納されているキー変換情報特定テーブルとして、例えば、図9に示すキー変換情報特定テーブルであってよい。図9は、キー変換情報特定テーブルの一例を示す図である。図9に示すように、キー変換情報特定テーブルでは、テレビの機種情報とキー変換情報IDとが対応付けられている。
【0109】
〔テレビ1および携帯電話機2の処理の流れ〕
本実施形態に係るテレビ1および携帯電話機2の処理の流れについて、図10および図11に基づいて説明する。図10は、表示システム3に含まれるテレビ1及び携帯電話機2の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0110】
図10に示すように、まず、テレビ1は、通常表示モードで動作しているものとし(S1)、携帯電話機2は、通常出力モードで動作しているものとする(S11)。
【0111】
テレビ1が通常表示モードで動作している間、表示モード切替部24は、外部入力表示モードへの切替指示が入力されるのを待つ(S2)。外部入力表示モードへの切替指示の入力がない場合(S2でNO)、表示モード切替部24は、表示モードの切り替えを行わず、テレビ1は通常表示モードで動作する(S1)。一方、外部入力表示モードへの切替指示がテレビ1に入力されると(S2でYES)、表示モード切替部24は、表示モードを外部入力表示モードに切り替える。そして、テレビ1は、外部入力表示モードで動作する。
【0112】
また、携帯電話機2が通常出力モードで動作している間、出力モード切替部52は、外部出力モードへの切替指示が入力されるのを待つ(S12)。外部出力モードへの切替指示の入力がない場合(S12でNO)、出力モード切替部52は、出力モードの切り替えを行わず、携帯電話機2は通常出力モードで動作する(S11)。一方、外部出力モードへの切替指示が携帯電話機2に入力されると(S12でYES)、出力モード切替部52は、出力モードを外部出力モードに切り替える。そして、携帯電話機2は、外部出力モードで動作する。
【0113】
テレビ1が外部入力表示モードに移行し、携帯電話機2が外部出力モードに移行すると、テレビ1および携帯電話機2は、初期設定処理(S3、S4、S13、S14)を実行する。
【0114】
具体的には、テレビ1が外部入力表示モードに移行すると、機種情報管理部28は、記憶部11の機種情報記憶部31に格納されているテレビ1の機種情報を読み出し、通信部13を介して、読み出したテレビ1の機種情報を携帯電話機2に送信する(S3)。
【0115】
携帯電話機2が外部出力モードに移行後、キー変換情報特定部54は、テレビ1から通信部43を介して、テレビ1の機種情報を受信すると、キー変換情報の特定処理を実行する(S4)。具体的には、キー変換情報特定部54は、記憶部41のキー変換情報特定テーブル記憶部62に格納されているキー変換情報特定テーブルを参照して、受信したテレビ1の機種情報に対応付けられているキー変換情報を特定し、特定したキー変換情報をキー変換情報記憶部61から読み出す。
【0116】
キー変換情報特定部54は、読み出したキー変換情報を通信部43を介してテレビ1に送信する(S14)。
【0117】
機種情報管理部28は、テレビ1の機種情報を携帯電話機2に送信した後、携帯電話機2からキー変換情報を受信すると、受信したキー変換情報を記憶部11のキー変換情報記憶部32に格納する(S4)。
【0118】
キー変換情報特定部54がテレビ1にキー変換情報を送信した後、携帯電話機2の表示制御部51は、携帯電話機制御部53の指示に基づいて画像を生成し、生成した画像を通信部43を介して、テレビ1に送信する(S15)。
【0119】
また、機種情報管理部28がキー変換情報を格納した後、テレビ1の表示制御部21は、表示処理を実行する(S5)。具体的には、テレビ1の表示制御部21は、外部入力制御部26の指示に基づいて外部入力表示画像を生成し、外部入力表示画像におけるテレビ映像表示領域には、テレビ制御部22の指示に基づいてテレビの画像を組み込み、外部入力表示画像における携帯電話機出力画像表示領域には、通信部13を介して受信した携帯電話機2の出力画像を組み込み、これらの画像を組み込んだ外部入力表示画像を表示部12に表示させる。
【0120】
次に、キー情報受信部14は、リモートコントローラ15からテレビキー情報が送信されるのを待つ(S6)。ここで、キー情報受信部14が、リモートコントローラ15からキー情報を受信すると、テレビ1は、テレビキー情報解析処理を実行する(S7)。また、携帯電話機2は、出力画像をテレビ1に送信した後、携帯電話機キー情報解析処理を実行する(S16)。テレビ1のテレビキー情報解析処理および携帯電話機2の携帯電話機キー情報解析処理の詳細については、後述する。
【0121】
テレビキー情報解析処理が実行された後、もしくは、S6においてキー情報受信部14がキー情報を受信しなかった場合(S6でNO)、表示モード切替部24は、通常表示モードへの切替指示が入力されるのを待つ(S8)。テレビ1に通常表示モードへの切替指示が入力されなければ(S8でNO)、再度、テレビ1の表示制御部21は、表示処理を実行する(S5)。一方、テレビ1に通常表示モードへの切替指示が入力されると(S8でYES)、表示モード切替部24は、表示モードを通常表示モードに切り替える。そして、テレビ1は、通常表示モードに移行する(S9)。テレビ1は、通常表示モードに移行した後、通常表示モードで動作する(S1)。
【0122】
また、携帯電話機キー情報解析処理が実行された後、出力モード切替部52は、通常出力モードへの切替指示が入力されるのを待つ(S17)。携帯電話機2に通常出力モードへの切替指示が入力されなければ(S17でNO)、再度、携帯電話機2の表示制御部51は、携帯電話機制御部53の指示に基づいて画像を生成し、生成した画像を通信部43を介して、テレビ1に送信する(S15)。一方、携帯電話機2に通常出力モードへの切替指示が入力されると(S17でYES)、出力モード切替部52は、表示モードを通常出力モードに切り替える。そして、携帯電話機2は、通常出力モードに移行する(S18)。携帯電話機2は、通常出力モードに移行した後、通常出力モードで動作する(S11)。
【0123】
なお、S9においてテレビ1が通常表示モードに戻り、S18において携帯電話機2が通常出力モードに戻った後、再び、テレビ1が外部入力表示モードに移行し、携帯電話機2が外部出力モードに移行した場合、テレビ1および携帯電話機2は、初期設定処理を実行しなくてもよい。つまり、この場合、テレビ1は、S3およびS4の処理を実行しなくてもよく、また、携帯電話機2は、S13およびS14の処理を実行しなくてもよい。
【0124】
〔テレビキー情報解析処理および携帯電話機キー情報解析処理の流れ〕
次に、図10に示すS7のテレビキー情報解析処理、および、S16の携帯電話機キー情報解析処理の流れについて、図11に基づいて説明する。図11は、テレビキー情報解析処理、および、携帯電話機キー情報解析処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0125】
まず、テレビ1が実行するテレビキー情報解析処理について説明する。
【0126】
キー情報受信部14がリモートコントローラ15からテレビキー情報を受信する(S21)。キー情報受信部14がテレビキー情報を受信すると、制御部10は、テレビ1の操作モードがテレビ操作モードであるか、携帯電話機操作モードであるかを判定する(S22)。テレビ1の操作モードがテレビ操作モードである場合、テレビ制御部22は、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報に基づく処理を行う(S23)。
【0127】
一方、テレビ1の操作モードが携帯電話機操作モードである場合、キー情報変換部27は、記憶部11のキー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報を参照して、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報を、対応する携帯電話機キー情報に変換する(S24)。そして、キー情報変換部27は、変換後の携帯電話機キー情報を通信部13を介して携帯電話機2に送信する(S25)。
【0128】
次に携帯電話機2が実行する携帯電話機キー情報解析処理について説明する。
【0129】
携帯電話機2の携帯電話機制御部53は、テレビ1から携帯電話機キー情報が送信されるのを待つ(S31)。テレビ1から携帯電話機キー情報を受信すると(S31でYES)、携帯電話機制御部53は、受信した携帯電話機キー情報に基づく処理を実行する(S32)。一方、テレビ1から携帯電話機キー情報が送信されなければ(S31でNO)、携帯電話機制御部53は、何も処理をせず、携帯電話機キー情報解析処理を終了する。
【0130】
上述のように、本発明に係る表示システム3では、テレビ1は、リモートコントローラ15からテレビキー情報を受信し、受信したテレビキー情報を対応する携帯電話機キー情報に変換して、変換後の携帯電話機キー情報を携帯電話機2に送信する。次に、携帯電話機2は、受信した携帯電話機キー情報に基づいて動作し、出力画像をテレビ1に送信する。そして、テレビ1は、携帯電話機2が出力する出力画像を受信して、受信した出力画像を表示する。
【0131】
そのため、テレビ1を視聴するユーザは、リモートコントローラ15を操作してテレビ1にテレビキー情報を送信することによって、送信したテレビキー情報に対応する携帯電話機キー情報に基づいて携帯電話機2を動作させて、テレビ1にその動作に基づく携帯電話機2の出力画像を表示させることができる。すなわち、ユーザは、テレビ1に携帯電話機2の出力画像を表示させている状態において、リモートコントローラ15を操作することによって、携帯電話機2を操作し、その操作に基づく携帯電話機2の出力画像をテレビ1に表示させることができる。
【0132】
よって、ユーザは、テレビ1に携帯電話機2の出力画像を表示させている状態であっても、リモートコントローラ15のみを操作して、テレビ1に表示させている画像を制御することができるという効果を奏する。つまり、ユーザがリモートコントローラ15および携帯電話機2の両方を操作する必要がないため、テレビ1に携帯電話機2の出力画像を表示させている状態において、ユーザの操作を簡易にすることができるという効果を奏する。
【0133】
さらに、一般的に、リモートコントローラ15に備えられたキー(操作ボタン)の方が、携帯電話機2のキー(操作ボタン)より大きいため、リモートコントローラ15の方が操作しやすい。そのため、テレビ1に携帯電話機2の出力画像を表示させている状態において、携帯電話機2を操作することによって、テレビ1および携帯電話機2を制御するより、リモートコントローラ15を操作することによって、テレビ1および携帯電話機2を制御した方が操作性が向上し、ユーザにとって利便性が高くなる。
【0134】
また、上述のように、本発明に係る表示システム3では、テレビ1にキーガイダンスを表示することによって、ユーザは、リモートコントローラ15のキーが携帯電話機2のどのキーに対応しているかを知ることができる。これにより、ユーザは、リモートコントローラ15を操作して、携帯電話機2に所望の動作を実行させることができる。
【0135】
その上、一般的に、携帯電話機2は、他の操作機器(リモートコントローラ15など)と異なり、固有のキー(操作ボタン)を備えている。また、携帯電話機2のキーは、他の操作機器と同機能のキーを備えていたとしても、そのキーの位置(キー配置)は、他の操作機器と異なる場合が多い。そのため、図5に示すようなキーガイダンスを表示することによって、ユーザは、携帯電話機2が固有に備えるキーであっても、そのキーがリモートコントローラ15等の操作機器のどのキーに対応しているかを直感的に理解することができる。
【0136】
また、上述のように、本発明に係る表示システム3では、携帯電話機2は、テレビ1からテレビ1の機種情報を取得し、テレビ1の機種情報に対応付けられているキー変換情報を特定し、特定したキー変換情報をテレビ1に送信する。これにより、出力画像の送信先であるテレビ1に対応するキー変換情報を特定し、そのキー変換情報を対応するテレビ1に送信することができる。
【0137】
すなわち、携帯電話機2が、出力画像の送信先であるテレビ1等の外部機器の機種を判別し、判別した機種に応じたキー変換情報を、当該外部機器に供給することによって、携帯電話機2の出力画像の送信先として、テレビやPC、他の携帯電話機等の様々な種類の外部機器に適用することができる。
【0138】
〔前提となる第2の実施形態〕
上記の実施形態では、携帯電話機2のキー変換情報特定部54がテレビ1の機種情報を用いて、記憶部41に格納されているキー変換情報を特定したが、本発明の前提となる第2の実施形態として、携帯電話機2のキー変換情報特定部54が、テレビ1の機種情報および自装置(携帯電話機2)の機種情報を用いて、ネットワーク上のサーバ(不図示)から、キー変換情報を取得する例を、図12および図13に基づいて説明する。第2の実施形態では、上記の実施形態において、以下に説明するように、記憶部41に格納されている情報と、キー変換情報特定部54が実行する処理とが異なるのみで、その他の構成は、上記の実施形態と同様である。
【0139】
本実施形態では、携帯電話機2の記憶部41には、キー変換情報およびキー変換情報特定テーブルが格納されておらず、代わりに、携帯電話機2の機種情報(第2の機種情報)が格納されている。携帯電話機2の記憶部41に格納されている携帯電話機2の機種情報は、例えば、図12に示すようなデータであればよい。図12は、携帯電話機2の機種情報の一例を示す図である。図12に示す例では、携帯電話機2の記憶部41には、携帯電話機2の機種情報として、携帯電話機2の機種を識別する文字列「HP9876Z」が格納されている。
【0140】
また、本実施形態では、携帯電話機2は、通信部43がネットワークを介してサーバと接続しており、携帯電話機2は、当該サーバとデータのやりとりが可能な状態である。このサーバには、図13に示すキー変換情報特定テーブル(第2の特定テーブル)と、図7に示すキー変換情報とが格納されている。なお、サーバには、キー変換情報が1つまたは複数格納されている。
【0141】
本実施形態において、図13に示すように、キー変換情報特定テーブルは、テレビ1の機種情報および携帯電話機2の機種情報と、キー変換情報IDとが対応付けられている。
【0142】
次に、キー変換情報特定部54が実行するキー変換情報の特定処理について説明する。まず、キー変換情報特定部54は、テレビ1から通信部43を介して、テレビ1の機種情報「TV1234A」を受信すると、記憶部41から図12に示す携帯電話機2の機種情報「HP9876Z」を読み出す。次に、キー変換情報特定部54は、サーバに格納されているキー変換情報特定テーブル(図13)を参照し、受信したテレビ1の機種情報「TV1234A」と、読み出した携帯電話機2の機種情報「HP9876Z」とに対応付けられているキー変換情報ID「001」を特定する。そして、キー変換情報特定部54は、特定したキー変換情報IDが「001」であるキー変換情報(図7)を、サーバから取得する。取得した後、キー変換情報特定部54は、取得したキー変換情報をテレビ1に送信する。
【0143】
〔変形例1〕
上記の実施形態では、テレビ1と携帯電話機2とがHDMIケーブルで接続されているが、変形例1として、テレビ1と携帯電話機2とがBluetooth(登録商標)によって無線接続されている例を説明する。変形例1では、上記の実施形態において、テレビ1と携帯電話機2との接続方式が異なるのみで、その他の構成は、上記の実施形態と同様である。
【0144】
テレビ1と携帯電話機2とがBluetooth(登録商標)によって無線接続されている場合、携帯電話機2の表示制御部51は、出力画像をテレビ1に送信する際に、Bluetoothのプロファイルの1つである、Video Distribution Profile(VDP)を使用して送信する。また、テレビ1のキー情報変換部27は、変換後の携帯電話機キー情報を携帯電話機2に送信する際に、Bluetoothのプロファイルの1つである、Human Interface Device Profile(HID)を使用して送信する。
【0145】
〔第3の実施形態〕
以下、本発明の実施形態である第3の実施形態について、図14〜図19に基づいて詳細に説明する。
【0146】
なお、上述の実施形態と同じ構成要素については、同一の部材番号を付し、その説明を省略する。ここでは、上述の実施形態との相違点を中心に説明し、特に説明していない構成要素は、上述の実施形態と同様の構成・機能を有するものとする。
【0147】
〔システムの概要〕
第3の実施形態の表示システム(音声通話システム)6の概要について、図14に基づいて説明する。図14は、本実施形態に係る表示システム6の概要を示す図である。図示のように、表示システム6は、テレビ(情報処理装置)4と、携帯電話機(通話装置)5と、リモートコントローラ(遠隔操作装置)16とを含むシステムである。
【0148】
テレビ4は、図2のテレビ1と同様の機能を有するとともに、音声信号の送受信機能を有するものである。なお、詳細は後述するが、テレビ4が送受信する音声信号は、携帯電話機5の通話機能によって、該携帯電話機5と、通話先の装置である通話相手装置(図示せず)との間で送受信される音声信号である。
【0149】
携帯電話機5は、図2の携帯電話機2と同様の機能を有する。また、通話の開始および終了をテレビ4に通知する機能と、通話相手装置との間で送受信される音声信号の入力経路および出力経路を制御する機能を有する。なお、携帯電話機5による通話は、携帯電話網を介して行われるものであってもよいし、インターネット等のような他の通信ネットワークを介して行われるものであってもよい。
【0150】
リモートコントローラ16は、図2のリモートコントローラ15と同様の機能を有するとともに、ユーザの声を音声信号に変換することによって、携帯電話機5の通話相手装置に送信する音声信号を生成し、これをテレビ4に送信する機能と、テレビ4から携帯電話機5の通話相手装置から受信した音声信号を受信して音声出力する機能とを有する。
【0151】
以上のような構成を有する、表示システム6では、携帯電話機5に着信があったときに、リモートコントローラ16を操作して、通話を開始することができる。そして、通話開始後、携帯電話機5が通話相手装置から受信した音声信号を、テレビ4を介してリモートコントローラ16に送信し、リモートコントローラ16から音声出力する。
【0152】
これにより、ユーザは、リモートコントローラ16にて携帯電話機5を操作して通話を開始したときに、手元に携帯電話機5がなくとも、操作中のリモートコントローラ16から通話相手の声を聞くことができる。
【0153】
また、表示システム6では、リモートコントローラ16に対して音声入力ができるようになっている。そして、通話開始後に、リモートコントローラ16に入力された音声は、通話相手装置に送信する音声信号としてテレビ4に送信され、テレビ4から携帯電話機5に送信されて、通話相手装置に送信される。
【0154】
このように、表示システム6では、リモートコントローラ16で携帯電話機5を操作して通話を開始して、リモートコントローラ16を用いて通話をすることができるようになっている。
【0155】
なお、表示システム6は、通話を行う通話装置と、通話装置の動作を制御する情報処理装置とを含むものであればよく、その構成要素はテレビ4と携帯電話機5に限られない。例えば、テレビ4の代わりにパーソナルコンピュータ等を適用することもできる。また、パーソナルコンピュータを適用する場合には、パーソナルコンピュータ自体が表示装置を備えていなくともよく、この場合には、表示装置とパーソナルコンピュータとが画像信号を送受信できるように、有線または無線で通信接続されていればよい。
【0156】
続いて、テレビ4、リモートコントローラ16及び携帯電話機5の構成について、図15に基づいて説明する。図15は、表示システム6に含まれるテレビ4、携帯電話機5、およびリモートコントローラ16の要部構成を示すブロック図である。
【0157】
<テレビ4の構成>
図示のように、テレビ4は、図1のテレビ1が有する構成に加えて、テレビ側音声送受信部84を備える。さらに、テレビ4の制御部100は、図1のテレビ1の制御部10が有する構成に加えて、通話開始/終了通知受信部(通話検出手段)81と、テレビ側音声送受信制御部82と、テレビ側通話制御部(受信音声転送手段、送信音声転送手段)83とを備える。
【0158】
通話開始/終了通知受信部81は、携帯電話機5から送信される通話開始通知および通話終了通知を受信することによって、携帯電話機5が通話を開始したことを検出する。また、通話開始/終了通知受信部81は、通話開始通知を受信したときには、携帯電話機5が通話を開始した旨をテレビ側通話制御部83に通知し、通話終了通知を受信したときには、携帯電話機5が終了を開始した旨をテレビ側通話制御部83に通知する。
【0159】
テレビ側音声送受信制御部82は、音声信号の送受信を制御する。具体的には、テレビ側音声送受信部84を介してリモートコントローラ16から受信した音声信号を、通信部13から携帯電話機5に送信する。また、通信部13を介して携帯電話機5から受信した音声信号を、テレビ側音声送受信部84から上記リモートコントローラ16へと送信する。
【0160】
このように、テレビ4では、通信部13を介して携帯電話機5と音声信号(電話による通話のための音声信号)を送受信する。このため、通信部13は、音声信号の送受信が可能な構成とする必要がある。
【0161】
テレビ側通話制御部83は、リモートコントローラ16を用いた通話を可能にするための制御を行う。具体的には、テレビ側通話制御部83は、通話開始/終了通知受信部81が通話開始通知を受信した後、テレビ側音声送受信制御部82に指示して、リモートコントローラ16から受信した音声信号を携帯電話機5に送信して通話相手装置に送信させ、携帯電話機5から受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信して出力させる処理を開始する。また、テレビ側通話制御部83は、通話開始/終了通知受信部81が通話終了通知を受信したときには、テレビ側音声送受信制御部82に指示してこの処理を終了させる。
【0162】
テレビ側音声送受信部84は、テレビ4とリモートコントローラ16との間で音声信号の送受信を行うためのインターフェースである。テレビ側音声送受信部84は、電話による音声信号の送信及び受信が可能なものであればよい。
【0163】
<リモートコントローラ16の構成>
リモートコントローラ16は、図1のリモートコントローラ15が有する構成に加えて、リモコン側音声送受信部85と、音声出力部(音声出力装置)86と、音声入力部(音声入力装置)87とを備える。
【0164】
リモコン側音声送受信部85は、テレビ側音声送受信部84と同様に、音声信号の送受信を行うためのインターフェースであり、テレビ側音声送受信部84と音声信号の送受信を行う。
【0165】
音声出力部86は、音声信号を音声に変換して出力する。具体的には、音声出力部86は、リモコン側音声送受信部85を介してテレビ4から受信した受信音声信号を音声に変換して出力する。音声出力部86としては、一般的なスピーカを適用することもできる。
【0166】
音声入力部87は、入力された音声を音声信号に変換して出力する。具体的には、音声入力部87は、入力されたユーザの音声を送信音声信号に変換して、リモコン側音声送受信部85に出力する。リモコン側音声送受信部85は、この送信音声信号をテレビ4に送信する。音声入力部87としては、一般的なマイクを適用することもできる。
【0167】
<携帯電話機5の構成>
携帯電話機5の制御部400は、図1の携帯電話機2の制御部40が有する構成に加えて、通話開始/終了通知部(通話開始通知手段)91と、携帯側音声送受信制御部92と、携帯側通話制御部(通話装置側受信音声転送手段、通話装置側送信音声転送手段)93とを備える。
【0168】
通話開始/終了通知部91は、携帯電話機操作モードにおいて、携帯電話機5で通話が開始されたこと(通話のための通信が開始されたこと)を検出して、その旨を携帯側通話制御部93に通知するとともに、通話が開始されたことを示す通話開始通知をテレビ4に送信する。また、通話開始/終了通知部91は、携帯電話機5で通話が終了されたことを検出して、その旨を携帯側通話制御部93に通知するとともに、通話が終了されたことを示す通話終了通知をテレビ4に送信する。なお、テレビ4への通知の送信は、通信部43を介して行う。
【0169】
携帯側音声送受信制御部92は、携帯側通話制御部93の指示に従い、通話時における音声信号の送受信経路を制御する。具体的には、携帯側音声送受信制御部92は、通話相手装置から受信した音声信号を、自機のスピーカ(図示せず)から出力する。また、自機のマイク(図示せず)に入力された音声に基づき生成された音声信号を通話相手装置に送信する。そして、携帯側通話制御部93の指示があった場合には、携帯側音声送受信制御部92は、通話相手装置から受信した音声信号を、通信部43を介してテレビ4に送信する。また、通信部43を介してテレビ4から受信した音声信号を通話相手装置に送信する。
【0170】
携帯側通話制御部93は、通話開始/終了通知部91が通話開始通知を送信した後、リモートコントローラ16を用いた通話を可能にするための制御を行う。具体的には、携帯側通話制御部93は、通話開始/終了通知部91から通話が開始された旨の通知を受信すると、通話開始/終了通知部91に指示して、通話開始通知を、通信部43を介してテレビ4に送信させる。また、携帯側音声送受信制御部92に指示して、通話相手装置から受信した音声信号を、通信部43を介してテレビ4に送信させる。そして、通信部43を介してテレビ4から受信した音声信号を通話相手装置に送信させる。
【0171】
また、携帯側音声送受信制御部92は、通話開始/終了通知部91が通話終了通知を送信した後、携帯側音声送受信制御部92に指示して、音声信号の送受信を終了(停止)させる。
【0172】
〔テレビ4および携帯電話機5が実行する処理の流れ〕
テレビ4および携帯電話機5が実行する処理の流れについて、図16に基づいて説明する。図16は、表示システム6に含まれるテレビ4及び携帯電話機5が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、図16のS1〜S9、S11〜S18の処理は、図10のS1〜S9、S11〜S18の処理と同様であるから、ここでは説明を省略する。
【0173】
テレビ4では、S2で外部入力表示モードへの切り替えが確認された後のS7においてテレビキー情報解析処理を行い、テレビキー情報解析処理で生成した携帯電話機キー情報を携帯電話機5に送信する。
【0174】
このように、外部入力表示モード(より詳細には携帯電話機操作モード)となったテレビ4では、リモートコントローラ16から受信したテレビキー情報(制御信号)に対応する携帯電話機キー情報(通話装置制御信号)を携帯電話機5に送信して、携帯電話機5の動作を制御する。このため、携帯電話機操作モードは、テレビ4が携帯電話機5を制御する通話装置制御モードと言うことができる。
【0175】
そして、S7に続くS41では、テレビ側通話制御部83が、音声通話の開始通知である通話開始通知または音声通話の終了通知である通話終了通知を受信したか確認する(S41)。
【0176】
ここで、通話開始通知または通話終了通知の受信が確認された場合(S41でYES)には、S42の処理に進み、確認されなかった場合(S41でNO)にはS8の処理に進む。
【0177】
S41では、テレビ側通話制御部83は、受信を確認した通話開始通知または通話終了通知に基づいて、テレビ側音声制御変更処理を行い、音声信号の送受信を開始または終了する。テレビ側音声制御変更処理の終了後、処理はS8に進む。なお、テレビ側音声制御変更処理の詳細については後述する。
【0178】
一方、携帯電話機5では、S12で外部出力モードへの切り替えが確認された後のS16においてテレビ4から受信した携帯電話機キー情報に基づいて、携帯電話機キー情報解析処理を行う。
【0179】
このように、外部出力モードとなった携帯電話機5では、テレビ4から受信する携帯電話機キー情報に従って処理を行うので、外部出力モードは、テレビ4からの制御を受ける被制御モードと言うことができる。
【0180】
そして、S16に続くS51では、通話開始/終了通知部91が、音声通話を開始または終了したかどうかを確認する。なお、音声通話の開始/終了は、携帯電話機制御部53が音声通話を開始/終了したことを検出して判断してもよい。
【0181】
ここで、音声通話の開始または終了が確認された場合(S51でYES)には、通話開始/終了通知部91が通話の開始を携帯側通話制御部93に通知して、処理はS52に進み、確認されなかった場合(S51でNO)にはS17の処理に進む。
【0182】
S52では、携帯側通話制御部93が、携帯側音声制御変更処理を行う(S52)。携帯側音声制御変更処理では、通話開始/終了通知部91が、音声通話開始通知または音声通話終了通知をテレビ4に送信し、また、携帯側通話制御部93が、音声信号の送受信態様(経路)を変更する。携帯側音声制御変更処理の後、処理はS17に進む。なお、携帯側音声制御変更処理の詳細は後述する。
【0183】
〔テレビ側及び携帯側音声制御変更処理の流れ〕
次に、図16のテレビ側音声制御変更処理(S41)、及び携帯側音声制御変更処理(S52)の流れについて、図17に基づいて説明する。図17は、テレビ側音声制御変更処理及び携帯側音声制御変更処理の一例を示すフローチャートである。
【0184】
まず、テレビ側音声制御変更処理について説明する。
【0185】
携帯電話機5から通話開始通知、または通話終了通知を受信した、通話開始/終了通知受信部81は、受信した通知が通話開始通知であるか通話終了通知であるかを確認する(S61)。そして、通話開始/終了通知受信部81は、確認の結果をテレビ側通話制御部83に通知する。
【0186】
上記通話開始/終了通知受信部81から通話開始通知を検出した旨の通知を受信したテレビ側通話制御部83は、リモートコントローラ16のマイク(音声入力部87)からの入力を有効にする(S62)。具体的には、テレビ側通話制御部83は、テレビ側音声送受信制御部82を、音声信号の受信待ち受け状態とする。
【0187】
また、テレビ側通話制御部83は、入力された音声を携帯電話機5に送信するように制御する(S63)。具体的には、テレビ側通話制御部83は、テレビ側音声送受信制御部82を介して受信した音声信号を携帯電話機5に送信するように、テレビ側音声送受信制御部82に指示する。
【0188】
ここで、リモートコントローラ16の音声入力部87に入力された音声は、音声信号に変換されて、リモコン側音声送受信部85からテレビ4に送信される。テレビ側音声送受信部84は、この音声信号を受信して、テレビ側音声送受信制御部82に出力する。そして、テレビ側音声送受信制御部82は、受信した音声信号を携帯電話機5に送信するようにS63で指示されているので、この音声信号を、通信部13を介して携帯電話機5に送信する。
【0189】
すなわち、テレビ側通話制御部83は、通話開始通知の受信を確認した場合には、リモートコントローラ16の音声入力部87に入力された音声を、携帯電話機5に送信するように制御する。これにより、ユーザは、リモートコントローラ16を操作して、携帯電話機5による電話の通話を開始した後は、携帯電話機5のマイクではなく、リモートコントローラの音声入力部87に向かって話すことにより、その話し声を携帯電話機5に伝達することができる。
【0190】
また、テレビ側通話制御部83は、携帯電話機5からの通話音声をリモートコントローラ16に出力するように制御する(S64)。具体的には、テレビ側通話制御部83は、通信部13を介して受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信するように、テレビ側音声送受信制御部82に指示する。S64の処理が終了すると、テレビ側音声制御変更処理は終了となる。
【0191】
詳細は後述するが、携帯電話機5は、リモートコントローラ16の操作により、音声通話が開始された場合、通話相手装置から受信した音声信号をテレビ4に送信する。このため、S64において、通信部13を介して受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信するように指示されたテレビ側音声送受信制御部82は、この音声信号を、テレビ側音声送受信部84を介してリモートコントローラ16に送信する。そして、リモコン側音声送受信部85は、この音声信号を受信して音声出力部86に送信し、音声出力部86は、受信した音声信号に基づき音声出力する。
【0192】
つまり、ユーザは、リモートコントローラ16を操作して、携帯電話機5による電話の通話を開始した後は、携帯電話機5のスピーカではなく、リモートコントローラの音声出力部86から、携帯電話機5による通話相手の声を聞くことができる。
【0193】
続いて、S61で通話終了通知の受信が確認された場合の処理(S65、S66)を説明する。S65では、テレビ側通話制御部83は、リモートコントローラ16のマイク(音声入力部87)からの入力を停止する。具体的には、テレビ側通話制御部83は、テレビ側音声送受信制御部82の音声信号の受信待ち受け状態を解除する。これにより、テレビ側音声送受信制御部82は、テレビ側音声送受信部84を介して受信した音声信号を、携帯電話機5に送信しない状態となる。
【0194】
また、テレビ側通話制御部83は、携帯電話機5およびリモートコントローラ16への音声送信を停止する(S66)。具体的には、テレビ側通話制御部83は、通信部13を介して受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信しないように、テレビ側音声送受信制御部82に指示する。これにより、テレビ4を介した音声信号の送受信が全て終了する。S66の処理が終了すると、テレビ側音声制御変更処理は終了となる。
【0195】
なお、S65、S66では、テレビ側通話制御部83は、リモートコントローラ16の音声出力部86および音声入力部87の動作を停止させてもよい。この場合には、例えば、テレビ4からリモートコントローラ16に制御信号を送信できるような通信インターフェースを設けるとともに、リモートコントローラ16には音声出力部86および音声入力部87のON/OFFを切り替えさせる制御部を設ければよい。これにより、上記通信インターフェースを介して、テレビ側通話制御部83からリモートコントローラ16の制御部に制御信号を送信して、音声出力部86および音声入力部87をOFFにすることによって音声信号の生成および出力を停止させることができる。
【0196】
次に、携帯電話機5が行う携帯側音声制御変更処理について説明する。
【0197】
携帯側通話制御部93は、音声通話が開始されたときに、通話開始/終了通知部91に指示して、音声通話開始通知をテレビ4に送信させる。また、音声通話が終了されたときには、音声通話終了通知をテレビ4に送信させる。指示を受けた通話開始/終了通知部91は、通信部43を介して音声通話開始通知または音声通話終了通知をテレビ4に送信する(S71)。
【0198】
続いて、携帯側通話制御部93は、音声通話が開始されたか、終了されたかを確認する(S72)。
【0199】
ここで、音声通話が開始されたことを確認した場合には、S73の処理に進み、通話音声の出力を自機のスピーカからテレビ4に変更する。具体的には、携帯側通話制御部93は、携帯側音声送受信制御部92に指示して、通話相手装置から受信した音声信号をテレビ4に送信させる。この指示を受信した携帯側音声送受信制御部92は、以後、通話相手装置から受信した音声信号を、通信部43を介してテレビ4に送信する。
【0200】
また、携帯側通話制御部93は、音声の入力を、自機のマイクから、テレビ4からの入力に変更する(S74)。具体的には、携帯側通話制御部93は、携帯側音声送受信制御部92に指示して、テレビ4から受信する音声信号を、通話相手装置に送信させる。この指示を受信した携帯側音声送受信制御部92は、以後、通信部43を介してテレビ4から受信した音声信号を、通話相手装置に送信する。S74の処理が終了すると、携帯側音声制御変更処理は終了となる。
【0201】
一方、S72において、音声通話が終了されたことを確認した場合、処理はS75に進む。S75では、携帯側通話制御部93は、音声の制御を通常に戻す。具体的には、携帯側通話制御部93は、携帯側音声送受信制御部92に指示して、通話相手装置から受信した音声信号のテレビ4への送信を終了させ、当該音声信号の出力先を自機のスピーカに切り換えさせる。また、携帯側通話制御部93は、携帯側音声送受信制御部92に指示して、テレビ4から受信した音声信号の通話相手装置への送信を終了させ、当該音声信号の入力元を自機のマイクに切り換えさせる。
【0202】
これにより、携帯電話機5は、自機が備えるスピーカとマイクで通話を行う通常の状態に戻り、携帯側音声制御変更処理は終了となる。なお、この状態に戻す処理を行うタイミングはこの例に限られない。例えば、携帯電話機操作モードが終了したタイミングで行ってもよい。
【0203】
以上のように、表示システム6では、携帯電話機5は、リモートコントローラ16の操作によって、音声通話が開始されたときには、通話開始通知をテレビ4に通知するとともに、通話相手装置から受信した音声信号の出力先をテレビ4に切り換え、通話相手装置に送信する音声信号の入力元をテレビ4に切り換える。
【0204】
そして、通話開始通知を受信したテレビ4は、リモートコントローラ16の音声入力部87に入力された音声に基づき生成された音声信号を受信して、携帯電話機5に送信するとともに、携帯電話機5から受信した、通話相手装置から受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信して、リモートコントローラ16の音声出力部86から音声出力させる。
【0205】
また、リモートコントローラ16の操作によって、音声通話が終了されたときには、携帯電話機5は、通話終了通知をテレビ4に通知するとともに、通話相手装置から受信した音声信号の出力先を自機のスピーカに戻し、通話相手装置に送信する音声信号の入力元を自機のマイクに戻す。
【0206】
これにより、ユーザは、リモートコントローラ16を操作して通話を開始することができるとともに、通話開始後は、リモートコントローラ16を用いて音声通話を行うことができる。つまり、ユーザは、手元に携帯電話機5がなくとも、手持ちのリモートコントローラ16を用いて通話を行うことができるという効果を奏する。また、リモートコントローラ16を携帯電話機5に持ち替えることなく、スムーズに通話を行うことができるという効果を奏する。
【0207】
〔変形例1〕
上記では、リモートコントローラ16を用いた音声通話が可能な表示システム6について説明したが、テレビ電話が可能なように構成することもできる。なお、テレビ電話とは、通話のための音声信号の送受信を行うとともに、互いの画像を見ながら通話ができるように、画像信号の送受信も行う通信態様を指す。
【0208】
ここでは、テレビ電話が可能に構成した例を図18に基づいて説明する。図18は、テレビ電話が可能な表示システム(音声通話システム)6aに含まれる、テレビ(情報処理装置)4a、携帯電話機(通話装置)5a、およびリモートコントローラ16の要部構成を示すブロック図である。なお、上述の実施形態と同じ構成要素については、同一の部材番号を付し、その説明を省略する。
【0209】
図18に示すように、テレビ4aは、第3の実施形態のテレビ4(図15参照)が有する構成に加えて、撮影部(撮像装置)90を備えている。また、テレビ4aは、テレビ4の制御部100の代わりに、テレビ側テレビ電話制御部(画像出力制御手段、画像入力制御手段)88を含む制御部100aを備えている。
【0210】
撮影部90は、動画像を撮像するものである。表示システム6aでは、テレビ電話時に、撮影部90が撮像した画像が携帯電話機5aに送信される。なお、ここでは、テレビ4aが撮影部90を備えている例を示しているが、撮影部90はテレビ4aから独立した装置であってもよい。この場合には、テレビ4aは、撮影部90と有線または無線通信するためのインターフェースを備え、該インターフェースを介して、撮影部90の動作を制御し、撮影部90が撮像した画像を取得する構成とすればよい。
【0211】
テレビ側テレビ電話制御部88は、テレビ4aを介したテレビ電話を可能にするための制御を行う。なお、テレビ側テレビ電話制御部88が実行する具体的な処理については後述する。
【0212】
一方、携帯電話機5aは、第3の実施形態の携帯電話機5(図15参照)の制御部400の代わりに、携帯側テレビ電話制御部94を含む制御部400aを備えている構成である。
【0213】
携帯側テレビ電話制御部94は、テレビ4aを介したテレビ電話を可能にするための制御を行う。なお、携帯側テレビ電話制御部94が実行する具体的な処理については後述する。
【0214】
〔テレビ電話時の処理の流れ〕
ここでは、テレビ電話時に行われる処理の流れについて、図19に基づいて説明する。図19は、テレビ電話時にテレビ4aが実行するテレビ側テレビ電話処理、およびテレビ電話時に携帯電話機5aが実行する携帯側テレビ電話処理の一例を示すフローチャートである。
【0215】
なお、テレビ電話時には、通信相手との間で、音声信号と画像信号が送受信されるが、音声信号の送受信態様は、第3の実施形態と同様(図16、17参照)であるから、ここでは画像信号の送受信に関する処理を説明する。
【0216】
携帯電話機5aに着信があり、リモートコントローラ16の操作によって通話が開始されたときには、携帯側テレビ電話制御部94は、テレビ電話の着信であるか否かを確認する(S81)。なお、テレビ電話の着信であるか否かは、通話相手装置から受信した信号に画像信号が含まれているか否かによって判断してもよいし、通話相手装置から受信した信号にテレビ電話であることを示す信号が含まれているか否かによって判断してもよい。
【0217】
そして、テレビ電話の着信であることを確認した場合(S81でYES)、携帯側テレビ電話制御部94は、通話開始/終了通知部91に指示して、テレビ電話の着信があったことを示すテレビ電話着信通知を、通信部43を介してテレビ4aに送信させる(S82)。なお、テレビ電話の着信でないことを確認した場合(S81でNO)、携帯側テレビ電話制御部94は、携帯側テレビ電話処理を終了する。
【0218】
また、携帯側テレビ電話制御部94は、通話相手装置から受信した画像信号の、通信部43を介したテレビ4aへの送信を開始する(S83)。つまり、ここでは、通信部43が、音声信号を送受信することができるものであるとともに、動画像の画像信号を送受信できるものである。通信部43と通信するテレビ4aの通信部13も同様である。なお、画像信号の送信は、通信部43とは別の通信経路で、音声信号とは別に行っても構わない。
【0219】
一方、テレビ4aでは、通話開始/終了通知受信部81が、テレビ電話着信通知の受信を待ち受けている。すなわち、本変形例における通話開始/終了通知受信部81は、携帯電話機5aにおける通話の開始、終了に加えて、テレビ電話の開始、終了を検出する。そして、通話開始/終了通知受信部81は、テレビ電話着信通知の受信を確認する(S91)と、テレビ電話による通信が開始された旨をテレビ側テレビ電話制御部88に通知する。
【0220】
この通知を受信したテレビ側テレビ電話制御部88は、撮影部90を動作させて画像の撮像を開始(S92)させ、撮像によって生成された画像信号の、通信部13を介した携帯電話機5aへの送信を開始する(S93)。
【0221】
また、テレビ側テレビ電話制御部88は、携帯電話機5aから受信した画像信号に基づく画像(動画像)を表示部(表示装置)12に表示させる(S94)。なお、テレビ側テレビ電話制御部88は、表示部12に表示する画像を切り換えてもよいし、既に表示されていた画像と並存する形で、受信した画像信号に基づく画像を表示させてもよい。
【0222】
そして、携帯電話機5aでは、テレビ4aから受信した、撮影部90が生成した画像信号を、携帯側テレビ電話制御部94の制御によって、通話相手装置に送信する(S84)。
【0223】
これにより、通話相手装置から受信した画像信号に基づく画像がテレビ4aの表示部12に表示され、撮影部90が撮像した画像に基づく画像信号が通話相手装置に送信されるので、テレビ電話が成立する。
【0224】
テレビ電話中において、携帯側テレビ電話制御部94は、テレビ電話の終了を待ち受けている(S85)。テレビ電話の終了が確認できない場合(S85でNO)には、処理はS83に戻り、引き続き画像信号の送受信を行う。
【0225】
一方、テレビ電話が終了したことを確認したとき(S85でYES)には、テレビ電話が終了したことを示すテレビ電話終了通知を、通信部43を介してテレビ4aに送信する(S86)。また、携帯側テレビ電話制御部94は、テレビ4aに対する画像信号の送信を停止する(S87)。
【0226】
そして、テレビ4aでは、テレビ側テレビ電話制御部88が、テレビ電話終了通知の受信を待ち受けており、テレビ電話終了通知の受信が確認される(S95)と、撮影部90による撮像を停止させ(S96)、撮像によって生成された画像信号の携帯電話機5aへの送信も停止する(S97)。また、テレビ側テレビ電話制御部88は、表示部12に表示する対象をテレビ電話受信前の状態に戻す(S98)。
【0227】
このように、表示システム6aによれば、ユーザは、リモートコントローラ16の操作によって、テレビ電話による通信を開始することができ、通信開始後は、テレビ4aの表示部12および撮影部90を利用して、テレビ電話をすることができる。つまり、ユーザは、リモートコントローラ16を携帯電話機5aに持ち替えることなく、テレビ4aの画面でテレビ電話を楽しむことができる。
【0228】
〔変形例2〕
上記では、リモートコントローラに音声入力を行い、リモートコントローラから音声出力する例を示したが、音声の入力はテレビに対して行うようにしてもよく、音声の出力はテレビから行うようにしても構わない。
【0229】
この場合、リモートコントローラは、図15のようなリモコン側音声送受信部85、音声出力部86、音声入力部87を備えている必要はなく、従来から用いられている一般的な構成のものとすることもできる。
【0230】
また、テレビは、リモートコントローラとの間で音声信号の送受信を行う必要がないため、図15のようなテレビ側音声送受信部84を備えている必要はないが、通話相手からの通話音声を出力するための音声出力部と、通話相手に送信する音声を入力するための音声入力部とを備えている必要がある。なお、音声出力部は、テレビ放送の音声出力のためのものを流用してもよい。
【0231】
このような変形例における処理は、携帯電話機から受信した音声信号をリモートコントローラに送信せず、テレビの音声出力部から出力する点、およびリモートコントローラではユーザの音声入力を受け付けず、テレビの音声入力部で受け付ける点を除けば、図16、図17の例と同様である。
【0232】
〔変形例3〕
上記では、リモートコントローラまたはテレビに音声入力部および音声出力部を備える例を説明したが、音声入力部および音声出力部は、リモートコントローラまたはテレビに接続される外付けの機器であってもよい。
【0233】
この場合、リモートコントローラまたはテレビは、音声入力部および音声出力部の代わりに、音声入力部を接続するための接続インターフェースと、音声出力部を接続するための接続インターフェースとを備えていればよい。なお、接続インターフェースは、例えば、接続端子のようなものであっても構わない。
【0234】
ここで、音声入力部および音声出力部の代わりに、音声入力部を接続するための接続インターフェースおよび音声出力部を接続するための接続インターフェースを用いた場合には、当該接続インターフェースに音声入力部および音声出力部が接続されていなければ、音声の入力および出力が行われず、通話が成立しない。
【0235】
このため、音声入力部および音声出力部の代わりに、音声入力部を接続するための接続インターフェースおよび音声出力部を接続するための接続インターフェースを用いる場合には、通話が開始された後、音声入力部および音声出力部が接続されているか否かを検出し、接続されていないことが検出されたときには、音や光、画像の表示等によって、ユーザに接続を促すことが好ましい。
【0236】
〔補足〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0237】
最後に、テレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aの各ブロック、特に制御部10、40、100、400、100a、および400aは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0238】
すなわち、テレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM、上記プログラムを展開するRAM、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるテレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記テレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0239】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0240】
また、テレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aを通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0241】
〔本願発明の前提となる第1および第2の実施形態に記載の発明について〕
本願発明の前提となる第1および第2の実施形態に記載の発明は、以下のように表現することができる。すなわち、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る表示装置は、端末装置から受信した画像を自装置の表示部に表示する表示装置であって、自装置を動作させるための第1の操作情報を上記端末装置以外から取得する操作情報取得手段と、上記第1の操作情報と、上記端末装置を動作させるための第2の操作情報とが対応付けられている操作情報変換テーブルを参照して、上記操作情報取得手段が取得した第1の操作情報を、対応する第2の操作情報に変換する操作情報変換手段と、上記操作情報変換手段が変換した第2の操作情報を上記端末装置に送信する操作情報送信手段とを備え、上記端末装置が、上記操作情報送信手段が送信した第2の操作情報に基づいて出力する出力画像を受信して、受信した当該出力画像を自装置の表示部に表示する表示制御手段をさらに備えることを特徴としている。
【0242】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る表示装置の制御方法は、端末装置から受信した画像を自装置の表示部に表示する表示装置の制御方法であって、自装置を動作させるための第1の操作情報を上記端末装置以外から取得する操作情報取得ステップと、上記第1の操作情報と、上記端末装置を動作させるための第2の操作情報とが対応付けられている操作情報変換テーブルを参照して、上記操作情報取得ステップにおいて取得した第1の操作情報を、対応する第2の操作情報に変換する操作情報変換ステップと、上記操作情報変換ステップにおいて変換した第2の操作情報を上記端末装置に送信する操作情報送信ステップとを含み、上記端末装置が、上記操作情報送信ステップにおいて送信された第2の操作情報に基づいて出力する出力画像を受信して、受信した当該出力画像を自装置の表示部に表示する表示制御ステップをさらに含むことを特徴としている。
【0243】
上記の構成によれば、操作情報取得手段が、表示装置を動作させるための第1の操作情報を端末装置以外から取得し、操作情報変換手段が、第1の操作情報と、端末装置を動作させるための第2の操作情報とが対応付けられている操作情報変換テーブルを参照して、操作情報取得手段が取得した第1の操作情報を、対応する第2の操作情報に変換し、操作情報送信手段が、操作情報変換手段が変換した第2の操作情報を端末装置に送信する。次に、端末装置は、操作情報送信手段が送信した第2の操作情報を受信して、受信した第2の操作情報に基づいて動作し、出力画像を出力する。そして、表示制御手段は、端末装置が出力する出力画像を受信して、受信した出力画像を表示装置の表示部に表示する。
【0244】
そのため、端末装置の出力画像を表示する表示装置に対して、表示装置を動作させるための第1の操作情報を送信することによって、当該第1の操作情報に対応する第2の操作情報に基づいて端末装置を動作させて、表示装置にその動作に基づく端末装置の出力画像を表示させることができる。
【0245】
ここで、表示装置を動作させるための第1の操作情報を送信する機器として、例えば、表示装置を視聴する際にユーザが使用する、表示装置に付属のリモートコントローラ等の操作機器が考えられる。すなわち、ユーザは、表示装置に端末装置の出力画像を表示させている状態において、表示装置を動作させるための操作機器を操作することによって、端末装置を操作し、その操作に基づく端末装置の出力画像を表示装置に表示させることができる。
【0246】
よって、ユーザは、表示装置に端末装置の出力画像を表示させている状態であっても、表示装置を動作させるための操作機器のみを操作して、表示装置に表示させている画像を制御することができるという効果を奏する。つまり、ユーザが表示装置に付属の操作機器および端末装置の両方を操作する必要がないため、表示装置に端末装置の出力画像を表示させている状態において、ユーザの操作が簡易になるという効果を奏する。
【0247】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る表示装置は、上記表示制御手段が、上記第1の操作情報と、上記第2の操作情報との対応関係を上記表示部に表示することが好ましい。
【0248】
上記の構成によれば、表示制御手段が、第1の操作情報と、第2の操作情報との対応関係を表示装置の表示部に表示するので、ユーザは、第1の操作情報と第2の操作情報との対応関係を知ることができる。すなわち、ユーザは、表示装置に送信する第1の操作情報によって、端末装置がどのように動作するかを予測することができる。従って、ユーザは、所望の動作を端末装置に実行させることができる。
【0249】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る端末装置は、上記表示装置から送信された第2の操作情報に基づいて出力する出力画像を上記表示装置に送信する端末装置であって、上記表示装置から、上記表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得する機種情報取得手段と、上記第1の機種情報と上記操作情報変換テーブルとが対応付けられている第1の特定テーブルを参照して、上記機種情報取得手段が取得した第1の機種情報に対応する操作情報変換テーブルを特定する操作情報変換テーブル特定手段と、上記操作情報変換テーブル特定手段が特定した操作情報変換テーブルを上記表示装置に送信する変換テーブル送信手段とを備えることが好ましい。
【0250】
上記の構成によれば、機種情報取得手段が、表示装置から、当該表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得し、操作情報変換テーブル特定手段が、第1の機種情報と操作情報変換テーブルとが対応付けられている第1の特定テーブルを参照して、機種情報取得手段が取得した第1の機種情報に対応する操作情報変換テーブルを特定し、変換テーブル送信手段が、操作情報変換テーブル特定手段が特定した操作情報変換テーブルを表示装置に送信する。
【0251】
そのため、端末装置は、出力画像の送信先である表示装置から当該表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得することによって、当該表示装置を動作させるための第1の操作情報を第2の操作情報に変換するための操作情報変換テーブルを特定して、表示装置に送信することができる。よって、端末装置は、出力画像の送信先である表示装置に対応する操作情報変換テーブルを特定し、その操作情報交換テーブルを対応する表示装置に送信することができる。
【0252】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る端末装置は、上記表示装置から送信された第2の操作情報に基づいて出力する出力画像を上記表示装置に送信する端末装置であって、上記表示装置から、上記表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得する機種情報取得手段と、上記第1の機種情報と、端末装置の機種を特定する第2の機種情報と、上記操作情報変換テーブルとが対応付けられている第2の特定テーブルを参照して、上記機種情報取得手段が取得した第1の機種情報、および、自装置の機種を特定する第2の機種情報に対応する操作情報変換テーブルを特定する操作情報変換テーブル特定手段と、上記操作情報変換テーブル特定手段が特定した操作情報変換テーブルを上記表示装置に送信する変換テーブル送信手段とを備えることが好ましい。
【0253】
上記の構成によれば、機種情報取得手段が、表示装置から、当該表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得し、操作情報変換テーブル特定手段が、第1の機種情報と、端末装置の機種を特定する第2の機種情報と、操作情報変換テーブルとが対応付けられている第2の特定テーブルを参照して、上記機種情報取得手段が取得した第1の機種情報、および、自装置の機種を特定する第2の機種情報に対応する操作情報変換テーブルを特定し、変換テーブル送信手段が、操作情報変換テーブル特定手段が特定した操作情報変換テーブルを上記表示装置に送信する。
【0254】
そのため、端末装置は、出力画像の送信先である表示装置から当該表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得することによって、当該表示装置を動作させるための第1の操作情報を、自装置を動作させるための第2の操作情報に変換するための操作情報変換テーブルを特定して、表示装置に送信することができる。よって、端末装置は、出力画像の送信先である表示装置に対応する操作情報変換テーブルを特定し、その操作情報交換テーブルを対応する表示装置に送信することができる。
【0255】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る表示システムは、上記表示装置と、上記端末装置とを含むことが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0256】
本発明の情報処理装置としては、通話装置と通信接続して、該通話装置の動作を制御可能なものであればよく、テレビ以外にもパーソナルコンピュータ等を適用することができる。また、本発明の通話装置としては、通話機能を有し、情報処理装置の制御に従って動作するものであればよく、携帯電話機以外の任意の通話装置を適用することができる。
【符号の説明】
【0257】
4、4a テレビ(情報処理装置)
5、5a 携帯電話機(通話装置)
6、6a 表示システム(音声通話システム)
12 表示部(表示装置)
16 リモートコントローラ(遠隔操作装置)
81 通話開始/終了通知受信部(通話検出手段)
83 テレビ側通話制御部(受信音声転送手段、送信音声転送手段)
86 音声出力部(音声出力装置)
87 音声入力部(音声入力装置)
88 テレビ側テレビ電話制御部(画像出力制御手段、画像入力制御手段)
90 撮影部(撮像装置)
91 通話開始/終了通知部(通話開始通知手段)
93 携帯側通話制御部(通話装置側受信音声転送手段、通話装置側送信音声転送手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話を行う通話装置と通信して、該通話装置の動作を制御する情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の通信技術、情報処理技術や電子デバイスの進歩に伴い、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末は多様化している。特に携帯電話機において、通信キャリアにより提供されるサービスを利用することを前提とした一般的な携帯電話機だけではなく、電子メールやウェブサイトなど、PCと同じサービスを利用可能なスマートフォンが開発されている。
【0003】
携帯端末は、携帯することを前提としていることから、ユーザが持ち運ぶことが容易であることが望ましい。そのため、携帯端末のサイズを小型化することが求められ、携帯端末が出力する情報を表示するためのディスプレイや、端末操作や文字入力を行うためのキー等のサイズが制限される。この結果、携帯端末では、PCやテレビ等の大きなディスプレイを持つ表示装置と比較すると、ディスプレイのサイズが小さくなる。
【0004】
よって、携帯端末上で、情報を見易いサイズで表示をしようとすると一覧性を犠牲としなければならなり、一方、一覧性を確保するためには、表示する文字や画像のサイズを小さくしなければならない。このように、携帯端末に表示される情報は、PCやテレビ等の表示装置に表示する場合と比べて、ユーザにとって見難いという問題がある。
【0005】
この問題を解決する技術として、携帯端末を大きなディスプレイを持つ表示装置に接続し、携帯端末の出力画像を表示装置に送信し、表示装置に携帯端末の出力画像を表示させる技術がすでに開発されている。例えば、特許文献1には、外部ディスプレイ装置と接続ユニットを介して接続する携帯情報通信装置であって、外部ディスプレイ装置から外部ディスプレイ装置の画面解像度に関する情報を受信し、受信した情報に基づいて、外部ディスプレイ装置に出力する画像を作成し、作成した画像を外部ディスプレイに出力する携帯情報通信装置が記載されている。
【0006】
しかしながら、上述のような従来技術は、リモートコントローラ等の表示装置を操作するための操作機器によって、表示装置に表示されている携帯端末の出力画像を編集または変更したり、表示装置に表示されている携帯端末の出力画像が示す情報に対して応答したりすることができないという問題がある。
【0007】
具体的には、携帯端末の出力画像を表示装置に表示している場合であっても、表示装置に表示されている携帯端末の出力画像を編集または変更したり、表示装置に表示されている携帯端末の出力画像が示す情報に対して応答したりするためには、ユーザは、携帯端末を操作しなければならない。すなわち、表示装置に表示されている画像のうち、携帯端末の出力画像以外の画像に対しては、表示装置を操作するための操作機器によって応答し、表示装置に表示されている画像のうち、携帯端末の出力画像に対しては、携帯端末を操作することによって応答しなければならない。
【0008】
そのため、ユーザは、表示装置に表示されている画像に対して、表示装置を操作するための操作機器および携帯端末の操作部の2つの操作手段を操作しなければならず、ユーザにとって操作が非常に煩雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3872502号公報(登録日:2006年10月27日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような問題点を解決する方法としては、例えば携帯端末の動作制御が可能なように表示装置を構成することが考えられる。より具体的には、表示装置に対して行われた入力操作と、携帯端末の入力操作とを対応付けておき、表示装置が入力操作を検出したときに、その入力操作に対応する、携帯端末の入力操作が行われたことを示す制御信号を、その携帯端末に送信することが考えられる。
【0011】
このような方法によれば、表示装置を操作するための操作機器を操作することによって、携帯端末を動作させることができて便利である。
【0012】
また、このような方法によれば、携帯端末が通話機能を有している場合、携帯端末に着信があったときに、表示装置を操作するための操作機器を操作して、電話を受けることができるように構成することもできる。
【0013】
しかしながら、携帯端末で通話を行う場合には、ユーザは携帯端末を手に取る必要があるため、表示装置を操作するための操作機器を操作して電話を受けた後、この操作機器を携帯端末に持ち替えるという手間が生じる。
【0014】
すなわち、操作機器を操作して携帯端末の操作を行うことを可能にするのみでは、通話時には依然として携帯端末を手に取らなければならず、ユーザに煩雑な動作を強いることになるという問題がある。
【0015】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、自装置を介して携帯端末等の通話装置の操作を行うことができるとともに、通話装置を手に取ることなく、その通話装置を介した通話を可能にする情報処理装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の情報処理装置は、上記課題を解決するために、遠隔操作装置から受信した制御信号に従って処理を行う通常動作モードと、遠隔操作装置から受信した制御信号に基づき、該制御信号に予め対応付けられた、通話装置の動作を制御するための通話装置制御信号を生成して該通話装置に送信する通話装置制御モードとを有する情報処理装置であって、自装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出手段と、上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、自装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送手段と、上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、自装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送手段とを備えていることを特徴としている。
【0017】
また、本発明の情報処理装置の制御方法は、上記課題を解決するために、遠隔操作装置から受信した制御信号に従って処理を行う通常動作モードと、遠隔操作装置から受信した制御信号に基づき、該制御信号に予め対応付けられた、通話装置の動作を制御するための通話装置制御信号を生成して該通話装置に送信する通話装置制御モードとを有する情報処理装置の制御方法であって、上記情報処理装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出ステップと、上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送ステップと、上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送ステップとを含むことを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話開始を検出した後、通話装置が通話先から受信した音声信号を受信して、音声出力装置に送信するとともに、音声入力装置から受信した音声信号を、通話先に送信する音声信号として通話装置に送信する。
【0019】
つまり、上記の構成によれば、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話装置が通話を開始したときには、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声入力装置が生成した音声信号が通話装置を介して通話先に送信される。また、通話装置が通話先から受信した音声信号は、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置に出力される。
【0020】
すなわち、上記の構成によれば、遠隔操作装置を用いて通話装置を操作することのできる通話装置制御モードとなっている状態では、通話装置を用いた通話を、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置および音声入力装置を用いて行うことができる。
【0021】
これにより、ユーザは、遠隔操作装置を用いて通話装置を操作することのできる通話装置制御モードにおいて、遠隔操作装置を通話装置に持ち替えることなく、通話装置を介した通話をスムーズに行うことができる。
【0022】
なお、上記音声入力装置および上記音声出力装置は、遠隔操作装置または情報処理装置に内蔵されていてもよいし、遠隔操作装置または情報処理装置に外付けされていてもよく、外付けの場合には取り外しが可能になっていてもよい。
【0023】
また、情報処理装置と、音声入力装置および音声出力装置との間で行われる音声信号の送受信では、情報処理装置と、上記音声入力装置および上記音声出力装置とが直接に音声信号を送受信してもよいし、他の装置を介在させて音声信号を送受信してもよい。要は、情報処理装置が送信した音声信号が音声出力装置に到達し、音声入力装置が生成した音声信号が情報処理装置に到達するようになっていればよい。
【0024】
また、上記通話検出手段は、上記通話装置が通話を終了したことを検出し、上記受信音声転送手段は、上記通話検出手段が通話の終了を検出したときに、音声信号の上記音声出力装置への送信を停止し、上記送信音声転送手段は、上記通話検出手段が通話の終了を検出したときに、音声信号の上記通話装置への送信を停止することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、通話装置が通話を終了したことを検出したときに、音声信号の音声出力装置への送信を停止するとともに、音声信号の通話装置への送信を停止するので、通話終了後に、無駄に音声信号の送信が行われることがなくなる。
【0026】
また、上記音声出力装置及び上記音声入力装置は、上記遠隔操作装置に備えられており、上記受信音声転送手段は、上記遠隔操作装置を介して上記音声出力装置に音声信号を送信し、上記送信音声転送手段は、上記音声入力装置が生成した音声信号を、上記遠隔操作装置を介して受信することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、情報処理装置から、遠隔操作装置を介して、該遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号が送信され、遠隔操作装置が備える音声入力装置が生成した音声信号を、情報処理装置が遠隔操作装置を介して受信する。
【0028】
すなわち、上記の構成によれば、遠隔操作装置が備える音声入力装置と音声出力装置とを用いて、通話装置を介した通話を行うことができる。これにより、ユーザは、遠隔操作装置を用いて通話装置を操作し、通話装置への電話の着信を受けた後、遠隔操作装置を通話装置に持ち替えることなく、スムーズに通話を行うこともできる。
【0029】
また、上記通話装置は、通話先と音声信号及び画像信号を送受信するテレビ電話機能を備え、上記通話検出手段は、自装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置がテレビ電話による通信を開始したことを検出し、上記通話検出手段が、テレビ電話による通信の開始を検出した後、上記通話装置から送信される、該通話装置が通話先から受信した画像信号を受信して自装置の備える表示装置に表示する画像出力制御手段と、上記通話検出手段が、テレビ電話による通信の開始を検出した後、画像を撮影して画像信号を生成する撮像装置に撮影を開始させるとともに、該撮像装置から受信した画像信号を、上記通話先に送信する画像信号として、上記通話装置に送信する画像入力制御手段とを備えていることが好ましい。
【0030】
上記の構成によれば、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、テレビ電話による通信の開始を検出した後、通話装置が通話先から受信した画像信号を受信して、表示装置に表示するとともに、撮像装置に撮像を開始させ、この撮像装置から受信した画像信号を、通話先に送信する画像信号として通話装置に送信する。
【0031】
つまり、上記の構成によれば、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話装置がテレビ電話による通信を開始したときには、情報処理装置の制御で動作する撮像装置が生成した画像信号が通話装置を介して通話先に送信される。また、通話装置が通話先から受信した画像信号は、情報処理装置が備えている表示装置に表示される。
【0032】
したがって、ユーザは、遠隔操作装置を用いて通話装置を操作することのできる通話装置制御モードにおいて、情報処理装置の制御で動作する撮像装置に画像を撮影させるとともに、通話先から受信した画像信号に基づく画像を情報処理装置の表示装置に表示させて、通話装置を介したテレビ電話による通話を、遠隔操作装置を通話装置に持ち替えることなく、スムーズに行うことができる。
【0033】
なお、上記撮像装置および上記表示装置は、情報処理装置に組み込まれていてもよいし、情報処理装置に外付けされていてもよく、外付けの場合には取り外しが可能になっていてもよい。
【0034】
また、情報処理装置と、表示装置および撮像装置との間で行われる画像信号の送受信では、情報処理装置と、表示装置および撮像装置とが直接に画像信号を送受信してもよいし、他の装置を介在させて画像信号を送受信してもよい。要は、情報処理装置が送信した画像信号が表示装置に到達し、撮像装置が生成した画像信号が情報処理装置に到達するようになっていればよい。
【0035】
また、本発明の通話装置は、上記課題を解決するために、自装置の操作部に対する入力操作に従って処理を行う通常動作モードと、情報処理装置から受信した通話装置制御信号に従って処理を行う被制御モードとを有する通話装置であって、上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有するものであり、自装置が上記被制御モードとなっている状態において、自装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、上記情報処理装置に送信する通話開始通知手段と、上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送手段と、上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送手段とを備えていることを特徴としている。
【0036】
また、本発明の通話装置の制御方法は、上記課題を解決するために、自装置の操作部に対する入力操作に従って処理を行う通常動作モードと、自装置と通信接続された情報処理装置の制御に従って処理を行う被制御モードとを有する通話装置の制御方法であって、上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有するものであり、上記通話装置が上記被制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、上記情報処理装置に送信する通話開始通知ステップと、上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送ステップと、上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送ステップとを含むことを特徴としている。
【0037】
上記の構成によれば、通話装置は、被制御モードとなっている状態において、通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を情報処理装置に送信するとともに、情報処理装置から受信した音声信号を通話先に送信する。
【0038】
また、上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有している。
【0039】
このため、情報処理装置は、通話開始通知の受信をトリガとして、音声入力装置が生成した音声信号を通話装置に送信することができる。また、通話装置から音声信号を受信したときには、その音声信号を音声出力装置に送信して音声出力させることができる。
【0040】
つまり、上記の構成によれば、通話装置は、被制御モードで通話を開始したときには、情報処理装置に送信することによって、その音声信号に基づく音声を、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置から出力させることができるとともに、音声入力装置が生成した音声信号を、情報処理装置を介して受信し、これを通話先に送信することができる。
【0041】
すなわち、上記の構成によれば、情報処理装置の制御に従って処理を行う被制御モードでは、通話装置を用いた通話を、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置および音声入力装置を用いて行うことができる。これにより、ユーザは、通話装置を手に取ることなく、通話装置を介した通話をスムーズに行うことができる。
【0042】
なお、上記被制御モードでは、通常モードと同様に、自装置の操作部に対する入力操作も受け付けるようになっていてもよいし、操作部に対する入力操作は受け付けず、情報処理装置の制御のみに従って動作するようになっていてもよい。
【0043】
また、上記情報処理装置と、上記通話装置とを含む音声通話システムであれば、上記情報処理装置および上記通話装置と同様の効果を奏する。
【0044】
なお、上記情報処理装置および上記通話装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報処理装置または上記通話装置の各手段として動作させることにより、上記情報処理装置または上記通話装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0045】
以上のように、本発明に係る情報処理装置は、自装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出手段と、上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、自装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送手段と、上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、自装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送手段とを備えている構成である。
【0046】
また、本発明に係る情報処理装置の制御方法は、情報処理装置が通話装置制御モードとなっている状態において、通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出ステップと、上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送ステップと、上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送ステップとを含む構成である。
【0047】
そして、以上のように、本発明に係る通話装置は、自装置が被制御モードとなっている状態において、自装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、情報処理装置に送信する通話開始通知手段と、上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送手段と、上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送手段とを備えている構成である。
【0048】
また、本発明に係る通話装置の制御方法は、通話装置が被制御モードとなっている状態において、通話装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、情報処理装置に送信する通話開始通知ステップと、上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送ステップと、上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送ステップとを含む構成である。
【0049】
したがって、情報処理装置を介して通話装置の動作を制御可能な状態(通話装置制御モード、被制御モード)において、通話装置を用いた通話を、情報処理装置または遠隔操作装置が備えている音声出力装置および音声入力装置を用いて行うことができる。これにより、ユーザは、通話装置を手に取ることなく、通話装置を介した通話をスムーズに行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態を示すものであり、表示システムに含まれるテレビおよび携帯電話機の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る表示システムの概要を示す図である。
【図3】リモートコントローラのキー配置の一例を示す図である。
【図4】本実施形態における、テレビが表示する外部入力表示画像の一例を示す図である。
【図5】キーガイダンスの表示例を示す図である。
【図6】テレビの機種情報の一例を示す図である。
【図7】キー変換情報の一例を示す図である。
【図8】携帯電話機の操作部のキー配置の一例を示す図である。
【図9】キー変換情報特定テーブルの一例を示す図である。
【図10】表示システムに含まれるテレビ及び携帯電話機の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】テレビキー情報解析処理、および、携帯電話機キー情報解析処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】携帯電話機の機種情報の一例を示す図である。
【図13】キー変換情報特定テーブルの一例を示す図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係る表示システムの概要を示す図である。
【図15】上記実施形態に係る表示システムに含まれるテレビ、携帯電話機、およびリモートコントローラの要部構成を示すブロック図である。
【図16】上記実施形態に係る表示システムに含まれるテレビ及び携帯電話機が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】テレビ側音声制御変更処理及び携帯側音声制御変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】テレビ電話が可能な表示システムに含まれる、テレビ、携帯電話機、およびリモートコントローラの要部構成を示すブロック図である。
【図19】テレビ電話時にテレビが実行するテレビ側テレビ電話処理、およびテレビ電話時に携帯電話機が実行する携帯側テレビ電話処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
〔前提となる第1の実施形態〕
以下、本発明の前提となる第1の実施形態について、図1から図11に基づいて詳細に説明する。
【0052】
〔システムの概要〕
本実施形態の表示システム3の概要について、図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態に係る表示システム3の概要を示す図である。図示のように、表示システム3は、テレビ(表示装置)1と携帯電話機(端末装置)2とを通信接続してなるシステムである。
【0053】
テレビ1は、テレビジョン放送の電波を受信して選局し、映像および音声を出力(表示)するものである。本実施形態では、表示システムを構成する表示装置として、テレビ1を適用しているが、これに限るものではない。例えば、表示システムを構成する表示装置として、画像を表示する機能を備える表示装置であればよく、PC等を適用することができる。また、テレビ1は、図2に示すリモートコントローラ15からの信号によって、信号に応じた種々の処理を行う。具体的には、テレビ1は、リモートコントローラ15から送信された信号を受信して、チャンネルを切り替える処理を行ったり、番組表やメニュー画面を表示する処理を行ったりする。
【0054】
リモートコントローラ15は、テレビ1に付属されている操作機器であって、ユーザがテレビ1を遠隔操作するために用いられるものである。ユーザがリモートコントローラ15に備えられたキー(ボタン)を押すことによって、リモートコントローラ15は、ユーザに押されたキーに対応する信号を送信するものである。
【0055】
本実施形態では、リモートコントローラ15は、一般的な赤外線通信を利用してテレビ1に信号を送信する。なお、リモートコントローラ15とテレビ1との通信方式は、赤外線通信に限るものではなく、赤外線以外の電波による通信など、あらゆる無線通信方式、有線通信方式を適用することができる。
【0056】
また、本実施形態のリモートコントローラ15は、図3に示すように、電源キー、操作切替キー、数字キー(1〜12)、番組表キー、および、メニューキーを備える。電源キーは、テレビ1の電源をオンまたはオフするためのキーである。操作切替キーは、テレビ1の操作モードを切り替えるためのキーである。操作モードについては、詳細は後述する。数字キーは、テレビ1のチャンネルの切り替えや、テレビ1への数字の入力等に使用するためのキーである。番組表キー、メニューキーは、それぞれ、テレビ1に番組表、メニュー画面を表示させるためのキーである。
【0057】
図3は、リモートコントローラ15のキー配置の一例を示す図である。なお、リモートコントローラ15が、上述のキー以外に、例えば、十字キーや決定キー等を備えていてもよい。また、図3に示すリモートコントローラ15のキー配置はあくまで一例であって、図3に示すキー配置に限るものではなく、キー配置を任意に設計してもよい。
【0058】
携帯電話機2は、携帯可能な電話機であって、無線通信を利用して、他の携帯電話機や固定電話機と音声通信を行うものである。携帯電話機2は、電話の機能だけではなく、インターネットおよびメール等の機能を備えていてもよい。携帯電話機2は、各機能の処理を実行する際に、その処理の結果を、自装置の表示部に画像として表示するものである。具体的には、ユーザが携帯電話機2を操作して、電話番号を入力すると、携帯電話機2は、表示部に入力された番号を表示する。また、ユーザが音声通話開始キーを押すと、携帯電話機2は、通信先の携帯電話機と接続を開始する旨を表示部に表示する。このように、携帯電話機2は、自身が処理している内容(処理した結果)をユーザに通知するために、自身が処理している内容(処理した結果)を示す画像を生成し、生成した画像を表示部に出力するものである。
【0059】
なお、本実施形態では、表示システムを構成する端末装置として、携帯電話機2を適用しているが、これに限るものではない。例えば、表示システムを構成する端末装置として、PDA、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯ゲーム機等であってもよい。
【0060】
本実施形態では、テレビ1と携帯電話機2とは、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)ケーブルで接続されているものとする。ただし、テレビ1と携帯電話機2との接続方式は、これに限るものではなく、例えば、USBケーブル等の有線接続方式であってもよいし、無線LAN等の無線接続方式であってもよい。
【0061】
さらに、携帯電話機2は、自装置の表示部に出力する画像である出力画像をテレビ1に送信するものである。また、テレビ1は、携帯電話機2の出力画像を受信して、自装置の表示部に、受信した出力画像を含む画像を表示するものである。
【0062】
本発明は、上述の表示システム3において、テレビ1が携帯電話機2の出力画像を含む画像を表示している際に、リモートコントローラ15を操作することによって、携帯電話機2を制御するものである。つまり、テレビ1には、2つの表示モードが存在し、テレビ1が受信したテレビジョン放送の電波に基づく画像(映像)を表示する通常表示モードと、携帯電話機2から受信した携帯電話機2の出力画像を含む画像を表示する外部入力表示モードとが存在する。さらに、テレビ1が外部入力表示モードの場合、2つの操作モードが存在し、ユーザがリモートコントローラ15を操作することによって、テレビ1を操作できる状態であるテレビ操作モードと、ユーザがリモートコントローラ15を操作することによって、携帯電話機2を操作できる状態である携帯電話機操作モード(端末制御モード)とが存在する。
【0063】
上述の、テレビ1が外部入力表示モードの場合に、テレビ1に表示される画像を外部入力表示画像と称する。ここで、テレビ1が表示する外部入力表示画像の一例を図4に基づいて説明する。図4は、本実施形態における、テレビ1が表示する外部入力表示画像の一例を示す図である。
【0064】
図4に示すように、テレビ1の画面に外部入力表示画像71が表示されており、外部入力表示画像71には、テレビ映像表示領域72、携帯電話機出力画像表示領域73、キーガイダンス表示領域74および操作マーク75が含まれる。なお、外部入力表示画像71には、少なくとも携帯電話機出力画像表示領域73が含まれていればよい。換言すると、テレビ1が携帯電話機2から携帯電話機2の出力画像を受信している場合、テレビ1は、携帯電話機2の出力画像を全画面に表示してもよい。
【0065】
テレビ映像表示領域72は、テレビ1が受信したテレビジョン放送の電波に基づく画像(映像)を表示する領域である。つまり、テレビ1が通常表示モード時に表示する画像を表示する領域である。
【0066】
携帯電話機出力画像表示領域73は、テレビ1が受信した携帯電話機2の出力画像を表示する領域である。
【0067】
キーガイダンス表示領域74は、キーガイダンスを表示する領域である。キーガイダンスとは、テレビ1が携帯電話機操作モード時に、リモートコントローラ15のキーと、携帯電話機2のキーとの対応関係をユーザに通知するものである。キーガイダンスの表示例を図5に示す。
【0068】
図5に示すように、図3に示すリモートコントローラ15と同じ位置にキー(ボタン)が配置されている。ただし、図3に示すリモートコントローラ15と異なり、各キーのラベルには、対応する携帯電話機2のキーのラベルが表示されている。図示の例では、リモートコントローラ15の「1」キーは、携帯電話機2の「1/あ」キーに対応することが示されている。これによって、ユーザは、リモートコントローラ15のキーが、携帯電話機2のキーのどれにあたるかを直感的に判別し、リモートコントローラ15により携帯電話機2を操作することが可能となる。
【0069】
なお、図5に示す例では、「電源」キーおよび「操作切替」キーが破線で表示されている。これは、「電源」キーおよび「操作切替」キーがテレビ1の操作モードに依存しないキーであることを示す。つまり、「電源」キーは、テレビ1の操作モードがテレビ操作モード、携帯電話機操作モードに関わらず、テレビ1の電源をオンまたはオフするためのキーである。また、「操作切替」キーは、テレビ1の操作モードがテレビ操作モードの場合、テレビ1の操作モードを携帯電話機操作モードに切り替えるためのキーであり、テレビ1の操作モードが携帯電話機操作モードの場合、テレビ1の操作モードをテレビ操作モードに切り替えるためのキーである。
【0070】
操作マーク75は、テレビ1の操作モードがテレビ操作モードであるか、携帯電話機操作モードであるかをユーザに通知するものである。なお、ユーザに操作モードを通知する方法はこれに限らず、例えば、テレビ操作モード時にキーガイダンスを透明または半透明で表示し、携帯電話機操作モード時に通常に表示して、テレビ1の操作モードを通知してもよい。
【0071】
以下に、本実施形態に係るテレビ1および携帯電話機2の構成、および、その処理について説明する。
【0072】
〔テレビ1及び携帯電話機2の要部構成〕
本実施形態に係るテレビ1および携帯電話機2の構成について、図1に基づいて説明する。図1は、表示システム3に含まれるテレビ1および携帯電話機2の要部構成を示すブロック図である。
【0073】
<テレビ1の構成>
まず、テレビ1の構成について説明する。図示のように、テレビ1は、制御部10、記憶部11、表示部12、通信部13、および、キー情報受信部(操作情報取得手段)14を備えている。また、テレビ1には、テレビ1を遠隔操作可能な操作機器であるリモートコントローラ15が付属されている。テレビ1は、これらの部材以外にも、アンテナ、チューナ、スピーカ、マイク、バッテリー等の部材を備えていてもよいが、発明の特徴点とは関係がないため当該部材を図示していない。
【0074】
表示部12は、制御部10の指示に従って画像を表示するものである。表示部12は、制御部10の指示に従って画像を表示するものであればよく、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどを適用することが可能である。
【0075】
通信部13は、無線通信手段または有線通信手段によって、携帯電話機2などの他の装置と通信を行い、データのやりとりを行うものである。本実施形態では、通信部13が外部インターフェースとして機能し、携帯電話機2とHDMIケーブルで接続されているものとする。
【0076】
キー情報受信部14は、リモートコントローラ15から送信された信号を受信するものである。本実施形態では、リモートコントローラ15が、赤外線通信を利用してテレビ1に信号を送信するため、キー情報受信部14が赤外線受光部として機能する。
【0077】
なお、テレビ1が操作部(不図示)を備えていてもよい。この場合、リモートコントローラ15を操作してテレビ1を制御するのと同様に、操作部を操作してテレビ1を制御してもよい。この場合、キー情報受信部14は、操作部から操作情報を取得する操作情報取得手段として機能する。
【0078】
制御部10は、記憶部11から一時記憶部(不図示)に読み出されたプログラムを実行することにより、各種の演算を行うと共に、テレビ1が備える各部を統括的に制御するものである。
【0079】
本実施形態では、制御部10は、機能ブロックとして、表示制御部(表示制御手段)21、テレビ制御部22、モード切替部23、外部入力制御部26、キー情報変換部(操作情報変換手段、操作情報送信手段)27、および、機種情報管理部28を備える構成である。これらの制御部10の各機能ブロック(21〜23、26〜28)は、CPU(central processing unit)が、ROM(read only memory)等で実現された記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等で実現された一時記憶部に読み出して実行することで実現できる。
【0080】
表示制御部21は、テレビ制御部22、外部入力制御部26の指示に従って、画像を生成し、生成した画像を表示部12に出力するものである。具体的には、表示制御部21は、通常表示モード時では、テレビ制御部22の指示に従って、テレビ1が受信したテレビジョン放送の電波から画像(映像)を生成し、生成した画像を表示部12に表示させるものである。また、表示制御部21は、外部入力表示モード時には、外部入力制御部26の指示に従って、外部入力表示画像を生成し、生成した外部入力表示画像を表示部12に表示させるものである。
【0081】
テレビ制御部22は、キー情報受信部14から送信されたテレビ1を動作させるためのキー情報(テレビキー情報:第1の操作情報)に基づいて、テレビ1を制御するものである。例えば、テレビ制御部22は、受信したテレビキー情報が電源のオン/オフを示すものであれば、テレビ1の電源をオンまたはオフするように制御する。また、テレビ制御部22は、テレビ1が通常表示モード時には、受信したテレビキー情報が所定のチャンネルを指定するものであれば、チューナ(不図示)に対して、アンテナ(不図示)で受信したテレビジョン放送の電波から、指定のチャンネルを選局するように指示し、チューナが電波から変換した映像信号を表示部12に表示するように表示制御部21に指示する。また、テレビ制御部22は、テレビ1が外部入力表示モード時には、受信したテレビキー情報が所定のチャンネルを指定するものであれば、チューナ(不図示)に対して、アンテナ(不図示)で受信したテレビジョン放送の電波から、指定のチャンネルを選局するように指示し、チューナが電波から変換した映像信号をテレビ映像表示領域72に組み込むように表示制御部21に指示する。
【0082】
テレビ制御部22は、テレビ1が通常表示モードの場合、テレビキー情報に基づいて、テレビ1を制御する。また、テレビ制御部22は、テレビ1が外部入力表示モードであって、テレビ操作モードの場合、テレビキー情報に基づいて、テレビ1を制御する。さらに、テレビ制御部22は、テレビ1が外部入力表示モードであって、携帯電話機操作モードの場合に、キー情報受信部14が操作モードに依存しないテレビキー情報(「電源」キー、「操作切替」キー等)を受信した場合、テレビキー情報に基づいて、テレビ1を制御する。
【0083】
モード切替部23は、テレビ1のモードを切り替えるものであり、表示モード切替部24および操作モード切替部25を備える。
【0084】
表示モード切替部24は、テレビ1の表示モードを切り替えるものである。例えば、表示モード切替部24は、キー情報受信部14を介して、リモートコントローラ15から表示モードの切替指示を受信して、テレビ1の表示モードを切り替えてもよい。また、表示モード切替部24は、テレビ1が携帯電話機2と通信接続されたことを示す情報を通信部13から受信して、テレビ1の表示モードを通常表示モードから外部入力表示モードに切り替えてもよい。また、表示モード切替部24は、テレビ1が携帯電話機2との通信接続を終了したことを示す情報を通信部13から受信して、テレビ1の表示モードを外部入力表示モードから通常表示モードに切り替えてもよい。
【0085】
操作モード切替部25は、テレビ1の操作モードを切り替えるものである。例えば、操作モード切替部25は、キー情報受信部14を介して、リモートコントローラ15から表示モードの切替指示(「操作切替」キー)を受信して、テレビ1の操作モードを切り替えてもよい。
【0086】
外部入力制御部26は、外部入力表示モード時に、表示制御部21に対して、外部入力表示画像71を生成して、表示部12に表示するように指示するものである。また、外部入力制御部26は、外部入力表示画像71における携帯電話機出力画像表示領域73に、携帯電話機2から受信した携帯電話機2の出力画像を組み込むように、表示制御部21に指示する。
【0087】
また、外部入力制御部26は、外部入力表示画像71におけるキーガイダンス表示領域74に表示させる画像を生成するものである。外部入力制御部26は、キー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報(操作情報変換テーブル)を参照して、リモートコントローラ15のキーが携帯電話機2のどのキーに対応するかを特定し、記憶部11に格納されているリモートコントローラ15のキー配置情報に基づいて、キーガイダンス画像を生成する。外部入力制御部26は、生成したキーガイダンス画像を外部入力表示画像71におけるキーガイダンス表示領域74に組み込むように、表示制御部21に指示する。なお、リモートコントローラ15のキー配置情報とは、リモートコントローラ15の各キーのリモートコントローラ15における位置を示す情報である。
【0088】
キー情報変換部27は、テレビ1の操作モードが携帯電話機操作モードである場合、記憶部11のキー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報を参照して、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報を、対応する携帯電話機キー情報に変換するものである。そして、キー情報変換部27は、変換後の携帯電話機キー情報を通信部13を介して携帯電話機2に送信する。ここで、携帯電話機キー情報(第2の操作情報)とは、携帯電話機2を動作させるためのキー情報である。
【0089】
なお、本実施形態では、テレビ1と携帯電話機2とがHDMIケーブルで接続されているため、キー情報変換部27は、HDMI CECコマンドを利用して、変換後の携帯電話機キー情報を送信する。また、キー情報変換部27は、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報が、キー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報に含まれていない場合、テレビ制御部22に、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報に基づいて動作するように指示する。
【0090】
機種情報管理部28は、テレビ1が外部入力表示モードに移行すると、記憶部11の機種情報記憶部31に格納されているテレビ1の機種情報を読み出し、通信部13を介して、読み出したテレビ1の機種情報を携帯電話機2に送信するものである。そして、機種情報管理部28は、テレビ1の機種情報を携帯電話機2に送信した後、携帯電話機2からキー変換情報を受信すると、受信したキー変換情報を記憶部11のキー変換情報記憶部32に格納する。
【0091】
記憶部11は、制御部10が実行する制御プログラムおよびOSプログラム、ならびに、制御部10が、テレビ1が有する各種機能(例えば、後述の、初期設定処理、表示処理、テレビキー情報解析処理など)を実行するときに読み出す各種の固定データを記憶するものである。本実施形態では、記憶部11には、例えば、機種情報記憶部31、および、キー変換情報記憶部32が含まれており、各種の固定データを記憶する。記憶部11は、例えば、内容の書き換えが可能な不揮発性メモリである、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、フラッシュメモリなどで実現される。なお、内容の書き換えが不要な情報を記憶する記憶部としては、上述したとおり、記憶部11とは別の、図示しない、読出し専用の半導体メモリであるROMなどで実現されてもよい。
【0092】
機種情報記憶部31は、テレビ1の機種を特定するテレビ1の機種情報(第1の機種情報)を格納するものである。機種情報記憶部31に格納されているテレビ1の機種情報として、例えば、図6に示すようなデータであればよい。図6は、テレビ1の機種情報の一例を示す図である。図6の例では、機種情報記憶部31には、テレビ1の機種情報として、テレビ1の機種を識別する文字列「TV1234A」が格納されている。
【0093】
キー変換情報記憶部32は、キー情報変換部27が、テレビキー情報から対応する携帯電話機キー情報に変換する際に参照するキー変換情報を格納するものである。キー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報として、例えば、図7に示すようなデータであってもよい。図7は、キー変換情報の一例を示す図である。図7に示す例では、キー変換情報記憶部32には、キー変換情報IDが「001」のキー変換情報が格納されている。
【0094】
<携帯電話機2の構成>
次に、携帯電話機2の構成について説明する。図示のように、携帯電話機2は、制御部40、記憶部41、表示部42、通信部43、および、操作部44を備えている。携帯電話機2は、これらの部材以外にも、スピーカ、マイク、バッテリー等の部材を備えていてもよいが、発明の特徴点とは関係がないため当該部材を図示していない。
【0095】
表示部42は、制御部40の指示に従って画像を表示するものである。表示部42は、制御部40の指示に従って画像を表示するものであればよく、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどを適用することが可能である。
【0096】
通信部43は、無線通信手段または有線通信手段によって、テレビ1などの他の装置と通信を行い、データのやりとりを行うものである。本実施形態では、通信部43が外部インターフェースとして機能し、テレビ1とHDMIケーブルで接続されているものとする。
【0097】
操作部44は、ユーザが携帯電話機2に指示信号を入力し、操作するためのものである。本実施形態では、操作部44は、図6に示すように、オンフックキー、オフフックキー、および、テンキーで構成されているものとする。オンフックキーは、携帯電話機2に音声通話機能を開始させるためのキーである。オフフックキーは、携帯電話機2に音声通話機能を終了させるためのキーである。テンキーは、数字、文字、記号等の入力などに使用するためのキーである。
【0098】
図8は、携帯電話機2の操作部44のキー配置の一例を示す図である。なお、操作部44が、上述のキー以外に、例えば、十字キーやファンクションキー等を備えていてもよい。また、図8に示す操作部44のキー配置はあくまで一例であって、図8に示すキー配置に限るものではなく、キー配置を任意に設計してもよい。
【0099】
制御部40は、記憶部41から一時記憶部(不図示)に読み出されたプログラムを実行することにより、各種の演算を行うと共に、携帯電話機2が備える各部を統括的に制御するものである。
【0100】
本実施形態では、制御部40は、機能ブロックとして、表示制御部51、出力モード切替部52、携帯電話機制御部53、および、キー変換情報特定部(機種情報取得手段、操作情報変換テーブル特定手段、変換テーブル送信手段)54を備える構成である。これらの制御部40の各機能ブロック(51〜54)は、CPUが、ROM等で実現された記憶装置に記憶されているプログラムをRAM等で実現された一時記憶部に読み出して実行することで実現できる。
【0101】
表示制御部51は、携帯電話機制御部53の指示に従って、画像を生成し、生成した画像を出力するものである。表示制御部51は、通常出力モード時には、生成した画像を表示部42に出力し、外部出力モード時には、生成した画像を通信部43を介してテレビ1に送信する。なお、表示制御部51は、外部出力モード時にも、画像をテレビ1に送信すると共に、表示部42に出力してもよい。
【0102】
出力モード切替部52は、携帯電話機2の出力モードを切り替えるものである。例えば、出力モード切替部52は、操作部44から出力モードの切替指示を受信して、携帯電話機2の出力モードを切り替えてもよい。また、出力モード切替部52は、携帯電話機2がテレビ1と通信接続されたことを示す情報を通信部43から受信して、携帯電話機2の出力モードを通常出力モードから外部出力モードに切り替えてもよい。また、出力モード切替部52は、携帯電話機2がテレビ1との通信接続を終了したことを示す情報を通信部43から受信して、携帯電話機2の出力モードを外部出力モードから通常出力モードに切り替えてもよい。
【0103】
携帯電話機制御部53は、操作部44から送信された携帯電話機2を動作させるためのキー情報(携帯電話機キー情報)に基づいて、携帯電話機2を制御するものである。例えば、携帯電話機制御部53は、受信した携帯電話機キー情報が音声通話の開始を示すものであれば、所定の相手と音声通話を開始するように携帯電話機2を制御し、音声通話を開始したことを示す画像を表示制御部51に生成するように指示する。また、携帯電話機制御部53は、受信した携帯電話機キー情報が記憶部41に格納されている動画の再生を示すものであれば、所定の動画を再生するように制御し、表示制御部51に再生する動画を出力するように指示する。
【0104】
キー変換情報特定部54は、テレビ1から通信部43を介して、テレビ1の機種情報を受信して、キー変換情報の特定処理を実行するものである。具体的には、キー変換情報特定部54は、記憶部41のキー変換情報特定テーブル記憶部62に格納されているキー変換情報特定テーブル(第1の特定テーブル)を参照して、受信したテレビ1の機種情報に対応付けられているキー変換情報を特定し、特定したキー変換情報をキー変換情報記憶部61から読み出す。そして、キー変換情報特定部54は、読み出したキー変換情報を通信部43を介してテレビ1に送信する。
【0105】
本実施形態では、キー変換情報特定部54は、テレビ1からテレビ1の機種情報として「TV1234A」という情報を受信し、図9に示すキー変換情報特定テーブルを参照して、「TV1234A」に対応するキー変換情報ID「001」を特定し、キー変換情報記憶部61に格納されているキー変換情報の中から、キー変換情報IDが「001」であるキー変換情報を読み出す。
【0106】
記憶部41は、制御部40が実行する制御プログラムおよびOSプログラム、ならびに、制御部40が、携帯電話機2が有する各種機能(例えば、後述の、初期設定処理、携帯電話機キー情報解析処理など)を実行するときに読み出す各種の固定データを記憶するものである。本実施形態では、記憶部41には、例えば、キー変換情報記憶部61、および、キー変換情報特定テーブル記憶部62が含まれており、各種の固定データを記憶する。記憶部41は、例えば、内容の書き換えが可能な不揮発性メモリである、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリなどで実現される。なお、内容の書き換えが不要な情報を記憶する記憶部としては、上述したとおり、記憶部41とは別の、図示しない、読出し専用の半導体メモリであるROMなどで実現されてもよい。
【0107】
キー変換情報記憶部61は、1つまたは複数のキー変換情報を格納するものである。各キー変換情報には、キー変換情報を一意に特定するキー変換情報IDが付与されている。キー変換情報記憶部61に格納されているキー変換情報の一例として、図7に示すキー変換情報であってよい。
【0108】
キー変換情報特定テーブル記憶部62は、テレビ1の機種情報から、キー変換情報を特定する際にキー変換情報特定部54が参照するキー変換情報特定テーブルを格納するものである。キー変換情報特定テーブル記憶部62に格納されているキー変換情報特定テーブルとして、例えば、図9に示すキー変換情報特定テーブルであってよい。図9は、キー変換情報特定テーブルの一例を示す図である。図9に示すように、キー変換情報特定テーブルでは、テレビの機種情報とキー変換情報IDとが対応付けられている。
【0109】
〔テレビ1および携帯電話機2の処理の流れ〕
本実施形態に係るテレビ1および携帯電話機2の処理の流れについて、図10および図11に基づいて説明する。図10は、表示システム3に含まれるテレビ1及び携帯電話機2の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0110】
図10に示すように、まず、テレビ1は、通常表示モードで動作しているものとし(S1)、携帯電話機2は、通常出力モードで動作しているものとする(S11)。
【0111】
テレビ1が通常表示モードで動作している間、表示モード切替部24は、外部入力表示モードへの切替指示が入力されるのを待つ(S2)。外部入力表示モードへの切替指示の入力がない場合(S2でNO)、表示モード切替部24は、表示モードの切り替えを行わず、テレビ1は通常表示モードで動作する(S1)。一方、外部入力表示モードへの切替指示がテレビ1に入力されると(S2でYES)、表示モード切替部24は、表示モードを外部入力表示モードに切り替える。そして、テレビ1は、外部入力表示モードで動作する。
【0112】
また、携帯電話機2が通常出力モードで動作している間、出力モード切替部52は、外部出力モードへの切替指示が入力されるのを待つ(S12)。外部出力モードへの切替指示の入力がない場合(S12でNO)、出力モード切替部52は、出力モードの切り替えを行わず、携帯電話機2は通常出力モードで動作する(S11)。一方、外部出力モードへの切替指示が携帯電話機2に入力されると(S12でYES)、出力モード切替部52は、出力モードを外部出力モードに切り替える。そして、携帯電話機2は、外部出力モードで動作する。
【0113】
テレビ1が外部入力表示モードに移行し、携帯電話機2が外部出力モードに移行すると、テレビ1および携帯電話機2は、初期設定処理(S3、S4、S13、S14)を実行する。
【0114】
具体的には、テレビ1が外部入力表示モードに移行すると、機種情報管理部28は、記憶部11の機種情報記憶部31に格納されているテレビ1の機種情報を読み出し、通信部13を介して、読み出したテレビ1の機種情報を携帯電話機2に送信する(S3)。
【0115】
携帯電話機2が外部出力モードに移行後、キー変換情報特定部54は、テレビ1から通信部43を介して、テレビ1の機種情報を受信すると、キー変換情報の特定処理を実行する(S4)。具体的には、キー変換情報特定部54は、記憶部41のキー変換情報特定テーブル記憶部62に格納されているキー変換情報特定テーブルを参照して、受信したテレビ1の機種情報に対応付けられているキー変換情報を特定し、特定したキー変換情報をキー変換情報記憶部61から読み出す。
【0116】
キー変換情報特定部54は、読み出したキー変換情報を通信部43を介してテレビ1に送信する(S14)。
【0117】
機種情報管理部28は、テレビ1の機種情報を携帯電話機2に送信した後、携帯電話機2からキー変換情報を受信すると、受信したキー変換情報を記憶部11のキー変換情報記憶部32に格納する(S4)。
【0118】
キー変換情報特定部54がテレビ1にキー変換情報を送信した後、携帯電話機2の表示制御部51は、携帯電話機制御部53の指示に基づいて画像を生成し、生成した画像を通信部43を介して、テレビ1に送信する(S15)。
【0119】
また、機種情報管理部28がキー変換情報を格納した後、テレビ1の表示制御部21は、表示処理を実行する(S5)。具体的には、テレビ1の表示制御部21は、外部入力制御部26の指示に基づいて外部入力表示画像を生成し、外部入力表示画像におけるテレビ映像表示領域には、テレビ制御部22の指示に基づいてテレビの画像を組み込み、外部入力表示画像における携帯電話機出力画像表示領域には、通信部13を介して受信した携帯電話機2の出力画像を組み込み、これらの画像を組み込んだ外部入力表示画像を表示部12に表示させる。
【0120】
次に、キー情報受信部14は、リモートコントローラ15からテレビキー情報が送信されるのを待つ(S6)。ここで、キー情報受信部14が、リモートコントローラ15からキー情報を受信すると、テレビ1は、テレビキー情報解析処理を実行する(S7)。また、携帯電話機2は、出力画像をテレビ1に送信した後、携帯電話機キー情報解析処理を実行する(S16)。テレビ1のテレビキー情報解析処理および携帯電話機2の携帯電話機キー情報解析処理の詳細については、後述する。
【0121】
テレビキー情報解析処理が実行された後、もしくは、S6においてキー情報受信部14がキー情報を受信しなかった場合(S6でNO)、表示モード切替部24は、通常表示モードへの切替指示が入力されるのを待つ(S8)。テレビ1に通常表示モードへの切替指示が入力されなければ(S8でNO)、再度、テレビ1の表示制御部21は、表示処理を実行する(S5)。一方、テレビ1に通常表示モードへの切替指示が入力されると(S8でYES)、表示モード切替部24は、表示モードを通常表示モードに切り替える。そして、テレビ1は、通常表示モードに移行する(S9)。テレビ1は、通常表示モードに移行した後、通常表示モードで動作する(S1)。
【0122】
また、携帯電話機キー情報解析処理が実行された後、出力モード切替部52は、通常出力モードへの切替指示が入力されるのを待つ(S17)。携帯電話機2に通常出力モードへの切替指示が入力されなければ(S17でNO)、再度、携帯電話機2の表示制御部51は、携帯電話機制御部53の指示に基づいて画像を生成し、生成した画像を通信部43を介して、テレビ1に送信する(S15)。一方、携帯電話機2に通常出力モードへの切替指示が入力されると(S17でYES)、出力モード切替部52は、表示モードを通常出力モードに切り替える。そして、携帯電話機2は、通常出力モードに移行する(S18)。携帯電話機2は、通常出力モードに移行した後、通常出力モードで動作する(S11)。
【0123】
なお、S9においてテレビ1が通常表示モードに戻り、S18において携帯電話機2が通常出力モードに戻った後、再び、テレビ1が外部入力表示モードに移行し、携帯電話機2が外部出力モードに移行した場合、テレビ1および携帯電話機2は、初期設定処理を実行しなくてもよい。つまり、この場合、テレビ1は、S3およびS4の処理を実行しなくてもよく、また、携帯電話機2は、S13およびS14の処理を実行しなくてもよい。
【0124】
〔テレビキー情報解析処理および携帯電話機キー情報解析処理の流れ〕
次に、図10に示すS7のテレビキー情報解析処理、および、S16の携帯電話機キー情報解析処理の流れについて、図11に基づいて説明する。図11は、テレビキー情報解析処理、および、携帯電話機キー情報解析処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0125】
まず、テレビ1が実行するテレビキー情報解析処理について説明する。
【0126】
キー情報受信部14がリモートコントローラ15からテレビキー情報を受信する(S21)。キー情報受信部14がテレビキー情報を受信すると、制御部10は、テレビ1の操作モードがテレビ操作モードであるか、携帯電話機操作モードであるかを判定する(S22)。テレビ1の操作モードがテレビ操作モードである場合、テレビ制御部22は、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報に基づく処理を行う(S23)。
【0127】
一方、テレビ1の操作モードが携帯電話機操作モードである場合、キー情報変換部27は、記憶部11のキー変換情報記憶部32に格納されているキー変換情報を参照して、キー情報受信部14が受信したテレビキー情報を、対応する携帯電話機キー情報に変換する(S24)。そして、キー情報変換部27は、変換後の携帯電話機キー情報を通信部13を介して携帯電話機2に送信する(S25)。
【0128】
次に携帯電話機2が実行する携帯電話機キー情報解析処理について説明する。
【0129】
携帯電話機2の携帯電話機制御部53は、テレビ1から携帯電話機キー情報が送信されるのを待つ(S31)。テレビ1から携帯電話機キー情報を受信すると(S31でYES)、携帯電話機制御部53は、受信した携帯電話機キー情報に基づく処理を実行する(S32)。一方、テレビ1から携帯電話機キー情報が送信されなければ(S31でNO)、携帯電話機制御部53は、何も処理をせず、携帯電話機キー情報解析処理を終了する。
【0130】
上述のように、本発明に係る表示システム3では、テレビ1は、リモートコントローラ15からテレビキー情報を受信し、受信したテレビキー情報を対応する携帯電話機キー情報に変換して、変換後の携帯電話機キー情報を携帯電話機2に送信する。次に、携帯電話機2は、受信した携帯電話機キー情報に基づいて動作し、出力画像をテレビ1に送信する。そして、テレビ1は、携帯電話機2が出力する出力画像を受信して、受信した出力画像を表示する。
【0131】
そのため、テレビ1を視聴するユーザは、リモートコントローラ15を操作してテレビ1にテレビキー情報を送信することによって、送信したテレビキー情報に対応する携帯電話機キー情報に基づいて携帯電話機2を動作させて、テレビ1にその動作に基づく携帯電話機2の出力画像を表示させることができる。すなわち、ユーザは、テレビ1に携帯電話機2の出力画像を表示させている状態において、リモートコントローラ15を操作することによって、携帯電話機2を操作し、その操作に基づく携帯電話機2の出力画像をテレビ1に表示させることができる。
【0132】
よって、ユーザは、テレビ1に携帯電話機2の出力画像を表示させている状態であっても、リモートコントローラ15のみを操作して、テレビ1に表示させている画像を制御することができるという効果を奏する。つまり、ユーザがリモートコントローラ15および携帯電話機2の両方を操作する必要がないため、テレビ1に携帯電話機2の出力画像を表示させている状態において、ユーザの操作を簡易にすることができるという効果を奏する。
【0133】
さらに、一般的に、リモートコントローラ15に備えられたキー(操作ボタン)の方が、携帯電話機2のキー(操作ボタン)より大きいため、リモートコントローラ15の方が操作しやすい。そのため、テレビ1に携帯電話機2の出力画像を表示させている状態において、携帯電話機2を操作することによって、テレビ1および携帯電話機2を制御するより、リモートコントローラ15を操作することによって、テレビ1および携帯電話機2を制御した方が操作性が向上し、ユーザにとって利便性が高くなる。
【0134】
また、上述のように、本発明に係る表示システム3では、テレビ1にキーガイダンスを表示することによって、ユーザは、リモートコントローラ15のキーが携帯電話機2のどのキーに対応しているかを知ることができる。これにより、ユーザは、リモートコントローラ15を操作して、携帯電話機2に所望の動作を実行させることができる。
【0135】
その上、一般的に、携帯電話機2は、他の操作機器(リモートコントローラ15など)と異なり、固有のキー(操作ボタン)を備えている。また、携帯電話機2のキーは、他の操作機器と同機能のキーを備えていたとしても、そのキーの位置(キー配置)は、他の操作機器と異なる場合が多い。そのため、図5に示すようなキーガイダンスを表示することによって、ユーザは、携帯電話機2が固有に備えるキーであっても、そのキーがリモートコントローラ15等の操作機器のどのキーに対応しているかを直感的に理解することができる。
【0136】
また、上述のように、本発明に係る表示システム3では、携帯電話機2は、テレビ1からテレビ1の機種情報を取得し、テレビ1の機種情報に対応付けられているキー変換情報を特定し、特定したキー変換情報をテレビ1に送信する。これにより、出力画像の送信先であるテレビ1に対応するキー変換情報を特定し、そのキー変換情報を対応するテレビ1に送信することができる。
【0137】
すなわち、携帯電話機2が、出力画像の送信先であるテレビ1等の外部機器の機種を判別し、判別した機種に応じたキー変換情報を、当該外部機器に供給することによって、携帯電話機2の出力画像の送信先として、テレビやPC、他の携帯電話機等の様々な種類の外部機器に適用することができる。
【0138】
〔前提となる第2の実施形態〕
上記の実施形態では、携帯電話機2のキー変換情報特定部54がテレビ1の機種情報を用いて、記憶部41に格納されているキー変換情報を特定したが、本発明の前提となる第2の実施形態として、携帯電話機2のキー変換情報特定部54が、テレビ1の機種情報および自装置(携帯電話機2)の機種情報を用いて、ネットワーク上のサーバ(不図示)から、キー変換情報を取得する例を、図12および図13に基づいて説明する。第2の実施形態では、上記の実施形態において、以下に説明するように、記憶部41に格納されている情報と、キー変換情報特定部54が実行する処理とが異なるのみで、その他の構成は、上記の実施形態と同様である。
【0139】
本実施形態では、携帯電話機2の記憶部41には、キー変換情報およびキー変換情報特定テーブルが格納されておらず、代わりに、携帯電話機2の機種情報(第2の機種情報)が格納されている。携帯電話機2の記憶部41に格納されている携帯電話機2の機種情報は、例えば、図12に示すようなデータであればよい。図12は、携帯電話機2の機種情報の一例を示す図である。図12に示す例では、携帯電話機2の記憶部41には、携帯電話機2の機種情報として、携帯電話機2の機種を識別する文字列「HP9876Z」が格納されている。
【0140】
また、本実施形態では、携帯電話機2は、通信部43がネットワークを介してサーバと接続しており、携帯電話機2は、当該サーバとデータのやりとりが可能な状態である。このサーバには、図13に示すキー変換情報特定テーブル(第2の特定テーブル)と、図7に示すキー変換情報とが格納されている。なお、サーバには、キー変換情報が1つまたは複数格納されている。
【0141】
本実施形態において、図13に示すように、キー変換情報特定テーブルは、テレビ1の機種情報および携帯電話機2の機種情報と、キー変換情報IDとが対応付けられている。
【0142】
次に、キー変換情報特定部54が実行するキー変換情報の特定処理について説明する。まず、キー変換情報特定部54は、テレビ1から通信部43を介して、テレビ1の機種情報「TV1234A」を受信すると、記憶部41から図12に示す携帯電話機2の機種情報「HP9876Z」を読み出す。次に、キー変換情報特定部54は、サーバに格納されているキー変換情報特定テーブル(図13)を参照し、受信したテレビ1の機種情報「TV1234A」と、読み出した携帯電話機2の機種情報「HP9876Z」とに対応付けられているキー変換情報ID「001」を特定する。そして、キー変換情報特定部54は、特定したキー変換情報IDが「001」であるキー変換情報(図7)を、サーバから取得する。取得した後、キー変換情報特定部54は、取得したキー変換情報をテレビ1に送信する。
【0143】
〔変形例1〕
上記の実施形態では、テレビ1と携帯電話機2とがHDMIケーブルで接続されているが、変形例1として、テレビ1と携帯電話機2とがBluetooth(登録商標)によって無線接続されている例を説明する。変形例1では、上記の実施形態において、テレビ1と携帯電話機2との接続方式が異なるのみで、その他の構成は、上記の実施形態と同様である。
【0144】
テレビ1と携帯電話機2とがBluetooth(登録商標)によって無線接続されている場合、携帯電話機2の表示制御部51は、出力画像をテレビ1に送信する際に、Bluetoothのプロファイルの1つである、Video Distribution Profile(VDP)を使用して送信する。また、テレビ1のキー情報変換部27は、変換後の携帯電話機キー情報を携帯電話機2に送信する際に、Bluetoothのプロファイルの1つである、Human Interface Device Profile(HID)を使用して送信する。
【0145】
〔第3の実施形態〕
以下、本発明の実施形態である第3の実施形態について、図14〜図19に基づいて詳細に説明する。
【0146】
なお、上述の実施形態と同じ構成要素については、同一の部材番号を付し、その説明を省略する。ここでは、上述の実施形態との相違点を中心に説明し、特に説明していない構成要素は、上述の実施形態と同様の構成・機能を有するものとする。
【0147】
〔システムの概要〕
第3の実施形態の表示システム(音声通話システム)6の概要について、図14に基づいて説明する。図14は、本実施形態に係る表示システム6の概要を示す図である。図示のように、表示システム6は、テレビ(情報処理装置)4と、携帯電話機(通話装置)5と、リモートコントローラ(遠隔操作装置)16とを含むシステムである。
【0148】
テレビ4は、図2のテレビ1と同様の機能を有するとともに、音声信号の送受信機能を有するものである。なお、詳細は後述するが、テレビ4が送受信する音声信号は、携帯電話機5の通話機能によって、該携帯電話機5と、通話先の装置である通話相手装置(図示せず)との間で送受信される音声信号である。
【0149】
携帯電話機5は、図2の携帯電話機2と同様の機能を有する。また、通話の開始および終了をテレビ4に通知する機能と、通話相手装置との間で送受信される音声信号の入力経路および出力経路を制御する機能を有する。なお、携帯電話機5による通話は、携帯電話網を介して行われるものであってもよいし、インターネット等のような他の通信ネットワークを介して行われるものであってもよい。
【0150】
リモートコントローラ16は、図2のリモートコントローラ15と同様の機能を有するとともに、ユーザの声を音声信号に変換することによって、携帯電話機5の通話相手装置に送信する音声信号を生成し、これをテレビ4に送信する機能と、テレビ4から携帯電話機5の通話相手装置から受信した音声信号を受信して音声出力する機能とを有する。
【0151】
以上のような構成を有する、表示システム6では、携帯電話機5に着信があったときに、リモートコントローラ16を操作して、通話を開始することができる。そして、通話開始後、携帯電話機5が通話相手装置から受信した音声信号を、テレビ4を介してリモートコントローラ16に送信し、リモートコントローラ16から音声出力する。
【0152】
これにより、ユーザは、リモートコントローラ16にて携帯電話機5を操作して通話を開始したときに、手元に携帯電話機5がなくとも、操作中のリモートコントローラ16から通話相手の声を聞くことができる。
【0153】
また、表示システム6では、リモートコントローラ16に対して音声入力ができるようになっている。そして、通話開始後に、リモートコントローラ16に入力された音声は、通話相手装置に送信する音声信号としてテレビ4に送信され、テレビ4から携帯電話機5に送信されて、通話相手装置に送信される。
【0154】
このように、表示システム6では、リモートコントローラ16で携帯電話機5を操作して通話を開始して、リモートコントローラ16を用いて通話をすることができるようになっている。
【0155】
なお、表示システム6は、通話を行う通話装置と、通話装置の動作を制御する情報処理装置とを含むものであればよく、その構成要素はテレビ4と携帯電話機5に限られない。例えば、テレビ4の代わりにパーソナルコンピュータ等を適用することもできる。また、パーソナルコンピュータを適用する場合には、パーソナルコンピュータ自体が表示装置を備えていなくともよく、この場合には、表示装置とパーソナルコンピュータとが画像信号を送受信できるように、有線または無線で通信接続されていればよい。
【0156】
続いて、テレビ4、リモートコントローラ16及び携帯電話機5の構成について、図15に基づいて説明する。図15は、表示システム6に含まれるテレビ4、携帯電話機5、およびリモートコントローラ16の要部構成を示すブロック図である。
【0157】
<テレビ4の構成>
図示のように、テレビ4は、図1のテレビ1が有する構成に加えて、テレビ側音声送受信部84を備える。さらに、テレビ4の制御部100は、図1のテレビ1の制御部10が有する構成に加えて、通話開始/終了通知受信部(通話検出手段)81と、テレビ側音声送受信制御部82と、テレビ側通話制御部(受信音声転送手段、送信音声転送手段)83とを備える。
【0158】
通話開始/終了通知受信部81は、携帯電話機5から送信される通話開始通知および通話終了通知を受信することによって、携帯電話機5が通話を開始したことを検出する。また、通話開始/終了通知受信部81は、通話開始通知を受信したときには、携帯電話機5が通話を開始した旨をテレビ側通話制御部83に通知し、通話終了通知を受信したときには、携帯電話機5が終了を開始した旨をテレビ側通話制御部83に通知する。
【0159】
テレビ側音声送受信制御部82は、音声信号の送受信を制御する。具体的には、テレビ側音声送受信部84を介してリモートコントローラ16から受信した音声信号を、通信部13から携帯電話機5に送信する。また、通信部13を介して携帯電話機5から受信した音声信号を、テレビ側音声送受信部84から上記リモートコントローラ16へと送信する。
【0160】
このように、テレビ4では、通信部13を介して携帯電話機5と音声信号(電話による通話のための音声信号)を送受信する。このため、通信部13は、音声信号の送受信が可能な構成とする必要がある。
【0161】
テレビ側通話制御部83は、リモートコントローラ16を用いた通話を可能にするための制御を行う。具体的には、テレビ側通話制御部83は、通話開始/終了通知受信部81が通話開始通知を受信した後、テレビ側音声送受信制御部82に指示して、リモートコントローラ16から受信した音声信号を携帯電話機5に送信して通話相手装置に送信させ、携帯電話機5から受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信して出力させる処理を開始する。また、テレビ側通話制御部83は、通話開始/終了通知受信部81が通話終了通知を受信したときには、テレビ側音声送受信制御部82に指示してこの処理を終了させる。
【0162】
テレビ側音声送受信部84は、テレビ4とリモートコントローラ16との間で音声信号の送受信を行うためのインターフェースである。テレビ側音声送受信部84は、電話による音声信号の送信及び受信が可能なものであればよい。
【0163】
<リモートコントローラ16の構成>
リモートコントローラ16は、図1のリモートコントローラ15が有する構成に加えて、リモコン側音声送受信部85と、音声出力部(音声出力装置)86と、音声入力部(音声入力装置)87とを備える。
【0164】
リモコン側音声送受信部85は、テレビ側音声送受信部84と同様に、音声信号の送受信を行うためのインターフェースであり、テレビ側音声送受信部84と音声信号の送受信を行う。
【0165】
音声出力部86は、音声信号を音声に変換して出力する。具体的には、音声出力部86は、リモコン側音声送受信部85を介してテレビ4から受信した受信音声信号を音声に変換して出力する。音声出力部86としては、一般的なスピーカを適用することもできる。
【0166】
音声入力部87は、入力された音声を音声信号に変換して出力する。具体的には、音声入力部87は、入力されたユーザの音声を送信音声信号に変換して、リモコン側音声送受信部85に出力する。リモコン側音声送受信部85は、この送信音声信号をテレビ4に送信する。音声入力部87としては、一般的なマイクを適用することもできる。
【0167】
<携帯電話機5の構成>
携帯電話機5の制御部400は、図1の携帯電話機2の制御部40が有する構成に加えて、通話開始/終了通知部(通話開始通知手段)91と、携帯側音声送受信制御部92と、携帯側通話制御部(通話装置側受信音声転送手段、通話装置側送信音声転送手段)93とを備える。
【0168】
通話開始/終了通知部91は、携帯電話機操作モードにおいて、携帯電話機5で通話が開始されたこと(通話のための通信が開始されたこと)を検出して、その旨を携帯側通話制御部93に通知するとともに、通話が開始されたことを示す通話開始通知をテレビ4に送信する。また、通話開始/終了通知部91は、携帯電話機5で通話が終了されたことを検出して、その旨を携帯側通話制御部93に通知するとともに、通話が終了されたことを示す通話終了通知をテレビ4に送信する。なお、テレビ4への通知の送信は、通信部43を介して行う。
【0169】
携帯側音声送受信制御部92は、携帯側通話制御部93の指示に従い、通話時における音声信号の送受信経路を制御する。具体的には、携帯側音声送受信制御部92は、通話相手装置から受信した音声信号を、自機のスピーカ(図示せず)から出力する。また、自機のマイク(図示せず)に入力された音声に基づき生成された音声信号を通話相手装置に送信する。そして、携帯側通話制御部93の指示があった場合には、携帯側音声送受信制御部92は、通話相手装置から受信した音声信号を、通信部43を介してテレビ4に送信する。また、通信部43を介してテレビ4から受信した音声信号を通話相手装置に送信する。
【0170】
携帯側通話制御部93は、通話開始/終了通知部91が通話開始通知を送信した後、リモートコントローラ16を用いた通話を可能にするための制御を行う。具体的には、携帯側通話制御部93は、通話開始/終了通知部91から通話が開始された旨の通知を受信すると、通話開始/終了通知部91に指示して、通話開始通知を、通信部43を介してテレビ4に送信させる。また、携帯側音声送受信制御部92に指示して、通話相手装置から受信した音声信号を、通信部43を介してテレビ4に送信させる。そして、通信部43を介してテレビ4から受信した音声信号を通話相手装置に送信させる。
【0171】
また、携帯側音声送受信制御部92は、通話開始/終了通知部91が通話終了通知を送信した後、携帯側音声送受信制御部92に指示して、音声信号の送受信を終了(停止)させる。
【0172】
〔テレビ4および携帯電話機5が実行する処理の流れ〕
テレビ4および携帯電話機5が実行する処理の流れについて、図16に基づいて説明する。図16は、表示システム6に含まれるテレビ4及び携帯電話機5が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、図16のS1〜S9、S11〜S18の処理は、図10のS1〜S9、S11〜S18の処理と同様であるから、ここでは説明を省略する。
【0173】
テレビ4では、S2で外部入力表示モードへの切り替えが確認された後のS7においてテレビキー情報解析処理を行い、テレビキー情報解析処理で生成した携帯電話機キー情報を携帯電話機5に送信する。
【0174】
このように、外部入力表示モード(より詳細には携帯電話機操作モード)となったテレビ4では、リモートコントローラ16から受信したテレビキー情報(制御信号)に対応する携帯電話機キー情報(通話装置制御信号)を携帯電話機5に送信して、携帯電話機5の動作を制御する。このため、携帯電話機操作モードは、テレビ4が携帯電話機5を制御する通話装置制御モードと言うことができる。
【0175】
そして、S7に続くS41では、テレビ側通話制御部83が、音声通話の開始通知である通話開始通知または音声通話の終了通知である通話終了通知を受信したか確認する(S41)。
【0176】
ここで、通話開始通知または通話終了通知の受信が確認された場合(S41でYES)には、S42の処理に進み、確認されなかった場合(S41でNO)にはS8の処理に進む。
【0177】
S41では、テレビ側通話制御部83は、受信を確認した通話開始通知または通話終了通知に基づいて、テレビ側音声制御変更処理を行い、音声信号の送受信を開始または終了する。テレビ側音声制御変更処理の終了後、処理はS8に進む。なお、テレビ側音声制御変更処理の詳細については後述する。
【0178】
一方、携帯電話機5では、S12で外部出力モードへの切り替えが確認された後のS16においてテレビ4から受信した携帯電話機キー情報に基づいて、携帯電話機キー情報解析処理を行う。
【0179】
このように、外部出力モードとなった携帯電話機5では、テレビ4から受信する携帯電話機キー情報に従って処理を行うので、外部出力モードは、テレビ4からの制御を受ける被制御モードと言うことができる。
【0180】
そして、S16に続くS51では、通話開始/終了通知部91が、音声通話を開始または終了したかどうかを確認する。なお、音声通話の開始/終了は、携帯電話機制御部53が音声通話を開始/終了したことを検出して判断してもよい。
【0181】
ここで、音声通話の開始または終了が確認された場合(S51でYES)には、通話開始/終了通知部91が通話の開始を携帯側通話制御部93に通知して、処理はS52に進み、確認されなかった場合(S51でNO)にはS17の処理に進む。
【0182】
S52では、携帯側通話制御部93が、携帯側音声制御変更処理を行う(S52)。携帯側音声制御変更処理では、通話開始/終了通知部91が、音声通話開始通知または音声通話終了通知をテレビ4に送信し、また、携帯側通話制御部93が、音声信号の送受信態様(経路)を変更する。携帯側音声制御変更処理の後、処理はS17に進む。なお、携帯側音声制御変更処理の詳細は後述する。
【0183】
〔テレビ側及び携帯側音声制御変更処理の流れ〕
次に、図16のテレビ側音声制御変更処理(S41)、及び携帯側音声制御変更処理(S52)の流れについて、図17に基づいて説明する。図17は、テレビ側音声制御変更処理及び携帯側音声制御変更処理の一例を示すフローチャートである。
【0184】
まず、テレビ側音声制御変更処理について説明する。
【0185】
携帯電話機5から通話開始通知、または通話終了通知を受信した、通話開始/終了通知受信部81は、受信した通知が通話開始通知であるか通話終了通知であるかを確認する(S61)。そして、通話開始/終了通知受信部81は、確認の結果をテレビ側通話制御部83に通知する。
【0186】
上記通話開始/終了通知受信部81から通話開始通知を検出した旨の通知を受信したテレビ側通話制御部83は、リモートコントローラ16のマイク(音声入力部87)からの入力を有効にする(S62)。具体的には、テレビ側通話制御部83は、テレビ側音声送受信制御部82を、音声信号の受信待ち受け状態とする。
【0187】
また、テレビ側通話制御部83は、入力された音声を携帯電話機5に送信するように制御する(S63)。具体的には、テレビ側通話制御部83は、テレビ側音声送受信制御部82を介して受信した音声信号を携帯電話機5に送信するように、テレビ側音声送受信制御部82に指示する。
【0188】
ここで、リモートコントローラ16の音声入力部87に入力された音声は、音声信号に変換されて、リモコン側音声送受信部85からテレビ4に送信される。テレビ側音声送受信部84は、この音声信号を受信して、テレビ側音声送受信制御部82に出力する。そして、テレビ側音声送受信制御部82は、受信した音声信号を携帯電話機5に送信するようにS63で指示されているので、この音声信号を、通信部13を介して携帯電話機5に送信する。
【0189】
すなわち、テレビ側通話制御部83は、通話開始通知の受信を確認した場合には、リモートコントローラ16の音声入力部87に入力された音声を、携帯電話機5に送信するように制御する。これにより、ユーザは、リモートコントローラ16を操作して、携帯電話機5による電話の通話を開始した後は、携帯電話機5のマイクではなく、リモートコントローラの音声入力部87に向かって話すことにより、その話し声を携帯電話機5に伝達することができる。
【0190】
また、テレビ側通話制御部83は、携帯電話機5からの通話音声をリモートコントローラ16に出力するように制御する(S64)。具体的には、テレビ側通話制御部83は、通信部13を介して受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信するように、テレビ側音声送受信制御部82に指示する。S64の処理が終了すると、テレビ側音声制御変更処理は終了となる。
【0191】
詳細は後述するが、携帯電話機5は、リモートコントローラ16の操作により、音声通話が開始された場合、通話相手装置から受信した音声信号をテレビ4に送信する。このため、S64において、通信部13を介して受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信するように指示されたテレビ側音声送受信制御部82は、この音声信号を、テレビ側音声送受信部84を介してリモートコントローラ16に送信する。そして、リモコン側音声送受信部85は、この音声信号を受信して音声出力部86に送信し、音声出力部86は、受信した音声信号に基づき音声出力する。
【0192】
つまり、ユーザは、リモートコントローラ16を操作して、携帯電話機5による電話の通話を開始した後は、携帯電話機5のスピーカではなく、リモートコントローラの音声出力部86から、携帯電話機5による通話相手の声を聞くことができる。
【0193】
続いて、S61で通話終了通知の受信が確認された場合の処理(S65、S66)を説明する。S65では、テレビ側通話制御部83は、リモートコントローラ16のマイク(音声入力部87)からの入力を停止する。具体的には、テレビ側通話制御部83は、テレビ側音声送受信制御部82の音声信号の受信待ち受け状態を解除する。これにより、テレビ側音声送受信制御部82は、テレビ側音声送受信部84を介して受信した音声信号を、携帯電話機5に送信しない状態となる。
【0194】
また、テレビ側通話制御部83は、携帯電話機5およびリモートコントローラ16への音声送信を停止する(S66)。具体的には、テレビ側通話制御部83は、通信部13を介して受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信しないように、テレビ側音声送受信制御部82に指示する。これにより、テレビ4を介した音声信号の送受信が全て終了する。S66の処理が終了すると、テレビ側音声制御変更処理は終了となる。
【0195】
なお、S65、S66では、テレビ側通話制御部83は、リモートコントローラ16の音声出力部86および音声入力部87の動作を停止させてもよい。この場合には、例えば、テレビ4からリモートコントローラ16に制御信号を送信できるような通信インターフェースを設けるとともに、リモートコントローラ16には音声出力部86および音声入力部87のON/OFFを切り替えさせる制御部を設ければよい。これにより、上記通信インターフェースを介して、テレビ側通話制御部83からリモートコントローラ16の制御部に制御信号を送信して、音声出力部86および音声入力部87をOFFにすることによって音声信号の生成および出力を停止させることができる。
【0196】
次に、携帯電話機5が行う携帯側音声制御変更処理について説明する。
【0197】
携帯側通話制御部93は、音声通話が開始されたときに、通話開始/終了通知部91に指示して、音声通話開始通知をテレビ4に送信させる。また、音声通話が終了されたときには、音声通話終了通知をテレビ4に送信させる。指示を受けた通話開始/終了通知部91は、通信部43を介して音声通話開始通知または音声通話終了通知をテレビ4に送信する(S71)。
【0198】
続いて、携帯側通話制御部93は、音声通話が開始されたか、終了されたかを確認する(S72)。
【0199】
ここで、音声通話が開始されたことを確認した場合には、S73の処理に進み、通話音声の出力を自機のスピーカからテレビ4に変更する。具体的には、携帯側通話制御部93は、携帯側音声送受信制御部92に指示して、通話相手装置から受信した音声信号をテレビ4に送信させる。この指示を受信した携帯側音声送受信制御部92は、以後、通話相手装置から受信した音声信号を、通信部43を介してテレビ4に送信する。
【0200】
また、携帯側通話制御部93は、音声の入力を、自機のマイクから、テレビ4からの入力に変更する(S74)。具体的には、携帯側通話制御部93は、携帯側音声送受信制御部92に指示して、テレビ4から受信する音声信号を、通話相手装置に送信させる。この指示を受信した携帯側音声送受信制御部92は、以後、通信部43を介してテレビ4から受信した音声信号を、通話相手装置に送信する。S74の処理が終了すると、携帯側音声制御変更処理は終了となる。
【0201】
一方、S72において、音声通話が終了されたことを確認した場合、処理はS75に進む。S75では、携帯側通話制御部93は、音声の制御を通常に戻す。具体的には、携帯側通話制御部93は、携帯側音声送受信制御部92に指示して、通話相手装置から受信した音声信号のテレビ4への送信を終了させ、当該音声信号の出力先を自機のスピーカに切り換えさせる。また、携帯側通話制御部93は、携帯側音声送受信制御部92に指示して、テレビ4から受信した音声信号の通話相手装置への送信を終了させ、当該音声信号の入力元を自機のマイクに切り換えさせる。
【0202】
これにより、携帯電話機5は、自機が備えるスピーカとマイクで通話を行う通常の状態に戻り、携帯側音声制御変更処理は終了となる。なお、この状態に戻す処理を行うタイミングはこの例に限られない。例えば、携帯電話機操作モードが終了したタイミングで行ってもよい。
【0203】
以上のように、表示システム6では、携帯電話機5は、リモートコントローラ16の操作によって、音声通話が開始されたときには、通話開始通知をテレビ4に通知するとともに、通話相手装置から受信した音声信号の出力先をテレビ4に切り換え、通話相手装置に送信する音声信号の入力元をテレビ4に切り換える。
【0204】
そして、通話開始通知を受信したテレビ4は、リモートコントローラ16の音声入力部87に入力された音声に基づき生成された音声信号を受信して、携帯電話機5に送信するとともに、携帯電話機5から受信した、通話相手装置から受信した音声信号をリモートコントローラ16に送信して、リモートコントローラ16の音声出力部86から音声出力させる。
【0205】
また、リモートコントローラ16の操作によって、音声通話が終了されたときには、携帯電話機5は、通話終了通知をテレビ4に通知するとともに、通話相手装置から受信した音声信号の出力先を自機のスピーカに戻し、通話相手装置に送信する音声信号の入力元を自機のマイクに戻す。
【0206】
これにより、ユーザは、リモートコントローラ16を操作して通話を開始することができるとともに、通話開始後は、リモートコントローラ16を用いて音声通話を行うことができる。つまり、ユーザは、手元に携帯電話機5がなくとも、手持ちのリモートコントローラ16を用いて通話を行うことができるという効果を奏する。また、リモートコントローラ16を携帯電話機5に持ち替えることなく、スムーズに通話を行うことができるという効果を奏する。
【0207】
〔変形例1〕
上記では、リモートコントローラ16を用いた音声通話が可能な表示システム6について説明したが、テレビ電話が可能なように構成することもできる。なお、テレビ電話とは、通話のための音声信号の送受信を行うとともに、互いの画像を見ながら通話ができるように、画像信号の送受信も行う通信態様を指す。
【0208】
ここでは、テレビ電話が可能に構成した例を図18に基づいて説明する。図18は、テレビ電話が可能な表示システム(音声通話システム)6aに含まれる、テレビ(情報処理装置)4a、携帯電話機(通話装置)5a、およびリモートコントローラ16の要部構成を示すブロック図である。なお、上述の実施形態と同じ構成要素については、同一の部材番号を付し、その説明を省略する。
【0209】
図18に示すように、テレビ4aは、第3の実施形態のテレビ4(図15参照)が有する構成に加えて、撮影部(撮像装置)90を備えている。また、テレビ4aは、テレビ4の制御部100の代わりに、テレビ側テレビ電話制御部(画像出力制御手段、画像入力制御手段)88を含む制御部100aを備えている。
【0210】
撮影部90は、動画像を撮像するものである。表示システム6aでは、テレビ電話時に、撮影部90が撮像した画像が携帯電話機5aに送信される。なお、ここでは、テレビ4aが撮影部90を備えている例を示しているが、撮影部90はテレビ4aから独立した装置であってもよい。この場合には、テレビ4aは、撮影部90と有線または無線通信するためのインターフェースを備え、該インターフェースを介して、撮影部90の動作を制御し、撮影部90が撮像した画像を取得する構成とすればよい。
【0211】
テレビ側テレビ電話制御部88は、テレビ4aを介したテレビ電話を可能にするための制御を行う。なお、テレビ側テレビ電話制御部88が実行する具体的な処理については後述する。
【0212】
一方、携帯電話機5aは、第3の実施形態の携帯電話機5(図15参照)の制御部400の代わりに、携帯側テレビ電話制御部94を含む制御部400aを備えている構成である。
【0213】
携帯側テレビ電話制御部94は、テレビ4aを介したテレビ電話を可能にするための制御を行う。なお、携帯側テレビ電話制御部94が実行する具体的な処理については後述する。
【0214】
〔テレビ電話時の処理の流れ〕
ここでは、テレビ電話時に行われる処理の流れについて、図19に基づいて説明する。図19は、テレビ電話時にテレビ4aが実行するテレビ側テレビ電話処理、およびテレビ電話時に携帯電話機5aが実行する携帯側テレビ電話処理の一例を示すフローチャートである。
【0215】
なお、テレビ電話時には、通信相手との間で、音声信号と画像信号が送受信されるが、音声信号の送受信態様は、第3の実施形態と同様(図16、17参照)であるから、ここでは画像信号の送受信に関する処理を説明する。
【0216】
携帯電話機5aに着信があり、リモートコントローラ16の操作によって通話が開始されたときには、携帯側テレビ電話制御部94は、テレビ電話の着信であるか否かを確認する(S81)。なお、テレビ電話の着信であるか否かは、通話相手装置から受信した信号に画像信号が含まれているか否かによって判断してもよいし、通話相手装置から受信した信号にテレビ電話であることを示す信号が含まれているか否かによって判断してもよい。
【0217】
そして、テレビ電話の着信であることを確認した場合(S81でYES)、携帯側テレビ電話制御部94は、通話開始/終了通知部91に指示して、テレビ電話の着信があったことを示すテレビ電話着信通知を、通信部43を介してテレビ4aに送信させる(S82)。なお、テレビ電話の着信でないことを確認した場合(S81でNO)、携帯側テレビ電話制御部94は、携帯側テレビ電話処理を終了する。
【0218】
また、携帯側テレビ電話制御部94は、通話相手装置から受信した画像信号の、通信部43を介したテレビ4aへの送信を開始する(S83)。つまり、ここでは、通信部43が、音声信号を送受信することができるものであるとともに、動画像の画像信号を送受信できるものである。通信部43と通信するテレビ4aの通信部13も同様である。なお、画像信号の送信は、通信部43とは別の通信経路で、音声信号とは別に行っても構わない。
【0219】
一方、テレビ4aでは、通話開始/終了通知受信部81が、テレビ電話着信通知の受信を待ち受けている。すなわち、本変形例における通話開始/終了通知受信部81は、携帯電話機5aにおける通話の開始、終了に加えて、テレビ電話の開始、終了を検出する。そして、通話開始/終了通知受信部81は、テレビ電話着信通知の受信を確認する(S91)と、テレビ電話による通信が開始された旨をテレビ側テレビ電話制御部88に通知する。
【0220】
この通知を受信したテレビ側テレビ電話制御部88は、撮影部90を動作させて画像の撮像を開始(S92)させ、撮像によって生成された画像信号の、通信部13を介した携帯電話機5aへの送信を開始する(S93)。
【0221】
また、テレビ側テレビ電話制御部88は、携帯電話機5aから受信した画像信号に基づく画像(動画像)を表示部(表示装置)12に表示させる(S94)。なお、テレビ側テレビ電話制御部88は、表示部12に表示する画像を切り換えてもよいし、既に表示されていた画像と並存する形で、受信した画像信号に基づく画像を表示させてもよい。
【0222】
そして、携帯電話機5aでは、テレビ4aから受信した、撮影部90が生成した画像信号を、携帯側テレビ電話制御部94の制御によって、通話相手装置に送信する(S84)。
【0223】
これにより、通話相手装置から受信した画像信号に基づく画像がテレビ4aの表示部12に表示され、撮影部90が撮像した画像に基づく画像信号が通話相手装置に送信されるので、テレビ電話が成立する。
【0224】
テレビ電話中において、携帯側テレビ電話制御部94は、テレビ電話の終了を待ち受けている(S85)。テレビ電話の終了が確認できない場合(S85でNO)には、処理はS83に戻り、引き続き画像信号の送受信を行う。
【0225】
一方、テレビ電話が終了したことを確認したとき(S85でYES)には、テレビ電話が終了したことを示すテレビ電話終了通知を、通信部43を介してテレビ4aに送信する(S86)。また、携帯側テレビ電話制御部94は、テレビ4aに対する画像信号の送信を停止する(S87)。
【0226】
そして、テレビ4aでは、テレビ側テレビ電話制御部88が、テレビ電話終了通知の受信を待ち受けており、テレビ電話終了通知の受信が確認される(S95)と、撮影部90による撮像を停止させ(S96)、撮像によって生成された画像信号の携帯電話機5aへの送信も停止する(S97)。また、テレビ側テレビ電話制御部88は、表示部12に表示する対象をテレビ電話受信前の状態に戻す(S98)。
【0227】
このように、表示システム6aによれば、ユーザは、リモートコントローラ16の操作によって、テレビ電話による通信を開始することができ、通信開始後は、テレビ4aの表示部12および撮影部90を利用して、テレビ電話をすることができる。つまり、ユーザは、リモートコントローラ16を携帯電話機5aに持ち替えることなく、テレビ4aの画面でテレビ電話を楽しむことができる。
【0228】
〔変形例2〕
上記では、リモートコントローラに音声入力を行い、リモートコントローラから音声出力する例を示したが、音声の入力はテレビに対して行うようにしてもよく、音声の出力はテレビから行うようにしても構わない。
【0229】
この場合、リモートコントローラは、図15のようなリモコン側音声送受信部85、音声出力部86、音声入力部87を備えている必要はなく、従来から用いられている一般的な構成のものとすることもできる。
【0230】
また、テレビは、リモートコントローラとの間で音声信号の送受信を行う必要がないため、図15のようなテレビ側音声送受信部84を備えている必要はないが、通話相手からの通話音声を出力するための音声出力部と、通話相手に送信する音声を入力するための音声入力部とを備えている必要がある。なお、音声出力部は、テレビ放送の音声出力のためのものを流用してもよい。
【0231】
このような変形例における処理は、携帯電話機から受信した音声信号をリモートコントローラに送信せず、テレビの音声出力部から出力する点、およびリモートコントローラではユーザの音声入力を受け付けず、テレビの音声入力部で受け付ける点を除けば、図16、図17の例と同様である。
【0232】
〔変形例3〕
上記では、リモートコントローラまたはテレビに音声入力部および音声出力部を備える例を説明したが、音声入力部および音声出力部は、リモートコントローラまたはテレビに接続される外付けの機器であってもよい。
【0233】
この場合、リモートコントローラまたはテレビは、音声入力部および音声出力部の代わりに、音声入力部を接続するための接続インターフェースと、音声出力部を接続するための接続インターフェースとを備えていればよい。なお、接続インターフェースは、例えば、接続端子のようなものであっても構わない。
【0234】
ここで、音声入力部および音声出力部の代わりに、音声入力部を接続するための接続インターフェースおよび音声出力部を接続するための接続インターフェースを用いた場合には、当該接続インターフェースに音声入力部および音声出力部が接続されていなければ、音声の入力および出力が行われず、通話が成立しない。
【0235】
このため、音声入力部および音声出力部の代わりに、音声入力部を接続するための接続インターフェースおよび音声出力部を接続するための接続インターフェースを用いる場合には、通話が開始された後、音声入力部および音声出力部が接続されているか否かを検出し、接続されていないことが検出されたときには、音や光、画像の表示等によって、ユーザに接続を促すことが好ましい。
【0236】
〔補足〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0237】
最後に、テレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aの各ブロック、特に制御部10、40、100、400、100a、および400aは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0238】
すなわち、テレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM、上記プログラムを展開するRAM、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるテレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記テレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0239】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0240】
また、テレビ1、4、4a、携帯電話機2、5、5aを通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0241】
〔本願発明の前提となる第1および第2の実施形態に記載の発明について〕
本願発明の前提となる第1および第2の実施形態に記載の発明は、以下のように表現することができる。すなわち、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る表示装置は、端末装置から受信した画像を自装置の表示部に表示する表示装置であって、自装置を動作させるための第1の操作情報を上記端末装置以外から取得する操作情報取得手段と、上記第1の操作情報と、上記端末装置を動作させるための第2の操作情報とが対応付けられている操作情報変換テーブルを参照して、上記操作情報取得手段が取得した第1の操作情報を、対応する第2の操作情報に変換する操作情報変換手段と、上記操作情報変換手段が変換した第2の操作情報を上記端末装置に送信する操作情報送信手段とを備え、上記端末装置が、上記操作情報送信手段が送信した第2の操作情報に基づいて出力する出力画像を受信して、受信した当該出力画像を自装置の表示部に表示する表示制御手段をさらに備えることを特徴としている。
【0242】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る表示装置の制御方法は、端末装置から受信した画像を自装置の表示部に表示する表示装置の制御方法であって、自装置を動作させるための第1の操作情報を上記端末装置以外から取得する操作情報取得ステップと、上記第1の操作情報と、上記端末装置を動作させるための第2の操作情報とが対応付けられている操作情報変換テーブルを参照して、上記操作情報取得ステップにおいて取得した第1の操作情報を、対応する第2の操作情報に変換する操作情報変換ステップと、上記操作情報変換ステップにおいて変換した第2の操作情報を上記端末装置に送信する操作情報送信ステップとを含み、上記端末装置が、上記操作情報送信ステップにおいて送信された第2の操作情報に基づいて出力する出力画像を受信して、受信した当該出力画像を自装置の表示部に表示する表示制御ステップをさらに含むことを特徴としている。
【0243】
上記の構成によれば、操作情報取得手段が、表示装置を動作させるための第1の操作情報を端末装置以外から取得し、操作情報変換手段が、第1の操作情報と、端末装置を動作させるための第2の操作情報とが対応付けられている操作情報変換テーブルを参照して、操作情報取得手段が取得した第1の操作情報を、対応する第2の操作情報に変換し、操作情報送信手段が、操作情報変換手段が変換した第2の操作情報を端末装置に送信する。次に、端末装置は、操作情報送信手段が送信した第2の操作情報を受信して、受信した第2の操作情報に基づいて動作し、出力画像を出力する。そして、表示制御手段は、端末装置が出力する出力画像を受信して、受信した出力画像を表示装置の表示部に表示する。
【0244】
そのため、端末装置の出力画像を表示する表示装置に対して、表示装置を動作させるための第1の操作情報を送信することによって、当該第1の操作情報に対応する第2の操作情報に基づいて端末装置を動作させて、表示装置にその動作に基づく端末装置の出力画像を表示させることができる。
【0245】
ここで、表示装置を動作させるための第1の操作情報を送信する機器として、例えば、表示装置を視聴する際にユーザが使用する、表示装置に付属のリモートコントローラ等の操作機器が考えられる。すなわち、ユーザは、表示装置に端末装置の出力画像を表示させている状態において、表示装置を動作させるための操作機器を操作することによって、端末装置を操作し、その操作に基づく端末装置の出力画像を表示装置に表示させることができる。
【0246】
よって、ユーザは、表示装置に端末装置の出力画像を表示させている状態であっても、表示装置を動作させるための操作機器のみを操作して、表示装置に表示させている画像を制御することができるという効果を奏する。つまり、ユーザが表示装置に付属の操作機器および端末装置の両方を操作する必要がないため、表示装置に端末装置の出力画像を表示させている状態において、ユーザの操作が簡易になるという効果を奏する。
【0247】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る表示装置は、上記表示制御手段が、上記第1の操作情報と、上記第2の操作情報との対応関係を上記表示部に表示することが好ましい。
【0248】
上記の構成によれば、表示制御手段が、第1の操作情報と、第2の操作情報との対応関係を表示装置の表示部に表示するので、ユーザは、第1の操作情報と第2の操作情報との対応関係を知ることができる。すなわち、ユーザは、表示装置に送信する第1の操作情報によって、端末装置がどのように動作するかを予測することができる。従って、ユーザは、所望の動作を端末装置に実行させることができる。
【0249】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る端末装置は、上記表示装置から送信された第2の操作情報に基づいて出力する出力画像を上記表示装置に送信する端末装置であって、上記表示装置から、上記表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得する機種情報取得手段と、上記第1の機種情報と上記操作情報変換テーブルとが対応付けられている第1の特定テーブルを参照して、上記機種情報取得手段が取得した第1の機種情報に対応する操作情報変換テーブルを特定する操作情報変換テーブル特定手段と、上記操作情報変換テーブル特定手段が特定した操作情報変換テーブルを上記表示装置に送信する変換テーブル送信手段とを備えることが好ましい。
【0250】
上記の構成によれば、機種情報取得手段が、表示装置から、当該表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得し、操作情報変換テーブル特定手段が、第1の機種情報と操作情報変換テーブルとが対応付けられている第1の特定テーブルを参照して、機種情報取得手段が取得した第1の機種情報に対応する操作情報変換テーブルを特定し、変換テーブル送信手段が、操作情報変換テーブル特定手段が特定した操作情報変換テーブルを表示装置に送信する。
【0251】
そのため、端末装置は、出力画像の送信先である表示装置から当該表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得することによって、当該表示装置を動作させるための第1の操作情報を第2の操作情報に変換するための操作情報変換テーブルを特定して、表示装置に送信することができる。よって、端末装置は、出力画像の送信先である表示装置に対応する操作情報変換テーブルを特定し、その操作情報交換テーブルを対応する表示装置に送信することができる。
【0252】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る端末装置は、上記表示装置から送信された第2の操作情報に基づいて出力する出力画像を上記表示装置に送信する端末装置であって、上記表示装置から、上記表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得する機種情報取得手段と、上記第1の機種情報と、端末装置の機種を特定する第2の機種情報と、上記操作情報変換テーブルとが対応付けられている第2の特定テーブルを参照して、上記機種情報取得手段が取得した第1の機種情報、および、自装置の機種を特定する第2の機種情報に対応する操作情報変換テーブルを特定する操作情報変換テーブル特定手段と、上記操作情報変換テーブル特定手段が特定した操作情報変換テーブルを上記表示装置に送信する変換テーブル送信手段とを備えることが好ましい。
【0253】
上記の構成によれば、機種情報取得手段が、表示装置から、当該表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得し、操作情報変換テーブル特定手段が、第1の機種情報と、端末装置の機種を特定する第2の機種情報と、操作情報変換テーブルとが対応付けられている第2の特定テーブルを参照して、上記機種情報取得手段が取得した第1の機種情報、および、自装置の機種を特定する第2の機種情報に対応する操作情報変換テーブルを特定し、変換テーブル送信手段が、操作情報変換テーブル特定手段が特定した操作情報変換テーブルを上記表示装置に送信する。
【0254】
そのため、端末装置は、出力画像の送信先である表示装置から当該表示装置の機種を特定する第1の機種情報を取得することによって、当該表示装置を動作させるための第1の操作情報を、自装置を動作させるための第2の操作情報に変換するための操作情報変換テーブルを特定して、表示装置に送信することができる。よって、端末装置は、出力画像の送信先である表示装置に対応する操作情報変換テーブルを特定し、その操作情報交換テーブルを対応する表示装置に送信することができる。
【0255】
また、第1および第2の実施形態に記載の発明に係る表示システムは、上記表示装置と、上記端末装置とを含むことが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0256】
本発明の情報処理装置としては、通話装置と通信接続して、該通話装置の動作を制御可能なものであればよく、テレビ以外にもパーソナルコンピュータ等を適用することができる。また、本発明の通話装置としては、通話機能を有し、情報処理装置の制御に従って動作するものであればよく、携帯電話機以外の任意の通話装置を適用することができる。
【符号の説明】
【0257】
4、4a テレビ(情報処理装置)
5、5a 携帯電話機(通話装置)
6、6a 表示システム(音声通話システム)
12 表示部(表示装置)
16 リモートコントローラ(遠隔操作装置)
81 通話開始/終了通知受信部(通話検出手段)
83 テレビ側通話制御部(受信音声転送手段、送信音声転送手段)
86 音声出力部(音声出力装置)
87 音声入力部(音声入力装置)
88 テレビ側テレビ電話制御部(画像出力制御手段、画像入力制御手段)
90 撮影部(撮像装置)
91 通話開始/終了通知部(通話開始通知手段)
93 携帯側通話制御部(通話装置側受信音声転送手段、通話装置側送信音声転送手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔操作装置から受信した制御信号に従って処理を行う通常動作モードと、遠隔操作装置から受信した制御信号に基づき、該制御信号に予め対応付けられた、通話装置の動作を制御するための通話装置制御信号を生成して該通話装置に送信する通話装置制御モードとを有する情報処理装置であって、
自装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出手段と、
上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、自装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送手段と、
上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、自装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送手段とを備えていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
上記通話検出手段は、上記通話装置が通話を終了したことを検出し、
上記受信音声転送手段は、上記通話検出手段が通話の終了を検出したときに、音声信号の上記音声出力装置への送信を停止し、
上記送信音声転送手段は、上記通話検出手段が通話の終了を検出したときに、音声信号の上記通話装置への送信を停止することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
上記音声出力装置及び上記音声入力装置は、上記遠隔操作装置に備えられており、
上記受信音声転送手段は、上記遠隔操作装置を介して上記音声出力装置に音声信号を送信し、
上記送信音声転送手段は、上記音声入力装置が生成した音声信号を、上記遠隔操作装置を介して受信することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
上記通話装置は、通話先と音声信号及び画像信号を送受信するテレビ電話機能を備え、
上記通話検出手段は、自装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置がテレビ電話による通信を開始したことを検出し、
上記通話検出手段が、テレビ電話による通信の開始を検出した後、上記通話装置から送信される、該通話装置が通話先から受信した画像信号を受信して自装置の備える表示装置に表示する画像出力制御手段と、
上記通話検出手段が、テレビ電話による通信の開始を検出した後、画像を撮影して画像信号を生成する撮像装置に撮影を開始させるとともに、該撮像装置から受信した画像信号を、上記通話先に送信する画像信号として、上記通話装置に送信する画像入力制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
自装置の操作部に対する入力操作に従って処理を行う通常動作モードと、自装置と通信接続された情報処理装置の制御に従って処理を行う被制御モードとを有する通話装置であって、
上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有するものであり、
自装置が上記被制御モードとなっている状態において、自装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、上記情報処理装置に送信する通話開始通知手段と、
上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送手段と、
上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送手段とを備えていることを特徴とする通話装置。
【請求項6】
請求項1から4の何れか1項に記載の情報処理装置と、請求項5に記載の通話装置とを含むことを特徴とする音声通話システム。
【請求項7】
遠隔操作装置から受信した制御信号に従って処理を行う通常動作モードと、遠隔操作装置から受信した制御信号に基づき、該制御信号に予め対応付けられた、通話装置の動作を制御するための通話装置制御信号を生成して該通話装置に送信する通話装置制御モードとを有する情報処理装置の制御方法であって、
上記情報処理装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出ステップと、
上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送ステップと、
上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送ステップとを含むことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項8】
自装置の操作部に対する入力操作に従って処理を行う通常動作モードと、自装置と通信接続された情報処理装置の制御に従って処理を行う被制御モードとを有する通話装置の制御方法であって、
上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有するものであり、
上記通話装置が上記被制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、上記情報処理装置に送信する通話開始通知ステップと、
上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送ステップと、
上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送ステップとを含むことを特徴とする通話装置の制御方法。
【請求項9】
請求項1から4の何れか1項に記載の情報処理装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項10】
請求項5に記載の通話装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項11】
請求項9または10に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
遠隔操作装置から受信した制御信号に従って処理を行う通常動作モードと、遠隔操作装置から受信した制御信号に基づき、該制御信号に予め対応付けられた、通話装置の動作を制御するための通話装置制御信号を生成して該通話装置に送信する通話装置制御モードとを有する情報処理装置であって、
自装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出手段と、
上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、自装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送手段と、
上記通話検出手段が通話の開始を検出した後、自装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送手段とを備えていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
上記通話検出手段は、上記通話装置が通話を終了したことを検出し、
上記受信音声転送手段は、上記通話検出手段が通話の終了を検出したときに、音声信号の上記音声出力装置への送信を停止し、
上記送信音声転送手段は、上記通話検出手段が通話の終了を検出したときに、音声信号の上記通話装置への送信を停止することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
上記音声出力装置及び上記音声入力装置は、上記遠隔操作装置に備えられており、
上記受信音声転送手段は、上記遠隔操作装置を介して上記音声出力装置に音声信号を送信し、
上記送信音声転送手段は、上記音声入力装置が生成した音声信号を、上記遠隔操作装置を介して受信することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
上記通話装置は、通話先と音声信号及び画像信号を送受信するテレビ電話機能を備え、
上記通話検出手段は、自装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置がテレビ電話による通信を開始したことを検出し、
上記通話検出手段が、テレビ電話による通信の開始を検出した後、上記通話装置から送信される、該通話装置が通話先から受信した画像信号を受信して自装置の備える表示装置に表示する画像出力制御手段と、
上記通話検出手段が、テレビ電話による通信の開始を検出した後、画像を撮影して画像信号を生成する撮像装置に撮影を開始させるとともに、該撮像装置から受信した画像信号を、上記通話先に送信する画像信号として、上記通話装置に送信する画像入力制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
自装置の操作部に対する入力操作に従って処理を行う通常動作モードと、自装置と通信接続された情報処理装置の制御に従って処理を行う被制御モードとを有する通話装置であって、
上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有するものであり、
自装置が上記被制御モードとなっている状態において、自装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、上記情報処理装置に送信する通話開始通知手段と、
上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送手段と、
上記通話開始通知手段が上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送手段とを備えていることを特徴とする通話装置。
【請求項6】
請求項1から4の何れか1項に記載の情報処理装置と、請求項5に記載の通話装置とを含むことを特徴とする音声通話システム。
【請求項7】
遠隔操作装置から受信した制御信号に従って処理を行う通常動作モードと、遠隔操作装置から受信した制御信号に基づき、該制御信号に予め対応付けられた、通話装置の動作を制御するための通話装置制御信号を生成して該通話装置に送信する通話装置制御モードとを有する情報処理装置の制御方法であって、
上記情報処理装置が上記通話装置制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したことを検出する通話検出ステップと、
上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記通話装置が通話先から受信した音声信号を該通話装置から受信して、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、音声を出力する音声出力装置に送信する受信音声転送ステップと、
上記通話検出ステップで通話の開始を検出した後、上記情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える、入力された音声に応じた音声信号を生成する音声入力装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する音声信号として、上記通話装置に送信する送信音声転送ステップとを含むことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項8】
自装置の操作部に対する入力操作に従って処理を行う通常動作モードと、自装置と通信接続された情報処理装置の制御に従って処理を行う被制御モードとを有する通話装置の制御方法であって、
上記情報処理装置は、該情報処理装置または該情報処理装置を操作する遠隔操作装置が備える音声出力装置に音声信号を送信して音声出力させる機能と、該情報処理装置または上記遠隔操作装置が備える音声入力装置が、該音声入力装置に入力された音声に応じて生成した音声信号を受信する機能とを有するものであり、
上記通話装置が上記被制御モードとなっている状態において、上記通話装置が通話を開始したときに、通話を開始したことを示す通話開始通知を、上記情報処理装置に送信する通話開始通知ステップと、
上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、通話先から受信した音声信号を、上記情報処理装置に送信する通話装置側受信音声転送ステップと、
上記通話開始通知ステップで上記情報処理装置に上記通話開始通知を送信した後、上記情報処理装置から受信した音声信号を、上記通話先に送信する通話装置側送信音声転送ステップとを含むことを特徴とする通話装置の制御方法。
【請求項9】
請求項1から4の何れか1項に記載の情報処理装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項10】
請求項5に記載の通話装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項11】
請求項9または10に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−109857(P2012−109857A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258006(P2010−258006)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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