説明

情報処理装置および印刷制御方法および記憶媒体およびプログラム

【課題】 一方の双方向インタフェースを介して行われている印刷処理に負担をかけることのない最適なタイミングで他方の双方向インタフェースを介して印刷制御装置に対してステータスの取得を要求することである。
【解決手段】 印刷制御装置により受信される他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスを解釈して、印刷制御装置に対してステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整する構成を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷制御装置が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置および印刷制御方法および記憶媒体およびプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば双方向インタフェースを介して、ホストコンピュータに接続されたプリンタを使用して画像データを印刷する場合に、ホストコンピュータは、プリンタの動作状況や紙詰まりなどのエラー情報をプリンタから受信する。エラー等が発生していた場合には、ホストコンピュータのディスプレイ等に当該エラーを表示することでユーザにエラー発生の通知を行っていた。また、エラーだけでなく印刷中であること等のプリンタの情報を通知していた。
【0003】また、複数のインタフェースを持ち、複数のホストコンピュータと接続されたプリンタにおいて、1つのインタフェースから印刷を行っている際に、他のインタフェースにおいてビジー信号等を用いることで、インタフェースの排他制御を行うものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において、ビジー信号等を用いて排他制御を行っている場合には、印刷中に用紙切れ等が発生した際、印刷中でない側のインタフェースに接続されたホストコンピュータに対しプリンタにどのようなエラーが発生したかを通知することは困難であった。
【0005】また、印刷中でないインタフェースを介し、ビジー信号等を用いずにホストコンピュータからプリンタの情報を取得しようとした場合、印刷中のインタフェース側の処理効率が低下してしまう等の問題がある。
【0006】すなわち、プリンタのコントローラにおいては、一つのインタフェースから画像データを受信しその処理を行いながら、他方のインタフェースに対してプリンタの状態を送信する必要がある。
【0007】そのため、ホストコンピュータは、プリンタの状態を取得するためにポーリング処理を行うが、その頻度が高すぎると、画像データの受け取りに支障をきたす場合がある等の問題点が指摘されていた。
【0008】本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、印刷制御装置が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置において、印刷制御装置により受信される他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスを解釈して、印刷制御装置に対してステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整することにより、共有環境で印刷装置を使用する際に、一方の双方向インタフェースを介して行われている印刷処理に負担をかけることのない最適なタイミングで他方の双方向インタフェースを介して印刷制御装置に対してステータスの取得を要求することができる印刷処理環境を自在に構築することができる情報処理装置および印刷制御方法および記憶媒体およびプログラムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の発明は、印刷制御装置(図2に示すコントローラボード104に相当)が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置であって、前記印刷制御装置の状態を示すステータスを受信するステータス受信手段(図2R>2に示すパラレル入出力コントローラ9,USB入出力コントローラ10等に相当)と、前記ステータス受信手段により受信されるステータスを解釈して前記印刷制御装置の状態を表示する表示手段(図2に示すCRT41に相当)と、前記ステータス受信手段により受信される前記他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスを解釈して、前記印刷制御装置に対して前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整する制御手段(図2に示すステータスモニタプログラム402に相当)とを有するものである。
【0010】本発明に係る第2の発明は、前記ポーリング間隔は、あらかじめデフォルトの値が初期設定されることを特徴とする。
【0011】本発明に係る第3の発明は、前記制御手段は、前記ステータス受信手段により受信される前記他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスが印刷中であると解釈した場合に、前記ポーリング間隔を初期設定されるデフォルトの値よりも所定時間長めに変更設定することによりポーリング間隔を調整することを特徴とする。
【0012】本発明に係る第4の発明は、印刷制御装置(図2に示すコントローラボード104に相当)が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置であって、前記印刷制御装置の状態を示すステータスを受信するステータス受信手段(図2に示すパラレル入出力コントローラ9,USB入出力コントローラ10等に相当)と、前記ステータス受信手段により受信されるステータスを解釈して前記印刷制御装置の状態を表示する表示手段と、前記印刷制御装置より前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を取得する取得手段(図2に示すパラレル入出力コントローラ9,USB入出力コントローラ10等に相当)と、前記取得手段により取得されるポーリング間隔に基づき、前記印刷制御装置に対して前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整する制御手段(図2に示すステータスモニタプログラム402に相当)とを有することを特徴とする。
【0013】本発明に係る第5の発明は、前記取得手段により取得されるポーリング間隔は、前記印刷制御装置の印刷時間に比例した値であることを特徴とする。
【0014】本発明に係る第6の発明は、前記取得手段により取得されるポーリング間隔は、前記印刷制御装置が複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置より受信する印刷予想値に基づき算定された値であることを特徴とする。
【0015】本発明に係る第7の発明は、印刷制御装置(図2に示すコントローラボード104に相当)が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置における印刷制御方法であって、前記印刷制御装置の状態を示すステータスを受信するステータス受信ステップと、前記ステータス受信ステップにより受信されるステータスを解釈して前記印刷制御装置の状態を表示手段に表示する表示ステップ(図5に示すステップ(506))と、前記ステータス受信ステップにより受信される前記他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスを解釈して、前記印刷制御装置に対して前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整する制御ステップ(図5に示すステップ(503)〜(506))とを有することを特徴とする。
【0016】本発明に係る第8の発明は、前記ポーリング間隔は、あらかじめデフォルトの値が初期設定されることを特徴とする。
【0017】本発明に係る第9の発明は、前記制御ステップは、前記ステータス受信ステップにより受信される前記他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスが印刷中であると解釈した場合に、前記ポーリング間隔を初期設定されるデフォルトの値よりも所定時間長めに変更設定することによりポーリング間隔を調整することを特徴とする。
【0018】本発明に係る第10の発明は、印刷制御装置(図2に示すコントローラボード104に相当)が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置における印刷制御方法であって、前記印刷制御装置の状態を示すステータスを受信するステータス受信ステップと、前記ステータス受信ステップにより受信されるステータスを解釈して前記印刷制御装置の状態を表示手段に表示する表示ステップ(図6に示すステップ(605))と、前記印刷制御装置より前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を取得する取得ステップ(図6に示すステップ(602))と、前記取得ステップにより取得されるポーリング間隔に基づき、前記印刷制御装置に対して前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整する制御ステップ(図6に示すステップ(603),(604))とを有することを特徴とする。
【0019】本発明に係る第11の発明は、前記取得ステップにより取得されるポーリング間隔は、前記印刷制御装置の印刷時間に比例した値であることを特徴とする。
【0020】本発明に係る第12の発明は、前記取得ステップにより取得されるポーリング間隔は、前記印刷制御装置が複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置より受信する印刷予想値に基づき算定された値であることを特徴とする。
【0021】本発明に係る第13の発明は、第7〜第12の発明のいずれかの印刷制御方法を実現するプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であることを特徴とする。
【0022】本発明に係る第14の発明は、第7〜第12の発明のいずれかの印刷制御方法を実現するプログラムであることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1は、本発明に係る情報処理装置と通信可能なレーザービームプリンタの構成を示す断面図である。
【0024】図において、100はレーザービームプリンタ本体(以下LBP)であり、接続されているホストコンピュータによって展開され供給される印刷データを記録媒体である記録紙等に像を形成するものである。
【0025】104は前記LBP100全体の制御ユニットであり、ホストコンピュータから受け取った印刷情報をビデオ信号に変換してレーザードライバ110に出力する。そして、制御ユニット104からのビデオ信号の出力を受けたレーザードライバ110は、半導体レーザー111から発射されるレーザー光113のオン,オフ切り替えをする。レーザー光113は回転多面鏡112の回転に応じて左右にふられ、静電ドラム117上に印刷パターンの静電潜像を形成する。
【0026】この静電潜像へトナーカートリッジ116からトナーを供給し印刷現像を形成した後、記録紙に転写が行われ、該転写されたトナーは、定着器105によって定着される。この記録紙にはカットシート記録紙が用いられる。このカットシート記録紙はLBP100の給紙口101に装填され、給紙ローラ102および搬送ローラ103により、装置内に取り込まれて、静電ドラム117に供給される。
【0027】そして、搬送ローラ106により定着器105から搬送された記録紙は、排紙口切り替え装置107によってフェースダウン排紙口109及びフェースアップ排紙口108のどちらかに排紙される。
【0028】図2は、本発明の第1実施形態を示すプリンタ制御装置の構成を説明するブロック図であり、本実施形態においては、レーザービームプリンタ(図1)を例にして説明する。
【0029】図2において、3000はホストコンピュータで、例えばハードディスク等の外部記憶装置42に格納されたプログラムがRAM2にロードされ、CPU1により実行される。
【0030】こうしたプログラムには、印刷制御プログラム(プリンタ制御プログラム)401のような印刷処理を行うデバイスドライバや、ステータスモニタプログラム402のようなアプリケーションプログラムなどがある。
【0031】またその他に、オペレーティングシステム(OS)や、文書処理プログラム等に基づいて図形、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在した文書処理を実行するアプリケーションプログラムなどが挙げられる。
【0032】CPU1は、こうしたプログラムを実行すると共に、システムバス4に接続される各デバイスの統括的な制御を行う。また、CPU1はCRTディスプレイ(CRT)41上の不図示のマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウィンドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
【0033】2はRAMで、CPU1の主メモリ、ワークエリア等として機能する。5はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)40や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。6はCRTコントローラ(CRTC)であり、CRT41の表示を制御する。7はディスクコントローラ(DKC)であり、ブートプログラム、種々のアプリケーション、フォントデータ、ユーザーファイル、編集ファイル等を記憶するハードディスク(HDD)、フレキシブルディスク(FD)やCD−ROM等の外部記憶装置42とのアクセスを制御する。
【0034】9はパラレル入出力コントローラ(PIOC)で、10はUSB入出力コントローラ(USBIOC)で、それぞれ、双方向パラレルインタフェース30、およびUSBインタフェース31を介してLBP100との双方向通信制御処理を実行する。
【0035】なお、印刷が行われる場合は、ホストコンピュータ3000で印刷データが作成され、スプールデータとして外部記憶装置42に格納される。このスプールデータは、パラレルインタフェース30または、USBインタフェース31を介してLBP100に送られる。
【0036】そして、LBP100で受信された印刷データは、CPU21、制御部22の制御処理にしたがって順次RAM24へ送り込まれる。CPU21では、ROM23に記憶された制御プログラムによって、システムバス28に接続された各デバイス及びプリンタ全体の制御を行っている。
【0037】RAM24は、CPU21のワークエリアや主にデータの受信バッファすなわちFIFO(First−In First−Out方式)として用いられる。
【0038】22は制御部で、メモリの制御、バスの調停等の制御を行う。25は印刷部入出力コントローラ(印刷部IOC)で、RAM24に格納されていた圧縮データの伸長、画像処理等を制御部22で行い、順次印刷部インタフェースを介して印刷部50へ出力する。
【0039】図3は、本発明に係る印刷処理システムの一例を示すシステム接続形態図であり、例えば2台のホストコンピュータ3000,3001とLBP100がそれぞれパラレルインタフェース30およびUSBインタフェース31で接続された様子を示している。
【0040】図4は、図3に示したホストコンピュータ3000,3001上で表示されるプリンタ状態画面の一例を示す図であり、ホストコンピュータ3000,3001で実行されるステータスモニタプログラム402による表示例に対応し、特に、印刷制御プログラム401と連動して取得したLBP100の状態をCRT41上に表示した状態に対応する。
【0041】図5は、本発明に係る情報処理装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、例えば図4に示した接続形態において、USBインタフェース31を介してLBP100に対しステータス要求を行う処理について、ホストコンピュータ3001上の印刷制御プログラム401の動作手順に対応する。なお、(501)〜(508)は各ステップを示す。
【0042】まず、ステップ(501)で、ホストコンピュータ3001がLBP100に対してステータス取得を行うためのコマンドを発行する時間間隔(ポーリング間隔)を設定する。例えばこの時間は、「0.5」秒程度に設定される。
【0043】次に、ステップ(502)において、ステータス取得処理を実行する。具体的には、ステータス取得コマンドをLBP100に対してUSBインタフェース31を介して送信し、そのレスポンスとしてLBP100のステータスを受信すると共に、ステータスの状態を認識するものである。
【0044】続いて、ステップ(503)において、ステップ(502)で取得したステータスから、LBP100が他のインタフェースであるパラレルインタフェース30を介して印刷中であるかどうかを判断して、印刷中であると判断した場合には、ステップ(504)に進み、スタータス取得を行うためのコマンド発行の時間間隔を長くするように設定する。例えばこの時間は、デフォルトの時間間隔より長い「1.5」秒程度に設定される。
【0045】一方、ステップ(503)で他のインタフェースで印刷中でないと判断した場合には、ステップ(505)に進み、ステップ(501)で設定した値と同じ値を再設定する。
【0046】そして、ステップ(506)では、スタータス表示処理を行う。ここでは、ステップ(502)で取得したステータスをステータスモニタプログラム402に通知して、表示の変更を行うことで、使用者にLBP100の状態がどのように変化しているかがわかるようにするものである。
【0047】次に、ステップ(507)では、ポーリング間隔に設定された時間が経過したかどうかを判断し、時間が経過していない場合には、時間が経過するまで待つものとする。
【0048】時間が経過した時点でステップ(508)に進み、使用者がプログラムを終了させたかどうかを判断して、プログラムを終了してないと判断した場合には、ステップ(502)に戻り、ステータス取得および一連の処理を繰り返すものとする。
【0049】一方、ステップ(508)で、プログラムを終了すると判断した場合には、処理を終了する。
【0050】上述したように、第1実施形態によれば、一つのインタフェースで印刷中に、他のインタフェースで接続されたホストコンピュータ上の制御プログラムにおいて、ポーリング間隔を長くしている。
【0051】これにより、転送中の画像データの処理パフォーマンスを悪化させないようにすることを可能としている。
【0052】また、印刷中にも少なからずスタータスのポーリング処理を行うために、プリンタの状態が変化したことを、他のインタフェースで印刷中であっても、検知することを可能としている。
【0053】〔第2実施形態〕上記第1実施形態においては、ホストコンピュータ上の印刷制御プログラムがポーリング間隔を決定する場合について説明したが、このポーリング間隔は、プリンタ側から通知するものであってもよい。
【0054】特にプリンタの印刷速度に応じてポーリング間隔を決定することにより、画像転送に最適な間隔でポーリング処理を実施することが可能となる。すなわち、ポーリング間隔については、印刷速度が速いプリンタと遅いプリンタで変えてやることで、不要なポーリング処理を省略することが可能となる。
【0055】具体的には例えば1ページを印刷する時間間隔に比例するように、印刷時間が短ければ(印刷速度が速い)ポーリング間隔も短くし、印刷時間が長ければ(印刷速度が遅い)ポーリング間隔も長く設定すればよい。
【0056】図6は、本発明に係る情報処理装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、ホストコンピュータ3001上の印刷制御プログラム401の動作手順に対応する。なお、(601)〜(607)は各ステップを示す。
【0057】まず、ステップ(601)で、ホストコンピュータ3001がLBP100に対してステータス取得を行うためのコマンドを発行する時間間隔(ポーリング間隔)を設定する。例えばこの時間は「0.5」秒程度に設定される。
【0058】次に、ステップ(602)において、ステータス取得処理を実行する。具体的には、ステータス取得コマンドをLBP100に対してUSBインタフェース31を介して送信し、そのレスポンスとしてLBP100のステータスを受信すると共に、ステータスの状態を認識するものである。
【0059】続いて、ステップ(603)において、ステップ(602)で、取得したステータスから、LBP100の状態がホストコンピュータからのポーリング間隔を変更する状態にあるかどうかを判断して、変更する必要があると判断した場合には、ステップ(604)に進み、スタータス要求する時間間隔をLBP100から取得する。例えばこの時間は、LBP100が印刷中であれば、デフォルトの時間間隔より長い「1.5」秒程度が取得された上で設定が行われる。
【0060】続いて、ステップ(605)では、スタータス表示処理を行う。ここでは、ステップ(602)で取得したステータスをステータスモニタプログラム402に通知して、表示の変更を行うことで、使用者にLBP100の状態がどのように変化しているかがわかるようにするものである。
【0061】ステップ(606)では、ポーリング間隔に設定された時間が経過したかどうかを判断し、時間が経過していないと判断した場合には、時間が経過するまで待つものとする。
【0062】そして、ポーリング間隔に設定された時間が経過した時点で、ステップ(607)に進み、プログラムが終了するかどうかを判断する。プログラムが終了しない場合には、ステップ(602)に戻り、ステータス取得および一連の処理を繰り返すものとする。
【0063】上述したように、第2実施形態によれば、プリンタ側でホストコンピュータ3000のポーリング間隔を決定し、さらに、時間間隔に変更がある場合には、ホストコンピュータの印刷制御プログラムが、プリンタからそのポーリング時間の取得変更を行うため、プリンタの印刷速度や状態に応じたポーリング時間を設定することが可能となる。
【0064】〔第3実施形態〕上記第2実施形態においては、印刷ジョブの印刷にどの程度の時間がかかるかを考慮していなかったが、印刷を行ったホストコンピュータからプリンタに対して、印刷ジョブにかかる予想時間を通知し、それを今度は他のインタフェースに接続された別のホストコンピュータに転送することで、ポーリング間隔を変更するようにしてもよい。
【0065】つまり、印刷に時間がかかると思われる印刷ジョブについては、ポーリング間隔を比較的長くし、短時間で印刷が終了するような印刷ジョブについては、ポーリング間隔をそれよりも短く設定するものとする。
【0066】以下、図7に示すメモリマップを参照して本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷システムで読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0067】図7は、本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0068】なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0069】さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0070】本実施形態における図5,図6に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0071】以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0072】この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0073】プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM等を用いることができる。
【0074】また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0075】さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0076】上記各実施形態によれば、 プリンタが印刷中に、印刷を行ってインタフェースとは別のインタフェースを介して行うステータスのポーリング頻度を極力少なくすることで、印刷パフォーマンスの悪化をできる限り回避することができる。
【0077】また、ステータスの取得に関しても、ビジー信号を使ったような完全な排他制御ではないため、印刷が終了する前に何らかのエラーがプリンタに起こったとしても、その状態の変化をユーザにできる限り早く、かつ確実に伝えることができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第1〜第14の発明によれば、印刷制御装置が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置において、印刷制御装置により受信される他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスを解釈して、印刷制御装置に対してステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整するので、共有環境で印刷装置を使用する際に、一方の双方向インタフェースを介して行われている印刷処理に負担をかけることのない最適なタイミングで他方の双方向インタフェースを介して印刷制御装置に対してステータスの取得を要求することができる印刷処理環境を自在に構築することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報処理装置と通信可能なレーザービームプリンタの構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示すプリンタ制御装置の構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明に係る印刷処理システムの一例を示すシステム接続形態図である。
【図4】図3に示したホストコンピュータ上で表示されるプリンタ状態画面の一例を示す図である。
【図5】本発明に係る情報処理装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る情報処理装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
1 CPU
2 RAM
3 ROM
4 システムバス
5 キーボードコントローラ
6 CRTコントローラ
7 ディスクコントローラ
8 制御部
9 パラレル入出力コントローラ
10 USB入出力コントローラ
21 CPU
22 制御部
23 ROM
24 RAM
25 印刷部入出力コントローラ
26 パラレル入出力コントローラ
27 USB入出力コントローラ
28 システムバス
30 双方向パラレルインタフェース
31 USBインタフェース
40 キーボード
41 CRT
42 外部記憶装置
50 印刷部
100 LBP
104 コントローラボード
401 印刷制御プログラム
402 ステータスモニタプログラム
3000 ホストコンピュータ
3001 ホストコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 印刷制御装置が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置であって、前記印刷制御装置の状態を示すステータスを受信するステータス受信手段と、前記ステータス受信手段により受信されるステータスを解釈して前記印刷制御装置の状態を表示する表示手段と、前記ステータス受信手段により受信される前記他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスを解釈して、前記印刷制御装置に対して前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整する制御手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】 前記ポーリング間隔は、あらかじめデフォルトの値が初期設定されることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】 前記制御手段は、前記ステータス受信手段により受信される前記他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスが印刷中であると解釈した場合に、前記ポーリング間隔を初期設定されるデフォルトの値よりも所定時間長めに変更設定することによりポーリング間隔を調整することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】 印刷制御装置が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置であって、前記印刷制御装置の状態を示すステータスを受信するステータス受信手段と、前記ステータス受信手段により受信されるステータスを解釈して前記印刷制御装置の状態を表示する表示手段と、前記印刷制御装置より前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を取得する取得手段と、前記取得手段により取得されるポーリング間隔に基づき、前記印刷制御装置に対して前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整する制御手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】 前記取得手段により取得されるポーリング間隔は、前記印刷制御装置の印刷時間に比例した値であることを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】 前記取得手段により取得されるポーリング間隔は、前記印刷制御装置が複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置より受信する印刷予想値に基づき算定された値であることを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項7】 印刷制御装置が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置における印刷制御方法であって、前記印刷制御装置の状態を示すステータスを受信するステータス受信ステップと、前記ステータス受信ステップにより受信されるステータスを解釈して前記印刷制御装置の状態を表示手段に表示する表示ステップと、前記ステータス受信ステップにより受信される前記他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスを解釈して、前記印刷制御装置に対して前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整する制御ステップと、を有することを特徴とする印刷制御方法。
【請求項8】 前記ポーリング間隔は、あらかじめデフォルトの値が初期設定されることを特徴とする請求項7記載の印刷制御方法。
【請求項9】 前記制御ステップは、前記ステータス受信ステップにより受信される前記他の情報処理装置が接続される双方向インタフェースのステータスが印刷中であると解釈した場合に、前記ポーリング間隔を初期設定されるデフォルトの値よりも所定時間長めに変更設定することによりポーリング間隔を調整することを特徴とする請求項7記載の印刷制御方法。
【請求項10】 印刷制御装置が備える複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置が接続される印刷装置と前記他の情報処理装置が接続されていない他の双方向インタフェースを介して接続される情報処理装置における印刷制御方法であって、前記印刷制御装置の状態を示すステータスを受信するステータス受信ステップと、前記ステータス受信ステップにより受信されるステータスを解釈して前記印刷制御装置の状態を表示手段に表示する表示ステップと、前記印刷制御装置より前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得されるポーリング間隔に基づき、前記印刷制御装置に対して前記ステータスの取得を要求するポーリング間隔を調整する制御ステップと、を有することを特徴とする印刷制御方法。
【請求項11】 前記取得ステップにより取得されるポーリング間隔は、前記印刷制御装置の印刷時間に比例した値であることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項12】 前記取得ステップにより取得されるポーリング間隔は、前記印刷制御装置が複数の双方向インタフェース中のいずれか1つの双方向インタフェースを介して他の情報処理装置より受信する印刷予想値に基づき算定された値であることを特徴とする請求項10記載の印刷制御方法。
【請求項13】 請求項7〜12の何れかに記載の印刷制御方法を実現するプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【請求項14】 請求項7〜12の何れかに記載の印刷制御方法を実現するプログラム。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2003−131833(P2003−131833A)
【公開日】平成15年5月9日(2003.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−325937(P2001−325937)
【出願日】平成13年10月24日(2001.10.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】