説明

情報処理装置および情報処理プログラム

【課題】異常データの影響を低減して、測定領域全体の形状データを高精度に得ることができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の情報処理装置は、形状測定装置により所定領域単位でワークの形状を測定して得られた複数の形状データを取得するデータ取得部と、ワークと形状測定装置との位置姿勢関係を示す位置姿勢情報を取得する情報取得部と、位置姿勢情報に基づいて、各形状データの座標系を共通の座標系に変換する変換部と、共通の座標系における一の形状データの座標を補正して当該形状データが示す領域に隣接する領域の形状データにつなぎ合わせるステッチング処理を行うための補正量を、一の形状データが示す領域と隣接する領域との間で重複する領域の形状データを用いて算出する補正量算出部と、補正量または補正量による補正後の形状データに基づいて、ステッチング処理の信頼度を算出する信頼度算出部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、形状測定装置により所定領域単位でワークの形状を測定して得られた複数の形状データを処理するための情報処理装置および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
光学素子等のワークを高精度に加工するうえで、ワークの形状を高精度に測定することは重要である。ワークの形状測定には、接触式または非接触式プローブを備える形状測定装置が用いられる。
【0003】
非接触式プローブによりワークの形状を測定する場合、ワークと非接触式プローブとの相対位置を変更しつつ、非接触式プローブにより微小領域単位でワークの形状が測定される。そして、非接触式プローブにより微小領域単位でワークの形状を測定して得られた複数の形状データが統合されることにより、ワーク全体の3次元形状データが取得される(たとえば、特許文献1)。
【0004】
これに関連して、複数の形状データを統合する際の精度を向上させる見地から、隣接する2つの微小領域間で重複する領域の形状データを用いて、隣接する微小領域の2つの形状データをつなぎ合わせるステッチング処理が知られている。ステッチング処理では、ICP(Iterative Closest Point)アルゴリズム等のアルゴリズムが用いられ、形状データの合同変換が行われることにより、重複する領域の形状データが精度よく重ね合わされる(たとえば、特許文献2)。
【0005】
しかしながら、複数の微小領域の形状データの中には、測定の失敗等に起因する異常データが含まれる場合がある。複数の形状データのステッチング処理を行う場合、形状データの中に異常データが含まれていれば、異常データの影響によりワーク全体の形状データの精度が低下してしまい、好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−122066号公報
【特許文献2】特開2010−107300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目的は、ワークを所定領域単位で測定して得られた複数の形状データの中に異常データが含まれている場合にも、ステッチング処理における異常データの影響を低減して、測定領域全体の形状データを高精度に得ることができる情報処理装置および情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0009】
(1)形状測定装置により所定領域単位でワークの形状を測定して得られた複数の形状データを取得するデータ取得部と、前記形状データの測定時における前記ワークと前記形状測定装置との相対的な位置姿勢関係を示す位置姿勢情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部により取得された位置姿勢情報に基づいて、各形状データの局所的な座標系を複数の形状データに共通の座標系に変換する変換部と、前記共通の座標系における一の形状データの座標を補正して当該形状データが示す領域に隣接する領域の形状データにつなぎ合わせるステッチング処理を行うための補正量を、前記一の形状データが示す領域と前記隣接する領域との間で重複する領域の形状データを用いて算出する補正量算出部と、前記補正量算出部により算出された補正量または当該補正量による補正後の形状データに基づいて、前記ステッチング処理の信頼度を算出する信頼度算出部と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【0010】
(2)前記信頼度算出部は、前記補正量による補正後の前記一の形状データと前記隣接する領域の形状データとの差分から、前記信頼度を算出することを特徴とする上記(1)に記載の情報処理装置。
【0011】
(3)前記信頼度算出部は、前記情報取得部により取得された前記位置姿勢情報の測定精度と前記補正量とから、前記信頼度を算出することを特徴とする上記(1)に記載の情報処理装置。
【0012】
(4)前記補正量算出部および信頼度算出部は、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度をそれぞれ算出し、前記情報処理装置は、前記複数の信頼度および補正量に基づいて、前記一の形状データの最終的な補正量である合成補正量を算出する補正量決定部をさらに有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0013】
(5)前記補正量決定部は、前記信頼度を重み付けの係数とする前記複数の補正量の加重平均値を、前記合成補正量として算出することを特徴とする上記(4)に記載の情報処理装置。
【0014】
(6)前記補正量決定部は、前記複数の補正量の中で最大の信頼度を有する補正量を、前記合成補正量として算出することを特徴とする上記(4)に記載の情報処理装置。
【0015】
(7)前記信頼度に基づいて、前記一の形状データが異常データであるか否かを判断する判断部と、前記判断部により前記一の形状データが異常データであると判断された場合、前記一の形状データを削除する削除部と、をさらに有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0016】
(8)前記補正量算出部および信頼度算出部は、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度をそれぞれ算出し、前記判断部は、前記複数の信頼度の最大値から、前記一の形状データが異常データであるか否かを判断することを特徴とする上記(7)に記載の情報処理装置。
【0017】
(9)前記補正量算出部および信頼度算出部は、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度をそれぞれ算出し、前記判断部は、前記複数の信頼度の総和から、前記一の形状データが異常データであるか否かを判断することを特徴とする上記(7)に記載の情報処理装置。
【0018】
(10)前記合成補正量が所定値以上の場合、前記一の形状データを異常データとして認識する認識部と、前記認識部により認識された前記一の形状データを削除する削除部と、をさらに有することを特徴とする上記(4)〜(6)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0019】
(11)前記所定値は、前記情報取得部により取得された前記位置姿勢情報の測定精度により定まる値であることを特徴とする上記(10)に記載の情報処理装置。
【0020】
(12)形状測定装置により所定領域単位でワークの形状を測定して得られた複数の形状データと、前記形状データの測定時における前記ワークと前記形状測定装置との相対的な位置姿勢関係を示す位置姿勢情報とを取得し、前記位置姿勢情報に基づいて、各形状データの局所的な座標系を複数の形状データに共通の座標系に変換する手順(a)と、前記共通の座標系における一の形状データの座標を補正して当該形状データが示す領域に隣接する領域の形状データにつなぎ合わせるステッチング処理を行うための補正量を、前記一の形状データが示す領域と前記隣接する領域との間で重複する領域の形状データを用いて算出する手順(b)と、前記手順(b)において算出された補正量または当該補正量による補正後の形状データに基づいて、前記ステッチング処理の信頼度を算出する手順(c)と、をコンピューターに実行させる情報処理プログラム。
【0021】
(13)前記手順(c)において、前記補正量による補正後の前記一の形状データと前記隣接する領域の形状データとの差分から、前記信頼度が算出されることを特徴とする上記(12)に記載の情報処理プログラム。
【0022】
(14)前記手順(c)において、前記手順(a)において取得された前記位置姿勢情報の測定精度と前記補正量とから、前記信頼度が算出されることを特徴とする上記(12)に記載の情報処理プログラム。
【0023】
(15)前記手順(b)および手順(c)において、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度がそれぞれ算出され、前記情報処理プログラムは、前記複数の信頼度および補正量に基づいて、前記一の形状データの最終的な補正量である合成補正量を算出する手順(d)をさらに前記コンピューターに実行させることを特徴とする上記(12)〜(14)のいずれか1つに記載の情報処理プログラム。
【0024】
(16)前記手順(d)において、前記信頼度を重み付けの係数とする前記複数の補正量の加重平均値が、前記合成補正量として算出されることを特徴とする上記(15)に記載の情報処理プログラム。
【0025】
(17)前記手順(d)において、前記複数の補正量の中で最大の信頼度を有する補正量が、前記合成補正量として算出されることを特徴とする上記(15)に記載の情報処理プログラム。
【0026】
(18)前記信頼度に基づいて、前記一の形状データが異常データであるか否かを判断する手順(e)と、前記手順(e)において前記一の形状データが異常データであると判断された場合、前記一の形状データを削除する手順(f)と、をさらに前記コンピューターに実行させることを特徴とする上記(12)〜(17)のいずれか1つに記載の情報処理プログラム。
【0027】
(19)前記手順(b)および手順(c)において、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度がそれぞれ算出され、前記手順(e)において、前記複数の信頼度の最大値から、前記一の形状データが異常データであるか否かが判断されることを特徴とする上記(18)に記載の情報処理プログラム。
【0028】
(20)前記手順(b)および手順(c)において、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度がそれぞれ算出され、前記手順(e)において、前記複数の信頼度の総和から、前記一の形状データが異常データであるか否かが判断されることを特徴とする上記(18)に記載の情報処理プログラム。
【0029】
(21)前記合成補正量が所定値以上の場合、前記一の形状データを異常データとして認識する手順(g)と、前記手順(g)において認識された前記一の形状データを削除する手順(h)と、をさらに前記コンピューターに実行させることを特徴とする上記(15)〜(17)のいずれか1つに記載の情報処理プログラム。
【0030】
(22)前記所定値は、前記手順(a)において取得された前記位置姿勢情報の測定精度により定まる値であることを特徴とする上記(21)に記載の情報処理プログラム。
【0031】
(23)上記(12)〜(22)のいずれか1つに記載の情報処理プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、ステッチング処理の信頼度が算出されるため、信頼度を利用して、異常データの影響を低減することが可能になる。つまり、ワークを所定領域単位で測定して得られた複数の形状データの中に異常データが含まれている場合にも、測定領域全体の形状データを高精度に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る形状測定システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示される情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】情報処理装置により実行される形状測定処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】合成補正量を算出する処理を説明するための図である。
【図5】異常データを削除する処理を説明するための図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る合成補正量を算出する処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0035】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る形状測定システムの概略構成を示す図である。
【0036】
図1に示されるとおり、本実施形態に係る形状測定システムは、形状測定装置10および情報処理装置20を備える。
【0037】
形状測定装置10は、ワークの形状を測定するものである。形状測定装置10は、非接触式プローブを備えており、所定の微小領域単位でワークの形状を測定する。形状測定装置10は、ワークを水平方向に移動させるX−Yステージと、非接触式プローブを鉛直方向に移動させるZステージとを備え、ワークと非接触プローブとの相対位置を変更しつつ、ワークの微小領域を連続的に測定する。非接触式プローブは、光干渉型プローブであり、所定の微小領域(たとえば、0.3mm角)を1回の測定動作により測定して、所定のデータ数(たとえば、500×500ドット)の形状データを生成する。また、本実施形態の形状測定装置10には、複数のレーザー測長機(不図示)が設けられており、ステージおよび非接触プローブの位置および姿勢を高精度に測定することができる。
【0038】
情報処理装置20は、形状測定装置10により複数の微小領域を測定して得られた複数の形状データを処理する。情報処理装置20は、複数の形状データをつなぎ合わせるステッチング処理を行い、測定領域全体の形状データを生成する。
【0039】
図2は、情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。情報処理装置20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、ハードディスク24、入力部25、表示部26、および送受信部27を有する。これらの各部は、バス28を介して相互に接続されている。
【0040】
CPU21は、形状測定装置10から取得された形状データに対して種々の演算および制御を実行する。CPU21は、変換部、補正量算出部、信頼度算出部、補正量決定部、判断部、および削除部として機能する。
【0041】
ここで、変換部は、形状データの局所的な座標系を世界座標系に変換する。補正量算出部は、世界座標系における形状データの座標を補正して基準となる形状データにつなぎ合わせるステッチング処理を行うための補正量を算出する。信頼度算出部は、ステッチング処理の信頼度を算出する。補正量決定部は、形状データの最終的な補正量である合成補正量を算出する。判断部は、形状データが異常データであるか否かを判断する。削除部は、異常データを削除する。なお、各部の具体的な処理内容については、後述する。
【0042】
ROM22は、各種プログラムや各種データを予め記憶する。RAM23は、作業領域として、上述した形状データや、プログラムを一時的に記憶する。
【0043】
ハードディスク24は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや、各種データを格納する。ハードディスク24は、形状データの座標系を変換するための変換プログラム、補正量を算出するための補正量算出プログラム、信頼度を算出するための信頼度算出プログラム、合成補正量を算出するための補正量決定プログラム、異常データを判断するための判断プログラム、および異常データを削除するための削除プログラムを格納する。
【0044】
入力部25は、たとえば、キーボード、タッチパネル、およびマウス等のポインティングデバイスであり、各種情報の入力に用いられる。表示部26は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種情報を表示する。
【0045】
送受信部27は、たとえば、インターフェースであり、形状測定装置10からの形状データおよび位置姿勢情報を取得する取得部として機能する。また、送受信部27は、形状測定装置10の動作を制御するための各種指令を出力する。
【0046】
なお、形状測定装置10および情報処理装置20は、上述した構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上述した構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
【0047】
以上のとおり構成される本実施形態の形状測定システムでは、形状測定装置10によりワークの形状を微小領域単位で測定して得られた複数の形状データが、情報処理装置20により処理される。以下、図3〜図5を参照して、本実施形態における情報処理装置20の動作について説明する。
【0048】
図3は、情報処理装置により実行される形状測定処理の手順を示すフローチャートである。なお、図3のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、情報処理装置20のハードディスク24にプログラムとして記憶されており、CPU21によって実行される。
【0049】
まず、ステージの駆動が指示される(ステップS101)。本実施形態では、ワーク表面の所定の微小領域を測定するために、ステージを駆動させる駆動指令が形状測定装置10に出力される。その結果、ワークが載置されたステージが駆動され、所定の微小領域がプローブの下方に位置される。
【0050】
続いて、微小領域の測定が指示される(ステップS102)。本実施形態では、微小領域の形状測定の実行を指示する測定指令が形状測定装置10に出力される。その結果、非接触式プローブにより、ワークの微小領域の形状が測定される。
【0051】
続いて、形状データが取得される(ステップS103)。本実施形態では、ステップS102に示す処理でワークの微小領域を測定して得られた形状データが、形状測定装置10から取得される。
【0052】
続いて、形状測定装置10の位置姿勢情報が取得される(ステップS104)。本実施形態では、ステップS102に示す処理でワークの微小領域を測定したときの形状測定装置10(プローブ)とワークとの位置姿勢関係を示す位置姿勢情報が、形状測定装置10から取得される。なお、位置姿勢情報は、形状測定装置10に設けられた複数のレーザー測長機(不図示)の値から求められる。
【0053】
続いて、形状データの座標系が世界座標系に変換される(ステップS105)。本実施形態では、ステップS104に示す処理で取得された位置姿勢情報に基づいて、形状データの局所的な座標系が世界座標系に変換される。なお、形状測定装置の位置姿勢情報に基づいて、形状データの局所的な座標系を世界座標系に変換する処理自体は、一般的な座標変換処理であるため、説明は省略する。
【0054】
続いて、測定対象全域を測定したか否かが判断される(ステップS106)。本実施形態では、ワークの測定対象領域が微小領域単位ですべて測定されたか否かが判断される。測定対象全域が測定されたと判断される場合(ステップS106:YES)、ステップS107の処理に移行する。
【0055】
一方、測定対象全域が測定されていないと判断される場合(ステップS106:NO)、ステップS101の処理に戻る。そして、測定対象全域が測定されるまで、ステップS101以下の処理が繰り返される。
【0056】
以上のとおり、図3のステップS101〜S106に示す処理によれば、ワークとプローブとの相対位置が変更されつつ、ワークの測定対象領域が所定の微小領域単位で測定される。なお、各微小領域は、隣接する微小領域間で一部重複する領域を有するように測定される。ワークの微小領域を測定して得られた形状データの座標系は、世界座標系に変換される。
【0057】
続いて、個別補正量が算出される(ステップS107)。本実施形態では、世界座標系に変換された形状データについて、形状データの座標を補正して当該形状データが示す微小領域に隣接する微小領域の形状データにつなぎ合わせるステッチング処理を行うための補正量が算出される。
【0058】
具体的には、たとえば、隣接する一対の微小領域の形状データD,Dについて、微小領域間で重複する領域の形状データを用いて、形状データDに形状データDをつなぎ合わせるための補正量が算出される。より具体的には、形状データD,Dが示す微小領域間で重複する領域の形状データを用いて、形状データDのX軸、Y軸、およびZ軸方向の補正量dT=(dT,dT,dT)と、X軸、Y軸、およびZ軸回りの補正量dθ=(dθ,dθ,dθ)とが算出される。補正量は、たとえば、ICP(Iterative Closest Point)アルゴリズム等の周知のアルゴリズムを用いて算出される。なお、隣接する領域間で重複する領域の形状データを用いて、2つの形状データをつなぎ合わせるための補正量を算出する処理自体は、一般的なステッチング処理であるため、説明は省略する。
【0059】
以上のとおり、図3のステップS107に示す処理によれば、形状データのステッチング処理を行うための補正量が算出される。本実施形態では、複数の形状データのそれぞれについて、各形状データが示す微小領域に隣接する微小領域の形状データにつなぎ合わせるための補正量が算出される。また、1つの形状データが示す微小領域が、複数の微小領域に隣接している場合、当該1つの形状データについて、隣接する複数の微小領域の形状データのそれぞれに対して、補正量が算出される。
【0060】
続いて、ステッチング処理の信頼度が算出される(ステップS108)。本実施形態では、ステップS107に示す処理で補正量が算出されたステッチング処理について、ステッチング処理の信頼度が算出される。本実施形態では、ステップS107に示す処理で算出された補正量による補正後の形状データから、信頼度が算出される。
【0061】
具体的には、まず、ステップS107に示す処理で算出された補正量により形状データDの座標(位置姿勢)が補正され、形状データD’が生成される。次に、補正後の形状データD’を構成する点と、隣接する微小領域の形状データDを構成する点との間で、所定の範囲内(たとえば、1ドット分の範囲内)に存在する最近点対が複数算出される。そして、最近点間の距離のRMS(Root Mean Square)値が算出され、下記の(1)式により、RMS値(RMS(D’−D))が大きいほど信頼度Vbrが低くなるように、ステッチング処理の信頼度Vbrが算出される。
【0062】
【数1】

【0063】
なお、本実施形態とは異なり、信頼度Vbrは、段階的な値をとるように算出されてもよい。具体的には、RMS値が第1の閾値th1未満の場合はVbr=1、RMS値が第2の閾値th2以上の場合はVbr=0、RMS値が第1の閾値th1以上かつ第2の閾値th2未満の場合は、下記の(2)式により信頼度Vbrが算出されてもよい。
【0064】
【数2】

【0065】
あるいは、信頼度Vbrは、下記の(3)式により算出されてもよい。
【0066】
【数3】

【0067】
また、上記の(1)〜(3)式において、RMS値の代わりに、最近点間の距離の標準偏差σまたは最大値が用いられてもよい。
【0068】
以上のとおり、図3のステップS108に示す処理によれば、ステップS107に示す処理で算出された補正量による補正後の形状データと隣接する微小領域の形状データとの差分から、ステッチング処理の信頼度が算出される。本実施形態では、ステップS107に示す処理で算出されたすべての補正量について、信頼度が算出される。
【0069】
続いて、合成補正量が算出される(ステップS109)。本実施形態では、ステップS107およびステップS108に示す処理で算出された補正量および信頼度に基づいて、形状データの最終的な補正量である合成補正量が算出される。具体的には、一の形状データと当該形状データが示す微小領域に隣接する複数の微小領域の形状データとの間にそれぞれ算出された複数の補正量および各補正量に対応する信頼度に基づいて、一の形状データの合成補正量が算出される。
【0070】
図4は、合成補正量を算出する処理を説明するための図である。
【0071】
図4に示されるとおり、形状データDが示す微小領域は、4つの形状データD,D,D,Dが示す4つの微小領域に隣接している。図3のステップS107に示す処理では、4つの形状データD,D,D,Dのそれぞれに対して、形状データDの補正量(dT,dθ),(dT,dθ),(dT,dθ),(dT,dθ)がそれぞれ算出され、ステップS108に示す処理では、各補正量のステッチング処理について、信頼度V,V,V,Vが算出される。本実施形態では、下記の(4)式に示されるとおり、信頼度を重み付けの係数とする補正量の加重平均値が、形状データDの合成補正量(dT,dθ)として算出される。
【0072】
【数4】

【0073】
なお、本実施形態とは異なり、上記の4つの補正量のうち、信頼度が最大の補正量が、形状データDの合成補正量として算出されてもよい。
【0074】
以上のとおり、図3のステップS109に示す処理によれば、形状データの最終的な補正量である合成補正量が算出される。本実施形態では、複数の形状データのそれぞれについて、合成補正量が算出される。
【0075】
続いて、形状データに合成補正量が適用される(ステップS110)。本実施形態では、ステップS109に示す処理で算出された合成補正量が、対応する形状データに適用される。具体的には、合成補正量に基づいて、補正対象の形状データの座標(位置姿勢)が補正される。複数の形状データに対して、対応する合成補正量がそれぞれ適用されることにより、複数の形状データがつなぎ合わされ、測定領域全体の形状データが取得される。
【0076】
続いて、異常データの判定が行われる(ステップS111)。本実施形態では、信頼度に基づいて、形状データが異常データ(たとえば、一部の高さ情報が欠落している形状データ)であるか否かが判断される。本実施形態では、4つの信頼度V,V,V,Vの最大値が所定値(たとえば、1/3)を超える場合、形状データが異常データであると判断される。
【0077】
なお、本実施形態とは異なり、4つの信頼度の総和から、形状データが異常データであるか否かが判断されてもよい。具体的には、たとえば、4つの信頼度の平均値((V+V+V+V)/4)が所定値(たとえば、1/3)を超える場合、形状データが異常データであると判断されてもよい。あるいは、複数の信頼度の二乗和や最小値から形状データが異常データであるか否かが判断されてもよく、複数の形状データの信頼度の統計値(平均値や標準偏差)から判断されてもよい。
【0078】
そして、異常データが削除され(ステップS112)、処理が終了される。本実施形態では、ステップS111に示す処理で異常データと判断された形状データが、ステップS110に示す処理で合成補正量が適用されて得られた測定領域全体の形状データ(形状データのセット)から削除される。
【0079】
図5は、異常データを削除する処理を説明するための図である。図5において、正方形状のブロックは、微小領域の形状データを示し、隣接する一対の正方形状のブロックを横切る長方形状のブロックは、隣接する形状データをつなぎ合わせるステッチング処理の信頼度を示す。長方形のブロックの幅は、信頼度の大きさを示しており、幅が狭いほど信頼度が低い。本実施形態では、信頼度の最大値が所定値以下である形状データDが、異常データであるとして、測定領域全体の形状データから削除される。その結果、異常データを含まない測定領域全体の形状データが得られる。
【0080】
なお、図3のステップS111およびステップS112に示す処理は、省略されることもできる。
【0081】
以上のとおり、本実施形態の情報処理装置20によれば、ステッチング処理の信頼度が算出され、算出された信頼度が利用されることにより、異常データの影響が低減される。その結果、ワークを微小領域単位で測定して得られた複数の形状データの中に異常データが含まれている場合にも、測定領域全体の形状データを高精度に得ることができる。
【0082】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、補正量による補正後の形状データD’に基づいて、ステッチング処理の信頼度が算出された。しかしながら、ステッチング処理の信頼度は、補正量に基づいて算出されてもよい。
【0083】
本実施形態では、図3のステップS108に示す処理において、補正量(dT,dθ)と、形状測定装置10の位置姿勢情報の測定精度(σT,σθ)とから信頼度が算出される。なお、信頼度を算出する処理が異なる点を除いては、本実施形態における形状測定システムの構成は、第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0084】
本実施形態では、ステップS107に示す処理で算出された補正量(dT,dθ)と、形状測定装置10の位置情報の測定精度σT=(σT,σT,σT)および姿勢情報の測定精度σθ=(σθ,σθ,θT)とが比較され、下記の(5)式および(6)式により、位置成分の信頼度Vbrおよび姿勢成分の信頼度Vθbrがそれぞれ算出される。
【0085】
【数5】

【0086】
【数6】

【0087】
ここで、α、βは、パラメータースケールを合わせるための定数である。また、形状測定装置10の位置姿勢情報の測定精度(σT,σθ)は、レーザー測長機(不図示)の測定精度等から定まる。
【0088】
そして、下記の(7)式に示されるとおり、位置成分の信頼度Vbrと姿勢成分の信頼度Vθbrとの積が、ステッチング処理の信頼度Vbrとして算出される。
【0089】
【数7】

【0090】
なお、上記の(5)式および(6)式のσは、N・σ(Nは正の定数)であってもよい。また、上記の(5)式および(6)式に代えて、下記の(8)式および(9)式が用いられてもよい。
【0091】
【数8】

【0092】
【数9】

【0093】
さらに、補正量の大きさが、形状測定装置10の位置姿勢情報の測定精度のN倍を超える場合には、Vbr=0としてもよい。
【0094】
あるいは、補正量のベクトルの大きさではなく、補正量のベクトルの個々の成分に基づいて信頼度が算出されてもよい。この場合、たとえば、位置姿勢情報の測定精度に対して最も大きな成分のみを用いて信頼度が算出される。
【0095】
以上のとおり、本実施形態によれば、補正量と形状測定装置10の位置姿勢情報の測定精度とから、ステッチング処理の信頼度が算出される。
【0096】
(第3の実施形態)
本実施形態は、複数の形状データについて、特定の微小領域の形状データを基準として合成補正量が累積的に算出される実施形態である。
【0097】
図6は、本発明の第3の実施形態に係る合成補正量を算出する処理を説明するための図である。図6では、測定領域全体の形状データのうち、角部に位置する領域の形状データDを基準として、各形状データの合成補正量が累積的に算出される。
【0098】
具体的には、形状データの合成補正量の算出に必要な累積演算回数が最少となり、かつ、信頼度(累積経路に含まれる信頼度の最小値や信頼度の積算値)が高くなるように、合成補正量を算出するための経路が決定され、決定された経路の累積補正量が合成補正量として算出される。たとえば、図6(A)に示される形状データDの合成補正量を算出する場合、図6(B)において矢印で示される経路に沿って、形状データDの合成補正量が累積的に算出される。
【0099】
(第4の実施形態)
本実施形態は、合成補正量に基づいて異常データが認識される実施形態である。
【0100】
本実施形態では、合成補正量(dT,dθ)と形状測定装置10の位置姿勢情報の測定精度(σT,σθ)とが比較されることにより、異常データが認識される。なお、異常データを認識する処理が異なる点を除いては、本実施形態の形状測定システムの構成は、第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0101】
本実施形態では、図3のステップS109に示す処理で算出された合成補正量(dT,dθ)が、N・(σT,σθ)(ここで、Nは正の定数。たとえば、3)以上の場合、形状データが異常データであるとして、当該形状データが測定領域全体の形状データから削除される。
【0102】
本発明は、上述した第1〜第4の実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0103】
たとえば、第1〜第4の実施形態では、非接触式プローブを備える形状測定装置によりワークの形状が測定された。しかしながら、形状測定装置としては、3次元デジタイザーやデジタルカメラ等を備える形状測定装置が用いられてもよい。また、形状測定装置には、X−Yステージに加え、回転ステージが備えられていてもよい。また、プローブやステージの位置姿勢は、レーザー測長機のみならず、リニアスケールやオートコリメーターを用いて測定されてもよい。
【0104】
第1〜第4の実施形態に係る情報処理装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえば、フレキシブルディスクおよびCD−ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、情報処理装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0105】
10 形状測定装置、
20 情報処理装置、
21 CPU、
22 ROM、
23 RAM、
24 ハードディスク、
25 入力部、
26 表示部、
27 送受信部、
28 バス、
,D,D,D,D,D 形状データ、
br 信頼度。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
形状測定装置により所定領域単位でワークの形状を測定して得られた複数の形状データを取得するデータ取得部と、
前記形状データの測定時における前記ワークと前記形状測定装置との相対的な位置姿勢関係を示す位置姿勢情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部により取得された位置姿勢情報に基づいて、各形状データの局所的な座標系を複数の形状データに共通の座標系に変換する変換部と、
前記共通の座標系における一の形状データの座標を補正して当該形状データが示す領域に隣接する領域の形状データにつなぎ合わせるステッチング処理を行うための補正量を、前記一の形状データが示す領域と前記隣接する領域との間で重複する領域の形状データを用いて算出する補正量算出部と、
前記補正量算出部により算出された補正量または当該補正量による補正後の形状データに基づいて、前記ステッチング処理の信頼度を算出する信頼度算出部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記信頼度算出部は、前記補正量による補正後の前記一の形状データと前記隣接する領域の形状データとの差分から、前記信頼度を算出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記信頼度算出部は、前記情報取得部により取得された前記位置姿勢情報の測定精度と前記補正量とから、前記信頼度を算出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記補正量算出部および信頼度算出部は、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度をそれぞれ算出し、
前記情報処理装置は、
前記複数の信頼度および補正量に基づいて、前記一の形状データの最終的な補正量である合成補正量を算出する補正量決定部をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記補正量決定部は、前記信頼度を重み付けの係数とする前記複数の補正量の加重平均値を、前記合成補正量として算出することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記補正量決定部は、前記複数の補正量の中で最大の信頼度を有する補正量を、前記合成補正量として算出することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記信頼度に基づいて、前記一の形状データが異常データであるか否かを判断する判断部と、
前記判断部により前記一の形状データが異常データであると判断された場合、前記一の形状データを削除する削除部と、をさらに有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記補正量算出部および信頼度算出部は、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度をそれぞれ算出し、
前記判断部は、前記複数の信頼度の最大値から、前記一の形状データが異常データであるか否かを判断することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記補正量算出部および信頼度算出部は、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度をそれぞれ算出し、
前記判断部は、前記複数の信頼度の総和から、前記一の形状データが異常データであるか否かを判断することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記合成補正量が所定値以上の場合、前記一の形状データを異常データとして認識する認識部と、
前記認識部により認識された前記一の形状データを削除する削除部と、をさらに有することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記所定値は、前記情報取得部により取得された前記位置姿勢情報の測定精度により定まる値であることを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
形状測定装置により所定領域単位でワークの形状を測定して得られた複数の形状データと、前記形状データの測定時における前記ワークと前記形状測定装置との相対的な位置姿勢関係を示す位置姿勢情報とを取得し、前記位置姿勢情報に基づいて、各形状データの局所的な座標系を複数の形状データに共通の座標系に変換する手順(a)と、
前記共通の座標系における一の形状データの座標を補正して当該形状データが示す領域に隣接する領域の形状データにつなぎ合わせるステッチング処理を行うための補正量を、前記一の形状データが示す領域と前記隣接する領域との間で重複する領域の形状データを用いて算出する手順(b)と、
前記手順(b)において算出された補正量または当該補正量による補正後の形状データに基づいて、前記ステッチング処理の信頼度を算出する手順(c)と、
をコンピューターに実行させる情報処理プログラム。
【請求項13】
前記手順(c)において、前記補正量による補正後の前記一の形状データと前記隣接する領域の形状データとの差分から、前記信頼度が算出されることを特徴とする請求項12に記載の情報処理プログラム。
【請求項14】
前記手順(c)において、前記手順(a)において取得された前記位置姿勢情報の測定精度と前記補正量とから、前記信頼度が算出されることを特徴とする請求項12に記載の情報処理プログラム。
【請求項15】
前記手順(b)および手順(c)において、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度がそれぞれ算出され、
前記情報処理プログラムは、
前記複数の信頼度および補正量に基づいて、前記一の形状データの最終的な補正量である合成補正量を算出する手順(d)をさらに前記コンピューターに実行させることを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項16】
前記手順(d)において、前記信頼度を重み付けの係数とする前記複数の補正量の加重平均値が、前記合成補正量として算出されることを特徴とする請求項15に記載の情報処理プログラム。
【請求項17】
前記手順(d)において、前記複数の補正量の中で最大の信頼度を有する補正量が、前記合成補正量として算出されることを特徴とする請求項15に記載の情報処理プログラム。
【請求項18】
前記信頼度に基づいて、前記一の形状データが異常データであるか否かを判断する手順(e)と、
前記手順(e)において前記一の形状データが異常データであると判断された場合、前記一の形状データを削除する手順(f)と、をさらに前記コンピューターに実行させることを特徴とする請求項12〜17のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項19】
前記手順(b)および手順(c)において、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度がそれぞれ算出され、
前記手順(e)において、前記複数の信頼度の最大値から、前記一の形状データが異常データであるか否かが判断されることを特徴とする請求項18に記載の情報処理プログラム。
【請求項20】
前記手順(b)および手順(c)において、前記一の形状データが示す領域に隣接する複数の領域の形状データのそれぞれについて、前記補正量および信頼度がそれぞれ算出され、
前記手順(e)において、前記複数の信頼度の総和から、前記一の形状データが異常データであるか否かが判断されることを特徴とする請求項18に記載の情報処理プログラム。
【請求項21】
前記合成補正量が所定値以上の場合、前記一の形状データを異常データとして認識する手順(g)と、
前記手順(g)において認識された前記一の形状データを削除する手順(h)と、をさらに前記コンピューターに実行させることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項22】
前記所定値は、前記手順(a)において取得された前記位置姿勢情報の測定精度により定まる値であることを特徴とする請求項21に記載の情報処理プログラム。
【請求項23】
請求項12〜22のいずれか1項に記載の情報処理プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−61248(P2013−61248A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199920(P2011−199920)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(303000408)コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】