情報処理装置及び情報処理装置の制御方法
【課題】 情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御すること。
【解決手段】 S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいか否かを判断する(S409)。
S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいと判断された場合、HDD304への電力供給を停止する(S410)。
S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きくないと判断された場合、HDD304への電力供給を停止するまでに待機すべき時間wとして、S406又はS407で設定した値CからS404で加算を開始した時間tを減算した値を設定する(S414)。
【解決手段】 S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいか否かを判断する(S409)。
S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいと判断された場合、HDD304への電力供給を停止する(S410)。
S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きくないと判断された場合、HDD304への電力供給を停止するまでに待機すべき時間wとして、S406又はS407で設定した値CからS404で加算を開始した時間tを減算した値を設定する(S414)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から、電子機器の低消費電力化が求められている。これを実現するため、情報処理装置では、記憶手段等、装置内の各モジュールへの電力供給を必要に応じて停止して、省電力モードへと移行する手法を採用している。
【0003】
単に消費電力を低く抑えることのみを考えると、各モジュールへの電力供給は必要があるときだけこまめに行う構成にすればよい。しかし、記憶手段は、オンオフ回数が多くなるほど、故障する可能性が高くなる。そのため、記憶手段のオンオフを頻繁に繰り返すと、記憶手段を搭載した情報処理装置の製品寿命が経過する前に記憶手段が故障し、結果として情報処理装置が製品寿命に満たないうちに使用できなくなる可能性が高くなってしまう。なお、記憶手段のオンオフ回数とは、記憶手段に保証された記憶手段が故障することなく動作するために記憶手段に対して電力供給を増加させられる回数又は減少させられる回数のことである。また、情報処理装置の製品寿命とは、情報処理装置に保証された情報処理装置が故障することなく動作する時間のことである。
【0004】
これを回避するために、情報処理装置では、予め待機時間を設定しておき、記憶手段の起動を必要とするジョブの処理を終了した後その待機時間が過ぎてから記憶手段への電力供給を停止する方法が考えられている。
【0005】
一般的に、記憶手段の待機時間は、情報処理装置の製品寿命と記憶手段に保証されたオンオフ回数から算出される。例えば、特許文献1に記載された発明では、装置の製品寿命を記憶手段に保証されたオンオフ回数で割った時間を待機時間として、装置はその待機時間が過ぎるまで記憶手段に対して電力供給を停止しないよう制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−186426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載された発明では、装置の製品寿命が経過する前に記憶手段のオンオフ回数が一定回数を超えるのを防ぐことはできるものの、記憶手段に対して電力供給を停止しにくくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報処理装置は、データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に電力を供給する供給手段と、前記情報処理装置が省電力モードに移行されるべき条件が成立したか否かを判定する判定手段と、前記情報処理装置の電源がオンになってから前記判定手段により前記条件が成立したと判定されるまでに経過した経過時間を計測する計測手段と、前記判定手段により前記条件が成立したと判定された場合に、前記経過時間と所定の基準時間とに基づいたタイミングで、前記供給手段から前記記憶手段に供給される電力を減少させるよう前記供給手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図
【図3】第1実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図
【図4】第1実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図
【図5】第1実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャート
【図6】第1実施形態に係るプリンタ102の電源をオンにした後の時間pとタイマ502における経過時間tとの関係を示す図
【図7】第1実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図
【図8】第2実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図
【図9】第2実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図
【図10】第3実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図
【図11】第3実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図
【図12】第4実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャート
【図13】第5実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャート
【図14】従来例におけるCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図
【図15】第6実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図
【図16】第6実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャート
【図17】従来技術を用いた場合におけるCPU及びHDDへの電力供給状態の推移を示す図
【図18】本実施形態を適用した場合におけるCPU及びHDDへの電力供給状態の推移を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
【0012】
なお、記憶手段のオンオフ回数とは、記憶手段に保証された記憶手段が故障することなく動作するために記憶手段に対して電力供給を増加させられる回数又は減少させられる回数のことである。また、情報処理装置の製品寿命とは、情報処理装置に保証された情報処理装置が故障することなく動作する時間のことである。
【0013】
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。
101は、PCである。102は、プリンタである。103は、PC101とプリンタ102とを接続し、画像データ等のデータ伝送を行うためのネットワークである。なお、PC101とプリンタ102との接続は、ローカル接続であってもかまわない。
【0014】
図2は、第1実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では情報処理装置としてプリンタを例に説明するが、情報処理装置としてはプリンタ以外の装置であってもかまわない。
201は制御部であり、プリンタ102の各構成202〜205を制御する。制御部201の詳細は、図3を用いて後述する。202は操作部であり、表示部と入力部とを有し、表示部によりユーザにプリンタ102の操作画面を提供するとともに、入力部によりユーザからプリンタ102に対する各種操作を受け付ける。203は読取部であり、原稿から画像データを読み取り、制御部201に入力する。204は印刷部であり、制御部201により画像処理を実行された画像データに基づいて、出力用紙に画像形成を実行する。206は電力供給部であり、プリンタ102の各構成201〜204に対して電力を供給する。
【0015】
図3は、第1実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図である。
301はCPUであり、RAM303に展開されたプログラムに基づき、プリンタ102の各構成202〜205やプリンタ制御部201の各構成302〜308を制御する。302はROM(ロム:不揮発性記憶媒体)であり、CPU301が実行するブートプログラム等を記憶する。303はRAM(メモリ:揮発性記憶媒体)であり、CPU301が実行するOSやアプリケーションのプログラム等がHDD304から展開される。304はHDD(ハードディスク:不揮発性記憶媒体)であり、CPU301が実行するOSやアプリケーションのプログラム等を記憶する。305は画像プロセッサであり、画像メモリ306に記憶された画像データに対して各種画像処理を実行する。306は画像メモリ(揮発性記憶媒体)であり、読取部203やネットワークIFから入力された画像データを一時的に保持する。307はネットワークIFであり、PC101等の外部装置から画像データ等の入出力を行う。308は電力供給制御部であり、電源部205からプリンタ102の各構成201〜204や制御部201の各構成301〜307への電力供給状態を切り換える。
【0016】
図4は、第1実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図である。図4において、実線の矢印は電力供給を示し、点線の矢印は電力供給制御を示す。
【0017】
401はAC電源であり、副電源402と主電源403に電力を供給する。402は副電源であり、電力供給制御部308の各構成に対して電力を供給する。403は主電源であり、オン/オフ切換スイッチ601を介して、CPU301とHDD304に電力を供給する。なお、主電源403は、図示しないオン/オフ切換スイッチを介して、図示しないプリンタ102の各構成201〜205や制御部201の各構成301〜307にも電力を供給することとしてもよい。
【0018】
501はトリガ検出部であり、操作部202や読取部203やネットワークIF307によるデータの入力を検出し、オン/オフ切換スイッチ601をオンにする。502はタイマであり、プリンタ102が電源オンの間の時間を計測する。なお、タイマ502は、プリンタ102が電源オンの間の時間を計測するものとしたが、図示しないバッテリ等を用いて、プリンタ102が電源オンでない間の時間も計測するものとしてもよい。
【0019】
601はオン/オフ切換スイッチであり、CPU301とトリガ検出部501の制御により、主電源403からCPU301とHDD304への電力供給のオン/オフ切換を行う。
【0020】
第1実施形態では、オン/オフ切換スイッチ601に対して、トリガ検出部501がオンの制御を行い、CPU301がオフの制御を行う。その結果、オン/オフ切換スイッチ601のオン/オフに連動して、CPU301とHDD304がオン/オフされる。
【0021】
図5は、第1実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの制御は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをRAM303に読み出し実行することにより実行される。
【0022】
本実施形態において、ジョブは、読取部203を用いる読取ジョブや印刷部204を用いる印刷ジョブや操作部202を用いる操作応答ジョブやネットワークIF307を用いるネットワーク応答ジョブ等の総称である。これらのジョブは、HDDの起動が必要なジョブと、HDDの起動が不要なジョブとに大別することができる。一般的に、読取ジョブや印刷ジョブはHDDの起動が必要なジョブであり、操作応答ジョブやネットワーク応答ジョブはHDDの起動が不要なジョブである。
【0023】
まず、プリンタ102の電源がオンになるまで待つ(S101)。S101でプリンタ102の電源がオンになったら、S102に進む。S102に進むとき、タイマ502で経過時間tの計測を開始する。
【0024】
次に、ジョブの入力があるまで待つ(S102)。ジョブの入力は、トリガ検出部501がジョブのトリガを検出することにより検知する。S102でジョブの入力があった場合、HDD304に対して電力供給を開始する(S103)。HDD304に対する電力供給の開始は、トリガ検出部501がオン/オフ切換スイッチ601に対してオンの制御を行うことにより実行される。次に、ジョブの処理を実行する(S104)。ジョブの処理は、ジョブの種類に応じて、CPU301がプリンタ102のうち処理対象となるジョブを処理するために必要となる構成を制御することによって実行する。S104が実行され、引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、オン/オフ切換スイッチ601により電源部205からHDD304への電力供給が停止されるべき条件が成立したと判定し、S105に移行する。
【0025】
次に、経過時間tが基準時間S以上か否かにより、HDD304に対して電力供給を停止するか否かを判断する(S105)。経過時間tは、S105に移行するまでにタイマ502で計測された時間である。基準時間Sは、従来から一般的に固定値で用いられているHDDの待機時間であり、HDDに対して電力供給を停止するか否かを判断する際の基準となる時間である。Sは、プリンタの製品寿命をP、HDDに補償されているオンオフ回数をHとすると、S=P/Hとして算出される。Sは、HDD304に記憶され、必要に応じてRAM303に読み出される。Sは、プリンタ102が算出することとしてもよいし、予めHDD304等に記憶されているものとしてもよい。S105で経過時間tが基準時間S以上である場合、S106に移行する。S105で経過時間tが基準時間S未満である場合、S109に移行する。
【0026】
S105で経過時間tが基準時間S以上であった場合、そのタイミング(第1のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止する(S106)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。なお、S106では、すぐにHDD304に対して電力供給を停止することとしているが、所定の時間が経過してからHDD304に対して電力供給を停止することとしてもよい。
【0027】
次に、経過時間tから基準時間Sを減算する(S107)。
【0028】
次に、プリンタ102の電源がオフになったか否かを判断する(S108)。S108でプリンタ102の電源がオフになったら、処理を終了する。なお、プリンタ102の電源がオフになるとき、タイマ502で経過時間tの計測を終了する。また、S108でプリンタ102の電源がオフになるとき、HDD304に経過時間tの値を記憶し、次回S101でプリンタ102の電源がオンになったときに読み出して使用する。S108でプリンタ102の電源がオフにならなかったら、S102に戻る。
【0029】
S105で経過時間tが基準時間S未満であった場合、所定の待機時間wの値を算出する(S109)。待機時間wは、S104でジョブの処理が終了してからS112でHDDに対して電力供給を停止するまでの間、プリンタ102にジョブの入力がない状態で待機する時間である。待機時間wは、基準時間Sから経過時間tを減算することにより算出される。次に、S109で求めた所定の待機時間wの間、HDDに対して電力供給を停止せずに待機する(S110)。次に、S110で待機している間にジョブの入力があったか否かを判断する(S111)。S111でジョブの入力があったと判断された場合、S104に移行する。S111でジョブの入力がなかったと判断された場合、S112に移行する。次に、そのタイミング(第2のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止する(S112)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。次に、経過時間tを0にリセットする(S113)。S113の後、S108に移行する。
【0030】
なお、上述の例ではプリンタ102の電源がオンの間だけ経過時間の計測を行うこととしたが、プリンタ102の電源がオフの間も経過時間の計測を継続することとしてもよい。この場合、プリンタ102の使用を開始して最初にS102に進むときのみ、タイマ502で経過時間tの計測を開始する。また、処理を終了するとき、タイマ502で経過時間tの計測を終了せず、処理を終了した後も、タイマ502で経過時間tの計測を継続する。
【0031】
また、S106やS112では、HDD304に対して電力供給を停止することとしているが、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしてもよい。ここで、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしては、例えば、HDD304のディスクを回転させているモータへの電力供給を停止させることが該当する。このとき、HDD304に対してデータの読み書きができない状態となる。
【0032】
図6は、第1実施形態に係るプリンタ102の電源をオンにした後の時間pとタイマ502における経過時間tとの関係を示す図である。図6において、下図は基準時間Sが1時間である場合の経過時間tの推移を示しており、上図は下図に対応したHDD304の電源のオン/オフの状態の推移を示している。また、図6において、軸のスケールが大きい為、各ジョブは入力後すぐに処理が終了とするものとする。
【0033】
ジョブ1やジョブ2等の処理後は、経過時間tが基準時間である1時間以上でないため、経過時間tが1時間になるまで待機してからHDDに対して電力供給を停止することになる。これは、S105からS109に移行するケースに対応する。一方、ジョブ4やジョブ5等の処理後は、経過時間tが基準時間である1時間以上であるため、すぐにHDDに対して電力供給を停止することになる。これは、S105からS106に移行するケースに対応する。
【0034】
時間pが10〜18時間のときのように、HDDに電力供給が行われない状態が長く続くと、その分だけ経過時間tは増加する。この結果、貯まった経過時間tが消費され基準時間である1時間未満となるまで、ジョブの処理後にHDDに対して電力供給を停止する処理を連続して実行することができるようになる。
【0035】
図7は、第1実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図である。
【0036】
図中、斜線の部分が、従来(図14)と比較して電力が削減できるようになった部分である。また、ジョブAはHDDの起動が必要なジョブであり、ジョブBはHDDの起動が不要なジョブである。
【0037】
第1実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
【0038】
また、第1実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0039】
〔第2実施形態〕
第2実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0040】
第2実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0041】
第2実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0042】
図8は、第2実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図である。
【0043】
図8が第1実施形態(図4)と異なるのは、オン/オフ切換スイッチ602を新たに設け、HDD304の電源オン/オフをCPU301の制御により制御できるようにした点である。
【0044】
第2実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートは、図5を用いて前述した第1実施形態のものと基本的には同様であるが、いくつか変更される制御がある。
【0045】
図5に基づき、第2実施形態で変更される制御について説明する。
S102及びS111において、HDDの起動が必要なジョブの入力があるまで待つ。
S103において、HDDに対する電力供給の開始は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ602に対してオンの制御を行うことにより実行される。
S107において、HDDに対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ602に対してオフの制御を行うことにより実行される。
【0046】
図9は、第2実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図である。
図中、斜線の部分が、従来(図14)と比較して電力が削減できるようになった部分である。また、ジョブAはHDDの起動が必要なジョブであり、ジョブBはHDDの起動が不要なジョブである。
【0047】
第2実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
また、第2実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0048】
また、第2実施形態により、HDD304に対して電力供給が停止されている間に入力されたジョブがHDDの起動が不要なジョブであった場合、HDD304を起動させずにジョブを処理することができるようになる。これにより、第1実施形態よりもさらに消費電力が削減できるようになる。
【0049】
〔第3実施形態〕
第3実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0050】
第3実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0051】
第3実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0052】
図10は、第3実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図である。
【0053】
図10が第1実施形態(図4)と異なるのは、HDD電源制御部503とオン/オフ切換スイッチ602を新たに設け、HDD304の電源オン/オフをHDD電源制御部503の制御により制御できるようにした点である。
【0054】
第3実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートは、図5を用いて前述した第1実施形態のものと基本的には同様であるが、いくつか変更される制御がある。
【0055】
図5に基づき、第2実施形態で変更される制御について説明する。
S104において、ジョブの処理を実行する直前、トリガ検出部501は、オン/オフ切換スイッチ601に対してオンの制御を行う。また、ジョブの処理を実行した直後、CPU301は、オン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行う。
S102〜S103及びS105〜S112の制御は、CPU301の代わりにHDD電源制御部503が実行する。
【0056】
図11は、第3実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図である。
【0057】
図中、斜線の部分が、従来(図14)と比較して電力が削減できるようになった部分である。また、ジョブAはHDDの起動が必要なジョブであり、ジョブBはHDDの起動が不要なジョブである。
【0058】
第3実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
【0059】
また、第3実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0060】
また、第3実施形態により、ジョブを処理する時以外はCPU301に対して電力供給を停止することができるようになるため、第1実施形態よりもさらに消費電力が削減できるようになる。
【0061】
〔第4実施形態〕
第4実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0062】
第4実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0063】
第4実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0064】
第4実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図は、図4を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0065】
図12は、第4実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの制御は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをRAM303に読み出し実行することにより実行される。
【0066】
まず、プリンタ102の電源がオンになるまで待つ(S201)。S201でプリンタ102の電源がオンになったら、S202に進む。S202に進むとき、タイマ502で経過時間tの計測を開始する。
【0067】
次に、ジョブの入力があるまで待つ(S202)。ジョブの入力は、トリガ検出部501がジョブのトリガを検出することにより検知する。S202でジョブの入力があった場合、HDD304に対して電力供給を開始する(S203)。HDD304に対する電力供給の開始は、トリガ検出部501がオン/オフ切換スイッチ601に対してオンの制御を行うことにより実行される。次に、ジョブの処理を実行する(S204)。ジョブの処理は、ジョブの種類に応じて、CPU301がプリンタ102のうち処理対象となるジョブを処理するために必要となる構成を制御することによって実行する。S204が実行され、引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、オン/オフ切換スイッチ601により電源部205からHDD304への電力供給が停止されるべき条件が成立したと判定し、S205に移行する。
【0068】
次に、経過時間tに貯蓄時間rを加算した値が基準時間S以上か否かにより、HDD304に対して電力供給を停止するか否かを判断する(S205)。経過時間tは、S205に移行するまでにタイマ502で計測された時間である。貯蓄時間rは、S202〜S208のループ処理により前回のS207において算出された値である。基準時間Sは、従来から一般的に固定値で用いられているHDDの待機時間であり、HDDに対して電力供給を停止するか否かを判断する際の基準となる時間である。Sは、プリンタの製品寿命をP、HDDに補償されているオンオフ回数をHとすると、S=P/Hとして算出される。Sは、HDD304に記憶され、必要に応じてRAM303に読み出される。Sは、プリンタ102が算出することとしてもよいし、予めHDD304に記憶されているものとしてもよい。S205で経過時間tが基準時間S以上である場合、S206に移行する。S205で経過時間tが基準時間S未満である場合、S209に移行する。
【0069】
S205で経過時間tに貯蓄時間rを加算した値が基準時間S以上であった場合、そのタイミング(第1のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止する(S206)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。なお、S206では、すぐにHDD304に対して電力供給を停止することとしているが、所定の時間が経過してからHDD304に対して電力供給を停止することとしてもよい。
【0070】
次に、経過時間tに貯蓄時間rを加算した値から基準時間Sを減算した値を、新たな貯蓄時間として貯蓄時間rに代入する(S207)。S207の後、タイマ502で経過時間tを0にリセットする。
【0071】
次に、プリンタ102の電源がオフになったか否かを判断する(S208)。S208でプリンタ102の電源がオフになったら、処理を終了する。なお、プリンタ102の電源がオフになるとき、タイマ502で経過時間tの計測を終了する。また、S208でプリンタ102の電源がオフになるとき、HDD304に貯蓄時間rの値を記憶し、次回S201でプリンタ102の電源がオンになったときに読み出して使用する。S208でプリンタ102の電源がオフにならなかったら、S202に戻る。
【0072】
S205で経過時間tに貯蓄時間rを加算した値が基準時間S未満であった場合、所定の待機時間wの値を算出する(S209)。待機時間wは、S204でジョブの処理が終了してからS212でHDDに対して電力供給を停止するまでの間、プリンタ102にジョブの入力がない状態で待機する時間である。待機時間wは、基準時間Sから経過時間tに貯蓄時間rを加算した値を減算することにより算出される。次に、S209で求めた所定の待機時間wの間、HDDに対して電力供給を停止せずに待機する(S210)。次に、S210で待機している間にジョブの入力があったか否かを判断する(S211)。S211でジョブの入力があったと判断された場合、S204に移行する。S211でジョブの入力がなかったと判断された場合、S212に移行する。次に、そのタイミング(第2のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止する(S212)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。次に、貯蓄時間rを0にリセットする(S213)。S213の後、タイマ502で経過時間tを0にリセットする。S213の後、S208に移行する。
【0073】
なお、上述の例において、経過時間tに貯蓄時間rを加算した値が基準時間S以上である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断したが、この判断は他の等価な式により実行してもよい。例えば、経過時間tが基準時間Sから貯蓄時間rを減算した値以上である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断してもよい。また、例えば、貯蓄時間rが基準時間Sから経過時間tを減算した値以上である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断してもよい。
【0074】
また、S206やS212では、HDD304に対して電力供給を停止することとしているが、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしてもよい。ここで、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしては、例えば、HDD304のディスクを回転させているモータへの電力供給を停止させることが該当する。このとき、HDD304に対してデータの読み書きができない状態となる。
【0075】
第4実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
【0076】
また、第4実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0077】
〔第5実施形態〕
第5実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0078】
第5実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0079】
第5実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0080】
第5実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図は、図4を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0081】
図13は、第5実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの制御は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをRAM303に読み出し実行することにより実行される。
【0082】
まず、プリンタ102の電源がオンになるまで待つ(S301)。S301でプリンタ102の電源がオンになったら、S302に進む。S302に進むとき、タイマ502で経過時間tの計測を開始する。
【0083】
次に、ジョブの入力があるまで待つ(S302)。ジョブの入力は、トリガ検出部501がジョブのトリガを検出することにより検知する。S302でジョブの入力があった場合、HDD304に対して電力供給を開始する(S303)。HDD304に対する電力供給の開始は、トリガ検出部501がオン/オフ切換スイッチ601に対してオンの制御を行うことにより実行される。次に、S303でHDDに電力供給が開始された開始回数nの値をインクリメントする(S304)。開始回数nは、HDD304に記録され、必要に応じてRAM303に読み出される。次に、ジョブの処理を実行する(S305)。ジョブの処理は、ジョブの種類に応じて、CPU301がプリンタ102のうち処理対象となるジョブを処理するために必要となる構成を制御することによって実行する。S305が実行され、引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、オン/オフ切換スイッチ601により電源部205からHDD304への電力供給が停止されるべき条件が成立したと判定し、S306に移行する。
【0084】
次に、経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値以上か否かにより、HDD304に対して電力供給を停止するか否かを判断する(S306)。経過時間tは、S305に移行するまでにタイマ502で計測された時間である。基準時間Sは、従来から一般的に固定値で用いられているHDDの待機時間であり、HDDに対して電力供給を停止するか否かを判断する際の基準となる時間である。Sは、プリンタの製品寿命をP、HDDに補償されているオンオフ回数をHとすると、S=P/Hとして算出される。Sは、HDD304に記憶され、必要に応じてRAM303に読み出される。Sは、プリンタ102が算出することとしてもよいし、予めHDD304に記憶されているものとしてもよい。S306で経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値以上である場合、S307に移行する。S306で経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値未満である場合、S309に移行する。
【0085】
S305で経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値以上であった場合、そのタイミングでHDD304に対して電力供給を停止する(S307)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。なお、S307では、すぐにHDD304に対して電力供給を停止することとしているが、所定の時間が経過してからHDD304に対して電力供給を停止することとしてもよい。
【0086】
次に、プリンタ102の電源がオフになったか否かを判断する(S308)。S308でプリンタ102の電源がオフになったら、処理を終了する。なお、プリンタ102の電源がオフになるとき、タイマ502で経過時間tの計測を終了する。また、S308でプリンタ102の電源がオフになるとき、HDD304に経過時間tの値を記憶し、次回S301でプリンタ102の電源がオンになったときに読み出して使用する。S308でプリンタ102の電源がオフにならなかったら、S302に戻る。
【0087】
S305で経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値未満であった場合、所定の待機時間wの値を算出する(S309)。待機時間wは、S305でジョブの処理が終了してからS307でHDDに対して電力供給を停止するまでの間、プリンタ102にジョブの入力がない状態で待機する時間である。待機時間wは、基準時間Sに開始回数nを乗算した値から経過時間tを減算することにより算出される。次に、S309で求めた所定の待機時間wの間、HDDに対して電力供給を停止せずに待機する(S310)。次に、S310で待機している間にジョブの入力があったか否かを判断する(S311)。S311でジョブの入力があったと判断された場合、S305に移行する。S311でジョブの入力がなかったと判断された場合、S307に移行する。
【0088】
なお、上述の例において、経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値以上である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断したが、この判断は他の等価な式により実行してもよい。例えば、基準時間Sが経過時間tから開始回数nを除算した値未満である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断してもよい。また、例えば、開始回数nが経過時間tから基準時間Sを除算した値未満である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断してもよい。
【0089】
また、S307では、HDD304に対して電力供給を停止することとしているが、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしてもよい。ここで、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしては、例えば、HDD304のディスクを回転させているモータへの電力供給を停止させることが該当する。このとき、HDD304に対してデータの読み書きができない状態となる。
【0090】
また、上述の例において、HDDの電源をオフする制御は、HDDに電力供給が開始(増加)された開始回数(増加回数)に基づいて実行することとしたが、開始回数をHDDに電力供給が停止(減少)された停止回数(減少回数)に置き換えて実行してもよい。この場合、停止回数nは、S307でHDDへの電力供給を停止する際にインクリメントする。また、この場合、HDDの電源をオフする制御は、S306で経過時間tが基準時間Sに停止回数nに1を加算した値を乗算した値以上か否かにより、HDD304に対して電力供給を停止するか否かを判断する。
【0091】
第5実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
また、第5実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0092】
〔第6実施形態〕
第6実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0093】
第6実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0094】
第6実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0095】
第6実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図は、図4を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0096】
図15は、第6実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図である。
【0097】
図15が第1実施形態(図4)と異なるのは、オン/オフ切換スイッチ602を新たに設け、HDD304の電源オン/オフをCPU301の制御により制御できるようにした点である。
【0098】
また、図15が第1実施形態(図4)と異なるのは、タイマ502の代わりに加算タイマ504と減算タイマ505を設けた点である。加算タイマ504及び減算タイマ505の動作に関しては図16を用いて後述する。加算タイマ504及び減算タイマ505としては、例えば、カレンダーICのようなリアルタイムクロックや、OSが保持するシステムタイマを使用すればよい。
【0099】
また、トリガ検出部501は、HDD電源制御部503を介してオン/オフ切換スイッチ602の状態を検知することにより、HDD304への電力供給が停止されているか否かを検出することが可能に構成されている。
【0100】
図16は、第6実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの制御は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをRAM303に読み出し実行することにより実行される。
【0101】
なお、本実施形態において、ジョブとは、読取部203を用いる読み取りジョブ、印刷部204を用いる印刷ジョブ、操作部202を用いる操作応答ジョブ、ネットワークIF307を用いるネットワーク応答ジョブ等の総称である。
【0102】
また、本実施形態において、プリンタ102の動作モードとしては、通常モードと省電力モードが存在する。通常モードでは、CPU301及びHDD304の電源がオンになる(CPU301及びHDD304へ電力供給される)。省電力モード(省電力状態)では、CPU301又はHDD304の電源がオフになる(CPU301又はHDD304へ電力供給されない)。省電力モード(省電力状態)としては、CPU301の電源のみをオフにした第1の省電力モード(第1の省電力状態)と、CPU301及びHDD304の両方への電力供給を停止した第2の省電力モード(第2の省電力状態)が存在する。
【0103】
まず、プリンタ102の電源がオンになるまで待つ(S401)。S401でプリンタ102の電源がオンになったら、S402に移行する。
【0104】
次に、ジョブの入力があるまで待つ(S402)。ジョブの入力は、トリガ検出部501がジョブのトリガを検出することにより検知する。S402でジョブの入力があった場合、S403に移行する。
【0105】
次に、CPU301及びHDD304へ電力供給を開始する(S403)。S403を実行する前に、トリガ検出部501は、HDD304への電力供給が停止されているか否かを検出し、その情報をトリガ検出部501に内蔵されるメモリに記憶する。なお、S417からS403に移行した場合、HDD304への電力供給は既に開始されているので、S403ではCPU301への電力供給を開始するだけでよい。
【0106】
次に、加算タイマ504を用いて、CPU301に電力供給されている状態で経過した時間tの加算を開始する(S404)。なお、S404では毎回tを0にリセットしてからtの加算を開始する。
【0107】
次に、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていたか否かを判断する(S405)。S405の判断は、トリガ検出部501に内蔵されるメモリに記憶された、S403を実行する前にHDD304への電力供給が停止されていたか否かを示す情報に基づいて、判断する。なお、S402又はS412からS403に移行した場合、S403に移行した際にHDD304への電力供給は停止されている。また、S417からS403に移行した場合、S403に移行した際にHDD304への電力供給は停止されていない。S405で、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていたと判断された場合、S406に移行する。S405で、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていなかったと判断された場合、S407に移行する。
【0108】
S405で、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていたと判断された場合、S409の判断において比較対象とする値Cとして基準時間Sを設定する(S406)。
【0109】
S405で、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていなかったと判断された場合、S409の判断において比較対象とする値CとしてS414で算出しS415で減算を開始した待機時間wを設定する(S407)。
【0110】
次に、ジョブを処理する(S408)。S408において、1つのジョブを処理した後に他のジョブが存在する場合、そのジョブも処理する。なお、S408からS409に移行する際には、所定の時間待機してもよい。
【0111】
次に、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいか否かを判断する(S409)。S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいと判断された場合、S410に移行する。S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きくないと判断された場合、S414に移行する。
【0112】
S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいと判断された場合、そのタイミング(第1のタイミング)でHDD304への電力供給を停止する(S410)。なお、S410は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ602を制御することにより実行される。
【0113】
次に、CPU301への電力供給を停止する(S411)。なお、S411は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601を制御することにより実行される。
【0114】
次に、ジョブが入力されたか否かを判断する(S412)。なお、S412の判断は、トリガ検出部501によって実行される。S412で、ジョブが入力されたと判断された場合、S403に移行する。S412で、ジョブが入力されていないと判断された場合、S413に移行する。
【0115】
S412で、ジョブが入力されていないと判断された場合、プリンタ102の電源がオフになったか否かを判断する(S413)。S413で、プリンタ102の電源がオフになったと判断された場合、処理を終了する。S413で、プリンタ102の電源がオフになっていないと判断された場合、S412に移行する。
【0116】
S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きくないと判断された場合、HDD304への電力供給を停止するまでに待機すべき時間wを設定する(S414)。HDD304への電力供給を停止するまでに待機すべき時間wとしては、S406又はS407で設定した値CからS404で加算を開始した時間tを減算した値を設定する。
【0117】
次に、減算タイマ505を用いて、S414で設定した時間wの減算を開始する(S415)。
【0118】
次に、CPU301への電力供給を停止する(S416)。なお、S416は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601を制御することにより実行される。
【0119】
次に、ジョブが入力されたか否かを判断する(S417)。なお、S417の判断は、トリガ検出部501によって実行される。S417で、ジョブが入力されたと判断された場合、S403に移行する。S417で、ジョブが入力されていないと判断された場合、S418に移行する。
【0120】
S417で、ジョブが入力されていないと判断された場合、S415で減算を開始した時間wが0になったか否かを判断する(S418)。S418で、S415で減算を開始した時間wが0になったと判断された場合、S419に移行する。S418で、S415で減算を開始した時間wが0になっていないと判断された場合、S417に移行する。
【0121】
S418で、S415で減算を開始した時間wが0になったと判断された場合、そのタイミング(第2のタイミング)でHDD304への電力供給を停止する(S419)。なお、S419は、HDD電源制御部503がオン/オフ切換スイッチ602を制御することにより実行される。
【0122】
図16で示したフローチャートは、その一部を次のように変更しても同様の結果が得られる。まず、S404において、S417を経てS404に移行した場合にtの値はリセットしないように変更する。そして、S405において、S405の判断に関わらずS406に移行するように変更する。
【0123】
なお、図16で示した処理は、それを上記のように変更した処理と比較して、CPUへの電力供給が停止されることに連動してtの値が消去されてしまう構成であっても本実施形態を適用可能であるという点において、有利である。また、図16で示した処理を上記のように変更した処理は、図16で示した処理と比較して、処理を簡略化できるという点において、有利である。
【0124】
また、S410やS419では、HDD304に対して電力供給を停止することとしているが、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしてもよい。ここで、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしては、例えば、HDD304のディスクを回転させているモータへの電力供給を停止させることが該当する。このとき、HDD304に対してデータの読み書きができない状態となる。
【0125】
図17は、従来技術を用いた場合におけるCPU及びHDDへの電力供給状態の推移を示す図である。図17において、横軸は時間を、縦軸は消費電力を示している。
【0126】
従来技術では、ジョブの処理が終了した後にHDDへの電力供給を停止するまでに待機すべき時間を、基準時間からCPUに電力供給された状態で経過した時間を減算することにより算出していた。例えば、T4において、待機時間w2は、基準時間SからCPU電源オン時間t2を減算することにより算出していた。
【0127】
そのため、CPUへの電力供給が停止された後であってHDDへの電力供給が停止される前に新たにジョブが入力された場合、適切にHDD304への電力供給を停止することができなかった。例えば、T4において、待機時間w2を設定するので、T5でHDDへの電力供給を停止することができなかった。
【0128】
図18は、本実施形態を適用した場合におけるCPU及びHDDへの電力供給状態の推移を示す図である。図18において、横軸は時間を、縦軸は消費電力を示している。
【0129】
本実施形態では、ジョブの処理が終了した後にHDDへの電力供給を停止するまでに待機すべき時間を、基準時間からHDDへ電力供給された状態で経過した時間を減算することにより算出することになる。例えば、T4において、待機時間w3は、基準時間SからHDD電源オン時間t3を減算することにより算出することになる。
【0130】
そのため、CPUへの電力供給が停止された後であってHDDへの電力供給が停止される前に新たにジョブが入力された場合であっても、適切にHDD304への電力供給を停止することができるようになる。例えば、T4において、待機時間w3を設定するので、T5でHDDへの電力供給を停止することができるようになる。
【0131】
図17と図18を比較すると明らかなように、本実施形態を適用すると、図18の斜線部分の消費電力を削減することができるようにになる。
【0132】
〔他の実施形態〕
なお、本発明の目的は、前述したシステムまたは装置が記憶媒体から前述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを読み出し実行することによっても達成される。
【0133】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラム及びプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0134】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、DVD−RAM、磁気テープ、メモリカード等を用いることができる。
【0135】
また、プログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0136】
更に、プログラムがコンピュータに接続された機能拡張ユニット等に備わるメモリに書き込まれた後、その機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【符号の説明】
【0137】
101 PC
102 プリンタ
103 ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から、電子機器の低消費電力化が求められている。これを実現するため、情報処理装置では、記憶手段等、装置内の各モジュールへの電力供給を必要に応じて停止して、省電力モードへと移行する手法を採用している。
【0003】
単に消費電力を低く抑えることのみを考えると、各モジュールへの電力供給は必要があるときだけこまめに行う構成にすればよい。しかし、記憶手段は、オンオフ回数が多くなるほど、故障する可能性が高くなる。そのため、記憶手段のオンオフを頻繁に繰り返すと、記憶手段を搭載した情報処理装置の製品寿命が経過する前に記憶手段が故障し、結果として情報処理装置が製品寿命に満たないうちに使用できなくなる可能性が高くなってしまう。なお、記憶手段のオンオフ回数とは、記憶手段に保証された記憶手段が故障することなく動作するために記憶手段に対して電力供給を増加させられる回数又は減少させられる回数のことである。また、情報処理装置の製品寿命とは、情報処理装置に保証された情報処理装置が故障することなく動作する時間のことである。
【0004】
これを回避するために、情報処理装置では、予め待機時間を設定しておき、記憶手段の起動を必要とするジョブの処理を終了した後その待機時間が過ぎてから記憶手段への電力供給を停止する方法が考えられている。
【0005】
一般的に、記憶手段の待機時間は、情報処理装置の製品寿命と記憶手段に保証されたオンオフ回数から算出される。例えば、特許文献1に記載された発明では、装置の製品寿命を記憶手段に保証されたオンオフ回数で割った時間を待機時間として、装置はその待機時間が過ぎるまで記憶手段に対して電力供給を停止しないよう制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−186426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載された発明では、装置の製品寿命が経過する前に記憶手段のオンオフ回数が一定回数を超えるのを防ぐことはできるものの、記憶手段に対して電力供給を停止しにくくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報処理装置は、データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に電力を供給する供給手段と、前記情報処理装置が省電力モードに移行されるべき条件が成立したか否かを判定する判定手段と、前記情報処理装置の電源がオンになってから前記判定手段により前記条件が成立したと判定されるまでに経過した経過時間を計測する計測手段と、前記判定手段により前記条件が成立したと判定された場合に、前記経過時間と所定の基準時間とに基づいたタイミングで、前記供給手段から前記記憶手段に供給される電力を減少させるよう前記供給手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図
【図3】第1実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図
【図4】第1実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図
【図5】第1実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャート
【図6】第1実施形態に係るプリンタ102の電源をオンにした後の時間pとタイマ502における経過時間tとの関係を示す図
【図7】第1実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図
【図8】第2実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図
【図9】第2実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図
【図10】第3実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図
【図11】第3実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図
【図12】第4実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャート
【図13】第5実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャート
【図14】従来例におけるCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図
【図15】第6実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図
【図16】第6実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャート
【図17】従来技術を用いた場合におけるCPU及びHDDへの電力供給状態の推移を示す図
【図18】本実施形態を適用した場合におけるCPU及びHDDへの電力供給状態の推移を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
【0012】
なお、記憶手段のオンオフ回数とは、記憶手段に保証された記憶手段が故障することなく動作するために記憶手段に対して電力供給を増加させられる回数又は減少させられる回数のことである。また、情報処理装置の製品寿命とは、情報処理装置に保証された情報処理装置が故障することなく動作する時間のことである。
【0013】
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。
101は、PCである。102は、プリンタである。103は、PC101とプリンタ102とを接続し、画像データ等のデータ伝送を行うためのネットワークである。なお、PC101とプリンタ102との接続は、ローカル接続であってもかまわない。
【0014】
図2は、第1実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では情報処理装置としてプリンタを例に説明するが、情報処理装置としてはプリンタ以外の装置であってもかまわない。
201は制御部であり、プリンタ102の各構成202〜205を制御する。制御部201の詳細は、図3を用いて後述する。202は操作部であり、表示部と入力部とを有し、表示部によりユーザにプリンタ102の操作画面を提供するとともに、入力部によりユーザからプリンタ102に対する各種操作を受け付ける。203は読取部であり、原稿から画像データを読み取り、制御部201に入力する。204は印刷部であり、制御部201により画像処理を実行された画像データに基づいて、出力用紙に画像形成を実行する。206は電力供給部であり、プリンタ102の各構成201〜204に対して電力を供給する。
【0015】
図3は、第1実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図である。
301はCPUであり、RAM303に展開されたプログラムに基づき、プリンタ102の各構成202〜205やプリンタ制御部201の各構成302〜308を制御する。302はROM(ロム:不揮発性記憶媒体)であり、CPU301が実行するブートプログラム等を記憶する。303はRAM(メモリ:揮発性記憶媒体)であり、CPU301が実行するOSやアプリケーションのプログラム等がHDD304から展開される。304はHDD(ハードディスク:不揮発性記憶媒体)であり、CPU301が実行するOSやアプリケーションのプログラム等を記憶する。305は画像プロセッサであり、画像メモリ306に記憶された画像データに対して各種画像処理を実行する。306は画像メモリ(揮発性記憶媒体)であり、読取部203やネットワークIFから入力された画像データを一時的に保持する。307はネットワークIFであり、PC101等の外部装置から画像データ等の入出力を行う。308は電力供給制御部であり、電源部205からプリンタ102の各構成201〜204や制御部201の各構成301〜307への電力供給状態を切り換える。
【0016】
図4は、第1実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図である。図4において、実線の矢印は電力供給を示し、点線の矢印は電力供給制御を示す。
【0017】
401はAC電源であり、副電源402と主電源403に電力を供給する。402は副電源であり、電力供給制御部308の各構成に対して電力を供給する。403は主電源であり、オン/オフ切換スイッチ601を介して、CPU301とHDD304に電力を供給する。なお、主電源403は、図示しないオン/オフ切換スイッチを介して、図示しないプリンタ102の各構成201〜205や制御部201の各構成301〜307にも電力を供給することとしてもよい。
【0018】
501はトリガ検出部であり、操作部202や読取部203やネットワークIF307によるデータの入力を検出し、オン/オフ切換スイッチ601をオンにする。502はタイマであり、プリンタ102が電源オンの間の時間を計測する。なお、タイマ502は、プリンタ102が電源オンの間の時間を計測するものとしたが、図示しないバッテリ等を用いて、プリンタ102が電源オンでない間の時間も計測するものとしてもよい。
【0019】
601はオン/オフ切換スイッチであり、CPU301とトリガ検出部501の制御により、主電源403からCPU301とHDD304への電力供給のオン/オフ切換を行う。
【0020】
第1実施形態では、オン/オフ切換スイッチ601に対して、トリガ検出部501がオンの制御を行い、CPU301がオフの制御を行う。その結果、オン/オフ切換スイッチ601のオン/オフに連動して、CPU301とHDD304がオン/オフされる。
【0021】
図5は、第1実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの制御は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをRAM303に読み出し実行することにより実行される。
【0022】
本実施形態において、ジョブは、読取部203を用いる読取ジョブや印刷部204を用いる印刷ジョブや操作部202を用いる操作応答ジョブやネットワークIF307を用いるネットワーク応答ジョブ等の総称である。これらのジョブは、HDDの起動が必要なジョブと、HDDの起動が不要なジョブとに大別することができる。一般的に、読取ジョブや印刷ジョブはHDDの起動が必要なジョブであり、操作応答ジョブやネットワーク応答ジョブはHDDの起動が不要なジョブである。
【0023】
まず、プリンタ102の電源がオンになるまで待つ(S101)。S101でプリンタ102の電源がオンになったら、S102に進む。S102に進むとき、タイマ502で経過時間tの計測を開始する。
【0024】
次に、ジョブの入力があるまで待つ(S102)。ジョブの入力は、トリガ検出部501がジョブのトリガを検出することにより検知する。S102でジョブの入力があった場合、HDD304に対して電力供給を開始する(S103)。HDD304に対する電力供給の開始は、トリガ検出部501がオン/オフ切換スイッチ601に対してオンの制御を行うことにより実行される。次に、ジョブの処理を実行する(S104)。ジョブの処理は、ジョブの種類に応じて、CPU301がプリンタ102のうち処理対象となるジョブを処理するために必要となる構成を制御することによって実行する。S104が実行され、引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、オン/オフ切換スイッチ601により電源部205からHDD304への電力供給が停止されるべき条件が成立したと判定し、S105に移行する。
【0025】
次に、経過時間tが基準時間S以上か否かにより、HDD304に対して電力供給を停止するか否かを判断する(S105)。経過時間tは、S105に移行するまでにタイマ502で計測された時間である。基準時間Sは、従来から一般的に固定値で用いられているHDDの待機時間であり、HDDに対して電力供給を停止するか否かを判断する際の基準となる時間である。Sは、プリンタの製品寿命をP、HDDに補償されているオンオフ回数をHとすると、S=P/Hとして算出される。Sは、HDD304に記憶され、必要に応じてRAM303に読み出される。Sは、プリンタ102が算出することとしてもよいし、予めHDD304等に記憶されているものとしてもよい。S105で経過時間tが基準時間S以上である場合、S106に移行する。S105で経過時間tが基準時間S未満である場合、S109に移行する。
【0026】
S105で経過時間tが基準時間S以上であった場合、そのタイミング(第1のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止する(S106)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。なお、S106では、すぐにHDD304に対して電力供給を停止することとしているが、所定の時間が経過してからHDD304に対して電力供給を停止することとしてもよい。
【0027】
次に、経過時間tから基準時間Sを減算する(S107)。
【0028】
次に、プリンタ102の電源がオフになったか否かを判断する(S108)。S108でプリンタ102の電源がオフになったら、処理を終了する。なお、プリンタ102の電源がオフになるとき、タイマ502で経過時間tの計測を終了する。また、S108でプリンタ102の電源がオフになるとき、HDD304に経過時間tの値を記憶し、次回S101でプリンタ102の電源がオンになったときに読み出して使用する。S108でプリンタ102の電源がオフにならなかったら、S102に戻る。
【0029】
S105で経過時間tが基準時間S未満であった場合、所定の待機時間wの値を算出する(S109)。待機時間wは、S104でジョブの処理が終了してからS112でHDDに対して電力供給を停止するまでの間、プリンタ102にジョブの入力がない状態で待機する時間である。待機時間wは、基準時間Sから経過時間tを減算することにより算出される。次に、S109で求めた所定の待機時間wの間、HDDに対して電力供給を停止せずに待機する(S110)。次に、S110で待機している間にジョブの入力があったか否かを判断する(S111)。S111でジョブの入力があったと判断された場合、S104に移行する。S111でジョブの入力がなかったと判断された場合、S112に移行する。次に、そのタイミング(第2のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止する(S112)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。次に、経過時間tを0にリセットする(S113)。S113の後、S108に移行する。
【0030】
なお、上述の例ではプリンタ102の電源がオンの間だけ経過時間の計測を行うこととしたが、プリンタ102の電源がオフの間も経過時間の計測を継続することとしてもよい。この場合、プリンタ102の使用を開始して最初にS102に進むときのみ、タイマ502で経過時間tの計測を開始する。また、処理を終了するとき、タイマ502で経過時間tの計測を終了せず、処理を終了した後も、タイマ502で経過時間tの計測を継続する。
【0031】
また、S106やS112では、HDD304に対して電力供給を停止することとしているが、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしてもよい。ここで、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしては、例えば、HDD304のディスクを回転させているモータへの電力供給を停止させることが該当する。このとき、HDD304に対してデータの読み書きができない状態となる。
【0032】
図6は、第1実施形態に係るプリンタ102の電源をオンにした後の時間pとタイマ502における経過時間tとの関係を示す図である。図6において、下図は基準時間Sが1時間である場合の経過時間tの推移を示しており、上図は下図に対応したHDD304の電源のオン/オフの状態の推移を示している。また、図6において、軸のスケールが大きい為、各ジョブは入力後すぐに処理が終了とするものとする。
【0033】
ジョブ1やジョブ2等の処理後は、経過時間tが基準時間である1時間以上でないため、経過時間tが1時間になるまで待機してからHDDに対して電力供給を停止することになる。これは、S105からS109に移行するケースに対応する。一方、ジョブ4やジョブ5等の処理後は、経過時間tが基準時間である1時間以上であるため、すぐにHDDに対して電力供給を停止することになる。これは、S105からS106に移行するケースに対応する。
【0034】
時間pが10〜18時間のときのように、HDDに電力供給が行われない状態が長く続くと、その分だけ経過時間tは増加する。この結果、貯まった経過時間tが消費され基準時間である1時間未満となるまで、ジョブの処理後にHDDに対して電力供給を停止する処理を連続して実行することができるようになる。
【0035】
図7は、第1実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図である。
【0036】
図中、斜線の部分が、従来(図14)と比較して電力が削減できるようになった部分である。また、ジョブAはHDDの起動が必要なジョブであり、ジョブBはHDDの起動が不要なジョブである。
【0037】
第1実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
【0038】
また、第1実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0039】
〔第2実施形態〕
第2実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0040】
第2実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0041】
第2実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0042】
図8は、第2実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図である。
【0043】
図8が第1実施形態(図4)と異なるのは、オン/オフ切換スイッチ602を新たに設け、HDD304の電源オン/オフをCPU301の制御により制御できるようにした点である。
【0044】
第2実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートは、図5を用いて前述した第1実施形態のものと基本的には同様であるが、いくつか変更される制御がある。
【0045】
図5に基づき、第2実施形態で変更される制御について説明する。
S102及びS111において、HDDの起動が必要なジョブの入力があるまで待つ。
S103において、HDDに対する電力供給の開始は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ602に対してオンの制御を行うことにより実行される。
S107において、HDDに対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ602に対してオフの制御を行うことにより実行される。
【0046】
図9は、第2実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図である。
図中、斜線の部分が、従来(図14)と比較して電力が削減できるようになった部分である。また、ジョブAはHDDの起動が必要なジョブであり、ジョブBはHDDの起動が不要なジョブである。
【0047】
第2実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
また、第2実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0048】
また、第2実施形態により、HDD304に対して電力供給が停止されている間に入力されたジョブがHDDの起動が不要なジョブであった場合、HDD304を起動させずにジョブを処理することができるようになる。これにより、第1実施形態よりもさらに消費電力が削減できるようになる。
【0049】
〔第3実施形態〕
第3実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0050】
第3実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0051】
第3実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0052】
図10は、第3実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図である。
【0053】
図10が第1実施形態(図4)と異なるのは、HDD電源制御部503とオン/オフ切換スイッチ602を新たに設け、HDD304の電源オン/オフをHDD電源制御部503の制御により制御できるようにした点である。
【0054】
第3実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートは、図5を用いて前述した第1実施形態のものと基本的には同様であるが、いくつか変更される制御がある。
【0055】
図5に基づき、第2実施形態で変更される制御について説明する。
S104において、ジョブの処理を実行する直前、トリガ検出部501は、オン/オフ切換スイッチ601に対してオンの制御を行う。また、ジョブの処理を実行した直後、CPU301は、オン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行う。
S102〜S103及びS105〜S112の制御は、CPU301の代わりにHDD電源制御部503が実行する。
【0056】
図11は、第3実施形態に係るCPU301及びHDD304のオン/オフ状態の推移と電力供給状態の推移を示す図である。
【0057】
図中、斜線の部分が、従来(図14)と比較して電力が削減できるようになった部分である。また、ジョブAはHDDの起動が必要なジョブであり、ジョブBはHDDの起動が不要なジョブである。
【0058】
第3実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
【0059】
また、第3実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0060】
また、第3実施形態により、ジョブを処理する時以外はCPU301に対して電力供給を停止することができるようになるため、第1実施形態よりもさらに消費電力が削減できるようになる。
【0061】
〔第4実施形態〕
第4実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0062】
第4実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0063】
第4実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0064】
第4実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図は、図4を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0065】
図12は、第4実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの制御は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをRAM303に読み出し実行することにより実行される。
【0066】
まず、プリンタ102の電源がオンになるまで待つ(S201)。S201でプリンタ102の電源がオンになったら、S202に進む。S202に進むとき、タイマ502で経過時間tの計測を開始する。
【0067】
次に、ジョブの入力があるまで待つ(S202)。ジョブの入力は、トリガ検出部501がジョブのトリガを検出することにより検知する。S202でジョブの入力があった場合、HDD304に対して電力供給を開始する(S203)。HDD304に対する電力供給の開始は、トリガ検出部501がオン/オフ切換スイッチ601に対してオンの制御を行うことにより実行される。次に、ジョブの処理を実行する(S204)。ジョブの処理は、ジョブの種類に応じて、CPU301がプリンタ102のうち処理対象となるジョブを処理するために必要となる構成を制御することによって実行する。S204が実行され、引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、オン/オフ切換スイッチ601により電源部205からHDD304への電力供給が停止されるべき条件が成立したと判定し、S205に移行する。
【0068】
次に、経過時間tに貯蓄時間rを加算した値が基準時間S以上か否かにより、HDD304に対して電力供給を停止するか否かを判断する(S205)。経過時間tは、S205に移行するまでにタイマ502で計測された時間である。貯蓄時間rは、S202〜S208のループ処理により前回のS207において算出された値である。基準時間Sは、従来から一般的に固定値で用いられているHDDの待機時間であり、HDDに対して電力供給を停止するか否かを判断する際の基準となる時間である。Sは、プリンタの製品寿命をP、HDDに補償されているオンオフ回数をHとすると、S=P/Hとして算出される。Sは、HDD304に記憶され、必要に応じてRAM303に読み出される。Sは、プリンタ102が算出することとしてもよいし、予めHDD304に記憶されているものとしてもよい。S205で経過時間tが基準時間S以上である場合、S206に移行する。S205で経過時間tが基準時間S未満である場合、S209に移行する。
【0069】
S205で経過時間tに貯蓄時間rを加算した値が基準時間S以上であった場合、そのタイミング(第1のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止する(S206)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。なお、S206では、すぐにHDD304に対して電力供給を停止することとしているが、所定の時間が経過してからHDD304に対して電力供給を停止することとしてもよい。
【0070】
次に、経過時間tに貯蓄時間rを加算した値から基準時間Sを減算した値を、新たな貯蓄時間として貯蓄時間rに代入する(S207)。S207の後、タイマ502で経過時間tを0にリセットする。
【0071】
次に、プリンタ102の電源がオフになったか否かを判断する(S208)。S208でプリンタ102の電源がオフになったら、処理を終了する。なお、プリンタ102の電源がオフになるとき、タイマ502で経過時間tの計測を終了する。また、S208でプリンタ102の電源がオフになるとき、HDD304に貯蓄時間rの値を記憶し、次回S201でプリンタ102の電源がオンになったときに読み出して使用する。S208でプリンタ102の電源がオフにならなかったら、S202に戻る。
【0072】
S205で経過時間tに貯蓄時間rを加算した値が基準時間S未満であった場合、所定の待機時間wの値を算出する(S209)。待機時間wは、S204でジョブの処理が終了してからS212でHDDに対して電力供給を停止するまでの間、プリンタ102にジョブの入力がない状態で待機する時間である。待機時間wは、基準時間Sから経過時間tに貯蓄時間rを加算した値を減算することにより算出される。次に、S209で求めた所定の待機時間wの間、HDDに対して電力供給を停止せずに待機する(S210)。次に、S210で待機している間にジョブの入力があったか否かを判断する(S211)。S211でジョブの入力があったと判断された場合、S204に移行する。S211でジョブの入力がなかったと判断された場合、S212に移行する。次に、そのタイミング(第2のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止する(S212)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。次に、貯蓄時間rを0にリセットする(S213)。S213の後、タイマ502で経過時間tを0にリセットする。S213の後、S208に移行する。
【0073】
なお、上述の例において、経過時間tに貯蓄時間rを加算した値が基準時間S以上である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断したが、この判断は他の等価な式により実行してもよい。例えば、経過時間tが基準時間Sから貯蓄時間rを減算した値以上である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断してもよい。また、例えば、貯蓄時間rが基準時間Sから経過時間tを減算した値以上である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断してもよい。
【0074】
また、S206やS212では、HDD304に対して電力供給を停止することとしているが、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしてもよい。ここで、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしては、例えば、HDD304のディスクを回転させているモータへの電力供給を停止させることが該当する。このとき、HDD304に対してデータの読み書きができない状態となる。
【0075】
第4実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
【0076】
また、第4実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0077】
〔第5実施形態〕
第5実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0078】
第5実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0079】
第5実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0080】
第5実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図は、図4を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0081】
図13は、第5実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの制御は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをRAM303に読み出し実行することにより実行される。
【0082】
まず、プリンタ102の電源がオンになるまで待つ(S301)。S301でプリンタ102の電源がオンになったら、S302に進む。S302に進むとき、タイマ502で経過時間tの計測を開始する。
【0083】
次に、ジョブの入力があるまで待つ(S302)。ジョブの入力は、トリガ検出部501がジョブのトリガを検出することにより検知する。S302でジョブの入力があった場合、HDD304に対して電力供給を開始する(S303)。HDD304に対する電力供給の開始は、トリガ検出部501がオン/オフ切換スイッチ601に対してオンの制御を行うことにより実行される。次に、S303でHDDに電力供給が開始された開始回数nの値をインクリメントする(S304)。開始回数nは、HDD304に記録され、必要に応じてRAM303に読み出される。次に、ジョブの処理を実行する(S305)。ジョブの処理は、ジョブの種類に応じて、CPU301がプリンタ102のうち処理対象となるジョブを処理するために必要となる構成を制御することによって実行する。S305が実行され、引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、オン/オフ切換スイッチ601により電源部205からHDD304への電力供給が停止されるべき条件が成立したと判定し、S306に移行する。
【0084】
次に、経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値以上か否かにより、HDD304に対して電力供給を停止するか否かを判断する(S306)。経過時間tは、S305に移行するまでにタイマ502で計測された時間である。基準時間Sは、従来から一般的に固定値で用いられているHDDの待機時間であり、HDDに対して電力供給を停止するか否かを判断する際の基準となる時間である。Sは、プリンタの製品寿命をP、HDDに補償されているオンオフ回数をHとすると、S=P/Hとして算出される。Sは、HDD304に記憶され、必要に応じてRAM303に読み出される。Sは、プリンタ102が算出することとしてもよいし、予めHDD304に記憶されているものとしてもよい。S306で経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値以上である場合、S307に移行する。S306で経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値未満である場合、S309に移行する。
【0085】
S305で経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値以上であった場合、そのタイミングでHDD304に対して電力供給を停止する(S307)。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。なお、S307では、すぐにHDD304に対して電力供給を停止することとしているが、所定の時間が経過してからHDD304に対して電力供給を停止することとしてもよい。
【0086】
次に、プリンタ102の電源がオフになったか否かを判断する(S308)。S308でプリンタ102の電源がオフになったら、処理を終了する。なお、プリンタ102の電源がオフになるとき、タイマ502で経過時間tの計測を終了する。また、S308でプリンタ102の電源がオフになるとき、HDD304に経過時間tの値を記憶し、次回S301でプリンタ102の電源がオンになったときに読み出して使用する。S308でプリンタ102の電源がオフにならなかったら、S302に戻る。
【0087】
S305で経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値未満であった場合、所定の待機時間wの値を算出する(S309)。待機時間wは、S305でジョブの処理が終了してからS307でHDDに対して電力供給を停止するまでの間、プリンタ102にジョブの入力がない状態で待機する時間である。待機時間wは、基準時間Sに開始回数nを乗算した値から経過時間tを減算することにより算出される。次に、S309で求めた所定の待機時間wの間、HDDに対して電力供給を停止せずに待機する(S310)。次に、S310で待機している間にジョブの入力があったか否かを判断する(S311)。S311でジョブの入力があったと判断された場合、S305に移行する。S311でジョブの入力がなかったと判断された場合、S307に移行する。
【0088】
なお、上述の例において、経過時間tが基準時間Sに開始回数nを乗算した値以上である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断したが、この判断は他の等価な式により実行してもよい。例えば、基準時間Sが経過時間tから開始回数nを除算した値未満である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断してもよい。また、例えば、開始回数nが経過時間tから基準時間Sを除算した値未満である場合、HDD304に対して電力供給を停止すると判断してもよい。
【0089】
また、S307では、HDD304に対して電力供給を停止することとしているが、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしてもよい。ここで、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしては、例えば、HDD304のディスクを回転させているモータへの電力供給を停止させることが該当する。このとき、HDD304に対してデータの読み書きができない状態となる。
【0090】
また、上述の例において、HDDの電源をオフする制御は、HDDに電力供給が開始(増加)された開始回数(増加回数)に基づいて実行することとしたが、開始回数をHDDに電力供給が停止(減少)された停止回数(減少回数)に置き換えて実行してもよい。この場合、停止回数nは、S307でHDDへの電力供給を停止する際にインクリメントする。また、この場合、HDDの電源をオフする制御は、S306で経過時間tが基準時間Sに停止回数nに1を加算した値を乗算した値以上か否かにより、HDD304に対して電力供給を停止するか否かを判断する。
【0091】
第5実施形態により、情報処理装置において、基準時間と経過時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
また、第5実施形態により、HDDに対して電力供給を停止する判断を実行する際に装置の電源がオンになっていた時間を考慮することにより、HDDに対して電力供給を停止しやすくすることが可能となる。
【0092】
〔第6実施形態〕
第6実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図は、図1を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0093】
第6実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図は、図2を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0094】
第6実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図は、図3を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0095】
第6実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図は、図4を用いて前述した第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
【0096】
図15は、第6実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図である。
【0097】
図15が第1実施形態(図4)と異なるのは、オン/オフ切換スイッチ602を新たに設け、HDD304の電源オン/オフをCPU301の制御により制御できるようにした点である。
【0098】
また、図15が第1実施形態(図4)と異なるのは、タイマ502の代わりに加算タイマ504と減算タイマ505を設けた点である。加算タイマ504及び減算タイマ505の動作に関しては図16を用いて後述する。加算タイマ504及び減算タイマ505としては、例えば、カレンダーICのようなリアルタイムクロックや、OSが保持するシステムタイマを使用すればよい。
【0099】
また、トリガ検出部501は、HDD電源制御部503を介してオン/オフ切換スイッチ602の状態を検知することにより、HDD304への電力供給が停止されているか否かを検出することが可能に構成されている。
【0100】
図16は、第6実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの制御は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをRAM303に読み出し実行することにより実行される。
【0101】
なお、本実施形態において、ジョブとは、読取部203を用いる読み取りジョブ、印刷部204を用いる印刷ジョブ、操作部202を用いる操作応答ジョブ、ネットワークIF307を用いるネットワーク応答ジョブ等の総称である。
【0102】
また、本実施形態において、プリンタ102の動作モードとしては、通常モードと省電力モードが存在する。通常モードでは、CPU301及びHDD304の電源がオンになる(CPU301及びHDD304へ電力供給される)。省電力モード(省電力状態)では、CPU301又はHDD304の電源がオフになる(CPU301又はHDD304へ電力供給されない)。省電力モード(省電力状態)としては、CPU301の電源のみをオフにした第1の省電力モード(第1の省電力状態)と、CPU301及びHDD304の両方への電力供給を停止した第2の省電力モード(第2の省電力状態)が存在する。
【0103】
まず、プリンタ102の電源がオンになるまで待つ(S401)。S401でプリンタ102の電源がオンになったら、S402に移行する。
【0104】
次に、ジョブの入力があるまで待つ(S402)。ジョブの入力は、トリガ検出部501がジョブのトリガを検出することにより検知する。S402でジョブの入力があった場合、S403に移行する。
【0105】
次に、CPU301及びHDD304へ電力供給を開始する(S403)。S403を実行する前に、トリガ検出部501は、HDD304への電力供給が停止されているか否かを検出し、その情報をトリガ検出部501に内蔵されるメモリに記憶する。なお、S417からS403に移行した場合、HDD304への電力供給は既に開始されているので、S403ではCPU301への電力供給を開始するだけでよい。
【0106】
次に、加算タイマ504を用いて、CPU301に電力供給されている状態で経過した時間tの加算を開始する(S404)。なお、S404では毎回tを0にリセットしてからtの加算を開始する。
【0107】
次に、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていたか否かを判断する(S405)。S405の判断は、トリガ検出部501に内蔵されるメモリに記憶された、S403を実行する前にHDD304への電力供給が停止されていたか否かを示す情報に基づいて、判断する。なお、S402又はS412からS403に移行した場合、S403に移行した際にHDD304への電力供給は停止されている。また、S417からS403に移行した場合、S403に移行した際にHDD304への電力供給は停止されていない。S405で、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていたと判断された場合、S406に移行する。S405で、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていなかったと判断された場合、S407に移行する。
【0108】
S405で、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていたと判断された場合、S409の判断において比較対象とする値Cとして基準時間Sを設定する(S406)。
【0109】
S405で、S403に移行した際にHDD304への電力供給が停止されていなかったと判断された場合、S409の判断において比較対象とする値CとしてS414で算出しS415で減算を開始した待機時間wを設定する(S407)。
【0110】
次に、ジョブを処理する(S408)。S408において、1つのジョブを処理した後に他のジョブが存在する場合、そのジョブも処理する。なお、S408からS409に移行する際には、所定の時間待機してもよい。
【0111】
次に、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいか否かを判断する(S409)。S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいと判断された場合、S410に移行する。S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きくないと判断された場合、S414に移行する。
【0112】
S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きいと判断された場合、そのタイミング(第1のタイミング)でHDD304への電力供給を停止する(S410)。なお、S410は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ602を制御することにより実行される。
【0113】
次に、CPU301への電力供給を停止する(S411)。なお、S411は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601を制御することにより実行される。
【0114】
次に、ジョブが入力されたか否かを判断する(S412)。なお、S412の判断は、トリガ検出部501によって実行される。S412で、ジョブが入力されたと判断された場合、S403に移行する。S412で、ジョブが入力されていないと判断された場合、S413に移行する。
【0115】
S412で、ジョブが入力されていないと判断された場合、プリンタ102の電源がオフになったか否かを判断する(S413)。S413で、プリンタ102の電源がオフになったと判断された場合、処理を終了する。S413で、プリンタ102の電源がオフになっていないと判断された場合、S412に移行する。
【0116】
S409で、S404で加算を開始した時間tがS406又はS407で設定した値Cより大きくないと判断された場合、HDD304への電力供給を停止するまでに待機すべき時間wを設定する(S414)。HDD304への電力供給を停止するまでに待機すべき時間wとしては、S406又はS407で設定した値CからS404で加算を開始した時間tを減算した値を設定する。
【0117】
次に、減算タイマ505を用いて、S414で設定した時間wの減算を開始する(S415)。
【0118】
次に、CPU301への電力供給を停止する(S416)。なお、S416は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601を制御することにより実行される。
【0119】
次に、ジョブが入力されたか否かを判断する(S417)。なお、S417の判断は、トリガ検出部501によって実行される。S417で、ジョブが入力されたと判断された場合、S403に移行する。S417で、ジョブが入力されていないと判断された場合、S418に移行する。
【0120】
S417で、ジョブが入力されていないと判断された場合、S415で減算を開始した時間wが0になったか否かを判断する(S418)。S418で、S415で減算を開始した時間wが0になったと判断された場合、S419に移行する。S418で、S415で減算を開始した時間wが0になっていないと判断された場合、S417に移行する。
【0121】
S418で、S415で減算を開始した時間wが0になったと判断された場合、そのタイミング(第2のタイミング)でHDD304への電力供給を停止する(S419)。なお、S419は、HDD電源制御部503がオン/オフ切換スイッチ602を制御することにより実行される。
【0122】
図16で示したフローチャートは、その一部を次のように変更しても同様の結果が得られる。まず、S404において、S417を経てS404に移行した場合にtの値はリセットしないように変更する。そして、S405において、S405の判断に関わらずS406に移行するように変更する。
【0123】
なお、図16で示した処理は、それを上記のように変更した処理と比較して、CPUへの電力供給が停止されることに連動してtの値が消去されてしまう構成であっても本実施形態を適用可能であるという点において、有利である。また、図16で示した処理を上記のように変更した処理は、図16で示した処理と比較して、処理を簡略化できるという点において、有利である。
【0124】
また、S410やS419では、HDD304に対して電力供給を停止することとしているが、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしてもよい。ここで、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしては、例えば、HDD304のディスクを回転させているモータへの電力供給を停止させることが該当する。このとき、HDD304に対してデータの読み書きができない状態となる。
【0125】
図17は、従来技術を用いた場合におけるCPU及びHDDへの電力供給状態の推移を示す図である。図17において、横軸は時間を、縦軸は消費電力を示している。
【0126】
従来技術では、ジョブの処理が終了した後にHDDへの電力供給を停止するまでに待機すべき時間を、基準時間からCPUに電力供給された状態で経過した時間を減算することにより算出していた。例えば、T4において、待機時間w2は、基準時間SからCPU電源オン時間t2を減算することにより算出していた。
【0127】
そのため、CPUへの電力供給が停止された後であってHDDへの電力供給が停止される前に新たにジョブが入力された場合、適切にHDD304への電力供給を停止することができなかった。例えば、T4において、待機時間w2を設定するので、T5でHDDへの電力供給を停止することができなかった。
【0128】
図18は、本実施形態を適用した場合におけるCPU及びHDDへの電力供給状態の推移を示す図である。図18において、横軸は時間を、縦軸は消費電力を示している。
【0129】
本実施形態では、ジョブの処理が終了した後にHDDへの電力供給を停止するまでに待機すべき時間を、基準時間からHDDへ電力供給された状態で経過した時間を減算することにより算出することになる。例えば、T4において、待機時間w3は、基準時間SからHDD電源オン時間t3を減算することにより算出することになる。
【0130】
そのため、CPUへの電力供給が停止された後であってHDDへの電力供給が停止される前に新たにジョブが入力された場合であっても、適切にHDD304への電力供給を停止することができるようになる。例えば、T4において、待機時間w3を設定するので、T5でHDDへの電力供給を停止することができるようになる。
【0131】
図17と図18を比較すると明らかなように、本実施形態を適用すると、図18の斜線部分の消費電力を削減することができるようにになる。
【0132】
〔他の実施形態〕
なお、本発明の目的は、前述したシステムまたは装置が記憶媒体から前述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを読み出し実行することによっても達成される。
【0133】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラム及びプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0134】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、DVD−RAM、磁気テープ、メモリカード等を用いることができる。
【0135】
また、プログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0136】
更に、プログラムがコンピュータに接続された機能拡張ユニット等に備わるメモリに書き込まれた後、その機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【符号の説明】
【0137】
101 PC
102 プリンタ
103 ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に電力を供給する供給手段と、
前記情報処理装置が省電力モードに移行されるべき条件が成立したか否かを判定する判定手段と、
前記情報処理装置の電源がオンになってから前記判定手段により前記条件が成立したと判定されるまでに経過した経過時間を計測する計測手段と、
前記判定手段により前記条件が成立したと判定された場合に、前記経過時間と所定の基準時間とに基づいたタイミングで、前記供給手段から前記記憶手段に供給される電力を減少させるよう前記供給手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が減少される度に、前記経過時間から前記基準時間を減算する減算手段を有し、
前記制御手段は、前記減算手段により前記基準時間が減算された前記経過時間が前記基準時間より長い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を第1のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御し、前記減算手段により前記基準時間が減算された前記経過時間が前記基準時間より短い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2のタイミングは、前記判定手段により前記条件が成立してから、前記基準時間から前記減算手段により前記基準時間が減算された前記経過時間を減算することにより算出される時間が経過した後のタイミングであることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が減少されたとき、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が減少された後に経過した時間から前記基準時間を減算した値を貯蓄時間として貯蓄する貯蓄手段を有し、
前記制御手段は、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が減少された後に経過した時間に前記貯蓄時間を加算した時間が前記基準時間より長い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を第1のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御し、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が減少された後に経過した時間に前記貯蓄時間を加算した時間が前記基準時間より短い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2のタイミングは、前記判定手段により前記条件が成立してから、前記基準時間から前記経過時間のうち前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が減少された後に経過した時間と前記貯蓄時間とを減算することにより算出される時間が経過した後のタイミングであることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が増加された増加回数又は前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が減少された減少回数を記録する記録手段を有し、
前記制御手段は、前記経過時間が前記基準時間に前記増加回数を乗算した時間又は前記基準時間に前記増加回数に1を加算した値を乗算した時間より長い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を第1のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御し、前記経過時間が前記基準時間に前記増加回数を乗算した時間又は前記基準時間に前記増加回数に1を加算した値を乗算した時間より短い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2のタイミングは、前記判定手段により前記条件が成立してから、前記基準時間に前記増加回数を乗算した時間又は前記基準時間に前記増加回数に1を加算した値を乗算した時間から前記経過時間を減算することにより算出される時間が経過した後のタイミングであることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が増加された後に経過した時間が前記基準時間より長い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を第1のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御し、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が増加された後に経過した時間が前記基準時間より短い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2のタイミングは、前記判定手段により前記条件が成立してから、前記基準時間から前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が増加された後に経過した時間を減算することにより算出される時間が経過した後のタイミングであることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記記憶手段に記憶されたデータに基づきジョブの処理を実行する実行手段を有し、
前記判定手段は、前記実行手段がジョブの処理を終了し引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、前記条件が成立したと判定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記基準時間は、前記情報処理装置に保証された前記情報処理装置が故障することなく動作する時間を前記記憶手段に保証された前記記憶手段が故障することなく動作するために前記記憶手段に対して電力供給を増加させられる回数又は減少させられる回数で割ることにより算出される時間であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に電力を供給する供給手段とを有する情報処理装置を制御するための制御方法であって、
前記情報処理装置が省電力モードに移行されるべき条件が成立したか否かを判定する判定工程と、
前記情報処理装置の電源がオンになってから前記判定工程により前記条件が成立したと判定されるまでに経過した経過時間を計測する計測工程と、
前記判定工程により前記条件が成立したと判定された場合に、前記経過時間と所定の基準時間とに基づいたタイミングで、前記供給手段から前記記憶手段に供給される電力を減少させるよう前記供給手段を制御する制御工程とを有することを特徴とする制御方法。
【請求項1】
情報処理装置であって、
データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に電力を供給する供給手段と、
前記情報処理装置が省電力モードに移行されるべき条件が成立したか否かを判定する判定手段と、
前記情報処理装置の電源がオンになってから前記判定手段により前記条件が成立したと判定されるまでに経過した経過時間を計測する計測手段と、
前記判定手段により前記条件が成立したと判定された場合に、前記経過時間と所定の基準時間とに基づいたタイミングで、前記供給手段から前記記憶手段に供給される電力を減少させるよう前記供給手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が減少される度に、前記経過時間から前記基準時間を減算する減算手段を有し、
前記制御手段は、前記減算手段により前記基準時間が減算された前記経過時間が前記基準時間より長い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を第1のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御し、前記減算手段により前記基準時間が減算された前記経過時間が前記基準時間より短い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2のタイミングは、前記判定手段により前記条件が成立してから、前記基準時間から前記減算手段により前記基準時間が減算された前記経過時間を減算することにより算出される時間が経過した後のタイミングであることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が減少されたとき、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が減少された後に経過した時間から前記基準時間を減算した値を貯蓄時間として貯蓄する貯蓄手段を有し、
前記制御手段は、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が減少された後に経過した時間に前記貯蓄時間を加算した時間が前記基準時間より長い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を第1のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御し、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が減少された後に経過した時間に前記貯蓄時間を加算した時間が前記基準時間より短い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2のタイミングは、前記判定手段により前記条件が成立してから、前記基準時間から前記経過時間のうち前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が減少された後に経過した時間と前記貯蓄時間とを減算することにより算出される時間が経過した後のタイミングであることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が増加された増加回数又は前記供給手段から前記記憶手段への電力供給が減少された減少回数を記録する記録手段を有し、
前記制御手段は、前記経過時間が前記基準時間に前記増加回数を乗算した時間又は前記基準時間に前記増加回数に1を加算した値を乗算した時間より長い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を第1のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御し、前記経過時間が前記基準時間に前記増加回数を乗算した時間又は前記基準時間に前記増加回数に1を加算した値を乗算した時間より短い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2のタイミングは、前記判定手段により前記条件が成立してから、前記基準時間に前記増加回数を乗算した時間又は前記基準時間に前記増加回数に1を加算した値を乗算した時間から前記経過時間を減算することにより算出される時間が経過した後のタイミングであることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が増加された後に経過した時間が前記基準時間より長い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を第1のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御し、前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が増加された後に経過した時間が前記基準時間より短い場合は、前記供給手段から前記記憶手段への電力供給を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで減少させるよう前記供給手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2のタイミングは、前記判定手段により前記条件が成立してから、前記基準時間から前記経過時間のうち前記供給手段により前記記憶手段への電力供給が増加された後に経過した時間を減算することにより算出される時間が経過した後のタイミングであることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記記憶手段に記憶されたデータに基づきジョブの処理を実行する実行手段を有し、
前記判定手段は、前記実行手段がジョブの処理を終了し引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、前記条件が成立したと判定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記基準時間は、前記情報処理装置に保証された前記情報処理装置が故障することなく動作する時間を前記記憶手段に保証された前記記憶手段が故障することなく動作するために前記記憶手段に対して電力供給を増加させられる回数又は減少させられる回数で割ることにより算出される時間であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に電力を供給する供給手段とを有する情報処理装置を制御するための制御方法であって、
前記情報処理装置が省電力モードに移行されるべき条件が成立したか否かを判定する判定工程と、
前記情報処理装置の電源がオンになってから前記判定工程により前記条件が成立したと判定されるまでに経過した経過時間を計測する計測工程と、
前記判定工程により前記条件が成立したと判定された場合に、前記経過時間と所定の基準時間とに基づいたタイミングで、前記供給手段から前記記憶手段に供給される電力を減少させるよう前記供給手段を制御する制御工程とを有することを特徴とする制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
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【図18】
【公開番号】特開2009−295144(P2009−295144A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82082(P2009−82082)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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