説明

情報提供システム

【課題】広告対象の情報に興味を持つネットワーカ達の間でアクセス率の高いホームページに当該広告を設定する数を増殖させるため、当該ホームページへのアクセス率の向上というインセンティブを与える。
【解決手段】 コンピュータネットワーク上で情報またはサービスを提供する情報提供システムにおいて、他の情報またはサービスに関する識別情報を、その情報またはサービスの属性と共に記憶する記憶手段と、当該情報またはサービスへのアクセス中に任意に分岐する旨の命令を受けた場合、当該情報またはサービスへのアクセスに関してどの識別情報を経由してきたかを示す経由情報に基づき、記憶手段内の識別情報に任意に分岐する分岐手段とから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータネットワーク上で情報またはサービス(以下、必要に応じて「情報またはサービス」という)を提供する情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットに代表されるコンピュータネットワークの巨大化及び一般化が進み、多くの企業、団体及び個人等が、音楽、スポーツ、ビジネス、レジャー等に関する多くの情報またはサービスを、自己のホームページ等を用いて、ネットワーク上で提供するようになった。
【0003】
企業や団体は、ビジネスあるいは販売促進目的で、自己のホームページを用いて、自社製品に関する情報(例えば、ゲーム開発会社の場合、ゲームの内容等)、自社開発のソフトウェアのダウンロードの窓口等を、提供している。
一方、個人または団体は、ホームページを用いて、新しいゲームに対する攻略法の紹介情報や次週の競馬の予想情報またはサービスの特定の趣味に関する情報を提供している。
【0004】
以上のような企業または個人等のホームページには、そのホームページに対応する特定の興味を持った一般ネットワーカーがアクセスし、自己の興味に沿う情報を得ている。
【0005】
したがって、特定の趣味に関し有用な情報を提供するホームページには、当該趣味を持つ一般ネットワーカーからのアクセスが集まるため、当該ホームページを広告媒体として、利用することが注目されている。
【0006】
ネットワーク上の広告においても、ネットワーク外の実際の広告と同様に、広告対象の情報またはサービスに興味を持つ者が集まるところに、広告を掲載する方が、効率がよい。
【0007】
したがって、このような理由から、従来、インターネット上の広告を掲載する場合においては、広告を掲載する企業等の担当者が、広告対象の情報に関して、アクセスの集中しそうなホームページを調べて、当該ホームページへの広告の掲載を、電子メールまたは電話等で、当該ホームページの所有者に依頼をしていた。
この場合、当該企業の担当者が、広告対象の情報について精通しており、広告対象の情報に関して高いアクセス率を有するホームページを知っていれば問題はない。
【0008】
しかし、当該企業の担当者が当該情報について門外漢である場合、そのようなアクセス率の高いホームページを調査するというのは、非常に労力のいる作業である。
【0009】
さらに、門外漢でなくとも、そのような個人の提供するホームページを知らない場合、インターネット上の検索ソフトも使えないため、調査は困難である。
インターネット上の検索ソフトの対象となるためには、ホームページのURLとホームページのジャンル(属性)を登録する必要があるが、個人のホームページは、一般に登録していないからである。
【0010】
したがって、従来の広告の設定方法では、ネットワーク上の広告は、広告を掲載する企業の担当者個人の作業量で決定され、当該入口情報を急激に増やすことは困難であった。
【0011】
ところで、インターネット上の広告は、デジタル情報であり、そのような情報をネットワークを介して、流通させることが可能でありる。
したがって、当該広告を、ネットワーク上のサーバにおいておき、広告を増殖させることも可能である。
【0012】
すなわち、当該広告を当該サーバ内のホームページにアクセスしたネットワーカーに、その者のホームページに当該広告を登録してもらうことができれば、企業等の担当者の作業負担が軽減することができる。
【0013】
また、上述したように、特定のホームページにアクセスする者は、当該ホームページのジャンルに興味を持つ者であるため、これらの者の間で、ネットワーク上の広告を増殖できれば、企業等の作業負担はより一層軽減され、かつ広告の効率もよい。
【0014】
しかし、広告を増殖させるにしても、当該広告をホームページに設定してもらうためには、設定してもらう者に対して、何らかのインセンティブを与える必要がある。
【0015】
一方、ホームページへの広告の掲載は、ホームページの内容の改変を伴うため、当該所有者の承認を得ることが必要である。
当該改変は、改変対象のホームページの所有者にのみ許される行為だからである。
したがって、個人のホームページは、インターネットプロバイダのサーバ内にあるが、インターネットプロバイダであっても、自己サーバ内にある他人のホームページの内容を自由に改変することができない。
【0016】
なお、個人のホームページの改変には、当該プロバイダのサーバにアクセスする必要があるため、少なくともプロバイダとの通信を確立するための通信IDとパスワードが必要となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
したがって、本発明は、企業等の担当者が、広告対象の情報に興味を持つネットワーカー達の間でアクセス率の高いホームページを調査する労力を軽減することができる情報提供システムに関し、当該担当者の手間をかけずに当該広告の設定数を増殖させるために、当該ホームページへのアクセス率の向上というインセンティブを与えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、この目的を達成するために、コンピュータネットワーク上で情報またはサービスを提供する情報提供システムにおいて、他の情報またはサービスに関する識別情報を、その情報またはサービスの属性と共に記憶する記憶手段と、当該情報またはサービスへのアクセス中に任意に分岐する旨の命令を受けた場合、当該情報またはサービスへのアクセスに関してどの識別情報を経由してきたかを示す経由情報に基づき、記憶手段内の識別情報に任意に分岐する分岐手段とから構成される。
【発明の効果】
【0019】
以上の開示から明らかなように、本発明は、以下の効果を有する。
【0020】
ホームページへの分岐を任意に行なうため、誰も参照しないということはなくなり、アクセス率を向上させることができ、従って、ホームページの開設やホームページを有する第三者による入口情報の登録についてインセンティブを与えることができ、ネットワーク上の広告を増殖させることができる。
【0021】
本発明の実施の形態を、第1図から第12図を用いて、以下に説明する。
なお、第1図から第9図は本発明の第一の実施の形態を、第10図は本発明の第二の実施の形態を、第11図および第12図は、本発明の第三の実施の形態を示す。
【実施例1】
【0022】
本発明の第一の実施の形態を、第1図から第9図を用いて、説明する。
【0023】
第1図は、本発明の第一の実施の形態に係るシステム構成図を示す。
【0024】
同図において、1はパソコンPC01を、2はモデムを表す。
【0025】
なお、同図においては、モデム2を、パソコンPC01と別筐体として描いたが、同一筐体内になる場合もある。
【0026】
また、3は、インターネットプロバイダのサーバIP01を表す。
【0027】
同サーバは、電話回線等のアナログ回線5を介して、パソコン1のモデム2と接続されている。
【0028】
インターネットプロバイダのサーバ3(IP01)は、ISDN等のデジタル回線6およびインターネット7を介して、情報またはサービスを提供するサーバ4(T01)と接続されている。
【0029】
また、サーバ3(IP01)は、一般に、アナログ回線との通信を行なうモデム31、個人のホームページのソースや会員情報を管理する管理データベース32、当該管理データベース32の情報を用いて、会員のアクセス等を制御管理する管理ソフト33、当該会員からのインターネットへのアクセスを媒介するコミュニケーションサーバ34から構成される。
【0030】
一方、サーバ4(T01)は、httpd(httpデーモン)41とcgiプログラム42とからなる。
【0031】
httpデーモンは、サーバT01を管理するプロセスであり、利用者からのhttpの要求を受け付け、利用者に直接制御させるべきでないシステム制御を行なうルーチンである。
【0032】
また、cgiプログラム42は、cgi(コモン・ゲートウェイ・インターフェース)を有するプログラムであり、利用者の要求に対して、種々のサービスを提供する。
【0033】
なお、本発明を構成する各手段は、管理ソフト44およびハードディスク45に対応するもののほか、管理ソフト33および管理データベース32に対応するものであってもよい。
【0034】
以下の例では、本発明を構成する各手段は、管理ソフト44およびハードディスク45に対応するものとして、説明する。
【0035】
第2図は、本発明の動作を説明するフローチャートを示す図である。
本発明の動作を、第2図のフローチャートに従い、簡単に説明する。
具体的には、パソコンPC01の所有者が、サーバT01で提供されるサービスZの入口情報を、インターネットプロバイダIP01下にある自己のホームページに設定する場合について説明する。
【0036】
(S01)パソコンPC01からインターネットプロバイダのサーバIP01に対して、通信IDとパスワードを送信し、両者の間の通信を確立する。
【0037】
(S02)次に、一般には、プロバイダのサーバ3を介して種々のホームページを見回ったあと、本発明に係るサーバ4内のホームページにアクセスする。
アクセス時に、一般に、パソコンPC01は、サーバT01に対して、どのサーバを経由してサーバT01にアクセスしたかを示すHTTP_REFERERという変数(実体は、URL)を送信する。
【0038】
例えば、パソコンPC01がURL"http://www.beef.provider−a.or.jp/a01/pc01.htm"で指定されるホームページからサーバT01にアクセスした場合は、当該URLを、変数HTTP_REFERERという変数に代入して、サーバT01に対して、送信する。
なお、この例では、上記HTTP_REFERERは、パソコンPC01の所有者のホームページを示している。
【0039】
(S03)管理ソフト44は、当該アクセスに対して、通信(セッション)を識別するためのセッションIDを付与し、上述の変数HTTP_REFERERと共に管理する(第4図)。
【0040】
同図によると、パソコンPC01の当該アクセスに対して、セッションIDとして、「680075」が付与され、S02で受信した変数HTTP_REFERERと共に管理している。
【0041】
パソコンPC01の当該通信は、同一セッション中当該セッションIDをサーバT01に対して送信することにより、他のセッションIDをもつ通信と区別される。
【0042】
(S04)管理ソフト44は、サービスZに対する入口情報を登録したか否かを示す既登録データベース(第6図)に登録されている否かを判定する。
具体的には、管理ソフト44は、HTTP_REFERERのURLが既登録データベース(第6図)内に存在するか否かを判定する。
【0043】
第6図に示す情報は、ハードディスク45内で管理されている。
【0044】
例えば、第6図において、管理番号0001に対応するURLは、"http://www.provider−a.or.jp/a01/pc10.htm"であり、当該ホームページの内容は、「POPS」に関し、当該ホームページの所有者、つまり、当該内容の改変について権限を有する者のe−mailアドレス「pc10tomato.provider−a.or.jp」を管理していることを示す。
【0045】
第6図の既登録データベースの内容は、第5図に示す、ホームページへの入口情報の設定画面において、入力された内容に基づく(第5図については後述する)。
【0046】
(S05)既に登録されているホームページからアクセスした場合には、登録済に対応するコンテンツに分岐する。
【0047】
登録済に対応するコンテンツとは、例えば、既に登録されているホームページからアクセスした者に対するプレミアム・コンテンツ等が該当する。
【0048】
(S06)一方、未だ登録されていないホームページからアクセスした場合には、未登録に対応するコンテンツに分岐する。
【0049】
PC01のセッションID「680075」に対応するHTTP_REFERERは、既登録データベース(第6図)に、登録されていないものとして説明する。
【0050】
(S07)具体的には、登録を勧める画面、すなわち、サービスZへの入口情報を設定するホームページのURL、その属性(例えば、野球、サッカー等のジャンル)および当該ホームページの所有者(つまり、当該ホームページのソースの改変をすることができる者)のe−mailアドレスを登録させる画面に分岐する(第5図)。
【0051】
登録されたこれらの情報は、ユニークな管理番号を付与され、ハードディスク45内の既登録データベース(第6図)に登録される。
【0052】
具体的には、第5図の画面において、パソコンPC01の所有者は、サービスZへの入口情報を、自己のホームページに登録するため、必要な事項を登録する。
必要な事項として、同図において、PC01の所有者のホームページのURL"http://www.beef.provider−a.or.jp/a01/pc01.htm"、そのジャンル(属性)である「jazz」および当該ホームページの所有者のe−mailアドレスである「pc01tomato.provider−a.or.jp」、その他の必要な事項を書き込み、同図の「Submit」ボタンをクリックすることにより、その内容を、サーバT01に対して、送信する。
【0053】
(S08)管理ソフト44は、デジタル回線6およびインターネット7を介して、登録されたURLで指定されるサーバIP01内の場所から、当該ソースを、html形式で取得し、当該取得したソースにサービスZへの入口情報を付加する(第3図、第7図が対応し、後述する。)。
【0054】
これにより、入口情報の登録は第三者が行なうため、サービスZの提供企業の担当者の労力を軽減することができる。
【0055】
次に、第3図を用いて、サービスZへの入口情報を付与したホームページのソースを、どのようにして、サーバIP01内に反映させるかを説明する(第2図S08に相当する)。
【0056】
(S081)管理ソフト44は、第2図のS07で登録されたURL"http://www.beef.provider−a.or.jp/a01/pc01.htm"に基づき、インターネットプロバイダIP01内の管理データベース32にあるhtml形式で記述されたソースを、デジタル回線6およびインターネット7を介して、html形式で取得する。
【0057】
当該取得したソースの例は、第7図右上部に示す「書き換え前のソース」が該当する。
【0058】
当該ソースには、まだ、サービスZへの入口情報は付加されていない。
【0059】
このことが、当該書き換え前のソースをインターネットブラウザを介して参照したホームページの態様を示す第7図左上部に示されている。
【0060】
(S082)管理ソフト44は、取得したソースの適当な位置に、サービスZへの入口情報に関する情報を付加する。
【0061】
第7図は、管理ソフト44が、どのようにして、取得したhtml形式のソースに、サービスZの入口情報を付加するかを示している。
【0062】
第7図の左上部は、書き換え前のPC01の所有者のホームページを示している。
【0063】
同図右上部は、そのホームページのhtml形式で書かれたソースを示している。
【0064】
当該htmlソースを取得した管理ソフト44は、当該ソースに、S07で入力されたジャンルと同じジャンルをもつ入口情報をハードディスク45内のデータ(第13図)を検索する。
【0065】
第13図は、ハードディスク45内にある入口情報を管理するデータベースの構造を示す。
【0066】
当該データベースは、同図に示すように、入口情報のボタンの役割をするgifファイル(イメージファイル)、当該ボタンをクリックすることにより分岐する分岐先のURLおよび掲載してほしいホームページのジャンル等を、管理する。
【0067】
この例では、S07において、ジャンル「jazz」が入力されていることから、管理ソフト44は、当該データベース(第13図)から、同じジャンルに属するデータ、「iriguchi.gif」というレコードのデータを検出する。
管理ソフト44は、当該検索結果に基づいて、第7図に示すように、S081で取得したソースを書き換える。
【0068】
すなわち、管理ソフト44は、検索結果のURLへ分岐する入口情報を、取得したソースの適当な位置(同図の例は、タグ</html>の直前の右端に入口情報を設定する場合を示す。)に挿入する旨のタグ(同図の例では、<right>に相当する。)と共に付加する。
【0069】
サーバT01が付加したソースは、「img src=」に続くURLで指定されるイメージファイルがクリックされた場合、「a ref=」に続くURLに飛ぶことを意味する。
【0070】
なお、入口情報を左側に付す場合はタグ<left>を、中央に付す場合はタグ<center>を、当該ソースに付する。
【0071】
(S083)管理ソフト44は、書き換えたhtml形式のソース(この例では、第7図右下部の「書換え後のソース」に対応)に承認ボタンを付加し、当該承認ボタンがクリックされた場合には、第2図S07(第5図の画面)で取得したURLに対して、当該書き換えたhtml形式のソースをftpで送信する旨のJava(米国Sun Microsystems社の商標です。
)のアプレットを、同じく第2図S07(第5図の画面)で取得したe−mailアドレスに送付する。
【0072】
(S084)当該アプレットを受信したパソコンPC01の画面には、第8図に示すダイヤログボックスが表示され、当該パソコンの所有者に対して、ホームページのソースの書き換えについて、承認するか否かを問う。
第8図においては、「YES」ボタンが承認ボタンに相当する。
【0073】
この例では、S082で該当する入口情報が一しかない場合を考えているため、第8図は、一の承認ボタンが付与されているにすぎない。
【0074】
しかし、一般には、S082において該当する入口情報が二以上存在する。
したがって、複数の入口情報を設定する場合には、入口情報毎に承認ボタンを設けてもよいし、全部設定するかしないかの一括の承認ボタンを付与してもよい。
【0075】
また、同図に示すように、アプレットは、プロバイダIP01にアクセスするための通信IDおよびパスワードの入力を求める。
【0076】
この通信ID等の入力は、第一の実施の形態のような、HTTP_REFERERと書き換えるURLが一致する場合には、必ずしも入力を求める必要はない。
【0077】
パソコンPC01とインターネットプロバイダIP01間の通信は、既に確立され(第2図S01)、同プロバイダについての通信IDとパスワードは入力済だからである。
【0078】
この通信ID等の入力は、後述する第二の実施の形態のように、HTTP_REFERERと書き換え対象のURLが異なるサーバに属する場合等に必要となる。
【0079】
なお、承認ボタンを押さない場合、当該アプレットは、処理を終える。
したがって、管理ソフト44に書き換えられたソースは、管理データベース32には、反映されない。
【0080】
(S085)前記アプレットは、第8図のダイヤログボックス内の「Submit」ボタンがクリックされると、同ダイヤログボックスで入力された通信IDとパスワードを、前記書き換えたソースに付加する。
【0081】
(S086)アプレットは、当該通信ID等を付加した書き換えたソースを、ファイルとして、ftpで、前記URLで指定される位置に送信する。
【0082】
(S087)当該ファイルを受けた管理ソフト33は、通信IDおよびパスワードのチェックにより、ホームページの改変権限を確認した後、当該ファイルに添付されている、サービスZへの入口情報を付加したhtml形式のソースを、入口情報の付加されていないhtml形式のソースの位置に上書きして、当該内容を更新する。
【0083】
第9図は、サービスZへの入口情報の設定前後のインターネットプラウザを介して参照した、PC01の所有者のホームページを示す。
【0084】
同図において、設定前後の相違点は、同ホームページ内の右下部になる「サービスZ」への入口を示すイメージファイルが付加されている点にある。
この相違は、第7図の「サーバT01が追加した部分」に相当し、第9図の「サービスZ」への入口ボタンは、第7図の"cgi−bin/iriguchi.gif"のイメージに相当する。
【0085】
なお、ここでは、自己のホームページから経由する場合を説明したが、他人のホームページから経由する場合であってもよい。
【0086】
その場合には、当該ホームページ等の情報から、ホームページの所有者の宛先(具体的には、e−mailのアドレス)を得ておくことが必要である。
第5図の申込画面では、当該他人のホームページのURL及びe−mailアドレス等を入力し、当該他人にホームページの改変について承認を得るためである。
【実施例2】
【0087】
第10図は、本発明の第二の実施の形態に係るシステム構成図を示す。
同図において、第1図と同じ符号を付したものは、同一対象を示す。
第10図は、パソコンPC01の所有者が複数のインターネットプロバイダIP01、IP02と契約している場合を示す。
【0088】
この場合、パソコンPC01の所有者がインターネットプロバイダIP01を経由してサーバT01にアクセスし、インターネットプロバイダIP02の管理データベース32内にある自己のホームページHP02を改変するシステム構成図を示す点で、これらは同じであった本発明の第一の実施の形態を示す第1図と相違する。
【0089】
すなわち、第10図は、HTTP_REFERERと更新対象のホームページのURLとが異なる場合を示す。
【0090】
同図において、パソコンPC01の所有者は、インターネットプロバイダIP02配下の自己または他人のホームページHP02を経由して、本発明に係るソフトウェアをインストールしたサーバT01で提供されるサービスZを受け、さらに、インターネットプロバイダIP01配下の自己のホームページHP01に、サービスZへの入口情報を設定する場合を説明する。
【0091】
この場合、本発明の第一の実施の形態で既に説明した内容と、基本的に変わるところはない。
【0092】
したがって、サーバT01内のハードディスク45内では、セッションIDとHTTP_REFERER(経由情報)が第4図に示すように管理され、また、既登録のURL等が第6図に示すように管理されている。
【0093】
但し、この場合、経由情報として、HTTP_REFERERに格納されるのは、インターネットプロバイダIP02下のホームページHP02のURLであり、第5図の設定画面で入口情報の設定対象として入力するホームページのURLは、インターネットプロバイダIP01下のホームページHP01のURLである点で、第一の実施の形態と異なる。
【0094】
その他の異なる点は、書き換えたホームページHP01のソースをJava(登録商標)のアプレットと共に受信した場合(第8図)の入力事項である。
この場合、パソコンPC01は、インターネットプロバイダIP02を経由してサーバT01にアクセスしているため、インターネットプロバイダIP02との間の通信は既に確立している。
【0095】
しかし、書き換えたホームページHP01のソースがある場所は、通信が確立されていないインターネットプロバイダIP01下にある。
【0096】
したがって、この場合は、第8図に示すように、インターネットプロバイダIP01にアクセスするために必要となる通信IDとパスワードの入力を受け付ける必要がある。
【0097】
この点で、通信ID等の入力が任意である第一の実施の形態と異なる。
【0098】
その他の点において、第二の実施の形態の内容は、既に説明した第一の実施の形態の内容と同様である。
【0099】
なお、第10図においては、経由するホームページは、インターネットプロバイダ下の個人のホームページであるとして説明したが、サーバを有する企業または団体の提供するホームページであってもよいことは、言うまでもない。
【0100】
さらに、同図において、入口情報の設定対象となるホームページは、インターネットプロバイダ下の個人のホームページであるとして説明したが、サーバを有する企業または団体の提供するホームページであってもよいことはいうまでもない。
【0101】
第11図は、本発明の第三の実施の形態に係る動作を説明するフローチャートを示す。
【0102】
この場合のシステム構成図は、第1図または第10図に示すシステム構成図のいずれであってもよい。
【実施例3】
【0103】
本発明の第三の実施の形態とは、具体的には、サーバT01下のホームページにアクセス中に任意に分岐する旨の命令を管理ソフト44が受けた場合の経由情報と同じ属性をもつURLに、任意に分岐させる形態である。
【0104】
この実施の形態では、任意に分岐させ、ホームページのアクセス率を向上させることができるため、ホームページを開設しようとする者にとっては、開設の動機づけとなる。
【0105】
一方、任意の分岐コマンドを発した者にとっては、任意に分岐するとはいっても、経由情報、つまりその者の興味があると思われる情報に基づき分岐させるため、期待外れは少なく、また新しい発見をすることができ好ましい。
【0106】
以下、第1図のシステム構成図に出てくる番号等および第2図から第9図の内容を用いて、第三の実施の形態の動作を説明する。
【0107】
(ST01)サーバT01下のホームページは、その適当な箇所に、任意の分岐命令である「リトライボタン」を設ける。
【0108】
パソコンPC01の所有者が「リトライボタン」を同画面上でクリックして、サーバT01に対して送信すると、管理ソフト44は、任意の分岐命令が発せられたと認識する。
【0109】
(ST02)管理ソフト44は、このセッションに対して付与されるセッションIDに基づき、第4図に示す管理データから、当該セッションの経由情報を求める。
【0110】
例えば、セッションIDが「670075」の場合、管理ソフト44は、経由情報「http://www.beef.provider−a.or.jp/a01/pc01.htm」を得る。
【0111】
(ST03)次に、管理ソフト44は、既登録データベース(第6図)に、ST02で求めた経由情報がある否かを判定する。
【0112】
(ST04)管理ソフト44は、ST02で求めた経由情報が既登録データベースにない場合は、登録を勧める画面等に分岐する。
【0113】
(ST05)一方、管理ソフト44は、ST02で求めた経由情報が既登録データベースにある場合、同データベースから取得した当該経由情報の属性に基づき、同データベース内の同じ属性をもつURLを抽出し、連続番号を付与し、ハードディスク45内で管理する。
但し、抽出するURLは、当該経由情報自体は除かれる。
【0114】
第12図は、抽出する条件として、属性が「jazz」である場合の管理例を示す。
【0115】
同図の左部は、該当するURLを抽出したワークのデータベースを示す。
同データベースは、管理のために用いられる連続番号と既登録データベース(第6図)の該当レコードを指すポインタとから構成される。
【0116】
ワークのデータベースは、第12図に示すように、リトライボタンをクリックしたセッションのID毎に作成される。
【0117】
(ST06)管理ソフト44は、ワークのデータベースの連続番号の範囲内で乱数を発生させる。
第12図の具体例では、同データベースのレコード数が531件であるので、1から531の範囲内で乱数を発生させる。
【0118】
(ST07)管理ソフト44は、一の乱数を決定し、当該乱数に対応する連続番号を持つURLを特定する。
【0119】
管理ソフト44は、前記セッション(セッションID=「680075」)に対して、当該URLに飛ぶ旨のhtml形式ソースを送る。
【0120】
その後、管理ソフト44は、セッションを終了したセッションID「680075」に関するレコードを、第4図に示す管理データから削除する。
【0121】
一方、当該ソースを受信したインターネットブラウザは、当該ソースを解釈し、指定されたURLに飛ぶ。
【0122】
なお、第一の実施の形態においては、企業内LANを経由して、当該企業のサーバ内の自己のホームページに、広告を設定してもよい。
また、第二の実施の形態においては、利用者が、企業内LANを経由して、インターネットプロバイダ下の自己のホームページに入口情報を設定する場合であってもよい。
【0123】
第14図は、本発明に係るプログラムを格納した記録媒体を示す図である。
同図において、101はサーバであり、第1図のサーバ4(サーバT01)に相当するものである。
【0124】
本発明に係るプログラムは、上述したように、サーバ101の主記憶にロードされて実行されるものである。
【0125】
102は本発明に係るプログラムを記録したフロッピ・ディスケット等の可搬型記録媒体を示し、CD−ROM、MO等いずれでもよい。
【0126】
この場合、当該プログラムは、当該記録媒体からサーバ101の主記憶にロードされ、実行される。
【0127】
103はコンピュータネットワーク上にあるインターネットプロバイダ等のハードディスクを示し、サーバ101と通信回線104を介して接続されている。
本発明に係るプログラムは、ハードディスク103内に記憶される。
【0128】
この場合、当該プログラムは、当該ハードディスク103からサーバ101にダウンロードされ、サーバ101の主記憶にロードされて実行される。
【0129】
これらの場合の当該プログラムの機能・動作は、上述したとおりであるため、省略する。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係るシステム構成図を示す。
【図2】第一の実施の形態の動作を説明するフローチャートを示す。
【図3】ホームページへの入口情報の設定を説明するフローチャートを示す。
【図4】セッションIDと経由情報(HTTP_REFERER)のデータ管理図を示す。
【図5】入口情報の設定を申し込むための画面を示す。
【図6】既登録URLの管理例を示すデータ構造図を示す。
【図7】管理ソフト44によるhtml形式ソースへの入口情報の付加を説明する図を示す。
【図8】Java(登録商標)アプレットを受信したパソコンPC01に表示される画面例を示す。
【図9】入口情報の設定前後のホームページの態様を表す図を示す。
【図10】本発明の第二の実施の形態に係るシステム構成図を示す。
【図11】本発明の第三の実施の形態に係る動作を説明するフローチャートを示す。
【図12】抽出したURLを管理するデータベースのデータ構造図を示す。
【図13】入口情報を管理するデータベースのデータ構造図を示す。
【図14】本発明に係るプログラムを格納した記録媒体を示す図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータネットワーク上で情報またはサービスを提供する情報提供システムにおいて、
経由情報と、ランダムで決められる分岐先に分岐する指示を受け付ける手段と、
前記受け付ける手段でランダムで決められる分岐先に分岐する指示を受け付けると、情報資源が置かれた場所に関する情報と該情報資源の属性とを記録した既登録DBを参照して、既登録DBに受け付けた経由情報が登録されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が、受け付けた経由情報が登録されていると判断すると、前記既登録DBを参照して、受け付けた経由情報と同じ属性を持つ情報資源が置かれた場所に関する情報を分岐先の候補群として抽出し、抽出した該候補群からランダムで分岐先を決定し、決定した情報資源が置かれた場所に分岐させる分岐手段と、
を有することを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
コンピュータネットワーク上で情報またはサービスを提供する情報提供システムにおいて、
セッションを特定する情報と経由情報とを関連づけて持つ管理テーブルを持ち、
セッションを特定する情報と、ランダムで決められる分岐先に分岐する指示を受け付ける手段と、
前記受け付ける手段が、ランダムで決められる分岐先に分岐する指示を受け付けると、前記セッションを特定する情報を元に前記管理テーブルを参照して、経由情報を抽出する経由情報抽出手段と、
情報資源が置かれた場所に関する情報と該情報資源の属性とを記録した既登録DBを参照して、既登録DBに前記抽出した経由情報が登録されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が、受け付けた経由情報が登録されていると判断すると、前記既登録DBを参照して、受け付けた経由情報と同じ属性を持つ情報資源が置かれた場所に関する情報を分岐先の候補群として抽出し、抽出した該候補群からランダムで分岐先を決定し、決定した情報資源が置かれた場所に分岐させる分岐手段とを有することを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
コンピュータネットワーク上で情報またはサービスを提供する情報提供システムにおいて、
コンピュータ装置を、
経由情報と、ランダムで決められる分岐先に分岐する指示を受け付ける手段と、
前記受け付ける手段でランダムで決められる分岐先に分岐する指示を受け付けると、情報資源が置かれた場所に関する情報と該情報資源の属性とを記録した既登録DBを参照して、既登録DBに受け付けた経由情報が登録されているか否かを判断すると判断手段と、
前記判断手段が、受け付けた経由情報が登録されていると判断すると、前記既登録DBを参照して、受け付けた経由情報と同じ属性を持つ情報資源が置かれた場所に関する情報を分岐先の候補群として抽出し、抽出した該候補群からランダムで分岐先を決定し、決定した情報資源が置かれた場所に分岐させる分岐手段
として機能させるプログラムを記録したコンピュータ装置読み取り可能な記憶媒体。
【請求項4】
コンピュータネットワーク上で情報またはサービスを提供する情報提供システムにおいて、
コンピュータ装置を、
セッションを特定する情報と、ランダムで決められる分岐先に分岐する指示を受け付ける手段と、
前記受け付ける手段が、ランダムで決められる分岐先に分岐する指示を受け付けると、前記セッションを特定する情報を元に、セッションを特定する情報と経由情報とを関連づけて持つ管理テーブルを参照して、経由情報を抽出する経由情報手段と、
情報資源が置かれた場所に関する情報と該情報資源の属性とを記録した既登録DBを参照して、既登録DBに前記抽出した経由情報が登録されているか否かを判断すると判断手段と、
前記判断手段が、受け付けた経由情報が登録されていると判断すると、前記既登録DBを参照して、受け付けた経由情報と同じ属性を持つ情報資源が置かれた場所に関する情報を分岐先の候補群として抽出し、抽出した該候補群からランダムで分岐先を決定し、決定した情報資源が置かれた場所に分岐させる分岐手段、
として機能させるプログラムを記録したコンピュータ装置読み取り可能な記憶媒体。
【請求項5】
前記経由情報がHTTP_REFERERであること、
を特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記経由情報がHTTP_REFERERであること、
を特徴とする請求項3乃至請求項4に記載のコンピュータ装置読み取り可能な記憶媒体。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−351022(P2006−351022A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−168736(P2006−168736)
【出願日】平成18年6月19日(2006.6.19)
【分割の表示】特願2003−61399(P2003−61399)の分割
【原出願日】平成9年12月19日(1997.12.19)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】