説明

情報提供システム

【課題】多数の顧客を繰り返し店舗に来店させ、店舗の売り上げ増加に寄与するべく、よりきめ細やかな顧客サービスを店舗ごとに提供する。
【解決手段】二次元コードを表示可能な表示装置6,8、二次元コードを読取る読取手段801を備える携帯端末装置80、表示装置及び携帯端末装置に配信する第1のコンテンツ並びに顧客情報を管理する第1のサーバ82、表示装置及び携帯端末装置に配信する第2のコンテンツを管理する第2のサーバ84を備えた情報提供システムであって、二次元コードに第1のコンテンツに関する情報を記録し、第1のサーバは、携帯端末装置で二次元コードを読取った際、携帯端末装置との通信により顧客情報を取得して格納する情報取得手段821及び第1の情報格納手段822、第2のサーバへ顧客情報を提供する情報提供手段823を備え、第2のサーバは、第1のサーバから提供された顧客情報を格納する第2の情報格納手段841を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次元コードを用いた携帯端末装置からのアクセスにより得られた顧客情報を複数のサーバで共用し、きめ細やかな顧客サービスを店舗ごとに提供することで、多数の顧客を繰り返し店舗に来店させて当該店舗の売り上げ増加を図ることを可能とする情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、従来のバーコード(一次元コード)よりも多くの情報をより小さなスペースに記録することが可能なコード、具体的には、水平方向及び垂直方向の二方向に情報を記録して成る二次元バーコード(以下、二次元コードという)が普及し、当該二次元コードを利用した各種の情報システムが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、各種のイベント会場において、当該イベント会場へ入場した入場者に関する情報(顧客情報)を管理収集するシステムの構成が一例として開示されている。かかるシステムにおいては、イベント会場の受付で入場者に関する情報(氏名、会社名、所属部署、及び職位など)をイベント主催者のデータベースに登録し、二次元コード化して入場者が携帯する入場者識別カードに表示(シールに印刷して貼着)させる。そして、入場者がイベント会場内を移動し、会場内の各出展者ブース(店舗)において当該二次元コードを端末装置で読み取ることで、当該各ブース(店舗)において上述した顧客情報を利用することができるようになっている。
【特許文献1】特開2001−101278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されたシステムにおいては、登録された顧客情報がイベント主催者のデータベースで一括管理されており、各ブースの出展者(店舗関係者)に対して顧客情報が開放されている訳ではなく、当該出展者(店舗関係者)が当該データベースに登録された顧客情報を自由に加工(例えば、個別情報を付加するなど)し、当該顧客情報に基づいてリアルタイムに顧客サービスを行うことができない。このため、出展者(店舗関係者)側で、きめ細やかな顧客サービスを提供するには限界がある。
また、主催者(店舗統括者)側においても、かかる顧客情報を管理するのみで、当該顧客情報に基づいて独自に顧客へサービスを提供することがなく、登録された顧客情報の十分な活用がなされず、当該顧客情報が無駄になってしまう虞がある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、多数の顧客を繰り返し店舗に来店させ、店舗の売り上げ増加に寄与するべく、よりきめ細やかな顧客サービスを店舗ごとに提供することを可能とする情報提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、第1の発明に係る情報提供システムは、二次元コードを表示可能な表示装置と、前記表示装置に表示された二次元コードを読み取るための読取手段を備え、顧客が携帯する携帯端末装置と、前記表示装置及び前記携帯端末装置に配信するための第1のコンテンツ、並びに前記携帯端末装置を介して取得した顧客情報を管理する第1のサーバと、前記表示装置及び前記携帯端末装置に配信するための第2のコンテンツを管理する第2のサーバを備えている。かかる情報提供システムにおいて、前記表示装置に表示される二次元コードには、前記第1のサーバに管理された第1のコンテンツに関する情報が記録され、前記携帯端末装置は、前記二次元コードを読み取った際、当該二次元コードに記録された前記第1のコンテンツに関する情報に基づいて、前記第1のサーバと通信するための通信手段を備えている。また、前記第1のサーバは、前記携帯端末装置で前記二次元コードを読み取った際、当該携帯端末装置から送信された前記顧客に関する顧客情報を取得するための情報取得手段と、当該顧客情報を格納するための第1の情報格納手段と、当該第1の情報格納手段により格納された前記顧客情報を前記第2のサーバへ提供するための情報提供手段を備えており、前記第2のサーバは、前記情報提供手段により前記第1のサーバから提供された前記顧客情報を格納するための第2の情報格納手段を備えている。
【0007】
第1の発明によれば、二次元コードを用いた携帯端末装置からのアクセスにより得られた顧客情報を第1のサーバ及び第2のサーバでそれぞれ独自に使用し、当該顧客情報をシステム全体で有効活用することができる。これにより、きめ細やかなサービスを顧客に対して提供することができ、当該顧客を店舗へ繰り返し来店させるための動機付けを効果的に与えることができる。
【0008】
第2の発明において、前記表示装置及び携帯端末装置の少なくとも一方には、前記第2の情報格納手段により格納された顧客情報に基づいて、前記第2のサーバから前記第2のコンテンツが配信される。
第2の発明よれば、第1のサーバから提供され、第2の情報格納手段により格納された顧客情報に基づいて、表示装置及び携帯端末装置の少なくとも一方に対し、第2のコンテンツを配信することができる。すなわち、店舗側から直接顧客に対して各店舗独自の情報コンテンツを提供することができる。
【0009】
第3の発明において、前記表示装置は、店舗に設置されているとともに、当該表示装置が設置された店舗に関する情報が、前記第2のコンテンツとして前記第2のサーバによって管理されており、前記表示装置及び携帯端末装置の少なくとも一方には、前記第2の情報格納手段により格納された顧客情報に基づいて、前記第2のサーバから前記店舗に関する情報が配信される。
第3の発明によれば、店舗側、すなわち第2のサーバは、直接顧客に対して当該各店舗に関する独自の情報(各店舗ごとの付加価値情報)を提供することができる。
【0010】
第4の発明において、前記表示装置に表示される二次元コードには、前記第2のサーバに管理された第2のコンテンツに関する情報が記録されており、当該二次元コードを前記携帯端末装置で読み取った際、前記表示装置及び携帯端末装置の少なくとも一方には、前記第1のサーバに管理された前記第1のコンテンツに加えて、前記第2のサーバに管理された第2のコンテンツが配信される。
また、第5の発明において、前記表示装置に表示される二次元コードには、前記第2のサーバに管理された第2のコンテンツに関する情報が記録されており、当該二次元コードを前記携帯端末装置で読み取った際、前記表示装置及び携帯端末装置の少なくとも一方には、前記第1のサーバに管理された前記第1のコンテンツに代えて、前記第2のサーバに管理された第2のコンテンツが配信される。
第4及び第5の発明よれば、表示装置に表示させる二次元コードに第2のサーバに管理された第2のコンテンツに関する情報を含ませることで、当該二次元コードを携帯端末装置で読み取った際、店舗側から直接顧客に対して各店舗独自のコンテンツ(各店舗ごとの付加価値情報など)を提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る情報提供システムによれば、顧客から取得した顧客情報を第1のサーバ(例えば、システム統括サーバ)、及び第2のサーバ(例えば、店舗管理サーバ)でそれぞれ独自に使用し、前記顧客情報に基づいて、対象顧客へ所定のコンテンツを提供することができ、前記顧客情報をシステム全体で有効活用することができる。これにより、各店舗における顧客サービスの向上を図ることができ、顧客を当該店舗へ繰り返し来店させ、当該店舗の売上げ増加を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る情報提供システムについて、添付図面を参照して説明する。
なお、本発明に係る情報提供システムによって提供される情報の内容は、当該システムの運用目的に応じて任意に設定すればよいため、特に限定されない。すなわち、本情報提供システムは、任意の情報を有する情報提供者(店舗関係者)が、その情報を利用する情報利用者(顧客)に対して当該情報を提供するためのシステムとして、構築することができる。ここでは、一例として、複数の遊技場(店舗)及びこれらの遊技場(店舗)を統括する本部組織を相互に結ぶ遊技場ネットワークにおいて、各遊技場(店舗)及び本部組織から個別の遊技者(顧客)に対し、各種のコンテンツ(遊技に関する情報など)を提供するためのシステムとして本情報提供システムが構築されている場合を想定する。以下、当該情報提供システムの構成について説明する。
【0013】
図1には、本実施形態に係る情報提供システムの構成例が示されており、当該情報提供システムは、二次元コードを表示可能な表示装置(サンド装置)6,8、遊技者が携帯し、当該二次元コードを読み取るための携帯端末装置80、遊技者に情報を提供(配信)する第1のサーバ82及び第2のサーバ84を備えている。
【0014】
この場合、第1のサーバ82は、遊技場を統括する本部組織に設置され、前記表示装置6,8及び前記携帯端末装置80に配信するための第1のコンテンツ、並びに前記携帯端末装置80を介して取得した顧客情報を管理するシステム統括サーバとして構成されている。一方、第2のサーバ84は、遊技場ごとに設置され、前記表示装置6,8及び前記携帯端末装置80に配信するための第2のコンテンツを管理する店舗管理サーバとして構成されている。以下の説明においては、便宜上、第1のサーバ82を本部サーバ82、第2のサーバ84を遊技場サーバ84という。図1に示すシステム構成においては、一例として、本部組織に対して各遊技場が遠隔立地されている場合を想定しており、本部サーバ82と遊技場サーバ84とは、所定の通信網(例えば、公衆回線網や専用線、インターネットなど)N1を介して相互に通信可能に接続されている。
【0015】
なお、本部サーバ82が管理する第1のコンテンツの内容としては、遊技との関係の有無を問わない音楽やテーマソング、動画や静止画、あるいは遊技に関する各種の情報(出玉数、演出表示の内訳など)、すなわち遊技場ごとの情報ではなく、これらの遊技場の全体に関する情報を想定している。一方、遊技場サーバ84が管理する第2のコンテンツの内容としては、獲得ポイント(来店回数や使用金額等に応じたポイント数など)、新機種導入に関する情報やイベントの開催情報などの遊技場ごとの個別情報を想定している。
【0016】
また、かかる遊技場には、複数の種類(機種)の遊技機が設置されており、当該遊技機としては、弾球式遊技機(例えば、パチンコ機)や回胴式遊技機(例えば、パチスロ機、スロットマシン)などを適用することができるが、ここでは遊技機の一例として、パチスロ機2及びパチンコ機4を想定する。
【0017】
図1に示すように、パチスロ機2及びパチンコ機4には、それぞれ、所定のサンド装置(パチスロ機用サンド装置6、パチンコ機用サンド装置8)が1台ずつ隣接して設置されている。各々のサンド装置6,8は、例えば、当該サンド装置6,8のシステム管理や売上管理を行うユニットコントローラ10に対して通信可能に接続されている。なお、ユニットコントローラ10は、遊技場ごとに設置されており、各サンド装置6,8を管理する管理会社のサーバ12に対して所定の通信網(例えば、公衆回線網や専用線、インターネットなど)N2を介して通信可能(例えば、売上の通知可能)に接続されている。
【0018】
各々のサンド装置6,8には、例えば、遊技場のカード発行機(図示しない)で発行されたプリペイドカードや、遊技場の登録カウンタ(図示しない)で入会を希望する者に発行される会員カードを受付可能なカード挿入口(例えば6a,8a)、及び紙幣を投入可能な紙幣投入口(例えば6b,8b)などが設けられている。遊技者は、会員カード(プリペイドカード)や所定金額の紙幣をカード挿入口6a,8aや紙幣投入口6b,8bに投入することで、遊技に必要な遊技媒体(メダル、遊技球)の貸し出しを受けることができる。
【0019】
この場合、パチスロ機用サンド装置6では、図示しないホッパ駆動モータによってホッパを駆動させることで、メダルタンクから所定数のメダルが受皿6cに払い出される。一方、パチンコ機用サンド装置8では、図示しない払出装置(ソレノイド)を駆動させることで、所定数の遊技球がパチンコ機4の上皿4aに払い出される。この後、遊技者は、払い出された遊技媒体(メダル、遊技球)を使用して遊技を行うことになる。その際、遊技機2,4から出力された遊技に関する情報(例えば、遊技機の回転時間、使用金額、遊技時間、あるいは大当りやビッグボーナスの回数など)は、遊技場ごとに設置されたホールコンピュータ13によって遊技機2,4ごとに管理される。
【0020】
本実施形態においては、一例として、サンド装置6,8に二次元コードを表示させており、当該サンド装置6,8を二次元コードの表示装置として構成している。なお、サンド装置6,8に表示させる二次元コードは、一次元バーコードを上下に積み重ねたスタック式であってもよいし、白黒の小さな正方形などのパターンを上下左右に配列させたマトリックス式のいずれであってもよい。図1には、一例として、マトリックス式の二次元コードがサンド装置6,8に表示されている状態を示している。
【0021】
この場合、二次元コードには、所定の記録容量の範囲内で、任意の情報を記録することができるが、本実施形態においては、一例として、本部サーバ82に管理されている第1のコンテンツに関する情報(例えば、遊技との関係の有無を問わない音楽やテーマソング、動画や静止画等を配信するWebページのアドレス(URL:Uniform Resource Locator)など)が記録されている場合を想定する。なお、かかる第1のコンテンツに関する情報のほかにも、二次元コードには、遊技場サーバ84に管理されている第2のコンテンツに関する情報(例えば、獲得ポイント(来店回数や使用金額等に応じたポイント数など)、新機種導入に関する情報やイベントの開催情報を告知するWebページのアドレス(URL)や、これらの情報を配信するためのメールマガジンの配信メールアドレスなど)を記録してもよい。
【0022】
かかる二次元コードの表示装置としてのサンド装置6,8の構成を、パチンコ機用サンド装置8を例にとって説明する。図2及び図3に示すように、サンド装置8は、上述したカード挿入口8aや紙幣投入口8bのほかに、二次元コードを表示させるための表示器(例えば、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)など)8p、並びに二次元コードを格納するための記憶装置(例えば、ハードディスク装置など)42及び当該記憶装置に格納された二次元コードを出力させるための回路(二次元コード出力回路44)をそれぞれ備えており、当該表示器8pは、遊技者が視認し易いようにサンド装置8の前面に当該遊技者へ向けて配設されている。
なお、パチスロ機用サンド装置6にも、上述したパチンコ機用サンド装置8と同様に表示器6p(図1)、記憶装置及び二次元コード出力回路が備えられており、当該表示器6pは、遊技者が視認し易いようにサンド装置6の前面に当該遊技者へ向けて配設されている(図1)。
【0023】
さらに、サンド装置8には、プリペイドカード(会員カード)がカード挿入口8aに挿入された状態で発光するカード挿入中ランプ8d、プリペイドカード(会員カード)に記録された各種情報を読み取るカードR/W14、紙幣投入口8bに投入された貨幣(紙幣)の真贋を識別する貨幣識別機16、硬貨投入口8cから貨幣(硬貨)が投入されたことを検知する貨幣投入検知センサ18、サンド装置8の作動状態を表示する状態表示ランプ20が設けられており、これらは全てCPU22で制御されている。なお、かかる制御は、例えばROM24に記憶されている制御プログラムがRAM26を作業領域としてCPU22で実行される。このとき、貨幣識別機16により貨幣(紙幣)が贋物であると識別された場合、その贋物紙幣は紙幣投入口8bから返却される。また、贋物硬貨は図示しないセレクタにより選別されて硬貨返却口8eから返却される。
【0024】
このように二次元コードの表示手段を備えたサンド装置8は、図示しないケーブルを介してパチンコ機4と接続されており、当該ケーブルを介して各種交信が行われるようになっている。例えば、パチンコ機4の球貸し操作パネル4bを操作すると、サンド装置8のCPU22とパチンコ機4の払出・発射制御基板28との間で球貸し処理に関する信号(BRDY,BRQ,PRDY,EXS)が交信される。このとき、払出・発射制御基板28のCPU30が払出装置32を駆動制御することで、払出装置32から所定数の遊技媒体(遊技球)がパチンコ機4の上皿4aに払い出される。
【0025】
パチンコ機4では、ハンドルレバー34を操作すると、ソレノイド(図示しない)が作動し、遊技球がガイドレール(図示しない)に沿って遊技領域に打ち出されることで遊技が行われる(通常遊技状態)。通常遊技状態において、例えば、一般入賞口(図示しない)に遊技球が入賞すると、メイン基板36から払出・発射制御基板28に所定コマンドが送信され、そのコマンドに基づいて払出・発射制御基板28のCPU30が払出装置32を駆動制御することにより、払出装置32から所定数の遊技球が上皿4aに払い出される。また、例えば、始動入賞口に(図示しない)に遊技球が入賞して所定の図柄が揃うと、遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、大当りとなった特賞遊技状態、確変となった確変遊技状態など)となり、同様の払出制御を経て所定数の遊技球が払い出される。
【0026】
このような遊技状態において、パチンコ機4(メイン基板36)から出力された遊技に関する情報(例えば、遊技機の回転時間、使用金額、遊技時間、あるいは図柄の可変数、大当り回数(特賞回数)、確変回数など)は、ホールコンピュータ13(図1)に送信され、ここでパチンコ機4ごとに管理される。また、当該遊技に関する情報は、サンド装置8にも送信されるとともに、所定の記憶装置(ハードディスク装置など)42に格納され、後述する二次元コードを表示器8pに表示する際の制御(例えば、表示タイミングや表示時間など)を行うためのデータとして利用される。その際の制御は、例えば、ROM24に記憶されている制御プログラムがRAM26を作業領域として実行されることで、CPU22により行われている。
なお、パチンコ機4には、ランプ38やスピーカ40が設けられており、遊技状態に応じて、例えば、ランプ38からの光による演出や、スピーカ40からの音による演出が行われる。
【0027】
サンド装置8は、二次元コードを所定のタイミングで、所定時間だけ表示器8pに表示させており、その際の表示動作を制御するためのデータとして、上述したように遊技に関する情報(例えば、遊技機の回転時間、使用金額、遊技時間、あるいは図柄の可変数、大当り回数(特賞回数)、確変回数など)を利用している。
【0028】
サンド装置8が二次元コードを表示する際の表示処理について、図4に示すフロー図により説明する。パチンコ機4(メイン基板36)から出力された遊技に関する情報(以下、遊技情報という)は、ケーブル(図示しない)を介してサンド装置8のI/O装置に入力され、記憶装置42に格納される(S401)。CPU22は、記憶装置に格納された遊技情報をRAM26にロードし、当該ロードされた遊技情報を予め設定された所定条件(二次元コードを表示させるか否かの判定条件)に基づき、かかる遊技情報が当該所定条件に合致するか否かを判定する(S402)。
【0029】
この場合、所定条件は、二次元コードをどのような条件で表示させるかに応じて任意に設定され、制御プログラムに組み込んでROM24に予め記憶させておけばよい。例えば、遊技機の回転時間や遊技時間が一定時間に達した場合、あるいは、大当り回数(特賞回数)や確変回数が一定回数に達した場合などに、二次元コードを表示させるような条件設定とすればよい。これにより、二次元コードを表示させること自体に付加価値を与えることが可能となり、遊技者が当該二次元コードを取得する動機付けを効果的に与えることができる。
【0030】
判定した結果、所定条件に合致した場合には、表示器8pに対して二次元コードが表示され、合致しない場合には、二次元コードは表示されない(S403及びS404)。なお、所定条件に合致した場合、CPU22は、二次元コード出力回路44に対して二次元コードの表示指令を出すとともに、記憶装置42に格納された二次元コードをRAM26にロードし、当該二次元コードを二次元コード出力回路44により表示器8pに表示させる。なお、二次元コード出力回路44を設けることなく、表示器8pに対して二次元コードを表示させる際の制御を制御プログラムに組み込んでROM24に予め記憶させた構成としてもよい。
また、二次元コードを表示させる際の表示時間は、任意に設定すればよく、例えば、所定条件に合致した後、すなわち一旦二次元コードが表示された後は、遊技終了まで表示させ続けてもよいし、所定時間(例えば、大当りとなった特賞遊技状態の間や、確変となった確変遊技状態の間など)に限定して表示させてもよい。
【0031】
サンド装置8の表示器8pに表示された二次元コードは、遊技者が携帯する携帯端末装置80によって読み取られる。その際、サンド装置8の表示器8pには、二次元コードのほか、遊技者に対して当該二次元コードの読み取りを促すメッセージを併せて表示させてもよいし、さらにランプ38からの光による告知や、スピーカ40からの音による告知を行ってもよい。
なお、携帯端末装置80としては、遊技者が携帯し、二次元コードを読み取り可能で、本部サーバ82及び遊技場サーバ84と通信可能な装置であれば、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話などを任意に選択して適用することができる。
【0032】
本実施形態においては、一例として、携帯端末装置80が携帯電話80(図1)である場合を想定しており、当該携帯電話80は、図5に示すように、二次元コードの読取手段としての撮像部801、撮像された二次元コードを格納する記憶部802、当該二次元コードをデコードするデコード部803、本部サーバ82及び遊技場サーバ84とデータ通信する通信手段としてのブラウザ部804、ユーザインターフェースである表示部805、並びに撮像部801、記憶部802、デコード部803、ブラウザ部804及び表示部805を制御する制御部806を備えている。なお、二次元コードを撮像するための撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Devices(電荷結合素子)、具体的にはCCDカメラ)が搭載されている場合を想定する。
【0033】
携帯電話80が二次元コードを撮像し、読み取る際の読取処理について、図6に示すフロー図により説明する。サンド装置8の表示器8pに二次元コードが表示された場合、表示された二次元コードに遊技者が携帯電話80をかざし、撮像部(CCDカメラ)801(図5)により撮像されることで、当該二次元コードが読み取られる(S601)。読み取られた二次元コードは、一旦、記憶部802(図5)に格納され(S602)、当該記憶部802に二次元コードが格納されると、デコード部803(図5)によってデコードされ、これにより、当該二次元コードに記録された情報(データ)が解読される(S603)。
【0034】
ここで、例えば、二次元コードに記録された情報が本部サーバ82に管理されている第1のコンテンツに関する情報、具体的には、当該本部サーバ82に格納された所定のWebページ(例えば、遊技との関係の有無を問わない音楽やテーマソング、動画や静止画等の配信サービスを提供するための登録を行うWebページ)のアドレス(URL)である場合、当該二次元コードの記録情報は、デコード部803(図5)によってデコード(解読)され、前記Webページのアドレス(URL)に変換されることになる(S604)。
【0035】
この場合、変換されたWebページのアドレス(URL)に基づき、ブラウザ部804(図5)によって所定の基地局86及び通信網(例えば、公衆回線網や専用線、インターネットなど)N1(いずれも図1)を介して本部サーバ82と通信が行われる。そして、前記アドレス(URL)に対応するWebページが本部サーバ82から配信され、当該Webページの内容が表示部805に表示される(S605)。
なお、上述した各ステップS601〜S605の制御は、いずれも制御部806(図5)によって行われている。例えば、これらの制御は、制御部806と撮像部801、記憶部802、デコード部803、ブラウザ部804及び表示部805との各インターフェイスをとる制御プログラムを制御部806が動作させることによって行えばよい。
【0036】
本部サーバ82は、特に図示しないが、演算処理装置(CPU)、主メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、入出力装置(I/O)、外部記憶装置(ハードディスク装置など)がそれぞれ搭載されて構成されている。かかる本部サーバ82には、図7に示すように、携帯電話80でサンド装置8の表示器8pに表示された二次元コードを読み取った際、当該携帯電話80から送信された遊技者に関する情報(以下、顧客情報という)を取得するための情報取得手段821と、当該顧客情報を格納するための第1の情報格納手段822と、当該第1の情報格納手段822により格納された前記顧客情報を各遊技場サーバ84へ提供するための情報提供手段823が備えられている。なお、本部サーバ82に搭載された外部記憶装置には、顧客情報を格納するための顧客情報データベース(マスタ顧客情報DB)が構築されている。また、本部サーバ82が管理する第1のコンテンツは、外部記憶装置に対してコンテンツデータベース(第1コンテンツDB)を構築して格納する構成としてもよいし、このようなデータベースを構築せず、個別に外部記憶装置に格納させた構成としてもよい。
【0037】
これに対し、遊技場サーバ84は、上述した本部サーバと同様に特に図示しないが、演算処理装置(CPU)、主メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、入出力装置(I/O)、外部記憶装置(ハードディスク装置など)がそれぞれ搭載されて構成されている。かかる遊技場サーバ84には、図7に示すように、本部サーバ82の情報提供手段823により、当該本部サーバ82から提供された顧客情報を格納するための第2の情報格納手段841が備えられている。なお、遊技場サーバ84に搭載された外部記憶装置には、かかる顧客情報を格納するための顧客情報データベース(サブ顧客情報DB)が構築されている。また、遊技場サーバ84が管理する第2のコンテンツは、外部記憶装置に対してコンテンツデータベース(第2コンテンツDB)を構築して格納する構成としてもよいし、このようなデータベースを構築せず、個別に外部記憶装置に格納させた構成としてもよい。
【0038】
このように本部サーバ82に備えられた情報取得手段821、及び第1の情報格納手段822によって、携帯電話80から送信された顧客情報が本部サーバ82に取得され、当該本部サーバ82に格納(メイン顧客情報DBに登録)される。かかる一連の処理を顧客情報取得処理(図8)という。また、当該顧客情報取得処理に続いて、本部サーバ82に備えられた情報提供手段823、及び遊技場サーバ84に備えられた第2の情報格納手段841によって、本部サーバ82に格納された顧客情報が遊技場サーバ84へ提供され、当該遊技場サーバ84に格納(サブ顧客情報DBに登録)される。かかる一連の処理を顧客情報提供処理(図9)という。以下、顧客情報取得処理(図8)、並びに、顧客情報提供処理(図9)について説明する。
【0039】
まず、前記顧客情報取得処理について、図8に示すシーケンス図により説明する。
上述した二次元コード読取処理(図6)によって携帯電話80の表示部805(図5)には、所定のWebページの内容が表示される(S801)。当該Webページには、例えば、遊技との関係の有無を問わない音楽やテーマソング、動画や静止画等の配信サービス、あるいは、獲得ポイント(来店回数や使用金額等に応じたポイント数など)、新機種導入に関する情報やイベントの開催情報などの遊技場ごとの個別情報の配信サービスを提供するに当たって、遊技者に対し、自身に関する所定の情報(すなわち、顧客情報)の入力を求めるメッセージ画面を表示させておく。遊技者が上述したような配信サービスの提供を望み、前記顧客情報の入力を許諾するため前記メッセージに応答した場合(例えば、当該顧客情報を入力する旨の許諾ボタンを選択した場合など)、携帯電話80から本部サーバ82に対し、当該遊技者が顧客情報の入力に応答したことを示す信号(入力応答信号)が送信される(S802)。
【0040】
前記顧客情報の入力応答信号を受信した本部サーバ82は、遊技者に対して顧客情報を入力させるための所定の入力フォーム(顧客情報入力フォーム)を携帯電話80に送信する(S803)。具体的には、当該顧客情報入力フォームを配信するためのWebページのURLが本部サーバ82から携帯電話80に対して送信される。なお、顧客情報入力フォームの形式は特に限定されないが、例えば、遊技者の住所、氏名、電話番号、メールアドレス(携帯メールアドレス及びPCメールアドレス)、性別などを指定項目ごとに入力する形式とすればよい。その際、いくつかの項目のみ(例えば、氏名とメールアドレス(携帯メールアドレス)など)を必須入力項目として設定してもよい。
【0041】
前記顧客情報入力フォームを受信すると、携帯電話80の表示部805(図5)には、当該顧客情報入力フォームが表示される(S804)。具体的には、本部サーバ82から送信された前記顧客情報入力フォームを配信するためのWebページのURLに基づいて、ブラウザ部804が当該Webページにアクセスし、表示部805に当該顧客情報入力フォームが表示される。なお、当該Webページには、前記顧客情報入力後に当該顧客情報を送信するか否かの確認を求める応答メッセージも併せて表示される。
【0042】
遊技者は、携帯電話80の表示部805に表示された顧客情報入力フォームの内容に従って、自身に関する所定の情報(例えば、住所、氏名、電話番号、メールアドレス、性別など)を入力する(S805)。
【0043】
前記所定の情報(顧客情報)の入力が完了し、遊技者が前記顧客情報の送信確認を求める応答メッセージに許諾応答した場合(例えば、当該顧客情報を送信する旨の送信ボタンを選択した場合など)、携帯電話80から本部サーバ82に対し、顧客情報の入力が完了したことを示す信号(入力完了信号)が送信され、当該入力完了信号に続いて当該顧客情報の具体的な内容が送信される(S806)。
【0044】
前記顧客情報の入力完了信号を受信した本部サーバ82は、当該入力完了信号に続いて顧客情報の具体的な内容を受信し(S807)、当該受信した顧客情報を所定の記憶装置(ハードディスク装置など)に格納する(S808)。具体的には、顧客情報が受信されると、データベース管理用のアプリケーション(以下、DBMS(DataBase Management System)という)が起動され、当該DBMSによって顧客情報データベース(マスタ顧客情報DB)へ当該顧客情報が顧客情報レコードとして書き込まれる。
【0045】
顧客情報の格納が正常に完了すると、本部サーバ82から携帯電話80に対して当該顧客情報の格納が完了したこと、すなわち当該顧客情報が本部サーバ82に登録された(マスタ顧客情報DBへ書き込まれた)ことを示す信号(マスタDB登録完了信号)が送信される(S809)とともに、自身が送信した顧客情報の登録が完了した旨のメッセージが携帯電話80の表示部805に表示され、遊技者に対して自身の顧客情報が正常に登録されたことが通知される(S810)。これにより、顧客情報取得処理が終了する。
【0046】
なお、顧客情報取得処理が終了すると、遊技者に対して本部サーバ82が管理する第1のコンテンツの提供、具体的には、遊技との関係の有無を問わない音楽やテーマソング、動画や静止画等の配信サービスの提供が可能となる。例えば、顧客情報取得処理が終了した際、遊技者が携帯する携帯電話80の表示部80pに前記音楽やテーマソング、動画や静止画等の配信サービスを提供するWebページを表示させればよい。これにより、遊技者は、当該Webページから前記音楽やテーマソング、動画や静止画等のダウンロードなどを行うことができる。
【0047】
次に、かかる顧客情報取得処理に続いて行われる前記顧客情報提供処理について、図9に示すシーケンス図により説明する。
上述したような本部サーバ82(マスタ顧客情報DB)への顧客情報の格納が正常に完了すると、本部サーバ82は、その一方で当該顧客情報を遊技場サーバ84へ提供するための準備を行う(S901)。具体的には、DBMSが起動され、顧客情報データベース(マスタ顧客情報DB)から所定の遊技者に関する顧客情報レコードが読み出され(抽出され)、遊技場サーバ84へ送信するためのデータ(顧客情報送信データ)を生成する。
【0048】
前記顧客情報送信データの生成が完了すると、本部サーバ82から遊技場サーバ84に対し、前記顧客情報の提供が可能であること、すなわち当該顧客情報送信データを送信可能であることを示す信号(送信確認信号)が送信される(S902)。
【0049】
前記顧客情報の送信確認信号を受信した遊技場サーバ84は、当該顧客情報を受信するための準備を行う(S903)。具体的には、データベース管理用のアプリケーション(DBMS)が起動され、当該DBMSによって顧客情報データベース(サブ顧客情報DB)へのアクセスを可能な状態とする。
【0050】
顧客情報の受信準備が完了すると、遊技場サーバ84から本部サーバ82に対し、当該顧客情報の受信が可能であることを示す信号(受信応答信号)が送信される(S904)。
【0051】
前記顧客情報の受信応答信号を受信した本部サーバ82は、遊技場サーバ84に対し、前記顧客情報送信データの送信を示す信号(データ送信信号)を送信し、当該データ送信信号に続いて、顧客情報の具体的な内容(顧客情報送信データ)を送信する(S905)。
【0052】
前記顧客情報のデータ送信信号を受信した遊技場サーバ84は、当該データ送信信号に続いて顧客情報の具体的な内容(顧客情報送信データ)を受信し(S906)、当該受信した顧客情報(顧客情報送信データ)を所定の記憶装置(ハードディスク装置など)に格納する(S907)。具体的には、顧客情報(顧客情報送信データ)が受信されると、DBMSによって顧客情報データベース(サブ顧客情報DB)へ当該顧客情報が書き込まれる。
【0053】
前記顧客情報の格納が正常に完了すると、遊技場サーバ84から本部サーバ82に対して当該顧客情報の格納が完了したこと、すなわち当該顧客情報が遊技場サーバ84に登録された(サブ顧客情報DBへ書き込まれた)ことを示す信号(サブDB登録完了信号)が送信される(S908)。
【0054】
本部サーバ82は、遊技場サーバ84から送信された前記サブDB登録完了信号を受信することで、当該遊技場サーバ84のサブ顧客情報DBに対して、自身が送信した顧客情報の登録(前記顧客情報送信データの書き込み)が完了したことを認知する(S909)。これにより、顧客情報提供処理が終了する。
顧客情報提供処理が終了することで、遊技場サーバ84は、格納された(サブ顧客情報DBに登録された)顧客情報を独自に使用することが可能となる。
【0055】
すなわち、顧客情報取得処理(図8)、及び顧客情報提供処理(図9)が終了することで、顧客情報を本部サーバ82及び遊技場サーバ84でそれぞれ独自に使用し、当該顧客情報をシステム全体で有効活用することができる。これにより、きめ細やかなサービスを遊技者に対して提供することができ、当該遊技者を遊技場へ繰り返し来店させるための動機付けを効果的に与えることができる。
【0056】
なお、上述した本実施形態においては、顧客情報提供処理を顧客情報取得処理に引き続いて行っているが、顧客情報提供処理は、必ずしも顧客情報取得処理に引き続いて行わなくともよい。例えば、遊技場の営業時間終了後に、夜間バッチ処理として顧客情報提供処理を行い、複数の顧客の顧客情報がまとめて遊技場サーバ84に登録される(サブ顧客情報DBへ書き込まれる)システム構成としてもよい。これにより、本部サーバ82と遊技場サーバ84との間の通信頻度を低減させることができ、ネットワーク負荷を低下させることができる。
【0057】
以上のような顧客情報取得処理(図8)、及び顧客情報提供処理(図9)により、本部サーバ82から提供された顧客情報が格納された遊技場サーバ84は、当該格納された顧客情報に基づいて、当該遊技場サーバ84が管理する第2のコンテンツ(獲得ポイント(来店回数や使用金額等に応じたポイント数など)、新機種導入に関する情報やイベントの開催情報などの遊技場ごとの個別情報(以下、店舗情報という))をサンド装置6,8及び携帯電話80の少なくとも一方に対して配信することができる。
【0058】
一例として本実施形態においては、携帯電話80に対し、遊技場サーバ84に格納(サブ顧客情報DBに登録)された顧客情報に基づいて、当該遊技場サーバ84から店舗情報が配信されている場合を想定する。具体的には、遊技場サーバ84に格納(サブ顧客情報DBに登録)された対象顧客のメールアドレス(携帯メールアドレス)に基づいて、当該メールアドレスを宛先アドレスとし、店舗情報を本文の内容とするメールが、当該遊技場サーバ84から当該メールアドレスに設定された携帯電話80に対して配信されている。
【0059】
以下、遊技場サーバ84から携帯電話80に対して店舗情報に関するメールが送信されるまでの処理(メール配信処理)について、図10に示すシーケンス図により説明する。
遊技場サーバ84は、遊技者に対して店舗情報を配信するため、宛先、タイトル、本文に対してそれぞれ所定の内容がセットされるメールフォームを生成する(S1001)。
【0060】
メールフォームが生成されると、遊技場サーバ84は、格納されている顧客情報の中から、店舗情報を配信する対象遊技者の顧客情報を抽出する(S1002)。具体的には、DBMSが起動され、顧客情報データベース(サブ顧客情報DB)へアクセスし、前記対象遊技者に関する顧客情報レコードからメールアドレス(携帯メールアドレス)のデータが読み出される。
【0061】
読み出された前記対象遊技者のメールアドレス(携帯メールアドレス)は、メールフォームの宛先にセットされる(S1003)。また、所定のタイトル及び所定の本文(例えば、獲得ポイント(来店回数や使用金額等に応じたポイント数など)、新機種導入に関する情報やイベントの開催情報などの告知)が、メールフォームのタイトル及び本文にセットされる(S1004)。その際、かかるタイトル及び本文の内容は、例えば、予め遊技場サーバ84の第2のコンテンツの内容のひとつとして格納しておいてもよいし、当該メールが配信されるタイミングにおいて遊技場の関係者がメールフォームに対して直接打ち込んでもよい。
【0062】
宛先、タイトル及び本文がメールフォームに対してそれぞれセットされると、当該メールフォームにより作成されたメールが、宛先にセットされたメールアドレス(前記対象遊技者の携帯メールアドレス)に対して送信される(S1005)。
【0063】
送信されたメールは、前記宛先にセットされたメールアドレスに設定された携帯電話80によって受信される(S1006)。そして、タイトルとともに獲得ポイント(来店回数や使用金額等に応じたポイント数など)、新機種導入に関する情報やイベントの開催情報などを告知する本文の内容が携帯電話80の表示部805に表示され、遊技者に対してかかる店舗情報が通知される。
このように、遊技場サーバ84は、携帯電話80に対して店舗情報を直接配信することができる。すなわち、遊技場から遊技者に対して店舗情報を直接提供することができ、遊技者は、当該店舗情報をリアルタイムで知ることができる。
【0064】
なお、上述したメール配信処理において、メールを送信するステップ(S1005)までの各ステップS1001〜S1004の実行順序はあくまで一例であって、これに限定されない。例えば、対象遊技者の顧客情報抽出ステップ(S1002)を実行してからメールフォーム生成ステップ(S1001)を実行してもよいし、タイトル・本文セットステップ(S1004)を実行してから宛先セットステップ(S1003)を実行してもよい。
【0065】
ここで、二次元コードに対し、本部サーバ82に管理されている第1のコンテンツに関する情報(例えば、遊技との関係の有無を問わない音楽やテーマソング、動画や静止画等の配信サービスを提供するための登録を行うWebページのアドレス(URL))に加えて、遊技場サーバ84に管理されている第2のコンテンツに関する情報(例えば、店舗情報を告知するWebページのアドレス(URL)や、これらの情報を配信するためのメールマガジンの配信メールアドレスなど)が記録されている場合、当該二次元コードが遊技者の携帯電話80によって読み取られた際、当該携帯電話80に対して前記第1のコンテンツに加えて、前記第2のコンテンツ(店舗情報)が配信される構成としてもよい。その際、当該第1のコンテンツの配信、及び当該第2のコンテンツ(店舗情報)の配信は、上述した二次元コード読取処理(図6)、及びメール配信処理(図10)によって行えばよい。
なお、前記二次元コードが表示されたサンド装置6,8の表示器6p,8pに対し、前記第1のコンテンツに加えて、前記第2のコンテンツ(店舗情報)が配信される構成としてもよい。
【0066】
また、前記二次元コードが読み取られた際、携帯電話80に対して前記第1のコンテンツに代えて、前記第2のコンテンツ(店舗情報)が配信される構成としてもよい。その際、当該第2のコンテンツ(店舗情報)の配信は、上述したメール配信処理(図10)によって行えばよい。
なお、前記二次元コードが表示されたサンド装置6,8の表示器6p,8pに対し、前記第1のコンテンツに代えて、前記第2のコンテンツ(店舗情報)が配信される構成としてもよい。
【0067】
以上、本実施形態に係る情報提供システムによれば、顧客である遊技者から取得した顧客情報を第1のサーバ(本部サーバ82)、及び第2のサーバ(遊技場サーバ84)でそれぞれ独自に使用し、前記顧客情報に基づいて、対象遊技者へ所定のコンテンツを提供することができ、前記顧客情報をシステム全体で有効活用することができる。これにより、各店舗(遊技場)における顧客サービスの向上を図ることができ、遊技者を当該店舗(遊技場)へ繰り返し来店させ、当該店舗(遊技場)の売上げ増加を図ることが可能となる。
【0068】
この際、遊技機の回転時間や遊技時間が一定時間に達した場合や、大当り回数(特賞回数)や確変回数が一定回数に達した場合、あるいは来店回数が一定回数に達した場合などの所定条件を満たした場合、所定の表示装置(例えば、サンド装置6,8)に二次元コードが表示され、当該二次元コードを取得すると様々な特典が得られる旨の告知を予め遊技者に対して行っておくと非常に有効である。すなわち、このような告知を行うことで、遊技者を当該店舗(遊技場)へ繰り返し来店させる動機付けを効果的に与えるとともに、遊技者の遊技の興趣を効果的に高めることができ、結果として、当該店舗(遊技場)の売上げ増加を図ることができる。
【0069】
なお、上述した本実施形態においては、第2のサーバとして、専用の遊技場サーバ84を遊技場ごとに設置したシステム構成としたが、ホールコンピュータ13を第2のサーバとしたシステム構成であってもよい。これにより、第2のサーバの機能がホールコンピュータ13に集約され、サーバを統合させることができ、サーバの運用管理や保守管理などを統合して行うことができる。
【0070】
また、上述した本実施形態においては、サンド装置6,8を二次元コードの表示装置として構成した場合を想定したが、例えば、パチスロ機2やパチンコ機4、あるいは遊技場に設置された計数機やPOS端末などを二次元コードの表示装置として構成してもよい。
パチスロ機2やパチンコ機4を二次元コードの表示装置とした場合、例えば、遊技機の回転時間や遊技時間などに応じて、あるいは、大当り回数(特賞回数)や確変回数などに応じて、二次元コードを前面液晶表示装置(LCD)などに表示させればよい。また、計数機やPOS端末を二次元コードの表示装置とした場合、例えば、出玉数や来店回数などに応じて、二次元コードを所定の表示器(LCD等)などに表示させればよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報提供システムが構築された遊技場の構成例を示す図。
【図2】パチンコ機及びこれに併設されたサンド装置の構成を示す斜視図。
【図3】遊技機(パチンコ機)とサンド装置(パチンコ機用サンド装置)の内部構成を示すブロック図。
【図4】サンド装置で実行される二次元コード表示処理を示すフロー図。
【図5】携帯端末装置(携帯電話)の内部構成を示すブロック図。
【図6】携帯端末装置(携帯電話)で実行される二次元コード読取処理を示すフロー図。
【図7】第1のサーバ(本部サーバ)と第2のサーバ(遊技場サーバ)の内部構成を示すブロック図。
【図8】顧客情報取得処理の実行時における携帯端末装置(携帯電話)及び第1のサーバ(本部サーバ)の動作を示すシーケンス図。
【図9】顧客情報提供処理の実行時における第1のサーバ(本部サーバ)及び第2のサーバ(遊技場サーバ)の動作を示すシーケンス図。
【図10】メール配信処理の実行時における携帯端末装置(携帯電話)及び第2のサーバ(遊技場サーバ)の動作を示すシーケンス図。
【符号の説明】
【0072】
2,4 遊技機
6,8 サンド装置
6p,8p 表示器
13 ホールコンピュータ
80 携帯端末装置(携帯電話)
801 読取手段(撮像部)
804 通信手段(ブラウザ部)
82 第1のサーバ(本部サーバ)
821 情報取得手段
822 第1の情報格納手段
823 情報提供手段
84 第2のサーバ(遊技場サーバ)
841 第2の情報格納手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次元コードを表示可能な表示装置と、
前記表示装置に表示された二次元コードを読み取るための読取手段を備え、顧客が携帯する携帯端末装置と、
前記表示装置及び前記携帯端末装置に配信するための第1のコンテンツ、並びに前記携帯端末装置を介して取得した顧客情報を管理する第1のサーバと、
前記表示装置及び前記携帯端末装置に配信するための第2のコンテンツを管理する第2のサーバを備えた情報提供システムであって、
前記表示装置に表示される二次元コードには、前記第1のサーバに管理された第1のコンテンツに関する情報が記録され、
前記携帯端末装置は、前記二次元コードを読み取った際、当該二次元コードに記録された前記第1のコンテンツに関する情報に基づいて、前記第1のサーバと通信するための通信手段を備え、
前記第1のサーバは、前記携帯端末装置で前記二次元コードを読み取った際、当該携帯端末装置から送信された前記顧客に関する顧客情報を取得するための情報取得手段と、当該顧客情報を格納するための第1の情報格納手段と、当該第1の情報格納手段により格納された前記顧客情報を前記第2のサーバへ提供するための情報提供手段を備えており、
前記第2のサーバは、前記情報提供手段により前記第1のサーバから提供された前記顧客情報を格納するための第2の情報格納手段を備えていることを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記表示装置及び携帯端末装置の少なくとも一方には、前記第2の情報格納手段により格納された顧客情報に基づいて、前記第2のサーバから前記第2のコンテンツが配信されることを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記表示装置は、店舗に設置されているとともに、当該表示装置が設置された店舗に関する情報が、前記第2のコンテンツとして前記第2のサーバによって管理されており、前記表示装置及び携帯端末装置の少なくとも一方には、前記第2の情報格納手段により格納された顧客情報に基づいて、前記第2のサーバから前記店舗に関する情報が配信されることを特徴とする請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記表示装置に表示される二次元コードには、前記第2のサーバに管理された第2のコンテンツに関する情報が記録されており、当該二次元コードを前記携帯端末装置で読み取った際、前記表示装置及び携帯端末装置の少なくとも一方には、前記第1のサーバに管理された前記第1のコンテンツに加えて、前記第2のサーバに管理された第2のコンテンツが配信されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記表示装置に表示される二次元コードには、前記第2のサーバに管理された第2のコンテンツに関する情報が記録されており、当該二次元コードを前記携帯端末装置で読み取った際、前記表示装置及び携帯端末装置の少なくとも一方には、前記第1のサーバに管理された前記第1のコンテンツに代えて、前記第2のサーバに管理された第2のコンテンツが配信されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−204009(P2008−204009A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−37019(P2007−37019)
【出願日】平成19年2月16日(2007.2.16)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】