説明

情報管理装置、情報管理システム、及び、プログラム

【課題】本発明は、一の目的を持って行われた処理の対象となったデータに関連を付与可能な情報管理システム、このシステムに含まれる情報管理装置及びこの情報管理装置のプログラムを提供する。
【解決手段】一の利用データを特定する利用データ特定情報と同一の利用データ特定情報を第1記憶手段から抽出する(第1抽出)。この抽出した利用データ特定情報に関係付けられた処理特定情報を処理動作種毎に選択抽出する(第2抽出)。また、第2抽出で抽出した処理特定情報と同一の処理特定情報を、第1記憶手段から処理動作種毎に抽出する(第3抽出)。第2抽出で抽出した処理特定情報と関係付けられた利用時刻の前後所定時間内に、第3抽出で抽出した処理特定情報と関係付けられた利用時刻が含まれる場合、第3抽出で抽出した処理特定情報と関係付けられる利用データ特定情報により特定される利用データを、前記一の利用データに関連付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理対象である複数の情報又はデータを管理可能な情報管理システム、この情報管理システムに含まれる情報処理装置及びこの情報処理装置に係るプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」又は「PC」という。)が普及し、個人的に又は仕事上、広く利用されている。例えば、パソコンは、情報の入力元となる外部装置、又は、パソコンからの指令に基づいた指令を実行する外部装置に、各々通信可能な状態で接続され、利用されている。具体的には、パソコンには、これら外部装置から多くのデータが送信されるとともに、この情報が利用・管理されている一方、管理された情報に基づいた処理が外部装置に対してなされている。なお、このような各処理に応じた外部装置を複数台設置困難な環境においては、複数の機能を実行可能な手段を複数備えた、いわゆる複合機とパソコンが接続され、利用されている。
【0003】
このように、パソコンと外部装置は、多くの情報が、外部装置の動作に関連して相互に送受信された上で、これら多くの情報がパソコンによって管理されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
そして、従来、上記のとおり多くのデータを管理しなければならないパソコンにおいて、管理対象であるデータを利用した作業効率を向上させるため、データ相互の関連付けを行う技術が提案されている。
【0005】
例えば、データの記録時、記録するデータに関連したデータを関連付けるため、関連付ける条件の指示を求めるメッセージを表示させ、利用者がその表示に応じて指示することにより関連付けることが可能な情報管理システムがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開2004−32085号公報
【特許文献2】特開2000−315203号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の複合機とパソコンが接続され構築されたシステムに、公知の情報管理システムを適用しただけでは、単純なデータ相互の関連付けは可能である。
【0008】
しかしながら、同時期に連続して又は継続的に同一手段により各データへ同一処理作業を行っていれば、その処理されたデータ相互は、1つの目的を持った作業の中で繰り返し行った処理であると考えられる。かかる場合、上記従来のシステムでは、単に、データ相互の関連付けを行うだけで、1つの目的を持った作業をキーとしたデータ相互の関連付けを行うことはできなかった。
【0009】
また、上記従来の複合機とパソコンが接続され構築されたシステムにおいて、複合機はデータの入力、出力等を行うだけであるに過ぎず、複合機が備える各機能を実行する手段を利用した際、その手段の実行をトリガとして、同一目的の下で行われた作業の対象となったデータ相互間の関連付けは不可能であった。
【0010】
日常のオフィスで行う業務では、複合機で、あるデータを処理した場合、そのデータに関連したデータも同様の処理をしたい場合が多々ある。例えば、印刷データを過去に作成、編集、更新等利用していたとき、同時期に利用していた他のデータを、この印刷データに関連があるものとして、同時に印刷したい場合等である。
【0011】
本発明は、一の目的を持って行われた処理の対象となったデータに関連性を付与可能な情報管理システム、この情報管理システムに含まれる情報管理装置及びこの情報管理装置に対して所定の動作を実行可能なプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記従来の課題に鑑みなされた本発明は、一の利用データを特定する利用データ特定情報と同一の利用データ特定情報を第1記憶手段から抽出する(第1抽出)。そして、この抽出した利用データ特定情報に関係付けられた処理特定情報を処理動作種毎に選択抽出する(第2抽出)。また、第2抽出により抽出した処理特定情報と同一の処理特定情報を、第1記憶手段から処理動作種毎に抽出する(第3抽出)。第2抽出により抽出した処理特定情報と関係付けられた利用時刻の前後に所定時間を付加した期間内に、第3抽出によって抽出した処理特定情報と関係付けられた利用時刻が含まれる場合、第3抽出によって抽出した処理特定情報と関係付けられる利用データ特定情報によって特定される利用データを、前記一の利用データに関連付けるようにしたものである。
【発明の効果】
【0013】
本願の請求項1に係る発明によれば、一の目的を持って行われた処理の対象となったデータに関連性を付与できる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、外部装置の稼動をトリガとし、外部装置の出力手段により出力したデータに関連性を有したデータを検索、出力可能な情報管理システムを得ることが可能である。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、出力したいデータだけを選択可能なため、不必要なデータの出力を防ぐことができる。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、請求項1に係る情報管理装置として動作可能なプログラムを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本願の請求項1に係る発明は、複数の利用データを記憶する第2記憶手段と、前記第2記憶手段に記憶された前記利用データを利用する一又は複数の利用手段と、前記利用手段により前記利用データが利用された利用時刻と、該利用データを特定する利用データ特定情報と、該利用データに対して施した処理動作を特定する処理特定情報と、を特定するための特定手段と、前記特定手段により特定した前記利用時刻と、前記利用データ特定情報と、前記処理特定情報と、を関係付けて記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段から、前記利用手段により利用対象となった一の利用データを特定する前記利用データ特定情報と同一の前記利用データ特定情報を抽出する第1抽出手段と、前記第1抽出手段により抽出された前記利用データ特定情報に関係付けられた前記処理特定情報を前記処理動作種毎に選択抽出する第2抽出手段と、前記第2抽出手段により抽出した前記処理特定情報と同一の前記処理特定情報を、前記第1記憶手段から前記処理動作種毎に抽出する第3抽出手段と、前記第2抽出手段により抽出された前記処理特定情報に関係付けられた前記利用時刻に、第1所定期間を加えた期間、及び、該利用時刻から第2所定期間遡及した期間を付加した期間内に、前記第3抽出手段により抽出した前記処理特定情報に関係付けられた前記利用時刻が含まれるとき、前記第3抽出手段により抽出した前記利用時刻に関係付けられた前記利用データ特定情報により特定される利用データを、前記一の利用データに関連するものとして関連を付与する関連付与手段と、を含むことを特徴とする情報管理装置である。
【0018】
これにより、一の利用データを過去に処理していた時刻の、前後所定時間内に同一処理をされていた他の利用データを、前記一の利用データに関連するものとして関連を付与することができる。つまり、処理時刻に前後所定時間付加した期間を設けることで、前記一の利用データを過去に利用していたときにだけ利用していた他の利用データを関連付けることはもちろんのこと、前記一の利用データの処理開始前、及び、終了後に同一の処理を行ったデータにも、関連を付与することができる。
【0019】
なお、第1又は第2所定期間における「期間」は、時点の要素も含むものである。
【0020】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の情報管理装置と、前記情報管理装置と通信可能に接続され、予め定められた処理を実行する第2出力手段を備えた外部装置を含む情報管理システムであって、前記情報管理装置は、前記第2出力手段が前記利用データを出力した際、前記関連付与手段により、該利用データに対して関連が付与された前記利用データを出力する第1出力手段を備えていることを特徴とする情報管理システムである。
【0021】
これにより、第2出力手段に対し出力処理が実行されると、出力対象の利用データ(出力データ)が過去に処理されていた時刻の、前後所定時間内に同一処理をされていた他の利用データを、出力データに関連するものとして関連を付与し、その関連付けられた利用データを出力することができる。
【0022】
なお、「第2出力手段による出力した際」とは、実際に出力が開始された時点でもよいし、出力命令が下された時点であってもよい。
【0023】
請求項3に係る発明は、前記情報管理装置において、前記第1出力手段によって出力される前記利用データは、該利用データを特定し、且つ、アクセス可能なアドレス情報として出力され、該アドレス情報の選択に従い、該アドレス情報により示される利用データを出力することを特徴とする請求項2に記載の情報管理システムである。
【0024】
これにより、容易に、関連付けられたデータを選択して出力することができる。
【0025】
請求項4に係る発明は、コンピュータを、複数の利用データを記憶する第2記憶手段と、前記第2記憶手段に記憶された前記利用データを利用する一又は複数の利用手段と、前記利用手段により前記利用データが利用された利用時刻と、該利用データを特定する利用データ特定情報と、該利用データに対して施した処理動作を特定する処理特定情報と、を特定するための特定手段と、前記特定手段により特定した前記利用時刻と、前記利用データ特定情報と、前記処理特定情報と、を関係付けて記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段から、前記利用手段により利用対象となった一の利用データを特定する前記利用データ特定情報と同一の前記利用データ特定情報を抽出する第1抽出手段と、前記第1抽出手段により抽出された前記利用データ特定情報に関係付けられた前記処理特定情報を前記処理動作種毎に選択抽出する第2抽出手段と、前記第2抽出手段により抽出した前記処理特定情報と同一の前記処理特定情報を、前記第1記憶手段から前記処理動作種毎に抽出する第3抽出手段と、前記第2抽出手段により抽出された前記処理特定情報に関係付けられた前記利用時刻に、第1所定期間を加えた期間、及び、該利用時刻から第2所定期間遡及した期間を付加した期間内に、前記第3抽出手段により抽出した前記処理特定情報に関係付けられた前記利用時刻が含まれるとき、前記第3抽出手段により抽出した前記利用時刻に関係付けられた前記利用データ特定情報により特定される利用データを、前記一の利用データに関連するものとして関連を付与する関連付与手段と、して機能させるコンピュータ読み取り可能なプログラムである。
【0026】
これにより、一の利用データを過去に処理していた時刻の、前後所定時間内に同一処理をされていた他の利用データを、前記一の利用データに関連するものとして関連を付与することができる。つまり、処理時刻に前後所定時間付加した期間を設けることで、前記一の利用データを過去に利用していたときにだけ利用していた他の利用データを関連付けることはもちろんのこと、前記一の利用データの処理開始前、及び、終了後に同一の処理を行ったデータにも、関連を付与することができる。
【実施例】
【0027】
(実施例1)
以下、本発明に係る具体的な情報管理システムについて、図面を用いて説明する。なお、本発明は以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することが可能であることは云うまでもない。
【0028】
(情報管理システムの構成)
図1は情報管理システムの構成を示す図である。図から明らかなとおり、この情報管理システム1は、情報の管理機能を備えた情報処理装置としてのパソコン10と、各種機能を実現可能な外部装置としての複合機20と、パソコン10の管理対象である書籍32、34を認識する外部装置としての書籍センサー30と、同じくパソコン10の管理対象である紙をファイリングする文具である紙ファイル42、46、印刷物44、48を認識する外部装置としての紙ファイルリーダ40が、ネットワーク回線50を介して接続されている。
【0029】
パソコン10は、CPU、ROM、RAM等(図示せず。)を備え、パソコン10の各動作(パソコン10全体)について、このROMに記憶されたプログラムに基づき制御を行う制御部100と、ネットワーク回線50に接続され、このネットワーク回線50を制御する通信部102、パソコン10の利用者からの指示を受け付ける操作部104、各種情報を表示する表示部106、及び、ハードディスク等から構成された記憶部108を備えている。
【0030】
記憶部108には、状態テーブル1081、文書テーブル1083、ファイル情報テーブル1085及びデバイス指定テーブル1087が備えられている。各テーブルの詳細は後述する。
【0031】
複合機20は、CPU、ROM、RAM等(図示せず。)を備え、複合機20の各動作(複合機20全体)についての制御を行う制御部200と、画像形成手段としての記録部202と、画像読取手段としての読取部204と、マイクとしての音声入力部206と、スピーカとしての音声出力部208と、着脱メディア2101が装着されるメディアIF部210とを備えている。また、電話回線60に接続され、この電話回線60を制御する回線通信部212と、ネットワーク回線50に接続され、このネットワーク回線50を制御する通信部214と、複合機10の利用者からの指示を受け付ける操作部216と、及び、各種情報を表示する表示部218とを備えている。
【0032】
なお、複合機20は、この情報管理システム1を構成するデバイスであるとして、デバイスID(複合機ID1)が付与されている。
【0033】
書籍センサー30は、CPU、ROM、RAM等(図示せず。)を備え、書籍センサー30の各動作(書籍センサー30全体)についての制御を行う制御部302、ネットワーク回線50に接続され、このネットワーク回線50を制御する通信部304と、書籍32、34に付けられた無線タグ322、324の情報を読み取るための無線タグ読取部306とを備えている。
【0034】
書籍センサー30は、いつ、どのような書籍が利用者の手元に置かれている(読んでいる、または、直ぐに読めるよう準備されている)か、を記憶するための装置として機能するものである。すなわち、制御部302のROMに記憶されたプログラムに基づき、無線タグ読取部306を機能させ、書籍32、34の無線タグ332、342からの応答を読み取ると、制御部302のRAM内に無線タグ332、342の識別情報と、現在の日時(開始日時)を一時的に記憶し、応答を読み取った無線タグ332又は342の応答がなくなると、制御部302のRAM内に一時的に記憶した無線タグ332又は342の識別情報と開始日時と現在の日時(終了日時)を、通信部304を介してパソコン10へ送信する。パソコン10は状態テーブル1081に情報を保存する。
【0035】
なお、書籍センサー30は、この情報管理システム1を構成するデバイスであるとして、デバイスID(書籍センサーID2)が付与されている。
【0036】
紙ファイルリーダ40は、CPU、ROM、RAM等(図示せず。)を備え、紙ファイルリーダ40の各動作(紙ファイルリーダ40全体)についての制御を行う制御部402、ネットワーク回線50に接続され、このネットワーク回線50を制御する通信部404と、紙ファイル42、46又は印刷物44、48に付されたバーコード422、442、462、482を読み取るためのバーコード読取部406とを備えている。紙ファイルリーダ40は、紙ファイル42、46と各々にファイリングされている印刷物44、48を対応付けた情報を、ファイル情報テーブル1085に形成するための入力装置として機能するものである。すなわち、制御部402のROMに記憶されたプログラムに基づき、バーコード読取部406より、まず紙ファイルのバーコードの入力させ、次に印刷物のバーコード入力させ、制御部402のRAMに一時的に記憶する。そして、一時的に記憶した入力データを、通信部404を介してパソコン10へ送信する。パソコン10はその情報を受けて状態テーブル1081及びファイル情報テーブル1085にレコードを追加する。
【0037】
なお、紙ファイルリーダ40は、この情報管理システム1を構成するデバイスであるとして、デバイスID(紙ファイルリーダID3)が付与されている。
【0038】
以下に、パソコン10に備える記憶部108が記憶する状態テーブル1081、文書テーブル1083、ファイル情報テーブル1085及びデバイス指定テーブル1087に記憶する情報について説明する。
【0039】
状態テーブル1081は、図2のとおり、複合機20が備える実行手段によって実現された処理動作(状態ID)と、その処理動作の開始と終了日時(いずれの時点をもって開始又は終了とするかは、適宜決定すればよい。)、その処理動作の対象となった文書(以下、「対象文書」という。)の所在を示す情報(以下、「対象文書アドレス」という。)、その処理動作が特定の相手に対して行われたものである場合、この相手を特定する相手アドレス、及び、処理動作の対象となった対象文書の量が、1つのレコードとしてこの処理動作が行われる毎に、各々記憶されている。なお、この各々記憶されている処理動作には、これを識別するユニークIDが付与されている。
【0040】
先ず、状態テーブル1081により記憶される状態IDは、図3のとおり定義されるものである。例えば、パソコン10から複合機20の記録部202を利用した印刷の場合(図3において、状態「PCプリント」として定義。)、状態IDは「PRN」、相手アドレスは「なし」、対象文書アドレスは「印刷した文書のアドレス」、及び、量は「部数」と定義されている。
【0041】
なお、PCプリント処理は、パソコン10と複合機20の間で行われるものであるから、相手アドレス「なし」と定義されている。また、対象文書アドレスは、この処理の対象となった文書が、パソコン10の記憶部108に記憶されたものであるなら、対象文書が記憶されている記憶部108のアドレス、又は、対象となった文書が、特定のホームページ(以下、「HP」という。)であるなら、そのHPのアドレスが記憶される。さらに、量としては「部数」が定義されており、例えば、対象文書を1部印刷した場合、量は「1部」となる。
【0042】
また、複合機20の読取部204及び回線通信部212等を利用したファクシミリ(以下、「ファクス」という。)送信の場合(図3において、状態「ファクス送信」として定義。)、状態IDは「FXT」、相手アドレスは「送信先FAX番号」、対象文書アドレスは「(パソコンにコピーした)送信画像のアドレス」、及び、量は「なし」と定義されている。
【0043】
なお、ファクス送信は、複合機20等とは異なるファクシミリ装置との間で行われるものであるから、相手アドレスとしては「送信先FAX番号」が定義されている。また、この情報管理システム1では、ファクス送信を行った場合、このファクス送信の対象となった送信画像をパソコン10の記憶部108に保存するため、「対象文書アドレス」としては、この送信画像が記憶された記憶部108内のアドレス((パソコンにコピーした)送信画像のアドレス)が定義されている(図3の対象文書アドレスにおいて「(パソコンにコピーした)」と定義されている処理(状態)については、上記同様、処理対象となった画像又は音声が記憶された記憶部108内のアドレスが、対象文書アドレスとして定義される。)。
【0044】
また、パソコン10により管理される書籍32、34を利用している場合(図3において、状態「書籍」として定義。)、状態IDは「BKX」、相手アドレスは「日本図書コード(以下、「ISBN」という。)」、対象文書アドレスは「(検索した)書籍紹介HPアドレス」、及び、量は「時間(分)」と定義されている。
【0045】
なお、相手アドレスとして利用されるISBNは、書籍32、34各々を識別するためのものであり、無線タグ322、342に記憶されている。また、対象文書アドレスとして記憶されるアドレスは、一般の利用に供されているHPにおいて、書籍32、34を紹介したHPのアドレスが定義されている。さらに、量としては、書籍32、34を利用した時間(分)が定義されている。
【0046】
さらに、上記の他、「PCファクス送信(パソコン10から画像データと相手先を通信部102を介して複合機20に送信し、複合機20が受信した画像データを、回線通信部212を介してファクス送信する。)」、「PCファクス受信(複合機20の回線通信部212が受信した画像データを、通信部214を介してパソコン10に送信し、パソコン10が受信した画像データを保存する。)」、「スキャン−to−PC(複合機20の読取部204でスキャニングされた画像データを、通信部214を介してパソコン10へ送信し、パソコン10が受信した画像データを保存する。)」、「スキャン−to−メディア(読取部204を介してスキャニングされた画像データをメディアインターフェース(以下、「メディアIF」という。)部210を介して着脱メディア2101に記憶する。)」「スキャン−to−メール(読取部204を介してスキャニングされた画像データを、通信部214を介してメール送信する。)」、「ファクス受信(回線通信部212により受信された画像データを、記録部202を介して印刷する。)」、「コピー(読取部204により読み取られた画像データを、記録部202を介して印刷する。)」、「電話発呼」、「電話着呼」及び「メディアプリント(着脱メディア2101に記憶された画像データ又は文書データを、記録部202を介して印刷する。)」が各々定義されている。
【0047】
なお、相手アドレスとして利用される紙ファイルIDは、紙ファイル42、46又は印刷物44、48各々を識別するためのものであり、紙ファイル42、46又は印刷物44、48にバーコードとして付されている。また、対象文書アドレスとして記憶されるアドレスは、紙ファイル42、46にファイリングされた文書又は印刷物44、48を構成する文書データを記憶している記憶部108のアドレスが定義されている。
【0048】
なお、図3の中で定義される「GID(グループID)」は、各処理動作(状態)を各々グループ分けし、そのグループ各々に付した個別のIDである。具体的には、GIDが「2」は、相手アドレスが記憶されている処理動作に対して付されているのに対し、「0」及び「1」は、相手アドレスが「なし」の処理動作に対して付されたものである。また、GIDが「1」は、記憶部108に既に記憶された対象文書データを用いた処理動作(本実施例においては「PCプリント」のみ。)に対して付されるものであるのに対し、「0」は、この処理動作を実行することにより、初めて、対象文書データが記憶部108に記憶される処理動作に対して付されるIDである。
【0049】
次に、文書テーブル1083は、一の文書に対して、何れかの作業又は指示がなされたことを記憶するものであって、図4に示すとおり、この作業等がなされた日時(いずれの時点をもって作業等がなされたとするかは、適宜決定すればよい。)、この文書の所在を示す情報、この文書に対してなされた作業等(事象)、この作業等を行った装置(操作アプリケーション(以下、「操作アプリ」という。))、及び、この作業を行った利用者が、識別IDを付された状態で記憶されている。
【0050】
なお、文書テーブル1083において対象となるデータは文書データのみならず、いわゆる画像データ、音声データも対象である。
【0051】
ここで、一の文書を対象としてなされた作業(事象)として、「create」「open」「update」「print」「send」及び「close」が定義されている。これら事象をより具体的に説明すれば、一の文書が新たに作成された場合、例えば、パソコン10の操作部104の操作により文書が作成される場合はもちろん、複合機20の読取部204を介して一の文書がスキャニング若しくはコピーされたとき、回線通信部212を介してファクス受信若しくはPCファクス受信されたとき、又は、回線通信部212を介して電話発呼若しくは電話着信により通話音声が記憶されたとき、文書テーブル1083の事象として、「create」が記憶される。
【0052】
また、パソコン10の記憶部108に記憶されている文書データ、画像データ又は音声データを、操作部104を介して開いたとき、及び、HPを操作部104の操作により開いたとき、文書テーブル1083の事象として、「open」が記憶される一方、その文書データ等を閉じたとき、「close」が記憶される。
【0053】
また、記憶部108に既に記憶されている文書データ、画像データ又は音声データが、パソコン10に記憶されるエディタにより更新されたとき、文書テーブル1083の事象として、「update」が記憶される。
【0054】
また、記憶部108に既に記憶されている文書データ又は画像データが、エディタを介して印刷されたとき、文書テーブル1083の事象として、「print」が記憶される。
【0055】
さらに、記憶部108に既に記憶されている文書データ、画像データ又は音声データが、パソコン10に記憶されるメール送受信用のアプリケーションによって、或いは、記憶部108に既に記憶されている文書データ又は画像データが、複合機20のPCファクス送信又はファクス送信によって送信されたとき、文書テーブル1083の事象として、「send」が記憶される。
【0056】
なお、この文書テーブル1083に関しても状態テーブル1081同様、一の文書に対して、何れかの作業が行われる毎に1つのレコードとして上記項目が各々記憶される。
【0057】
ここで、状態テーブル1081と文書テーブル1083は、必ず、異なる2つのテーブルである必要はなく、各々のテーブルのレコードを構成する各項目を特定することができるものであれば、1つのテーブルにまとめて記憶しておいてもよい。
【0058】
ファイル情報テーブル1085は、図5のように、レコードを識別するためのユニークIDと、レコードが記録された日時、紙ファイル42、46を識別する紙ファイルID、及び、紙ファイル42、46にファイリングされた印刷物44、48を特定する文書アドレスが、1つのレコードとして各々記憶される。
【0059】
なお、紙ファイルIDは、紙ファイル42、46各々を識別するためのものであり、バーコード442、462に記録されている。また、対象文書アドレスとして記憶される文書アドレスは、各紙ファイル42、46とファイリングされている印刷物44、48を関連付けるためのものであり、印刷物44、48の元となった電子文書のアドレスで表す。すなわち、印刷物44、48の元となった電子文書が、パソコン10の記憶部108に記憶されたものであるなら、その電子文書が記憶されている記憶部108のアドレス、又は、その電子文書がHPであるなら、そのHPのアドレスが記憶される。この情報は印刷物44、46に記録されているバーコード442、448に記録されている。
【0060】
さらに、デバイス指定テーブル1087は、ネットワーク回線50に複数の複合機20、書籍サンサー30及び紙ファイルリーダが接続されているとき、いずれの複合機20等が、この情報管理システム1の対象であるかを特定し、これを記憶したテーブルであって、図6のように構成されている。
【0061】
(情報管理システムによる処理1)
次に、上記のとおり構成された情報管理システム1による処理(1)について、図面を用いて説明する。
【0062】
図7は、パソコン10により行われるメインとなる処理のフローを示したものである。なお、このフローに示される処理は、パソコン10の制御部100により行われる、より具体的には、制御部10を構成するCPUがROM等に記憶されたプログラムにしたがい実行されるものである。
【0063】
先ず、制御部100は、パソコン10の操作部104を介して、又は、図6に示す指定された外部装置、具体的には、複合機20、書籍センサー30、紙ファイルリーダ40から通信部102を介して、何れかの処理を実行するための指令が入力されるまで待機する(ステップ701)。
【0064】
その後、ステップ701において、何れかの指示がなされたことを検出したとき、その処理が何れの処理であるかを特定する。すなわち、何れかの指令が制御部100に入力されたとき、第1に制御部100は、その指令が、複合機20の記録部202を制御するプリンタドライバの起動、又は、複合機20の読取部204等を利用するための複合機ユーティリティの起動等、外部装置稼動準備指令であるか否かを判断する(ステップ703)。
【0065】
ステップ703により、入力された指令が、外部装置稼動準備である場合(ステップ703:YES)、パソコン10の制御部100は、後述する稼動前知的支援処理を実行する(ステップ705)とともに、この処理が終了したとき、何れかの処理を実行するための指令が入力されるまで待機する(ステップ701)。
【0066】
なお、稼動前知的支援処理とは、パソコン10から複合機20の記録部202に対して、特定の文書データの印刷指令がなされたとき、既に、この文書データの印刷が所定の期間内になされていた場合等、重複して印刷されることを防止すべく、その事実を、印刷指令を出した利用者に対して警告するための処理である。また、稼動前知的支援処理には、パソコン10から複合機20の回線通信部212に対して、特定の文書データを特定の相手にファクス送信指令がなされたとき、既に、この文書データがこの相手に送信されていた場合等、重複してファクス送信されることを防止すべく、その事実を、ファクス送信指令を出した利用者に対して警告するための処理も行う。
【0067】
一方、入力された指令が、外部装置稼動準備ではない場合(ステップ703:NO)ステップ701において検出された指令が、図6において指定された複合機20、書籍センサー30又は紙ファイルリーダ40からの指令であって、外部装置の稼動を検知に係る指令であるか否かを判断する(ステップ707)。
【0068】
そして、ステップ707による判断結果が、外部装置の稼動を検知するものである場合(ステップ707:YES)、制御部100は、外部装置から、図3で定義されている情報、すなわち、状態ID、相手アドレス、対象文書アドレス、量の入力を受ける(ステップ709)。なお、この状態ID等は、制御部100を構成するRAM等に記憶保持しておく。
【0069】
そして、後述する、稼動時知的支援処理を実行する(ステップ711)とともに、この処理が終了したとき、何れかの処理を実行するための指令が入力されるまで待機する(ステップ701)。
【0070】
なお、稼動時知的支援処理とは、外部装置からの指令と同一の指令にともなう処理を、過去において実行していたとき、その間に利用していた情報を利用者の現在の業務に関連する情報として提供するための処理である。
【0071】
また、入力された指令が、外部装置稼動準備ではない場合(ステップ707:NO)ステップ701において検出された指令が、ステップ707で稼動が検知された外部装置の稼動終了検知であるか否かを判断する(ステップ713)。
【0072】
そして、ステップ707による判断結果が、外部装置の稼動終了を検知するものである場合(ステップ713:YES)、制御部100は、後述する、状態テーブル登録処理を実行する(ステップ715)とともに、この処理が終了したとき、何れかの処理を実行するための指令が入力されるまで待機する(ステップ701)。
【0073】
さらに、入力された指令が、外部装置稼動終了ではない場合(ステップ713:NO)ステップ701において検出された指令が、検索機能の呼出しであるか否かを判断する(ステップ717)。
【0074】
そして、ステップ717による判断結果が、検索機能の呼出しである場合(ステップ717:YES)、制御部100は、後述する、手動知的支援処理を実行する(ステップ719)とともに、この処理が終了したとき、何れかの処理を実行するための指令が入力されるまで待機する(ステップ701)。
【0075】
なお、手動知的支援処理とは、利用者が任意に指示した条件で、利用者の現在の業務に関連した情報の提示を行うための処理である。
【0076】
なお、入力された指令が、手動知的支援処理ではない場合(ステップ717:NO)ステップ701において検出された指令が、パソコン10のシャットダウンであるか否かを判断し(ステップ721)、この条件を満足するとき(ステップ721:YES)、パソコン10の電源を切る一方、シャットダウン指令ではない場合(ステップ721:NO)、この指令にともなう処理を実行する(ステップ723)。そして、この処理を実行した後、再度、何れかの処理を実行するための指令が入力されるまで待機する(ステップ701)。
【0077】
(稼動前知的支援処理)
図8は、稼動前知的支援処理のフローを示したものである。
【0078】
ステップ705において、稼動前知的支援処理が実行されたとき、先ず、外部装置稼動準備の指令として入力された指令が、記録部202に対する印刷指令であるか否かを判断し(ステップ801)、印刷指令である場合(ステップ801:YES)、ステップ803に進む。
【0079】
一方、印刷指令でない場合(ステップ801:NO)、稼動前知的支援処理を終了し、ステップ701に戻って、再度、何れかの処理を実行するための指令が入力されるまで待機する。
【0080】
ステップ803では、印刷指令の対象となった文書が、過去に利用されていたときに、他のどの文書と同時に開いていたか等を基に、印刷対象文書との関連付けを行うため、検索条件として、印刷対象文書データのアドレスをセットし、この検索条件に基づき、同時印刷候補検索処理を行う(ステップ805)。
【0081】
図9は、同時印刷候補検索処理のフローを示すものである。この処理により、印刷対象文書データを過去に利用していたときに、印刷した他の文書、すなわち、図4の文書テーブルにおいて、事象が「print」、新規作成した他の文書、すなわち事象が「create」、更新保存した他の文書、すなわち事象が「update」、開いていた他の文書、すなわち事象が「open」であるレコードを検索する。
【0082】
まず、検索対象事象として事象に「print」を設定し(ステップ901)、事象文書検索処理(ステップ903)を行う。
【0083】
図10は、事象文書検索処理のフローを示すものである。まず、この処理が開始されると、文書データベース1083から、文書データアドレスが、ステップ803でセットされた検索条件である印刷対象文書データのアドレスを有するレコードをすべて読み出し、検索条件レコードとして記憶する(ステップ1001)。
【0084】
次に、この検索条件レコードから、事象が、先に設定した検索対象事象(この場合、ステップ901で設定した「print」)であるレコードをすべて読み出し、新たに検索条件レコードとして記憶し(ステップ1003)、ステップ1005に移行する。
【0085】
ステップ1005では、文書データベース1083から、事象が、先に設定した検索対象事象(この場合、ステップ901で設定した「print」)のレコードをすべて読み出し、検索対象レコードとして記憶する。
【0086】
そして、検索条件レコードについて、後述する処理をすべての検索条件レコードに対して行ったか、すなわち、未処理の検索条件レコードが存在するか否かを判断する。ここで、未処理のレコードが存在しない、すべての検索条件レコードの処理を終えたと判断すると(ステップ1007:YES)、事象文書検索処理を終了する。
【0087】
一方、まだ、未処理の検索条件レコードが存在していると判断すると(ステップ1007:NO)、ステップ1009に移行し、未処理の検索条件レコードを1件読み出し、ステップ1011で、検索対象レコードから、レコード記載の日時がその検索条件レコードに記載の日時の前後30分以内で、且つ、操作者が一致するレコードを、検索結果として記憶する。
【0088】
なお、本実施例1では、操作者が同一であることを検索条件としているが(ステップ1011)、ネットワークに接続されたパソコン等で、他の操作者と共同利用する文書データが存在する場合等は、操作者が同一であるという条件は、必須ではない方が好適である。
【0089】
そして、このステップ1009及び1011を、すべての検索条件レコードの処理が終わるまで繰り返し行う。
【0090】
上述の通り、ステップ901及びステップ903により、過去に、印刷対象文書データを印刷したときの前後30分以内に、印刷した(事象が「print」)他の文書データを、印刷対象文書データと関連があるものとして検索することができる。
【0091】
そして、事象文書検索処理(ステップ903)を終えると、新たに検索対象事象を「create」に設定し(ステップ905)、ステップ903と同様に事象文書検索処理(ステップ907)を行う。
【0092】
これにより、過去に、印刷対象文書データを新規作成したときの前後30分以内に、新規作成した(事象が「create」)他の文書データを、印刷対象文書データと関連があるものとして検索することができる。
【0093】
また、事象文書検索処理(ステップ907)を終えると、新たに検索対象事象を「update」に設定し(ステップ909)、ステップ903と同様に事象文書検索処理(ステップ911)を行う。
【0094】
これにより、過去に、印刷対象文書データを更新保存したときの前後30分以内に、更新保存した(事象が「update」)他の文書データを、印刷対象文書データと関連があるものとして検索することができる。
【0095】
そして、事象文書検索処理(ステップ911)を終えると、新たに検索対象事象を「open」に設定し(ステップ913)、ステップ903と同様に事象文書検索処理(ステップ915)を行う。
【0096】
これにより、過去に、印刷対象文書データを開いたときの前後30分以内に、開いた(事象が「open」)他の文書データを、印刷対象文書データと関連があるものとして検索することができる。
【0097】
なお、検索条件レコードの日時に加える時間は、前後30分に限られるものではなく、前後10分でも、前後60分でもよいし、日時の前にだけ、もしくは後にだけ所定時間を遡及、もしくは付加してもよい。
【0098】
この加える時間は、ユーザにより任意に設定されてもよいし、予め事象文書検索処理のプログラムとして設定されていてもよい。
【0099】
本実施例1では、同時印刷候補検索処理(ステップ805)において、検索対象事象に「print」,「create」,「update」,「open」を設定したが、これは、関連した文書データとして検索される対象を、印刷対象文書データを過去に利用していた期間に、印刷した、新規作成した、更新した、もしくは開いた文書データとしたためであって、これらの事象の他に、事象「send」や「close」等を適宜加えることにより、関連した文書データとして検索される対象を、電子メールとして送信した文書データや、閉じた文書データも検索対象となり、関連があるものとして取り扱うことができる。
【0100】
換言すれば、関連を付与したくない事象を、同時印刷候補検索処理中のステップから除けば、所望の事象のみにより特定される文書データを検索対象とすることができ、ユーザの思考に沿った関連文書データの提供が可能となる。
【0101】
さらに、検索条件レコードの日時に加える時間をより短い時間に設定すれば、過去に印刷対象文書データを処理したときの前後、より狭い期間を検索対象とすることが可能であるから、より関連性の強いレコードだけを検索抽出可能となる。
【0102】
なお、この同時印刷候補検索処理(ステップ805)を行うことで、印刷対象文書データを過去に処理していた処理動作と、同じ処理動作を施した他の文書データを検索することが可能で、単に、同時期に利用していた文書データとして検索するよりも、より関連性の強い文書データとして検索することができる。
【0103】
続いて、同時印刷候補検索処理(ステップ805)の検索結果に基づき特定される文書データを、印刷対象文書データに関連するものとして、同時に印刷する候補であると表示する、同時印刷候補表示処理を行う(ステップ807)。
【0104】
図11は同時印刷候補表示処理のフローを示すものである。
【0105】
まず、同時印刷候補検索処理(ステップ805)で抽出した検索結果のレコードを、レコードに記載の日時の新しい順にソートし(ステップ1101)、その結果を、例えば、図12に示すような検索結果リストとしてパソコン10の表示部106に表示する(ステップ1103)。そして、ステップ1105で、ユーザにより、何らかの操作が行われるまで待機する。
【0106】
なお、図12に示す検索結果リストには、日時,文書アドレス,事象,操作者,操作アプリ等、文書テーブル1083が備える項目が表示されている。
【0107】
この検索結果リストは、パソコン10の操作部104によって、印刷ボタン1201を押下することにより、その押下した印刷ボタン1201のレコードの、対象文書アドレスによって特定される文書データが、複合機20の記録部202から印刷されるようになっている。また、終了ボタン1203を押下することにより、検索結果リストを閉じることができるようになっている。
【0108】
ここで、終了ボタン1203が押下されると(ステップ1107:YES)、同時印刷候補表示処理を終了し、ステップ701に戻って、何れかの処理を実行するための指令が入力されるまで待機する。
【0109】
一方、終了ボタン1203が押下されていないと判断し(ステップ1107:NO)、且つ、印刷ボタン1201も押下されていないと判断すると(ステップ1109:NO)、ステップ1105に戻り、何れかのボタン操作が行われるまで待機する。
【0110】
また、終了ボタン1203が押下されていないと判断し(ステップ1107:NO)、印刷ボタン1201が押下されたと判断すると(ステップ1109:YES)、押下した印刷ボタン1201のレコードに示された文書アドレスにより特定される文書データを、複合機20へ印刷要求を送信し(ステップ1111)、再びステップ1105に戻り、何れかの操作が行われるまで待機する。
【0111】
以上のように、稼動前知的支援処理に上記のような処理を含むことで、外部装置稼動準備の指令が入力されると直ちに、印刷対象文書と関連した文書を利用者に提供することができ、それと同時に、その関連文書を容易に印刷可能な状態でユーザに提供することが可能である。
【0112】
本実施例1では、関連を付与されて検索された結果を、パソコン10の表示部106に出力しているが、例えば、複合機10が備える表示部218に出力してもよい。
【0113】
さらに、検索結果リストを表示することなく、検索されたすべての文書を出力してもよいし、検索結果文書の一部分だけを出力するようにしてもよく、システムの稼働環境に応じて適宜設定できるようにすればよい。
【0114】
また、本実施例1では、関連付けられるデータを文書データとして例示しているが、これは文書データに限定するものではなく、例えば、音楽データや画像データ等であってもよく、その場合の出力先は、複合機20が備える音声出力部208や、パソコン10が備える図示しないスピーカ等の音声出力部、表示部106や複合機20が備える表示部218であるとよい。
【0115】
(稼動時知的支援処理)
図13は、稼動時知的支援処理のフローを示したものである。
【0116】
ステップ711において、稼動時知的支援処理が実行されたとき、先ず、パソコン10の制御部100は、ステップ709において、外部装置より入力を受けた(検出した)状態ID、相手アドレス、対象文書アドレスをRAMから読み出し(ステップ1301)、GID検索条件設定処理を実行する(ステップ1303)。
【0117】
図14は、GID検索条件設定処理のフローを示したものである。先ず、検索条件として、状態ID(図2及び図3参照。)をセットする(ステップ1401)。次に、ステップ1305の文書検索処理に際し、このステップ1401により特定された状態IDと、いわゆる「AND条件」で検索するための検索条件を特定するために、各動作処理に特有の検索条件を抽出すべく、GIDの種別を判断する。すなわち、まず、ステップ1401で設定された状態IDのGIDが「1(図3参照。)」であるか否かを判断する(ステップ1403)。
【0118】
そして、ステップ1403でGIDが「1」であると判断された場合(ステップ1403:YES)、検索条件として、対象文書アドレスを追加し(ステップ1405)、ステップ1407を実行する。なお、ステップ1403の判断で、GIDが「1」ではないと判断された場合、ステップ1405を実行することなく、ステップ1407を実行する。
【0119】
ステップ1407では、ステップ1401で設定された状態IDのGIDが「2(図3参照。)」であるか否かを判断する(ステップ1407)。
【0120】
そして、ステップ1407でGIDが「2」であると判断された場合(ステップ1407:YES)、検索条件として、相手アドレスを追加する(ステップ1409)。そして、GID検索条件設定処理を終了し、次に、GID検索条件設定処理により特定された検索条件を用いて、文書検索処理(ステップ1305)を実行する。
【0121】
一方、ステップ1407で、GIDが「2」ではないと判断された場合は、そのまま、GID検索条件設定処理を終了する。そして、同じく、GID検索条件設定処理により特定された検索条件を用いて、文書検索処理(ステップ1305)を実行する。
【0122】
なお、ステップ1403及びステップ1407において、ともに「NO」と判断されたものは、状態IDに対応するGIDが「0」の場合である。
【0123】
図15は、文書検索処理(ステップ1305)のフローを示したものである。先ず、状態テーブル1081、文書テーブル1083のレコード、全てを検索結果レコードの初期値とする(ステップ1501)。
【0124】
次に、状態テーブル1081から特定のレコードに係る対象文書を特定すべく、先に実行したGID検索条件設定処理(ステップ1303)により特定された検索条件にしたがった検索を実行する。
【0125】
すなわち、まず、ステップ1503において、検索条件として状態IDが指定されているか否かを判断する。なお、稼動時知的支援処理(ステップ711)では、通常、ステップ1401で、状態IDを検索条件としてセットしているため、このステップ1503の判断は「YES」となり、状態テーブル1081から、検索条件としてセットされた状態IDに一致するレコードを、新たな検索結果レコードとして記憶する(ステップ1505)し、ステップ1507を実行する。
【0126】
ステップ1507では、検索条件として相手アドレスが指定されているか否か、すなわち、ステップ1407の判断が「YES」であって、ステップ1409において検索条件として相手アドレスが追加されたか否かを判断する。そして、この判断の結果、相手アドレスがセットされていれば(ステップ1507:YES)、ステップ1505により記憶された検索結果レコードから、検索条件としてセットされた相手アドレスに一致するレコードを、新たな検索結果レコードとして記憶し(ステップ1509)、次に、ステップ1511を実行する。なお、ステップ1507において、検索条件として相手アドレスが指定されていない場合(ステップ1507:NO)、ステップ1509を実行することなく、ステップ1511を実行する。
【0127】
ステップ1511では、検索条件として対象文書アドレスが指定されているか否か、すなわち、ステップ1403の判断が「YES」であって、ステップ1405において検索条件として対象文書アドレスが指定されたか否かを判断する。そして、この判断の結果、対象文書アドレスがセットされていれば(ステップ1511:YES)、ステップ1505により記憶された検索結果レコードから、検索条件としてセットされた対象文書アドレスに一致するレコードを、新たな検索結果レコードとして記憶し(ステップ1513)、次に、ステップ1515を実行する。なお、ステップ1511において、検索条件として対象文書アドレスが指定されていない場合(ステップ1511:NO)、ステップ1513を実行することなく、ステップ1515を実行する。
【0128】
なお、ステップ1509及びステップ1513において、ステップ1505で特定された検索結果レコードに基づき、各検索条件に該当する新たな検索結果レコードを記憶するのは、各状態IDに対応するGIDが1つだけ設定(図3参照。)されていることによる。
【0129】
ステップ1515では、ステップ1517以降の処理を行うべく、上記ステップ1503〜ステップ1513によって特定された検索結果レコードから未処理の検索結果レコードを1件読み出し(実体は状態テーブル1081の1レコード)、ステップ1517を実行する。
【0130】
ステップ1517では、ステップ1501で検索結果レコードの初期値として設定した文書テーブル1083に記憶された各レコードにおいて、事象が「create」又は「open」であるレコードに記載の日時から、事象が「create」等のレコードに記載の文書アドレスと同一の文書アドレスが記載された、事象が「close」であるレコードに記載の日時までの期間(つまり、同文書がパソコン10で「開かれていた」又は「取り扱われていた」と判断できる期間)が、ステップ1515で読み出した1件の状態テーブル1081のレコードに記載の、開始日時から終了日時の期間と重なったとき、処理対象となった文書テーブル1083のレコードを検索結果レコードとして記憶する(ステップ1517)。
【0131】
すなわちこの処理(ステップ1517)は、指示された検索条件に適合する外部装置の状態と同時期に開かれていた又は取り扱われていたと判断される文書を抽出することを行っている。
【0132】
本実施例1の情報管理システム1では、自らの動作をキーとして、そのとき利用していたデータを、再度、利用しようとするとき、自らの動作を間接的に示す情報として、パソコン10に接続された複合機20等の処理動作を利用し、この処理動作と同時期に利用されていた文書データを、関連性があるものとみなすことが可能であって、その結果、処理動作の対象となった対象文書(アドレス)と同時期に利用されていたとして、文書データ相互が関連性あるものとみなすことができる。そのため、上記のとおり、処理されていた日時が重なる「create」又は「open」の事象のレコードを、検索結果レコードとして記憶する。
【0133】
なお、事象が「create」又は「open」であるレコードに記載の日時から、事象が「create」等のレコードに記載の文書アドレスと同一の文書アドレスが記載された、事象が「close」であるレコードに記載の日時までの期間の決定に際し、利用者(図4における操作者。)の同一は考慮するように構成されている。
【0134】
そして、ステップ1519では、状態テーブル1081の検索結果レコードとして記憶されている全てのレコードについてステップ1517の処理を終了したか否かを判断し、終了していれば(ステップ1519:YES)、上記処理に基づく検索結果レコードから検索結果情報を作成し(ステップ1521)、文書検索処理(ステップ1305)を終了する。なお、ステップ1519において、全件終了していないと判断された場合(ステップ1519:NO)、ステップ1515に戻って、処理を継続する。
【0135】
なお、本実施例における情報管理システム1では、状態テーブル1081に記憶されるレコードは、その処理動作を行った際、文書テーブルにも同時に1つのレコードとして記憶される構成を採用しているため(後述の「文書テーブル更新処理」参照。)、ステップ1517において、これら両テーブルの各レコードは検索条件を満たすものとして検索結果レコードに記憶される。
【0136】
したがって、このような同一の処理によって記憶されるレコードに基づき記憶される検索結果レコードを除外するため、状態テーブル1081から特定された検索結果レコードの開始日時又は終了日時と、文書テーブル1083の日時が同一で、かつ、対象文書アドレスと文書アドレスが同一の検索結果レコードについては、ステップ1517による条件を満足した場合であっても、このステップ1517によって記憶しないような構成とすると好適である。
【0137】
文書検索処理(ステップ1305)を終了したとき、制御部100は継続して、文書検索処理(ステップ1305)に基づく検索結果の表示処理を実行する(ステップ1307)。
【0138】
なお、上記文書検索処理におけるステップ1517では、両期間の重複によった判断を行っていた。しかし、状態テーブル1081のレコードに記載の、開始日時から終了日時の期間に、事象が「create」、「open」又は「close」であるレコードに記載の日時が含まれていた場合、必ず、両者は重複することとなるから、事象が「create」又は「open」であるレコードに記載の日時から、事象が「create」等のレコードに記載の文書アドレスと同一の文書アドレスが記載された、事象が「close」であるレコードに記載の日時までの期間に、状態テーブル1081のレコードに記載の、開始日時から終了日時の期間が全て含まれている場合を除き、このような簡易な判断を、ステップ1517の判断に併用して採用すると、判断の迅速性の観点において、好適である。
【0139】
また、同様に、事象が「create」又は「open」であるレコードに記載の日時から、事象が「create」等のレコードに記載の文書アドレスと同一の文書アドレスが記載された、事象が「close」であるレコードに記載の日時までの期間に、状態テーブル1081のレコードに記載の、開始日時又は終了日時のいずれかが含まれていた場合も、必ず、両者は重複することとなるから、上記同様、このような簡易な判断を、ステップ1517の判断に併用して採用すると、判断の迅速性の観点において、好適である。
【0140】
さらに、状態テーブル1081のレコードに記載の、開始日時又は終了日時のいずれかと、事象が「create」、「open」又は「close」であるレコードに記載の日時が重複する場合も、必ず、両者は重複することとなるから、上記同様、このような簡易な判断を、ステップ1517の判断に併用して採用すると、判断の迅速性の観点において、好適である。
【0141】
図16は、検索結果表示処理(ステップ1307)のフローを示したものである。先ず、処理の開始に際し、日付及び参照ソートフラグをOFFにする(ステップ1601)。
【0142】
次に、ステップ1521で作成された検索結果情報として特定された検索結果レコード各々が、状態テーブル1081から特定された(ステップ1503〜ステップ1513を実行することで特定された)検索結果レコードであるか、又は、文書テーブル1083から特定された(ステップ1515〜ステップ1519を実行することで特定された)検索結果レコードであるかを分類する。すなわち、前者を対象文書に係る検索結果とし、後者を利用文書に係る検索結果として、両検索結果を分類する(ステップ1603)。
【0143】
そして、ステップ1603の処理が終了したなら、次に、このステップ1603で利用文書と対象文書のそれぞれに分けられた検索結果情報を表示するにあたって、表示される利用文書又は対象文書を、何れの順序で表示するかを決定するための処理を実行する。
【0144】
まず、ステップ1605は、表示の順序として、日時でソートすることが選択されているか否かを判断する(ステップ1605)。
【0145】
今、参照数でソートするが指定、換言すれば、日時でソートするが指定されていない場合(ステップ1605:NO)、参照数が大きいものから順に、ステップ1603で利用文書と対象文書の各々に分類された両検索結果それぞれについて、参照数が大きい検索結果レコードから順にソートし(ステップ1611)、続けて、日時ソートフラグをONにする(ステップ1613)。そして、ステップ1615を実行する。
【0146】
一方、日時でソートするが指定されていた場合(ステップ1605:YES)、制御部100は、ステップ1603による両検索結果それぞれについて、日時が新しい検索結果レコードから順にソートし(ステップ1611)、続けて、日時ソートフラグをONにする(ステップ1613)。そして、上記同様、ステップ1615を実行する。
【0147】
なお、本実施例の情報管理システムでは、検索結果の表示に際し、日時と参照数の2項目によるソートが可能であるとしている。そのため、これら何れでソートするかの判断は、一方の項目でソートすることが指定されているか、具体的には、日時でのソートが指定されているか否かを判断することのみをもって、利用者が、日時又は参照数の何れでソートさせようとしているか判断することができる(日時でのソートが指定されていないときは、参照数でのソートが指定されているとみなす。)。
【0148】
また、日時又は参照数の何れでソートをするかの指定は、例えば、ステップ1601の処理を実行した後、ステップ1605の処理を実行する前に、操作部104を介して利用者に指定させる構成とすればよい。
【0149】
ステップ1615では、ステップ1607又はステップ1611で、指定された条件にしたがいソートされた検索結果レコードに基づき、利用文書と対象文書毎のリストを、該当文書へのアクセスが可能なように生成する。そして、ステップ1617でこれらリストを表示する。
【0150】
なお、上記のとおり本実施例1の情報管理システム1では、ステップ707において、外部装置の稼動が検出された際に、この検出に合せて、上記稼動時知的支援処理(ステップ711)を実行させている。したがって、この検出された処理動作に関連して、過去の同時期に開かれていた又は取り扱われていたと判断される文書を利用者に報知することができるため、今回の処理に、この関連した文書について必要な処理が存在する場合、これについての処理も同時(同時期)に行うこともできる。
【0151】
例えば、ファクス送信を行ったとき、過去のファクス送信において開いていた文書を閲覧し、この文書も送信しておいた方が良いか否かの判断を行うことができる。
【0152】
図17〜図20は、ステップ1617を実行することで、パソコン100の表示部106に表示される稼動時知的支援処理の実行結果を示す図である。
【0153】
具体的に説明すると、図17は、パソコン10から、複合機20の記録部202に対して、記憶部108に記憶されている任意の文書データの印刷処理指令がなされた場合(処理動作(状態)としてPCプリントが実行。図3参照。)に、この稼動時知的支援処理(ステップ711)が実行され、これにより特定された対象文書に係る検索結果を表示したものである。
【0154】
すなわち、PCプリントが実行された場合、状態ID「PRN」、今回のPCプリント処理の対象となっている対象文書アドレスに基づき、文書検索処理(ステップ1305)が実行される。その結果、今回の印刷対象となった対象文書データが、過去において印刷された日時が、図17の態様で表示される(かかる場合、図17において、アドレスおよび参照数は全て同一に表示される。)。
【0155】
図18は、今回、印刷対象となった対象文書データの印刷が実行されていた期間内に、開かれていた利用文書を表示したものである。
【0156】
例えば、今回のPCプリントは、図2のID「sid1」であり(このレコードにおいて開始日時を「2005年7月15日11時59分00秒」、終了日時を「2005年7月15日12時02分00秒」とする。)、sid1の対象文書に関連する利用文書の文書アドレスを「file://***/***/d2」「file://***/***/d3」(図4において、この利用文書の文書アドレスを利用したIDに記載の日時を、did2が「2005年7月15日11時50分00秒」、did6が「2005年7月15日12時00分00秒」、did8が「2005年7月15日12時01分00秒」とする。)とした場合、sid1に係るPCプリントの処理が実行されていた上記期間内に、「file://***/***/d2」「file://***/***/d3」に係る文書が開かれていたこととなる。したがって、これら2つの利用文書に係る所定の事項が図18の態様にしたがって表示される。
【0157】
また、図19及び図20は、ステップ707において、複合機20の回線通信部212を介して電話発呼(図3における事象「TLT」。)又は電話着信(図3における事象「TLR」。)による場合の表示例を示したものである(表示までの過程は、上記説明と同様であり、省略する。)。
【0158】
なお、図17では、PCプリントでありGIDが「1」であり(図3参照)、文書アドレスを検索条件として指定して文書検索処理(ステップ1105)が実行されるため、アドレスおよび参照数は全て同一で、日時のみが異なって表示されたが、電話発呼又は電話着呼の場合、GIDが「2」であり(図3参照)、文書アドレスを検索条件として指定しないで文書検索処理(ステップ1105)が実行されるため、図19に示す「アドレス」欄に示される対象文書アドレスは、それぞれ異なったアドレスが表示される。
【0159】
また、本実施例の情報管理システム1では、図17〜図20において表示されているアドレスはハイパーリンク形式で表示されており(ステップ1417)、操作部104を介してこれを選択すると、このアドレスに係る文書データが記憶部108から読み出され、表示部106に表示される。
【0160】
(状態テーブル登録処理)
図21は、図2に示す状態テーブル1081への登録処理のフローを示したものである。
【0161】
ステップ715において、状態テーブル登録処理が実行されたとき、パソコン10の制御部100は、先ず、状態テーブル1081に登録するためのレコードを追加し、ユニークIDを生成する。そして、この新たなレコードのIDとして、このユニークIDを登録し(ステップ2101)、次に、ステップ2103を実行する。
【0162】
ステップ2103では、ステップ707で外部装置の稼動を検知した日時、及び、ステップ713でこのステップ707で稼動が検知された外部装置の稼動終了を検知した日時を、それぞれ開始日時と終了日時として、ステップ2101による新たなレコードに登録するとともに、ステップ709で、稼動時知的支援処理(ステップ711)に先立ち、稼動が検知された外部装置から入力を受け、制御部100を構成するRAM等記憶保持しておいた状態ID、相手アドレス、対象文書アドレス及び量を、同じくステップ2101による新たなレコードに登録する処理を実行する。
【0163】
(手動知的支援処理)
図22及び図23は、手動知的支援処理のフローを示したものである。なお、図25は、手動知的新処理の実行にともないパソコン10の表示部106に表示される情報の表示態様を示した図である。
【0164】
ステップ719において、手動知的支援処理の起動が実行されたとき、この処理は開始する。なお、この処理は、図7に示すパソコンメイン処理とは並列で動作するように構成する。すなわち、ステップ719の処理は、この手動知的支援処理を起動した後、手動知的支援処理の終了を待つことなく、ステップ701の処理に移行する。
【0165】
パソコン10の制御部100は、先ず、状態テーブル1081のレコードから状態ID毎の集合を生成し、状態ID毎に集合した各レコードを開始日時順にソートする処理を実行し(ステップ2201)、この処理によって得られた結果をパソコン10の表示部106に表示する(ステップ2203)。
【0166】
ここで、ステップ2203における表示は、全状態2505が縮小表示となるように、具体的には、状態IDで示される各処理動作の名称のみが表示されるよう表示される(図25におけるPCプリントの表示態様を参照。)。
【0167】
ステップ2205では、ステップ2203の処理により表示される表示態様において、最上位に表示される状態2505(図25においてはPCプリント。)の先頭のレコード(ステップ2201において先頭にソートされたレコード)のラジオボタン2507(図25参照。)が、初期設定としてONとなるようセットする(ステップ2205)。
【0168】
手動知的支援処理が起動後(ステップ719)、ステップ2205までの手順が実行された状態で、制御部100は、利用者が、操作部104を介して操作するまで待機する(ステップ2207)。
【0169】
そして、この待機状態(ステップ2207)において、利用者が操作部104を介して指令を入力した場合、制御部100は、その指令が、展開アイコン2501(図23参照。)の押下であるか否かを判断する(ステップ2209)。
【0170】
ここで、入力された指令が、展開アイコン2501の押下である場合(ステップ2209:YES)、押下された展開アイコン2501に対応する状態2505のレコードの情報をステップ2201のソートにしたがってリスト状に表示するとともに(ステップ2211)、展開された状態2505の展開アイコン2501を、縮小アイコン2503に差し替える(ステップ2213)。
【0171】
このステップ2211およびステップ2213の処理について、図25に基づき具体的にすれば、展開アイコン2501押下(ステップ2209)が実行される以前は、PCファクス送信についても、PCプリントと同様、状態2505が展開アイコン2501をともなって表示されている(換言すれば、リスト(レコード)については非表示。)。
【0172】
この状態で、ステップ2209がPCファクス送信の展開アイコン2501に対して実行された場合(ステップ2209:YES)、状態テーブル1081で、状態IDが「FPT」と記載されているレコードが、ステップ2201でソートされた順にしたがい図25の態様で表示されるとともに(ステップ2211)、PCファクス送信に係る展開アイコン2501が縮小アイコン2503に差し替えられる(ステップ2213:「+」から「−」へとその表示が変更となる。)。なお、ステップ2213を初めて終了した時点においては、ステップ2205が有効であり、PCファクスに関連して表示されるレコードでは、何れのラジオボタン2507もOFFである。
【0173】
一方、ステップ2207による待機状態において、入力された指令が、展開アイコン2501の押下ではなく(ステップ2209:NO)、縮小アイコン2503の押下である場合(ステップ2215:YES)、図25のPCファクス送信の態様で表示されているものを、PCプリントの態様に変更する。すなわち、対応する状態2505のレコードのリスト表示を削除し(ステップ2217)、縮小アイコン2503を展開アイコン2501に差し替える(ステップ2219)。
【0174】
また、ステップ2207による待機状態において、入力された指令が、縮小アイコン2503の押下ではなく(ステップ2215:NO)、ラジオボタン2507の押下である場合(ステップ2021:YES)、所定のレコード(初期状態においては最上位の状態2505の先頭のレコード。)に対してONされているラジオボタン2507をOFFとし(ステップ2223)、利用者の操作に対応するラジオボタン2507をONにする(ステップ2225)。
【0175】
なお、ステップ2213、ステップ2219及びステップ2225を実行すると、ステップ2207に戻り、再び、利用者の操作がなされるまで待機する。
【0176】
ここで、ステップ2207による待機状態において、利用者の操作により入力された指令が、展開アイコン2501、縮小アイコン2503及びラジオボタン2507の何れの押下ではない場合(ステップ2209、ステップ2215及びステップ2221:NO)、図23に示す処理を行う。
【0177】
すなわち、パソコン10の制御部100は、利用者の操作により入力された指令が、この手動知的支援処理の終了であるか否か、具体的には、閉じるボタン2517が押下されたか否かを判断し(ステップ2301)、この条件を満足するとき(ステップ2301:YES)、処理を終了する。
【0178】
これに対し、閉じるボタン2517の押下ではない場合(ステップ2301:NO)、リスト表示ボタン2509、メモリ保存ボタン2511、全て表示ボタン2513又は全て印刷ボタン2515であるため、これら各ボタン操作に対応する処理を実行すべく、ラジオボタンONのレコード(状態ID、GID、相手先アドレス、対象文書)を読み出す(ステップ2303)。
【0179】
そして、この読み出した情報に基づき、GID検索条件設定処理(ステップ2305)、及び、文書検索処理(ステップ2307)を実行し、次に、ステップ2309を実行する。なお、このステップ2305及びステップ2307で実行される両処理は、上記稼動時知的支援処理(ステップ711)で行われるGID検索条件設定処理(ステップ1303)、及び、文書検索処理(ステップ1305)と同様であるので、その説明は省略する。
【0180】
ステップ2309では、ステップ2303を実行する原因となった利用者の操作部104を介した指令が、リスト表示ボタン2509の押下であったか否かを判断する。
【0181】
リスト表示ボタン2509の押下であった場合(ステップ2309:YES)、ステップ2307による文書検索処理の結果を用いて文書知的支援処理を起動する(ステップ2311)。なお、文書知的支援処理の詳細については図24を用いて後述する。
【0182】
これに対し、リスト表示ボタン2509の押下でない場合(ステップ2309:NO)、メモリ保存ボタン2511の押下であるか否かを判断し(ステップ2313)、この条件を満足するとき(ステップ2313:YES)、制御部100は、複合機20に対して文書検索処理(ステップ2307)によって得られた検索結果のレコードに記載の文書アドレスの文書データを、着脱メディア2301に書き込むよう指示を行いとともに、記憶部108から該当する文書データを通信部102を介して複合機20に送信する。一方、複合機20の制御部200はこの指示に応じて、通信部214を介して受信した該当する文書データを着脱メディア2101に書き込む(ステップ2315)。
【0183】
また、メモリ保存ボタン2511の押下でない場合(ステップ2313:NO)、全て表示ボタン2513の押下であるか否かを判断し(ステップ2317)、この条件を満足するとき(ステップ2317:YES)、制御部100は、文書検索処理(ステップ2307)によって得られた検索結果のレコードに記載の文書アドレスの文書データを開き、その内容を表示部106に所定の間隔、例えば、2秒間隔で順次表示する(ステップ2319)。
【0184】
また、全て表示ボタン2513の押下でない場合(ステップ2317:NO)、全て印刷ボタン2515の押下であるか否かを判断し(ステップ2317)、この条件を満足するとき(ステップ2317:YES)、制御部100は、文書検索処理(ステップ2307)によって得られた検索結果のレコードに記載の文書アドレスの文書データを、通信部102を介して複合機20に送信し、複合機20の記録部202により印刷する(ステップ2323)。
【0185】
なお、全て印刷ボタン2515の押下でない場合(ステップ2321:NO)、この押下にともなう別の処理を実行し、又は、この押下はエラーであると判断し、再び、利用者の操作がなされるまで待機する(ステップ2207)。
【0186】
また、ステップ2311、ステップ2315、ステップ2319及びステップ2323を実行し終えたときも、ステップ2207に戻り、再び、利用者からの入力がなされるまで待機する。
【0187】
図24は、ステップ2311によって起動される文書知的支援処理のフローを示したものである。なお、図26は、文書知的支援処理の実行にともないパソコン10の表示部106に表示される情報の表示態様を示した図である。
【0188】
先ず、パソコン10の制御部100は、ステップ2401では、文書検索処理(ステップ2307)によって得られた検索結果のレコードから、同一の文書アドレスであるレコードを利用して、同一文書アドレスの文書データの参照回数(事象がopenであるレコードの数)及び最終アクセス日時(日時が直近のレコードに記載の日時)を集計し(ステップ2401)、ステップ2403を実行する。
【0189】
ステップ2403では、集計結果を表示部106に図26に示す態様で表示する。その際、表示されるレコードの中で、先頭のレコードのラジオボタンをONとする(ステップ2405)。
【0190】
ここで、文書知的支援処理が起動後(ステップ2311)、ステップ2605までの手順が実行された状態で、制御部100は、利用者が、操作部104を介して操作するまで待機する(ステップ2407)。
【0191】
そして、この待機状態(ステップ2407)において、利用者が操作部104を介して指令を入力した場合、制御部100は、その指令が、ラジオボタン2601(図26参照。)の押下であるか否かを判断し(ステップ2409)、この条件を満足するとき(ステップ2409:YES)、ステップ2401を実行する。
【0192】
ステップ2407では、所定のレコード(初期状態においては先頭のレコード。)に対してONされているラジオボタン2601をOFFとし(ステップ2411)、利用者の操作に対応するラジオボタン2601をONにする(ステップ2413)。
【0193】
一方、ステップ2409の判断が、ラジオボタン2601の押下でない場合、表示ボタン2603の押下であるか否かを判断し(ステップ2415)、この条件を満足するとき(ステップ2415:YES)、ステップ2417を実行する。
【0194】
ステップ2417では、ラジオボタンONの文書アドレスの文書データを開き、これを表示部106に表示する。
【0195】
また、ステップ2415の判断が、表示ボタン2603の押下でない場合、印刷ボタン2605の押下であるか否かを判断し(ステップ2419)、この条件を満足するとき(ステップ2419:YES)、ステップ2421を実行する。
【0196】
ステップ2421では、制御部100は、ラジオボタンONの文書アドレスの文書データを記憶部108から読み出すとともに、通信部102を介して該当する文書データを複合機20に送信し、複合機20の記録部202は、これを印刷する。
【0197】
また、ステップ2419の判断が、印刷ボタン2605の押下でない場合、関連文書ボタン2607の押下であるか否かを判断し(ステップ2423)、この条件を満足するとき(ステップ2423:YES)、ステップ2425を実行する。
【0198】
ステップ2425では、文書テーブル1081から、ラジオボタン2601がONの文書アドレスの文書データが開かれていた期間(open−close間)に、事象が「open」と記載されているレコードを全て抽出する(ステップ2425)。
【0199】
図26を例として具体的に説明すると、この抽出は、文書アドレス「file://###/###/###2」に記憶される文書データは、参照回数がr2回であるから、r2回開かれていた期間があり、これら全ての期間を対象として行われる。
【0200】
なお、ラジオボタン2601がONの文書アドレスの文書データが開かれていた期間の決定に際し、利用者(図4における操作者。)の同一は考慮するように構成されている。
【0201】
そして、ステップ2425による抽出によって得られた検索結果レコードを対象として、再び、この文書知的支援処理を起動する(ステップ2427)。
【0202】
すなわち、利用者は、この文書知的支援処理の実行により、ある文書に関連した文書を、連続的に知ることができる。
【0203】
さらに、制御部100は、ステップ2423の判断が、関連文書ボタン2607の押下でない場合、閉じるボタン2609の押下であるか否かを判断し(ステップ2429)、この条件を満足するとき(ステップ2429:YES)、この文書知的支援処理(ステップ2311)を終了し、ステップ2207に戻って、利用者からの操作がなされるまで、待機する。
【0204】
一方、閉じるボタン2609の押下でないと判断したとき(ステップ2429:NO)、この押下にともなう別の処理を実行し、又は、この押下はエラーであると判断し、再び、利用者の操作がなされるまで待機する(ステップ2407)。
【0205】
なお、ステップ2413、ステップ2417、ステップ2421及びステップ2427を実行し終えたときも、ステップ2407に戻り、再び、利用者からの入力がなされるまで待機する。
【0206】
(情報管理システムによる処理2)
次に、上記のとおり構成された情報管理システム1による処理(2)について、図面を用いて説明する。なお、処理(2)は処理(1)と並列して稼動されるものである。
【0207】
図27は、パソコン10により行われる文書テーブル1083の更新のための処理手順を示したフローである。なお、このフローに示される処理(2)は、パソコン10の制御部100により行われる、より具体的には、制御部10を構成するCPUがROM等に記憶されたプログラムにしたがい実行されるものである。
【0208】
先ず、制御部100は、操作部104を介して、記憶部108に記憶されている文書データの操作がなされた、又は、複合機20の動作、具体的には、図3の「対象文書アドレス」の項目中「(パソコンにコピーした)」と記載されている処理動作(状態)の起動によって、複合機20から対象文書データがパソコン10に対して送信され、この対象文書データ新たに記憶部108に記憶された、さらに、書籍32、34の無線タグ322、324が書籍センサー30の無線タグ読取部306に読み取られ、その情報が通信部34を介してパソコン10に送信されてきた場合、その書籍センサー30からの送信に係る書籍32等を紹介しているインターネット70上のホームページ(以下、「HP」という。)が閲覧されたか否か(以下、これら操作または処理を「ファイル操作」という。)を判断する(ステップ2701)。
【0209】
ステップ2701の判断の結果、ファイル操作がなされたと判断されたとき(ステップ2701:YES)、制御部100は、文書テーブル1083に新たにレコードを追加し、このレコードにユニークなIDを生成して登録し(ステップ2703)、ステップ2705を実行する。
【0210】
なお、このステップ2701の判断の結果、この条件を満足しないとき(ステップ2701:NO)、ファイル操作が行われるまで待機する。
【0211】
ステップ2705では、ステップ2703において追加した新たなレコードに、現在の日時、文書アドレスに対象ファイルのフルパス名を、操作アプリに操作したアプリケーションを、操作者に操作者の種別を登録する。
【0212】
その後、未だ未登録の「事象」へ登録する情報の判断処理を行う(ステップ2707〜ステップ2733)。
【0213】
第1に、制御部100は、ステップ2701でなされたファイル操作が、新たな文書ファイルの記録部108への記憶(以下、「ファイル生成」という。)であったか否かを判断し(ステップ2707)、ファイル生成であるとき(ステップ2707:YES)、事象として「create」を登録する。
【0214】
一方、ファイル操作がファイル生成でない場合(ステップ2707:NO)、次に、記憶部108に記憶されている文書ファイルを開く(以下、「ファイルオープン」という。)であったか否かを判断し(ステップ2711)、この条件を満足するとき(ステップ2711:YES)、事象として「open」を登録する(ステップ2713)。
【0215】
また、ステップ2711において、条件を満足していないとき(ステップ2711:NO)、記憶部108に記憶されている文書データの更新(上書き保存)であるか否かを判断し(ステップ2715)、この条件を満足するとき(ステップ2715:YES)、事象として「update」を登録する(ステップ2713)。
【0216】
また、ステップ2715において、条件を満足していないとき(ステップ2715:NO)、記憶部108に記憶されている文書データの送信(PCファクス送信含む。)であるか否かを判断し(ステップ2719)、この条件を満足するとき(ステップ2719:YES)、事象として「send」を登録する(ステップ2721)。
【0217】
また、ステップ2719において、条件を満足していないとき(ステップ2719:NO)、記憶部108に記憶されている文書データの印刷(図3において状態「PCファクス送信」が該当。)であるか否かを判断し(ステップ2719)、この条件を満足するとき(ステップ2721:YES)、事象として「send」を登録する(ステップ2721)。
【0218】
また、ステップ2715において、条件を満足していないとき(ステップ2715:NO)、記憶部108に記憶されている文書データの印刷(複合機20の記録部202を利用。)であるか否かを判断し(ステップ2723)、この条件を満足するとき(ステップ2723:YES)、事象として「print」を登録する(ステップ2725)。
【0219】
また、ステップ2723において、条件を満足していないとき(ステップ2723:NO)、HPの閲覧であるか否かを判断し(ステップ2727)、この条件を満足するとき(ステップ2727:YES)、事象として「open」を登録する(ステップ2729)。
【0220】
さらに、ステップ2727において、条件を満足していないとき(ステップ2727:NO)、ファイルオープン(ステップ2711)又はHPの閲覧(ステップ2727)に対応した、ファイル又はHPのクローズであるか否かを判断し(ステップ2731)、この条件を満足するとき(ステップ2731:YES)、事象として「close」を登録する(ステップ2729)。
【0221】
なお、ステップ2731において、条件を満足しないとき(ステップ2731:NO)、又は、ステップ2709、ステップ2713、ステップ2717、ステップ2721、ステップ2725、ステップ2729若しくはステップ2733を終えた後、制御部100は、再び、ファイル操作がなされるまで待機する。
【0222】
以上、実施例1に係る上記説明は、主として「文書データ」を例としたが、情報管理システム1の対象足りえるデータは、「文書データ」に限られるものではなく、例えば、「画像データ」「音声データ」その他のデータ、又は、これら各種データが混在したものであっても、同一の内容(処理)を実現できる。
【0223】
(実施例2)
以下、実施例1とは異なる情報管理システムについて、具体的に説明する。
【0224】
なお、本実施例2は上記実施例1で用いていた「GID」を備えていない点、すなわち、図3において「GID」は定義されておらず、これにともない、稼動時知的支援処理及ぶ手動知的支援処理において「GID検索条件設定処理」も行わない点においてのみ実施例1と相違するものである。したがって、以下の説明では同一の構成及び処理手順については、詳細を省略し、相違する点のみを説明する(手動知的支援処理における処理手順は、稼動時知的支援処理と同様の処理が行われるため、実質的に実施例2では、稼動知的支援処理について説明する。)。
【0225】
(稼動時知的支援処理)
図28は、稼動時知的支援処理のフローを示したものである。
【0226】
図7のステップ711において、稼動時知的支援処理が実行されたとき、先ず、パソコン10の制御部100は、ステップ709において、外部装置より入力を受けた(検出した)状態ID、相手アドレス、対象文書アドレスをRAMから読み出す。そして、これらの中から操作部104を介して利用者に選択されたものを検索条件としてセットする(ステップ2801)、文書検索処理を実行する(ステップ2803)。
【0227】
図15は、文書検索処理(ステップ2803)のフローを示したものである。先ず、状態テーブル1081、文書テーブル1083のレコード、全てを検索結果レコードの初期値とする(ステップ1501)。
【0228】
次に、状態テーブル1081から特定のレコードに係る対象文書を特定すべく、先に実行したステップ2803により選択された検索条件にしたがった検索を実行する。
【0229】
すなわち、まず、ステップ1503において、検索条件として状態IDが指定されているか否かを判断し、この条件を満足しているとき(ステップ1503:YES)、状態テーブル1081から、検索条件としてセットされた状態IDに一致するレコードを、検索結果レコードとして記憶する(ステップ1505)し、ステップ1507を実行する。なお、検索条件として状態IDがセットされていないとき(ステップ1503:NO)、ステップ1505を実行することなく、ステップ1507を実行する。
【0230】
ステップ1507では、検索条件として相手アドレスが追加されているか否かを判断し、この条件を満足するとき(ステップ1507:YES)、ステップ1505により記憶された検索結果レコード等から、検索条件としてセットされた相手アドレスに一致するレコードを、検索結果レコードとして記憶し(ステップ1509)、次に、ステップ1511を実行する。なお、ステップ1507において、検索条件として相手アドレスが追加されていない場合(ステップ1507:NO)、ステップ1509を実行することなく、ステップ1511を実行する。
【0231】
ステップ1511では、検索条件として対象文書アドレスが追加されているか否かを判断する。そして、この判断の結果、対象文書アドレスがセットされていれば(ステップ1511:YES)、ステップ1505等により記憶された検索結果レコードから、検索条件としてセットされた対象文書アドレスに一致するレコードを、検索結果レコードとして記憶し(ステップ1513)、次に、ステップ1515を実行する。なお、ステップ1511において、検索条件として対象文書アドレスが追加されていない場合(ステップ1511:NO)、ステップ1513を実行することなく、ステップ1515を実行する。
【0232】
ここで、ステップ1503〜ステップ1513を実行した結果、得られる検索結果レコードについて、より詳細に説明する。
【0233】
ステップ1503、ステップ1507及びステップ1511の判断において全ての判断が「YES」である場合、検索結果レコードは、ステップ1313において記憶されたものと、最終の検索結果レコードは、同一の状態テーブル1081のレコードを有する。
【0234】
また、ステップ1503及びステップ1507の判断が「YES」で、ステップ1511の判断が「NO」である場合、検索結果レコードは、ステップ1509において記憶されたものと、最終の検索結果レコードは、同一の状態テーブル1081のレコードを有する。
【0235】
また、ステップ1503及びステップ1511の判断が「YES」で、ステップ1507の判断が「NO」である場合、検索結果レコードは、ステップ1513において記憶されたものと、最終の検索結果レコードは、同一の状態テーブル1081のレコードを有する。
【0236】
また、ステップ1503の判断が「YES」で、ステップ1507及びステップ1511の判断が「NO」である場合、検索結果レコードは、ステップ1505において記憶されたものと、最終の検索結果レコードは、同一の状態テーブル1081のレコードを有する。
【0237】
また、ステップ1503の判断が「NO」で、ステップ1507及びステップ1511の判断が「YES」である場合、検索結果レコードは、ステップ1513において記憶されたものと、最終の検索結果レコードは、同一の状態テーブル1081のレコードを有する。
【0238】
また、ステップ1503及びステップ1511の判断が「NO」で、ステップ1507の判断が「YES」である場合、検索結果レコードは、ステップ1509において記憶されたものと、最終の検索結果レコードは、同一の状態テーブル1081のレコードを有する。
【0239】
また、ステップ1503及びステップ1507の判断が「NO」で、ステップ1511の判断が「YES」である場合、検索結果レコードは、ステップ1513において記憶されたものと、最終の検索結果レコードは、同一の状態テーブル1081のレコードを有する。
【0240】
さらに、ステップ1503、ステップ1507及びステップ1511の判断において全ての判断が「NO」である場合、検索結果レコードは、ステップ1501において初期値として設定された状態テーブル1081と同一の状態テーブル1081のレコードを有する。
【0241】
ステップ1515では、ステップ1517以降の処理を行うべく、上記ステップ1503〜ステップ1513によって特定された検索結果レコードから未処理の検索結果レコードを1件読み出し、ステップ1517を実行する。
【0242】
なお、ステップ1517以降の処理については、検索結果表示処理2805を含め、上記実施例1同様であるので、詳細を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0243】
【図1】本発明の実施例における情報管理システムの構成を示した図
【図2】本発明の実施例における状態テーブルを示した図
【図3】本発明の実施例1における状態テーブルに記憶される各項目の定義を示した図
【図4】本発明の実施例における文書テーブルを示した図
【図5】本発明の実施例におけるファイル情報テーブルを示した図
【図6】本発明の実施例におけるデバイス指定テーブルを示した図
【図7】本発明の実施例におけるパソコンにより行われるメインとなる処理のフローを示す図
【図8】本発明の実施例における稼動前知的支援処理のフローを示す図
【図9】本発明の実施例における同時印刷候補検索処理のフローを示す図
【図10】本発明の実施例における事象文書検索処理のフローを示す図
【図11】本発明の実施例における同時印刷候補表示処理のフローを示す図
【図12】本発明の実施例における同時印刷候補検索処理における検索結果の表示態様を示す図
【図13】本発明の実施例1における稼動時知的支援処理のフローを示す図
【図14】本発明の実施例1におけるGID検索条件設定処理のフローを示す図
【図15】本発明の実施例における文書検索処理のフローを示す図
【図16】本発明の実施例における検索結果表示処理のフローを示す図
【図17】本発明の実施例における稼動時知的支援処理における検索結果の表示態様(状態テーブル関連)を示す図
【図18】本発明の実施例における稼動時知的支援処理における検索結果の表示態様(文書テーブル関連)を示す図
【図19】本発明の実施例における稼動時知的支援処理における検索結果の表示態様(状態テーブル関連)を示す図
【図20】本発明の実施例における稼動時知的支援処理における検索結果の表示態様(文書テーブル関連)を示す図
【図21】本発明の実施例における状態テーブル登録処理のフローを示す図
【図22】本発明の実施例における手動知的支援処理のフローを示す図
【図23】本発明の実施例における手動知的支援処理のフローを示す図
【図24】本発明の実施例における文書知的支援処理のフローを示す図
【図25】本発明の実施例における手動知的支援処理における検索結果の表示態様(状態テーブル関連)を示す図
【図26】本発明の実施例における手動知的支援処理における検索結果の表示態様(文書テーブル関連)を示す図
【図27】本発明の実施例における文書テーブル更新処理のフローを示す図
【図28】本発明の実施例2における稼動時知的支援処理のフローを示す図
【符号の説明】
【0244】
10 パソコン(情報処理装置)
108 記憶部(第2記憶手段)
1081 状態テーブル
1083 文書テーブル(第1記憶手段)
20 複合機(外部装置)
50 ネットワーク回線
60 電話回線
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の利用データを記憶する第2記憶手段と、
前記第2記憶手段に記憶された前記利用データを利用する一又は複数の利用手段と、
前記利用手段により前記利用データが利用された利用時刻と、該利用データを特定する利用データ特定情報と、該利用データに対して施した処理動作を特定する処理特定情報と、を特定するための特定手段と、
前記特定手段により特定した前記利用時刻と、前記利用データ特定情報と、前記処理特定情報と、を関係付けて記憶する第1記憶手段と、
前記第1記憶手段から、前記利用手段により利用対象となった一の利用データを特定する前記利用データ特定情報と同一の前記利用データ特定情報を抽出する第1抽出手段と、 前記第1抽出手段により抽出された前記利用データ特定情報に関係付けられた前記処理特定情報を前記処理動作種毎に選択抽出する第2抽出手段と、
前記第2抽出手段により抽出した前記処理特定情報と同一の前記処理特定情報を、前記第1記憶手段から前記処理動作種毎に抽出する第3抽出手段と、
前記第2抽出手段により抽出された前記処理特定情報に関係付けられた前記利用時刻に、第1所定期間を加えた期間、及び、該利用時刻から第2所定期間遡及した期間を付加した期間内に、前記第3抽出手段により抽出した前記処理特定情報に関係付けられた前記利用時刻が含まれるとき、前記第3抽出手段により抽出した前記利用時刻に関係付けられた前記利用データ特定情報により特定される利用データを、前記一の利用データに関連するものとして関連を付与する関連付与手段と、を含むことを特徴とする情報管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報管理装置と、
前記情報管理装置と通信可能に接続され、予め定められた処理を実行する第2出力手段を備えた外部装置を含む情報管理システムであって、
前記情報管理装置は、
前記第2出力手段が前記利用データを出力した際、前記関連付与手段により、該利用データに対して関連が付与された前記利用データを出力する第1出力手段を備えていることを特徴とする情報管理システム。
【請求項3】
前記情報管理装置において、
前記第1出力手段によって出力される前記利用データは、該利用データを特定し、且つ、アクセス可能なアドレス情報として出力され、該アドレス情報の選択に従い、該アドレス情報により示される利用データを出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
コンピュータを、
複数の利用データを記憶する第2記憶手段と、
前記第2記憶手段に記憶された前記利用データを利用する一又は複数の利用手段と、
前記利用手段により前記利用データが利用された利用時刻と、該利用データを特定する利用データ特定情報と、該利用データに対して施した処理動作を特定する処理特定情報と、を特定するための特定手段と、
前記特定手段により特定した前記利用時刻と、前記利用データ特定情報と、前記処理特定情報と、を関係付けて記憶する第1記憶手段と、
前記第1記憶手段から、前記利用手段により利用対象となった一の利用データを特定する前記利用データ特定情報と同一の前記利用データ特定情報を抽出する第1抽出手段と、 前記第1抽出手段により抽出された前記利用データ特定情報に関係付けられた前記処理特定情報を前記処理動作種毎に選択抽出する第2抽出手段と、
前記第2抽出手段により抽出した前記処理特定情報と同一の前記処理特定情報を、前記第1記憶手段から前記処理動作種毎に抽出する第3抽出手段と、
前記第2抽出手段により抽出された前記処理特定情報に関係付けられた前記利用時刻に、第1所定期間を加えた期間、及び、該利用時刻から第2所定期間遡及した期間を付加した期間内に、前記第3抽出手段により抽出した前記処理特定情報に関係付けられた前記利用時刻が含まれるとき、前記第3抽出手段により抽出した前記利用時刻に関係付けられた前記利用データ特定情報により特定される利用データを、前記一の利用データに関連するものとして関連を付与する関連付与手段と、して機能させるコンピュータ読み取り可能なプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2007−104094(P2007−104094A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−288540(P2005−288540)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】