説明

情報表示方法、情報表示プログラム、および情報表示装置

【課題】 電子ペーパーなど自由なスクロールがし難い端末でも、端末側の画面サイズと資料の画像特徴を基に、資料の拡大表示を可能とする情報表示技術を提供する。
【解決手段】
資料を表示する情報表示装置を備えた会議システムにおいて、資料中のフォントサイズ情報に基づいて拡大率を決定し、該拡大率に従って資料の対象ページを分割した拡大画像を生成し、情報表示装置の解像度に合わせて該解像度から規定の範囲内で、縦方向と横方向にそれぞれ前記拡大画像を走査し、各走査したライン中の色の変化度数が最も少ない走査ラインを拡大画像の境界とし、拡大画像の分割領域を含むページ全体を表示し、拡大画像の分割領域のデータを情報表示装置に送信することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示方法、情報表示プログラム、および情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、紙による資料配布にかわって、PC(Personal Computer)や専用端末で資料を共有する会議システムが提案されている。このような会議システムは、主に司会者や資料説明者が使用するサーバと各参加者が使用する会議用の端末を備えている。
【0003】
サーバは、端末への資料配布や表示ページの指示、プロジェクタへの資料表示を行い、端末は、サーバに指定された資料の表示を行う。そして、サーバと端末は同じ資料の同じページをそれぞれの画面に表示する構成となっている。
【0004】
この時、サーバは、プロジェクタなどを介して大きな画面に資料をスクリーンに表示するのに対して、端末はPCのLCDモニタや専用端末の電子ペーパーなど比較的小さな画面に表示することが多い。サーバ側はプロジェクタで大画面に表示するために、比較的文字などが小さい資料でも読むことができるのに対して、端末側では画面サイズや解像度が低くいために、文字や情報が小さくて読めないケースがある。
【0005】
一般の会議システムでは、サーバ側で拡大した資料を端末でも拡大表示する方法が用いられている。しかし、端末で文字の判読に十分な大きさまで拡大すると、サーバ側では資料が大きくなり過ぎて読みづらくなるという問題を抱える。
【0006】
また、サーバ側とは無関係に、端末側で資料を拡大表示して、上下左右、自由にスクロール操作するような方法がある。しかし、近年普及が進んでいる電子ペーパーでは、LCD(Liquid Crystal Display)モニタなどに比べて書き換え速度が低速(数百ms〜数秒)となるため、端末の操作者が資料を拡大して上下左右にスクロール操作するような使い方には適さない。また、端末のユーザが資料を自由に上下左右に拡大スクロールしてしまうと、資料発表者の意図とは異なる場所が表示されたりして、会議がスムーズに進行されない可能性もある。
【0007】
こうした問題に対し、サーバ側で資料の一部領域を指定して、その部分のみを端末側で拡大表示する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−104210号公報
【特許文献2】特開2009−194478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、これらの従来技術では、ユーザ(資料の発表者)が、拡大する領域を指定したり、予め資料の作成者が拡大可能な領域を定めておく必要がある。
【0010】
そこで、本発明では、電子ペーパーなど自由なスクロールがし難い端末であっても、端末側の画面サイズと資料の画像特徴を基に、資料の拡大表示を可能とする情報表示技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一つの態様は、資料を表示する情報表示装置を備えた会議システムの情報表示方法であって、コンピュータが、前記資料中のフォントサイズ情報に基づいて拡大率を決定し、該拡大率に従って前記資料の対象ページを分割した拡大画像を生成する拡大画像生成手順と、前記情報表示装置の解像度に合わせて該解像度から規定の範囲内で、縦方向と横方向にそれぞれ前記拡大画像を走査し、各走査したライン中の色の変化度数が最も少ない走査ラインを前記拡大画像の分割領域の境界とする拡大画像分割手順と、前記拡大画像の分割領域を含むページ全体を表示する画像表示手順と、前記拡大画像の分割領域のデータを前記情報表示装置に送信する拡大画像送信手順と、を実行することを特徴とする情報表示方法に関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電子ペーパーなど自由なスクロールが難しい情報表示装置においても、ユーザが拡大する場所を指定したり、資料作成者が予め拡大可能な領域を定める、などの手間をとらずに、自動的に資料を情報表示装置側で見やすく拡大表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態になる会議システムの一基本構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態になる会議システムのハードウエア構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態になる会議システムの機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態になる拡大画像分割の仕組みを説明する図(分割画像毎に走査)図である。
【図5】本発明の実施の形態になる画素の色度合いによる拡大画像の分割領域の判断例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態になる各分割画像間のサイズを揃える方法を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態になるサーバにおける拡大画像分割の全体フローを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態になる拡大画像分割処理の詳細フローを示す図である。
【図9】本発明の実施の形態になる会議端末における拡大画像の表示フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の実施例では、会議システムは、とくに、同一の会場内において、無線通信のネットワークに接続するサーバと一つ以上の端末を備えることを想定している。そして、サーバが拡大画面の作成を行い、一つ以上の端末に該拡大画面を受配信して表示させる構成としている。
【0015】
なお、本発明の会議システムは、上述した構成に限定されるものではなく、一つ以上の情報表示装置を備え、いずれかの装置にサーバの機能を持たせ、他の装置に端末としての機能を持たせる構成であっても良い。また、ネットワークは無線通信に限らず有線であっても良い。
【0016】
図1は、本発明の会議システムの一基本構成を示す。本会議システムは、会議資料などの情報が格納された記憶装置10を備えたサーバ(または、PC)1と、会議場に設置された一つ以上の会議端末(以降、単に端末という)2を有する。サーバ1は、会議資料のデータをプロジェクタ30によってスクリーンに拡大表示するとともに、同時に、無線通信3によって一つ以上の端末2に会議資料のデータを送信し、端末2において、スクリーンに表示されている画面と同一の会議資料を表示させる。
【0017】
とくに、本会議システムは、サーバ1の表示画面をそのままとし、その表示画面の一部分(例えば、分割画面A11)を端末2に拡大表示させることを特徴とする。
【0018】
拡大表示した領域は、サーバ1の表示画面で分かるように表示され、また、拡大表示する領域は、文字などが重ならない部分で見やく分割される。
【0019】
以上、本発明によって、電子ペーパーなど自由なスクロールがし難い端末においても、ユーザが拡大する場所を指定したり、資料作成者が予め拡大可能な領域を定める、などの手間をとらずに、自動的に資料を端末側で見やすく拡大表示することが可能となる。
【0020】
図2は、本発明の会議システムのハードウエア構成を示す。図2(a)は、サーバのハードウエア構成を、図2(b)は、端末のハードウエア構成を示している。
【0021】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit )101,RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、記憶部(HDD:Hard Disk Drive 等の記憶装置)104、媒体読取部105、入力部106、出力部107、および無線通信部108等を有しており、これらはバス109により接続されている。
【0022】
ROM103には、プログラムが格納され、記憶部104には、会議資料が格納されている。また、媒体読取部105は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory )やDVD(Digital Versatile Disk)、あるいはUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体に書込みまたは読込みを行うものである。
【0023】
入力部106は、マウスやキーボード等の入力装置であり、出力部107は、液晶等の表示装置、プリンタ装置、プロジェクタ等に処理データを出力する。無線通信部108は、端末2と無線通信によって会議資料の配布を行う。
【0024】
そして、サーバ1は、ROM103や記憶部104等に格納されたプログラムを装置起動時にRAM102に展開し、CPU101が実行することによって各種の機能を実現する。
【0025】
一方、端末2は、CPU201、RAM202、ROM203、記憶部204、入力部206、出力部207、および無線通信部208を有しており、これらはバス209により接続されている。記憶部204としては、例えば、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置を用いられる。また、入力部206は、端末2に入力を行うための入力装置であり、例えば、矢印ボタンやOKボタン等の簡易型の入力装置を有する。出力部207は、電子ペーパー、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等の表示装置やプリンタである。
【0026】
さらに、無線通信部208は、サーバ1との通信を行い、拡大表示など加工されたデータをサーバ1から取得する。
【0027】
そして、端末2は、ROM203や記憶部204等に格納されたプログラムをRAM202に展開し、CPU201が実行することによって各種の機能を実現する。
【0028】
図3は、本発明の会議システムの機能ブロック図である。会議システムは、無線通信で接続されたサーバ1と複数の端末2とを備える。サーバ1は、拡大画像生成部11、拡大画像分割部12、拡大画像送信部13、および画像表示部14を有し、また、端末2は、拡大画像受信部21および拡大画像表示部22を有する。
【0029】
拡大画像生成部11は、会議システムのサーバ1で表示中の資料の拡大画像を生成する。資料の拡大率は、説明者が指定した拡大部分に関し、資料中のフォントサイズの平均値や最小値に基づいて、端末2側の表示において、見やすく規定のサイズになるように拡大するものである。
【0030】
拡大画像分割部12は、拡大画像を端末の画面の解像度(例えば、1024x768など)に合わせて分割画像を作る。この時、分割画像の境界に文字など資料中の情報が重ならないように分割する。具体的には、端末2の画面解像度から規定の範囲内(例えば、−10〜0画素)で、縦座標や横座標のライン毎に走査し、そのライン中の色の変化頻度(または割合)が最も少ないライン(文字などの情報が少ないライン)を抽出して分割する。
【0031】
走査する範囲は、分割画像の領域内だけでもいいし、資料全体でもよい。分割画像の領域内のみで走査した場合は、その範囲内でもっとも見やすい領域(拡大画像の境界と資料中の文字などが重ならない)で分割することができる。但し、この場合、隣り合わせた分割画像において、縦方向も横方向も分割画像の画素数が異なるなど、分割領域の大きさがマチマチとなる可能性がある。
【0032】
これに対し、資料全体で走査した場合、隣り合わせた分割画像と分割領域の大きさがそろう(縦方向もしくは、横方向の画素数が揃う)ので、端末2で分割画像を順番に表示した際に、その遷移が自然に見える効果がある。
【0033】
拡大画像送信部13は、会議システムのサーバ1から端末2へ分割画像を送信する。送信方法は、分割画像そのものを送信してもよいし、元の資料の拡大率と分割画像に対応する座標情報(分割画像の境界となる縦座標と横座標)を送信するのでもよい。
【0034】
画像表示部14は、会議システムのサーバ1の表示画面に資料の対象ページを表示するもので、さらに、端末2に拡大表示させるための複数の分割画像の領域を示す分割画像表示部15を有する。好適には、分割画像に相当する領域を枠線で囲う、または、透過色で塗りつぶすなどして、現在の拡大表示がどの箇所であるかを一目で分かるような表示とするとよい。
【0035】
拡大画像受信部21は、端末2において、サーバ1の拡大画像送信部13が送信した分割画像の受信処理を行うものである。
【0036】
また、拡大画像表示部22は、拡大画像受信部21によって受信した分割画像を、端末2の表示装置に表示処理を行う。
【0037】
図4は、本発明の拡大画像分割の仕組みを説明する概念図である。
【0038】
会議システムにおいて、サーバ1において、端末2での資料の拡大表示を指示すると、サーバ1は拡大画像生成部11を呼び出して、現在表示している資料など拡大対象の資料の拡大画像を生成してRAM102に保管する。サーバ1の使用者が画像の拡大率を指定するか、または、資料中のフォントサイズの平均値や最小値を求め、予め端末2で想定しているフォントサイズになるように拡大率を決定する。
【0039】
拡大画像生成部11によって生成された拡大画像を基に、図4に示すように、サーバ1の拡大画像分割部12は、拡大画像を端末2の画面解像度に応じて分割する。この時、分割画像の境界になるべく文字などの情報が重ならないような分割画像50とする。端末2の画面解像度にしたがい、例えば、10画素分など規定の範囲内で、縦方向(y軸)と横方向(x軸)にそれぞれ走査ラインa及び走査ラインbを走査して、各走査ラインの最も色の変化度合いの最も少ないラインを境界とし、修正分割画像51(図中、点線)を得る。
【0040】
分割画像50の境界を決定する色の変化度合いは、各走査ライン中の隣り合った画素の色変化の回数、その絶対量の総和、および絶対量の画素数に対する平均値などを用いるとよい。文字などの情報が含まれている走査ラインでは、各画素で色が変化する可能性が高く、色の変化度合いも高くなる。また、空白や、表の仕切りなどがある場合は、各画素の色の変化が少なく、色の変化度合いも低くなる。以上の処理を、拡大画像全体に対して繰り返し実行して、拡大画像全体の分割画像を定める。
【0041】
図5は、本発明の画素の色度合いによる拡大画像の分割領域の判断例を示す。
【0042】
図5に示す例では、縦方向にラインを走査して、各画素の色の変化頻度をカウントすると、A〜Eのラインにおける色変化頻度は、A:2回、B:10回、C:2回、D:0回、E:1回が得られる。その結果、最も変化頻度の少ないDのラインが分割領域として決定される。
【0043】
図6は、本発明の各分割画像間のサイズを揃える方法を説明する図である。図6(a)は、個々の分割画像毎にライン走査した場合のサイズ変更を示し、図6(b)は、ページ画面全体に渡って横方向にライン走査した場合のサイズ変更を示している。
【0044】
図6(a)に示すように、個々の分割領域毎に、端末2の画面解像度に合わせて分割を行うと、隣り合った分割領域で、縦横のサイズが不揃いとなり(例えば、分割画像A11/A21間の幅サイズの不揃い)、分割した領域を順番に端末2に表示すると、画面サイズが縦横に変化して見にくくなる。
【0045】
そこで、図6(b)では、画像を分割する際に、縦横のどちらか一方向について、画像全体に対して、色の変化度合いを評価し、その方向については、各分割のサイズが揃うようにした。なお、本実施例では、横方向(x軸方向)にラインを走査させた場合について示している。本発明の適用によって、図6(b)のように、分割画面の横方向のサイズの不揃いを解消することができる。
【0046】
図7は、本発明のサーバにおける拡大画像分割の全体フローを示す。図7のフローは、サーバ1における拡大画像を分割する際の全体の概略フローを示している。
【0047】
まず、ステップS11において、拡大画像生成部11は、端末2の画面サイズのデータに基づいて、分割画像の領域(図4における実線)を決定する。
【0048】
ステップS12において、拡大画像分割部12は、分割画像の領域に規定の画素数分(例えば、−10〜0画素)の範囲(図4における点線)を設定し、ステップS13において、ステップS12で設定された分割画像の範囲内で、縦方向と横方向に走査して画像(走査ライン)を取得する。
【0049】
つぎに、拡大画像分割部12は、ステップS14において、走査ラインの内、隣り合った画素の色の変化の頻度が最も少ない(回数/画素数が小さい)走査ラインを、画像領域の分割位置として決定する。
【0050】
そして、ステップS15において、画像表示部14は、決定した分割画像を含む対象ページ全体を表示する。なお、分割画像の表示は、資料のページ画像上に、分割領域の境界を表す境界線を表示、または、現在、表示されている前記分割領域を透過色で塗りつぶして表示するとよい。
【0051】
さらに、ステップS16において、拡大画像送信部13は、拡大画像の分割領域のデータを端末2に送信する。なお、拡大画像分割部12が分割した拡大画像のデータとして、拡大率と座標情報とを端末2に送信するのでもよい。
【0052】
図8は、本発明の拡大画像分割処理の詳細フローを示す。
【0053】
まず、ステップS21において、端末2の解像度(x方向の解像度:x_max、y方向の解像度:y_max)を取得する。つぎに、ステップS22において、対象とする分割画像の始点位置を設定する(x=0、y=0)。
【0054】
また、ステップS23において、分割画像の走査範囲の始点を以下のように設定する。
x_scan=x+x_max−scan_range
y_scan=y+y_max−scan_range
ここで、scan_rangeは、端末2の解像度に基づいて、例えば、10画素分が設定される。
【0055】
そして、ステップS24において、x方向のライン走査について、分割画像領域の最大幅まで走査したか否かを判定する(x_scan<x+x_max?)。
【0056】
分割画像領域の最大幅までのx方向の走査が完了していなければ、つぎに、ステップS25において、現在の走査位置座標(x_scan,y)における色の変化度合いを評価し、ステップS26において、つぎの走査位置にライン走査をシフトする(x_scan++)。
【0057】
ここで、色の変化度合いの評価において、色の変化度数として、色の変化の回数、または色の変化量の総和、または色の変化量の平均値を用いてもよい。
【0058】
一方、ステップS24で、分割画像領域の最大幅までのx方向の走査が完了(scan_rangeの画素が0となる)していれば、ステップS27に移り、y方向のライン走査について、分割画像領域の最大幅まで走査したか否かを判定する(y_scan<y+y_max?)。
【0059】
分割画像領域の最大幅までのy方向の走査が完了していなければ、つぎに、ステップS28において、現在の走査位置座標(x,y_scan)における色の変化度合いを評価し、ステップS29において、つぎの走査位置にライン走査を1画素分シフトさせる(y_scan++)。
【0060】
また、ステップS27で、分割画像領域の最大幅までのy方向の走査が完了していれば、拡大画像の分割画像処理が終了となる。以上、図8のフローによって、拡大画像の一つ分の分割処理がなされる。
【0061】
なお、図示していないが、複数の分割画像の処理に関しても、順次、つぎの分割画像は、本フローで決定された分割画像の分割位置から開始し、同様に、上述した一連の処理を繰り返すことで実現される。
【0062】
本実施例により、会議システムで使用する資料に関し、資料ページ内の拡大したい部分の分割画像が自動的に作成される。
【0063】
図9は、本発明の会議端末における拡大画像の表示フローを示す。
【0064】
ステップS31において、端末2の拡大画像受信部21は、無線通信3を介してサーバ1が送信した拡大画像のデータを受信する。そして、ステップS32において、拡大画像表示部22は、受信したデータをもとに拡大された分割画像を画面に表示する。なお、サーバ1から拡大率と座標情報のみを受信した場合は、端末2で資料の指定ページを拡大して、指定された座標の画像を表示する。
【0065】
以上、これまで述べてきた実施例では、サーバと一つ以上の端末からなる構成を示したが、拡大画像生成部11と拡大画像分割部12、拡大画像送信部13、画像表示部14、拡大画像受信部21、拡大画像表示部22は、一つの端末内に構成することも可能である.
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、サーバと端末からなる会議システムにおいて、サーバの会議資料を端末に表示する情報表示装置に適用される。
【符号の説明】
【0067】
1 サーバ(PC)
2 会議端末(端末)
3 無線通信
10 記憶装置
11 拡大画像生成部
12 拡大画像分割部
13 拡大画像送信部
14 画像表示部
15 分割領域表示部
21 拡大画像受信部
22 拡大画像表示部
30 プロジェクタ
50 分割画像
51 修正分割画像
101、201 CPU
102、202 RAM
103、203 ROM
104、204 記憶部
105 媒体読取部
106、206 入力部
107、207 出力部
108、208 無線通信部
109、209 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
資料を表示する情報表示装置を備えた会議システムの情報表示方法であって、
コンピュータが、
前記資料中のフォントサイズ情報に基づいて拡大率を決定し、該拡大率に従って前記資料の対象ページを分割した拡大画像を生成する拡大画像生成手順と、
前記情報表示装置の解像度に合わせて該解像度から規定の範囲内で、縦方向と横方向にそれぞれ前記拡大画像を走査し、各走査したライン中の色の変化度数が最も少ない走査ラインを前記拡大画像の分割領域の境界とする拡大画像分割手順と、
前記拡大画像の分割領域を含むページ全体を表示する画像表示手順と、
前記拡大画像の分割領域のデータを前記情報表示装置に送信する拡大画像送信手順と、を実行することを特徴とする情報表示方法。
【請求項2】
前記画像表示手順は、さらに、前記資料の画像上に、前記分割領域の境界を表す境界線を表示、または、現在、表示されている前記分割領域を透過色で塗りつぶして表示することを特徴とする請求項1に記載の情報表示方法。
【請求項3】
前記拡大画像分割手順は、前記拡大画像を表示する装置の解像度に合わせて分割する際に、縦方向もしくは横方向のどちらか一方については、拡大画像のページ全体を走査し、他の方向については前記装置の解像度から規定の範囲内で走査して、各走査したライン中の色の変化度数を計上し、最も変化度数が少ない走査ラインを拡大画像の境界とすることを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示方法。
【請求項4】
前記拡大画像分割手順は、前記色の変化度数として、色の変化の回数、または色の変化量の総和、または色の変化量の平均値を用いることを特徴とする請求項3に記載の情報表示方法。
【請求項5】
前記拡大画像送信手順は、拡大画像分割部が分割した拡大画像のデータとして、拡大率と座標情報を前記情報表示装置に送信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の情報表示方法。
【請求項6】
資料を表示する情報表示装置を備えた会議システムの情報表示方法であって、
コンピュータが、
さらに、前記拡大画像のデータを受信する拡大画像受信手順と、
前記拡大画像を表示する拡大画像表示手順と、を実行することを特徴とする請求項1に記載の情報表示方法。
【請求項7】
資料を表示する情報表示装置を備えた会議システムの情報表示プログラムであって、
コンピュータに、
前記資料中のフォントサイズ情報に基づいて拡大率を決定し、該拡大率に従って前記資料の対象ページを分割した拡大画像を生成する拡大画像生成手順と、
前記情報表示装置の解像度に合わせて該解像度から規定の範囲内で、縦方向と横方向にそれぞれ前記拡大画像を走査し、各走査したライン中の色の変化度数が最も少ない走査ラインを前記拡大画像の分割領域の境界とする拡大画像分割手順と、
前記拡大画像の分割領域を含むページ全体を表示する画像表示手順と、
前記拡大画像の分割領域のデータを前記情報表示装置に送信する拡大画像送信手順と、を実行させる情報表示プログラム。
【請求項8】
会議システムにおいて資料を表示する情報表示装置であって、
前記資料中のフォントサイズ情報に基づいて拡大率を決定し、該拡大率に従って前記資料の対象ページを分割した拡大画像を生成する拡大画像生成部と、
前記情報表示装置の解像度に合わせて該解像度から規定の範囲内で、縦方向と横方向にそれぞれ前記拡大画像を走査し、各走査したライン中の色の変化度数が最も少ない走査ラインを前記拡大画像の分割領域の境界とする拡大画像分割部と、
前記拡大画像の分割領域を含むページ全体を表示する画像表示部と、
前記拡大画像の分割領域のデータを前記情報表示装置に送信する拡大画像送信部と、を有することを特徴とする情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−150702(P2012−150702A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9772(P2011−9772)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】