説明

情報記録媒体、データの記録/再生方法及び記録/再生装置

少なくとも一つの情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体、データを記録/再生する方法及び装置が開示されている。
この開示された情報記録媒体は、少なくとも一つの情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体において、少なくとも一つの情報保存層それぞれは、リードイン領域、ユーザデータを含むユーザデータ領域及びリードアウト領域を備え、リードイン領域及びリードアウト領域の位置が所定の固定位置に配置されており、記録媒体上に記録されたユーザデータが記録媒体の正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域にはユーザデータ以外のデータが記録されることを特徴とする。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は少なくとも一つの情報保存層を持ち、他の種類の情報記録媒体との一貫性を考慮して、各情報保存層のリードイン領域、リードアウト領域及びユーザデータ領域のレイアウト構造が定められた再生専用の情報記録媒体、データの記録/再生方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に情報記録媒体は、非接触式で情報を記録/再生する光ピックアップ装置の情報記録媒体として広く採用され、情報記録媒体の一種である光ディスクは、情報記録容量によって、コンパクトディスク(CD)、デジタル多機能ディスク(DVD)に区分される。そして、記録、消去及び再生が可能な光ディスクには、650MB CD−R、CD−RW、4.7GB DVD+RWなどがある。さらに記録容量が20GB以上のHD−DVDも開発されている。
【0003】
このように情報記録媒体は、益々記録容量が増加する方向に開発されつつある。記録容量を増加させる方法には、代表的に記録光源の波長を短波長化し、対物レンズの開口数を高開口数化する方法がある。その他に、情報保存層を複数層で構成する方法がある。複数層の情報保存層を持つDVD−ROMについて、特許文献1に開示されている。
【0004】
米国特許US5,881,032号明細書に開示された2層情報保存層を持つディスクのセクターアドレス構造が図1Aに図示されている。このディスクには、第1情報保存層L1及び第2情報保存層L2が備わり、各情報保存層には、リードイン領域1a、2a及びリードアウト1b、2bが備わる。前記第1情報保存層L1では、ディスク内周Rinから外周Rout方向に行くほどセクターアドレスXが増加し、第2情報保存層L2では、ディスク外周Routからディスク内周Rinへ行くほどセクターアドレスX’が増加する。
【0005】
一方、2層以上の情報保存層を持つ複数層光ディスクは、ディスクに記録された情報を再生する方向によって、OTP(オポジットトラックパス)とPTP(パラレルトラックパス)とに分けられる。OTPは、図1Bに示すように、前記第1情報保存層L1の内周Rinから外周Rout方向へ再生が行われ、次いで、第2情報保存層L2の外周Routから内周Rin方向へ再生が行われる。言い換えれば、OTPは、トラックスパイラル方向が各情報保存層ごとに交互に逆方向に形成される類型をいう。また、図1Cは、OTPの場合に第1ないし第4情報保存層L1、L2、L3、L4を持つ複数層光ディスクを図示したものである。ここで、前記第1ないし第4情報保存層L1、L2、L3、L4にはディスクの内周領域と外周領域とに交互に第1ないし第4リードイン領域1a、2a、3a、4aと第1ないし第4リードアウト領域1b、2b、3b、4bとが備わる。このような4層光ディスクの再生方向を見れば、第1情報保存層L1の内周Rinから外周Routに、次いで、第2情報保存層L2の外周Routから内周Rinに、第3情報保存層L3の内周Rinから外周Routに、第4情報保存層L4の外周Routから内周Rinに再生される。
【0006】
図2は、PTP類型の2層光ディスクを図示したものであり、第1情報保存層L1の内周Rinから外周Rout方向に情報が再生され、次いで、第2情報保存層L2の外周から内周側に情報が再生される。言い換えれば、トラックスパイラル方向が各情報保存層ごとに同一に形成される類型をいう。ここで、前記第1情報保存層L1の内周側に第1リードイン領域1aが、外周側に第1リードアウト領域1bが備わり、前記第2情報保存層L2の内周側に第2リードイン領域2aが、外周側に第2リードアウト領域2bが備わる。
【0007】
第1ないし第4リードイン領域1a、2a、3a、4aとリードアウト領域1b、2b、3b、4bとは、ディスクに関する情報を含む。記録可能なディスクの場合、第1ないし第4リードイン領域及びリードアウト領域1aないし4bには、記録に関連した色々な条件が共に記録される。したがって、これらリードイン領域及びリードアウト領域に記録された情報を再生して初めてユーザデータを正常に記録または再生できる。
【0008】
このような複数層の情報記録媒体に記すべき情報の容量が、複数層の情報保存層全体的に使用可能な情報容量に比べて少ない時、前記複数層の情報保存層のうち少なくとも一つの情報保存層に一部の残り空間が生じる。
【0009】
このようにデータが記録されていない領域をどう処理するかが、色々な種類の情報記録媒体に対して統一的であり、かつ一貫性のあるように定められる必要がある。参考までに、図3Aは、記録可能な1層情報記録媒体であり、図3Bは、記録可能な2層情報記録媒体であり、リードイン領域、リードアウト領域及びユーザデータ領域の位置または容量が固定されている。
【0010】
一方、図4に示すように、第1情報保存層L1のデータ領域全体にわたって情報が記録され、第2情報保存層L2のデータ領域の一部に情報が記録される。ここで、光が第1情報保存層及び第2情報保存層を通過する時、第1情報保存層では記録された部分L1Rを通過し、第2情報保存層では情報が記録されていない部分L2Nを通過するか、第1及び第2情報保存層の両側で情報が記録された部分L1R、L2Rを通過する場合がある。このように、光が通過する領域の再生条件が異なれば、再生特性に影響を及ぼす恐れがある。
【0011】
前記のように情報記録媒体のレイアウトを定める時、他種の情報記録媒体との一貫性及び統一性を考慮して、複数層の情報保存層に対する再生特性を考慮する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、前記した問題点を鑑みてなされたものであり、正規容量より少ないユーザデータが記録される時、リードイン領域、ユーザデータ領域及びリードアウト領域のレイアウト構造が規定された情報記録媒体、この情報記録媒体に/からデータを記録/再生する方法及び装置を提供するところに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記した目的を達成するために、本発明による情報記録媒体は、少なくとも一つの情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体において、少なくとも一つの情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体において、前記少なくとも一つの情報保存層それぞれは、リードイン領域、ユーザデータを含むユーザデータ領域及びリードアウト領域を備え、前記リードイン領域及びリードアウト領域の位置が所定の固定位置に配置されており、前記記録媒体上に記録されたユーザデータが記録媒体の正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域にはユーザデータ以外のデータが記録されることを特徴とする。
【0014】
前記情報保存層が複数層の記録層を持ち、データが順次に記録され、記録されて残った領域はユーザデータが最後に記録された記録層にあることを特徴とする。
【0015】
前記ユーザデータが記録されて残った領域に、ダミーデータが記録される。
【0016】
前記ユーザデータが記録されて残った領域に、ユーザデータの記録終了位置情報が記録されることが望ましい。
【0017】
前記した目的を達成するために、本発明による情報記録媒体は、少なくとも一つの情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体において、前記少なくとも一つの情報保存層それぞれは、リードイン領域、ユーザデータを含むユーザデータ領域及びリードアウト領域を備え、前記リードイン領域及びリードアウト領域の位置が所定の固定位置に配置されており、記録媒体に記録されたユーザデータが正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域がミラー領域として維持されることを特徴とする。
【0018】
前記した目的を達成するために、本発明による情報記録媒体は、複数の情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体において、前記複数の情報保存層それぞれは、リードイン領域、ユーザデータを含むユーザデータ領域及びリードアウト領域を備え、記録媒体に記録されたユーザデータが正規容量より少なく記録される時、前記複数の情報保存層のうち再生順序上最後の情報保存層にあるリードアウト領域の位置が可変的になり、残りの他のリードイン領域及び/またはリードアウト領域の位置が対応する所定領域に固定されることを特徴とする。
【0019】
前記した目的を達成するために、本発明による方法は、少なくとも一つの情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体に/からデータを記録/再生する方法において、前記少なくとも一つの情報保存層それぞれは、リードイン領域、ユーザデータ領域及びリードアウト領域を備え、前記リードイン領域とリードアウト領域との位置及び容量を固定させるステップと、前記記録媒体に記録されたユーザデータが正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域にユーザデータ以外のデータを記録するか、ミラー領域に維持させるステップと、を含むことを特徴とする。
【0020】
前記した目的を達成するために、本発明による装置は、リードイン領域、ユーザデータ領域及びリードアウト領域を備える一つ以上の記録層を持つ再生専用情報記録媒体に/からデータを記録/再生する装置を提供する。前記情報記録媒体にビームを照射し、前記情報記録媒体から反射されたビームを受光するピックアップと、前記情報記録媒体で反射されたビームを前記ピックアップを通じて受けて信号処理する記録/再生信号処理部と、前記リードイン領域とリードアウト領域との所定の固定位置及び固定容量を伝送させ、記録媒体に記録されたユーザデータが正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域にユーザデータ以外のデータを記録するか、ミラー領域として維持されるようにピックアップを制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【0021】
本発明の付加的な側面及び/または長所は、後述する説明で部分的に記述され、一部は詳細な説明から明確になるか、または本発明の実施により習得される。
【発明の効果】
【0022】
本発明による情報記録媒体は、再生専用の情報記録媒体に対する物理的レイアウトを提供する。本発明による情報記録媒体は、リードイン領域、データ領域及びリードアウト領域を備える少なくとも一つの情報保存層を備え、正規容量より少ないデータを記録する場合にデータが記録されて残った領域に対するレイアウトを提示することによって、他の種類の情報記録媒体との一貫性及び再生条件の統一化を達成する。
【0023】
本発明のいくつかの実施形態が図示されて説明されたが、当業者によって本発明の原則と思想、特許請求の範囲及びその均等範囲に定義された範囲を逸脱せずにこれら実施形態を変化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
添付された図面に図示された例に対して、本発明の実施形態に対する参照が詳細になり、類似した要素に類似した参照番号が付けられる。
【0025】
本発明の一実施形態による情報記録媒体は、少なくとも一つの情報保存層を備えた再生専用情報記録媒体であって、図5Aを参照するに、リードイン領域20、データ領域30及びリードアウト領域40を備える。ここで、本発明によってリードイン領域20とリードアウト領域40との位置及び容量が固定されている。また、データ領域30にデータの記録可能な容量が定められているが、この容量を正規容量という。ところが、データ領域30に記録されるユーザデータの容量が前記正規容量より小さいことがある。このような場合、ユーザデータが記録されて残った領域35にはユーザデータと区別されるデータが記録される。
【0026】
また、図5B及び図5Cに示すように、本発明による情報記録媒体が複数の情報保存層L0、L1を持ち、各情報保存層は、リードイン領域20−L0、20−L1、データ領域30−L0、30−L1及びリードアウト領域40−L0、40−L1を備え、各情報保存層L0、L1ごとにリードイン領域及びリードアウト領域20−L0、20−L1、40−L0、40−L1の位置及び容量が固定されている。そして、ユーザデータが正規容量より少なく記録されて最後の情報保存層に記録されて残った領域35がある時、この残り領域35にユーザデータと区別されるデータが記録できる。
【0027】
例えば、図5Bには、第1及び第2情報保存層L0、L1を持つ情報記録媒体が図示されている。図5Bは、OTP型であって、トラックスパイラル形成方向が記録媒体の内周から外周に向かう情報記録媒体を図示したものである。一方、図5Cは、OTP型であって、トラックスパイラル方向が記録媒体の外周から内周に向かう情報記録媒体を図示したものである。このように本発明による情報記録媒体は、スパイラル形成方向に関係なく適用でき、図面に示されていないが、PTP型の情報記録媒体にも適用できるということは言うまでもない。さらに、付加層が使われうるということはもとよりである。
【0028】
前記第1及び第2情報保存層L0、L1には、それぞれリードイン領域20−L0、20−L1、データ領域30−L0、30−L1及びリードアウト領域40_L0、40−L1を備え、前記リードイン領域20−L0、20−L1及びリードアウト領域40_L0、40−L1の位置及び容量が固定されている。そして、正規容量より少ないユーザデータが記録される時、第1情報保存層L0または第2情報保存層L1にデータが記録されて残った領域35が生じることがある。ここで、第1情報保存層L0に/からデータが記録/再生されてもよく、第2情報保存層L1に/からデータが記録/再生されてもよい。データの記録及び再生順序上最後の情報保存層にデータが記録されて残った領域35が生じる。この残り領域35にユーザデータとは異なるデータが記録される。
【0029】
前記ユーザデータが記録されて残った領域35に、例えば、ダミーデータが記録されるか、前記ユーザデータと異なるデータ、例えば、データの記録及び/または再生に必要なデータが記録される。
【0030】
前記ダミーデータは何の意味もないデータであって、例えば00h、FFhなどのようなパターンを持つデータでもあり、または、本発明の特徴によって他のデータでもありうる。また、前記データの記録及び/または再生に必要なデータは、例えば、テストのためのデータ、コピー防止情報、ユーザデータの記録終了位置情報またはデータの記録及び/または再生を管理するときに使われる他のデータでありうる。または、ユーザデータの記録終了位置情報がリードイン領域に記録される。特に、ユーザデータの最後の記録位置情報が最後に記録される情報保存層にあるリードイン領域に記録されることが必須ではないが、望ましい。さらに望ましくは、図5Bに示すように、リードイン領域20−L1にあるディスク関連情報が記録される領域15に記録されうる。
【0031】
または、前記ユーザデータが記録される領域とダミーデータが記録される領域とを分離できる。このような場合に、ユーザデータが記録された領域の終了部分にデータの記録終了位置情報が記録され、ダミーデータが記録された領域の開始部分にダミーデータの記録開始位置情報などが記録されうる。
【0032】
前記のように、リードイン領域とリードアウト領域との位置及び容量が固定的に規定されることによって、記録可能な情報記録媒体との一貫性を確保できる。特に、モバイル用で多く使われる小型の情報記録媒体については、大容量の記録媒体とは違ってユーザデータが記録されて残った領域にダミーデータや記録及び/または再生のためのデータを記録するとしても、マスタリング時間においてあまり差がないので有効に本発明を適用できる。
【0033】
前記のようにユーザデータが記録されて残った領域にダミーデータやデータの記録及び再生に必要なデータを記録すれば、複数の情報保存層を持つ場合に各情報保存層がいずれもデータが記録された形態になるので、再生条件面で同じ条件を持つようになってデータ再生に有利な側面がある。
【0034】
しかし、ユーザデータが記録されて残った領域35にユーザデータと異なるデータを記録することが情報記録媒体の製造側面で不利ならば、図6A及び図6Bに図示された本発明の実施形態のように、前記残り領域35をミラー領域として形成してもよい。
【0035】
次いで、本発明の他の実施形態による情報記録媒体は、図7に示すように複数の情報保存層L0、L1を持つ。各情報保存層はリードイン領域、データ領域及びリードアウト領域20−L0、20−L1、30−L0、30−L1、40−L0、40−L1を備える。前記情報記録媒体に正規容量より少量のデータが記録される時、データが最後に記録及び再生される情報保存層にデータが記録されて残った領域が、リードアウト領域40−L1となる。
【0036】
言い換えれば、前記複数の情報保存層のうちデータの再生(または記録)順序上最後の情報保存層にあるリードアウト領域40−L1の位置が可変的になり、残りのリードイン領域及びリードアウト領域20−L0、20−L1、40−L0の位置及び容量は固定される。
【0037】
例えば、情報記録媒体が第1及び第2情報保存層L0、L1を持ち、前記第1及び第2情報保存層は、それぞれリードイン領域20−L0、20−L1、データ領域30−L0、30−L1及びリードアウト領域40−L0、40−L1を備える。例えば、前記第1情報保存層L0にデータが記録された後に第2情報保存層L1にデータが記録される時、前記第1情報保存層L0にあるリードイン領域20−L0とリードアウト領域40−L0と、第2情報保存層L1にあるリードイン領域20−L1は位置及び容量が固定される一方、前記第2情報保存層L1にデータが記録されて残った領域にリードアウト領域が位置する。ここでは、第1情報保存層に/からデータが記録/再生されると説明したが、第2情報保存層に/からデータが記録/再生されてもよく、この場合には、第1情報保存層にあるリードアウト領域の位置が可変的になる。
【0038】
このようにデータの再生順序上最後の情報保存層にあるリードアウト領域の位置が可変的である時、ユーザデータが最後に記録された位置情報が該当情報保存層にあるリードイン領域に記録されることが、必須ではないが、望ましい。さらに望ましくは、ユーザデータが最後に記録された位置情報が、リードイン領域にあるディスク関連情報が記録される領域に記録される。
【0039】
本発明による再生専用情報記録媒体に情報を記録する方法は、リードイン領域とリードアウト領域との位置を固定させ、ユーザデータが正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域にユーザデータ以外のデータを記録するか、ミラー領域とする。
【0040】
ユーザデータ以外のデータは、ダミーデータまたはユーザデータの記録終了位置情報を表すデータでありうる。
【0041】
または、複数の情報保存層のうち再生順序上最後の情報保存層にあるリードアウト領域の位置を可変させ、残りの他のリードイン領域及びリードアウト領域の位置を固定させる方法がある。
【0042】
次いで、本発明による情報記録媒体のデータ記録/再生装置、すなわち、ドライブは、図8を参照するに、ピックアップ50、記録/再生信号処理部60及び制御部70を備えて構成される。
【0043】
さらに具体的に、記録/再生装置は光を照射するレーザーダイオード51、レーザーダイオード51から照射される光を平行にするコリメートレンズ52、入射光の進行経路を変換するビームスプリッタ54、ビームスプリッタ54を通過した光を情報記録媒体Dに集束させる対物レンズ56及び光検出器57を備える。
【0044】
前記情報記録媒体Dで反射された光がビームスプリッタ54により反射されて、光検出器、例えば、4分割光検出器57に受光される。光検出器57に受光された光は、演算回路部58を経て電気信号に変換されてRF信号、すなわち、サム信号に検出されるチャンネル1 Ch1と、プッシュプル方式で信号を検出する差動信号チャンネルCh2に出力される。
【0045】
制御部70は、リードイン領域とリードアウト領域との位置及び容量を固定させ、ユーザデータが正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域は、ユーザデータ以外のデータが記録されるか、ミラー領域になるようにピックアップ50を制御する。
【0046】
ピックアップ50は、ユーザデータが記録されて残った領域にダミーデータを記録するか、ユーザデータの記録終了位置情報を記録する。また、前記ダミーデータの記録開始位置情報を記録できる。
【0047】
または、制御部70は、複数の情報保存層のうち再生順序上最後の情報保存層にあるリードアウト領域の位置を可変的にし、残りの他のリードイン領域及びリードアウト領域の位置を固定させることによりピックアップ50を制御する。
【0048】
このように記録されたデータを再生するために、前記情報記録媒体Dから反射されたビームが、対物レンズ56及びビームスプリッタ54を通じて光検出器57に入力される。光検出器57に入力された信号は、演算回路部58により電気信号に変換されてRF信号に出力される。
【0049】
本発明による情報記録媒体は、再生専用情報記録媒体に適用でき、1層以上の情報保存層を持つ記録媒体に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
本発明のこれら及び/または他の特徴及び長所は、添付された図面と結合された実施形態の説明から明白になり、さらに容易に理解される。
【図1A】従来のDVD−ROMの2層光ディスクのセクターアドレス構造を示す図である。
【図1B】従来のDVD−ROMの2層光ディスクで、OTPの場合にリードイン及びリードアウト領域の配置構造を示す図である。
【図1C】第1ないし第4記録層を持つ従来のOTP多重光ディスクを示す図である。
【図2】従来のPTPの2層光ディスクを示す図である。
【図3A】従来の断層及び2層の記録可能な情報記録媒体のレイアウトを示す図である。
【図3B】従来の断層及び2層の記録可能な情報記録媒体のレイアウトを示す図である。
【図4】従来の2層の情報記録媒体の一部領域にデータが記録された場合に光が入射される領域を示す図である。
【図5A】本発明の一実施形態による情報記録媒体のレイアウトを示す図である。
【図5B】本発明の一実施形態による情報記録媒体のレイアウトを示す図である。
【図5C】本発明の一実施形態による情報記録媒体のレイアウトを示す図である。
【図6A】本発明の一実施形態による情報記録媒体の他の変形例を示す図である。
【図6B】本発明の一実施形態による情報記録媒体の他の変形例を示す図である。
【図7】本発明の他の実施による情報記録媒体のレイアウトを示す図である。
【図8】本発明による情報記録媒体に/からデータを記録/再生する装置を概略的に示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体において、
前記少なくとも一つの情報保存層それぞれは、リードイン領域、ユーザデータを含むユーザデータ領域及びリードアウト領域を備え、前記リードイン領域及びリードアウト領域の位置が所定の固定位置に配置されており、前記記録媒体上に記録されたユーザデータが記録媒体の正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域にはユーザデータ以外のデータが記録されることを特徴とする情報記録媒体。
【請求項2】
前記情報保存層が複数層の記録層を持ち、データが順次に記録され、記録されて残った領域はユーザデータが最後に記録された記録層にあることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項3】
前記ユーザデータが記録されて残った領域に、ダミーデータが記録されることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項4】
前記ユーザデータが記録されて残った領域に、ユーザデータの記録終了位置情報が記録されることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項5】
前記ユーザデータが記録されて残った領域に、前記ダミーデータの記録開始位置情報が記録されることを特徴とする請求項3に記載の情報記録媒体。
【請求項6】
前記データの記録終了位置情報が、前記リードイン領域に記録されることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
【請求項7】
前記ユーザデータの記録終了位置情報が、前記リードイン領域にあるディスク関連情報が記録される領域に記録されることを特徴とする請求項6に記載の情報記録媒体。
【請求項8】
少なくとも一つの情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体において、
前記少なくとも一つの情報保存層それぞれは、リードイン領域、ユーザデータを含むユーザデータ領域及びリードアウト領域を備え、前記リードイン領域及びリードアウト領域の位置が所定の固定位置に配置されており、記録媒体に記録されたユーザデータが正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域がミラー領域として維持されることを特徴とする情報記録媒体。
【請求項9】
複数の情報保存層を持つ再生専用情報記録媒体において、
前記複数の情報保存層それぞれは、リードイン領域、ユーザデータを含むユーザデータ領域及びリードアウト領域を備え、記録媒体に記録されたユーザデータが正規容量より少なく記録される時、前記複数の情報保存層のうち再生順序上最後の情報保存層にあるリードアウト領域の位置が可変的になり、残りの他のリードイン領域及び/またはリードアウト領域の位置が対応する所定領域に固定されることを特徴とする情報記録媒体。
【請求項10】
前記ユーザデータが最後に記録された位置情報が、ユーザデータが最後に記録された情報保存層にあるリードイン領域に記録されることを特徴とする請求項9に記載の情報記録媒体。
【請求項11】
少なくとも一つの情報保存層を持ち、各層はリードイン領域、ユーザデータ領域及びリードアウト領域を備える再生専用情報記録媒体にデータを伝送する方法において、
前記リードイン領域とリードアウト領域との位置及び容量を固定させるステップと、
前記記録媒体に記録されたユーザデータが正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域にユーザデータ以外のデータを記録するか、ミラー領域に維持させるステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
リードイン領域、ユーザデータ領域及びリードアウト領域を備える一つ以上の記録層を持つ再生専用情報記録媒体にデータを伝送する装置において、
前記情報記録媒体にビームを照射し、前記情報記録媒体から反射されたビームを受光するピックアップと、
前記情報記録媒体で反射されたビームを前記ピックアップを通じて受けて信号処理する記録/再生信号処理部と、
前記リードイン領域とリードアウト領域との所定の固定位置及び固定容量を伝送させ、記録媒体に記録されたユーザデータが正規容量より少なく記録される時、ユーザデータが記録されて残った領域にユーザデータ以外のデータを記録するか、ミラー領域として維持されるようにピックアップを制御する制御部とを備えることを特徴とする装置。
【請求項13】
前記残り領域は、ミラー領域であることを特徴とする請求項1に記載の媒体。
【請求項14】
ダミーデータが、残り領域に記録されることを特徴とする請求項9に記載の媒体。
【請求項15】
ユーザデータの記録終了位置に関する情報が、残り領域に記録されることを特徴とする請求項9に記載の媒体。
【請求項16】
前記ダミーデータの記録開始位置に関する情報が、残り領域に記録されることを特徴とする請求項14に記載の媒体。
【請求項17】
ユーザデータの記録終了位置に関する情報が、リードイン領域に記録されることを特徴とする請求項9に記載の媒体。
【請求項18】
ユーザデータの記録終了位置に関する情報が、ディスク関連情報を含むリードイン領域に記録されることを特徴とする請求項17に記載の媒体。
【請求項19】
前記残り領域にダミーデータを記録するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項20】
ユーザデータの記録終了位置に関する情報を、残り領域に記録するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項21】
ダミーデータが始まる位置に関する情報を、残り領域に記録するステップをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項22】
ユーザデータの記録終了位置に関する情報を、リードイン領域に記録するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項23】
ユーザデータの記録終了位置に関する情報を、ディスク関連情報を含むリードイン領域に記録するステップをさらに含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
リードイン領域、第1領域にユーザデータを含んで残り領域を備えるユーザデータ領域及びリードアウト領域を備える記録層を備え、リードイン領域及びリードアウト領域の位置が所定の固定位置に配置され、ユーザデータ以外のデータが、ユーザデータがユーザデータ領域に記録されて残った領域に記録されることを特徴とする再生専用情報記録媒体。
【請求項25】
前記記録媒体は複数層記録層を持ち、ユーザデータは記録層に順次に記録され、残り領域は、ユーザデータが最後に記録された記録層のうち一つにあることを特徴とする請求項24に記載の媒体。
【請求項26】
ダミーデータは、残り領域に記録されることを特徴とする請求項24に記載の媒体。
【請求項27】
ユーザデータの記録終了位置に関する情報が、残り領域に記録されることを特徴とする請求項24に記載の媒体。
【請求項28】
ダミーデータの記録開始位置に関する情報が、残り領域に記録されることを特徴とする請求項26に記載の媒体。
【請求項29】
ユーザデータの記録終了位置に関する情報が、リードイン領域に記録されることを特徴とする請求項24に記載の媒体。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−521605(P2007−521605A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516948(P2006−516948)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001549
【国際公開番号】WO2005/001823
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】