説明

情報通知装置、情報通知方法、情報通知プログラム、および記録媒体

【課題】アラーム時刻にユーザに対して有用な最新の情報を提供すること。
【解決手段】情報通知装置100は、外部サーバとネットワークにより接続する。情報通知装置100は、時刻設定部101と、送信部103と、受信部104と、制御部105とを備える、時刻設定部101は、アラーム時刻を設定する。送信部103は、時刻設定部101に設定されたアラーム時刻以前に、外部サーバに対して所定の情報を要求する旨の要求情報を送信する。受信部104は、送信部103による要求情報の送信を受けて、外部サーバから所定の情報を受信する。制御部105は、受信部104が受信した所定の情報を、少なくともアラーム時刻以降に出力させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両などの移動体に搭載される情報通知装置、情報通知方法、情報通知プログラム、および記録媒体に関する。ただし、この発明は、上述の情報通知装置、情報通知方法、情報通知プログラム、および記録媒体に限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、起床時には目覚まし時計が一般に用いられている。このような目覚まし時計において、目覚まし音データをサーバから取得するとともに、受信した目覚まし音データを目覚まし時計に記録し、アラーム音として出力するようにした技術が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−90889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術は、アラーム音を変更できる構成に過ぎず、ユーザに対して有用な情報を提供することができないといった問題が一例として挙げられる。具体的には、ユーザは起床後に、テレビ、ラジオ、新聞、スケジュール帳などから、一日の始まりに必要な情報を自らの手で得なければならず、特に、テレビやラジオを用いた場合には、必要な情報が流れてくるまで待たなければならないといった問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる情報通知装置は、外部サーバとネットワークにより接続する情報通知装置であって、アラーム時刻を設定する時刻設定手段と、前記時刻設定手段に設定された前記アラーム時刻以前に、前記外部サーバに対して所定の情報を要求する旨の要求情報を送信する送信手段と、前記送信手段による要求情報の送信を受けて、前記外部サーバから前記所定の情報を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記所定の情報を、少なくとも前記アラーム時刻以降に出力させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項9の発明にかかる情報通知方法は、外部サーバとネットワークにより接続する情報通知装置の情報通知方法であって、予め設定されたアラーム時刻以前に、前記外部サーバに対して所定の情報を要求する旨の要求情報を送信する送信工程と、前記送信工程による要求情報の送信を受けて、前記外部サーバから前記所定の情報を受信する受信工程と、前記受信工程にて受信した前記所定の情報を、少なくとも前記アラーム時刻以降に出力させる制御工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、請求項10の発明にかかる情報通知プログラムは、請求項9に記載の情報通知方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項11の発明にかかる記録媒体は、請求項10に記載の情報通知プログラムをコンピュータに読み取り可能に記録したことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報通知装置、情報通知方法、情報通知プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
(実施の形態)
(情報通知装置の機能的構成)
この発明の実施の形態にかかる情報通知装置100の機能的構成について説明する。図1は、実施の形態にかかる情報通知装置100の機能的構成の一例を示すブロック図である。この情報通知装置100は、外部サーバとネットワークにより接続可能である。
【0011】
図1において、情報通知装置100は、時刻設定部101と、入力部102と、送信部103と、受信部104と、制御部105と、出力部106と、記録部107と、抽出部108と、変更部109とを備えて構成される。
【0012】
時刻設定部101は、アラーム時刻を設定する。アラーム時刻は、利用者が起床する際などに設定される時刻である。このアラーム時刻は、たとえば、利用者によって入力部102からの入力により設定される。入力部102は、操作ボタンやタッチパネルなどからなり利用者からの操作入力を受け付ける。なお、入力部102は、操作入力によるものに限らず、音声入力などによるものであってもよい。
【0013】
送信部103は、時刻設定部101に設定されたアラーム時刻より以前に、外部サーバに対して所定の情報を要求する旨の要求情報を送信する。アラーム時刻より以前とは、設定されたアラーム時刻よりも所定時間前の時刻ということである。ここで云う所定時間は、リアルタイムの情報を得ることができるという観点から、外部サーバとの情報の送受信に要する程度の時間とするが、数分前や数時間前とすることも可能である。また、たとえば、利用者によって入力部102からの入力により当該所定時間前の時刻を任意に設定することも可能である。
【0014】
所定の情報は、具体的には、その日ごとに配信される情報であるが、グルメ情報、音楽情報などサーバから送信される任意の情報を広く含む。特に、所定の情報は、予め利用者により設定された、報道に関する情報、または利用者のスケジュールに関する情報であることが望ましい。
【0015】
報道に関する情報および利用者のスケジュールに関する情報は、外部サーバに予め設定され、当該情報通知装置100または当該情報通知装置100以外の他の端末装置から設定可能な情報である。ここで、情報通知装置100は、具体的には、ナビゲーション装置、PC(Personal Computer)、携帯電話装置、PDA(Personal Digital Assistant)、テレビ、ステレオ、目覚まし時計などにより実施することが可能である。
【0016】
他の端末装置は、情報通知装置100以外の端末装置であり、他のナビゲーション装置、他のPC端末装置、他の携帯電話端末装置などである。なお、ナビゲーション装置は、車両等の移動体に対して着脱可能とされる携帯型ナビゲーション装置を含む。つまり、携帯型ナビゲーション装置の一部または全部を移動体から取り外して自宅等で利用する場合などでも実施することが可能である。
【0017】
報道に関する情報を受信するに際しては、たとえば、ポータルサイトのクリッピングサービスが用いられる。クリッピングサービスは、利用者が複数のキーワードを「AND,OR,NOT」で組み合わせて設定し、設定内容に基づいてサーバにて検索した記事を配信するサービスである。
【0018】
また、利用者のスケジュールに関する情報は、外部サーバに予め登録される利用者ごとのフォルダに記録されている。送信されるスケジュールは、記録されているスケジュールの中から抽出された、現在日時のスケジュールである。
【0019】
受信部104は、送信部103による要求情報の送信を受けて、外部サーバから送信される所定の情報を受信する。受信部104が所定の情報を受信するタイミングは、時刻設定部101に設定されているアラーム時刻となる以前、または設定されているアラーム時刻となる時点であればよい。なお、アラーム時刻となる以前に受信部104が所定の情報を受信した場合には、受信した情報を図示せぬ格納部に格納すればよい。
【0020】
制御部105は、出力部106を制御して、受信部104が受信した所定の情報を、少なくともアラーム時刻以降に出力させる。アラーム時刻以降とは、アラーム時刻と同時、またはアラーム時刻を過ぎてからという趣旨である。所定の情報は、出力部106から出力される。また、制御部105は、上述した設定されたアラーム時刻の所定時間前の時刻を入力部102から受け付け、図示せぬ内部メモリに記憶する。さらに、制御部105は、当該所定時間前の時刻において送信部103を制御し、要求情報を送信させる。出力部106は、ディスプレイやスピーカなどからなり、所定の情報を表示または音声により出力する。
【0021】
また、本実施の形態において、制御部105は、所定のアラーム音を出力させた後に、所定の情報を出力させる。所定のアラーム音は、図示せぬ格納部に予め格納されている音声情報である。アラーム音を出力させた後とは、具体的には、所定時間アラーム音が鳴った後や、利用者からアラーム音を停止させるための入力があったときである。なお、ここで云う所定時間は、具体的には、利用者が覚醒するために要する時間であり、たとえば、10秒、30秒、60秒など、利用者により任意に設定することが可能である。
【0022】
また、本実施の形態において、記録部107と、抽出部108とは任意の構成要素である。記録部107は、たとえば、利用者のスケジュールに関する情報を予め記録する。抽出部108は、たとえば、記録部107に記録されたスケジュールに関する情報から、当該スケジュールに関する情報によって示される位置に関する情報(たとえば、訪問する予定の施設の位置に関する情報)を抽出する。この場合、送信部103は、抽出部108によって抽出された位置に関する情報を要求情報に含めて送信し、当該位置に該当する地域等の報道に関する情報を外部サーバに要求する。
【0023】
抽出部108によって抽出する位置に関する情報は、外部サーバにて地域等を特定することができる情報であればよく、たとえば、緯度経度情報であってもよいが、代表的には、地域等に関するワードの情報である。抽出されたワードの情報を要求情報に含めて送信部103が送信することにより、外部サーバのクリッピングサービスにおける検索条件に用いられる。そして、受信部104は当該検索条件により検索された当該地域等の報道に関する情報を受信する。
【0024】
また、本実施の形態において、変更部109は、任意の構成要素である。変更部109は、受信部104によって受信された所定の情報に時刻設定部101に設定されるアラーム時刻の変更を必要とする情報が含まれているかを検出する。たとえば、送信部103がアラーム時刻より所定時間前の時刻に、所定の交通情報を含む報道に関する情報を要求する要求情報を送信した場合、変更部109は、送信部103による要求情報の送信を受けて受信部104が受信した所定の交通情報に、交通機関の運行または通行が平常でない旨を示す情報が含まれているかを検出する。そして、制御部105が当該平常でない旨を示す情報が含まれている場合に、アラーム時刻を変更する。
【0025】
所定の交通情報は、具体的には、たとえば、利用者が通勤や通学に利用する鉄道の路線情報や、通勤や通学の経路となる道路情報である。平常でないとは、たとえば、鉄道の路線情報の場合、運休や所定時間以上の遅れなどが挙げられ、道路の場合、通常の状態とは異なる交通規制の情報や所定距離以上の渋滞などが挙げられる。この平常でないとする判断基準となる時間や距離などの値は、利用者により設定可能である。そして、変更部109が、たとえば、鉄道の路線情報に「遅延」という平常でない旨を示す情報が含まれていると検出した場合、制御部105は、時刻設定部101に設定されているアラーム時刻を、当該時刻より前の時刻に変更する。
【0026】
なお、所定の交通情報を含む報道に関する情報を要求した場合にアラーム時刻を変更する、ということに限ることなく、所定の気象情報を含む報道に関する情報を要求した場合にアラーム時刻を変更するようにしてもよい。この場合、たとえば、利用者が通勤や通学のために通る地域の気象情報に「雪」や「台風」等の交通機関の運行や通行に支障をきたす可能性が高い情報が含まれている場合にアラーム時刻を変更するようにしてもよい。
【0027】
(情報通知装置の情報通知処理手順)
つぎに、図2を用いて、情報通知装置100の制御部105における情報通知処理手順について説明する。図2は、本実施の形態にかかる情報通知装置100の制御部105における情報通知処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0028】
図2のフローチャートにおいて、制御部105は、時刻設定部101にアラーム時刻が設定されているか否かを判断する(ステップS201)。アラーム時刻が設定されていないと判断した場合(ステップS201:No)には処理を終了する。アラーム時刻が設定されていると判断した場合(ステップS201:Yes)には、現在時間を確認する(ステップS202)。なお、現在時間の確認は、たとえば、内蔵されている時計機能により計時される時間を確認することによりおこなわれる。
【0029】
そして、制御部105は、現在時間が時刻設定部101に設定されているアラーム時刻より所定時間前の時刻(以下、この時刻をアラーム時刻以前と称する)となったか否かを判断する(ステップS203)。現在時間がアラーム時刻以前になっていないと判断した場合(ステップS203:No)には、ステップS202における現在時間の確認を継続しておこなう。現在時間がアラーム時刻以前になったと判断した場合(ステップS203:Yes)には、送信部103を制御して、外部サーバに対して所定の情報を要求する旨の要求情報を送信させる(ステップS204)。
【0030】
そして、制御部105は、再び現在時間を確認し(ステップS205)、現在時間が時刻設定部101に設定されたアラーム時刻になったか否かを判断する(ステップS206)。現在時間が当該アラーム時刻になっていないと判断した場合(ステップS206:No)には、ステップS205における現在時間の確認を継続しておこなう。現在時間が当該アラーム時刻になったと判断した場合(ステップS206:Yes)には、送信部103による要求情報の送信を受けて、受信部104によって外部サーバから送信された所定の情報が受信されているか否かを判断する(ステップS207)。
【0031】
制御部105は、所定の情報が受信されていると判断した場合(ステップS207:Yes)には、出力部106を制御して、受信された所定の情報を出力させて(ステップS208)、一連の処理を終了する。所定の情報が受信されていないと判断した場合(ステップS207:No)、たとえば、所定の情報が格納部に格納されていない場合や現在時間がアラーム時刻になっても通信障害等の原因により所定の情報が受信できない場合などには、出力部106を制御して、所定の情報が受信されていない旨を出力させて一連の処理を終了する。
【0032】
以上説明したように、本実施の形態にかかる情報通知装置100は、送信部103がアラーム時刻以前に、外部サーバに対して所定の情報を要求する旨の要求情報の送信をおこない、当該要求情報に応じて受信した情報を、少なくともアラーム時刻以降に出力させるようにした。したがって、アラーム時刻にユーザに対して有用な最新の情報を提供することができる。これにより、利用者は、たとえば、起床するタイミングにて、一日の始まりに必要な情報を得ることが可能になる。
【0033】
また、本実施の形態において、制御部105が所定のアラーム音を出力させた後に、所定の情報を出力させるようにすれば、利用者に対して起床を促すことができるとともに、アラーム音により利用者を覚醒させた後に、所定の情報が出力させることができるので、利用者に対してより正確に情報を伝えることが可能になる。
【0034】
また、本実施の形態において、所定の情報は、情報通知装置100または情報通知装置100以外の他の端末装置から設定可能なものとすれば、ポータルサイトに登録される利用者のフォルダやページなどを利用して、PC端末装置や携帯電話端末装置などから所定の情報を設定することができる。
【0035】
また、本実施の形態において、所定の情報を、利用者のスケジュールに関する情報、または報道に関する情報とすれば、利用者にとって必要性の高い情報を通知することができる。
【0036】
また、本実施の形態において、記録部107に記録されたスケジュールに関する情報から、抽出部108によって当該スケジュールに関する情報で示される地域等の位置に関する情報を抽出し、抽出された位置に関する情報を要求情報に含めて送信し、当該位置に該当する地域等の、報道に関する情報を外部サーバに要求するようにすれば、利用者の行き先に応じた報道に関する情報を出力することができる。したがって、利用者は、行き先の天気の情報、交通機関の情報、事件事故の情報などを得ることができる。
【0037】
また、本実施の形態において、アラーム時刻以前に、所定の情報を要求する旨の要求情報を送信し、当該要求情報の送信を受けて受信した所定の情報に、時刻設定部101に設定されるアラーム時刻の変更を必要とする情報が含まれている場合に、アラーム時刻を変更するようにすれば、たとえば、電車の遅延や交通渋滞などに応じて変更した時刻に、アラーム音や所定の情報を出力することができる。したがって、たとえば、利用者は、電車の遅延などに応じて早い時間に起床することができる。
【実施例】
【0038】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、外部サーバとしてのサーバと情報通知装置としてのナビゲーション装置とを備えた情報通知システムについて説明する。なお、以下の説明では、車両に着脱自在に搭載される携帯型ナビゲーション装置を当該車両から取り外して、自宅等で利用する場合に、本発明にかかる情報通知装置を実施した場合の一例について説明する。
【0039】
(情報通知システムの概要)
まず、図3を用いて、本実施例にかかる情報通知システム300の概要について説明する。図3は、本実施例にかかる情報通知システム300の概要を示す説明図である。
【0040】
図3において、情報通知システム300は、携帯型ナビゲーション装置301と、サーバ302とから構成されている。携帯型ナビゲーション装置301とサーバ302とは、ネットワーク310により接続されている。
【0041】
携帯型ナビゲーション装置301は、持ち運びが可能な可搬型であり、車両に搭載する際にはナビゲーション機能として用いられ、自宅などに持ち帰った際には、たとえば、目覚まし時計の機能として用いられる。また、携帯型ナビゲーション装置301は、内蔵された、または着脱可能となる通信モジュールを備え、当該通信モジュールによってサーバ302と直接通信をおこなう。
【0042】
サーバ302は、所定の情報(報道に関する情報や、利用者のスケジュールに関する情報)を管理する。具体的には、たとえば、サーバ302は、たとえば、ポータルサイトにて、利用者ごとにお気に入り情報などが登録されるフォルダやページを管理する。これらフォルダやページへのアクセスは、携帯型ナビゲーション装置301以外にも、PC端末装置や携帯電話端末装置などからもアクセスできるとともに、各装置から、各種設定ができるようになっている。なお、各種設定をおこなう際には、ユーザIDやパスワードによる認証がおこなわれる。また、ここで云う設定は、特に、クリッピングサービスの設定や、スケジュールの設定(登録)などである。
【0043】
(携帯型ナビゲーション装置のハードウェア構成)
図4を用いて、本実施例にかかる携帯型ナビゲーション装置301のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施例にかかる携帯型ナビゲーション装置301のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0044】
図4において、携帯型ナビゲーション装置301は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、光ディスクドライブ406と、光ディスク407と、音声I/F(インターフェース)408と、スピーカ409と、入力デバイス410と、映像I/F411と、ディスプレイ412と、通信I/F413と、GPSユニット414とを備えている。また、各構成部401〜414はバス420によってそれぞれ接続されている。
【0045】
CPU401は、携帯型ナビゲーション装置301の全体の制御を司る。ROM402やフラッシュROM等の書換え可能な不揮発性メモリは、ブートプログラム、現在位置算出プログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、情報通知プログラム、などの各種プログラムを記録している。また、RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。なお、CPU401には図示せぬメモリが内蔵されている。
【0046】
このメモリは、上述した本実施の形態における情報通知装置100の時刻設定部101に相当するものであって、後述する入力デバイス410を用いて入力されたアラーム時刻やアラーム時刻以前が設定される。また、CPU401は、後述する通信I/F413に
よって取得された所定の情報に、アラーム時刻の変更を必要とする情報が含まれているか否かを検出する上述した本実施の形態における変更部109の役割も担う。
【0047】
そして、CPU401が上述した本実施の形態における情報通知装置100の制御部105に相当し、たとえば、当該アラーム時刻の変更を必要とする情報が含まれていると検出した場合には、メモリに設定されているアラーム時刻を変更する。ちなみに、このアラーム時刻の変更を必要とする情報が含まれているかの検出は、たとえば、所定の交通情報である場合には、交通機関の運行や通行が平常でない旨を示すキーワードが当該所定の交通情報に含まれているかで検出することができる。
【0048】
たとえば、「遅延」、「事故」、「故障」、「渋滞」、「運休」等通勤や通学に時間的な遅れを生じさせるキーワードを予め磁気ディスク405に記録させておき、所定の情報として交通情報を取得した場合には、当該情報にこれら語句が含まれているかを検出することで、アラーム時刻の変更を必要とする情報が含まれていると検出することができる。また、CPU401は、上述した本実施の形態における抽出部108としての役割も担う。
【0049】
たとえば、後述する磁気ディスク405などに予め記録されているスケジュールに関する情報から、現在日時のスケジュールに関する情報を検索し、当該スケジュールに関する情報によって示される地域等の位置に関する情報を、地図データから抽出する。たとえば、現在日時のスケジュールに「羽田空港に午前9時集合」という情報が含まれていれば、羽田空港の位置を示す緯度経度情報を地図データから抽出する。
【0050】
現在位置算出プログラムは、たとえば、後述するGPSユニット414の出力情報に基づいて、車両の現在位置(携帯型ナビゲーション装置301の現在位置)を算出させる。
【0051】
経路探索プログラムは、後述する磁気ディスク405に記録されている地図データなどを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路を探索させる。ここで、最適な経路とは、目的地点までの最短(または最速)経路やユーザが指定した条件に最も合致する経路などである。また、目的地点のみならず、立ち寄り地点や休憩地点までの経路を探索してもよい。探索された誘導経路は、CPU401を介して音声I/F408や映像I/F411へ出力される。
【0052】
経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報、現在位置算出プログラムを実行することによって算出された車両の現在位置情報、磁気ディスク405から読み出された地図データに基づいて、リアルタイムな経路誘導情報を生成させる。生成された経路誘導情報は、CPU401を介して音声I/F408や映像I/F411へ出力される。
【0053】
情報通知プログラムは、アラーム時刻以前に、サーバ302に対して報道に関する情報や、利用者のスケジュールに関する情報などの所定の情報を要求する旨の要求情報を送信させ、当該要求情報を受けて受信した前記所定の情報を、アラーム時刻以降に出力させる処理をおこなうためのプログラムである。
【0054】
また、当該プログラムは、当該要求情報に含めて送信させる上述した位置に関する情報の抽出や、受信された所定の情報にアラーム時刻の変更を必要とする情報が含まれているかの検出や、設定されているアラーム時刻の変更等の処理をおこなうためのものでもある。サーバ302に対して所定の情報の要求をおこなう際の要求情報はCPU401を介して通信I/F413へ出力され、サーバ302から送信される所定の情報は通信I/F413から取得される。また、所定の情報は、音声I/F408や映像I/F411へ出力される。
【0055】
磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって磁気ディスク405に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク405は、磁気ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク405としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0056】
磁気ディスク405には、サーバ302から受信した所定の情報や、所定のアラーム音の音声情報が記録される。また磁気ディスク405に、利用者のスケジュールの情報を記録してもよい。さらに、ナビゲーション機能に用いられる地図データが記録される。なお、この磁気ディスク405は、上述した本実施の形態における情報通知装置100の図示せぬ格納部ならびに記録部107に相当する。
【0057】
光ディスクドライブ406は、CPU401の制御にしたがって光ディスク407に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク407は、光ディスクドライブ406の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク407は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク407のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0058】
音声I/F408は、スピーカ409に接続される。スピーカ409からは、アラーム音や、サーバ302から受信した所定の情報を読み上げる音声情報が出力される。なお、この音声I/F408とスピーカ409は、上述した本実施の形態における情報通知装置
100の出力部106に相当する。
【0059】
入力デバイス410は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス410は、リモコン、キーボード、マウス、タッチパネルのうち、いずれか一つの形態によって実現されてもよいし、複数の形態によって実現されてもよい。この入力デバイス410を利用して、利用者からアラーム時刻やアラーム時刻以前の設定の入力等がおこなわれる。
【0060】
なお、この入力デバイス410は、上述した本実施の形態における情報通知装置100の入力部102に相当する。なお、アラーム時刻以前の設定の入力は任意であって、たとえば、この設定の入力がなされていない場合には、CPU401が設定されているアラーム時刻に基づいてアラーム時刻以前を算出するようにする。
【0061】
映像I/F411は、ディスプレイ412と接続される。映像I/F411は、具体的には、たとえば、ディスプレイ412全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ412を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0062】
ディスプレイ412には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ412は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。ディスプレイ412からは、サーバ302から受信した所定の情報が表示出力される。なお、映像I/F411とディスプレイ412は、上述した本実施の形態における情報通知装置10
0の出力部106に相当する。
【0063】
通信I/F413は、無線を介してネットワークに接続され、携帯型ナビゲーション装置301とCPU401とのインターフェースとして機能する。通信I/F413は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU401とのインターフェースとしても機能する。通信I/F413を、サーバ302と直接通信をおこなう通信モジュールとして機能させることにより、サーバ302への所定の情報に対する要求情報の送信、およびサーバ302から送信される所定の情報の受信がおこなわれる。なお、この通信I/F413は、上述した本実施の形態における情報通知装置の送
信部103ならびに受信部104に相当する。
【0064】
GPSユニット414は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在地点を示す情報を出力する。GPSユニット414の出力情報は、CPU401による車両の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。また、GPS衛星からの電波に含まれる時刻情報からCPU401による現在時間の確認が必要に応じて随時おこなわれる。
【0065】
図1に示した本実施の形態における情報通知装置100が備える、時刻設定部101と、入力部102と、送信部103と、受信部104と、制御部105と、出力部106と、記録部107と、抽出部108と、変更部109とは、図4に示した携帯型ナビゲーション装置301におけるROM402やフラッシュROM等の書換え可能な不揮発性メモリ、RAM403、磁気ディスク405、光ディスク407などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU401が所定のプログラムを実行し、携帯型ナビゲーション装置301における各部を制御することによってその機能を実現する。
【0066】
すなわち、本実施例の携帯型ナビゲーション装置301は、携帯型ナビゲーション装置301における記録媒体としてのROM402やフラッシュROM等の書換え可能な不揮発性メモリに記録されている情報通知プログラムをCPU401が実行することにより、図1に示した情報通知装置100が備える機能を、図2に示した情報通知処理手順で実行することができる。
【0067】
(携帯型ナビゲーション装置がおこなう情報通知処理の一例)
つぎに、図5を用いて、本実施例にかかる携帯型ナビゲーション装置301におけるCPU401がおこなう情報通知処理の一例について説明する。図5は、本実施例にかかる携帯型ナビゲーション装置301におけるCPU401がおこなう情報通知処理の一例を示すフローチャートである。
【0068】
図5において、携帯型ナビゲーション装置301におけるCPU401は、メモリにアラーム時刻が設定されているか否かを判断する(ステップS501)。アラーム時刻が設定されていると判断した場合(ステップS501:Yes)には、アラーム時刻以前がメモリに設定されているかを判断する(ステップS502)。アラーム時刻が設定されていないと判断した場合(ステップS501:No)には処理を終了する。
【0069】
アラーム時刻以前がメモリに設定されていると判断した場合(ステップS502:Yes)には、GPSユニット414が受信するGPS衛星からの電波に含まれる時刻情報から現在時間を確認する(ステップS504)。また、アラーム時刻以前がメモリに設定されていないと判断した場合(ステップS502:No)には、アラーム時刻以前を算出する(ステップS503)。このアラーム時刻以前の算出は、たとえば、設定されているアラーム時刻に対し、情報の送受信に要する程度の時間を減算することによっておこなわれる。
【0070】
たとえば、アラーム時刻が午前7時30分に設定されており、情報の送受信に要する時間を5分とした場合には、アラーム時刻から5分を減算してアラーム時刻以前となる午前7時25分を算出する。そして、現在時間がアラーム時刻以前になったか否かを判断する(ステップS505)。CPU401は、現在時間がアラーム時刻以前になったと判断した場合(ステップS505:Yes)には、通信I/F413を制御して、所定の情報を
要求する旨の要求情報をサーバ302に送信させる(ステップS506)。
【0071】
なお、この際、CPU401は、磁気ディスク405などに現在日時のスケジュールに関する情報が記録されている場合には、当該スケジュールに関する情報によって示される位置に関する情報を抽出して、当該要求情報に含めて通信I/F413に送信させるよう
にしてもよい。現在時間がアラーム時刻以前になっていないと判断した場合(ステップS505:No)には、ステップS504における現在時間の確認を継続しておこなう。なお、所定の情報は、たとえば、クリッピングサービスにより予め設定された報道に関する情報や、サーバ302に記録される利用者のスケジュールに関する情報である。
【0072】
そして、CPU401は、再び現在時間を確認する(ステップS507)。次にCPU401は、現在時間がメモリに設定されているアラーム時刻になったか否かを判断する(ステップS508)。現在時間がアラーム時刻になっていないと判断した場合(ステップS508:No)には、ステップS507における現在時間の確認を継続しておこなう。現在時間がアラーム時刻になったと判断した場合(ステップS508:Yes)には、磁気ディスクドライブ404ならびに音声I/F408を制御して、磁気ディスク405に
記録されているアラーム音の音声情報をスピーカ409から出力させる(ステップS509)。
【0073】
このあと、所定時間が経過するまでアラーム音の音声出力をおこなう(ステップS510:Noのループ)。この所定時間は、具体的には、たとえば、利用者が覚醒するまでに要する時間であり、利用者により設定変更可能な時間である。そして、当該所定時間が経過したと判断する(ステップS510:Yes)と、通信I/F413の要求情報の送信
を受けて、サーバ302から送信された、所定の情報が磁気ディスク405などに記録されているか否かを判断する(ステップS511)。具体的には、サーバ302から送信された所定の情報を通信I/F413を介して取得し、このあと、磁気ディスク405などに取得した情報が記録される。
【0074】
そして、CPU401は、ステップS508における現在時間がアラーム時刻になったと判断した時点において、磁気ディスク405などに当該所定の情報が記録されているか否かを判断する。所定の情報が記録されていると判断した場合(ステップS511:Yes)には、磁気ディスクドライブ404を制御して、磁気ディスク405などから記録されている所定の情報を読み取らせる(ステップS512)。
【0075】
そして、CPU401は、映像I/F411を制御して、ディスプレイ412に所定の
情報を表示させて(ステップS513)、一連の処理を終了する。一方、所定の情報が磁気ディスク405などに記録されていないと判断した場合(ステップS511:No)には、映像I/F411を制御して、通信障害等の原因により所定の情報が取得されていな
い旨をディスプレイ412に表示させて(ステップS514)、一連の処理を終了する。なお、ステップS513にて表示される表示画面の詳細については、図6および図7を用いて後述する。
【0076】
上述した処理によれば、アラーム時刻以前に、サーバ302に対して所定の情報を要求する旨の要求情報の送信をおこない、当該要求情報の送信に応じて受信した情報を、少なくともアラーム時刻以降に出力させるようにしたので、アラーム時刻にユーザに対して有用な最新の情報を提供することができる。これにより、たとえば、利用者は、起床するタイミングにて、一日の始まりに必要な情報を得ることが可能になる。また、利用者は、情報を得るために待つ必要がなくなり、時間を有効に利用することが可能になる。
【0077】
また、所定のアラーム音を出力させた後に、所定の情報を出力させるようにしたので、利用者に対して起床を促すことができるとともに、アラーム音により利用者を覚醒させた後に、所定の情報を出力させることができるので、利用者に対してより正確に情報を伝えることが可能になる。
【0078】
また、所定の情報を、報道に関する情報または利用者のスケジュールに関する情報としたので、利用者にとって必要性の高い情報を通知することができる。
【0079】
なお、上述した説明では、サーバ302から、報道に関する情報またはスケジュールに関する情報を受信し、出力した場合について説明したが、磁気ディスク405に予め現在日時のスケジュールに関する情報が記録されている場合には、当該スケジュールに関する情報によって示される位置に該当する地域の、報道に関する情報を受信し、出力することも可能である。
【0080】
具体的な処理について補足しておくと、ステップS501とステップS506の間のいずれかのタイミングにおいて、「記録されている現在日時のスケジュールに関する情報から、当該スケジュールに関する情報によって示される地名や施設等から位置に関する情報を抽出する」という処理をおこない、ステップS506において、「位置に関する情報を要求情報に含めて送信する」処理をおこなえばよい。
【0081】
サーバ302では、位置に関する情報を基に、予め設定されるキーワードとともに「AND,OR,NOT」で組み合わせて検索条件を再設定することにより、当該位置に該当する地域の天気やニュースなどを検索する。そして、通信I/F413によってスケジュ
ールの内容に応じた情報を受信する。そして、受信した情報をディスプレイ412に表示する。このような処理をおこなった場合の表示画面については、図8を用いて、後述する。
【0082】
(ディスプレイに情報が表示される表示画面の一例)
つぎに、図6および図7を用いて、ディスプレイ412に情報が表示される表示画面の一例について説明する。図6は、ディスプレイ412に報道に関する情報が表示されている表示画面の一例を示す説明図である。図7は、ディスプレイ412にスケジュールに関する情報が表示されている表示画面の一例を示す説明図である。
【0083】
図6において、ディスプレイ412の表示画面600に表示されている情報は、アラーム時刻601と、天気情報602と、記事情報603である。アラーム時刻601は、たとえば、利用者により前日に設定された起床するための時刻を示している。図6に示す例では、現在時間がアラーム時刻601になったときの表示画面を示している。よって、アラーム時刻601は現在時間に近い時刻となっている。
【0084】
天気情報602は、予め設定された地域の天候を示す情報である。たとえば、利用者が自宅にて起床する場合には、当該自宅が存在する地域や当該地域に隣接する他の地域を利用者が入力デバイス410を用いて予め設定する。天気情報602は、そのようにして設定された当該地域を示す情報を要求情報に含めてサーバ302に送信することで取得された当該要求情報を送信した時点での最新の当該地域の天候を示す情報である。図6で示す例では、「東京都」の最新の天気情報が表示画面600に表示されている。
【0085】
他の地域の最新の天気情報を表示する場合には、たとえば、利用者が入力デバイス410を操作するか、または、映像I/F411が表示時間を計時してその表示時間が所定時
間経過したか、などして次の地域の天気情報が磁気ディスク405などから読み取られて、表示画面600に表示される。記事情報603は、予め設定された報道に関する情報である。たとえば、利用者が知りたい記事の分野を入力デバイス410を用いて予め設定する。
【0086】
記事情報603は、そのようにして設定された分野を示す情報を要求情報に含めてサーバ302に送信することで取得された当該要求情報を送信した時点での最新の報道に関する情報である。図6で示す例では、記事の分野として「天候」、「交通情報」、「スポーツ」が設定された場合の最新の記事情報603が表示画面600に表示されている。これらの情報は、ディスプレイ412の表示画面600に表示出力されるとともに、スピーカ409からも音声出力される。
【0087】
なお、記事情報603は、たとえば、利用者が入力デバイス410を操作するか、または、映像I/F411が表示時間を計時してその表示時間が所定時間経過したか、などし
て次の記事が磁気ディスク405から読み取られて、表示画面600に表示出力されるとともに、スピーカ409から音声出力される。
【0088】
また、図7において、ディスプレイ412の表示画面600に表示されている情報は、アラーム時刻601と、天気情報602と、予定情報701である。予定情報701は、利用者等によって予めサーバ302に登録されたスケジュールに関する情報である。図7で示す例では、2007年6月8日のスケジュールが表示画面600に表示されている。これらの情報についても、ディスプレイ412の表示画面600に表示出力されるとともに、スピーカ409からも音声出力される。
【0089】
なお、予定情報701は、たとえば、利用者が入力デバイス410を操作するか、または、映像I/F411が表示時間を計時してその表示時間が所定時間経過したか、などし
て次のスケジュールが磁気ディスク405から読み取られて、表示画面600に表示されるとともにスピーカ409から音声出力される。
【0090】
このような情報を表示画面600に表示し、スピーカ409から音声を出力するようにすれば、利用者は、たとえば、起床するタイミングにて必要な情報を得ることができる。
【0091】
(行動予定に応じた報道に関する情報が表示される表示画面の一例)
つぎに、図8を用いて、ディスプレイ412に表示される、行動予定に応じた報道に関する情報が表示される場合の表示画面の一例について説明する。図8は、行動予定に応じた報道に関する情報が表示されている表示画面の一例を示す説明図である。
【0092】
図8において、ディスプレイ412の表示画面600に表示されている情報は、アラーム時刻601と、行動予定情報801と、記事情報802である。行動予定情報801は、予め磁気ディスク405(図4参照)などに記録されている現在日時のスケジュールに関する情報である。記事情報802は、利用者の当該スケジュールに関する情報によって示される位置に関する情報、つまり、行き先に関する情報を要求情報に含めて送信することによってサーバ302から取得した当該位置に該当する特定の地域の情報である。
【0093】
記事情報802は、行動予定情報801の行き先に対応しており、当該行き先の報道に関する情報である。図8で示す例では、現在日時である2007年6月8日において北海道出張が予定されており、当該北海道の報道に関する情報をサーバ302から取得して表示した場合の表示画面を示している。
【0094】
このような情報を表示画面600に表示し、表示されている情報を音声にて出力するようにすれば、利用者は、たとえば、起床するタイミングにて現在日時における行き先に応じた報道に関する情報を得ることができる。具体的には、利用者は、行き先の天気の情報、交通機関の情報、事件事故の情報などを知ることができる。
【0095】
(ナビゲーション装置がおこなう情報通知処理の他の一例)
つぎに、図9を用いて、本実施例にかかる携帯型ナビゲーション装置301におけるCPU401がおこなう他の情報通知処理の一例について説明する。図9は、本実施例にかかる携帯型ナビゲーション装置301におけるCPU401がおこなう情報通知処理の他の一例を示すフローチャートである。
【0096】
図9において、携帯型ナビゲーション装置301におけるCPU401は、メモリにアラーム時刻が設定されているか否かを判断する(ステップS901)。アラーム時刻が設定されていないと判断した場合(ステップS901:No)には処理を終了する。一方、アラーム時刻が設定されていると判断した場合(ステップS901:Yes)には、当該メモリにアラーム時刻以前が設定されているか否かを判断する(ステップS902)。
【0097】
アラーム時刻以前が設定されていない、つまり、利用者によって設定されていないと判断した場合(ステップS902:No)には、アラーム時刻以前を算出する(ステップS903)。なお、アラーム時刻以前の算出方法は、図5に示す処理と同等であるため説明を省略する。一方、アラーム時刻以前が設定されていると判断した場合(ステップS902:Yes)には、現在時間を確認する(ステップS904)。
【0098】
そして、CPU401は、現在時間がアラーム時刻以前になったか否かを判断する(ステップS905)。現在時間がアラーム時刻以前になったと判断した場合(ステップS905:Yes)には、通信I/F413を制御して、サーバ302に対して、交通情報を
含む報道に関する情報を要求する旨の要求情報を送信させる(ステップS906)。
【0099】
交通情報は、利用者が通勤や通学に利用する鉄道の路線情報や、通勤経路となる道路情報である。なお、利用者によって路線や道路を予め指定し、当該指定した情報を要求情報に含めて送信するようにしてもよい。そうすることによって利用者にとって不要となる路線情報や道路情報を排除し、必要な路線情報や道路情報をサーバ302から取得することが可能となる。
【0100】
一方、現在時間がアラーム時刻以前になっていないと判断した場合(ステップS905:No)には、ステップS904の現在時間の確認を継続しておこなう。そして、要求情報の送信を受けて、通信I/F413によってサーバ302から交通情報を含む報道に関
する情報が取得されたか否かを判断する(ステップS907)。交通情報を含む報道に関する情報が取得されたと判断した場合(ステップS907:Yes)には、磁気ディスクドライブ404を制御して、当該取得された交通情報を含む報道に関する情報を磁気ディスク405に記録する(ステップS908)。そして、当該取得した交通情報を含む報道に関する情報に交通機関の運行や通行が平常でない旨を示す情報が含まれているか否かを判断する(ステップS909)。
【0101】
平常でない旨を示す情報は、具体的には、たとえば、鉄道の路線情報の場合、運休や所定時間以上の遅れなどの情報が挙げられ、道路の場合、通常の状態とは異なる交通規制や所定距離以上の渋滞情報などが挙げられる。より詳細な具体例を挙げると、東海道線の上りに20分以上の遅れといった情報や、国道1号線上り○×交差点に3kmの渋滞といった情報である。なお、これら路線名、時間、距離などは利用者により予め設定される。そして、CPU401は、予め設定されている「遅延」、「遅れ」、「渋滞」、「規制」等のキーワードが、取得した所定の交通情報を含む報道に関する情報に存在することを検出することで、これら平常でない旨を示す情報が当該所定の交通情報を含む報道に関する情報に含まれていると判断する。
【0102】
平常でない旨を示す情報が含まれていると判断した場合(ステップS909:Yes)、CPU401は、メモリに設定されているアラーム時刻を変更する(ステップS910)。なお、変更するアラーム時刻を、たとえば、鉄道や道路において通常よりも余計に要する遅延時刻分早い時刻としてもよいし、利用者から予め設定される時間分早い時刻としてもよい。
【0103】
なお、アラーム時刻以前とアラーム時刻との時間差が、情報の送受信に要する程度の時間とされている場合には、ステップS909における判断処理とステップS910における変更処理を省略し、アラーム時刻を変更することなく次の処理に進むようにしてもよい。つまり、情報の送受信に要する程度の時間差は短いものと想定されるため、アラーム時刻を変更したとしても然程の効果は得られないと考えられるからである。
【0104】
このステップS909における判断処理とステップS910における変更処理とは、アラーム時刻以前とアラーム時刻との時間差が、少なくとも情報の送受信に要する程度の時間より長い時間である場合におこなわれる。たとえば、ステップS902においてアラーム時刻以前がメモリに設定されていると判断し、当該アラーム時刻以前とアラーム時刻との時間差が所定時間以上(たとえば、30分以上)である場合におこなわれるようにする。
【0105】
具体的には、たとえば、アラーム時刻以前が午前6時30分に設定されており、さらにアラーム時刻が午前7時00分に設定されているとする。そして、情報の送受信に要する時間を5分とすると、サーバ302から交通情報を含む報道に関する情報の取得が完了する時刻が午前6時35分頃(通信速度の影響により若干の誤差が生じる)となる。
【0106】
CPU401の処理スピードにもよるが、少なくとも午前6時35分から午前6時40分までの間に、ステップS909における交通情報を含む報道に関する情報に平常でない旨を示す情報が含まれているか否かの判断処理が完了する。そして、たとえば、ステップS910においてアラーム時刻を午前7時00分から午前6時40分に変更する。このようにすれば、たとえば、朝の交通事情に応じてアラーム時刻を設定された時刻から早い時刻に変更することで、少なからずとも利用者の朝の生活に有用となる。
【0107】
図9のフローチャートに戻り、CPU401は、再び現在時間を確認する(ステップS911)。なお、交通情報を含む報道に関する情報が取得されていないと判断した場合(ステップS907:No)にも、ステップS911において現在時間を確認する。また、交通機関の運行や通行が平常でない旨を示す情報が含まれていないと判断した場合(ステップS909:No)にも、ステップS911において現在時間を確認する。
【0108】
そして、現在時間がアラーム時刻になったか否かを判断する。そして、現在時間が設定(変更)されているアラーム時刻になったか否かを判断する(ステップS912)。現在時間が当該アラーム時刻になっていないと判断した場合(ステップS912:No)、ステップS911における現在時間の確認を継続しておこなう。そして、現在時間が当該アラーム時刻になったと判断した場合(ステップS912:Yes)には、磁気ディスクドライブ404ならびに音声I/F408を制御して、磁気ディスク405に記録されているアラーム音の音声情報をスピーカ409から出力させる(ステップS913)。
【0109】
このあと、アラーム音の音声情報を出力させてから所定時間経過したか否かを判断する(ステップS914)。当該所定時間が経過していないと判断した場合(ステップS914:No)、ステップS913におけるアラーム音の出力を継続しておこなう。そして、当該所定時間が経過したと判断すると(ステップS914:Yes)、通信I/F413
の要求情報の送信を受けて、サーバ302から送信された、所定の交通情報が磁気ディスク405などに記録されているか否かを判断する(ステップS915)。具体的には、サーバ302から送信された所定の交通情報を含む報道に関する情報を通信I/F413を介して取得し、このあと、磁気ディスク405などに取得した当該情報が記録される。
【0110】
そして、CPU401は、ステップS912における現在時間がアラーム時刻になったと判断した時点において、磁気ディスク405などに当該所定の交通情報を含む報道に関する情報が記録されているか否かを判断する。所定の交通情報を含む報道に関する情報が記録されていると判断した場合(ステップS915:Yes)には、磁気ディスクドライブ404を制御して、磁気ディスク405などから記録されている所定の交通情報を含む報道に関する情報を読み取らせる(ステップS916)。
【0111】
そして、CPU401は、映像I/F411を制御して、ディスプレイ412に所定の
交通情報を含む報道に関する情報を表示させて(ステップS917)、一連の処理を終了する。一方、所定の交通情報を含む報道に関する情報が磁気ディスク405などに記録されていないと判断した場合(ステップS915:No)には、映像I/F411を制御し
て、通信障害等の原因により当該情報が取得されていない旨をディスプレイ412に表示させて(ステップS918)、一連の処理を終了する。なお、ステップS917にて表示される表示画面の詳細については、図10を用いて以下に説明する。
【0112】
(アラーム時刻の変更をおこなった際のディスプレイに表示される画面の一例)
つぎに、図10を用いて、アラーム時刻の変更をおこなった際のディスプレイ412に情報が表示される表示画面の一例について説明する。図10は、アラーム時刻の変更をおこなった際にディスプレイ412に情報が表示される表示画面の一例を示す説明図である。
【0113】
図10において、ディスプレイ412の表示画面1000に表示されている情報は、天気情報602と、電車遅延を示す情報1001と、現在時間1002と、他の路線の状況を示す情報1003である。電車遅延を示す情報1001は、アラーム時刻を変更した旨の情報も表示されている。
【0114】
図10に示す例では、現在時間1002が変更されたアラーム時刻になったときの画面を示している。すなわち、現在時間1002が、もともと設定されていたアラーム時刻(たとえば7時00分)よりも20分早い時刻(6時40分)になったときの画面を示している。なお、アラーム時刻は、図9において説明したように、電車遅延を示す情報1001を取得したことにより、変更されたものである(図9のステップS909およびステップS910参照)。
【0115】
他の路線の状況を示す情報1003は、振替えの利く路線の情報である。振替えの利く路線は、たとえば、入力デバイス410を用いて利用者により予め設定される。これらの情報は、ディスプレイ412に表示出力されるとともに、スピーカ409からも音声出力される。このようなアラーム時刻の変更および情報の出力により、利用者は、たとえば、起床時刻を早めることができるとともに、起床するタイミングにて必要な情報を得ることができる。
【0116】
上述した処理および画面によれば、アラーム時刻以前に、所定の交通情報を含む報道に関する情報を要求する旨の要求情報を送信し、当該要求情報の送信を受けて受信した所定の交通情報に交通機関の運行や通行が平常でない旨を示す情報が含まれる場合に、アラーム時刻を変更するようにしたので、電車の遅延や交通渋滞などに応じて変更した時刻にアラーム音や所定の交通情報を含む報道に関する情報を出力することができる。したがって、利用者は、電車の遅延や渋滞などに応じて早い時間に起床することができるとともに、起床のタイミングにて、必要な情報を得ることができる。
【0117】
なお、上記した所定の交通情報を所定の気象情報に置き換え、所定の気象情報を含む報道に関する情報に交通機関の運行や通行に支障をきたす可能性が高い情報が含まれる場合に、アラーム時刻を変更する。所定の気象情報の場合には、たとえば、利用者が前日に翌日の気象予報を確認していつもより早い時刻にアラーム時刻を設定していた場合でも、所定の気象情報を含む報道に関する情報に交通機関の運行や通行に支障をきたす情報が含まれていない場合、つまり、気象情報が変わった場合には、アラーム時刻をいつも設定しているアラーム時刻に戻すようにしてもよい。
【0118】
これは、たとえば、設定されているアラーム時刻の履歴を管理し、当該履歴とスケジュールに関する情報を参照することで実現できる。つまり、現在日時において早起きしなければならないスケジュールが存在せず、また、過去に設定されていた頻度の多いアラーム時刻が、現在設定されているアラーム時刻より遅い時刻である場合に、当該頻度の多いアラーム時刻に変更する。
【0119】
以上説明したように、本発明の情報通知装置、情報通知方法、情報通知プログラム、および記録媒体は、アラーム時刻にユーザに対して有用な最新の情報を提供することができる。これにより、たとえば、利用者は、起床するタイミングにて、一日の始まりに必要な情報を得ることが可能になる。
【0120】
なお、本実施例で説明した情報通知方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】実施の形態にかかる情報通知装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる情報通知装置の情報通知処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】本実施例にかかる情報通知システムの概要を示す説明図である。
【図4】本実施例にかかる携帯型ナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本実施例にかかる携帯型ナビゲーション装置がおこなう情報通知処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】ディスプレイに表示される報道に関する情報の一例を示す説明図である。
【図7】ディスプレイに表示されるスケジュールに関する情報の一例を示す説明図である。
【図8】行動予定に応じた報道に関する情報の表示画面の一例を示す説明図である。
【図9】本実施例にかかる携帯型ナビゲーション装置がおこなう情報通知処理の他の一例を示すフローチャートである。
【図10】アラーム時刻の変更をおこなった際のディスプレイに表示される画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0122】
100 情報通知装置
101 時刻設定部
102 入力部
103 送信部
104 受信部
105 制御部
106 出力部
107 記録部
108 抽出部
109 変更部
300 情報通知システム
301 携帯型ナビゲーション装置
302 サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部サーバとネットワークにより接続する情報通知装置であって、
アラーム時刻を設定する時刻設定手段と、
前記時刻設定手段に設定された前記アラーム時刻以前に、前記外部サーバに対して所定の情報を要求する旨の要求情報を送信する送信手段と、
前記送信手段による要求情報の送信を受けて、前記外部サーバから前記所定の情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記所定の情報を、少なくとも前記アラーム時刻以降に出力させる制御手段と、
を備えることを特徴とする情報通知装置。
【請求項2】
前記制御手段は、所定のアラーム音を出力させた後に、前記所定の情報を出力させることを特徴とする請求項1に記載の情報通知装置。
【請求項3】
前記所定の情報を外部サーバに予め設定することが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報通知装置。
【請求項4】
前記所定の情報は、利用者のスケジュールに関する情報であることを特徴とする請求項3に記載の情報通知装置。
【請求項5】
前記所定の情報は、報道に関する情報であることを特徴とする請求項3に記載の情報通知装置。
【請求項6】
利用者のスケジュールに関する情報を予め記録する記録手段と、
前記記録手段に記録されたスケジュールに関する情報から、当該スケジュールに関する情報に示される位置に関する情報を抽出する抽出手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記抽出手段によって抽出された位置に関する情報を要求情報に含めて前記外部サーバへ送信することを特徴とする請求項5に記載の情報通知装置。
【請求項7】
前記時刻設定手段に設定されるアラーム時刻を変更する変更手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記アラーム時刻以前に、所定の交通情報を含む報道に関する情報を要求する要求情報を送信し、
前記変更手段は、前記送信手段による要求情報の送信を受けて前記受信手段が受信した前記所定の交通情報に、交通機関の運行または通行が平常でない旨を示す情報が含まれる場合に、前記アラーム時刻を変更することを特徴とする請求項5または6に記載の情報通知装置。
【請求項8】
前記時刻設定手段に設定されるアラーム時刻を変更する変更手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記アラーム時刻以前に、所定の気象情報を含む報道に関する情報を要求する要求情報を送信し、
前記変更手段は、前記送信手段による要求情報の送信を受けて前記受信手段が受信した前記所定の気象情報に、交通機関の運行または通行に支障をきたす可能性の高い情報が含まれる場合に、前記アラーム時刻を変更することを特徴とする請求項5または6に記載の情報通知装置。
【請求項9】
外部サーバとネットワークにより接続する情報通知装置の情報通知方法であって、
予め設定されたアラーム時刻以前に、前記外部サーバに対して所定の情報を要求する旨の要求情報を送信する送信工程と、
前記送信工程による要求情報の送信を受けて、前記外部サーバから前記所定の情報を受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記所定の情報を、少なくとも前記アラーム時刻以降に出力させる制御工程と、
を含むことを特徴とする情報通知方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報通知方法をコンピュータに実行させることを特徴とする情報通知プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の情報通知プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−180614(P2009−180614A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−19825(P2008−19825)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】