説明

情報配信装置

【課題】特定位置における事象の状況に関する特定位置情報の取得の必要性が高くなるに従って特定位置情報の要求頻度を高くすることができる情報配信装置を提供する。
【解決手段】外部サーバ800には、特定位置における事象の状況に関する特定位置情報を記憶するデータベースが構築されている。通信部402は、事象の種類及び事象の発生位置に関する事象情報を受信し、特定位置情報を、インターネット500を介して外部サーバ800から受信し、事象の発生に対する注意を喚起する注意喚起情報及び注意喚起情報によって喚起された注意を解除する注意喚起解除情報を、インターネット300を介して車両100−1,100−2,...,100−nに配信する。制御部401は、外部サーバ800に対して特定位置情報を要求し、外部サーバ800に対する特定位置情報の要求頻度を、事象情報の受信後に事象情報の受信前より高くするよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部サーバに記憶された特定位置における事象の状況に関する特定位置情報を車両に配信する情報配信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外部サーバから各種情報を取得し、取得した情報に基づいて必要な情報を車両に配信する情報配信装置が提案されている(例えば、特許文献1,2)。このような情報配信装置では、所定の地域(例えば、神戸市)内の複数の特定位置(例えば、三宮、元町、兵庫)における事象(例えば、天候、事故、障害物)の状況に関する複数の特定位置情報から構成される地域情報を事象の種類ごとに取得し、地域情報から各特定位置情報をそれぞれ抽出し、対応する車両に特定位置情報をそれぞれ送信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−102424号公報
【特許文献2】特開平11−154299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の情報配信装置では、外部サーバや車両から収集した各種情報又は収集した各種情報から抽出した必要な情報を各車両に配信することができるが、情報配信のタイミングについては特に考慮されていない。一例を挙げると、ユーザ(例えば、車両のドライバー)は、事象の発生に関する何らかの情報を情報配信装置から取得する際に、事象発生前より事象発生後の方が多くの情報を得たいと考える。事象の一つである事故の発生を考えた場合、事故発生前後では道路の状況が大きく異なるので、ユーザが事故発生の影響を知ることは、ユーザが道路を選択し又は到着時刻を知る上で非常に重要である。しかしながら、従来の配信装置では、事故発生によりユーザが多くの情報を得ることを要求している点について考慮されていない。すなわち、事故発生後のように状況が刻一刻と変化するような場合に状況の変化をリアルタイムに通知できないという不都合がある。
【0005】
また、従来の情報配信装置では、一つの特定位置情報を抽出するために一つの特定位置情報よりも著しく情報量の多い複数の地域情報を複数の外部サーバに要求している。例えば、情報配信装置が三宮の特定位置情報を取得する場合、神戸市の天気に関する天気情報を天気情報センタから取得し、神戸市の交通に関する交通情報を交通情報センタから取得し、これら天気情報及び交通情報から三宮の特定位置情報を抽出している。したがって、このように情報量の多い複数の地域情報を取得することにより、情報配信装置の負荷が大きくなるという不都合があった。このような不都合は、事故発生後のように状況が刻一刻と変化するためにユーザの情報要求頻度が高くなる場合に顕著になる。
【0006】
本発明の目的は、特定位置における事象の状況に関する特定位置情報の取得の必要性が高くなるに従って外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を高くすることができる情報配信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による情報配信装置は、外部サーバに記憶された特定位置における事象の状況に関する特定位置情報を車両に配信する情報配信装置であって、事象の発生位置に関する事象情報を車両と外部サーバのうちの少なくとも一方から取得する事象情報取得手段と、前記事象情報取得手段で取得した事象の発生位置に基づいて、前記外部のサーバに記憶された前記特定位置情報を取得する特定位置情報取得手段と、を有し、前記特定位置情報取得手段は、前記事象情報取得手段による前記事象情報取得後の前記外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を、前記事象情報取得手段による前記事象情報取得前より高くすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、事象情報取得後の外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を、事事象情報取得前より高くしているので、特定位置における事象の状況に関する特定位置情報の取得の必要性が高くなるに従って外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による情報配信装置を含む全体システムを示す図である。
【図2】事象情報の一例を示す図である。
【図3】特定位置情報の一例を示す図である。
【図4】図1のドライブレコーダのブロック図である。
【図5】図1のナビゲーション装置のブロック図である。
【図6】図1のセンタ及び外部サーバの制御部のブロック図である。
【図7】注意喚起情報の表示例を示す図である。
【図8】注意喚起解除情報の表示例を示す図である。
【図9】システム動作の一例のフローチャートである。
【図10】検出事象と要求頻度との関係を表すテーブルの一例を示す図である。
【図11】注意喚起情報の配信の基準の一例を説明するための図である。
【図12】回避情報の表示の一例を示す図である。
【図13】システム動作の他の例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加した形態で実施することも可能である。
【0011】
図1は、本発明による情報配信装置を含む全体システムを示す図である。
車両100−1,100−2,...,100−nは、後に詳細に説明するように、インターネット接続プロバイダ200を介してインターネット300に接続することができ、Web上の情報配信装置としてのセンタ400にアクセス可能に構成されている。また、センタ400は、複数の車両100−1,100−2,...,100−nを同時に制御するために、インターネット500を介して外部サーバ600,700,800から入手した各種情報を内部データベースに記録し、車両100−1,100−2,...,100−nに対して各種情報を配信できるように構成されている。
【0012】
車両100−1,100−2,...,100−nには、第1カメラ1−1,1−2,...,1−n、第2カメラ2−1,2−2,...,2−n、GPS(Global Positioning System;全地球測位システム)受信機3−1,3−2,..,3−n等と接続されたドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−nがそれぞれ搭載されている。ドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−nは、ACCスイッチがONの間に、第1カメラ1−1,1−2,...,1−n及び第2カメラ2−1,2−2,...,2−nで撮像した画像データを第2RAM5−1,5−2,...,5−nに常時記録し、第2RAM5−1,5−2,...,5−nに記録された画像データを所定の単位(例えば、ファイル単位)ごとに、インターフェイス(I/F)6−1,6−2,..,6−nに挿入されたメモリカード7−1,7−2,...,7−nに書き込む。また、ドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−nはそれぞれ、信号処理装置8−1,8−2,...,8−nと接続された通信部9−1,9−2,...,9−nを介して、インターネット接続プロバイダ200との通信が可能になる。したがって、車両100−1,100−2,...,100−nの信号処理装置8−1,8−2,...,8−n及び/又はドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−nと、センタ400は、相互に、画像データ等を含む情報データの送受信を行えるように構成されている。信号処理装置8−1,8−2,...,8−n及び通信部9−1,9−2,...,9−nはそれぞれ、CPU、ROM、RMA等を含んで構成され、データ変換、データ圧縮等の信号処理、ドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−nとセンタ400との間の画像データ等を含む情報データの送受信等の処理を行う。なお、通信部9−1,9−2,...,9−nを、携帯電話のような携帯端末によって構成することもできる。
【0013】
車両100−1,100−2,...,100−nのドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−nはそれぞれ、GPS受信機3−1,3−2,..,3−nによって取得した現在位置情報を、センタ400へ情報データの一部として所定時間間隔で送信しているので、センタ400側では、逐次各車両100−1,100−2,...,100−nの現在位置を把握することができる。また、車両100−1,100−2,...,100−nのドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−nはそれぞれ、事象の種類(例えば、事故や災害の発生、天候及び障害物)及び事象の発生位置に関する事象情報を、現在位置情報、時刻情報及び後に詳細に説明する重加速度情報に基づいて作成し、作成された事象情報をセンタ400に送信する。
【0014】
図2は、事象情報の一例を示す図である。事象情報は、事象が発生する度に作成され、図2Aに示す例では、2010年2月21日18時12分37秒に三宮で積雪が発生したことを知らせる事象情報を示し、図2Bに示す例では、2010年2月21日18時34分15秒に三宮で交通事故が発生したことを知らせる事象情報を示し、図2Cに示す例では、2010年2月21日16時53分11秒に元町で障害物が発生したことを知らせる事象情報を示す。
【0015】
また、センタ400側が車両を特定して画像送信要求する場合には、該当車両のドライブレコーダ2に記録した画像データをセンタ400に送信することもできる。また、車両が事故等に遭遇した場合には、自動的に該当車両のドライブレコーダ2に記録された画像データをセンタ400に送信するように構成することも可能である。
【0016】
車両100−1,100−2,...,100−nには、GPS受信機3−1,3−2,..,3−n等と接続されたナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nもそれぞれ搭載されている。ナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nは、地図データデータベースから地図データを読み出し、地図データ上で車両100−1,100−2,...,100−nの走行経路を探索する。ナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nもそれぞれ、信号処理装置8−1,8−2,...,8−nと接続された通信部9−1,9−2,...,9−nを介して、インターネット接続プロバイダ200との通信が可能になる。したがって、車両100−1,100−2,...,100−nの信号処理装置8−1,8−2,...,8−n及び/又はナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nと、センタ400は、相互に、走行経路に関する走行経路情報等を含む情報データの送受信を行えるように構成されている。信号処理装置8−1,8−2,...,8−n及び通信部9−1,9−2,...,9−nはそれぞれ、ナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nとセンタ400との間の走行経路情報等を含む情報データの送受信等の処理も行う。
【0017】
図1に示すドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−n、信号処理装置8−1,8−2,...,8−n、通信部9−1,9−2,...,9−n及びナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nはそれぞれ、車両100−1,100−2,...,100−n側のデータ送信システムとして機能する。なお、本実施形態では、ドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−n、信号処理装置8−1,8−2,...,8−n、通信部9−1,9−2,...,9−n及びナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nは別体として記載したが、これらを一体的に構成しても良い。また、車両100−1,100−2,...,100−nは、100−1,100−2,...,100−nを省略することもできる。
【0018】
インターネット接続プロバイダ200は、複数の基地局201と接続された移動通信網202を有しており、移動通信網202と接続されたゲートウエイ203を介してインターネット300への接続サービスを提供する。
【0019】
センタ400は、制御部401、インターネット300,500と接続するためのルータのような通信部402、ユーザプロファイル情報を記録するためのユーザプロファイル情報記録部403、画像データ、走行経路情報等を含むコンテンツ情報を記録するためのコンテンツ情報記録部404、選択履歴情報を記録するためのコンテンツ選択履歴情報記録部405等を有し、それぞれがLAN406により相互にテータの送受信を行えるように構成されている。
【0020】
制御部401は、パーソナルコンピュータ等より構成され、後に詳細に説明するように、CPU,RAM、ROM、キーボード及びマウス等を含む操作部、液晶ディスプレイ等を含む表示部、ハードディスク等のデータ記録部等を含んで構成されている。制御部401は、車両100−1,100−2,...,100−n又は外部サーバ600−1,600−2,...,600−nから受信した情報に基づいて、各種情報を車両100−1,100−2,...,100−nへ配信する。また、センタ400は、所定のタイミングで、インターネット500を介して外部サーバ600,700,800のWebサイトにアクセスし、特定位置及び特定位置における事象の状況に関する特定位置情報のような各種情報を取得して、コンテンツ情報記録部404に蓄積する。また、センタ400は、センタ400にアクセスするユーザ(例えば、車両100−1,100−2,...,100−n)に対応したユーザプロファイルを作成してユーザプロファイル情報記録部403に記録するとともに、ユーザとの通信のたびに取得した各種情報についてもユーザプロファイル情報記録部403に追加的に記録する。さらに、センタ400は、センタ400にアクセスするユーザが選択したコンテンツ情報記録部404の情報の履歴に関するコンテンツ選択履歴情報を、コンテンツ選択履歴情報記録部405に記録する。
【0021】
本実施の形態では、外部サーバ600は、交通情報センタとして機能し、センタ400と同様に、制御部601、通信部602、ユーザプロファイル情報記録部603、コンテンツ情報記録部604、コンテンツ選択履歴情報記録部605等を有し、それぞれがLAN606により相互にテータの送受信を行えるように構成されているが、コンテンツ情報記録部604は、交通事故のような複数の事象にそれぞれ対応する複数の事象情報等を含む道路交通情報をコンテンツ情報として記録する。
【0022】
本実施の形態では、外部サーバ700は、気象情報センタとして機能し、センタ400と同様に、制御部701、通信部702、ユーザプロファイル情報記録部703、コンテンツ情報記録部704、コンテンツ選択履歴情報記録部705等を有し、それぞれがLAN706により相互にテータの送受信を行えるように構成されているが、コンテンツ情報記録部704は、積雪のような複数の事象にそれぞれ対応する複数の事象情報等を含む気象情報をコンテンツ情報として記録する。
【0023】
本実施の形態では、外部サーバ800は、特定位置情報を提供する地域情報センタとして機能し、センタ400と同様に、制御部801、通信部802、ユーザプロファイル情報記録部803、コンテンツ情報記録部804、コンテンツ選択履歴情報記録部805等を有し、それぞれがLAN806により相互にテータの送受信を行えるように構成されているが、コンテンツ情報記録部804は、特定位置情報をコンテンツ情報として記録し、特定位置情報を記憶するデータベースが構築されている。
【0024】
図3は、特定位置情報の一例を示す図である。特定位置情報は、事象の有無に関係なく特定位置ごとに作成され、図3Aに示す例では、三宮に積雪及び交通事故の事象が存在することを示し、図3Bに示す例では、元町に障害物の事象が存在することを示し、図3Cに示す例では、兵庫に事象が存在しないことを示す。
【0025】
図4は、図1のドライブレコーダのブロック図である。なお、図4において、ドライブレコーダ4−1について説明するが、ドライブレコーダ4−2,4−3は、ドライブレコーダ4−1と同一構成及び同一動作を有するので、ドライブレコーダ4−2,4−3についての説明は、ここでは省略する。
【0026】
ドライブレコーダ4−1は映像記録専用の装置として第1カメラ1−1又は第2カメラ2−1と分離して構成することもできるが、第1カメラ1−1、第2カメラ1−2及びマイクロフォン11と同一の筐体内に収容して一体的に構成してもよい。
【0027】
第1カメラ1−1は、車両100−1の前方を撮影してアナログのビデオ信号を映像情報101として出力するよう制御され、例えば二次元イメージセンサとしてCCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)やCMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)から構成される。
【0028】
第2カメラ1−2は、2台目のカメラとして車両100−1に設置され、車両後方や車室内等の第1カメラ1−1と異なる方向を撮影してアナログのビデオ信号を映像情報602として出力するよう制御される。また、第2カメラ2−1も二次元イメージセンサとしてCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサから構成される。なお、カメラを1台のみ必要とする場合には第2カメラ2−1を接続する必要はない。
【0029】
加速度センサ12は、車両100−1に加わる衝撃の大きさを重力加速度として検出する、いわゆるGセンサ(Gravity Accelerative Sensor)で構成される。衝撃を受けるとその重力加速度に基づいた電流を発生する半導体からなり、車両の前後方向及び左右方向の重力加速度の大きさを検出し、重力加速度情報103をCPU(Central Processing Unit)13−1へ出力する。
【0030】
メモリカード7−1は、ドライブレコーダ4−1から取り外し可能な記録媒体であり、プログラム可能な不揮発性半導体メモリカードであるCFカード(Compact Flash Card)、SDカード(Secure Digital Memory Card)やメモリスティック等から構成される。
【0031】
なお、本実施形態では取り外し可能な記憶媒体としてメモリカードを用いているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、取り外し可能な他のメモリカード、ハードディスク等を利用することもできる。また、再生装置として同じ車両100−1に搭載されたナビゲーション装置10−1を利用することができる。その場合には、メモリカード7−1等に記録した画像データをハーネスを介してナビゲーション装置10−1に送信すればよい。
【0032】
マイクロフォン11は、CPU13−1と電気的に接続され、車両100−1の車室内または車外の音声を集音して音声情報104としてCPU13−1へ送信するよう構成される。音声情報104はCPU13−1内のアナログ/デジタル変換器でデジタル信号に変換される。なお、道路上の騒音を不必要に集音しないように、マイクロフォンの正面の感度が高い単一指向性マイクロフォンを用いるとよい。
【0033】
GPS受信機3−1は、複数のGPS衛星から衛星の軌道と、衛星に搭載された原子時計からの時刻データを含む電波信号を受信し、受信した電波の時間差により各衛星との相対的距離差を算出して現在地情報を得る。3個の衛星の電波を捉えれば地球上の平面での位置が判別できる。GPS受信機3−1は、かかる現在地情報を検出すると、位置情報及び時刻情報からなるGPS情報105をCPU13−1へ送信する。
【0034】
車速センサ14は、車両100−1の車輪軸に設けられたローターの回転を回転パルス信号106として出力し、磁気センサまたは光センサにより構成される。なお、CPU13−1は車速センサ14から受信するパルス信号から単位時間当たりの車輪回転数を算出することで車両100−1の速度情報を算出している。
【0035】
I/F6−1は、ドライブレコーダ4−1に設けられたメモリカード7−1の差込口、いわゆるスロット部を構成する。I/F6−1は、ドライブレコーダ4−1から送信される画像データ等を含む記録情報107を、差し込まれたメモリカード7−1へ記録するデータ記録部として機能する。
【0036】
ビデオスイッチ(以下「ビデオSW」)15は、複数のカメラが設けられる場合に撮影するカメラを切り換えるためのスイッチである。本実施の形態では、第1カメラ1−1及び第2カメラ2−1が接続され、CPU13−1からの選択信号108により一方のカメラが選択されるよう構成されている。選択されたカメラからの映像情報を選択映像情報109として出力する。なお、ビデオSW15に計時機能を持たせ、一定の時間間隔で切り換えを行うように構成してもよい。
【0037】
画像処理回路16は、第1カメラ1−1及び第2カメラ2−1からビデオSW15を介して入力される選択映像情報109をデジタル信号に変換し、画像データ110を作成して出力する。画像処理回路16は、例えば、JPEG−IC(Joint Photographic coding Experts Group−Integrated Circuit)から構成され、JPEG形式のデータを作成する。
【0038】
第1RAM17は、画像処理回路16によって変換された画像データ110を一時的に記憶する。なお、第1RAM17はCPU13−1内のDMA(Direct Memory Access)回路と接続されている。
【0039】
第2RAM15は、画像処理回路13により画像データ110に変換された映像情報を常時記憶する。なお、第1RAM14及び第2RAM15には、例えばSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)が用いられる。SDRAMはCPUのクロックに同期して動作するよう設計されているため、入出力の待ち時間が短く、従来のDRAM(Dynamic Random Access Memory)に比較してアクセスを高速に行うことができ、大容量の映像データを高速に処理する制御に適しているためである。
【0040】
不揮発性ROM19は、ドライブレコーダ4−1を構成するハードウェア資源を統括的に制御するための制御プログラム20等を記憶する。不揮発性ROM19には、マスクROMを用いてもよいが、プログラム可能な不揮発性半導体メモリであるフラッシュメモリ、EEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、強誘電体メモリ等を用いればプログラムの書き込みや消去が可能となる。
【0041】
制御プログラム20は、不揮発性ROM19内に記憶され、ドライブレコーダ4−1の起動時にCPU13−1に読み出され、各部の制御やデータ演算処理のプログラムとして機能する。
【0042】
表示灯21は、発光ダイオード等からなり、CPU13−1から電源が供給されることによりドライブレコーダ4−1の起動中は点灯し、ユーザへ起動中であることを報知する。また、ドライブレコーダ4−1に異常が生じた場合には、CPU13−1が表示灯21を点滅させることにより異常の発生をユーザへ報知するよう構成されている。
【0043】
アクセサリスイッチ(ACCスイッチ)22は、車両100−1に備えられたエンジン始動用のキーシリンダと電気的に一体に構成されている。ユーザのキー操作によりスイッチがオンとされるとアクセサリオン信号111をドライブレコーダ4−1へ送信する。ドライブレコーダ4−1はACCスイッチ22のアクセサリオン信号111を受信することにより、制御を開始する。なお、ACCスイッチ22の出力信号に代わりに、イグニッションキー出力信号を利用することも可能である。
【0044】
電源スイッチ(電源SW)23は、ユーザによりスイッチ操作がなされると、電源オン信号をドライブレコーダ4−1へ送信する。ACCスイッチ22をオンさせずにドライブレコーダ4−1を動作させたい場合に用いることができる。
【0045】
バッテリ24は、車両100−1内に備えられ、ドライブレコーダ4−1の本体に電源を供給する。また、バッテリ24は、電源制御回路25及びバックアップバッテリ26へ電源を供給する。なお、バッテリ24は車両100−1に装備可能で12Vの起電力を発生できるものであればよい。
【0046】
電源制御回路25は、CPU13−1に接続されACCスイッチ22からのオン信号を受信することで、バッテリ24からの電源をCPU13−1及びドライブレコーダ4−1の各部へ供給する。また、電源SW23が操作されたことを検知すると、ACCスイッチ22の状態に関わらず電源の供給を開始する。さらに電源制御回路25はACCスイッチ22又は電源SW22のオフを検知することにより、終了信号をCPU13−1へ送信する。終了信号を受信したCPU13−1は、制御の終了処理として電源制御回路25にオフ信号を送信する。これにより、電源制御回路25が電源の供給を停止する。
【0047】
バックアップバッテリ(B/Uバッテリ)26は、コンデンサ等から構成され、バッテリ24からの電源をCPU13−1及びドライブレコーダ4−1の各部へ供給するよう接続されている。衝突事故等により車両に衝撃が加わると、バッテリ24の破損やバッテリ24と電源制御回路25と接続線の断線が発生する恐れがある。この場合、B/Uバッテリ26は、蓄電された電源をCPU13−14等へ供給することで、ドライブレコーダ4−1の電源のバックアップを行う。
【0048】
CPU13−1は、ドライブレコーダ4−1の制御装置として動作し、マイクロコンピュータ等により構成される。CPU13−1は、制御プログラム20に基づき、ドライブレコーダ4−1の各部の制御やデータ演算処理等を実行する。
【0049】
図5は、図1のナビゲーション装置のブロック図である。なお、図5において、ナビゲーション装置10−1について説明するが、ナビゲーション装置10−2,10−3は、ナビゲーション装置10−1と同一構成及び同一動作を有するので、ナビゲーション装置10−2,10−3についての説明は、ここでは省略する。
【0050】
ナビゲーション装置10−1は、CPU31、RAM32、不揮発性ROM33、地図情報記憶部34、受信情報記憶部35、探索経路情報記憶部36等を有しており、車両100−1に配置された液晶表示装置等から構成される表示部37、表示部37の表示画面上に配置されたタッチパネル、各種ボタン等から構成される操作部38、車両100−1に配置されたスピーカ39、車両100−1の現在位置を測定するためのGPS受信機3−1、車両100−1の車輪軸に設けられたローターの回転を回転パルス信号106として出力する車速センサ14等と接続されている。
【0051】
ナビゲーション装置10−1は、GPS受信機3−1が受信する車両の現在位置情報及び車速センサ14からの車速パルスに基づく車速情報に基づいて、地図情報記憶部419に記憶された地図データを利用し、車両の現在位置及び操作部35によって設定された目的地までの経路を探索し、探索した経路をディスプレイ10上に表示して、運転者に対してナビゲーション動作を行うように構成されている。
【0052】
また、ナビゲーション装置10−1は、センタ400にアクセスし、コンテンツ情報記録部404に記憶されている最新の各種情報をダウンロードして、記憶部33に記録する。最新の各種情報のダウンロードは、例えば、車両100−1がセンタ400と接続されから所定時間後、センタ400における最新事故情報の更新期日に対応した所定期間毎(1時間毎、1日毎、1週間毎等)等に、行われる。
【0053】
RAM32は、CPU31によって演算された演算値等を一時的に記憶するために利用される。RAM32には、例えばSDRAMが用いられる。不揮発性ROM33は、ナビゲーション装置10−1を構成するハードウェア資源を統括的に制御するための制御プログラム40等を記憶する。不揮発性ROM33には、例えば、EEPROM、強誘電体メモリ等が用いられる。
【0054】
制御プログラム40は、不揮発性ROM33内に記憶され、ナビゲーション装置10−1の起動時にCPU31に読み出され、各部の制御やデータ演算処理のプログラムとして機能する。
【0055】
CPU31は、ナビゲーション装置10−1の制御装置として動作し、マイクロコンピュータ等により構成される。CPU31は、制御プログラム40に基づき、ナビゲーション装置10−1の各部の制御やデータ演算処理等を実行する。
【0056】
操作部37は、キーボード、マウス等から構成され、オペレータがナビゲーション装置10−1を操作する場合に、CPU31への操作入力を行うための手段として利用される。
【0057】
表示部38は、液晶表示装置等から構成され、地図データ、探索経路等を適宜表示するために利用される。スピーカ39は、表示部38に表示された地図データ、探索経路等に対応する音声案内を行うために利用される。
【0058】
地図情報記録部34は、ハードディスク、DVD等の記録媒体によって構成され、道路情報及び制限速度情報等を含んだ地図情報が記録されている。
【0059】
受信情報記憶部35は、ハードディスク等の記録媒体によって構成され、センタ400から受信した各種情報等を記録するために利用される。探索経路記憶部36は、ハードディスク等の記録媒体によって構成され、探索経路を記憶するために利用される。
【0060】
図6は、図1のセンタ及び外部サーバの制御部のブロック図である。なお、図6において、センタ400の制御部401について説明するが、外部サーバ600,700,800の制御部601,701,801はそれぞれ、センタ400の制御部401と同一構成及び同一動作を有するので、外部サーバ600,700,800の制御部601,701,801についての説明は、ここでは省略する。
【0061】
センタ400は、外部サーバ600,700,800から特定位置情報のような各種情報を受信し、車両100−1,100−2,...,100−nに注意喚起情報や注意喚起解除情報のような各種情報を配信するためだけでなく、車両100−1,100−2,...,100−nに搭載されたドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−nから受信した画像データを検証して、事象の発生位置、事象の種類の究明等を行うためにも利用される。
【0062】
図7は、注意喚起情報の表示例を示す図である。注意喚起情報は、センタ400の制御部401で作成され、事象の発生に対する注意を車両100−1,100−2,...,100−nに喚起する役割だけでなく、事象が発生した位置の状況の経過を車両100−1,100−2,...,100−nに知らせる役割も果たす。注意喚起情報がナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nに配信されると、ナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nのCPU31により表示部37に表示される。図7に示す例では、三宮に積雪及び5kmの交通事故渋滞があること及び元町に障害物が発生したことを知らせる注意喚起情報が表示部37に表示される。
【0063】
図8は、注意喚起解除情報の表示例を示す図である。注意喚起解除情報は、センタ400の制御部401で作成され、注意喚起情報によって喚起された注意を解除する役割を果たす。注意喚起解除情報がナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nに配信されると、ナビゲーション装置10−1,10−2,...,10−nのCPU31により表示部37に表示される。図8に示す例では、三宮の積雪がなくなったこと、三宮の交通渋滞がなくなったこと及び元町の障害物が除去されたことを知らせる注意喚起解除情報が表示される。なお、注意喚起解除情報は、三宮の積雪がなくなったこと、三宮の交通渋滞がなくなったこと及び元町の障害物が除去されたことを個別に知らせることもできる。
【0064】
インターフェイス(I/F)411は、センタ400に設けられたメモリカード412の差込口、いわゆるスロット部を構成する。I/F411は、メモリカード412に記録された、画像情報等をセンタ400側に送信する。
【0065】
RAM413は、CPU414がメモリカード412から送信された画像データの画像処理等を行う際に一時的にデータを記憶するために利用される。RAM414には、例えばSDRAMが用いられる。
【0066】
不揮発性ROM415は、センタ400を構成するハードウェア資源を統括的に制御するための制御プログラム416等を記憶する。不揮発性ROM415には、例えば、EEPROM、強誘電体メモリ等が用いられる。
【0067】
制御プログラム416は、不揮発性ROM415内に記憶され、センタ400の起動時にCPU414に読み出され、各部の制御やデータ演算処理のプログラムとして機能する。
【0068】
CPU414は、センタ400の制御装置として動作し、マイクロコンピュータ等により構成される。CPU414は、制御プログラム416に基づき、センタ400の各部の制御やデータ演算処理等を実行する。
【0069】
操作部417は、キーボード、マウス等から構成され、オペレータがセンタ400を操作する場合に、CPU414への操作入力を行うための手段として利用される。
【0070】
表示部418は、液晶表示装置等から構成され、メモリカード412に記録された映像情報等を適宜表示するために利用される。
【0071】
地図情報記録部419は、ハードディスク、DVD等の記録媒体によって構成され、道路情報及び制限速度情報等を含んだ地図情報が記録されている。
【0072】
カード情報記録部420は、ハードディスク等の記録媒体によって構成され、メモリカード412に記録された映像情報等を記録するために利用される。受信情報記憶部470は、ハードディスク等の記録媒体によって構成され、ドライブレコーダ4−1,4−2,...,4−nから受信した画像データ、外部サーバ600,700,800から受信した各種情報等を記録するために利用される。
【0073】
図9は、システム動作の一例のフローチャートである。なお、このフローチャートは、車両100−1,100−2,...,100−n側では、CPU13−1,31等で実行されるプログラムによって制御され、センタ440及び外部サーバ800側では、CPU414で実行されるプログラムによって制御される。
【0074】
先ず、車両100−nのドライブレコーダ4−nのCPU13−nは、事象を検出したか否か判断し、(ステップS1)。事象を検出したと判断すると、事象情報をセンタ400に送信する(ステップS2)。
【0075】
例えば、車両100−nが積雪のある三宮の道路を走行し、車両100−nがスリップして加速度センサによって検出されたG値がCPU13−nに入力されると、CPU13−nは、検出されたG値の波形と不揮発性ROM19に格納された基準波形と比較し、比較結果により積雪があると判定する。その後、事象の種類が積雪であり、積雪が発生した位置(例えば、三宮)及び時刻(例えば、2010年2月2日18時12分37秒)を示す事象情報が、車両100−nの通信部9−nからセンタ400の通信部402に送信される。
【0076】
その後、センタ400の通信部402は、事象情報を受信する(ステップS3)。このために、センタ400の通信部402及び制御部401のCPU414は、事象情報を車両と外部サーバのうちの少なくとも一方から取得する機能を有する。その後、センタ400の制御部401のCPU414は、外部サーバ700に対する特定位置情報の要求頻度を、事象情報の受信前より高くなるように変更する(ステップS4)。このために、センタ400の制御部401のCPU414は、事象情報取得後の外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を、事象情報取得前より高くする機能を有する。特定位置情報の要求頻度の変更は、図10に示すようなセンタ400の管理部401の不揮発性プログラム415に格納された検出事象と要求頻度との関係を示すテーブルをセンタ400の管理部401のCPU414が参照することによって行われる。
【0077】
その後、センタ400の制御部401のCPU414は、位置特定情報を外部サーバ700に要求し(ステップS5)、外部サーバ800の制御部401のCPU414は、特定位置情報をコンテンツ情報記録部データベース804から抽出し(ステップS6)、外部サーバ800の通信部802は、特定位置情報をセンタ400に送信し(ステップS7)センタ400の通信部402は、特定位置情報を受信する(ステップS8)。このために、センタ400の制御部401のCPU414は、事象情報に含まれる事象の発生位置に基づいて、外部サーバに記憶された特定位置情報を取得する機能を有する。その後、センタ400の制御部401のCPU414は、今回受信した特定位置情報と、受信情報記憶部421に記憶されている以前に受信した特定位置情報とが同一であるか否か判断する(ステップS9)。
【0078】
今回受信した特定位置情報と、受信情報記憶部421に記憶されている以前に受信した特定位置情報とが同一でないと判断した場合、センタ400の制御部401のCPU414は、受信情報記憶部421に記憶されている以前に受信した特定位置情報を更新する(ステップS10)。このために、コンテンツ情報記録部404は、特定位置情報を記憶する機能を有し、センタ400の制御部401のCPU414は、外部サーバから受信した特定位置情報と既に記憶されている特定位置情報とを比較し、外部サーバから受信した特定位置情報が既に記憶されている特定位置情報と異なる場合、特定位置情報を更新する機能を有する。
【0079】
その後、センタ400の制御部401のCPU414は、特定位置の事象がなくなったか否かを特定位置情報に基づいて判断する(ステップS11)。このために、センタ400の制御部401のCPU414は、特定位置に事象があるか否かを前記特定位置情報に基づいて判断する機能を有する。
【0080】
特定位置の事象がなくなっていないと判断した場合、センタ400の制御部401のCPU414は、図7に示すような注意喚起情報を作成し(ステップS12)、注意喚起情報を配信する車両を判別し(ステップS13)、配信対象車両に注意喚起情報を配信し(ステップS14)、ステップS5に戻る。このために、センタ400の制御部401のCPU414は、特定位置に事象があると判断した場合、注意喚起情報を配信すべき車両を判別し、当該車両に注意喚起情報を配信する機能を有する。配信対象車両と判断された車両100−1の通信部9−1は、注意喚起情報を受信する(ステップS15)。
【0081】
図11は、注意喚起情報の配信の基準の一例を説明するための図である。図11に示す例によれば、車両が事象の発生位置(例えば、三宮)から1km以外にあり、かつ、車両がナビゲーション装置によってナビゲーションされていない又はナビゲーション装置によって探索された探索経路に事象発生地点が含まれない場合には、注意喚起信号が配信されず、それ以外の場合には、注意喚起信号が配信される。このような基準は、CPU414によって参照されるために不揮発性ROM415にマップとして格納される。
【0082】
本実施の形態では、センタ400は、事象の発生位置を回避するための手段の有無を知らせる回避情報を注意喚起情報とともに車両100−1,100−2,...,100−nに配信する。このような回避情報は、センタ400の制御部401のCPU414により車両位置情報及び走行経路情報に基づいて作成される。図12は、回避情報の表示の一例を示す図である。図12Aに示す例では、回避手段として回避ルートa→b→d及びa→d→cを車両100−3のナビゲーション装置10−3の表示部37に表示し、図12Bに示す例では、事象の発生位置を回避するための手段が存在しないことを車両100−3のナビゲーション装置10−3の表示部37に表示している。
【0083】
それに対し、特定位置の事象がなくなっていると判断した場合、センタ400の制御部401のCPU414は、図8に示すような注意喚起解除情報を作成し(ステップS16)、注意喚起解除情報を配信する車両を判別し(ステップS17)、配信対象車両に注意喚起解除情報を配信する(ステップS18)。このために、センタ400の制御部401のCPU414は、特定位置に事象がないと判断した場合、注意喚起解除情報を配信すべき車両を判別し、当該車両に注意喚起解除情報を配信する機能を有する。配信対象車両と判断された車両100−2の通信部9−2は、注意喚起情報を受信する(ステップS19)。
【0084】
その後、センタ400の制御部401のCPU414は、外部サーバ700に対する特定位置情報の要求頻度を、事象情報の受信前と同一の要求頻度に変更する(ステップS20)。このために、センタ400の制御部401のCPU414は、注意喚起解除情報配信後の外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を、事象情報取得前に戻す機能を有する。なお、ステップS17における車両の判別及びステップS18における注意喚起解除情報の配信は、ステップS13における車両の判別及びステップS14における注意喚起情報の配信と同様に行われる。
【0085】
ステップS9において特定位置情報が同一であると判断した場合、特定位置の事象がなくなっていないと判断し、ステップS13に進むが、ステップS13及びステップS14を省略することもできる。
【0086】
本実施の形態によれば、特定位置における事象の状況に関する特定位置情報を記憶するデータベースが構築された外部サーバに対して特定位置情報を要求し、外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を、事象情報の受信後に事象情報の受信前より高くする。したがって、特定位置における事象の状況に関する特定位置情報の取得の必要性が高くなるに従って外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を高くすることができる。
【0087】
また、事象の状況を車両に知らせるために情報を外部サーバから取得する際に事象が存在しない特定位置情報の要求頻度を高くする必要がないので、事象の状況を車両に知らせるために情報を外部サーバから取得する際の負荷を軽減することができる。
【0088】
図13は、システム動作の他の例のフローチャートである。なお、このフローチャートは、車両100−1,100−2,...,100−n側では、CPU13−1,31等で実行されるプログラムによって制御され、センタ440側及び外部サーバ600,700,800側では、CPU414で実行されるプログラムによって制御される。
【0089】
図13に示す例では、外部サーバ600,700は、外部サーバ600,700に事象情報が存在するか否か判断し、(ステップS21)。事象が存在すると判断すると、事象情報をセンタ400に送信する(ステップS22)。
【符号の説明】
【0090】
4−1,4−2,....,4−n ドライブレコーダ
9−1,9−2,..,9−n,402,602,702,802 通信部
10−1,10−2,...,10−n ナビゲーション装置
100−1,100−2,...,100−n 車両
200 インターネット接続プロバイダ
300,500 インターネット
400 センタ
401,601,701,801 制御部
600,700,800 外部サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部サーバに記憶された特定位置における事象の状況に関する特定位置情報を車両に配信する情報配信装置であって、
事象の発生位置に関する事象情報を車両と外部サーバのうちの少なくとも一方から取得する事象情報取得手段と、
前記事象情報取得手段で取得した事象情報に含まれる事象の発生位置に基づいて、前記外部サーバに記憶された前記特定位置情報を取得する特定位置情報取得手段と、
を有し、
前記特定位置情報取得手段は、前記事象情報取得手段による前記事象情報取得後の前記外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を、前記事象情報取得手段による前記事象情報取得前より高くすることを特徴とする情報配信装置。
【請求項2】
前記特定位置情報を記憶する記憶手段と、
前記外部サーバから受信した前記特定位置情報と前記記憶手段に記憶されている前記特定位置情報とを比較し、前記外部サーバから受信した前記特定位置情報が前記記憶手段に記憶されている前記特定位置情報と異なる場合、前記特定位置情報を更新する更新手段を更に有する請求項1に記載の情報配信装置。
【請求項3】
前記特定位置に事象があるか否かを前記特定位置情報に基づいて判断する事象判断手段と、
前記特定位置に事象がないと判断した場合、事象に対する注意の喚起を解除する注意喚起解除情報を配信すべき車両を判別し、当該車両に前記注意喚起解除情報を配信する注意喚起解除情報配信手段と、
を更に有する請求項2に記載の情報配信装置。
【請求項4】
前記特定位置情報取得手段は、前記注意喚起解除情報配信手段による前記注意喚起解除情報配信後の前記外部サーバに対する特定位置情報の要求頻度を、前記事象情報取得手段による前記事象情報取得前に戻す請求項3に記載の情報配信装置。
【請求項5】
前記特定位置に事象があるか否かを前記特定位置情報に基づいて判断する事象判断手段と、
前記特定位置に事象があると判断した場合、事象に対する注意を喚起する注意喚起情報を配信すべき車両を判別し、当該車両に前記注意喚起情報を配信する注意喚起情報配信手段と、
を更に有する請求項2に記載の情報配信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−14324(P2012−14324A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−148764(P2010−148764)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】