説明

意図しないインク吐出を最小化するための制御システム

【課題】インク画像の幅が、排出されたインクを受け取る媒体のウェブよりも広い場合、媒体のウェブ端部を越えてプリンタの部品にインクを排出してしまうことのないプリンタの提供。
【解決手段】媒体のウェブが検出されない場合には媒体のウェブがウェブ検出器に従って不在であることを示す信号を発生させるように構成されている、複数のウェブ検出器と、複数のウェブ検出器、および、複数のバーに取り付けられた印字ヘッド、に動作可能なように接続された制御装置であって、媒体のウェブが不在であることを示す信号を発生させる複数のウェブ検出器のうちの1つに近接した、複数のバーのうちの1つに取り付けられた少なくとも1つの印字ヘッドの動作を中止するように構成された、制御装置と、を含む、プリンタ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に動いているウェブにインクを排出する1つ以上の印字ヘッドを備えた、ウェブ印刷システムに関し、詳細には、動いているウェブにおいて中断が検出された場合のウェブ印刷システムの動作に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタは、受像部材に液体インクを排出するための複数のインクジェットを含む印字ヘッドを備えている。インクは、プリンタ内に設置された容器に格納されていてもよい。印字ヘッドによって排出されたインクは、水性、油性、溶媒系、UV硬化性ゲルインクであってもよいし、あるいは、インクエマルジョンであってもよい。ゲルインクは、インクの粘性を変更するために所定の温度で加熱されてもよく、これにより、インクが印字ヘッドによる排出に適するようになる。インクジェットプリンタに用いられるインクのもう1つの形状は、固体インクである。固体インクは、ブロック、スティック、ペレット、または、パスティル状をして、プリンタに挿入されていてもよい。固体インクは、融解装置に搬送され、融解されて、印字ヘッドに搬送された液体インクになる。融解されたインクは、導管または同様のものを介して1つ以上の印字ヘッドに供給される前に、容器に集められてもよい。
【0003】
通常の全幅走査インクジェットプリンタでは、1つ以上の印字ヘッドが用いられる。各印字ヘッドは、通常、画像を形成するために、受像部材との開いている隙間の全域においてインクの滴を排出するための個々のノズルの配列を含む。受像部材は、記録媒体の連続ウェブまたは一続きの媒体シートであってもよく、あるいは、印刷ドラムまたは継目なしベルトといった回転面であってもよい。回転面に印刷された画像は、その後、回転面によって形成される貫通ニップと貫通ローラとにおける機械力によって、記録媒体に転写される。インクジェット印字ヘッドでは、個々の圧電アクチュエータ、熱アクチュエータ、または、音響アクチュエータが、発射信号と呼ばれることもある電界信号に従ってインク充填導管から開口部を介してインクを放出する機械力を発生させる。信号の振幅または電圧レベルは、各滴で排出されるインクの量に影響を及ぼす。発射信号は、画像データに従って印字ヘッド制御装置によって発生する。インクジェットプリンタは、受像部材の特定の位置に個々のインク滴のパターンを印刷することによって、画像データに従って印刷画像を形成する。着地したインク滴の位置は、「インク滴位置」、「インク滴場所」、または、「画素」と呼ばれることもある。従って、印刷動作を、画像データに従った受像部材へのインク滴の配置と見なすことができる。
【0004】
インクが動いているウェブに排出されるプリンタでは、ウェブ供給が切れている場合もあるし、あるいは、ウェブが中断している場合もある。従って、1つ以上の印字ヘッドは、プリンタの部品にインクの滴を意図せず排出してしまう。印刷プロセスを、プリンタの部品を洗浄できるゆえに、停止する必要がある場合がある。同様の問題が、媒体の様々な幅に画像を印刷できるプリンタにおいて生じる場合がある。インク画像の幅が、排出されたインクを受け取る媒体よりも広い場合、媒体の端部を越えて位置する1つ以上の印字ヘッドは、プリンタの部品にインクを排出してしまう。再び、印刷プロセスを、プリンタの部品を洗浄するために停止する必要があるかも知れない。このような停止を回避するようにプリンタを動作させることが、有効である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
プリンタの中を通って動くウェブが存在しているか不在であるかを検出するプリンタが開発されてきた。プリンタは、プロセス方向においてプリンタの中を通って運搬経路に沿って媒体のウェブを運搬するように構成されたウェブ運搬部と、複数のバーであって、各バーが、プロセス方向に対して直角であるプロセスを横断する方向において運搬経路の幅の全域に伸びており、各バーには、少なくとも1つの印字ヘッドが取り付けられている、複数のバーと、複数のウェブ検出器であって、各ウェブ検出器が、複数のバーのうちの1つに近接して取り付けられ、各ウェブ検出器が、ウェブ検出器が取り付けられるバーを通り過ぎて運搬される媒体のウェブを検出して、媒体のウェブが検出されない場合には媒体のウェブがウェブ検出器に従って不在であることを示す信号を発生させるように構成されている、ウェブ検出器と、複数のウェブ検出器、および、複数のバーに取り付けられた印字ヘッド、に動作可能なように接続された制御装置であって、媒体のウェブが不在であることを示す信号を発生させる複数のウェブ検出器のうちの1つに近接した、複数のバーのうちの1つに取り付けられた少なくとも1つの印字ヘッドの動作を中止するように構成された、制御装置と、を含む。
【0006】
プリンタの操作方法は、プリンタの中を通って動いているウェブが存在しているか不在であるかを検出するものである。方法は、プロセス方向において運搬経路に沿って媒体のウェブを移動させることと、運搬経路に沿って所定の位置において媒体のウェブを検出することと、媒体のウェブが運搬経路に沿って所定の位置のうちの1つにおいて検出されないことに従って、媒体のウェブが不在であることを示す信号を発生させることと、媒体のウェブが検出されない所定の位置において用いられる少なくとも1つの印字ヘッドの動作を中止することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】媒体がシステムの印字ヘッドを通過するとき、媒体の連続ウェブの存在を検出する、改善されたインクジェット画像処理システムの概略図である。
【図2】2つのバーと、複数の印字ヘッドと、各バーに取り付けられたウェブ検出器とを備えた、印刷バーユニットの概略図である。
【図3A】印字ヘッドと、媒体のウェブによって反射される送信エネルギーを検出するウェブ検出器との平面側面図である。
【図3B】印字ヘッドと、媒体のウェブと物理的に接するウェブ検出器との平面側面図である。
【図4】図1の線7‐7に沿って示された、印字ヘッド構成の概略図である。
【図5】図1のプリンタにおいて実施されるプロセスの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を参照しながら、インクジェット画像処理システム5を示す。本開示のために、この画像処理装置は、1つ以上のインクジェット印字ヘッドと、ウェブ運搬部システムによって移動したウェブを備えた印字ヘッドの固体インク供給部とを用いたインクジェットプリンタの形式をしている。以下に詳述する制御装置は、1つ以上のウェブ検出器からの信号を受信する制御装置に従って、ウェブ運搬部システムを停止するように構成されていてもよい。さらに、さらに、制御装置は、1つ以上のウェブ検出器からの信号を受信する制御装置に従って、印字ヘッドを選択的に制御するように構成されていてもよい。プリンタ、および、本明細書に記載したプリンタの操作方法は、媒体または複数の媒体に対して1つ以上の着色剤を排出するためのインクジェットを使用する様々な他の画像処理装置のうちのどれにでも適用可能である。
【0009】
画像処理装置5は、インクジェット排出器用の制御信号を発生させる前に画像データを処理する印刷エンジンを含む。着色剤は、インクであってもよいし、あるいは、1つ以上の染料または顔料を含み、選択された媒体に適用される、任意の適切な物質であってもよい。着色剤は、黒であってもよいし、あるいは、任意の他の所望の色であってもよく、所定の画像処理装置は、媒体に対して複数の異なる着色剤を適用できるものであってもよい。媒体は、特に、普通紙、コート紙、光沢紙、または、透明シートを含む様々な基板のうちのいずれかを含んでいてもよく、シート、ロール、または、他の物理フォーマットにおいて利用可能であってよい。
【0010】
シートに直送する連続媒体相転移インクジェット画像処理システム5は、媒体供給操作システムを含み、操作システムは、例えばウェブローラ8に取り付けられたひと巻きの媒体10などの媒体源から、「基板」(紙、プラスチック、または、他の印刷可能な材料)の媒体Wの長い(すなわち、ほぼ途切れのない)ウェブを供給するように構成されている。単一方向印刷に関して、プリンタは、給紙ローラ8、媒体調整器16、印刷部20、印刷ウェブ調整器80、被覆部95、および、巻き戻しユニット90からなる。両面方式については、巻き戻しユニット90によって取り上げられる前に、印刷部20、印刷ウェブ調整器80、および、被覆部95に対して媒体の第2側面を示すためにウェブを反転させる、ウェブインバータ84が用いられる。単一方向方式では、媒体源10の幅は、媒体がプリンタの中を通って移動するローラの幅にほぼ相当する。両面方式では、媒体源は、ウェブが印刷部20、印刷ウェブ調整器80、および、被覆部95においてローラの半分を移動するとき、ローラ幅のほぼ半分である。このことは、ウェブが、インバータ84によって反転し、必要ならばウェブの裏面を印刷、調整、および被覆するための印刷部20、印刷ウェブ調整器80、および、被覆部95の反対側にローラの残りの半分を移動できる距離だけ横方向に配置される前のことである。巻き戻しユニット90は、プリンタから除去するためのローラにウェブを巻き、続いて処理するように構成されている。
【0011】
媒体は、図示していないが、1つ以上のローラを回転させる様々なモータによって必要に応じて、推進されるのに応じて源10から解けていてもよい。媒体調整器は、ローラ12および予熱器18を含む。ローラ12は、媒体がプリンタの中を通って経路に沿って移動するのに応じて、解けている媒体の張力を制御する。他の実施形態では、媒体は、カットシートの形状で経路に沿って運搬されてもよい。この形状において、媒体供給操作システムが画像処理装置の中を通って所望の経路に沿ってカット媒体シートを運搬できる任意の適切な装置または構造を含んでいてもよい。予熱器18は、ウェブを、用いられるインクのタイプ、色、および、数と同様に、印刷される媒体のタイプに応じた、所望の画像特性のために選択された初期の所定の温度にする。予熱器18は、媒体を実用的な一実施形態では約30℃〜約70℃の範囲の目標予熱温度にするために、接触熱、放射熱、伝導熱、または、対流熱を用いてもよい。
【0012】
媒体は、一続きの色ユニット21A、21B、21C、21Dを含む印刷部20を介して運搬され、各色ユニットは、媒体の幅にわたって効果的に伸び、動いている媒体に直接(すなわち、中間部材またはオフセット部材を用いずに)インクを配置することができるものである。システム5の印刷域における印字ヘッドの構成については、図4を参照しながらさらに詳述する。一般的にてよく知られているように、印字ヘッドのそれぞれは、単一の色インクを排出してもよく、単一の色インクとは、色刷りに通常用いられる色、すなわち、シアン、マゼンタ、イエロー、および、黒(CMYK)のそれぞれに対して1つのことである。プリンタの制御装置50は、印字ヘッドを通過するときにウェブの線形速度および位置を計算するために、4つの色ユニットの反対側の経路の一部分のどちらか一方の側面に位置付けられたローラに近接して取り付けられた符号器から、速度データを受信する。制御装置50は、これらのデータを用いて、印字ヘッドのインクジェット排出器を作動させるためのタイミング信号を発生させる。排出器は、媒体に4つの第1カラー画像を形成するために、異なる色のついたパターンを位置合わせするための信頼できる精度で4つの色を排出できるものである。発射信号によって作動するインクジェット排出器は、制御装置50によって処理される画像データに対応する。画像データは、プリンタに送信されてもよく、データは、プリンタの部品であるスキャナ(図示せず)によって発生するか、そうでなければ発生してプリンタに搬送される。様々な可能な実施形態では、各第1色用の色ユニットは、1つ以上の印字ヘッドを含んでいてもよく、色ユニットの複数の印字ヘッドは、単一の行、または、複数の行配列に形成されていてもよく、あるいは、複数の行配列の複数の印字ヘッドは互い違いに配置されていてもよく、あるいは、1つの印字ヘッドは、1つより多くの色を印刷してもよく、あるいは、複数の印字ヘッドまたは色ユニットの一部分は、例えばスポットカラーの使用などのためにプロセス方向Pに対して横向きの方向に移動できるように取り付けられていてもよい。
【0013】
プリンタは、「相転移インク」が、インクが室温でほぼ固形化しており、受像面に噴射するための相転移インクの融解温度に加熱されるとほぼ液化するということを意味する場合、相転移インクを用いてもよい。相転移インクの融解温度は、固体相転移インクを液状または融解された状態に融解できる任意の温度であってもよい。一実施形態では、相転移インクの融解温度は、約70℃〜140℃である。他の実施形態では、画像処理装置に用いられるインクは、UV硬化性ゲルインクを含んでいてもよい。ゲルインクはまた、印字ヘッドのインクジェット排出器によって排出される前に、加熱されていてもよい。ここで用いられるように、液体インクは、融解された固体インク、加熱されたゲルインク、または、水性インク、インクエマルジョン、インク懸濁液、インク溶液、または同様のものといった他の知られている形状のインクのことである。
【0014】
各色ユニットに用いられるのは、通常バーまたはロールの形状をした支持部材24A‐24Dであり、支持部材は、媒体の裏面に位置する色ユニットのほぼ反対側に配置されている。各支持部材は、その反対側にある印字ヘッドから所定の距離に媒体を位置付けるために用いられる。各支持部材は、実用的な一実施形態では約40℃〜約60℃の範囲の所定の温度で媒体を加熱するために、熱エネルギーを放射するように構成されていてもよい。様々な支持部材が、個々にまたは集合的に制御されていてもよい。予熱器18、印字ヘッド、支持部材24(加熱された場合)、および、周囲空気は組み合わされて、所定の温度範囲である約40℃〜70℃で、印刷部20の反対側にある経路の一部に沿って媒体を維持する。
【0015】
部分的に像が描かれた媒体が、色ユニットの印字ヘッドから様々な色インクを受け取るために移動すると、媒体の温度は所定の範囲内に維持される。インクが、受け取る媒体の温度よりも著しく高い温度で印字ヘッドから排出される。結果として、このインクは、媒体を加熱する。従って、温度を制御する他の装置を用いて、媒体の温度を所定の範囲内に維持してもよい。例えば、媒体の前および後の空気温度および空気流量が、媒体の温度に影響を与える可能性がある。従って、送風機または扇風機を用いて、媒体の温度を制御しやすくしてもよい。それゆえ、媒体の温度は、色ユニットの印字ヘッドから噴き出すすべてのインクを実質的に均一に保つ。媒体の温度を制御できるようにするために、温度センサ(図示せず)が媒体経路のこの部分に沿って位置付けられていてもよい。これらの温度データはまた、印字ヘッドからの所定の第1色のインクが所定の時間でどのくらい媒体に供給されるかということを(例えば画像データから)測定または推測するためのシステムによって用いられてもよい。
【0016】
媒体経路に沿った印刷域20に続いて、1つ以上の「中間加熱器」30がある。中間加熱器30は、媒体の温度を制御するために、接触熱中間加熱器、放射熱、伝導熱、および/または、対流熱を用いてもよい。中間加熱器30は、媒体上のインクが拡散器40を介して送られるとき、媒体上に配置されたインクを所望の特性に適した温度にする。一実施形態では、中間加熱器の目標温度の有益な範囲は、約35℃〜約80℃である。中間加熱器30は、インクの温度と基板の温度とを互いに約15℃以内に均一にするという効果を有している。インク温度が低ければ線広がりが少なくなり、他方、インク温度が高ければ、透けて見える(印刷の他方の面から画像が見える)。中間加熱器30は、基板温度およびインク温度を、拡散器の温度よりも高い10℃〜20℃に調整する。
【0017】
中間加熱器30に続いて、固定アセンブリ40が、画像を媒体に固定するために、媒体に熱および/または圧力を加えるように構成されている。固定アセンブリは、任意の適切な装置、または、加熱されたまたは加熱されていない圧力ローラ、放射加熱器、加熱ランプなどを含む、媒体に画像を固定するための装置を含んでいてもよい。図5の実施形態では、固定アセンブリは、所定の圧力、および、ある形態では熱を媒体に加える「拡散器」40を含む。拡散器40の機能は、基本的に、ウェブW上にインクの液滴、一連のインクの液滴、または、インクの線、を取り込み、それらを圧力によって、いくつかのシステムでは熱によって、こすれて汚れないようにすることであり、これによって、隣接している滴同士の空間が充填され、画像が均一に固形化される。インクの拡散に加えて、拡散器40は、インク層の凝集力を上げ、および/または、インクとウェブとの接着力を上げることによって、画像の耐久性を改善してもよい。拡散器40は、熱および圧力を媒体に加えるための画像側面ローラ42および圧力ローラ44といったローラを含む。どちらか一方のローラが、ウェブWを約35℃〜約80℃の範囲の温度にするために、発熱体46といった発熱抵抗体を含有できる。他の実施形態では、固定アセンブリは、印刷域後に媒体の(圧力を用いない)非接触加熱を用いてインクを拡散するように構成されていてもよい。このような非接触固定アセンブリは、放射加熱器、UV加熱ランプなどといった、媒体を所望の温度に加熱するための任意の適切なタイプの加熱器を用いてもよい。
【0018】
実用的な一実施形態では、拡散器40におけるローラの温度は、55℃といったインクの特性に応じた最適の温度で維持され、概して、ローラの温度が低ければ線広がりが少なくなり、他方、温度がより高ければ光沢に欠陥が生じる。ローラの温度が高すぎると、インクがローラに相殺されてしまう。実用的な一実施形態では、ニップの圧力が、約500psi〜約2000psiの範囲に設定される。ニップの圧力が低ければ線広がりが少なくなり、他方、圧力がより高ければ、圧力ローラの寿命が短くなる。
【0019】
拡散器40はまた、画像側面ローラ42に用いられる洗浄部/潤滑部48を含んでいてもよい。この部48は、ある離型剤または他の材料からなる層を清潔にし、および/または、層をローラの表面に塗布する。離型剤材料は、粘度が約10〜200センチポアズであるアミノシリコン油であってもよい。ほんの少量の油が必要であり、媒体によって運搬された油は、A4サイズのページにつき、たったの約1〜10mgである。1つの可能な実施形態では、中間加熱器30と拡散器40とを、単一のユニットに組み合わせてもよい。加熱器および拡散器のそれぞれの機能は、媒体の同じ部分に対して同時に生じる。もう1つの実施形態では、媒体は、印刷されている間、高温で維持され、インクの拡散を可能にする。
【0020】
被覆部95は、印刷された媒体にクリアインクを塗布する。このクリアインクを用いて、印刷された媒体を、プリンタからの除去に続いて、汚れまたは他の環境悪化から保護する。クリアインクのオーバーレイは、インクの犠牲層として機能し、犠牲層は、汚されてもよく、および/または、底面の画像の外観に影響を及ぼすことなく処理される間に相殺されてもよい。被覆部95は、ローラ、または、クリアインクを1つのパターンに排出する印字ヘッド98のいずれかでクリアインクを塗布してもよい。本開示の目的のためにクリアインクは、機能上、インクが全ての着色剤を有していないのかどうかに関わらず、最終的に印刷された色に最小限の影響しか与えないほぼクリアなオーバーレイインクまたは塗布膜として規定される。一実施形態では、被覆インク用であるクリアインクは、着色剤を用いない相転移インク製剤を含む。あるいは、クリアインクによる被覆は、ポリエチレンワックスまたはポリワックスといった、典型的な固体インク部品の縮小した一組または単一の固体インク部品を用いてなされていてもよい。ここで用いられるように、ポリワックスは、比較的少ない分子量直鎖ポリエチレンワックスまたは、ポリメチレンワックスの一群である。色のついた相転移インクと同様に、クリア相転移インクは、室温においてほぼ固体であり、初めに媒体に噴射されたときはほぼ液状であるか、あるいは融解している。クリア相転移インクは、媒体に噴射するための固体インクを融解するために、約100℃〜140℃に加熱されてもよい。
【0021】
拡散器40の通過に続いて、印刷された媒体は、システム(単一方向印刷)から除去するためのローラに巻きつけられてもよく、あるいは、ウェブインバータ84へと方向づけられてもよい。ウェブインバータは、印字ヘッド、中間加熱器、拡散器、および、被覆部によって第2通路用のローラのもう1つの部分に反転および置換するためのものである。両面印刷物は次に、巻き戻しユニット90によってシステムから除去するためのローラに巻きつけられてもよい。あるいは、媒体は、媒体または同様のものを切断し、縛り、照合し、および/または、綴じるといったタスクを実行する他の処理部に方向づけられていてもよい。
【0022】
装置5の様々なサブシステム、部品、および、機能の動作および制御は、制御装置50を用いて実行される。制御装置50は、プログラム命令を実行する一般的なまたは特殊化したプログラマブルプロセッサによって実施されてもよい。命令、および、プログラムされた機能の実行に必要なデータは、プロセッサまたは制御装置に用いられるメモリに格納されてもよい。プロセッサ、それらのメモリ、および、インターフェース回路は、制御装置および/または印刷エンジンを構成し、印字ヘッド位置およびの補正の要因を識別するためのプロセスといった機能を実行する。これらの部品は、プリント回路カード上に備えられてもよいし、あるいは、特定用途向けIC(ASIC)における回路として提供されてもよい。回路のそれぞれは、個々のプロセッサによって実施されてもよく、あるいは、複数の回路が、同じプロセッサにおいて実施されてもよい。あるいは、回路は、VLSI回路において供給されるディスクリート部品またはディスクリート回路によって実施されてもよい。さらに、回路は、プロセッサ、ASIC、ディスクリート部品、または、VLSI回路の組み合わせによって実施されてもよい。制御装置50は、媒体ウェブのプロセスを横断する軸に沿って印刷バーおよび印字ヘッドの位置を調整するために、色ユニット21A〜21Dの、印刷バーアクチュエータおよび印字ヘッドアクチュエータに動作可能なように結合されていてもよい。
【0023】
画像処理システム5はまた、印刷されたウェブの画像を処理するためにしたものと同様の方法で構成された光学画像処理システム54を含んでいてもよい。光学画像処理システムは、例えば、印字ヘッドアセンブリのインクジェットによって受像部材に噴射されるインク滴の存在、強度、および/または、位置を検出するように構成されている。画像処理システムの光源は、単一の発光ダイオード(LED)であってもよく、ダイオードは、光導体に結合され、光導体は、LEDによって発光する光を、画像基板の方へ光を方向づける光導体の1つ以上の開口部に、搬送するものである。一実施形態では、光導体を介して光を方向づけ、画像基板の方へ方向づけられる時に単一の光が輝くように、3つのLED、すなわち、緑の光を発生させるものと、赤い光を発生させるものと、青い光を発生させるものとが、選択的に活性化される。もう1つの実施形態では、光源は、線状配列に配置された複数のLEDである。本実施形態のLEDは、画像基板の方へ光を方向づける。本実施形態の光源は、3つの線状配列、赤、緑、および青という色のそれぞれに対して1つを含んでいてもよい。あるいは、全てのLEDは、3つの色の繰り返し順序で単一の線状配列に配置されていてもよい。光源のLEDは、画像を照射するためのLEDを活性化するために、制御装置50またはいくつかの他の制御回路に結合されていてもよい。
【0024】
光学センサ54の光検出器によって、反射光が測定される。光センサは、一実施形態では、電荷結合素子(CCD)といった感光装置の線状配列である。感光装置は、それによって受け取られた光の強度または量に応じた電気信号を発生させる。線状配列は、ほぼ受像部材の幅全体に伸びている。あるいは、より短い線状配列が、画像基板を横断して移動するように構成されていてもよい。例えば、線状配列は、受像部材を横断して移動する可動台車に取り付けられてもよい。光センサを移動させるための他の装置が用いられてもよい。
【0025】
受像部材にインクを排出するために用いられる、よく知られている印刷域900の概略図を図4に示す。印刷域900は、プロセス方向904に沿って配置された4つの色ユニット912、916、920、924を含む。各色ユニットは、他の色ユニットとは異なる色のインクを排出する。一実施形態では、色ユニット912は、ブラックインクを排出し、色ユニット916は、イエローインクを排出し、色ユニット920は、シアンインクを排出し、色ユニット924は、マゼンタインクを排出する。プロセス方向904は、受像部材が色ユニット924から色ユニット912までの色ユニットの下を移動するとき、受像部材が移動する方向である。各色ユニットは、2つの印刷バー配列を含み、配列のそれぞれは、複数の印字ヘッドを支える2つの印刷バーを含む。例えば、マゼンタ色ユニット924の印刷バー配列936は、2つの印刷バー940、944を含む。各印刷バーは、印字ヘッド948によって例示されるように、複数の印字ヘッドを支えている。印刷バー940は、3つの印字ヘッドを備えており、他方、印刷バー944は、4つの印字ヘッドを備えているが、他の印刷バーは、より多いまたはより少ない印字ヘッドを用いてもよい。印刷バー940、944における印字ヘッドのような印刷配列内の印刷バーの印字ヘッドは、第1解像度でプロセスを横断する方向に受像部材の全域において印刷を提供するために、互い違いに配置されている。色ユニット924内の、印刷バー配列936の印刷バーにおける印字ヘッドは、印刷バー配列938における印字ヘッドを基準として組み合わせられ、第2解像度でのプロセスを横断する方向への受像部材の全域において色のついたインクでの印刷を可能にする。各色ユニットの印刷バーおよび印刷バー配列は、このように配置される。各色ユニットにおける1つの印刷バー配列は、他の色ユニットのそれぞれにおける印刷バー配列のうちの1つによって調整される。色ユニットにおける他の印刷バー配列は、同様に互いに調整される。従って、調整された印刷バー配列によって、様々な第1色のドロップオンドロップ印刷が第2色を作り出すことが可能になる。さらに、組み合わせられた印字ヘッドによって、様々な色の隣り合うインクの滴が、プリンタによって用いられる色域および色相を広げることが可能になる。
【0026】
図2は、システム5の色ユニットにおいて用いられる一対のバー202、204の構成を示す平面図である。各バー202、204には、複数の印字ヘッドが取り付けられている。各バーはまた、各印字ヘッドを備えた複数のウェブ検出器を含み、印字ヘッドは、1つ以上のウェブ検出器に関連したバーに取り付けられている。印字ヘッド206A、206B、206C、206Dは、バー202に取り付けられており、互いにプロセスを横断する方向214に間隔をあけている。印字ヘッド206A〜Dのそれぞれ一対間(つまり、206Aと206Bとの間、206Bと206Cとの間、206Cと206Dとの間)の間隔は、印字ヘッド、および、隣接しているバー204に取り付けられた印字ヘッド(つまり、210A、210B、210C)が、ウェブ218の全域において途切れのない線を印刷できるように構成されている。ウェブ218は、プロセス方向216においてプリンタの中を通って運搬される。バー202とバー204との間隔は、プロセス方向216に沿ったウェブ218の移動速度に基づいて構成される。
【0027】
各印字ヘッド206A〜Dは、それぞれ、ウェブ検出器208A、208B、208C、208Dに関連している。同様に、各印字ヘッド210A〜Cは、それぞれ、ウェブ検出器212A、212B、212Cに関連している。各ウェブ検出器208A〜Dは、バー202に取り付けられており、各ウェブ検出器212A〜Cは、バー204に取り付けられている。ウェブ検出器208A〜Dが印字ヘッド206A〜Dの左側面に取り付けられ、ウェブ検出器212A〜Cが印字ヘッド210A〜Cの右側面に取り付けられているが、理解すべきは、ウェブ検出器208A〜Dおよびウェブ検出器212A〜Cを、それらに関連した印字ヘッドに近接して、印字ヘッドとは異なる位置に取り付けることができるということである。以下で詳述するウェブ検出器208A〜D、212A〜Cは、ウェブ218がウェブ検出器と関連した印字ヘッドの反対側に位置しているかどうかを検出するように構成されている。一対のバーにおけるウェブ検出器からの信号は、ウェブ218の幅の決定に用いられてもよい。したがって、1つのウェブ検出器(208A〜Dおよび212A〜C)がそれぞれのその印字ヘッド(つまり、206A〜Dおよび210A〜C)に対して示されているが、2つ以上のウェブ検出器が各印字ヘッドに関連付けられ、ウェブ218の検出およびウェブ218の幅の正確な決定に用いられてもよい。
【0028】
図2のバー202、204を、各バーに取り付けられた複数の印字ヘッド(つまり、それぞれ206A〜Dおよび210A〜C)と共にそれぞれ示すが、バーの1つまたは複数に、単一の印字ヘッドが取り付けられていてもよい。このような印字ヘッドは、媒体の文書印刷領域の全幅全域において媒体にインクを排出できるように、プロセスを横断する方向214において十分に長い。このような一実施形態では、単一の印字ヘッドバーにおいて1つの印字ヘッドを有するインクジェット排出器が、プロセス方向216に他の印刷バーにおける他の印字ヘッドのインクジェット排出器と組み合わせまたは調整可能である。
【0029】
図3Aは、印字ヘッド252A、および、印字ヘッド252Aの直線上に位置付けられたウェブ検出器254Aの平面側面図を示す。ウェブ218は、支持部材256によって支持される間に、印字ヘッド252Aを通過する。印字ヘッド252Aおよびウェブ検出器254Aは、それぞれ、バー202、204(図2参照)と同様に、バー(図示せず)に取り付けられている。
【0030】
ウェブ検出器254Aは、音響タイプまたは光学的なタイプの変換器であってもよい。ウェブ検出器254Aは、ウェブ218から離れた距離258Aに位置している。ウェブ検出器254Aは、制御装置50から電力を受信し(図1参照)、制御装置50に電気信号を供給する。ウェブ検出器254Aは、送信器(図示せず)および受信器(図示せず)を含む。音響ウェブ検出器の場合には、送信器(図示せず)は、音波パルスを送信するように構成された音波発生器である。従って、受信器(図示せず)は、動いているウェブによって反射される送信パルスを検出するように構成された音波受信器である。あるいは、光学的なウェブ検出器の場合、送信器(図示せず)は、例えば発光ダイオードといった発光装置である。従って、受信器(図示せず)は、動いているウェブから反射される光を受信するように構成された光検出器である。両方のタイプのウェブ検出器では、反射される信号の大きさを閾値と比較し、ウェブがウェブ検出器および印字ヘッドの反対側に存在しているか、あるいは、不在であるかを決定できる。距離258は、ウェブ検出器254Aが印字ヘッド252Aに近接した領域の広がりを提供できるように選択される。上述したように、1つのウェブ検出器(つまり、254A)を図3Aに示しているが、印字ヘッドに近接した表面の正確な電子の描写を提供するために、2つ以上のウェブ検出器を各印字ヘッド(つまり、252A)に近接して取り付けてもよい。
【0031】
図3Bは、印字ヘッド252B、および、印字ヘッド252Bの直線上に位置付けられたウェブ検出器254Bの、図3Aの平面側面図と同様の平面側面図を示す。印字ヘッド252Bおよびウェブ検出器254Bは、それぞれ、バー202、204(図2参照)と同様のバー(図示せず)に取り付けられている。ウェブ検出器254Bは、機械的なタイプの変換器である。ウェブ検出器254Bは、折り畳み式ロッド264およびホイール266を含む。ホイールがウェブ218を拡張させることなく、動いているウェブの表面に位置付けられたままであることができるように、折り畳み式ロッドにはバイアスがかけられており、ホイール266は、ウェブ218がプロセス方向216(図2参照)に移動するとウェブ218上で回転するように構成されている。抵抗器またはキャパシタといった電気素子が、折り畳み式ロッドの動きによって調節される。この電気素子は、折り畳み式ロッドの長さに応じて電気信号を発生させる、電気回路に提供されてもよい。この信号は、制御装置50に動作可能なように接続されており、制御装置50は、電気信号を、折り畳み式ロッドの全長に相当する閾値と比較する。電気信号が閾値に達するか、または、それよりも大きい場合、ウェブ18はもはや、ウェブ検出器の反対側の位置には存在しない。
【0032】
動作中、制御装置50(図1参照)は、例えば図2の208A〜Dおよび212A〜Cのウェブ検出器に電力を供給する。制御装置50は、ウェブ検出器に近接したウェブが存在するか不在かに従って、ウェブ検出器から信号を受信する。制御装置50は次に、ウェブ検出器および印字ヘッドの反対側の位置にあるウェブが存在するか不在かに応じて、プリンタを作動させる。
【0033】
用いたウェブ検出器のタイプにかかわらず、インクジェット画像処理システム5(図1参照)は、1)印字ヘッドのいずれかに近接して存在しているかどうかを決定するために、および/または、2)ウェブの幅を決定するために用いられる。制御装置50は、制御装置50がウェブ検出器から受信する信号に従って、インクジェット画像処理システム5における特定の印字ヘッドに選択的に電圧を加えるように構成されている。制御装置50が、ウェブ検出器に近接したウェブが不在であることを示す全てのウェブ検出器から、信号を受信する場合、あるいは、制御装置50がウェブの大部分が不在であることを示す少しのウェブ検出器から、信号を受信するだけである場合、制御装置は、ウェブ運搬部システムの動作を中止するように構成されていてもよく、インクジェット画像処理システム5の他の所へウェブを進ませることを防止する。制御装置50は、ウェブ運搬部システムの動作の中断の一環として、全ての印字ヘッドに電圧を加えないように構成されることができ、ウェブのない表面、例えば支持部材24A〜D(図1参照)、へのインクの排出を防止する。従って、インクは保存され、支持部材または他のプリンタの部品は、インクを受け取らない。従って、プリンタ洗浄のための中断時間を回避できる。
【0034】
また、制御装置50を、制御装置50がウェブ検出器から受信する信号に従って、1つまたはいくつかの印字ヘッドに選択的に電圧を加えないように構成できる。再び図2に関連して、動作を説明するために実体のない第2ウェブ220を示す。ウェブ220の幅は、ウェブ218の幅よりも狭い。ウェブ検出器208A、208B、208C、212A、212Bのそれぞれがウェブ220を検出し、それに対応した信号をウェブの存在を示す制御装置50に提供する一方で、ウェブ検出器208D、212Cは、ウェブ220を検出しない。その結果、制御装置50は、ウェブがこれらの検出器の反対側の位置に存在していないことを示すウェブ検出器208D、212Cから、信号を受信する。上述のウェブ検出器間でなされた識別は、少なくともウェブ検出器によって供給された解像度で、ウェブの幅を決定するために、制御装置50によって用いられることができる。これに関して、制御装置50は、選択的に、印字ヘッド206A〜C、210A〜Bには電圧を加えるが、印字ヘッド206D、210Cには電圧を加えないように構成されている。この印字ヘッドの選択的な電圧の印加は、印字ヘッドによるクロッピング操作になるという効果がある。したがって、原画像データには電圧が加えられる印字ヘッドの全てが必要であるが、ウェブの端部に近接した印字ヘッドの1つまたは少しに電圧を加えないことによって、画像データをクロップすることができる。
【0035】
プリンタにおけるウェブの検出に関連したプリンタの操作プロセスについて、図5に示す。1つ以上の制御装置は、プロセスを実施するために、ハードウェア、ソフトウェア、または、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって構成されていてもよい。制御装置は、プリンタを操作して、プリンタの中を通ってプロセス方向に運搬経路に沿って媒体のウェブを移動させ(ブロック504)、一方、印字ヘッドの反対側のウェブを検出するためにウェブ検出器に電圧が加えられる(ブロック508)。運搬経路に沿って所定の位置のうちの1つで媒体のウェブが検出されない場合には、ウェブ検出器のうちの1つに従って、媒体のウェブが不在であることを示す信号が発生する(ブロック512)。この信号に従って、媒体のウェブが検出されない所定の位置に関連した少なくとも1つの印字ヘッドの操作を終了する(ブロック516)。さらに、プロセスは、媒体のウェブが所定の位置において検出されないことに従って、運搬経路に沿って、媒体のウェブの動きを停止してもよい(ブロック520)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス方向において前記プリンタの中を通って運搬経路に沿って媒体のウェブを運搬するように構成されたウェブ運搬部と、
各バーが、前記プロセス方向に対して直角であるプロセスを横断する方向において前記運搬経路の幅の全域に伸びており、各バーには、前記バーに少なくとも1つの印字ヘッドが取り付けられている、複数のバーと、
各ウェブ検出器が、前記複数のバーのうちの1つに近接して取り付けられ、各ウェブ検出器が、前記ウェブ検出器が取り付けられる前記バーを通り過ぎて運搬される前記媒体のウェブを検出して、前記媒体のウェブが検出されない場合には前記媒体のウェブが前記ウェブ検出器に従って不在であることを示す信号を発生させるように構成されている、ウェブ検出器と、
前記複数のウェブ検出器、および、前記複数のバーに取り付けられた前記印字ヘッド、に動作可能なように接続された制御装置であって、前記媒体のウェブが不在であることを示す前記信号を発生させる前記複数のウェブ検出器のうちの1つに近接した、前記複数のバーのうちの1つに取り付けられた少なくとも1つの印字ヘッドの動作を中止するように構成された、前記制御装置と、を含む、プリンタ。
【請求項2】
各バーに取り付けられた複数の印字ヘッドであり、前記印字ヘッドは、前記プロセスを横断する方向に互いに間隔をあけ、前記プロセス方向に隣接しているバーに位置する前記印字ヘッドは、前記プロセス方向において前記プリンタの中を通って運搬される前記媒体のウェブの全域において途切れのない線を印刷するように構成されている、複数の印字ヘッドと、
前記印字ヘッドが前記印字ヘッドに近接した位置に取り付けられている前記バーに取り付けられた少なくとも1つのウェブ検出器を備える各印字ヘッドとをさらに含み、
前記制御装置が、さらに、前記媒体のウェブが不在であることを示す前記信号を発生させる各ウェブ検出器に近接した各印字ヘッドの動作のみを中止するように構成されている、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記制御装置は、さらに、前記媒体のウェブが不在であることを示す前記信号を発生させる少なくとも1つのウェブ検出器に従って、前記ウェブ運搬部の動作を中止するように構成されている、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項4】
前記ウェブ検出器は音響ウェブ検出器である、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項5】
前記ウェブ検出器は光学的なウェブ検出器である、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項6】
前記ウェブ検出器は機械的なウェブ検出器である、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項7】
プロセス方向において運搬経路に沿って媒体のウェブを移動させるステップと、
前記運搬経路に沿って所定の位置において前記媒体のウェブを検出するステップと、
前記媒体のウェブが前記運搬経路に沿って前記所定の位置のうちの1つにおいて検出されないことに従って、前記媒体のウェブが不在であることを示す信号を発生させるステップと、
前記媒体のウェブが検出されない前記所定の位置において用いられる少なくとも1つの印字ヘッドの動作を中止するステップと、を含む、プリンタの操作方法。
【請求項8】
さらに、前記媒体のウェブが前記所定の位置において検出されないことに従って、前記運搬経路に沿って前記媒体のウェブの動きを停止するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記媒体のウェブは、音響ウェブ検出器によって検出される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記媒体のウェブは、光学的なウェブ検出器によって検出される、請求項7に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−136021(P2012−136021A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−271764(P2011−271764)
【出願日】平成23年12月12日(2011.12.12)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】