説明

感光性樹脂組成物及びその用途

【課題】現像液、剥離液の管理が容易であり、さらに優れた現像液分散性を備えた感光性樹脂組成物の提供。
【解決手段】(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体:20〜90質量%、(b)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する付加重合性モノマー:5〜75質量%、(c)光重合開始剤:0.01〜30質量%、及び(d)下記一般式[I]
−O−(A−O)n1−H [I]
{式中、Rは、炭素数が1〜8である一価の有機基であり、Aは、アルキレン基であり、n1は、1以上60以下の整数であり、−(A−O)−の繰り返し構造は、同一であるか、又は異なっていてもよく、そして−(A−O)−の繰り返し構造が異なる場合には、ランダム又はブロックでよい。}で表される化合物:0.01〜30質量%を含む感光性樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリ性水溶液によって現像可能な感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を支持体上に積層することにより得られる感光性樹脂積層体、該感光性樹脂積層体を用いて基板上にレジストパターンを形成する方法、及び該レジストパターンの用途に関する。さらに詳しくは、プリント配線板の製造、フレキシブルプリント配線板の製造等に好適なレジストパターンを与える感光性樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント配線板はフォトリソグラフィー法によって製造されている。フォトリソグラフィー法とは、感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、パターン露光して該感光性樹脂組成物の露光部を重合硬化させ、未露光部分を現像液で除去して基板上にレジストパターンを形成し、エッチング又はめっき処理を施して導体パターンを形成した後、該レジストパターンを該基板上から剥離除去することによって、基板上に導体パターンを形成する方法をいう。
【0003】
上記のフォトリソグラフィー法においては、感光性樹脂組成物を基板上に塗布するにあたって、感光性樹脂組成物の溶液を基板に塗布して乾燥させる方法、又は支持体、感光性樹脂組成物から成る層(以下、「感光性樹脂層」ともいう)、及び必要に応じて保護層、を順次積層することにより得られる感光性樹脂積層体(以下、「ドライフィルムレジスト」ともいう)を基板に積層する方法のいずれかが使用される。そして、プリント配線板の製造においては、後者のドライフィルムレジストが使用されることが多い。
【0004】
上記のドライフィルムレジストを用いてプリント配線板を製造する方法について、以下に簡単に述べる。
【0005】
まず、ドライフィルムレジストがポリエチレンフィルム等の保護層を有する場合には、感光性樹脂層からこれを剥離する。次いで、ラミネーターを用いて銅張積層板等の基板上に、該基板、感光性樹脂層、支持体の順序になるように、感光性樹脂層及び支持体を積層する。次いで、配線パターンを有するフォトマスクを介して、該感光性樹脂層を超高圧水銀灯が発するi線(365nm)を含む紫外線などで露光することによって、露光部分を重合硬化させる。次いでポリエチレンテレフタレート等から成る支持体を剥離する。
【0006】
次いで、弱アルカリ性を有する水溶液等の現像液により感光性樹脂層の未露光部分を溶解又は分散除去して、基板上にレジストパターンを形成させる。次いで、形成されたレジストパターンを保護マスクとして既知のエッチング処理、又はパターンめっき処理を行う。エッチングにより金属部分を除去する方法では、基板の貫通孔(スルーホール)又は層間接続のためのビアホールを硬化レジスト膜で覆うことにより孔内の金属がエッチングされないようにする。この工法はテンティング法と呼ばれる。エッチング工程には、例えば、塩化第二銅、塩化第二鉄又は銅アンモニア錯体溶液が用いられる。
【0007】
最後に、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液により該レジストパターンを基板から剥離して、導体パターンを有する基板、すなわちプリント配線板を製造する。パターンめっき処理を行う方法では同上の銅面上に銅めっき処理を施し、必要であれば更に半田、ニッケル及びスズ等のめっき処理を行った後、同様にレジストパターンを基板から剥離して、さらに現れた銅張積層板等の銅面をエッチングする。
【0008】
したがって、ドライフィルムレジストはプリント配線板の高密度化及び需要拡大に対応するための重要な要素であり、従来のドライフィルムに比べて更に高解像度化、高密着性化、高作業性化及び高歩留化が可能なものの開発が要求されている。
【0009】
しかしながら、未露光部を弱アルカリ水溶液などの現像液で溶解又は分散するアルカリ現像型のドライフィルムレジストを用いた場合には、現像液中に未重合の組成物が分散し、この分散物が集まると現像液中の凝集物となったり、現像液の発泡の原因になったりする。凝集物は現像の過程で基板に再付着して不良の原因となる。また不良の発生を防ぐためにフィルターを通して現像液の循環を行っている場合にも、凝集物の発生が多いとフィルター交換の頻度が高くなるか、又は現像機の洗浄のインターバルが短くなるという管理上の問題が生じている。現像液の発泡は、現像の過程で現像液のスプレーが均一に当たることを阻害し不良の原因になる。また、現像液の発泡は、発泡を抑えるために特殊な消泡剤が必要になるという管理上の問題も生じさせる。
【0010】
また、エッチング後の基板などからレジストパターンを剥離する工程においても、レジストから溶出する成分により剥離液が発泡する問題が生じることがある。この場合も、発泡が原因でスプレーが均一に当たらなくなることなどから生じる歩留上の問題、又は特殊な消泡剤が必要になったり液の交換が困難になったりする管理上の問題が起きることがある。
【0011】
例えば、現像凝集物を低減するために、アルカリ可溶性高分子、光重合性モノマー及び光重合開始剤から成る感光性樹脂組成物において、アルカリ可溶性高分子、光重合性モノマー及び光重合開始剤は、それぞれ特定の質量%で配合されており、さらに特定の化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物を積層することにより得られるドライフィルムレジストが提供されている(特許文献1)。
【0012】
しかしながら、さらに現像液の発泡、および剥離液の発泡まで抑えることのできる新規のドライフィルムレジストが依然として望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2002−365797
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明が解決しようとする課題は、エッチングレジスト又はめっきレジスト等のレジスト材料として未露光部の現像液分散性が特に優れ、さらに現像液と剥離液の発泡を抑制することができる感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂積層体、該感光性樹脂積層体を用いて基板上にレジストパターンを形成するレジストパターンの製造方法、並びに該感光性樹脂積層体を用いた導体パターン、プリント配線板等の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題は、本発明の以下の構成によって解決することができる。すなわち、本発明は以下の通りである:
【0016】
[1] (a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体:20〜90質量%、(b)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する付加重合性モノマー:5〜75質量%、(c)光重合開始剤:0.01〜30質量%、及び(d)下記一般式[I]
−O−(A−O)n1−H [I]
{式中、Rは、炭素数が1〜8である一価の有機基であり、Aは、アルキレン基であり、n1は、1以上60以下の整数であり、−(A−O)−の繰り返し構造は、同一であるか、又は異なっていてもよく、そして−(A−O)−の繰り返し構造が異なる場合には、ランダム又はブロックでよい。}で表される化合物:0.01〜30質量%を含む感光性樹脂組成物。
【0017】
[2] 前記(b)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する付加重合性モノマーは、以下の一般式[II]:
【化1】

{式中、R及びRは、各々独立にH又はCHであり、Aは、−CH(CH)CH−、−CHCH(CH)−及び/又は−CHCH−であり、n及びnは、各々独立に1以上の整数であり、n+nは、2〜60の整数であり、そして−(A−O)−の繰り返し構造は、ランダム又はブロックでよい。}で表されるビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物である、[1]に記載の感光性樹脂組成物。
【0018】
[3] 前記(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体は、少なくともスチレン及びエチレン性二重結合を有する単量体を成分として含む、[1]又は[2]に記載の感光性樹脂組成物。
【0019】
[4] 支持体及び[1]〜[3]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物から成る層を含む感光性樹脂積層体。
【0020】
[5] [4]に記載の感光性樹脂積層体を用いてレジストパターンを形成する工程を含む、レジストパターンの形成方法。
【0021】
[6] [4]に記載の感光性樹脂積層体を用いて回路形成用基板上にレジストパターンを形成する工程を含む、プリント配線板の製造方法。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、未露光部の現像液分散性が優れ、現像液に感光性樹脂組成物を溶解させた場合の発泡を抑制でき、さらに剥離工程においても剥離液の発泡を抑制できる感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂積層体、該感光性樹脂積層体を用いたレジストパターンの形成方法を提供できる。また、該感光性樹脂積層体を用いて、プリント配線板等の基板を製造することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明について具体的に説明する。
<感光性樹脂組成物>
本発明に係る感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体:20〜90質量%、(b)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する付加重合性モノマー(以下、単純に「付加重合性モノマー」ともいう。):5〜75質量%、(c)光重合開始剤:0.01〜30質量%を必須成分として含み、さらに(d)下記一般式[I]
−O−(A−O)n1−H [I]
{式中、Rは、炭素数が1〜8である一価の有機基であり、Aは、アルキレン基であり、n1は、1以上60以下の整数であり、−(A−O)−の繰り返し構造は、同一であるか、又は異なっていてもよく、そして−(A−O)−の繰り返し構造が異なる場合には、ランダム又はブロックでよい。}
から成る化合物:0.01〜30質量%を含むことを特徴とする。
【0024】
(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体
(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体は、α,β−不飽和カルボキシル基含有単量体を重合成分としており、アルカリ可溶性熱可塑性重合体の酸当量が100〜600、かつ、重量平均分子量が5,000〜500,000であることが好ましい。アルカリ可溶性熱可塑性重合体中のカルボキシル基は、本発明に係る感光性樹脂組成物がアルカリ水溶液から成る現像液又は剥離液に対して、現像性又は剥離性を有するために必要である。酸当量とは、その中に1当量のカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂の質量を言う。酸当量のより好ましい下限は250であり、またより好ましい上限は450である。(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体の酸当量は、現像耐性が向上し、解像度及び密着性が向上する点、さらに溶媒又は感光性樹脂組成物中の他の成分、特に後述する(b)付加重合性モノマーとの相溶性を確保するという観点から100以上が好ましく、現像性及び剥離性が向上する点から600以下が好ましい。酸当量の測定は、平沼産業(株)製平沼自動滴定装置(COM−555)を使用し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムを用いて電位差滴定法により行われる。
【0025】
(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体の重量平均分子量は、5,000〜500,000が好ましい。重量平均分子量は、感光性樹脂積層体(ドライフィルムレジスト)の厚みを均一に維持し現像液に対する耐性を得るという観点、さらに感光性樹脂積層体をロール状に巻き取った場合にロール端面から感光性樹脂組成物が染み出す現象、すなわち、エッジフューズが抑制される点から5,000以上が好ましく、また、現像性を維持するという観点から500,000以下が好ましい。より好ましくは、(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体の重量平均分子量の下限は、20,000であり、(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体の重量平均分子量の上限は250,000である。本明細書における重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)の検量線を用いて測定した重量平均分子量を意味する。
【0026】
(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体の重量平均分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを使用して、以下の条件で測定することができる:
示差屈折率計:RI−1530
ポンプ:PU−1580
デガッサー:DG−980−50
カラムオーブン:CO−1560
カラム:順にKF−8025、KF−806M×2、KF−807
溶離液:THF。
【0027】
(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体は、後述する第一又は第二の単量体から選択された1種以上の単量体を成分として含む(共)重合体であることが好ましい。
【0028】
第一の単量体は、分子中に重合性不飽和基を1個有するカルボン酸又は酸無水物である。例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステルが挙げられる。中でも、特に(メタ)アクリル酸が好ましい。
【0029】
第二の単量体は、非酸性であり、かつ分子中に重合性不飽和基を少なくとも1個有する単量体である。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、及び重合可能なスチレン誘導体が挙げられる。中でも、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、スチレン、及びベンジル(メタ)アクリレートが好ましく、解像度の観点からスチレンを用いることは特に好ましい。
【0030】
(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体は、上記の単量体を混合し、溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、又はイソプロパノールで希釈した溶液に、ラジカル重合開始剤、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチロニトリルを適量添加し、加熱攪拌することにより合成されることが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成を行う場合もある。反応終了後、さらに溶剤を加えて、所望の濃度に調整する場合もある。合成手段としては、溶液重合以外に、塊状重合、懸濁重合、又は乳化重合を用いてもよい。
【0031】
特に好ましい(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体は、第一の単量体と第二の単量体の共重合割合が、第一の単量体が10〜60質量%、第二の単量体が40〜90質量%であるものであり、さらにより好ましくは第一の単量体が15〜35質量%、第二の単量体が65〜85質量%である。
【0032】
(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体のより具体的な例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸及びスチレンを共重合成分として含む重合体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸及びアクリル酸n−ブチルを共重合成分として含む重合体、並びにメタクリル酸ベンジル、メタクリル酸メチル及びアクリル酸2−エチルヘキシルを共重合成分として含む重合体等が挙げられる。
【0033】
本発明の感光性樹脂組成物中における(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、20〜90質量%の範囲であり、好ましくは、40〜60質量%である。(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体の含有量は、感光性樹脂組成物のアルカリ現像性を維持し、露光、現像によって形成されるレジストパターンが、レジストとしての特性、例えば、テンティング、エッチング及び各種めっき工程において十分な耐性を有するという観点から20質量%以上が好ましく、硬化前の感光性樹脂組成物、硬化後レジストパターンが十分な柔軟性を有するという観点から90質量%以下が好ましい。
【0034】
(b)付加重合性モノマー
(b)付加重合性モノマーは、分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物である。エチレン性不飽和結合は、末端エチレン性不飽和基であることが好ましい。さらに高解像性、エッジフューズ性及びテンティング性の観点から、(b)付加重合性モノマーとして、少なくとも1種のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を用いることが好ましい。
【0035】
本明細書では、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物とは、(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイル基に由来する炭素‐炭素不飽和二重結合とビスフェノールAに由来する−C−C(CH−C−基とを有する化合物をいい、以下の一般式[II]:
【化2】

{式中、R及びRは、各々独立にH又はCHであり、Aは、−CH(CH)CH−、−CHCH(CH)−及び/又は−CHCH−であり、n及びnは、各々独立に1以上の整数であり、好ましくはn及びnは、各々独立に1〜30の整数であり、n+nは、2〜60の整数であり、そして−(A−O)−の繰り返し構造は、ランダム又はブロックでよい。}で表される。
【0036】
上記一般式[II]で表される不飽和化合物の具体例としては、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2単位のエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−200)又はビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5単位のエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−500)、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均6単位のエチレンオキサイドと平均2単位のプロピレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均15単位のエチレンオキサイドと平均2単位のプロピレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレートが挙げられる。
【0037】
(b)付加重合性モノマーとして、上記の化合物以外にも少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する既知の化合物を使用できる。例えば、4−ノニルフェニルヘプタエチレングリコールジプロピレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピルアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、無水フタル酸と2−ヒドロキシプロピルアクリレートとの半エステル化合物とプロピレンオキシドとの反応物(日本触媒化学製、商品名OE−A 200)、
【0038】
4−ノルマルオクチルフェノキシペンタプロピレングリコールアクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、
【0039】
2,2−ビス(4−メタクリロキシペンタエトキシフェニル)プロパン、ヘキサメチレンジイソシアネートとノナプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン化物等のウレタン基を含有する多官能基(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エステル化合物の多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、単独で使用しても、2種類以上併用してもよく、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物又は上記一般式[II]で表される化合物と併用することもできる。
【0040】
本発明に係る感光性樹脂組成物中の(b)付加重合性モノマーの含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、5〜75質量%の範囲であり、より好ましくは、15〜70質量%である。(b)付加重合性モノマーの含有量は、解像性、密着性及び銅ラインの形成性の観点から、5質量%以上であり、硬化膜の柔軟性の観点から、75質量%以下である。
【0041】
(c)光重合開始剤
光重合開始剤としては、感光性樹脂の光重合開始剤として通常使用されるものを適宜使用できるが、特にヘキサアリールビスイミダゾール(以下、トリアリールイミダゾリル二量体ともいう。)が好ましく用いられる。
【0042】
トリアリールイミダゾリル二量体としては、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体(以下、「2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビスイミダゾール」ともいう。)、2,2’,5−トリス−(o−クロロフェニル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−4’,5’−ジフェニルイミダゾリル二量体、2,4−ビス−(o−クロロフェニル)−5−(3,4−ジメトキシフェニル)−ジフェニルイミダゾリル二量体、
【0043】
2,4,5−トリス−(o−クロロフェニル)−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−クロロフェニル)−ビス−4,5−(3,4−ジメトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2−フルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2,3−ジフルオロメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、
【0044】
2,2’−ビス−(2,5−ジフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2,3,5−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、
【0045】
2,2’−ビス−(2,3,6−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、
【0046】
2,2’−ビス−(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、及び2,2’−ビス−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体が挙げられる。
【0047】
特に、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体は解像性又は硬化レジスト膜の強度に対して高い効果を有する光重合開始剤であり、好ましく用いられる。これらは単独で用いてもよいし又は2種類以上組み合わせて用いてもよい。また、下記のアクリジン化合物、ピラゾリン化合物などと合わせて使用することもできる。
【0048】
本発明の好ましい実施形態では、(c)光重合開始剤としてアクリジン化合物又はピラゾリン化合物が使用される。アクリジン化合物としては、アクリジン、9−フェニルアクリジン、9−(4−トリル)アクリジン、9−(4−メトキシフェニル)アクリジン、9−(4−ヒドロキシフェニル)アクリジン、9−エチルアクリジン、9−クロロエチルアクリジン、9−メトキシアクリジン、9−エトキシアクリジン、
【0049】
9−(4−メチルフェニル)アクリジン、9−(4−エチルフェニル)アクリジン、9−(4−n−プロピルフェニル)アクリジン、9−(4−n−ブチルフェニル)アクリジン、9−(4−tert−ブチルフェニル)アクリジン、9−(4−エトキシフェニル)アクリジン、9−(4−アセチルフェニル)アクリジン、9−(4−ジメチルアミノフェニル)アクリジン、9−(4−クロロフェニル)アクリジン、
【0050】
9−(4−ブロモフェニル)アクリジン、9−(3−メチルフェニル)アクリジン、9−(3−tert−ブチルフェニル)アクリジン、9−(3−アセチルフェニル)アクリジン、9−(3−ジメチルアミノフェニル)アクリジン、9−(3−ジエチルアミノフェニル)アクリジン、9−(3−クロロフェニル)アクリジン、9−(3−ブロモフェニル)アクリジン、9−(2−ピリジル)アクリジン、9−(3−ピリジル)アクリジン、9−(4−ピリジル)アクリジンが挙げられる。中でも、9−フェニルアクリジンが望ましい。
【0051】
ピラゾリン化合物としては、1−フェニル−3−(4−tert−ブチル−スチリル)−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1−(4−(ベンゾオキサゾール−2−イル)フェニル)−3−(4−tert−ブチル−スチリル)−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−オクチル−フェニル)−ピラゾリンが好ましい。
【0052】
上記以外の光重合開始剤としては、例えば、2−エチルアントラキノン、オクタエチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン、及び3−クロロ−2−メチルアントラキノン等のキノン類、
【0053】
ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン[4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン]、及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、メチルベンゾイン、及びエチルベンゾイン等のベンゾインエーテル類、
【0054】
ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、チオキサントン類とアルキルアミノ安息香酸の組み合わせ、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−O−ベンゾインオキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム等のオキシムエステル類が挙げられる。
【0055】
なお、上述のチオキサントン類とアルキルアミノ安息香酸の組み合わせとしては、例えばエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸エチルとの組み合わせ、2−クロルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸エチルとの組み合わせ、及びイソプロピルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸エチルとの組み合わせが挙げられる。また、N−アリールアミノ酸を用いてもよい。N−アリールアミノ酸の例としては、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−エチル−N−フェニルグリシン等が挙げられる。中でも、N−フェニルグリシンが特に好ましい。
【0056】
本発明の感光性樹脂組成物中の(c)光重合開始剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、0.01〜30質量%の範囲であり、より好ましい下限は0.05質量%、さらに好ましい下限は0.1質量%、より好ましい上限は15質量%、さらに好ましい上限は10質量%である。(c)光重合開始剤の含有量は、露光による光重合時に十分な感度を得るという観点から0.01質量%以上であり、光重合時に感光性樹脂組成物の底面(すなわち光源から遠い部分)にまで光を充分に透過させ、良好な解像性及び密着性を得るという観点から、30質量%以下である。
【0057】
(d)一般式[I]で表される化合物
本発明に係る感光性樹脂組成物は、(d)一般式[I]:
−O−(A−O)n1−H [I]
{式中、Rは、炭素数が1〜8である一価の有機基であり、Aは、アルキレン基であり、n1は、1以上60以下の整数であり、−(A−O)−の繰り返し構造は、同一であるか、又は異なっていてもよく、そして−(A−O)−の繰り返し構造が異なる場合には、ランダム又はブロックでよい。}
で表される化合物を1種又は2種以上含有することが必要である。
【0058】
(d)上記一般式[I]で示される化合物において、Rは一価の有機基である。具体的には、置換又は無置換のアルキル基、フェニル基、アシル基等があげられる。凝集性の観点から、特に無置換のアルキル基が好ましく、消泡性の観点からその炭素数は8以下であることがさらに好ましく、7以下であることは特に好ましい。また、Rが無置換のアルキル基である場合には、取り扱い性と消泡性の観点から、炭素数は2以上が好ましく、3以上であることはさらに好ましい。具体的には、無置換のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等があげられる。
【0059】
(d)上記一般式[I]で示される化合物において、Aはアルキレン基である。このアルキレン基の炭素数は、取り扱い性の観点から2以上が好ましく、他の原料との相溶性の観点から4以下が好ましい。具体的には、アルキレン基としては、−CHCHCHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)CH−、−CHCH(CH)−、−CHCH−等があげられるが、中でも−CH(CH)CH−又は−CHCH(CH)−が好ましい。
【0060】
−(A−O)−の繰り返し単位は、同一であるか、又は異なっていてもよい。−(A−O)−の繰り返し単位が異なっている場合には、その構造はランダム又はブロックでもよい。また、繰り返し数を表すn1は、1以上60以下の整数であればよく、保存安定性の観点から4以上が好ましく、10以上はさらに好ましい。また他の原料との相溶性から45以下が好ましく、25以下はさらに好ましい。
【0061】
これら上記一般式[I]で示される化合物は単独で使用しても、2種類以上併用してもよい。本発明の感光性樹脂組成物中の一般式[I]で示される化合物の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、0.01〜30質量%の範囲であり、より好ましい下限は0.05質量%、さらに好ましい下限は0.1質量%、より好ましい上限は15質量%、さらに好ましい上限は10質量%である。一般式[I]で示される化合物の含有量は、現像液及び剥離液の抑泡効果を十分に得るために0.01質量%以上であり、レジストの性能を維持するために30質量%以下である。
【0062】
本発明の感光性樹脂組成物は、上記一般式[I]で示される化合物を含むことにより、未露光部の現像液分散性が特に優れ、さらに現像液及び剥離液の発泡を抑制することができる。
【0063】
(e)その他の添加剤
本発明の感光性樹脂組成物には、上記(a)〜(d)の成分の他に各種の添加剤を含有させることができる。具体的には、例えば染料、顔料等の着色物質が含まれる。このような着色物質としては、例えば、フタロシアニングリーン、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダイアモンドグリーン等が挙げられる。
【0064】
上記着色物質を含有する場合には、着色物質の添加量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、0.001〜1質量%であることが好ましい。着色物質の添加量が、0.001質量%以上であるときは、取り扱い性向上という効果があり、1質量%以下であるときは、保存安定性を維持するという効果がある。
【0065】
また、露光により可視像を与えることができるように、感光性樹脂組成物中に発色剤を含有させてもよい。このような発色系染料としては、ロイコ染料、又はフルオラン染料とハロゲン化合物との組み合わせが挙げられる。
【0066】
例えば、ロイコ染料としては、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリ−ン]、及びフルオラン染料が挙げられる。中でも、ロイコクリスタルバイオレットを用いた場合、コントラストが良好であり好ましい。
【0067】
前記ハロゲン化合物としては、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン、クロル化トリアジン化合物等が挙げられる。
【0068】
これらの染料を含有する場合、本発明の感光性樹脂組成物中の染料の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、それぞれ0.1〜10質量%が好ましい。
【0069】
さらに、感光性樹脂組成物の熱安定性及び保存安定性を向上させるために、ラジカル重合禁止剤、又はベンゾトリアゾール類及びカルボキシベンゾトリアゾール類から成る群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を感光性樹脂組成物に含有させることが好ましい。
【0070】
このようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、ジフェニルニトロソアミンが挙げられる。
【0071】
ベンゾトリアゾール類としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−クロロ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−トリルトリアゾール、ビス(N−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾールが挙げられる。
【0072】
カルボキシベンゾトリアゾール類としては、例えば、4−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、(N,N−ジブチルアミノ)カルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノエチレンカルボキシベンゾトリアゾールが挙げられる。
【0073】
ラジカル重合禁止剤、ベンゾトリアゾール類、及び/又はカルボキシベンゾトリアゾール類の合計添加量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、好ましくは0.001〜3質量%であり、より好ましい下限は0.05質量%、より好ましい上限は1質量%である。この合計添加量は、感光性樹脂組成物に保存安定性を付与するという観点から0.001質量%以上が好ましく、感度を維持するという観点から3質量%以下が好ましい。
【0074】
本発明に係る感光性樹脂組成物には、必要に応じて、その他の可塑剤を含有させてもよい。このような可塑剤としては、例えば、下記一般式[III]:
【化3】

{式中、Aは、−CH(CH)CH−、−CHCH(CH)−及び/又は−CHCH−であり、n及びnは、各々独立に0以上の整数であり、さらに好ましくは、n及びnは、各々独立に1〜30の整数であり、n+nは1〜60の整数であり、−(A−O)−の繰り返し構造は、同一であるか、又は異なっていてもよく、そして−(A−O)−の繰り返し構造が異なる場合には、ランダム又はブロックでよい。}で表される可塑剤が挙げられる。
【0075】
その他に、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエートなどのソルビタン誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルフォン酸アミド、p−トルエンスルフォン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチルなどの可塑剤を用いることができる。特にソルビタン誘導体及びポリアルキレングリコール類を用いることが好ましい。
【0076】
本発明の感光性樹脂組成物中の可塑剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、1〜50質量%であることが好ましく、より好ましい下限は3質量%、より好ましい上限は30質量%である。現像時間の遅延を抑え、硬化膜に柔軟性を付与する観点から1質量%以上が好ましく、また硬化不足又はコールドフローを抑える観点から50質量%以下が好ましい。
【0077】
<感光性樹脂組成物調合液>
本発明に係る感光性樹脂組成物は、溶媒を添加した感光性樹脂組成物調合液としてもよい。好適な溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)に代表されるケトン類、並びにメタノール、エタノール、及びイソプロピルアルコールなどのアルコール類が挙げられる。感光性樹脂組成物調合液の粘度が25℃で500〜4000mPa・秒となるように、溶媒を感光性樹脂組成物に添加することが好ましい。
【0078】
<感光性樹脂積層体>
本発明に係る感光性樹脂積層体は、支持体及び本発明の感光性樹脂組成物からなる層(以下、「感光性樹脂層」ともいう。)を含む。必要により、本発明の感光性樹脂積層体は、支持体と反対側の表面に保護層を有していてもよい。支持体は、感光性樹脂層を支持するものであればよい。用いられる支持体としては、露光光源から放射される光を透過する透明なものが好ましい。
【0079】
このような支持体としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルムなどが挙げられる。これらのフィルムは、必要に応じ延伸されたものも使用可能である。ヘーズ値が5以下のフィルムが好ましい。フィルムの厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要等から、10〜30μmのものが好ましく用いられる。
【0080】
感光性樹脂積層体に用いられる保護層の重要な特性は、感光性樹脂層との密着力について、支持体よりも保護層の方が充分小さく容易に剥離できることである。例えば、ポリエチレンフィルム、及びポリプロピレンフィルム等が保護層として好ましく使用できる。また、特開昭59−202457号公報に開示されている剥離性の優れたフィルムを用いることができる。保護層の膜厚は10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
【0081】
本発明に係る感光性樹脂積層体における感光性樹脂層の厚みは、好ましくは、5〜100μmであり、より好ましい上限は50μmである。感光性樹脂層の厚みが5μmに近づくほど、解像度は向上し、100μmに近づくほど、膜強度が向上するので、用途に応じて適宜選択することができる。
【0082】
支持体、感光性樹脂層、及び必要により、保護層を順次積層して、本発明の感光性樹脂積層体を製造する方法としては、従来知られている方法を採用することができる。例えば、感光性樹脂層に用いる感光性樹脂組成物を、前述の感光性樹脂組成物調合液として準備しておいて、まず支持体上にバーコーター又はロールコーターを用いて塗布して乾燥させ、支持体上に該感光性樹脂組成物から成る感光性樹脂層を積層する。次いで、必要により、該感光性樹脂層上に保護層を積層することにより感光性樹脂積層体を作製することができる。
【0083】
<レジストパターン形成方法>
本発明は、本発明に係る感光性樹脂積層体を用いてレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法に関する。本発明に係る感光性樹脂積層体を用いたレジストパターンは、ラミネート工程、露光工程、及び現像工程を含む工程によって形成することができる。
【0084】
具体的なレジストパターン形成方法の一例を示す。まず、ラミネーターを用いてラミネート工程を行う。感光性樹脂積層体が保護層を有する場合には保護層を剥離した後、ラミネーターで感光性樹脂層を基板表面に加熱圧着しラミネートする。この場合、感光性樹脂層は基板表面の片面だけにラミネートしてもよいし、必要に応じて両面にラミネートしてもよい。この時の加熱温度は一般的に40〜160℃である。また、該加熱圧着を二回以上行うことにより、得られるレジストパターンの基板に対する密着性が向上する。この時、圧着は二連のロールを備えた二段式ラミネーターを使用してもよいし、何回か繰り返してロールに通し圧着してもよい。
【0085】
次いで、露光機を用いて露光工程を行う。必要ならば支持体を剥離してフォトマスクを通して活性光により露光する。露光量は、光源照度及び露光時間より決定される。光量計を用いて測定してもよい。
【0086】
露光工程においては、マスクレス露光方法を用いてもよい。マスクレス露光はフォトマスクを使用せず基板上に直接描画装置によって露光する。光源としては波長350〜410nmの半導体レーザー、超高圧水銀灯などが用いられる。描画パターンはコンピューターによって制御され、この場合の露光量は、露光光源の照度及び基板の移動速度によって決定される。
【0087】
次いで、現像装置を用いて現像工程を行う。露光後、感光性樹脂層上に支持体がある場合にはこれを除く。続いてアルカリ水溶液から成る現像液を用いて未露光部を現像除去し、レジスト画像を得る。アルカリ水溶液としては、炭酸ナトリウム(NaCO)、又は炭酸カリウム(KCO)の水溶液が好ましい。これらは感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、0.2〜2質量%の濃度のNaCO水溶液が一般に適している。該アルカリ水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤などを混入させてもよい。なお、現像工程における該現像液の温度は、20〜40℃の範囲で一定温度に保つことが好ましい。
【0088】
上述の工程によってレジストパターンが得られるが、場合によっては、さらに100〜300℃の加熱工程、又は100mJ〜5Jの後露光工程を行うこともできる。これらの工程を実施することにより、更なる耐薬品性向上が可能となる。加熱には、熱風、赤外線、遠赤外線等の方式の加熱炉を用いることができ、後露光工程には超高圧水銀灯などを用いることができる。
【0089】
<プリント配線板の製造方法>
本発明に係るプリント配線板の製造方法は、本発明の感光性樹脂積層体を用いて回路形成用基板上にレジストパターンを形成する工程を含む。回路形成用基板は、プリント配線等の回路を形成するための基板であり、例えば、銅張積層板又はフレキシブル基板でよい。銅張積層板又はフレキシブル基板に上述のレジストパターン形成方法によってレジストパターンを形成した後に、以下の工程を経ることで本発明に係るプリント配線板が得られる。
【0090】
まず、現像により露出した基板の銅面にエッチング法、又はめっき法等の既知の方法を用いて導体パターンを形成する工程を行う。その後、レジストパターンを、現像液よりも強いアルカリ性を有する水溶液により基板から剥離する剥離工程を行って、所望のプリント配線板を得る。剥離用のアルカリ水溶液(以下、「剥離液」ともいう。)についても特に制限はないが、2〜5質量%の濃度の水酸化ナトリウム(NaOH)、又は水酸化カリウム(KOH)の水溶液が一般的に用いられる。また、剥離液にも、少量の水溶性溶媒を加えることができる。なお、剥離工程における該剥離液の温度は、40〜70℃の範囲であることが好ましい。
【実施例】
【0091】
以下、実施例において本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0092】
(実施例1〜10、比較例1〜2)
最初に実施例及び比較例の評価用サンプルの作製方法を説明し、次いで、得られたサンプルについての評価方法及びその評価結果を示す。
【0093】
1.評価用サンプルの作製
実施例及び比較例における評価用サンプルは次の様にして作製した。
<感光性樹脂積層体の作製>
下記表1に示す原料(但し、各成分の数字は固形分としての配合量(質量部)を示す。)及び溶媒を十分に攪拌、混合して感光性樹脂組成物調合液とし、支持体として16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを準備して、このポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に感光性樹脂組成物調合液をバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で150秒間乾燥して感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層の厚みは25μmであった。
次いで、感光性樹脂層のポリエチレンテレフタレートフィルムを積層していない表面上に、保護層として19μm厚のポリエチレンフィルムを貼り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
【0094】
【表1】

【0095】
表1における略号で表わした感光性樹脂組成物調合液中の材料成分B−1〜S−2の詳細は以下のとおりである。
B−1:メタクリル酸25質量%、メタクリル酸メチル50質量%、スチレン25質量%の三元共重合体(重量平均分子量50,000、酸当量344)
B−2:メタクリル酸25質量%、メタクリル酸メチル65質量%、ブチルアクリレート10質量%の三元共重合体(重量平均分子量80,000、酸当量344)
B−3:メタクリル酸25質量%、メタクリル酸メチル65質量%、ブチルアクリレート10質量%の三元共重合体(重量平均分子量110,000、酸当量344)
B−4:メタクリル酸23質量%、メタクリル酸メチル67質量%、ブチルアクリレート10質量%の三元共重合体(重量平均分子量200,000、酸当量370)
B−5:メタクリル酸25質量%、ベンジルメタクリレート65質量%、2−エチルヘキシルアクリレート10質量%の三元共重合体(重量平均分子量50,000、酸当量344)
B−6:メタクリル酸20質量%、ベンジルメタクリレート80質量%の二元共重合体(重量平均分子量53,000、酸当量429)
【0096】
M−1:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2単位ずつのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート
M−2:トリオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレート
M−3:ε−カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート
M−4:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2単位のプロピレンオキサイドと平均15単位のエチレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート
M−5:ウレタンポリオキシプロピレングリコールのジメタクリレート
M−6:平均12単位のプロピレンオキサイドの両端に平均3単位ずつのエチレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート
M−7:4−ノニルフェニルヘプタエチレングリコールジプロピレングリコールアクリレート
M−8:ビスフェノールAのフェニル基に水素を添加したものの両端にそれぞれ平均5単位ずつのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート
M−9:平均9単位ずつのエチレンオキサイドによるポリエチレングリコールのジアクリレート
M−10:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5単位ずつのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート
M−11:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2単位のプロピレンオキサイドと平均6単位のエチレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート
【0097】
I−1:2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体
I−2:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
I−3:N−フェニルグリシン
【0098】
D−1:マラカイトグリーン
D−2:ロイコクリスタルバイオレット
【0099】
P−1:ポリオキシプロピレン−2−エチルヘキシルエーテル(ライオン株式会社製、レオコン1015H)
P−2:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン−2−エチルヘキシルエーテル(ライオン株式会社製、レオコン1020H)
P−3:ポリオキシプロピレンブチルエーテル(ライオン株式会社製、レオコン1015B)
P−4:ポリオキシエチレンメチルエーテル(日油株式会社製、ユニオックスM−550)
P−5:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルエーテル(東邦化学工業株式会社製、ネオスコア2326)
P−6:ポリプロピレングリコール(三洋化成工業株式会社製、サンニックスPP−2000)
P−7:ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート(日本乳化剤株式会社製、ニューコール3−85)
P−8:p−トルエンスルフォン酸アミド
【0100】
S−1:ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩
S−2:(N,N−ジブチルアミノ)カルボキシベンゾトリアゾール
【0101】
2.評価基準
凝集性:
上記の方法で作製した感光性樹脂層0.24mを200mlの1質量%NaCO水溶液に溶解させミキサー装置で1分間攪拌した。その液を回収し、200mlの規格ビンに入れて3日間放置し、吸引ろ過により液中に発生する凝集物を採取した。凝集物を乾燥させた後重量を測り、結果を以下のようにランク分けした。
○:凝集物が100mg以下
×:凝集物が100mgを超える
【0102】
発泡性1:
上記の方法で作製した感光性樹脂層0.048mを120mlの1質量%NaCO水溶液に溶解させた。その溶液を容量500mlのガス吸収缶に入れてG3のガラスフィルターを通した6000ml/分の窒素ガスでバブリングした。発生した泡がガス吸収缶から溢れるまでの時間を計り、結果を以下のようにランク分けした。
◎:100秒では溢れない
○:30秒を超え100秒以内に溢れ
×:30秒以内に溢れ
【0103】
発泡性2:
上記の方法で作製した感光性樹脂積層体を超高圧水銀ランプ(オーク製作所製、HMW−801)により、30mJ/cmの露光量で感光させた。その後支持体と保護層を取り除き、その0.01mを容量100mlのスクリュー管中で50mlの3%NaOH水溶液に浸漬させ、30分攪拌した。その後、スクリュー管をよく振って液を泡立ててから1分後に残った泡の高さを測定し、結果を以下のようにランク分けした。
◎:泡高さ10mm以下
○:泡高さ10mmを超えて20mm以下
×:泡高さが20mmを超える
【0104】
解像性:
評価用基板として、35μm厚の圧延銅箔を積層した1.2mm厚の銅張積層板を用い、表面を湿式バフロール研磨(スリーエム(株)製、スコッチブライト(登録商標)HD#600、2回通し)により整面した。
【0105】
整面の後に銅張積層板を60℃に予熱し、感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながらホットロールラミネーター(旭化成(株)製、AL−700)を用いて、ロール温度105℃でラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/分とした。
【0106】
ラミネート後15分経過した評価用基板を、露光部分と未露光部分との幅が1:1の比率のラインパターンマスクを通して露光した。マスクは支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルム上におき、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製、HMW−801)を用いた。露光量は30mJ/cmとした。
【0107】
露光後10分経過した評価用基板からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、アルカリ現像機(フジ機工製、ドライフィルム用現像機)を用いて30℃の1質量%NaCO水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を最小限像時間の2倍の時間で溶解除去した。この際、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。
【0108】
硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスク幅を解像度の値とし、解像性を下記のようにランク分けした。
◎:解像度の値が50μm以下。
○:解像度の値が50μmを超え、100μm以下。
【0109】
3.評価結果
実施例及び比較例の評価結果を上記表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜8においては、本願発明の構成を採用することにより、凝集性、発泡性1及び発泡性2を改善することに成功している。比較例1は、(d)一般式[I]で表される化合物を含んでいないため凝集性と発泡性が優れない。比較例2は、凝集性は良いものの発泡性が不十分であることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明は、プリント配線板の製造などに利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体:20〜90質量%、
(b)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する付加重合性モノマー:5〜75質量%、
(c)光重合開始剤:0.01〜30質量%、及び
(d)下記一般式[I]
−O−(A−O)n1−H [I]
{式中、Rは、炭素数が1〜8である一価の有機基であり、Aは、アルキレン基であり、n1は、1以上60以下の整数であり、−(A−O)−の繰り返し構造は、同一であるか、又は異なっていてもよく、そして−(A−O)−の繰り返し構造が異なる場合には、ランダム又はブロックでよい。}
で表される化合物:0.01〜30質量%
を含む感光性樹脂組成物。
【請求項2】
前記(b)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する付加重合性モノマーは、以下の一般式[II]:
【化1】

{式中、R及びRは、各々独立にH又はCHであり、Aは、−CH(CH)CH−、−CHCH(CH)−及び/又は−CHCH−であり、n及びnは、各々独立に1以上の整数であり、n+nは、2〜60の整数であり、そして−(A−O)−の繰り返し構造は、ランダム又はブロックでよい。}
で表されるビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項3】
前記(a)アルカリ可溶性熱可塑性重合体は、少なくともスチレン及びエチレン性二重結合を有する単量体を成分として含む、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項4】
支持体及び請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物から成る層を含む感光性樹脂積層体。
【請求項5】
請求項4に記載の感光性樹脂積層体を用いてレジストパターンを形成する工程を含む、レジストパターンの形成方法。
【請求項6】
請求項4に記載の感光性樹脂積層体を用いて回路形成用基板上にレジストパターンを形成する工程を含む、プリント配線板の製造方法。

【公開番号】特開2012−159651(P2012−159651A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18702(P2011−18702)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(309002329)旭化成イーマテリアルズ株式会社 (771)
【Fターム(参考)】