説明

成長ホルモン分泌促進薬を使用したC−反応性蛋白質の低減方法

本発明は、治療が必要な被検体においてC−反応性蛋白質を減少させる方法であって、該被検体が血管イベントを起こす危険があり又は該被検体がすでに結果イベントを起こしており、或いは炎症性の疾患又は病気に罹患している当該方法に関するものである。一具体例では、該血管イベントは、心血管系イベント(例えば、心筋梗塞)である。別の具体例では、該血管イベントは、脳血管イベントである(例えば、(一過性脳虚血発作(TIA)のような脳梗塞)である。さらに別の具体例では、該血管イベントは、末梢血管イベント(例えば、間欠性跛行)である。この方法は、少なくとも1種の成長ホルモン促進化合物又はその薬剤として許容できる塩、水和物若しくは溶媒和物の薬剤として有効な量を投与することを含む。該成長ホルモン促進物質は、第2の成長ホルモン促進物質、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせと共に投与できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2004年3月30日に出願された米国仮出願第60/557466号に基づく優先権を主張する。上記出願の全教示は、参照によってここに援用するものとする。
本発明は、治療が必要な被検体におけるC−反応性蛋白質を減少させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
C−反応性蛋白質(CRP及びPTX1としても知られている)は、様々な炎症性サイトカインに応答して肝臓内で産生される必須のヒト急性反応物質である。1930年に最初に同定されたこの蛋白質は保存性が高く、感染又は炎症状態の初期の指標であるとみなされている。
【0003】
CRPは、単一のジスルフィド結合によって架橋したそれぞれ206個のアミノ酸を含有し、かつ、ペントラキシンと呼ばれる環状の五量体に非共有的に凝集する5個の同一のサブユニットからなる。CRPの全体としての正確な生化学的機能はまだよく分かっていない。構造的には、CRPは、蛋白質のペントラキシンファミリーの一員であり、これは、環状五量体構造及び放射形対称によって特徴付けられる。この5個の同一の24kDaプロモーターは206個のアミノ酸からなり、しかも非共有的に結合している(Lei外,「ヒトC−反応性蛋白質についてのゲノムDNA配列」,J.Biol.Chem.,260(24):13377−83(1985);Szalai外,「C−反応性蛋白質:構造生物学,遺伝子発現及び宿主防御機能」Immunol.Res.,16(2):127−36(1997)。ヒトCRPについてのゲノムDNA配列が、Lei外,「ヒトC−反応性蛋白質についてのゲノムDNA配列」J.Biol.Chem.,260(24):13377−83(1985)によって報告され、該蛋白質の突然変異型を有すること(Potempa外,「ヒト修飾C−反応性蛋白質(mCRP)によるマウスにおける巨核球形成の刺激」,Exp.Hematol.,24(2):258−64(1996))及びキャリアとしての変異蛋白質を使用してある種の物質を細胞に送達させるための方法(Potempa外,「正常の血管組織における修飾C−反応性蛋白質抗原の免疫組織化学的局在」,Am.J.Med.Sci.,319(2):79−83(2000)が報告されている。免疫調節活性を有するCRPのアミノ酸174−185に相当するポリペプチドが米国特許第5783179号(Nestor外,1998)に開示されており、そして特許請求されている。また、ヒトCRPの位置62−71に相当するペプチドも炎症状態の治療のためにヒト白血球エラスターゼ及び/又はカテプシンGの活性を阻害することができることについて研究されており、そしてこれらは、国際公開第WO99/00418号(Fridkin,1999)に開示されている。
【0004】
急性期反応物質の蛋白質として、CRPは、通常、ヒト血清中に<1μg/mLの濃度で存在する。しかしながら、C−反応性蛋白質レベルは、急性炎症中に100倍まで又はさらに500倍まで増加し得る。この驚異的な応答は、主として、炎症性サイトカイン、特にインターロイキン−6によって調節され、かつ、大部分は、抗炎症薬及びホルモンに影響を受けない(Kilpatrick外,「C−反応性蛋白質の分子遺伝学、構造及び機能」,Immuno1 Res.,10(1):43−53(1991)。実際に、排泄時に高いC−反応性蛋白質レベルを有する不安定狭心症患者において、C−反応性蛋白質は、追跡治療中には上昇したままであり、しかも、特にC−反応性蛋白質レベルの最高三分位(>8.6μg/mL)における患者では、新たな冠動脈イベントの高度な危険性を伴う。(Biasucci外,「不安定冠動脈疾患の発症時における炎症」,Scand.J.Clin.Lab.Invest.Suppl.,230:12−22(1999)。最近の期待が持てる研究では、不安定狭心症に罹患し、しかも排泄時に>15μg/mLのC−反応性蛋白質レベルを有する患者は、90日の追跡治療中に3倍高い冠動脈イベントの危険性を有していた(Ferreiros外,「不安定狭心症における上昇したC−反応性蛋白質の独立予後値」,Circulation,100(19):1958−63(1999)。これらの結果は、C−反応性蛋白質の炎症誘発効果が、さらに高レベルのこの急性期反応体蛋白質に関連する不利な結果に寄与し得ることを示唆する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在のところ、C−反応性蛋白質が虚血性心疾患についての独立危険因子であるという強力な証拠が存在する(Shah,「C−反応性蛋白質:心血管系リスクの新規なマーカー」,Cardio1 Rev.,11(4):169−79(2003);Ridker外,「女性における心循環器疾患の予測におけるC−反応性蛋白質及び他のマーカー」,N.Engl.J Med.,342(12):836−43(2000)が、この関連性の根底をなす機構は明らかではない。炎症応答は、アテローム性動脈硬化症の発症及び進化に重要な役割を果たし、かつ、その血栓性合併症に寄与し得るため、C−反応性蛋白質は、単に炎症応答のマーカーであるに過ぎないかもしれない。或いは、C−反応性蛋白質は、アテローム性動脈硬化症の発症において直接的な役割を有し得る(Shah,「C−反応性蛋白質:心血管系リスクの新規なマーカー」,Cardio1 Rev.,11(4):169−79(2003);Lagrand外,「心血管系リスク因子としてのC−反応性蛋白質:付帯現象以上か?」,Circulation.,100(1):96−102(1999)。上記のことを考慮すると、炎症応答におけるC−反応性蛋白質の役割に関するさらなる研究が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
本発明は、治療が必要な被検体においてC−反応性蛋白質を減少させる方法に関する。この方法は、その治療が必要な患者に、少なくとも1種の成長ホルモン分泌促進化合物の治療上有効な量を投与することを含む。
【0007】
特定の具体例では、その治療が必要な被検体は、血管イベントを起こす危険がある。別の具体例では、その治療が必要な被検体は、すでに血管イベントを起こしている。
【0008】
一具体例では、該血管イベントは、心血管系イベントである。特定の具体例では、該心血管系イベントは、心筋梗塞である。
【0009】
別の具体例では、該血管イベントは、脳血管イベントである。特定の具体例では、該脳血管イベントは、脳梗塞(例えば、一過性脳虚血発作(TIA))である。
【0010】
さらに別の具体例では、該血管イベントは、末梢血管イベントである。特定の具体例では、該末梢血管イベントは、間欠性跛行である。
【0011】
さらなる具体例では、治療が必要な被検体は、炎症性の疾患又は病気に罹患している。
【0012】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進化合物は、米国特許第6303620号、同6576648号、同5977178号、同6566337号、同6083908号、同6274584号及び国際公開第WO00/01726号パンフレットに記載されたものである。これらの全内容は、参照によって援用するものとする。
【0013】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、次の構造式I:
【化1】

(式中、
1は、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり
a及びdは、独立して0、1、2又は3であり、
b及びcは、独立して0、1、2、3、4又は5であるが、ただし、b+cは3、4 又は5であるものとし、
Dは、R2−NH−(CR34e−(CH2f−M−(CHR5g−(CH2h−であり、ここで
2、R3、R4及びR5は、独立して、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは、
2及びR3又はR2及びR4又はR3及びR4は、−(CH2i−U−(CH2j−(式中、i及びjは、独立して1又は2であり、Uは、−O−、−S−又は原子価結合である)を随意に形成することができ、
h及びfは、独立して、0、1、2又は3であり、
g及びeは、独立して0又は1であり、
Mは、原子価結合、−CR6=CR7−、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−又は−S−であり、
6及びR7は、独立して、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
Gは、−O−(CH2k−R8
【化2】

であり、
Jは、−O−(CH2l−R13
【化3】

であり、これらの式において、
8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシであり、
k及び1は、独立して0、1又は2であり、
Eは、−CONR1819、−COOR19、−(CH2m−NR18SO220、−(CH2m−NR18−COR20、−(CH2m−OR19、−(CH2m−OCOR20、−CH(R18)R19、−(CH2m−NR18−CS−NR1921又は−(CH2m−NR18−CO−NR1921であり、或いは
Eは、−CONR22NR2324(式中、R22は、水素、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル、又は、1個以上のC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、R23は、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル又はC1〜7アシルであり、そしてR24は、水素、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル、又は1個以上のC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、或いは
22及びR23は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは
22及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは
23及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、
mは、0、1、2又は3であり、
18、R19及びR21は、独立して、水素であり、又は、ハロゲン、−N(R25)R26(ここで、R25及びR26は、独立して、水素又はC1〜6アルキルである。)、ヒドロキシル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルオキシ若しくはアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは
19は、
【化4】

(式中、
Qは−CH<又は−N<であり、
K及びLは、独立して、−CH2−、−CO−、−O−、−S−、−NR27−又は原子価結合であり、ここで、R27は、水素又はC1~6アルキルであり、n及びoは、独立して、0、1、2、3又は4である。)
であり、
20は、C1〜6アルキル、アリール又はヘテロアリールである。)
によって表され、又はその薬学的に許容される塩であるが、ただし、Mが原子価結合であるときには、Eは−CONR22NR2324であるものとする。
【0014】
式Iの化合物は、米国特許第6303620号(Hansen外)に十分に記載されている。その全内容は、参照によってここに援用するものとする。
【0015】
別の具体例では、式Iの成長ホルモン分泌促進物質は、より具体的には、次の構造式II:
【化5】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である。
【0016】
式IIの化合物は、米国特許第6303620号(Hansen外)に完全に記載されている。その全内容は、参照によってここに援用するものとする。
【0017】
さらに別の具体例では、成長ホルモン分泌促進化合物は、次の構造式III:
【化6】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である。
【0018】
式IIIの化合物は、米国特許第6303620号(Hansen外)に完全に記載されている。その全内容は、参照によってここに援用するものとする。
【0019】
式IIIの化合物の化学名は、2−アミノ−N−{(1R)−2−[3−ベンジル−3−(N,N',N'−トリメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((1H−インドール−3−イル)−2−オキソエチル}−2−メチルプロピオンアミドであり、そして、以下、RC−1291という。
【0020】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、次の構造式IV:
【化7】

(式中、
1は水素又はC1〜6アルキルであり、
2は水素又はC1〜6アルキルであり、
Lは、
【化8】

(式中、
4は水素又はC1〜6アルキルであり、
pは、0又は1であり、
q、s、t、uは、独立して、0、1、2、3又は4であり、
rは、0又は1であり、
q+r+s+t+uの合計は、0、1、2、3又は4であり、
9、R10、R11及びR12は、独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
Qは、>N−R13又は
【化9】

(ここで、
oは、0、1又は2であり、
Tは、−N(R15)(R16)又はヒドロキシルであり、
13、R15及びR16は、独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
14は、水素、アリール又はヘテロアリールである。)
である。)
であり、
Gは、−O−(CH2)−R17
【化10】

(式中、
17、R18、R19、R20及びR21は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシである。)
であり、
Kは、0、1又は2であり、
Jは、−O−(CH21−R22
【化11】

(式中、
22、R23、R24、R25及びR26は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシであり、
lは、0、1又は2であり、
aは、0、1又は2であり、
bは、0、1又は2であり、
cは、0、1又は2であり、
dは、0又は1であり、
eは、0、1、2又は3であり、
fは、0又は1である。)
であり、
5は、水素であり、又は1個以上のヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
6及びR7は、独立して、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
8は、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
6及びR7又はR6及びR8又はR7及びR8は、随意に、−(CH2i−U−(CH2j−(式中、i及びjは、独立して、1、2又は3であり、そしてUは、−O−、−S−又は原子価結合である。)を形成することができ、
Mは、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−、−S−又は−CR27=CR28−であり、
27及びR28は、独立して、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルである。)
によって表され、或いはその薬学的に許容される塩である。
【0021】
式IVの化合物は、国際公開第WO00/01726(Peschke外)に完全に記載されている。その全内容は、参照によってここに援用するものとする。
【0022】
別の具体例では、式IVの成長ホルモン分泌促進物質は、より具体的には、次の構造式V:
【化12】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である。
【0023】
式Vの化合物の化学名は、(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(ビフェニル−4−イル)エチル)−N−メチルアミドであり、以下、RC−1139という。
【0024】
式Vの化合物は、国際公開第WO00/01726号(Peschke外)に完全に記載されている。その全内容は、参照によってここに援用するものとする。
【0025】
追加の成長ホルモン分泌促進物質としては、GHRH受容体と相互作用する化合物が挙げられる。このような化合物としては、GHRH、GHRH(1−29)NH2、例えば、長い半減期を有するその誘導体及びアナログが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、GHRH、GHRH(1−29)NH2、その誘導体及びアナログを含有する持続放出組成物(例えば、パッチ、微粒子及びウエハー)も好適である。
【0026】
一具体例では、GHS−R1a受容体を活性化させる成長ホルモン分泌促進物質を、GHRH受容体を活性化させる成長ホルモン分泌促進物質と共に投与することができる。ある具体例では、別個の受容体(すなわち、GHS−RlaとGHRH)で作用する成長ホルモン分泌促進物質の共投与は、治療効果を向上させることができる。特定の具体例では、別個の受容体で作用する分泌促進物質の共投与は、追加の治療剤をさらに含む。好適な治療剤としては、例えば、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせが挙げられる。
【0027】
別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、別の治療剤と共に投与される。好適な治療剤としては、例えば、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせが挙げられる。
【0028】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進化合物は、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、例えば、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチン又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0029】
別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、ACAT阻害剤、例えば、avasimibe、FCE27677、RP73163又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0030】
さらに別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、CETP阻害剤、例えば、JTT−705、トルセトラピブ又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0031】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、抗炎症剤、例えば、サリチル酸、アスピリン、サリチル酸メチル、ジフルニサル、サルサレート、オルサラジン、スルファサラジン、アセトアミノフェン、スリンダック、エトドラック、トルメチン、ケトロラック、ジクロフェナック、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、インドメタシン、ピロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0032】
別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、ACE阻害剤、例えば、カプトプリル、ベナゼプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、キナプリル、ラミプリル、イミダプリル、ペリンドプリルエルブミン、トランドラプリル又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0033】
さらに別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、βブロッカー、例えば、ソタロール、チモロール、エスモロール、カレオロール、カルベジロール、ナドロール、プロパノロール、ベタキソロール、ペンブトロール、メトプロロール、アセブトロール、アテノロール、ラベトロール、ピンドロール、ビソプロロール又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0034】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、コレステロール吸収阻害剤、例えば、エゼチミブ、チクェシド、パマクエシド又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0035】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、ニコチン酸、例えば、ナイアシン、ニセリトロール又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0036】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、フィブリン酸誘導体、例えば、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、フェノフィブレート、シプロフィブレート、ベザフィブレート又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0037】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、胆汁酸捕捉剤、例えば、コレスチラミン、コレスチポール又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0038】
本発明は、さらに、C−反応性蛋白質を減少させるのに有用な薬剤組成物に関するものでもある。該薬剤組成物は、少なくとも1種の成長ホルモン分泌促進物質及び随意成分として薬学的に許容されるキャリヤーを含む。該薬剤組成物は、第2の量の、第2成長ホルモン分泌促進物質、好適な治療剤、例えば、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0039】
一具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量の第2成長ホルモン分泌促進物質を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及び第2成長ホルモン分泌促進物質は、それぞれ、該薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1の量及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。特定の具体例では、該薬剤組成物は、治療効果の向上を与える。
【0040】
ある具体例では、第1及び第2成長ホルモン分泌促進物質を含む該薬剤組成物は、例えば、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される追加の治療剤を含有することができる。
【0041】
一具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のHMG CoAレダクターゼ阻害剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。成長ホルモン分泌促進物質及びHMG CoAレダクターゼ阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0042】
特定の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のACAT阻害剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びACAT阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0043】
別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のCETP阻害剤含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びCETP阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0044】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量の抗炎症剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及び抗炎症剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0045】
特定の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のACE阻害剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。成長ホルモン分泌促進物質及びACE阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0046】
別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のβブロッカーを含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びβブロッカーは、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0047】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のコレステロール吸収阻害剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。成長ホルモン分泌促進物質及びコレステロール吸収阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0048】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進及び第2の量のニコチン酸を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びニコチン酸は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0049】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のフィブリン酸誘導体を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及び胆汁酸捕捉剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0050】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量の胆汁酸捕捉剤を含むことができる。該本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及び胆汁酸捕捉剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0051】
本発明は、さらに、C−反応性蛋白質を減少させるための医薬品を製造するために成長ホルモン分泌促進物質を使用することに関するものでもある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
図面の簡単な説明
図は、生理食塩水(n=10)、5mg/kgのRC−1141(n=10)又は10mg/kgのRC−1141(n=10)が投与されたCRPtgマウスについてのCRP血清レベル(μg/ml)対処置後の日数のグラフである。これらの結果は、RC−1141の5mg/kg及び10mg/kgの投与量で投与後15日目にCRP血清レベルが有意に減少したことを示している。
【0053】
本発明の前述の及び他の目的、特徴及び利点は、本発明の好ましい具体例のさらに詳しい説明から明らかであろう。
【0054】
発明の詳細な説明
本発明は、治療が必要な被検体においてC−反応性蛋白質を減少させる方法に関する。該方法は、その治療が必要な患者に、薬剤として有効な量の少なくとも1種の成長ホルモン分泌促進化合物を投与することを含む。特定の具体例では、その治療が必要な患者は、血管イベントを起こす危険がある。別の具体例では、その治療が必要な患者は、すでに血管イベントを起こしている。
【0055】
一具体例では、該血管イベントは、心血管系イベントである。特定の具体例では、該心血管系イベントは、心筋梗塞である。
【0056】
別の具体例では、該血管イベントは、脳血管イベントである。特定の具体例では、該脳血管イベントは、脳梗塞(例えば、一過性脳虚血発作(TIA))である。
【0057】
さらに別の具体例では、該血管イベントは、末梢血管イベントである。
【0058】
特定の具体例では、該末梢血管イベントは、間欠性跛行である。
【0059】
さらなる具体例では、治療が必要な被検体は、炎症性の疾患又は病気に罹っている。
【0060】
一具体例では、GHS−Rla受容体を活性化させる成長ホルモン分泌促進物質は、GHRH受容体を活性化させる成長ホルモン分泌促進物質と共に投与できる。ある具体例では、別個の受容体(すなわち、GHS−Rla及びGHRH)で作用する成長ホルモン分泌促進物質の共投与は、治療効果を向上させることができる。特定の具体例では、別個の受容体で作用する分泌促進物質の共投与は、追加の治療剤をさらに含む。好適な治療剤としては、例えば、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせが挙げられる。
【0061】
一具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、別の治療剤と共に投与できる。好適な治療剤としては、例えば、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせが挙げられる。
【0062】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進化合物は、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、例えば、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチン又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0063】
別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、ACAT阻害剤、例えば、avasimibe、FCE27677、RP73163又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0064】
さらに別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、CETP阻害剤、例えば、JTT−705、トルセトラピブ又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0065】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、抗炎症剤、例えば、サリチル酸、アスピリン、サリチル酸メチル、ジフルニサル、サルサレート、オルサラジン、スルファサラジン、アセトアミノフェン スリンダック、エトドラック、トルメチン、ケトロラック、ジクロフェナック、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、インドメタシン、ピロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0066】
別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、ACE阻害剤、例えば、カプトプリル、ベナゼプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、キナプリル、ラミプリル、イミダプリル、ペリンドプリルエルブミン、トランドラプリル又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0067】
さらに別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、βブロッカー、例えば、ソタロール、チモロール、エスモロール、カレオロール、カルベジロール、ナドロール、プロパノロール、ベタキソロール、ペンブトロール、メトプロロール、アセブトロール、アテノロール、ラベトロール、ピンドロール、ビソプロロール又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0068】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、コレステロール吸収阻害剤、例えば、エゼチミブ、チクェシド、パマクエシド又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0069】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、ニコチン酸、例えば、ナイアシン、ニセリトロール又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0070】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、フィブリン酸誘導体、例えば、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、フェノフィブレート、シプロフィブレート、ベザフィブレート又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0071】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、胆汁酸捕捉剤、例えば、コレスチラミン、コレスチポール又はそれらの組み合わせと共に投与される。
【0072】
成長ホルモン分泌促進物質
本明細書において使用するときに、用語「成長ホルモン分泌促進物質」とは、成長ホルモン分泌促進物質受容体la型(GHS−Rla)受容体又は成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)受容体のいずれかを活性化(その少なくとも1種の機能的特性を促進)させる所定のクラスの物質(例えば、分子、化合物)をいう。
【0073】
一具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、GHS−R1a受容体又はGHRH受容体のいずれかに結合し、そして成長ホルモンの分泌を促進(誘導又は向上)させる(すなわち、アゴニストとして作用する)。
【0074】
好適な成長ホルモン分泌促進物質は、GHS−Rla受容体(グレリン)及びGHRH受容体(GHRH(1−44)NH2)の両方の天然リガンドと、GHS−R1a受容体又はGHRH受容体のいずれかを活性化させることのできる他の物質とを含む。例えば、GHS−Rla受容体アゴニスト活性を有する物質は、結合親和性を評価するための好適な受容体結合アッセイ法及びGHS−Rla受容体を発現する細胞の活性化を評価するための好適なアッセイ法を使用して同定できる。例えば、GHS−Rlaアゴニストの活性は、GHS−R1a受容体を発現する脳下垂体前葉から単離された培養細胞を使用し、かつ、試験物質にさらされたときのこれらの細胞からの成長ホルモンの分泌を評価して決定できる。さらに、試験物質にさらされたときのGHS−Rla受容体を発現する細胞におけるシグナル伝達経路の活性化を評価してアゴニスト活性を決定することもできる。このようなアッセイ法は、国際公開第WO00/01726号に見出され得る。GHRH受容体を発現する培養細胞を使用してGHRH受容体アゴニスト活性を有する物質を同定するために、同様のアッセイ法が使用できる。
【0075】
成長ホルモン分泌促進受容体(グレリン受容体)は、GHS−Rlaと呼ばれる(Howard外,Science,273:947−977(1996)を参照)。GHS−Rla受容体は、前視床下部、下垂体、膵臓、胃、視交叉上核、視索上核、腹内側視床下部、歯状回、海馬構造のCA2及びCA3領域、乳頭体隆起核、黒質緻密部、腹側被蓋領域、背側縫線核、中央縫線核、T細胞及び胸腺中で発現する。下垂体におけるこれらの受容体の活性化は、成長ホルモンの分泌を誘導する。成長ホルモンの分泌を誘導することのほかに、近年の研究から、成長ホルモン分泌促進物質が食欲及び体重を増加させ得ることが示された。典型的な投与量で、成長ホルモン分泌促進物質は、IGF−1の分泌を誘導することも知られている。特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、米国特許第6303620号、同6576648号、同5977178号、同6566337号、同6083908号、同6274584号及び国際公開第WO00/01726号パンフレットに記載されたものである。これらの全内容は、参照によって援用するものとする.
【0076】
下垂体及び下垂体前葉の両方からのGHRH受容体のクローニング及び発現が報告されている(Mayo外,Mol.Endocrinol.6,1734−1744(1992)及びGaylinn外,Mol.Endocrinol.7,77−84(1993))。
【0077】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、次の構造式I:
【化13】

(式中、
1は、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
a及びbは、独立して、0、1、2又は3であり、
b及びcは、独立して、0、1、2、3、4又は5であるが、ただし、b+cは、3、4又は5であるものとし、
Dは、R2−NH−(CR34e−(CH2f−M−(CHR5g−(CH2h
(式中、
2、R3、R4及びR5は、独立して、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは
2及びR3又はR2及びR4又はR3及びR4は、随意に、−(CH2i−U−(CH2j−(ここで、i及びjは、独立して1又は2であり、Uは、−O−、−S−又は原子価結合である。)を形成することができ、
h及びfは、独立して、0、1、2又は3であり、
g及びeは、独立して0又は1であり、
Mは、原子価結合、−CR6=CR7−、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−又は−S−である。)
であり、
6及びR7は、独立して、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
Gは−O−(CH2k−R8
【化14】

であり、
Jは、−O−(CH2l−R13
【化15】

であり、これらの式において、
8、R9、R10、R11、R12,R13、R14、R15、R16及びR17は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシであり、
k及びlは、独立して0、1又は2であり、
Eは、−CONR1819、−COOR19、−(CH2m−NR18SO220、−(CH2m−NR18−COR20−(CH2m−OR19、−(CH2m−OCOR20、−CH(R18)R19、−(CH2m−NR18−CS−NR1921又は−(CH2m−NR18−CO−NR1921であり、或いは
Eは、−CONR22NR2324(ここで、Rは、水素、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル又は1個以上のC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、R23は、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル又はC1〜7アシルであり、R24は、水素、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル又は1個以上のC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、
22及びR23は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは
22及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは
23及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、
ここで、mは、0、1、2又は3であり、
18、R19及びR21は、独立して、水素であり、又は、ハロゲン、−N(R25)R26(ここで、R25及びR26は、独立して、水素又はC1〜6アルキルである。)、ヒドロキシル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルオキシ若しくはアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは
19は、
【化16】

(式中、
Qは、−CH<又は−N<であり、
K及びLは、独立して、−CH2−、−CO−、−O−、−S−、−NR27−又は原子価結合(ここで、R27は水素又はC1〜6アルキルである)であり、
n及びoは、独立して0、1、2、3又は4である。)
であり、
20は、C1〜6アルキル、アリール又はヘテロアリールである。)
によって表され、又はその薬学的に許容される塩であるが、ただし、Mが原子価結合である場合に、Eは−CONR22NR2324であるものとする。
【0078】
別の具体例では、R1は、C1〜6アルキルである。さらに別の具体例では、aは1である。
【0079】
一具体例では、dは1である。別の具体例では、b+cは4である。
【0080】
さらに別の具体例では、Dは、
2−NH−(CR34e−(CH2f−M−(CHR5g−(CH2h
(式中、
2、R3、R4及びR5は、独立して、水素であり、又はハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは
2及びR3又はR2及びR4又はR3及びR4は、随意に、−(CH2i−U−(CH2j−(ここで、i及びjは、独立して、1又は2であり、Uは、−O−、−S−又は原子価結合である。)を形成することができ、
h及びfは、独立して、0、1、2又は3であり、
g及びeは、独立して0又は1であり、
Mは、−CR6=CR7−、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−又は−S−であり、
6及びR7は、独立して、水素、又はC1〜6アルキルである。)
である。
【0081】
さらなる具体例では、Dは、
2−NH−(CR34e−(CH2f−M−(CHR5g−(CH2h
(式中、
2、R3、R4及びR5は、独立して、水素であり、又は、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは
2及びR3又はR2及びR4又はR3及びR4は、随意に、−(CH2i−U−(CH2j−(ここで、i及びjは、独立して、1又は2であり、そしてUは、−O−、−S−又は原子価結合である。)を形成することができ、
h及びfは、独立して、0、1、2又は3であり、
g及びeは、独立して、0又は1であり、
Mは、原子価結合である。)
である。
【0082】
別の具体例では、Gは、
【化17】

(式中、
8、R9、R10、R11及びR12は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシであり、そしてkは0又は2である。)
である。
【0083】
さらに別の具体例では、Jは、
【化18】

(式中、
13、R14、R15、R16及びR17は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシである。)
である。
【0084】
一具体例では、Eは、−CONR1819、−COOR19又は−(CH2m−OR19
(式中、
mは、0、1、2又は3であり、
18及びR19は、独立して、水素であり、又は、ハロゲン、−N(R25)R26(ここで、R25及びR26は、独立して、水素又はC1〜6アルキルである。)、ヒドロキシル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルオキシ若しくはアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルである。)
である。
【0085】
別の具体例では、Eは、−CONR22NR2324
(式中、
22は、水素、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1~6アルキル又はC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、
23は、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル又はC1〜7アシルであり、そして
24は、水素、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル又はC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、或いは
22及びR23は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは、R22及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは
23及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができる。)
である。
【0086】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、次の構造式II:
【化19】

及びその薬学的に許容される塩によって表される。
【0087】
好ましい具体例では、式IIの化合物は、式IIにおいてアステリクス(*)によって示される不斉炭素で(R)立体配置を有する。示された不斉炭素で(R)立体配置を有する式IIの化合物の化学名は、2−アミノ−N−{(1R)−2−[3−ベンジル−3−(N,N',N'−トリメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((1H−インドール−3−イル)−2−オキソエチル}−2−メチルプロピオンアミドである。構造式III:
【化20】

及びその薬学的に許容される塩によって表される。
【0088】
特定の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、構造式IV:
【化21】

(式中、
1は水素又はC1〜6アルキルであり、
2は水素又はC1〜6アルキルであり、
Lは、
【化22】

(式中、
4は水素又はC1〜6アルキルであり、
pは、0又は1であり、
q、s、t、uは、独立して、0、1、2、3又は4であり、
rは0であり、又は、q+r+s+t+uの合計は、0、1、2、3又は4であり、
9、R10、R11及びR12は、独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
Qは、>N−R13又は
【化23】

(式中、
oは、0、1又は2であり、
Tは、−N(R15)(R16)又はヒドロキシルであり、
13、R15及びR16は、独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
14は、水素、アリール又はヘテロアリールである。)
である。)
であり、
Gは、−O−(CH2)−R17
【化24】

(式中、
17、R18、R19、R20及びR21は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシである。)
であり、
Kは、0、1又は2であり、
Jは、−O−(CH2l−R22
【化25】

(式中、
22、R23、R24、R25及びR26は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシである。)
であり、
lは、0、1又は2であり、
aは、0、1又は2であり、
bは、0、1又は2であり、
cは、0、1又は2であり、
dは、0又は1であり、
eは、0、1、2又は3であり、
fは、0又は1であり、
5は、水素であり、又は1個以上のヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
6及びR7は、独立して、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
8は、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
6及びR7又はR6及びR8又はR7及びR8は、随意に、−(CH2i−U−(CH2j−(ここで、i及びjは、独立して、1、2又は3であり、そしてUは、−O−、−S−又は原子価結合である。)を形成することができ、
Mは、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−、−S−又は−CR27=CR28−であり、
27及びR28は、独立して、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルである。)
によって表され、又はその薬学的に許容される塩である。
【0089】
別の具体例では、R1は、C1〜6アルキルである。
【0090】
さらに別の具体例では、R2は、C1〜6アルキルである。
【0091】
一具体例では、Lは、
【化26】

(式中、
4は水素又はC1〜6アルキルであり、
pは、0又は1であり、
q、s、t、uは、互いに独立して、0、1、2、3又は4であり、
rは、0又は1であり、
q+r+s+t+uの合計は、0、1、2、3又は4であり、
9、R10、R11及びR12は、互いに独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
Qは、>N−R13又は
【化27】

(式中、
oは、0、1又は2であり、
Tは、−N(R15)(R16)又はヒドロキシルであり、
13、R15及びR16は、互いに独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、そして
14は、水素、アリール又はヘテロアリールである。)
である。
【0092】
別の具体例では、Lは、
【化28】

(式中、
q、s、t、uは、互いに独立して、0、1、2、3又は4であり、
rは、0又は1であり、
q+r+s+t+uの合計は、0、1、2、3、又は4であり、
9、R10、R11及びR12は、互いに独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
Qは、>N−R13又は
【化29】

(式中、
oは、0、1又は2であり、
Tは、−N(R15)(R16)又はヒドロキシルであり、
13、R15及びR16は、互いに独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、そしてR14は、水素、アリール又はヘテロアリールである。)
である。)
である。
【0093】
さらに別の具体例では、Gは、
【化30】

(式中、
17、R18、R19、R20及びR21は、互いに独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシである。)
である。
【0094】
一具体例では、Jは、
【化31】

(式中、
22、R23、R24、R25及びR26は、互いに独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシである。)
である。
【0095】
別の具体例では、Mは、アリーレン又は−CR27=CR28−(式中、R27及びR28は、互いに独立して、水素であり、又はアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルである。)である。
【0096】
さらに別の具体例では、R6及びR7は、互いに独立して、水素又はC1〜6アルキルである。
【0097】
さらに別の具体例では、R6及びR7は、−(CH2i−U−(CH2j−(式中、i及びjは、互いに独立して、1、2又は3であり、そしてUは、−O−、−S−又は原子価結合である)を形成する。
【0098】
一具体例では、R8は水素又はC1〜6アルキルである。
【0099】
別の具体例では、成長ホルモン分泌促進化合物は、構造式Vによって表される。式Vの化合物の化学名は、(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(ビフェニル−4−イル)エチル)−N−メチルアミドであり、本明細書ではRC−1139ともいう。RC−1139は、構造式V:
【化32】

及びその薬学的に許容される塩によって表される。
【0100】
他の興味のある化合物としては、
1−{(2R)−2−[N−((2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセノイル)−N−メチルアミノ]−3−(2−ナフチル)プロピオニル}−4−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸メチルアミド、
【化33】

1−{(1R)−2−[N−((2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセノイル)−N−メチルアミノ]−3−(2−ナフチル)プロピオニル}−4−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸メチルアミド、
【化34】

1−{(2R)−2−[N−((2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセノイル)−N−メチルアミノ]−3−(ビフェニル−4−イル)プロピオニル}4−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸メチルアミド、
【化35】

1−{(2R)−2−[N−((2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセノイル)−N−メチルアミノ]−3−(ビフェニル−4−イル)プロピオニル}4−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸メチルアミド、
【化36】

1−((2R)−2−{N−[(2E)4−(1−アミノシクロブチル)−2−ブテノイル]−N−メチルアミノ}−3−(ビフェニル−4−イル)プロピオニル)4−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸メチルアミド、
【化37】

2−アミノ−N−[(1R)−2−[4−ベンジル−4−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((1H−インドール−3−イル)メチル)−2−オキソエチル]−2−メチルプロピオンアミド、
【化38】

2−アミノ−N−{(1R)−2−[(3R)−3−ベンジル−3−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)−ピペリジン−1−イル]−1−ベンジルオキシメチル−2−オキソエチル}−2−メチル−プロピオンアミド、
【化39】

2−アミノ−N−[(1R)−2−[(3R)−3−ベンジル−3−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((lH−インドール−3−イル)メチル)−2−オキソエチル]−2−メチルプロピオンアミド、
【化40】

1−{(2R)−2−[N−((2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセノイル)−N−メチルアミノ]−3−(ビフェニル−4−イル)プロピオニル}−4−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル、
【化41】

1−{(2R)−2−[N−((2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセノイル)−N−メチルアミノ]−3−(ビフェニル−4−イル)プロピオニル}−4−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル、
【化42】

1−{(2R)−2−[N−((2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセノイル)−N−メチルアミノ]−3−(2−ナフチル)プロピオニル}−4−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル、
【化43】

1−{(2R)−2−[N−((2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセノイル)−N−メチルアミノ]−3−(2−ナフチル)プロピオニル}−4−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル、
【化44】

(3S)−1−[(2R)−2−((2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセノイルアミノ)−3−(lH−インドール−3−イル)プロピオニル]−3−ベンジルピペリジン−3−カルボン酸エチルエステル、
【化45】

(3S)−1−[(2R)−2−((2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセノイルアミノ)−3−(1H−インドール−3−イル)プロピオニル]−3−ベンジルピペリジン−3−カルボン酸エチルエステル、
【化46】

(3S)−1−[(2R)−2−(3−(アミノメチル)ベンゾイルアミノ)−3−(1H−インドール−3−イル)プロピオニル]−3−ベンジルピペリジン−3−カルボン酸エチルエステル、
【化47】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−{(1R)−2−[4−ベンジル−4−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((2−ナフチル)メチル)−2−オキソエチル)−N−メチルアミド、
【化48】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−[(1R)−2−[3−ベンジル−3−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((1H−インドール−3−イル)メチル)−2−オキソエチル]アミド、
【化49】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−{(1R)−2−[3−ベンジル−3−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((2−ナフチル)メチル)−2−オキソエチル}−N−メチルアミド、
【化50】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸{(1R)−2−[3−ベンジル−3−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−(ベンジルオキシメチル)−2−オキソエチル}アミド、
【化51】

2−アミノ−N−{2−[3−ベンジル−3−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((2−ナフチル)メチル)−2−オキソエチル}−2−メチルプロピオンアミド、
【化52】

2−アミノ−N−{(1R)−2−[3−ベンジル−3−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((ビフェニル−4−イル)メチル)−2−オキソエチル}−2−メチルプロピオンアミド、
【化53】

2−アミノ−N−{(1R)−2−[3−ベンジル−3−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−((1H−インドール−3−イル)メチル)−2−オキソエチル}−2−メチルプロピオンアミド、
【化54】

2−アミノ−N−{2−[3−ベンジル−3−(N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−(ベンジルオキシメチル)−2−オキソエチル}−2−メチルプロピオンアミド、
【化55】

2−アミノ−N−{(1R)−2−[3−ベンジル−3−(N',N'−ジメチルヒドラジノカルボニル)ピペリジン−1−イル]−1−(ベンジルオキシメチル)−2−オキソエチル}−2−メチルプロピオンアミド、
【化56】

1−[(2R)−2−(2−アミノ−2−メチルプロピオニルアミノ)−3−(1−H−インドール−3−イル)プロピオニル]−3−ベンジルピペリジン−3−カルボン酸(ピロリジン−1−イル)アミド、
【化57】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−((ジメチルアミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化58】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−((3S)−3−(ジメチルアミノメチル)ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化59】

(2E)−4−(1−アミノシクロブチル)−2−ブテン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−((3S)−3−(ジメチルアミノメチル)ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化60】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−((2S)−2−((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化61】

N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−((2S)−2−((ジメチルアミノ)メチル)ピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチル−3−((メチルアミノ)メチル)ベンズアミド、
【化62】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化63】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−メチル−N−[(1R)−1−(N−メチル−N−{(1R)−1−[N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)カルバモイル]−2−フェニルエチル}カルバモイル)−2−(2−ナフチル)エチル]アミド、
【化64】

3−アミノメチル−N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルベンズアミド、
【化65】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)−N−メチルアミド、
【化66】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−メチル−N−((1R)−1−{N−メチル−N−[(1R)−2−フェニル−1−((2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カルバモイル)エチル]カルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)アミド、
【化67】

3−アミノメチル−N−メチル−N−((1R)1−{N−メチル−N−[(1R)−2−フェニル−1−((2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カルバモイル)エチル]カルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)ベンズアミド、
【化68】

(2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセン酸N−メチル−N−((1R)−1−{N−メチル−N−[(1R)−2−フェニル−1−((2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カルバモイル)エチル]カルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)アミド、
【化69】

(2E)−4−(1−アミノシクロブチル)−2−ブテン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化70】

(2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化71】

(2E)−4−(1−アミノシクロブチル)−2−ブテン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(ビフェニル−4−イル)エチル)−N−メチルアミド、
【化72】

(2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(ビフェニル−4−イル)エチル)−N−メチルアミド、
【化73】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化74】

(2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化75】

(2E)−4−(1−アミノシクロブチル)−2−ブテン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化76】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−(4−フルオルベンジル)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化77】

(2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−(4−フルオルベンジル)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル)−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化78】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシ−4−(2−チエニル)ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化79】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−(3−ヒドロキシシクロヘキシルカルバモイル)−2−フェニルエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化80】

(2E)−4−(1−アミノシクロブチル)−2−ブテン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化81】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(2R)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソ−1−((2−チエニル)メチル)エチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化82】

(2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(2R)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソ−1−((2−チエニル)メチル)エチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド−2−ナフチル)エチル)−N−メチルアミド、
【化83】

(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−2−(ビフェニル−4−イル)−1−{N−[(2R)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソ−1−((2−チエニル)メチル)エチル]−N−メチルカルバモイル}エチル)−N−メチルアミド、
【化84】

(2E)−5−アミノ−3,5−ジメチル−2−ヘキセン酸N−((1R)−2−(ビフェニル−4−イル)−1−{N−[(1R)−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソ−1−((2−チエニル)メチル)エチル]−N−メチルカルバモイル}エチル)−N−メチルアミド、
【化85】

(2E)−5−メチル−5−(メチルアミノ)−2−ヘキセン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(ビフェニル−4−イル)エチル)−N−メチルアミド、
【化86】

(2E)−4−(1−アミノシクロブチル)−2−ブテン酸((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(ビフェニル−4−イル)エチル)アミド、
【化87】

及びその薬学的に許容される塩が挙げられる。
【0101】
別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、構造式VI又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物によって表される。構造式VIによって表される化合物の化学名は、(2E)−4−(1−アミノシクロブチル)−2−ブテン酸N−((1R)−1−{N−[(1R)−1−ベンジル−2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル]−N−メチルカルバモイル}−2−(ビフェニル−4−イル)エチル)−N−メチルアミドであり、ここではRC−1141という。
【化88】

【0102】
さらに別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、構造式VII又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物によって表される。構造式VIIによって表される化合物の化学名は、(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−メチル−N−((1R)−1−{N−メチル−N−[(1R)−2−フェニル−1−(N,N',N'−トリメチルヒドラジノカルボニル)エチル]カルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)アミドである。
【化89】

【0103】
一具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、構造式VIII又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物によって表される。構造式VIIIによって表される化合物の化学名は、(2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセン酸N−メチル−N−((1R)−1−{N−メチル−N−[(1R)−2−フェニル−1−(N,N',N'−トリメチルヒドラジノカルボニル)エチル]カルバモイル}−2−(2−ナフチル)エチル)アミドである。
【化90】

【0104】
別の具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、構造式IX又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物によって表される。構造式IXによって表される化合物の化学名は、2−アミノ−N−(2−(2−(N−((2R)−2−(N−((2E)−5−アミノ−5−メチル−2−ヘキセノイル)−N−メチルアミノ)−3−(2−ナフチル)プロピオニル)−N−メチルアミノ)エチル)フェニル)アセトアミドである。
【化91】

【0105】
さらなる具体例では、成長ホルモン分泌促進物質は、GHRH、GHRH(1−29)NH2、GHRP−1(式X)、GHRP−2(式XI)、GHRP−6(式XII)、NN703(式XIII)、Ipamorelin(式XIV)、Campromorelin(式XV)、MK−677のようなスピロインドリンスルホンアミド(式XVI)、グレリン、ヘキサレリン(式XVII)、CP−424391のようなピラゾリジノン−ピペリジン(式XVIII)、SM−130686のようなオキソインドール誘導体(式XIX)、(S)−1−(2−ジエチルアミノエチル)−4−トリフルオルメチル−6−カルバモイル−3−ヒドロキシ−3−(2−クロルフェニル)オキシンドール)(式XX)並びに長い半減期を有するアナログ及び誘導体のような上記のもののうち任意のアナログ及び誘導体から選択できる。また、上記の持続放出製剤(例えば、ポンプ、ウエハー、微粒子及びパッチ)も好適である。
【化92】

【化93】

【化94】

【化95】

【化96】

【化97】

【化98】

【化99】

【化100】

【化101】

【化102】

【0106】
HMG CoAレダクターゼ阻害剤
HMG CoAレダクターゼ阻害剤は、酵素であるHMG CoAレダクターゼを阻害し、それによってコレステロールの合成を阻害する分子をいう技術用語である。この部類の化合物は、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−補酵素A(HMG CoA)レダクターゼを阻害する。この酵素は、HMG CoAのメバロネートへの転化(これは、コレステロールの生合成における初期段階及び律速段階である)を触媒する。
【0107】
本明細書において使用するときに、本発明の方法に有用なHMG CoAレダクターゼ阻害剤は、この段階の一般的な意味を満足する。
【0108】
本発明の方法及び組成物に有用な好ましいHMG CoAレダクターゼ阻害剤は、スタチン分子である。これらのものとしては、ロバスタチン(MEVACOR(商標))、プラバスタチン(PRAVACHOL(商標))、シンバスタチン(ZOCOR(商標))、フルバスタチン(LESCOL(商標))、アトルバスタチン(LIPITOR(商標))、又はセリバスタチン(BAYCOL(商標))が挙げられるが、ただし、スタチン分子がHMG CoA阻害剤であるときに、このものは、局所投与の前に、対応するラクトンの形態に処理されるものとする。
【0109】
天然に又は合成によって得られ、HMG CoAレダクターゼを阻害することが確かめられ、しかも本発明を実施するのに有用な薬剤のカテゴリーをなす多数の化合物が存在する。従来、これらの薬剤は、高コレステロール血症の個体を治療するために使用されてきた。例としては、市販のもの、例えば、シンバスタチン(米国特許第4444784号)、ロバスタチン(米国特許第4231938号)、プラバスタチンナトリウム(米国特許第4346227号)、フルバスタチン(米国特許第4739073号)、アトルバスタチン(米国特許第5273995号)、セリバスタチン並びに米国特許第5622985号;米国特許第5135935号;米国特許第5356896号;米国特許第4920109号;米国特許第5286895号;米国特許第5262435号;米国特許第5260332号;米国特許第5317031号;米国特許第5283256号;米国特許第5256689号;米国特許第5182298号;米国特許第5369125号;米国特許第5302604号;米国特許第5166171号;米国特許第5202327号;米国特許第5276021号;米国特許第5196440号;米国特許第5091386号;米国特許第5091378号;米国特許第4904646号;米国特許第5385932号;米国特許第5250435号;米国特許第5132312号;米国特許第5130306号;米国特許第5116870号;米国特許第5112857号;米国特許第5102911号;米国特許第5098931号;米国特許第5081136号;米国特許第5025000号;米国特許第5021453号;米国特許第5017716号;米国特許第5001144号;米国特許第5001128号;米国特許第4997837号;米国特許第4996234号;米国特許第4994494号;米国特許第4992429号;米国特許第4970231号;米国特許第4968693号;米国特許第4963538号;米国特許第4957940号;米国特許第4950675号;米国特許第4946864号;米国特許第4946860号;米国特許第4940800号;米国特許第4940727号;米国特許第4939143号;米国特許第4929620号;米国特許第4923861号;米国特許第4906657号;米国特許第4906624号;及び米国特許第4897402号(これらの特許文献の開示は、参照によって援用するものとする。)に記載された多数の他のものが挙げられる・
【0110】
HMG CoAレダクターゼ阻害剤を開示し、かつ、参照によってここに援用する追加の特許文献としては、米国特許第6043064号;Re36520号;Re36481号;米国特許第6001618号;米国特許第5948435号;米国特許第5877208号;米国特許第5792461号;米国特許第5620876号;米国特許第5523460号;米国特許第5475029号;米国特許第5173487号;米国特許第5177080号;米国特許第5189180号;米国特許第5177104号;米国特許第5202327号;米国特許第5250435号;米国特許第5260440号;米国特許第5256692号;米国特許第5266707号;米国特許第5264455号;米国特許第5369123号;米国特許第5371077号;米国特許第H1,286号;米国特許第5308864号;米国特許第5110825号;米国特許第5106992号;米国特許第5102893号;米国特許第5099035号; 米国特許第5098931号;米国特許第5089523号;米国特許第5081136号;米国特許第5075311号;米国特許第5053525号;米国特許第5049696号;米国特許第5032602号;米国特許第5025017号;米国特許第5021453号;米国特許第5010105号;米国特許第5001148号;米国特許第4997837号;米国特許第4997658号;米国特許第4992462号;米国特許第4970231号;米国特許第4970221号;米国特許第4968693号;米国特許第4957971号;米国特許第4957940号;米国特許第4950675号;米国特許第4940800号;米国特許第4937263号;米国特許第4937259号;米国特許第4929620号;米国特許第4923861号;米国特許第4920111号;米国特許第4916162号;米国特許第4906657号;米国特許第4906624号;米国特許第4897402号;米国特許第4885314号;米国特許第4876366号;米国特許第4876279号;米国特許第4868185号;米国特許第4866090号;米国特許第4866068号;米国特許第4864038号;米国特許第4857547号;米国特許第4857546号;米国特許第4855321号;米国特許第4851436号;米国特許第4847306号;米国特許第4808621号;米国特許第4792614号;米国特許第4782084号;米国特許第4772626号;米国特許第4771071号;米国特許第4766145号;米国特許第4761419号;米国特許第4738982号;米国特許第4735958号;米国特許第4719229号;米国特許第4681893号;米国特許第4668699号;米国特許第4665091号;米国特許第4661483号;米国特許第4654363号;米国特許第4647576号;及び米国特許第4567289が挙げられる。
【0111】
ACAT阻害剤
アシル補酵素Aコレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)は、コレステロールからのコレステロールエステルの合成を触媒して消化管でのコレステロール代謝及び吸収において重要な役割を果たす酵素である。ACAT阻害剤は、Drugs of the Future 24,9−15(1999)(avasimibe;「ACAT阻害剤C1−1011は、ハムスターにおける大動脈脂肪線条領域の阻害及び退行に有効である。」),Nicolosi外,Atherosclerosis(アイルランド国シャンロン)(1998),137(1),77−85;「FCE27677の薬理学的プロファイル:ApoB100含有リポ蛋白質の肝分泌の選択的抑制によって仲介される強力な脂質低下作用を有する新規なACAT阻害剤」,Ghiselli,Giancario、Cardiovasc.Drug Rev.(1998),16(1),16−30;「RP73163:体内に吸収され利用され得るアルキルスルフィニルジフェニルイミダゾールACAT阻害剤」,Smith,C.,外,Bioorg.Med.Chem.Lett.(1996),6(1),47−50;「ACAT阻害剤:実験動物における脂質低下作用及び抗アテローム性動脈硬化作用についての生理学的機序」,Krause,外,著者:Ruffolo,Robert R.,Jr;Hollinger,Mannfred A.,炎症:メディエーター経路(1995),173−98,出版社:CRC,Boca Raton,Fla;「ACAT阻害剤:強力な抗アテローム硬化剤」,Sliskovic外,Curr.Med.Chem.(1994),1(3),204−25;「アシル−CoA阻害剤:コレステロール低下剤としてのコレステロールO−アシルトランスフェラーゼ(ACAT)。向上したコレステロール低下作用を有する一連の置換N−フェニル−N'−[(1−フェニルシクロペンチル)メチル]尿素」,Stout外,Chemtracts:Org.Chem.(1995),8(6),359−62又はTS−962(大正製薬株式会社)に開示されるようなものである。これらの文献は、参照によって援用するものとする。
【0112】
CETP阻害剤
用語CETP阻害剤とは、高密度リポ蛋白質(HDL)から低密度リポ蛋白質(LDL)及び超低密度リポ蛋白質(VLDL)への様々なコレステリルエステル及びトリグリセリドのコレステリルエステル転移蛋白質(CETP)仲介輸送を阻害する化合物をいう。CETP阻害剤としては、米国特許第6197786号及び米国特許出願第20040053842号(これらの開示は、参照によってここに援用するものとする)に開示されたトルセトラピブ(CP−529414)及びOkamoto外,Nature 406,203(2000)(参照によってここに援用するものとする)に開示されたJTT−705のような化合物が挙げられる。これらの様々な化合物が当業者に知られている。米国特許第5512548号(この開示は、参照によってここに援用するものとする)には、CETP阻害剤としての活性を有するある種のポリペプチド誘導体が開示されているとともに,コレステリルエステルのある種のCETP−阻害ロセノノラクトン誘導体及びホスフェート含有アナログがJ.Antibiot.,1996;49(8):815−816及びBioorg.Med.Chem.Lett;1996;6:1951−1954にそれぞれ開示されている。これらは、参照によってここに援用するものとする。
【0113】
抗炎症剤
本明細書において使用するときに、用語「NSAID」は、それ自体が当業者によって同定できる非ステロイド系抗炎症剤を表す。NSAIDは、シクロオキシゲナーゼI及びII(該酵素は、プロスタグランジン及びある種の関連するオータコイドの生合成に関与する)を阻害することが知られている。NSAIDは、解熱性、鎮痛性及び非炎症性であることが知られている。用語「NSAID」とは、さらに、非ステロイド系抗炎症剤として作用する任意の化合物をいう。例えば、「The Pharmacological Basis of Therapeutics」,第9版,マクミラン社,1996,pp617−655には、NSAIDの周知の例が提供されている(この開示は、参照によってここに援用するものとする)。
【0114】
この用語には、サリチル酸誘導体、例えば、サリチル酸、アスピリン、サリチル酸メチル、ジフルニサル、サルサレート、オルサラジン及びスルファサラジン;p−アミノフェノール誘導体、例えば、アセトアミノフェン;スリンダック;エトドラック;トルメチン;ケトロラック;ジクロフェナック;プロピオン酸誘導体、例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン及びオキサプロジン;酢酸誘導体、例えば、インドメタシン;エノール酸、例えば、ピロキシカム;並びにシクロオキシゲナーゼII阻害剤、例えば、セレコキシブ(例えば、CELEBREX(商標))及びロフェコキシブ(例えば、VIOXX(商標))が含まれるが、これらに限定されない。
【0115】
ACE阻害剤
アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤は、血圧降下剤の第1の部類である。このような阻害剤としては、カプトプリル(CAPOTEN(商標);ブリストル・マイヤーズスクイブ社)、ベナゼプリル(LOTENSIN(商標);ノバルティス社)、エナラプリル(VASOTEC(商標);メルク社)、ホシノプリル(MONOPRIL(商標);ブリストル・マイヤーズスクイブ社)、リシノプリル(PRINTVIL(商標);Merck/Zestril.TM.;アストラ・ゼネカ社)、キナプリル(ACCUPRIL(商標);パーク・デイビス社)、ラミプリル(ALTACE(商標);ヘキスト・マリオン・ルセル社、キング・ファーマシューティカルズ社)、イミダプリル(米国においてはヒトへの使用について認可されていない;日本では認可されている)、ペリンドプリルエルブミン(ACEON(商標);ローヌ・プーラン・ローラ社)及びトランドラプリル(MAVIK(商標);クノールファーマシューティカル社)が挙げられる。
【0116】
β遮断剤
β遮断剤は、高血圧(高血圧症)の治療に使用されている。このような阻害剤としては、ソタロール(BETAPACE(商標);ベルレックスラボズ社)、チモロール(BLOCADREN(商標);メルク社)、エスモロール(BREVIBLOC(商標);バクスター社)、カレオロール(CARTROL(商標);アボットラボ社)、カルベジロール(COREG(商標);グラクソ・スミスクライン社)、ナドロール(CORGARD(商標);ブリストル・マイヤーズスクイブ社)、プロパノロール(INDERAL(商標);ワイス社)、プロパノロール(INDERAL−LA(商標);ワイス社)、ベタキソロール(KERLONE(商標)、ペンブトロール(LEVATOL(商標);シュワルツファーマ社)、メトプロロール(LOPRESSOR(商標);ノバルティス社)、ラベトロール(NORMODYNE(商標);Shire社)、アセブトロール(SECTRAL(商標);Wyeth Ayerst社)、アテノロール(TENORMIN(商標);アストラ・ゼネカ社)、メトプロロール(TOPROL−XL(商標);アストラ・ゼネカ社)、ラベトロール(TRANDATE(商標);プロメテウスラボズ社)、ピンドロール(VISKEN(商標);ノバルティス社)及びビソプロロール(ZEBETA社(商標);メルク社)が挙げられる。
【0117】
コレステロール吸収阻害剤
エゼチミブ(ZETIA(商標);メルク・シェリング・プラウ社)は、チクェシド、パマクェシドを含めてコレステロール吸収阻害剤として知られている新たな部類の脂質低下薬の第1のものである(それらの全てが米国特許第6703386号に開示されている)。その開示は、参照によって援用するものとする。コレステロール吸収阻害剤は、食事性コレステロール及び胆汁性コレステロールの腸内吸収を阻害し、腸内コレステロールの肝臓への送達を減少させる。
【0118】
ニコチン酸
ニコチン酸(ナイアシン)は、1955年初頭に、脂質低下剤として作用することが報告されたビタミンB群である(R.Altschl外,Arch.Biochem.Biophys.,54:558−9(1995)。参照によって援用)。このものは、往々にして、低いHDLレベルを上昇させ、かつ、VLDL及びLDLレベルを低下させるために使用される。米国特許出願第20040058908号(この開示は、参照によってここに援用するものとする)に開示されているように、ニコチン酸の有用な市販の組成物としては、NIACOR(商標)、NIASPAN(商標)、NICOBID(商標)、NICOLAR(商標)、SLO−NIACIN(商標)が挙げられる。ニコチン酸は、肝機能異常、活動性の消化性潰瘍又は動脈出血を有する患者については禁忌である。心臓血管適応症のために有用なこの部類における別の化合物は、ニセリトロールである(T.Kazumi外,Curr.Ther.Res.,55:546−51)(参照によって援用)。J.Sasaki外(Int.J Clin.Pharm.Ther.,33(7):420−26(1995))(参照によって援用)には、ニセリトロール単独療法によるコレステロールエステル転移活性の減少が記載されている。
【0119】
フィブリン酸誘導体
フィブリン酸誘導体は、リポ蛋白質レベルに影響を及ぼす薬剤の別の部類を含む。これらのもののうち、最初に開発されたのは、米国特許第3262850号に開示されたクロフィブレートであった。この開示は、参照によってここに援用するものとする。クロフィブレートは、p−クロルフェノキシイソ酪酸のエチルエステルである。幅広く使用されているこの部類の薬剤は、米国特許第3674836号(この開示は、参照によってここに援用するものとする)に開示されたゲムフィブロジルである。ゲムフィブロジルは、トリグリセリドレベルを減少させ又はHDLコレステロール濃度を増加させるために頻繁に使用される(The Pharmacological Basis of Therapeutics,p.893)。フェノフィブレート(米国特許第4058552号。この開示は、参照によってここに援用するものとする。)は、ゲムフィブロジルと同様の効果を有するが、さらにLDLレベルを減少させる。シプロフィブレート(米国特許第3948973号。この開示は、参照によってここに援用するものとする。)は、フェノフィブレートと同様の効果を有する。この部類の別の薬剤は、ベザフィブレートである(米国特許第3781328号。この開示は、参照によってここに援用するものとする。)。
【0120】
胆汁酸捕捉剤
LDLコレステロールを低下させるように別の機構によって作用する部類の材料は、胆汁酸捕捉剤を含む。このような薬剤は、典型的には、患者に経口投与される陰イオン交換重合体である。該薬剤が消化管を通過するときに、胆汁酸の陰イオンは、該薬剤によって捕捉され、そして排泄される。このような捕捉は、消化管、例えば、回腸による再吸収を妨害し、それによって胆汁酸のコレステロールへの転化を阻害すると推測される。このような胆汁酸捕捉剤の一つは、胆汁酸を結合させることができる第四アンモニウム陽イオン基を含有するスチレン・ジビニルベンゼン共重合体のコレスチラミンである。コレスチラミンは、消化管内で胆汁酸を結合させ、それによってそれらの正常な腸肝循環を妨害すると考えられる。この効果は、Reihnr外,「ヒトにおける肝臓コレステロール代謝の調節:HMG−COAレダクターゼ活性に及ぼすコレスチラミンの刺激の影響及び胆石患者における低密度リポ蛋白質受容体の発現」,Journa1 of Lipid Research,31:2219−2226(1990)(参照により援用))に記載されている。この効果についてのさらなる記載は、Suckling外,「コレスチラミン処理によるハムスターにおけるコレステロールの低下及び胆汁酸の排泄」,Atherosclerosis,89:183−90(1991)(参照による引用)に見いだされる。これは、肝臓での胆汁酸合成の増大を生じさせる。というのは、肝臓がコレステロールを利用し、並びに、コレステロールの除去を向上させ、そして血中LDLコレステロールレベルを減少させる肝臓LDL受容体が上方調節されるからである。
【0121】
別の胆汁酸捕捉剤は、ジエチレントリアミンと1−クロル−2,3−エポキシプロパンとの共重合体のコレスチポールである。コレスチポールは、米国特許第3692895号に記載されている(この開示は、参照によってここに援用するものとする)。
【0122】
追加の胆汁酸捕捉剤は、米国特許第5917007号、米国特許第6066678号、米国特許第6433026号及び米国特許第5703188号(ゲンザイム社に譲渡)に記載されている。例えば、このような胆汁酸捕捉剤の一つは、共重合体を生じさせるよううにエチレングリコールジメタクリレートと共重合された塩化3−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムである。
【0123】
胆汁酸捕捉剤として提案されたさらに別の部類の材料は、架橋シェルドメインと内部コアドメインとを有する両親媒性共重合体を含む粒子からなる(国際特許出願PCT/US97/11610;この開示は、参照によってここに援用するものとする)。このような架橋両親媒性共重合体の構造及び製法は、PCT/US97/11345(この開示は、参照によってここに援用するものとする)に記載されている。このような粒子は、「knedels」という一般名が与えられている(K.B.Thurmond外,J.Am.Chem.Soc.,118(30):7239−40(1996);参照により援用)。
【0124】
本発明は、さらに、C−反応性蛋白質を減少させるのに有用な薬剤組成物に関するものでもある。該薬剤組成物は、少なくとも1種の成長ホルモン分泌促進物質及び随意に薬学的に許容されるキャリヤーを含む。該薬剤組成物は、第2の量の成長ホルモン分泌促進物質、好適な治療剤、例えば、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0125】
一具体例では、第1及び第2成長ホルモン分泌促進物質を含む該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量の第2成長ホルモン分泌促進物質を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及び第2成長ホルモン分泌促進物質は、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。特定の具体例では、該薬剤組成物は、向上した治療効果を与える。
【0126】
ある具体例では、該薬剤組成物は、例えば、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される追加の治療剤を含有できる。
【0127】
一具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のHMG CoAレダクターゼ阻害剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びHMG CoAレダクターゼ阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0128】
特定の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のACAT阻害剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びACAT阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0129】
別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のCETP阻害剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びCETP阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0130】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量の抗炎症剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及び抗炎症剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0131】
特定の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のACE阻害剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びACE阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0132】
別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のβブロッカーを含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びβブロッカーは、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0133】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のコレステロール吸収阻害剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びコレステロール吸収阻害剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0134】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のニコチン酸を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びニコチン酸は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0135】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量のフィブリン酸誘導体を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及びフィブリン酸誘導体は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0136】
さらに別の具体例では、該薬剤組成物は、第1の量の成長ホルモン分泌促進物質及び第2の量の胆汁酸捕捉剤を含むことができる。本発明の薬剤組成物は、随意に、薬学的に許容されるキャリヤーを含有することができる。該成長ホルモン分泌促進物質及び胆汁酸捕捉剤は、それぞれ、薬剤組成物中に薬剤として有効な量で存在することができる。別の態様では、該第1及び第2の量は、共に、薬剤として有効な量を含むことができる。
【0137】
本発明は、さらに、成長ホルモン分泌促進物質を、C−反応性蛋白質を減少させるための医薬品を製造するために使用することに関するものでもある。
【0138】
本明細書において使用するときに、「被検体」とは、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、イヌ、ネコ、ウサギ、テンジクネズミ、ラット、マウス又はその他のウシ科、ヒツジ科、ウマ科、イヌ科、ネコ科、齧歯類又はネズミ科の種を含め、哺乳動物のような動物をいうが、これらに限定されない。好ましい具体例では、該哺乳動物は、ヒトである。
【0139】
本明細書において使用するときに、血管イベントを起こす危険がある被検体とは、血管イベントの素因を与える特徴を示す被検体をいい、例えば、斯界に知られているように、血管イベントの家族歴又は血管イベントの危険性の増大を示すある種のマーカーレベルの増加を有し、一般に医師による治療が必要な患者をいう。
【0140】
本明細書において使用するときに、治療する及び治療とは、C−反応性蛋白質の形成を低減(例えば、減少)させることをいう。
【0141】
本明細書において使用するときに、薬剤として有効な量とは、所望の生体応答を引き出すのに十分な量をいう。本発明において、所望の生体応答とは、C−反応性蛋白質のレベルを低減(例えば、減少)させることである。一具体例では、所望の生体応答とは、血管イベントを起こす危険のある被検体におけるC−反応性蛋白質のレベルを低減(例えば、減少)させることである。別の具体例では、所望の生体応答とは、すでに血管イベントを起こしている被検体におけるC−反応性蛋白質レベルを低減(例えば、減少)させることである。さらに別の具体例では、所望の生体応答とは、炎症性の疾患又は病気に罹った被検体におけるC−反応性蛋白質のレベルを低減(例えば、減少)させることである。
【0142】
一具体例では、血管イベントは、心血管系イベントである。特定の具体例では、心血管系イベントは、心筋梗塞である。
【0143】
別の具体例では、該血管イベントは、脳血管イベントである。特定の具体例では、該脳血管イベントは、脳梗塞(例えば、一過性脳虚血発作(TIA))である。
【0144】
さらに別の具体例では、該血管イベントは、末梢血管イベントである。特定の具体例では、該末梢血管イベントは、間欠性跛行である。
【0145】
本明細書において使用するときに、血管イベントとは、血管系のうち任意のものにおけるイベントである。
【0146】
本明細書において使用するときに、炎症性の疾患/病気とは、炎症によって生じる又は炎症性成分を有する病気又は疾患である。炎症性の病気/疾患の包括的なリストとしては、次のもの:関節リウマチ(RA)及び乾癬性関節炎を含め、関節の炎症状態;全身性エリテマトーデス;シェーグレン症候群;肺病(例えば、ARDS);急性膵炎;ALS;アルツハイマー病;悪液質/拒食症;ぜんそく;アテローム性動脈硬化症;慢性疲労症候群;糖尿病(例えば、インスリン性糖尿病);糸球体腎炎;移植片対宿主拒絶反応;ヘモホラジーショック;痛覚過敏;炎症性大腸炎;多発性硬化症;ミオパシー(例えば、筋肉蛋白質代謝);骨粗鬆症;パーキンソン病;痛み;早期陣痛;乾癬;敗血性ショック;心臓同種移植;血管障害;放射線治療の副作用;側頭部顎関節疾患;腫瘍転移;或いは緊張、ねんざ、軟骨損傷、やけどのような熱傷、整形外科的処置、感染又は他の疾病過程から生じる炎症状態が挙げられるが、これらに限定されない。
【0147】
薬剤として有効な量又は投与量は、患者の年齢、性別及び体重、並びに患者の現在の病状に依存するであろう。当業者であれば、所望の生体応答を達成するために、これら及びその他の要因に依存した好適な投与量を決定できるであろう。好適な投与量の範囲は、例えば、1日当たり約0.01mg〜約500mg、例えば、1日当たり約0.1mg〜1日当たり100mg、例えば、1日当たり約1mg〜約50mg、例えば、1日当たり約5mg〜約50mgであることができる。
【0148】
成長ホルモンレベルは、任意の好適なアッセイ法を使用し、例えば、ESOTERIX社(米国カリフォルニア州カラバサスヒルズ)によって詳細に説明されている成長ホルモンのICMAにより、試験コード:500213を使用して決定できる。成長ホルモンは、hGH分子の2種の別個のエピトープに対するモノクローナル抗体を使用する2部位免疫測定手順によって測定される。N末端部分に結合する一方の抗体をポリエチレンビードに固定し、そしてC末端に結合する他方の抗体をアクリジニウムエステルで標識する。血清試料又は標準溶液からのGHを該抗体コートビードによって免疫抽出する。次いで、該ビードを該アクリジニウムエステル標識抗体と反応させる。該抗体はビード上のhGHに結合してサンドイッチを形成する。この抗体上のアクリジニウムエステルは、過酸化水素及び水酸化ナトリウムで処理されたときに光を発する。放射光を照度計で検出する。このアッセイ法で得られた値は、Hybridtech hGH−IRMAで得られた値に類似するが、ただし慣用のRIAで得られた値のほぼ50%である。2部位方法の使用は、そのままの22キロダルトンhGHのみを検出することを確実にする。GH−ICMAは、hGH44-191及びhGH1-43の20キロダルトンのスプライス変異体を含め、hGHの構造変異体との有意な交差反応を示さない。このものは、プロラクチン、LH、FSH、TSH又はACTHのような下垂体ホルモンとの有意な交差反応性を有しないだけでなく、hPLとも交差反応しない。
【0149】
CRPレベルは、任意の好適なアッセイ法、例えば、ELISAを使用して決定できるが、これに限定されない。好適なELISAキットとしては、イムノ・バイオロジカルラボラトリーズ社(ドイツ国ハンブルグ)(米国では、KMIダイアグノスティックス社(ミネソタ州ミネアポリス)が輸入し、流通させている)(例えば、カタログ番号:EU 59131))によって詳述されているものが挙げられる。簡単に言えば、該アッセイ法は、サンドイッチ原理に基づく固相酵素免疫測定法(ELISA)である。これらのマイクロタイターウェルを、抗原分子のエピトープに向けられる抗CRPモノクローナル抗体HD2−4のような抗体でコートする。患者の血清のアリコートを該コートされたウェル中で該抗原分子の異なる領域に向けられる酵素結合二次抗体(E−Ab)と共にインキュベートする。インキュベーション後、結合しなかったE−Abを洗い流す。結合したE−Abの量は、該試料中の抗体濃度に比例する。燐酸塩−クエン酸塩緩衝液及び過酸化物のような基質溶液を添加した後に、生じた色の強さは、該試料中の抗原濃度に比例する。これらの基準物の測定ODを使用して未知の試料と比較する検量線を作成する。
【0150】
投与方式
本発明の方法に使用するための化合物は、経口又は非経口、例えば、経皮、経粘膜(例えば、舌下、舌、(貫通)口内)、膣内(例えば、膣貫通及び膣周辺)、(内部)経鼻及び(貫通)直腸)、皮下、筋肉内、皮内、動脈内、静脈内、吸入及び局所投与のような任意の好適な経路による投与のために処方できる。
【0151】
好適な組成物及び剤形としては、錠剤、カプセル剤、カプレット、丸剤、ゲルカプセル、トローチ剤、分散剤、懸濁剤、溶液、シロップ剤、顆粒剤、ビーズ、経皮貼付、ゲル剤、粉剤、小丸剤、マグマ、舐剤、乳剤性軟膏、泥膏、膏剤、ローション剤、ディスク剤、坐剤、スプレー剤、ドライパウダー又は噴霧処方物が挙げられる。
【0152】
これらの化合物を経口投与することが好ましい。好適な経口剤形としては、例えば、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶セルロース又は燐酸カルシウム);滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク又はシリカ);崩壊剤(例えば、ナトリウム澱粉グリコレート);又は湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)のような薬学的に許容される賦形剤と共に慣用手段によって製造された錠剤、カプセル剤又はカプレットが挙げられる。所望ならば、該錠剤は、飲み込みやすさを与え又は活性物質の遅延放出を与えるように、好適な方法を使用して被覆できる。経口投与のための液体調製物は、溶液、シロップ又は懸濁液の形態にあることができる。また、液体調製物(例えば、溶液、懸濁剤及びシロップ剤)は、経口投与のためにも有用であり、そして懸濁剤(例えば、ソルビットシロップ、メチルセルロース又は水素化食用油脂);乳化剤(例えば、レシチン又はアラビアガム);非水性媒体(例えば、アーモンド油、油性エステル又はエチルアルコール);及び防腐剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル若しくはプロピル又はソルビン酸)のような薬学的に許容される添加剤と共に慣用手段によって製造できる。
【0153】
さらに、本発明の方法又は組成物に使用するための化合物は、持続放出性調製物において処方できる。例えば、該化合物は、活性剤化合物に持続放出性及び/又は制御された放出性を与える好適な重合体又は疎水性材料と共に処方できる。そのようなものとして、本発明の方法に使用するための化合物は、微粒子の形態で、例えば、注射によって又は移植によるウエハー若しくはディスクの形態で投与できる。また、移植可能なポンプも好適である。
【0154】
本明細書において使用するときに、用語「薬学的に許容される塩」とは、無機酸、有機酸、溶媒和物、水和物又は包接化合物を含め、薬学的に許容される非毒性の酸から製造される投与されるべき化合物の塩をいう。このような無機酸の例は、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硝酸、硫酸及び燐酸である。好適な有機酸は、例えば、有機酸の脂肪族、芳香族カルボン酸及びスルホン酸の部類から選択でき、その例は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、琥珀酸、カンファースルホン酸、クエン酸、フマル酸、グルコン酸、イセチオン酸、乳酸、リンゴ酸、粘液酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、グリコール酸、グルクロン酸、マレイン酸、フロン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、サリチル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモン酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パントテン酸、ベンゼンスルホン酸(ベシレート)、ステアリン酸、スルファニル酸、アルギン酸、ガラクツロン酸などである。
【0155】
開示される成長ホルモン分泌促進物質は、それらの水和物、例えば、ヘミ水和物、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物などとして及び溶媒和物として製造できる。
【0156】
成長ホルモン分泌促進化合物は、例えば、好適な方法を使用して分子のライブラリー又はコレクションをスクリーニングすることによって同定できることが理解される。対象の別の化合物源は、多くの構造的に区別される分子種を含むことができるコンビナトリアルライブラリーである。コンビナトリアルライブラリーを使用してリード化合物を同定し又は予め同定されたリード化合物を最適化させることができる。このようなライブラリーは、組み合わせ化学の周知の方法によって製造でき、そして好適な方法によってスクリーニングできる。
【0157】
立体化学
ここに記載された化合物の多くは、1個以上の不斉中心を有するため、異なる鏡像異性体の形態で存在し得る。所望ならば、不斉炭素をアステリスク(*)で表すことができる。本発明の式において該不斉炭素への結合を直線として表すときには、該不斉炭素の(R)及び(S)配置の両方、したがって両方の鏡像異性体及びそれらの混合物がこの式に包含されるものとする。斯界において使用されるように、不斉炭素についての絶対配置を特定することが望ましい場合には、該不斉炭素への結合の一方をくさび形として表すことができ(平面の上の原子への結合)、そして他方の結合を一連の又はくさび形の短い平行線として表すことができる(平面の下の原子への結合)。カーン−インゴルド−プレローグ方式を使用して、不斉炭素に対して(R)又は(S)配置を与えることができる。
【0158】
本発明の化合物が2個以上の不斉炭素を有するときには、該化合物は、2種以上の光学異性体を有することができ、かつ、ジアステレオ異性体の形態で存在することができる。例えば、2個の不斉炭素が存在するときには、該化合物は、4種までの光学異性体及び2対の鏡像異性体((S、S)/(R、R)及び(R、S)/(S、R))を有することができる。これらの鏡像異性体の対(例えば、(S、S)/(R、R))は、互いに鏡像立体異性体である。鏡像でない立体異性体(例えば、(S、S)及び(R、S))は、ジアステレオ異性体である。該ジアステレオ異性体の対は、当業者に知られている方法、例えば、クロマトグラフィー又は結晶化によって分離でき、そしてそれぞれの対内における個々の鏡像異性体は、上記のように分離できる。本発明は、このような化合物のそれぞれのジアステレオ異性体及びその混合物を包含する。
【0159】
共投与
成長ホルモン分泌促進物質の投与は、別の治療剤若しくは異なる成長ホルモン分泌促進物質又はその両方による治療の前、その後又はそれと同時に行うことができる。追加の治療剤としては、例えば、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせが挙げられる。該 治療剤は、成長ホルモン分泌促進物質の投与期間中に投与できるが、全成長ホルモン分泌促進物質治療期間にわたって行う必要はない。
【0160】
変数定義
上記構造式において及び本明細書全体を通して、次の用語は、次の示される意味を有する。
【0161】
上記特定のC1〜6アルキル、C1〜6アルキレン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルキレン基は、許容されるような直鎖又は分岐又は環状の配置において指定された長さのアルキル又はアルキレン基を含むものとする。直鎖アルキの例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル及びヘキシル並びにそれらの対応する2価部分、例えばエチレンである。分岐アルキルの例は、イソプロピル、s−ブチル、t−ブチル、イソペンチル、及びイソヘキシル並びにそれらの対応する2価部分、例えば、イソプロピレンである。環状アルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルのようなC3〜6シクロアルキル並びにそれらの対応する2価部分、例えばシクロプロピレンである。
【0162】
上記特定のC1〜6アルコキシ基は、直鎖又は分岐又は環状配置のいずれかにおいて指定された長さのアルコキシ基を含むものとする。直鎖アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ及びヘキソキシである。分岐アルコキシの例は、イソプロポキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、イソペントキシ及びイソヘキソキシである。環状アルコキシの例は、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ及びシクロヘキシルオキシである。
【0163】
上記特定のC1〜7アシル基は、直鎖又は分岐又は環状配置のいずれかにおいて指定された長さのアシル基である。直鎖アシルの例は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリルなどである。分岐の例は、イソブチリル、イソバレリル、ピバロイルなどである。環状の例は、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニルなどである。
【0164】
この文脈において、用語「アリール」は、1価の炭素環式芳香族環部分を含むものとして、これは単環式、二環式又は多環式のいずれかであり、例えば、1個以上のC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロゲン、アミノ又はアリールで置換されていてよいフェニル及びナフチルである。
【0165】
この文脈において、用語「アリーレン」は、2価の炭素環式芳香族環部分を含むものとし、これは単環式、二環式又は多環式のいずれかであり、例えば、1個以上のC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロゲン、アミノ又はアリールで置換されていてよいフェニレン及びナフチレンよりなる群から選択される。
【0166】
この文脈において、用語「ヘテロアリール」は、1価の複素環式芳香族環部分を含むものとし、これは単環式、二環式又は多環式のいずれかであり、例えば、1個以上のC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロゲン、アミノ又はアリールで置換されていてよいピリジル、1−H−テトラゾール−5−イル、チアゾリル、イミダゾリル、インドリル、ピリミジニル、チアジアゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、キノリニル、ピラジニル又はイソチアゾリルよりなる群から選択される。
【0167】
この文脈において、用語「ヘテロアリーレン」は、2価の複素環式芳香族環部分を含むものとし、これは単環式、二環式又は多環式のいずれかであり、例えば、1個以上のC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロゲン、アミノ又はアリールで置換されていてよいピリジンジイル、1−H−テトラゾールジイル、チアゾールジイル、イミダゾージイル、インドールジイル、ピリミジンジイル、チアジアゾールジイル、ピラゾールジイル、オキサゾールジイル、イソオキサゾールジイル、オキサジアゾールジイル、チオフェンジイル、キノリンジイル、ピラジンジイル又はイソチアゾールジイルよりなる群から選択される。
【0168】
この文脈において、用語「複素環系」は、芳香族並びに非芳香族環部分を含むものとし、これは、単環式、二環式又は多環式であってよく、しかもそれらの環構造中に、少なくとも1個、例えば、1個、2個又は3個の窒素原子及び随意に1個以上、例えば1個又は2個の他のヘテロ原子、例えば、硫黄又は酸素原子を含有していてよい。該複素環系は、好ましくは、ピラゾール、ピリダジン、トリアジン、インダゾール、フタラジン、シンノリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、アジリジン、ジチアジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、イソインドリン又はモルホリンから選択される。
【0169】
用語「ハロゲン」は、塩素(Cl)、弗素(F)、臭素(Br)及び沃素(I)を含むものとする。
【実施例】
【0170】
例示
ここで、本発明を次の実施例によって例示するが、該実施例は決して限定を意図するものではない。
【0171】
マウスモデルにおける研究
この実験は、CRP血清レベルに及ぼす成長ホルモン分泌促進物質RC−1141の影響を決定するために実施した。この化合物RC−1141を、ヒトCRPを発現するC57BL/6JコンジェニックCRP遺伝子導入マウスで試験した。
【0172】
研究計画
CRPtg C57BL/6Jコンジェニックマウスの繁殖コロニーの確立は、Szalai,A.外,「ヒトC−反応性蛋白質は、遺伝子導入マウスにおけるストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)感染に対して保護的である。」,J.Immunol.155:2557−2563(1995)に記載されている。その全内容は、参照によってここに援用するものとする。該繁殖コロニーを、遺伝子導入初代の雄と正常の雌C57BL/6Jマウスとを交配することによって確立させた。この正常の雌C57BL/6Jマウスは、チャールズ・リバーラボラトリーズ(米国マサチューセッツ州ボストン)から得た。遺伝子導入初代は、Ulrich Ruther博士(ドイツ国ハノーバー医科大学分子生物学研究所)から得、そしてこれらは、Ciliberto,G.,R.Arcone,E.F.Wagner,U.Ruther,「遺伝子導入マウスにおけるヒトC−反応性蛋白質の誘導性及び組織特異的発現」,EMBO J.,6:4017(1987)(その全内容は、参照によってここに援用するものとする)に元々記載された遺伝子導入マウスの子孫であった。これらの構築物は、CRP遺伝子からなるヒトゲノムDNAの31kbのClaIフラグメント、17kbの5'−フランキング配列及び11.3kbの3'−フランキング配列を有する。該マウスを、アラバマ大学バーミンガム校での動物資源プログラムに従って保持した。遺伝的変異性を最小にするために、遺伝子導入マウスを、該研究の開始前に、C57BL/6Jパートナーと少なくとも5世代にわたって交雑させた。
【0173】
C57BL/6JコンジェニックCRPtgマウスにおけるCRP血清レベルに及ぼす成長ホルモン分泌促進物質RC−1141の影響を研究した。マウスを、1群当たり10匹(n=10)のマウスを有する3つ(n=3)の処置群に分けた。第1処置群はコントロール群であり、かつ、媒体のみ(0.9%NaCl溶液の100μL)を受容した。第2処置群は、5mg/kg体重のRC−1141(「低投与量」)の100μL媒体溶液を受容した。第3処置群は、10mg/kg体重のRC−1141(「高投与量」)の100μL媒体溶液を受容した。
【0174】
動物に経口チューブによって14日間(n=14)にわたって毎日投薬した。血清を0日目(薬剤又は媒体の投与前)、7日目及び15日目に集めた。血清採取前の6時間にわたって全ての動物を絶食させた。
【0175】
CRP血清レベルをELISAを使用して測定した。ELISAは、抗体の捕捉及び検出として、それぞれヒツジ抗ヒトCRP血清(Cappel社,ノースカロライナ州ダラム)及び抗CRPmAb HD2−4並びに基準として親和性精製ヒトCRPを使用した。Kilpatrick,J.M.外,「モノクローナル抗体を使用することによるC−反応性蛋白質におけるカルシウム誘導コンフォメーション変化の証明」,Mol.Immunol.,19:1559(1982)及びVolanakis,J.E.外,「C−反応性蛋白質:アフィニティークロマトグラフィーによる精製及び生理化学的特徴」,J.Immunol.Methods,23:285(1978)を参照されたい。それらの全内容は、参照によって援用するものとする。このアッセイ法は、マウスCRPを検出せず、かつ、マウス血清1mL当たり20ngのヒトCRPという検出の下限値を有する。
【0176】
研究の終点
0日目、7日目及び15日目でのCRP血清レベルを図に示している。濃度は、上記のELISAで決定した。統計分析をカイ二乗検定によって行った。
【0177】
結果
図のデータは、投与後15日目でのRC−1141の5mg/kg及び10mg/kg投与量でCRP血清レベルが有意に減少することを示している。RC−1141で見られるこのCRPレベルの減少は、投与化合物としてスタチン(例えば、アトルバスタチン)を使用した同様の動物モデルにおいて見られる減少に匹敵する。
【0178】
本発明を、その好ましい具体例を参照しつつ具体的に示しかつ説明してきたが、当業者であれば、形態及び細部の様々な変更を特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱することなくなし得ることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0179】
【図1】生理食塩水(n=10)、5mg/kgのRC−1141(n=10)又は10mg/kgのRC−1141(n=10)が投与されたCRPtgマウスについてのCRP血清レベル(g/ml)対処置後の日数のグラフ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
C−反応性蛋白質の減少を必要とする被検体において該蛋白質を減少させる方法であって、少なくとも1種の成長ホルモン分泌促進化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物の治療上有効な量を投与することを含む方法。
【請求項2】
被検体が血管イベントを起こす危険がある、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
被検体がすでに血管イベントを起こしている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
血管イベントが心血管系イベントである、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
心血管系イベントが心筋梗塞である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
血管イベントが脳血管イベントである、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項7】
脳血管イベントが脳梗塞である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
血管イベントが末梢血管イベントである、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項9】
末梢血管イベントが間欠性跛行である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
成長ホルモン分泌促進化合物が、次の構造式I:
【化1】

(式中、
1は、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
a及びdは、独立して0、1、2又は3であり、
b及びcは、独立して0、1、2、3、4又は5であるが、ただし、b+cは3、4 又は5であるものとし、
Dは、R2−NH−(CR34e−(CH2f−M−(CHR5g−(CH2h−であり、ここで
2、R3、R4及びR5は、独立して、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは、
2及びR3又はR2及びR4又はR3及びR4は、−(CH2i−U−(CH2j−(式中、i及びjは、独立して1又は2であり、Uは、−O−、−S−又は原子価結合である)を随意に形成することができ、
h及びfは、独立して、0、1、2又は3であり、
g及びeは、独立して0又は1であり、
Mは、原子価結合、−CR6=CR7−、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−又は−S−であり、
6及びR7は、独立して、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
Gは、−O−(CH2k−R8
【化2】

であり、
Jは、−O−(CH2l−R13
【化3】

であり、これらの式において、
8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシであり、
k及び1は、独立して0、1又は2であり、
Eは、−CONR1819、−COOR19、−(CH2m−NR18SO220、−(CH2m−NR18−COR20、−(CH2m−OR19、−(CH2m−OCOR20、−CH(R18)R19、−(CH2m−NR18−CS−NR1921又は−(CH2m−NR18−CO−NR1921であり、或いは
Eは、−CONR22NR2324(式中、R22は、水素、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル、又は、1個以上のC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、R23は、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル又はC1〜7アシルであり、そしてR24は、水素、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル、又は1個以上のC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、或いは
22及びR23は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは
22及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは
23及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、
mは、0、1、2又は3であり、
18、R19及びR21は、独立して、水素であり、又は、ハロゲン、−N(R25)R26(ここで、R25及びR26は、独立して、水素又はC1〜6アルキルである。)、ヒドロキシル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルオキシ若しくはアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは
19は、
【化4】

(式中、
Qは−CH<又は−N<であり、
K及びLは、独立して、−CH2−、−CO−、−O−、−S−、−NR27−又は原子価結合であり、ここで、R27は、水素又はC1〜6アルキルであり、
n及びoは、独立して、0、1、2、3又は4である。)
であり、
20は、C1〜6アルキル、アリール又はヘテロアリールである。)
であるが、
ただし、Mが原子価結合であるときには、Eは−CONR22NR2324であるものとする。)
によって表され、又はその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
成長ホルモン分泌促進物質が、次の構造式II:
【化5】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
成長ホルモン分泌促進物質が、次の構造式III:
【化6】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
成長ホルモン分泌促進物質が、次の構造式IV:
【化7】

(式中、
1は水素又はC1〜6アルキルであり、
2は水素又はC1〜6アルキルであり、
Lは、
【化8】

(式中、
4は水素又はC1〜6アルキルであり、
pは、0又は1であり、
q、s、t、uは、独立して、0、1、2、3又は4であり、
rは、0又は1であり、
q+r+s+t+uの合計は、0、1、2、3又は4であり、
9、R10、R11及びR12は、独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
Qは、>N−R13又は
【化9】

(式中
oは、0、1又は2であり、
Tは、−N(R15)(R16)又はヒドロキシルであり、
13、R15及びR16は、独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
14は、水素、アリール又はヘテロアリールである。)
である。)
であり、
Gは、−O−(CH2)−R17
【化10】

(式中、
17、R18、R19、R20及びR21は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシである。)
であり、
Kは、0、1又は2であり、
Jは、−O−(CH21−R22
【化11】

(式中、
22、R23、R24、R25及びR26は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシであり、
lは、0、1又は2であり、
aは、0、1又は2であり、
bは、0、1又は2であり、
cは、0、1又は2であり、
dは、0又は1であり、
eは、0、1、2又は3であり、
fは、0又は1である。)
であり、
5は、水素であり、又は1個以上のヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
6及びR7は、独立して、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
8は、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
6及びR7又はR6及びR8又はR7及びR8は、随意に、−(CH2i−U−(CH2)j−(式中、i及びjは、独立して、1、2又は3であり、そしてUは、−O−、−S−又は原子価結合である。)を形成することができ、
Mは、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−、−S−又は−CR27=CR28−であり、
27及びR28は、独立して、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルである。)
によって表され、又はその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
成長ホルモン分泌促進物質が、次の構造式V:
【化12】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
成長ホルモン分泌促進物質が、次式VI:
【化13】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
成長ホルモン分泌促進物質を経口投与する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
被検体がヒトである、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
第2の成長ホルモン分泌促進物質、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせの薬剤として有効な量を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
成長ホルモン分泌促進物質がGHS−R1a受容体を活性化させ、しかも第2の成長ホルモン分泌促進物質がGHRH受容体を活性化させる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
HMG CoAレダクターゼ阻害剤の薬剤として有効な量を投与することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
HMG CoAレダクターゼ阻害剤が、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチン又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ACAT阻害剤が、avasimibe、FCE27677、RP73163又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
CETP阻害剤が、JTT−705、トルセトラピブ又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
抗炎症剤が、サリチル酸、アスピリン、サリチル酸メチル、ジフルニサル、サルサレート、オルサラジン、スルファサラジン、アセトアミノフェン スリンダック、エトドラック、トルメチン、ケトロラック、ジクロフェナック、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、インドメタシン、ピロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
ACE阻害剤が、カプトプリル、ベナゼプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、キナプリル、ラミプリル、イミダプリル、ペリンドプリルエルブミン、トランドラプリル又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
βブロッカーが、ソタロール、チモロール、エスモロール、カレオロール、カルベジロール、ナドロール、プロパノロール、ベタキソロール、ペンブトロール、メトプロロール、アセブトロール、アテノロール、ラベトロール、ピンドロール、ビソプロロール又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
コレステロール吸収阻害剤が、エゼチミブ、チクェシド、パマクエシド又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
ニコチン酸が、ナイアシン、ニセリトロール又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項29】
フィブリン酸誘導体が、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、フェノフィブレート、シプロフィブレート、ベザフィブレート又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
胆汁酸捕捉剤が、コレスチラミン、コレスチポール又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項31】
炎症性の疾患又は病気に罹っている被検体におけるC−反応性蛋白質を減少させる方法であって、少なくとも1種の成長ホルモン分泌促進化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物の治療上有効な量を投与することを含む方法。
【請求項32】
炎症性の疾患又は病気が、関節の炎症状態;関節リウマチ;乾癬性関節炎;全身性エリテマトーデス;シェーグレン症候群;肺病;ARDS;急性膵炎;ALS;アルツハイマー病;悪液質;拒食症;ぜんそく;アテローム性動脈硬化症;慢性疲労症候群;糖尿病;インスリン性糖尿病;糸球体腎炎;移植片対宿主拒絶反応;ヘモホラジーショック;痛覚過敏;炎症性大腸炎;多発性硬化症;ミオパシー;筋肉蛋白質代謝;骨粗鬆症;パーキンソン病;痛み;早期陣痛;乾癬;敗血性ショック;心臓同種移植;血管障害;放射線治療の副作用;側頭部顎関節疾患;腫瘍転移;或いは緊張、ねんざ、軟骨損傷、やけどのような熱傷、整形外科的処置、感染又は他の疾病過程から生じる炎症状態よりなる群から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
成長ホルモン分泌促進物質が、次の構造式I:
【化14】

(式中、
1は、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり
a及びdは、独立して0、1、2又は3であり、
b及びcは、独立して0、1、2、3、4又は5であるが、ただし、b+cは3、4 又は5であるものとし、
Dは、R2−NH−(CR34e−(CH2f−M−(CHR5g−(CH2h−であり、ここで
2、R3、R4及びR5は、独立して、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは、
2及びR3又はR2及びR4又はR3及びR4は、−(CH2i−U−(CH2j−(式中、i及びjは、独立して1又は2であり、Uは、−O−、−S−又は原子価結合である)を随意に形成することができ、
h及びfは、独立して、0、1、2又は3であり、
g及びeは、独立して0又は1であり、
Mは、原子価結合、−CR6=CR7−、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−又は−S−であり、
6及びR7は、独立して、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
Gは、−O−(CH2k−R8
【化15】

であり、
Jは、−O−(CH2l−R13
【化16】

であり、これらの式において、
8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシであり、
k及び1は、独立して0、1又は2であり、
Eは、−CONR1819、−COOR19、−(CH2m−NR18SO220、−(CH2m−NR18−COR20、−(CH2m−OR19、−(CH2m−OCOR20、−CH(R18)R19、−(CH2m−NR18−CS−NR1921又は−(CH2m−NR18−CO−NR1921であり、或いは
Eは、−CONR22NR2324(式中、R22は、水素、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル、又は、1個以上のC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、R23は、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル又はC1〜7アシルであり、そしてR24は、水素、1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキル、又は1個以上のC1〜6アルキルで置換されていてよいアリール若しくはヘテロアリールであり、或いは
22及びR23は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1~6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは
22及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、或いは
23及びR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール又はヘテロアリールで置換されていてよい複素環系を形成することができ、
mは、0、1、2又は3であり、
18、R19及びR21は、独立して、水素であり、又は、ハロゲン、−N(R25)R26(ここで、R25及びR26は、独立して、水素又はC1〜6アルキルである。)、ヒドロキシル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルオキシ若しくはアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、或いは
19は、
【化17】

(式中、
Qは−CH<又は−N<であり、
K及びLは、独立して、−CH2−、−CO−、−O−、−S−、−NR27−又は原子価結合であり、ここで、R27は、水素又はC1〜6アルキルであり、n及びoは、独立して、0、1、2、3又は4である。)
であり、
20は、C1〜6アルキル、アリール又はヘテロアリールである。)
であるが、
ただし、Mが原子価結合であるときには、Eは−CONR22NR2324であるものとする。)
によって表され、又はその薬学的に許容される塩である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
成長ホルモン分泌促進物質が、次の構造式II:
【化18】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
成長ホルモン分泌促進物質が、次の構造式III:
【化19】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
成長ホルモン分泌促進物質が、次の構造式IV:
【化20】

(式中、
1は水素又はC1〜6アルキルであり、
2は水素又はC1〜6アルキルであり、
Lは、
【化21】

(式中、
4は水素又はC1〜6アルキルであり、
pは、0又は1であり、
q、s、t、uは、独立して、0、1、2、3又は4であり、
rは、0又は1であり、
q+r+s+t+uの合計は、0、1、2、3又は4であり、
9、R10、R11及びR12は、独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
Qは、>N−R13又は
【化22】

(式中
oは、0、1又は2であり、
Tは、−N(R15)(R16)又はヒドロキシルであり、
13、R15及びR16は、独立して、水素又はC1〜6アルキルであり、
14は、水素、アリール又はヘテロアリールである。)
である。)
であり、
Gは、−O−(CH2)−R17
【化23】

(式中、
17、R18、R19、R20及びR21は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシである。)
であり、
Kは、0、1又は2であり、
Jは、−O−(CH21−R22
【化24】

(式中、
22、R23、R24、R25及びR26は、独立して、水素、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1〜6アルキル又はC1〜6アルコキシであり、
lは、0、1又は2であり、
aは、0、1又は2であり、
bは、0、1又は2であり、
cは、0、1又は2であり、
dは、0又は1であり、
eは、0、1、2又は3であり、
fは、0又は1である。)
であり、
5は、水素であり、又は1個以上のヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
6及びR7は、独立して、水素であり、又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
8は水素又は1個以上のハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルであり、
6及びR7又はR6及びR8又はR7及びR8は、随意に、−(CH2i−U−(CH2)j−(式中、i及びjは、独立して、1、2又は3であり、そしてUは、−O−、−S−又は原子価結合である。)を形成することができ、
Mは、アリーレン、ヘテロアリーレン、−O−、−S−又は−CR27=CR28−であり、
27及びR28は、独立して、水素であり、又は1個以上のアリール若しくはヘテロアリールで置換されていてよいC1〜6アルキルである。)によって表され、或いはその薬学的に許容される塩である、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
成長ホルモン分泌促進物質が、次の構造式V:
【化25】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
成長ホルモン分泌促進物質が、次式VI:
【化26】

によって表され、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物である、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
成長ホルモン分泌促進物質を経口投与する、請求項31に記載の方法。
【請求項40】
被検体がヒトである、請求項31に記載の方法。
【請求項41】
第2の成長ホルモン分泌促進物質、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、抗炎症剤、ACE阻害剤、βブロッカー、コレステロール吸収阻害剤、ニコチン酸、フィブリン酸誘導体、胆汁酸捕捉剤又はそれらの組み合わせの薬剤として有効な量を投与することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項42】
成長ホルモン分泌促進化合物がGHS−R1a受容体を活性化させ、しかも第2の成長ホルモン分泌促進物質がGHRH受容体を活性化させる、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
HMG CoAレダクターゼ阻害剤の薬剤として有効な量を投与することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
HMG CoAレダクターゼ阻害剤が、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチン又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
ACAT阻害剤が、avasimibe、FCE27677、RP73163又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
CETP阻害剤が、JTT−705、トルセトラピブ又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
抗炎症剤が、サリチル酸、アスピリン、サリチル酸メチル、ジフルニサル、サルサレート、オルサラジン、スルファサラジン、アセトアミノフェン、スリンダック、エトドラック、トルメチン、ケトロラック、ジクロフェナック、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、インドメタシン、ピロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
ACE阻害剤が、カプトプリル、ベナゼプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、キナプリル、ラミプリル、イミダプリル、ペリンドプリルエルブミン、トランドラプリル又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項49】
βブロッカーが、ソタロール、チモロール、エスモロール、カレオロール、カルベジロール、ナドロール、プロパノロール、ベタキソロール、ペンブトロール、メトプロロール、アセブトロール、アテノロール、ラベトロール、ピンドロール、ビソプロロール又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項50】
コレステロール吸収阻害剤が、エゼチミブ、チクェシド、パマクエシド又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項51】
ニコチン酸が、ナイアシン、ニセリトロール又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項52】
フィブリン酸誘導体が、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、フェノフィブレート、シプロフィブレート、ベザフィブレート又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項53】
胆汁酸捕捉剤が、コレスチラミン、コレスチポール又はそれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項41に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2007−531769(P2007−531769A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−506567(P2007−506567)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/010927
【国際公開番号】WO2005/097261
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(506004104)サファイア セラピューティクス インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】