説明

投射型映像表示装置および投射レンズユニット

【課題】投射レンズユニットに固有の映像調整機能に対応したユーザインターフェイスの提供が可能な投射型映像表示装置および投射レンズユニットを提供する。
【解決手段】投射レンズユニット3は、装置本体に対して着脱可能な状態で装着される。投射レンズユニットは、投射光をスクリーン100上に結合させるための投射レンズ系30と、投射レンズ系30を駆動することによって、投射される映像を調整可能に構成された駆動系(レンズシフトモータ32、ズームモータ34、フォーカスモータ36)と、該駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部40とを含む。映像制御回路70は、投射レンズユニット3が装置本体に装着された状態において、記憶部40との間で駆動系に固有の映像調整機能に関する情報の通信を行なうとともに、駆動系に固有の映像調整機能に関する情報をOSD表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、投射型映像表示装置および投射レンズユニットに関し、より特定的には、装置本体に対して着脱可能な投射レンズユニットおよび当該投射レンズユニットが装着される投射型映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
投射型映像表示装置(以下、プロジェクタとも称する。)においては、歪みやピントぼけのない映像をスクリーン上に映し出すために、投射される映像を調整する機能が備えられているのが一般的である。このような調整機能には、プロジェクタとスクリーンとの間の距離に応じてフォーカスの合う距離を調整するフォーカス調整機能、スクリーンに投射される映像の大きさを調整するズーム機能、光軸がスクリーンの中央を通らない場合にも、スクリーンの中央に映像を投射するレンズシフト機能などがある。
【0003】
このような投射映像の調整機能を備えたプロジェクタの構成例として、プロジェクタは、スクリーン上に映像を投射するための映像再生部は、光源部と、投射する映像を表示する液晶パネルと、液晶パネルから透過された光をスクリーンに投射する投射レンズ系と、外部から映像信号を入力するための映像入力端子と、入力された映像信号を液晶パネルに表示する映像に変換する映像信号処理回路と、視聴者に手動で操作される映像調整ダイヤルと、映像調整ダイヤルからの入力に従って映像の投射状態が調整されるように各部を制御する映像制御回路と、映像制御回路からの制御に応じて投射レンズ系のそれぞれ所定の箇所を駆動するレンズシフトモータ、ズームモータ、フォーカスモータとを備える。
【0004】
上記の構成において、映像制御回路は、投射映像の調整状態を表すためのパラメータとして、フォーカス調整の状態を表すパラメータと、ズームの状態を表すパラメータと、レンズシフトの状態を表すパラメータとを内部に保持している。映像調整ダイヤルは、映像制御回路内の調整パラメータごとに設けられている。視聴者が映像調整ダイヤルを回転させると、映像制御回路は、その回転方向および回転量に応じて対応する調整パラメータを増減させる。そして、更新された調整パラメータに応じて対応するモータを駆動することにより、投射レンズ系の調整を行なう。
【0005】
なお、調整パラメータの増減については、上述したように視聴者に手動で操作される映像調整ダイヤルの回転状態に従って行なう構成の他にも、リモートコントローラー(リモコン)を用いた視聴者による遠隔操作に従って行なう構成が採用されている。このような構成では、リモコンからプロジェクタに入力された調整パラメータは、ガイド画面として他の画像に重ねてスクリーン上に表示(オン・スクリーン・ディスプレイ)される。視聴者は、このガイド画面を見ながら調整パラメータを増減させることにより、投射映像を調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−185712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、プロジェクタにおいては、投射レンズユニットが交換可能に構成されたものがある。このような投射レンズユニットが交換可能なタイプのプロジェクタにおいては、投射レンズユニットが装置本体に対して着脱可能な状態で装着されている。
【0008】
このような投射レンズユニットは、オプションレンズとも称され、投射レンズ系と、投射レンズ系を駆動するためのアクチュエータとから構成されている。アクチュエータとしては、上述したようなレンズシフトモータ、ズームモータ、フォーカスモータを駆動することでレンズシフト調整、ズーム調整、フォーカス調整を行なう電動式のものや、投射レンズ系を保持するレンズ鏡筒の外周に回動可能に設けられた操作リングを手動で操作することでズーム調整やフォーカス調整を行なう手動式のものなどがある。
【0009】
さらには、投射レンズユニットには、ズーム機能を有さないタイプや固定焦点タイプといった様々な種類がある。そのため、プロジェクタの装置本体においても、一般的に、これら複数種類の投射レンズユニットを交換可能なように構成されている。
【0010】
しかしながら、これまでのプロジェクタにおいては、投射レンズユニットが交換されたことを装置本体が検出するための手段を具備した構成とはなっていないのが現状である。そのため、手動式のアクチュエータを有する投射レンズユニットに交換された場合には、リモコンからの調整パラメータがスクリーン上に表示されることで見かけ上は投射映像の調整動作が行なわれているものの、実際にはアクチュエータは動作していないため、投射映像を調整できていないという不具合が生じていた。
【0011】
また、交換後の投射レンズユニットが電動式のアクチュエータを有するものであっても、それが純正品でない場合には、予め設定されている調整パラメータと投射レンズ系の調整量との対応関係が崩れてしまうことによって、所望の映像をスクリーン上に投射できないという問題があった。
【0012】
それゆえ、この発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、投射レンズユニットに固有の映像調整機能に対応したユーザインターフェイスの提供が可能な投射型映像表示装置および投射レンズユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明のある局面に従う投射型映像表示装置は、投射レンズユニットと、投射レンズユニットが着脱可能な状態で装着される装置本体とを備える。投射レンズユニットは、投射光を投射面上に結合させるための投射レンズ系と、投射レンズ系の所定の箇所を駆動することによって、投射される映像を調整可能に構成された駆動系と、駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部とを含む。装置本体は、投射レンズユニットが装置本体に装着された状態において、投射レンズユニットとの間で駆動系に固有の映像調整機能に関する情報の通信を可能とする通信手段と、駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を投射面上に表示するための表示手段とを含む。
【0014】
好ましくは、装置本体は、視聴者からの投射される映像を調整するための操作を受け付ける入力操作手段をさらに含む。表示手段は、駆動系に固有の映像調整機能に対応する調整パラメータの入力を促すためのユーザインターフェイスを投射面上に表示させる。
【0015】
好ましくは、記憶部は、さらに、投射レンズユニットが純正品であることを示す情報を記憶するように構成される。表示手段は、投射レンズユニットが純正品であるか否かに関する情報を投射面上に表示させる。
【0016】
この発明の別の局面に従う投射レンズユニットは、着脱可能な状態で投射型映像表示装置の装置本体に装着される。投射レンズユニットは、投射光を投射面上に結像させるための投射レンズ系と、投射レンズ系の所定の箇所を駆動することによって、投射映像を調整可能に構成された駆動系と、駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部とを備える。記憶部は、投射レンズユニットが装置本体に装着された状態において、装置本体との間で駆動系に固有の映像調整機能に関する情報の通信を可能に構成される。
【0017】
この発明の別の局面に従う投射型映像表示装置は、装置本体に対して投射レンズユニットが着脱自在に構成される。投射レンズユニットは、投射光を投射面上に結像させるための投射レンズ系と、投射レンズ系の所定の箇所を駆動することによって、投射映像を調整可能に構成された駆動系と、駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部とを含む。投射型映像表示装置は、投射レンズユニットが装置本体に装着された状態において、投射レンズユニットとの間で駆動系に固有の映像調整機能に関する情報の通信を可能とする通信手段と、駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を被投射面上に表示するための表示手段とを備える。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、投射レンズユニットには、自身が備える映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部が設けられており、記憶部と装置本体との間で当該情報の通信が行なわれることによって、当該映像調整機能を装置本体側で識別することができる。その結果、投射レンズユニットに固有の映像調整機能に対応したユーザインターフェイスの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の実施の形態による投射型映像表示装置の外観を示す概略斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態による投射レンズユニットの外観を示す概略斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態によるプロジェクタの全体構成図である。
【図4】映像制御回路による映像調整機能の識別処理を説明する図である。
【図5】投射レンズユニットに固有の映像調整機能の識別処理を説明するフローチャートである。
【図6】映像制御回路による表示処理を説明するためのブロック図である
【図7】本実施の形態に従う映像調整機能の表示処理によるOSD表示の一例を説明する図である。
【図8】映像制御回路による投射映像の調整処理を説明するフローチャートである。
【図9】本実施の形態に従う映像制御回路の制御構造を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0021】
図1は、この発明の実施の形態による投射型映像表示装置の外観を示す概略斜視図である。
【0022】
図1を参照して、投射型映像表示装置(以下、「プロジェクタ」とも記す)1は、筐体2と、筐体2の一の面から突出するように配置された投射レンズユニット3とを備えている。筐体2には、網目状の構造を有し、筐体内に冷却風を取り込むための吸気口(図示せず)と、網目状の構造を有し、筐体内から冷却風を外部へ放出するための排気口5とが設けられている。
【0023】
投射レンズユニット3は、筐体2に対して着脱自在な状態で装着されている。本実施の形態におけるプロジェクタ1は、複数の投射レンズユニットを交換可能に構成されている。そのため、図示は省略するが、筐体2には投射レンズユニット3が装着されるための装着凹部が形成されている。この装着凹部に投射レンズユニット3が装填されると、装置凹部の内周に設けられた爪部と、投射レンズユニット3の鏡筒部の外周に設けられた爪部とが嵌合される。これにより、投射レンズユニット3が筐体2に固定される。
【0024】
図2は、この発明の実施の形態による投射レンズユニットの外観を示す概略斜視図である。
【0025】
図2を参照して、投射レンズユニット3は、投射光をスクリーンに結像させるための投射レンズ系30と、投射レンズ系30の所定の箇所を駆動することによって投射映像を調整可能に構成された駆動系とを備える。このような調整機能には、プロジェクタとスクリーンとの間の距離に応じてフォーカスの合う距離を調整するフォーカス機能、スクリーンに投射される映像の大きさを調整するズーム機能、プロジェクタがスクリーンの正面に設置されず、光軸がスクリーンの中央を通らない場合にも、スクリーンの中央に映像を投射するレンズシフト機能などがある。
【0026】
図2の構成例では、駆動系は、レンズシフトモータ32、ズームモータ34、フォーカスモータ36を含み、これらのモータを駆動することによって電動で投射映像の調整を行なうものとなっている。そのため、投射レンズ系30の鏡筒部の外周に設けられた基板38には、これらのモータに駆動電圧を供給するための電圧入力端子39が設けられている。電圧入力端子39は、投射レンズユニット3が筐体2の装着凹部に装着されたときに、この装着凹部に設けられている電圧出力端子に電気的に接続される。これにより、投射レンズユニット3の交換を可能としつつ、投射レンズ系30において投射映像を調整することができる。
【0027】
さらに、本実施の形態に従う投射レンズユニット3において、基板38には、駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部40が設けられる。駆動系に固有の映像調整機能とは、駆動系に備えられている投射映像の調整機能のことである。図2の構成例では、電動のフォーカス機能、ズーム機能およびレンズシフト機能がこれに該当する。この駆動系に固有の映像調整機能は、投射レンズユニットの種類によって異なっており、手動のフォーカス機能およびズーム機能を備えたものや、ズーム機能を有しないものなどがある。
【0028】
記憶部40は、たとえばフラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリやハードウェアで構成される。記憶部40は、駆動系に固有の映像調整機能に関する情報として、たとえば、番号や記号等の組合せによって構成された固有の識別子(ID)を記憶する。そして、記憶部40は、投射レンズユニット3が筐体2の装着凹部に装着されると、装置本体に内蔵されている映像制御回路と通信可能に接続される。装置本体の映像制御回路は、投射レンズユニット3が装着された状態において、後述する方法によって、記憶部40に記憶されているIDを読み出し、当該IDに基づいて投射レンズユニット3に備えられている映像調整機能を識別する。
【0029】
図3は、この発明の実施の形態によるプロジェクタの全体構成図である。なお、図3には、スクリーン100上に映像を投影するための映像再生部のみが図示されるが、プロジェクタ1は、音声を再生するための音声再生部もさらに搭載している。
【0030】
図3を参照して、プロジェクタ1は、照明光を発する光源10と、投射する映像を表示する液晶ライトバルブ20と、液晶ライトバルブ20から透過された光をスクリーン100に投射する投射レンズ系30と、外部から映像信号を入力するための映像入力端子50と、入力された映像信号を液晶ライトバルブ20に表示する映像に変換する映像信号処理回路60とを備える。
【0031】
プロジェクタ1は、さらに、視聴者に手動で操作される映像調整ダイヤル80と、映像制御回路70と、映像制御回路70からの制御に応じて投射レンズ系30のそれぞれ所定の箇所を駆動するレンズシフトモータ32、ズームモータ34、フォーカスモータ36とを備える。
【0032】
光源10は、たとえば超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプなどからなる。光源10からは、ほぼ平行光となって光が出射される。
【0033】
液晶ライトバルブ20は、図示は省略するが、入射側偏光板と、各々にされた、一対の透明基板(画素電極および配向膜を形成してある)間に液晶を封入して成る液晶パネルと、出射側偏光板から構成される。
【0034】
投射レンズ系30は、各々の光軸が一致するように配置された複数のレンズから構成されている。レンズシフトモータ32は、投射レンズ系30の全体を光軸に直交する方向に平行移動させるように設けられている。ズームモータ34およびフォーカスモータ36は、投射レンズ系30を構成するレンズのそれぞれ所定の一部を光軸に沿って移動させるように設けられている。
【0035】
映像制御回路70は、映像調整ダイヤル80からの入力に従って映像の投射状態が調整されるように各部を制御するための制御装置であり、一例として、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などの記憶部とを含むマイクロコンピュータを主体として構成される。映像制御回路70は、投射映像の調整状態を表わすためのパラメータとして、フォーカス調整の状態を表わすパラメータと、ズームの状態を表わすパラメータと、レンズシフトの状態を表わすパラメータを内部に保持している。
【0036】
映像調整ダイヤル80は、映像制御回路70内の調整パラメータごとに設けられている。すなわち、フォーカス調整用のパラメータを調整するダイヤルと、ズーム用のパラメータを調整するダイヤルと、レンズシフト用のパラメータを調整するダイヤルとが設けられている。
【0037】
以上のように構成されたプロジェクタ1において、映像をスクリーン100に投射する動作を説明する。映像信号は映像入力端子50から入力される。映像信号処理回路60は、入力された映像信号から液晶ライトバルブ20に表示するための映像を生成して、液晶ライトバルブ20に表示する。液晶ライトバルブ20は、光源10から発せられる照明光を受けて、表示された映像に応じた光を透過させる。透過した光は、投射レンズ系30によってスクリーン100に拡大投射される。
【0038】
この映像を投射する動作において、投射レンズ系30およびそれを構成するレンズの各々は、映像制御回路70からの制御に応じて、レンズシフトモータ32、ズームモータ34、フォーカスモータ36によって所定の配置となるように調整されている。映像の投射状態(フォーカシング、ズーミング、映像の投射位置)はこれらの配置に応じて定まる。
【0039】
なお、投射映像の調整を行なう動作の一例として、フォーカス調整は、以下のように行なわれる。プロジェクタ1とスクリーン100との距離が調整パラメータと異なる場合には、スクリーン100上にはピントのぼやけた映像が投影されている。このような場合に、視聴者は調整ダイヤルを回転させてフォーカス調整を行なう。このとき調整ダイヤルが回転されると、映像制御回路70は、その回転量および回転方向に応じて、調整パラメータを増減させる。さらに、映像制御回路70は、調整パラメータが更新されると、投射レンズ系30から投射映像が合焦するまでの距離が更新後の調整パラメータに一致するように、フォーカスモータ36を駆動し、投射レンズ系30の調整を行なう。以上の操作を繰返して、調整パラメータがプロジェクタ1とスクリーン100との距離と一致すると、スクリーン100上に投影された映像はピントの合ったものとなる。
【0040】
なお、ズーム調整およびレンズシフト調整についても、映像制御回路70が更新後の調整パラメータに従ってズームモータ34およびレンズシフトモータ32をそれぞれ駆動することによって行なわれる。
【0041】
(映像制御回路70の構成)
ここで、投射レンズ系30とそれを駆動するための駆動系とは、一体の投射レンズユニット3を構成しており、プロジェクタ1の装置本体に対して着脱自在に装着されている。すなわち、プロジェクタ1は、複数の投射レンズユニットを交換可能に構成されている。
【0042】
本実施の形態において、投射レンズユニット3は、図2で説明したように、駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部40を備えている。投射レンズユニット3が装置本体に装着された状態において、映像制御回路70は、記憶部40との間で通信を行なうことにより、投射レンズユニット3に固有の映像調整機能を識別する。そして、映像制御回路70は、その識別した映像調整機能が適正に用いられることによって投射映像の調整動作が行なわれるように、各部を制御する。
【0043】
以下に、本実施の形態に従う映像制御回路70の制御構造を説明する。最初に、図4および図5を用いて投射レンズユニット3に固有の映像調整機能の識別処理について説明する。
【0044】
(投射レンズユニット固有の映像調整機能の識別処理)
図4は、映像制御回路70による映像調整機能の識別処理を説明する図である。
【0045】
図4を参照して、投射レンズユニット3が装置本体に装着された状態において、映像制御回路70と投射レンズユニット3の記憶部40とは、3本の通信ライン72,74,76と、1本の電源ライン(図示せず)とによって接続される。
【0046】
詳細には、通信ライン72は、映像制御回路70のCPUと投射レンズユニット3の記憶部40とを同期させるためのクロック信号を通信するためのクロックラインを構成する。
【0047】
通信ライン74は、映像制御回路70と記憶部40との間で、映像調整機能の識別処理に供するデータ信号を通信するためのデータラインを構成する。このデータ信号には、通信環境の良否を確認するための信号であるACK(Acknowledge)信号も含まれている。映像制御回路70は、識別処理の最初にACK信号を記憶部40へ送信し、記憶部40からのACK信号に対する応答信号の有無に基づいて通信環境の良否を確認する。
【0048】
通信ライン76は、記憶部40から発せられるビジー信号を映像制御回路70へ送信するためのビジー信号ラインを構成する。なお、ビジー信号とは、記憶部40が映像制御回路70からの送信信号に対して応答不能であるときに発せられる信号である。たとえば記憶部40が前回の識別処理の実行中である場合には、通信ライン76を介してビジー信号が映像制御回路70へ出力される。
【0049】
図5は、投射レンズユニットに固有の映像調整機能の識別処理を説明するフローチャートである。なお、このフローチャートは、プロジェクタ1の電源が投入されたとき、あるいは投射レンズユニットが装着されたときなどの所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。
【0050】
図5を参照して、まず、映像制御回路70側では、ACK信号とともに乱数を発生させてこれらの信号を投射レンズユニット3の記憶部40に対して送信する(ステップS11)。そして、映像制御回路70は、送信信号に対する応答の受信待機状態となる。
【0051】
一方、投射レンズユニット3側では、まず、映像制御回路70からの送信信号の受信待機状態にある。このとき、記憶部40は、タイマ手段によってその待機時間を計時しており、計時値が予め設定されている待機時間を超えると(ステップS21においてNO)、記憶部40は、識別処理を終了する。
【0052】
ステップS21において設定時間内に映像制御回路70からの送信信号が受信されると(ステップS21においてYES)、記憶部40は、通信環境が正常であると判断する。そして、記憶部40は、受信した乱数を予め記憶されている投射レンズユニット3のID(以下、レンズIDとも記す)を鍵として暗号化する(ステップS22)。レンズIDを鍵として暗号化された乱数は、映像制御回路70に対して送信される(ステップS23)。
【0053】
ここで、投射レンズユニット3のID(レンズID)は、たとえば[LS0001]のように、番号や記号等の組合せからなる文字列によって構成される。この文字列には、投射レンズユニット3の駆動系に固有の映像調整機能に関する情報と、投射レンズユニット3が純正品であることを示す情報とを含ませることができる。
【0054】
具体的には、本実施の形態では、文字列の前半部分に、純正品であることを示す特定の記号(たとえば[LS]とする)が指定されるとともに、文字列の後半部分には、映像調整機能を示す特定の番号(たとえば[0001]とする)が指定されている。一例として、[0001]とは、電動ズーム機能、電動フォーカス機能およびレンズシフト機能を有している投射レンズユニットに対応する。さらに、電動ズーム機能を有していない投射レンズの場合には[0002]、手動ズーム機能および手動フォーカス機能を有しているレンズの場合には[0003]といった態様で、映像調整機能ごとに番号が指定されているものとする。なお、これらの情報は、上述した文字列に限定されず、シリアル番号などによって指定するようにしても良い。
【0055】
映像制御回路70では、受信待機状態において、記憶部40と同様にタイマ手段によって待機時間が計時されている。計時値が設定時間を超えると(ステップS12においてNO)、映像制御回路70は、識別処理を終了する。
【0056】
一方、設定時間内に記憶部40からの応答が受信されると(ステップS12においてYES)、映像制御回路70は、予めマイコン内部の記憶部に格納されている複数種類のレンズIDを読み出すとともに、これらのレンズIDのうちの1つを順番に鍵として選択して乱数の復号化を行なう(ステップS13)。複数種類のレンズIDは、映像調整機能の種類に対応して、たとえば[LS0001]〜[LS0005]の5種類が用意されているものとする。
【0057】
このとき、ある1つのレンズIDを鍵として復号化に成功すれば、すなわち、復号化された乱数と記憶部40に送信した当初の乱数とが一致していれば、映像制御回路70は、その復号化に鍵として用いたレンズID(たとえば[LS0001]とする)を参照することにより投射レンズユニット3に固有の映像調整機能を識別する。一方、いずれのレンズIDを鍵としても複合化ができない場合、すなわち、複合化された乱数と当初の乱数とが一致していない場合は、映像制御回路70は、投射レンズユニットが非純正品であることを識別する(ステップS14)。
【0058】
(映像調整機能の表示処理)
次に、図5に示した識別処理によって投射レンズユニットに固有の映像調整機能が識別されると、映像制御回路70は、その識別した映像調整機能を視聴者に通知するための表示処理を実行する。具体的には、映像制御回路70は、視聴者からの投射映像の調整要求に応じて投射映像の調整処理を実行するためのグラフィカルユーザインターフェイス(GUI:Graphical User Interface)をスクリーン上に表示(オン・スクリーン・ディスプレイ)させる際に場面において、GUI画像に対して識別した映像調整機能を反映させるための処理を行なう。
【0059】
図6は、映像制御回路70による表示処理を説明するためのブロック図である。
図6を参照して、映像制御回路70は、記憶部40との通信によって取得した投射レンズユニット固有の映像調整機能を、映像信号処理回路60へ伝達する。具体的には、視聴者が映像調整ダイヤル80(図3)もしくはリモコンの映像調整用キーの入力を行なうと、この入力内容に応じた調整パラメータ、すなわち映像調整要求が映像制御回路70に入力される。映像制御回路70は、この映像調整要求を受けると、映像信号処理回路60に対して、投射レンズユニット固有の映像調整機能を出力する。
【0060】
映像信号処理回路60は、映像処理部62と、OSD生成部64と、合成部66とを含む。映像制御回路70から送信された映像調整機能は、OSD生成部64へ入力される。
【0061】
映像処理部62は、映像入力端子50(図3)から入力された映像信号に対して、解像度を液晶ライトバルブ20の画素数に合わせる解像度変換や、輝度調整、コントラスト調整、シャープネス調整等の各種画質調整を施し、合成部66に出力する。
【0062】
OSD生成部64は、映像制御回路70から送信された映像調整機能をOSD表示するためのGUI画像を生成し、その生成したGUI画像を合成部66に出力する。具体的には、OSD生成部64は、GUI画像を形成するための図形やフォント等を示すGUI画像データを図示しない記憶部に備えている。そして、映像制御回路70が映像調整機能をOSD生成部64に出力すると、OSD生成部64は、必要なGUI画像データを当該記憶部から読み出し、合成部66に出力する。
【0063】
合成部66は、GUI画像を投射映像に重畳するための処理を行なう。具体的には、合成部66は、投射映像の所定の位置にGUI画像が重畳されるように、映像処理部62から入力される映像データにこのGUI画像を合成する。合成された映像データは、液晶ライトバルブ20に入力される。
【0064】
液晶ライトバルブ20では、図示しないライトバルブ駆動部が、入力された映像データに応じて液晶ライトバルブを駆動するための駆動信号を生成する。液晶ライトバルブ20がこの駆動信号に応じて光源光を変調することにより、映像データに応じた映像光が形成され、投射レンズ系30からスクリーンに投射される。
【0065】
視聴者がスクリーンに投射されたGUI画像を見ながら映像調整ダイヤル80(図3)またはリモコンを操作することによって調整パラメータを増減させると、映像制御回路70は、更新後の調整パラメータに一致するように、駆動系35(レンズシフトモータ32、ズームモータ34、フォーカスモータ36を含む)を駆動することにより、投射レンズ系30の調整を行なう。
【0066】
図7は、本実施の形態に従う映像調整機能の表示処理によるOSD表示の一例を説明する図である。
【0067】
図7(a)は、投射レンズユニット3が電動ズーム機能および電動フォーカス機能を有している場合にスクリーン100に投射されるGUI画像110である。同図の場合、電動ズーム機能を選択するためのアイコンと、電動フォーカス機能を選択するためのアイコンとが同じ輝度で表示されている。したがって、視聴者は、いずれも映像調整機能も有効であることを判別できることから、映像調整ダイヤル80(図3)またはリモコンに対する入力操作を行なうことによって、ズーム調整およびフォーカス調整を行なうことができる。
【0068】
これに対して、図7(b)は、投射レンズユニット3が電動ズーム機能を有さず、電動フォーカス機能のみを有している場合にスクリーン100に投射されるGUI画像110である。同図の場合、無効な機能である電動ズーム機能を選択するためのアイコンは、有効な機能である電動フォーカス機能を選択するためのアイコンと比べて、相対的に低い輝度で表示されている。したがって、視聴者は、電動フォーカス機能のみが有効であることを判別できることから、映像調整ダイヤル80(図3)またはリモコンに対する入力操作を行なうことによって、フォーカス調整を行なうことができる。
【0069】
このように、投射レンズユニットに固有な映像調整機能に応じて、映像調整機能の有効・無効が明確となるようにGUI画像を生成する構成としたことにより、視聴者は、投射レンズユニットに固有な映像調整機能を適正に用いて投射映像の調整を行なうことが可能となる。
【0070】
なお、図7のOSD表示例では、無効な映像調整機能を、相対的に輝度を下げて表示させる構成について説明したが、本実施の形態に従う映像調整機能の表示処理はこの構成に限定されるものではなく、たとえば無効な映像調整機能に対して、コントラストの相対的な低下、ぼかし、無彩色化などの処理を施す構成も可能である。
【0071】
また、図示は省略するが、上述の映像調整機能の識別処理において、投射レンズユニットが非純正品であると識別された場合には、その旨を視聴者に知らせるためのメッセージ画像がスクリーン100に投射される。この場合、映像制御回路70からは、投射レンズユニットが非純正品であるという情報がOSD生成部64(図6)に送信される。OSD生成部64は、投射レンズユニットが非純正品であるというメッセージ画像を生成し、合成部66(図6)に出力する。これにより、当該メッセージ画像がOSD表示される。
【0072】
(投射映像の調整処理)
最後に、図8を用いて、本実施の形態に従う映像制御回路70による投射映像の調整処理を説明する。
【0073】
図8は、映像制御回路70による投射映像の調整処理を説明するフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間毎または所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。なお、図8では、代表的にズーム調整を行なうための処理フローを説明するが、フォーカス調整およびレンズシフト調整についても同様の処理が行なわれる。
【0074】
図8を参照して、一連の処理が開始されると、映像制御回路70は、投射映像のズーム調整を行なうために最初に、図5に示した識別処理によって得られた投射レンズユニットに固有の映像調整機能に基づいて、投射レンズユニットの電動ズーム機能が有効であるか否かを判断する(ステップS31)。電動ズーム機能が有効でない(ステップS31においてNO)場合には、ズーム調整のための処理は終了する。
【0075】
これに対して、電動ズーム機能が有効である(ステップS31においてYES)場合には、視聴者からズーム調整の要求(映像調整ダイヤル80(図3)またはリモコンの入力操作)が有るか否かが判断される(ステップS32)。ズーム調整の要求がない(ステップS32においてNO)の場合には、処理は終了する。
【0076】
一方、ズーム調整の要求がある(ステップS32においてYES)の場合には、映像制御回路70は、投射によって映像が拡大される割合が、視聴者の入力操作によって更新された調整パラメータに一致するように、ズームモータ34(図3)を駆動し(ステップS33)、投射レンズ系30の調整を行なう(ステップS34)。以上のようにして、プロジェクタ1ではズーム調整が行なわれる。
【0077】
(制御フロー)
以上に説明した映像制御回路70による投射映像の調整のための制御構造は、図9の処理フローにまとめることができる。
【0078】
図9は、本実施の形態に従う映像制御回路70の制御構造を説明するフローチャートである。なお、図9に示すフローチャートは、映像制御回路70において予め格納したプログラムを実行することで実現できる。
【0079】
図9を参照して、まず、投射レンズユニットが装着されたか否かが判断される(ステップS01)。このステップS01の判断は、たとえば投射レンズユニットの電圧入力端子39(図2)と装置本体の電圧出力端子との電気的な接続を検出することによって行なわれる。
【0080】
投射レンズユニット3が装着されたと判断されると(ステップS01においてYES)、映像制御回路70は、投射レンズユニット3内部の記憶部40との間で通信を行なうことにより(図5参照)、投射レンズユニット3のIDを検出する。このIDは、上述したように、投射レンズユニット3の駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を、番号や記号等で特定した識別子である。映像制御回路70は、検出したIDに基づいて投射レンズユニット3が備えている映像調整機能を識別する(ステップS02)。
【0081】
次に、投射される映像の調整処理を実行するために、映像制御回路70は、視聴者からの映像調整要求が有るか否かを判断する(ステップS03)。このステップS03の判断は、映像調整ダイヤル80(図3)またはリモコンへの入力内容に応じた調整パラメータの入力の有無に基づいて行なわれる。
【0082】
映像調整要求が有ると判断されると(ステップS03においてYES)、映像制御回路70は、ステップS02で識別した投射レンズユニット固有の映像調整機能をOSD表示させる(ステップS04)。このOSD表示では、映像制御回路70は、図6および図7で説明したように、投射映像の調整処理を実行するためのGUI画像に対して識別した映像調整機能を反映させるための処理を行なう。
【0083】
そして、映像制御回路70は、更新後の調整パラメータに従ってレンズシフトモータ32、ズームモータ34、フォーカスモータ36をそれぞれ駆動することにより、投射レンズ系30の調整を行なう(ステップS05)。具体的には、映像制御回路70は、図8の処理を行なうことにより、投射レンズユニット3に固有の映像調整機能を用いて投射映像の調整を行なう。
【0084】
以上に述べたように、本実施の形態に従うプロジェクタにおいては、投射レンズユニットに、自身が備える映像調整機能に関する情報を識別するためのIDを持たせることにより、視聴者に対して、交換後の投射レンズユニットに固有の映像調整機能に対応したユーザインターフェイスを提供することができる。その結果、視聴者は、投射レンズユニットに固有の映像調整機能を適正に用いて投射映像の調整を行なうことが可能となる。
【0085】
なお、本実施の形態では、プロジェクタとして液晶プロジェクタを採用したが、これに限定されるものではない。たとえば、DLP(Digital Light Processing)(登録商標)方式のプロジェクタ等の他の方式のプロジェクタに本発明の技術を採用してもよい。
【0086】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0087】
1 プロジェクタ、2 筐体、3 投射レンズユニット、5 排気口、10 光源、20 液晶ライトバルブ、30 投射レンズ系、32 レンズシフトモータ、34 ズームモータ、35 駆動系、36 フォーカスモータ、38 基板、39 電圧入力端子、40 記憶部、50 映像入力端子、60 映像信号処理回路、62 映像処理部、64 OSD生成部、66 合成部、70 映像制御回路、72,74,76 通信ライン、80 映像調整ダイヤル、100 スクリーン、110 GUI画像。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投射レンズユニットと、
前記投射レンズユニットが着脱可能な状態で装着される装置本体とを備え、
前記投射レンズユニットは、
投射光を投射面上に結合させるための投射レンズ系と、
前記投射レンズ系の所定の箇所を駆動することによって、投射される映像を調整可能に構成された駆動系と、
前記駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部とを含み、
前記装置本体は、
前記投射レンズユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記投射レンズユニットとの間で前記駆動系に固有の映像調整機能に関する情報の通信を可能とする通信手段と、
前記駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を前記投射面上に表示するための表示手段とを含む、投射型映像表示装置。
【請求項2】
前記装置本体は、視聴者からの投射される映像を調整するための操作を受け付ける入力操作手段をさらに含み、
前記表示手段は、前記駆動系に固有の映像調整機能に対応する調整パラメータの入力を促すためのユーザインターフェイスを前記投射面上に表示させる、請求項1に記載の投射型映像表示装置。
【請求項3】
前記記憶部は、さらに、前記投射レンズユニットが純正品であることを示す情報を記憶するように構成され、
前記表示手段は、前記投射レンズユニットが純正品であるか否かに関する情報を前記投射面上に表示させる、請求項1または請求項2に記載の投射型映像表示装置。
【請求項4】
着脱可能な状態で投射型映像表示装置の装置本体に装着される投射レンズユニットであって、
投射光を投射面上に結像させるための投射レンズ系と、
前記投射レンズ系の所定の箇所を駆動することによって、投射映像を調整可能に構成された駆動系と、
前記駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部とを備え、
前記記憶部は、前記投射レンズユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記装置本体との間で前記駆動系に固有の映像調整機能に関する情報の通信を可能に構成される、投射レンズユニット。
【請求項5】
装置本体に対して投射レンズユニットが着脱自在に構成された投射型映像表示装置であって、
前記投射レンズユニットは、
投射光を投射面上に結像させるための投射レンズ系と、
前記投射レンズ系の所定の箇所を駆動することによって、投射映像を調整可能に構成された駆動系と、
前記駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を記憶するための記憶部とを含み、
前記投射レンズユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記投射レンズユニットとの間で前記駆動系に固有の映像調整機能に関する情報の通信を可能とする通信手段と、
前記駆動系に固有の映像調整機能に関する情報を前記被投射面上に表示するための表示手段とを備える、投射型映像表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−10114(P2011−10114A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−152635(P2009−152635)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】