説明

投射型表示装置

【課題】投射型表示装置に関し、光漏れや騒音が少なく、且つ内部の発熱部材を適切に冷却することができるようにすることを目的とする。
【解決手段】ハウジング12と、ライトバルブ20と、ライトバルブで形成された画像光を拡大投射するための投射レンズ36と、ハウジング内に配置された少なくとも1つの発熱部材14、38、40と、ライトバルブに冷却空気が当たるようにハウジングの内部に冷却空気を取り入れるための少なくとも1つの第1のファン42と、少なくとも1つの発熱部材に直接に冷却空気が当たるようにハウジング内に配置された少なくとも1つの第2のファン43、44、45と、ハウジングから外部へ冷却空気を排気するための第3のファン46とを備えた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はライトバルブを用いた投射型表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
投射型表示装置は、光源と、液晶パネル等のライトバルブと、投射レンズとを含み、ライトバルブで形成された画像光を投射レンズでスクリーンに投射して、拡大された画像をスクリーンに形成する。カラー表示の投射型表示装置は、光源の光を赤、緑、青の色光に分離する色分離手段と、分離された色光をそれぞれに変調する複数のライトバルブと、複数のライトバルブで形成された画像光を1つの合成光に合成する色合成手段と、合成光を投射する投射レンズとを備える。
【0003】
投射型表示装置はハウジングを有し、上記した全ての部材はハウジング内に配置される。ハウジングは投射レンズから投射される光以外の光を外に漏らさないように遮光している。光源やライトバルブ等は発熱する。この熱がハウジング内にこもって内部温度が上昇すると、部品の作用が損なわれるので、1つの吸気ファン及び1つの排気ファンがハウジングに設けられ、冷却空気がハウジング内を流れるようにしている。
【0004】
ハウジング内を流れる冷却空気は、主として光の吸収による発熱の多いライトバルブや偏光子を冷却し、さらに他の発熱体である電源、光源、光源用安定器を冷却するようになっている。しかし、投射型表示装置はより小型化が進み、ハウジング内に配置される部材の密度が高くなり、また画像の鮮明さが必要とされるため光束及び光密度が増大したため、ハウジング内の発熱量が増え増大する傾向にある。このため、1つの吸気ファン及び1つの排気ファンだけで全ての発熱体に冷却空気風を効率よく回すことが難しくなってきた。そのために、複数の容量の大きな吸気ファンを、ライトバルブや光源等の全ての発熱体の近くにそれぞれ配置して、各発熱体に直接に外部の空気を供給することが必要になった。
【0005】
また、色分離手段及び色合成手段はダイクロイックミラー及び全反射ミラーで構成されている。ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの各々は、保持部材によって固定構造に保持されている。例えば、ミラーを支持するために矩形状の開口部を有する支持板が使用される。ミラーの大きさは矩形状の開口部よりも大きく、ミラーは矩形状の開口部を覆って支持板の一面に配置される。支持板はミラーの対向する2辺を保持する2つの保持部材を含み、各保持部材はミラーの各辺に沿って長く延びる止め具である。支持板は光の光路と平行な方向に延びる一対のベースに取り付けられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の容量の大きな吸気ファンを、ライトバルブや光源等の全ての発熱体の近くにそれぞれ配置して、各発熱体に直接に外部の空気を供給する構成においては、吸気ファンがハウジングの複数の位置に配置され、ハウジングの複数の位置に吸気口を設けなければならず、ハウジングからの光漏れの問題が発生する。また、複数の吸気ファンがそれぞれ騒音源となり、装置としての騒音が大きくなる問題がある。
【0007】
また、ランプとリフレクタとからなる光源を冷却する場合、冷却空気をリフレクタの前側に導いてランプを直接に冷却するのがよい。しかし、リフレクタの後側にはケーブル等があり、ケーブル等が過熱されると好ましくないことが分かった。また、光源は交換可能にハウジングに配置されているのが好ましく、光源用の冷却装置は交換可能な光源に対応できることが望ましい。
【0008】
また、色分離手段及び色合成手段はダイクロイックミラー及び全反射ミラーの保持部材について、長く延びる保持部材は支持板との間にミラーを挟み込んでミラーを保持する。そこで、平坦であるべき支持板や保持部材がひずんでいると、ミラーに歪みが生じるという問題がある。つまり、非平行な2つの直線は1つの平面を形成することができず、ミラーに歪みが生じる。ミラーに歪みが生じると、ミラーで反射する光の反射方向が歪み、光学系の特性が変動するという問題があった。また、ミラーが投射レンズとスクリーンとの間に配置される場合にも同様な問題が生じる。そのため、従来は、ミラーの厚さを増やし、支持板の強度をより大きくし且つ精度を挙げて、ミラーに歪みが生じるのを防止していたが、この方法では、ミラー及び支持部材の重量が増加し、ミラーのコストが上昇する。
【0009】
本発明の目的は、光漏れや騒音が少なく、且つ内部の発熱部材を適切に冷却することができる投射型表示装置を提供することである。
本発明の目的は、光源を適切に冷却することができる投射型表示装置を提供することである。
本発明の目的は、適切に保持されたミラーを含む投射型表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による投射型表示装置は、ハウジングと、該ハウジング内に配置されて、画像光を形成するための少なくとも1つのライトバルブと、該ハウジング内に配置されて、該少なくとも1つのライトバルブで形成された画像光を拡大投射するための投射レンズと、該ハウジング内に配置された少なくとも1つの発熱部材と、該少なくとも1つのライトバルブに冷却空気が当たるように該ハウジングの内部に冷却空気を取り入れるための少なくとも1つの第1のファンと、該少なくとも1つの発熱部材に直接に冷却空気が当たるように該ハウジング内に配置された少なくとも1つの第2のファンと、該ハウジングから外部へ冷却空気を排気するための少なくとも1つの第3のファンと、を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
より詳細には、液晶パネル等のライトバルブ及びライトバルブを挟む偏光子は光を吸収して発熱する。RGBそれぞれの色のライトバルブで発生する発熱やライトバルブの配置環境が異なる。そこでRGBそれぞれの色のライトバルブ毎に吸気ファンを設け、個別に冷却する。この3つのファンは空気抵抗に強いシロッコファンとし、装置の吸気ファンとして、装置底部に配置する。ハウジングは底部に吸気口を有する。吸気口をハウジングの底部にまとめることにより、装置外部への光漏れや音漏れがなくなる。
【0012】
他の発熱部材である光源や、電源や、光源用安定器にそれぞれ個別のファンを設けて、これらの部材毎に冷却に必要な風量を調節する。そして、上記吸気ファンでハウジング内に吸気され、ライトバルブを冷却した冷却空気の一部を該他の発熱部材の冷却用ファンに吸気させ、該他の発熱部材を冷却し、排気ファンで装置外に放出される。ライトバルブを冷却した冷却空気の残りは適当な通路を辿って排気ファンで装置外に放出される。光源や、電源や、安定器は排気ファンの近くに冷却空気の出口としてダクト等を含み、特に熱をもった冷却空気を装置内に再び循環させることなく排気させる。
【0013】
このように、装置内の冷却空気の通り道を整えることにより、装置内の発熱部材に効率よく冷却空気が行き渡り、また装置内に冷却空気が淀んだり、装置内で循環したりすることなく、効率的に発熱部材の冷却が行える。このように効率的に発熱部材の冷却を行うことにより、不必要にファンの回転数を増して風速を増やすことがなくなり、ファンの騒音を最小に抑えられ、吸気ファン以外のファンは騒音を直接外に出すことがないので、装置単体の騒音を最小に抑えられる。
【0014】
好ましくは、上記構成とともに、下記の構成を含む。
該少なくとも1つの発熱部材は光源を含み、該少なくとも1つのライトバルブはカラー表示を行うために複数のライトバルブからなり、該光源の出射光を複数の色光に分離する色分離手段と、複数のライトバルブの出射光を1つの合成光に合成する色合成手段とをさらに含む。
【0015】
該少なくとも1つの発熱部材が前記光源と、電源と、光源用安定器である。
色分離手段が2つのダイクロイックミラーと、2つの全反射ミラーで構成され、色合成手段が2つのダイクロイック特性を有するプリズムと、1つの全反射面を有するプリズムで構成される。
該少なくとも1つの第1のファンの冷却空気の吹き出し口から該少なくとも1つのライトバルブの近くまで延びるダクトが設けられ、該少なくとも1つの第2のファンの冷却空気の吹き出し口から該少なくとも1つの発熱部材の近くまで延びるダクトが設けられている。
【0016】
該少なくとも1つの第1のファンは複数のライトバルブに対応する複数のファンからなる。該複数のファンが複数のライトバルブよりも低い該ハウジングの部分に設置されており、各ライトバルブに対して下から上方へ冷却空気を流す。該ハウジングの底部に外気を吸気する吸気口があり、該吸気口の開口面積は該複数のライトバルブを冷却するための複数のファンの吸気口の開口面積より大きい。
【0017】
該少なくとも1つの第2のファンは光源冷却用のファンと、電源冷却用のファンと、光源用安定器冷却用のファンとからなり、該少なくとも1つの第1のファンによって該ハウジングの内部に吸気された冷却空気の一部が該複数のライトバルブを冷却した後で該少なくとも1つの第3のファンによって該ハウジングの外部に排気され、該少なくとも1つの第1のファンによって該ハウジングの内部に吸気された冷却空気の他の一部が該複数のライトバルブを冷却した後で該少なくとも1つの第2のファンによって光源、電源、及び光源用安定器を冷却した後で該少なくとも1つの第3のファンによって該ハウジングの外部に排気される。
【0018】
該光源冷却用のファンは該光源の該少なくとも1つの第3のファンとは反対側に配置され、該電源冷却用のファンは該電源の該少なくとも1つの第3のファンとは反対側に配置され、該光源用安定器冷却用のファンは該光源用安定器の該少なくとも1つの第3のファンとは反対側に配置される。
該光源、該電源、及び該光源用安定器の少なくとも1つは冷却空気の出口にダクトを有する。
【0019】
該少なくとも1つの第2のファンの風量は該少なくとも1つの第1のファンの風量よりも小さい。
該少なくとも1つの第3のファン排気量が、該少なくとも1つの第1のファンの外気吸気量とほぼ同じかそれ以上である。
さらに、本発明の他の特徴による投射型表示装置は、ランプと、前側と後側とを有し該ランプが該前側に配置されたリフレクタとを有する光源と、該光源の光を受けて、画像光を形成するための少なくとも1つのライトバルブと、該少なくとも1つのライトバルブで形成された画像光を拡大投射するための投射レンズと、光源冷却装置とを備え、該光源冷却装置は、該ランプ及びリフレクタを収めたランプハウスと、冷却ファンと、該冷却ファンから該ランプハウスへ冷却空気を導くダクトとからなり、該ダクトは該冷却ファンから空気を取り入れるための空気入り口と第1の空気吹き出し口を有し、該ランプハウスは該ダクトの第1の空気吹き出し口から冷却空気を取り入れるための第1の空気取り入れ口と冷却空気をランプハウス外へ排気するための排気口とを有し、該ランプハウスの第1の空気取り入れ口は、該リフレクタの該後側に冷却空気を吹き出すように構成されていることを特徴とする。
【0020】
この構成においては、リフレクタの後側に冷却空気を吹き出すようにしたので、リフレクタの後側にはあるケーブル等が過熱されることがなくなり、装置の安定な作動が保証される。この構成は、リフレクタの前側に冷却空気を吹き出すようにした構成と合わせて採用するのが好ましい。また、ランプハウスはダクトに対して移動可能に配置されていると、光源用の冷却装置は交換可能な光源に対応できる。
【0021】
好ましくは、上記構成とともに、下記の構成を含む。
該ダクトの第1の空気吹き出し口から該ランプハウスの第1の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ダクトの第1の空気吹き出し口に設けられている。
該ダクトの第1の空気吹き出し口から該ランプハウスの第1の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの第1の空気取り入れ口に設けられている。
【0022】
該ダクトは第2の空気吹き出し口を有し、該ランプハウスは該ダクトの該第2の空気吹き出し口から冷却空気を取り入れて該リフレクタの前側に冷却空気を吹き出すための第2の空気取り入れ口を含む。
該ダクトの第2の空気吹き出し口から該ランプハウスの第2の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ダクトの第2の空気吹き出し口に設けられている。
【0023】
該ダクトの第2の空気吹き出し口から該ランプハウスの第2の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの第2の空気取り入れ口に設けられている。
該ダクトの第1の空気吹き出し口から該ランプハウスの第1の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ダクトの第1の空気吹き出し口に設けられ、該ダクトの第1の空気吹き出し口から該ランプハウスの第1の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの第1の空気取り入れ口に設けられ、該ダクトの第2の空気吹き出し口から該ランプハウスの第2の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ダクトの第2の空気吹き出し口に設けられ、該ダクトの第2の空気吹き出し口から該ランプハウスの第2の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの第2の空気取り入れ口に設けられている。
【0024】
該ランプハウスの第1及び第2の空気取り入れ口は、ランプ設置状態で該ランプハウスの上部壁に設けられる。
該ランプハウスの第1及び第2の空気取り入れ口は、ランプ設置状態で該ランプハウスの側壁に設けられる。
該リフレクタの外周部の一部がカットされており、該ランプハウスの第2の空気取り入れ口は、該リフレクタの外周部のカット部の近傍に配置される。
【0025】
該リフレクタの外周部の一部がカットされており、該ランプハウスの排気口は、該リフレクタの外周部のカット部の近傍に配置される。
該ランプハウスは該ダクトに対して移動可能に配置されている。
該少なくとも1つのライトバルブ及び該光源を収めたハウジングと、該ハウジングに冷却空気を取り入れるための吸気ファンと、該ハウジングから冷却空気を排気するための排気ファンとをさらに備え、該光源を冷却するための冷却ファンは該吸気ファンから該排気ファンへ向かって該ハウジング内を流れる冷却空気を取り入れる。
【0026】
さらに、本発明の他の特徴による投射型表示装置は、ランプと、前側と後側とを有し該ランプが該前側に配置されたリフレクタとを有する光源と、該光源の光を受けて、画像光を形成するための少なくとも1つのライトバルブと、該少なくとも1つのライトバルブで形成された画像光を拡大投射するための投射レンズと、光源冷却装置とを備え、該光源冷却装置は、該ランプ及びリフレクタを収めたランプハウスと、冷却ファンと、該冷却ファンから該ランプハウスへ冷却空気を導くダクトとからなり、該ダクトは該冷却ファンからの空気入り口と空気吹き出し口を有し、該ランプハウスは該ダクトの空気吹き出し口から冷却空気を取り入れるための空気取り入れ口と冷却空気をランプハウス外へ排気するための排気口とを有し、該ランプハウスの空気取り入れ口は、該リフレクタの該前側に冷却空気を吹き出すように構成され、該ダクトの空気吹き出し口から該ランプハウスの空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの空気取り入れ口に設けられていることを特徴とする。
【0027】
この構成においては、リフレクタの前側に冷却空気を吹き出すようにしたので、リフレクタの前側にはあるランプを有効に冷却することができる。ランプハウスはダクトに対して移動可能に配置されていて、光源用の冷却装置は交換可能な光源に対応できる。そこで、ランプハウスがダクトに直接に接続されていず、ランプハウスの空気取り入れ口はダクトの空気吹き出し口に対して間隔をあけて冷却空気を取り入れるようになっている。流れ制御部材が、ランプハウスの空気取り入れ口に設けられているので、ダクトの空気吹き出し口から吹き出された冷却空気が不特定の方向に飛散することなくランプハウスの空気取り入れ口に取り込まれるようになっている。
【0028】
好ましくは、上記構成とともに、下記の構成を含む。
該ランプハウスの空気取り入れ口は、ランプ設置状態で該ランプハウスの上部壁に設けられる。
該ランプハウスの第1及び第2の空気取り入れ口は、ランプ設置状態で該ランプハウスの側壁に設けられる。
【0029】
該リフレクタの外周部の一部がカットされており、該ランプハウスの空気取り入れ口は、該リフレクタの外周部のカット部の近傍に配置される。
該リフレクタの外周部の一部がカットされており、該ランプハウスの排気口は、該リフレクタの外周部のカット部の近傍に配置される。
該ランプハウスは該ダクトに対して移動可能に配置されている。
【0030】
該少なくとも1つのライトバルブ及び該光源を収めたハウジングと、該ハウジングに冷却空気を取り入れるための吸気ファンと、該ハウジングから冷却空気を排気するための排気ファンとをさらに備え、該光源を冷却するための冷却ファンは該吸気ファンから該排気ファンへ向かって該ハウジング内を流れる冷却空気を取り入れる。
【0031】
ランプがチップ部を有するメタルハライドランプであり、該ランプのチップ部が該ランプハウスの空気取り入れ口から吹き出された冷却空気が該ランプに当たる側とは反対側に位置するように構成されている。
さらに、本発明の他の特徴による投射型表示装置は、光源と、光源の出射光を複数の色光に分離する色分離手段と、分離された色光を受けて画像光を形成するための複数のライトバルブと、該複数のライトバルブの出射光を1つの合成光に合成する色合成手段と、合成光を拡大投射する投射レンズとからなり、該色分離手段及び該色合成手段はダイクロイックミラー及び全反射ミラーを含み、該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーは3つの保持部材によって固定構造に保持され、各保持部材は、該ミラーの一方の面の一点及び反対側の面の対応する一点を実質的に点接触で挟み込むようにしたことを特徴とする。
【0032】
この構成においては、ダイクロイックミラーや全反射ミラー等のミラーが、3つの保持部材によって実質的に点接触で挟み込むように保持されるので、ミラーに歪みが生じるのが防止される。3つの位置は1つの平面に含まれることができ、しかも各位置においてミラーは実質的に点接触で保持されるので、薄いミラーであっも歪みが生じることなく保持されることができる。この結果、歪みのない画像を得ることができる。
【0033】
好ましくは、上記構成とともに、下記の構成を含む。
該固定構造は開口部を有する支持部材を含む。
該保持部材はそれぞれに突起を有する一対のアームを有し、該一対のアームの突起は互いに対向し、該突起により該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーを挟み込む。
【0034】
該一対のアームは該突起とは反対側の端部において固定部材により互いに固定される。
前記アームはばね材で形成され、2つの突起の間隔をミラーの厚さよりも小さくした。
該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーは矩形状の形状を有し、2つの保持部材は該ミラーの一辺に配置され、1つの保持部材は該ミラーの反対側の一辺に配置される。
【0035】
該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーを保持する3つの保持部材のうち、2つの保持部材はミラーの重量を受けるようにミラーの下側に配置され、1つの保持部材はミラーの上側に配置される。
該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーは矩形状の形状を有し、2つの保持部材は該ミラーの一辺に配置され、1つの保持部材は該ミラーの反対側の一辺に配置され、さらにミラー移動防止機構が該ミラーの他の一辺に関連して配置される。
【0036】
該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーは矩形状の形状を有し、2つの保持部材は該ミラーの一辺に配置され、1つの保持部材は該ミラーの反対側の一辺に配置され、さらに接着剤が該ミラーの他の一辺に関連して配置される。
さらに、本発明の他の特徴による投射型表示装置は、光源と、画像光を形成するための少なくとも1つのライトバルブと、該少なくとも1つのライトバルブで形成された画像光を拡大投射するための投射レンズと、拡大投射像を可視化するスクリーンと、該投射レンズとスクリーンとの間に配置されたミラーとを備え、該ミラーは3つの保持部材によって固定構造に保持され、各保持部材は、該ミラーの一方の面の一点及び反対側の面の対応する一点を実質的に点接触で挟み込むようにしたことを特徴とする。
【0037】
この構成においても、ミラーは歪みが生じることなく保持されることができ、この結果、歪みのない画像を得ることができる。
好ましくは、上記構成とともに、下記の構成を含む。
さらに、本発明の他の特徴による投射型表示装置は、偏光子と、該偏光子を通った偏光を受けるライトバルブとを備え、該偏光子は、透明な結晶基板と、フィルム状偏光生成部材とを含むことを特徴とする。
【0038】
従来の液晶パネル等のライトバルブでは、偏光子は、フィルム状偏光子をガラス基板に貼り付けてなるものであった。投射型表示装置のように偏光子へ大光量を照射する場合、偏光生成工程(フィルム状偏光子により必要な偏光を透過し、それ以外を吸収す工程)において、光吸収による熱で偏光子が劣化することがあり、これを防止するため、大きな冷却能力を必要としていた。このフィルム状偏光生成部材を透明な結晶基板に貼り付けることにより、熱により劣化しやすい偏光子の冷却を容易にすることができる。
【0039】
好ましくは、上記構成とともに、下記の構成を含む。
前記透明な結晶基板が、サファイア及びダイアモンドの一つからなる。
前記透明な結晶基板内にある屈折率楕円体の長軸、短軸の方向とフィルム状偏光生成部材の偏光軸が一致している。
【発明の効果】
【0040】
以上説明したように、本発明によれば、高密度で光学部材及び電気部材を配置した投射型表示装置において、吸気ファンにより装置底面から外気を取り入れ、光の吸収による発熱の多いライトバルブや偏光子を外部から取り入れた冷却空気で冷却し、さらに装置内各部に冷却空気を回し、冷却の強化が必要な発熱部材においては、専用のファンで冷却空気を引き込む。このようにして、強制的に装置内で冷却空気の流れを作ることにより、冷却空気が装置内で対流することなく、ある道筋で吸気から排気へきスムーズに流れるので、装置内で発生した熱が効率的に外部へ排出され、従って各部材を効率よく冷却でき、装置の信頼性が向上する。また、必要なだけファンを回転させるので、1つ1つのファンの回転の負荷が最小となり、ファンの騒音を最小にすることができ、高密度で小型の、騒音の小さい、信頼性のある装置を実現できる。
【0041】
また、簡単な構造で投射型表示装置内のミラー類を歪みなく固定できるため、投射像の表示品質低下を防止し、それによって高性能な投射型表示装置を得ることができる。
また、ミラーや偏光子の効率的に冷却することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
図1は本発明の第1実施例による投射型表示装置を示す図である。投射型表示装置10はハウジング12を有し、以下に説明する部材はハウジング12内に配置されている。
投射型表示装置10は、光源14と、偏光変換装置18と、3つのライトバルブ20R、20G、20Bと、色分離手段24と、色合成手段30と、投射レンズ36とを有する。さらに、投射型表示装置10は、電源38と、光源用安定器40とを有する。
【0043】
光源14は、メタルハライドランプ等のランプ15と、放物線リフレクタ16とからなる。光源14はランプハウス17に収められている。
偏光変換装置18は光源14の発生する白色光を所定の直線偏光に変換するものである。偏光変換装置16は互いに直交する2つの直線偏光のうちの一方をそのまま通過させ、且つ他の直線偏光の偏光面を90度回転させて最初の直線偏光と同じ偏光面にして通過させるものである。これによって、光の利用効率を高めることができる。偏光変換装置18は省略することもできる。
【0044】
ライトバルブ20R、20G、20Bは赤、緑、及び青色の画像を形成するための例えば液晶パネルからなる。偏光子21、22が各ライトバルブの両側に配置され、コンデンサーレンズ23が各ライトバルブの光入射側に位置する。
色分離手段24は、2つのダイクロイックミラー25、26と2つの全反射ミラー27、28とからなる。ダイクロイックミラー25は例えば白色光のうちの赤及び緑色の光を反射させ、青色の光を透過させる。ダイクロイックミラー26は例えば緑色の光を反射させ、赤色の光を透過させる。従って、光源14からの光は色分離手段24で赤、緑、及び青の色光に分離され、それぞれの色光がライトバルブ20R、20G、20Bに入射する。
【0045】
色合成手段30は、ダイクロイック膜31を2つの三角形プリズムで挟んでなる2つの透明な立方体ブロック32、33と、全反射膜34を備える三角形プリズムからなる1つの透明な立方体ブロック35とからなる。ブロック32のダイクロイック膜31は青色のライトバルブ20B及び緑色のライトバルブ20Gからの画像光を合成し、ブロック33のダイクロイック膜31はこれらの青色及び緑色の画像光と赤色のライトバルブ20Rからの画像光を合成し、最終的に1つの合成光とし、投射レンズ36が合成光を図示しないスクリーンに拡大投射する。
【0046】
ダイクロイック膜31を有する透明ブロック32の代わりに、図8(A)に示されるように、ダイクロイック膜31を透明な支持板32Pに貼りつけてなるダイクロイックミラー32Mを使用することもできる。もう1つの透明ブロック33についても同様である。また、全反射膜34を有する透明ブロック35の代わりに、図8(A)に示されるように、全反射膜34をを透明な支持板35Pに貼りつけてなる全反射ミラー35Mを使用することもできる。
【0047】
図2は吸気ファンを示すために図1の一部の部材を省略してハウジング12の一部を示す平面図である。図2においては、ライトバルブ20R、20G、20Bが示され、偏光子21、22及びコンデンサーレンズ23が省略されている。図2において、3つの吸気ファン42R、42G、42Bがハウジング12の底部に配置され、冷却空気がハウジング12の底部から上方向に向かって吸気されるようになっている。
【0048】
各吸気ファン42R、42G、42Bは図3に示されるようなシロッコファンによって構成される。シロッコファンは概略かたつむり状の形状をしており、吸気口42iと吐出口42jとを有する。ダクト42kが吐出口42jに取り付けられ、ダクト42kは空気吹き出し口42mを有する。
図2には、各吸気ファン42R、42G、42Bのダクト42kの空気吹き出し口42mが示されている。ライトバルブ20R、20G、20Bは対応する吸気ファン42R、42G、42Bのダクト42kの空気吹き出し口42mの直上に位置するように配置されている。より詳細には、吸気ファン42Rに接続されたダクト42kの空気吹き出し口42mはライトバルブ20Rの下方に配置され、吸気ファン42Gに接続されたダクト42kの空気吹き出し口42mはライトバルブ20Gの下方に配置され、吸気ファン42Bに接続されたダクト42kの空気吹き出し口42mはライトバルブ20Bの下方に配置されている。冷却空気がそれぞれの空気吹き出し口42mからライトバルブ20R、20G、20B及びその入射側の偏光子21に向かって吹き出される。よって、ライトバルブ20R、20G、20B及びその入射側の偏光子21は外部から取り入れたばかりの冷却空気によって冷却される。
【0049】
図4は図1の装置のハウジング12の底面図である。図5は図4の装置のハウジング12の底部の部分の断面図である。図4及び図5において、ハウジング12の底部外壁12oは開口部12pを有し、格子48、フィルタ49、及び金網50がこの開口部12pに外側から順に配置されている。ハウジング12の底部外壁12oの開口部12p内において、ハウジング12の底部内壁12qは3つの開口部12rを有し、吸気ファン42R、42G、42Bはこれらの開口部12pから空気を取り入れるようにハウジング12の底部内壁12qに取り付けられる。吸気ファン42R(42G、42B)に接続されたダクト42kの空気吹き出し口42mは上方に向かって開口している。従って、上記したように、冷却空気がそれぞれの空気吹き出し口42mからライトバルブ20R、20G、20B及びその入射側の偏光子21に向かって吹き出される。
【0050】
図1において、さらに、ファン43、44、45がハウジング12内に配置される。ファン43は光源14に直接に冷却空気が当たるように配置され、ファン44は電源38に直接に冷却空気が当たるように配置され、ファン45は光源用安定器28に直接に冷却空気が当たるように配置される。
排気ファン46がハウジング12の側部に配置される。基本的に、吸気ファン42R、42G、42Bはハウジング12の一端部に配置され、排気ファン46はハウジング12の他端部に配置され、冷却空気がハウジング12の一端部から他端部へ流れるようになっている。吸気ファン42R、42G、42Bによってハウジング12の内部へ吸入された冷却空気は、それぞれのライトバルブ20及び偏光子21を冷却した後、一部はファン43、44、45によって吸気されて光源14、電源38、及び光源用安定器40を冷却した後、排気ファン46によってハウジング12の外部へ排出される。それぞれのライトバルブ20及び偏光子21を冷却した空気の残りは直接に排気ファン46によってハウジング12の外部へ排出される。
【0051】
ファン43は光源14の排気ファン46とは反対側に配置され、ファン44は電源38の排気ファン46とは反対側に配置され、ファン45は光源用安定器40の排気ファン46とは反対側に配置される。光源14、電源38、及び光源用安定器40は、排気ファン46を中心として放射状に配置され、光源14、電源38、及び光源用安定器40と排気ファン46との間に冷却空気の流れを妨げる部材が配置されていない。従って、光源14、電源38、及び光源用安定器40を冷却して高温となった冷却空気はハウジング12内で対流することなく排気ファン46によってハウジング12の外部へ排出される。
【0052】
電源38は図6に示されるように筒状のケース38aを含み、ファン44はそのケース38aの一端部に配置され、ケース38aの他端部には排気口38bがある。排気口38bは排気ファン46を向いている。冷却空気がケース38a内を流れるので電源38は効率よく冷却される。光源用安定器40は図7に示されるように筒状のケース40aを含み、ファン45はそのケース40aの一端部に配置され、ケース40aの他端部には排気口40bがある。排気口40bは排気ファン46を向いている。冷却空気がケース40a内を流れるので光源用安定器40は効率よく冷却される。さらに、光源14はランプハウス17に収められ、冷却空気がランプハウス17内を流れるので、光源14は効率よく冷却される。ランプハウス17は排気口60を有し、排気口60は排気ファン46に向いている。
【0053】
以上の構成において、外気が吸気ファン42R、42G、42Bによって強制的にハウジング12内に下から上に吹き上げられ、光の吸収によって熱をもつライトバルブ20R、20G、20B及び偏光子21を冷却する。吸気ファン42R、42G、42Bは、空気抵抗に比較的に左右されにくいシロッコファンで構成され、装置底部からでも確実に冷却に必要な風量をとれるようにしてある。また、開口部12p:12rが装置底部にあるので、投射画像の観察者に吸気ファン42R、42G、42Bの騒音が届きにくく、装置の音がうるさいと感じないようにできる。また、ファン43、44、45がハウジング12内に配置されるので、装置の音がうるさいと感じないようにできる。
【0054】
光源14、電源38、安定器40はそれぞれに専用のファン43、44、45を設けてあり、各ファン43、44、45は光源14、電源38、安定器40の個別の発熱量や形、装置内の配置に合わせて、必要な冷却風量をとることができるように設計及び調整ができ、熱的信頼性が向上する。
装置内の全ての空気を排気するために、装置側面に排気ファン46が1つ設けてある。このファン46は大容量のファンを用いており、装置内の空気を全て排気できる。また、排気ファン46は装置の側面に取り付けてあるため、装置より後にいる観察者には騒音は届きにくい。
【0055】
これらのファンのうち、吸気ファン42R、42G、42Bは全て同じもので、97mm角のシロッコファンで構成される。光源14のファン43は75mm角のシロッコファンで構成され、電源38と安定器40のファン44、45は50mm角の軸流ファンで構成される。排気ファン46は120mm角の軸流ファンである。
【0056】
装置の吸気用開口12pは20×20cm2 程度の大きさで、3個の吸気ファン42R、42G、42Bの吸気口42iの合計はこれより小さい。これはフィルタ49にも関係し、吸気用開口12pの開口面積を大きくとって吸気用開口12pでの空気抵抗を少なくし、装置内に冷却風量をスムーズに供給するためと、吸気用開口12pを入る冷却空気の風速を下げて風きり音等の騒音を生じさせないためである。
【0057】
フィルタ49は吸気用開口12pから装置内にゴミが入るのを防ぐ。このフィルタ(例えば、ブリジストン社のエバーライトHR50、5mm厚)49は5μm以上のゴミを80%以上除去でき、光学系の光路内に大きなゴミが入って投射像に映って表示品質を落としたり、光量を落として表示品質を落とすことを防止する。
【0058】
フィルタ49と吸気ファン42R、42G、42Bの間隔は10mm離れており、フィルタ49の吸気ファン42R、42G、42Bの抵抗を少なくして、ファン送風量をカタログ値(抵抗0のとき)の95%以上とできるので、ファンの騒音を抑えられる。
冷却空気は吸気用開口12pから導入され、フィルタ49を通り、3つのシロッコファンからなる吸気ファン42R、42G、42Bにより各ライトバルブ20R、20G、20B及び偏光子21を冷却する。そして、一部はそのまま排気ファン46へ、一部は光源14、電源38、安定器40のそれぞれのファン43、44、45に吸気され、光源14、電源38、安定器40を冷却し、排気ファン46へ引かれる。光源14、電源38、安定器40から排気される冷却空気の出口は排気ファン46の近くに集めて、温かくなった空気が再び装置内を循環しないで確実に排気されるようになっている。このため、冷却空気量は必要最低量でよく、ファン回転数を増やして無理に空気を移動させることがないので、騒音を最低限に抑えられる。
【0059】
排気口60と排気ファン46との距離が電源38、安定器40に比べて離れている光源14においては、排気側にダクトを設けて排気ファン46との距離を近くしている。排気ファン46との距離を縮めることにより、温度上昇した冷却風を再び装置内に回すことなく、装置を効率よく冷却する。
装置の排気量は吸気量とほぼ同量であり、複数のシロッコファンで吸気した冷却空気を確実に排気することにより、よどみのないスムーズな冷却空気の流れを実現できる。
【0060】
図9及び図10は本発明の第2実施例による光源14の冷却装置をもった投射型表示装置10を説明するための図である。これから説明する光源14の冷却装置は図1の投射型表示装置10の光源14にそのまま適用することができる。しかし、この光源14の冷却装置はその他の構成の投射型表示装置の光源に適用することもできる。
【0061】
光源14は、上記したように、ランプ15と、放物線リフレクタ16と、ランプハウス17とを含む。ランプ15はメタルハライドランプを用いることができる。光源14の冷却装置は、投射型表示装置のハウジング12内に配置されるファン43(図1参照)及びファン43からランプハウス17へ冷却空気を導くダクト54を含む。ファン43は軸流ファン又はシロッコファンを用いる。
【0062】
図9(A)はランプハウス17及びダクト54の正面図、図9(B)はランプハウス17及びダクト54の平面図である。図10はランプハウス17及びダクト54の図9(B)の線X─Xに沿った断面図である。
ランプハウス17は、ランプハウス17がダクト54に対して移動可能なようにダクト54とランプハウス17との間に微小な間隔があけて配置される。従って、光源14を交換するためにランプハウス17をハウジング12に対して移動させることができる。この例では、ファン43はランプハウス17の斜め上方に配置される。ダクト54はランプハウス17の上方に配置され、ファン43からランプハウス17の中心軸線に対して横方向に延び、途中で90度曲がってランプハウス17の中心軸線に平行に延びる。
【0063】
ダクト54は、ファン43から空気を取り入れるための空気入り口55と、第1の空気吹き出し口56と、第2の空気吹き出し口57とを有する。第1の空気吹き出し口56はダクト54の中間部にあり、第2の空気吹き出し口57はダクト54の先端部にある。第1の空気吹き出し口56及び第2の空気吹き出し口57は矩形断面のダクト54の底壁に設けられる。
【0064】
ランプハウス17は、第1の空気取り入れ口58と、第2の空気取り入れ口59と、排気口60とを有する。第1の空気取り入れ口58と第2の空気取り入れ口59はランプハウス17の頂部壁にあり、排気口60はランプハウス17の底部壁にある。ランプハウス17の第1の空気取り入れ口58はダクト54の第1の空気吹き出し口56から冷却空気を取り入れるように第1の空気吹き出し口56と対応した位置に設けられ、第2の空気取り入れ口59はダクト54の第2の空気吹き出し口57から冷却空気を取り入れる第2の空気吹き出し口57と対応した位置に設けられる。冷却空気は、ランプハウス17内を上から下へ向かって流れる。
【0065】
図10に示されるように、ランプハウス17の第1の空気取り入れ口58は、リフレクタ16の後側に冷却空気を吹き込むように設けられる。この場合、冷却空気はランプ15に直接に当たらないので、ランプ15を冷却する効果低いが、リフレクタ16の後側にあるケーブル等(図示せず)を冷却してそれらのケーブル等が過熱されるのを防止し、装置の安定な作動を保証することができる。実際に、光量の増加とともに、リフレクタ16の後側にあるケーブル等を冷却することが望ましくなっている。
【0066】
ランプハウス17の第2の空気取り入れ口59は、リフレクタ16の前側に冷却空気を吹き込み、ランプ15を直接的に冷却するために設けられる。冷却空気をランプ15に対して上から下へ向かって流すことにより、ランプ15を全体的に効率よく冷却することができる。これに対して、冷却空気をランプ15に対して下から上へ向かって流す場合には、ランプ15の上面側はあまり有効に冷却されない。この実施例のように、リフレクタ16の前側及び後側に冷却空気を吹き込むことによって、光源14のよりよい作動が保証されるようになる。
【0067】
ランプハウス17が移動可能なために、ダクト54の第1の空気吹き出し口56とランプハウス17の第1の空気取り入れ口58とは連続してはいないので、一部の冷却空気がダクト54とランプハウス17との間の隙間から漏れる。そこで、フィン61、62が、流れ制御部材として、ダクト54の第1の空気吹き出し口56及びランプハウス17の第1の空気取り入れ口58にそれぞれ設けられ、冷却空気が漏れるのを減少し、ダクト54の第1の空気吹き出し口56からランプハウス17の第1の空気取り入れ口58へ流れる冷却空気ができるだけ多くなるようにしている。同様に、フィン63、64が、流れ制御部材として、ダクト54の第2の空気吹き出し口57及びランプハウス17の第2の空気取り入れ口59にそれぞれ設けられる。ただし、後の実施例で示されるように、必ずしも全てのフィン61、62、63、64を設ける必要はない。
【0068】
各フィン61、62、63、64はダクト54及びランプハウス17から外側へ向かって延び、ランプハウス17をダクト54に対して所定の位置に配置したときにランプハウス17の通路とダクト54の通路との不連続性を補償するようにするのが好ましい。また、各フィン61、62、63、64は冷却空気の流れがダクト54からランプハウス17へ向かうように部分的にダクト54及びランプハウス17の内部へ延びる。
【0069】
ランプ15の上部へ吹き出す風量と向きを調整することで、ランプ15の上部の温度を任意に設定できる。また、シロッコファンからなるファン43とダクト54を用いることで、冷却機構がコンパクトになる。リフレクタ17の後側の冷却の調整は、ダクト54の途中に設けた第1の空気吹き出し口56の大きさとそこに設けるフィン61の大きさ及び角度によって任意に調整できる。
【0070】
図11(A)は光源14の冷却装置の他の例を示す斜視図、図11(B)は図11(A)の光源14の冷却装置の断面図である。この例では、ダクト54の途中に設けた第1の空気吹き出し口56には、ダクト54の内部及びダクト外側へ突出するフィン61がダクトに対して垂直に設けられている。このフィン61により、リフレクタ16の後側へ流れ出る風量及び吹き出す角度を調整できる。この図の場合では、フィン61がダクト54の高さに対して30%程度ダクト内部へ突出し、且つ、フィン61はダクト54の外側にもダクト下側とランプハウス上面との間隔に近い高さだけ突出し、その角度は垂直に立てている。この構造により、ダクト54の第1の空気吹き出し口56から吹き出す風量を増やすことができる。なお、フィン61のダクト54内部への入れ込み量や、ダクト54からの飛び出し量、フィン61の角度は上記条件に限るものではなく、任意に設定可能である。
【0071】
図12は光源14の冷却装置の他の例を示す断面図である。この例では、ダクト54の第2の空気吹き出し口57に配置されるフィン63は、ダクト54から吹き出される冷却空気が矢印で示されるようにランプ15の発光管付近に当たるように、角度や大きさを決めている。このフィン63により、ダクト54から吹き出された冷却空気がこのフィン63によって風向きがランプ15のバルブの方へ流れていく。従って、ランプ15の温度をランプ15の信頼性が保てるような温度に設定できる。
【0072】
図13は光源14の冷却装置の他の例を示す断面図である。この例では、ランプハウス17の第2の空気取り入れ口59に配置されたフィン64は、ダクト54から吹き出される冷却空気がランプ15の発光管付近に当たるように、角度や大きさを調整する。このフィン64により、ダクト54から吹き出され、ランプハウス17の第2の空気取り入れ口59へ入った冷却空気が、ランプ15の温度をランプ15の信頼性が保てるような温度に設定できる。
【0073】
図14(A)、(B)は光源14の冷却装置の他の例を示す断面図である。図14(A)のフィン61は図14(B)の矢印XIVAの方向から見たものである。この例は、図11から図13の実施例を組み合わせた構成となっており、各例の効果を全て達成する。ランプハウス17の冷却を重視する場合は、図12、図13の実施例の組み合わせだけでも構わない。この構成では、リフレクタ16の後側へ流れる冷却空気が図11の場合よりも悪くなるが、ダクト54の構造が簡単ですむ効果がある。
【0074】
図15は光源14の冷却装置の他の例を示す斜視図である。図9から図14までの実施例では、ダクト54がランプ設置状態においてランプハウス17の上方に配置され、冷却空気がランプ15及びリフレクタ16に対して上から下方向に流れるようになっていた。この例では、ダクト54の少なくとも一部がランプハウス17の横に配置され、冷却空気が横方向に流れるようになっている。第1の空気吹き出し口56及び第1の空気取り入れ口58はダクト54及びランプハウス17の側部壁に設けられている。第2の空気吹き出し口57及び第2の空気取り入れ口59はダクト54及びランプハウス17の頂部壁に設けられている。さらに、フィン61、62、63、64を適切に設けることができる。
【0075】
図16は光源14の冷却装置の他の例を示す斜視図、図17は図16の装置のダクト及びランプハウスの図解的平面である。図16ではダクト54は示されていない。リフレクタ16は例として放物線リフレクタであり、ランプ設置状態において外周部の上下部分がカットされている。カット部分は16cによって示されている。リフレクタ16のカット部分16cに対応するランプハウス17の部分が第2の空気取り入れ口59及び排気口60となっている。ダクト54の空気吹き出し口57はリフレクタ16のカット部分16cに対応して位置する。従って、光源14の冷却構造を小さくできる。なお、この図では、上下方向にカット部分を設けたが、これ以外のリフレクタ外周部に設けてもよく、小さく構成できる効果は変わらない。
【0076】
図18は光源14の冷却装置の他の例を示す斜視図である。冷却ファン43はシロッコファンからなる。シロッコファンは吸気部43a及び吹き出し部43bを有する。シロッコファンの吹き出し部43bは軸流ファンと比べて小さいため、ダクト54が小さくなる。しかも、シロッコファンは軸流ファンと比べて静圧特性が高いので、ダクト54が複雑になってもランプ15の冷却に必要な冷却空気量を確保しやすい。図9から図17に示した構成において全て冷却ファン43として、シロッコファンを用いてもよい。
【0077】
図19は光源14の冷却装置の他の例を示す斜視図である。光源14及びその冷却装置は例えば投射型表示装置10内に配置されている。投射型表示装置10は図1に示されたものとすることもでき、あるいはその他の構成のものとすることができる。投射型表示装置10は光学ユニット13を有し、光学ユニット13は図1を参照して説明した光学部材(例えばライバルブ等)を含む。投射型表示装置10は吸気装置を示し、光学ユニット13は吸気部13a及び排気部13bを有し、冷却空気が矢印で示されるように流れるようになっている。光源14の冷却装置のファン43の吸気部43aは冷却空気の流れに向かって配置される。従って、装置内の冷却が行われ、高温状態の冷却空気が光源14の冷却装置のファン43に吸気され、ランプ15を冷却し、さらに高温になった冷却、装置全体の排気ファンにより装置外へ排出される。
【0078】
図20から図22は光源14の冷却装置の他の例を示す図である。放物線リフレクタ16に固定されたメタルハライドランプ15がランプハウス17に組み込まれ、ランプハウス17の上下には空気取り入れ口59及び排気口60が設けられている。ランプハウス17の横には軸流ファン43が配置され、ダクト54が軸流ファン43の吹き出し口からランプハウス17へ冷却空気を流す。ランプハウス17の冷却空気取り入れ口59には、フィン64が設けられている。このフィン64の角度や大きさは、ダクト54から吹き出される冷却空気がランプ15の発光管付近に当たるように決められている。このフィン64により、ダクト54から吹き出された冷却空気がランプ15のバルブの方へ流れていく。従って、ランプ15の温度をランプの信頼性が保てるような温度に設定できる。ランプハウス17の冷却空気取り入れ口59からリフレクタ17の前側へ吹き出される冷却空気量がランプ温度が適切になるようにファンの選定及びファン駆動電圧の調整を行うことでもランプ冷却の調整ができる。
【0079】
図23は光源14の冷却装置の他の例を示す図である。図20から図22の実施例に対して、この実施例では、フィン63がダクト54の第2の空気吹き出し口57に設けられ、且つフィン64がランプハウス17の第2の空気取り入れ口59に設けられている。このフィン63、64の角度や大きさを調整して、ランプハウス17の冷却空気取り入れ口59へ冷却空気が入りやすくなるように調整できる。また、この図では、ダクトの開口部が光源設置状態において上部に設けてあるが、横にあってもよい。
【0080】
図24及び図25は光源14の冷却装置の他の例を示す図である。図20から図22の実施例に対して、リフレクタ16はその外周部が一部カットされており、この図では上下方向がカットされている。そのリフレクタ16のカット部分16cに対応するランプハウス17の冷却空気取り入れ口59及び排気口60が形成されている。これにより、光源14の機構サイズを図20から図22の場合と比べて小さくできる。なお、この図では、上下方向にカット部分16cを設けたが、例えば、左右方向や、上と横というように任意の部分にカット部分を設けても構わないし、そのときの機構サイズを小さくできる効果は変わらない。
【0081】
図26及び図27は光源14の冷却装置の他の例を示す図である。図20から図22の実施例に対して、冷却ファン43として、シロッコファンを用いる。シロッコファンを用いることで、ダクトの大きさを小さくできる。また、軸流ファンと比べて、シロッコファンは静圧特性が良好なため、ランプ冷却に必要な冷却空気量を確保しやすい。
【0082】
図28は光源14の冷却装置の他の例を示す図である。図20から図22の実施例に対して、光源14は投射型表示装置10に配置されている。装置内は、図に示すような冷却空気の流れが構成されており、その中でファン43の吸気口43aは冷却空気下側に配置されている。従って、装置内の冷却が行われ、高温状態の冷却空気が光源冷却部の冷却ファン43に吸気され、ランプ15を冷却し、さらに高温になった冷却、装置全体の排気ファンにより装置外へ排出される。
【0083】
図29から図31は光源14の冷却装置の他の例を示す図である。ランプ15はメタルハライドランプからなり、ファン43がランプハウス17の横に設けられている。冷却ファン43からの冷却空気はダクト54を通り、ランプハウス17の冷却空気取り入れ口59及びリフレクタのカット部分16cからランプ15の発光管へ向かって吹き出される。このとき、メタルハライドランプ15にあるチップ部15aが、この吹き出し冷却空気がバルブに当たる側とは反対側に位置するようにバルブの位置を調整する。この結果、冷却空気は直接チップ部15aに当たらないため、チップ部15aが冷えすぎることが避けられる。チップ部15aが冷えすぎると、発光効率が低下しやすく、表示の明るさが暗くなる。なお、15bは陰極であり、15cは陽極である。なお、この実施例では、取り入れ口59を上に設けているが、これは、これまでの実施例で示した横方向にあっても、冷却空気は直接チップ部15aに当たらないようにチップ部15aを横方向に位置させればよい。
【0084】
図32は光源14の冷却装置の他の例を示す斜視図である。図29から図31の実施例において、リフレクタ16の外周部の横方向にカット部分16cが設けられている。そのカット部分16c近傍には冷却空気取り入れ口59が設けられている。これにより、図29から図31の構成に対して、光源14の大きさを小さくできる。
【0085】
なお、上記で示した実施例全てにおいて、ランプ15はメタルハライドランプを使用し、リフレクタ16は放物線リフレクタで構成されていてよい。
図33及び図34は光源14の冷却装置の他の例を示す図である。ランプ15はメタルハライドランプからなり、リフレクタ16は放物リフレクタからなり、シロッコファン43及びダクト54により冷却装置が構成されている。ダクト54の途中にはリフレクタ16の後側を冷却するための冷却空気を取り出す開口部が設けられ、その開口部にはフィンが設けられ、冷却空気の取り出し効率アップと、冷却空気が必要なところへ吹き込むようにフィンの大きさと角度が調整されている。ダクト54の先端側の開口部にはフィンが設けられ、一方、リフレクタ16の上下がカットされており、そこに開口するランプハウス17の開口部が設けられている。また、吸気側開口部にはフィンが、また排気開口部の外には排気された冷却空気が装置全体の排気を行う排気ファン46側へ効率よく冷却空気が流れるようにダクトが設けられている。この光源14及びランプ冷却機構と、色分離装置と液晶パネルからなるライトバルブと色合成装置と投射レンズ36とから構成され、投射型表示装置を構成する。
【0086】
また、ランプ交換する場合もランプを引き出すときに、ダクトやフィンが他の部材と干渉することなくランプの出し入れが可能となる。
さらに、上記全ての実施例において、ダクト54の空気吹き出し口の開口面積とランプハウス17の空気取り入れ口の開口面積の大きさは、ランプハウス17の空気取り入れ口の開口面積をダクト54の空気吹き出し口の開口面積と同等か又は大きくすることで、ダクト54側から吹き出される冷却空気を有効にランプハウス17側へ入れ込むことができる。
【0087】
図35及び図36は、本発明の第3実施例によるミラー支持装置を示す斜視図である。この実施例では、ミラー66が適切に支持される。最初にミラー66と投射型表示装置との関係について説明する。
図1を参照すると、投射型表示装置10は、光源14と、3つのライトバルブ20R、20G、20Bと、色分離手段24と、色合成手段30と、投射レンズ36とを備える。ライトバルブ20R、20G、20Bは赤、緑、及び青色の画像を形成するための例えば液晶パネルからなる。色分離手段24は、2つのダイクロイックミラー25、26と2つの全反射ミラー27、28とからなる。色合成手段30は、2つの透明なブロック32、33と、透明なブロック35とからなる。図8では、色合成手段30は、2つのダイクロイックミラー32M、33Mと1つの全反射ミラー35Mとからなる。
【0088】
この実施例のミラー支持装置は、色分離手段24及び色合成手段30に含まれるダイクロイックミラー25、26、全反射ミラー27、28、ダイクロイックミラー32M、33M、及び全反射ミラー35Mを対象としている。説明を簡略にするために、ここではダイクロイックミラー及び全反射ミラーを単にミラー66で代表する。
【0089】
図35において、ミラー66は、3つの保持部材68によって固定構造70に保持される。この場合、固定構造70はミラー66の両側に配置される一対の支持板であり、固定構造70はハウジング12(図1)に適切に固定される。
図36(A)は保持部材68の斜視図、図36(B)は保持部材68の断面図、図36(C)は保持部材68でミラー66を保持した例を示す図である。
【0090】
図35及び図36において、各保持部材68は、クリップ型の保持部材であって、ミラー66の一方の面の一点及び反対側の面の対応する一点を実質的に点接触で挟み込むようにしてミラー66を保持する。すなわち、保持部材68は、固定構造70に取り付けられるベース部68aと、二股となった一対の対向する平板状のアーム部68b、68cとからなり、アーム部68b、68cはそれぞれ突起68d、68eを有する。一対のアーム部68b、68cの突起68d、68eは互いに対向し、突起68d、68eによりミラー66を挟み込むようになっている。
【0091】
保持部材68は例えばステンレス鋼等のばね性を有する材料で作られ、突起68d、68e間の初期寸法はミラー66の厚さよりも小さくしておく。そのために、突起68d、68eはミラー66に実質的に点接触するようになっているが、アーム部68b、68cはばね性を提供するために十分な横方向の幅を有する。例えば、アーム部68b、68cの横方向の幅は10mmであり、アーム部68b、68cの分岐部から先端までの長さは5.0mmであり、厚さは0.5mmである。
【0092】
ベース部68aは穴68fを有し、ベース部68aを穴68fに挿入されるねじ(図示せず)により固定構造70に固定される。あるいは、ベース部68aを固定構造70に作り込んでおいてもよい。
この構成において、ミラー66を空間的に3位置で保持し、3つの位置は1つの平面に含まれることができるので、ミラー66は凹面や凸面を含む形状に歪められることがない。また、各位置において、ミラー66を対向する突起68d、68e間に実質的に点接触で挟み込み固定するため、ミラー66は凹面や凸面を含む形状に歪められることがない。例えば、保持部材68が突起68d、68eではなくて比較的に長い支持面でミラー66を保持する場合には、この支持面が3つの位置を含む平面と平行でないと、ミラー66は凹面や凸面を含む形状に歪められる。本実施例では、ミラー68は凹面や凸面を含む形状に歪めることがなく、投射レンズの収差や投射像の歪み(TVディストーション)の増大や、解像度低下を防止し、投射型表示装置の表示品質の低下を防止できる。
【0093】
図37はミラー支持装置の他の例を示す図である。この例では、ミラー66は、3つの保持部材68によって固定構造71に保持される。この場合、固定構造71は開口部71aをもった支持板状の部材であり、この固定構造71はさらに一対の支持板72に支持され、支持板72はハウジング12(図1)に適切に固定される。保持部材68は、図35及び図36の保持部材68と同様のものであり、ミラー66を表裏で挟み込み固定する。従って、この場合にも、ミラー66は3つの保持部材68によって歪みなく保持されることができる。固定構造71の開口部71aはミラー66が例えば図1のダイクロイックミラーとして使用される場合に光路を遮らないためのものである。
【0094】
この構成にすることにより、ミラー66の歪みを防止するだけでなく、図35の場合にミラー66の角に物を当てて破損させる不良を防止することもできる。また、保持部材68はミラー66に歪みを生じさせないため、固定構造の薄型化、低コスト化に効果がある。
図38は保持部材68の他の例を示す図である。図38(A)は保持部材68の側面図、図38(B)は保持部材68の正面図である。保持部材68は、クリップ型の保持部材であって、ミラー66の一方の面の一点及び反対側の面の対応する一点を実質的に点接触で挟み込むようにしてミラー66を保持する。すなわち、保持部材68は、固定構造70に取り付けられるベース部68aと、二股となった一対の対向する平板状のアーム部68b、68cとからなり、アーム部68b、68cはそれぞれ突起68d、68eを有する。一対のアーム部68b、68cの突起68d、68eは互いに対向し、突起68d、68eによりミラー66を挟み込むようになっている。図36の例では、一対のアーム部68b、68cは互いにほぼ平行になっていたのに対して、この例では、一方のアーム部68bは他方のアーム68cに対して角度をつけた状態で配置されている。これによって、一対のアーム部68b、68cでミラー66を挟持するばね力を調整することができる。これによりミラー66の歪みを防止した上で、抑え力を強くでき、ミラーずれに効果がある。
【0095】
図39は保持部材68の他の例を示す図である。図39(A)は保持部材68の斜視図、図39(B)は保持部材68の側面図である。保持部材68は、クリップ型の保持部材であって、ミラー66の一方の面の一点及び反対側の面の対応する一点を実質的に点接触で挟み込むようにしてミラー66を保持する。保持部材68は、ベース部68aと、一対の対向するアーム部68b、68cとからなり、アーム部68b、68cはそれぞれ突起68d、68eを有する。図38及び図39の保持部材68では、アーム部68b、68c及びそれから延長されるベース部68aの部分は、2つの別個の部材として形成され、後で一体化されたものである。
【0096】
さらに、突起68d、68eは曲面形状で形成され、好ましくは突起68d、68eは球面の一部で形成される。図36及び図38では、突起68d、68eは概略半球形状に形成され、図39では、突起68d、68eは概略1/4球形状に形成される。
図40(A)は図39の一方のアーム部68bを拡大して示す斜視図である。図40(B)は図39及び図40(A)のアーム部68bの突起68dの形状を説明する図である。図40(B)において、球Sは平面P1によって切断され、球Sの平面P1の一方側の部分はさらに平面P1と垂直な平面P2によって切断され、その結果四分割された球部分Tが、突起68d、68eになる。平面P1は球Sの直径とはずれており、球部分Tは正確な1/4球形状ではないが、1/4球形状に近い。この形状の突起68d、68eはミラー66を実質的に点接触で保持することができ、且つ図41を参照して説明する金型による型押し成形で作るのに適したものである。
【0097】
保持部材68の突起68d、68eの形状を概略1/4球形状としている。これによって金型で型押しする突起68d、68eの半径を小さくすることが可能になり、ミラー66と接触する位置の精度を向上することができる。保持部材68の突起68d、68eの形状を半球状にすると、半径を小さくしていくと突起部68d、68eの上部が割れやすくなることがあった。
【0098】
図41は図39及び図40の別個に製造されたアームの部分を製造する成形工程を説明するである。図41(A)はアーム部68b及びそれから延長されるベース部68aの部分に相当する一方のアームの部分を成形する工程、(B)はアーム部68c及びそれから延長されるベース部68aの部分に相当する他方のアームの部分を成形する工程を示す図である。
【0099】
図41(A)に示される型は、上型73と下型74とを有し、上型73は形成すべき突起68dの形状に対応した突起73aを有し、下型74は形成すべき突起68dの形状に対応し且つ突起73aと相補的な形状の凹部74aを有する。金属板68Bを上型73と下型74との間に配置し、上型73と下型74との間に圧力をかけることにより、金型による型押しで、アーム部68b及びそれから延長されるベース部68aの部分に相当する一方のアームの部分を成形する。なお、上型73は位置決め用ピン73bを有し、下型73は位置決め用ピン73bを受ける凹部74bを有し、成形された一方のアームの部分に位置決め穴を形成する。
【0100】
図41(B)に示される型は、上型75と下型76とを有し、上型75は形成すべき突起68eの形状に対応した突起75aを有し、下型76は形成すべき突起68eの形状に対応し且つ突起75aと相補的な形状の凹部76aを有する。金属板68Cを上型75と下型76との間に配置し、上型75と下型76との間に圧力をかけることにより、金型による型押しで、アーム部68c及びそれから延長されるベース部68aの部分に相当する他方のアームの部分を成形する。なお、上型75は位置決め用ピン75bを有し、下型76は位置決め用ピン75bを受ける凹部76bを有し、成形された他方のアームの部分に位置決め穴を形成する。こうして形成された一方のアームの部分と他方のアームの部分の位置決め穴を合わせて両者を一体化し、保持部材68を形成する。なお、一方のアームの部分と他方のアームの部分とをねじにより一体化する場合には、上型、73、75と74、下型76は、ねじを通す穴を形成するための突起と凹部を有する。
【0101】
保持部材68を形成する場合、通常は保持部材68に相当するキャビティを有する金型に材料を流しし込む、鋳造で製作するが、本実施例とすることにより、保持部材68を金型による型押し成形で作ることができ、コストの低減を図れる。同様に、保持部材68を樹脂で成形することもできる。
保持部材68を構成する2つのアームの部分を固定構造70、71にねじ止めすることで、保持部材68の上下の部分の位置が一様に決まり、上下の突起の位置バラツキを小さくすること、すなわち位置ずれによるミラーの歪みを防止することが可能である。また、保持部材68をステンレス板や銅板、あるいは高分子樹脂のばね材を用い、上下の突起の間隔dをミラーの厚さよりも小さくすることにより、ミラー66に対し、保持部材68の突起を介して常に一定の圧力をかけることができ、ミラー66の横方向のずれを防止することができる。
【0102】
図42は保持部材68の他の例を示す図であり、図42(A)は2つのアームの部分を一体化する前の状態を示し、図42(B)は2つのアームの部分を一体化した後の状態を示す。この例では、保持部材68の2つのアーム部68b、68cは互いに同一形状とし、一方を反転して2つを組み合わせ、間にミラー66を挟み込むことでミラー66を保持する。2つのアームの部分はねじ68xで固定構造71に固定されている。
【0103】
この構成にすることで、保持部材68の2つのアームの部分を同一の金型で製作することができ、突起68d、68eの位置ずれを防止でき、また1つの金型ですむため、低コスト化が可能になる。
図43は、保持部材68の突起68d(68e)の形状を曲面とした種々の例を示している。図43(A)は突起68dを有するアーム部68bの平面図であり、以下の図の断面図は図43(A)の線A−Aに沿って取った断面図であり、正面図は図43(A)の矢印Bから見た正面図である。図43(B)はV溝絞り形状の突起68dを有するアーム部68bの断面図であり、図43(C)は図43(B)のアーム部68bの正面図である。図43(D)は半球絞り形状の突起68dを有するアーム部68bの断面図であり、図43(E)は図43(D)のアーム部68bの正面図である。図43(F)は1/4球絞り形状の突起68dを有するアーム部68bの断面図であり、図43(G)は図43(F)のアーム部68bの正面図である。
【0104】
図44はミラー支持装置の他の例を示す図である。ミラー66を保持する3つの保持部材68のうち、2つの保持部材68を装置下側の固定構造70に固定し、残る1つの保持部材68をの装置上側の固定構造70に固定した。これにより、ミラー66の重量を装置下側の固定構造70に固定された2つの保持部材68で支持することができ、重量による位置の変動を抑えることができ、ミラー66の位置ずれによる装置の表示品質の低下を防止することができる。
【0105】
図45はミラー支持装置の他の例を示す図である。この実施例では、開口部71aを有する固定構造71の対向する2つの辺に保持部材68が設けられ、保持部材68のない辺にピン77を配置し、投射型表示装置に衝撃が加わったときにミラー66が保持部材68のない方向にずれることを防止することができ、ミラー66の位置ずれによる装置の表示品質の低下を防止することができる。
【0106】
図46はミラー支持装置の他の例を示す図である。この実施例では、開口部71aを有する固定構造71の対向する2つの辺に保持部材68が設けられ、保持部材68のない辺に柔軟性を有する接着剤78を配置し、接着剤78の硬化後の弾性率がミラー66の弾性率より小さく、硬化後の接着剤78が柔軟性を有している。この構成では、ミラー66の固定後に接着剤78を塗布することができる。また、ミラー66に対して1か所で位置ずれ防止効果が得られるため工程が簡略でき、ミラー66の固定構造71の低コスト化になる。また、接着剤78が柔軟性を有しているため、装置組み込み後投射型表示装置に衝撃が加わっても衝撃を吸収し、ミラー66のずれや歪みを発生させない上、ミラー66と保持部材68や接着剤78の熱膨張係数の違いによるミラー66のずれや歪みも防止できる。
【0107】
図47は本発明のさらに他の実施例を示す図である。この実施例では、投射型表示装置80は、ハウジング82を有し、複数の光学部材がハウジング82に配置されている。図1の実施例に従えば、これらの光学部材は、光源14と、ライトバルブ20R、20G、20Bと、色分離手段24と、色合成手段30と、投射レンズ36とを含む。図47には、複数の光学部材のうちの投射レンズ36が示されている。この、投射型表示装置80は背面投射型の表示装置であり、スクリーン84を有する。さらに、ミラー86が投射レンズ36とスクリーン84との間に配置され、投射レンズ36から投射された画像光がミラー86で光路を曲げられてスクリーン84に投射されるようになっている。
【0108】
このミラー86についても、前の実施例のミラー66と同様の問題点がある。従って、このミラー86も前に説明したのと同様の支持装置によって支持される。すなわち、ミラー86は、3つの保持部材68によって実質的に点接触で固定構造(ハウジング82又はハウジング82に固定された部材)に保持される。保持部材68は図35から図46を参照して説明したものと同様の構造とすることができる。従って、ミラー66の実施例について説明したのと同様に、ミラー86は歪みが生じることなく支持されることができ、画像の歪みの発生を防止することができる。
【0109】
図48は本発明のさらに他の実施例を示す図である。図1に示されるように、各ライトバルブ20R、20G、20Bの前後には、偏光子21、22が配置されている。図48は偏光子21を示し、偏光子21は透明な基板21aと、基板21aに貼り付けられたフィルム状偏光生成部材21bとからなるものである。偏光生成部材21bは例えば誘電体の多層膜からなる。
【0110】
投射型表示装置のように偏光子21へ大光量を照射する場合、偏光生成工程(フィルム状偏光生成部材21bにより必要な偏光を透過し、それ以外の偏光を吸収する工程)において、光吸収による熱で偏光子21が劣化することがあり、これを防止するため、大きな冷却能力を必要としている。本実施例では、透明な基板21aを透明な結晶基板で構成し、このフィルム状偏光生成部材21bを透明な結晶基板21aに貼り付けることにより、熱により劣化しやすい偏光子21の冷却を容易にすることができる。なお、従来は、基板21aは透明なガラス板によって構成されている。
【0111】
サファイアやダイアモンドからなる結晶基板21aは、熱伝導率が従来のガラスと比較して数十倍良いため、偏光生成部材21bでの光吸収による発熱の放熱効率が高く、冷却構造の簡素化が可能となる。また、結晶基板21a内にある屈折率楕円体により偏光が乱れ、表示品質を低下する。前記透明な結晶基板内にある屈折率楕円体の長軸、短軸の方向とフィルム状偏光生成部材の偏光軸が一致していることにより、この偏光乱れを防止でき、表示装置の表示品質の低下が防止できる。
【0112】
従って、透明な結晶基板21aが、サファイア及びダイアモンドの一つからなることが好ましい。また、透明な結晶基板21a内にある屈折率楕円体の長軸、短軸の方向とフィルム状偏光生成部材の偏光軸が一致していることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の第1実施例による実施例による投射型表示装置を示す平面図である。
【図2】吸気ファンを示すために図1の一部の部材を省略してハウジングの一部を示す平面図である。
【図3】シロッコファンを示す斜視図である。
【図4】図1の装置のハウジングの底面図である。
【図5】図4の装置のハウジングの底部の部分の断面図である。
【図6】図1の電源を示す斜視図である。
【図7】図1の光源用安定器を示す斜視図である。
【図8】色合成手段のダイクロイックミラー及び全反射ミラーを示す図である。
【図9】本発明の第2実施例による光源の冷却装置を説明するためのランプハウス及びダクトを示す正面図及び平面図である。
【図10】図9(A)、(B)のランプハウス及びダクトの図9(B)の線X─Xに沿った断面図である。
【図11】光源の冷却装置の他の例を示す斜視及び断面図である。
【図12】光源の冷却装置の他の例を示す断面図である。
【図13】光源の冷却装置の他の例を示す断面図である。
【図14】光源の冷却装置の他の例を示す断面図である。
【図15】光源の冷却装置の他の例を示す斜視図である。
【図16】光源の冷却装置の他の例を示す斜視図である。
【図17】図16の装置のダクト及びランプハウスの図解的平面図である。
【図18】光源の冷却装置の他の例を示す斜視図である。
【図19】光源の冷却装置の他の例を示す図解的平面図である。
【図20】光源の冷却装置の他の例を示す斜視図である。
【図21】図20の光源の冷却装置の背面図である。
【図22】図20のダクト及びランプハウスの空気吹き出し口及び空気取り入れ口を示す図である。
【図23】光源の冷却装置の他の例を示す図である。
【図24】光源の冷却装置の他の例を示す側面図である。
【図25】図24の光源の冷却装置を示す斜視図である。
【図26】光源の冷却装置の他の例を示す斜視図である。
【図27】図24の光源の冷却装置を示す略断面図である。
【図28】光源の冷却装置の他の例を示す図である。
【図29】光源の冷却装置の他の例を示す斜視図である。
【図30】図29のランプの部分を示す正面図である。
【図31】図29のランプの部分を示す側面図である。
【図32】光源の冷却装置の他の例を示す斜視図である。
【図33】光源の冷却装置の他の例を示す斜視図である。
【図34】図33の光源の冷却装置の側面図である。
【図35】本発明の第3実施例によるミラー支持装置を示す斜視図である。
【図36】図35の保持部材を示し、(A)は保持部材の斜視図、(B)は保持部材の断面図、(C)は保持部材でミラーを保持した例を示す図である。
【図37】ミラー支持装置の他の例を示す斜視図である。
【図38】保持部材の他の例を示す図であり、(A)は保持部材の側面図、(B)は保持部材の正面図である。
【図39】保持部材の他の例を示す図であり、(A)は保持部材の斜視図、(B)は保持部材の側面図である。
【図40】保持部材のアーム部の突起の形状を説明する図であり、(A)は図39の一方のアーム部を拡大して示す斜視図、(B)は(A)のアーム部の突起の形状を説明する図である。
【図41】図39及び図40のアームの部分を製造する成形工程を説明する図であり、(A)は一方のアームの部分を成形する工程、(B)は他方のアームの部分を成形する工程を示す図である。
【図42】保持部材の他の例を示す図であり、(A)は2つのアームの部分を一体化する前の状態を示し、(B)は2つのアームの部分を一体化した後の状態を示す図である。
【図43】保持部材の突起の形状を曲面とした種々の例を示し、(A)は突起を有するアーム部の平面図であり、(B)はV溝絞り形状の突起を有するアーム部の断面図であり、(C)は(B)のアーム部の正面図であり、(D)は半球絞り形状の突起を有するアーム部の断面図であり、(E)は(D)のアーム部の正面図であり、(F)は1/4球絞り形状の突起を有するアーム部の断面図であり、(G)は(F)のアーム部の正面図である。
【図44】ミラー支持装置の他の例を示す斜視図である。
【図45】ミラー支持装置の他の例を示す斜視図である。
【図46】ミラー支持装置の他の例を示す斜視図である。
【図47】本発明のさらに他の実施例を示す斜視図である。
【図48】本発明のさらに他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0114】
10 投射型表示装置
12 ハウジング
14 光源
15 ランプ
16 リフレクタ
17 ランプハウス
18 偏光変換装置
20R、20G、20B ライトバルブ
21、22 偏光子
23 コンデンサーレンズ
24 色分離手段
25、26 ダイクロイックミラー
27、28 全反射ミラー
30 色合成手段
31 ダイクロイック膜
32、33 ブロック
34 全反射膜
35 ブロック
36 投射レンズ
38 電源
40 光源用安定器
42R、42G、42B 吸気ファン
43 ファン
44 ファン
45 ファン
46 排気ファン
48 格子
49 フィルタ
50 金網
54 ダクト
55 空気入り口
56 第1の空気吹き出し口
57 第2の空気吹き出し口
58 第1の空気取り入れ口
59 第2の空気取り入れ口
60 排気口
61 フィン
62 フィン
63 フィン
64 フィン
66 ミラー
68 保持部材
70 固定構造
71 固定構造
72 支持板
73 型
74 型
75 型
76 型
77 ピン
78 接着剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプと、前側と後側とを有し該ランプが該前側に配置されたリフレクタとを有する光源と、
該光源の光を受けて、画像光を形成するための少なくとも1つのライトバルブと、
該少なくとも1つのライトバルブで形成された画像光を拡大投射するための投射レンズと、
光源冷却装置とを備え、
該光源冷却装置は、該ランプ及びリフレクタを収めたランプハウスと、冷却ファンと、該冷却ファンから該ランプハウスへ冷却空気を導くダクトとからなり、
該ダクトは該冷却ファンから空気を取り入れるための空気入り口と第1の空気吹き出し口を有し、該ランプハウスは該ダクトの第1の空気吹き出し口から冷却空気を取り入れるための第1の空気取り入れ口と冷却空気をランプハウス外へ排気するための排気口とを有し、該ランプハウスの第1の空気取り入れ口は、該リフレクタの該後側に冷却空気を吹き出すように構成されていることを特徴とする投射型表示装置。
【請求項2】
該ダクトの第1の空気吹き出し口から該ランプハウスの第1の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ダクトの第1の空気吹き出し口に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
【請求項3】
該ダクトの第1の空気吹き出し口から該ランプハウスの第1の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの第1の空気取り入れ口に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
【請求項4】
該ダクトは第2の空気吹き出し口を有し、該ランプハウスは該ダクトの該第2の空気吹き出し口から冷却空気を取り入れて該リフレクタの前側に冷却空気を吹き出すための第2の空気取り入れ口を含むことを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
【請求項5】
該ダクトの第2の空気吹き出し口から該ランプハウスの第2の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ダクトの第2の空気吹き出し口に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の投射型表示装置。
【請求項6】
該ダクトの第2の空気吹き出し口から該ランプハウスの第2の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの第2の空気取り入れ口に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の投射型表示装置。
【請求項7】
該ダクトの第1の空気吹き出し口から該ランプハウスの第1の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ダクトの第1の空気吹き出し口に設けられ、
該ダクトの第1の空気吹き出し口から該ランプハウスの第1の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの第1の空気取り入れ口に設けられ、
該ダクトの第2の空気吹き出し口から該ランプハウスの第2の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ダクトの第2の空気吹き出し口に設けられ、
該ダクトの第2の空気吹き出し口から該ランプハウスの第2の空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの第2の空気取り入れ口に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の投射型表示装置。
【請求項8】
該ランプハウスの第1及び第2の空気取り入れ口は、ランプ設置状態で該ランプハウスの上部壁に設けられることを特徴とする請求項4に記載の投射型表示装置。
【請求項9】
該ランプハウスの第1及び第2の空気取り入れ口は、ランプ設置状態で該ランプハウスの側壁に設けられることを特徴とする請求項4に記載の投射型表示装置。
【請求項10】
該リフレクタの外周部の一部がカットされており、該ランプハウスの第2の空気取り入れ口は、該リフレクタの外周部のカット部の近傍に配置されることを特徴とする請求項4に記載の投射型表示装置。
【請求項11】
該ランプハウスは該ダクトに対して移動可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
【請求項12】
該少なくとも1つのライトバルブ及び該光源を収めたハウジングと、該ハウジングに冷却空気を取り入れるための吸気ファンと、該ハウジングから冷却空気を排気するための排気ファンとをさらに備え、該光源を冷却するための冷却ファンは該吸気ファンから該排気ファンへ向かって該ハウジング内を流れる冷却空気を取り入れることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
【請求項13】
ランプと、前側と後側とを有し該ランプが該前側に配置されたリフレクタとを有する光源と、
該光源の光を受けて、画像光を形成するための少なくとも1つのライトバルブと、
該少なくとも1つのライトバルブで形成された画像光を拡大投射するための投射レンズと、
光源冷却装置とを備え、
該光源冷却装置は、該ランプ及びリフレクタを収めたランプハウスと、冷却ファンと、該冷却ファンから該ランプハウスへ冷却空気を導くダクトとからなり、
該ダクトは該冷却ファンからの空気入り口と空気吹き出し口を有し、該ランプハウスは該ダクトの空気吹き出し口から冷却空気を取り入れるための空気取り入れ口と冷却空気をランプハウス外へ排気するための排気口とを有し、該ランプハウスの空気取り入れ口は、該リフレクタの該前側に冷却空気を吹き出すように構成され、
該ダクトの空気吹き出し口から該ランプハウスの空気取り入れ口へ流れる冷却空気の流れを制御する流れ制御部材が、該ランプハウスの空気取り入れ口に設けられていることを特徴とする投射型表示装置。
【請求項14】
該ランプハウスの空気取り入れ口は、ランプ設置状態で該ランプハウスの上部壁に設けられることを特徴とする請求項13に記載の投射型表示装置。
【請求項15】
該ランプハウスの第1及び第2の空気取り入れ口は、ランプ設置状態で該ランプハウスの側壁に設けられることを特徴とする請求項13に記載の投射型表示装置。
【請求項16】
該リフレクタの外周部の一部がカットされており、該ランプハウスの空気取り入れ口は、該リフレクタの外周部のカット部の近傍に配置されることを特徴とする請求項13に記載の投射型表示装置。
【請求項17】
該リフレクタの外周部の一部がカットされており、該ランプハウスの排気口は、該リフレクタの外周部のカット部の近傍に配置されることを特徴とする請求項16に記載の投射型表示装置。
【請求項18】
該ランプハウスは該ダクトに対して移動可能に配置されていることを特徴とする請求項13に記載の投射型表示装置。
【請求項19】
該少なくとも1つのライトバルブ及び該光源を収めたハウジングと、該ハウジングに冷却空気を取り入れるための吸気ファンと、該ハウジングから冷却空気を排気するための排気ファンとをさらに備え、該光源を冷却するための冷却ファンは該吸気ファンから該排気ファンへ向かって該ハウジング内を流れる冷却空気を取り入れることを特徴とする請求項13に記載の投射型表示装置。
【請求項20】
ランプがチップ部を有するメタルハライドランプであり、該ランプのチップ部が該ランプハウスの空気取り入れ口から吹き出された冷却空気が該ランプに当たる側とは反対側に位置するように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の投射型表示装置。
【請求項21】
光源と、
光源の出射光を複数の色光に分離する色分離手段と、
分離された色光を受けて画像光を形成するための複数のライトバルブと、
該複数のライトバルブの出射光を1つの合成光に合成する色合成手段と、
合成光を拡大投射する投射レンズとからなり、
該色分離手段及び該色合成手段はダイクロイックミラー及び全反射ミラーを含み、該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーは3つの保持部材によって固定構造に保持され、各保持部材は、該ミラーの一方の面の一点及び反対側の面の対応する一点を実質的に点接触で挟み込むようにしたことを特徴とする投射型表示装置。
【請求項22】
該固定構造は開口部を有する支持部材を含むことを特徴とする請求項21に記載の投射型表示装置。
【請求項23】
該保持部材はそれぞれに突起を有する一対のアームを有し、該一対のアームの突起は互いに対向し、該突起により該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーを挟み込むことを特徴とする請求項21に記載の投射型表示装置。
【請求項24】
該一対のアームは該突起とは反対側の端部において固定部材により互いに固定されることを特徴とする請求項23に記載の投射型表示装置。
【請求項25】
前記アームはばね材で形成され、2つの突起の間隔をミラーの厚さよりも小さくしたことを特徴とする請求項23に記載の投射型表示装置。
【請求項26】
該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーは矩形状の形状を有し、2つの保持部材は該ミラーの一辺に配置され、1つの保持部材は該ミラーの反対側の一辺に配置されることを特徴とする請求項21に記載の投射型表示装置。
【請求項27】
該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーを保持する3つの保持部材のうち、2つの保持部材はミラーの重量を受けるようにミラーの下側に配置され、1つの保持部材はミラーの上側に配置されることを特徴とする請求項26に記載の投射型表示装置。
【請求項28】
該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーは矩形状の形状を有し、2つの保持部材は該ミラーの一辺に配置され、1つの保持部材は該ミラーの反対側の一辺に配置され、さらにミラー移動防止機構が該ミラーの他の一辺に関連して配置されることを特徴とする請求項21に記載の投射型表示装置。
【請求項29】
該ダイクロイックミラー及び全反射ミラーの少なくとも1つのミラーは矩形状の形状を有し、2つの保持部材は該ミラーの一辺に配置され、1つの保持部材は該ミラーの反対側の一辺に配置され、さらに接着剤が該ミラーの他の一辺に関連して配置されることを特徴とする請求項21に記載の投射型表示装置。
【請求項30】
光源と、
画像光を形成するための少なくとも1つのライトバルブと、
該少なくとも1つのライトバルブで形成された画像光を拡大投射するための投射レンズと、
拡大投射像を可視化するスクリーンと、
該投射レンズとスクリーンとの間に配置されたミラーとを備え、
該ミラーは3つの保持部材によって固定構造に保持され、各保持部材は、該ミラーの一方の面の一点及び反対側の面の対応する一点を実質的に点接触で挟み込むようにしたことを特徴とする投射型表示装置。
【請求項31】
偏光子と、該偏光子を通った偏光を受けるライトバルブとを備え、
該偏光子は、透明な結晶基板と、フィルム状偏光生成部材とを含むことを特徴とする投射型表示装置。
【請求項32】
前記透明な結晶基板が、サファイア及びダイアモンドの一つからなることを特徴とする請求項31に記載の投射型表示装置。
【請求項33】
前記透明な結晶基板内にある屈折率楕円体の長軸、短軸の方向とフィルム状偏光生成部材の偏光軸が一致していることを特徴とする請求項31に記載の投射型表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【公開番号】特開2008−33369(P2008−33369A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−268028(P2007−268028)
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【分割の表示】特願平11−21633の分割
【原出願日】平成11年1月29日(1999.1.29)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】