投影表示装置
【課題】投影方式を切り替え可能な投影表示装置であって、小型化を図ることが可能な投影表示装置を得る。
【解決手段】投影表示装置100は、本体部10と、本体部10に回動可能に軸支され、映像信号を含む光を投影する投影部20と、本体部10に設けられ、投影部20から投影された光を裏面32側から受光することによって表面31側に映像を表示させる光透過型表示スクリーン30と、を備え、投影部20が回動することによって光透過型表示スクリーン30以外の方向に向けられた状態においては、投影部20は外部の投影対象場所に向かって光を投影する。
【解決手段】投影表示装置100は、本体部10と、本体部10に回動可能に軸支され、映像信号を含む光を投影する投影部20と、本体部10に設けられ、投影部20から投影された光を裏面32側から受光することによって表面31側に映像を表示させる光透過型表示スクリーン30と、を備え、投影部20が回動することによって光透過型表示スクリーン30以外の方向に向けられた状態においては、投影部20は外部の投影対象場所に向かって光を投影する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投影方式を切り替え可能な投影表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2005−266601号公報(特許文献1)には、投写型表示装置に関する発明が開示される。この投写型表示装置は、投写器と、透過型スクリーンと、投写器から投写された投写光を透過型スクリーンに導くミラーとを備える。特許文献1は、このミラーを用いることによって、投影方式を容易に切り替えることができると述べている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−266601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2005−266601号公報(特許文献1)に開示された構成においては、投影方式を切り替えるためのミラーが必要となる。特許文献1におけるミラーは、本体部から外方に飛び出るように設けられる。このような投影表示装置は、飛び出るように設けられたミラーを備える分だけ装置の大きさが大きい。
【0005】
本発明は、投影方式を切り替え可能な投影表示装置であって、小型化を図ることが可能な投影表示装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に基づく投影表示装置は、本体部と、上記本体部に回動可能に軸支され、映像信号を含む光を投影する投影部と、上記本体部に設けられ、上記投影部から投影された光を裏面側から受光することによって表面側に映像を表示させる光透過型表示スクリーンと、制御部と、を備え、上記投影部が回動することによって上記光透過型表示スクリーン以外の方向に向けられた状態においては、上記投影部は外部の投影対象場所に向かって光を投影する。
【0007】
好ましくは、上記制御部は、上記投影部が上記光透過型表示スクリーンに向けて光を投影している場合よりも、上記投影部が外部の上記投影対象場所に向けて光を投影している場合の方が、上記投影部から投影される光の輝度が高くなるように上記投影部を制御する。
【0008】
好ましくは、上記制御部は、上記投影部が上記光透過型表示スクリーンに向けて光を出射している場合には、上記光透過型表示スクリーンに適合するように、上記投影部から投影される光の焦点距離および照射範囲を制御し、上記制御部は、上記投影部が外部の上記投影対象場所に向けて光を出射している場合には、外部の上記投影対象場所に適合するように、上記投影部から投影される光の焦点距離および照射範囲を制御する。
【0009】
好ましくは、上記制御部は、上記投影部が上記光透過型表示スクリーンに向けて光を出射している場合と、上記投影部が外部の上記投影対象場所に向けて光を出射している場合とにおいて、上記投影部から出射される光が上記投影部を挟んで線対称となるように、上記投影部から出射される光を制御する。
【0010】
好ましくは、上記光透過型表示スクリーンは、上記本体部に対して相対的に移動可能に構成され、上記投影部は、上記光透過型表示スクリーンが上記本体部に対して相対的に移動することに合わせて回動する。
【0011】
好ましくは、上記本体部の表面には操作部が設けられ、上記光透過型表示スクリーンは、タッチパネルを内蔵し、上記制御部は、上記光透過型表示スクリーンが上記操作部を覆うように上記本体部に対して閉じた状態と、上記光透過型表示スクリーンが上記本体部に対して開いた状態とにおいて、上記タッチパネルの座標が上記光透過型表示スクリーンに表示された映像と上記操作部とにそれぞれ対応するように、上記タッチパネルの上記座標を補正する。
【0012】
好ましくは、上記光透過型表示スクリーンが内蔵する上記タッチパネルは静電容量式であり、上記制御部は、上記光透過型表示スクリーンが上記操作部を覆うように上記本体部に対して閉じた状態と、上記光透過型表示スクリーンが上記本体部に対して開いた状態とにおいて、静電容量式の上記タッチパネルの感度を補正する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、投影方式を切り替え可能な投影表示装置であって、小型化を図ることが可能な投影表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態1における投影表示装置の第1の状態を示す斜視図である。
【図2】実施の形態1における投影表示装置の第2の状態を示す斜視図である。
【図3】実施の形態1における投影表示装置の第1の使用状態を示す斜視図である。
【図4】実施の形態1における投影表示装置の第1の使用状態を示す側面図である。
【図5】実施の形態1における投影表示装置の第2の使用状態を示す斜視図である。
【図6】実施の形態1における投影表示装置の第2の使用状態を示す側面図である。
【図7】実施の形態2における投影表示装置の第1の状態を示す斜視図である。
【図8】実施の形態2における投影表示装置の第2の状態を示す斜視図である。
【図9】実施の形態3における投影表示装置の第1の状態を示す第1斜視図である。
【図10】実施の形態3における投影表示装置の第1の状態を示す第2斜視図である。
【図11】実施の形態3における投影表示装置の第2の状態を示す斜視図である。
【図12】実施の形態4における投影表示装置の第1の状態を示す側面図である。
【図13】実施の形態4における投影表示装置の第2の状態を示す斜視図である。
【図14】実施の形態4における投影表示装置の第2の状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に基づいた各実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。各実施の形態の説明において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。各実施の形態の説明において、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。特に制限が無い限り、各実施の形態に示す構成を適宜組み合わせて用いることは、当初から予定されていることである。
【0016】
[実施の形態1]
図1および図2を参照して、本実施の形態における投影表示装置100の構成について説明する。図1は、投影表示装置100の第1の状態を示す斜視図である。図2は、投影表示装置100の第2の状態を示す斜視図である。
【0017】
図1および図2に示すように、投影表示装置100は、本体部10、投影部20、および光透過型表示スクリーン30を備える。本実施の形態における投影表示装置100は、携帯電話などの電子機器を構成する。
【0018】
(本体部10)
本体部10は、略直方体状に構成される。本体部10の内部には、制御部40が設けられる。図1では、図示上の便宜のため、制御部40を破線を用いてブロック状に示している。これは、本体部10の内部に制御部40が設けられることを概念的に示している。制御部40の実際の形状および位置は、図1に破線で示された通りとは限らない。
【0019】
本体部10の表面には、操作部12が設けられる。操作部12には、たとえば機械式の押しボタンスイッチ(ハードキー)、または、ソフトウェアによって液晶表示されたたとえば静電容量式のタッチスイッチ(ソフトキー)などが配置される(図示せず)。操作部12には、これらのスイッチの双方が配置されていてもよい。
【0020】
これらのスイッチを通して投影表示装置100の使用者から受け付けた信号は、制御部40に入力される。制御部40は、入力された信号に応じて、投影表示装置100を制御する。本体部10の一端には、外方に向かって膨出するように、1対の取付部14(図2参照)が設けられる。
【0021】
(投影部20)
投影部20は、略円柱状に構成される。投影部20は、出射部22を有し、1対の取付部14同士の間に配置される。1対の取付部14によって、出射部22は、本体部10に対して矢印AR20方向に回動可能に軸支される。
【0022】
投影部20は、映像信号を含む光を投影するLED(Light Emitting Diode)などの光学素子を内蔵する。投影部20が内蔵する光学素子としては、たとえば青色のレーザを出射するもの(発振波長は430〜470nm)、緑色のレーザを出射するもの(発振波長は550〜510nm)、および、赤色のレーザを出射するもの(発振波長は620〜660nm)を含む。
【0023】
これらの光学素子から出射された光(レーザ光)は、これらの光を平行光に変換するコリメータレンズ、これらの平行光を同軸上に揃えるハーフミラー、および、同軸に揃えられた平行光の進路をすばやく変化させることによって2次元走査を実現する2軸MEMSミラーなどを通して、出射部22から外部に取り出される。
【0024】
(光透過型表示スクリーン30)
光透過型表示スクリーン30は、表面31および裏面32を有する平板状に構成される。光透過型表示スクリーン30は、投影部20の出射部22から受ける光24(図3参照)に対して、所定の光指向性(偏光特性)を有する部材から構成されてもよい。
【0025】
光透過型表示スクリーン30の一端には、略円柱状に形成された1対の取付部34が間隔を空けて設けられる。1対の取付部34は、本体部10における1対の取付部14の両外側に配置される。1対の取付部34および1対の取付部14によって、光透過型表示スクリーン30は、投影部20に対して矢印AR30方向に回動可能に(いわゆるヒンジ状に)軸支される。光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して相対的に移動可能に構成される。
【0026】
(第1の使用状態)
図3は、投影表示装置100の第1の使用状態を示す斜視図である。図4は、投影表示装置100の第1の使用状態を示す側面図である。図3および図4に示すように、第1の使用状態においては、投影表示装置100は、いわゆる携帯電話として機能する。光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して開いている。この状態で、出射部22から光透過型表示スクリーン30の裏面32側に向けて、映像信号を含む光24が投影される。光透過型表示スクリーン30は、光24を裏面32側から受光する。
【0027】
上述のとおり、出射部22から投影される光24は、たとえば同軸方向にそれぞれ配向された3通りの波長の光を含む。出射部22が3通りの波長を含む光24を光透過型表示スクリーン30の裏面32に向けて2次元走査することによって、裏面32に所定の映像(静止映像または動画映像)が投影される。
【0028】
光24は、光透過型表示スクリーン30を裏面32側から表面31側に向かって透過する。光透過型表示スクリーン30を透過した光24によって、光透過型表示スクリーン30の表面31に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置100の使用者などによって視認されることができる。光透過型表示スクリーン30の表面31に映し出された映像と光透過型表示スクリーン30に内蔵された静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)とが協働するように構成されていてもよい。
【0029】
(第2の使用状態)
図5は、投影表示装置100の第2の使用状態を示す斜視図である。図6は、投影表示装置100の第2の使用状態を示す側面図である。図5および図6に示すように、第2の使用状態においては、投影表示装置100はいわゆるプロジェクターとして機能する。光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して閉じている(折りたたまれている)。投影部20(出射部22)は、本体部10から外方を向くように回動される。投影部20の回動によって、投影表示装置100は第1の使用状態から第2の使用状態に遷移する。
【0030】
投影表示装置100の第2の使用状態においては、壁面52に固定されたスクリーン50(外部の投影対象場所)に向けて、出射部22から映像信号を含む光24が投影される。スクリーン50に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置100の使用者および投影表示装置100の周囲の観察者などによって視認されることができる。
【0031】
投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光24を出射している場合と、投影部20がスクリーン50に向けて光24を出射している場合とにおいては、投影部20から出射される光24が投影部20を挟んで線対称となる(左右反転または上下(天地)反転となる)ように、投影部20から出射される光が制御部40によって制御されるとよい。
【0032】
第2の使用状態において、投影表示装置100の操作部12上に表示された映像と、光24の投影によってスクリーン50上に表示された映像とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。操作部12とスクリーン50とで表示される映像が異なる場合には、操作部12上に配置された機械式または静電容量式のスイッチによって、スクリーン50上に表示された静止画像が切り替えられたり、動画映像が再生または停止されたりするとよい。
【0033】
投影表示装置100が第1の使用状態から第2の使用状態に切り替えられる際に、制御部40は、投影部20から投影される光の輝度がより高くなるように投影部20を制御するとよい。当該制御によって、投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光を投影している場合(第1の使用状態)よりも、投影部20がスクリーン50に向けて光を投影している場合(第2の使用状態)の方が、投影部20から投影される光の輝度が高くなる。第1の使用状態において投影部20から投影される光の輝度が抑えられ、且つ第2の使用状態において投影部20から投影される光の輝度が高められる。当該構成によれば、消費エネルギーの低減が図られる。
【0034】
制御部40は、投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光24を出射している場合には、光透過型表示スクリーン30に適合するように、投影部20から投影される光24の焦点距離(フォーカス機能)および照射範囲(ズーム機能)を制御するとよい。具体的には、この場合、光24の焦点距離が短くなるようにし、且つ光24の照射範囲が狭くなるように、制御部40は投影部20を制御する。
【0035】
制御部40は、投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光24を出射している場合には、使用者などによって映像が視認され易いように、投影部20の出射部22から投影される光24に対して所定の台形補正を行なってもよい。この台形補正は、投影部20に内蔵される2軸MEMSミラーによって行なわれることができる。
【0036】
投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光24を出射している場合と同様に、制御部40は、投影部20がスクリーン50に向けて光24を出射している場合には、スクリーン50に適合するように、投影部20から投影される光24の焦点距離および照射範囲を制御するとよい。具体的には、この場合、光24の焦点距離が長くなるようにし、且つ光24の照射範囲が広くなるように、制御部40は投影部20を制御する。
【0037】
(作用・効果)
本実施の形態における投影表示装置100は、投影部20の回動によって、光透過型表示スクリーン30への投影と、スクリーン50への投影とを切り替える。
【0038】
投影表示装置100は、冒頭に説明した特開2005−266601号公報(特許文献1)の構成とは異なり、投影方式を変えるためのミラーを備えていない。特許文献1におけるミラーは、本体部から外方に飛び出るように設けられるが、本実施の形態における投影表示装置100は、このようなミラーを備えていない分、小型化を図ることが可能となる。
【0039】
[実施の形態2]
図7および図8を参照して、本実施の形態における投影表示装置101について説明する。図7は、投影表示装置101の第1の状態を示す斜視図である。図8は、投影表示装置101の第2の状態を示す斜視図である。
【0040】
図7に示すように、投影表示装置101においても、光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して相対的に移動可能に構成される。本体部10の取付部14の両外側に、1対の歯車16が設けられる。光透過型表示スクリーン30の一端に、1対の歯車36が設けられる。歯車16と歯車36とは、互いにかみ合うように配置される。
【0041】
投影表示装置101においては、光透過型表示スクリーン30が使用者などによって矢印AR30方向に回動された際(光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して折りたたまれた際)には、歯車16,36によって構成される歯車機構によって、投影部20は矢印AR20方向に(投影部20の出射部22が本体部10の正面に位置するように)回動する。
【0042】
図8に示すように、本体部10が光透過型表示スクリーン30に対して回動する(相対的に移動する)ことに合わせて、投影部20の出射部22が回動する。投影部20の回動角度は、予め歯車16,36によって規定される。光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して閉じた状態で、投影部20の出射部22が本体部10のたとえば正面に位置するように設定される(位置決めされる)。この場合、使用者が投影部20の出射部22の回動角度を設定する必要がないため、利便性が高い。
【0043】
光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して閉じられた状態(図8に示す状態)において、本体部10の操作部12上に表示された内容は、光透過型表示スクリーン30を通して使用者によって視認可能なように構成されてもよい。光透過型表示スクリーン30に静電容量式のタッチスイッチ(ソフトキー)などが内蔵され、操作部12上の各種スイッチなどが光透過型表示スクリーン30の裏面32を通して操作可能に構成されてもよい。
【0044】
光透過型表示スクリーン30に静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)が内蔵される場合、この静電容量式のタッチスイッチは、その機能特性上、表面31および裏面32の双方から操作されることができる。
【0045】
光透過型表示スクリーン30に静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)が内蔵される場合、第1の使用状態(図7に示す状態)と第2の使用状態(図8に示す状態)とでは、タッチスイッチにおける座標が操作部12の長手方向において投影部20側とその反対側とで反対になる。この場合、タッチスイッチにおける座標が操作部12の長手方向において投影部20側とその反対側とで反対になることを、制御部40によって補正されるようにするとよい。
【0046】
光透過型表示スクリーン30に静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)が内蔵される場合、投影表示装置100が第1の使用状態から第2の使用状態に切り替えられる際に、制御部40は、静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)の感度を補正するとよい。この場合、制御部40は、光透過型表示スクリーン30が操作部12を覆うように本体部10に対して閉じた状態と、光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して開いた状態とにおいて、静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)の感度を補正する。静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)は、光透過型表示スクリーン30の厚さ方向のちょうど中央(表面31および裏面32の中央)に配置されないことがある。当該構成によれば、この静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)は、表面31側から操作される場合であっても、裏面32側から操作される場合であっても、制御部40による感度の補正によって適切に動作(応答)することが可能となる。
【0047】
[実施の形態3]
図9から図11を参照して、本実施の形態における投影表示装置102について説明する。図9は、投影表示装置102の第1の状態を示す第1斜視図である。図10は、投影表示装置102の第1の状態を示す第2斜視図である。図11は、投影表示装置102の第2の状態を示す斜視図である。
【0048】
図9に示すように、投影表示装置102においては、光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して矢印AR30方向に摺接するように構成される。
【0049】
図10に示すように、光透過型表示スクリーン30の裏面32の両側部には、長手方向に沿って延在する歯車溝38がそれぞれ設けられる。歯車溝38は、本体部10の取付部14の両外側にそれぞれ設けられた歯車18と互いに嵌め合う。歯車18は、本体部10の取付部14の両外側にそれぞれ設けられた歯車26と互いに嵌め合う。
【0050】
投影表示装置102においては、光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して矢印AR30方向に相対的に移動することに合わせて、歯車溝38、歯車18、および歯車26から構成される歯車機構によって、投影部20の出射部22が矢印AR20方向(図10参照)に回動する。投影部20の回動角度は、予め歯車溝38、歯車18、および歯車26によって規定される。
【0051】
光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して閉じた状態(図11参照)で、投影部20の出射部22が本体部10のたとえば正面に位置するように設定される(位置決めされる)。この場合、使用者が投影部20の出射部22の回動角度を設定する必要がないため、利便性が高い。
【0052】
投影表示装置102の第1の使用状態(図9および図10に示す状態)においては、光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して開いている。この状態で、出射部22から光透過型表示スクリーン30の裏面32側に向けて、映像信号を含む光24が投影される。光透過型表示スクリーン30は、光24を裏面32側から受光する。
【0053】
上述の実施の形態1における投影表示装置100(図3および図4参照)と同様に、光24は、光透過型表示スクリーン30を裏面32側から表面31側に向かって透過する。光透過型表示スクリーン30を透過した光24によって、光透過型表示スクリーン30の表面31に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置102の使用者などによって視認されることができる。
【0054】
図11に示すように、投影表示装置102の第2の使用状態においては、光透過型表示スクリーン30は、本体部10の操作部12に対して閉じている(本体部10および光透過型表示スクリーン30同士が重ね合わされている)。投影部20(出射部22)は、本体部10から外方を向くように回動される。投影部20の回動によって、投影表示装置100は第1の使用状態から第2の使用状態に遷移する。
【0055】
投影表示装置102の第2の使用状態においては、上述の実施の形態1における投影表示装置100(図5および図6参照)と同様に、外部の投影対象場所に向けて、出射部22から映像信号を含む光24が投影される。外部の投影対象場所に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置102の使用者および投影表示装置102の周囲の観察者などによって視認されることができる。
【0056】
本実施の形態における投影表示装置102も、投影部20の回動によって、光透過型表示スクリーン30への投影と、外部の投影対象場所への投影とを切り替える。投影表示装置102も、冒頭に説明した特開2005−266601号公報(特許文献1)の構成とは異なり、投影方式を変えるためのミラーを備えていない。特許文献1におけるミラーは、本体部から外方に飛び出るように設けられるが、本実施の形態における投影表示装置102も、このようなミラーを備えていない分、小型化を図ることが可能となる。
【0057】
[実施の形態4]
図12から図14を参照して、本実施の形態における投影表示装置103について説明する。図12は、投影表示装置103の第1の状態を示す側面図である。図13は、投影表示装置103の第2の状態を示す斜視図である。図14は、投影表示装置103の第2の状態を示す側面図である。
【0058】
上述の各実施の形態における投影表示装置100〜102においては、光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して相対的に移動可能に構成される。
【0059】
図12に示すように、本実施の形態における投影表示装置103では、光透過型表示スクリーン30は本体部10に対して相対的に移動可能には構成されない。投影部20は、1対の取付部14同士の間に配置される(図13参照)。1対の取付部14によって、出射部22は、本体部10に対して矢印AR20方向に回動可能に軸支される。
【0060】
第1の使用状態においては、投影表示装置103は、いわゆる携帯電話として機能する。この状態で、出射部22から光透過型表示スクリーン30の裏面32側に向けて、映像信号を含む光24が投影される。光透過型表示スクリーン30は、光24を裏面32側から受光する。裏面32に、所定の映像(静止映像または動画映像)が投影される。
【0061】
光24は、光透過型表示スクリーン30を裏面32側から表面31側に向かって透過する。光透過型表示スクリーン30を透過した光24によって、光透過型表示スクリーン30の表面31に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置100の使用者などによって視認されることができる。光透過型表示スクリーン30の表面31に映し出された映像と光透過型表示スクリーン30に内蔵された静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)とが協働するように構成されていてもよい。
【0062】
図13および図14に示すように、第2の使用状態においては、投影表示装置103はいわゆるプロジェクターとして機能する。投影部20(出射部22)は、本体部10から外方を向くように回動される。投影部20の回動によって、投影表示装置103は第1の使用状態から第2の使用状態に遷移する。
【0063】
投影表示装置103の第2の使用状態においては、壁面52(図14参照)に固定されたスクリーン50(外部の投影対象場所)(図14参照)に向けて、出射部22から映像信号を含む光24が投影される。スクリーン50に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置103の使用者および投影表示装置103の周囲の観察者などによって視認されることができる。
【0064】
本実施の形態における投影表示装置103も、投影部20の回動によって、光透過型表示スクリーン30への投影と、スクリーン50への投影とを切り替える。投影表示装置103も、冒頭に説明した特開2005−266601号公報(特許文献1)の構成とは異なり、投影方式を変えるためのミラーを備えていない。特許文献1におけるミラーは、本体部から外方に飛び出るように設けられるが、本実施の形態における投影表示装置103は、このようなミラーを備えていない分、小型化を図ることが可能となる。
【0065】
以上、本発明に基づいた各実施の形態について説明したが、今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0066】
10 本体部、12 操作部、14,34 取付部、16,18,26,36 歯車、20 投影部、22 出射部、24 光、30 光透過型表示スクリーン、31 表面、32 裏面、38 歯車溝、40 制御部、50 光透過型表示スクリーン(外部の投影対象場所)、52 壁面、100,101,102,103 投影表示装置、AR20,AR30 矢印。
【技術分野】
【0001】
本発明は、投影方式を切り替え可能な投影表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2005−266601号公報(特許文献1)には、投写型表示装置に関する発明が開示される。この投写型表示装置は、投写器と、透過型スクリーンと、投写器から投写された投写光を透過型スクリーンに導くミラーとを備える。特許文献1は、このミラーを用いることによって、投影方式を容易に切り替えることができると述べている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−266601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2005−266601号公報(特許文献1)に開示された構成においては、投影方式を切り替えるためのミラーが必要となる。特許文献1におけるミラーは、本体部から外方に飛び出るように設けられる。このような投影表示装置は、飛び出るように設けられたミラーを備える分だけ装置の大きさが大きい。
【0005】
本発明は、投影方式を切り替え可能な投影表示装置であって、小型化を図ることが可能な投影表示装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に基づく投影表示装置は、本体部と、上記本体部に回動可能に軸支され、映像信号を含む光を投影する投影部と、上記本体部に設けられ、上記投影部から投影された光を裏面側から受光することによって表面側に映像を表示させる光透過型表示スクリーンと、制御部と、を備え、上記投影部が回動することによって上記光透過型表示スクリーン以外の方向に向けられた状態においては、上記投影部は外部の投影対象場所に向かって光を投影する。
【0007】
好ましくは、上記制御部は、上記投影部が上記光透過型表示スクリーンに向けて光を投影している場合よりも、上記投影部が外部の上記投影対象場所に向けて光を投影している場合の方が、上記投影部から投影される光の輝度が高くなるように上記投影部を制御する。
【0008】
好ましくは、上記制御部は、上記投影部が上記光透過型表示スクリーンに向けて光を出射している場合には、上記光透過型表示スクリーンに適合するように、上記投影部から投影される光の焦点距離および照射範囲を制御し、上記制御部は、上記投影部が外部の上記投影対象場所に向けて光を出射している場合には、外部の上記投影対象場所に適合するように、上記投影部から投影される光の焦点距離および照射範囲を制御する。
【0009】
好ましくは、上記制御部は、上記投影部が上記光透過型表示スクリーンに向けて光を出射している場合と、上記投影部が外部の上記投影対象場所に向けて光を出射している場合とにおいて、上記投影部から出射される光が上記投影部を挟んで線対称となるように、上記投影部から出射される光を制御する。
【0010】
好ましくは、上記光透過型表示スクリーンは、上記本体部に対して相対的に移動可能に構成され、上記投影部は、上記光透過型表示スクリーンが上記本体部に対して相対的に移動することに合わせて回動する。
【0011】
好ましくは、上記本体部の表面には操作部が設けられ、上記光透過型表示スクリーンは、タッチパネルを内蔵し、上記制御部は、上記光透過型表示スクリーンが上記操作部を覆うように上記本体部に対して閉じた状態と、上記光透過型表示スクリーンが上記本体部に対して開いた状態とにおいて、上記タッチパネルの座標が上記光透過型表示スクリーンに表示された映像と上記操作部とにそれぞれ対応するように、上記タッチパネルの上記座標を補正する。
【0012】
好ましくは、上記光透過型表示スクリーンが内蔵する上記タッチパネルは静電容量式であり、上記制御部は、上記光透過型表示スクリーンが上記操作部を覆うように上記本体部に対して閉じた状態と、上記光透過型表示スクリーンが上記本体部に対して開いた状態とにおいて、静電容量式の上記タッチパネルの感度を補正する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、投影方式を切り替え可能な投影表示装置であって、小型化を図ることが可能な投影表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態1における投影表示装置の第1の状態を示す斜視図である。
【図2】実施の形態1における投影表示装置の第2の状態を示す斜視図である。
【図3】実施の形態1における投影表示装置の第1の使用状態を示す斜視図である。
【図4】実施の形態1における投影表示装置の第1の使用状態を示す側面図である。
【図5】実施の形態1における投影表示装置の第2の使用状態を示す斜視図である。
【図6】実施の形態1における投影表示装置の第2の使用状態を示す側面図である。
【図7】実施の形態2における投影表示装置の第1の状態を示す斜視図である。
【図8】実施の形態2における投影表示装置の第2の状態を示す斜視図である。
【図9】実施の形態3における投影表示装置の第1の状態を示す第1斜視図である。
【図10】実施の形態3における投影表示装置の第1の状態を示す第2斜視図である。
【図11】実施の形態3における投影表示装置の第2の状態を示す斜視図である。
【図12】実施の形態4における投影表示装置の第1の状態を示す側面図である。
【図13】実施の形態4における投影表示装置の第2の状態を示す斜視図である。
【図14】実施の形態4における投影表示装置の第2の状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に基づいた各実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。各実施の形態の説明において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。各実施の形態の説明において、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。特に制限が無い限り、各実施の形態に示す構成を適宜組み合わせて用いることは、当初から予定されていることである。
【0016】
[実施の形態1]
図1および図2を参照して、本実施の形態における投影表示装置100の構成について説明する。図1は、投影表示装置100の第1の状態を示す斜視図である。図2は、投影表示装置100の第2の状態を示す斜視図である。
【0017】
図1および図2に示すように、投影表示装置100は、本体部10、投影部20、および光透過型表示スクリーン30を備える。本実施の形態における投影表示装置100は、携帯電話などの電子機器を構成する。
【0018】
(本体部10)
本体部10は、略直方体状に構成される。本体部10の内部には、制御部40が設けられる。図1では、図示上の便宜のため、制御部40を破線を用いてブロック状に示している。これは、本体部10の内部に制御部40が設けられることを概念的に示している。制御部40の実際の形状および位置は、図1に破線で示された通りとは限らない。
【0019】
本体部10の表面には、操作部12が設けられる。操作部12には、たとえば機械式の押しボタンスイッチ(ハードキー)、または、ソフトウェアによって液晶表示されたたとえば静電容量式のタッチスイッチ(ソフトキー)などが配置される(図示せず)。操作部12には、これらのスイッチの双方が配置されていてもよい。
【0020】
これらのスイッチを通して投影表示装置100の使用者から受け付けた信号は、制御部40に入力される。制御部40は、入力された信号に応じて、投影表示装置100を制御する。本体部10の一端には、外方に向かって膨出するように、1対の取付部14(図2参照)が設けられる。
【0021】
(投影部20)
投影部20は、略円柱状に構成される。投影部20は、出射部22を有し、1対の取付部14同士の間に配置される。1対の取付部14によって、出射部22は、本体部10に対して矢印AR20方向に回動可能に軸支される。
【0022】
投影部20は、映像信号を含む光を投影するLED(Light Emitting Diode)などの光学素子を内蔵する。投影部20が内蔵する光学素子としては、たとえば青色のレーザを出射するもの(発振波長は430〜470nm)、緑色のレーザを出射するもの(発振波長は550〜510nm)、および、赤色のレーザを出射するもの(発振波長は620〜660nm)を含む。
【0023】
これらの光学素子から出射された光(レーザ光)は、これらの光を平行光に変換するコリメータレンズ、これらの平行光を同軸上に揃えるハーフミラー、および、同軸に揃えられた平行光の進路をすばやく変化させることによって2次元走査を実現する2軸MEMSミラーなどを通して、出射部22から外部に取り出される。
【0024】
(光透過型表示スクリーン30)
光透過型表示スクリーン30は、表面31および裏面32を有する平板状に構成される。光透過型表示スクリーン30は、投影部20の出射部22から受ける光24(図3参照)に対して、所定の光指向性(偏光特性)を有する部材から構成されてもよい。
【0025】
光透過型表示スクリーン30の一端には、略円柱状に形成された1対の取付部34が間隔を空けて設けられる。1対の取付部34は、本体部10における1対の取付部14の両外側に配置される。1対の取付部34および1対の取付部14によって、光透過型表示スクリーン30は、投影部20に対して矢印AR30方向に回動可能に(いわゆるヒンジ状に)軸支される。光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して相対的に移動可能に構成される。
【0026】
(第1の使用状態)
図3は、投影表示装置100の第1の使用状態を示す斜視図である。図4は、投影表示装置100の第1の使用状態を示す側面図である。図3および図4に示すように、第1の使用状態においては、投影表示装置100は、いわゆる携帯電話として機能する。光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して開いている。この状態で、出射部22から光透過型表示スクリーン30の裏面32側に向けて、映像信号を含む光24が投影される。光透過型表示スクリーン30は、光24を裏面32側から受光する。
【0027】
上述のとおり、出射部22から投影される光24は、たとえば同軸方向にそれぞれ配向された3通りの波長の光を含む。出射部22が3通りの波長を含む光24を光透過型表示スクリーン30の裏面32に向けて2次元走査することによって、裏面32に所定の映像(静止映像または動画映像)が投影される。
【0028】
光24は、光透過型表示スクリーン30を裏面32側から表面31側に向かって透過する。光透過型表示スクリーン30を透過した光24によって、光透過型表示スクリーン30の表面31に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置100の使用者などによって視認されることができる。光透過型表示スクリーン30の表面31に映し出された映像と光透過型表示スクリーン30に内蔵された静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)とが協働するように構成されていてもよい。
【0029】
(第2の使用状態)
図5は、投影表示装置100の第2の使用状態を示す斜視図である。図6は、投影表示装置100の第2の使用状態を示す側面図である。図5および図6に示すように、第2の使用状態においては、投影表示装置100はいわゆるプロジェクターとして機能する。光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して閉じている(折りたたまれている)。投影部20(出射部22)は、本体部10から外方を向くように回動される。投影部20の回動によって、投影表示装置100は第1の使用状態から第2の使用状態に遷移する。
【0030】
投影表示装置100の第2の使用状態においては、壁面52に固定されたスクリーン50(外部の投影対象場所)に向けて、出射部22から映像信号を含む光24が投影される。スクリーン50に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置100の使用者および投影表示装置100の周囲の観察者などによって視認されることができる。
【0031】
投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光24を出射している場合と、投影部20がスクリーン50に向けて光24を出射している場合とにおいては、投影部20から出射される光24が投影部20を挟んで線対称となる(左右反転または上下(天地)反転となる)ように、投影部20から出射される光が制御部40によって制御されるとよい。
【0032】
第2の使用状態において、投影表示装置100の操作部12上に表示された映像と、光24の投影によってスクリーン50上に表示された映像とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。操作部12とスクリーン50とで表示される映像が異なる場合には、操作部12上に配置された機械式または静電容量式のスイッチによって、スクリーン50上に表示された静止画像が切り替えられたり、動画映像が再生または停止されたりするとよい。
【0033】
投影表示装置100が第1の使用状態から第2の使用状態に切り替えられる際に、制御部40は、投影部20から投影される光の輝度がより高くなるように投影部20を制御するとよい。当該制御によって、投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光を投影している場合(第1の使用状態)よりも、投影部20がスクリーン50に向けて光を投影している場合(第2の使用状態)の方が、投影部20から投影される光の輝度が高くなる。第1の使用状態において投影部20から投影される光の輝度が抑えられ、且つ第2の使用状態において投影部20から投影される光の輝度が高められる。当該構成によれば、消費エネルギーの低減が図られる。
【0034】
制御部40は、投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光24を出射している場合には、光透過型表示スクリーン30に適合するように、投影部20から投影される光24の焦点距離(フォーカス機能)および照射範囲(ズーム機能)を制御するとよい。具体的には、この場合、光24の焦点距離が短くなるようにし、且つ光24の照射範囲が狭くなるように、制御部40は投影部20を制御する。
【0035】
制御部40は、投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光24を出射している場合には、使用者などによって映像が視認され易いように、投影部20の出射部22から投影される光24に対して所定の台形補正を行なってもよい。この台形補正は、投影部20に内蔵される2軸MEMSミラーによって行なわれることができる。
【0036】
投影部20が光透過型表示スクリーン30に向けて光24を出射している場合と同様に、制御部40は、投影部20がスクリーン50に向けて光24を出射している場合には、スクリーン50に適合するように、投影部20から投影される光24の焦点距離および照射範囲を制御するとよい。具体的には、この場合、光24の焦点距離が長くなるようにし、且つ光24の照射範囲が広くなるように、制御部40は投影部20を制御する。
【0037】
(作用・効果)
本実施の形態における投影表示装置100は、投影部20の回動によって、光透過型表示スクリーン30への投影と、スクリーン50への投影とを切り替える。
【0038】
投影表示装置100は、冒頭に説明した特開2005−266601号公報(特許文献1)の構成とは異なり、投影方式を変えるためのミラーを備えていない。特許文献1におけるミラーは、本体部から外方に飛び出るように設けられるが、本実施の形態における投影表示装置100は、このようなミラーを備えていない分、小型化を図ることが可能となる。
【0039】
[実施の形態2]
図7および図8を参照して、本実施の形態における投影表示装置101について説明する。図7は、投影表示装置101の第1の状態を示す斜視図である。図8は、投影表示装置101の第2の状態を示す斜視図である。
【0040】
図7に示すように、投影表示装置101においても、光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して相対的に移動可能に構成される。本体部10の取付部14の両外側に、1対の歯車16が設けられる。光透過型表示スクリーン30の一端に、1対の歯車36が設けられる。歯車16と歯車36とは、互いにかみ合うように配置される。
【0041】
投影表示装置101においては、光透過型表示スクリーン30が使用者などによって矢印AR30方向に回動された際(光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して折りたたまれた際)には、歯車16,36によって構成される歯車機構によって、投影部20は矢印AR20方向に(投影部20の出射部22が本体部10の正面に位置するように)回動する。
【0042】
図8に示すように、本体部10が光透過型表示スクリーン30に対して回動する(相対的に移動する)ことに合わせて、投影部20の出射部22が回動する。投影部20の回動角度は、予め歯車16,36によって規定される。光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して閉じた状態で、投影部20の出射部22が本体部10のたとえば正面に位置するように設定される(位置決めされる)。この場合、使用者が投影部20の出射部22の回動角度を設定する必要がないため、利便性が高い。
【0043】
光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して閉じられた状態(図8に示す状態)において、本体部10の操作部12上に表示された内容は、光透過型表示スクリーン30を通して使用者によって視認可能なように構成されてもよい。光透過型表示スクリーン30に静電容量式のタッチスイッチ(ソフトキー)などが内蔵され、操作部12上の各種スイッチなどが光透過型表示スクリーン30の裏面32を通して操作可能に構成されてもよい。
【0044】
光透過型表示スクリーン30に静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)が内蔵される場合、この静電容量式のタッチスイッチは、その機能特性上、表面31および裏面32の双方から操作されることができる。
【0045】
光透過型表示スクリーン30に静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)が内蔵される場合、第1の使用状態(図7に示す状態)と第2の使用状態(図8に示す状態)とでは、タッチスイッチにおける座標が操作部12の長手方向において投影部20側とその反対側とで反対になる。この場合、タッチスイッチにおける座標が操作部12の長手方向において投影部20側とその反対側とで反対になることを、制御部40によって補正されるようにするとよい。
【0046】
光透過型表示スクリーン30に静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)が内蔵される場合、投影表示装置100が第1の使用状態から第2の使用状態に切り替えられる際に、制御部40は、静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)の感度を補正するとよい。この場合、制御部40は、光透過型表示スクリーン30が操作部12を覆うように本体部10に対して閉じた状態と、光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して開いた状態とにおいて、静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)の感度を補正する。静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)は、光透過型表示スクリーン30の厚さ方向のちょうど中央(表面31および裏面32の中央)に配置されないことがある。当該構成によれば、この静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)は、表面31側から操作される場合であっても、裏面32側から操作される場合であっても、制御部40による感度の補正によって適切に動作(応答)することが可能となる。
【0047】
[実施の形態3]
図9から図11を参照して、本実施の形態における投影表示装置102について説明する。図9は、投影表示装置102の第1の状態を示す第1斜視図である。図10は、投影表示装置102の第1の状態を示す第2斜視図である。図11は、投影表示装置102の第2の状態を示す斜視図である。
【0048】
図9に示すように、投影表示装置102においては、光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して矢印AR30方向に摺接するように構成される。
【0049】
図10に示すように、光透過型表示スクリーン30の裏面32の両側部には、長手方向に沿って延在する歯車溝38がそれぞれ設けられる。歯車溝38は、本体部10の取付部14の両外側にそれぞれ設けられた歯車18と互いに嵌め合う。歯車18は、本体部10の取付部14の両外側にそれぞれ設けられた歯車26と互いに嵌め合う。
【0050】
投影表示装置102においては、光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して矢印AR30方向に相対的に移動することに合わせて、歯車溝38、歯車18、および歯車26から構成される歯車機構によって、投影部20の出射部22が矢印AR20方向(図10参照)に回動する。投影部20の回動角度は、予め歯車溝38、歯車18、および歯車26によって規定される。
【0051】
光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して閉じた状態(図11参照)で、投影部20の出射部22が本体部10のたとえば正面に位置するように設定される(位置決めされる)。この場合、使用者が投影部20の出射部22の回動角度を設定する必要がないため、利便性が高い。
【0052】
投影表示装置102の第1の使用状態(図9および図10に示す状態)においては、光透過型表示スクリーン30は、本体部10に対して開いている。この状態で、出射部22から光透過型表示スクリーン30の裏面32側に向けて、映像信号を含む光24が投影される。光透過型表示スクリーン30は、光24を裏面32側から受光する。
【0053】
上述の実施の形態1における投影表示装置100(図3および図4参照)と同様に、光24は、光透過型表示スクリーン30を裏面32側から表面31側に向かって透過する。光透過型表示スクリーン30を透過した光24によって、光透過型表示スクリーン30の表面31に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置102の使用者などによって視認されることができる。
【0054】
図11に示すように、投影表示装置102の第2の使用状態においては、光透過型表示スクリーン30は、本体部10の操作部12に対して閉じている(本体部10および光透過型表示スクリーン30同士が重ね合わされている)。投影部20(出射部22)は、本体部10から外方を向くように回動される。投影部20の回動によって、投影表示装置100は第1の使用状態から第2の使用状態に遷移する。
【0055】
投影表示装置102の第2の使用状態においては、上述の実施の形態1における投影表示装置100(図5および図6参照)と同様に、外部の投影対象場所に向けて、出射部22から映像信号を含む光24が投影される。外部の投影対象場所に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置102の使用者および投影表示装置102の周囲の観察者などによって視認されることができる。
【0056】
本実施の形態における投影表示装置102も、投影部20の回動によって、光透過型表示スクリーン30への投影と、外部の投影対象場所への投影とを切り替える。投影表示装置102も、冒頭に説明した特開2005−266601号公報(特許文献1)の構成とは異なり、投影方式を変えるためのミラーを備えていない。特許文献1におけるミラーは、本体部から外方に飛び出るように設けられるが、本実施の形態における投影表示装置102も、このようなミラーを備えていない分、小型化を図ることが可能となる。
【0057】
[実施の形態4]
図12から図14を参照して、本実施の形態における投影表示装置103について説明する。図12は、投影表示装置103の第1の状態を示す側面図である。図13は、投影表示装置103の第2の状態を示す斜視図である。図14は、投影表示装置103の第2の状態を示す側面図である。
【0058】
上述の各実施の形態における投影表示装置100〜102においては、光透過型表示スクリーン30が本体部10に対して相対的に移動可能に構成される。
【0059】
図12に示すように、本実施の形態における投影表示装置103では、光透過型表示スクリーン30は本体部10に対して相対的に移動可能には構成されない。投影部20は、1対の取付部14同士の間に配置される(図13参照)。1対の取付部14によって、出射部22は、本体部10に対して矢印AR20方向に回動可能に軸支される。
【0060】
第1の使用状態においては、投影表示装置103は、いわゆる携帯電話として機能する。この状態で、出射部22から光透過型表示スクリーン30の裏面32側に向けて、映像信号を含む光24が投影される。光透過型表示スクリーン30は、光24を裏面32側から受光する。裏面32に、所定の映像(静止映像または動画映像)が投影される。
【0061】
光24は、光透過型表示スクリーン30を裏面32側から表面31側に向かって透過する。光透過型表示スクリーン30を透過した光24によって、光透過型表示スクリーン30の表面31に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置100の使用者などによって視認されることができる。光透過型表示スクリーン30の表面31に映し出された映像と光透過型表示スクリーン30に内蔵された静電容量式のタッチスイッチ(タッチパネル)とが協働するように構成されていてもよい。
【0062】
図13および図14に示すように、第2の使用状態においては、投影表示装置103はいわゆるプロジェクターとして機能する。投影部20(出射部22)は、本体部10から外方を向くように回動される。投影部20の回動によって、投影表示装置103は第1の使用状態から第2の使用状態に遷移する。
【0063】
投影表示装置103の第2の使用状態においては、壁面52(図14参照)に固定されたスクリーン50(外部の投影対象場所)(図14参照)に向けて、出射部22から映像信号を含む光24が投影される。スクリーン50に、所定の映像(静止映像または動画映像)が映し出される。この映像は、投影表示装置103の使用者および投影表示装置103の周囲の観察者などによって視認されることができる。
【0064】
本実施の形態における投影表示装置103も、投影部20の回動によって、光透過型表示スクリーン30への投影と、スクリーン50への投影とを切り替える。投影表示装置103も、冒頭に説明した特開2005−266601号公報(特許文献1)の構成とは異なり、投影方式を変えるためのミラーを備えていない。特許文献1におけるミラーは、本体部から外方に飛び出るように設けられるが、本実施の形態における投影表示装置103は、このようなミラーを備えていない分、小型化を図ることが可能となる。
【0065】
以上、本発明に基づいた各実施の形態について説明したが、今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0066】
10 本体部、12 操作部、14,34 取付部、16,18,26,36 歯車、20 投影部、22 出射部、24 光、30 光透過型表示スクリーン、31 表面、32 裏面、38 歯車溝、40 制御部、50 光透過型表示スクリーン(外部の投影対象場所)、52 壁面、100,101,102,103 投影表示装置、AR20,AR30 矢印。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部に回動可能に軸支され、映像信号を含む光を投影する投影部と、
前記本体部に設けられ、前記投影部から投影された光を裏面側から受光することによって表面側に映像を表示させる光透過型表示スクリーンと、
制御部と、
を備え、
前記投影部が回動することによって前記光透過型表示スクリーン以外の方向に向けられた状態においては、前記投影部は外部の投影対象場所に向かって光を投影する、
投影表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記投影部が前記光透過型表示スクリーンに向けて光を投影している場合よりも、前記投影部が外部の前記投影対象場所に向けて光を投影している場合の方が、前記投影部から投影される光の輝度が高くなるように前記投影部を制御する、
請求項1に記載の投影表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記投影部が前記光透過型表示スクリーンに向けて光を出射している場合には、前記光透過型表示スクリーンに適合するように、前記投影部から投影される光の焦点距離および照射範囲を制御し、
前記制御部は、前記投影部が外部の前記投影対象場所に向けて光を出射している場合には、外部の前記投影対象場所に適合するように、前記投影部から投影される光の焦点距離および照射範囲を制御する、
請求項1または2に記載の投影表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記投影部が前記光透過型表示スクリーンに向けて光を出射している場合と、前記投影部が外部の前記投影対象場所に向けて光を出射している場合とにおいて、前記投影部から出射される光が前記投影部を挟んで線対称となるように、前記投影部から出射される光を制御する、
請求項1から3のいずれかに記載の投影表示装置。
【請求項5】
前記光透過型表示スクリーンは、前記本体部に対して相対的に移動可能に構成され、
前記投影部は、前記光透過型表示スクリーンが前記本体部に対して相対的に移動することに合わせて回動する、
請求項1から4のいずれかに記載の投影表示装置。
【請求項6】
前記本体部の表面には操作部が設けられ、
前記光透過型表示スクリーンは、タッチパネルを内蔵し、
前記制御部は、前記光透過型表示スクリーンが前記操作部を覆うように前記本体部に対して閉じた状態と、前記光透過型表示スクリーンが前記本体部に対して開いた状態とにおいて、前記タッチパネルの座標が前記光透過型表示スクリーンに表示された映像と前記操作部とにそれぞれ対応するように、前記タッチパネルの前記座標を補正する、
請求項1から5のいずれかに記載の投影表示装置。
【請求項7】
前記光透過型表示スクリーンが内蔵する前記タッチパネルは静電容量式であり、
前記制御部は、前記光透過型表示スクリーンが前記操作部を覆うように前記本体部に対して閉じた状態と、前記光透過型表示スクリーンが前記本体部に対して開いた状態とにおいて、静電容量式の前記タッチパネルの感度を補正する、
請求項6に記載の投影表示装置。
【請求項1】
本体部と、
前記本体部に回動可能に軸支され、映像信号を含む光を投影する投影部と、
前記本体部に設けられ、前記投影部から投影された光を裏面側から受光することによって表面側に映像を表示させる光透過型表示スクリーンと、
制御部と、
を備え、
前記投影部が回動することによって前記光透過型表示スクリーン以外の方向に向けられた状態においては、前記投影部は外部の投影対象場所に向かって光を投影する、
投影表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記投影部が前記光透過型表示スクリーンに向けて光を投影している場合よりも、前記投影部が外部の前記投影対象場所に向けて光を投影している場合の方が、前記投影部から投影される光の輝度が高くなるように前記投影部を制御する、
請求項1に記載の投影表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記投影部が前記光透過型表示スクリーンに向けて光を出射している場合には、前記光透過型表示スクリーンに適合するように、前記投影部から投影される光の焦点距離および照射範囲を制御し、
前記制御部は、前記投影部が外部の前記投影対象場所に向けて光を出射している場合には、外部の前記投影対象場所に適合するように、前記投影部から投影される光の焦点距離および照射範囲を制御する、
請求項1または2に記載の投影表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記投影部が前記光透過型表示スクリーンに向けて光を出射している場合と、前記投影部が外部の前記投影対象場所に向けて光を出射している場合とにおいて、前記投影部から出射される光が前記投影部を挟んで線対称となるように、前記投影部から出射される光を制御する、
請求項1から3のいずれかに記載の投影表示装置。
【請求項5】
前記光透過型表示スクリーンは、前記本体部に対して相対的に移動可能に構成され、
前記投影部は、前記光透過型表示スクリーンが前記本体部に対して相対的に移動することに合わせて回動する、
請求項1から4のいずれかに記載の投影表示装置。
【請求項6】
前記本体部の表面には操作部が設けられ、
前記光透過型表示スクリーンは、タッチパネルを内蔵し、
前記制御部は、前記光透過型表示スクリーンが前記操作部を覆うように前記本体部に対して閉じた状態と、前記光透過型表示スクリーンが前記本体部に対して開いた状態とにおいて、前記タッチパネルの座標が前記光透過型表示スクリーンに表示された映像と前記操作部とにそれぞれ対応するように、前記タッチパネルの前記座標を補正する、
請求項1から5のいずれかに記載の投影表示装置。
【請求項7】
前記光透過型表示スクリーンが内蔵する前記タッチパネルは静電容量式であり、
前記制御部は、前記光透過型表示スクリーンが前記操作部を覆うように前記本体部に対して閉じた状態と、前記光透過型表示スクリーンが前記本体部に対して開いた状態とにおいて、静電容量式の前記タッチパネルの感度を補正する、
請求項6に記載の投影表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−220757(P2012−220757A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87067(P2011−87067)
【出願日】平成23年4月11日(2011.4.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月11日(2011.4.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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