説明

投票管理方法及び投票管理システム

【課題】 本発明は、投票管理方法及び投票管理システムに関し、例えば競輪、競馬、競艇等のレース投票券システムに適用して、従来方法による利用者、運営する側の双方における種々の不都合を解決することができるようにする。
【解決手段】 電子マネーを記録したICカードを投票券に使用する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投票管理方法及び投票管理システムに関し、例えば競輪、競馬、競艇等のレース投票券システムに適用して、電子マネーを記録したICカードを投票券に使用することにより、従来方法による利用者、運営する側の双方における種々の不都合を解決することができるようにする。
【0002】
【従来の技術】従来、競馬、競輪、競艇等のレース投票券システムにおいては、磁気カードによる投票券により種々の管理を実行するようになされている。すなわちこの種のレース投票券システムにおいては、投票券売り場にて顧客の投票を受け付け、顧客による投票のデータ、投票の対象であるレースを特定するデータ、投票金額のデータ等を磁気データにより投票券に記録し、またこのような内容を投票券の表面に印刷する。さらにレースの確定により投票が的中した場合、払い戻し所にて投票券を現金に換金するようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来のレース投票券システムにおいては、利用者側にとっても運営する側にとっても不都合な問題があった。
【0004】すなわち投票券の払い戻しを受ける場合は、払い戻しの金額に小額の硬貨が含まれる場合を避け得ず、これにより顧客においては、小額硬貨が不必要に溜まることになり、また運営する側においては、小額硬貨を大量に用意しなければならなかった。
【0005】またレースの都度、投票券を購入することが必要なことにより、連続したレースの投票券を購入する場合には、購入の都度、現金を用意しなければならない不便さがあった。なおこれにより例えば顧客においては、前のレースで的中した投票券の払い戻しを受けた後、この払い戻し金により改めて投票券を購入すると言う煩雑が作業を強いられる場合があった。
【0006】また1枚の投票券に記録可能なデータ量が限られることにより、さらにはレース毎の投票であることにより、多数のレースで多数の投票を実行する場合には、その分投票券も多数購入することが必要になり、顧客においては、投票券の管理が煩雑になる不便さが発生し、また運営する側においては、これらの投票券がレース終了後、多量のゴミとなってしまう不都合があった。
【0007】さらにこのような投票券にあっては、盗難の場合に、本来の持ち主を救済することが困難な欠点もある。
【0008】本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来方法による利用者、運営する側の双方における種々の不都合を解決することができる投票管理方法及び投票管理システムを提案しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、投票管理方法に適用して、顧客による投票の要求に応じて、電子マネーを記録したICカードをアクセスし、顧客による投票と投票の対象とをICカードに記録すると共に、投票に要する料金を電子マネーより減額する投票受け付けのステップと、投票の対象の結果に応じて、投票に対する払い戻しの金額を計算する払い戻し金計算のステップと、払い戻しの金額に応じてICカードに記録された電子マネーの金額を増額する払い戻しのステップとを有するようにする。
【0010】また請求項12の発明においては、投票管理システムに適用して、顧客による投票の要求に応じて、電子マネーを記録したICカードをアクセスし、顧客による投票と投票の対象とをICカードに記録すると共に、投票に要する料金を電子マネーより減額する投票受け付け手段と、投票の対象の結果に応じて、投票に対する払い戻しの金額を計算する払い戻し金計算手段と、払い戻しの金額に応じてICカードに記録された電子マネーの金額を増額する払い戻し手段とを備えるようにする。
【0011】請求項1又は請求項12の構成によれば、従来の磁気カードによる管理に代えて、電子マネーを記録したICカードによる管理により、投票を受け付け、また払い戻しの処理を実行することができる。これにより電子マネーによる払い戻しによって小額の硬貨のやり取りを不要とすることができ、顧客及び運営する側の不便さを解消することができる。また複数の投票、複数の投票対象を1つのICカードに纏めて記録するができることにより、顧客による煩雑な管理、作業を少なくでき、また運営する側にとっては、磁気カードによる場合のような多量のゴミの発生を抑止することができる。また必要に応じて顧客を特定するデータの記録により、盗難の場合に、本来の持ち主を救済することもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳述する。
【0013】(1)実施の形態の構成図1は、本発明の第1の実施の形態に係るレース投票券システムの構成を示すブロック図である。このレース投票券システム1は、競馬、競輪、競艇等の投票券の管理に利用される。すなわちレース投票券システム1は、各投票所に設置されたローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)2A〜2Xと管理センター4とを専用線により接続し、これらのネットワーク2A〜2Xを介して各種端末装置を管理センター4に接続して構成される。
【0014】ここで管理センター4は、レースの投票、払い戻しに関する管理、システム制御を実行する中央制御装置4Aと、この中央制御装置4Aの処理に必要な各種データを記憶する記憶装置4Bとにより構成され、各端末装置からの要求に応じて対応する処理を実行する。
【0015】これに対して端末装置は、投票券を発行する発行機5、投票券を用いて各レースに投票する投票機6、払い戻しの処理を実行する払戻機7、投票券に電子マネーを追加する積増機8、投票券の内容照会に利用する照会機9、各種の自動販売機(自販機)10、店舗等に配置される店舗端末11等により構成される。
【0016】なおこの実施の形態において、管理センター4は、インターネット3とも接続され、これによりこれら端末装置の一部装置における処理をインターネット3に接続されたパーソナルコンピュータ12、リーダライタ13によっても実行できるようになされている。
【0017】ここでこのレース投票券システム1では、投票券にICカードが利用される。ここでICカードは、キャッシュカード、クレジットカードと同一のISO規格サイズによる平板形状であり、この実施の形態では、いわゆる非接触型のICカードが適用される。すなわちICカードは、ループアンテナ及び集積回路を配置した配線基板と保護用のシート材とを積層して作成され、リーダライタに近接して保持されると、このループアンテナに誘起される高周波信号の電力により動作を開始する。さらにこの高周波信号の信号処理によりリーダライタからのコマンドを受信し、このコマンドに従って内蔵のメモリにリーダライタからのデータを記録し、また記録したデータを読み出してリーダライタに送出する。ICカードは、このようなリーダライタとの間のデータ交換を暗号化の処理により実行し、これにより高いセキュリティーを確保できるようになされている。また内蔵のメモリが大容量により構成され、これにより従来の磁気カードによる投票券に比して大量のデータを記録できるようになされている。
【0018】図2は、このICカード15を示すブロック図である。ICカード15において、電源回路16は、ループアンテナに誘起される高周波信号を整流して動作用の電源を生成し、インターフェース(I/F)17は、このループアンテナと、このループアンテナに誘起される高周波信号を検波する検波回路等により構成され、送受信回路19より出力されるデータをリーダライタ18に送出し、またリーダライタ18より出力されるデータを送受信回路19に出力する。送受信回路19は、このようなインターフェース17を介して入出力するデータを処理する変復調回路により構成され、中央処理ユニット20は、このようにして送受信回路19を介して入力されるデータに応じてランダムアクセスメモリ(RAM)21にワークエリアを確保してリードオンリメモリ(ROM)22に記録した処理手順を実行することにより、EEPROM(ELectrically Erasable and Programmable ROM)23にリーダライタ18から送出されたデータを記録し、またEEPROMに記録されたデータをリーダライタ18に送出する。
【0019】このEEPROM23には、事前に、個々のICカード15を特定可能にカード固有番号が記録され、またこのICカード15の管理主体を特定する発行者情報が記録されるようになされている。またEEPROM23には、購入した顧客を特定する個人ID、電子マネーの金額が発行機5により購入する際に記録され、また顧客が投票したレース、着順等の投票データが投票機6により記録されるようになされている。なおこれらの電子マネー残高、投票データ等においては、必要に応じて積増機8、払戻機9、自動販売機10等により更新されるようになされている。なおこの実施の形態では、例えば名前と、4桁の数字からなる暗証番号とにより個人IDを構成するようになされている。
【0020】なお図3に示すように、1つのICカード15を複数人で共用する場合、このEEPROM23には、共用に係る個人ID、各個人の電子マネー残高、投票データが記録され、これにより顧客の利便を図ることができるようになされている。またEEPROM23は、これらのデータを記録する領域に加えてフリーエリアが確保され(図2)、このフリーエリアを利用して例えば来場回数に応じたポイントによるサービス、オッズをプリントアウトするサービス等の、レース投票以外のサービスに利用できるようになされている。
【0021】図4は、このようなICカード15の発行に供される発行機5の構成を示すブロック図である。この発行機5において、ユーザーインターフェース(I/F)30は、顧客により操作される操作子、表示画面等により構成され、顧客に所定のメニュー画面を提供し、このメニュー画面における操作、操作子の操作を制御装置31に通知する。これにより発行機5は、顧客による投票券の発行要求を受け付け、さらに顧客により個人IDの入力等を受け付けるようになされている。
【0022】現金処理部32は、この投票券の発行に供する料金、投票券に記録する電子マネーの料金を徴収する機構であり、顧客により支払われた金額を制御装置31に通知する。
【0023】発行処理部33は、保持したICカード15を制御装置31の制御によりリーダライタ34を介して送出する。リーダライタ(R/W)34は、この発行処理部33から供給されるICカード15について、制御装置31の制御によりメモリ領域を確保し、カード固有番号、発行者情報、個人ID等を入力する。
【0024】制御装置31は、この発行機5の動作を制御するコントローラであり、ユーザーインターフェース30を介して顧客より投票券の発行が要求されると、ユーザーインターフェース30を介して顧客に手数料、電子マネーの支払いを要求する。さらに制御装置31は、個人IDをICカード15に記録するか否かの選択を顧客より受け付け、個人IDを記録する場合には、続く操作子の操作により個人のIDを取得する。
【0025】制御装置31は、現金処理部32より現金の入力が通知されると、この金額を確認し、この金額より発行手数料、デポジットの金額を減額して電子マネーの金額を算出し、続いて発行処理部33にICカード15の発行を指示する。さらに制御装置31は、リーダライタ34に、メモリ領域の確保を指示し、この確保した領域に、カード固有番号、発行者情報、個人ID、電子マネー残高の記録を指示する。発行機5においては、このようにして各個人の識別コード、電子マネー金額が記録されてなるICカード15を投票券として顧客に提供する。
【0026】制御装置31は、この一連の処理において、顧客により投票券の共用が指示されると、図3について説明したように、顧客により指定された人数分、個人IDを受け付け、料金徴収の処理を繰り返し、この繰り返しの処理により入力されたデータ、電子マネー金額をICカード15に記録する。
【0027】制御装置31は、このようにしてICカード15を顧客に対して発行すると、管理センター4に、発行に係るICカード15のカード固有番号、個人ID、電子マネー金額等を通知する。これによりこのレース投票券システム1では、このような投票券の発行、電子マネーに係る料金の徴収等を管理センター4により集中的に管理できるようになされている。
【0028】図5は投票機6を示すブロック図である。投票機6は、顧客がレースに投票するための端末であり、所定の挿入口よりICカード15による投票券を差し込み、この投票券に所望のレースの着順等を投票できるようになされている。
【0029】すなわちこの投票機6において、リーダライタ(R/W)35は、顧客により挿入口に差し込まれたICカード15をアクセスし、このICカード15のカード固有番号、発行者情報、個人ID、電子マネー残高、投票データ等のデータを読み取って制御装置36に通知する。また制御装置36の制御により、電子マネー残高を更新し、投票データを記録する。
【0030】ユーザーインターフェース(I/F)37は、顧客により操作される操作子、マークカードの入力機構、表示画面等により構成され、顧客に所定のメニュー画面を提供し、このメニュー画面における操作、操作子の操作を制御装置36に通知する。これにより発行機5は、顧客による投票を受け付けるようになされている。
【0031】現金処理部38は、顧客による投票に対して電子マネー残高が不足している場合等に、追加の料金を徴収する機構であり、顧客により支払われた金額を制御装置36に通知する。
【0032】制御装置36は、この投票機6の動作を制御するコントローラであり、ユーザーインターフェース37を介して顧客より投票の要求が入力されると、ユーザーインターフェース30を介して顧客に投票券の操作を指示する。さらに制御装置36は、リーダライタ35から電子マネー残高等が通知されると、個人IDの入力を促し、ユーザーインターフェース37を介して入力される個人IDとICカード15より読み取った個人IDとを照合する。さらに制御装置36は、この照合結果により投票券を有する正規顧客と判断した場合、ICカード15より読み取ったデータを管理センター4に通知し、ここで管理センター4の記録との照合により不正に投票券の電子マネー残高、過去の投票データ等が改ざんされていないこと、さらには投票券が盗難に係るものでないことの確認を受ける。
【0033】制御装置36は、このような管理センター4における照合により、管理センター4から投票を許可する通知が得られると、ユーザーインターフェース37を介して電子マネー残高を顧客に通知し、続いて顧客による投票を受け付ける。
【0034】このとき制御装置36は、続くレースだけでなく、管理センター4により指示された当日のレース、さらには翌日等のレースについても投票を受け付ける。制御装置36は、投票を受け付けると、投票された金額を電子マネー残高より減額して残り金額を算出し、この残り金額によりICカード15の電子マネー残高を更新するようにリーダライタ35に指示する。また顧客により入力された投票を投票データとしてICカード15に記録するようにリーダライタ35に指示する。
【0035】この一連の処理において、制御装置36は、電子マネー残高が不足する場合には、ユーザーインターフェース37を介して不足金額の支払いを要求し、現金処理部38より入金が通知されると、この料金を電子マネー残高に加算して上述の処理を実行する。なお制御装置36はこのようにして不足の料金を現金により入金した場合、顧客の選択により、現金によりお釣りを返金するようになされている。これにより投票機6においては、ICカード15が大容量のメモリを有している点を有効に利用して、顧客の所望する各種のレースについての投票を1つの投票券で受け付けるようになされ、その分顧客の使い勝手を向上するようになされている。
【0036】これらの処理において、投票券が複数の顧客で共用されている場合、制御装置36は、顧客の操作に応じて、これら複数の顧客について、それぞれ投票を受け付けて投票データをICカード15に記録し、またこれに対応して電子マネー残高を更新する。これによりこのレース投票券システム1では、1つの投票券を複数の顧客で共用できるようになされ、その分顧客の利便を図ることができるようになされている。制御装置36は、このようにして投票を受け付けると、カード固有番号、個人ID、投票データを管理センター4に通知し、これによりレース投票券システム1では、この投票に対応するように管理センター4の記録が更新されるようになされている。
【0037】図6は、払戻機7を示すブロック図である。払戻機7は、投票が的中した場合に払い戻しを受ける端末装置あり、所定の挿入口よりICカード15による投票券を差し込むことができるようになされている。
【0038】すなわちこの払戻機7において、リーダライタ(R/W)41は、顧客により挿入口に差し込まれたICカード15をアクセスし、このICカード15のカード固有番号、発行者情報、個人ID、電子マネー残高、投票データ等のデータを読み取って制御装置42に通知する。また制御装置42の制御により、電子マネー残高、投票データを更新する。
【0039】ユーザーインターフェース(I/F)43は、顧客により操作される操作子、表示画面等により構成され、顧客に所定のメニュー画面を提供し、このメニュー画面における操作、操作子の操作を制御装置42に通知する。これにより払戻機7は、顧客による払戻しの要求、払い戻しの方法を受け付けるようになされている。
【0040】現金処理部44は、現金による払い戻しを実行する場合、制御装置42の制御により、払い戻しの現金を顧客に提供する。
【0041】制御装置42は、この払戻機7の動作を制御するコントローラであり、ユーザーインターフェース43を介して顧客より払い戻し要求が入力されると、ユーザーインターフェース43を介して顧客に投票券の操作を指示する。さらに制御装置42は、リーダライタ41から電子マネー残高、投票データ等が通知されると、個人IDの入力を顧客に促し、ユーザーインターフェース37を介して入力される個人IDとICカード15より読み取った個人IDとを照合する。さらに制御装置36は、この照合結果により投票券を有する正規顧客と判断した場合、管理センター4にICカード15から読み取ったデータを通知し、ここで管理センター4の記録との照合により不正に投票券の電子マネー残高等が改ざんされていないこと、さらには投票券が盗難に係るものでないことの確認を受ける。
【0042】制御装置42は、このような管理センター4における照合により、管理センター4から払い戻しを許可する通知が得られ、さらに払い戻し対象が管理センター4から通知されると、ユーザーインターフェース43を介して電子マネー残高、払い戻し対象の投票を顧客に通知し、顧客による払い戻しの方法、払い戻し対象の選択を受け付ける。なお制御装置42は、これら払い戻し対象を表示する際に、配当等についても合わせて表示する。このため管理センター4においては、払い戻しの許可、払い戻し対象を通知する際に、合わせて配当等のデータについても、いわゆる外れの投票データと共に制御装置42に通知する。
【0043】制御装置42は、電子マネーによる払い戻しが顧客により選択されると、選択された払い戻し対象について、配当金額を電子マネー残高に加算してなる金額に電子マネー残高を更新するように、リーダライタ41の動作を制御する。またこのときこの払い戻しの対象となった投票データを払い戻し済みに設定する。さらにいわゆる外れの投票データについては、外れの記録を追加する。制御装置42は、これらリーダライタ41によりICカード15に加えた変更を管理センター4に通知する。
【0044】これに対して現金による払い戻しを顧客が選択した場合、制御装置42は、顧客の指示により払い戻し金額の全額又は一部の支払いを現金処理部44に指示する。また一部の支払いによる場合には、残り金額を加算した電子マネー残高の更新をリーダライタ41に指示する。さらに電子マネーによる払い戻しの場合と同様に、払い戻しの対象となった投票データを払い戻し済みに設定し、いわゆる外れの投票データに外れの記録を追加し、これらの処理を管理センター4に通知する。
【0045】これらにより顧客においては、必要に応じて払い戻された電子マネーにより改めて次回の投票を実行でき、その分レース投票券システム1では、使い勝手を向上できるようになされている。
【0046】これらの処理において、制御装置42は、ICカード15に個人IDが設定されている場合には、顧客により個人IDの入力を受け付け、この入力された個人IDとICカード15に記録された個人IDとを照合する。さらに制御装置42は、この照合結果により払い戻しの処理を中止し、これにより盗難等による投票券については払い戻しを防止するようになされている。
【0047】図7は、積増機8の構成を示すブロック図である。積増機8は、顧客がICカード15の電子マネー残高を増額する場合に使用する端末装置であり、所定の挿入口よりICカード15による投票券を差し込むことができるようになされている。
【0048】すなわち積増機8において、リーダライタ(R/W)46は、顧客により挿入口に差し込まれたICカード15をアクセスし、このICカードのカード固有番号、発行者情報、個人ID、電子マネー残高、投票データ等のデータを読み取って制御装置47に通知する。また制御装置47の制御により、電子マネー残高を更新する。
【0049】ユーザーインターフェース(I/F)48は、顧客により操作される操作子、表示画面等により構成され、顧客に所定のメニュー画面を提供し、このメニュー画面における操作、操作子の操作を制御装置47に通知する。これにより積増機8は、顧客による電子マネーの増額の要求を受け付けるようになされている。
【0050】現金処理部49は、増額する金額を現金により徴収する機構であり、顧客により支払われた金額を制御装置47に通知する。
【0051】制御装置47は、この積増機8の動作を制御するコントローラであり、ユーザーインターフェース48を介して顧客より電子マネーの増額要求が入力されると、個人IDの入力を促し、ユーザーインターフェース37を介して入力される個人IDとICカード15より読み取った個人IDとを照合する。さらに制御装置36は、この照合結果により投票券を有する正規顧客と判断した場合、リーダライタ46から通知されるICカード15の内容を管理センター4に通知し、ここで管理センター4の記録との照合により不正に投票券の電子マネー残高、過去の投票データ等が改ざんされていないこと、さらには投票券が盗難に係るものでないことの確認を受ける。
【0052】制御装置47は、このような管理センター4における照合により、管理センター4から積増を許可する通知が得られると、電子マネー残高をユーザーインターフェース37を介して顧客に通知し、続いて顧客による入金を受け付ける。制御装置47は、現金処理部49から入金が通知されると、この入金に係る金額を電子マネー残高に加算し、この加算した金額による電子マネー残高の更新をリーダライタ46に指示する。さらに制御装置47は、この一連の処理を管理センター4に通知し、管理センター4の記録を更新する。
【0053】これによりこのレース投票券システム1では、必要に応じて投票可能な金額を増額できるようになされ、その分、顧客による使い勝手を向上できるようになされている。
【0054】図8は、照会機9を示すブロック図である。照会機9は、顧客がICカード15に記憶されている投票データ、電子マネー残高を照会するための端末であり、所定の挿入口よりICカード15による投票券を差し込むようになされている。
【0055】リーダライタ(R/W)51は、顧客により挿入口に差し込まれたICカード15をアクセスし、このICカードのカード固有番号、発行者情報、個人ID、電子マネー残高、投票データ等のデータを読み取って制御装置52に通知する。
【0056】ユーザーインターフェース(I/F)53は、顧客により操作される操作子、表示画面等により構成され、顧客に所定のメニュー画面を提供し、このメニュー画面における操作、操作子の操作を制御装置52に通知する。
【0057】制御装置52は、この照会機9の動作を制御するコントローラであり、ユーザーインターフェース53を介して顧客より照会の要求が入力されると、個人IDの入力を促し、ユーザーインターフェース37を介して入力される個人IDとICカード15より読み取った個人IDとを照合する。さらに制御装置36は、この照合結果により投票券を有する正規顧客と判断した場合、リーダライタ51から通知されるICカード15の内容を管理センター4に通知し、ここで管理センター4の記録との照合により不正に投票券の電子マネー残高、過去の投票データ等が改ざんされていないこと、さらには投票券が盗難に係るものでないことの確認を受ける。
【0058】制御装置52は、このような管理センター4における照合により、管理センター4から照会を許可する通知が得られると、ユーザーインターフェース37を介して電子マネー残高等を顧客に通知する。さらにこの表示おいて、顧客が投票結果の照合を要求すると、投票データによる投票、当選の有無、配当を一覧表示する。これによりこのレース投票券システム1では、簡易に投票結果を確認できるようになされている。
【0059】図9は、自動販売機10を示すブロック図である。自動販売機10は、投票所等に設置されてジュース等を販売し、所定の挿入口よりICカード15による投票券を差し込むようになされている。
【0060】リーダライタ(R/W)56は、顧客により挿入口に差し込まれたICカード15をアクセスし、このICカードのカード固有番号、発行者情報、個人ID、電子マネー残高、投票データ等のデータを読み取って制御装置57に通知する。
【0061】ユーザーインターフェース(I/F)58は、顧客により操作される操作子により構成され、顧客による操作子の操作を制御装置52に通知する。商品処理部59は、制御装置57の制御により顧客の選択した商品を送出し、メモリ60は、販売した商品等を記録する。
【0062】制御装置57は、この自動販売機10の動作を制御するコントローラであり、ユーザーインターフェース58を介して商品の販売が要求されると、ICカード15の操作を促し、リーダライタ56よりICカード15に記録された各種データを受け付ける。制御装置57は、このデータを管理センター4に通知し、ここで管理センター4の記録との照合により不正に投票券の電子マネー残高、過去の投票データ等が改ざんされていないこと、さらには投票券が盗難に係るものでないことの確認を受ける。
【0063】制御装置57は、このような管理センター4における照合により、管理センター4から販売を許可する通知が得られると、電子マネー残高等をユーザーインターフェース58を介して顧客に通知する。さらにこの表示おいて、顧客が選択した商品の金額、販売による電子マネーの残金を表示し、商品処理部59の制御により顧客の所望する商品を販売する。この商品の販売に対応するように、制御装置57は、リーダライタ56を介して電子マネー残高を更新し、一連の処理を完了する。これによりこのレース投票券システム1では、レース場内等においては、一旦購入した投票券により各種自動販売機より所望の商品を購入できるようになされ、その分使い勝手を向上できるようになされている。
【0064】これに対して図10は、店舗端末11を示すブロック図である。店舗端末11は、店舗における各種商品の会計処理に利用される。
【0065】すなわち店舗端末11において、リーダライタ62は、POS65の近傍の所定位置にICカード15が載置されると、このICカード15より各種のデータを読み取って制御装置63に出力する。ユーザーインターフェース64は、購入金額を入力する操作子であり、POSと切り離された会計装置等により購入金額を計算した場合に操作される。
【0066】POS65は、商品のバーコード等の検出により、顧客が店内で購入した商品の購入金額を計算し、計算結果を制御装置63に出力する。メモリ66は、商品の購入記録を保持する。
【0067】制御装置63は、店員によりユーザーインターフェース64、POS65が操作されると、ICカード15の操作を促し、リーダライタ62よりICカード15に記録された各種データを受け付ける。制御装置63は、このデータを管理センター4に通知し、ここで管理センター4の記録との照合により不正に投票券の電子マネー残高、過去の投票データ等が改ざんされていないこと、さらには投票券が盗難に係るものでないことの確認を受ける。
【0068】制御装置63は、このような管理センター4における照合により、管理センター4から販売を許可する通知が得られると、電子マネー残高より顧客の購入金額を減額してICカード15の記録を更新する。また電子マネー残高が不足する場合には、ユーザーインターフェース64を介して店員に通知する。これによりこのレース投票券システム1では、レース場内等においては、一旦購入した投票券により各種店舗で所望の商品を購入できるようになされ、その分使い勝手を向上できるようになされている。
【0069】かくするにつき管理センター4(図1)は、このような各種の端末からの照合要求に応じて記憶装置4Bの記憶と各端末で読み取ったICカード15の記録とを照合して照合結果を通知する。また各端末における処理を記憶装置4Bに記憶し、さらにレースの配当等を中央制御装置4Aにより計算する。さらに管理センター4は、店舗端末11、自動販売機10からの通知により、決裁の処理を実行する。
【0070】さらに管理センター4は、パーソナルコンピュータ12による接続に対しても、必要に応じて認証の処理を実行した後、各端末装置における各処理と同様の処理を実行する。このとき管理センター4は、パーソナルコンピュータ12によるアクセスの場合には、発行機5等における現金による料金の徴収に代えて、事前に登録した金融機関の口座より料金を引き落とす。これによりこのレース投票券システム1では、必要に応じて自宅に戻って払い戻し等の処理を実行できるようになされ、また自宅に居ながらにして投票できるようになされている。
【0071】(2)実施の形態の動作以上の構成において、このレース投票券システム1において、顧客は、投票所に到来して発行機5によりICカード15による投票券の発行を受け、このICカード15による投票券により所望のレースに投票し、また払い戻しの処理を実行する。またこのICカード15に記録された電子マネーにより投票の料金を支払い、さらには払い戻しの処理が実行される。これによりユーザーにおいては、従来の磁気カードによる投票券の場合のような、払い戻しによる小額硬貨の増加が防止され、ユーザーの不都合が回避される。また運営する側においては、多量に小額硬貨を用意しなくても良いことにより、運営する側にとっても、従来の不都合な点を改善することができる。
【0072】またICカード15においては、磁気カードによる場合に比して多量のデータを記録できることにより、その分1枚のICカード15に複数のレース、複数の着順予測による投票を記録することができ、その分、従来の磁気カードによる場合のような煩雑な投票券の管理を簡略化することができ、また運営する側にとっては多量のごみの発生を防止することができる。
【0073】またこのように多量のデータを記録できることにより、複数のレースについて、いわゆるまとめて投票し、さらには払い戻しの処理を実行することができ、これによっても、ユーザーの不便さを解消することができる。また必要に応じて顧客の識別データを記録することにより、盗難等の事故を防止し、さらには顧客の利益を保護することができる。また複数の顧客により1枚の投票券を共用することも可能となる。
【0074】さらにこのようなICカード15を持ち帰ってパーソナルコンピュータ等にデータを個人的に吸い上げることにより、各顧客で、レースの結果を記録に残すこともできる。
【0075】すなわちこのレース投票券システム1において、ユーザーは、発行機5の操作により投票券の発行を受け、このとき発行機5に投入した現金に応じてICカードによる投票券に電子マネーが記録される。また顧客を識別する個人IDがICカード15に記録され、投票券が共用に係る場合には、共用に係る複数の顧客について、それぞれ個人ID、電子マネーが記録される。このレース投票券システム1においては、これらのデータが、各ICカード15を識別するカード固有番号と共に管理センター4に通知され、この管理センター4の記憶装置4Bに記録される。
【0076】またこのようにして投票券を取得したユーザーにおいては、投票機6を操作して、所望のレースに投票し、このレース、投票を特定する投票データがICカード15に記録される。またこのような投票の分、電子マネーの残高が減額され、これによりユーザーにおいては、現金をいちいちやり取りしなくても、投票することが可能となり、その分使い勝手が向上される。また複数のレースについて、まとめて投票を受け付けることにより、顧客にとっては、投票に赴く回数を少なくすることができ、その分、ユーザーの利便性を向上することができる。
【0077】このような投票の処理においては、投票機6においては、個人IDの記録により本人か否か確認して投票を受け付け、これにより第3者が不正に取得した投票券の使用が防止される。またICカード15の記録と、管理センター4における記憶装置4Bの記録とが照合され、これにより投票券の内容の不正な改ざん等が防止される。
【0078】さらに投票機6においては、投票券が複数の顧客による共用に係るものの場合、各顧客毎に、投票を受け付け、さらには電子マネーを減額する。これによりこのレース投票券システム1では、投票券を共用する場合であっても、各顧客毎に投票、電子マネーを管理することができ、その分、顧客の使い勝手を向上することができる。
【0079】このような処理において、投票機6は、電子マネーの金額が不足する場合には、現金による支払いも受け付け、さらにお釣りについては、顧客の選択により電子マネーに割り当てる。これによっても、このレース投票券システム1では、小額硬貨の流通を抑制するとができ、その分、顧客及び運営する側の利便性を向上することができる。
【0080】かくしてこのようにして投票機6による投票結果についても、管理センター4に通知され、各ICカード毎に、記憶装置4Bに記憶される。これにより管理センター4では、投票対象のレースについて、中央制御装置4Aで投票結果を順次集計し、レースの結果により各投票に対する払い戻し金を計算する。
【0081】このようにしてレースが終了して投票が的中した場合、顧客においては、払戻機7により払い戻しを受ける。このときもレース投票券システム1では、顧客の選択により現金又は電子マネーにより、顧客の所望するレースについて、支払いの処理が実行される。また現金による場合には、ユーザーの指定した支払い金額についてのみ、現金により支払われ、残りが電子マネーにより支払われる。これによりこのレース投票券システム1では、払い戻しにおける小額硬貨のやり取りを少なくすることができ、その分、顧客及び運営する側の利便性を向上できるようになされている。
【0082】レース投票券システム1では、このような払い戻しの処理においても、個人IDの記録により本人か否か確認して処理が実行され、これにより第3者が不正に取得した投票券による払い戻しが防止される。またICカード15の記録と、管理センター4における記憶装置4Bの記録とが照合され、これにより投票券の内容の不正な改ざん等が防止される。
【0083】また投票券が複数の顧客による共用に係るものの場合、各顧客毎に、払い戻しの処理が実行され、これによっても各顧客毎に投票、電子マネーを管理することができ、その分、顧客の使い勝手を向上することができる。
【0084】かくしてレース投票券システム1では、このような支払いの処理においても、管理センター4に通知され、記憶装置4Bに記録される。
【0085】このような大まかな処理の中にあって、例えば電子マネーが不足する場合、顧客においては、積増機8により現金を入金して電子マネーの金額を増額する。また投票した内容、電子マネーの残金を確認する場合には、照会機9により内容を確認する。
【0086】これらの場合においても、レース投票券システム1では、個人IDの記録により本人か否か確認して処理が実行され、これにより第3者が不正に取得した投票券の使用が防止される。またICカード15の記録と、管理センター4における記憶装置4Bの記録とが照合され、これにより投票券の内容の不正な改ざん等が防止される。また投票券が複数の顧客による共用に係るものの場合、各顧客毎に、これらの処理が実行され、これによっても各顧客毎に投票、電子マネーを管理することができ、その分、顧客の使い勝手を向上することができる。
【0087】これに対して自動販売機10により商品を購入する場合には、この投票券に記録された電子マネーにより商品の代金が決裁される。また店舗により商品を購入する場合等にあっては、店舗端末11の操作によって、投票券に記録された電子マネーにより商品の代金が決裁される。これによりユーザーにおいては、このような商品購入の場合でも、現金による支払いを回避でき、その分ユーザーの利便性を向上することができる。
【0088】(3)実施の形態の効果以上の構成によれば、電子マネーを記録したICカードを投票券に使用することにより、小額硬貨のやり取り等の、従来方法による利用者、運営する側の双方における種々の不都合を解決することができる。
【0089】すなわち顧客を特定する所定の識別データを併せてICカードに記録し、この識別データを基準にした顧客の確認により種々の処理を実行することにより、盗難等による事故を防止し、さらにはこのような事故に遭遇した顧客を保護することができる。
【0090】また必要に応じて積増機8により、電子マネーの金額の増額を受け付けることにより、このように電子マネーにより種々の決裁を実行する場合に、支払いが困難になる等の状況を回避することができ、その分顧客及び運営する側の使い勝手を向上することができる。
【0091】また照会機9により、顧客が確認可能にICカードの記録を提供することにより、このようなICカード15による運営において、必要に応じてICカードの記録を確認することができる。
【0092】また顧客の選択に応じて、投票の対象の行為について、投票を受け付け、さらには複数の投票のうちの、顧客により指示された投票に対して、選択的に前記電子マネーの金額を増額して払戻しすることにより、投票機、払戻機に足を運ぶ機会を少なくすることができ、その分、ユーザーの負担を軽減することができる。
【0093】また顧客の選択に応じて、電子マネーの増額の全部又は一部に代えて、現金により払い戻しすることによっても、顧客の使い勝手を向上することができる。
【0094】さらに商品購入の代金にICカードの電子マネーを充当することによっても、小額硬貨の流通を抑制することができ、その分顧客及び運営する側の利便性を向上することができる。
【0095】また識別データにより1つのICカードに複数の顧客を登録し、この識別データを基準にして、複数の顧客の各人毎に、投票、払い戻し等の処理を実行することにより、1枚の投票券を複数の顧客により共用することもでき、その分、顧客の使い勝手を向上することができる。
【0096】(4)他の実施の形態なお上述の実施の形態においては、単にICカードに投票等のデータを記録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図11に示すように、ICカードの表面に、書き換え可能に、投票等の記録を印刷するようにしてもよい。このようにすれば、照会機の使用頻度を少なくすることができる。
【0097】また上述の実施の形態においては、1枚の投票券を複数の顧客により共用する場合には、払い戻しまでの一連の処理を1枚の投票券で実行する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ICカードの記録を移し換える装置の配置により、例えばまとめて投票を受け付け、この投票を各人の投票券に分配するようにしてもよい。すなわち団体客がレースの投票を楽しむ場合に、一人がまとめて投票する場合も考えられる。この場合には、このように一人が自分のICカードでまとめ買いした投票を、後で他の人のICカードに分配することにより、その分使い勝手を向上することができる。
【0098】この場合、専用の移し換え機に、移し換え元のICカードと、移し換え先のICカードとをセットし、ユーザーの選択により投票データを移転し、さらにこの移転に応じて電子マネーの金額を書き換えることになる。またこのような記録を必要に応じて管理センターに通知することが必要になる。因みに、不正行為を防止する観点から、管理センターでこれら2つのICカードの内容を記録と確認することも考えられる。
【0099】また上述の実施の形態においては、投票等の処理毎に専用の端末装置を配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これらの端末装置の機能を纏めるようにしてもよい。
【0100】また上述の実施の形態においては、顧客を特定する識別データとして個人IDをICカードに記録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じてこのような記録を省略してもよい。
【0101】なお上述の実施の形態においては、非接触型のICカードを投票券として使用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、接触型のICカードを使用する場合にも広く適用することができる。
【0102】また上述の実施の形態においては、電子マネーが現金化可能であることを前提に説明したが、本発明はこれに限らず、現金に交換困難なゲーム用の電子マネーによりシステムを運用することも考えられる。すなわち未成年者、学生等にあっては、実際に現金化可能な投票券の購入が許可されていないことにより、このように現金に交換困難なゲーム用の電子マネーによりシステムを運用すれば、このような未成年者等にあっても、レースを楽しむことができる。
【0103】また上述の実施の形態においては、本発明を競艇等のレースに適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、宝くじ、サッカーくじ等の種々の投票に広く適用することができる。
【0104】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、電子マネーを記録したICカードを投票券に使用することにより、従来方法による利用者、運営する側の双方における種々の不都合を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るレース投票券システムを示すブロック図である。
【図2】図1のレース投票券システムに使用されるICカードを示すブロック図である。
【図3】図2のICカードが共用に係る場合のメモリの内容を示す図表である。
【図4】図1のレース投票券システムの発行機を示すブロック図である。
【図5】図1のレース投票券システムの投票機を示すブロック図である。
【図6】図1のレース投票券システムの払戻機を示すブロック図である。
【図7】図1のレース投票券システムの積増機を示すブロック図である。
【図8】図1のレース投票券システムの照会機を示すブロック図である。
【図9】図1のレース投票券システムの自動販売機を示すブロック図である。
【図10】図1のレース投票券システムの店舗端末を示すブロック図である。
【図11】他の実施の形態に係るレース投票券システムに使用されるICカードを示す平面図である。
【符号の説明】
1……レース投票券システム、5……発行機、6……投票機、7……払戻機、8……積増機、9……照会機、10……自動販売機、11……店舗端末、13、18、34、35、41、46、51、56、62……リーダライタ、15……ICカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】顧客による投票の要求に応じて、電子マネーを記録したICカードをアクセスし、前記顧客による投票と前記投票の対象とを前記ICカードに記録すると共に、前記投票に要する料金を前記電子マネーより減額する投票受け付けのステップと、前記投票の対象の結果に応じて、前記投票に対する払い戻しの金額を計算する払い戻し金計算のステップと、前記払い戻しの金額に応じて前記ICカードに記録された電子マネーの金額を増額する払い戻しのステップとを有することを特徴とする投票管理方法。
【請求項2】前記ICカードは、前記顧客を特定する所定の識別データが記録され、前記投票受け付けのステップ及び又は前記払い戻しのステップは、前記識別データを基準にした前記顧客の確認により処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項3】前記電子マネーの金額の増額を受け付ける増額のステップを有することを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項4】前記顧客が確認可能に前記ICカードの記録を提供する照会のステップを有することを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項5】前記投票のステップは、前記顧客の選択に応じて、前記投票の対象の複数について、前記投票を受け付け、前記払い戻しのステップは、前記複数の投票の対象のうちの、前記顧客により指示された対象に対して、選択的に前記電子マネーの金額を増額することを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項6】前記払い戻しのステップは、前記顧客の選択に応じて、前記電子マネーの金額の増額の全部又は一部に代えて、現金により払い戻しの金額を支払うことを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項7】商品購入の代金に前記ICカードの電子マネーを充当する商品購入処理のステップを有することを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項8】前記ICカードの表面に、書き換え可能に、少なくとも前記投票を記録する記録のステップを有することを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項9】前記ICカードは、前記識別データにより複数の顧客が登録され、前記投票受け付けのステップ及び又は前記払い戻しのステップは、前記識別データを基準にして、前記複数の顧客の各人毎に、処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項10】前記ICカードの記録の少なくとも一部を、他のICカードに移し換える情報移転のステップを有することを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項11】前記電子マネーは、現金に交換困難なゲーム用の電子マネーであることを特徴とする請求項1に記載の投票管理方法。
【請求項12】顧客による投票の要求に応じて、電子マネーを記録したICカードをアクセスし、前記顧客による投票と前記投票の対象とを前記ICカードに記録すると共に、前記投票に要する料金を前記電子マネーより減額する投票受け付け手段と、前記投票の対象の結果に応じて、前記投票に対する払い戻しの金額を計算する払い戻し金計算手段と、前記払い戻しの金額に応じて前記ICカードに記録された電子マネーの金額を増額する払い戻し手段とを備えることを特徴とする投票管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2002−32810(P2002−32810A)
【公開日】平成14年1月31日(2002.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−217245(P2000−217245)
【出願日】平成12年7月13日(2000.7.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】