説明

押し釦装置及び電子機器

【課題】電子機器に備えられる押し釦装置において、コストダウンの実現、設計の自由度向上、装置本体の組立性向上、装置本体の剛性向上、操作感の向上を目的とする。
【解決手段】電源スイッチ7が配設された基板6を取り囲む側面パネル2に、電源スイッチ7を押す押打部4eを有する電源リンク部材4が固定され、この側面パネル2の一部を被う前面パネル3上に電源リンク部材4を動作するように配設されたキートップ5を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、複写機、プリンタなどの電子機器に関し、特に、これらの装置に備えられる、押し釦装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の押し釦装置の構成としては、例えば特許文献1に示されるものがあり、キートップから複数の可撓性部を延設し、更にボタン押打部をキートップ背面に配置している。
【0003】
キートップはパネル上に設けられたキートップのシルエットと略同形状の貫通穴より突出している。そして、キートップを挟み込むようにスイッチを実装した基板をパネル上に固定している。キートップが押圧されると可撓部に抗して押打部がスイッチを押す。押圧状態が解除されると、可撓性部の復元力によりキートップは初期の位置に復帰する。
【0004】
また、特許文献2に示されるように、可撓部がヒンジ状に構成されるものもある。
【特許文献1】特開平09−097534号公報
【特許文献2】特開2000−315443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、装置の小型化、軽量化により、電子機器の外観を構成するパネルは樹脂を用いるのが一般的である。
【0006】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に示されるように、パネルの背面直後に基板を配置する場合、基板が発火源としてみなされるため、これを取り囲むパネルは耐火性、難燃性をもつ材料が要求される。一般に、難燃性を持たせるために難燃剤を添加した樹脂材料は、無添加の樹脂よりコストがかかるのは言うまでもない。更に、該当する難燃性を持たせるためには、樹脂に規定の肉厚が必要になるため、簡単に材料を減らすことが出来ず、コストダウンを図ることが困難であった。
【0007】
また、パネル背面に基板を配置することで、静電気に対する対策も考慮しなくてはならない。通常、この対策のためにアース板を基板周囲に配置し、静電気による装置本体内部の電子制御系の破損を防いでいる。また、キートップ及びキートップ支持部を導電材料とし、キートップ支持部をフレームグランドに落とすなどの工夫が必要になる。いずれにしても追加の部材が必要になりコストアップは免れなかった。
【0008】
また、スイッチ基板をパネルに固定する場合、スイッチ基板から、主基板へ接続する配線が必要になる。更に、このパネルを組み付けながら端子を接続する作業が発生するため、非常に組立性及びメンテナンス性が悪くなっていた。
【0009】
更に、基板が固定されたパネル部分には補強などが行えないため、このボタン回りのパネル部に関しては、輸送時、衝撃による破損を防ぐために梱包材をより衝撃に対して強いものを採用しなくてはならなかった。
【0010】
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、電子機器に備えられる押し釦装置において、コストダウンの実現、設計の自由度向上、装置本体の組立性向上、装置本体の剛性向上、操作感の向上を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
電子機器の制御部に設けられたスイッチと、
電子機器を構成する第1外装部材に移動可能に設けられ、前記スイッチの切り替えを行う場合に使用者により操作される操作部材と、
を備えた押し釦装置において、
前記操作部材と前記スイッチとの間に設けられ、かつ、前記第1外装部材よりも電子機器本体内部側に設けられる第2外装部材に設けられ、前記操作部材の移動動作に連動する継ぎ手部材を備え、
使用者により前記操作部材が操作された場合、前記継ぎ手部材が前記操作部材の移動動作に連動して前記スイッチに接離することにより前記スイッチを切り替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電子機器に備えられる押し釦装置において、コストダウンの実現、設計の自由度向上、装置本体の組立性向上、装置本体の剛性向上、操作感の向上が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0014】
図1は本発明の実施例1に係る押し釦装置を備えた電子機器としての画像形成装置本体1の外観図である。
【0015】
画像形成装置本体1は、外装部材として複数のパネルによって外観を形成しており、側面パネル2,32、前面パネル3、記録材積載トレイ30、上面パネル31、不図示の背面パネルによって構成される。ここで、本実施例では、前述の各パネルは樹脂にて成型されている。
【0016】
側面パネル2及び上面パネル31は、UL規格でV1以上の難燃性を持つ樹脂材料である。その他の外観面を形成するパネルはUL規格でHB以上の難燃性を持つ樹脂材料で構成される。
【0017】
記録材積載トレイ30は前面パネル3に対し不図示のヒンジにより図中X方向に回動自在に支持され記録材積載トレイ30が画像形成装置本体1に対して開閉可能に構成される。また、第1外装部材としての前面パネル3上には、ユーザ(使用者)が画像形成装置本体1の電源をコントロールするための操作部材としての電源ボタンのキートップ5が配設されている。
【0018】
次に、上述した各パネルの詳細な構成について図2以降を用いて説明する。
【0019】
図2は、画像形成装置本体1において各パネルを分解した状態を示す図である。
【0020】
画像形成装置本体1の本体フレーム11には、各パネルが係合するための穴及び切り欠きが施されている。また、この穴、切り欠きに対応するように各パネルには係合する爪部
が具備されている。
【0021】
穴11a,11b,11c,11dは側面パネル2の爪部と係合する。穴11e及び切り欠き11fは前面パネル3と係合するように構成される。また、本体フレーム11には、制御部として基板6が固定され、この基板6と本体フレーム11は電気的に共通のGNDを使用している。また、基板6には電源供給用のインレット8、及び、スイッチとしての電源スイッチ7が設置されている。
【0022】
電源スイッチ7はライトアングルである。インレット8は不図示の電源ケーブルより電力を供給される。また、電源スイッチ7はスイッチング動作により画像形成装置本体1の主たる制御回路への電源供給(電源のオンオフ(投入・遮断))を制御している。
【0023】
図3は図2中のA矢視図を示している。
【0024】
第2外装部材としての側面パネル2には本体フレーム11と係合するための爪部2a,2b,2c,2dが形成されており(図3)、更に、継ぎ手部材としての電源リンク部材4が固定されている。
【0025】
図4(a)、図4(b)に側面パネル2と電源リンク部材4の詳細図を示す。
【0026】
電源リンク部材4は側面パネル2上の穴2eと係合している。また、位置決めを行うための2つのアーム4a、及び電源リンク部材4を側面パネル2に脱着可能に取り付けるためのスナップフィット部4bをもち、これと側面パネル上の穴2fと係合することにより側面パネル2に固定(支持)されている。ここで、アーム4a及びスナップフィット部4bは、固定部を構成している。
【0027】
また、電源リンク部材4は、接点部としての接続面4d、押打部4e、及び、付勢部としての弾性部4cによって構成される。ここで、接続面4dは、キートップ5と接続(接触)する機能を有している。押打部4eは、電源スイッチ7を押す機能を有している。弾性部4cは、電源スイッチ7を押す押圧力が解除された時、接続面4d及び押打部4eを初期位置に復元させる機能を有するもので、この機能により電源リンク部材4はキートップ5の移動動作に連動することとなる。なお、接続面4d及び押打部4eは、移動部を構成している。
【0028】
次に、前面パネル3の構成について図5を用いて説明する。
【0029】
図5(a)は図2中のB矢視図を示したものであり、キートップ5の取り付け部を詳細に表した図である。また、図5(b)は、図5(a)中のD矢視図を示している。
【0030】
キートップ5は、操作部5a、電源リンク部材4の接続面4dを押し込む押込み部5b、及び、前面パネル3上の係合爪3cにより移動量が規制され、かつ、キートップ5の前面パネル3からの飛び出し量が規定(規制)される位置決め板5cによって構成される。ここで、位置決め板5cは、規制部を構成している。
【0031】
前面パネル3には操作部5aと略同型の貫通穴3aがあいており、キートップ5を押した時に操作部5aが引っ掛かり無くスライドするように、操作部5aに対して所定のクリアランスが設けられている。また、キートップ5の位置決め板5cと突き当たる位置決めリブ3bが貫通穴3a全周に設けられている。そして、この貫通穴3aに沿ってキートップ5が移動することで、キートップ5は平行移動可能に支持されている。そして、組立時、キートップ5が前面パネル3より脱落しないための係合爪3cが形成されている。係合
爪3cはキートップ5が所定のストロークで動作するように係合爪3cと係合板5cとはクリアランスが設けられている。
【0032】
図6は電源リンク部材4、電源スイッチ7の概略断面を表した図であって、キートップ5を押圧した時の各部品の動作を説明するための図である。図6(a)は、待機時の状態を示した図である。
【0033】
図6に示すように、電源リンク部材4は、キートップ5と電源スイッチ7との間に設けられ、かつ、前面パネル3よりも電子機器本体内部側に設けられた側面パネル2(の一部分)に設けられている。ここで、電源リンク部材4とキートップ5は互いに当接している。また、キートップ5と前面パネル3は互いに当接している。
【0034】
電源スイッチ7と電源リンク部材4とのクリアランスはd1、キートップ5と側面パネル2とのクリアランスはd2、係合爪3cと係合板5cとのクリアランスはd3に設定されている。更に、電源リンク部材4の弾性部4cの撓み開始部4fから、接続面4dのうちキートップ5との接触部4gまでの距離をL1、接続面4dのうちキートップ5との接触部4gからスイッチ押打部4eまでの距離をL2とする。
【0035】
キートップ5を押圧した時に係合爪3c及び係合板5cが破損しないために、d2>d3としている。d1は側面パネル2の組立時、電源スイッチ7と干渉しない程度に設定されている。
【0036】
図6(b)はキートップ5が押圧された状態を表す図である。
【0037】
最低必要な押し込み量SはL2>0の時、L1,L2を用いて、以下に示す式1で表すことができる。
【0038】
【数1】



【0039】
これにより電源SWを動作するまでの押し込み量Sは、以下のように調整することができる。
【0040】
キートップ5の押し込み量を増やしたい場合はL2を長くする。また、キートップ5の押し込み量を減らしたい場合はL2を短くする。そして、キートップの操作力は以下のように調整することができる。
【0041】
電源リンク部材4の復元力を増加する場合はL1を短くし、電源リンク部材4の復元力を減少する場合はL1を長くすることで調整することができる。
【0042】
図7は、画像形成装置本体1の電装構成を表す概略図(ブロック図)である。
【0043】
電源部101に入力された電力は、電源コントローラ102を介して本体制御部103に接続され、さらに本体制御部103よりセンサ、モータ、ヒータなど各負荷部104へ電力を供給する。
【0044】
電源コントローラ102は、電源スイッチ7が一度接続されると電源が入り、電源「続」(オン)の状態を保持するラッチング回路を内蔵し、更に電源スイッチ7がもう一度接続されるとラッチングが解除され電源が「断」(オフ)となる。
【0045】
以上説明したように、本実施例によれば、電源の「断」「続」を行うスイッチを、電源を有する制御基板上に配置し、これを動作させるためにスイッチ押打部を有する電源リンク部材4と、電源ボタンのキートップ5を別々の(異なる)外装部材に設けている。つまり、電源スイッチ7が配設された基板6を取り囲む側面パネル2に、電源スイッチ7を押す押打部4eを有する電源リンク部材4を固定し、電源リンク部材4を動作させるキートップ5を、側面パネル2の一部を被う前面パネル3上に設けている。このことによって、外装部材同士に跨る電源スイッチを押打する部材を分割することが出来るので、押し釦装置の組立性及びメンテナンス性を向上することが可能となる。
【0046】
また、電源リンク部材4、側面パネル2によって完全に電源を有する制御装置を被う事が実現可能になるため、側面パネル2でない他の外装部材に関しては難燃性を下げることが出来るので、コストダウンが可能となる。
【0047】
また、電源スイッチ7を押す(動作させる)部材をキートップ5と電源リンク部材4とに分割することにより、自由にボタンの位置が配置可能になるため、設計の自由度を向上させることができる。
【0048】
また、電源スイッチ7を押す部材をキートップ5と電源リンク部材4とに分割することにより、キートップ5においては押圧時の完全な平行移動が可能となる。このため、キートップ(操作部材)が斜めに移動して引っ掛かってしまうようなこともなく、ボタン押圧時の操作感を向上させることができる。
【0049】
また、電源リンク部材4と外装部材を固定する際、位置決め及びキートップとの接続に必要な穴だけ外装部材に形成すればよいので、外装部材の強度を損なうことなく押し釦を設置することができる。
【0050】
また、電源リンク部材4を介して基板上のスイッチを押すため、静電気対策を施す必要がなく、これに係るコストを削減することができる。
【0051】
また、キートップ5と電源リンク部材4の押打部とを同軸上でない関係にすることも可能であり、この場合、テコ比によって、電源スイッチが動作するためのストロークを小さくすることが可能となり、操作性を向上させることができる。
【0052】
ここで、電源リンク部材4は、弾性を有する弾性材部材として、樹脂部材、ゴム状部材あるいは板バネ等で構成されるとよい。電源リンク部材4として、例えば樹脂、あるいはゴムを成型することで構成することにより、比較的小さな弾性力を発生することが可能な部材とすることができ、操作感を向上させることができる。さらに、自由に形状を作成することが可能となり、広範囲な外装部材に適用が可能になる。また、電源リンク部材4として板バネを用いることにより、継ぎ手部材のスペースを極限まで削減することが可能になるため、装置の小型化を実現することができる。
【0053】
また、本実施例では、電源リンク部材4の固定部としてスナップフィットを用いているので、外装部材に対する分解性が向上するため、継ぎ手部材に異種材料を用いることが可能になり、材料選定の幅を広げることができる。
【0054】
また、本実施例において、電源リンク部材4の固定部においては、スナップフィットに
よりスナップフィット部4bを構成しているが、これに限らず、圧入,溶着,ビス,又は止め(留め)輪等により構成されるものであってもよい。電源リンク部材4の固定部としてビス、止め輪等の固定部材や、圧入、溶着等の固定手段を適用することにより、強固に継ぎ手部材を外装部材に固定(拘束、支持)することが可能になるため、外装部材の強度を向上させることができる。
【0055】
また、キートップ5においては、前面パネル3により移動量が規制される規制部として位置決め板5cを設けることにより、前面パネル3とキートップ5とが仮固定される。このため、前面パネル3を本体フレーム11に固定する際、前面パネル3からキートップ5が脱落することがなく、組立性及びメンテナンス性が向上している。
【0056】
なお、本実施例では、電源リンク部材4を、第2外装部材としての側面パネル2に固定しているが、これに限るものではない。画像形成装置本体1の筐体として本体フレーム11に電源リンク部材4を固定してもよい。電源リンク部材4を本体フレーム11に固定することで、側面パネル2において電源リンク部材4を取り付けるための形状を設ける必要がなくなり、側面パネル2の更なる強度向上が可能になる。
【実施例2】
【0057】
図8(a)は本発明の実施例2に係る画像形成装置本体1の水平断面を示す概略図である。また、図8(b)は電源リンク部材20の斜視図である。
【0058】
本実施例においては、上述した実施例1に対して電源リンク部材20と、電源スイッチ21のみ異なるもので、その他の構成は実施例1と同様である。本実施例の電源リンク部材20は、実施例1の電源リンク部材4に対して90°回転した状態で取り付けられており、押打部20aの形状のみ実施例1の電源リンク部材4の押打部4eと異なっている。以下の説明では、実施例1と異なる構成部分についてのみ説明するものとする。
【0059】
図8に示すように、押打部20aの先端20bと、弾性部4cの支点(撓み開始部4f)とを結ぶ線を半径とする円弧Rをとる。そして、円弧Rと接続面4dとの交点mをとることで、実施例1のL1,L2で示した関係を本実施例でも適用することが可能となる。
【0060】
すなわち、弾性部4cの撓み開始部4fから、接続面4dのうちキートップ5との接触部4gまでの距離をL3、接続面4dのうちキートップ5との接触部4gから交点mまでの距離をL4とする。そして、キートップ5の押し込み量をS2とした時、以下に示す式2で表すことが可能となる。なお、電源スイッチ21はストレートアングルである。
【0061】
【数2】



【0062】
以上説明したように本実施例によれば、上述した実施例1と同様の効果を得ることが可能となる。
【実施例3】
【0063】
図9は、本発明の実施例3に係る画像形成装置本体1の斜視図である。図10(a)は図9に示す画像形成装置本体1の要部の分解図を表しており、図を見やすくするために、外観を構成する各パネルは省略している。また、図10(b)は電源リンク部材25単体
の斜視図を表している。
【0064】
本実施例では、上述した実施例1においてキートップ5、電源リンク部材4の移動部、及び電源スイッチ7を一組の押し釦手段(機構)とした場合に、この押し釦手段を複数組備えることを特徴としている。以下の説明では、実施例1と異なる構成部分についてのみ説明するものとする。
【0065】
電源リンク部材25は、第1の押打部25e、第2の押打部25fを有し、また、前面パネル26には第1のキートップ27、第2のキートップ28が配設されている。また、基板40上に電源スイッチ7のほかに、制御スイッチ29が配設されている。
【0066】
制御スイッチ29は、画像形成装置本体1がプリンタであれば、例えば、処理中のジョブを中止するキャンセルボタンもしくは、強制的に記録材送りを行うフィードボタンである。
【0067】
ここで、電源リンク部材25において、アーム25a、スナップフィット部25b、弾性部25c、及び接続面25dは、それぞれ実施例1で説明した電源リンク部材4の、アーム4a、スナップフィット部4b、弾性部4c、及び接続面4dに相当している。
【0068】
また、第1の押打部25e、第2の押打部25fともに、実施例2の押打部20cと同様の動作を行う。
【0069】
以上説明したように本実施例によれば、上述した実施例1,2と同様の効果を得ることが可能となる。更に、実施例1,2と同様の構成で電源以外の制御用のボタンを設置することが可能になるため、機器設計の自由度向上、性能向上を図ることができる。
【0070】
なお、本実施例においては、複数組の押し釦手段に対してスナップフィット部25bを共通とした仕様にしているが、これに限るものではない。実施例1の電源リンク部材4や、実施例2の電源リンク部材20を複数設けたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図。
【図2】本発明の実施例1の画像形成装置の分解図。
【図3】図2におけるA矢視図。
【図4】図3に示す側面パネルと電源リンク部材の詳細図。
【図5】図2におけるB矢視図。
【図6】本発明の実施例1の押し釦装置の動作図。
【図7】本発明の実施例1の画像形成装置の電装構成を表す概略図。
【図8】本発明の実施例2の画像形成装置の水平断面図及び詳細図。
【図9】本発明の実施例3の画像形成装置の斜視図。
【図10】本発明の実施例3の要部の詳細図。
【符号の説明】
【0072】
1画像形成装置本体
2 側面パネル
3 前面パネル
4,20,25 電源リンク部材
5 キートップ
6 基板
7 電源スイッチ
8 インレット
26 前面パネル
27 第1のキートップ
28 第2のキートップ
29 制御スイッチ
30 記録材積載トレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の制御部に設けられたスイッチと、
電子機器を構成する第1外装部材に移動可能に設けられ、前記スイッチの切り替えを行う場合に使用者により操作される操作部材と、
を備えた押し釦装置において、
前記操作部材と前記スイッチとの間に設けられ、かつ、前記第1外装部材よりも電子機器本体内部側に設けられる第2外装部材に設けられ、前記操作部材の移動動作に連動する継ぎ手部材を備え、
使用者により前記操作部材が操作された場合、前記継ぎ手部材が前記操作部材の移動動作に連動して前記スイッチに接離することにより前記スイッチを切り替えることを特徴とする押し釦装置。
【請求項2】
前記継ぎ手部材は、
前記第2外装部材に固定される固定部と、
前記操作部材に接する接点部、及び前記スイッチを押す押打部を有し、前記操作部材の移動動作に連動する移動部と、
前記移動部を前記操作部材に付勢する付勢部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の押し釦装置。
【請求項3】
前記スイッチは、電子機器の電源のオンオフを切り替えるスイッチであることを特徴とする請求項1又は2に記載の押し釦装置。
【請求項4】
前記操作部材、前記継ぎ手部材の移動部、及び前記スイッチにより構成される一組の押し釦手段を、複数組備えることを特徴とする請求項2に記載の押し釦装置。
【請求項5】
前記継ぎ手部材は、弾性を有する部材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の押し釦装置。
【請求項6】
前記操作部材は、前記第1外装部材により移動量が規制される規制部を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の押し釦装置。
【請求項7】
前記第2外装部材は、電子機器の筐体であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の押し釦装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の押し釦装置を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−159520(P2008−159520A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−349609(P2006−349609)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】