説明

指紋に基づくスマートカード

導電面(22)を通して、指紋接触面(13)を有するエポキシ内に配置されている導電球体(21)に結合されている複数の電荷蓄積デバイス(12)、すなわち共有メモリを有する指紋捕捉デバイス(10)と共有するプロセッサ・デバイスおよびメモリを含むスマートカード回路を含む単一の埋め込まれたICチップ1222を含むスマートカード・デバイス1200。対象物(26)の凸部がいくつかの導電球体(21)と適切に接触すると、対応する電荷蓄積デバイス(12)が、アースしている導電面に接続されている別の導電球体を通して放電する。この放電は、対象物の凹凸フィーチャを感知すると同時に、その感知した情報も記憶する働きをする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、埋め込まれた指紋認証機能を有するスマートカードに関する。
【背景技術】
【0002】
周知なように、指紋は、一人一人違うものであり、そのため、識別および確認のために有用なものである。指紋を形成している表面の凹凸(asperities)(すなわち、山および谷)は、種々の方法で感知、画像化され、その後、これらの目的のために予め記憶されている指紋情報と比較するために使用される。
【0003】
指紋は、個人の識別を認証する信頼性が高く、安価な手段である。それ故、指紋識別システムは、市民生活および犯罪の両方の分野で近代社会において重要な役割を果たしてきた。例えば、公共の安全な場での犯人の識別は、今日のすべての捜査にとって必要不可欠である。同様に、クレジット・カードまたは個人識別詐欺のような市民生活の分野においても、指紋の識別は、セキュリティのための必要不可欠になっている。
【0004】
指紋識別および認証の1つの周知の用途は、スマートカードに関連している。このような用途の場合、指紋認証モジュールがスマートカード内に埋め込まれる。指紋認証モジュールは、通常、最初の指紋の画像を捕捉し、登録し、記憶するためにユーザ用の登録アルゴリズムを実行すること(最初の指紋に対して、他の指紋が確認される)、確認段階で使用される以後の指紋の画像を捕捉すること、記憶されている指紋の画像との比較およびユーザ認証のためのアルゴリズムを実行することに必要なすべての要素を含む一組の内蔵集積回路(「IC」)チップである。それ故、指紋モジュールは、通常、センサ装置、処理装置およびメモリ装置を含む。認証されたユーザの指紋が確認されると、ホスト・システムとの通信を行い、確立するために、同様にスマートカード内に埋め込まれている個々のスマートカードICチップを自動的に作動することができる。
【0005】
埋め込まれている指紋認証システムを含む上記スマートカードは、多数の制限を有する。例えば、指紋認証モジュールは、スマートカード・チップから完全に独立している一組のICチップである。そのため、スマートカードのコストが高くなる。何故なら、別々のシリコン片を各ICチップ用に使用しなければならないからである。これにより、また、個々の独立しているICチップのためにスマートカードの電力消費が増大する。
【0006】
指紋認証を有するこれらのスマートカードのもう1つの制限は、2つのICチップが、通常、スマートカードの対向端部のところに位置していることである。それ故、スマートカードICが、例えば、無線周波通信のような接点を有さない手段を介してホスト・デバイスとの通信を確立する用途の場合、所望の周波数において、スマートカードを読取デバイスから十分離れた距離においても動作させることができるような十分な利得でアンテナを使用するためのエリアが、2つのチップを接続するのに必要な回路によって一般的に制限される。
【0007】
一方がスマートカード機能用であり、他方がセンサ機能用である2つの独立しているチップのもう1つの制限は、2つのチップ間に物理的相互接続経路が存在することであり、それにより、セキュリティの侵害を免れられない。例えば、他人の指紋がシステム内に挿入される。
【0008】
さらにもう1つの制限は、指紋認証チップ上のセンサは、通常、キャパシタンスに基づいていることである。キャパシタンスに基づく機構は、凹凸の検出には比較的優れているが、この機構を損傷し、破壊する恐れがある静電放電の影響を受けやすい。多くのこのような機構は、このような静電放電から保護するために窒化チタン材料を使用しなければならず、そのため製造が面倒になる。さらに、このようなキャパシタンスに基づく機構は、通常、感知した凹凸を記憶することができるデータに変換するために、かなりの量の処理能力を必要とする。指紋を捕捉する際のキャパシタンスに基づくセンサの制限の他に、スマートカードにキャパシタンスに基づくセンサを内蔵させるにはいくつかの限界がある。例えば、容量性センサは、通常、スマートカードICに内蔵されていない処理用の演算増幅器を必要とする。これらのデバイスを追加すると、スマートカードICのコスト、サイズおよび電力消費が実質的に増大する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
それ故、別個のスマートカード・チップおよび指紋認証ICチップを必要としない指紋認証機能を有するコスト・パフォーマンスの良いスマートカードの開発が待望されている。さらに、それ自体を静電放電から保護するための、適切かつコスト・パフォーマンスの良い手段を有するスマートカードの開発も待望されている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、多くの種々の形で実施可能であるが、図面に特定の実施形態を示し、本明細書にこのような実施形態について詳細に説明する。この場合、本開示を本発明の原理の一例であると考え、本発明は図に示し、かつ本明細書に記載された特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。さらに、本明細書で使用する用語および単語は、本発明を制限するものではなく、単に説明のためのものである。また、説明を簡単にし、明確にするために、図面中の要素の縮尺は必ずしも正確なものではないことも理解されたい。例えば、要素のうちのいくつかの寸法は相対的に誇張されている。さらに、適当であると考えた場合には、対応する要素を示すために、何枚かの図面に同じ参照番号を反復して使用してある。
【0011】
一般的に言って、以下に説明する実施形態は、指紋に基づくスマートカードICを含む。本明細書で使用する場合、「指紋」という用語は、通常、指紋、掌紋および手形を含むがこれらに限定されない、パターン化された触感することができる押印を形成することができる凹凸または他の類似の表面の変動を有する任意の表面を意味する。
【0012】
一実施形態の場合には、本発明は、指紋認証、および例えば、ホスト・システムとの通信の確立のようなスマートカード機能の両方のための、単一のICチップを内部に埋め込んでいるスマートカードを含む。その単一のICチップは、少なくとも1つのメモリ装置および従来のスマートカード処理装置を含むスマートカード回路と一体化された指紋捕捉デバイスを含む。それ故、指紋捕捉デバイスは、スマートカード回路とメモリを共有しており、また指紋接触面を含む。例えば、ユーザの最初の指紋を捕捉するための登録アルゴリズム、および以後に捕捉した指紋を比較するための確認および照合アルゴリズムのような指紋捕捉デバイスに関連する任意の処理機能は、スマートカードのプロセッサ機能により共有される。
【0013】
メモリは複数のメモリ・セルからなる。この場合、各メモリ・セルは、対応する電気デバイスを有する。指紋接触面は、メモリとほぼ同一平面上に配置されており、そこを横切って形成されている複数の導電経路を有する。これらの導電経路のうちの少なくとも一部は、メモリ・セル内の対応する電気デバイスのうちの少なくとも一部に導電的に結合されている。一実施形態の場合には、電気デバイスは、電荷蓄積デバイスからなる。
【0014】
このように構成されているため、その表面上に凹凸を有する対象物を、指紋接触面に接触して置くことができる。電気デバイスは、以前に存在していた電荷を保持するか、あるいは凹凸のパターンに直接対応して放電する。その結果、凹凸のパターンが同時に感知され、記憶される。感知された情報を記憶に適したものにするには、感知後の計算処理を全く必要としない場合もあるし、あるいはほとんど必要としない場合もある。何故なら、パターンを感知したのと全く同じメモリ・セル内にその情報が記憶されるからである。また、非常に薄い形状因子を容易に収容することができ、最も安価な現在入手できる従来技術の対応物より少なくとも一単位低い価格で全デバイスを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
添付図面を参照しながら以下に本発明の好ましい実施形態について説明するが、これは単に例示としてのものに過ぎない。
以下、図1を参照すると、指紋捕捉デバイスは、通常、複数のメモリ・セル11からなり、その複数のメモリ・セル11の各々は周知の従来技術による少なくとも1つの電荷蓄積デバイス12を含む。一実施形態の場合には、このメモリは、例えば、ランダム・アクセス・メモリのような固体メモリを備える。より特殊な実施形態の場合には、メモリをスタティック・ランダム・アクセス・メモリから構成することができる。このようなメモリにおいては、電荷蓄積デバイス12の荷電状態は、その対応するメモリ・セルに記憶される論理1または0を表す。指紋接触面13は、メモリ・セル11上に配置されている。指紋接触面は、導電経路14のうちの少なくともいくつかが、電荷蓄積デバイス12のうちの少なくともいくつかに導電的に結合するように、そこを横切って形成されている複数の導電経路14を有する。このように構成されていて、以下にさらに詳細に説明するように、導電経路は、指紋接触面13の外面とメモリを備える個々の電荷蓄積デバイス12との間に位置する。
【0016】
以下、図2を参照すると、この図は、指紋捕捉デバイス10の特定の実施形態のより詳細な図面である。この図に示すように、各電荷蓄積デバイス12は、メモリの外面上に形成されている導電性表面22に電気的に結合されている。これらの導電面22は、電極パッドを備えていて、任意の適当な導電性材料により形成される。好適には、これらの導電面22は、金メッキされることが好ましい(指紋接触面は、これらの導電面22を機械的および化学的に保護するが、ある程度の湿気が指紋接触面を貫通する虞れがあり、金メッキをすると、導電面22の腐蝕による劣化を防止する助けになる)。さらに、導電面22のいくつかは、共通のレール28に結合されている。図に示すように、導電面22は、交互に、電荷蓄積デバイス12および共通のレール28に結合されている。他の配置および比率も使用することができ、実際に、所与の用途において性能が改善される場合がある。この実施形態の場合には、正確な縮尺ではないが、導電面は、一辺が1インチ(2.54cm)の約1000分の2の正方形のパッドである。
【0017】
指先の指紋を感知する際に使用するための指紋捕捉デバイス10の場合には、指紋接触面13を約0.5mm(幅)×0.5mm(長さ)にすることができる。その対応する電荷蓄積デバイス12および導電面22を含むメモリ・セルは、対象物との接触が予想される指紋接触面13の全部の適当なセンサの有効範囲を確保するために、アレイ状に配置される。このような実施形態は、例えば、よりセキュアな行政用途で使用することができる。しかし、他の実施形態の場合には、本発明を、主として民生用に使用することができる。この場合、指紋捕捉デバイスは、「スワイプ・センサ」であり、接触面は約16.5mm×1.5mmのような寸法の異なるアスペクト比を有する。さらに、通常、指紋捕捉デバイスの寸法は、スマートカードの1つのICチップの寸法とほぼ同じである。さらに、ICチップの指紋部分は、スマートカードの裏面の開口部を通してアクセス可能である。
【0018】
この実施形態の場合には、指紋接触面13は、エポキシ材料からできている。より詳細に説明すると、指紋接触面13は、異方性材料からできている。この実施形態の場合には、指紋接触面13を横切って形成されている導電経路14は、導電球体21からできている。この実施形態の場合には、導電球体21は、直径が約1メートルの100万分の7であり(図面の球体の縮尺は正確なものではない)、ニッケルからできている。このような材料の球体は、過去において、いわゆる導電性エポキシ材料に内蔵されていた。しかし、これらの過去の実施形態の場合には、このような球体は、銀または金のような高品質の導体によりコーティングされていた。この場合、ニッケルの球体は、このような導体によりコーティングされていない。代わりに、酸化ニッケル・コーティングが、通常、球体の周囲に形成される。その結果、球体は電気を通すが、球体はまた電流に対してかなりの抵抗を有する。この方法は、従来の考え方とは大きく異なるものであるが、この実施形態の少なくともいくつかの利点については以下にさらに詳細に説明する。
【0019】
導電球体21を含むエポキシ材料をメモリ(導電面22を含む)上に配置した場合には、1つまたは複数の導電球体21が、導電面22のうちの1つの近くに位置する可能性がある。実際には、図3に示すように、複数の導電球体21が任意の所与の導電面22の近くに位置する可能性がある。例えば、導電面22および導電球体21の寸法が上記寸法であると仮定した場合、また球体のドーピング比率が15〜25パーセントであると仮定した場合、各導電面22と接触する導電球体21は約8〜12になる。冗長性がこのレベルであれば、確実に、すべての導電面22(およびその対応するメモリ・セル11)は能動的になり、指紋感知および蓄積工程のために使用可能である。
【0020】
以下に説明するように、指紋接触面13を有するエポキシは、圧縮され、硬化される。しかし、このような圧縮および硬化は、球体21の一部を確実に高い信頼性で露出させることができない。それ故、図4を参照すると、指紋接触面13の外面を導電球体21の一部41を露出するように処理することができる。例えば、この目的を達成するために研磨またはプラズマ洗浄を使用することができる。
【0021】
周知の従来技術によれば、電荷蓄積デバイス12は、それ自体データ・バス25に結合されている読取装置24に動作可能に結合されている。このように構成されているので、電荷蓄積デバイス12の充電状態または放電状態を読取装置24により確認することができ、結果をバス25を介して所与の用途に適している他の構成部材および要素に提供することができる。本発明の場合には、読取装置の機能およびデータ・バスは、スマートカード回路に内蔵されている。
【0022】
上記指紋捕捉デバイス10は、指紋接触面13に接触する対象物の表面の凹凸についての触感情報を同時に感知し記憶するために機能する。より詳細に説明すると、対象物26が指紋接触面13と接触すると、対象物26の表面の凸状の部分が導電球体21のうちのいくつかと接触する(図の例の場合には、2つの隣接する導電球体21がそのように接触する)。このような接触が起こると、電流27が、導電面22と導電的に接触している導電球体21を通して、対象物26自体を通して、またもう1つの導電球体21と導電面22のペアを通して、以前に充電した電荷蓄積デバイス12およびそれに対応する導電面22から共通のレール28に流れることができる。もちろん、これにより、その特定の電荷蓄積デバイス12が放電する。
【0023】
対象物26と接触していない導電球体21と結合している電荷蓄積デバイス12は、放電しないので、その以前の電荷を保持する。その結果、指紋捕捉デバイス10は、位置により対象物の凸状部分に対応する電荷蓄積デバイス12を放電することにより対象物の凹凸を感知すると同時に、その感知した情報を、電荷蓄積デバイス12のアレイの放電した状態および充電した状態として記憶するために機能する。放電現象は急速に起こるが、このことは感知動作および記憶動作も急速に行うことができることを意味する(窓の感知を1秒の1/100程度で容易に行わなければならない)。その結果、未経験のまたは他の注意深くないユーザでも正確に感知することができる。
【0024】
上記デバイス10は種々の方法で提供することができる。図5を参照すると、各々が少なくとも1つの電荷蓄積デバイスを含む複数のメモリ・セルを含むメモリが提供される(ステップ51)。次に、複数の露出した導電パッドがその表面上に形成される(ステップ52)。これらの導電パッドは、電荷蓄積デバイスへの、例えば、ワイヤボンディング、またはテープ自動化ボンディング(tab)接合のような導電接続を備えている。次に、導電球体を含む異方性エポキシが、メモリおよび導電パッドの上に配置され(ステップ53)、周知の従来技術により圧縮される(ステップ54)。次に、このエポキシ材料を硬化することができる(ステップ55)(例えば、150℃で5分間加熱することにより)。必要に応じて、表面を研磨、プラズマ洗浄、またはエポキシ材料の一部を除去し、それにより導電球体の導電面を露出する働きをする他の処理により処理することができる(ステップ56)。このプロセスは、必要に応じて、ダイ・レベルで、または適当と考える場合には、製造終了のより高いレベルで使用可能である。
【0025】
すでに説明したように、ある種の従来技術の指紋捕捉方法は、静電放電に弱く、このような放電から保護するには比較的高いコストがかかる。この実施形態は、静電放電からの一体型保護を特徴とする。図6を参照すると、ニッケルからなり、通常、酸化ニッケルからなる外面を有する導電球体21は、かなりの電気抵抗61を有する。この抵抗61は、上記方法による電荷蓄積デバイス12の放電を阻害するほど大きくはない。しかし、抵抗61は、静電放電を有意に減衰するだけの十分な大きさを有する。それ故、静電放電62により傷つけられ得る導電面22および電荷蓄積デバイス12に達する前に、大きな静電放電62は、有意に小さなサージ63に減衰する(または完全に消散する)。
【0026】
上記実施形態は、比較的小型で、低コストで、効果的で、薄く、比較的電力消費が小さく、本発明のスマートカード回路が内蔵するような既存のプロセッサ技術で容易にインタフェースすることができる指紋捕捉デバイス10を提供する。その結果、この指紋捕捉デバイス10は、種々の既存の機構と一緒に容易にまた経済的に使用してこのような機構に、例えば、ユーザ識別確認を行わせることができる。
【0027】
図7を参照すると、例えば、適切なスイッチング・デバイスのようなイネーブル機能73、およびそのイネーブル機構73を制御するプロセッサ72により制御されるイネーブル状態および非イネーブル状態を有する機構71を指紋捕捉デバイス10と容易に一体化させることができる。このような構成により、デバイス71の作動を1人または複数の確認されたユーザ用にカスタマイズすることができる。指紋捕捉デバイス10上にユーザが指を置けば、特定の確認されたユーザの使用を確認することができる。この指紋捕捉デバイス10は、種々の物理的利点、性能上の利点、および経済的利点を有しているので、指紋認証システムを内蔵する1つのICチップ上のスマートカード回路にプロセッサ72およびイネーブル・デバイス73を内蔵させることができるスマートカード・デバイス71を収容することができる。スマートカード・デバイスは、クレジット・カード、デビット・カード、またはパスポート、運転免許証、医療履歴カードを含む他の識別または情報カードであってもよいが、これらに限定される訳ではない。
【0028】
他の実施形態も本発明の範囲内に入る。例えば、図8を参照すると、各メモリ・セルが、必ずしも導電面22または23に結合されている必要はない。いくつかのメモリ・セル11Aは、すでに説明したように、指紋情報を感知し、記憶するために、対応する導電面22に結合されているが、他のメモリ・セル11Bは、通常の従来技術により書き込みが行われる通常のメモリ・セルとして機能することができる。このようにして、メモリ・セル11Aのうちのいくつかは、指紋接触面13と接触している対象物に直接反応するが、他のメモリ・セル11Bは、他の情報を記憶するために使用される。例えば、ユーザの個人情報(社会保障番号など)および現在感知し記憶している情報を比較することができる触感情報を表す一組の基準データ・セットをメモリ・セル11Bの後者の分類内に記憶することができる。
【0029】
図9を参照すると、他の実施形態の場合には、各導電面22を複数の電荷蓄積デバイス12A〜12Dのうちの任意のものに潜在的に接続することができる(図9に4つのこのような電荷蓄積デバイスを示すが、より少ないか、あるいはより多くの数のこのような電荷蓄積デバイスを同じように収容することができる)。このような電荷蓄積デバイス12A〜12Dの各々は、対応するスイッチ91〜94を有する。これらのスイッチは、適当なメモリ制御装置、プロセッサ等により制御される。図に示すように、単一の電荷蓄積デバイス12Aが導電面22に電気的に結合されるように、単一のスイッチ91がオンになっている。このように構成されているので、指紋情報を捕捉するためにこのデバイスを動作している場合、この第1の電荷蓄積デバイス12Aのみを放電のために使用することができる。例えば、この第1のスイッチ91をオフにし、次に、第2のスイッチ92をオンにすることにより、第1の電荷蓄積デバイス12A内に記憶している情報を喪失しないで、指紋情報の第2の感知および捕捉を行うことができる。このようにして、情報を喪失することなく、また必ずしも複雑なまたは時間のかかる信号処理および記憶プロトコルを使用しなくても、所与の指紋の複数回のサンプリングを行うことができる。
【0030】
図10を参照すると、他の実施形態の場合には、1つの指紋捕捉デバイス10を形成するために、1つの指紋接触面13と共に複数のメモリ・ダイ101および102を使用することができる(この実施形態には、このようなダイは2つしか示していないが、通常は、機能的に有用な指紋接触面エリアを支持するために多数の個別のダイを使用する場合が多い)。これらの複数のダイ101および102は、特定の用途に適している共通のフレームまたは基板100上に支持される。これらの複数のダイ101および102は、共通の読取装置およびバスを共有することができ、あるいは用途に適した個別のメモリ素子として機能することができる。
【0031】
本発明による1つのICを含む指紋に基づくスマートカードを製造するために1つの方法について以下に説明する。既存のスマートカードICを例にとって説明する。所望の用途により、ICを、例えば、0.75インチ×0.75インチ(1.91cm×1.91cm)のようなスラップ・センサの大きさに拡大することもできるし、あるいはレイアウトを矩形に変更してそれをスワイプ・センサの大きさに拡大することもできる。スマートカードICの表面上に2ミル×2ミルのアルミ・パッドのアレイを追加する。例えば、その90%の一組のパッドをデバイス内部のゲートに接続する。例えば、パッドの10%をデバイス内部のアース接続に接続する。そのようにすると、上記の抵抗性放電指紋センサができあがる。パッド・エリアの頂面上に矩形のB段硬化異方性導電性コーティング(ACC:Anisotropic Conductive Coating)を積層する。そのようにすると上記の機械的およびESD保護となる。ICへのもとのI/Oを解放状態のまま維持する。ACCを硬化する。スマートカードICを従来の組立プロセスによりカードの残りの部分に接続する。ACCコーティングした抵抗性放電エリアへの開口部を含むスマートカード・ハウジングを製作する。ICおよび回路をハウジング内にパッケージする。
【0032】
カードの所有者の最初の指紋画像を捕捉するために、ACCでコーティングした抵抗性放電エリアへの開口部内に指を入れるか、あるいはセンサ・エリア上を指で触って指紋機能を初期化する。カードの所有者は、後に再度ACCでコーティングされた抵抗性放電エリアへの開口部内に指を入れるか、あるいはセンサ上を指で触ることにより確認される。従来のAFIS(自動指紋識別システム(Automatic Fingerprint Identification System ))ソフトウェアが、搭載(すなわち、一致/カード上)のために使用される。この場合、AFISソフトウェアは、指紋モジュールおよびスマートカード回路に共通のメモリ・セルに記憶することができるし、あるいはAFISソフトウェアを遠隔照合のために使用することができる。また、ACCでコーティングしたパッドを電力消費を低減するためにACCをスイッチとして使用して、センサをオン/オフするために使用することができる。パッドのサブセットを継続的に監視するとができる。これらのパッドの状態が変化すると、他のパッドを初期化することができ、読み出すことができ、それによりデバイスをオンにすることができる。当業者であれば、本発明による指紋に基づくスマートカードの他の製造方法を理解することができるだろう。
【0033】
図11は、本発明の実施形態による指紋に基づくスマートカードIC1100の詳細な側面回路図である。この図は、ACCでコーティングされた抵抗性放電エリア1124および複数の接点1122を含む指紋センサ1120に接触している指の1110の一部を示す。ICは、また、複数のメモリ・セル1132を有するメモリ1130を備える。最後に、IC1100は、業界では周知の従来のスマートカード回路を備える。
【0034】
図12は、本発明の実施形態による指紋に基づくスマートカード1200を示す。この図は、スマートカード機能用の少なくとも1つの金の接点パッド1214に接続されている1つのIC1222の一部を含むスマートカードの前面1210である。この図は、さらに、センサとして機能するために露出している1つのIC1222の一部を含むスマートカードの裏面1220も示す。
【0035】
図13は、図12のスマートカードの裏面1220の分解図である。この場合、指1310の一部は、金の接点パッド1330に接続しているスマートカードIC上の指紋センサ1320と接触している。
【0036】
本発明の他の実施形態の1つのICチップに、改良形凹凸検出機能を追加することができる。通常、これらの種々の実施形態により、時間の経過中に凹凸の検出が行われる。そのようにすることにより、そのトポグラフィー的特徴(また、必要に応じて、凹凸を支持している表面のトポグラフィー的特徴)に対して所与の凹凸を特徴づけることができる。このような情報は、その明らかな三次元形態要因に対して凹凸を特徴づけるために使用することができる。また、このような情報は、凹凸の弾性(凹凸が凹凸検出面と接触した場合)、および/または凹凸の弾力性(凹凸が凹凸検出面から離れた場合)を特徴づけるために使用可能である。
【0037】
一実施形態の場合には、1つまたは複数の凹凸と凹凸検出面との間の接触点が最初に記録される。後で(好適には、1秒の何分の1かが経過した後で)、接触点が再度記録される。この場合、追加の読みが必要に応じて、および/または所与の用途に従って測定され、捕捉される。次に、結果として得られる情報を、時間に基づく凹凸を特徴づけるデータを提供するために、上記のように使用することができる。
【0038】
この方法の場合には、必ずしも凹凸検出画像形成の解像度を改善する必要はなく、そのため精度を改善するための他の技術の採用を阻害する少なくとも大部分の問題を考える必要がなくなる。このような利点があるにもかかわらず、これらの実施形態は、凹凸に基づく識別および確認の精度および信頼性を有意に改善することができる追加の有意な内容の特徴づけに貢献しない。実際には、追加のフィーチャ情報に基づく改善された精度は、解像度の複雑さをそれほど増大しなくても達成される。
【0039】
ここで図面を参照すると、図14は、所望のトポグラフィー的および/または時間に基づく凹凸検出をサポートするプラットフォームのブロック図である。種々の凹凸識別検出器110は、これらの目的のために使用することができるが、好ましい実施形態の場合には、凹凸識別検出器110は、上記の抵抗性放電直接凹凸読取装置からなる。
【0040】
このような凹凸検出器は、通常、各々が少なくとも1つの電荷蓄積デバイスを含む複数のメモリ・セルからなる。本発明の場合には、指紋捕捉デバイスおよびスマートカード回路がメモリを共有しているが、それについては上述した。対象物が指紋接触面に接触すると、対象物の面の凸部が導電球体のいくつかと接触し、電流が、導電面と導電接触している導電球体を通して、対象物自体を通して、またもう1つの導電球体と導電面のペアを通して、以前に充電した電荷蓄積デバイスおよびそれに対応する導電面から共通のレールに流れる。もちろん、これにより、その特定の電荷蓄積デバイスは放電する。次に、電荷蓄積デバイスの放電状態は、指紋接触面の特定の位置における凹凸の存在の特徴づけインジケータとしての働きをする。
【0041】
再度図14を参照すると、上記凹凸識別検出器110は、凹凸接触面と接触する対象物の表面上の凹凸に関する触感情報を同時に感知し、記憶する働きをする。検出器制御装置111は、凹凸識別検出器110に結合されており、例えば、検出器110の動作時間および動作方法を制御する働きをする(例えば、検出器110の電荷蓄積デバイスの充電を制御することにより)。これらの実施形態の場合には、凹凸識別検出器110は、急速な一連の凹凸検出画像を捕捉する。この捕捉を容易にするために、検出器制御装置111は、内蔵タイマを含むことができるし、あるいは必要に応じて、代わりに外部タイマ112を使用することができる。このようなタイマ(内蔵型または外部型)を使用することにより、持続時間が1秒の1/100または1/1000のような短い間隔のような所定の時間間隔を、以下に説明するように、検出器制御装置111により使用するために、正確に高い信頼性で決定することができる。
【0042】
好適には、これらの実施形態は、一連の時間的間隔を置いた凹凸検出イベントの結果を保持するためのメモリを提供することが好ましい。このメモリの全部または一部を外部メモリ113とすることができるが、通常は、凹凸識別検出器110と完全に一体になっていて、1つのICチップ上に共有メモリとして実現される。好ましい実施形態の場合には、凹凸識別検出器110が抵抗性放電読取装置を備える場合、メモリの少なくとも大部分を読取装置自体の電荷蓄積デバイスとすることができる。
【0043】
必要に応じて、凹凸情報の以後の処理を行うことができるように、プロセッサ115を内蔵することができる。例えば、所望の識別および/および許可活動を行うために、このようなプロセッサ115は、メモリ113内に保持しているトポグラフィー的凹凸表示情報にアクセスすることができる。本発明の場合には、プロセッサ115は、通常、1つのICチップ上のスマートカード回路が内蔵するプロセッサにより共有される。
【0044】
このように構成されているので、このようなプラットフォームは、通常、少なくとも1つの凹凸識別検出器、その制御ができるように凹凸識別検出器に動作可能に結合されている制御出力を有する検出器制御装置、および例えば指先のような所与の面の凹凸のトポグラフィー的表示を記憶することができる凹凸識別検出器に動作可能に結合されているメモリを提供する働きをする。以下にさらに詳細に説明するように、トポグラフィー的表示は、一緒に合成トポグラフィー的表示を提供する時間的に間隔を置いた凹凸検出イベントから少なくとも一部を入手する。また以下に説明するように、このようなプラットフォームは、さらに、凹凸および下に位置する凹凸の表面の弾性および/または弾力性の関数として特徴づけを行うことができるように、時間的間隔を置いた凹凸検出イベントを捕捉することができる。
【0045】
ここで図15を参照すると、上記プラットフォーム(または必要な場合には、他のこのような動作可能プラットフォーム)は、短時間の間に(指先のような)外面上の凹凸を反復して検出する(ステップ31および32)。このような凹凸は、例えば、指紋、掌紋、革の手袋のパターン等を形成する摩擦縁部であってもよい。より詳細に説明すると、好ましい実施形態の場合には、このような凹凸が、異なる時点で検出され(このような識別凹凸と上記のような検出面の間の近接関係を検出することにより)、このような検出は、トポグラフィー的特徴づけ情報を決定するために使用される(ステップ33)。
【0046】
説明のために、ここで図16を参照するが、外面(指先など)が凹凸検出器103に近づく最初の瞬間に、外面上の所与の凹凸41の一番外側の部分が、凹凸接触面121の感応部分122(特に、この実施形態の場合には、特定の導電球体42)に最初に接触する。このような接触点は、対応する凹凸フィーチャの表示を検出し提供する働きをする。外面が引き続き凹凸検出器103の方向に移動すると、凹凸41は圧縮する(図17に示すように)。このような圧縮は、多くの場合、図16の捕捉時間から若干遅れた時点で他の隣接するまたは近くの導電球体(この例の場合には、51および52)に凹凸41を接触させる。この後者の情報を捕捉することにより、このプロセスは、追加の凹凸情報を捕捉する。
【0047】
図18および図19を参照すると、所与の凹凸41の異なる部分が異なる時点で検出されることが分かる。何故なら、凹凸を含む材料が凹凸検出器103に押しつけられるからである。より詳細に説明すると、凹凸の最も外側に延びる部分は、検出器103に最初に接触し、他の部分は後で検出器103に接触する傾向がある。例えば、図の簡単な例の場合には、凹凸41の最も外側の部分61は、最初に検出器10に接触し、その後、凹凸41の次の外側の部分62が検出器10と接触し、その後、凹凸41の次の外側の部分63が検出器10と接触する。検出器の面のどの部分が所与の各時点で凹凸と接触したのかを記録することにより、結果として得られるデータを、図19に示すように、凹凸のトポグラフィー的表示70を決定するために使用することができる。このような表示は、凹凸の一般的な二次元形状に関する情報を提供する(他な方法では、通常、大部分の他の凹凸検出スキームにより提供される)ばかりでなく、その三次元形状に関する情報も提供する。
【0048】
このような三次元トポグラフィー的表示は、例えば、特定個人の凹凸の識別に関する有意の特徴づけ情報を供給する。それ故、このような情報は、凹凸に基づく識別プロセスの信頼性および精度を向上するために使用可能である。
【0049】
このような情報は、また、他の方法で、凹凸(および/または凹凸を支持している下に位置する外面)を特徴づけるために使用可能である。例えば、図20を参照することにより、このような時間に基づく凹凸情報の供給(ステップ81)に引き続き、凹凸に関する弾性および/または弾力性を特徴づける情報を決定することもできる(ステップ82)。凹凸が検出器に近づいた場合の、凹凸検出センサと凹凸自体の間の接近(実際の物理的接触など)の所定のレベルを種々の時点で検出することにより、凹凸および/または凹凸の下に位置する面の弾性特性を決定することができる。同様の方法で、凹凸および/または凹凸の下に位置する面の弾力性特性を、凹凸が検出器の近くから離れた場合の、種々の時点での同じタイプの近接関係を記録することにより確認することができる。より詳細に説明すると、このような特徴は、時間の経過中、それ自体を、凹凸自体および/または下に位置する支持面の弾性および/または弾力性の関数として、検出器の面と接触する(または接触から外れる)凹凸の一部を表す。
【0050】
それ故、この凹凸検出/特徴づけ機構を使用すれば、個人の指紋がこのような指紋読取装置の面に対して移動すると、検出器110は、対応する表示が捕捉される時点の指紋読取装置面との全物理的接触のような少なくとも所定の近接の度合いを有する摩擦縁部の一連の表示を捕捉することができる。次に、結果として得られる一連の表示は、指紋のトポグラフィー的特徴を形成するために使用することができる。このような一連の表示は、指紋が指紋読取装置面の方に移動するとき、指紋読取装置面から遠ざかるとき、あるいは両方のイベント中に捕捉可能である。
【0051】
結果として得られる時間に基づく情報の解像度は、少なくとも部分的に、このような情報の捕捉の間の持続時間の関数を含む。抵抗性放電直接凹凸読取装置は、潜在的に、1秒の1/1,000のような短い捕捉時間に反応することができる。しかし、多くの目的のために、捕捉イベント間のかなり長い時間的間隔で有用で改善された結果を入手することができる。
【0052】
凹凸検出器のための本明細書に記載する種々の実施形態および方法は、すべて二次元画像形成解像度を改善しなくても、増大した量の特徴づけ情報を供給する傾向がある。その結果、例えば、所与の方法の画像形成解像度について同一基準の増大を引き起こさないで、精度および信頼性を増大することができる。凹凸の三次元および/または時間に基づく特徴づけは、また所与の凹凸をより完全に特徴づける働きをし、それ故、誤った動作が成功する可能性を低減する。
【0053】
抵抗に基づくセンサは、スマートカード機能とセンサ機能とを統合するためのイネーブル技術である。何故なら、この技術はスマートカード内にメモリを含む既存のRAMセルだけを使用するからである。ワイヤボンドI/Oがダイの表面にすでに位置するように、接触I/Oの表面にバイアを持ってくる以外の他のプロセスは必要ない。このため、実現コストが安くなる。
【0054】
抵抗に基づくセンサとスマートカード回路とを一体化すると、2つの機能デバイスの間の外部接続が入らなくなるので、セキュリティが改善される。
スマートカードICと抵抗に基づくセンサとを一体化した場合のもう1つの利点は、電力消費が低減することである。RAMトランジスタは、メモリとしてもまたピクセル捕捉としても機能するので、使用する静電流は1つだけでよい。第二に、センサとスマートカード・チップとの間の相互接続回路を作動する電力が不要である。これら全てにより、全システム電力消費およびコストが低減する。
【0055】
接点のないカードではなく、スマートカード相互接続のために、RF接続が必要な場合には、より利得を上げるためにより低い周波数のアンテナまたはより長いアンテナを供給するための十分な面積を確保するために、センサとスマートカード・チップとを一体化したものが必要になる。
【0056】
本発明の特定の実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、当業者であれば、他の利点および修正を容易に思い付くことができるだろう。それ故、本発明は、その広義の意味で図示し説明してきた特定の詳細、代表的な装置および説明のための例に限定されない。上記説明を読めば、当業者であれば種々の変更、修正および変形を想起するだろう。それ故、本発明は上記説明に限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲の技術思想および範囲によるこのようなすべての変更、修正および変形を含むことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態により構成されたデバイスの側面回路図。
【図2】本発明の実施形態により構成されたデバイスの詳細な側面回路図。
【図3】本発明の実施形態により構成されたデバイスの詳細な側面図。
【図4】本発明の実施形態により構成されたデバイスの詳細な側面図。
【図5】本発明の実施形態による流れ図。
【図6】本発明の実施形態により構成されたデバイスの詳細な側面回路図。
【図7】本発明の実施形態により構成されたデバイスのブロック図。
【図8】本発明の他の実施形態により構成されたデバイスの詳細な側面回路図。
【図9】本発明の他の実施形態により構成されたデバイスの詳細な側面回路図。
【図10】本発明の他の実施形態により構成されたデバイスの詳細な側面回路図。
【図11】本発明による指紋に基づくスマートカードの詳細な側面回路図。
【図12】本発明の実施形態による指紋に基づくスマートカード。
【図13】図12のスマートカードの背面分解図。
【図14】本発明の実施形態により構成された凹凸検出器のブロック図。
【図15】本発明の実施形態により構成された流れ図。
【図16】本発明の実施形態により構成された凹凸検出器に最初に接触する凹凸の詳細な側面図。
【図17】本発明の実施形態により構成された後に凹凸検出器に接触する凹凸の詳細な側面図。
【図18】例示としての凹凸の斜視図。
【図19】本発明の実施形態により構成された図18の凹凸に関する例示としてのトポグラフィー的に特徴づける情報の平面図。
【図20】本発明の実施形態により構成された流れ図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指紋に基づくスマートカードであって、
ユーザの最初の指紋およびユーザの少なくとも1つの以後の指紋を捕捉し、かつ前記少なくとも1つの以後の指紋を前記最初の指紋と比較するように動作可能に結合されている指紋捕捉デバイスと、第1のプロセッサと、第1のメモリとを含む指紋モジュールと、
前記比較の結果を受信し、かつその結果をホスト・システムに通信するために、一緒に、かつ前記指紋モジュールに動作可能に結合されている第2のプロセッサと、第2のメモリと、通信素子とを含むスマートカード回路と、
を備え、前記指紋モジュールおよび前記スマートカード回路は、共通の集積回路チップ上に共に位置する、指紋に基づくスマートカード。
【請求項2】
請求項1に記載の指紋に基づくスマートカードにおいて、前記指紋捕捉デバイスは、
各メモリ・セルが対応する電気デバイスを有する第1の複数のメモリ・セルを含む前記第1のメモリと、
前記第1のメモリとほぼ同一面に配置されている指紋接触面と、
を含み、前記指紋接触面は、前記指紋接触面を横切って形成されている複数の導電経路を有し、前記導電経路のうちの少なくとも一部は、前記対応する電気デバイスのうちの少なくとも一部に導電的に結合されている、指紋に基づくスマートカード。
【請求項3】
請求項2に記載の指紋に基づくスマートカードにおいて、前記第2のメモリは、各メモリ・セルが対応する電気デバイスを有する第2の複数のメモリ・セルを含み、前記第1の複数のメモリ・セルは、前記第2の複数のメモリ・セルのうちの少なくとも一部を含む、指紋に基づくスマートカード。
【請求項4】
請求項1に記載の指紋に基づくスマートカードにおいて、前記第1および前記第2のプロセッサが同一のプロセッサである、指紋に基づくスマートカード。
【請求項5】
請求項1に記載の指紋に基づくスマートカードにおいて、前記指紋捕捉デバイスは、スワイプ・センサおよびスラップ・センサのうちの1つである、指紋に基づくスマートカード。
【請求項6】
請求項1に記載の指紋に基づくスマートカードにおいて、前記指紋捕捉デバイスは第1の寸法を有し、前記共通の集積回路チップは前記第1の寸法とほぼ等しい第2の寸法を有する、指紋に基づくスマートカード。
【請求項7】
請求項1に記載の指紋に基づくスマートカードであって、さらに、前記指紋モジュールおよび前記スマートカード回路を包囲する前面および裏面を有するハウジングを備え、前記ハウジングの前記裏面は、前記指紋捕捉デバイスの少なくとも一部を露出するための開口部を含む、指紋に基づくスマートカード。
【請求項8】
請求項7に記載の指紋に基づくスマートカードであって、さらに、前記ハウジングの前記前面に結合されている少なくとも1つの接触パッドを備え、前記スマートカード回路は、前記スマートカード回路が前記ホスト・システムと通信することができるようにするために、前記少なくとも1つの接触パッドに動作可能に結合されている、指紋に基づくスマートカード。
【請求項9】
請求項1に記載の指紋に基づくスマートカードであって、前記スマートカードの少なくとも2人の異なるユーザを有効にするために、さらに、前記第1のプロセッサに結合されているイネーブル・デバイスを備える指紋に基づくスマートカード。
【請求項10】
請求項1に記載の指紋に基づくスマートカードにおいて、前記第1のメモリは、前記少なくとも1つの以後の指紋を前記ユーザの最初の指紋と比較するために、前記第1のプロセッサ内にロードされた自動指紋識別システム(AFIS)ソフトウェアを記憶する、指紋に基づくスマートカード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2007−516528(P2007−516528A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545497(P2006−545497)
【出願日】平成16年12月14日(2004.12.14)
【国際出願番号】PCT/US2004/042527
【国際公開番号】WO2005/058004
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】