説明

振動型駆動装置

【課題】移動体の位置を検出でき、配線が簡単で断線し難い振動型駆動装置を提供する。
【解決手段】振動型駆動装置1は、印加された電圧に応じて機械的変位を生じる電気機械変換素子3と、電気機械変換素子3によって軸方向に移動可能に支持され、表面に、電気機械変換素子3の外部電極6に片側が接続された軸方向に延伸する2つの抵抗体8を備える駆動軸4と、駆動軸4に摺動可能に係合し、2つの抵抗体8に接触し、抵抗体8の接触した点を電気的に接続する移動体5と、電気機械変換素子3に周期的な駆動電圧を印加する駆動回路と、外部電極6間の電気抵抗を検出する検出回路とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動型駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気機械変換素子によって駆動軸を振動させ、駆動軸に摩擦係合する移動体を滑り変位させる振動型駆動装置において、駆動軸を抵抗体とし、移動体を抵抗体に摺動する接点とすることで、駆動軸の端部から移動体までの間の電気抵抗を測定することで、移動体の位置を検出可能とする技術が、特許文献1および2に記載されている。
【0003】
これらの振動型駆動装置では、電気機械変換素子に駆動電圧を印加するための配線に加えて、駆動軸の端部および移動体にリード線を接続して、駆動軸の端部から移動体までの電気抵抗を計測可能とする必要があるため、配線作業が煩雑である。また、特に、移動体に接続したリード線は、移動体の変位によって大きな変形を受けるため、剥離や断線の畏れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−205809号公報
【特許文献2】特開2006−91208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記問題点に鑑みて、本発明は、移動体の位置を検出でき、配線が簡単で断線し難い振動型駆動装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明による振動型駆動装置は、印加された電圧に応じて機械的変位を生じる電気機械変換素子と、前記電気機械変換素子によって軸方向に移動可能に支持され、表面に、前記軸方向に延伸する2つの抵抗体を備える駆動軸と、前記駆動軸に摺動可能に係合し、前記2つの抵抗体に接触して、前記抵抗体の接触した点を電気的に接続する移動体と、前記電気機械変換素子に周期的な駆動電圧を印加する駆動回路と、前記2つの抵抗体の片側の端部の間の電気抵抗を検出する検出回路とを有するものとする。
【0007】
この構成によれば、2つの抵抗体の片側の端部から移動体までの部分抵抗と、移動体の内部抵抗との直列回路の抵抗値を検出することで移動体の位置を算出できる。本発明では、位置変位の大きな移動体に配線をする必要がないので、配線に大きな応力が作用せず、断線の危険性が小さい。
【0008】
また、本発明の振動型駆動装置において、前記2つの抵抗体は、前記片側の端部において、前記電気機械変換素子の電極に接続されていてもよい。
【0009】
この構成によれば、駆動回路と電気機械変換素子とを接続するための配線と、検出回路と抵抗体とを接続するための配線とを共通化することができ、振動型駆動装置への配線が2本だけでよい。
【0010】
また、本発明の振動型駆動装置において、前記抵抗体は、前記駆動軸と前記電気機械変換素子との間に跨って塗布した抵抗材料によって形成されていてもよい。
【0011】
この構成によれば、抵抗体の形成と、抵抗体の電気機械変換素子の電極への接続が同時に行えるため、製造の工数が少なく、抵抗体と電気機械変換素子の電極との間の断線の可能性も極めて小さくできる。
【0012】
また、本発明の振動型駆動装置において、前記移動体は、導電性の所定部分が前記抵抗体に点接触してもよい。
【0013】
この構成によれば、移動体による抵抗体の電気的分割位置が移動体の位置に応じて一義的に定まるので、位置の検出精度が高い。
【0014】
また、本発明の振動型駆動装置において、前記移動体は、前記駆動軸の前記抵抗体のない部分に係合し、前記抵抗体に摺接するブラシを有してもよい。
【0015】
この構成によれば、移動体が抵抗体のない部分に摩擦係合するため、移動体の変位量および移動トルクが安定する。また、抵抗体にブラシを弱い圧接力で摺接させることで、抵抗体の摩耗を防止し、検出精度の低下を防止できる。また、接触範囲の小さいブラシを使用することで、抵抗体の電気的分割位置が安定し、移動体の位置検出精度を高くすることができる。
【0016】
また、本発明の振動型駆動装置において、前記駆動軸は、表面が絶縁体で覆われ、前記絶縁体の上に前記抵抗体が形成されていてもよい。
【0017】
この構成によれば、導電性の材料で駆動軸を形成できる。
【0018】
また、本発明の振動型駆動装置において、前記検出回路は、前記駆動回路によって前記電気機械変換素子に直流電圧を印加したときの電流を検出してもよい。
【0019】
この構成によれば、電気機械変換素子の電流が一定になるので、抵抗体の部分抵抗の変化による電流値の変化を容易に検出できる。
【0020】
また、本発明の振動型駆動装置において、前記検出回路は、前記駆動回路によって前記電気機械変換素子に前記駆動電圧を印加したときの電流の平均値を検出してもよい。
【0021】
この構成によれば、検出電流は、駆動電圧に対して抵抗体の部分抵抗に比例するオフセット値を有するため、平均化することによって、オフセット値を容易に算出できる。
【0022】
また、本発明の振動型駆動装置において、前記検出回路は、前記駆動回路によって前記電気機械変換素子に前記駆動電圧を印加したときの電流のピーク値を検出してもよい。
【0023】
この構成によれば、抵抗体の部分抵抗に応じて駆動電圧による突入電流の値が変化するので、電流のピーク値をピックアップすることで、簡単に移動体の位置を算出できる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、駆動軸に2つの抵抗体を形成し、移動体によって2つの抵抗体を電気的に分割して、2つの抵抗体の部分抵抗の直列抵抗を検出することによって、移動体の位置を算出可能とした。これにより、移動体に配線する必要がないので、配線作業か簡単で、断線の心配もない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態の振動型駆動装置の概略図である。
【図2】図1の振動型駆動装置の断面図である。
【図3】図1の振動型駆動装置の回路図である。
【図4】図1の振動型駆動装置の検出電圧を示すグラフである。
【図5】図1の振動型駆動装置の駆動電圧印加時の検出電圧である。
【図6】本発明の第2実施形態の振動型駆動装置の概略図である。
【図7】本発明の第3実施形態の振動型駆動装置の概略図である。
【図8】図7の振動型駆動装置の断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態の振動型駆動装置の断面図である。
【図10】本発明の第5実施形態の振動型駆動装置の軸直角断面図である。
【図11】図10の振動型駆動装置の軸方向断面図である。
【図12】本発明の第6実施形態の振動型駆動装置の軸直角断面図である。
【図13】本発明の第7実施形態の振動型駆動装置の概略図である。
【図14】本発明の第8実施形態の振動型駆動装置の概略図である。
【図15】図14の振動型駆動装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
これより、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態の振動型駆動装置1を示す。振動型駆動装置1は、機器の筐体等に固定される錘2と、錘2に伸縮方向の一端が保持された圧電素子(電気機械変換素子)3と、圧電素子3の他端に一端が保持された駆動軸4と、駆動軸4に摺動可能に摩擦係合する移動体5とからなる。
【0027】
圧電素子3は、多数の圧電材料の層を電極を介して積層してなり、両側に電極を1枚置きに接続する外部電極6を有する。外部電極6には、それぞれ、リード線7が接続されている。
【0028】
駆動軸4は、圧電素子3の幅と等しい直径を有する円柱状をしており、例えば、ガラス繊維を樹脂で固めてなる。また、駆動軸4の表面両側には、抵抗体塗料を軸方向に線状に塗布してなる抵抗体8がそれぞれ形成されている。2つの抵抗体8は、それぞれ、圧電素子3の外部電極6の端部にまで延伸して形成されている。また、駆動軸4は、案内部材9によって、軸方向に摺動可能に支持されている。
【0029】
図2に、移動体5の構成を示す。移動体5は、例えば、亜鉛合金のような金属材料からなり、駆動軸4を受け入れる本体10と、例えば、ステンレス鋼のような金属材料からなり、駆動軸4を本体10に圧接するキャップ部材11と、例えばベリリウム銅からなり、本体10とキャップ部材11とを挟み込むばね部材12とからなる。
【0030】
本体10とキャップ部材10とは、それぞれ、駆動軸4の抵抗体8に点接触し、2つの抵抗体8の接触点の間を、ばね部材12を介して短絡する。
【0031】
図3に、振動型駆動装置1の回路構成を示す。振動型駆動装置1は、圧電素子3の2つの外部電極6の間に駆動電圧を印加する駆動回路13と、駆動回路13の電流を検出するための検出抵抗14を備える検出回路15とを有している。
【0032】
駆動軸4の抵抗体8は、移動体5によって電気的に分割されるが、全体として数kΩから数十kΩの抵抗を有するようにするとよい。図3には、移動体5の内部抵抗を図示しているが、本実施形態の移動体5の抵抗値は殆ど無視してよい。
【0033】
駆動回路13は、4つのスイッチング素子S1,S2,S3,S4を有し、スイッチング素子S1,S4またはS2,S3をオンすることで、圧電素子3の外部電極6の一方を直流電源16に接続し、他方を検出抵抗14を介して接地するフルブリッジ回路である。なお、駆動回路13のスイッチング素子S1,S2,S3,S4は、制御装置17によって開閉される。
【0034】
駆動回路13は、スイッチング素子S1,S4のオンとスイッチング素子S2,S3のオンとを周期的に繰り返すことで、圧電素子3に、周期的に極性が入れ替わる駆動電圧を印加し、この駆動電圧のデューティを調節することで、駆動軸4を非対称に振動させ、移動体5を駆動軸4上で所望の方向に滑り変位させられる。
【0035】
検出回路15は、駆動回路13のスイッチング素子S1,S4を連続的にオンし、外部電極6の間に直流電圧を印加した状態で、駆動回路13の接地電流を検出抵抗14によって電圧に変換して検出する。本実施形態では、検出抵抗14は、200Ω程度のものを使用している。また、検出回路15の検出電圧は、制御装置17においてディジタル化して把握される。
【0036】
圧電素子3は、電気的にはコンデンサと同視できるため、外部電極6の間の直流抵抗は、駆動軸4の抵抗体8の外部電極6側の端部間の抵抗、つまり、2つの抵抗体8の移動体5によって分割された部分抵抗の圧電素子3側の抵抗値の和である。
【0037】
本実施形態において、外部抵抗6の間の抵抗体8の見かけ上の抵抗値(部分抵抗の直列抵抗値)は、移動体5を最も圧電素子3側に移動させたときに約3kΩとなり、移動体5を最も駆動軸4の先端側(圧電素子3と反対側)に移動させたときに約15kΩとなる。
【0038】
抵抗体8の部分抵抗は、移動体5の位置に比例して増加するので、図4に示すように、検出回路15の検出電圧は、移動体5の位置に対して負の比例関係となる。このため、制御装置17において、検出回路15の検出電圧に基づいて、移動体5の位置を容易に算出できる。
【0039】
図5に、駆動回路13によって、移動体5を駆動軸4上で滑り変位させるための周期的な駆動電圧を印加したときの検出回路15の検出電圧を示す。図では、約7.5μsecが駆動電圧の1周期であり、移動体5が最も圧電素子3に近い位置(近位端)にある場合と、最も圧電素子3から遠い位置(遠位端)にある場合とを示している。
【0040】
図示するように、移動体5が圧電素子3側にあれば、駆動回路13の接地電流の電流値が高くなっている。従って、制御装置17において、検出回路15の検出電圧を積分して平均値を算出することで、移動体5の位置を特定できる。本実施形態では、移動体5が最も圧電素子3に近い位置にあるとき、検出回路15の検出電圧の平均値が0.39Vであり、移動体5が最も圧電素子3から遠い位置にあるとき、検出回路15の検出電圧の平均値が0.19Vである。
【0041】
また、移動体5の位置に応じて、駆動回路13の接地電流のピーク値も変化しているため、ピーク値を検出することで、移動体5の位置を算出してもよい。本実施形態では、移動体5が最も圧電素子3に近い位置にあるとき、検出回路15の検出電圧のピーク値が1.39Vであり、移動体5が最も圧電素子3から遠い位置にあるとき、検出回路15の検出電圧のピーク値が1.25Vである。
【0042】
図6に、本発明の第2実施形態の振動型駆動装置1aを示す。なお、これ以降の説明において、先に説明した実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。本実施形態の振動型駆動装置1aにおいて、駆動軸4は、例えば、軸状のカーボンソリッド4aの表面にPPS樹脂の絶縁層4bを設けた上に、抵抗体8を形成してなる。このように、導電性の材料によって駆動軸4を形成する場合、絶縁層4bを設けて、2つの抵抗体8の間の絶縁を確保する必要がある。
【0043】
図7に、本発明の第3実施形態の振動型駆動装置1bを示す。本実施形態の振動型駆動装置1bでは、圧電素子3と駆動軸4との接続部を、保持部材18によって保持している。図8に示すように、保持部材18は、圧電素子3の外周の3方を取り囲み、接着剤19によって圧電素子3および駆動軸4を保持している。振動型駆動装置1bの組み立ての状態によっては、抵抗体8と保持部材18とが接触する可能性がある。従って、抵抗体8の短絡を防止するために、保持部材18は、絶縁体で形成しなければならない。
【0044】
図9に、本発明の第4実施形態の振動型駆動装置1cを示す。本実施形態が示すように、移動体5の本体10およびキャップ部材11の駆動軸4に摺接する面の形状は、どのようなものであってもよく、駆動軸4の抵抗体8の配置も、互いに絶縁され、移動体5によって電気的に分割され得るものであればよい。
【0045】
図10および11に、本発明の第5実施形態の振動型駆動装置1dを示す。本実施形態の振動型駆動装置1dにおいて、移動体5の本体10およびキャップ部材11は、例えばステンレス鋼を機械加工してなり、ともに、駆動軸4と摺接する2つの傾斜面20を有している。傾斜面20は、駆動軸4の抵抗体8の形成されていない部分に当接するようになっている。
【0046】
また、移動体5の本体10およびキャップ部材11は、それぞれ、2つの傾斜面の間に、駆動軸4に形成された抵抗体8に摺接するブラシ21が配設されている。ブラシ21は、例えば、ベリリウム銅の薄板からなり、その駆動軸4に対する圧接力は、ばね部材12による本体10およびキャップ部材11の駆動軸4に対する圧接力に比して十分に小さく設定されている。
【0047】
本実施形態では、移動体5の本体10およびキャップ部材11が駆動軸4の抵抗体8のない部分に摩擦係合するので、摩擦力が安定し、移動体5の駆動速度や駆動トルクがばらつかない。また、抵抗体8には、圧接力の小さいブラシ21が摺接するので、抵抗体8の摩耗が殆どなく、抵抗率の変化がないため、検出回路15の検出電圧と移動体5の位置との関係が変わらない。また、ブラシ21は、抵抗体8に点接触するので、抵抗体8を電気的に分割する位置が移動体5の位置によって一義的に定められ、移動体5の位置検出精度を高くすることができる。
【0048】
図12に、本発明の第6実施形態の振動型駆動装置1eを示す。本実施形態の振動型駆動装置1eにおいて、移動体5の本体10およびキャップ部材11は、例えばPPS樹脂を射出成形してなり、ともに、例えばステンレス鋼板をプレス成形してなり、駆動軸4と摺接する2つの傾斜面20を形成する金属部材22,23が射出成形時に金型内にインサートされて一体となっている。
【0049】
キャップ部材11の金属部材23は、部分的に駆動軸4の側方に延伸し、駆動軸4の抵抗体8に摺接するブラシ21を保持している。本実施形態では、キャップ部材11の金属部材23と2つのブラシ21とで抵抗体8を電気的に分割して、分割点を短絡するので、本体10、キャップ部材11およびばね部材12が全体的に導電性である必要がなく、機械的特性や加工性の観点でより有利な材料を選択できる。
【0050】
図13に、本発明の第7実施形態の振動型駆動装置1fを示す。本実施形態の振動型駆動装置1fにおいて、ブラシ21は、移動体5から側方に突出して設けられている。このようなブラシ21を用いることで、従来の振動型駆動装置の移動体の基本設計をそのままに、例えば、移動体5の本体10およびキャップ部材11とばね部材12との間に、それぞれブラシ21を挟み込むだけで、本発明の2つの抵抗体を電気的に分割して部分抵抗を接続する構成を実現できる。
【0051】
さらに、図13に、本発明の第8実施形態の振動型駆動装置1gを示す。本実施形態の振動型駆動装置1gにおいて、2つの抵抗体8は、駆動軸4の先端に形成された抵抗体8aによって互いに接続されている。例えば、圧電素子3および駆動軸4を、板状の基材から切り出した四角柱状のものとする場合、板状の基材を抵抗体用塗料に浸漬してから切り分けることで、抵抗体8および抵抗体8aを形成できる。
【0052】
図15に、本実施形態の振動型駆動装置1gの等価回路を示す。図示するように、移動体5の抵抗が無視できれば、抵抗体8の圧電素子3から遠い側の部分抵抗および駆動軸4の先端の抵抗体8aは、接地電流に影響しない。
【0053】
また、本実施形態の検出回路15は、コンデンサ24を有し、電気的に接地電流の平均値を示す電圧を出力するローパスフィルタとなっている。これにより、制御装置17において検出回路15の出力電圧を積分する必要がなく、制御装置17の演算負荷を小さくできる。
【符号の説明】
【0054】
1,1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g…振動型駆動装置
2…錘
3…圧電素子(電気機械変換素子)
4…駆動軸
5…移動体
6…外部電極
8…抵抗体
10…本体
11…キャップ部材
12…ばね部材
13…駆動回路
14…検出抵抗
15…検出回路
16…直流電源
17…制御装置
20…傾斜面
21…ブラシ
22,23…金属部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印加された電圧に応じて機械的変位を生じる電気機械変換素子と、
前記電気機械変換素子によって軸方向に移動可能に支持され、表面に、前記軸方向に延伸する2つの抵抗体を備える駆動軸と、
前記駆動軸に摺動可能に係合し、前記2つの抵抗体に接触して、前記抵抗体の接触した点を電気的に接続する移動体と、
前記電気機械変換素子に周期的な駆動電圧を印加する駆動回路と、
前記2つの抵抗体の片側の端部の間の電気抵抗を検出する検出回路とを有することを特徴とする振動型駆動装置。
【請求項2】
前記2つの抵抗体は、前記片側の端部において、前記電気機械変換素子の電極に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の振動型駆動装置。
【請求項3】
前記抵抗体は、前記駆動軸と前記電気機械変換素子との間に跨って塗布した抵抗材料によって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の振動型駆動装置。
【請求項4】
前記移動体は、導電性の所定部分が前記抵抗体に点接触することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の振動型駆動装置。
【請求項5】
前記移動体は、前記駆動軸の前記抵抗体のない部分に係合し、前記抵抗体に摺接するブラシを有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の振動型駆動装置。
【請求項6】
前記駆動軸は、表面が絶縁体で覆われ、前記絶縁体の上に前記抵抗体が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の振動型駆動装置。
【請求項7】
前記検出回路は、前記駆動回路によって前記電気機械変換素子に直流電圧を印加したときの電流を検出することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の振動型駆動装置。
【請求項8】
前記検出回路は、前記駆動回路によって前記電気機械変換素子に前記駆動電圧を印加したときの電流の平均値を検出することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の振動型駆動装置。
【請求項9】
前記検出回路は、前記駆動回路によって前記電気機械変換素子に前記駆動電圧を印加したときの電流のピーク値を検出することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の振動型駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−27567(P2011−27567A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−174044(P2009−174044)
【出願日】平成21年7月27日(2009.7.27)
【出願人】(303000408)コニカミノルタオプト株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】