説明

捻り部を有する充填物の製造方法および製造装置

【課題】 捻り部を形成した後に接着剤の塗布をする必要がない、接着剤が塗布された捻り部の形成を可能にして、捻り戻りの生じないリンク部を有した充填物を連続且つ高速に製造すること。
【解決手段】 充填管から内容物を吐出してケーシング内に充填する段階と、内容物を充填した充填ケーシングを内容物吐出方向へ移動する段階と、内容物吐出方向へ移動する充填ケーシングの外周に接着剤を塗布する段階と、接着剤が塗布された充填ケーシングを絞る段階と、接着剤が塗布された充填ケーシングの回転によって、絞られた充填ケーシングに接着剤で塗布された捻り部を形成する充填物の製造方法および製造装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は捻り部を有する充填物の製造方法および製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、筒状可食性ケーシング例えばコラーゲンケーシングに可食物を充填する方法は、ソーセージ、チーズ等の食品で広く用いられている他に、動物園での動物用餌料、或いはマグロやハマチ等の養殖魚用餌料での利用が知られている。これらのうち、ソーセージやチーズは既に知られた製造装置を用い、連続、且つ高速で短時間に製造される。
【0003】
ソーセージの製造装置の一例として、特公昭40−27509号公報で知られた様な装置が挙げられる。この様な装置によると、捻り部を介して繋がった充填ケーシングからなるソーセージが連鎖状に製造される。この連鎖状のソーセージはスモークハウス内で加熱調理された後に、捻り部で切断されて個々に分離される。コラーゲンケーシングはスモークハウス内で加熱処理されても熱溶着しない。よって、個々に分離されたそれらの両端部のケーシングは捻り戻りを生じる。しかしながら、ケーシング内に充填されたソーセージ原料は加熱変性して固まるので、ソーセージ原料が捻りを戻したケーシング箇所から漏出することはない。
【0004】
これに対して動物園での動物用餌料、或いはマグロやハマチ等の養殖魚用餌料は加熱すると、加熱後、栄養成分、風味や食感が変化してしまうために、加熱処理を施せない。そのために個々に分離された飼料の両端部のケーシングから飼料原料が漏出しない様に、両端部のケーシングを閉塞しなくてはならない。
【0005】
上述した飼料の製造方法として、特開2004−65167号公報に開示された方法が知られている。この製造方法によると、各充填毎にケーシングを少なくとも4回捻ることにより餌材料充填部とリンク部とを形成し、各リンク部を圧着、加熱による融着、紐、テープ若しくは糸による結紮により閉塞する。更に、上記公報は捻られたリンク部分にゼラチンを塗布してリンク部分を接着させる方法を開示している。しかしながら、いずれの方法においても、捻り部を形成した後に、別途、捻り部の結紮処理を施す必要があり、そのために、飼料の連続且つ高速生産が不可能であった。
【0006】
この様に、個々に分離された充填物の捻り部に生じる捻り戻りを防ぎ得る連続且つ高速なリンク部閉塞方法がなかったために、流動性のある内容物からなる充填物の製品化、例えば加熱なしで使用する餌料の製品化が不可能であった。
【特許文献1】特公昭40−27509号公報
【特許文献2】特開2004−65167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、捻り部を形成した後に接着剤の塗布をする必要がない、接着剤が塗布された捻り部の形成を可能にして、捻り戻りの生じないリンク部を有した充填物を連続且つ高速に製造できる、充填物の製造方法および製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本願発明は以下の構成を採用する。
【0009】
請求項1に係る発明では、充填管から内容物を吐出してケーシング内に充填する段階と、内容物を充填した充填ケーシングを内容物吐出方向へ移動する段階と、内容物吐出方向へ移動する充填ケーシングの外周に接着剤を塗布する段階と、接着剤が塗布された充填ケーシングを絞る段階と、接着剤が塗布された充填ケーシングの回転によって、絞られた充填ケーシングに接着剤で塗布された捻り部を形成する構造。
【0010】
そしてこのような構成により、捻り部形成完了後に実施される捻り部への別途接着剤塗付作業が不要になり、充填物の製造時間が短縮する。なお、充填物が魚および動物等の餌である場合には、接着剤をゼラチン等の可食性のものにする。そのため、捻り部、並びに捻り部以外の接着剤がケーシングに残ったままの状態であっても格別問題はない。
【0011】
請求項2に係る発明では、前記充填ケーシングの外周に塗布された接着剤の少なくとも一部を前記捻り部内に巻き込み、捻り部内に接着剤を介在させる構成。そしてこのような構成により、捻り部を内側から接着できる。
【0012】
請求項3に係る発明では、前記充填ケーシングの外周に塗布された接着剤の少なくとも一部で前記捻り部の外周の少なくとも一部を覆う構成。そしてこのような構成により、捻り部を外側から接着できる。
【0013】
請求項4に係る発明では、内容物をケーシング内に吐出する吐出口を有する充填管と、充填管の吐出口より内容物吐出方向にある位置に設けられていて、内容物が充填された充填ケーシングの外周に接着剤を塗布する接着剤塗布ノズルと、接着剤が塗布された充填ケーシングを回転する充填ケーシング回転手段と、接着剤塗布ノズルより内容物吐出方向にある位置に設けられた回転軸と、該回転軸を中心に回転して充填ケーシングを絞るピンチャー部材と、充填ケーシングを内容物吐出方向へ向けて移動する充填ケーシング移動手段を有するリンク形成手段を備え、ピンチャー部材で絞られた箇所に接着剤で塗布された捻り部を形成する構成。
【0014】
そしてこのような構成により、捻り部形成完了後に実施される捻り部への別途接着剤塗付作業が不要になり、充填物の製造時間が短縮する。なお、充填物が魚および動物等の餌である場合には、接着剤をゼラチン等の可食性のものにする。そのため、捻り部並びに捻り部以外の接着剤がケーシングに残ったままの状態であっても格別問題はない。
【0015】
請求項5に係る発明では、前記充填ケーシングの外周に塗布された接着剤の少なくとも一部を前記捻り部内に巻き込み、捻り部内に接着剤を介在させる構成。そしてこのような構成により、捻り部を内側から接着できる。
【0016】
請求項6に係る発明では、前記充填ケーシングの外周に塗布された接着剤の少なくとも一部で前記捻り部の外周の少なくとも一部を覆う構成。そしてこのような構成により、捻り部を外側から接着できる。
【0017】
請求項7に係る発明では、前記接着剤塗布ノズルは、接着剤を連続的に吐出する構成。そしてこのような構成により、充填ケーシングの外周上への接着剤塗布が簡単、且つ容易になる。
【0018】
請求項8に係る発明では、前記接着剤塗布ノズルは、接着剤を間欠的に吐出する構成。そしてこのような構成により、塗布する接着剤量は低減し、且つ捻り部のみに接着剤が塗布された充填物を製造できる。
【発明の効果】
【0019】
請求項1または請求項4に係る発明では、内容物吐出方向へ移動する充填ケーシングの外周に接着剤を塗布し、接着剤が塗布された充填ケーシングを絞り、接着剤が塗布された充填ケーシングの回転によって、絞られた充填ケーシングに接着剤で塗布された捻り部を形成することにより、捻り部形成完了後に捻り部に別途接着剤塗布作業を施す必要がなくなるため、それだけ製造コストを低減することができる。また、流動性のある内容物、例えば非加熱製品を連続且つ高速で製造することができるため、製造時間を飛躍的に短縮でき、製造単価を低減することができる。
【0020】
請求項2または請求項5に係る発明では、請求項1または請求項4に係る発明の効果に加え、捻り部を内側から接着できるために、捻り部の接着強度を高めることができる。
【0021】
請求項3または請求項6に係る発明では、請求項1及び2または請求項4及び5に係る発明の効果に加え、捻り部を外側から接着できるために、捻り部の接着強度を高めることができる。
【0022】
請求項7に係る発明では、接着剤を連続的に供給することにより、請求項4〜6に係る発明の効果に加え、接着剤の塗布装置を簡単な構造にすることができるため、製造コストをさらに低減することができる。
【0023】
請求項8に係る発明では、接着剤を間欠的に供給することにより、請求項4〜6に係る発明の効果に加え、供給する接着剤量を低減することができるため、製造コストをさらに低減することができる。
【実施例】
【0024】
発明の実施例を、図面を参照して説明する。図1は、捻り部を有する充填物製造装置の全体を示す側面図、図2はその平面図、図3は、充填管3近傍の拡大断面図を示す。なお、図2において図示された矢印Aの方向を、「後方」もしくは「内容物吐出方向」と呼び、図2において図示された矢印Bの方向を、「前方」もしくは、「反内容物吐出方向」と呼ぶ。
【0025】
以下においては魚および動物等の餌を製造する製造装置を例に説明するが、実際にはこの例のものに限定されることなく、ケーシング(人工ケーシング、天然腸ケーシング)および接着剤の材料は本来の機能を有するものであればどのようなものでも良く、その製品もケーシングに充填され、その両端に捻り部を有して製造されるものであればどのような製品であっても良い。
【0026】
以下においてはマグロ、ハマチ等の大型養殖魚用餌、或いは動物園等での動物用餌等の捻り部を有する充填物の製造方法及び製造装置について説明する。符号1は、床面FL上に据え付けられた本願発明の捻り部を有する充填物製造装置である。符号2は本体ハウジング、符号3は充填管である。充填管3は、後方側に内容物である餌飼料を入れる流入口3aを有し、先端に原料の吐出口3bを有する筒状部材であり、充填時に原料流入口3aは原料を供給するポンプ4に連通する。
【0027】
充填管3には、その先端の吐出口3bから可食性のケーシング5が嵌合される。該ケーシング5はコラーゲン、或いはカラギーナン等により形成される。
【0028】
符号6は、原料がケーシング5に充填された充填ケーシング7を回転させるための充填ケーシング回転手段である。本例にあっては、充填管3と、充填管3先端が充填時に嵌合する制動部材8とが充填ケーシング回転手段6を構成する。しかし、充填ケーシング回転手段6はケーシング5の材料によってその都度相違する。例えば、セルロースケーシングは制動部材8の回転によって回転駆動されて充填管3による駆動を必須とせず、天然腸ケーシングは充填管3の回転によって回転駆動されて制動部材8の駆動を必須としない。
【0029】
本体ハウジング2には、前記ポンプ4と、前記充填管3を制動部材8に対して前進後退させるための充填管往復駆動手段9と、前記充填管3を回転駆動するための充填管回転駆動ハウジング10と、前記制動部材8を回転駆動するための制動部材回転駆動ハウジング11と、充填ケーシング7を絞るピンチャー部材13を有するリンク形成手段12と、リンク形成手段12を駆動するリンク形成手段用モータ12Mと、充填ケーシング7の外周7Aに接着剤21を塗布する接着剤塗布ノズル22を有する接着剤塗布手段20が夫々所定位置に取り付けられる。
【0030】
前記制動部材8は、図4に示すように制動部材回転駆動ハウジング11によって回転可能に支持されている。制動部材8はその回転を充填ケーシング7に確実に伝達する。
【0031】
充填管往復駆動手段9は充填ハウジング4Aに支持された充填管3を、図1に示した待機位置と、図2に示した充填作業位置の間を往復動させる。図2に示した充填管3の位置は原料を充填管3先端の吐出口3bからケーシング5に充填する位置である。
【0032】
充填管回転駆動ハウジング10は図2の位置にある充填管3を回転駆動する。充填管3は制動部材8と同期回転する。
【0033】
図7に示すように、リンク形成手段12は、充填管3の吐出口3bから所定距離C後方(内容物吐出方向、矢印A方向)の位置I即ち絞り位置I上に配置された回転軸14を中心に矢印D方向へ回転して充填ケーシング7を絞り位置1上において絞って絞り部7a−1を形成するピンチャー部材13、13で狭窄された充填ケーシング7を後方(矢印A方向)へ向けて移動する充填ケーシング移動手段15を有している。
【0034】
ピンチャー部材13は図3に示すようにV字状部が形成されており、左右一対のピンチャー部材13、13で充填ケーシング7を絞る最大の狭窄時には、図で示すように両ピンチャー部材13、13間に形成される捻り部7aの外周7aaと隙間を有するように配置される。
【0035】
充填ケーシング移動手段15は、図2及び図7に示すように、ピンチャー部材13が取付けられた左右一対の無端チェーン15a、15aを備えている。間隔Eをもって複数個のピンチャー部材13がチェーン15aに等間隔に取付けられている。ピンチャー部材13,13の間には、捻り部7aと充填部7bの合計が間隔Eと同じ長さの充填物が製造される。チェーン15aは、回転軸14に固着した駆動スプロケット15bと、アイドラー15cとの間に掛け渡されており、矢印D方向へ循環移動する。充填ケーシング移動手段15は、ベルトとプーリーにしても良い。
【0036】
チェーン15aにはラグ15dが取付けられている。図3B、図3Cに示すように、ラグ15dは充填ケーシング7の外周7Aに係合して充填ケーシング7の回転振れを防ぎ、充填ケーシング7の外周7Aと接着剤塗布ノズル22との間隔Fを維持する。更に、ラグ15dは回転する充填ケーシング7の外周7Aに塗布された接着剤21と接触して、接着剤21の一部を外周7Aの周方向Gに沿って引き延ばす。これらを考慮して、所望の形状の凹部15ddが形成された所望の数のラグ15dが、ピンチャー部材13、13間の所望の位置に配置されている。
【0037】
図1及び図4を参照して、接着剤塗布手段20は、充填ケーシング7の外周7Aに接着剤21を塗布する筒状の部材である接着剤塗布ノズル22と、制動部材回転駆動ハウジング11上に取付けられていて接着剤塗布ノズル22を固着した接着剤吐出バルブ体23と、本体ハウジング2上に配置されていて接着剤吐出バルブ体23へ管路24を介して接着剤21を圧送する接着剤ポンプ25と、接着剤ポンプ25に連通して接着剤21を貯蔵した接着剤タンク26と、接着剤吐出バルブ体23へエア源28からの駆動用エアを供給するエア用電磁弁27を備えている。
【0038】
接着剤21は80℃に加熱されて溶融したゼラチンである。ゼラチンは可食性であり、マグロやハマチ等の大型養殖魚用餌、動物園等での動物用餌を問題なく製造できる。勿論、餌及び食品以外の充填物を製造する際には非可食性接着剤を用いても良い。
【0039】
接着剤塗布ノズル22は充填ケーシング7の上方に、間隔Fを持って位置づけられている。接着剤塗布ノズル22は図7に示した位置にある充填管3の吐出口3bから所定距離H後方で、且つ捻り部7aの前方の位置、即ち、充填管3の吐出口3bとリンク形成手段12の回転軸14の間の位置IIに配置されている。位置II上の接着剤塗布ノズル22は、一対のピンチャー部材13の頂部13aの回転軸14回りの軌跡円Q、Qの前方、且つ制動部材8の端部8aの後方に在る。よって、接着剤塗布ノズル22から吐出された接着剤21を後述する捻り部が形成される箇所7a−2に塗布できる。
【0040】
図3及び図6を参照して、接着剤塗布ノズル22から吐出された接着剤21は充填ケーシング7の外周7A上に所定幅21aと所定厚さ21bを持った塗布部21Aを形成する。塗布部21Aの幅21aや厚さ21bは接着剤塗布ノズル22の径dや接着剤21の吐出圧力に応じて可変である。又、接着剤塗布ノズル22の開口を矩形状或いは楕円状等にすることにより大きな幅21aの塗布部21Aを形成できる。
【0041】
接着剤吐出バルブ体23と管路24と接着剤ポンプ25と接着剤タンク26は、接着剤21であるゼラチンが所定の温度を保つように、温度コントロールされている。
【0042】
接着剤塗布手段20は、接着剤21を間欠的に充填ケーシング7へ塗布するための接着剤吐出制御手段29を更に備えている。図1及び図4を参照して、符号29Aはリンク形成手段12の回転軸14の回転量、即ちピンチャー部材13の移動量を検出する検出手段である。検出手段29Aは、回転軸14とリンク形成手段用モータ12Mのモータ軸とを連結した軸14Aに固着した歯状円板29A1と歯状円板29A1の歯部を検出するセンサー29A2を有している。符号29Bは検出手段29Aからの検出信号S1に基づいてエア用電磁弁27を作動させる信号S2を出力するプログラマブルコントローラである。プログラマブルコントローラ29Bはリンク形成手段用モータ12Mの作動も制御する信号S3も出力するようになっている。
【0043】
図7を参照して、プログラマブルコントローラ29Bは、1本のケーシング5への充填が終了すると、ピンチャー部材13が原位置III上で停止するようにリンク形成手段用モータ12Mを停止させ、そして、ピンチャー部材13が原位置IIIと接着剤吐出開始位置IVとの間の距離を移動した信号を出力し、そして、ピンチャー部材13が接着剤吐出開始位置IVと接着剤吐出終了位置V間の距離を移動した信号を出力する様に構成されている。
【0044】
図4を参照して、プログラマブルコントローラ29Bからの信号S2によってエア用電磁弁27が開かれて駆動用エアが接着剤吐出バルブ体23内に設けられた接着剤吐出バルブ23Aを開いて、接着剤21を接着剤塗布ノズル22から充填ケーシング7へ向けて吐出する。吐出された接着剤21は充填ケーシング7の外周7A上の捻り部7aが形成される箇所7a−2に塗布される。その後、プログラマブルコントローラ29Bからの信号S2によってエア用電磁弁27が閉じて接着剤塗布ノズル22からの充填剤吐出が終了する。
【0045】
次いで、図5で示されるような捻り部7aで繋がった連鎖状の充填物70の製造方法について述べる。
【0046】
図1で示された位置にある充填管3を制動部材8へ向けて移動する。充填管3は所定位置で保持されているケーシング5に嵌合した状態で、図2で示す充填作業位置まで移動する。充填管3上のケーシング5は制動部材8に係合する。ポンプ4を駆動し、それと同時にリンク形成手段12を駆動する。リンク形成手段12は形成された充填ケーシング7を後方へ移動する。
【0047】
ポンプ4から充填管3内に供給される原料は先端の吐出口3bから吐出されてケーシング5内に充填される。充填ケーシング7はリンク形成手段12の左右一対のピンチャー部材13、13により狭窄された状態で後方A方向へ移動する。
【0048】
図4ないし図9、図10を参照して、捻り部7aが形成される箇所7a−2のみに直線状に接着剤21を塗布させた後に、捻り部7aのみに接着剤21が塗布された充填物を製造する方法について説明する。
【0049】
図4の装置は接着剤塗布ノズル22から接着剤21が間欠的に吐出されるものである。本装置は、充填ケーシング7への接着剤21塗布が終了すると、充填管3と制動部材8が矢印R方向へ回転して絞り部7a−1を起点として捻り部7aを形成するものである。
【0050】
図4には、新たに捻り部7aとなる箇所7a−2に塗布された接着剤21(接着剤塗布部21A)の状態を示す。充填ケーシング7が回転されていないために直線状に塗布される。その後、塗布部21Aの最後方端側が左右一対のピンチャー部材13により狭窄される(図7参照)。
【0051】
接着剤21が塗布された最後方端側が左右一対のピンチャー部材13により狭窄されると充填ケーシング7が回転しているために、接着剤21が塗布された箇所が5回捻られ、該箇所に捻り部7aが形成される。その際、接着剤21は捻り部7a内に螺旋状に巻き込まれ、捻り部7aを内部から接着する。
【0052】
接着剤21を捻り部7a内に螺旋状に巻き込ませる作動に関して図5〜図7により詳述する。リンク形成手段12を所定速度で連続回転する。そして充填ケーシング7の充填長さを108mm、充填径を30mmになるように、ピンチャー部材13の間隔等を設定し、捻り回数を5回にする。捻り回数を5回にすると図5に示すように捻り部長さは25mm、
捻り部直径は5mmになり、製品の長さは133mmになる。
【0053】
図6に示すように捻り部長さ25mm(右図)の螺旋を解いてみるとその長さは35mm(左図)になる。即ち、捻り部7aを形成するためには、充填ケーシング7が35mm必要になる。捻り部7a内に接着剤21が巻き込まれるためには、充填ケーシング7の充填長さ108mmの両端部のそれぞれに35mmの範囲に接着剤21が塗付されればよいことになる。
【0054】
これを図7により説明する。所定速度で連続回転するリンク形成手段12に設けられるピンチャー部材13であって、新たに充填ケーシング7を絞るピンチャー部材13が、所定位置である接着剤吐出開始位置IVに到達した時に、接着剤塗布ノズル22から接着剤21を吐出し、回転していない充填ケーシング7の外周7Aに接着剤21を塗付し始める。充填ケーシング7が回転してないので、接着剤滴下位置のズレが起きにくく、充填ケーシング7と接着剤塗布ノズル22間の距離Fを長くできる。
【0055】
ピンチャー部材13が所定位置である接着剤吐出終了位置Vに到達すると、接着剤塗布ノズル22は接着剤21の吐出を終了する。直線状の接着剤塗布部21Aが充填ケーシング7の外周7Aに、製品長さ133mmであるピンチャー間隔Eと同ピッチで順次形成される。この場合、ピンチャー部材13の移動距離である接着剤吐出開始位置IVと接着剤吐出終了位置Vとの間の距離は、接着剤塗布部長さK、即ち35mmに相当する。
【0056】
接着剤塗布ノズル22の位置IIと絞り位置Iとの間の距離J、即ち接着剤塗布部21Aが移動する距離は、接着剤吐出開始位置IVと絞り位置I間のピンチャー部材13移動距離に等しい。そのために接着剤塗布部21Aとピンチャー部材13とが同時期に絞り位置Iに到達し、ピンチャー部材13は接着剤塗布部21Aの最後方端側を絞り、絞り部7a−1が形成される。
【0057】
接着剤21の塗布が終了すると、充填管3と制動部材8が回転を開始して充填ケーシング7を回転させる。それに続いて、上述した様に絞り部7a−1が形成されているので、絞り部7a−1を起点として前方(矢印B方向)側に、捻り部7aの形成が開始される。接着剤塗布ノズル22が接着剤21を吐出していない間に、充填ケーシング7は捻り部7aに5回の捻りを与える回転数で回転する。
【0058】
接着剤塗布部長さKは、捻り部7aの形成に使われたケーシングの長さ、例えば5回捻るに使われたケーシング長さ35mmに等しく設定されているので、接着剤21は捻り部7aのみに塗付される。なお、接着剤塗布部長さKは、捻り部7aの形成に使われた充填ケーシング7の長さより長くても良く、捻り部7aの戻りが起きない範囲で短くても良い。尚、捻りの回数は5回に限定されない。例えば、3回であっても7回であっても良い。
【0059】
次に、充填ケーシング7の外周7Aに塗布された接着剤21を捻り部7a内に巻き込んで行く作用について以下説明する。
【0060】
図8を参照して、絞り位置Iにて、ピンチャー部材13が充填ケーシング7を絞ると、絞り部7a−1と端部7Bのケーシングに多数のひだ7Cが発生し、充填ケーシング7の外周7Aに塗布された接着剤21は、絞り部7a−1と端部7Bにおいて、ひだ7Cとひだ7Cの間に介在した状態になる。
【0061】
図9及び図10を参照して、充填ケーシング7の回転に基づいて絞り部7a−1が捻られ始めると、絞り部7a−1の上記した多数(例えば20個)のひだ7Cの夫々は回転方向(矢印R方向)に折られて、ひだ7Cの夫々に隣接した夫々のひだ7Cの上に接着剤21を介在させて畳まれ始める。折り畳まれて捻り部7aを形成し始めたひだ7Cとひだ7Cとは接着可能な状態で対面する。このように絞り部7a−1を捻ることによって、絞り部7a−1のひだ7Cとひだ7Cの間に介在した接着剤21は、捻り部7aの内部で折り畳まれたひだ7Cとひだ7Cの間に介在する様になる(図10のイ)。
【0062】
図9及び図10を参照して、本例にあっては、充填ケーシング7は5回転するので、その回転に基づいて充填ケーシング7の端部7Bのケーシングは捻られつつ絞られて、順次捻り部7aへ変換されて行き、それに伴って捻り部7aの長さが増してゆく。その過程で、端部7Bのひだ7Cも回転方向(矢印R方向)に折られつつ絞られて、絞り部7a−1のひだ7Cと同様に、ひだ7Cの夫々に隣接した夫々のひだ7Cの上に接着剤21を介在させて畳まれる。
【0063】
本装置は、上述した様にして、充填ケーシング7の外周7Aに塗布された接着剤21を捻り部7a内に巻き込んで行くのである。
【0064】
ひだ7Cの間に介在した接着剤21の量とひだ7Cの大きさあるいは捻りの強さ等に応じて、捻り部7aの形成過程で接着剤21がひだ7Cから搾り出される。図9の(ロ)、及び、図10の(ロ)で示した接着剤21は、捻り部7aの内部に形成された螺旋状の接着部21に沿って、捻り部7aの外周7aaを覆った接着剤を示す。この接着剤21は捻り部7aを外側から接着する。
【0065】
次に、図7及び図10の(ハ)、(ニ)を参照して、ひだ7Cとひだ7Cとの間に入りきれない量の接着剤21を充填ケーシング7の外周7Aに塗布して充填物を製造する例について説明する。絞り位置Iにて絞られて発生したひだ7Cの外周7caに付着した接着剤21は充填ケーシング7の回転と共に回転されて捻り部7aの外周7aaに周方向(矢印G方向)に延びて付着する。この接着剤21は捻り部7aの外側7aaを覆うことで、捻り部7aを接着する。
【0066】
上述した方法によって形成された捻り部7aへの接着剤21の塗布即ち付着状態は、図10、図11に示すように、概略以下のようになり得る。
【0067】
捻り部7aの外周方向(矢印G方向)において
・図10の(イ)は、捻り部7a内部の接着剤21が殆ど搾り出されずに、捻り部7aの外周7aaに殆ど付着していない状態。
・図10の(ロ)は、捻り部7a内部の接着剤21が搾り出されて、捻り部7aの外周7aaに付着している状態。
・図10の(ハ)は、捻り部7a内部に入りきれなかった接着剤21が捻り部7aの外周7aaに偏在して付着している状態。
・図10の(ニ)は、捻り部7a内部に入りきれなかった接着剤21が捻り部7aの外周7aaの略全域に付着している状態。
【0068】
捻り部7a部の長手方向(矢印L方向)において
・図11の(イ)は、捻り部7a内部の接着剤21が殆ど搾り出されずに、捻り部7aの外周7aaに殆ど付着していない状態。
・図11の(ロ)は、捻り部7a内部の接着剤21が搾り出されて、捻り部7aの外周7aaに付着している状態。
・図11の(ハ)は、捻り部7a内部に入りきれなかった接着剤21が捻り部7aの外周7aaに偏在して付着している状態。
・図11の(ニ)は、捻り部7a内部に入りきれなかった接着剤21が捻り部7aの外周7aaの略全域に付着している状態。
【0069】
次ぎに、図12及び図13を参照して、捻り部7aが形成される箇所7a−2のみに螺旋状に接着剤21を塗布させた後に、捻り部7aのみに接着剤21が塗布された充填物を製造する方法について説明する。
【0070】
充填管3と制動部材8を常時、連続的に回転する。接着剤21が接着剤塗布ノズル22から捻り部7aが形成される箇所7a−2に、図6に示す上述した例のものと同様の長さ、即ち35mmに亘り吐出される。所定回転数で連続回転しながら所定速度で移動している充填ケーシング7の外周7A上に螺旋状の接着剤塗布部21Aが形成される。
【0071】
この例の場合、螺旋ピッチは約29mmになる。そのために図に示すように、箇所7a−2に1.25回の螺旋状の接着剤塗布部21Aが形成される。螺旋ピッチは充填物の長さ(間隔E)と捻り部7aの捻り回数によって決まる。
【0072】
この例においても上述した例とほぼ同様な作用を奏する。即ち、ピンチャー部材13、13が図7で示す絞り位置Iに到達すると、図13に示すように充填ケーシング7がピンチャー部材13で絞られて絞り部7a−1が形成される。一方、充填ケーシング7は常時連続回転しているので、形成された絞り部7a−1は既に捻られ始めている。回転中の充填ケーシング7は絞り部7a−1を更に捻ってゆき捻り部7aを形成する。捻り部7aの内部に螺旋状に連続して接着剤21が塗布されて、接着面が形成される。この例でも、図9の(ロ)に示すものとほぼ同様に、捻り部7aの外周7aaを接着剤21で覆うようにすることができる。
【0073】
この例においては接着剤塗布部21Aが螺旋状に形成されるので、上述した例と比べて接着剤21の塗布長さが長いので、その分、接着力が増す。
【0074】
上述した2つの製造方法では捻り部7aのみに接着剤21が塗布された充填物を製造するものであったが、次ぎに、図14及び図15を参照して、接着剤21が捻り部7aと充填部7bとに亘って塗布された充填物を製造する方法について説明する。
【0075】
充填管3と制動部材8を常時、連続的に回転する。接着剤塗布ノズル22から接着剤21を常時、連続的に吐出する。接着剤21は、図14に示すように充填ケーシング7の外周7Aに図10に示すものと同様の約29mmのピッチで螺旋状に塗布される。この例のものでは、充填部7bの全長に亘り、接着剤21が螺旋状に塗布される。しかしながら接着剤が可食性であるため養殖魚や動物が食しても問題はない。この例では接着剤吐出制御手段29は必要でないので、簡単な装置となる。
【0076】
この例のものにおいても、充填管3と制動部材8を常時連続回転させる上述した例とほぼ同様な作用を奏する。即ち、矢印R方向に回転中の充填ケーシング7の端部7Bは順次捻られて絞られて捻り部7a長さを増加してゆき、捻り部7aの内に螺旋状に連続した接着面(塗布部)を形成する。この例でも、捻り部7aの外周7aaを接着剤21で覆うようにすることができる。
【0077】
次に、図1に示す充填物分離装置30について説明する。充填物分離装置30は、充填物製造装置1で製造された捻り部7aで繋がった充填物70を個々の充填物70Aに分離するためものである。充填物分離装置30はリンク形成手段12と同速度で充填物70を移動させる#1コンベア31と#2コンベア32、並びに、#1コンベア31と#2コンベア32との間を通過して捻り部7aを切断する切断刃33とを備えている。切断刃33は捻り部7aの中央箇所を切断するように、リンク形成手段12と同期同調して駆動される様になっている。
【0078】
個々に分離された充填物70Aは捻り部7aが接着剤21で塗布されているので、捻り部に捻り戻りが生じない。その結果、流動性を持った原料が捻り部7aから漏洩する事はない。
【0079】
充填物分離装置30は本例に限定されない。例えば、特開2001−54352号公報に開示されたリンク形成装置を用いて分離された充填物70Aを製造することもできる。この公知の装置は捻り部7aを形成し、且、捻り部7aを形成した直後に捻り部7aを切断する。
【0080】
図16及び図17に別の捻り部を有した充填物の製造装置40を示す。本装置40は、原料をケーシング5内に吐出する吐出口3bを有する充填管3と、吐出口3bから後方(内容物吐出方向、矢印A方向)に設けられていて充填ケーシング7の外周7Aに接着剤21を塗布する接着剤塗布ノズル22と、充填管3と制動部材8を有して接着剤21が塗布された充填ケーシング7を回転する充填ケーシング回転手段6と、接着剤塗布ノズル22から後方(内容物吐出方向)に設けられた左右一対の回転軸43、43と、該回転軸43、43を中心に回転して充填ケーシング7を絞る左右一対のピンチャー部材42、42と、回転軸43から所定距離M後方(内容物吐出方向)に設けられた一対の回転軸45、45を有した、充填ケーシングを後方へ向けて移動する充填ケーシング移動手段44とを有したリンク形成手段41を備えている。
【0081】
充填管3の吐出口3b、ピンチャー部材42の頂部42aの軌跡円Q、回転軸43、接着剤塗布ノズル22、接着剤吐出開始位置IV、接着剤吐出停止位置Vは、夫々、装置1と同じ位置関係にある。
【0082】
充填ケーシング移動手段44は、回転駆動軸45とアイドラー軸45aの回りで矢印D方向へ所定速度で連続的に循環移動する左右一対のチェーン或はベルトを有した巻き掛け伝動体46、46を備えている。一対の巻き掛け伝動体46、46はその間に充填ケーシング7(充填部7b)を挟んで、吐出端3bから後方(矢印A方向)へ充填ケーシング7を所定速度で移動させる。
【0083】
ピンチャー部材42は所定速度で移動する充填ケーシング7を、装置1の間隔Eに相当する充填物と同じ長さの充填物が形成される周期で狭窄する。接着剤塗布ノズル22は装置1と同じ周期で接着剤21を吐出し、充填ケーシング7の外周7Aに長さKを持った接着剤塗布部21Aを間隔E毎に形成する。こうして装置1と同様に、接着剤21が塗布された捻り部7aが形成される。
【0084】
本装置40も前例装置1と同様に、捻り部7a内に巻き込んだ状態で接着剤21を捻り部7aに塗布する事も、接着剤21で捻り部7aの外周7aaを覆った状態で接着剤21を捻り部7aに塗布する事もできる。更に、捻り部7aのみが塗布された充填物の製造も、捻り部7aと充填部7bの両方が塗布された充填物の製造もできる。
【0085】
このように上述したいずれの例においても、
・捻り部7aの径よりも十分に大きい径の充填ケーシング7の外周7Aに接着剤21を塗布した後に、接着剤21が塗布された箇所の充填ケーシング7を絞って捻って捻り部7aを形成するので、周方向(矢印G方向)と長手方向(矢印L方向)に亘って接着剤21が塗布された捻り部7aを形成できる。
・その結果、捻り部7aの形成は、接着剤塗布ノズル22から接着剤21を充填ケーシング7の外周7Aの一箇所に塗布するだけで達成できるので、簡単な構造の装置となる。
・捻り部7aの径よりも十分に大きい径の充填ケーシング7の外周7Aに接着剤21を塗布するので、接着剤塗布ノズル22からの吐出目標位置を精密に定める必要がない。
・その結果、充填ケーシング7の回転振れ量を大きく取れるので、高速な塗布作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の充填物製造装置の概略断面図
【図2】本発明の充填物製造装置の概略平面図
【図3】本発明の充填物製造装置の充填管近傍の概略側断面図
【図4】本発明の充填物製造装置の制動部材近傍の拡大断面図
【図5】本発明のリンク状に繋がった充填物の概略寸法図
【図6】本発明の充填ケーシングを捻る前後の概略寸法図
【図7】本発明のピンチャー部材と充填ケーシング上の接着剤との関係を示す概略説明図
【図8】本発明の充填物ケーシングに捻り部が形成される直前の充填ケーシングおよび接着剤の状態を示す概略図
【図9】本発明の充填ケーシングに捻り部が形成された直後の充填物ケーシングおよび接着剤の状態を示す概略図
【図10】本発明の充填ケーシング捻り部の接着剤の状態を示す拡大断面図
【図11】本発明の充填ケーシング捻り部外周上の各種接着剤の状態を示す概略図
【図12】本発明の充填ケーシングを捻る前後の他の実施例の概略寸法図
【図13】本発明の充填ケーシングに捻り部が形成される直前の充填物ケーシングおよび接着剤の状態を示す他の実施例の概略図
【図14】本発明の充填物製造装置の制動部材近傍の他の実施例の拡大断面図
【図15】図14の充填ケーシングに捻り部が形成される直前の充填物ケーシングおよび接着剤の状態を示す概略図
【図16】本発明の他の充填物製造装置の概略平面図
【図17】図16の本発明の他の充填物製造装置の側面図
【符号の説明】
【0087】
1、40…充填物製造装置 2…本体ハウジング
3…充填管 3a…流入口
3b…吐出口 4…ポンプ
4A…充填ハウジング 5…ケーシング
6…充填ケーシング回転手段 7…充填ケーシング
7A…充填ケーシング外周 7a…捻り部
7a−1…絞り部 7a−2…捻り部形成箇所
7aa…捻り部外周 7b…充填部
7B…充填ケーシング端部 7C…ひだ
8…制動部材 8a…制動部材端部
9…充填管往復駆動手段 10…充填管回転駆動ハウジング
11…制動部材回転駆動ハウジング 12、41…リンク形成手段
12M…リンク形成手段用モータ 13、42…ピンチャー部材
13a、42a…ピンチャー部材頂部 14、43、45…回転軸
14A…軸 15、44…充填ケーシング移動手段
15a…無端チェーン 15b…駆動スプロケット
15c…アイドラー 15d…ラグ
15dd…凹部 20…接着剤塗布手段
21…接着剤 21A…接着剤塗布部
22…接着剤塗布ノズル 23…接着剤吐出バルブ体
23A…接着剤吐出バルブ 24…管路
25…接着剤ポンプ 26…接着剤タンク
27…エア用電磁弁 28…エア源
29…接着剤吐出制御手段 29A…回転量検出手段
29A1…歯状円板 29A2…歯部検出センサー
29B…プログラマブルコントローラ 30…充填物分離装置
31、32…コンベア 33…切断刃
45a…アイドラー軸 46…巻き掛け伝動体
70、70A…充填物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填管から内容物を吐出してケーシング内に充填する段階と、内容物を充填した充填ケーシングを内容物吐出方向へ移動する段階と、内容物吐出方向へ移動する充填ケーシングの外周に接着剤を塗布する段階と、接着剤が塗布された充填ケーシングを絞る段階と、接着剤が塗布された充填ケーシングの回転によって、絞られた充填ケーシングに接着剤で塗布された捻り部を形成する段階を備えている捻り部を有する充填物の製造方法。
【請求項2】
前記充填ケーシングの外周に塗布された接着剤の少なくとも一部を前記捻り部内に巻き込み、捻り部内に接着剤を介在させる段階を有していることを特徴とする請求項1に記載の捻り部を有する充填物の製造方法。
【請求項3】
前記充填ケーシングの外周に塗布された接着剤の少なくとも一部で前記捻り部の外周の少なくとも一部を覆う段階を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の捻り部を有する充填物の製造方法。
【請求項4】
内容物をケーシング内に吐出する吐出口を有する充填管と、
充填管の吐出口より内容物吐出方向にある位置に設けられていて、内容物が充填された充填ケーシングの外周に接着剤を塗布する接着剤塗布ノズルと、
接着剤が塗布された充填ケーシングを回転する充填ケーシング回転手段と、
接着剤塗布ノズルより内容物吐出方向にある位置に設けられた回転軸と、該回転軸を中心に回転して充填ケーシングを絞るピンチャー部材と、充填ケーシングを内容物吐出方向へ向けて移動する充填ケーシング移動手段を有するリンク形成手段を備え、
ピンチャー部材で絞られた箇所に接着剤で塗布された捻り部を形成することを特徴とする捻り部を有する充填物の製造装置。
【請求項5】
前記充填ケーシングの外周に塗布された接着剤の少なくとも一部を前記捻り部内に巻き込み、捻り部内に接着剤を介在させることを特徴とする請求項4に記載の捻り部を有する充填物の製造装置。
【請求項6】
前記充填ケーシングの外周に塗布された接着剤の少なくとも一部で前記捻り部の外周の少なくとも一部を覆うことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の捻り部を有する充填物の製造装置。
【請求項7】
前記接着剤塗布ノズルは、接着剤を連続的に吐出することを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一に記載の捻り部を有する充填物の製造装置。
【請求項8】
前記接着剤塗布ノズルは、接着剤を間欠的に吐出することを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一に記載の捻り部を有する充填物の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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