説明

排気装置、画像形成装置および画像形成方法

【課題】 画像形成装置の内部から外部に連通する排気経路を複雑な制御をすることなく切替えることができるとともに、画像形成装置内部の放電生成物を低消費電力で充分に除去することができ、放電生成物に起因する白抜けや像流れなどの画像欠陥が発生するのを防止することができる排気装置を提供する。
【解決手段】 排気装置200が備える排気ダクト201において、第2排気経路部203が第1排気経路部202から分岐する分岐領域には、角変位可能な排気経路切替手段206が設けられる。この排気経路切替手段206は、送風ファン205が駆動して気流が発生しているときに、気流の風圧によって第2排気経路部203を閉塞し、送風ファン205の駆動が停止されているときに、自重で傾倒して第2排気経路部203を開放するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気装置、その排気装置を備える画像形成装置および画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体として表面に光導電性物質を含む感光層を形成した感光体を用い、帯電手段によって感光体表面に電荷を付与して均一に帯電させた後、種々の作像プロセスにて画像情報に対応する静電潜像を形成し、この静電潜像を、現像装置から供給されるトナーを含む現像剤により現像して可視像とし、この可視像を紙などの記録媒体に転写した後、定着装置によって加熱および加圧して、記録媒体に定着させることにより、記録媒体上に画像が形成される。
【0003】
帯電手段および転写手段として、ローラ形状、ブラシ形状などの対象物に接触して使用する接触タイプのものを用いることがあるが、ローラ形状やブラシ形状の帯電手段および転写手段は、感光体や中間転写ベルトなどに接触するため、感光体や中間転写ベルトの磨耗劣化を引き起こす。このため、近年では、接触タイプの帯電手段および転写手段などは、比較的印字速度が低速な画像形成装置で採用されることが多く、印字速度が高速な画像形成装置では、コロナ帯電手段(スコロトロンチャージャー方式など)が採用されている。
【0004】
コロナ帯電手段は、印字速度が高速な画像形成装置に適している反面、その機構上オゾン(O)や窒素酸化物(NOx)などの放電生成物の生成が避けられない。具体的には、コロナ帯電手段から放出される電子の放電に伴うエネルギーによって、大気中に存在する窒素分子(N)が窒素原子(N)に解離し、それが酸素分子(O)と結合することで窒素酸化物(二酸化窒素:NO)が生成される。同様に、大気中に存在する酸素分子(O)が酸素原子(O)に解離し、それが酸素分子(O)と結合することでオゾン(O)が生成される。
【0005】
このようにして画像形成装置内で高濃度のオゾンが発生すると、オゾンの強い酸化力により感光体が劣化し、白抜けや像流れなどの画像欠陥が生じる。また、画像形成装置内で窒素酸化物が発生すると、窒素酸化物が感光体にアンモニウム塩(硝酸アンモニウム)として付着し、白抜けや像流れなどの画像欠陥が生じる。
【0006】
このような問題点を解決するために、画像形成装置には、装置内部のオゾンや窒素酸化物などの放電生成物を空気とともに強制的に装置外へと排気する排気装置が備えられている。さらに、その排気装置内にオゾン分解フィルタを設けることにより、画像形成装置の外部へ排気されるオゾンの濃度を下げるようにしたものもある。
【0007】
オゾン分解フィルタなどのフィルタを備えた排気装置では、長期間にわたる排気動作において、フィルタの目詰まりが発生し、フィルタとして機能が低下してしまう。このような問題を解決するために、特許文献1には、気流を発生させる送風ファンと、フィルタを介して排気する風路とフィルタを介さずに排気する風路とを有する排気ダクトと、前記風路のいずれかを選択して閉塞するフラッパとを含む排気手段を備える画像形成装置が開示されている。
【0008】
特許文献1に開示される画像形成装置では、フラッパは、放電生成物が発生する画像形成動作時にはフィルタを介さずに排気する風路を閉塞し、画像形成動作の停止時にはフィルタを介して排気する風路を閉塞するように制御される。特許文献1に開示される画像形成装置によれば、画像形成動作時であるか否かに応じて、風路を切替えるように構成されているので、フィルタの目詰まりが発生するのを抑制することができる。
【0009】
また、特許文献1に開示される画像形成装置では、感光体の上方側に配置される排気手段において、画像形成動作時であるか否かに関わらず、送風ファンを駆動させることによって、画像形成動作時に発生する放電生成物を装置外に排気し、画像形成動作の停止時に装置内に浮遊する放電生成物を装置外に排気することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平9−54527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に開示される画像形成装置では、フラッパの角変位動作を制御することによって、排気経路である風路を切替えるようにしているので、制御が複雑化してしまう。また、特許文献1に開示される画像形成装置では、感光体の上方側に配置される排気手段において、画像形成動作時であるか否かに関わらず、常に送風ファンを駆動させて放電生成物を排気しているので、消費電力が高くなってしまう。
【0012】
したがって本発明の目的は、画像形成装置の内部から外部に連通する排気経路を複雑な制御をすることなく切替えることができるとともに、画像形成装置内部の放電生成物を低消費電力で充分に除去することができ、放電生成物に起因する白抜けや像流れなどの画像欠陥が発生するのを防止することができる排気装置、画像形成装置および画像形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、感光体と、感光体に臨んで配置されて感光体の表面を帯電させる帯電手段とを含む画像形成装置に備えられる排気装置であって、
画像形成装置の内部空間と外部とを連通する排気ダクトと、
画像形成装置の内部空間から外部へと流れる気流を発生させる送風ファンとを含み、
前記排気ダクトは、
前記送風ファンが設けられる、画像形成装置の内部空間と外部とを連通する第1排気経路部と、
前記第1排気経路部から分岐し、画像形成装置の外部に連通する第2排気経路部と、
前記第1排気経路部から分岐し、感光体よりも鉛直下方側において帯電手段に臨む開口部を有する第3排気経路部とを含んで構成され、
前記第2排気経路部が前記第1排気経路部から分岐する分岐領域には、感光体の軸線に平行に延びる軸によって角変位可能に支持される排気経路切替手段が設けられ、
前記排気経路切替手段は、前記送風ファンが駆動して気流が発生しているときに、前記気流の風圧によって前記第2排気経路部を閉塞するように前記軸まわりに角変位し、前記送風ファンの駆動が停止されているときに、自重で前記第2排気経路部を開放するように前記軸まわりに角変位することを特徴とする排気装置である。
【0014】
また本発明は、前記第2排気経路部は、感光体の鉛直下方側に延びて画像形成装置の外部に連通するように構成されることを特徴とする。
【0015】
また本発明は、前記第1排気経路部および前記第2排気経路部における端部には、オゾン分解フィルタが設けられ、かつ、前記端部の内周面には、放電生成物を吸着するゼオライトを含む吸着層が形成されることを特徴とする。
【0016】
また本発明は、感光体と、感光体に臨んで配置されて感光体の表面を帯電させる帯電手段と、装置内の空気を外部に排気する排気手段とを含む画像形成装置であって、
前記排気手段が、前記排気装置であることを特徴とする画像形成装置である。
【0017】
また本発明は、前記画像形成装置を用いて、記録媒体上に画像を形成させることを特徴とする画像形成方法である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、排気装置は、第1排気経路部、第2排気経路部および第3排気経路部を含む排気ダクトと、送風ファンとを備える。第1排気経路部は、送風ファンが設けられて、画像形成装置の内部空間と外部とを連通する。第2排気経路部は、第1排気経路部から分岐し、画像形成装置の外部に連通する。第3排気経路部は、第1排気経路部から分岐し、感光体よりも鉛直下方側において帯電手段に臨む開口部を有する。そして、第2排気経路部が第1排気経路部から分岐する分岐領域には、角変位可能な排気経路切替手段が設けられている。この排気経路切替手段は、送風ファンが駆動して気流が発生しているときに、気流の風圧によって第2排気経路部を閉塞するように軸まわりに角変位し、送風ファンの駆動が停止されているときに、自重で第2排気経路部を開放するように軸まわりに角変位するように構成されている。
【0019】
これによって、排気装置は、排気経路切替手段の角変位動作を制御機構で制御することなく、送風ファンの駆動を制御するだけで、第2排気経路部の閉塞と開放との切替えを行うことができる。
【0020】
また、帯電手段が感光体の表面を帯電させるときに発生する放電生成物は、空気より重いので、感光体の表面に沿って鉛直下方に流動することになる。これに対して、本発明に係る排気装置は、排気ダクトの第3排気経路部が感光体よりも鉛直下方側において帯電手段に臨む開口部を有しているので、感光体の表面に沿って鉛直下方に流動する放電生成物を、第3排気経路部から第1排気経路部内に導くことができる。排気装置は、送風ファンが駆動して第2排気経路部が閉塞されたときには、第1排気経路部内に導かれた放電生成物を、送風ファンが発生させた気流によって第1排気経路部内を流過させて画像形成装置の外部に排気することができる。また、排気装置は、送風ファンの駆動が停止されて第2排気経路部が開放されたときには、第1排気経路部内に導かれた放電生成物を、第1排気経路部および第2排気経路部を介して画像形成装置の外部に排気することができる。
【0021】
排気装置は、送風ファンの駆動が停止された状態であっても、感光体の表面に沿って鉛直下方に流動する放電生成物を、第3排気経路部から第1排気経路部内に導いて画像形成装置の外部に排気することができるので、画像形成装置内部の放電生成物を低消費電力で充分に除去することができる。したがって、排気装置は、放電生成物に起因する白抜けや像流れなどの画像欠陥が発生するのを防止することができる。
【0022】
また本発明によれば、排気ダクトの第2排気経路部は、感光体の鉛直下方側に延びて画像形成装置の外部に連通するように構成されている。これによって、送風ファンの駆動が停止されて、排気経路切替手段が自重で傾倒して第2排気経路部が開放されたとき、感光体の表面に沿って鉛直下方に流動する放電生成物が、第2排気経路部内で滞留してしまうのを防止することができる。そのため、排気装置は、送風ファンの駆動が停止されているときにおいても、放電生成物を画像形成装置の外部に効率よく排気することができる。
【0023】
また本発明によれば、排気ダクトの第1排気経路部および第2排気経路部における端部には、オゾン分解フィルタが設けられ、かつ、前記端部の内周面には、放電生成物を吸着するゼオライトを含む吸着層が形成されている。画像形成装置の外部に連通する第1排気経路部および第2排気経路部のそれぞれの端部にオゾン分解フィルタを設けることによって、画像形成装置の外部に排気される空気中のオゾンの濃度を下げることができる。また、前記端部の内周面に形成される吸着層に含まれるゼオライトは、放電生成物に対する吸着性能が優れた材料である。そのため、第1排気経路部および第2排気経路部を通過する空気中に含まれる放電生成物を、吸着層で効率よく吸着除去することができ、画像形成装置の外部に排気される空気中の放電生成物の濃度を下げることができる。
【0024】
また本発明によれば、画像形成装置は、前記排気装置を備えることで、放電生成物に起因する白抜けや像流れなどの画像欠陥が発生するのが防止されて、長期間にわたって高品位の画像を形成することができる。
【0025】
また本発明によれば、画像形成方法は、前記画像形成装置を用いることによって実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の一形態である画像形成装置100の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の一形態である排気装置200の構成を示す図である。
【図3】排気経路切替手段206の角変位動作の説明をする図である。
【図4】送風ファン205の駆動により発生した気流の風速と風圧の関係を示すグラフである。
【図5】排気装置200の動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の他の形態である排気装置300の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施の一形態である画像形成装置100の構成を示す図である。画像形成装置100は、外部から伝達された画像データまたは原稿読取りにより得られた画像データに基づいて、記録媒体である記録用紙に対して多色または単色の画像を形成する装置であり、装置本体110と、自動原稿処理装置120とを含んで構成されている。そして、画像形成装置100は、本発明の実施形態である、後述する排気装置200,300を備える。
【0028】
装置本体110は、露光ユニット1、4つの画像形成部P、中間転写ベルト61を含む中間転写ユニット6、定着ユニット7、内部給紙ユニット81、手差し給紙ユニット82、および排紙ユニット91を含む。装置本体110の上部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の上側には自動原稿処理装置120が取り付けられている。自動原稿処理装置120は、原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また自動原稿処理装置120は矢印M方向に回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことができるようになっている。
【0029】
画像形成装置100は、ブラック(K)、ならびにカラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色の各色相に対応した画像データを用いて、画像形成部Pにおいて画像形成を行う。4つの画像形成部Pは、中間転写ベルト61の移動方向(回転方向)に一列に配置されている。
【0030】
なお、本実施形態では、前記4色のトナーを用いた画像形成装置として説明するが、特にこれに限定せず、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)を加えた6色のトナーを用いて画像形成する装置としてもよい。
【0031】
4つの画像形成部Pは、それぞれ同様の構成であり、現像ユニット2、感光体3、クリーナユニット4、および帯電手段5を有している。感光体3は像担持体であり、この周囲に、現像ユニット2、クリーナユニット4および帯電手段5が配置される。また、4つの画像形成部Pの各現像ユニット2には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーが収容されている。
【0032】
感光体3は、円筒状のドラム形状を呈し、図示しない駆動手段によって軸線まわりに回転駆動される。感光体3は、円筒状の導電性基体、および、導電性基体の表面に設けられる感光層を有する。
【0033】
帯電手段5は、感光体3を臨み、感光体3の軸線方向に沿って感光体3の表面から間隙を有して離隔するように配置される。帯電手段5は、スコロトロン方式の装置であり、感光体3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。
【0034】
露光ユニット1は、レーザ出射部および反射ミラーなどを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。露光ユニット1は、自動原稿処理装置120または外部から伝達された画像データに応じて変調されるレーザ光を出射するレーザ出射部と、レーザ出射部から出射されるレーザ光を主走査方向に偏向させるポリゴンミラーと、ポリゴンミラーにより主走査方向に偏向されるレーザ光を感光体3の表面に結像するように収束する収束レンズと、収束レンズにより収束されるレーザ光を反射する反射ミラーとを含んで構成される。レーザ出射部から出射されるレーザ光は、ポリゴンミラーにより偏向され、さらに収束レンズにより収束され、反射ミラーによって反射されて、所定の電位および極性に帯電する感光体3の表面に照射され、画像データに応じた静電潜像が感光体3に形成される。なお、露光ユニット1としては、前記レーザスキャニングユニット(LSU)の他、EL(Electro Luminescence)やLED(Light Emitting Diode)などの発光素子をアレイ状に並べた書込み装置(たとえば、書込みヘッド)を使用することもできる。
【0035】
現像ユニット2は、感光体3に対向しかつ圧接するように設けられ、感光体3の表面に形成される静電潜像に現像剤であるトナーを供給して、静電潜像を顕像化させるものである。
【0036】
クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体3の表面に残留したトナーを、除去・回収する。クリーナユニット4は、ウレタンゴムからなるクリーニングブレードを有し、このクリーニングブレードが感光体3の表面に当接するように設けられている。
【0037】
中間転写ユニット6は、感光体3の上方に配置され、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、一次転写ローラ64、および中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。
【0038】
中間転写ベルト61は、中間転写ベルト駆動ローラ62と中間転写ベルト従動ローラ63との間に張架されてループ状の移動経路を形成している無端状のベルト部材であり、半導電性のポリイミドからなる。また、中間転写ベルト61は、その厚みが100μm〜150μm程度である。この中間転写ベルト61を挟んで感光体3に対向する位置に、一次転写ローラ64が配置されている。中間転写ベルト61が感光体3に対向する位置が一次転写位置である。
【0039】
一次転写ローラ64には、感光体3の表面に担持されたトナー像を中間転写ベルト61上に転写するために、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアスが定電圧制御によって印加される。これによって、感光体3に形成された各色相のトナー像は中間転写ベルト61の外周面に順次重ねて転写され、中間転写ベルト61の外周面にフルカラーのトナー像が形成される。但し、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの色相の一部のみの画像データが入力された場合には、4つの画像形成部Pの各感光体3のうち、入力された画像データの色相に対応する一部のみにおいて静電潜像およびトナー像の形成が行われる。たとえば、モノクロ画像形成時には、ブラックの色相に対応した感光体3のみにおいて静電潜像の形成およびトナー像の形成が行われ、中間転写ベルト61の外周面にはブラックのトナー像のみが転写される。一次転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(たとえばステンレス)を素材とする軸の表面を導電性の弾性材(たとえば、EPDM:エチレンプロピレン共重合ゴム、発泡ウレタンなど)により被覆して構成されており、導電性の弾性材によって中間転写ベルト61に均一に高電圧を印加する。
【0040】
一次転写ローラ64によって中間転写ベルト61の外周面に転写されたトナー像は、中間転写ベルト61の回転によって、二次転写ローラ10との対向位置である二次転写位置に搬送される。
【0041】
二次転写ローラ10は、画像形成時において、内周面が中間転写ベルト駆動ローラ62の周面に接触する中間転写ベルト61の外周面に所定のニップ圧で圧接されている。内部給紙ユニット81または手差し給紙ユニット82から給紙された記録用紙が二次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間を通過する際に、二次転写ローラ10にトナーの帯電極性とは逆極性の高電圧が印加される。これによって、中間転写ベルト61の外周面から記録用紙の表面にトナー像が転写される。また、二次転写位置において前記ニップ圧を定常的に得るために、二次転写ローラ10および中間転写ベルト駆動ローラ62のいずれか一方のローラが、金属などからなる硬質材料で構成され、他方のローラが、弾性ゴムや発泡性樹脂などからなる軟質材料で構成されている。
【0042】
感光体3の一部または全部から中間転写ベルト61に付着したトナーのうち記録用紙上に転写されずに中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程での混色を防止するために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収される。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に当接してトナーを除去する、ウレタンゴムからなるクリーニングブレードが備えられている。
【0043】
定着ユニット7は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を有する。トナー像が転写された記録用紙は、定着ユニット7へ導かれ、ヒートローラ71と加圧ローラ72との間を通過することで加熱および加圧される。これによって、トナー像が、記録用紙の表面に堅牢に定着する。なお、定着ユニット7においてヒートローラ71には、外部からヒートローラ71を加熱する外部定着ベルト73が接触して設けられ、図示しない温度検出器によって検出される温度データに基づいて、ヒートローラ71が所定の定着温度となるように制御される。トナー像が定着した記録用紙は、搬送ローラ12bによって排紙ユニット91上へ排出される。
【0044】
画像形成装置100には、内部給紙ユニット81および手差し給紙ユニット82に収容されている記録用紙を二次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間および定着ユニット7を経由して排紙ユニット91へ送るための略垂直方向に延びる用紙搬送路Sが設けられている。用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d、レジストローラ13が配置されている。
【0045】
搬送ローラ12a〜12dは、記録用紙の搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ11aは、内部給紙ユニット81の端部近傍に備えられ、内部給紙ユニット81から記録用紙を1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。また、ピックアップローラ11bは、手差し給紙ユニット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙ユニット82から記録用紙を1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
【0046】
レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されている記録用紙を一旦保持するものである。そして、レジストローラ13は、感光体3上のトナー像の先端と記録用紙の先端とを合わせるタイミングで記録用紙を、二次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間に搬送する機能を有している。
【0047】
画像形成装置100において、内部給紙ユニット81および手差し給紙ユニット82から搬送される記録用紙は、用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、レジストローラ13によって所定のタイミングで二次転写ローラ10に搬送されて、二次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間を通過したときにトナー像が転写される。トナー像が転写された記録用紙は、定着ユニット7を通過することによってトナー像が熱で溶融・固着され、搬送ローラ12bを経て排紙ユニット91上に排出される。
【0048】
また、画像形成装置100において、記録用紙の両面に画像を形成する両面印字の場合には、片面印字が終了し定着ユニット7を通過した記録用紙は、その後端が搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによって記録用紙を搬送ローラ12c,12dに導く。搬送ローラ12c,12dに導かれた記録用紙は、レジストローラ13、二次転写ローラ10および定着ユニット7を通過し、裏面の印字が行われて、排紙ユニット91に排出される。
【0049】
(排気装置)
図2は、本発明の実施の一形態である排気装置200の構成を示す図である。排気装置200は、画像形成装置100の内部空間と外部とを連通する筒状の排気ダクト201と、送風ファン205とを含む。
【0050】
送風ファン205は、画像形成装置100の内部空間から外部へと流れる気流を発生させて、画像形成装置100内の空気を外部に排気する。
【0051】
排気ダクト201は、第1排気経路部202と、第2排気経路部203と、第3排気経路部204とを含む。第1排気経路部202は、送風ファン205が設けられて、画像形成装置100の内部空間と外部とを連通する部分である。第2排気経路部203は、第1排気経路部202から分岐し、画像形成装置100の外部に連通する部分である。第3排気経路部204は、第1排気経路部202から分岐し、感光体3よりも鉛直下方側において帯電手段5に臨む開口部である経路開口部204aを有する部分である。
【0052】
また、本実施形態では、第1排気経路部202は、第1ダクト部2021と、第2ダクト部2022と、第3ダクト部2023とを含んで構成される。第1ダクト部2021は、第3排気経路部204の鉛直下方側に設けられて第3排気経路部204と連通し、経路開口部204aの開口面に平行に延びる部分である。この第1ダクト部2021の内容積は、5000〜20000cm(たとえば、10000cm)である。
【0053】
第2ダクト部2022は、第1ダクト部2021の延在方向一端部に連結されて第2排気経路部203と連通し、経路開口部204aの開口面に垂直に延びる部分であり、この第2ダクト部2022に送風ファン205が設けられている。この第2ダクト部2022の内容積は、1000〜5000cm(たとえば、2500cm)である。
【0054】
第3ダクト部2023は、第1ダクト部2021の延在方向他端部に連結されて経路開口部204aの開口面に平行に延び、端部における開口部2023aが画像形成装置100の背面板110aに接続されて外部と連通するようになっている。この第3ダクト部2023の内容積は、500〜8000cm(たとえば、800cm)であり、開口部2023aの開口面積は、25〜225cm(たとえば、100cm)である。
【0055】
また、本実施形態では、第2排気経路部203は、感光体3の鉛直下方側に延びる、具体的には、経路開口部204aの開口面に垂直に延びて形成され、端部における開口部203aが画像形成装置100の底面板110bに接続されて外部と連通するようになっている。この第2排気経路部203の内容積は、1000〜4000cm(たとえば、2000cm)であり、開口部203aの開口面積は、50〜300cm(たとえば、150cm)である。
【0056】
また、本実施形態では、第3排気経路部204の内容積は、200〜1500cm(たとえば、500cm)であり、経路開口部204aの開口面積は、20〜140cm(たとえば、45cm)であり、帯電手段5の底面積とほぼ同一である。
【0057】
また、第1排気経路部202の第3ダクト部2023における開口部2023a側の端部、および、第2排気経路部203における開口部203a側の端部には、オゾン分解フィルタ208が設けられ、かつ、前記各端部の内周面には、ゼオライトを含む吸着層209が形成されている。画像形成装置100の外部に連通する、第1排気経路部202の第3ダクト部2023および第2排気経路部203のそれぞれの端部にオゾン分解フィルタ208を設けることによって、画像形成装置100の外部に排気される空気中のオゾンの濃度を下げることができる。また、吸着層209に含まれるゼオライトは、放電生成物に対する吸着性能が優れた材料である。そのため、第1排気経路部202および第2排気経路部203を通過する空気中に含まれる放電生成物を、吸着層209で効率よく吸着除去することができ、画像形成装置100の外部に排気される空気中の放電生成物の濃度を下げることができる。
【0058】
なお、吸着層209に含まれるゼオライトは、TO四面体(T=Si,Al)が頂点の酸素(O)原子を共有した三次元ネットワークの構造をもち、構造を壊さずに脱着が可能なゼオライト水と交換可能な陽イオンとを含むアルミノケイ酸塩質の結晶材料であり、結晶中に微細な細孔を有する。
【0059】
そして、本実施形態の排気装置200では、第2排気経路部203が第1排気経路部202から分岐する分岐領域、すなわち、第2排気経路部203が第2ダクト部2022と連結される領域には、排気経路切替手段206が設けられている。排気経路切替手段206について、図3および図4を用いて説明する。図3は、排気経路切替手段206の角変位動作の説明をする図である。図4は、送風ファン205の駆動により発生した気流の風速と風圧の関係を示すグラフである。
【0060】
排気経路切替手段206は、矩形板状に形成された部材である。排気経路切替手段206の厚み方向の中間部には、短辺方向(感光体3の軸線に垂直な方向)中央部よりも短辺方向一端部寄り(画像形成装置100の底面板110bに近接する方向)に、長辺方向の両側面間にわたって軸孔が形成される。そして、排気経路切替手段206は、軸孔に挿通される角変位軸206aによって角変位可能に支持されている。すなわち、排気経路切替手段206は、感光体3の軸線に垂直な方向に関して、排気経路切替手段206の重心に対してずれた位置に設けられて、感光体3の軸線方向に平行に延びる角変位軸206aによって角変位可能に支持されている。
【0061】
このような排気経路切替手段206は、送風ファン205が駆動して気流が発生しているときには、図3(a)に示すように、矢符F方向に流れる気流の風圧によって、角変位軸206aまわりに角変位して、第2排気経路部203を閉塞する。送風ファン205による気流の風圧と風速とは、図4に示すような関係を示すが、送風ファン205の駆動条件は、前述した排気ダクト201の内容積および開口面積などを考慮して、排気経路切替手段206が風圧によって第2排気経路部203を閉塞するような条件に設定される。
【0062】
また、排気経路切替手段206は、送風ファン205の駆動が停止されているときには、図3(b)に示すように、自重で、角変位軸206aまわりに角変位して傾倒し、ストッパ207と第2ダクト部2022の内周面とに支持されて、第2排気経路部203を開放する。このように、第2排気経路部203が開放されたとき、排気経路切替手段206は、ストッパ207と第2ダクト部2022の内周面とによって傾斜した状態で支持されて、第2ダクト部2022を閉塞する。
【0063】
以上のように、本実施形態の排気装置200では、排気経路切替手段206が、送風ファン205が駆動して気流が発生しているときに、前記気流の風圧によって第2排気経路部203を閉塞するように角変位軸206aまわりに角変位し、送風ファン205の駆動が停止されているときに、自重で第2排気経路部203を開放するように角変位軸206aまわりに角変位する。これによって、排気装置200は、排気経路切替手段206の角変位動作を制御機構で制御することなく、送風ファン205の駆動を制御するだけで、第2排気経路部203の閉塞と開放との切替えを行うことができる。
【0064】
また、帯電手段5が感光体3の表面を帯電させるときに発生する一酸化窒素(分子量:30.0g/mol)、二酸化窒素(分子量:46.0g/mol)、オゾン(分子量:48.0g/mol)などの放電生成物は、空気(分子量:28.9g/mol)より重いので、感光体3の表面に沿って鉛直下方に流動することになる。
【0065】
これに対して、本実施形態の排気装置200は、排気ダクト201の第3排気経路部204が感光体3よりも鉛直下方側において帯電手段5に臨む経路開口部204aを有しているので、感光体3の表面に沿って鉛直下方に流動する放電生成物を、第3排気経路部204から第1排気経路部202内に導くことができる。排気装置200は、送風ファン205が駆動して第2排気経路部203が閉塞されたときには、第1排気経路部202内に導かれた放電生成物を、送風ファン205が発生させた気流によって第1排気経路部202内を流過させて画像形成装置100の外部に排気することができる。また、排気装置200は、送風ファン205の駆動が停止されて第2排気経路部203が開放されたときには、第1排気経路部202内に導かれた放電生成物を、第1排気経路部202および第2排気経路部203を介して画像形成装置100の外部に排気することができる。
【0066】
排気装置200は、送風ファン205の駆動が停止された状態であっても、感光体3の表面に沿って鉛直下方に流動する放電生成物を、第3排気経路部204から第1排気経路部202内に導いて画像形成装置100の外部に排気することができる。そのため、排気装置200は、送風ファン205の駆動を停止させた分の消費電力を低減した状態で、画像形成装置100内部の放電生成物を充分に除去することができる。したがって、排気装置200は、放電生成物に起因する白抜けや像流れなどの画像欠陥が発生するのを防止することができる。
【0067】
また、本実施形態の排気装置200では、排気ダクト201の第2排気経路部203は、感光体3の鉛直下方側に延びて画像形成装置100の外部に連通するように構成されている。これによって、送風ファン205の駆動が停止されて、排気経路切替手段206が自重で傾倒して第2排気経路部203が開放されたとき、感光体3の表面に沿って鉛直下方に流動する放電生成物が、第2排気経路部203内で滞留してしまうのを防止することができる。そのため、排気装置200は、送風ファン205の駆動が停止されているときにおいても、放電生成物を画像形成装置100の外部に効率よく排気することができる。
【0068】
次に、排気装置200が画像形成装置100に搭載されたときの動作の流れについて、図5を用いて説明する。図5は、排気装置200の動作の流れを示すフローチャートである。
【0069】
まずステップs1では、画像形成装置100のメイン電源が投入されると、排気装置200は、送風ファン205の駆動を開始する。次にステップs2では、排気装置200は、待機状態とする条件を満たすか否かを判断する。ここで、排気装置200において待機状態とする条件とは、たとえば、画像形成装置100内に滞留する放電生成物の濃度値が所定値以下であるなどの条件である。待機状態とする条件を満たすと判断した場合にはステップs3に進み、待機状態とする条件を満たさないと判断した場合にはステップs2を繰り返す。
【0070】
ステップs3では、排気装置200は、送風ファン205の駆動を停止する。次にステップs4では、排気装置200は、画像形成装置100において画像形成動作が開始されたか否かを判断する。画像形成装置100において画像形成動作が開始されて、帯電手段5が感光体3の表面を帯電させると、放電生成物が発生する。画像形成動作が開始されたと判断した場合にはステップs5に進み、画像形成動作が開始されていないと判断した場合にはステップs4を繰り返す。
【0071】
ステップs5では、排気装置200は、送風ファン205の駆動を開始する。送風ファン205の駆動が開始された排気装置200では、第2排気経路部203が排気経路切替手段206によって閉塞される。そして、排気装置200は、第3排気経路部204から第1排気経路部202内に導かれた放電生成物を、送風ファン205が発生させた気流によって第1排気経路部202内を流過させて画像形成装置100の外部に排気する。
【0072】
次にステップs6では、排気装置200は、画像形成装置100において画像形成動作が終了されたか否かを判断する。画像形成動作が終了されたと判断した場合にはステップs7に進み、画像形成動作が終了されていないと判断した場合にはステップs6を繰り返す。
【0073】
ステップs7では、排気装置200は、画像形成動作が終了された時点から所定の時間(たとえば、3分間)が経過した時点で、送風ファン205の駆動を停止する。送風ファン205の駆動が停止された排気装置200では、第2排気経路部203が排気経路切替手段206によって開放される。そして、排気装置200は、第3排気経路部204から第1排気経路部202内に導かれた放電生成物を、第1排気経路部202および第2排気経路部203を介して画像形成装置100の外部に排気する。
【0074】
図6は、本発明の実施の他の形態である排気装置300の構成を示す図である。排気装置300は、前述した排気装置200と類似しており、排気ダクト301の構成が排気ダクト201の構成と異なる以外は、排気装置200と同様である。そして、排気装置300が備える排気ダクト301は、第2排気経路部303が第1排気経路部302から分岐する分岐領域部分の構成が、排気装置200の排気ダクト201と異なる。
【0075】
排気装置300では、第2排気経路部303が第1排気経路部302から分岐する分岐領域、すなわち、第2排気経路部303が第2ダクト部3022と連結される領域には、排気経路切替手段306が設けられている。
【0076】
排気経路切替手段306は、感光体3の軸線方向に平行に延びる角変位軸306aによって角変位可能に支持された、矩形板状の部材である。角変位軸306aは、感光体3の軸線に垂直な方向に関して、排気経路切替手段306の重心に対してずれた位置、具体的には、排気経路切替手段306の短辺方向下端部に設けられて、第2ダクト部3022の内周面に固定されている。そして、排気経路切替手段306は、送風ファン205が駆動して気流が発生しているときには、図6(a)に示すように、矢符F方向に流れる気流の風圧によって角変位軸306aまわりに角変位して、第2排気経路部303を閉塞するように構成される。
【0077】
また、排気経路切替手段306は、送風ファン205の駆動が停止されているときには、図6(b)に示すように、自重で、角変位軸306aまわりに角変位して傾倒し、第2ダクト部3022の内周面に付設されるストッパ307に当接して、第2排気経路部303を開放するように構成される。このように、第2排気経路部303が開放されたとき、排気経路切替手段306は、ストッパ307に当接して、水平に延びた状態で第2ダクト部3022を閉塞する。これによって、排気経路切替手段306による第2ダクト部3022の閉塞性が向上するので、排気装置300は、送風ファン205の駆動が停止されて第2排気経路部303が開放されたときに、第2ダクト部3022に向けて流れてくる放電生成物が第2排気経路部303内に侵入するのを抑制することができる。したがって、排気装置300は、第2ダクト部3022に向けて流れてくる放電生成物を、第2排気経路部303を介して画像形成装置100の外部に、効率よく排気することができる。
【符号の説明】
【0078】
1 露光ユニット
2 現像ユニット
3 感光体
5 帯電手段
6 中間転写ユニット
7 定着ユニット
100 画像形成装置
200,300 排気装置
201,301 排気ダクト
202,302 第1排気経路部
203,303 第2排気経路部
204 第3排気経路部
205 送風ファン
206 排気経路切替手段
207 ストッパ
208 オゾン分解フィルタ
209 吸着層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体と、感光体に臨んで配置されて感光体の表面を帯電させる帯電手段とを含む画像形成装置に備えられる排気装置であって、
画像形成装置の内部空間と外部とを連通する排気ダクトと、
画像形成装置の内部空間から外部へと流れる気流を発生させる送風ファンとを含み、
前記排気ダクトは、
前記送風ファンが設けられる、画像形成装置の内部空間と外部とを連通する第1排気経路部と、
前記第1排気経路部から分岐し、画像形成装置の外部に連通する第2排気経路部と、
前記第1排気経路部から分岐し、感光体よりも鉛直下方側において帯電手段に臨む開口部を有する第3排気経路部とを含んで構成され、
前記第2排気経路部が前記第1排気経路部から分岐する分岐領域には、感光体の軸線に平行に延びる軸によって角変位可能に支持される排気経路切替手段が設けられ、
前記排気経路切替手段は、前記送風ファンが駆動して気流が発生しているときに、前記気流の風圧によって前記第2排気経路部を閉塞するように前記軸まわりに角変位し、前記送風ファンの駆動が停止されているときに、自重で前記第2排気経路部を開放するように前記軸まわりに角変位することを特徴とする排気装置。
【請求項2】
前記第2排気経路部は、感光体の鉛直下方側に延びて画像形成装置の外部に連通するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の排気装置。
【請求項3】
前記第1排気経路部および前記第2排気経路部における端部には、オゾン分解フィルタが設けられ、かつ、前記端部の内周面には、放電生成物を吸着するゼオライトを含む吸着層が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の排気装置。
【請求項4】
感光体と、感光体に臨んで配置されて感光体の表面を帯電させる帯電手段と、装置内の空気を外部に排気する排気手段とを含む画像形成装置であって、
前記排気手段が、請求項1〜3のいずれか1つに記載の排気装置であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像形成装置を用いて、記録媒体上に画像を形成させることを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−128467(P2011−128467A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288473(P2009−288473)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】