説明

排水処理システム

【課題】有機性排水を低コスト且つ低環境負荷で処理し得る排水処理システムを提供する。
【解決手段】浮上ろ材からなる浮上ろ材層と、浮上ろ材層の上方に配設されて浮上ろ材を支持する上部スクリーンと、浮上ろ材層よりも下方に配設された排水流入口と、浮上ろ材層を逆流洗浄するための逆洗装置とを有し、排水流入口から流入した排水を浮上ろ材層でろ過する上向流式のろ過槽と、浮上ろ材層の逆流洗浄時にろ過槽から排出される逆洗排水中の汚泥を回収する汚泥回収装置と、汚泥回収装置で回収した汚泥をメタン発酵処理する消化槽とを備えることを特徴とする、排水処理システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水処理システムに関し、特には、下水や産業排水などの有機性排水を低コスト且つ低環境負荷で処理し得る排水処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下水処理や産業排水処理等の排水処理分野では、建設コストおよび運転コストが低く、且つ、環境へ与える負荷が小さい排水処理システムが求められている。
【0003】
そこで、下水や産業排水などの有機性排水(生物分解性の有機物を含む排水)を低運転コストおよび低環境負荷で処理するための排水処理システムとして、排水処理時に発生する汚泥をメタン発酵処理すると共に、生成したメタンガスを燃料電池の原燃料やボイラの燃料として利用するシステムが提案されている。
【0004】
具体的には、下水を低運転コストおよび低環境負荷で処理するための下水処理システムとして、例えば図6に示すようなシステムが提案されている。ここで、図6に示す従来の下水処理システム300は、重力沈降により下水から初沈汚泥(固形分)を分離する最初沈殿池301と、初沈汚泥を分離した下水(上澄水)を好気性微生物で処理する生物反応槽(曝気槽)302と、生物反応槽302からの流出水より汚泥を分離する最終沈殿池303と、最終沈殿池303で分離した汚泥の一部を返送汚泥として生物反応槽302へと返送する返送ラインと、初沈汚泥や、最終沈殿池303で分離した汚泥のうち返送汚泥以外の余剰分の汚泥である余剰汚泥をメタン発酵処理する消化槽(メタン発酵槽)304とを備えている。なお、消化槽304では、汚泥と一緒に生ゴミもメタン発酵処理されることがある。そして、下水処理システム300では、消化槽304で汚泥をメタン発酵させて減量化すると共に、消化槽304で生成したメタンガスを含む消化ガスを燃料電池305の原燃料やボイラ306の燃料として有効利用することにより、環境負荷を低減すると共に運転コストを削減している(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−326071号公報
【特許文献2】特開2004−66094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の下水処理システムでは、消化槽で生成する消化ガスの量が少なく(即ち、消化槽で得られるメタンガスの量が少なく)、燃料電池やボイラを安定的に運転するために必要な量のメタンガスを効率的に回収することができなかった。そのため、従来の下水処理システムでは、燃料電池やボイラを効率的に活用することができず、環境負荷およびコストを十分に低減することができなかった。即ち、従来の下水処理システムには、メタンガスの生成量を増加させて(即ち、高いエネルギー回収率で汚泥からメタンガスを回収して)、環境負荷およびコストを更に低減するという点において改善の余地があった。
【0007】
そこで、本発明は、消化槽におけるメタンガスの生成量が多く、有機性排水を低コスト且つ低環境負荷で処理し得る排水処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、消化槽におけるメタンガスの生成量を増加させ、排水処理システムの環境負荷およびコストを更に低減することを目的として鋭意検討を行った。そして、本発明者らは、生物反応槽において好気性微生物で処理する前の排水から回収した汚泥(以下「生汚泥」と称することがある。)をメタン発酵処理した際のメタンガス生成量の方が、好気性微生物で処理した後の排水から回収した汚泥(余剰汚泥)をメタン発酵処理した際のメタンガス生成量よりも大きいことに着目し、本発明を完成させた。
【0009】
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の排水処理システムは、浮上ろ材からなる浮上ろ材層と、当該浮上ろ材層の上方に配設されて前記浮上ろ材を支持する上部スクリーンと、前記浮上ろ材層よりも下方に配設された排水流入口と、前記浮上ろ材層を逆流洗浄するための逆洗装置とを有し、前記排水流入口から流入した排水を前記浮上ろ材層でろ過する上向流式のろ過槽と、前記浮上ろ材層の逆流洗浄時に前記ろ過槽から排出される逆洗排水中の汚泥を回収する汚泥回収装置と、前記汚泥回収装置で回収した汚泥をメタン発酵処理する消化槽とを備えることを特徴とする。このように、浮上ろ材層を有するろ過槽で排水をろ過し、且つ、浮上ろ材層を逆流洗浄(逆洗)した際に排出される逆洗排水中の汚泥を汚泥回収装置で回収すれば、最初沈殿池を用いて初沈汚泥を回収する場合等と比較して、大量の生汚泥を排水から回収することができる。そして、汚泥回収装置で回収した大量の汚泥(生汚泥)を消化槽に投入してメタン発酵処理すれば、燃料電池の原燃料やボイラの燃料として利用するのに十分な量のメタンガスを生成させることができる。従って、この排水処理システムによれば、消化槽におけるメタンガスの生成量を増加させ、有機性排水を低コスト且つ低環境負荷で処理することができる。
【0010】
ここで、本発明の排水処理システムは、前記消化槽が、嫌気性微生物を担持する担体を槽内に有することが好ましい。嫌気性微生物を担持する担体を利用すれば、消化槽内に嫌気性微生物を高濃度で保持することができるので、汚泥回収装置で回収した大量の汚泥を短い滞留時間で効率的にメタン発酵させることができるからである。
【0011】
また、本発明の排水処理システムは、前記消化槽に生ゴミを投入する生ゴミ投入装置を更に備え、前記消化槽で前記汚泥と前記生ゴミとをメタン発酵処理することが好ましい。メタン発酵し易い生ゴミを生汚泥と一緒にメタン発酵させれば、メタンガスの生成量を更に増加させ、有機性排水を更に低コスト且つ低環境負荷で処理することができるからである。
【0012】
更に、本発明の排水処理システムは、前記消化槽で生成した消化ガスを利用して発電する燃料電池発電装置を更に備え、前記燃料電池発電装置が、原燃料ガスを改質して水素含有改質ガスとする改質器と、前記改質器から供給される前記水素含有改質ガスを用いて発電する燃料電池本体と、前記消化ガスを、消化ガス流量調節弁を介して前記改質器に供給する消化ガス供給手段と、前記消化ガスとは異なる代替原燃料ガスを、代替原燃料ガス流量調節弁を介して前記改質器に供給する代替原燃料ガス供給手段と、前記消化ガス流量調節弁および前記代替原燃料ガス流量調節弁の開度を調整し、前記水素含有改質ガス中の水素ガス量が一定となるように前記消化ガスおよび前記代替原燃料ガスの少なくとも一方を前記原燃料ガスとして改質器へ供給する流量制御手段とを有することが好ましい。代替原燃料ガス供給手段と流量制御手段とを有する燃料電池発電装置を設ければ、排水処理量の変動等により消化槽で生成される消化ガス(消化槽で生成する、メタンガスと二酸化炭素ガスとを含む混合ガス)の量が変動しても、代替原燃料ガスを用いて所望の発電量を確保することができるからである。即ち、消化槽で生成した消化ガスを全て(100%)利用しつつ、所望の発電量を安定して確保することができるからである。
なお、本発明において、「水素ガス量が一定となる」とは、厳密な意味で水素ガス量が一定値となるという限定的な意味ではなく、燃料電池発電装置の発電量が大幅に変化しない(例えば、変動幅が平均発電量±5%以内である)ことを意味する。
【0013】
そして、本発明の排水処理システムは、排水処理システムにおける総消費電力量を所定範囲内に制御する消費電力制御装置を更に備え、前記消費電力制御装置は、前記排水処理システムで使用される機器の優先度を記憶する記憶部と、前記排水処理システムの総消費電力量を検出する総消費電力検出部と、前記排水処理システムで使用される機器の運転および停止を制御する運転制御部とを有し、前記運転制御部は、前記総消費電力検出部で検出した総消費電力量が前記所定範囲内の場合には全ての機器を運転し、前記総消費電力検出部で検出した前記総消費電力量が前記所定範囲を超えた場合には、前記総消費電力検出部で検出した総消費電力量が前記所定範囲内となるように、前記優先度が低い機器の運転を優先度が低い順に停止すると共に、機器の運転停止に伴い排水処理システム内に設置したセンサで異常が検出された際には、当該異常の発生原因となった停止している機器の運転を再開し且つ当該運転を再開した機器以外の運転している機器の中で優先度が低い機器の運転を優先度が低い順に停止することが好ましい。消費電力制御装置を設けて総消費電力量を所定範囲内に制御すれば、排水処理システムの消費電力量を平準化して排水処理システムの運転コストを更に低減することができるからである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の排水処理システムによれば、消化槽におけるメタンガスの生成量を増加させ、有機性排水を低コスト且つ低環境負荷で処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に従う代表的な排水処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す排水処理システムのろ過槽および汚泥回収装置の概略構成を示す説明図である。
【図3】(a)は、図1に示す排水処理システムの消化槽の概略構成を示す説明図であり、(b)は、図3(a)に示す消化槽で用いられている担体の斜視図である。
【図4】図1に示す排水処理システムの燃料電池発電装置の概略構成を示す説明図である。
【図5】図1に示す排水処理システムの総消費電力量を所定範囲内に制御する消費電力制御装置の制御メカニズムを説明する概念図である。
【図6】従来の排水処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の排水処理システムは、下水や産業排水などの有機性排水(生物分解性の有機物を含む排水)の処理に用いられるものである。そして、本発明の排水処理システムは、有機性排水を浮上ろ材層でろ過する上向流式のろ過槽と、浮上ろ材層の逆流洗浄時にろ過槽から排出される逆洗排水中の汚泥(即ち、浮上ろ材層に捕捉された、有機性排水中の固形分)を回収する汚泥回収装置と、汚泥回収装置で回収した汚泥をメタン発酵処理する消化槽とを備えることを特徴とする。
【0017】
ここで、図1に、本発明の排水処理システムの一例の概略構成を示す。図1に示す排水処理システム100は、例えば合流式下水道で集めた下水を処理する下水処理場の下水処理システムとして好適に用いることができる。
【0018】
図1に示すように、排水処理システム100は、被処理水としての下水をろ過するろ過槽1と、ろ過槽1でろ過した下水(ろ過水)を好気的微生物で処理する生物反応槽2と、生物反応槽2からの流出水より汚泥を分離する固液分離装置3とを備えている。なお、固液分離装置3で分離された汚泥の一部は図示しない返送ラインを用いて生物反応槽2へと返送され、返送しなかった残りの汚泥は余剰汚泥として処理される。
また、排水処理システム100は、ろ過槽1を逆流洗浄(逆洗)した際に排出される逆洗排水に含まれている汚泥(生汚泥)を回収する汚泥回収装置4と、汚泥回収装置4で回収した生汚泥を、生ゴミ投入装置6を介して投入された生ゴミと共にメタン発酵処理する消化槽5と、消化槽5で生成した消化ガスを一時的に貯留する消化ガスホルダ7とを備えている。
更に、排水処理システム100は、消化ガスホルダ7を介して消化槽5から供給された消化ガス中のメタンガスを原燃料として利用して発電する燃料電池発電装置8と、固液分離装置3で分離された余剰汚泥や、消化槽5で発生した消化汚泥を処理する汚泥処理装置9とを備えている。
そして、排水処理システム100では、燃料電池発電装置8を用いて発電した電気を排水処理システム100の各装置(ポンプ、ブロワ、モーター等)に供給している。
【0019】
ここで、本発明者らの検討結果によれば、好気性微生物で処理する前の排水から回収した汚泥(生汚泥)をメタン発酵処理した際の単位汚泥量当たりのメタンガス生成量Qは、好気性微生物で処理した後の排水から回収した汚泥(余剰汚泥)をメタン発酵処理した際の単位汚泥量当たりのメタンガス生成量qよりも大きい(例えば、Qはqの1.6倍以上(Q≧1.6q)である)ことが分かった。
また、好気性微生物で処理する前の排水から生汚泥を効率的に回収する方法について本発明者らが検討したところ、浮上ろ材からなる浮上ろ材層を有するろ過槽で排水をろ過した際の生汚泥の回収量Rの方が、重力沈降により排水から生汚泥を分離した際の生汚泥の回収量rよりも大きい(例えば、Rはrの1.4倍以上(R≧1.4r)である)ことが分かった。
【0020】
具体的には、本発明者らが、下水Aについて、好気性微生物で処理する前の下水Aから回収した汚泥(生汚泥)をメタン発酵処理した際の単位汚泥量当たりのメタンガス生成量Qと、好気性微生物で処理した後の下水Aから回収した汚泥(余剰汚泥)をメタン発酵処理した際の単位汚泥量当たりのメタンガス生成量qとを測定したところ、以下のようになった。
Q=220Nm−メタンガス/投入ton−DS
q=130Nm−メタンガス/投入ton−DS
また、本発明者らが、下水Aについて、(1)浮上ろ材層を有するろ過槽でろ過した後に生物反応槽で処理した際の生汚泥量および余剰汚泥量と、(2)最初沈殿池で生汚泥を回収した後に生物反応槽で処理した際の生汚泥量および余剰汚泥量とを比較したところ、下記表1のようになった。
【0021】
【表1】

【0022】
なお、生汚泥をメタン発酵処理した際の単位汚泥量当たりのメタンガス生成量Qが大きくなるのは、生汚泥と余剰汚泥とで有機物の含有率には大きな差は無いが、余剰汚泥は、主に排水を処理した際に増殖した微生物の集合体からなり、細胞壁等の分解(メタン発酵処理)し難い成分を多く含んでいるためであると推察される。
また、浮上ろ材層を有するろ過槽で排水をろ過した際の生汚泥の回収量Rが大きくなるのは、浮上ろ材からなる浮上ろ材層を用いれば、重力沈降では十分に沈降させることができなかった細かい固形分(例えば、粒径100μm以下の固形分)まで生汚泥として捕捉することができるためであると推察される。
【0023】
そこで、本発明の一例の排水処理システム100では、ろ過槽1として、浮上ろ材からなる浮上ろ材層と、浮上ろ材層の上方に配設されて浮上ろ材を支持する上部スクリーンと、浮上ろ材層よりも下方に配設された排水流入口と、浮上ろ材層を逆流洗浄するための逆洗装置とを有し、排水流入口から流入した排水を浮上ろ材層でろ過する上向流式のろ過槽を用いることを必要とする。浮上ろ材層を有するろ過槽をろ過槽1として用いれば、最初沈殿池(重力沈降)を利用した従来の排水処理システムと比較して大量の生汚泥を下水から回収することができるからである。即ち、浮上ろ材層を有するろ過槽をろ過槽1として用いれば、大量の生汚泥を下水から回収し、燃料電池の原燃料等として利用するのに十分な量のメタンガスを消化槽5で生成させることができるからである。
【0024】
<ろ過槽および汚泥回収装置>
ここで、上述した構成を有するろ過槽1および汚泥回収装置4としては、特に限定されることなく、例えば図2に示す構成のろ過槽および汚泥回収装置を用いることができる。
【0025】
図2に示すろ過槽1は、下水をろ過する第1ろ過部10A、第2ろ過部10Bおよび第3ろ過部10Cと、第1〜第3ろ過部10A,10B,10Cの上側に設けられ、各ろ過部で下水をろ過して得たろ過水を貯留する共通ろ過水貯留部14とを備えている。そして、第1〜第3ろ過部10A,10B,10Cはそれぞれ、浮上ろ材(図示せず)からなる浮上ろ材層11A,11B,11Cと、浮上ろ材層11A,11B,11Cの上方に配設されて浮上ろ材を支持する上部スクリーン12A,12B,12Cと、浮上ろ材層11A,11B,11Cよりも下方に配設された排水流入口13A,13B,13Cとを有している。なお、各排水流入口13A,13B,13Cには、各ろ過部への下水の流入を遮断可能な流入弁17A,17B,17Cが設けられている。
【0026】
また、各ろ過部10A,10B,10Cの浮上ろ材層11A,11B,11Cよりも下方には、浮上ろ材層11A,11B,11Cを逆流洗浄(逆洗)するための逆洗装置として機能する、逆洗排水配管15A,15B,15Cおよび各逆洗排水配管15A,15B,15Cに設けられた逆洗排水弁16A,16B,16Cが設けられている。そして、逆洗排水配管15A,15B,15Cは、各ろ過部10A,10B,10Cの下部から、ろ過槽1に隣接して設けられた汚泥回収装置4まで延在している。
【0027】
ここで、このろ過槽1では、排水流入口13A,13B,13Cを介して各ろ過部10A,10B,10Cに流入した下水が、浮上ろ材層11A,11B,11Cでろ過される。そして、下水が浮上ろ材層11A,11B,11Cを上向流で通過する際に、下水中の有機物を含む固形物(生汚泥)が浮上ろ材層11A,11B,11Cに捕捉される。なお、下水のろ過時には、流入弁17A,17B,17Cを開く一方で、逆洗排水弁16A,16B,16Cを閉じる。
【0028】
また、ろ過槽1では、所定時間毎に、或いは、ろ過差圧が所定値を超えた際に、浮上ろ材層11A,11B,11Cを逆洗する。具体的には、逆洗する浮上ろ材層を有するろ過部の排水流入口13A,13B,13Cに設けられた流入弁17A,17B,17Cを閉じて逆洗するろ過部への下水の流入を停止すると共に、逆洗するろ過部の逆洗排水配管15A,15B,15Cに設けられた逆洗排水弁16A,16B,16Cを開く。そして、逆洗するろ過部に対し、共通ろ過水貯留部14に貯留されたろ過水を下向流で流す(自然流下させる)ことにより、浮上ろ材層を構成する浮上ろ材を下方に展開させ、浮上ろ材層(具体的には浮上ろ材間)に捕捉された生汚泥を含む逆洗排水を汚泥回収装置4へと送る。なお、浮上ろ材の下方への展開および逆洗排水の汚泥回収装置への送水は逆洗ポンプ等を用いて行っても良い。
【0029】
そして、逆洗排水配管15A,15B,15Cを介して汚泥回収装置4へと送られた逆洗排水中の生汚泥は、重力沈降により固液分離され、ポンプ41を介して消化槽5へと送られる。なお、逆洗排水中の生汚泥は、浮上ろ材層で捕捉された際に圧縮されて各汚泥粒子が会合、凝集しており、沈降性が上昇しているので、汚泥回収装置4では重力沈降を用いて逆洗排水から生汚泥を分離することができる。しかし、本発明の排水処理システムでは、より確実に高濃度の生汚泥を分離する観点からは、汚泥回収装置としてろ布濃縮機や遠心濃縮機などを単独で、或いは、併用して用いることが好ましい。
【0030】
なお、上述したろ過槽1の浮上ろ材層を構成する浮上ろ材としては、特に限定されることなく、発泡高分子からなる浮上ろ材を用いることができる。そして、浮上ろ材のみかけ密度は、例えば0.1〜0.7g/cmとすることができ、50%圧縮硬さは、例えば0.1MPa以上とすることができる。また、浮上ろ材のサイズ(最大寸法)は、例えば5〜10mmとすることができる。因みに、みかけ密度および50%圧縮かたさは、JIS K6767に準拠して測定することができる。また、ろ過槽1の上部スクリーンとしては、浮上ろ材の流出を防止し得る、浮上ろ材よりも小径の孔を有するスクリーンを用いることができる。
【0031】
<生物反応槽>
図1に示す排水処理システム100の生物反応槽2としては、特に限定されることなく、空気供給用のブロアを備える既知の生物反応槽を用いることができる。なお、この排水処理システム100では、ろ過槽1において浮上ろ材層を用いて下水をろ過しているので、最初沈殿池(重力沈降)を利用した従来の排水処理システムと比較して、生物反応槽2に流入するろ過水中の有機物濃度は低い(即ち、ろ過槽1で得られるろ過水は清浄な水質である)。従って、生物反応槽2では、曝気風量を低減することができるので、電力消費量を低減し、CO排出量を削減することができる。
【0032】
<固液分離装置>
排水処理システム100の固液分離装置3としては、特に限定されることなく、処理水と汚泥とを固液分離することができる既知の装置、例えば重力沈降槽や、膜分離装置や、遠心脱水機を用いることができる。
【0033】
<生ゴミ投入装置>
また、生ゴミ投入装置6としては、給食残渣等の生ゴミを間欠的または連続的に消化槽5に投入し得る既知の装置を用いることができる。具体的には、生ゴミ投入装置6としては、ビニール袋などの発酵不適物を除去すると共に生ゴミをメタン発酵に適したサイズに粉砕する粉砕分別機(図示せず)と、粉砕分別機で粉砕した生ゴミを水で希釈する調整槽(図示せず)と、水で希釈した生ゴミを調整槽から消化槽5へと送るポンプ(図示せず)とを備える装置を用いることができる。
【0034】
<消化槽>
消化槽5としては、特に限定されることなく、例えば図3(a)に示す構成の消化槽を用いることができる。
【0035】
図3(a)に示す消化槽5は、鋼製の密閉型水槽50内に、上下を固定した担体51と、ドラフトチューブ52と、消化槽5で生成した消化ガスの一部をドラフトチューブ52内に散気するガス撹拌手段53とを備えている。そして、この消化槽5では、汚泥回収装置4を介して投入された生汚泥や、生ゴミ投入装置6を介して投入された生ゴミが、担体51に付着したメタン生成菌等の嫌気性微生物によりメタン発酵処理され、消化ガス(メタンガスと二酸化炭素ガスとの混合ガス)が生成する。なお、消化ガス中のメタンガスの濃度は例えば60体積%であり、二酸化炭素ガスの濃度は例えば40体積%である。
【0036】
ここで、消化槽5では、消化槽5で生成した消化ガスの一部を循環させてドラフトチューブ52内に散気することにより、水面に発生するスカムを破壊しつつ水槽50内を撹拌している。しかし、本発明の排水処理システムの消化槽では、機械撹拌により水槽50内を撹拌してもよい。
【0037】
また、図3(b)に担体51の斜視図を示すように、消化槽5では、柱状で横断面が略星型の不織布製の担体を用いている。そのため、担体51の周囲(特に、横断面星型の担体の稜線間で長手方向に延びるスリット部)の上下方向の流動を確保することができる。また、消化槽5では、メタン発酵に寄与するメタン生成菌等の嫌気性微生物を水槽50内に高濃度で保持し、生汚泥や生ゴミを短い滞留時間で効率的かつ安定的にメタン発酵させることができる。即ち、消化槽5では、大量の生汚泥や生ゴミを小型の水槽で効率的にメタン発酵させることができると共に、排水処理システム100への下水流入量の変化や、生ゴミの投入によって一時的に負荷が変動しても、生汚泥や生ゴミを安定的にメタン発酵処理することができる。しかし、本発明の排水処理システムの消化槽では、他の形状の担体を用いてもよいし、担体を使用しなくてもよい。
【0038】
なお、前述したように、余剰汚泥は、細胞壁等の分解し難い成分を多く含んでいるため、メタン発酵し難い。そのため、図1に示す排水処理システム100では生汚泥および生ゴミのみを消化槽5でメタン発酵させている。しかし、本発明の排水処理システムでは、図1に破線で示すように、余剰汚泥を消化槽でメタン発酵処理しても良い。
【0039】
因みに、消化槽5で生汚泥および生ゴミをメタン発酵させる条件は、任意の条件、例えば温度53〜57℃の高温条件とすることができる。但し、担体を用いて嫌気性微生物を消化槽内に高濃度で保持し、生汚泥や生ゴミを短い滞留時間で処理する場合、アンモニアによる阻害や有機酸の蓄積が起こり易くなる。従って、消化槽5では、例えば特許第3630165号公報に記載の手法等を用いて、水槽50内の電気伝導率を測定し、アンモニア性窒素濃度が所定の範囲内となるように制御したり、水槽50内のpHを測定し、有機酸濃度が所定の範囲内となるように制御したりすることが好ましい。
【0040】
<汚泥処理装置>
また、排水処理システム100の汚泥処理装置9としては、特に限定されることなく、汚泥を減量化することができる既知の装置を用いることができる。具体的には、汚泥処理装置9としては、消化汚泥や余剰汚泥を脱水する遠心脱水機と、脱水した汚泥を焼却処理する焼却機とを備える装置を用いることができる。
【0041】
<消化ガスホルダ>
消化ガスホルダ7としては、特に限定されることなく、消化槽5で生成した消化ガスを一時的に貯留することができる装置、例えばガス貯蔵部が主に膜材料で構成されているメンブレン式ガスホルダを用いることができる。
【0042】
<燃料電池発電装置>
燃料電池発電装置8としては、特に限定されることなく、例えば図4に示す構成の燃料電池発電装置を用いることができる。
【0043】
ここで、図4に示す燃料電池発電装置8は、消化槽5で生成した消化ガスと、代替原燃料ガスとしての都市ガスとの少なくとも一方を原燃料として用いて発電する装置である。
【0044】
そして、この燃料電池発電装置8は、原燃料(消化ガスおよび/または都市ガス)中の硫黄により改質器中の改質触媒が被毒するのを防止するための脱硫器84と、脱硫器84で脱硫した原燃料と水蒸気とを混合するエゼクタ85と、原燃料を水蒸気改質して水素リッチな改質ガス(水素含有改質ガス)とする改質器86と、水素含有改質ガス中の一酸化炭素(CO)を除去するためのCO変成器87と、水素含有改質ガスと酸素とを用いて発電する燃料電池本体88とを備えている。即ち、燃料電池発電装置8では、原燃料が脱硫器84およびエゼクタ85を介して改質器86へと供給される。
【0045】
ここで、燃料電池発電装置8では、改質器86への原燃料の供給は、消化ガス流入遮断弁81A、消化ガス流量計82Aおよび消化ガス流量調節弁83Aを有する消化ガス供給ライン(消化ガス供給手段)と、都市ガス流入遮断弁81B、都市ガス流量計82Bおよび都市ガス流量調節弁83Bを有する都市ガス供給ライン(代替原燃料ガス供給手段)との少なくとも一方を用いて行われる。
【0046】
具体的には、改質器86への原燃料の供給は、改質器86で生成する水素含有改質ガス中の水素ガス量が一定となるように消化ガスおよび都市ガスの少なくとも一方を改質器86へと供給することにより行われる。ここで、水素含有改質ガス中の水素ガス量が一定となるように消化ガスおよび都市ガスの流量を制御する方法としては、特に限定されることなく、水素含有改質ガス中の水素ガス量を測定し、水素ガス量が一定となるように流量制御手段(図示せず)を用いて消化ガス流量調節弁83Aおよび都市ガス流量調節弁83Bの開度をフィードバック制御する方法が挙げられる。なお、水素含有改質ガス中の水素ガス量は、例えば特許第3738888号公報に記載の手法を用いて制御することもできる。
【0047】
そして、この燃料電池発電装置8では、改質器86で生成する水素含有改質ガス中の水素ガス量が一定となるように消化ガスおよび都市ガスの少なくとも一方を改質器86へと供給するので、燃料電池本体88の発電量が一定となる。従って、排水処理システム100では、下水処理量の変動や生ゴミの投入等により消化槽5で生成される消化ガスの量が大きく変動した場合であっても、消化槽で生成した消化ガスを全て(100%)利用しつつ、所望の発電量を安定して確保することができる。即ち、排水処理システム100では、燃料電池発電装置8から給電し得る電力を一定とみなすことができるので、排水処理システム100外から給電する必要のある電力量(=排水処理システム100の総消費電力量−燃料電池発電装置8の発電量)の変動を小さくすることができる。
【0048】
なお、上記排水処理システム100では消化槽5で生成した消化ガスを燃料電池発電装置8の原燃料として使用したが、本発明の排水処理システムでは、消化槽で生成した消化ガスをボイラの原料等として使用しても良い。
【0049】
そして、上述した通り、上記構成を有する排水処理システム100では、浮上ろ材層を有するろ過槽1を用いて生汚泥を回収し、更に回収した生汚泥と生ゴミとを消化槽5でメタン発酵させているので、生汚泥を減量化しつつ消化槽5におけるメタンガスの生成量を十分に増加させ、有機性排水を低コスト且つ低環境負荷で処理することができる。また、消化槽5の内部に担体を充填しているので、消化槽5に生ゴミが間欠的に投入されたり、下水処理量が変動したりしても、生汚泥や生ゴミを短い滞留時間で安定的にメタン発酵することができる。更に、排水処理システム100では、消化ガスと都市ガスとを併用することで発電量を一定にすることができる燃料電池発電装置8を用いているので、下水処理量の変動や生ゴミの投入等により消化槽5で生成される消化ガスの量が大きく変動した場合であっても、消化槽5で生成した消化ガスを全て(100%)利用しつつ、所望の発電量を安定して確保することができる。従って、有機性排水を低コスト且つ低環境負荷で処理することができる。
【0050】
なお、上述した排水処理システム100の総消費電力量は、例えば図5に示すような消費電力制御装置200を用いて所定範囲内に制御することが好ましい。排水処理システム100の総消費電力量を所定範囲内に制御すれば、排水処理システム100外から給電する必要のある電力量の変動を小さく(平準化)することができるからである。
【0051】
ここで、図5に示す消費電力制御装置200は、排水処理システム100の総消費電力量を検出する総消費電力検出部201と、排水処理システム100で使用される機器の優先度を記憶する記憶部202と、排水処理システム100で使用される機器の運転および停止を制御する運転制御部203と、排水処理システム100の異常を検出するセンサ204とを備えている。
【0052】
総消費電力検出部201は、排水処理システム100の総消費電力量を検出し、検出した総消費電力量の情報を運転制御部203へと送信する機器である。そして、総消費電力検出部201では、排水処理システム100で消費される電力量(例えば、各ポンプP〜Pの消費電力量と、各ブロアB〜Bの消費電力量と、各モータM〜Mの消費電力量との合計)が検出される。
【0053】
記憶部202は、排水処理システム100で使用される機器(例えば、各ポンプP〜Pと、各ブロアB〜Bと、各モータM〜M)の優先度を記憶するメモリ等からなる。なお、各機器の優先度は、例えばその機器の運転を停止した際に処理水の水質が大幅に悪化するリスクが高い機器ほど優先度が高くなるように予め設定することができる。
【0054】
センサ204は、処理水の水質悪化や水槽の急激な水位上昇などの排水処理システム100の異常を検出するための各種センサよりなる。そして、センサ204は、異常を検出した際には異常検出信号を運転制御部203に送信する。
【0055】
そして、運転制御部203は、総消費電力検出部201で検出した総消費電力量の情報、記憶部202に記憶された機器の優先度およびセンサ204から送信された異常検出信号等に基づき、排水処理システム100で使用される機器の運転を制御する機器である。具体的には、運転制御部203では、総消費電力検出部201で検出した総消費電力量が所定範囲内の場合には、全ての機器に対して運転信号を送り、全ての機器を運転させる。一方、消費電力検出部201で検出した総消費電力量が所定範囲を超えた場合には、運転制御部203は、記憶部202に記憶された機器の優先度を参照し、総消費電力検出部201で検出される総消費電力量が所定範囲内となるように、優先度が低い機器に停止信号を送り、優先度が低い機器の運転を優先度が低い順に停止する。但し、優先度が低い機器の運転を停止させたことで排水処理システム100に異常が発生し、センサ204から異常検出信号が送信された場合には、運転制御部203は、当該異常の発生原因となった停止している機器の運転を再開し且つ当該運転を再開した機器以外の運転している機器の中で優先度が低い機器の運転を優先度が低い順に停止して、総消費電力量が所定範囲内となるようにする。
【0056】
なお、上述した消費電力制御装置200を燃料電池発電装置8と併用した場合、排水処理システム100の総消費電力量と、燃料電池発電装置の発電量との双方が一定になるので、排水処理システム100の外部から給電する電力量の変動を最小限に抑えることができる。従って、排水処理システム100を低コストで安定的に運転することができる。
【0057】
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の排水処理システムは上記一例に限定されることはなく、本発明の排水処理システムには適宜変更を加えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明によれば、消化槽におけるメタンガスの生成量が多く、有機性排水を低コスト且つ低環境負荷で処理し得る排水処理システムを提供することができる。
【符号の説明】
【0059】
1 ろ過槽
2 生物反応槽
3 固液分離装置
4 汚泥回収装置
5 消化槽
6 生ゴミ投入装置
7 消化ガスホルダ
8 燃料電池発電装置
9 汚泥処理装置
10A,10B,10C ろ過部
11A,11B,11C 浮上ろ材層
12A,12B,12C 上部スクリーン
13A,13B,13C 排水流入口
14 共通ろ過水貯留部
15A,15B,15C 逆洗排水配管
16A,16B,16C 逆洗排水弁
17A,17B,17C 流入弁
41 ポンプ
50 水槽
51 担体
52 ドラフトチューブ
53 ガス撹拌手段
81A 消化ガス流入遮断弁
82A 消化ガス流量計
83A 消化ガス流量調節弁
81B 都市ガス流入遮断弁
82B 都市ガス流量計
83B 都市ガス流量調節弁
84 脱硫器
85 エゼクタ
86 改質器
87 CO変成器
88 燃料電池本体
100 排水処理システム
200 消費電力制御装置
201 総消費電力検出部
202 記憶部
203 運転制御部
204 センサ
300 下水処理システム
301 最初沈殿池
302 生物反応槽
303 最終沈殿池
304 消化槽
305 燃料電池
306 ボイラ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮上ろ材からなる浮上ろ材層と、当該浮上ろ材層の上方に配設されて前記浮上ろ材を支持する上部スクリーンと、前記浮上ろ材層よりも下方に配設された排水流入口と、前記浮上ろ材層を逆流洗浄するための逆洗装置とを有し、前記排水流入口から流入した排水を前記浮上ろ材層でろ過する上向流式のろ過槽と、
前記浮上ろ材層の逆流洗浄時に前記ろ過槽から排出される逆洗排水中の汚泥を回収する汚泥回収装置と、
前記汚泥回収装置で回収した汚泥をメタン発酵処理する消化槽と、
を備えることを特徴とする、排水処理システム。
【請求項2】
前記消化槽が、嫌気性微生物を担持する担体を槽内に有することを特徴とする、請求項1に記載の排水処理システム。
【請求項3】
前記消化槽に生ゴミを投入する生ゴミ投入装置を更に備え、
前記消化槽で前記汚泥と前記生ゴミとをメタン発酵処理することを特徴とする、請求項1または2に記載の排水処理システム。
【請求項4】
前記消化槽で生成した消化ガスを利用して発電する燃料電池発電装置を更に備え、
前記燃料電池発電装置が、
原燃料ガスを改質して水素含有改質ガスとする改質器と、
前記改質器から供給される前記水素含有改質ガスを用いて発電する燃料電池本体と、
前記消化ガスを、消化ガス流量調節弁を介して前記改質器に供給する消化ガス供給手段と、
前記消化ガスとは異なる代替原燃料ガスを、代替原燃料ガス流量調節弁を介して前記改質器に供給する代替原燃料ガス供給手段と、
前記消化ガス流量調節弁および前記代替原燃料ガス流量調節弁の開度を調整し、前記水素含有改質ガス中の水素ガス量が一定となるように前記消化ガスおよび前記代替原燃料ガスの少なくとも一方を前記原燃料ガスとして改質器へ供給する流量制御手段と、
を有することを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の排水処理システム。
【請求項5】
排水処理システムにおける総消費電力量を所定範囲内に制御する消費電力制御装置を更に備え、
前記消費電力制御装置は、前記排水処理システムで使用される機器の優先度を記憶する記憶部と、前記排水処理システムの総消費電力量を検出する総消費電力検出部と、前記排水処理システムで使用される機器の運転および停止を制御する運転制御部とを有し、
前記運転制御部は、前記総消費電力検出部で検出した総消費電力量が前記所定範囲内の場合には全ての機器を運転し、前記総消費電力検出部で検出した前記総消費電力量が前記所定範囲を超えた場合には、前記総消費電力検出部で検出した総消費電力量が前記所定範囲内となるように、前記優先度が低い機器の運転を優先度が低い順に停止すると共に、機器の運転停止に伴い排水処理システム内に設置したセンサで異常が検出された際には、当該異常の発生原因となった停止している機器の運転を再開し且つ当該運転を再開した機器以外の運転している機器の中で優先度が低い機器の運転を優先度が低い順に停止することを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の排水処理システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−239941(P2012−239941A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109788(P2011−109788)
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【出願人】(507214083)メタウォーター株式会社 (277)
【Fターム(参考)】