Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
掘進機の位置確認方法、掘進機
説明

掘進機の位置確認方法、掘進機

【課題】地中を掘進する掘進機の位置確認を、構造簡単にして低コストに、且つ、正確に行う。
【解決手段】シールド掘進機1Aには、基準位置に対する相対位置情報が表示された表示面を裏側にしてターゲットプレート(面板9A)が設けられている。2台のシールド掘進機の距離が所定距離に縮まった状態で、シールド掘進機1Bの側からボーリングロッド21によりボーリングし、面板9Aを穿孔してサンプリング片を採取する。当該サンプリング片の表示内容により当該サンプリング片の前記基準位置からのずれ量を求め、これをもとにシールド掘進機1Aとシールド掘進機1Bとの相対位置を確認する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中を掘進する掘進機の位置を確認する位置確認方法に関する。また、本発明は地中における位置を確認する為の手段を備えた掘進機に関する。
【背景技術】
【0002】
地中を掘進する掘進機の位置を確認する方法は従来から種々提案されている。例えば、特許文献1記載の方法は、2台のシールド掘進機により築造すべきトンネルの両端側から掘進する際、シールド掘進機間の間隔が所定の距離に達した段階で掘進を停止し、一方のシールド掘進機から他方のシールド掘進機に向けて鋼管による水平ボーリングを行う。そして鋼管内にレーザー光を通すことで、双方のシールド掘進機の基準線との位置関係を測量することにより、シールド掘進機相互の相対位置を確認するものである。
【特許文献1】特開昭63−22996号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上記特許文献1記載の相対位置確認方法においては、鋼管受け入れ側のシールド掘進機の前面に鋼管受け入れ部(マンホール)を設けるとともに、更にその後方にレーザー光受光部とこれをX−Y方向に駆動する駆動機構などを設ける必要があり、装置が複雑であり著しいコストアップを招いていた。
【0004】
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は、地中を掘進する掘進機の位置確認を、構造簡単にして低コストに、且つ、正確に行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する為に、本発明の第1の態様に係る掘進機の位置確認方法は、地中を掘進する掘進機に設定された基準位置に対する相対位置情報が表示された表示面を有するターゲットプレートが、前記表示面を裏側にして、前記掘進機において外部からアクセス可能な位置に設けられた当該掘進機を停止させた状態で、当該掘進機から所定距離離れた位置から前記ターゲットプレートに向けてボーリングロッドにより地中をボーリングし、前記ボーリングロッドの先端が前記ターゲットプレートに到達した後、前記ボーリングロッドにより前記ターゲットプレートを穿孔してサンプリング片を採取し、前記サンプリング片に表示された前記相対位置情報から当該サンプリング片の前記基準位置からのずれ量を求め、当該ずれ量をもとに前記掘進機と前記ボーリングロッドの発進位置との相対位置を確認することを特徴とするものである。
【0006】
本態様によれば、掘進機には当該掘進機の基準位置に対する相対位置情報が表示されたターゲットプレートが設けられており、このターゲットプレートに向けてボーリングロッドによりボーリングし、更に当該ボーリングロッドによって前記ターゲットプレートを直接穿孔する。得られたサンプリング片には、上記相対位置情報が表示されているので、これをもとに当該サンプリング片の上記基準位置からのずれを求めることができ、その結果上記掘進機とボーリングロッドの発進位置との相対位置を確認することができる。
【0007】
以上により、本態様によれば掘進機にターゲットプレートを設けてこれを穿孔することで、構造簡単にして低コストに位置確認を行うことができる。しかも、掘進機の一部を直接穿孔して位置確認を行うので、その位置を極めて正確に把握することができる。更に、表示面を裏側にしてターゲットプレートが掘進機外側に設けられるので、前記表示面が掘進機周囲の地山に対して非露呈状態となり、掘進に際して掘進機周囲の地山により表示面が削られて視認不能となることがない。
【0008】
本発明の第2の態様に係る掘進機の位置確認方法は、上記第1の態様において、前記ターゲットプレートは、築造すべきトンネルの両端側からそれぞれ相手側に向かって掘進する2台の掘進機の一方側に設けられ、2台の掘進機間の距離が所定距離に縮まった状態で両掘進機を停止させ、他方側の掘進機から前記一方側の掘進機に向けて前記ボーリングロッドによるボーリングを行って前記サンプリング片を採取することにより、前記一方側の掘進機と前記他方側の掘進機との相対位置を確認することを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、築造すべきトンネルの両端側からそれぞれ相手側に向かって掘進する2台の掘進機間の距離が所定距離に縮まった状態で前記サンプリング片を採取することにより、一方側の掘進機と他方側の掘進機との相対位置を確認するので、2台の掘進機を接合する際の位置ずれを防止することができる。
【0010】
本発明の第3の態様に係る掘進機の位置確認方法は、上記第2の態様において、前記ターゲットプレートは、前記一方側の掘進機の前面に設けられた複数のカッタースポークの間を構成する面板により兼用されるとともに、当該面板の裏面が、前記表示面として利用されていることを特徴とする。
【0011】
本態様によれば、前記ターゲットプレートは、所謂泥水式のシールド工法に用いる掘進機の前面に設けられた面板により兼用されるので、コストアップを防止できるとともに、当該面板の裏面が表示面として利用されるので、表示面が地山に対して保護され、掘進の際に地山によって表示面が摩耗して視認不能となることを防止できる。
【0012】
本発明の第4の態様に係る掘進機の位置確認方法は、上記第2の態様において、前記ターゲットプレートは、前記一方側の掘進機の前面に設けられた複数のカッタースポークの後方に位置する隔壁により兼用されるとともに、当該隔壁の裏面が、前記表示面として利用されていることを特徴とする。
【0013】
本態様によれば、前記ターゲットプレートは、所謂泥土圧式のシールド工法に用いる掘進機の前面に設けられた複数のカッタースポークの後方に位置する隔壁により兼用されるので、コストアップを防止できるとともに、当該隔壁の裏面が、前記表示面として利用されるので、地山に対して表示面が保護され、掘進の際に地山によって表示面が摩耗して視認不能となることを防止できる。
【0014】
本発明の第5の態様に係る掘進機の位置確認方法は、上記第3のまたは第4の態様において、前記ターゲットプレートの後方側に、前記他方側の掘進機の基準位置に対する相対位置情報が表示された補助ターゲットプレートを更に備えていることを特徴とする。
【0015】
本態様によれば、前記ターゲットプレートの後方側に、補助ターゲットプレートを更に備えているので、最初にターゲットプレートを穿孔した際のサンプリング片を落下等により回収できなかった場合であっても、上記補助ターゲットプレートによって、ボーリングロッドによるターゲットプレートの穿孔位置を確認することができる。
【0016】
本発明の第6の態様に係る掘進機の位置確認方法は、第1の態様に係る掘進機の位置確認方法において、前記ボーリングロッドによるボーリングを、地中を掘進する前記掘進機に向けて地上から行って前記サンプリング片を採取することにより、トンネル計画線に対する前記掘進機の位置を確認することを特徴とする。本態様によれば、上記サンプリング片の採取により、トンネル計画線に対する前記掘進機の相対位置を求めることができる。
【0017】
本発明の第7の態様に係る掘進機は、地中を掘進する掘進機であって、当該掘進機の基準位置に対する相対位置情報が表示された表示面を有するターゲットプレートが、前記表示面を裏側にして、前記掘進機の外側に設けられていることを特徴とする。
【0018】
本態様によれば、上記ターゲットプレートを備えることにより掘進機の位置を確認することができるので、構造簡単にして低コストに当該掘進機の位置確認を行うことができる。しかも、掘進機の一部を直接穿孔して位置確認を行うので、その位置を極めて正確に把握することができる。更に、表示面を裏側にしてターゲットプレートが掘進機外側に設けられるので、前記表示面が掘進機周囲の地山に対して非露呈状態となり、掘進に際して掘進機周囲の地山により表示面が削られて視認不能となることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
<<第1実施形態>>
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図6を参照しながら説明する。ここで図1は築造すべトンネルの両端側からそれぞれ相手側に向かって掘進する2台のシールド掘進機の位置関係を示す図(断面図)、図2は本発明に係るシールド掘進機1Aが備えるカッターヘッド3Aの正面図、図3はカッターヘッド3Aを構成する面板9Aの断面図、図4は表示部15Aの平面図、図5は面板9Aを穿孔して得られたサンプリング片Cを回収する様子を示す図、図6は面板9Aの後方に配置された表示部15Bをカメラ27により確認する様子を示す図である。
【0020】
図1に示すシールド掘進機1A、1Bは、築造すべきトンネルの両端側からそれぞれ相手側に向けて地山G中を掘進するシールド掘進機であり、本実施形態ではともに所謂泥水式のシールド掘進機である。尚、本実施形態では泥水式のシールド掘進機を例に説明するが、本発明はこれに限られず所謂泥土圧式のシールド掘進機であっても構わない。
【0021】
本実施形態に係るシールド掘進機1A、1Bは、シールド掘進機1Aについてはカッターヘッド3A(より具体的には面板9A)に特徴を有し、シールド掘進機1Bについては主にボーリングマシン20を備える点に特徴を有しており、その余の装置構成については、公知の泥水式シールド掘進機と同一である。
【0022】
例えば、両シールド掘進機は隔壁11により画設された掘削室12に取り込まれた掘削土砂に対し注水を行う為の送水管(図示せず)、掘削室12内の泥水を取り込んで後方側に排出する排出菅(図示せず)、セグメントSを組み立てる組立装置(図示せず)、などを備えている。尚、図1において符号3Bはシールド掘進機1B側のカッターヘッドを、符号21はボーリングマシン20により推進力及び回転を与えられるボーリングロッドを、符号25はボーリングロッド20の周囲を封止する止水バルブを示している。
【0023】
図1は2台のシールド掘進機を地表側から平面的に見た際の位置関係を示しており、符号Ltはトンネル孔中心線を示している。2台のシールド掘進機1A、1Bをこのトンネル孔中心線Ltに沿って進め、両者の距離Dが所定距離内に縮まった状態で両シールド掘進機を停止させる。そして以下に説明する、本発明に係る位置確認方法を用いてシールド掘進機1B側からシールド掘進機1Aの位置を確認し、両シールド掘進機の相対位置ずれ量を求め、これをもとに更に掘進を行って両シールド掘進機を接合させ、トンネル築造を完了させる。尚、符号Lbはボーリングロッド21によって形成すべきボーリング孔の中心線であり、本実施形態においてこのボーリング孔中心線Lbは、トンネル孔中心線Ltに対して平行でなく、所定の傾き角を有している(後述)。
【0024】
図2はシールド掘進機1A側のカッターヘッド3Aを示すものであり、このカッターヘッド3Aは3本のカッタースポーク7を周方向にほぼ等間隔で備えている。カッタースポーク7において周方向両端部には、半径方向に沿ってカッタービット5が複数適宜の間隔で設けられており、また周方向中央部には、同様に半径方向に沿ってカッタービット7が複数適宜の間隔で設けられている。
【0025】
3本のカッタースポーク7の間には面板9が設けられており、この面板9には、半径方向に沿ってカッタービット6が設けられている。カッタースポーク7と面板9との間には半径方向に延びるスリット10が設けられていて、カッターヘッド3Aの回転に伴い各カッタービットにより掘削された土砂がこのスリット10から掘削室12へと取り込まれるようになっている。
【0026】
尚、3本のカッタースポーク3のうち、2本には半径方向外側にコピーカッタ8が設けられており、必要に応じてこのコピーカッタ8をカッターヘッド3Aの外周から外側に突出させることにより、シールド掘進機1A本体の外形よりも大きな径で掘削を行い、シールド掘進機1Aの通路をやや大きめに確保できるようになっている。
【0027】
図2において符号9Aで示す面板は、他の面板9とは異なり、ボーリングロッド21により穿孔されるターゲットプレートとして利用されるものであり、その裏面には表示部15Aが設けられている。この表示部15Aは、面板9Aの形状に沿うように略扇形の輪郭形状を成しており、そのほぼ中心にシールド掘進機1Aの基準位置が設定されている。尚この基準位置は、図2及び図4におけるx座標線とy座標線(本実施形態ではy座標線は重力方向に平行な線である)との交点で示される。
【0028】
表示部15Aには、上記基準位置に対する相対位置情報が表示されており、図4に示すようにメッシュ線16と識別ポンチ17とにより構成される。より詳しくは、x座標線及びy座標線から、ともに基準位置(ゼロ座標)から離れるに従って間隔が大きくなるようにメッシュ線16が引かれており、例えば或るメッシュの間隔W(n−1)に対して基準位置から遠い側に隣接するメッシュの間隔Wn(nは整数)が必ず大きくなるように、各メッシュの間隔が設定されている。
【0029】
一方、x座標線とy座標線とで画設される象限(第1象限〜第4象限)においては、x座標線或いはy座標線を挟んでメッシュ間隔が互いに同じ(対称)であるので、これを区別する為に、例えば第1象限においては全てのメッシュに識別ポンチ17を1個、打刻する。以下同様に、第2象限においては2個、第3象限においては3個、それぞれ識別ポンチ17を打刻する。尚、第4象限においては、識別ポンチ17を打刻しなくても他の象限との区別ができるので、打刻はしない。
【0030】
そしてこの様に一部の面板が構成されたシールド掘進機1Aの位置を確認する際には、装置間距離D(図1)が所定の距離内に縮まった状態で両シールド掘進機を停止させ、相手側のシールド掘進機1Bから、ターゲットプレートとしての面板9Aの基準位置に向けてボーリングロッド21によりボーリングを開始する。
【0031】
尚このとき、両シールド掘進機の回転位相を合わせておく。より具体的には、本実施形態においてはボーリングロッド21によるボーリングは水平方向に対し平行に行われ、即ちボーリング孔のy座標値がボーリング孔の長さ方向に沿って変化しないように水平ボーリングする。従ってボーリングロッド21のy座標値が、シールド掘進機1Aの基準位置と一致するように、両シールド掘進機のカッターヘッドの回転位相を設定する。
【0032】
これにより仮にx−y平面上において両シールド掘進機の位置ずれが無ければ、ボーリングロッド21の先端は、図4のx座標線上に到達することとなる。但し、本実施形態に係るシールド掘進機1Bによれば、トンネル孔中心線Lt(図1)と平行にボーリングすると、ボーリングロッド21の先端は図1において符号T0で示す位置に到達する。
【0033】
この位置は、カッタービット6とスリット10とに挟まれた狭い領域である為、本実施形態ではシールド掘進機1Aの基準位置を同図符号T1で示す場所に配置するとともに、ボーリングロッド21によるボーリングをトンネル孔中心線Ltに対してやや角度を持たせ、上記基準位置に向けてボーリングを行う。従ってx−y平面上において両シールド掘進機の位置ずれが無ければ、ボーリングロッド21の先端は、符号T1で示す位置、即ち図4におけるx−y座標線の交点(基準位置)に到達する。逆に、両シールド掘進機に相対位置ずれが存在すると、ボーリングロッド21の先端は、位置T1から外れた場所に到達する。
【0034】
続いて、ボーリングロッド21の先端が面板9Aに到達すると、更にボーリングを継続して、図5に示すようにボーリングロッド21により面板9Aを穿孔する。尚、図5に示すようにボーリングロッド21は外筒22と内筒23とを備えて構成されており、それぞれの先端にはビット24が設けられている。
【0035】
次いで、面板9Aを穿孔して得られたサンプリング片Cを、内筒23を介してシールド掘進機1B側で回収する。このサンプリング片Cは、表示部15Aを裏側から打ち抜いて得られたものであり、符号15A_1で示す側に、図4に示したメッシュ線17と、第1〜第3象限のいずれかを打ち抜いた場合には識別ポンチ17が表示されている。従ってこれにより、ボーリングロッド21が図4に示す表示部15Aのいずれの場所を打ち抜いたかを把握することができる。尚、表示部15Aは面板9Aの裏側を利用して設けられている為、シールド掘進機の推進に際して地山Gには直接接触せず、掘削室12内の泥水と接触するのみである為、その表示が土砂等により削られて視認不可となることはない。
【0036】
そして、メッシュ間隔と、識別ポンチ17の有無及び数とをもとにして、打ち抜き位置のx座標線とy座標線からのずれを求めることができ、これにより両シールド掘進機の相対位置ずれ量を求めることができる。両シールド掘進機の相対位置ずれ量を求めた後は、これをもとに掘進方向の修正を行いながら更に掘進を進め、両シールド掘進機を接合する。これにより相対位置ずれが無く良好な接合が可能となる。
【0037】
尚、面板9Aの後方側には、表示部15Aと同様に基準位置に対する相対位置情報が表示された表示部15Bを有する補助ターゲットプレート18が図3に示すように設けられている。この表示部15Bの表示内容は、図4の表示部15Aを左右対称にしたものであり(図示は省略)、仮にサンプリング片Cを落下等することにより回収できなかった場合でも、図6に示すようにカメラ27を介して表示部15Bを視ることにより、ボーリングロッド21先端の到達位置を視認できるようになっている。
【0038】
以上の通り、本実施形態に係る位置確認方法は、シールド掘進機1Aの基準位置(x−y座標原点)に対する相対位置情報(メッシュ線16及び識別ポンチ17)が表示された表示面(表示部15A)がシールド掘進機1A周囲の地山Gに対して非露呈状態で設けられるターゲットプレート(面板9A)に向けて、ボーリングロッド21により地中をボーリングする。ボーリングロッド21の先端がターゲットプレート(面板9A)に到達した後、当該ボーリングロッド21によりターゲットプレート(面板9A)を穿孔してサンプリング片Cを採取する。そして当該サンプリング片Cの表示内容により当該サンプリング片Cの前記基準位置からのずれ量を求め、これをもとにボーリングロッド21の発進位置(シールド掘進機1B)とシールド掘進機1Aとの相対位置を確認する。
【0039】
従ってシールド掘進機1Aにおいてターゲットプレート(面板9A)を備えるのみで足り、構造簡単にして低コストにシールド掘進機1Aの位置確認を行うことができる。しかも、シールド掘進機1Aの一部を直接穿孔して位置確認を行うので、その位置を極めて正確に把握することができる。また、表示部15Aはシールド掘進機1A周囲の地山Gに対して非露呈状態に設けられるので、掘進に際して地山Gによりその表示内容が削られて視認不能となることがない。
【0040】
尚、上述した通り本発明の適用範囲は泥水式のシールド掘進機に限られず、その他の方式のシールド掘進機、例えば泥土圧式のシールド掘進機であっても適用可能であるが、当該泥土圧式のシールド掘進機の如くカッターヘッド前面に面板を備えていない場合には、例えば隔壁11をターゲットプレートとして利用し、この裏面に表示部15Aを設けることもできる。即ち、外部からアクセス可能な位置であればどの位置であっても構わない。尚この場合、隔壁11を穿孔した際に掘進機内部に浸水しないよう、ターゲットエリアの裏側に浸水防止構造を設けることが好ましい。
【0041】
また、本実施形態ではセグメントを坑内で組み立てるシールド工法およびこれに用いる掘進機を例に説明したが、例えば既製の管を地中に押し込む所謂推進工法およびこれに用いる掘進機にも適用可能であって、工法に限定されることはない。
【0042】
<<第2実施形態>>
続いて図7を参照しつつ本発明の第2実施形態について説明する。ここで図7は本発明の第2実施形態に係る位置確認方法を示す図である。尚、図7において上記第1実施形態と同一の構成には同一符号を付し、以下ではその説明は省略する。
【0043】
シールド掘進機1Cは、上記第1実施形態とは異なりシールド筒2の一部をターゲットプレートとして利用するものであり、その裏面に表示部15A’を有している。表示部15A’は、図4に示した表示部15Aと同様に基準位置に対する相対位置情報を示すものであり、地山Gに対して非露呈状態となる様、シールド筒2の裏側に設けられている。
【0044】
本実施形態に係る位置確認方法は、トンネル計画線Ltに対するシールド掘進機1Cの水平方向位置ずれを確認するものであり、シールド掘進機1Cを停止させた状態で、地表Gsに設けられたボーリングマシン20からシールド筒2(表示部15A’)に向けて、鉛直方向に沿って真っ直ぐにボーリングロッド21によるボーリングを行う。
【0045】
そして上記第1実施形態と同様に、ボーリングロッド21によりシールド筒2を直接穿孔することによりサンプリング片(図示せず)を採取し、これをもとにしてシールド掘進機1Cの水平方向位置を確認する。これにより、トンネル計画線Ltに対するシールド掘進機1Cの水平方向位置ずれ量を確認することができる。
【0046】
尚、シールド筒2の裏側には補助ターゲットプレート18’が設けられており、この補助ターゲットプレート18’には表示部15B’が設けられている。これにより、上記第1実施形態と同様に、仮にシールド筒2を穿孔した際のサンプリング片を落下等した場合でも、ボーリングロッド21の到達位置をカメラ等で確認することができる。尚、本実施形態ではシールド筒2を穿孔した際に掘進機内部に浸水しないよう、補助ターゲットプレート18’を介した浸水防止構造が設けられている(図示せず)。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】相対位置を確認する2台のシールド掘進機の位置関係を示す図(断面図)。
【図2】本発明に係るシールド掘進機が備えるカッターヘッドの正面図。
【図3】カッターヘッドを構成する面板の断面図。
【図4】表示部の平面図。
【図5】面板を穿孔して得られたサンプリング片を回収する様子を示す図。
【図6】面板の後方に配置された表示部をカメラにより確認する様子を示す図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る位置確認方法を示す図。
【符号の説明】
【0048】
1A、1B シールド掘進機
2 シールド筒
3 カッターヘッド
4 カッタースポーク
5〜7 カッタービット
8 コピーカッタ
9 面板
9A 面板(ターゲットプレート)
10 スリット
11 隔壁
12 掘削室
15A、15B 表示部
16 メッシュ線
17 識別ポンチ
18 補助ターゲットプレート
20 ボーリングマシン
21 ボーリングロッド
22 外筒
23 内筒
24 ビット
25 止水バルブ
27 カメラ
C サンプリング片
Lb ボーリング孔中心線
Lt トンネル孔中心線
Gs 地表
G 地山
S セグメント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中を掘進する掘進機に設定された基準位置に対する相対位置情報が表示された表示面を有するターゲットプレートが、前記表示面を裏側にして、前記掘進機において外部からアクセス可能な位置に設けられた当該掘進機を停止させた状態で、当該掘進機から所定距離離れた位置から前記ターゲットプレートに向けてボーリングロッドにより地中をボーリングし、
前記ボーリングロッドの先端が前記ターゲットプレートに到達した後、前記ボーリングロッドにより前記ターゲットプレートを穿孔してサンプリング片を採取し、
前記サンプリング片に表示された前記相対位置情報から当該サンプリング片の前記基準位置からのずれ量を求め、当該ずれ量をもとに前記掘進機と前記ボーリングロッドの発進位置との相対位置を確認することを特徴とする掘進機の位置確認方法。
【請求項2】
請求項1に記載の掘進機の位置確認方法において、前記ターゲットプレートは、築造すべきトンネルの両端側からそれぞれ相手側に向かって掘進する2台の掘進機の一方側に設けられ、
2台の掘進機間の距離が所定距離に縮まった状態で両掘進機を停止させ、他方側の掘進機から前記一方側の掘進機に向けて前記ボーリングロッドによるボーリングを行って前記サンプリング片を採取することにより、前記一方側の掘進機と前記他方側の掘進機との相対位置を確認することを特徴とする掘進機の位置確認方法。
【請求項3】
請求項2に記載の掘進機の位置確認方法において、前記ターゲットプレートは、前記一方側の掘進機の前面に設けられた複数のカッタースポークの間を構成する面板により兼用されるとともに、当該面板の裏面が、前記表示面として利用されている、
ことを特徴とする掘進機の位置確認方法。
【請求項4】
請求項2に記載の掘進機の位置確認方法において、前記ターゲットプレートは、前記一方側の掘進機の前面に設けられた複数のカッタースポークの後方に位置する隔壁により兼用されるとともに、当該隔壁の裏面が、前記表示面として利用されている、
ことを特徴とする掘進機の位置確認方法。
【請求項5】
請求項3または4に記載の掘進機の位置確認方法において、前記ターゲットプレートの後方側に、前記他方側の掘進機の基準位置に対する相対位置情報が表示された補助ターゲットプレートを更に備えている、
ことを特徴とする掘進機の位置確認方法。
【請求項6】
請求項1に記載の掘進機の位置確認方法において、前記ボーリングロッドによるボーリングを、地中を掘進する前記掘進機に向けて地上から行って前記サンプリング片を採取することにより、トンネル計画線に対する前記掘進機の位置を確認することを特徴とする掘進機の位置確認方法。
【請求項7】
地中を掘進する掘進機であって、
当該掘進機の基準位置に対する相対位置情報が表示された表示面を有するターゲットプレートが、前記表示面を裏側にして、前記掘進機の外側に設けられている、
ことを特徴とする掘進機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−180534(P2010−180534A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−22346(P2009−22346)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000148346)株式会社錢高組 (67)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【出願人】(000219406)東亜建設工業株式会社 (177)
【Fターム(参考)】