説明

搭載装置,加熱圧着装置および表示パネルモジュール組立装置

【課題】現在の表示パネルモジュール組立装置では、各辺およびプロセスごとの処理装置を連結して構成されているため、高い生産性を確保するためには装置全長が長くなる。小さい装置構成の場合は、生産性が極端に低下する。
【解決手段】3つの辺に対応した処理作業装置を配置するとともに、対向する2辺処理辺の処理作業手段の幅を可変可能とすることや、各処理作業装置へ供給部品の供給手段を立体的に配置することなどで、各種表示パネル基板サイズに対しても3辺を同時に処理することが可能な処理装置構成を提供する。この処理装置を適用することで、必要処理装置数を数分の1にすることが可能となる。さらに、処理作業中のパネル回転動作を完全排除することも可能となる。これらによって、小型,高速・高精度な表示パネルモジュール組立装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に電子部品を搭載する搭載装置,基板に電子部品を加熱圧着する加熱圧着装置、および基板を処理して表示パネルを組み立てる表示パネルモジュール組立装置に関する。
【0002】
例えば、液晶やプラズマなどのFPD(Flat Panel Display)の表示パネル基板(表示セル基板)の周辺に駆動ICの搭載やCOF(Chip on Film),FPC(Flexible Printed Circuits)などのいわゆるTAB(Tape Automated Bonding)接続および周辺基板(PCB=Printed Circuit Board)を実装する表示パネルモジュール組立装置に関するものである。
【0003】
より具体的には、小型・高効率および高精度な表示パネルモジュール組立装置構成に関する。
【背景技術】
【0004】
表示パネルモジュール組立装置は、液晶やプラズマなどのFPDの表示パネル基板に、複数の処理作業工程を順次行うことで、前記表示パネル基板の周辺に、駆動IC,TABおよびPCBなどを実装する装置である。
【0005】
例えば、処理工程の一例としては、(a)表示パネル基板端部のTAB貼付け部を清掃する端子クリーニング工程、(b)清掃後の表示パネル基板端部に異方性導電フィルム(ACF=Anisotropic Conductive Film)を貼付けるACF工程、(c)ACFを貼付けた位置に、表示パネル基板側の配線と位置決めしてTABやICを搭載する搭載工程(TABテープからCOFなどを打抜工程含む)、(d)搭載したTABを加熱圧着することで、ACFフィルムにより固定する圧着工程、(e)搭載したTABやICの位置や接続状態を検査する検査工程、(f)TABの表示パネル基板側と反対側にPCBをACFなどで貼付け搭載するPCB工程(PCBへのACF貼付け工程を含む)などからなる。
【0006】
特許文献1および特許文献2には、現在の一般的表示パネルモジュール組立装置の基本的構成が記載されている。
【0007】
特許文献1は、直線的に並べられた各処理装置の処理ステージ間を、パネル搬送装置によって、表示パネル基板を順次送り搬送や処理辺切替えを行うことで、表示パネル基板への駆動IC,TABおよびPCBなどの実装を行う。
【0008】
特許文献2は、各処理装置に設けられた作業テーブルを櫛形とすることで、隣接する処理装置の作業テーブルと作業テーブル間で、直接表示パネル基板の受渡し搬送を可能にしている。これにより、独立した作業テーブル間の搬送手段が不要となり、装置構成が簡略で低コスト化しやすいというメリットを有している。しかし、その反面、搬送動作中は、処理作業ができないために、作業効率が低下するというデメリットもある。
【0009】
このように、現在の一般的表示パネルモジュール組立装置は、必要な処理工程を行う各種処理装置を連結し、各処理工程の処理装置間で表示パネル基板の受渡搬送装置を設けた構成である。連結する処理装置の種類や数は、処理する表示パネルに搭載するTABやICの数やPCBの有無および処理辺の数などによる。また、処理辺切替えのために表示パネル基板を回転する機構が、各処理装置内もしくは別装置で必要となる。このため、一般的表示パネルモジュール組立装置は、装置全長が非常に長いものとなっている。
【0010】
特許文献3は、表示パネル基板の搬送装置の両側に、一対の処理装置を配置し、表示パネル基板の両側から同時に処理作業を行う装置構成である。この構成は、2つの処理辺を同時に処理することから、処理装置の数を削減でき、装置全長が短くできるというメリットを有している。
【0011】
特許文献4も、表示パネル基板の複数辺を同時処理する処理装置の公知例である。本公知例は、圧着工程の処理装置である。本公知例によれば、表示パネル基板の隣接する2辺を同時圧着処理するL型の圧着装置を二組配置し、表示パネルを90度ごと回転搬送しながら、2回の圧着動作で、表示パネル基板の4辺を処理することを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2004−006467号公報
【特許文献2】特開2007−099466号公報
【特許文献3】特開2007−127783号公報
【特許文献4】特開2007−290853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来技術においては以下のような課題がある。
(1)特許文献1および特許文献2に記載されている一般的表示パネルモジュール組立装置の基本的構成では、生産効率を高くするには、各辺およびプロセスごとの処理装置を連結する必要がある。このため、生産する可能性のある最大処理辺数および処理作業数の処理装置を連結した装置としておく必要がある。表示パネルモジュール組立装置の全長が非常に長くなり、装置コストが高くなるとともに、必要な設置面積も大きくなるという課題がある。
(2)表示パネル基板を回転させるなどして、一つの処理ユニットで、複数辺の処理を行うことも可能であるが、この場合、各処理ユニットの処理時間が長くなり、生産効率が低下する。
【0014】
このように現在の表示パネルモジュール組立装置は、装置全長と生産性の関係が、トレードオフの関係にある。
(3)特許文献3は、これを解決する一案として、表示パネル基板の搬送装置の両側に、一対の処理装置を配置した構成を提案している。この構成では、表示パネル基板の両側から同時に処理作業を行うことから、処理装置数を削減が期待でき、装置全長が短くできる。
【0015】
しかし、表示パネル基板は、一般に各画素を駆動する駆動信号を供給するソース辺と駆動する画素ラインを決める走査信号を供給するゲート辺より構成されている。このため、基本的に、表示パネル基板の直交する2辺への駆動IC,TABおよびPCBなどを実装が必要である。
【0016】
表示パネル基板の3辺以上に駆動IC,TABおよびPCBなどの実装が必要な場合としては、以下のようなケースが考えられる。
【0017】
一つ目は、ソース辺に供給する各画素を駆動する駆動信号の数が多く、TABによる取り出し配線の密度が高くなりすぎる場合などに、対向する両側のソース辺から信号を供給する必要が生じる場合である。表示パネルの画素密度などは、ある程度の規格が存在する。このため、一般に表示パネル基板サイズが小さい場合に取り出し配線の密度が高なり、2つのソース辺への実装が必要となる。
【0018】
2つ目は、表示パネル基板サイズが大きい場合に起こりえるケースである。表示パネル基板サイズが大きい場合、表示パネル基板上の電気抵抗などにより、走査信号を供給するゲート辺の信号の伝送遅延が間に合わない可能性がある。この場合、両側のゲート辺から走査信号を送れば、伝送距離を半分にできることから、両側のゲート辺に、駆動ICを実装する。
【0019】
表示パネル基板周辺への回路実装は、コスト面からは少ないことが望ましいことから、基本的には2辺である。ただし、上記したように小型パネルでは、ソース辺2辺実装とともに、大型パネルでは、ゲート辺2辺への実装が必要な場合は生じる。しかし、表示パネル基板の4辺すべてへの実装は、研究開発段階の試作を除いて、量産ではほとんどあり得ない。
【0020】
これらのことを考慮すると、対向する2辺への同時実装は、処理装置数を削減し、装置全長が短くできるが、その効果はかなり限定的と言わざるを得ない。
【0021】
(4)特許文献4は、表示パネル基板の隣接する2辺、つまり、ソース辺とゲート辺を同時圧着処理する方式を開示している。3辺以上については、L型圧着装置を二組配置し、その間で表示パネルを90度ごと回転搬送し、2回の圧着動作での処理を実現している。
【0022】
開示されている方式では、処理装置間の表示パネル搬送手段から、表示パネル基板を90度回転させながらL圧着手段に2辺を位置決めする第1の搬送動作、その後、残り2辺を圧着する圧着手段に、再び表示パネル基板を90度回転させながら位置決めする第2の搬送動作、そして、表示パネル基板を処理装置間の搬送手段に戻す第3の搬送動作と、3つの搬送動作が必要である。一般には、3種の搬送手段と2ケ所の表示パネル基板の置き台が必要となる。また、これらの動作を一つの搬送手段で行わせることも可能であるが、搬送機構が複雑になるとともに、同時に3つの搬送動作ができないことにより、搬送に必要な時間が長くなってしまう。
【0023】
また、本方式では、回転動作での表示パネル基板の移動位置決めが多用されている。表示パネルモジュール処理装置は、表示パネル基板の周辺に、駆動IC,TABおよびPCBなどを実装する装置である。回転動作では、回転中心からの距離が長いほど、回転中心の誤差の影響が、大きな周辺部のX,Y座標誤差として現れる。
【0024】
また、回転動作にはパネル基板の対角長以上のエリアが必要であるので、各処理装置の装置サイズが大きくなってしまう。特に、本公知例の多くの回転動作を必要とする基板のハンドリングは、装置サイズに与える影響が大きい。
【0025】
なお、本発明は、上記の課題に考慮してなされたものであり、それぞれ課題を個別に解決する場合もあれば、複数の課題を同時に達成する場合もある。
【0026】
そして、本発明は以下の目的を達成するものである。なお、以下の目的はそれぞれ独立して達成される場合もあれば、同時に達成される場合もある。
(1)装置サイズが小さい装置を実現すること。
(2)少ない処理ユニットによる短い表示パネルモジュール組立装置構成を実現すること。
(3)高い生産性と高い搭載処理精度を提供する表示パネルモジュール組立装置構成を提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明は搭載装置,加熱圧着装置,表示パネルモジュール組立装置の少なくとも1つにおいて以下の特徴を備える。なお、本発明は以下の特徴をそれぞれ独立して備える場合もあれば、同時に複合して備える場合もある。
【0028】
本発明の第1の特徴は、表示パネル基板の3辺を同時処理することにある。
【0029】
本発明の第2の特徴は、第1の表示パネル基板を固定保持する処理パネル保持部と、前記第1の表示パネル基板の第1の処理辺に対して平行に配置された第1処理部と前記第1処理部に対して直交配置された第2処理部と、前記第2処理部に対向して配置された第3処理部とを有することにある。
【0030】
本発明の第3の特徴は、前記処理パネル保持部は、前記第1の表示パネル基板の処理辺より内側を固定保持することにある。
【0031】
本発明の第4の特徴は、前記処理パネル保持部は、前記第1の表示パネル基板の処理辺より内側を負圧吸引する吸着固定部を有することにある。
【0032】
本発明の第5の特徴は、前記第2処理部と、前記第3処理部との間隔を制御する制御部を有することにある。
【0033】
本発明の第6の特徴は、前記第1処理部,第2処理部,第3処理部の少なくとも1つの、処理幅,処理位置の少なくとも1つを制御する制御部を有することにある。
【0034】
本発明の第7の特徴は、前記第2処理部の端部は、前記第1の処理部の第1の領域に近接、または接触しており、前記第3処理部の端部は、前記第1の処理部の第2の領域に近接、または接触していることにある。
【0035】
本発明の第8の特徴は、前記第2処理部,第3処理部の少なくとも1つは、前記第1処理部に対する相対角度を制御する相対角度調整部を有することにある。
【0036】
本発明の第9の特徴は、前記第1処理部に対向する方向から、処理パネル保持部へ前記第1の表示パネル基板を搬入及び搬出するパネル搬入出部を有することにある。
【0037】
本発明の第10の特徴は、前記第1の領域、及び前記第2の領域とは対向する側に、前記第1の表示パネル基板を前記処理パネル保持部へ搬入出するための開口部を有することにある。
【0038】
本発明の第11の特徴は、前記パネル搬入出部による前記処理パネル保持部への前記第1の表示パネル基板の搬入出動作方向が、表示パネルモジュール組立装置を構成する各処理装置間における表示パネル基板の受渡搬送方向に対して、直交する方向であることにある。
【0039】
本発明の第12の特徴は、前記第1処理部に対向する位置に、第2の表示パネル基板を前記パネル搬入出部により待機させる処理前パネル基板待機位置を有することにある。
【0040】
本発明の第13の特徴は、前記処理前パネル基板待機位置に、前記第2の表示パネル基板の姿勢を検出するパネル基板姿勢検出部を有し、前記パネル基板姿勢検出部の検出結果に基づいて、前記第2の表示パネル基板の姿勢補正動作を行う制御部を有することにある。
【0041】
本発明の第14の特徴は、前記第1処理部,第2処理部,第3処理部の少なくとも1つは、(a)前記表示パネル基板端部の周辺部品の搭載を行う端子部を清掃する端子クリーニング作業、(b)前記表示パネル基板端部に端子接続材料を付ける貼付作業、(c)前記表示パネル基板側の配線と位置決めしてフレキシブル回路基板(TAB),駆動ICの少なくとも1つを搭載する搭載作業、(d)前記搭載したTAB,駆動ICの少なくとも1つを加熱圧着する加熱圧着作業、(e)前記端子クリーニング作業,前記貼付作業,前記搭載作業,前記加熱圧着作業の少なくとも1つにおいて行われる検査作業、(f)前記TABを加熱圧着する側とは反対側に周辺基板(PCB)を圧着するPCB圧着作業のうち、少なくとも一つ以上の処理作業を行うことにある。
【0042】
本発明の第15の特徴は、前記第1処理部は、前記第1の表示パネル基板の第1の処理辺に対して平行に移動し、前記第2処理部は、前記第1処理部の移動方向に対して直交する方向に移動し、前記第3処理部は、前記第2処理部に平行して移動することにある。
【0043】
本発明の第16の特徴は、前記第1処理部,前記第2処理部及び、前記第3処理部を、前記第1の表示パネル基板に対して、時計回り、または反時計回りに、同期して移動させる制御部を有することにある。
【0044】
本発明の第17の特徴は、前記電子部品を供給する供給部を有し、前記供給部は、前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部のうち少なくとも1つを挟んで、処理パネル保持部の反対側から前記電子部品を供給することにある。
【0045】
本発明の第18の特徴は、前記供給部から前記電子部品を搬送するシャトル搬送部を有することにある。
【0046】
本発明の第19の特徴は、前記シャトル搬送部は、少なくとも2つ以上の電子部品を搬送することにある。
【0047】
本発明の第20の特徴は、前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つは、複数の前記シャトル搬送部を有し、前記複数のシャトル搬送部は積層構成を成していることにある。
【0048】
本発明の第21の特徴は、前記供給部は、前記電子部品を待機させる供給バッファを有することにある。
【0049】
本発明の第22の特徴は、前記供給部は、TABテープからCOF,FPCの少なくとも1つを打抜く打抜機構と、打抜き後のCOF,FPCの少なくとも1つを保持するCOF/FPC供給バッファとを有することにある。
【0050】
本発明の第23の特徴は、前記打抜機構と前記COF/FPC供給バッファとの間に、異方性配線接続材料を付与する異方性配線接続材料付与部を有することにある。
【0051】
本発明の第24の特徴は、前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つは、少なくとも2つ以上の電子部品を保持する保持部を有することにある。
【0052】
本発明の第25の特徴は、前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つは、TAB,駆動ICの少なくとも1つを加熱圧着する加熱圧着部と、フレキシブル基板を介して接続する周辺基板(PCB)を供給するPCB供給部と、を有し、前記PCB供給部は、前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つを挟んで、前記処理パネル保持部と反対側の装置面から前記PCBを供給することにある。
【0053】
本発明の第26の特徴は、前記加熱圧着部と前記PCB供給部との間に、前記PCBを前記PCB供給部から前記加熱圧着部へ搬送するシャトル搬送部を有することにある。
【0054】
本発明の第27の特徴は、複数のシャトル搬送部を有し、前記複数のシャトル搬送部は積層構成を成していることにある。
【0055】
本発明の第28の特徴は、前記PCB供給部と前記シャトル搬送部との間に、異方性配線接続材料を付与する異方性配線接続材料付与部を有することにある。
【0056】
本発明の第29の特徴は、前記PCB供給部は、複数の種類のPCBを供給し、前記シャトル搬送部は、前記複数の種類のPCBの中から特定の種類のPCBを選択し、前記加熱圧着部に搬送することにある。
【0057】
本発明の第30の特徴は、前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つは、電子部品を加熱圧着する圧着ヘッドを具備しており、前記圧着ヘッドは、フレキシブル基板とパネル処理辺との加熱圧着と、前記フレキシブル基板と周辺基板(PCB)との加熱圧着と、を同時に行うことにある。
【0058】
本発明の第31の特徴は、前記第1処理部は、前記電子部品を加熱圧着する第1の加熱圧着部であり、前記第2処理部は、前記第1の加熱圧着部の第1の領域に連結された第2の加熱圧着部であり、前記第3処理部は、前記第1の加熱圧着部の第2の領域に連結された第3の加熱圧着部であることにある。
【0059】
本発明の第32の特徴は、前記第2の加熱圧着部、及び前記第3の加熱圧着部は、スライドし、さらに、前記第2の加熱圧着部のフレーム、及び前記第3の加熱圧着部のフレームは、それぞれ前記第1の加熱圧着部のフレームに下から押し上げる方向から固定されていることにある。
【発明の効果】
【0060】
本発明は以下の効果を奏する。なお、以下の効果は、それぞれ独立して奏される場合もあれば、同時に複合して奏される場合もある。
(1)表示パネル基板の複数の処理辺についての同時処理が可能となる。
(2)各種表示パネル基板サイズに合わせて、複数の処理辺を正確に位置調整することが可能となる。
(3)装置の大幅な小型化が可能になる。
(4)回転中心誤差によって生じる処理辺位置の誤差が発生しないために、短時間で高精度な表示パネル基板位置決めを可能とし、高速・高精度な処理作業を実現することが可能となる。
(5)基板姿勢の検出時間を実質的に無くすることが可能となる。
(6)表示パネル基板を処理作業位置に高精度に搬入・固定・保持できる。
(7)(a)端子クリーニング作業、(b)ACF貼付作業、(c)TABやICの搭載作業、(d)加熱圧着作業、(e)検査作業、(f)PCB圧着工程など、表示パネルモジュール組立工程に関するすべての作業について、処理する3辺同時に処理可能な処理装置を提供可能となることから、表示パネル基板を回転させることなく、すべての組立作業が可能な表示パネルモジュール組立装置を提供することができる。
(8)1台の搭載装置に複数の処理装置の機能を持たせることができる。
【0061】
例えば、1台の搭載装置に3台のACF貼付処理装置と2〜3台の搭載処理装置の機能を提供できる。
その他の例では、圧着処理装置において、1台の圧着装置で3台の圧着装置と3台のPCB圧着装置の機能を提供できる。
(9)従来に対して大幅に小型で、高速かつ高精度な表示パネルモジュール組立装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本実施例での表示パネル基板7へのACF貼付処理装置の基本構成の一例を説明するための図である。(最大パネルサイズ処理時の状態)
【図2】本実施例での表示パネル基板7へのACF貼付処理装置の基本構成の一例を説明するための図である。(最小パネルサイズ処理時の状態)
【図3】表示パネル基板に設けられた基準マークの一例を説明するための図である。
【図4】本実施例での処理パネル保持手段におけるパネル吸着保持機構の一実施例を説明するための図である。
【図5】本実施例での処理装置における表示パネル基板の処理位置への搬入および搬出手段の一実施例を説明する図である。(側方断面図)
【図6】本実施例での搭載装置における一実施例を説明するための図である。
【図7】本実施例での搭載装置における搭載ユニットの搭載時位置決め機構の詳細を説明するための図である。
【図8】本実施例での圧着装置(同時PCB搭載圧着処理装置)における一実施例を説明するための図である。
【図9】本実施例での圧着装置における第1〜第3の圧着手段の詳細構成を説明するための図である。
【図10】本実施例での圧着装置における同時PCB搭載圧着処理機構部の構成を説明するための図である。
【図11】現在の一般的な表示パネルモジュール組立装置の構成例を説明するための図である。
【図12】本実施例での表示パネルモジュール組立装置の構成例を説明するための図である。
【図13】表示パネルモジュールの組立工程を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
以下、本発明の一実施形態を図1から図13を用いて説明する。
【0064】
まずはじめに、表示パネルモジュールの組立工程について簡単に説明する。図13は、表示パネルモジュールの組立工程を説明するための図である。表示パネルモジュールの組立は、次の手順で行われる。
【0065】
(a)端子清掃工程:表示パネル基板7の周辺端子領域を清掃する工程。溶剤など浸込ませた清掃テープ44で、端子部の異物などを拭取り除去45する。その他の異物除去方法として、UVやプラズマを用いる方法が用いられる場合もある。
【0066】
(b)ACF貼付工程(パネル側):異方性導電フィルム(ACF)を表示パネル基板7に貼付ける工程。数10℃以下から100℃前後の温度で、ACF46を軟化させて表示パネル基板7の部品搭載位置に仮付け47する。
【0067】
(c)搭載工程:表示パネル基板7周辺にCOF35やIC50などの部品を搭載49する工程。表示パネル基板7に設けられた基準マーク13とCOF35やIC50などに設けられた基準マークを検出し位置決めを行って、既定の位置に搭載48する。
【0068】
(d)圧着工程(COG,COF):搭載工程で、表示パネル基板周辺に搭載する部品を、圧着ヘッド30により、数100℃程度の高温加熱51することで、導通を確保しACFを硬化させる。
【0069】
(e)ACF貼付工程(PCB側):異方性導電フィルム(ACF)46を周辺回路基板(PCB)36に貼付ける工程。パネル側への貼付けと同様に数10℃以下から100℃前後の温度で、ACF46を軟化させて周辺回路基板(PCB)36の接続位置に仮付け52する。
【0070】
(f)PCB搭載・圧着工程(PCB):周辺回路基板36を表示パネル基板7周辺に圧着する工程。表示パネル基板7に取り付けられたCOF35やFPCなどの反対側に、周辺回路基板36を位置決めし、数100℃程度の高温加熱53することで、導通を確保しACFを硬化接合する。
【0071】
その他、各工程での検査などの工程も必要に応じて行われる。
【0072】
表示パネルモジュール組立装置は、これらの各種処理工程を行う処理装置を連結し、搬送手段により、処理装置間での搬送を行うことで、連続的に組み立て処理を実施している。
【0073】
表示パネル基板は、一般に各画素を駆動する駆動信号を供給するソース辺と駆動する画素ラインを決める走査信号を供給するゲート辺より構成されている。このため、基本的に、表示パネル基板の直交する2辺への駆動IC,TABおよびPCBなどを実装が必要である。
【0074】
表示パネル基板の3辺以上に駆動IC,TABおよびPCBなどの実装が必要な場合としては、以下のようなケースが考えられる。
【0075】
一つ目は、ソース辺に供給する各画素を駆動する駆動信号の数が多く、TABによる取り出し配線の密度が高くなりすぎる場合などに、対向する両側のソース辺から信号を供給する必要が生じる場合である。表示パネルの画素密度などは、ある程度の規格が存在する。このため、一般に表示パネル基板サイズが小さい場合に取り出し配線の密度が高なり、2つのソース辺への実装が必要となる。
【0076】
2つ目は、表示パネル基板サイズが大きい場合に起こりえるケースである。表示パネル基板サイズが大きい場合、表示パネル基板上の電気抵抗などにより、走査信号を供給するゲート辺の信号の伝送遅延が間に合わない可能性がある。この場合、両側のゲート辺から走査信号を送れば、伝送距離を半分にできることから、両側のゲート辺に、駆動ICを実装する。
【0077】
表示パネル基板周辺への回路実装は、コスト面からは少ないことが望ましいことから、基本的には2辺である。ただし、上記したように小型パネルでは、ソース辺2辺実装とともに、大型パネルでは、ゲート辺2辺への実装が必要な場合は生じる。しかし、表示パネル基板の4辺すべてへの実装は、研究開発段階の試作を除いて、量産ではほとんどあり得ない。
【0078】
表示パネル基板の3辺に実装処理を行うための現在の一般的な表示パネルモジュール組立装置の構成38の一例を図11に示す。図11では、表示パネル基板7を図中の左から投入し、ソース辺用ACF貼付処理装置38a,ソース辺用搭載処理装置38b,ソース辺用圧着装置38c,ゲート第1辺用ACF貼付処理装置38d,ゲート第2辺用ACF貼付処理装置38e,ゲート第1,2辺用搭載処理装置38f,ゲート第1辺用圧着処理装置38g,ゲート第2辺用圧着処理装置38h,ゲート第2辺用PCB搭載圧着処理装置38i,ソース辺用PCB搭載圧着処理装置38j,ゲート第1辺用PCB搭載・圧着処理装置38kの11個の処理装置で構成されている。実際には、これ以外に端子清掃装置や検査装置なども連結される。端子清掃処理装置は、その処理内容によっては連結される装置の数が少なくて済む場合があるとともに、検査装置は検査頻度などに応じて、接続数が変化するので、図11では割愛している。また、ゲート第1,2辺用搭載処理装置38fが、ゲート両辺の搭載処理を行う処理装置としているのは、一般に、ソース辺に比較してゲート辺の処理数が少ないためである。
【0079】
必要とする生産性(処理タクト)や生産する製品の仕様によって、連結する処理装置構成や数はある程度変わることはあるが、基本的に、現在の一般的な表示パネルモジュール組立装置は、このように非常に多くの処理装置を連結した大型の装置となっている。
【0080】
本実施例は例えば、生産性を確保したうえで、装置を小型化する方法を提案するものである。
【0081】
図1および図2は、本実施例での表示パネル基板7へのACF貼付処理装置の基本構成の一例を説明するための図である。図1は、最大パネルサイズ処理時の状態を示し、図2は、最小パネルサイズ処理時の状態を示している。
【0082】
表示パネル基板7の処理する3辺のうち真ん中の処理辺の部分を処理する第1処理手段1と右側の処理辺を処理する第2処理手段2と左側の処理辺を処理する第3処理手段3の三つの処理手段からなる。各処理手段は、表示パネル基板7処理辺の規定位置にACFの貼付け処理を行う処理ユニット1b,1b′,2b,3bと処理ユニットを処理辺に平行に移動する処理ユニット可動機構1a,2a,3aからなる。
【0083】
第2処理手段2と第3処理手段3は対向して配置されており、第1処理手段1と第2処理手段2と第3処理手段3は直角配置されている。これによって、表示パネル基板7の3つの処理辺を、3つの処理手段で同時に処理することができる。
【0084】
第1処理手段1には処理ユニット1b,1b′が2つ搭載されている。これは、本実施例の装置が想定している表示パネル基板では、第1処理手段が処理する中央の辺の処理想定数が、第2,第3処理手段が処理する左右の辺の処理想定数より多いためである。各処理手段は、想定される処理数や処理タクトによって、複数の処理ユニットを搭載することが可能である。3つの処理手段の処理タクトが概ね同じになるように、各処理手段のこの処理ユニットの数を決定することは、処理ユニットの稼働率の面から重要となる。
【0085】
また、3つの作業処理装置に囲まれた領域の中には、処理装置の無い側にへこみを有する凹型の処理パネル保持手段4を配置している。この処理パネル保持手段4は、処理中の表示パネル基板7を保持固定する機能とともに、表示パネル基板7が持っている反りやうねりなどを補正して、処理辺の平面を保つ機能を有している。
【0086】
図1,図2,図4などに、処理パネル保持手段4としてのパネル吸着保持機構の一実施例を示す。パネル吸着保持機構は、2つのL型の保持部材から構成されており、表示パネル基板7の処理辺の10〜150mm程度内側を吸着保持できるように構成されている。
【0087】
表示パネル基板7の処理端から保持位置までの距離は、処理パネル保持手段4の保持面のZ方向位置と処理手段の処理位置のZ方向位置の誤差を吸収するために設けたものである。勿論、離した方が大きな誤差を吸収できる。しかし、離し過ぎると、処理パネル保持手段4による表示パネル基板7の処理辺の平面を保つ機能を阻害することになる。
【0088】
表示パネル基板7の処理端から保持位置までの距離は、表示パネル基板の反りや剛性とともに、処理パネル保持手段4の保持面のZ方向精度やそれに対する処理手段の処理位置のZ方向精度などから適正値を決める必要がある。
【0089】
図に示されるように、パネル吸着保持機構が、2つのL型の保持部材4aで構成することで、第2第3処理手段2,3で処理する処理辺近傍を吸着保持する保持部材部の距離を変えることができるように、スライドガイド4bなどの機構を設けた。また、図4中のA−A断面で示されるように、保持部材の内部には、吸引チャンバ15と切替えバルブ16が設けられ、外部からの吸引負圧力を切替えバルブで切替えることで、吸引チャンバ内の圧力を大気圧もしくは若干正圧と負圧を切替えることができるように構成されている。また、吸引チャンバ15と切替えバルブ16は、図のように複数設けられ、切替えバルブ16を切替えることで、処理する基板サイズに応じて、吸着固定する領域を変えることができるように構成した。図の下側は、小板の表示パネル基板を吸着した例であるが、下側の3つの吸引チャンバ15b,15c,15dの上には、表示パネル基板がないので、下側の3つの切替えバルブ16b,16c,16dを閉鎖している。
【0090】
処理パネル保持手段4は、第2第3処理手段2,3で処理する処理辺近傍を吸着保持する保持部材部の距離と吸着エリアを変えることで、種々のサイズの表示パネル基板について、処理する3辺すべてについて、同時に近傍の適正位置を吸着保持できるように構成されている。
【0091】
各処理辺の処理パネル保持手段4とともに、各処理辺を処理する処理手段も、既定の最大から最小の各種処理可能パネルにおける各処理辺サイズ間で、その幅や処理位置を可変可能なように構成する必要があることは言うまでもない。
【0092】
第2第3処理手段2,3は、処理パネルサイズつまり表示パネル基板7のサイズに応じて、その間隔を変える必要がある。そこで、第2第3処理手段2,3については、スライドガイド2c,3cなどの機構を設けた。
【0093】
表示パネル基板7の3辺を同時に処理するためには、表示パネル基板の処理3辺に合わせて正確に3つの処理手段を配置する必要がある。このためには、上記、第2第3処理手段2,3の間隔とともに、第1処理手段1との直角度が極めて重要である。例えば、50インチのゲート辺は約622mmであるが、平行度が、0.001deg.のずれで10μm以上、0.01deg.のずれでは100μm以上もの位置誤差が発生してしまう。
【0094】
処理する表示パネル基板7のサイズに合わせて、第2第3処理手段2,3をスライドさせるとともに、第1処理手段との直交度を高精度に合わせる必要がある。そこで、本実施例では、第2第3処理手段2,3にその角度位置を正確に合わせる手段を設けた。処理手段をスライドさせるためのスライドガイドを1対とするとともに、その間隔を広く配置し、それぞれ独立に移動量を最小調整ステップ1μmで微調整できるように構成した。本実施例では第1処理手段側のスライドガイドとその反対側のスライドガイドとの距離を500mmとしたので、スライド量の差1μmによって、約0.0001deg.程度の補正が可能となる。
【0095】
本実施例における角度調整作業では、表示パネル基板7を既定の位置に搬送,吸着固定し、そのパネル端基準マーク12(図3参照)などを基準に、第2第3処理手段2,3の角度を微調整することで行った。
【0096】
表示パネル基板7の処理辺は、その処理形態によっては、処理辺の角部近傍まで処理する必要が生じるために、第1処理手段1と第2第3処理手段2,3を近接もしくは接触して配置する必要がある。図1,図2でも、第1処理手段1の処理ユニット可動機構1aと第2第3処理手段2,3の処理ユニット可動機構2a,3aを近接配置している。
【0097】
しかし、処理辺の近傍まで処理ユニット1b,1b′,2b,3bを移動させて処理する場合、隣接する処理辺の処理ユニットと衝突する可能性も考慮しなければならない。そこで、本実施例のACF貼付処理装置では、第1から第3処理手段の4つの処理ユニットを、処理するパネル基板7からみて時計周りもしくは反時計まわりという同じ方向に、同期して駆動するように制御する制御手段を設けた。これによって、各処理手段は表示パネル基板7の同じ角部付近を同時に処理することが無くなり、処理ユニット間の衝突を容易に防止することができる。
【0098】
次に、処理パネル保持手段4までの処理する表示パネル基板7を搬入する方法と搬出する方法についての一実施例を、図1,図2,図3,図5を用いて説明する。
【0099】
上流の処理装置からの表示パネル基板7の搬入時には、処理パネル搬送手段5が、図1,図2の1点鎖線で示される表示パネル基板受取り位置11で待機している。そこに、上流からの表示パネル基板7が搬入されてくる。上流の処理装置からの搬入ルートは、図1,図2の8aの矢印で示されている。この待機位置までの表示パネル基板7の搬入手段は、本実施例では、処理後のパネル基板の搬出手段と兼ねているので、詳細は後述とする。
【0100】
搬入された表示パネル基板7は、処理パネル搬送手段5の保持部に設けられた吸着固定手段で、固定吸着される。吸着固定方法および表示パネル基板サイズに応じた吸着範囲の変更機構などは、基本的に処理パネル保持手段4と同様であるので詳細は割愛する。
【0101】
吸着固定手段で、固定吸着された表示パネル基板7は、処理パネル姿勢検出手段6によって、吸着固定時の姿勢を検出する。処理パネル姿勢検出手段6は、CCDなどの画像検出素子によって表示パネル基板の端部に設けられたパネル端基準マーク12を検出する処理パネル姿勢検出カメラ6aとそのカメラを処理する表示パネル基板に合わせた適正距離に移動させるための処理パネル姿勢検出カメラ可動機構6bより構成されている。図3は、表示パネル基板7に設けられたパネル端基準マーク12や基準マーク13などの基準マークの一例を示している。
【0102】
処理パネル搬送手段5は、処理パネル姿勢検出手段6によって検出された表示パネル基板の姿勢検出結果に基づいて基板姿勢を補正し、第1処理手段に対向する方向から、Y方向にほぼ直線的に搬送することで、表示パネル基板を処理位置に搬入する(図1,図2の矢印8b)。
【0103】
搬入された表示パネル基板7は、前述の処理パネル保持手段4に規定の姿勢で受け渡されるとともに吸着固定される。受渡し後の処理パネル搬送手段5は、表示パネル基板の吸着固定を解除し、前述の表示パネル基板受取り位置11に戻って、次の表示パネルの搬入動作を待つことになる。
【0104】
この方法では、事前に、次に処理する表示パネル基板7の姿勢を検出して、基板姿勢を補正し、処理位置に搬入することから、表示パネル基板7の姿勢補正時間が必要なくなる。また、姿勢の検出位置から処理位置への移動が、短くかつ直線的であるので、搬入動作による表示パネル基板7の姿勢ずれなどの発生リスクも極めて少ない。さらに、本実施例の様な3辺を同時に処理する3つの処理手段で囲まれた狭い空間に設けられた処理位置においても、表示パネル基板の衝突などをさせることなく安全に搬入させやすいという利点もある。
【0105】
しかし、図1,図2に示した本実施例での処理装置の構成では、表示パネル基板7の搬入と搬出を行うことが可能な開口部が、第1処理手段に対向する側の一か所しか存在しない。そのため、処理パネル搬送手段5のみで、処理の終わった表示パネル基板を搬出と次の新しい表示パネル基板の搬入を行った場合、表示パネル基板の搬入出動作に、多くの時間を有してしまう。そこで、本実施例では、表示パネル基板受取り位置11から処理位置に、表示パネル基板を搬入する処理パネル搬送手段5とは、別体の処理済みパネル基板搬出手段を設けた。
【0106】
図5は、本実施例での処理装置を側面からみた断面図である。図に示すように、本実施例の装置では、処理済みパネル基板搬出手段18を、装置上方からの釣下げ構成で設けた。このような構成にすることで、前記処理パネル搬送手段5と処理済みパネル基板搬出手段18は、干渉することが無い。これによって、処理済みパネル基板搬出動作と次に処理するパネル基板の搬入動作をほぼ同時に実施することが可能となる。
【0107】
処理済表示パネル基板搬出手段18は、吊り下げアーム18bと表示パネル基板の表面を吸引吸着する吸着機構18aからなる。処理済表示パネル基板搬出手段18の吸着機構18aは、前記処理パネル保持手段4や前記処理パネル搬送手段5などの表示パネル基板の下方に設置されるものよりも、表示パネル基板が落下するリスクが大きい。そこで、本実施例では、比較的やわらかいゴムなどを用いた多数の弾性吸着盤で構成した、さらに、一部の吸着盤がうまく吸着できなかった場合も、他の吸着盤が表示パネルを吸着保持できるように、エアー漏れのあった吸着盤の漏れ空気量を絞る部品を搭載するとともに、吸引系統を多重化することで、エアー漏れによる吸引力低下を防いだ。これらの対策を施すことで、上方から安定して表示パネル基板の吸着搬送を可能とした。
【0108】
比較的やわらかいゴムなどを用いた多数の弾性吸着盤による表示パネル基板の吸着方式は、前記処理パネル保持手段4や前記処理パネル搬送手段5に比較して表示パネル基板の固定精度が劣化するとともに、表示パネル基板7の処理辺の平面性補正機能などは期待できない。しかし、処理後の搬出手段においては、これらの機能は、あまり必要でないのでこのような構成を採用しても、処理作業精度に影響を与えることはない。処理済表示パネル基板搬出手段18によって搬出された表示パネル基板は、下流の処理装置の表示パネル基板受取り位置11で、再び姿勢補正がされた後に、処理位置に搬入固定される。
【0109】
次に、本実施例の搬出手段における実際の動作を、簡単に説明する。
【0110】
処理済表示パネル基板搬出手段18は、処理パネル保持手段4に固定されて処理中の表示パネル基板の上面側に降りてきて、吸着機構18aによって表示パネル基板に吸着する。処理済表示パネル基板搬出手段18による吸着が、処理中の表示パネル基板の処理辺に悪影響を与えるのを防止するために、吸着エリアは、処理パネル保持手段4で吸着保持されている領域の内側に制限した。
【0111】
処理済表示パネル基板搬出手段18の吸着部18aが弾性を有していることと、処理パネル保持手段4が処理辺の若干内側全域を吸着保持していることによって、処理中に、表示パネル基板搬出手段による吸着動作を行っても、処理作業への影響はほとんど認められない。
【0112】
処理作業終了後、処理パネル保持手段4の吸着保持を解除し、処理済表示パネル基板搬出手段18によって、表示パネル基板を上方に数cm程度引上げる。そして、表示パネル待機位置に向かって処理済みの表示パネル基板を搬出すると同時に、前記処理パネル搬送手段5によって、表示パネル基板受取位置11から処理作業位置に次の処理パネルの搬入を行う。
【0113】
処理済みの表示パネル基板を待機位置まで搬出した後、表示パネル基板搬出手段は、そのまま下流の処理装置に基板を搬送し、表示パネル基板受取り位置11で待機している処理パネル搬送手段5に表示パネル基板を受け渡す。その後、再び処理作業位置に戻って、次の搬出のために、処理作業中の表示パネル基板を吸着保持する。
【0114】
以上のように、表示パネル基板の搬入出動作を実施すれば、本実施例のように、一方向からしか基板の搬入・搬出が行えない装置構成においても、比較的短い時間で表示パネル基板の入れ替えを実現することができる。
【0115】
本実施例での装置構成では、表示パネル基板を処理するための待機エリア20の手前に、上流の処理装置からの表示パネル基板の搬入と下流の処理装置への搬出および、次の表示パネルを待機させるエリア19を設けている。しかし、本実施例での装置構成では、装置の奥行きについても、従来の表示パネル装置とほぼ同程度のサイズで実現することが可能である。次にその理由について簡単に説明する。
【0116】
従来の方式では、処理する辺を切替えるために、処理装置間や処理装置内で表示パネルを複数回回転させる必要があった。これに対して、本実施例での装置は、最大3辺の処理作業を同時に実施する処理装置である。このため、各処理装置内および処理装置間で、表示パネル基板を回転させる必要がなくなる。
【0117】
一般的ハイビジョンテレビなどの規格では、長辺長と短辺長の比率が16:9である。
長辺長=16,短辺長=9とすると、対角長は18.4[=√(162×92)]となる。
つまり、従来方式における表示パネル搬送領域の必要幅は、18.4+αということになる。
【0118】
これに対して、本実施例での装置において長辺側を第1処理手段で処理する場合は、処理位置幅および待機位置に必要な幅は、それぞれ短辺長+αであるので、表示パネル搬送領域の必要幅は、18+α[=2×(9+α)]となる。
【0119】
このように、本実施例の処理装置の奥行き方向の幅は、従来装置とほぼ同等の幅で実現可能となる。もちろん長さについては、従来の3台分の装置を1台で実現していることから、従来の半分以下の長さには短縮可能であるので、設置面積も半分以下とすることができる。
【0120】
上記では、本実施例の表示パネルモジュール組立装置のACF貼付処理装置を例に挙げて実施例を説明したが、上記した本実施例の基本方式はクリーニング処理,搭載処理,圧着処理,PCB接続処理,検査などのその他の処理装置にも応用できるものである。
【0121】
搭載処理装置やPCB接続処理装置などのように、組み立てのための部品供給が必要な処理装置では、上記した本実施例の基本的装置構成において、各処理手段に部品などを供給する機構も必要である。
【0122】
次に、本実施例の搭載装置,圧着装置やPCB接続装置を例に挙げて、それらについて説明する。
【0123】
図6と図7は、本実施例の搭載装置の一実施例を説明するための図である。前記したACF貼付処理装置と同様に、処理ユニットと処理ユニット可動機構からなる3つの処理手段1,2,3を、処理する表示パネル基板を囲むように配置した。第1から第3の処理手段1,2,3は、処理ユニット1b,2b,3b、処理ユニット1b′と処理ユニットを処理辺に平行に移動する処理ユニット可動機構1a,2a,3aから構成されている。図6と図7の装置は、搭載装置であるので各処理ユニットは、ACFの貼付け処理ではなく、駆動ICやCOFやFPCなどのTAB部品を位置決め搭載処理するユニットとなっている。個々の搭載処理ユニットの機構などの詳細については、従来の装置に適用されている構成などを利用できることから、詳細は割愛する。
【0124】
搭載装置においては、駆動ICやTABテープから打ち抜いたCOFやFPCなどの部品を搭載処理ユニットに供給する必要がある。これら供給部品を供給する部品供給手段21は、装置の背面側、つまり表示パネル基板の搬送側とは、逆側に配置構成した。これは、部品供給と表示パネル基板の搬送が交錯しないように配慮したためで、装置の背面側に部品供給手段21を設けることで、表示パネル処理動作に影響を与えることなく、部品供給が可能となる。
【0125】
本実施例の装置では、処理する表示パネル基板を囲むように、複数の処理ユニット1b,2b,3b、処理ユニット1b′が配置されている。本装置では、駆動ICやCOFやFPCなどの供給部品を、装置背面の部品供給手段21から、各処理ユニット1b,1b′,2b,3bに効率よく配送する必要がある。次に、本実施例の装置における部品供給手段21から処理ユニット1b,2b,3b、処理ユニット1b′への部品配送方式を説明する。
【0126】
表示パネルのソース辺とゲート辺には、種類の異なる部品が実装される。このため、第1処理手段1に部品を供給するための第1処理手段向部品供給手段21aと第2,第3処理手段2,3への部品を供給するための第2第3処理手段向部品供給手段21bの2種類の部品供給手段を設けた。
【0127】
ソース1辺とゲート2辺を処理する場合は、第1処理手段向部品供給手段21aがソース用部品、第2第3処理手段向部品供給手段21bがゲート用部品の供給手段となる。ゲート1辺とソース2辺を処理する場合は、第1処理手段向部品供給手段21aがゲート用部品、第2第3処理手段向部品供給手段21bがソース用部品の供給手段となる。
【0128】
第1処理手段向部品供給手段21aから、第1処理手段の処理ユニット1bへの部品供給のために、第1シャトル搬送手段23を設けた。第1シャトル搬送手段は、第1処理手段1に平行に可動する部品搬送手段で、第1処理手段向部品供給手段21aと第1処理手段の2つの処理ユニット1b,1b′間でシャトル運動することで、部品供給を行う。
図中の実線の矢印25aは、第1シャトル搬送手段23による部品の供給ルートを示している。
【0129】
また、第2第3処理手段向部品供給手段21bから、第2処理手段2および第3処理手段3の各処理ユニット2b,3bへの部品供給のために、第2シャトル搬送手段24を設けた。第2シャトル搬送手段24は、第1処理手段1に平行に可動する第2シャトル搬送手段(a)24aとその両側に配置され、第2処理手段2および第3処理手段3に平行に可動する第2シャトル搬送手段(c)24b,第2シャトル搬送手段(b)24cの3つの部品搬送手段で構成される。さらに、第2第3処理手段2,3の設置位置に合わせて部品供給を行うために、第2シャトル搬送手段(c)24b,第2シャトル搬送手段(b)24cは、X方向に部品を搬送するアーム部材24d,24eを有している。また、第2処理手段および第3処理手段に部品を供給するためには、部品を±90度回転させる必要があることから、前記X方向に部品を搬送するアーム部材24d,24eのY方向可動軸との接合部に回転機構55を設けている。さらに、本実施例では、アーム部材24d,24eの先端部にも部品角度調整機構56を設けた。いずれか一方の回転手段があれば、部品の±90度回転動作は可能であるが、本実施例では、処理ユニットへの部品受渡し回転角度をより高精度にするために、回転機構55と部品角度調整機構56を設けているが、第2シャトル搬送手段24から処理ユニット2b,3bへの部品の受渡要求精度などによっては、いずれか一方の回転手段のみでもよい。図中の破線の矢印25bは、第2シャトル搬送手段24による部品の供給ルートを示している。
【0130】
装置背面側に、第1処理手段向部品供給手段21aと第2第3処理手段向部品供給手段21bを並置する本装置構成では、第1シャトル搬送手段23のシャトル可動範囲と第2シャトル搬送手段(a)24aのシャトル可動範囲が交錯する。そこで、本実施例の装置では、第1シャトル搬送手段23と第2シャトル搬送手段(a)24aを上下方向に積み重ねた2重構造として構成した。図6では、表記の関係上、第1シャトル搬送手段23と第2シャトル搬送手段(a)24aを若干ずらして記載している。このような2段構造とすることで、第1シャトル搬送手段23と第2シャトル搬送手段24は、干渉することなく、各処理ユニットに、部品供給を行うことが可能となる。
【0131】
供給部品が駆動ICの場合は、トレイなどで部品供給が行われるが、供給部品がCOFやFPCなどの場合、部品はTABテープとして供給されるために、部品供給手段21は、TABテープの打抜きユニットとなる。
【0132】
部品供給側であるTABテープの打抜きユニットは、COFやFPCをほぼ一定の周期で打抜き供給する。これに対して部品消費側である、処理ユニットは、各表示パネル基板への実装動作と表示パネル基板入替えや処理ユニットの起点復帰動作を繰り返す。この部品供給周期と部品消費周期の差を補完するために、本実施例ではシャトル搬送手段に供給する前に、部品を一時的にストックする供給バッファを設けた。供給バッファの必要量は、搭載する最大部品数や処理ユニットの搭載処理時間と表示パネル基板入替え時間の比率などで適正値を決めることができる。供給部品が駆動ICの場合は、トレイによる部品供給であるため、上記供給バッファについて考慮する必要はない。
【0133】
また、本実施例の装置は、第1シャトル搬送手段23で、第1処理手段の2つの処理ユニットへの部品供給を行うとともに、第2シャトル搬送手段24で、第2第3処理手段2,3の2つの処理ユニットに部品供給を行う。さらに、前記したように、各処理ユニットは隣接する処理辺の処理ユニットとの衝突を防止するために、同期して駆動するように制御する必要がある。1つのシャトル搬送手段で、複数の処理ユニットへの同時部品供給は原理的に無理である。そこで、本実施例の処理ユニットでは、シャトル搬送手段で供給された部品を一時的に保持する部品バッファを設けた。処理ユニット内の部品バッファにシャトル搬送された部品を保持することで、処理ユニットの連続的搭載処理を実現した。この時、各処理ユニットに必要な部品バッファの最低数は、1つのシャトル搬送手段が受け持つ処理ユニットとなる。本実施例では、第1シャトル搬送手段23および第2シャトル搬送手段24ともに、2つの処理ユニットに部品供給することから、各処理ユニットには、部品2個分の部品バッファを設けた。
【0134】
さらに、部品2個分の部品バッファを有する処理ユニットに部品を効率よく搬送するためには、シャトル搬送手段自身も2個ずつ部品をシャトル搬送する方が、動作効率が良い。そこで、本実施例の装置では、シャトル搬送手段も2つの部品を保持し、各処理ユニットに交互搬送するように構成した。
【0135】
図6に示した実施例の装置では、部品供給手段21と第2,第3シャトル搬送手段23,24の間にACF貼付手段を配置した構成を示した。部品供給手段21から供給されるCOFやFPCやICなどの部品に、予めACFを貼りつけるユニットを設けることによって、ACF貼付装置と搭載装置を1台の装置で実現することも可能となる。さらに、部品供給手段21と第2,第3シャトル搬送手段23,24の間に設けることで、ACF貼付手段も2セットで3辺の搭載処理に対応可能となる。
【0136】
駆動ICやCOF,FPCなどの搭載処理は、部品の微細配線の位置合わせが必要なことから、高い位置合わせ精度が要求される。図3に示すように、表示パネル基板7にはパネル端基準マーク12と基準マーク13a,13bの基準マークが形成されている。より高精度に部品の微細配線への位置合わせを実現するためには、基準マーク13a,13bを基準に搭載位置補正を行う方が有利である。
【0137】
図7は、基準マーク13a,13bを基準に位置補正を行う搭載処理ユニットの構成の一実施例を説明する図である。処理ユニット1bは、表示パネル上の基準マークを検出する光源やCCDカメラなどからなる基準マーク検出手段1cとXYZおよびθ方向へ処理ユニット全体を移動させるXYZθ可動手段1eを備えている。処理ユニットは、CCDカメラから検出された基準マーク位置情報から、処理位置補正手段1dによって、処理ユニットの補正量を算出し、XYZθ可動手段1eによって、処理位置を補正することで、表示パネル処理辺上の規定の位置に、搭載処理作業を行う。
【0138】
本実施例の処理装置では、表示パネル基板受取り位置11で表示パネル基板姿勢を検出して、処理パネル搬送手段5による処理位置への搬入時に、パネル基板姿勢を補正される。これにより、処理パネル保持手段4に固定される表示パネル基板7は100μm前後〜数10μm程度の精度で位置決め固定される。このため、処理ユニット機構に搭載される基準マーク検出手段1cの画像検出範囲は、それほど大きくする必要がなくなり、高解像度で表示パネルの基準マークを検出する場合においても、必要画素数を極端に多くする必要がなくなる。このことは、検出手段のコスト面で有利になるとともに、画像処理の演算時間を短くする効果もあり、高速処理の点でも有利となる。
【0139】
図7に示した基準マーク検出手段1cと処理位置補正手段1dおよびXYZθ可動手段1eを具備してなる処理ユニット1bを有する処理手段1においては、基本的には、処理ユニットのみで、表示パネル基板7の基準マーク13を検出し、位置補正して処理できる。このため、前記した表示パネル基板受取り位置11での表示パネル基板のパネル端基準マーク12によるパネル基板姿勢補正を省くことも可能である。しかし、この場合、処理パネル保持手段4に固定される表示パネル基板姿勢は、ばらつきが大きくなる。これにより、処理ユニット側に搭載される搭載マーク検出用の基準マーク検出手段1cに要求される画像検出範囲は広くなる。表示パネル基板7のパネル端基準マーク12に比べて、小さい基準マーク13を検出する処理ユニットの基準マーク検出手段1cでは、必要となる画素数が極端に多くなる可能性もある。このことは、処理ユニット側に搭載される基準マーク検出手段1cのコストや画像処理の演算時間などに悪影響を与える。表示パネル基板受取り位置11での表示パネル基板のパネル端基準マーク12によるパネル基板姿勢補正を省くか否かは、コスト面や処理速度などを総合的に評価判断する必要がある。
【0140】
最後に、図8から図10を用いて本実施例の圧着装置の一実施例を説明する。
以降では、第1〜第3処理手段1,2,3が圧着処理手段となる。
【0141】
図8から図10は、3辺同時かつパネル側とPCB側を同時圧着可能な圧着装置の一実施例を説明するための図である。図6を用いて説明した搭載装置と同様に、供給部品であるPCBは、装置背面にPCB供給手段26を配置した。PCB供給手段26は、第1処理手段用のPCBを供給する第1PCB供給手段26aと第2第3処理手段用のPCBを供給する第2PCB供給手段26bの2種類からなる。これは、搭載装置の部品と同様に、PCBにおいてもソース用とゲート用で異なるのが一般的な為である。
【0142】
また、PCBはトレイで供給されることから、第1PCB供給手段26aと第2PCB供給手段26b手段には、第1,第2PCB供給手段用空トレイ回収手段27a,27bと空トレイを回収手段まで搬送する第1,第2PCB供給手段用空トレイ排出手段29a,29bが設けられている。
【0143】
第1PCB供給手段26aから、第1処理手段1へのPCB供給のために、第1シャトル搬送手段23を設けた。第1シャトル搬送手段は、第1処理手段1に平行に可動するPCB搬送手段で、第1PCB供給手段26aと第1処理手段1間でのシャトル動作により部品供給を行う。図中の実線の矢印28aは、第1シャトル搬送手段23による部品の供給ルートを示している。
【0144】
また、第2PCB供給手段26bから、第2処理手段2および第3処理手段3へのPCB供給のために、第2シャトル搬送手段24を設けた。第2シャトル搬送手段24は、第1処理手段1に平行に可動する第2シャトル搬送手段(a)24aとその両側に配置され、第2処理手段2および第3処理手段3に平行に可動する第2シャトル搬送手段(b)24b,第2シャトル搬送手段(c)24cの3つの部品搬送手段で構成される。さらに、第2第3処理手段2,3の設置位置に合わせて部品供給を行うために、第2シャトル搬送手段(b)24b,第2シャトル搬送手段(c)24cは、X方向に部品を搬送するアーム部材24d,24eを有している。また、第2処理手段および第3処理手段に部品を供給するためには、部品を±90度回転させる必要があることから、前記X方向に部品を搬送するアーム部材24d,24eのY方向可動軸との接合部に回転機構55を設けている。さらに、本実施例では、アーム部材24d,24eの先端部にも部品角度調整機構56を設けた。いずれか一方の回転手段があれば、部品の±90度回転動作は可能であるが、本実施例では、処理ユニットへの部品受渡し回転角度をより高精度にするために、回転機構55と部品角度調整機構56を設けているが、第2シャトル搬送手段24から第2,第3処理手段2,3への部品の受渡要求精度などによっては、いずれか一方の回転手段のみでもよい。図中の破線の矢印28bは、第2シャトル搬送手段24による部品の供給ルートを示している。
【0145】
装置背面側に、第1PCB供給手段26aと第2PCB供給手段26bを並置する本装置構成では、第1シャトル搬送手段23のシャトル可動範囲と第2シャトル搬送手段(a)24aのシャトル可動範囲が交錯する。そこで、本実施例の装置では、第1シャトル搬送手段23と第2シャトル搬送手段(a)24aを上下方向に積み重ねた2重構造として構成した。図8では、表記の関係上、第1シャトル搬送手段23と第2シャトル搬送手段(a)24aを若干ずらして記載している。このような2段構造とすることで、第1シャトル搬送手段23と第2シャトル搬送手段24は、干渉することなく、各処理手段に、部品供給を行うことが可能となる。
【0146】
図9は、本実施例の処理手段の構成を示す斜視図である。
【0147】
第1処理手段のフレームは、背面にPCB部品を供給するための開口部54を有する。
また、第2第3処理手段のフレームには、PCB部品を供給するための開口部54とともに、表示パネル基板の搬入搬出のための切欠き部32を配した。
【0148】
圧着処理では、高い圧力と温度で、部品を圧着する必要から、フレーム強度が必要である。そこで、第2第3処理手段2,3の第1処理手段側のフレームを第1処理手段のフレームに結合することで、第2第3処理手段2,3のフレーム強度を確保した。さらに、第2第3処理手段2,3のフレームの一部を、第1処理手段のフレームの下側にもぐりこませる形とすることで、圧着時に上側フレームに発生する上向きの力を第1処理手段のフレームが確実に受けられるように構成した。第2第3処理装置は、圧着する表示パネル基板に合わせて、幅を可変する必要から第1処理装置との間にスライドガイド57を設けている。表示パネル基板に合わせて、第2第3処理手段2,3の位置決め後に、第1処理手段1のフレームに第2第3処理手段2,3のフレームを下から押し上げる方向で、圧接固定することで、第2第3処理手段2,3のフレームが受ける圧着時の上向きの力を確実に第1処理手段のフレームで保持することを可能としている。
【0149】
図10は、第1圧着処理手段の側面断面を示す図である。図に示すように、圧着ヘッドの形状を凹型形状34とすることで、表示パネル基板7に搭載されたTAB部品35の一辺と圧着処理フレームの開口部54側から供給された周辺回路基板36とTAB部品35の反対側の辺を同時に圧着する。搭載するTAB部品35やパネル条件などに応じてヘッドを交換する必要はあるが、本実施例の様な圧着装置と圧着ヘッドを用いることで、TABの圧着とPCBの圧着という従来2種類の装置で行っていた処理作業を1台の装置で代用することも可能となる。
【0150】
図12に、本実施例の処理装置を適用した表示パネルモジュール組立装置の一実施例を示す。図11は、表示パネル基板の3辺に実装処理を行うための一般的な従来構成の表示パネルモジュール組立装置の構成38の一例である。図12は、同様の機能を想定した場合の表示パネルモジュール組立装置構成を示している。左側の表示パネルモジュール組立装置構成例42は、ACF貼付処理,搭載処理,圧着処理,PCB接続処理を3辺同時処理装置で構成した場合を示す。右側の本実施例の表示パネルモジュール組立装置構成例43は、図6で示したACF貼付処理と搭載処理の同時処理装置と図8で示したTABとPCBの圧着を同時に行う圧着処理装置で構成した場合を示す。
【0151】
本実施例の表示パネルモジュール組立装置は、いずれの構成においても、従来の処理装置と同等の機能を半分以下の設置面積で実現可能である。
【0152】
以上、本実施例の各種表示パネル基板サイズにおいても、表示パネル基板の3つの処理辺の同時処理が可能となる。さらに、本実施例では表示パネル基板の回転させる処理作業を行うことで、高速・高精度な処理作業を実現した。また、表示パネル基板の処理作業中に、次に作業を行う表示パネル基板の姿勢を検出することで、実質的に基板姿勢の検出時間が無くなる。加えて、上記本実施例の構成では、ACF貼付装置/搭載装置およびパネル−TAB間/TAB−PCB側の圧着装置を一体化することで、大幅な装置構成の簡略小型化を実現できる。
【0153】
本実施例は、従来に比較して大幅な小型化とともに、高速・高精度な処理作業を実現する表示パネルモジュール組立装置を提供するものである。
【符号の説明】
【0154】
1 第1処理手段
1a 処理ユニット可動機構(第1処理手段)
1b,1b′ 処理ユニット(第1処理手段)
1c 基準マーク検出手段
1d 処理位置補正手段
1e XYZθ可動手段
2 第2処理手段
2a 処理ユニット可動機構(第2処理手段)
2b 処理ユニット(第2処理手段)
2c 処理手段スライド機構(第2処理手段)
3 第3処理手段
3a 処理ユニット可動機構(第3処理手段)
3b 処理ユニット(第3処理手段)
3c 処理手段スライド機構(第3処理手段)
4 処理パネル保持手段
4a 保持部材
4b,57 スライドガイド
5 処理パネル搬送手段
5a 処理パネル搬送保持部
5b 処理パネル搬送保持部ベース
5c 処理パネル搬送保持部開閉アーム
5d 処理パネル搬送可動機構(Y軸)
5e 処理パネル搬送保持部角度補正手段
5f 処理パネル搬送保持部X軸補正手段
5g 処理パネル搬送保持部Z軸補正手段
6 処理パネル姿勢検出手段
6a 処理パネル姿勢検出カメラ
6b 処理パネル姿勢検出カメラ可動機構
7 表示パネル基板(処理パネル)
8 処理パネル搬入出経路
8a 処理前のパネル待機位置への処理パネル搬入経路
8b 待機位置から処理位置への処理パネル搬入経路
8b 処理後のパネル搬出経路
9 処理ユニットのスライド方向
10 第2第3処理手段の角度位置補正方向
11 表示パネル基板受取り位置
12 パネル端基準マーク
13 基準マーク
14 処理パネル保持手段の吸引孔
15 処理パネル保持手段の吸引チャンバ
16 処理パネル保持手段の切替えバルブ
17 負圧吸引
18 処理済みパネル基板搬出手段
18a 処理済みパネル基板搬出手段の吸着機構
18b 処理済みパネル基板搬出手段の吊り下げアーム
19 表示パネル基板を処理するためのエリア
20 待機エリア
21 部品供給手段
21a 第1処理手段向部品供給手段
21b 第2第3処理手段向部品供給手段
22 ACF貼付けユニット
23 第1シャトル搬送手段
24 第2シャトル搬送手段
24a 第2シャトル搬送手段(a)
24b 第2シャトル搬送手段(c)
24c 第2シャトル搬送手段(b)
24d,24e アーム部材
25a 第1シャトル搬送手段による部品の供給ルート
25b 第2シャトル搬送手段による部品の供給ルート
26a 第1PCB供給手段
26b 第2PCB供給手段
27a 第1PCB供給手段用空トレイ回収手段
27b 第2PCB供給手段用空トレイ回収手段
28a 第1シャトル搬送手段によるPCBの供給ルート
28b 第2シャトル搬送手段によるPCBの供給ルート
29a 第1PCB供給手段用空トレイ排出手段
29b 第2PCB供給手段用空トレイ排出手段
30 圧着ヘッド
31 圧着処理手段の下刃
32 表示パネル基板の搬入搬出のための切欠き部
33 圧着処理手段の加圧機構部
34 凹型形状
35 TAB部品(COF or FPC)
36 周辺回路基板
37 圧着処理手段の凹型下刃
38 従来構成の表示パネルモジュール組立装置
38a ソース辺用ACF貼付処理装置
38b ソース辺用搭載装置
38c ソース辺用圧着処理装置
38d ゲート第1辺用ACF貼付処理装置
38e ゲート第2辺用ACF貼付処理装置
38f ゲート第1,2辺用搭載処理装置
38g ゲート第1辺用圧着処理装置
38h ゲート第2辺用圧着処理装置
38i ゲート第2辺用PCB搭載圧着処理装置
38j ソース辺用PCB搭載圧着処理装置
38k ゲート第1辺PCB搭載・圧着処理装置
39 部品供給動作
40 表示パネル基板の直線搬送動作
41 表示パネル基板の回転動作(90度 or 180度)
42 本実施例の表示パネルモジュール組立装置構成(例1)
42a 本実施例のACF貼付処理装置
42b 本実施例の搭載処理装置
42c 本実施例の圧着処理装置
42d 本実施例のPCB搭載・圧着処理装置
43 本実施例の表示パネルモジュール組立装置構成(例2)
43a 本実施例のACF貼付/搭載複合処理装置
43b 本実施例のパネル−TAB間/TAB−PCB同時圧着処理装置
44 清掃テープ
45 端子部の異物などを拭取り除去動作
46 ACF
47,52 仮付け
48 搭載
49 部品を搭載する工程
50 IC
51,53 高温加熱
54 PCB部品を供給するための開口部
55 回転機構
56 部品角度調整機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネル基板の処理辺に各種処理作業を行うことで電子部品を実装する表示パネルモジュール組立装置において、
処理作業を行う処理部を有し、
第1の表示パネル基板を固定保持する処理パネル保持部と、
前記第1の表示パネル基板の第1の処理辺に対して平行に配置された第1処理部と、
前記第1処理部に対して直交配置された第2処理部と、
前記第2処理部に対向して配置された第3処理部とを有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記処理パネル保持部は、前記第1の表示パネル基板の処理辺より内側を固定保持することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記処理パネル保持部は、前記第1の表示パネル基板の処理辺より内側を負圧吸引する吸着固定部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第2処理部と、前記第3処理部との間隔を制御する制御部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項5】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部,第2処理部,第3処理部の少なくとも1つの、処理幅,処理位置の少なくとも1つを制御する制御部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項6】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第2処理部の端部は、前記第1処理部の第1の領域に近接、または接触しており、
前記第3処理部の端部は、前記第1処理部の第2の領域に近接、または接触していることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項7】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第2処理部,第3処理部の少なくとも1つは、
前記第1処理部に対する相対角度を制御する相対角度調整部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項8】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部に対向する方向から、処理パネル保持部へ前記第1の表示パネル基板を搬入及び搬出するパネル搬入出部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項9】
請求項8に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1の領域、及び前記第2の領域とは対向する側に、
前記第1の表示パネル基板を前記処理パネル保持部へ搬入出するための開口部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項10】
請求項8に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記パネル搬入出部による前記処理パネル保持部への前記第1の表示パネル基板の搬入出動作方向が、
表示パネルモジュール組立装置を構成する各処理装置間における表示パネル基板の受渡搬送方向に対して、直交する方向であることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項11】
請求項8に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部に対向する位置に、第2の表示パネル基板を前記パネル搬入出部により待機させる処理前パネル基板待機位置を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項12】
請求項11に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記処理前パネル基板待機位置に、
前記第2の表示パネル基板の姿勢を検出するパネル基板姿勢検出部を有し、
前記パネル基板姿勢検出部の検出結果に基づいて、前記第2の表示パネル基板の姿勢補正動作を行う制御部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項13】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部,第2処理部,第3処理部の少なくとも1つは、
(a)前記表示パネル基板端部の周辺部品の搭載を行う端子部を清掃する端子クリーニング作業、
(b)前記表示パネル基板端部に端子接続材料を付ける貼付作業、
(c)前記表示パネル基板側の配線と位置決めしてフレキシブル回路基板(TAB),駆動ICの少なくとも1つを搭載する搭載作業、
(d)前記搭載したTAB,駆動ICの少なくとも1つを加熱圧着する加熱圧着作業、 (e)前記端子クリーニング作業、前記貼付作業,前記搭載作業,前記加熱圧着作業の少なくとも1つにおいて行われる検査作業、
(f)前記TABを加熱圧着する側とは反対側に周辺基板(PCB)を圧着するPCB圧着作業のうち、少なくとも一つ以上の処理作業を行うことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項14】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部は、前記第1の表示パネル基板の第1の処理辺に対して平行に移動し、 前記第2処理部は、前記第1処理部の移動方向に対して直交する方向に移動し、
前記第3処理部は、前記第2処理部に平行して移動することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項15】
請求項14に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部,前記第2処理部及び、前記第3処理部を、前記第1の表示パネル基板に対して、時計回り、または反時計回りに、同期して移動させる制御部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項16】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記電子部品を供給する供給部を有し、
前記供給部は、
前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部のうち少なくとも1つを挟んで、処理パネル保持部の反対側から前記電子部品を供給することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項17】
請求項16に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記供給部から前記電子部品を搬送するシャトル搬送部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項18】
請求項17に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記シャトル搬送部は、
少なくとも2つ以上の電子部品を搬送することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項19】
請求項17に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つは、
複数の前記シャトル搬送部を有し、
前記複数のシャトル搬送部は積層構成を成していることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項20】
請求項16に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記供給部は、
前記電子部品を待機させる供給バッファを有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項21】
請求項16に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記供給部は、
TABテープからCOF,FPCの少なくとも1つを打抜く打抜機構と、
打抜き後のCOF,FPCの少なくとも1つを保持するCOF/FPC供給バッファとを有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項22】
請求項21に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記打抜機構と前記COF/FPC供給バッファとの間に、異方性配線接続材料を付与する異方性配線接続材料付与部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項23】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つは、
少なくとも2つ以上の電子部品を保持する保持部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項24】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つは、
TAB,駆動ICの少なくとも1つを加熱圧着する加熱圧着部と、
フレキシブル基板を介して接続する周辺基板(PCB)を供給するPCB供給部と、を有し、
前記PCB供給部は、前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つを挟んで、前記処理パネル保持部と反対側の装置面から前記PCBを供給することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項25】
請求項24に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記加熱圧着部と前記PCB供給部との間に、前記PCBを前記PCB供給部から前記加熱圧着部へ搬送するシャトル搬送部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項26】
請求項25に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
複数のシャトル搬送部を有し、
前記複数のシャトル搬送部は積層構成を成していることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項27】
請求項25に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記PCB供給部と前記シャトル搬送部との間に、異方性配線接続材料を付与する異方性配線接続材料付与部を有することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項28】
請求項25に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記PCB供給部は、
複数の種類のPCBを供給し、
前記シャトル搬送部は、
前記複数の種類のPCBの中から特定の種類のPCBを選択し、
前記加熱圧着部に搬送することを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項29】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部,前記第2処理部,前記第3処理部の少なくとも1つは、
電子部品を加熱圧着する圧着ヘッドを具備しており、
前記圧着ヘッドは、
フレキシブル基板とパネル処理辺との加熱圧着と、
前記フレキシブル基板と周辺基板(PCB)との加熱圧着と、を同時に行うことを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項30】
請求項1に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第1処理部は、前記電子部品を加熱圧着する第1の加熱圧着部であり、
前記第2処理部は、前記第1の加熱圧着部の第1の領域に連結された第2の加熱圧着部であり、
前記第3処理部は、前記第1の加熱圧着部の第2の領域に連結された第3の加熱圧着部であることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。
【請求項31】
請求項30に記載の表示パネルモジュール組立装置において、
前記第2の加熱圧着部、及び前記第3の加熱圧着部は、スライドし、
さらに、前記第2の加熱圧着部のフレーム、及び前記第3の加熱圧着部のフレームは、それぞれ前記第1の加熱圧着部のフレームに下から押し上げる方向から固定されていることを特徴とする表示パネルモジュール組立装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−232473(P2011−232473A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−101598(P2010−101598)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】