携帯型電子装置、携帯型電子装置を動作させるための方法、及び記録媒体
【解決手段】携帯型電子装置、操作方法、及びコンピュータ読み取り可能な媒体が開示される。装置は、1以上の主要な表面を有するケースを含んでもよい。表示装置及びタッチインタフェースは、主要な表面の少なくとも一つに配置される。プロセッサは、表示装置及びタッチインタフェースを制御可能に結合される。プロセッサにより実行可能な命令は、a)1以上のアクティブな要素を含む画像を表示装置に表示し、b)タッチインタフェースの1以上のアクティブな部分を、表示装置上の画像において対応する1以上のアクティブな要素に関連付け、c)タッチインタフェースの1以上のアクティブな部分の外側の1以上の部分を、1以上のアクティブな要素に関連付けられたコマンドのための入力として機能するように再配分させるように構成されてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、携帯型装置に関し、とくに、表示装置及びタッチインタフェースを利用した携帯型装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、携帯型インターネット装置、携帯型音楽プレイヤー、及び携帯型ゲーム装置などの家庭用携帯型電子装置は、一般に、平面画面映像表示装置又はタッチスクリーンディスプレーなどの形式の表示装置を含む。タッチスクリーンは、表示領域内における接触の位置を検出することも可能な表示装置である。これにより、表示装置を入力装置として用いることができ、表示の内容との相互作用のための主たる入力装置としてのキーボード及び/又はマウスを除去することができる。このような表示装置は、コンピュータに、又は、端末としてネットワークに、接続されることができる。タッチスクリーンは、近年の携帯情報端末(Personal Digital Assistant :PDA)、衛星ナビゲーション、及び携帯電話装置のデザインの変化を促進し、これらの装置をより有用にした。
【0003】
タッチスクリーンは、1971年のサミュエル・C・ハースト博士による電気的タッチインタフェースの発明から一般的になった。これらは、リテールセッティング、販売システムのポイント、現金自動預け払い機(Automatic Teller Machine:ATM)、及び、グラフィカルユーザインタフェース(Graphical User Interface:GUI)を操作し、データを入力するためにスタイラスが用いられるPDAにおいて、よく使われるようになってきた。スマートフォン、PDA、携帯型ゲームコンソール、及び多種の情報機器の普及により、タッチスクリーンがより要求され、受け入れられるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
携帯型装置において使用される表示装置は、コンピュータの画面又はテレビジョンの画面に比べて相対的に小さい。このため、ときに、画面に表示された情報を視認しづらいことがある。携帯型装置には、選択された部分を拡大してより詳細に見るために、選択された部分をより大きな画像にズームインして表示することが可能なものがある。このようなズーム機能を実装するためには、一般に、携帯型装置において、拡大すべき部分を選択するための方法を実装する必要がある。従来の技術における解決は、タッチスクリーンを表示装置、及び、ユーザが拡大すべき表示の部分を選択するために指又はスタイラスを使用可能なソフトウェアとして使用することを含む。しかし、スクリーンは小さいので、ユーザの指により選択されるべき部分が隠れてしまうことがあり、選択が困難になっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施の形態は、この文脈の中で生まれたものである。
【0006】
本発明の教示は、添付の図面とともに下記の詳細な説明を考慮することにより容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】図1Aは、携帯型装置の表示装置上のアクティブ要素を含むコンテンツの部分を示す概略図である。
【図1B】図1Bは、本発明の実施の形態による図1Aの装置に表示されたコンテンツの部分のアクティブ要素に対応する検知可能領域への分割を示す概略図である。
【図1C】図1Cは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1D】図1Dは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1E】図1Eは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1F】図1Fは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1G】図1Gは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1H】図1Hは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1I】図1Iは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図2A】図2Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の側面図である。
【図2B】図2Bは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置のブロック図である。
【図3A】図3Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の動作を示すフロー図である。
【図3B】図3Bは、本発明の実施の形態において選択された表示されているアクティブ要素の拡大を示す携帯型装置の三次元概略図である。
【図4A】図4Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の動作を示すフロー図である。
【図4B】図4Bは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置のタッチパッドによるアクティブ要素の選択を示す三次元概略図である。
【図4C】図4Cは、タッチパッドの対応する領域のアクティブ化に伴うアクティブ要素の拡大を示す概略平面図である。
【図4D】図4Dは、本発明の実施の形態に係るタッチパッドを用いた携帯型装置の表示装置に表示されたコンテンツの部分の選択的拡大を示す三次元概略図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態による表示装置に表示されたアクティブ要素の変換の例を示す携帯型装置の概略平面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図6B】図6Bは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図6C】図6Cは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図6D】図6Dは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図6E】図6Eは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7D】図7Dは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7E】図7Eは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図8A】図8Aは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図8B】図8Bは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図8C】図8Cは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図9A】図9Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の動作を示すフロー図である。
【図9B】図9Bは、後続のアクションの可能性が変化するときに表示されたコンテンツの分解がいかに変化するかの例を示す概略平面図である。
【図10A】図10Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の動作を示すフロー図である。
【図10B】図10Bは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおける携帯型装置の概略平面図である。
【図10C】図10Cは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおける携帯型装置の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本出願は、2009年5月21日出願の米国特許仮出願第61/180,400の優先権を主張し、その全文をここに援用する。
【0009】
本出願は、2009年10月7日出願の米国特許仮出願第12/574,857の優先権を主張し、その全文をここに援用する。
【0010】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,828(「ユーザインタフェースのための継続的かつ動的なシーン分割」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09019US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0011】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,838(「補助的な接触によりズームを起動する携帯型装置」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09020US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0012】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,846(「補助的な接触によりアクティブ要素の変換を起動する携帯型装置」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09021US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0013】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,851(「先行する補助的なタッチ入力に基づいたタッチスクリーンの明確化」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09022US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0014】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,860(「先行する補助的なタッチ入力に基づいたタッチスクリーンの明確化、2本指のタッチがアクティブ要素の選択及び変形のトリガとなる携帯型装置」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09024US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0015】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,869(「予測モデルに基づいたGUI表示分割の動的な再設定」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09043US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0016】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,887(「使用履歴に基づいたグラフィックユーザインタフェースのレイアウトのカスタマイズ」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09044US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0017】
下記の詳細な説明は、例示を目的として多くの特定の詳細を含むが、下記の詳細に対する多くの変形及び置換が本発明の範囲に入ることは、当業者に認識されるところである。したがって、下記に説明する本発明の実施の形態は、請求された発明の一般性を失わせることなく、また限定を付加することもなく説明される。
【0018】
(ユーザインタフェースのための継続的かつ動的なシーン分割)
本発明のある実施の形態によれば、携帯型装置においてレンダリングされるコンテンツは、表示画面の領域を満たす複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、画面に表示されるコンテンツの異なるアクティブな要素に関連づけられてもよい。これらの領域は、装置のユーザインタフェースの対応する接触検知可能領域にマップされてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、異なるアクティブ要素に対応する。ある実施の形態において、ユーザインタフェースは、表示装置とは分離されたタッチパッドであってもよい。別の実施の形態において、表示装置はタッチスクリーンであってもよく、ユーザインタフェースは表示装置の一部であってもよい。タッチスクリーンの種別に依存して、ユーザは、ユーザの指の接触又はスタイラスでスクリーンをタッチすることにより、タッチスクリーンとの間で相互作用することができる。
【0019】
限定ではない例示として、ウェブページなどの携帯型デバイス上でレンダリングされるコンテンツは、複数の領域に分割される。それぞれの領域は、表示された異なるアクティブ要素に関連づけられてもよい。装置の背面のタッチパッドの全領域が、接触検知可能領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、異なるアクティブな要素に対応してもよい。表示されたウェブページは、ブラウザによりレンダリングされたHTMLキャンバスに対してボロノイ分割を実行することにより、背面のタッチに対してアクティブな領域に分割されうる。ユーザは、前面のスクリーンに表示されたアクティブ要素の一つを、背面タッチの対応する領域をタッチすることにより「選択」することができる。背面タッチのそれぞれの領域は、表示されたアクティブ要素よりもかなり大きいので、前面のタッチスクリーンよりも背面タッチを用いた方が、容易にアクティブ要素を選択することができる。
【0020】
より詳細な例として、ウェブページなど、HTML文書の形式のコンテンツは、ブラウザによりレンダリングされたHTMLキャンバスに対して、一般に空間充填(テセレーション)と呼ばれる数学的分割を実行することにより、背面タッチのためのアクティブな領域に分割されてもよい。HTMLキャンバスは、HTML文書がどのように画面に表示されるかを決定する。テセレーションは、表示される文書の部分を、画面の範囲を分割する有限の数の領域に分割する。それぞれの領域は、画面に表示される文書の部分中のアクティブ要素に対応する。一つの実施の形態によれば、これらの領域は、タッチパッドの対応する接触検知可能領域にマップされてもよい。ユーザは、前面のスクリーンに表示されたアクティブ要素を、タッチパッドの対応する接触検知可能領域をタッチすることにより「選択」することができる。テセレーションの結果、それぞれの接触検知可能領域は、スクリーンに表示された対応するアクティブ要素よりもかなり大きくなりうる。その結果として、スクリーンがタッチスクリーンである場合、アクティブ要素は、タッチパッドを用いることにより、タッチスクリーンを用いる場合よりも容易に選択されうる。
【0021】
テセレーションを実行可能な多数の異なる方法がある。一般に、テセレーションにおいて、表示される文書の部分は凸状の領域に分割されるのが望ましい。限定的ではない例示として、表示される部分の凸領域へのテセレーションは、ボロノイテセレーション、ボロノイ図、又はディリクレテセレーションとも呼ばれるボロノイ分割として実現されてもよい。ボロノイ分割は、空間内の離散的な特定のオブジェクトの集合、例えば、離散的な点の集合との間の距離により決定される距離空間の分割の一種である。最も単純な場合、平面は、ボロノイサイトと呼ばれる点Sの集合を含む。それぞれのボロノイサイトsは、ディリクレセルとも呼ばれるボロノイセルを有する。Vは、他のどのサイトよりもsに近い全ての点からなる。ボロノイ図のセグメント(すなわち、ボロノイセルの境界)は、2つのサイトから等距離にある平面内の全ての点である。ボロノイノード(すなわち、2つの境界が交差するセルの角)は、3つ(又はそれ以上)のサイトから等距離にある点である。
【0022】
アクティブ要素の変形は、コンテンツに敏感であってもよい。例えば、ボタンをタッチスクリーンで用いることを容易にするために、ボタンを単純に拡大することには意味がある。しかし、ユーザがスクロールバーをタッチスクリーンで操作するのにより便利な形状にスクロールバーを変形することは、より便利でありうる。
【0023】
例として、ウェブページは、通常、図1Aに示すように、装置の画面上に表示される。この例では、ウェブページ101の一部が、装置102のディスプレーに表示される。ウェブページ101は、アクティブな要素を含む。本明細書において、アクティブ要素は、適当なユーザインタフェースを介してユーザが相互作用することが可能な、表示されたウェブページの一部のことをいう。アクティブ要素の限定的でない例として、ラジオボタン104、テキスト入力ボックス106、リンク108(例えば、HTMLリンク又はウェブリンク)、及びスクロールバー110などがある。ウェブページは、標準的なテキスト112又は画像などのアクティブでないコンテンツを含んでもよい。
【0024】
図1Bに示されるように、表示されたウェブページ101の領域は、ラジオボタン104に対応するラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス106に対応するテキスト入力ボックス領域116、リンク108に対応するリンク領域118、及びスクロールバー110に対応するスクロールバー領域120に分割されてもよい。本実施例においては、テキストはアクティブ要素ではないので、テキスト112に対応する領域はない。本発明のある実施の形態によれば、ラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス領域116、及びリンク領域118は、接触を検知可能なインタフェースの対応する領域にマップされてもよい。
【0025】
ある実施の形態において、接触を検知可能なインタフェースは、表示装置の一部であるタッチスクリーンであってもよい。または、接触を検知可能なインタフェースは、表示装置とは分離して別個に設けられたタッチパッドであってもよい。ディスプレー及びタッチパッドとして、多くの可能な構成がある。このような可能な構成の例として、表示装置V及びタッチパッドTが、図1Cに示すように、ケースCの同じ側面に設けられる例、図1Dに示すように、ケースCの隣接する側面に設けられる例、図1Eに示すように、ケースCの対向する側面に設けられる例がある。別の例として、表示装置V及びタッチパッドTが、それぞれ、分離したケース部分C1及びC2に配置される構成がある。限定ではない例示として、ケース部分C1、C2は、図1Fに示すように、スライド構造により互いに接続されてもよいし、図1G、図1H、又は図1Iに示すように、ヒンジ構造により接続されてもよい。図1Fにおいて、表示装置V及びタッチパッドTは、ケース部分C1及びC2が閉じられた位置にあるときに内側に向いている。また、図1Gに示すように、ケース部分C1及びC2が閉じられた位置にあるときに、表示装置Vは内側に、タッチパッドTは外側に、あるいはそれぞれ逆に向いていてもよい。さらに、図1Hに示すように、ケース部分C1及びC2が閉じられた位置にあるときに、表示装置V及びタッチパッドTが外側に向いていてもよい。
【0026】
本発明の実施の形態によれば、図2Aに示されるように、携帯型電子装置200は、ケース201の大きい方の表面225A(以下、「前面」という)に配置された表示装置202を備えたケース201を含んでもよい。タッチパッド204は、ケース201の前面に対向するもう一つの大きい表面225B(以下、「背面」という)に配置されてもよい。ケースは、ユーザの手で把持可能な程度に十分小さいサイズであってもよい。
【0027】
図2Bに示されるように、装置は、制御部203を含んでもよい。制御部203の構成要素は、ケース201の内部に配置されてもよい。制御部203は、表示装置202及びタッチパッド204を制御可能に結合されたプロセッサ207を含む。ある実施の形態において、並列処理が実装される場合、装置200は、複数のプロセッサ207を含んでもよい。装置200は、ゲーム装置、電話、携帯型メディアプレイヤー、電子メール装置、ウェブブラウザ装置などとして利用するために構成されてもよい。
【0028】
携帯型装置200は、入出力(I/O)素子211、電源供給部(P/S)213、クロック(CLK)215、及びキャッシュ217など、既知のサポート機能を更に含んでもよい。装置200は、プログラム及び/又はデータを格納するために、ディスクドライブ、CD−ROMドライブ、フラッシュドライブなどの大容量記憶装置219をオプションで含んでもよい。タッチスクリーン202、タッチパッド204、プロセッサ207、メモリ208、及び装置200の他の構成要素は、図2Bに示すように、システムバス220を介して、互いに信号(例えば、コード命令及びデータ)を交換してもよい。ある実施の形態において、装置200は、装置がネットワークを介して他の装置と信号を交換することを可能とするために構成されたネットワークインタフェース216を含んでもよい。さらに、携帯型装置200は、1以上のセンサ218を含んでもよい。このようなセンサは、例えば、加速度又は傾きセンサなどの慣性センサ、光学センサ、マイクロフォン又はマイクロフォンアレイなどの音響センサを含んでもよい。センサは、プログラム命令210に対する入力を生成してもよく、プログラム命令210は、携帯型装置が動作する環境に反映させてもよい。
【0029】
表示装置202は、視認可能なシンボル及び/又はグラフィックイメージを表示可能な任意の適当な形式のディスプレーであってもよい。例として、表示装置202は、液晶ディスプレー(LCD)又は発光ダイオード(LED)ディスプレーなどのフラットパネルディスプレーを含んでもよい。ある実施の形態において、前面の表示装置202は、ユーザのコマンドを受け付けるためのインタフェースを提供するためのタッチパッドを組み込んでもよい。ある実施の形態において、タッチパッド204は、表示装置をオプションで含んでもよい。背面のタッチパッド204は、例えば、抵抗、表面弾性波(Surface Acoustic Wave:SAW)、静電容量、赤外線、歪みゲージ、光学イメージング、分散信号技術、音響パルス認識、漏れ全反射(Frustrated Total Internal Reflection:FTIR)、又はユーザの指の近接に応答する磁歪技術に基づいたグラフィックスタブレットなど、任意の適当なタッチスクリーン技術に基づいてもよい。必要であれば、前面の表示装置202にも、これらと同様の技術が組み込まれてもよい。好ましい実施の形態において、表示装置202は、制御部203に結合された抵抗式タッチスクリーンを含み、タッチパッド204は、静電容量式タッチスクリーンを含む。
【0030】
例として、抵抗式のタッチスクリーンパネルは、薄い空間により分離された2つの金属の電気伝導層及び抵抗層を含むいくつかの層から構成されてもよい。あるオブジェクトがこの種類のタッチパネルに接触すると、特定の点において層間が接続される。このとき、パネルは、電気的には、接続された出力を有する2つの分圧器と同様に機能する。これにより電流が変化する。電流の変化はタッチイベントとして登録されており、タッチイベントは処理のためにプロセッサ207に送信されてもよい。
【0031】
表面弾性波技術は、タッチスクリーンパネルを通過する超音波を用いる。パネルに接触されると、波の一部が吸収される。この超音波の変化がタッチイベントの位置を示し、この情報は処理のために制御部に送信される。
【0032】
静電容量式のタッチスクリーンパネルは、センサ中に継続的に電流を伝導する酸化インジウムスズなどの物質により覆われてもよい。したがって、センサは、水平軸及び垂直軸の双方において、精確に制御可能な蓄積された電子の場を示す。静電容量式タッチスクリーンの「通常」の容量の場(参照状態)が、例えばユーザの指など、外部的に印加される電場により変更されたとき、パネルのそれぞれの隅に配置された電気回路は、その結果生じた参照場の特性についての「歪み」を測定し、そのイベントについての情報を数学的処理のためにプロセッサ207へ送る。
【0033】
赤外線式タッチスクリーンパネルは、2つの異なる方法論のうち1つを用いてもよい。1つの方法は、熱により誘起される表面抵抗の変化を用いる。もう1つの方法は、画面の表面付近における変調された光のビームの遮断を検知するIRセンサの垂直及び水平方向の配列である。
【0034】
歪みゲージの構成では、画面は四隅においてスプリングでマウントされ、画面がタッチされたときに方向偏差を決定するために歪みゲージが用いられる。この技術により、画面202のZ軸に沿った動きを測定することもできる。
【0035】
光学イメージングに基づいたタッチスクリーン技術において、画面の端(たいてい隅)付近に、2以上のイメージセンサが配置されてもよい。赤外線のバックライトが、画面の反対側にあるカメラの視野に配置されてもよい。タッチは影として示され、カメラの組のそれぞれが三角測量されることによりタッチの位置を測定することができる。
【0036】
分散信号技術は、タッチにより生ずるガラスにおける機械的エネルギーを検出するためのセンサを用いてもよい。複雑なアルゴリズムがこの情報を解析し、タッチの現実の位置を提供する。
【0037】
音響パルス認識に基づいたタッチスクリーンは、画面のある位置に配置された、タッチ(振動)の力学的エネルギーを電気信号に変換するための2以上の圧電トランスデューサを用いてもよい。この信号は、音声ファイルに変換され、画面の位置ごとに予め準備された音声プロファイルと比較される。
【0038】
漏れ全反射に基づいたタッチスクリーンは、屈折媒体を光で満たすために全反射の原理を用いる。指又は他の柔らかいオブジェクトにより表面が押下されたとき、内部反射光路が妨害され、光が媒体の外側に反射するので、媒体の後方のカメラにより視認可能となる。
【0039】
ある実施の形態において、装置200は、更なる入力源を提供するために、制御部203に結合された1以上のオプションのボタンを含んでもよい。オプションのボタン206には、多数の異なる可能な配置場所がある。例として、一般性を失うことなく、1以上のオプションのボタン206は、装置200の前面225A、背面225B、側面222に沿って、又は面取りされた斜面224に設けられてもよい。
【0040】
携帯型装置200は、メモリ208(例えば、RAM、DRAM、ROMなど)を更に含んでもよい。メモリ208などのコンピュータ読み取り可能な媒体は、プロセッサ207において実行可能なプログラム命令210を格納してもよい。プログラム命令210は、装置における1以上の入力元(例えば、表示装置202、タッチパッド204、又はボタン206)からの入力又は装置に結合された遠隔の入力元からの入力に応答するように構成されてもよい。プログラム命令210は、表示装置202に表示される画像を生成するように構成された表示ドライバ命令212を含んでもよい。プログラム命令210は、タッチパッド204から受け付けられた入力に応答するタッチパッドドライバ命令213を含んでもよい。ある実施の形態において、表示装置202及びタッチパッド204の機能は、入力及び出力の双方の装置として機能することが可能な単一のタッチスクリーンインタフェースとして結合されてもよい。
【0041】
(補助的な接触によりアクティブ要素の変形を起動する携帯型装置)
本実施の形態の一例において、限定ではない例示として、携帯型電子装置は、1以上の主要な表面を有してもよい。表示装置は、主要な面の少なくとも一つに配置されてもよい。タッチインタフェースは、主要な面の少なくとも一つに配置されてもよい。プロセッサは、表示装置及びタッチインタフェースを制御可能に結合されてもよい。画像を含むコンテンツは、ディスプレー上にレンダリングされてもよい。コンテンツは、複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、表示されたリンク又はチェックボックスなどの異なるアクティブ要素に関連づけられてもよい。タッチインタフェースの全体の領域が、接触検知可能領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、表示装置に表示された異なるアクティブ要素に対応してもよい。ユーザは、タッチインタフェースの対応する領域をタッチすることによりアクティブ要素を選択してもよい。アクティブ要素が選択されたとき、要素をタッチインタフェースにおいて容易に操作できるように、その表示及び/又は動作が変更されてもよい。いずれのアクティブ要素が変形されたのかをユーザが容易に認識できるように、変形はアニメーション表示されてもよい。ユーザが変形されたアクティブ要素と相互作用した後、要素は逆のアニメーション表示により元の形状に戻されてもよい。
【0042】
変形された要素の復帰の契機には、多くの異なる方法がある。限定的ではない例示として、アクティブ要素に対応するタッチインタフェース204の領域に対するユーザのタッチが変形の契機となった場合、タッチが離されたことが復帰の契機となってもよい。
【0043】
限定ではない例示として、プログラム210は、変換命令214を更に含んでもよい。変換命令214は、例えば適切なソフトウェアプログラミングにより、図3Aに一般的に示される方法にしたがって装置200を動作させるように構成されてもよい。図3Aの302に示すように、表示装置202に表示されるコンテンツの部分は、上述したように、例えばボロノイ分割により分割されてもよい。304に示すように、表示された部分の中のアクティブ要素は、タッチインタフェースの対応する部分に関連付けられてもよい。タッチインタフェースは、タッチパッド204でもよいし、表示装置202がタッチスクリーンを含む場合は、表示装置202であってもよい。306に示すように、ユーザがタッチインタフェースを操作するとき、プログラム210は、アクティブ要素に対応するタッチインタフェースのいずれかの部分をユーザが選択したか否かを決定してもよい。308に示すように、ユーザがこれらのアクティブ部分の一つを選択すると、対応するアクティブ要素の変換されたビューが表示装置202に表示されてもよい。
【0044】
アクティブ要素を変形するには、多くの方法がある。例えば、図3Bに示すように、アクティブ要素を表現するアイコン312は、単純に、拡大された形状314で表示されてもよい。表示装置202がタッチスクリーンであれば、これにより、ユーザは拡大された形状314をより容易に操作することができる。選択されたアクティブ要素の変形は、いずれのアクティブ要素が変形されるのかをユーザが容易に認識できるように、アニメーション表示されてもよい。ユーザが変形されたアクティブ要素との間で相互作用した後、要素は逆のアニメーション表示により元の形状に戻されてもよい。再変形もアニメーション表示されてもよい。アクティブ要素の変形には、本発明の実施の形態の範囲内において、多くの変形例がある。これらのいくつかについて以下に説明する。
【0045】
(補助的なタッチによりズームを起動する携帯型装置)
この実施の形態において、携帯型電子装置は、1以上の主要な表面を備えたケースを有する。表示装置は、少なくとも一つの主要な表面に配置されてもよい。タッチパッドは、少なくとも一つの主要な表面に配置されてもよい。プロセッサは、表示装置及びタッチスクリーンを制御可能に結合されてもよい。プロセッサにより実行可能な命令は、a)表示装置に画像を表示する、b)タッチパッドに対するユーザの相互作用に応じてタッチパッドのアクティブ部分を識別する、c)タッチパッドのアクティブ部分を表示装置の対応する領域に対応付ける、d)対応する領域の拡大されたビューを表示装置に表示する、ように構成される。例えば、ユーザは、装置の背面にあるタッチパッドにおいて指をスライドさせてもよい。ユーザの指の位置は、前面の表示装置の対応する領域にマップされてもよい。この領域の拡大されたビューは、表示装置のウィンドウに表示されてもよい。
【0046】
本実施の形態のあるバージョンにおいて、変形命令214は、図4Aの402に示すように、背面のタッチパッド204におけるユーザの操作を追跡するように構成されてもよい。画像の対応する部分の拡大されたビューは、表示装置202に表示されてもよい。例えば、図4Aのフロー図に示すように、プログラム210は、例えばタッチパッドドライバ213を用いて、402に示すように、タッチパッド204に対するユーザの操作を追跡してもよい。とくに、タッチパッドドライバ213は、図4Bに示すように、タッチパッド204のどの部分412がユーザのタッチによりアクティベートされたのかを決定してもよい。404に示すように、アクティブ要素412は、表示装置202の対応する領域に対応づけられてもよい。406に示すように、対応する領域414の中のコンテンツの拡大されたビューが表示装置202に表示されてもよい。
【0047】
ある実施の形態において、タッチパッド204は、表示装置202に表示されたアクティブ要素に対応する領域に空間充填されてもよい。ユーザが、アクティブ要素に対応するタッチパッド204の領域の一つをアクティブにすると、そのアクティブ要素は、図4Bに示すように、タッチスクリーン上で拡大されてもよい。例えば、図1A−1Bに関連して上述した例を参照して、ユーザがリンク108に対応する背面タッチ領域118を押すと、図4Cに示すように、拡大されたリンク418がタッチスクリーンに表示されてもよい。
【0048】
図4A−4Bに関連して説明した実施の形態の別のバージョンにおいて、コンテンツの表示された部分のテセレーション又は同様の分割を実行することは必須ではない。代わりに、プログラム210は、タッチパッド204においてユーザがアクティブ化した部分を単純に追跡し、アクティブ化された部分を画面に表示されたコンテンツの対応する領域に対応づけ、図4Dに示すように、コンテンツの拡大されたビュー414を対応する領域に表示してもよい。これにより、画面に表示されている選択されたアクティブ要素を、より容易に視認し、利用することができる。また、表示装置がタッチスクリーンでもある場合は、表示装置202の有用性を拡張することができる。
【0049】
本発明の実施の形態の範囲内において、アクティブ要素がいったん選択され、タッチインタフェースの対応する領域がアクティブになっている間に、アクティブ要素が変換される方法には、多くの代替例がある。例えば、アクティブ要素の表示サイズを変更することに加えて、又はそれに代えて、アクティブ要素の表示態様及び/又は動作の性質が変換により変更されてもよい。
【0050】
例えば、図1A−1Bに示した例について考えると、スクロールバー110を拡大することは実用的でない。また、小さなタッチスクリーンに表示されたスクロールバーを、従来のように、小さなボックスを移動させたり、スクロールバーの端の上又は下向きの矢印をクリックしたりして操作するのは不便である。スクロールバー110を拡大する代わりに、図5に示すように変換が行われてもよい。この例において、スクロールバー110は、従来のスクロールバーとは異なる方法で操作できる変換スクロールバー130に変換されてもよい。例えば、変換スクロールバー130のスクロールスピード及び方向は、例えばスタイラスを使用して、ユーザがスクロールバーの中のどこにカーソル132を配置したかに依存してもよい。これにより、タッチスクリーン上のスクロールバーの使用をより容易にすることができる。アクティブ要素の表示態様及び/又は動作の性質を変換する方法は数多くある。例えば、チェックボックスは、携帯型装置においてより直感的に操作可能なトグルスイッチに変換されてもよい。
【0051】
(先行する補助的なタッチ入力に基づいたタッチスクリーンの明確化)
上述したように、本実施の形態において、携帯型電子装置は、第1及び第2の主要な表面を備えたケースを有する。タッチスクリーンディスプレーは、第1の主要な表面に配置され、タッチパッドは、もう1つの主要な表面に配置されてもよい。画像を含むコンテンツは、ディスプレー上にレンダリングされてもよい。コンテンツは、複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、上述したように、異なるアクティブ要素に関連づけられてもよい。タッチインタフェースの全体の領域が、接触検知可能領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、タッチスクリーンに表示された異なるアクティブ要素に対応してもよい。ユーザは、タッチインタフェースの対応する領域をタッチすることによりアクティブ要素を選択してもよい。
【0052】
上述したように、アクティブ要素が選択されたとき、その表示態様及び/又は動作は、タッチスクリーンにおいて要素を容易に操作することができるように変換されてもよい。上述したように、ユーザがいずれのアクティブ要素が変換されているのかを容易に視認することができるように、変換はアニメーション表示されてもよい。ユーザが変換されたアクティブ要素と相互作用した後、要素は逆のアニメーション表示により元の形状に戻されてもよい。例えば、ユーザがタッチパッドの対応する領域を押すことによりアクティブ要素を選択すると、アクティブ要素は、タッチスクリーンとしても機能する前面の表示装置において拡大表示されてもよい。ユーザが拡大されたアクティブ要素を操作した後、変換された要素は通常の表示態様に戻されてもよい。しかし、操作されたアクティブ要素は、直近に変更されたアクティブ要素がどれかをユーザが分かるように、タッチスクリーンにおいて強調表示されてもよい。ユーザが、強調表示されたアクティブ要素を再度使用したい場合、この要素は、前面のタッチスクリーンにおける要素の通常の領域を押すことにより選択されうる。ユーザの指がいくつかのアクティブ要素をタッチした場合、このアクションは、強調表示されたアクティブ要素をアクティブにするものとして明確化されてもよい。
【0053】
限定ではない例示として、図6Aに示すように、チェックボックス602などの複数のアクティブ要素を含むウェブページなどのコンテンツは、通常表示されるように、タッチスクリーンディスプレー202に表示されてもよい。表示されたページの領域は、図6Bに示すように、9つの異なる領域612に分割されてもよい。
【0054】
この例において、それぞれのチェックボックス領域612は、タッチパッドの対応する異なる領域にマップされる(図示せず)。タッチパッドは、例えば図1C−1Iに示すように、ケース201の背面などの装置の異なる部分に配置されてもよいし、別の構成により配置されてもよい。ユーザは、タッチパッドの対応する領域をタッチすることにより、タッチスクリーンに表示された9つのチェックボックスのうちの1つを「選択」することができる。背面タッチのそれぞれの領域は、表示されたチェックボックスよりもかなり大きいので、ユーザはチェックボックスをより容易に選択することができる。ユーザが、タッチパッドの対応する領域を押すことによりアクティブ要素を選択したとき、アクティブ要素は、タッチスクリーンにおいて、拡大又はその他の形式で変換される。ユーザは、タッチスクリーン202を用いて、より容易にアクティブ要素を視認することができ、及び/又は、相互作用することができる。
【0055】
例えば、ユーザが、中央のチェックボックス602Cに対応するタッチパッドの領域612Cを押すと、図6Cに示すように、拡大された中央のチェックボックス622Cがタッチスクリーン202に表示されてもよい。関連テキスト624Cなど、テキストボックスに関連づけられた、表示されたコンテンツの部分も、より容易に読めるように拡大されてもよい。
【0056】
ユーザが、中央のチェックボックス602Cをチェックしたい場合、このボックスは、例えばスタイラス又はユーザの指を用いて、タッチスクリーン202上の対応する拡大されたチェックボックス622Cを押すことにより選択可能である。ユーザが拡大された中央のチェックボックス622Cを選択した後、拡大されたチェックボックス622は、表示されたコンテンツの中で通常の表示態様に戻されてもよい。しかし、中央のチェックボックス602Cは、中央のチェックボックスが最後に変更されたものであることをユーザが気づくように、図6Dに示すように、表示装置202上で強調表示されてもよい。
【0057】
変換命令214は、中央のチェックボックス602Cが最も直近に変更されたアクティブ要素であるという事実に基づいて、タッチスクリーンドライバ213からの入力をフィルタリングしてもよい。例えば、表示されたアクティブ要素に対応する空間充填された領域は、タッチパッド204だけでなくタッチスクリーン202にマップされてもよい。変換命令214は、これらの領域のいずれか1以上に対するユーザのタッチが、直前に変更された表示されているアクティブ要素に対するタッチと解釈されるように、これらの領域をアクティブにするタッチに対応する信号をフィルタリングするように構成されてもよい。これにより、タッチスクリーンに対する不明確な入力が、ユーザによる表示されたアクティブ要素との直前の相互作用に基づいて明確化されてもよい。例えば、ユーザが中央のチェックボックス602Cのチェックを外したい場合、このボックスは、タッチスクリーン202にマップされたチェックボックス領域612のうちの1以上を押すことにより選択又は拡大されてもよい。図6Eに示すように、ユーザの指Fが、いくつかのチェックボックス領域にタッチした場合であっても、変換命令214は、このアクションを中央のチェックボックス602Cの選択として解釈してもよい。
【0058】
図6A−6Eに関連して説明した実施の形態には、多くの可能な変形例がある。これらの変形例は、タッチスクリーンを装置の前面に、タッチパッドを装置の背面に設けた携帯型装置に関連した不測の問題に対処しうる。これらの問題の多くは、背面のタッチパッドにおけるユーザの指の位置のビューは、場合により不明瞭であることもあるから、ユーザは主として前面のタッチスクリーンをあてにする傾向があるために生じるかもしれない。
【0059】
(動的に決定されるバッファ領域及びアクティブな境界によるタッチ制御)
本実施の形態は、携帯型装置のタッチスクリーン上の複数のアクティブ要素を、選択された要素の拡大又は拡張を維持するために、例えば背面のタッチパッドにおける制御を維持させることなく、いかに選択するかの問題を扱う。
【0060】
本実施の形態のある実装は、状態入力タッチフィールドの境界を包囲する、応答のない又はアクティブでない領域を用いるモーダルダイアログボックスフォーマット、及び、モーダルダイアログボックスのアクティブでないバッファ領域を包囲する、動的に大きさが決められる受諾及び取消領域に基づいてもよい。本実施の形態は、単一のタッチスクリーンを有する装置においても実装可能である。2つのタッチインタフェースは必要ではないが、本実施の形態は、2つのタッチインタフェース、例えば前面のタッチスクリーン及び背面のタッチパッドを有する装置において使用されてもよい。本実施の形態の一例において、選択及び取消領域は、バッファ領域を確保しつつ、ダイアログボックスの大きさに基づいて動的に幅が設定されてもよい。
【0061】
本実施の形態において、携帯型装置のスクリーンにレンダリングされるコンテンツは、複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、表示されたリンク又はチェックボックスなどの異なるアクティブ要素に関連付けられてもよい。タッチインタフェース、例えば、コンテンツがレンダリングされるタッチスクリーン、又は装置の背面に分離されたタッチパッドの全領域が、接触検知可能領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、異なるアクティブ要素に対応してもよい。ユーザは、対応する接触検知可能領域をタッチすることにより、アクティブ要素を選択する。変換又は拡大されたアクティブ要素が画面に表示されてもよい。強調されたアクティブ要素は、前面のタッチスクリーン又は背面のタッチパッドなどのタッチインタフェースにより操作されてもよい。バッファ領域は、拡張されたアクティブ要素を包囲する。ユーザがタッチインタフェースのこの領域をタッチしても何も起こらない。タッチインタフェースのバッファ領域の外側にある残りの領域は、この領域に対するタッチにより、アクティブ要素の操作をコミットすることも、アクティブ要素の操作をキャンセルすることもできるように、再配分される。
【0062】
限定ではない例示として、ウェブページなどのコンテンツ701は、図7Aに示すように、携帯型装置のタッチスクリーンに標準的に表示されてもよい。この例において、表示されたコンテンツ701は、ラジオボタン702、テキスト入力ボックス704、リンク706、及びチェックボックスのグループ708などの複数のアクティブ要素、及びテキスト710などのアクティブでない要素を含む。
【0063】
図7Bに示すように、アクティブ要素は、上述のように、タッチスクリーン又はタッチパッドの対応する空間充填された領域に分割されてもよい。とくに、表示されたコンテンツ701は、ラジオボタン702に対応するラジオボタン領域712、テキスト入力ボックス704に対応するテキスト入力ボックス領域714、リンク706に対応するリンク領域716、及びテキストボックスグループ708に対応するテキストボックスグループ領域718に分割されてもよい。この例においてテキストはアクティブ要素ではないので、テキスト710に対応する領域はない。
【0064】
ユーザは、例えば、装置のタッチスクリーン又は分離したタッチパッドにおいて、対応する領域718をタッチすることにより、チェックボックスグループを選択することができる。このとき、強調された(例えば、変換又は拡大された)テキストボックスグループ728が、例えば図7Cに示すように、タッチスクリーンに表示されてもよい。選択された特定のアクティブ要素であることが明らかになるように、テキストボックスグループの変換又は拡大を表示するためにアニメーション表示が用いられてもよい。テキストボックスグループ708の変換又は拡大により、ユーザは、タッチスクリーンにおいて、選択されたチェックボックスをより容易にアクティベートすることができる。
【0065】
タッチスクリーンのバッファ領域721は、拡張されたチェックボックス領域728を包囲する。プログラム210は、ユーザがバッファ領域721をタッチしても何も起こらないように構成されてもよい。タッチスクリーンのバッファ領域721の外側にある残りの領域725は、この領域に対するタッチが、選択されたボックスを確定することも、テキストボックスの選択を取り消してテキストボックスを消去させることもできるように再配分されてもよい。例えば、図7Dに示すように、タッチスクリーンの残りの領域の片側725Aは、「確定」ボタンとして再配分されてもよいし、残りの領域のもう一つの片側725Bは、「取消」ボタンとして再配分されてもよい。これらの領域は、異なるシェーディングを有してもよく、ユーザに対するガイドとしてアイコンがそれぞれの領域に表示されてもよい。「確定」領域725Aがタッチされると、選択されたチェックボックスが確定され、強調されたテキストボックス領域728は、元の形式のテキストボックスグループ708に戻される。「取消」領域725Bがタッチされると、選択されたチェックボックスの選択が取り消され、強調されたテキストボックス領域728は、元の形式のテキストボックスグループ708に戻される。
【0066】
残りの領域725の太さは、バッファ領域721が確保されるように、拡張されたチェックボックス領域728の大きさに基づいて動的に決定されてもよい。限定ではない例示として、バッファ領域721は、拡張されたチェックボックス領域728の周囲のバッファ領域721の幅が、ある最小限の幅以上であるように、残りの領域の太さが調整されることで確保されてもよい。最小限の幅は、装置の使いやすさに関するいくつかの基準に基づいて、経験的に決定されてもよい。例えば、バッファ領域の最小限の幅は、ユーザが不注意に「確定」領域725A又は取消領域725Bをタッチする可能性を低減するように決定されてもよい。
【0067】
図7A−7Dに関連して説明した実施の形態には、多くの可能な変形例がある。一つの変形例において、携帯型装置は、慣性センサ(例えば、加速度計又は傾きセンサ)を含んでもよい。慣性センサは、確定及び取消の間で切り替えるための装置の傾きを検出するために用いられてもよい。このとき、ユーザは、確定又は取消を起動するために、再配分された領域725のどこをタッチしてもよい。または、装置が分離されたタッチパッドを含む場合、ユーザは、分離されたタッチパッドを押すことにより確定又は取り消してもよい。「確定」又は「取消」アイコンが、装置がどちらの方向に傾けられたか(慣性センサからの信号により決定される)に依存して、タッチスクリーン上に表示されてもよい。本実施の形態の別の変形例によれば、アクティブ要素は、再配分領域725を用いて選択可能な2つの動作モードを有するカラーピッカーであってもよい。例えば、カラーピッカーは、ユーザが限定された数の色(例えば16色)の中から選択可能なデフォルトモードを有してもよい。ユーザは、再配分領域725をタッチすることにより、より多くの数の色(例えば256色)の中から選択可能な拡張モードに入ることを選択することができる。再配分領域725は、この拡張モードが利用可能であることをユーザに示すアイコン又は他の表示を含んでもよい。
【0068】
別の変形例は、「クリップボード」とも呼ばれる、ユーザがある情報を一時記憶場所にコピーする状況に関する。従来のタッチスクリーンインタフェースにおいては、ユーザがテキスト入力ボックス704に情報を入力する必要があれば、装置は、タッチスクリーンの一部を仮想的なキーボードに変換する。従来の携帯型装置においては、ユーザは仮想的なキーボードによりテキストを入力する必要がある。これは、とくに、装置を用いてテキストがコピー可能である場合に不便である。
【0069】
それに対して、本発明の実施の形態によれば、ユーザがテキスト入力ボックス領域714を選択し、テキスト入力ボックスに貼り付け可能なデータがコピーされると、図7Eに示すように、特別アイコン734が、拡張されたテキスト入力ボックス724とともにタッチスクリーンに表示されてもよい。ある実施の形態において、タッチスクリーンの一部は、拡張テキスト入力ボックス724の一部として、又はそれとともに表示される仮想キーボード744として再割り当てされてもよい。ユーザは、格納されたテキストをテキスト入力ボックス704に貼り付けるためにアイコン734をタッチしてもよい。ユーザは、仮想キーボードを介してテキストを入力してもよい。その後、ユーザは、例えば、タッチスクリーン又はタッチパッドとの相互作用を介して、装置を通常の動作に戻してもよい。例えば、テキスト入力ボックス704が、タッチスクリーンを用いてテキスト入力ボックス領域714をタッチすることにより選択されると、ユーザは、通常のビューへの復帰の契機として、テキスト入力ボックス領域714をタッチしてもよい。または、装置の背面のタッチパッドにおいてテキスト入力ボックス領域714をタッチしてホールドすることにより、テキスト入力ボックス704が選択されると、ユーザは、通常の動作に戻るためにタッチパッドのタッチを離すことにより、通常のビューへの復帰の契機のためにテキスト入力ボックス領域714をタッチしてもよい。この手順は、テキストの入力のために仮想キーボードを立ち上げる必要を避ける。
【0070】
上述した複数の実施の形態は、前面のタッチスクリーン及び背面のタッチパッドを有する装置に関するが、本発明の実施の形態は、タッチスクリーンのみを使用する装置に実装されてもよい。
【0071】
(二本指のタッチを契機としてアクティブ要素を選択及び変換する携帯型装置)
本実施の形態によれば、携帯型装置の表示装置にレンダリングされるコンテンツは、上述したように、複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、表示装置にレンダリングされた異なるアクティブ要素に関連付けられてもよい。表示装置の全ての領域が、タッチインタフェースの接触検知可能領域に対応する領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、表示装置に表示された異なるアクティブ要素に対応する。タッチインタフェースに対する第1のモード(例えば、一本指で)のタッチは、タッチインタフェースを通常通りに動作させる。接触可能領域の一つに対する別のタッチモード(例えば、二本指で)のタッチは、その領域に対応するアクティブ要素の強調(例えば、変換又は拡大)を起動させる。第1及び第2の動作モードは、任意に定義されてもよい。しかし、好ましい実施の形態において、一本指でのタッチは、タッチインタフェースを標準的に動作させ、アクティブ要素に対応する画面領域に対する二本指でのタッチは、その要素の拡張を起こす。
【0072】
限定ではない例示として、ウェブページなどのコンテンツ801は、図8Aに示すように、タッチスクリーン803に標準的に表示されてもよい。コンテンツ801は、ラジオボタン802、テキスト入力ボックス804、リンク806、及びチェックボックス808などのアクティブ要素を含んでもよい。アクティブではない通常のテキスト810又は画像が更に表示されてもよい。従来の動作モードにおいて、通常、一本指のタッチは画面を通常通りに操作する。例えば、指Fによるタッチスクリーン803の表面における「スワイプ」は、表示されたコンテンツ801のスクロールの契機となる命令として解釈されてもよい。
【0073】
上述したように、表示されたコンテンツ801の領域は、図8Bに示すように、4つの異なる領域に分割されてもよい。これらの領域は、ラジオボタン802に対応するラジオボタン領域812、テキスト入力ボックス804に対応するテキスト入力ボックス領域814、リンク806に対応するリンク領域816、及びチェックボックスグループ808に対応するチェックボックス領域818を含む。この例において、テキストはアクティブ要素ではないので、テキスト810に対応する領域はない。
【0074】
ユーザは、タッチスクリーンの対応する領域を第2のタッチモード、例えば二本指でタッチすることにより、タッチスクリーン803に表示された4つのアクティブ要素のうちの一つを「選択」することができる。それぞれの検知可能領域は、表示されたアクティブ要素よりもかなり大きいので、アクティブ要素をより容易に選択することができる。ユーザが、タッチスクリーンの対応する領域を二本指で押すことによりアクティブ要素を選択したとき、プログラム210は、このアクションを、対応するアクティブ要素を強調するための命令として解釈してもよい。このとき、アクティブ要素は、上述したように、強調、例えば、拡大又は変換されてもよい。これにより、ユーザは、アクティブ要素をより容易に視認することができ、タッチスクリーン803を用いてより容易にアクティブ要素と相互作用することができる。
【0075】
例えば、図8Cに示すように、ユーザが二本指F1、F2でタッチスクリーンのリンク領域816を押すと、タッチスクリーン803に強調されたリンク826が表示される。例えば、強調されたリンク826は、ユーザがリンクを作動することにより進むことが可能なウェブページ又は他のコンテンツの予めレンダリングされた画像を提示してもよい。
【0076】
本実施の形態は、画面に表示されたアクティブ要素の視認及び使用を促進する。これにより、タッチスクリーンの従来の使用を向上させることができる。とくに、タッチスクリーン803のアクティブ要素領域のうちの一つにおける二本指のタッチは、装置の背面のタッチパッドの対応する領域に対するタッチと等価であると解釈されてもよい。2つの異なるタッチインタフェースではなく、2つの異なるタッチモードを用いることにより、携帯型装置の設計をシンプルにすることができ、装置の複雑さ及びコストを低減することができる。2つの異なるタッチモードを用いることは、装置がタッチスクリーン及び分離したタッチパッドの双方を含む場合であっても、都合がよい。2つのモードのタッチスクリーンは、操作の更なる柔軟性及び容易性を提供することができる。
【0077】
本実施の形態のある変形例において、プログラム210は、二本の指F1、F2を独立に追跡することにより、二本指のタッチモードのアクションを解釈してもよい。例えば、二本指F1、F2が同じ方向に移動したとき、移動は「スワイプ」コマンドとして解釈されてもよい。二本指F1、F2が異なる方向に移動したとき、この移動は「ピンチ」コマンドとして解釈されてもよい。
【0078】
本実施の形態には別の変形例がある。例えば、二本指のタッチは、要素の拡大/変換の契機として用いられてもよく、一本指のタッチは、スクロールに用いられてもよい。また、その逆であってもよい。本実施の形態は、上述した他の実施の形態と組み合わされてもよい。例えば、拡張されたアクティブ要素を表示する画面の部分の外側にあるタッチスクリーン803の再配分領域のタッチは、アクティブ要素を取り消し、又は閉じてもよい。さらに、本実施の形態の概念は、3以上の指の追跡や、異なる操作コマンドのモードをタッチスクリーン及び/又はタッチパッドをタッチしていると決定される指の数に関連付けることを包含するように拡張されてもよい。
【0079】
本実施の形態の特徴は、他の実施の形態の特徴と組み合わされてもよい。例えば、異なるタッチモードの使用により、図4A−4Bに関連して上述した実施の形態において、表示されたコンテンツのアクティブ要素又は部分の拡大の程度を制御してもよい。とくに、拡大の程度は、タッチモードにおいて使用される指の数に関連付けられてもよい。
【0080】
(予測モデルに基づいたGUI表示分割の動的な再設定)
本実施の形態において、表示装置上にレンダリングされるウェブページなどのコンテンツは、表示装置に表示された異なるアクティブ要素にそれぞれ関連付けられた複数の領域に分割されてもよい。関連付けられたタッチインタフェースの全ての領域が、表示装置に表示された異なるアクティブ要素にそれぞれ対応する接触検知可能領域に分割されてもよい。ユーザは、対応する接触検知可能領域にタッチすることにより、アクティブ要素のうちの一つを選択することができる。分割は、どのアクティブ要素が次に選択されそうかの予測にしたがって歪められてもよい。予測は、ユーザによる装置200の使用履歴に基づいた予測モデルから決定されてもよい。予測モデルは、ユーザが装置を使用するにつれて継続的に更新されてもよい。本実施の形態のあるバージョンにおいて、分割の「歪み」は、時間が経過するにつれて、予測に基づかない「歪んでいない」分割に減衰してもよい。本明細書で説明された他の実施の形態の特徴が、本実施の形態の特徴に組み合わされてもよい。
【0081】
限定ではない例示として、上述したように、プログラム210は、予測エンジン221を更に含んでもよい。予測エンジン221は、例えば適切なソフトウェアプログラミングにより、図9Aに一般的に示される方法にしたがって装置200を動作させるように構成される。図9Aの902に示すように、表示装置202に表示されたコンテンツの部分は、例えばボロノイ分割により、上述したように分割されてもよい。904に示すように、表示された部分の中のアクティブ要素は、タッチインタフェースの対応する部分に関連付けられてもよい。タッチインタフェースは、タッチパッド204であってもよいし、表示装置202がタッチスクリーンを含む場合は、表示装置202であってもよい。906に示すように、ユーザがタッチインタフェースを操作すると、プログラム210は、オプションで、ユーザがアクションを実行したか否かを決定してもよい。例えば、プログラム210は、ユーザがアクティブ要素に対応するタッチインタフェースのいずれかの部分を選択したことを検出してもよい。プログラム210は、その後に続く1以上のアクションの可能性にしたがって、表示装置に表示されるコンテンツの分割の割り当てを調整してもよい。コンテンツの分割、及びアクティブ領域とタッチインタフェースの対応する部分との相互関係は、時間の経過とともに反覆して継続されてもよい。例えば、予測エンジン221は、装置200における所定の種別のアクションに続く、過去のユーザの挙動のパターンに基づいて、後続のアクションの可能性を算出してもよい。過去の挙動は、表示装置102に表示されるコンテンツの種別に関連付けられてもよい。可能性は、ユーザが装置200を使用するにつれて更新されてもよい。908に示すように、スクリーンドライバ212は、可能性にしたがって、表示されたコンテンツの部分の分割を再計算してもよい。タッチパッド204のアクティブ領域の大きさ及び/又は形状は、分割の再計算の結果により変更されてもよい。
【0082】
図9Bは、後続のアクションの可能性が変化するときに、表示の分割がいかに変化するかの例を示す。例えば、図9Bに示すように、装置は、最初のユーザのアクションに応答して、ウェブページなどのコンテンツを表示してもよい。この例において、装置102の表示装置に表示されたウェブページ101などのコンテンツは、ラジオボタン104、テキスト入力ボックス106、リンク108(HTMLリンク又はウェブリンク)、及びスクロールバー110などのアクティブ要素を含んでもよい。コンテンツは、標準的なテキスト112又は画像などのアクティブでない要素を更に含んでもよい。上述したように、表示されたコンテンツページ101の領域は、ラジオボタン104に対応するラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス106に対応するテキスト入力ボックス領域116、リンク108に対応するリンク領域118、及びスクロールバー110に対応するスクロールバー領域120に分割されてもよい。この例においてテキストはアクティブ要素ではないので、テキスト112に対応する領域はない。ラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス領域116、リンク領域118、及びスクロールバー領域120は、接触検知可能領域の対応する領域にマップされてもよい。
【0083】
予測エンジン221は、過去のユーザの挙動に基づいて、ユーザは、コンテンツ101がいったん表示されると、ラジオボタン104よりもスクロールバー110を次に使用しそうであると決定してもよい。その結果、表示ドライバ212は、例えばHTMLキャンバスのテセレーションなどにより、コンテンツ101のバイアスのない単純な分割から決定される場合よりも、スクロールバー領域120が初期的により大きく、ラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス領域116、及びリンク領域118がより小さくなるように、コンテンツ101の分割を計算してもよい。表示ドライバ212は、所定の時間内にユーザがこれらの領域を使いそうな相対的な可能性にしたがって、ラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス領域116、リンク領域118、及びスクロールバー領域120の相対的な範囲を算出してもよい。
【0084】
ユーザが次にスクロールバー110を使用する見込みは、時間とともに変化しうる。したがって、例えば、分割及び相関処理の繰り返しの結果として、スクロールバー領域120と他の3つの領域との間の境界は、境界がコンテンツ101のバイアスされない単純な分割から決定される場合の位置になるまで時間とともに移動し、スクロールバー領域が小さく、他の3つの領域が大きくなる。他の変形例は、過去のユーザの挙動について、予測エンジンが利用可能な情報の量に基づいて可能である。例えば、時間が経過するにつれて、ユーザはテキストボックス106をより使用しそうになるかもしれない。そうであれば、テキストボックス領域116は、他の3つの領域に比べて増大されてもよい。それぞれのアクティブ領域について対応する可能性は、時間の経過とともに、バイアスされない可能性に減衰しうる。その結果、このような場合、画像のテセレーションは、時間の経過とともに、バイアスのないテセレーションに減衰してもよい。
【0085】
本実施の形態の特徴は、本明細書で説明された他の実施の形態の特徴と組み合わされてもよい。限定ではない更なる例として、本実施の形態の特徴は、図6A−6Eに関連して上述した特徴に組み合わされてもよい。とくに、表示されたコンテンツの分割の歪みの減衰は、例えば図6Eに関連して説明したように、タッチインタフェースに対する不明瞭な入力が、表示されたアクティブ要素との直前のユーザによる相互作用に基づいて明確化される場合に適用されてもよい。一般に、表示されたコンテンツのテセレーションは、タッチインタフェースの任意の位置のタッチが直近に変換されたアクティブ要素のアクティブ化として解釈される、バイアスされたテセレーションから、バイアスのないテセレーションに減衰してもよい。とくに、分割は、時間とともに、タッチスクリーン202にマップされたチェックボックス領域612のうち1以上を押すことにより中央のチェックボックス602Cが選択され又は拡大されることが可能な状態から、中央のチェックボックスに対応するタッチインタフェースの部分を押すことによってのみ中央のチェックボックスが選択され又は拡大されることが可能な状態まで減衰してもよい。
【0086】
(使用履歴に基づいたGUIレイアウトのカスタマイズ)
上述した実施の形態の変形例において、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)の表示におけるコンテンツのレイアウトは、GUIの使用履歴に基づいて、予測的な態様で配列されてもよい。「レイアウト」は、どのアイテムを表示させるか、それらをどこに表示させるか、それらをどの順に表示させるか、それらがどのように見えるか、それらがどのように機能するか、を含む。レイアウトは、時間の経過により、非予測的なレイアウトに減衰してもよい。本明細書で説明された他の実施の形態の特徴が、本実施の形態の特徴に組み合わされてもよい。
【0087】
GUIがタッチインタフェースを含む場合、タッチインタフェースの全領域が、それぞれが異なるアクティブ要素に対応する接触検知可能領域に分割されてもよい。ユーザは、対応する接触検知可能領域にタッチすることにより、アクティブ要素のうちの一つを選択することができる。分割は、どのアクティブ要素が次に選択されそうかの予測にしたがって歪められてもよい。予測は、ユーザの挙動に基づいた予測モデルから決定されてもよい。
【0088】
限定ではない例示として、上述したように、プログラム210は予測エンジン221を更に含んでもよい。予測エンジン221は、例えば適切なソフトウェアプログラミングにより、図10Aに一般的に示される方法にしたがって装置200を動作させるように構成されてもよい。図10Aの1002に示すように、表示装置202に表示されるコンテンツの部分は、上述したように、オプションで、ボロノイ分割などにより分割されてもよい。1004に示すように、表示された部分の中のアクティブ要素は、タッチインタフェースの対応する部分に関連付けられてもよい。タッチインタフェースは、タッチパッド204であってもよいし、表示装置202がタッチスクリーンを含む場合は、表示装置202であってもよい。1006に示すように、ユーザがタッチインタフェースを操作すると、プログラム210は、オプションで、ユーザがアクションを実行したか否かを決定してもよい。例えば、プログラム210は、ユーザがアクティブ要素に対応するタッチインタフェースのいずれかの部分を選択したことを検出してもよい。1008に示すように、プログラム210は、その後に続く1以上のアクションの可能性にしたがって、表示装置に表示されるコンテンツのレイアウトを調整してもよい。コンテンツのレイアウト、後続のコンテンツの分割、及びアクティブ領域とタッチインタフェースの対応する部分との相互関係の調整は、時間の経過とともに反覆して継続されてもよい。
【0089】
例えば、予測エンジン221は、装置200における所定の種別のアクションに続く、過去のユーザの挙動のパターンに基づいて、後続のアクションの可能性を算出してもよい。過去の挙動は、表示装置102に表示されるコンテンツの種別に関連付けられてもよい。可能性は、ユーザが装置200を使用するにつれて更新されてもよい。スクリーンドライバ212は、可能性にしたがって、表示されたコンテンツの部分のレイアウトを調整してもよい。レイアウトを調整するには、多くの異なる方法がある。最も可能性の高い1以上の後続のアクションを容易にするような方法でレイアウトが調整されるのが好ましい。上述したように、これは、例えば、連続して使用されそうなアクティブ要素を、デフォルトのレイアウトにおけるよりも互いに近接して配置されるように、アクティブ要素の配置を調整することを含んでもよい。さらに、アクティブ要素の外観が調整されてもよい。例えば、使用されそうなアクティブ要素が強調表示されたり、より明るく色づけられたりしてもよい。さらに、1以上のアクティブ要素の操作が調整されてもよい。例えば、コンタクトリストなどのリスト中のアイテムの順序が、最も一般的に使用されるアイテムがリストのトップ付近になるように順序付けられてもよい。
【0090】
例えば、過去のユーザの挙動に関する情報が全くない「デフォルト」設定において、装置は、ラジオボタン802、テキスト入力ボックス804、リンク806、チェックボックス808、及びアクティブでない通常のテキスト810を含むウェブページなどのコンテンツを、図10Bに示すように表示してもよい。予測エンジン221は、ユーザの過去の履歴に基づいて、ユーザは、このページ(又は同様に構成されたコンテンツ)を表示するときに、チェックボックス808をチェックする、及び、テキスト入力ボックス804にテキストを入力する可能性が高いと決定してもよい。これらの可能性に基づいて、表示ドライバ212は、図10Bに示すように、テキスト入力ボックス808及びチェックボックス804がより大きく、及び/又は、より突出し、互いに近接して配置されるように、ウェブページの表示を変更してもよい。
【0091】
ある実装において、表示されたコンテンツの領域への分割、及びタッチインタフェースの対応する部分への分割は、コンテンツの表示の変更の結果として、変更されてもよい。例えば、表示ドライバ212は、表示されたコンテンツのHTMLキャンバスを変更してもよい。これが生じた後、タッチスクリーンドライバ212は、HTMLキャンバスの新しいテセレーションを実行し、タッチスクリーンドライバ213がタッチインタフェースを対応する部分に分割するために利用してもよい。
【0092】
上記は、本発明の好ましい実施の形態の完全な説明であるが、種々の代替、変更及び等価物を用いることができる。したがって、本発明の範囲は、上記の説明を参照して決定されるべきではなく、添付された特許請求の範囲をそれらと等価な範囲の全てとともに参照して決定されるべきである。ここで記述される全ての特徴は、好ましいか否かにかかわらず、ここで記述される他の全ての特徴に結合されてもよい。特許請求の範囲において、不定冠詞に続くものは、別段の明示がない限り、1以上の事項の数量をさす。添付された特許請求の範囲は、「〜するための手段」という語句を用いて明示的に限定されない限り、ミーンズプラスファンクションの限定を含むものと解釈されるべきではない。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、携帯型装置に関し、とくに、表示装置及びタッチインタフェースを利用した携帯型装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、携帯型インターネット装置、携帯型音楽プレイヤー、及び携帯型ゲーム装置などの家庭用携帯型電子装置は、一般に、平面画面映像表示装置又はタッチスクリーンディスプレーなどの形式の表示装置を含む。タッチスクリーンは、表示領域内における接触の位置を検出することも可能な表示装置である。これにより、表示装置を入力装置として用いることができ、表示の内容との相互作用のための主たる入力装置としてのキーボード及び/又はマウスを除去することができる。このような表示装置は、コンピュータに、又は、端末としてネットワークに、接続されることができる。タッチスクリーンは、近年の携帯情報端末(Personal Digital Assistant :PDA)、衛星ナビゲーション、及び携帯電話装置のデザインの変化を促進し、これらの装置をより有用にした。
【0003】
タッチスクリーンは、1971年のサミュエル・C・ハースト博士による電気的タッチインタフェースの発明から一般的になった。これらは、リテールセッティング、販売システムのポイント、現金自動預け払い機(Automatic Teller Machine:ATM)、及び、グラフィカルユーザインタフェース(Graphical User Interface:GUI)を操作し、データを入力するためにスタイラスが用いられるPDAにおいて、よく使われるようになってきた。スマートフォン、PDA、携帯型ゲームコンソール、及び多種の情報機器の普及により、タッチスクリーンがより要求され、受け入れられるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
携帯型装置において使用される表示装置は、コンピュータの画面又はテレビジョンの画面に比べて相対的に小さい。このため、ときに、画面に表示された情報を視認しづらいことがある。携帯型装置には、選択された部分を拡大してより詳細に見るために、選択された部分をより大きな画像にズームインして表示することが可能なものがある。このようなズーム機能を実装するためには、一般に、携帯型装置において、拡大すべき部分を選択するための方法を実装する必要がある。従来の技術における解決は、タッチスクリーンを表示装置、及び、ユーザが拡大すべき表示の部分を選択するために指又はスタイラスを使用可能なソフトウェアとして使用することを含む。しかし、スクリーンは小さいので、ユーザの指により選択されるべき部分が隠れてしまうことがあり、選択が困難になっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施の形態は、この文脈の中で生まれたものである。
【0006】
本発明の教示は、添付の図面とともに下記の詳細な説明を考慮することにより容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】図1Aは、携帯型装置の表示装置上のアクティブ要素を含むコンテンツの部分を示す概略図である。
【図1B】図1Bは、本発明の実施の形態による図1Aの装置に表示されたコンテンツの部分のアクティブ要素に対応する検知可能領域への分割を示す概略図である。
【図1C】図1Cは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1D】図1Dは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1E】図1Eは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1F】図1Fは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1G】図1Gは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1H】図1Hは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図1I】図1Iは、本発明の実施の形態に関連して使用されうる可能な携帯型装置の概略図である。
【図2A】図2Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の側面図である。
【図2B】図2Bは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置のブロック図である。
【図3A】図3Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の動作を示すフロー図である。
【図3B】図3Bは、本発明の実施の形態において選択された表示されているアクティブ要素の拡大を示す携帯型装置の三次元概略図である。
【図4A】図4Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の動作を示すフロー図である。
【図4B】図4Bは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置のタッチパッドによるアクティブ要素の選択を示す三次元概略図である。
【図4C】図4Cは、タッチパッドの対応する領域のアクティブ化に伴うアクティブ要素の拡大を示す概略平面図である。
【図4D】図4Dは、本発明の実施の形態に係るタッチパッドを用いた携帯型装置の表示装置に表示されたコンテンツの部分の選択的拡大を示す三次元概略図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態による表示装置に表示されたアクティブ要素の変換の例を示す携帯型装置の概略平面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図6B】図6Bは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図6C】図6Cは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図6D】図6Dは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図6E】図6Eは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7D】図7Dは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図7E】図7Eは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図8A】図8Aは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図8B】図8Bは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図8C】図8Cは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおけるタッチスクリーンを有する携帯型装置の概略平面図である。
【図9A】図9Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の動作を示すフロー図である。
【図9B】図9Bは、後続のアクションの可能性が変化するときに表示されたコンテンツの分解がいかに変化するかの例を示す概略平面図である。
【図10A】図10Aは、本発明の実施の形態に係る携帯型装置の動作を示すフロー図である。
【図10B】図10Bは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおける携帯型装置の概略平面図である。
【図10C】図10Cは、本発明の実施の形態の異なる動作のステージにおける携帯型装置の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本出願は、2009年5月21日出願の米国特許仮出願第61/180,400の優先権を主張し、その全文をここに援用する。
【0009】
本出願は、2009年10月7日出願の米国特許仮出願第12/574,857の優先権を主張し、その全文をここに援用する。
【0010】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,828(「ユーザインタフェースのための継続的かつ動的なシーン分割」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09019US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0011】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,838(「補助的な接触によりズームを起動する携帯型装置」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09020US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0012】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,846(「補助的な接触によりアクティブ要素の変換を起動する携帯型装置」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09021US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0013】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,851(「先行する補助的なタッチ入力に基づいたタッチスクリーンの明確化」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09022US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0014】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,860(「先行する補助的なタッチ入力に基づいたタッチスクリーンの明確化、2本指のタッチがアクティブ要素の選択及び変形のトリガとなる携帯型装置」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09024US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0015】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,869(「予測モデルに基づいたGUI表示分割の動的な再設定」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09043US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0016】
本出願は、チャールズ・ニコルソン及びゲーリー・M・ザレフスキ−による、本発明の譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願12/574,887(「使用履歴に基づいたグラフィックユーザインタフェースのレイアウトのカスタマイズ」、2009年10月7日出願、代理人ドケット番号:SCEA09044US00)に関連し、その全文をここに援用する。
【0017】
下記の詳細な説明は、例示を目的として多くの特定の詳細を含むが、下記の詳細に対する多くの変形及び置換が本発明の範囲に入ることは、当業者に認識されるところである。したがって、下記に説明する本発明の実施の形態は、請求された発明の一般性を失わせることなく、また限定を付加することもなく説明される。
【0018】
(ユーザインタフェースのための継続的かつ動的なシーン分割)
本発明のある実施の形態によれば、携帯型装置においてレンダリングされるコンテンツは、表示画面の領域を満たす複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、画面に表示されるコンテンツの異なるアクティブな要素に関連づけられてもよい。これらの領域は、装置のユーザインタフェースの対応する接触検知可能領域にマップされてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、異なるアクティブ要素に対応する。ある実施の形態において、ユーザインタフェースは、表示装置とは分離されたタッチパッドであってもよい。別の実施の形態において、表示装置はタッチスクリーンであってもよく、ユーザインタフェースは表示装置の一部であってもよい。タッチスクリーンの種別に依存して、ユーザは、ユーザの指の接触又はスタイラスでスクリーンをタッチすることにより、タッチスクリーンとの間で相互作用することができる。
【0019】
限定ではない例示として、ウェブページなどの携帯型デバイス上でレンダリングされるコンテンツは、複数の領域に分割される。それぞれの領域は、表示された異なるアクティブ要素に関連づけられてもよい。装置の背面のタッチパッドの全領域が、接触検知可能領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、異なるアクティブな要素に対応してもよい。表示されたウェブページは、ブラウザによりレンダリングされたHTMLキャンバスに対してボロノイ分割を実行することにより、背面のタッチに対してアクティブな領域に分割されうる。ユーザは、前面のスクリーンに表示されたアクティブ要素の一つを、背面タッチの対応する領域をタッチすることにより「選択」することができる。背面タッチのそれぞれの領域は、表示されたアクティブ要素よりもかなり大きいので、前面のタッチスクリーンよりも背面タッチを用いた方が、容易にアクティブ要素を選択することができる。
【0020】
より詳細な例として、ウェブページなど、HTML文書の形式のコンテンツは、ブラウザによりレンダリングされたHTMLキャンバスに対して、一般に空間充填(テセレーション)と呼ばれる数学的分割を実行することにより、背面タッチのためのアクティブな領域に分割されてもよい。HTMLキャンバスは、HTML文書がどのように画面に表示されるかを決定する。テセレーションは、表示される文書の部分を、画面の範囲を分割する有限の数の領域に分割する。それぞれの領域は、画面に表示される文書の部分中のアクティブ要素に対応する。一つの実施の形態によれば、これらの領域は、タッチパッドの対応する接触検知可能領域にマップされてもよい。ユーザは、前面のスクリーンに表示されたアクティブ要素を、タッチパッドの対応する接触検知可能領域をタッチすることにより「選択」することができる。テセレーションの結果、それぞれの接触検知可能領域は、スクリーンに表示された対応するアクティブ要素よりもかなり大きくなりうる。その結果として、スクリーンがタッチスクリーンである場合、アクティブ要素は、タッチパッドを用いることにより、タッチスクリーンを用いる場合よりも容易に選択されうる。
【0021】
テセレーションを実行可能な多数の異なる方法がある。一般に、テセレーションにおいて、表示される文書の部分は凸状の領域に分割されるのが望ましい。限定的ではない例示として、表示される部分の凸領域へのテセレーションは、ボロノイテセレーション、ボロノイ図、又はディリクレテセレーションとも呼ばれるボロノイ分割として実現されてもよい。ボロノイ分割は、空間内の離散的な特定のオブジェクトの集合、例えば、離散的な点の集合との間の距離により決定される距離空間の分割の一種である。最も単純な場合、平面は、ボロノイサイトと呼ばれる点Sの集合を含む。それぞれのボロノイサイトsは、ディリクレセルとも呼ばれるボロノイセルを有する。Vは、他のどのサイトよりもsに近い全ての点からなる。ボロノイ図のセグメント(すなわち、ボロノイセルの境界)は、2つのサイトから等距離にある平面内の全ての点である。ボロノイノード(すなわち、2つの境界が交差するセルの角)は、3つ(又はそれ以上)のサイトから等距離にある点である。
【0022】
アクティブ要素の変形は、コンテンツに敏感であってもよい。例えば、ボタンをタッチスクリーンで用いることを容易にするために、ボタンを単純に拡大することには意味がある。しかし、ユーザがスクロールバーをタッチスクリーンで操作するのにより便利な形状にスクロールバーを変形することは、より便利でありうる。
【0023】
例として、ウェブページは、通常、図1Aに示すように、装置の画面上に表示される。この例では、ウェブページ101の一部が、装置102のディスプレーに表示される。ウェブページ101は、アクティブな要素を含む。本明細書において、アクティブ要素は、適当なユーザインタフェースを介してユーザが相互作用することが可能な、表示されたウェブページの一部のことをいう。アクティブ要素の限定的でない例として、ラジオボタン104、テキスト入力ボックス106、リンク108(例えば、HTMLリンク又はウェブリンク)、及びスクロールバー110などがある。ウェブページは、標準的なテキスト112又は画像などのアクティブでないコンテンツを含んでもよい。
【0024】
図1Bに示されるように、表示されたウェブページ101の領域は、ラジオボタン104に対応するラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス106に対応するテキスト入力ボックス領域116、リンク108に対応するリンク領域118、及びスクロールバー110に対応するスクロールバー領域120に分割されてもよい。本実施例においては、テキストはアクティブ要素ではないので、テキスト112に対応する領域はない。本発明のある実施の形態によれば、ラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス領域116、及びリンク領域118は、接触を検知可能なインタフェースの対応する領域にマップされてもよい。
【0025】
ある実施の形態において、接触を検知可能なインタフェースは、表示装置の一部であるタッチスクリーンであってもよい。または、接触を検知可能なインタフェースは、表示装置とは分離して別個に設けられたタッチパッドであってもよい。ディスプレー及びタッチパッドとして、多くの可能な構成がある。このような可能な構成の例として、表示装置V及びタッチパッドTが、図1Cに示すように、ケースCの同じ側面に設けられる例、図1Dに示すように、ケースCの隣接する側面に設けられる例、図1Eに示すように、ケースCの対向する側面に設けられる例がある。別の例として、表示装置V及びタッチパッドTが、それぞれ、分離したケース部分C1及びC2に配置される構成がある。限定ではない例示として、ケース部分C1、C2は、図1Fに示すように、スライド構造により互いに接続されてもよいし、図1G、図1H、又は図1Iに示すように、ヒンジ構造により接続されてもよい。図1Fにおいて、表示装置V及びタッチパッドTは、ケース部分C1及びC2が閉じられた位置にあるときに内側に向いている。また、図1Gに示すように、ケース部分C1及びC2が閉じられた位置にあるときに、表示装置Vは内側に、タッチパッドTは外側に、あるいはそれぞれ逆に向いていてもよい。さらに、図1Hに示すように、ケース部分C1及びC2が閉じられた位置にあるときに、表示装置V及びタッチパッドTが外側に向いていてもよい。
【0026】
本発明の実施の形態によれば、図2Aに示されるように、携帯型電子装置200は、ケース201の大きい方の表面225A(以下、「前面」という)に配置された表示装置202を備えたケース201を含んでもよい。タッチパッド204は、ケース201の前面に対向するもう一つの大きい表面225B(以下、「背面」という)に配置されてもよい。ケースは、ユーザの手で把持可能な程度に十分小さいサイズであってもよい。
【0027】
図2Bに示されるように、装置は、制御部203を含んでもよい。制御部203の構成要素は、ケース201の内部に配置されてもよい。制御部203は、表示装置202及びタッチパッド204を制御可能に結合されたプロセッサ207を含む。ある実施の形態において、並列処理が実装される場合、装置200は、複数のプロセッサ207を含んでもよい。装置200は、ゲーム装置、電話、携帯型メディアプレイヤー、電子メール装置、ウェブブラウザ装置などとして利用するために構成されてもよい。
【0028】
携帯型装置200は、入出力(I/O)素子211、電源供給部(P/S)213、クロック(CLK)215、及びキャッシュ217など、既知のサポート機能を更に含んでもよい。装置200は、プログラム及び/又はデータを格納するために、ディスクドライブ、CD−ROMドライブ、フラッシュドライブなどの大容量記憶装置219をオプションで含んでもよい。タッチスクリーン202、タッチパッド204、プロセッサ207、メモリ208、及び装置200の他の構成要素は、図2Bに示すように、システムバス220を介して、互いに信号(例えば、コード命令及びデータ)を交換してもよい。ある実施の形態において、装置200は、装置がネットワークを介して他の装置と信号を交換することを可能とするために構成されたネットワークインタフェース216を含んでもよい。さらに、携帯型装置200は、1以上のセンサ218を含んでもよい。このようなセンサは、例えば、加速度又は傾きセンサなどの慣性センサ、光学センサ、マイクロフォン又はマイクロフォンアレイなどの音響センサを含んでもよい。センサは、プログラム命令210に対する入力を生成してもよく、プログラム命令210は、携帯型装置が動作する環境に反映させてもよい。
【0029】
表示装置202は、視認可能なシンボル及び/又はグラフィックイメージを表示可能な任意の適当な形式のディスプレーであってもよい。例として、表示装置202は、液晶ディスプレー(LCD)又は発光ダイオード(LED)ディスプレーなどのフラットパネルディスプレーを含んでもよい。ある実施の形態において、前面の表示装置202は、ユーザのコマンドを受け付けるためのインタフェースを提供するためのタッチパッドを組み込んでもよい。ある実施の形態において、タッチパッド204は、表示装置をオプションで含んでもよい。背面のタッチパッド204は、例えば、抵抗、表面弾性波(Surface Acoustic Wave:SAW)、静電容量、赤外線、歪みゲージ、光学イメージング、分散信号技術、音響パルス認識、漏れ全反射(Frustrated Total Internal Reflection:FTIR)、又はユーザの指の近接に応答する磁歪技術に基づいたグラフィックスタブレットなど、任意の適当なタッチスクリーン技術に基づいてもよい。必要であれば、前面の表示装置202にも、これらと同様の技術が組み込まれてもよい。好ましい実施の形態において、表示装置202は、制御部203に結合された抵抗式タッチスクリーンを含み、タッチパッド204は、静電容量式タッチスクリーンを含む。
【0030】
例として、抵抗式のタッチスクリーンパネルは、薄い空間により分離された2つの金属の電気伝導層及び抵抗層を含むいくつかの層から構成されてもよい。あるオブジェクトがこの種類のタッチパネルに接触すると、特定の点において層間が接続される。このとき、パネルは、電気的には、接続された出力を有する2つの分圧器と同様に機能する。これにより電流が変化する。電流の変化はタッチイベントとして登録されており、タッチイベントは処理のためにプロセッサ207に送信されてもよい。
【0031】
表面弾性波技術は、タッチスクリーンパネルを通過する超音波を用いる。パネルに接触されると、波の一部が吸収される。この超音波の変化がタッチイベントの位置を示し、この情報は処理のために制御部に送信される。
【0032】
静電容量式のタッチスクリーンパネルは、センサ中に継続的に電流を伝導する酸化インジウムスズなどの物質により覆われてもよい。したがって、センサは、水平軸及び垂直軸の双方において、精確に制御可能な蓄積された電子の場を示す。静電容量式タッチスクリーンの「通常」の容量の場(参照状態)が、例えばユーザの指など、外部的に印加される電場により変更されたとき、パネルのそれぞれの隅に配置された電気回路は、その結果生じた参照場の特性についての「歪み」を測定し、そのイベントについての情報を数学的処理のためにプロセッサ207へ送る。
【0033】
赤外線式タッチスクリーンパネルは、2つの異なる方法論のうち1つを用いてもよい。1つの方法は、熱により誘起される表面抵抗の変化を用いる。もう1つの方法は、画面の表面付近における変調された光のビームの遮断を検知するIRセンサの垂直及び水平方向の配列である。
【0034】
歪みゲージの構成では、画面は四隅においてスプリングでマウントされ、画面がタッチされたときに方向偏差を決定するために歪みゲージが用いられる。この技術により、画面202のZ軸に沿った動きを測定することもできる。
【0035】
光学イメージングに基づいたタッチスクリーン技術において、画面の端(たいてい隅)付近に、2以上のイメージセンサが配置されてもよい。赤外線のバックライトが、画面の反対側にあるカメラの視野に配置されてもよい。タッチは影として示され、カメラの組のそれぞれが三角測量されることによりタッチの位置を測定することができる。
【0036】
分散信号技術は、タッチにより生ずるガラスにおける機械的エネルギーを検出するためのセンサを用いてもよい。複雑なアルゴリズムがこの情報を解析し、タッチの現実の位置を提供する。
【0037】
音響パルス認識に基づいたタッチスクリーンは、画面のある位置に配置された、タッチ(振動)の力学的エネルギーを電気信号に変換するための2以上の圧電トランスデューサを用いてもよい。この信号は、音声ファイルに変換され、画面の位置ごとに予め準備された音声プロファイルと比較される。
【0038】
漏れ全反射に基づいたタッチスクリーンは、屈折媒体を光で満たすために全反射の原理を用いる。指又は他の柔らかいオブジェクトにより表面が押下されたとき、内部反射光路が妨害され、光が媒体の外側に反射するので、媒体の後方のカメラにより視認可能となる。
【0039】
ある実施の形態において、装置200は、更なる入力源を提供するために、制御部203に結合された1以上のオプションのボタンを含んでもよい。オプションのボタン206には、多数の異なる可能な配置場所がある。例として、一般性を失うことなく、1以上のオプションのボタン206は、装置200の前面225A、背面225B、側面222に沿って、又は面取りされた斜面224に設けられてもよい。
【0040】
携帯型装置200は、メモリ208(例えば、RAM、DRAM、ROMなど)を更に含んでもよい。メモリ208などのコンピュータ読み取り可能な媒体は、プロセッサ207において実行可能なプログラム命令210を格納してもよい。プログラム命令210は、装置における1以上の入力元(例えば、表示装置202、タッチパッド204、又はボタン206)からの入力又は装置に結合された遠隔の入力元からの入力に応答するように構成されてもよい。プログラム命令210は、表示装置202に表示される画像を生成するように構成された表示ドライバ命令212を含んでもよい。プログラム命令210は、タッチパッド204から受け付けられた入力に応答するタッチパッドドライバ命令213を含んでもよい。ある実施の形態において、表示装置202及びタッチパッド204の機能は、入力及び出力の双方の装置として機能することが可能な単一のタッチスクリーンインタフェースとして結合されてもよい。
【0041】
(補助的な接触によりアクティブ要素の変形を起動する携帯型装置)
本実施の形態の一例において、限定ではない例示として、携帯型電子装置は、1以上の主要な表面を有してもよい。表示装置は、主要な面の少なくとも一つに配置されてもよい。タッチインタフェースは、主要な面の少なくとも一つに配置されてもよい。プロセッサは、表示装置及びタッチインタフェースを制御可能に結合されてもよい。画像を含むコンテンツは、ディスプレー上にレンダリングされてもよい。コンテンツは、複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、表示されたリンク又はチェックボックスなどの異なるアクティブ要素に関連づけられてもよい。タッチインタフェースの全体の領域が、接触検知可能領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、表示装置に表示された異なるアクティブ要素に対応してもよい。ユーザは、タッチインタフェースの対応する領域をタッチすることによりアクティブ要素を選択してもよい。アクティブ要素が選択されたとき、要素をタッチインタフェースにおいて容易に操作できるように、その表示及び/又は動作が変更されてもよい。いずれのアクティブ要素が変形されたのかをユーザが容易に認識できるように、変形はアニメーション表示されてもよい。ユーザが変形されたアクティブ要素と相互作用した後、要素は逆のアニメーション表示により元の形状に戻されてもよい。
【0042】
変形された要素の復帰の契機には、多くの異なる方法がある。限定的ではない例示として、アクティブ要素に対応するタッチインタフェース204の領域に対するユーザのタッチが変形の契機となった場合、タッチが離されたことが復帰の契機となってもよい。
【0043】
限定ではない例示として、プログラム210は、変換命令214を更に含んでもよい。変換命令214は、例えば適切なソフトウェアプログラミングにより、図3Aに一般的に示される方法にしたがって装置200を動作させるように構成されてもよい。図3Aの302に示すように、表示装置202に表示されるコンテンツの部分は、上述したように、例えばボロノイ分割により分割されてもよい。304に示すように、表示された部分の中のアクティブ要素は、タッチインタフェースの対応する部分に関連付けられてもよい。タッチインタフェースは、タッチパッド204でもよいし、表示装置202がタッチスクリーンを含む場合は、表示装置202であってもよい。306に示すように、ユーザがタッチインタフェースを操作するとき、プログラム210は、アクティブ要素に対応するタッチインタフェースのいずれかの部分をユーザが選択したか否かを決定してもよい。308に示すように、ユーザがこれらのアクティブ部分の一つを選択すると、対応するアクティブ要素の変換されたビューが表示装置202に表示されてもよい。
【0044】
アクティブ要素を変形するには、多くの方法がある。例えば、図3Bに示すように、アクティブ要素を表現するアイコン312は、単純に、拡大された形状314で表示されてもよい。表示装置202がタッチスクリーンであれば、これにより、ユーザは拡大された形状314をより容易に操作することができる。選択されたアクティブ要素の変形は、いずれのアクティブ要素が変形されるのかをユーザが容易に認識できるように、アニメーション表示されてもよい。ユーザが変形されたアクティブ要素との間で相互作用した後、要素は逆のアニメーション表示により元の形状に戻されてもよい。再変形もアニメーション表示されてもよい。アクティブ要素の変形には、本発明の実施の形態の範囲内において、多くの変形例がある。これらのいくつかについて以下に説明する。
【0045】
(補助的なタッチによりズームを起動する携帯型装置)
この実施の形態において、携帯型電子装置は、1以上の主要な表面を備えたケースを有する。表示装置は、少なくとも一つの主要な表面に配置されてもよい。タッチパッドは、少なくとも一つの主要な表面に配置されてもよい。プロセッサは、表示装置及びタッチスクリーンを制御可能に結合されてもよい。プロセッサにより実行可能な命令は、a)表示装置に画像を表示する、b)タッチパッドに対するユーザの相互作用に応じてタッチパッドのアクティブ部分を識別する、c)タッチパッドのアクティブ部分を表示装置の対応する領域に対応付ける、d)対応する領域の拡大されたビューを表示装置に表示する、ように構成される。例えば、ユーザは、装置の背面にあるタッチパッドにおいて指をスライドさせてもよい。ユーザの指の位置は、前面の表示装置の対応する領域にマップされてもよい。この領域の拡大されたビューは、表示装置のウィンドウに表示されてもよい。
【0046】
本実施の形態のあるバージョンにおいて、変形命令214は、図4Aの402に示すように、背面のタッチパッド204におけるユーザの操作を追跡するように構成されてもよい。画像の対応する部分の拡大されたビューは、表示装置202に表示されてもよい。例えば、図4Aのフロー図に示すように、プログラム210は、例えばタッチパッドドライバ213を用いて、402に示すように、タッチパッド204に対するユーザの操作を追跡してもよい。とくに、タッチパッドドライバ213は、図4Bに示すように、タッチパッド204のどの部分412がユーザのタッチによりアクティベートされたのかを決定してもよい。404に示すように、アクティブ要素412は、表示装置202の対応する領域に対応づけられてもよい。406に示すように、対応する領域414の中のコンテンツの拡大されたビューが表示装置202に表示されてもよい。
【0047】
ある実施の形態において、タッチパッド204は、表示装置202に表示されたアクティブ要素に対応する領域に空間充填されてもよい。ユーザが、アクティブ要素に対応するタッチパッド204の領域の一つをアクティブにすると、そのアクティブ要素は、図4Bに示すように、タッチスクリーン上で拡大されてもよい。例えば、図1A−1Bに関連して上述した例を参照して、ユーザがリンク108に対応する背面タッチ領域118を押すと、図4Cに示すように、拡大されたリンク418がタッチスクリーンに表示されてもよい。
【0048】
図4A−4Bに関連して説明した実施の形態の別のバージョンにおいて、コンテンツの表示された部分のテセレーション又は同様の分割を実行することは必須ではない。代わりに、プログラム210は、タッチパッド204においてユーザがアクティブ化した部分を単純に追跡し、アクティブ化された部分を画面に表示されたコンテンツの対応する領域に対応づけ、図4Dに示すように、コンテンツの拡大されたビュー414を対応する領域に表示してもよい。これにより、画面に表示されている選択されたアクティブ要素を、より容易に視認し、利用することができる。また、表示装置がタッチスクリーンでもある場合は、表示装置202の有用性を拡張することができる。
【0049】
本発明の実施の形態の範囲内において、アクティブ要素がいったん選択され、タッチインタフェースの対応する領域がアクティブになっている間に、アクティブ要素が変換される方法には、多くの代替例がある。例えば、アクティブ要素の表示サイズを変更することに加えて、又はそれに代えて、アクティブ要素の表示態様及び/又は動作の性質が変換により変更されてもよい。
【0050】
例えば、図1A−1Bに示した例について考えると、スクロールバー110を拡大することは実用的でない。また、小さなタッチスクリーンに表示されたスクロールバーを、従来のように、小さなボックスを移動させたり、スクロールバーの端の上又は下向きの矢印をクリックしたりして操作するのは不便である。スクロールバー110を拡大する代わりに、図5に示すように変換が行われてもよい。この例において、スクロールバー110は、従来のスクロールバーとは異なる方法で操作できる変換スクロールバー130に変換されてもよい。例えば、変換スクロールバー130のスクロールスピード及び方向は、例えばスタイラスを使用して、ユーザがスクロールバーの中のどこにカーソル132を配置したかに依存してもよい。これにより、タッチスクリーン上のスクロールバーの使用をより容易にすることができる。アクティブ要素の表示態様及び/又は動作の性質を変換する方法は数多くある。例えば、チェックボックスは、携帯型装置においてより直感的に操作可能なトグルスイッチに変換されてもよい。
【0051】
(先行する補助的なタッチ入力に基づいたタッチスクリーンの明確化)
上述したように、本実施の形態において、携帯型電子装置は、第1及び第2の主要な表面を備えたケースを有する。タッチスクリーンディスプレーは、第1の主要な表面に配置され、タッチパッドは、もう1つの主要な表面に配置されてもよい。画像を含むコンテンツは、ディスプレー上にレンダリングされてもよい。コンテンツは、複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、上述したように、異なるアクティブ要素に関連づけられてもよい。タッチインタフェースの全体の領域が、接触検知可能領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、タッチスクリーンに表示された異なるアクティブ要素に対応してもよい。ユーザは、タッチインタフェースの対応する領域をタッチすることによりアクティブ要素を選択してもよい。
【0052】
上述したように、アクティブ要素が選択されたとき、その表示態様及び/又は動作は、タッチスクリーンにおいて要素を容易に操作することができるように変換されてもよい。上述したように、ユーザがいずれのアクティブ要素が変換されているのかを容易に視認することができるように、変換はアニメーション表示されてもよい。ユーザが変換されたアクティブ要素と相互作用した後、要素は逆のアニメーション表示により元の形状に戻されてもよい。例えば、ユーザがタッチパッドの対応する領域を押すことによりアクティブ要素を選択すると、アクティブ要素は、タッチスクリーンとしても機能する前面の表示装置において拡大表示されてもよい。ユーザが拡大されたアクティブ要素を操作した後、変換された要素は通常の表示態様に戻されてもよい。しかし、操作されたアクティブ要素は、直近に変更されたアクティブ要素がどれかをユーザが分かるように、タッチスクリーンにおいて強調表示されてもよい。ユーザが、強調表示されたアクティブ要素を再度使用したい場合、この要素は、前面のタッチスクリーンにおける要素の通常の領域を押すことにより選択されうる。ユーザの指がいくつかのアクティブ要素をタッチした場合、このアクションは、強調表示されたアクティブ要素をアクティブにするものとして明確化されてもよい。
【0053】
限定ではない例示として、図6Aに示すように、チェックボックス602などの複数のアクティブ要素を含むウェブページなどのコンテンツは、通常表示されるように、タッチスクリーンディスプレー202に表示されてもよい。表示されたページの領域は、図6Bに示すように、9つの異なる領域612に分割されてもよい。
【0054】
この例において、それぞれのチェックボックス領域612は、タッチパッドの対応する異なる領域にマップされる(図示せず)。タッチパッドは、例えば図1C−1Iに示すように、ケース201の背面などの装置の異なる部分に配置されてもよいし、別の構成により配置されてもよい。ユーザは、タッチパッドの対応する領域をタッチすることにより、タッチスクリーンに表示された9つのチェックボックスのうちの1つを「選択」することができる。背面タッチのそれぞれの領域は、表示されたチェックボックスよりもかなり大きいので、ユーザはチェックボックスをより容易に選択することができる。ユーザが、タッチパッドの対応する領域を押すことによりアクティブ要素を選択したとき、アクティブ要素は、タッチスクリーンにおいて、拡大又はその他の形式で変換される。ユーザは、タッチスクリーン202を用いて、より容易にアクティブ要素を視認することができ、及び/又は、相互作用することができる。
【0055】
例えば、ユーザが、中央のチェックボックス602Cに対応するタッチパッドの領域612Cを押すと、図6Cに示すように、拡大された中央のチェックボックス622Cがタッチスクリーン202に表示されてもよい。関連テキスト624Cなど、テキストボックスに関連づけられた、表示されたコンテンツの部分も、より容易に読めるように拡大されてもよい。
【0056】
ユーザが、中央のチェックボックス602Cをチェックしたい場合、このボックスは、例えばスタイラス又はユーザの指を用いて、タッチスクリーン202上の対応する拡大されたチェックボックス622Cを押すことにより選択可能である。ユーザが拡大された中央のチェックボックス622Cを選択した後、拡大されたチェックボックス622は、表示されたコンテンツの中で通常の表示態様に戻されてもよい。しかし、中央のチェックボックス602Cは、中央のチェックボックスが最後に変更されたものであることをユーザが気づくように、図6Dに示すように、表示装置202上で強調表示されてもよい。
【0057】
変換命令214は、中央のチェックボックス602Cが最も直近に変更されたアクティブ要素であるという事実に基づいて、タッチスクリーンドライバ213からの入力をフィルタリングしてもよい。例えば、表示されたアクティブ要素に対応する空間充填された領域は、タッチパッド204だけでなくタッチスクリーン202にマップされてもよい。変換命令214は、これらの領域のいずれか1以上に対するユーザのタッチが、直前に変更された表示されているアクティブ要素に対するタッチと解釈されるように、これらの領域をアクティブにするタッチに対応する信号をフィルタリングするように構成されてもよい。これにより、タッチスクリーンに対する不明確な入力が、ユーザによる表示されたアクティブ要素との直前の相互作用に基づいて明確化されてもよい。例えば、ユーザが中央のチェックボックス602Cのチェックを外したい場合、このボックスは、タッチスクリーン202にマップされたチェックボックス領域612のうちの1以上を押すことにより選択又は拡大されてもよい。図6Eに示すように、ユーザの指Fが、いくつかのチェックボックス領域にタッチした場合であっても、変換命令214は、このアクションを中央のチェックボックス602Cの選択として解釈してもよい。
【0058】
図6A−6Eに関連して説明した実施の形態には、多くの可能な変形例がある。これらの変形例は、タッチスクリーンを装置の前面に、タッチパッドを装置の背面に設けた携帯型装置に関連した不測の問題に対処しうる。これらの問題の多くは、背面のタッチパッドにおけるユーザの指の位置のビューは、場合により不明瞭であることもあるから、ユーザは主として前面のタッチスクリーンをあてにする傾向があるために生じるかもしれない。
【0059】
(動的に決定されるバッファ領域及びアクティブな境界によるタッチ制御)
本実施の形態は、携帯型装置のタッチスクリーン上の複数のアクティブ要素を、選択された要素の拡大又は拡張を維持するために、例えば背面のタッチパッドにおける制御を維持させることなく、いかに選択するかの問題を扱う。
【0060】
本実施の形態のある実装は、状態入力タッチフィールドの境界を包囲する、応答のない又はアクティブでない領域を用いるモーダルダイアログボックスフォーマット、及び、モーダルダイアログボックスのアクティブでないバッファ領域を包囲する、動的に大きさが決められる受諾及び取消領域に基づいてもよい。本実施の形態は、単一のタッチスクリーンを有する装置においても実装可能である。2つのタッチインタフェースは必要ではないが、本実施の形態は、2つのタッチインタフェース、例えば前面のタッチスクリーン及び背面のタッチパッドを有する装置において使用されてもよい。本実施の形態の一例において、選択及び取消領域は、バッファ領域を確保しつつ、ダイアログボックスの大きさに基づいて動的に幅が設定されてもよい。
【0061】
本実施の形態において、携帯型装置のスクリーンにレンダリングされるコンテンツは、複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、表示されたリンク又はチェックボックスなどの異なるアクティブ要素に関連付けられてもよい。タッチインタフェース、例えば、コンテンツがレンダリングされるタッチスクリーン、又は装置の背面に分離されたタッチパッドの全領域が、接触検知可能領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、異なるアクティブ要素に対応してもよい。ユーザは、対応する接触検知可能領域をタッチすることにより、アクティブ要素を選択する。変換又は拡大されたアクティブ要素が画面に表示されてもよい。強調されたアクティブ要素は、前面のタッチスクリーン又は背面のタッチパッドなどのタッチインタフェースにより操作されてもよい。バッファ領域は、拡張されたアクティブ要素を包囲する。ユーザがタッチインタフェースのこの領域をタッチしても何も起こらない。タッチインタフェースのバッファ領域の外側にある残りの領域は、この領域に対するタッチにより、アクティブ要素の操作をコミットすることも、アクティブ要素の操作をキャンセルすることもできるように、再配分される。
【0062】
限定ではない例示として、ウェブページなどのコンテンツ701は、図7Aに示すように、携帯型装置のタッチスクリーンに標準的に表示されてもよい。この例において、表示されたコンテンツ701は、ラジオボタン702、テキスト入力ボックス704、リンク706、及びチェックボックスのグループ708などの複数のアクティブ要素、及びテキスト710などのアクティブでない要素を含む。
【0063】
図7Bに示すように、アクティブ要素は、上述のように、タッチスクリーン又はタッチパッドの対応する空間充填された領域に分割されてもよい。とくに、表示されたコンテンツ701は、ラジオボタン702に対応するラジオボタン領域712、テキスト入力ボックス704に対応するテキスト入力ボックス領域714、リンク706に対応するリンク領域716、及びテキストボックスグループ708に対応するテキストボックスグループ領域718に分割されてもよい。この例においてテキストはアクティブ要素ではないので、テキスト710に対応する領域はない。
【0064】
ユーザは、例えば、装置のタッチスクリーン又は分離したタッチパッドにおいて、対応する領域718をタッチすることにより、チェックボックスグループを選択することができる。このとき、強調された(例えば、変換又は拡大された)テキストボックスグループ728が、例えば図7Cに示すように、タッチスクリーンに表示されてもよい。選択された特定のアクティブ要素であることが明らかになるように、テキストボックスグループの変換又は拡大を表示するためにアニメーション表示が用いられてもよい。テキストボックスグループ708の変換又は拡大により、ユーザは、タッチスクリーンにおいて、選択されたチェックボックスをより容易にアクティベートすることができる。
【0065】
タッチスクリーンのバッファ領域721は、拡張されたチェックボックス領域728を包囲する。プログラム210は、ユーザがバッファ領域721をタッチしても何も起こらないように構成されてもよい。タッチスクリーンのバッファ領域721の外側にある残りの領域725は、この領域に対するタッチが、選択されたボックスを確定することも、テキストボックスの選択を取り消してテキストボックスを消去させることもできるように再配分されてもよい。例えば、図7Dに示すように、タッチスクリーンの残りの領域の片側725Aは、「確定」ボタンとして再配分されてもよいし、残りの領域のもう一つの片側725Bは、「取消」ボタンとして再配分されてもよい。これらの領域は、異なるシェーディングを有してもよく、ユーザに対するガイドとしてアイコンがそれぞれの領域に表示されてもよい。「確定」領域725Aがタッチされると、選択されたチェックボックスが確定され、強調されたテキストボックス領域728は、元の形式のテキストボックスグループ708に戻される。「取消」領域725Bがタッチされると、選択されたチェックボックスの選択が取り消され、強調されたテキストボックス領域728は、元の形式のテキストボックスグループ708に戻される。
【0066】
残りの領域725の太さは、バッファ領域721が確保されるように、拡張されたチェックボックス領域728の大きさに基づいて動的に決定されてもよい。限定ではない例示として、バッファ領域721は、拡張されたチェックボックス領域728の周囲のバッファ領域721の幅が、ある最小限の幅以上であるように、残りの領域の太さが調整されることで確保されてもよい。最小限の幅は、装置の使いやすさに関するいくつかの基準に基づいて、経験的に決定されてもよい。例えば、バッファ領域の最小限の幅は、ユーザが不注意に「確定」領域725A又は取消領域725Bをタッチする可能性を低減するように決定されてもよい。
【0067】
図7A−7Dに関連して説明した実施の形態には、多くの可能な変形例がある。一つの変形例において、携帯型装置は、慣性センサ(例えば、加速度計又は傾きセンサ)を含んでもよい。慣性センサは、確定及び取消の間で切り替えるための装置の傾きを検出するために用いられてもよい。このとき、ユーザは、確定又は取消を起動するために、再配分された領域725のどこをタッチしてもよい。または、装置が分離されたタッチパッドを含む場合、ユーザは、分離されたタッチパッドを押すことにより確定又は取り消してもよい。「確定」又は「取消」アイコンが、装置がどちらの方向に傾けられたか(慣性センサからの信号により決定される)に依存して、タッチスクリーン上に表示されてもよい。本実施の形態の別の変形例によれば、アクティブ要素は、再配分領域725を用いて選択可能な2つの動作モードを有するカラーピッカーであってもよい。例えば、カラーピッカーは、ユーザが限定された数の色(例えば16色)の中から選択可能なデフォルトモードを有してもよい。ユーザは、再配分領域725をタッチすることにより、より多くの数の色(例えば256色)の中から選択可能な拡張モードに入ることを選択することができる。再配分領域725は、この拡張モードが利用可能であることをユーザに示すアイコン又は他の表示を含んでもよい。
【0068】
別の変形例は、「クリップボード」とも呼ばれる、ユーザがある情報を一時記憶場所にコピーする状況に関する。従来のタッチスクリーンインタフェースにおいては、ユーザがテキスト入力ボックス704に情報を入力する必要があれば、装置は、タッチスクリーンの一部を仮想的なキーボードに変換する。従来の携帯型装置においては、ユーザは仮想的なキーボードによりテキストを入力する必要がある。これは、とくに、装置を用いてテキストがコピー可能である場合に不便である。
【0069】
それに対して、本発明の実施の形態によれば、ユーザがテキスト入力ボックス領域714を選択し、テキスト入力ボックスに貼り付け可能なデータがコピーされると、図7Eに示すように、特別アイコン734が、拡張されたテキスト入力ボックス724とともにタッチスクリーンに表示されてもよい。ある実施の形態において、タッチスクリーンの一部は、拡張テキスト入力ボックス724の一部として、又はそれとともに表示される仮想キーボード744として再割り当てされてもよい。ユーザは、格納されたテキストをテキスト入力ボックス704に貼り付けるためにアイコン734をタッチしてもよい。ユーザは、仮想キーボードを介してテキストを入力してもよい。その後、ユーザは、例えば、タッチスクリーン又はタッチパッドとの相互作用を介して、装置を通常の動作に戻してもよい。例えば、テキスト入力ボックス704が、タッチスクリーンを用いてテキスト入力ボックス領域714をタッチすることにより選択されると、ユーザは、通常のビューへの復帰の契機として、テキスト入力ボックス領域714をタッチしてもよい。または、装置の背面のタッチパッドにおいてテキスト入力ボックス領域714をタッチしてホールドすることにより、テキスト入力ボックス704が選択されると、ユーザは、通常の動作に戻るためにタッチパッドのタッチを離すことにより、通常のビューへの復帰の契機のためにテキスト入力ボックス領域714をタッチしてもよい。この手順は、テキストの入力のために仮想キーボードを立ち上げる必要を避ける。
【0070】
上述した複数の実施の形態は、前面のタッチスクリーン及び背面のタッチパッドを有する装置に関するが、本発明の実施の形態は、タッチスクリーンのみを使用する装置に実装されてもよい。
【0071】
(二本指のタッチを契機としてアクティブ要素を選択及び変換する携帯型装置)
本実施の形態によれば、携帯型装置の表示装置にレンダリングされるコンテンツは、上述したように、複数の領域に分割されてもよい。それぞれの領域は、表示装置にレンダリングされた異なるアクティブ要素に関連付けられてもよい。表示装置の全ての領域が、タッチインタフェースの接触検知可能領域に対応する領域に分割されてもよい。それぞれの接触検知可能領域は、表示装置に表示された異なるアクティブ要素に対応する。タッチインタフェースに対する第1のモード(例えば、一本指で)のタッチは、タッチインタフェースを通常通りに動作させる。接触可能領域の一つに対する別のタッチモード(例えば、二本指で)のタッチは、その領域に対応するアクティブ要素の強調(例えば、変換又は拡大)を起動させる。第1及び第2の動作モードは、任意に定義されてもよい。しかし、好ましい実施の形態において、一本指でのタッチは、タッチインタフェースを標準的に動作させ、アクティブ要素に対応する画面領域に対する二本指でのタッチは、その要素の拡張を起こす。
【0072】
限定ではない例示として、ウェブページなどのコンテンツ801は、図8Aに示すように、タッチスクリーン803に標準的に表示されてもよい。コンテンツ801は、ラジオボタン802、テキスト入力ボックス804、リンク806、及びチェックボックス808などのアクティブ要素を含んでもよい。アクティブではない通常のテキスト810又は画像が更に表示されてもよい。従来の動作モードにおいて、通常、一本指のタッチは画面を通常通りに操作する。例えば、指Fによるタッチスクリーン803の表面における「スワイプ」は、表示されたコンテンツ801のスクロールの契機となる命令として解釈されてもよい。
【0073】
上述したように、表示されたコンテンツ801の領域は、図8Bに示すように、4つの異なる領域に分割されてもよい。これらの領域は、ラジオボタン802に対応するラジオボタン領域812、テキスト入力ボックス804に対応するテキスト入力ボックス領域814、リンク806に対応するリンク領域816、及びチェックボックスグループ808に対応するチェックボックス領域818を含む。この例において、テキストはアクティブ要素ではないので、テキスト810に対応する領域はない。
【0074】
ユーザは、タッチスクリーンの対応する領域を第2のタッチモード、例えば二本指でタッチすることにより、タッチスクリーン803に表示された4つのアクティブ要素のうちの一つを「選択」することができる。それぞれの検知可能領域は、表示されたアクティブ要素よりもかなり大きいので、アクティブ要素をより容易に選択することができる。ユーザが、タッチスクリーンの対応する領域を二本指で押すことによりアクティブ要素を選択したとき、プログラム210は、このアクションを、対応するアクティブ要素を強調するための命令として解釈してもよい。このとき、アクティブ要素は、上述したように、強調、例えば、拡大又は変換されてもよい。これにより、ユーザは、アクティブ要素をより容易に視認することができ、タッチスクリーン803を用いてより容易にアクティブ要素と相互作用することができる。
【0075】
例えば、図8Cに示すように、ユーザが二本指F1、F2でタッチスクリーンのリンク領域816を押すと、タッチスクリーン803に強調されたリンク826が表示される。例えば、強調されたリンク826は、ユーザがリンクを作動することにより進むことが可能なウェブページ又は他のコンテンツの予めレンダリングされた画像を提示してもよい。
【0076】
本実施の形態は、画面に表示されたアクティブ要素の視認及び使用を促進する。これにより、タッチスクリーンの従来の使用を向上させることができる。とくに、タッチスクリーン803のアクティブ要素領域のうちの一つにおける二本指のタッチは、装置の背面のタッチパッドの対応する領域に対するタッチと等価であると解釈されてもよい。2つの異なるタッチインタフェースではなく、2つの異なるタッチモードを用いることにより、携帯型装置の設計をシンプルにすることができ、装置の複雑さ及びコストを低減することができる。2つの異なるタッチモードを用いることは、装置がタッチスクリーン及び分離したタッチパッドの双方を含む場合であっても、都合がよい。2つのモードのタッチスクリーンは、操作の更なる柔軟性及び容易性を提供することができる。
【0077】
本実施の形態のある変形例において、プログラム210は、二本の指F1、F2を独立に追跡することにより、二本指のタッチモードのアクションを解釈してもよい。例えば、二本指F1、F2が同じ方向に移動したとき、移動は「スワイプ」コマンドとして解釈されてもよい。二本指F1、F2が異なる方向に移動したとき、この移動は「ピンチ」コマンドとして解釈されてもよい。
【0078】
本実施の形態には別の変形例がある。例えば、二本指のタッチは、要素の拡大/変換の契機として用いられてもよく、一本指のタッチは、スクロールに用いられてもよい。また、その逆であってもよい。本実施の形態は、上述した他の実施の形態と組み合わされてもよい。例えば、拡張されたアクティブ要素を表示する画面の部分の外側にあるタッチスクリーン803の再配分領域のタッチは、アクティブ要素を取り消し、又は閉じてもよい。さらに、本実施の形態の概念は、3以上の指の追跡や、異なる操作コマンドのモードをタッチスクリーン及び/又はタッチパッドをタッチしていると決定される指の数に関連付けることを包含するように拡張されてもよい。
【0079】
本実施の形態の特徴は、他の実施の形態の特徴と組み合わされてもよい。例えば、異なるタッチモードの使用により、図4A−4Bに関連して上述した実施の形態において、表示されたコンテンツのアクティブ要素又は部分の拡大の程度を制御してもよい。とくに、拡大の程度は、タッチモードにおいて使用される指の数に関連付けられてもよい。
【0080】
(予測モデルに基づいたGUI表示分割の動的な再設定)
本実施の形態において、表示装置上にレンダリングされるウェブページなどのコンテンツは、表示装置に表示された異なるアクティブ要素にそれぞれ関連付けられた複数の領域に分割されてもよい。関連付けられたタッチインタフェースの全ての領域が、表示装置に表示された異なるアクティブ要素にそれぞれ対応する接触検知可能領域に分割されてもよい。ユーザは、対応する接触検知可能領域にタッチすることにより、アクティブ要素のうちの一つを選択することができる。分割は、どのアクティブ要素が次に選択されそうかの予測にしたがって歪められてもよい。予測は、ユーザによる装置200の使用履歴に基づいた予測モデルから決定されてもよい。予測モデルは、ユーザが装置を使用するにつれて継続的に更新されてもよい。本実施の形態のあるバージョンにおいて、分割の「歪み」は、時間が経過するにつれて、予測に基づかない「歪んでいない」分割に減衰してもよい。本明細書で説明された他の実施の形態の特徴が、本実施の形態の特徴に組み合わされてもよい。
【0081】
限定ではない例示として、上述したように、プログラム210は、予測エンジン221を更に含んでもよい。予測エンジン221は、例えば適切なソフトウェアプログラミングにより、図9Aに一般的に示される方法にしたがって装置200を動作させるように構成される。図9Aの902に示すように、表示装置202に表示されたコンテンツの部分は、例えばボロノイ分割により、上述したように分割されてもよい。904に示すように、表示された部分の中のアクティブ要素は、タッチインタフェースの対応する部分に関連付けられてもよい。タッチインタフェースは、タッチパッド204であってもよいし、表示装置202がタッチスクリーンを含む場合は、表示装置202であってもよい。906に示すように、ユーザがタッチインタフェースを操作すると、プログラム210は、オプションで、ユーザがアクションを実行したか否かを決定してもよい。例えば、プログラム210は、ユーザがアクティブ要素に対応するタッチインタフェースのいずれかの部分を選択したことを検出してもよい。プログラム210は、その後に続く1以上のアクションの可能性にしたがって、表示装置に表示されるコンテンツの分割の割り当てを調整してもよい。コンテンツの分割、及びアクティブ領域とタッチインタフェースの対応する部分との相互関係は、時間の経過とともに反覆して継続されてもよい。例えば、予測エンジン221は、装置200における所定の種別のアクションに続く、過去のユーザの挙動のパターンに基づいて、後続のアクションの可能性を算出してもよい。過去の挙動は、表示装置102に表示されるコンテンツの種別に関連付けられてもよい。可能性は、ユーザが装置200を使用するにつれて更新されてもよい。908に示すように、スクリーンドライバ212は、可能性にしたがって、表示されたコンテンツの部分の分割を再計算してもよい。タッチパッド204のアクティブ領域の大きさ及び/又は形状は、分割の再計算の結果により変更されてもよい。
【0082】
図9Bは、後続のアクションの可能性が変化するときに、表示の分割がいかに変化するかの例を示す。例えば、図9Bに示すように、装置は、最初のユーザのアクションに応答して、ウェブページなどのコンテンツを表示してもよい。この例において、装置102の表示装置に表示されたウェブページ101などのコンテンツは、ラジオボタン104、テキスト入力ボックス106、リンク108(HTMLリンク又はウェブリンク)、及びスクロールバー110などのアクティブ要素を含んでもよい。コンテンツは、標準的なテキスト112又は画像などのアクティブでない要素を更に含んでもよい。上述したように、表示されたコンテンツページ101の領域は、ラジオボタン104に対応するラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス106に対応するテキスト入力ボックス領域116、リンク108に対応するリンク領域118、及びスクロールバー110に対応するスクロールバー領域120に分割されてもよい。この例においてテキストはアクティブ要素ではないので、テキスト112に対応する領域はない。ラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス領域116、リンク領域118、及びスクロールバー領域120は、接触検知可能領域の対応する領域にマップされてもよい。
【0083】
予測エンジン221は、過去のユーザの挙動に基づいて、ユーザは、コンテンツ101がいったん表示されると、ラジオボタン104よりもスクロールバー110を次に使用しそうであると決定してもよい。その結果、表示ドライバ212は、例えばHTMLキャンバスのテセレーションなどにより、コンテンツ101のバイアスのない単純な分割から決定される場合よりも、スクロールバー領域120が初期的により大きく、ラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス領域116、及びリンク領域118がより小さくなるように、コンテンツ101の分割を計算してもよい。表示ドライバ212は、所定の時間内にユーザがこれらの領域を使いそうな相対的な可能性にしたがって、ラジオボタン領域114、テキスト入力ボックス領域116、リンク領域118、及びスクロールバー領域120の相対的な範囲を算出してもよい。
【0084】
ユーザが次にスクロールバー110を使用する見込みは、時間とともに変化しうる。したがって、例えば、分割及び相関処理の繰り返しの結果として、スクロールバー領域120と他の3つの領域との間の境界は、境界がコンテンツ101のバイアスされない単純な分割から決定される場合の位置になるまで時間とともに移動し、スクロールバー領域が小さく、他の3つの領域が大きくなる。他の変形例は、過去のユーザの挙動について、予測エンジンが利用可能な情報の量に基づいて可能である。例えば、時間が経過するにつれて、ユーザはテキストボックス106をより使用しそうになるかもしれない。そうであれば、テキストボックス領域116は、他の3つの領域に比べて増大されてもよい。それぞれのアクティブ領域について対応する可能性は、時間の経過とともに、バイアスされない可能性に減衰しうる。その結果、このような場合、画像のテセレーションは、時間の経過とともに、バイアスのないテセレーションに減衰してもよい。
【0085】
本実施の形態の特徴は、本明細書で説明された他の実施の形態の特徴と組み合わされてもよい。限定ではない更なる例として、本実施の形態の特徴は、図6A−6Eに関連して上述した特徴に組み合わされてもよい。とくに、表示されたコンテンツの分割の歪みの減衰は、例えば図6Eに関連して説明したように、タッチインタフェースに対する不明瞭な入力が、表示されたアクティブ要素との直前のユーザによる相互作用に基づいて明確化される場合に適用されてもよい。一般に、表示されたコンテンツのテセレーションは、タッチインタフェースの任意の位置のタッチが直近に変換されたアクティブ要素のアクティブ化として解釈される、バイアスされたテセレーションから、バイアスのないテセレーションに減衰してもよい。とくに、分割は、時間とともに、タッチスクリーン202にマップされたチェックボックス領域612のうち1以上を押すことにより中央のチェックボックス602Cが選択され又は拡大されることが可能な状態から、中央のチェックボックスに対応するタッチインタフェースの部分を押すことによってのみ中央のチェックボックスが選択され又は拡大されることが可能な状態まで減衰してもよい。
【0086】
(使用履歴に基づいたGUIレイアウトのカスタマイズ)
上述した実施の形態の変形例において、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)の表示におけるコンテンツのレイアウトは、GUIの使用履歴に基づいて、予測的な態様で配列されてもよい。「レイアウト」は、どのアイテムを表示させるか、それらをどこに表示させるか、それらをどの順に表示させるか、それらがどのように見えるか、それらがどのように機能するか、を含む。レイアウトは、時間の経過により、非予測的なレイアウトに減衰してもよい。本明細書で説明された他の実施の形態の特徴が、本実施の形態の特徴に組み合わされてもよい。
【0087】
GUIがタッチインタフェースを含む場合、タッチインタフェースの全領域が、それぞれが異なるアクティブ要素に対応する接触検知可能領域に分割されてもよい。ユーザは、対応する接触検知可能領域にタッチすることにより、アクティブ要素のうちの一つを選択することができる。分割は、どのアクティブ要素が次に選択されそうかの予測にしたがって歪められてもよい。予測は、ユーザの挙動に基づいた予測モデルから決定されてもよい。
【0088】
限定ではない例示として、上述したように、プログラム210は予測エンジン221を更に含んでもよい。予測エンジン221は、例えば適切なソフトウェアプログラミングにより、図10Aに一般的に示される方法にしたがって装置200を動作させるように構成されてもよい。図10Aの1002に示すように、表示装置202に表示されるコンテンツの部分は、上述したように、オプションで、ボロノイ分割などにより分割されてもよい。1004に示すように、表示された部分の中のアクティブ要素は、タッチインタフェースの対応する部分に関連付けられてもよい。タッチインタフェースは、タッチパッド204であってもよいし、表示装置202がタッチスクリーンを含む場合は、表示装置202であってもよい。1006に示すように、ユーザがタッチインタフェースを操作すると、プログラム210は、オプションで、ユーザがアクションを実行したか否かを決定してもよい。例えば、プログラム210は、ユーザがアクティブ要素に対応するタッチインタフェースのいずれかの部分を選択したことを検出してもよい。1008に示すように、プログラム210は、その後に続く1以上のアクションの可能性にしたがって、表示装置に表示されるコンテンツのレイアウトを調整してもよい。コンテンツのレイアウト、後続のコンテンツの分割、及びアクティブ領域とタッチインタフェースの対応する部分との相互関係の調整は、時間の経過とともに反覆して継続されてもよい。
【0089】
例えば、予測エンジン221は、装置200における所定の種別のアクションに続く、過去のユーザの挙動のパターンに基づいて、後続のアクションの可能性を算出してもよい。過去の挙動は、表示装置102に表示されるコンテンツの種別に関連付けられてもよい。可能性は、ユーザが装置200を使用するにつれて更新されてもよい。スクリーンドライバ212は、可能性にしたがって、表示されたコンテンツの部分のレイアウトを調整してもよい。レイアウトを調整するには、多くの異なる方法がある。最も可能性の高い1以上の後続のアクションを容易にするような方法でレイアウトが調整されるのが好ましい。上述したように、これは、例えば、連続して使用されそうなアクティブ要素を、デフォルトのレイアウトにおけるよりも互いに近接して配置されるように、アクティブ要素の配置を調整することを含んでもよい。さらに、アクティブ要素の外観が調整されてもよい。例えば、使用されそうなアクティブ要素が強調表示されたり、より明るく色づけられたりしてもよい。さらに、1以上のアクティブ要素の操作が調整されてもよい。例えば、コンタクトリストなどのリスト中のアイテムの順序が、最も一般的に使用されるアイテムがリストのトップ付近になるように順序付けられてもよい。
【0090】
例えば、過去のユーザの挙動に関する情報が全くない「デフォルト」設定において、装置は、ラジオボタン802、テキスト入力ボックス804、リンク806、チェックボックス808、及びアクティブでない通常のテキスト810を含むウェブページなどのコンテンツを、図10Bに示すように表示してもよい。予測エンジン221は、ユーザの過去の履歴に基づいて、ユーザは、このページ(又は同様に構成されたコンテンツ)を表示するときに、チェックボックス808をチェックする、及び、テキスト入力ボックス804にテキストを入力する可能性が高いと決定してもよい。これらの可能性に基づいて、表示ドライバ212は、図10Bに示すように、テキスト入力ボックス808及びチェックボックス804がより大きく、及び/又は、より突出し、互いに近接して配置されるように、ウェブページの表示を変更してもよい。
【0091】
ある実装において、表示されたコンテンツの領域への分割、及びタッチインタフェースの対応する部分への分割は、コンテンツの表示の変更の結果として、変更されてもよい。例えば、表示ドライバ212は、表示されたコンテンツのHTMLキャンバスを変更してもよい。これが生じた後、タッチスクリーンドライバ212は、HTMLキャンバスの新しいテセレーションを実行し、タッチスクリーンドライバ213がタッチインタフェースを対応する部分に分割するために利用してもよい。
【0092】
上記は、本発明の好ましい実施の形態の完全な説明であるが、種々の代替、変更及び等価物を用いることができる。したがって、本発明の範囲は、上記の説明を参照して決定されるべきではなく、添付された特許請求の範囲をそれらと等価な範囲の全てとともに参照して決定されるべきである。ここで記述される全ての特徴は、好ましいか否かにかかわらず、ここで記述される他の全ての特徴に結合されてもよい。特許請求の範囲において、不定冠詞に続くものは、別段の明示がない限り、1以上の事項の数量をさす。添付された特許請求の範囲は、「〜するための手段」という語句を用いて明示的に限定されない限り、ミーンズプラスファンクションの限定を含むものと解釈されるべきではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型電子装置であって、
第1及び第2の主要な表面を有するケースと、
前記第1の主要な表面に配置された表示装置と、
少なくとも前記主要な表面のうちの一つに配置されたタッチインタフェースと、
前記表示装置及び前記タッチインタフェースを制御可能に結合されたプロセッサと、
前記プロセッサにより実行可能な命令と、を備え、
前記命令は、実行されたとき、前記装置に、
a)1以上のアクティブな要素を含む画像を前記表示装置に表示させ、
b)前記タッチインタフェースの1以上のアクティブな部分を、前記表示装置上の前記画像において対応する1以上のアクティブな要素に関連付けさせ、
c)前記タッチインタフェースの前記1以上のアクティブな部分の外側の1以上の部分を、前記1以上のアクティブな要素に関連付けられたコマンドのための入力として機能するように再配分させる
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された部分は、入力として機能するように構成された1以上の再配分された部分と前記1以上のアクティブな要素との間のバッファ領域を含み、
前記命令は、前記バッファ領域に対するタッチが無視されるように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
入力として機能するように構成された前記1以上の再配分された部分は、前記バッファ領域がある間、前記1以上のアクティブな要素の大きさに基づいて、動的に厚さが設定されることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された部分は、「取消」又は「確定」コマンドを伝えるように構成された領域を含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された領域は、「貼り付け」コマンドを伝えるように構成された領域を含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記b)は、前記画像が、それぞれが異なるアクティブな要素に対応する、前記表示装置を満たす1以上の領域に分割されるように、前記画像のテセレーションを実行することを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記テセレーションは、前記画像を1以上の凸領域に分割することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記テセレーションは、ボロノイ分割であることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記表示装置は、前記タッチインタフェースを含むタッチスクリーンであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記タッチインタフェースは、タッチパッドであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記表示装置は、前記タッチパッドから分離されたタッチスクリーンであることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記表示装置は、ケースの第1の表面に配置され、前記タッチパッドは、前記ケースの前記第1の表面の反対側の第2の表面に配置されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記表示装置及びタッチパッドは、前記ケースの同じ側に配置されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記表示装置及びタッチパッドは、前記ケースの異なる側に配置されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記表示装置は、前記ケースの前面に配置され、前記タッチパッドは、前記ケースの背面に配置されることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ケースは、第1及び第2のケース部分を含み、前記表示装置は、前記第1のケース部分に配置され、前記タッチパッドは、前記第2のケース部分に配置されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記第1及び第2のケース部分は、互いにスライド可能に接続されることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1及び第2のケース部分は、ヒンジ構造で互いに接続されることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記第1及び第2のケース部分が閉じられたときに、前記表示装置及びタッチパッドが内側に向くことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記第1及び第2のケース部分が閉じられたときに、前記表示装置及びタッチパッドのうちの一方が内側に向き、前記表示装置及びタッチパッドのうち他方が外側に向くことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記第1及び第2のケース部分が閉じられたときに、前記表示装置及びタッチパッドが内側に向くことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記表示装置はタッチスクリーンを含み、前記タッチインタフェースは前記タッチスクリーンを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項23】
前記命令は、1以上のアクティブな要素をアクティブ化しない通常の態様のタッチとは異なる別の態様のタッチに応答して1以上の要素をアクティブ化する命令を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項24】
前記別の態様のタッチは二本指のタッチであり、前記通常の態様のタッチは一本指のタチであることを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記命令は、前記タッチインタフェースとの間のユーザの相互作用に応答して、前記表示装置に変換された要素を表示し、前記変換された要素は、変換前の対応するアクティブな要素の操作の態様とは異なる態様の操作で前記タッチインタフェースとの間で相互作用するように更に構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記変換された要素は、前記変換されたアクティブな要素に変換される前の前記アクティブな要素よりも拡大されて前記表示装置に表示されることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記命令は、前記タッチインタフェースにおけるタッチの態様にしたがって前記変換された要素の拡大の度合いを制御するように構成されることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記命令は、前記タッチインタフェースからの信号に応じて、又は、前記変換された要素との相互作用が終了した後に、前記変換された要素を、前記アクティブな要素が前記変換された要素に変換される前の形状に戻すように構成された命令を更に備えることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記命令は、前記タッチインタフェースにおけるタッチの離脱に応答して、前記変換されたアクティブな要素を戻すように構成されることを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記命令は、直近に変換されたアクティブな要素を強調表示する命令を更に備えることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項31】
前記表示装置はタッチスクリーンであり、
前記命令は、前記タッチスクリーンの任意の位置のタッチを、直近に変換されたアクティブな要素のアクティブ化として解釈するように構成される
ことを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記表示装置はタッチスクリーンであり、
前記c)は、前記タッチスクリーンの前記変換された要素の外側の1以上の部分を、前記変換された要素に関連付けられたコマンドのための入力として機能するように再配分する命令を更に含む
ことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項33】
携帯型電子装置を動作させるための方法であって、
前記携帯型電子装置は、
1以上の主要な表面を有するケースと、
少なくとも前記第1の主要な表面のうちの一つに配置された表示装置と、
少なくとも前記主要な表面のうちの一つに配置されたタッチインタフェースと、
前記表示装置及び前記タッチインタフェースを制御可能に結合されたプロセッサと、
前記プロセッサにより実行可能な、前記方法を実行するための命令と、を備え、
前記方法は、
a)1以上のアクティブな要素を含む画像を前記表示装置に表示させるステップと、
b)前記タッチインタフェースの1以上のアクティブな部分を、前記表示装置上の前記画像において対応する1以上のアクティブな要素に関連付けるステップと、
c)前記タッチインタフェースの前記1以上のアクティブな部分の外側の1以上の部分を、前記1以上のアクティブな要素に関連付けられたコマンドのための入力として機能するように再配分させるステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項34】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された部分は、入力として機能するように構成された1以上の再配分された部分と前記1以上のアクティブな要素との間のバッファ領域を含み、
前記命令は、前記バッファ領域に対するタッチが無視されるように構成される
ことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
入力として機能するように構成された前記1以上の再配分された部分は、前記バッファ領域がある間、前記1以上のアクティブな要素の大きさに基づいて、動的に厚さが設定されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された部分は、「取消」又は「確定」コマンドを伝えるように構成された領域を含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された領域は、「貼り付け」コマンドを伝えるように構成された領域を含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記b)は、前記画像が、それぞれが異なるアクティブな要素に対応する、前記表示装置を満たす1以上の領域に分割されるように、前記画像のテセレーションを実行することを含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記テセレーションは、前記画像を1以上の凸領域に分割することを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記テセレーションは、ボロノイ分割であることを特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項41】
1以上のアクティブな要素を変換された要素に変換するステップを更に備え、
前記変換された要素は、変換前の対応するアクティブな要素の操作の態様とは異なる態様の操作で前記タッチインタフェースとの間で相互作用することを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記c)は、1以上のアクティブな要素をアクティブ化しない通常の態様のタッチとは異なる別の態様のタッチに応答して1以上の要素をアクティブ化することを含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記別の態様のタッチは二本指のタッチであり、前記通常の態様のタッチは一本指のタチであることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記変換された要素は、変換前の対応するアクティブな要素の操作の態様とは異なる態様の操作で前記タッチスクリーンとの間で相互作用することを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記変換された要素は、前記変換されたアクティブな要素に変換される前の前記アクティブな要素よりも拡大されて前記表示装置に表示されることを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記タッチインタフェースにおけるタッチの態様により、前記変換された要素の拡大の度合いが制御されることを特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記タッチインタフェースからの信号に応じて、前記変換された要素を、前記アクティブな要素が前記変換された要素に変換される前の形状に戻すステップを更に備えることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項48】
前記タッチインタフェースにおけるタッチの離脱が、前記変換された要素を戻す契機となることを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
直近に変換されたアクティブな要素を強調表示するステップを更に備えることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項50】
前記タッチスクリーンの任意の位置のタッチにより、直近に変換されたアクティブな要素がアクティブ化されることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項51】
携帯型電子装置を動作させるためのコンピュータ実行可能な命令がプログラムされたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記携帯型電子装置は、
1以上の主要な表面を有するケースと、
少なくとも前記第1の主要な表面のうちの一つに配置された表示装置と、
少なくとも前記主要な表面のうちの一つに配置されたタッチインタフェースと、
前記表示装置及び前記タッチインタフェースを制御可能に結合されたプロセッサと、を備え、
前記命令は、下記の方法を実行するために、前記プロセッサにより実行可能であり、
前記方法は、
a)1以上のアクティブな要素を含む画像を前記表示装置に表示させるステップと、
b)前記タッチインタフェースの1以上のアクティブな部分を、前記表示装置上の前記画像において対応する1以上のアクティブな要素に関連付けるステップと、
c)前記タッチインタフェースの前記1以上のアクティブな部分の外側の1以上の部分を、前記1以上のアクティブな要素に関連付けられたコマンドのための入力として機能するように再配分させるステップと、
を備えることを特徴とする記録媒体。
【請求項1】
携帯型電子装置であって、
第1及び第2の主要な表面を有するケースと、
前記第1の主要な表面に配置された表示装置と、
少なくとも前記主要な表面のうちの一つに配置されたタッチインタフェースと、
前記表示装置及び前記タッチインタフェースを制御可能に結合されたプロセッサと、
前記プロセッサにより実行可能な命令と、を備え、
前記命令は、実行されたとき、前記装置に、
a)1以上のアクティブな要素を含む画像を前記表示装置に表示させ、
b)前記タッチインタフェースの1以上のアクティブな部分を、前記表示装置上の前記画像において対応する1以上のアクティブな要素に関連付けさせ、
c)前記タッチインタフェースの前記1以上のアクティブな部分の外側の1以上の部分を、前記1以上のアクティブな要素に関連付けられたコマンドのための入力として機能するように再配分させる
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された部分は、入力として機能するように構成された1以上の再配分された部分と前記1以上のアクティブな要素との間のバッファ領域を含み、
前記命令は、前記バッファ領域に対するタッチが無視されるように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
入力として機能するように構成された前記1以上の再配分された部分は、前記バッファ領域がある間、前記1以上のアクティブな要素の大きさに基づいて、動的に厚さが設定されることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された部分は、「取消」又は「確定」コマンドを伝えるように構成された領域を含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された領域は、「貼り付け」コマンドを伝えるように構成された領域を含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記b)は、前記画像が、それぞれが異なるアクティブな要素に対応する、前記表示装置を満たす1以上の領域に分割されるように、前記画像のテセレーションを実行することを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記テセレーションは、前記画像を1以上の凸領域に分割することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記テセレーションは、ボロノイ分割であることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記表示装置は、前記タッチインタフェースを含むタッチスクリーンであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記タッチインタフェースは、タッチパッドであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記表示装置は、前記タッチパッドから分離されたタッチスクリーンであることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記表示装置は、ケースの第1の表面に配置され、前記タッチパッドは、前記ケースの前記第1の表面の反対側の第2の表面に配置されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記表示装置及びタッチパッドは、前記ケースの同じ側に配置されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記表示装置及びタッチパッドは、前記ケースの異なる側に配置されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記表示装置は、前記ケースの前面に配置され、前記タッチパッドは、前記ケースの背面に配置されることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ケースは、第1及び第2のケース部分を含み、前記表示装置は、前記第1のケース部分に配置され、前記タッチパッドは、前記第2のケース部分に配置されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記第1及び第2のケース部分は、互いにスライド可能に接続されることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1及び第2のケース部分は、ヒンジ構造で互いに接続されることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記第1及び第2のケース部分が閉じられたときに、前記表示装置及びタッチパッドが内側に向くことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記第1及び第2のケース部分が閉じられたときに、前記表示装置及びタッチパッドのうちの一方が内側に向き、前記表示装置及びタッチパッドのうち他方が外側に向くことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記第1及び第2のケース部分が閉じられたときに、前記表示装置及びタッチパッドが内側に向くことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記表示装置はタッチスクリーンを含み、前記タッチインタフェースは前記タッチスクリーンを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項23】
前記命令は、1以上のアクティブな要素をアクティブ化しない通常の態様のタッチとは異なる別の態様のタッチに応答して1以上の要素をアクティブ化する命令を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項24】
前記別の態様のタッチは二本指のタッチであり、前記通常の態様のタッチは一本指のタチであることを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記命令は、前記タッチインタフェースとの間のユーザの相互作用に応答して、前記表示装置に変換された要素を表示し、前記変換された要素は、変換前の対応するアクティブな要素の操作の態様とは異なる態様の操作で前記タッチインタフェースとの間で相互作用するように更に構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記変換された要素は、前記変換されたアクティブな要素に変換される前の前記アクティブな要素よりも拡大されて前記表示装置に表示されることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記命令は、前記タッチインタフェースにおけるタッチの態様にしたがって前記変換された要素の拡大の度合いを制御するように構成されることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記命令は、前記タッチインタフェースからの信号に応じて、又は、前記変換された要素との相互作用が終了した後に、前記変換された要素を、前記アクティブな要素が前記変換された要素に変換される前の形状に戻すように構成された命令を更に備えることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記命令は、前記タッチインタフェースにおけるタッチの離脱に応答して、前記変換されたアクティブな要素を戻すように構成されることを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記命令は、直近に変換されたアクティブな要素を強調表示する命令を更に備えることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項31】
前記表示装置はタッチスクリーンであり、
前記命令は、前記タッチスクリーンの任意の位置のタッチを、直近に変換されたアクティブな要素のアクティブ化として解釈するように構成される
ことを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記表示装置はタッチスクリーンであり、
前記c)は、前記タッチスクリーンの前記変換された要素の外側の1以上の部分を、前記変換された要素に関連付けられたコマンドのための入力として機能するように再配分する命令を更に含む
ことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項33】
携帯型電子装置を動作させるための方法であって、
前記携帯型電子装置は、
1以上の主要な表面を有するケースと、
少なくとも前記第1の主要な表面のうちの一つに配置された表示装置と、
少なくとも前記主要な表面のうちの一つに配置されたタッチインタフェースと、
前記表示装置及び前記タッチインタフェースを制御可能に結合されたプロセッサと、
前記プロセッサにより実行可能な、前記方法を実行するための命令と、を備え、
前記方法は、
a)1以上のアクティブな要素を含む画像を前記表示装置に表示させるステップと、
b)前記タッチインタフェースの1以上のアクティブな部分を、前記表示装置上の前記画像において対応する1以上のアクティブな要素に関連付けるステップと、
c)前記タッチインタフェースの前記1以上のアクティブな部分の外側の1以上の部分を、前記1以上のアクティブな要素に関連付けられたコマンドのための入力として機能するように再配分させるステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項34】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された部分は、入力として機能するように構成された1以上の再配分された部分と前記1以上のアクティブな要素との間のバッファ領域を含み、
前記命令は、前記バッファ領域に対するタッチが無視されるように構成される
ことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
入力として機能するように構成された前記1以上の再配分された部分は、前記バッファ領域がある間、前記1以上のアクティブな要素の大きさに基づいて、動的に厚さが設定されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された部分は、「取消」又は「確定」コマンドを伝えるように構成された領域を含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記タッチスクリーンの前記1以上の再配分された領域は、「貼り付け」コマンドを伝えるように構成された領域を含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記b)は、前記画像が、それぞれが異なるアクティブな要素に対応する、前記表示装置を満たす1以上の領域に分割されるように、前記画像のテセレーションを実行することを含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記テセレーションは、前記画像を1以上の凸領域に分割することを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記テセレーションは、ボロノイ分割であることを特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項41】
1以上のアクティブな要素を変換された要素に変換するステップを更に備え、
前記変換された要素は、変換前の対応するアクティブな要素の操作の態様とは異なる態様の操作で前記タッチインタフェースとの間で相互作用することを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記c)は、1以上のアクティブな要素をアクティブ化しない通常の態様のタッチとは異なる別の態様のタッチに応答して1以上の要素をアクティブ化することを含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記別の態様のタッチは二本指のタッチであり、前記通常の態様のタッチは一本指のタチであることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記変換された要素は、変換前の対応するアクティブな要素の操作の態様とは異なる態様の操作で前記タッチスクリーンとの間で相互作用することを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記変換された要素は、前記変換されたアクティブな要素に変換される前の前記アクティブな要素よりも拡大されて前記表示装置に表示されることを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記タッチインタフェースにおけるタッチの態様により、前記変換された要素の拡大の度合いが制御されることを特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記タッチインタフェースからの信号に応じて、前記変換された要素を、前記アクティブな要素が前記変換された要素に変換される前の形状に戻すステップを更に備えることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項48】
前記タッチインタフェースにおけるタッチの離脱が、前記変換された要素を戻す契機となることを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
直近に変換されたアクティブな要素を強調表示するステップを更に備えることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項50】
前記タッチスクリーンの任意の位置のタッチにより、直近に変換されたアクティブな要素がアクティブ化されることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項51】
携帯型電子装置を動作させるためのコンピュータ実行可能な命令がプログラムされたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記携帯型電子装置は、
1以上の主要な表面を有するケースと、
少なくとも前記第1の主要な表面のうちの一つに配置された表示装置と、
少なくとも前記主要な表面のうちの一つに配置されたタッチインタフェースと、
前記表示装置及び前記タッチインタフェースを制御可能に結合されたプロセッサと、を備え、
前記命令は、下記の方法を実行するために、前記プロセッサにより実行可能であり、
前記方法は、
a)1以上のアクティブな要素を含む画像を前記表示装置に表示させるステップと、
b)前記タッチインタフェースの1以上のアクティブな部分を、前記表示装置上の前記画像において対応する1以上のアクティブな要素に関連付けるステップと、
c)前記タッチインタフェースの前記1以上のアクティブな部分の外側の1以上の部分を、前記1以上のアクティブな要素に関連付けられたコマンドのための入力として機能するように再配分させるステップと、
を備えることを特徴とする記録媒体。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【公表番号】特表2012−527696(P2012−527696A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511897(P2012−511897)
【出願日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/034655
【国際公開番号】WO2010/135130
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/034655
【国際公開番号】WO2010/135130
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
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